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急成長するXR市場の展望と活用サービス事例7選

リモートワークルールやオンラインコミュニケーションツールの台頭の裏にXR市場興隆の兆しアリ 【VR】人材育成や新しい働き方の提案、さらにはエンタメ要素まで網羅 【AR】ファッションやリテール を中心に、商業利用でユーザーの課題を解決 【MR】専門性の高い人材研修や製造サポートも。「並行した現実」だからこそ叶う業務効率化 既に周知の沙汰だが、昨今のこの非常事態で、リモートワーク関連サービスの需要に火がついている。リモートワークを円滑にしてくれる、SlackやZoomなどのコミュニケーションツールは今では必須となり、現実世界のアクティビティをオンラインで拡張させるツールたちが急成長を遂げている。 その裏で、これらのツールに需要が高まったからこそ、今までよりもさらに期待を寄せられている業界がいくつか存在する。その中の1つがXR市場である。 ゆくゆくはXRツールこそがリモートワークの未来を作ると考えられており、オンラインでも現実と同等か、それ以上の生産性を担保できるようになると言われている。MicrosoftがHoloLensで、FacebookがFacebook Horizonで描く未来がこういったものだ。 そういった意味で、XRリモートワークツールのかなり前段階であるオンラインコミュニケーションツールの台頭が、XR産業への期待も高めているということが言えそうだ。 そもそもXRとは? XRとは、何かと話題に上るAR (Augmented Reality、拡張現実)、VR (Virtual Reality、仮想現実)、そしてMR (Mixed Reality、複合現実)などを総称する言葉である。 XR市場は新興成長市場で、その将来性は計り知れない。XRが我々の生活に与えてくれる恩恵は今後さらに増幅するだろうと期待が高まっており、それはXR市場への産業支出予測にも出ている。 (コロナの影響を受ける前ではあるが、今年を皮切りに、産業用XRへの支出は右肩上がりになると予測されている。画像転載元: businesswire)  本記事ではそのXR業界の中でVR、VR、MR分野それぞれのトレンドをご紹介したい。 VR編 VRを活かした人材育成 – Talespin Talespinは2015年に設立されたVR/AR・AIスタートアップである。Telespinが提供しているサービスはとても興味深く、新しい形のVR/AR事業に取り組むスタートアップとしても有名だ。 Talespinが提供するサービスは大きく分けると3つ。1つ目はVRを使ったオブジェクトベースの知識トレーニング。2つ目がAIを駆使したVR人材研修。そして3つ目が、ARを使った職場でのツール等の研修である(現在開発途中)。 この中で個人的にとても興味深いと思ったのが、彼らが提唱しているVR人材研修である。 TalespinのVR研修で注力しているのが、EQの訓練だ。EQとはEmotional Quotientの略で、心の知能指数と訳すことができる。EQで測定されるのは、コミュニケーション能力や職場での人間関係構築、さらにプレゼン能力など、ビジネスを成功に導く多くの要素、ソフトスキルと言われるものだ。 TelaspinのVR研修では、EQを効率的に鍛えることで、未来の職場をより良いものへ変えていくことをミッションとしている。セールスや顧客対応、さらにリーダーシップなどもこのVR研修から学ぶことができ、今後の人材研修の形を変えると言われている。 (研修の状況をなるべく現実に近づけることにより、従来の研修よりも柔軟な対応力が磨ける研修を行えるのだとか。転載元: 公式サイト) さらに、Talespinは企業向けXRソリューションプラットフォームのRunwayの開発も行っており、この分野ではかなり先鋭的な会社としても知られている。 このプラットフォームを活用することで、企業の人材育成から専門的な知識に関する教育の全てをVRやAR化させ、社内外に提供することができるのだ。 導入企業はプラットフォームを提供することで、全ての記録を一括管理することができる。さらに企業のエンタープライズ用教育VR研修ツールをTalespinと共同開発することも可能になる。実際にXRソリューションを教育に使うことへのROIは実証されているという。 世界中に2万4千人の従業員を抱えるバーチャルオフィス – eXp Realty 最近では在宅勤務や遠距離からのリモートワークを従業員にオプションとして提供している会社は少なくない。更にはバーチャルオフィス内での出勤を許可している企業もあり、世界中のどこにいてもインターネット環境さえあれば出社可能になってきた。 そんなバーチャルオフィスをメインのオフィスとする会社の1つとして有名なのがeXp Realtyという2009年創業のアメリカの不動産会社だ。実際に存在しているいくつかの本社やオフィスを除き(これは法律上の制約などにより、やむなくオフィスを構えているという理由らしい)、多くの従業員たちがバーチャルプラットフォーム上に出勤する。 ほとんどの会議や打ち合わせがVR世界のアバターを通じて行われるため、社員同士が実際にオフラインで会うことはほとんどないそう。ちなみに、このバーチャルオフィスはカリフォルニア出身のソフトウェア会社、VirBELAによって開発・運営されている。 (バーチャルの世界はかなり広い。従業員1人1人の情報がひと目でわかるのも面白い。画像転載元: Business Insider) そんなeXp Realtyの業績は、2009年の創業以来、右肩上がりに成長しており、現在の企業価値は580億円を超えている。更に驚くべきことは、従業員たちからの満足度も高いということだ。 職場格付けサイトで知られるGlassdoorでの従業員レビューは非常に高い。(星4.3)また別のサイトでは94%の従業員レビューがポジティブなものであるという報告も上がっている。 もしかすると、これは現在日本企業の多くが頭を抱えている働き方改革のソリューションの1つなのかもしれない。この一連のコロナウイルスの煽りを受けて、営業売り上げなどは多少落ち込んでいるだろうが、通常の営業をすることに関しては、そこまで大きな影響を受けることなく機能しているだろう。 最先端のアーケード、VRゲーム – THE VOID 最近流行り始めてきたのが、アーケード型のVRゲームである。ディズニーランドなどのテーマパークではいち早くVR技術がアトラクションに応用されているが、手軽なVR体験を提供し始めた民間企業がいくつかある。 今回紹介するのは、その中の1つであるTHE VOIDというアーケード型VRゲームセンターだ。このコロナ禍では営業していないが、平常時なら予約で埋まっている時間帯がとても多く、週末の予約はすぐに埋まる人気ぶりだ。 (スタイリッシュな空間が人々を惹きつける。筆者撮影) The VOIDが提供しているVR体験は、人気映画とタイアップしていることが魅力的だ。VR世界の中で、自分自身がその映画の中の1人としてプレイすることができるため、ファンにはたまらない体験ができる。 タイアップに名を連ねている作品は、アベンジャーズやジュマンジ、スターウォーズ、ゴーストバスターズなど、有名どころが多く、大人から子どもまで楽しめるVRゲームとなっている。 (このベストはVRゴーグル、ヘッドセット、VRコンピューター、振動ベストが一体化されており、これを装着するだけで準備は完了だ。筆者撮影) 今後The VOIDのようなVR体験マーケットは更に成長していくと考えられる。実際、サンフランシスコでもVOID以外のアーケード型VRゲームセンターや、VRジムなどのサービスが既に普及し始めている。 AR編 ファッション業界、リテール業界を牽引するARミラー – Sephora & AMAZON  ここ数年、この分野で注目を浴びているのが、ARの商業活用だ。店頭でARを使い、顧客を楽しませ、消費者の購買意欲を煽ることはもちろん、実用面からも、リテール業界から期待を寄せられている。 人気化粧品リテールのSephoraや一部のアパレルリテールで導入されているバーチャルミラーでは、鏡を通して化粧品や衣服を”試着”することができる。 サイズはもちろん、別の色のものを一気に試したりすることも可能で、煩わしい試着のプロセスが簡素化される。このようなARツールが今後一層B2C事業で導入されていくことは間違いないだろう。 (画像転載元: Hackernoon) これらのツールは、オンラインショッピングの一番の難点である「サイズ感が掴めない」というユーザーの課題を解決するとも考えられている。現に、2018年1月2日にAmazonが『ARミラー』の特許を取得しており、一時期話題になったりもしている。 今はまだ開発途中だろうが、このようなARミラーが一家に1台置かれ、オンラインショッピングがそのミラーから行えるような時代へと突入することも考えられる。このような構想は、これから普及していくと考えられている5G通信が火付け役ともなっている。 なぜなら、ARミラーを安価で大量に提供するためには1台1台がハードウェアになるよりも、IoTデバイスとソフトウェアを提供し、そのソフトウェアをアップデートし続けていく方が現実的であり、5Gの特徴である大容量・高速で超低遅延、多数同時接続可能、といった機能が活かされるからだ。 関連記事:5G元年!これから急成長するテクノロジー AR定規 – Target & Apple Quick Look またアパレル以外に、家具などの比較的大きな物をオンラインで購入する時にも、実際の寸法をクリアにイメージできないということは消費者にとって難点になる。 そんな課題を解決するために、大手ショッピングセンターのTargetなどでは、スマホ上で家具の寸法などをシュミレーションするARアプリを提供していたりしている。 (かなりリアルに椅子の寸法を自室で見ることができる。画像転載元: Target Official Website) またアップルでは、2018年からiOSとiPadOSにApple QuickLookというブラウザ上からARでオブジェクトの閲覧を可能にする機能を導入。アップルはこの機能をここ最近拡張し、デベロッパーがカスタマイズ可能なボタンをQuickLookに搭載できるようにした。 2018年の導入当初は、Safariやメッセージの中からでも簡単にARが使用できるので一時期話題に上がった機能であったが、以前まではARでものを見るだけのものだった。 しかし、昨年のアップデートによりさらにできることが増えた。例えばQuickLookに商品購入ボタンを載せてAR上から直接商品を購入する導線が作れるようになったり、その商品の在庫を抱えている実店舗の情報を提示したり。今回の機能の拡張で、何倍も商業価値のあるものへとなったと言える。 これを機に、アメリカ大手小売店のHome DepotやWayfairなどがこぞってこの機能を彼らのオンラインストアに実装すると発表した。今後も、ECサイトにARでの商品確認が用意されていることが当たり前となってくることが予想される。 MR編 CES2020でも話題になったパラレルリアリティ パラレルリアリティとは、2020年1月初旬に行われた世界最大級のエレクトロニクス見本市、CES 2020にて、デルタ航空から発表されたテクノロジー・サービスコンセプトの1つである。 「パラレルリアリティ」を直訳すると、「並行した現実」という意味で、スクリーンを見る人によって、画面に表示させる内容を変えるというテクノロジーである。 加えて、同じスクリーン上で異なる内容を並行して別のユーザーに見せることができる。将来的には空港にあるスクリーンをこれに変えることにより、1人1人が個人の情報を見やすくなる、というのがこのアイデアのコンセプトだ。 自分のフライトの情報を探すために全てのフライト情報を目で追い、その場に立ち尽くす、というような無駄な時間がなくなる日は近いかもしれない。 (同じディスプレイ上だが、角度によって別の内容を見せている様子。転載元: Fast Company) […]

【金融テック最新トレンド】 AR/VR活用事例7選

先日アメリカ・ラスベガスでは、世界最大級の家電見本市として知られるCES(Consumer Electronics Show)が行われた。メディアはイベントで発表された商品やテクノロジーを取り上げ、CESの話題で持ちきりだった。
特にXRと呼ばれる、VR、AR、MR(複合現実)を総称した分野は近年注目度が上がっており、フットコントローラー付きのPlayStation VRのようなエンターテインメント製品をはじめ、8K高画質のVR/AR用ヘッドセットなどの最新技術を用いた製品も多数発表された。
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