“取引先店舗と一緒に考えみんなが楽しめる。それがリアルだと思う”「ダブレット」井野将之

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月11日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

井野将之/「ダブレット」デザイナー

WWD:「ダブレット」立ち上げの経緯は?

井野:高校生の時からずっとファッションデザイナーになりたいと思ってきました。「ミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)」の三原康裕さんは、一から仕事のやり方を叩き込んでくれた師匠で本当に感謝しています。在職中は当たり前ですがデザインの最終ジャッジは三原さんであり、自分の企画が通らなかった時に徐々に徐々に、そのアイデアを世に出したい、という気持ちが強くなりました。良くも悪くも自身で最終ジャッジし、モノ作りをしたいという気持ちが強くなり、自分のブランドを持ちたいと高校生の頃に熱く思っていた気持ちを思い出しました。在職の時は靴・小物のみの企画生産管理で、靴のブランドを立ち上げるのではミハラヤスヒロの二番煎じのブランドにしかならないと思っていた時に、パタンナーである村上高士が賛同し関わってくれたことにより、学生時代しか洋服作成の経験のない自分が、トータルアイテムの「ダブレット」を立ち上げることができました。

WWD:立ち上げからこれまでターニングポイントは?

井野:2016-17年秋冬コレクションです。このシーズンはただただ良くも悪くも出し切ろうと思い、自分が培ってきた経験をドロッと思い切り出そうと自分の青春時代の経験を元にデザインしました。これがダメだったら何をデザインしてもダメでは、というくらいの覚悟をした“博打”的なシーズンでした。このシーズンでパリのコレット(COLETTE)との取引が決まり、17年春夏パリ・メンズ。ファッション・ウイーク中にコレットのウインドーディスプレーを飾ってもらえたおかげで、海外からの問い合わせが来るようになりました。しかしその時、日本展示会スパンでやっていたため海外から、「今パリなんだけどどこの展示会場で17年春夏コレクションを見られる?」と問い合わせが来ても、「まだサンプル作っています」という状態でした。興味を持った人に見てもらうことすらできないということが悔しく、「次の17年秋冬シーズンは絶対にパリで展示会をやろう」と思い、それを実現できたことがターニングポイントだと思います。

WWD:今後の目標、夢、野望など、ファッションでどうしていきたいか、を教えてください。

井野:この1年は、海外ではロサンゼルスのブランド「424」とのコラボレーションや、ニューヨーク、ロンドンのドーバーストリートマーケット(DOVER STREET MARKET)でのインスタレーション、台湾のワンフィフティーン(ONEFIFTEEN)でのポップアップ。日本ではウィズム(WISM)でのインスタレーションや、ミッドウェスト(MIDWEST)とのポップアップなど、国内海外問わず取引先と一緒にイベントができたということはとても良い経験でした。ブランドとして僕たちにできることは商品を作ることだけではなく、その商品を店の先にいるお客さまにどう届けることが喜んでもらえることなのかを、学べました。僕らは、直営店を持っていませんし、直営店を出すつもりもありません。取引先の店と一緒に考え、協力し、打ち出し、みんなが楽しめる、それがリアルなことだと思っています。今後もお店と取り組むイベントを継続し、拡大していきたいと考えています。いつかは全世界の取引店舗で地域に合わせた全て内容の違う「ダブレット」のコレクションを一斉に発売する、とかやってみたいです。ファッションでどうしていきたいか、というかファッションというツールを使って取引先と一緒に何ができるのか、を日々考えています。まだまだ全然できていないのですが……(苦笑)。目標です!

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“何かを壊さないと新しいモノは生まれない。今がそのタイミング”スタイリスト遠藤彩香

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事はWWDジャパン2017年11月7日号からの抜粋です)

遠藤彩香 スタイリスト

WWDジャパン:将来の「野望」は?

遠藤彩香:海外のクリエイターとも同じ環境やレベルで仕事がしたい。インターナショナル誌のスタイリングをするために、来夏からまず1年渡英する。何かを壊さないと新しいモノは生まれないと思っているから、今がそのタイミング。

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“スタイルを身につける楽しさを伝えることには自信がある”UA小木“POGGY”基史

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。(この記事は2017年12月11日に掲載した「WWD JAPAN.com」からの抜粋です)

小木“POGGY”基史/ユナイテッドアローズ&サンズ、ユナイテッドアローズ原宿本店ディレクター

WWDジャパン(以下、WWD):これまでのターニングポイントは?

小木:3点ターニングポイントがある。2002年ごろ、ショップスタッフからカジュアル担当のPRになった時。2点目は、06年にUAからヒップホップとトラッドをミックスするスタイルを提案するリカー、ウーマン&ティアーズ(LIQUOR,WOMAN & TEARS)をディレクターとして立ち上げ、そのころから海外のストリートスナップに掲載されるようになったこと。3点目が、10年にUA本体のドレス部門に移りUA&サンズをスタートした時です。

WWD:今後の目標、夢、野望など、将来ファッション業界でどうしていきたいか?

小木:今、SNSを通じて世界のファッションが同質化して来ていると思います。セレクトショップで学び、世界の良いものや、歴史、それぞれの良い部分を踏まえながらの日本独自のスタイルある(変わった?)着こなしがこれからもっと重要になってくると思います。僕は自分のことをオシャレだと思ったことはありません。ただ、ファッションを通じてスタイルを突き詰め、スタイルを身につけることの楽しさを伝えることには自信があります。それを世界に伝えていくことが出来たらと思っています。半年ごとの流行を楽しむのがファッション(モード)、何を着て何を聞く、何を着て何を食べに行く、何を着て何に乗るなどをずっと繰り返し。Tシャツを着てもスーツを着てもその人らしく見える、というのがスタイルだと思います。個からにじみ出るものというのでしょうか。いくら洋服を買ってもスタイルを身につけられない人もいますし、スタイルはお金では買えないものです。

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“伝統や技術を守っていけるようなブランドになりたい”「マメ」黒河内真衣子

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第1回目の「ネクストリーダー 2018」では14人を選定した。

黒河内真衣子 「マメ」デザイナー

 「長くお客さまに愛されるブランドにすること。そして、日本の技術を伝えられる工場を作ること。高齢化と後継者不足は深刻で、辞めてしまう工場や職人も多い。でもインターネットの普及で地方と都市の差は全くなく、だからこそ、地方でモノづくりをすることは面白いと思っている。実際のところは、工場なのか、アトリエなのかカタチは分からないけど、伝統や技術を守っていけるようなブランドになりたい。それが生涯の課題」

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伝統工芸の真髄 西陣織の改革者、細尾12代目細尾真孝

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

細尾真孝 細尾・常務取締役

 建築家のピーター・マリノから、「インテリアファブリックができないか」と話が来たのが2008年。西陣織は通常32cm幅だが、約1年をかけて150cm幅の織機を作り、インテリアファブリックとして「シャネル」「ディオール」「エルメス」「カルティエ」といったラグジュアリー・ブランドやザ・リッツ・カールトンなどの5つ星ホテルに供給してきた。19年は京都に旗艦店を開き、消費者向けビジネスに乗り出す。西陣織を一般家庭で使えるものにしたい。また、月旅行の実現や火星移住計画が生まれる中、ゆくゆくは西陣織の美をキープしながら、テクノロジーを織り込み宇宙にも対応できる布を作りたい。自由自在に形を変えられる布の特性を生かして、漫画「ドラゴンボール」に出てくる、あらゆる物質を小さなカプセルに収納した“ホイポイカプセル”のような、家になる布も作りたい。西陣織は世界一複雑な織り物で、9000本の経(たて)糸を1本1本コントロールでき、最大25層を重ね、その中に最先端の糸を織り込むことができるのが強み。現在、マサチューセッツ工科大学(MIT)や東京大学などと研究開発を進めているが、布の構造を西陣織で進化させる。

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メニューに価格がない静岡・藤枝の居酒屋は「真の隠れ家」だった!

 今年も取材と食べ歩きで、いろんなお店を訪問しました。その中で、一番印象に残ったお店がどこかと聞かれれば、静岡の藤枝市にある「遊酒 岡むら」になります。長くお店を続けるために大切なことは?真の隠れ家とは?そうしたことを考えさせてくれる素敵な居酒屋でした。
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「ゲラン」の1080通りカスタマイズできるリップ「ルージュ ジェ」に春の新色登場

 「ゲラン(GUERLAIN)」は2020年1月2日に、ケースとシェードを自由にカスタマイズできるリップスティック「ルージュ ジェ」の新色5色を発売する。「ルージュ ジェ」は、24種のケースと45色のリップスティックを自由に組み合わせることができ、計1080通りのカスタマイズを楽しめる。また、質感もセミマットと艶タイプの2種をそろえ、幅広いメイクを提案している。

 春の新色は日本で人気のヌード系2色とピンク系を3色。シックなヌード、肌なじみのよいベージュ、くすみの効いたピンク、ボルドーに近い深みピンク、フェミニンなソフトピンクをラインアップする。全て艶タイプとなっており、鮮やかに発色しながら唇をみずみずしい潤いで包み込む。普段使いにも特別なシーンにも使いやすい5色で、春のメイクにも上品な華を添える。
 
 ケースは中に鏡が入っており、クロコダイルレザー調のものからメタリックな輝きを放つもの、キュートな水玉模様を施したものなど幅広いデザインをそろえる。19年もっとも人気だったのは大理石調のデザイン、シックな深みレッドのクロコダイル柄、ヌードカラーのレザー調、ガーリーなベビーピンク、上品なシャンパンカラーの5種。どれもファッションを楽しむようにセレクトでき、全て名前や好きなメッセージを刻印することができるため、自分用にもプレゼント用にもぴったりだ。

問い合わせ先
ゲランお客様窓口
0120-140-677

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若手写真家の急先鋒 フォトグラファー石田真澄

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

石田真澄 フォトグラファー

 中学校に入学したタイミングでカメラ付き携帯を手に入れてから、写真の楽しさに目覚めた。それ以来ずっと携帯や一眼レフなどデジタルで撮影していたが、高校生のときにふと「写ルンです」を思い出して撮影をしてみた。デジタルとは違い、現像までに時間がかかるなど手間も多かったが、出来上がった写真を見たときに、記憶を再確認するような感覚が湧いた。その懐かしさにとても安心感を抱いてからフィルムで撮るようになった。今までは趣味として撮影してきたので、仕事として写真を始めてからはまだ1年ほどしかたっていない。だから10年後の自分の姿を予想できるような経験も、結果もなく、何が起きるかはまだ自分でも想像がつかない。ただ、その日限りの刹那的な現場が多い中、今年の夏に2カ月かけて撮影した「カロリーメイト」の仕事では、長期間にわたっていろいろな人と一緒に働く楽しさを知った。また、憧れていたファッション写真の世界に、ようやく一歩踏み込むことができた一年でもあった。2019年はそういった仕事を増やし、いつか未来の自分を描くことができるように、経験を増やす一年にしたい。

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ランウエイ登場数がシーズン世界1位に 21歳の日本人モデルKOHEI

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

KOHEI モデル

 2018年は空港や飛行機の中で過ごした時間、仕事の待機時間が長く、何かを待ち続けた1年だった(笑)。バックステージや撮影現場では、モデル仲間やスタイリスト、メイクさんたちとたくさん話し、人の話を聞くことがモデルの仕事で大切だと気付いた。いろんな人から意見をもらい、それを自分で考えながら取り入れることで学びにつながり、海外では英語力が役立って、言われたことをすぐに理解できた。大御所と呼ばれる人たちとの仕事は、初めは緊張したが、今ではリスペクトをしつつ自然にこなせるようになったと思う。撮影も数多く経験したが、やはりファッション・ウイーク中が一番楽しい。ショーでは自然とアドレナリンが出る。直近の目標は、来シーズン(19-20年秋冬)も「プラダ」や「ラフ・シモンズ」など、これまで出演することができたブランドに選ばれ続けることと、これまで出ることができなかった新規ブランドにも選ばれるようになること。将来的にはCHIHARUさんのように“日本人といえばこのモデル”と世界中のファッション関係者が考えるようなモデルになりたい。

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日本から世界へ 次世代に新たな道筋を示すスタイリスト服部昌孝

 「WWDジャパン」は2017年から、ファッション界の次世代を担う人に光を当てた特集「ネクストリーダー」を実施している。対象はファッションビジネスにかかわるあらゆる分野の若きリーダーたち。この特集を始めたのは、情熱と才能を持ち、強い信念で前へ進む若いリーダーたちを応援したいから。それぞれに専門分野があり、ネットワークと情報を持つ「WWDジャパン」の記者が日ごろの取材で出会い、応援したいと考えるネクストリーダーを推薦する。第2回目の「ネクストリーダー 2019」では10組11人を選定した。

服部昌孝 スタイリスト

 アシスタント時代に、師匠がイメージするビジュアルを具現化するための道具仕込みをしてきた経験が生きて、自分がスタイリングする際にも空間全体を考えた“強い”ビジュアル作りができるようになった。現在の仕事は多岐にわたっているものの、ファッションという意味では全て同じ。「メンズだから」「アーティストだから」といったことは関係ない。独立当時から変わらず守り続けたのは、常に自分らしくあること。その結果、当時は異例だったモードとストリートのミックスや、ファッションビジュアルで若手俳優をモデルに起用するなど、今では当たり前になっていることを自分が先陣を切ってやってきた。今後のビジョンは日本に拠点を置きながら、5年以内にメゾンブランドのランウエイのスタイリングをすること。今やSNSの普及で、世界とつながるのは簡単になっている。2016年に東京で行った「ウミット・ベナン」のランウエイショーのスタイリングを担当したときも、デザイナー本人からインスタグラムで依頼が来たことが始まりだった。これからも視線は常に世に向け、いつの時代においても必要とされるスタイリストでありたい。
PROFILE:1985年生まれ。スタイリストの猪塚慶太に約5年間師事し、2012年に独立。ブランドのビジュアルやエディトリアル、ランウエイ、アーティストなどさまざまなジャンルのスタイリングをメンズ・ウィメンズ問わず手掛けており、若手ブランドや後輩スタイリストらからの信頼も厚い。近年ではミュージック・ビデオなど映像関連の仕事を手掛けるなど、活躍の場を広げている。海外からの仕事の依頼も増えており、現在月に1回は渡航している

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小島健輔リポート 百貨店からアパレルが消えていく 迫り来る決別の時

 ファッションビジネスのコンサルタントとして業界をリードする小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。今回は、2019年に閉店が相次いだ百貨店とそこを主戦場にしてきたアパレルの動向を深掘りする。

 2019年は百貨店と百貨店を主戦場とするアパレルにとって、過去の清算を迫られたカタルシスの年となった。地方店や郊外店の閉店が相次ぎ、都心店さえ「ハイブリッド化」と称する不動産業化が進んで自営の売り場が大きく削られ、売り場の減少と採算の悪化でブランドや人員を整理したり巨額の特損を計上するアパレルも相次いだ。このまま百貨店流通は崩壊し、百貨店アパレルは絶滅してしまうのだろうか。

閉店とハイブリッド化で
売場が消えていく

 店舗数のピークである1999年には331店もあった百貨店も2000年のそごう倒産を契機に減少に転じ、リーマンショック以降は閉店が加速して17年は8店、18年は7店、19年も伊勢丹の府中店と相模原店など9店が閉店して212店まで減った。20年も公表されているだけで3月に新潟三越、東急東横店、8月に高島屋の港南台店、西武の大津店と岡崎店、そごうの徳島店と西神店の7店が閉店する。21年も2月末にそごう川口店の閉店が決まっており、地方店や郊外店中心に閉店が続いて200店舗を割り込むのは確実だ。

 閉店しないまでも家電や家具の量販店、低価格大型衣料店などをテナント導入して自営の売り場を圧縮する動きは、地方店や郊外店にとどまらず都心店にも広がっている。

 松坂屋銀座店などの跡地に17年4月開業した「ギンザ シックス」は、大丸松坂屋百貨店が直営する売り場は2階の「シジェーム ギンザ」だけで大半がテナント構成という“不動産事業”だ。また9月20日に再建築して開業した大丸心斎橋本館は65%がテナント構成で、百貨店型の自営売り場は35%にとどまる。東急東横店(東館)の跡地に開発された渋谷スクランブルスクエア(東棟)はもとより“百貨店”を名乗っておらず、東急百貨店が運営する百貨店型の売り場は6階の「プラスク・ビューティー」(化粧品)、5階の婦人靴・ハンドバッグ、4階の「428-224」(婦人服セレクトショップ)など計3610平方メートル(全体の売り場面積の11.3%)に過ぎない。「ハイブリッド化」といえば聞こえはいいが、自前の商売を圧縮して不動産業化しているのに他ならない。

 ハイブリッド化で生き延びられるのは自前の店舗だけで、賃借店舗は採算割れが続けば閉めざるを得ない。損益分岐点が高い賃借店舗はハイブリッド化しても延命は難しく、ハイブリッド化の勝ち組とされるマルイでも販売不振の京都店を20年5月に閉店する。

 そごうや西武、伊勢丹の閉店が相次ぐ一方、高島屋は港南台店やサテライトの海老名店ぐらいしか閉めていないのは所有している店舗が多いからで、新宿店(帳簿価額2054億円)や立川店(同127億円)は巨費を投じて購入している。そんな高島屋でも泉北店、堺店、岡山店、岐阜店、港南台店や海外店舗は賃借だから、港南台店のように採算割れが続けば閉店するしかなくなる。

縮小が続く
衣料品フロアと衣料品売り場

 閉店やハイブリッド化に加え、衣料品売り場の縮小も百貨店アパレルを追い詰めている。インバウンドの追い風もあって化粧品の売り上げが拡大し、デパ地下人気にも衣料品のような陰りは見られないから、リニューアルの度に両者の売り場が増えて衣料品売り場が縮小している。

 百貨店総売り上げはピーク時の91年から2018年は60.6%に減少しているが、衣料品トータルは45.1%に、紳士服・洋品は38.7%に、ピークが98年だった婦人服・洋品も同年から49.7%に減少している。デパ地下が元気な食料品もピークの99年から78.3%に減少しているが、化粧品だけは2006年から18年で164.8%と急拡大している。

 百貨店売り上げに占めるシェアも衣料品はピークの1998年の41.2%から2018年は30.1%まで落ち、19年も11月までで29.8%とさらに落ちているが、化粧品は06年の4.4%が18年には9.5%に、19年も11月までで10.2%と伸び続けている。食料品も衣料品の売り上げが落ちた分、1991年の19.9%から近年は28%前後までシェアを伸ばしている。

 衣料品の売り上げがそれだけ落ちているのに、ほんの2〜3年前まで都市百貨店は婦人服と身の回り品で3.5フロアを構成し、紳士服とスポーツを合わせて衣料品が4.5フロアを占める一方、化粧品は半フロアに甘んじて繁忙時には混雑を極めていた。インバウンドの押し上げと駅ビルなどとのせめぎ合いで遅ればせながら化粧品売り場の拡大に転じ、最新店舗では婦人服と身の回り品の2.5フロアに対して化粧品と美容サービスで1フロアというバランスに変化している。

 衣料品売り上げが萎縮する中、婦人服、紳士服といった部門の壁も崩れて客層別やライフスタイル別のフロア編成に変化し、「婦人服フロア」と言っても身の回り品はもちろん、化粧品や美容サービス、カフェなども組み込まれるようになり、衣料品の売り場は一段と狭まっている。ワンフロアを維持している「紳士服とスポーツのフロア」にしても、そのバランスはスポーツとユニセックスにシフトしており、従来の紳士服売り場はじりじりと圧縮されている。

ブランドと人員の整理
の果てに絶滅するのか

 
 閉店とハイブリッド化に衣料品売り場の縮小が重なれば、効率と採算性の低いブランドからはじき出されていくが、百貨店とアパレルの立場は微妙に異なる。

 2000年のそごう倒産を契機に委託取引に代わって主流となった消化取引では、百貨店側は「販売効率×歩率」、アパレル側は「販売効率×(粗利益率-歩率)」が採算ラインを割れば売り場を維持できなくなる。百貨店側は在庫を抱えないから売り上げだけ追求すればよく、採算ラインを割ればブランドを入れ替えたり定期借家契約(定借)テナントに切り替えたりする手があるが、アパレル側は売れ残り在庫の処分ロスまで抱えるから、不採算売り場は早々に撤収しないと屋台骨に響く。駅ビルなどの定借店舗に比べれば内装投資も軽く撤退減損は知れているし、駅ビルやショッピングセンター(SC)のようにペナルティーを要求されることもないから、引くのに躊躇はいらない。

 売れる百貨店がいくつもあった往時はともかく、今日では好採算が期待できる百貨店などほとんど存在しない。販売効率が低くては損益が苦しく在庫も回らないし、販売効率の高い都心店は歩率が法外に高く、売っても売ってもスズメの涙しか残らない。不採算店を撤収して好採算店に入れ替えるのは困難で、不採算店の撤収が店舗網の萎縮に直結してしまうのが実情だ。

 店舗網が萎縮して商品開発部門の人件費など本部の固定費を補えなくなれば、ブランドの廃止と人員整理が必至となる。三陽商会やレナウンに見るごとく、百貨店アパレルはそうして業容をシュリンクさせてきたし、破綻に至った企業もある。もはや百貨店販路に見切りをつけるしかないが、組織コストが高い百貨店アパレルは駅ビルやSCでは採算が採れず店舗網が広がらなかったし、法外な歩率負担を前提とした割高な百貨店ブランドではECの拡大にも限界がある。

 巨額ののれん償却や事業整理、600店もの閉鎖やブランド整理に踏み切る一方、「半分はECで売る」と宣言してデジタルシフトとC2M事業開発※1を加速するオンワードホールディングスなどは例外的に体力がある企業であって、そんな体力が残っているアパレル企業はもはや限られる。オンワードが百貨店から引いていけば地方店や郊外店は衣料品フロアの維持さえ困難になり、売り場の圧縮と定借テナントの拡大、店舗閉鎖が一段と加速するから、百貨店アパレルの販路は一段とシュリンクしていく。大半の百貨店アパレルは売り上げ減少とブランド廃止、希望退職を繰り返して絶滅していくしかないのが現実だ。

※1.オンワードのD2C事業とC2M事業…D2C事業は自社ECの「オンワードクローゼット」、C2M事業は子会社のオンワードパーソナルスタイルが手がける「カシヤマ・ザ・スマートテーラー」や「オーダーメイドイメンズシューズ」

凋落した百貨店アパレルと業績打開の正解

 
 百貨店アパレルにまだ勢いがあった1997年と、2019年のアパレル企業売り上げランキングを比較してみると、百貨店アパレルの凋落は目を覆うばかりだ。

 オンワード樫山(現オンワードホールディングス)こそ国内ユニクロ事業とワールドに抜かれて2位から3位に落ちただけだが、本体のアパレル事業だけ見れば6掛け近くに減少しているし、1位だったレナウンは19位だったダーバンを再統合しても売り上げが4分の1近くまで減少して19位に落ちている。

 6位だった三陽商会は「バーバリー(BARBERRY)」を失ったことも響いて売り上げが半分以下になって圏外に落ち、東京スタイルはTSIホールディングスとなった後、サンエーインターナショナルに吸収され、14位だった小杉産業は破綻している。16位だったレナウンルックは内外のブランドビジネスを統括するルックホールディングスとなって百貨店依存を脱したが、売り上げ規模は当時の8掛けにとどまる。

 百貨店と専門店卸、SPA(製造小売り)事業を並行して5位に位置していたワールドはMBO(経営陣が買収)による上場廃止と再上場を経て、ブランド事業、デジタル事業、プラットフォーム事業、投資事業を展開する持ち株会社になって2位に上昇したが、いまだブランド事業が2007億円と売り上げの8割を占める。1997年当時はワールドをしのいで4位に位置していたイトキンは業績が悪化して投資会社のインテグラルに買収され再建を図っているが、売り上げは当時の3分の1に減少して圏外に落ちている。

 こうして見ると、百貨店依存の高かった企業ほど凋落が激しく、百貨店離れを進めた企業もアパレルだけでは業容を維持できていない。百貨店も斜陽だがアパレルも厳しく、デジタルシフトやプラットフォーム事業、さらには資本力と企業力を生かした投資事業を広げないと拡大は望めないという構図が見て取れる。その意味では、再上場してホールディングビジネスとなったワールド、過去を大胆に清算してデジタルトランスフォーメーションとC2Mに懸けるオンワードホールディングスに正解を見出すべきだろう。

 かつて百貨店の販売低迷と合併ラッシュに直面した米国大手アパレルの正解が、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ヴァンズ(VANS)」「ディッキーズ(DICKIES)」を買収してジーンズからアウトドア&アクションスポーツにドメインを転換したVFコーポや、昨年来陰りが見えるとはいえ「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」「トミーヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」の買収で躍進したPVHコープだったとすれば、ITとECが席巻して投資ファンドが暗躍する今日のわが国大手アパレルが置かれた状況は格段に複雑かつ深刻で、確実な正解を求めるのは難しい。

 ワールドやオンワード、小粒だがルックホールディングスなどの業績を注視したいが、それらの全てに共通するのが百貨店との決別であることは明らかだ。

百貨店と決別するしか生き残る道はない

 百貨店衣料品と百貨店アパレルが絶滅に瀕するに至った要因は(1)好調時に肥大した組織コストを引きずった、(2)2度の堕落で商品のお値打ちが半減し顧客が離れた、の2点に尽きる。ならば、百貨店アパレルが生き残るには、この2点を根源から清算するしかない。それは百貨店と決別して「百貨店アパレル」という看板を捨て去ることでしか実現できないのではないか。

 百貨店は84年頃の買い取りから委託へのシフトと92〜98年の12ポイントもの納入掛け率切り下げで原価率を半減させてお値打ちを切り下げてしまったため、まだしも不動産コストの低い駅ビルやSCに顧客も取引先も逃げ出し、近年はさらにコストが低いECに逃げ出している。これほど顧客を裏切る暴挙を断行した百貨店業界の殿様体質は常人の理解を超え、それを受け入れたアパレル業界の楽観主義も度を越して、百貨店と百貨店アパレルの未来を閉ざす致命傷となった。

 その後、2000年3月の定借導入と6月の大店立地法施行でアパレル流通の主戦場は駅ビルとSCに移り、7月のそごう倒産を契機に百貨店は斜陽産業に転じた。08年のリーマンショックは百貨店を支えてきた中産階級の崩壊を加速し、同年のiPhone 3Gの発売はモバイルショッピングとショールーミング/ウェブルーミングの扉を開いて、かたくなに対応を拒む百貨店の没落を決定的なものにした。

 それから11年、駅ビルやSCに加えてECにも顧客を奪われるまま無為無策に時は過ぎ、「ハイブリッド化」というランティエ※2に甘んじる3度目の堕落に陥り、百貨店アパレル流通は破綻の瀬戸際まで追い詰められている。百貨店自体がハイブリッド化で「百貨店」を放棄するに至っては、もはやアパレル事業者が百貨店を見切っても誰も責めることはできないのではないか。

 百貨店の法外な歩率を引きずっては顧客に受け入れられる「お値打ち」は実現できないし、百貨店取引を前提とした高コストな組織体質を引きずっては新規事業のハードルも高くなる。百貨店と決別して組織コストを落とし、百貨店では売らないお値打ちなD2Cブランドや無在庫C2M事業に活路を見出さない限り、百貨店ブランドの絶滅が会社の消滅に直結してしまう。

 第三者として状況を俯瞰するなら当然の結論だが、当事者としては正面切っての公言ははばかられるのかもしれない。公言するもしないも百貨店と決別しないと会社が存続し得なくなるとしたら、もはや遠慮も躊躇も無用ではなかろうか。

※2ランティエ…金利で生計を立てている人を指すフランス語

小島健輔(こじま・けんすけ):慶應義塾大学卒。大手婦人服専門店チェーンに勤務した後、小島ファッションマーケティングを設立。マーケティング&マーチャンダイジングからサプライチェーン&ロジスティクスまで店舗とネットを一体にC&Cやウェブルーミングストアを提唱。近著は店舗販売とECの明日を検証した「店は生き残れるか」(商業界)

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ノードストロムのNY新店が示すリアル店舗のあり方(後編) 鈴木敏仁のUSリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が現地のファッション&ビューティの最新ニュースを解説する。米大手百貨店ノードストロム(NORDSTROM)がニューヨークに出店した新タイプの店舗を前編・後編の2回にわたってリポートする後編。この店の最大の面白さは飲食などのホスピタリティーにあるという。(前編はこちら

 ノードストロムのフラッグシップ店舗で飲食できるレストランやバーは全部で7つ。日本でいうレストラン街のようなフロアを作らず、各階に分散させている。最も目立つのは地下1階の靴フロアのど真ん中に置かれた「シューバー」と名付けられた本格的なバーだ。私は2度訪れたがいずれも酒を飲んでいるお客がいて人気のほどがうかがえた。

 これがなかなか格好よいのである。商品をブラブラと選びながら、飽きたのでバーで一休みし、売り場の環境でお酒を1杯飲みながらバーテンダーと世間話をして、またブラブラと買い物に出る−−といったなかなか楽しそうな経験ができるのだ。

 さらに面白いのは、売り場のどこでも飲み食いしていいというルールと、お客の希望により売り場に出前するというサービスだ。私が訪れたときは、バーで買ったワインを売り場に置かれたテーブルにボトルごと置いてグラス片手に話し込んでいる女性2人組がいたり、ソファで談笑しているグループにハンバーガーが出前されたりと、そんな光景を目のあたりにした。

 デパートメントストアによる“店内どこでも飲食可”は業界初の試みである。

 同社の飲食に対する考え方は、もうけを前提とせず滞在時間を長くすることにあり、値段も高く設定していない。全店舗で飲食を強化しており、全トランザクション(取り扱い)の25%が飲食となっているそうだ。

 オープニング時のメディアの取材に対して幹部が、“帰りたくならない、一日中でも滞在したくなる店舗”を目指しているという趣旨の発言をしていた。店舗の隅々までをホスピタリティー化することで、これを実現しようとしているのである。

 ついでながらもう一つ、同社はこのフラッグシップ店舗に先立ってECで注文した商品の受け取りや返品が行える「ノードストロム ローカル(NORDSTROM LOCAL)」という超小型店舗をマンハッタンに2店舗オープンさせている。ネット販売のピックアップ、お直し、靴の修理、ギフトラッピング、衣料の寄付、返品、そしてスタイリストによるアドバイス、といったサービスのみというユニークな業態である。ニューヨークの2店舗の他には、実験を開始したロサンゼルスに3店舗あるのみ。

 「面で考えており、もうけは度外視で、コミュニティーのサービスハブとする」と幹部がコメントしていて、モール内の大型店舗ではできない顧客との新たな接点を作ることを目的にしている。大型店舗が入り込めないような商圏に出店してサポートする役割である。メンズ、ウィメンズ、ローカルと立て続けに作ったことからもNYマンハッタンへの本気度がうかがえるのである。

業績好転への起爆剤になるか

 NYマンハッタンからは、百貨店のロード&テイラー(LORD & TAYLOR)、ヘンリ・ベンデル(HENRI BENDEL)、セレクトショップのバーニーズ(BARNEYS)といった古い企業の撤退や破綻が続いている。今回のノードストロムによる進出はNY小売市場の入れ替わりの象徴と言えそうだ。

 同社は2017年に、22年までの目標として売上高を毎年3~4%伸ばす計画を発表しているのだが、昨年度は目標未達に終わり、今年は2%減になるという予測数値を明らかにしている。17年に設定した計画は2年連続で達成できないようだ。

 一方、数年にわたってノードストロム一族はバイアウトを企画してきたのだが、資金が集まらず昨年断念している。非上場となって機関投資家の監視下から逃れて長期的な視点で自由にやりたいということなのだろうが、資金が集まらないということが意味する事態は容易に想像がつく。

 こういった環境下でのNY新店への大きな投資に対しては、ギャンブルだという批判的な意見が金融メディアや証券アナリストからは出ている。この全く新しいコンセプトを持った店舗が業績好転への起爆剤になるのかどうかが今後の焦点だ。

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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「“地獄”を見てもそれに対処できる精神力のある経営者が重要」 by 百合本安彦

百合本安彦グローバル・ブレイン代表取締役社長

 ベンチャー企業は初めに作った事業計画で運営を続けることはほぼない。サービスやプロダクトの方向転換を行う“ピボット”を繰り返し、ビジネスモデルを作り上げていくのが基本だ。しかし、事業がうまくいかないとすぐに辞めてしまう経営者もいる。われわれは出資先の領域を定めず、ある意味貪欲に投資に取り組んでいるが、預かっているお金を運用する責務がある身としては、“地獄”を見てもそれに対処できる精神力のある経営者が重要だ。(「WWD JAPAN.com」2019年11月8日公開、「“地獄”に対処できるか」 有力投資会社の代表に聞く、起業家に必要な“経営者の資質”から)

The WORDS
ファッション業界人の残した名言を日々の糧に。デザイナーやバイヤー、社長、編集長らの心に響く言葉をお届け。

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末恐ろしいスポティファイ育ち世代 エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年6月25日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

末恐ろしいスポティファイ育ち世代

 皆さんは、音楽は何で聴いていますか?私は一時期ユーチューブ漬けでしたが、今はどっぷりスポティファイ(Spotify)派。回し者ではありませんが、一歩オフィスを出たら、寝る時と取材の時以外はイヤホンを耳に入れっぱなしでまさに“No Sportify No Life”。飛行機に乗る前日はその時の気分の曲を大量にダウンロードしています。

 携帯電話はiPhoneなのでアップルミュージック(Apple Music)でもよかったのでしょうが、スポティファイ派になった理由は、吉井雄一・巴里屋社長のプレーリスト(選曲集)が欲しかったから。吉井さんが関わる「ミスター・ジェントルマン(MISTERGENTLEMAN)」のショーの選曲が好きで、さかのぼると「フェノメノン(PHENOMENON)」時代の選曲も好きでした。2012年春夏コレクションで、山下達郎がかかった時の透明感ある光景は目に焼き付いています。音楽はその場の空気を明らかに変えますよね。その吉井さんからスポティファイにプレーリストを出していると聞いて即ダウンロードしました。

 使い始めて思うのは、「ストリーミング世代は感性の育ち方も違うんだろうな」ということ。ファッション関係者の多くは音楽から影響を受けていますが、ストリーミング以前と以後では影響の受け方は全然違うと思います。レコード&CDを所有する行為は、好きな音楽を自分で“掘り集める”感覚でした。でもストリーミングだと、アルゴリズムに基づくおススメが勝手に編集されて次々と届き、 “気がつくとそこにいた”感覚で新しい曲に触れている。ロック、ヒップポップ、ジャズ、EDMといったジャンルや年代を軽々と超えているのに、超えているという感覚すらなく、それが心地よい。これはレコード生まれのCD育ちからすると、ものすごいカルチャーショックであり同時に快感です。

 そうやって出合ってハマっているミュージシャンが、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)です。村上隆とコラボしたり、モード雑誌の表紙を飾ったり、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」の広告キャンペーンに参加したりと、すでに何かと話題の17歳。ささやくような歌声はそれこそ何系とカテゴライズできませんが、脳内に響いて残ります。

 と!この原稿を書いていたら原宿のセレクトショップ、グレイト(GR8)が、ビリーとの限定コラボコレクションを6月23日から販売中との記事が上がりました。さすがグレイト、速いです。それにしても記事に使用している写真が斬新です。ビリーがホテルか何かのバスルームで鏡を使って自撮りしています。

 ビリーと同世代がまもなくファッションビジネスシーンにも登場してきますが、きっと彼らが作る服は、それ以前の世代が作る服とは何かが違うはずです。アプリで音楽を作り、レーベルに属さずネットを介してファンに直接届けるストリーミング世代のミュージシャンと同じく、服の作り方や売り方も変わってくるはずですし、すでにそうなりつつあります。

 そういえば、LVMHプライズの取材で知り合った新進ブランド「カイダン・エディションズ(KWAIDAN EDITIONS)」のデザイナーデュオは、自分たちを“根無し草(フローティング)”と表現していました。夫のハン・ラー(Hung La)はベトナム系アメリカ人で妻のレア・ディックリー(Lea Dickely)はフランス人。働く場所はパリ。カテゴリーに収めたくなるのが取材する側の心理ですが、彼らのルーツもクリエイションも“何系”と収めようとするのは無理があります。魅力を感じたらカテゴライズせず、あるがまま受け入れるべしなんだ……。そう思います。

IN FASHION:パリコレもストリートも。ジュエリーもインテリアも。今押さえておきたい旬なファッション関連ニュースやコラムを「WWDジャパン」編集長がピックアップし、レターを添えてお届けするメールマガジン。日々の取材を通じて今一番気になる話題を週に一度配信します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在9種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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ドレスからテレビ、青汁、生理ショーツまで 2019年「WWDジャパン」スタッフのベストバイ!

 2019年がまもなく終わります。今年は何を買いましたか?ファッション、ビューティに携わる弊社スタッフも多くのお買い物をしたようです。ファッション関係者らしく、素敵なドレスからアクセサリー、ビューティ関係者らしくドライヤーや青汁も出ました。特筆すべきは、テレビ離れが進む若者(といっても30歳ではありますが)からテレビのベストバイが上がったこと。そのほか、今話題の生理ショーツやあったかソックス、青汁など幅広いお買い物リストがそろいました。

昨今流行りの「自分へのクリスマスプレゼント」として、ついに買いました。

 タクーン・パニクガル(Thakoon Panichgul)デザインで、牙が特徴の「タサキ(TASAKI)」の“デインジャー”は、「男子が着けてもヘンじゃないパール」と勝手に思い込んで、発表になった時から「いつ買おう?何を買おう?」と迷い続けていましたが、年末、伊勢丹新宿本店のザ・ステージで商品を見て(何度目だよw?)、「来年、値上がりするんです……」と聞いてしまい、2分後にはカードを出していました。ピアスは絶対なくすから、1万円以上のモノは着けないと決めていたのに、最近はマイルールを破っていたんです。それが、ついに、この価格帯。マジで無くさない!!と言いながら、寝るときも、お風呂でも、ジムでも“付けっぱ”なのが男子らしいと思っています(苦笑)。(「WWD JAPAN.com」編集部編集長 村上要)

スポーティーとエレガンスを一度にかなえる理想のドレス

 「サカイ(SACAI)」のグリーンのマキシドレス(13万9000円)は見た瞬間ひとめぼれしました。首元にはバイカラーのリブ、袖部分とフロント&バッグにはフリルが施され、そこに程よいシースルーがプラスされていて、スポーティーとエレガンスのバランスがとにかく絶妙。スニーカーでカジュアルダウンしたり、ヒールと合わせてきちんと感を演出したりと、この1年シーンを選ばず大活躍してくれました。(「WWDジャパン」編集部 皆合友紀子)

おばあちゃんになっても着たいワンピース

 「マメ(MAME KUROGOUCHI)」 2019年秋冬のシルクレースプリントスリーブドレス(6万8000円)は、袖口のカフスデザインと配色に一目惚れしました。ストンとしたシルエットはスタイリング次第でカジュアルに着られるのもうれしい。繊細で美しいレースに心が踊る1枚は、おばあちゃんになるまで大切に着ていたいです。(編集制作部 八木由希乃)

汎用性が高すぎるハンティングジャケット

 フラリと寄った某セレクトショップで購入した「アンユーズド」2019年春夏のハンティングジャケット(5万5000円)は、身幅が非常に広く、着丈は短めのシルエット。普通に羽織るのはもちろん、冬はロングコートの上から着ることもでき(誰もそういう着方はしませんが)、恐らく今年イチ着てる気がします。面構えはけっこう武骨ですが、ポケットが左右2つずつ、そして背中に大きめのポケット1つの計5つでかなり機能的です。手ぶら至上主義の僕としては、背中のポケットにiPadを入れ、そのまま取材に行けるのもうれしい。取材なのにコイツ手ぶらで来ちゃったよ!と思われた方、安心してください、身に着けてますよ。(「WWDジャパン」編集部 石塚振)

男なら一度は憧れるライダースジャケットをゲット

 男性なら、一度はライダースジャケットに憧れたことがあるはず。それもダブルで、牛革がいい。だけど、ディテール満載でイカついものは気が引ける...。そんな僕がこの秋冬に出合ったのが、東京ブランド「ユハ(JUHA)」の一着。ミニマルな見た目、ゆとりある形で今っぽく着られる。腑抜けな僕を少しだけ格好よく見せてくれます。千歳船橋のセレクトショップ「ライクル(LICLE)」で購入。約15万円でしたが、有名ブランドと同じ工場と作っていると聞いて納得。「ユハ」は全体的にコスパ高くオススメです。(「WWDジャパン」編集部 本橋涼介)

“帽子男子”始めました!宣言

 帽子が好きです。でも帽子は僕のことが好きではないようで、頭が大きくてフィットするアイテムが少ないんです……。そして妻は、帽子をかぶった僕のことが嫌いです。だから帽子をかぶれません。でも7月に数年ぶりに取材で訪れたロサンゼルスであまりの日差しにやられて、メンズセレクトショップのストロングホールド(THE STRONGHOLD)で購入しました。それが1865年創業の米国のヘッドウエアブランド「ステットソン(STETSON)」の“オープンロード(OPEN ROAD)”(95ドル、約1万350円)です。すっかり開眼してしまい、冬用に購入したのが最高級素材ビーバーフェルト製の“ウィペット(WHIPPET)”(8万円)です。11月20日に東京・日本橋に移転リニューアルした「ステットソン」の直営店「ジョンBステットソン東京」で購入しました。これで一年中、“帽子男子”できそうです。(「WWDジャパン」編集部 三澤和也)

新生「バーバリー」に一目ぼれ

 決済はほぼSuicaアプリもしくはLINEペイ→お財布小さくなる→カバンも小さくなる。最近こういう人多いと思いますが、私もすっかりミニバッグしか使わなくなりました。以前「クロエ(CHLOE)」の“ナイル”バッグに一目ぼれし、発売したらすぐに購入したのですが通勤にはさすがにちょっとサイズが足りず(iPhoneXプラスは入らない) 、ミニサイズながらもある程度収納力もあるバッグを探していました。ピンとくるものがない限り新しいバッグは買わない派ですが、「バーバリー(BURBERRY)」の新しくなったロゴのバッグを見つけ、運よくハロッズ(HARRODS)がセールをしていたので思わずポチッ。シンプルすぎるかなと思いつつ、どんなシーンや洋服にも合うし、中に仕切りがたくさんあって使いやすい!スマホ、お財布、日焼け止めスティック、鍵、リップ(数本)、香水、ワイヤレスイヤホンを入れていますが、それでも余裕なくらいです(意外と入る)。シンプルだけどおしゃれなロゴが気に入り、その後空港でロゴのカードケースも購入し、名刺入れとして使っています。(「WWDビューティ」編集部 北坂映梨)

ずっと欲しかった“タビ”ブーツ、このギミックすがどストライク

 「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA以下、マルジェラ)」“タビ”ブーツが欲しい!と思い始めてからかれこれ数年。永遠の定番だからこそ「またお金あるときでいいか」とこれまで後回しにしがちでした。しかし、2019年春夏に出たこの“タビ”ブーツは、見る角度によってヒール部分に施されたロゴと22番が見え隠れするデザイン。このギミックがどストライクで思わずポチりました。もちろんホワイトステッチだけのシンプルな定番デザインも欲しかったのですが、このデザインは今季しか売らないかもしれないという焦りが背中を後押しし、無事(財布は無事じゃないですが……)念願の人生初“タビ”ゲットです。(デジタルマーケテイング部 丸山瑠璃)

オジさんなりのメンズジュエリー、ポケットウオッチとウオッチチェーン

 メンズジュエリーがまたアツいと噂に聞いて気にはなっていた。そんな時、若手男性記者たちの手元にもさりげなくもセンスの良いリングなどを見かけるようになり、いよいよ自分も何か欲しい……と思っていたところで見つけたのが、「ポータークラシック(PORTER CLASSIC)」のポケットウオッチ(9万円)とウオッチチェーン(8万円)。トレンドを追いかけたくはないけれど、置いてけぼりは寂しい40代オジさんなりのメンズジュエリーとして、毎日愛用しています。(デジタルマーケティング部 櫻井雅弘)

澄んだ空気感をまとう「石田真澄」のphotograph.

 2年半前の初個展が気になりふらりと訪れ、しばらく余韻さめず、ふわふわしていました。名は体を表す、澄んだ空気感をまとう作品の数々。純粋に心に響き、不在廊だったので名刺に一言添えたのがきっかけです。後日連絡をいただいて、応援したい思いでオーダーするも2年も迷い……。「いつかお仕事一緒に出来たらいいな」と思いをはせていたら、2019年「WWDジャパン」ネクストリーダーを受賞されてとても嬉しかったです。(販売部 田中実佳)

洗濯2回も素敵な音楽を届けてくれるタフな相棒

 ワイヤレスイヤホン、発売当初は絶対落として無くすと小馬鹿にしてすらしていましたが、その頃の自分は愚かでした。いざ購入してみると、耳にフィットし外れることなく、着用をうっすら忘れてしまうくらいで毎日の“お供に”。でもその存在の薄さから、耳から外しパンツのポケットに入れ、そのまま洗濯してしまったことが2回も……。それでも変わらずに素敵な音楽を届けてくれるタフさも気に入っています。(デザイン部 長橋優)

“たとえ火の中水の中草の中”一緒のスマホケース

 「今年もたくさん買い物したな~。ベストバイ、なんだろうな~」を考えながらもまさに手にしていたスマートフォン。いつ何時でも手放さず、そばにいるスマホを守ってくれたケースが私のベストバイです。気分で変えたり、落として割って変えたりしていたけど、「ヴェトモン(VETEMENTS)」や「サカイ(SACAI)」ともコラボしていて周りでも使っている人が多い「ケースティファイ(CASETIFY)」に変えてからすっかり定着!これはポケモン(POKEMON)コラボで、発売開始から72時間で完売したというもの。友達とおそろいでこれにしたのですが、「ポケモン好きなの?」は今年1、はじめましての人との会話のきっかけにもなりました。(編集制作部 福本沙耶)

最高の画質と音に寒い冬も快適!

 前に使っていたテレビが古く、買い替えを考えていた時、WWEネットワークに登録したので綺麗な画質で見たい、と思って夏のボーナスで購入。値段の割に画質も綺麗で、ネットがつながっていることにも興奮。リモコンにアマゾンプライムとNetflixのボタンまで完備されている!WWEもDAZNもアマゾンプライムもアプリ内蔵で引きこもりがちに。さらに、テレビを買ったからどうせなら臨場感のある音響で見たいとサウンドバーも購入。電気屋でYAMAHAに一目ぼれ。でも音が良すぎて一人暮らしのマンションでは近所迷惑だと断念……同じYAMAHAの違うタイプに落ち着きました。十分の音量、しっかりした低音で聞き取りやすいサウンドに満足。寒い冬、部屋で快適に過ごせそうです。(デザイン部 岡本和樹)

銭湯で出合った「ナノケアドライヤー」

 サウナ、銭湯マニアの私が週3で通う銭湯「小杉湯」。アーバンリサーチともコラボしていて、マニアの間では交互浴の聖地と言われているこの銭湯は、アメニティーがなかなか充実しているのも人気の理由の一つ。3分20円の貸し出しドライヤーとして新たに導入されたのがこの「ナノケア」(2万5000円)。速乾なのに髪に潤いを与える使用感に感動!思わず自宅用にも購入してしまいました。(デザイン部 吉田亜沙美)

なかなかない乳酸菌入りでお得感もある青汁

 健康のことを考えて何かしたいと思った時、野菜から1日分の栄養を摂取するのは難しい……ならば青汁でと思った時にであった「Be」の「ライズストア グリーン(RISE STORE GREEN)」。飲み始めたら腸や肌の調子が良くなった気がします。この青汁、ほかにはあまりないと思われる乳酸菌が入っていてなんだかお得。苦くてまずいイメージだった青汁だけど、苦くも甘くもないところが飲みやすくて続けられます。豆乳やヨーグルトに混ぜるのもおすすめです。(ビジネスプランニング部 泉淳子)

ナプキンいらずの“生理ショーツ”との衝撃の出合い

 今年はフェミニズムやフェムテックなどを取材して、生理について改めて考えた一年でした。特に“経血吸水ショーツ”との出合いは驚きでした。ナプキンやタンポンいらずで快適にはける上、洗って繰り返し使えるので経済的で環境にも優しいんです。人に下着を紹介するのは少し恥ずかしさがありますが、革新的な一品なのでいろんな人に知って欲しいという思いもあります。「シンクス(THINX)」のショーツ(約4000円)はオーガニックコットンを用いたものや、デザイン性の高いものがありオススメです。(「WWDジャパン」編集部 大杉真心)

これでもう冷え知らず! 縁の下の力持ちソックス

 末端冷え性持ちの者にとって、冬とは足の指先が冷え固まることが当たり前の季節……と長年思っていましたが、ふとドラッグストアのレジ横で目に入ったこのインナーソックスがすごかった!今まで試した靴下に貼るカイロは、室内だと暑すぎるなど温度調節ができないことが難点でしたが、このソックスは室内でも屋外でも、快適な温度で指先を守り続けてくれます。靴下の中に履くタイプなので、普段の着こなしにはまったく響かないお守り感もポイントです。(ビジネスプランニング部 鈴木萌子)

【番外編】
癒しのスペシャリスト現わる

 セキセイインコが家族に仲間入りしました。毎朝晩、戯れる時間をもうけているのですが、すぐに頭や肩に乗ってくるなど、かなり人なっつこくて可愛さにメロメロです。また、インコへの毎朝の餌やりのおかげで早起きになり、心なしかストレスも緩和された気がします(笑)。(ビジネスプランニング部 工藤寿志)

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伊勢丹ザ・ステージの年内ラストは「スウォッチ」 6人のアーティストの好きなアートの一部が時計に

 「スウォッチ(SWATCH)」は12月25日、カスタムウオッチ“スウォッチ バイ ユー”のポップアップストアを伊勢丹新宿本店本館1階のザ・ステージにオープンした。31日まで。年内最後のザ・ステージでのイベントだ。

 ポップアップストアには、Chocomoo、Jun Inoue、Kosuke Kawamura、Ouma、yoshi47、透明回線という6人のアーティストが「スウォッチ」のために描いたアートが登場。スクリーン上のアートの上で時計の型を動かして好きな場所を決めると、およそ20分後にはスクリーン上と全く同じ模様の時計が完成し、そのまま持ち帰ることができるショップだ。時計は、白いムーブメントと黒いムーブメントの2種類から選択可能。さらに文字盤の裏には15文字までのメッセージを入れることができる。価格は1万5120円。

 6人のイラストは、いずれも画角いっぱいに細かい模様を敷き詰めたもの。どの部分を切り取るかによって、時計の印象は大きく変わる。誰のイラストの、どの部分を時計にのせるかは、なかなか迷いそうだ。アーティストの多くは、「スウォッチ」の“インスタグラムサーフィン”で見出され、アカウントに直接ダイレクトメールが送られてきたという。Jun Inoueは、「『スウォッチ』は小学生のころ親戚からもらったけれど、ケースから取り出して身に付けることができなかったくらい大切にしていた時計。自分が、そんな時計の絵柄を描けるようになれて幸せ。身につけた人がハッピーになれる絵柄を作った」とコメントした。

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「ポール&ジョー」から初のヘアケア製品 ヴィダルサスーンとコラボでヘアアイロンを発売

 「ポール&ジョー ボーテ(PAUL & JOE BEAUTE)」はこのほど、ヴィダルサスーンとコラボしたヘアアイロン(7700円)を発売した。販売は小泉成器を通して、全国の家電量販店で取り扱う。「ポール&ジョー ボーテ」がヘアケア製品を取り扱うのは今回が初となる。

 忙しい現代女性をターゲットに設計した同アイテムは、持ち運びしやすいコンパクトサイズながら、ストレートもカールも作れる2WAY仕様。マイクロUSBにも対応しており、モバイルバッテリーやパソコンなどから充電が可能だ。カラーはピンクとブルーの2色をそろえ、キャップ部分にはブランドを象徴する西洋菊の一種のクリザンテームをデザインした。

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渋谷パルコ、9日間で売上高十数億円に 「2G」は3日間で3億円

 12月25日に発表したパルコの2019年3〜11月期決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比32.8%増の880億円、営業利益が同24.5%増の101億円、純利益は同1.8%減の53億円だった。増収の大半は、渋谷パルコのオフィスフロアの売却額217億円によるもの。純利益の減少は時計専門店などを展開する子会社ヌーブエイの苦戦によるもの。
 店舗別では渋谷パルコの売上高が、同2.5倍の28億1500万円になった。決算上の渋谷パルコの売上高には、パルコが店舗開発を手掛けた「ベルシュカ」渋谷店の売り上げなども含まれているため、渋谷パルコが建て替え期間中も売上高を計上してきた。ただ、増収分の大半は11月22日に建て替えオープンした渋谷パルコの売上高と見られ、渋谷パルコは開業からわずか9日間で十数億円を売り上げたことになる。関係者によると、好調テナントの一つギャラリーとファッションの複合業態「2G」は、「3日間で3億円を売り上げている」という。渋谷パルコは初年度で年200億円の売上高を計画していた。

 また、渋谷パルコは地下1階〜地上10階までが商業フロア、12階〜18階がオフィスフロアになっており、オフィスフロア部分の売却先は不動産デベロッパーのヒューリックになる。

 最大店舗の名古屋パルコは同99.9%の251億円、吉祥寺パルコが同2.0%増、調布パルコが2.4%増、小型業態のひばりヶ丘パルコは10.5%増と好調だった。

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藤原ヒロシ率いるデザインチームがモバイルバッテリーをデザイン

 モバイルバッテリーのシェアリングサービス、チャージスポットを運営するインフォリッチ(INFORICH)は12月25日から、藤原ヒロシが率いるデザイン集団「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」とのコラボレーションバッテリーを1000個限定で国内外のバッテリースタンドに設置する。

 チャージスポットとは、専用のアプリをスマートフォンにダウンロードしてアカウント登録を完了すれば、全国の随所に設置されているバッテリースタンドでモバイルバッテリーを借り受けできるサービスだ。使用後は最寄りのバッテリースタンドに返却する。価格は1時間未満150円、その後48時間未満300円。

 2018年4月に開始された同サービスは現在、47都道府県に1万台以上のバッテリースタンドを設置しており、香港やタイ、台湾にも拡大している。今回のコラボを通して、ファッションに興味がある層の取り込みを狙う。コラボモデルのデザインは、黒を基調にした本体に“FRGMT”のロゴを施した。最大使用日数の7日間を超えると違約金2280円が発生するが、返却義務は免除される。

 設置箇所は非公開だが、12月26日から東京・渋谷の109に設置しているバッテリースタンドで優先展開する。

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「グッチ」が模倣品を扱う闇サイト30社を訴える 模倣品1点につき2億円の損害賠償を請求

 「グッチ(GUCCI)」はシューズやアクセサリー、ウエアなどの模倣品を販売したとして30以上のウェブサイトを相手取り損害賠償を求めてフロリダ州連邦裁判所に提訴した。対象となるウェブサイトの多くは、運営者を特定することが難しいという。被告となったウェブサイトの運営者からのコメントは得られなかった。「グッチ」は複数の商標権侵害で被告らを訴えており、損害賠償請求のほか、模倣品の販売中止なども求めている。

 訴状によると、被告として挙げられたウェブサイトは模倣品を販売することで潜在的な「グッチ」の顧客を奪っていると主張。「グッチ」は模倣品対策に「多大な金銭的リソース」を割いているとして、ウェブサイトで実際に売れた模倣品1点につき200万ドル(約2億1800万円)の損害賠償を求めた。「インターネット上で急増している模倣品は、消費者と自社ブランドの双方を混乱から守り、ブランド力の毀損を防ぐために『グッチ』のようなブランドに多くの訴訟を強いる。また、その多くが同じ相手であることが多い」と述べている。

 「グッチ」は、こうした模倣品は画面上で見る分には「グッチ」の正規品と見た目が類似しているが、実際の質は大きく異なると主張。「もし被告の模倣品や模倣行為、サイバースクワッティング、不正競争行為などが予備的かつ恒久的に差し止められなければ、ブランドも消費者も引き続き損害を被る」と訴える。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「セリーヌ」新店に見るエディのセンス エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年6月18日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

「セリーヌ」新店に見るエディのセンス

 上から目線な表現になりますが、こう言いたい。“やはりエディ・スリマン(Hedi Slimane)のセンスはいけている”と。「セリーヌ(CELINE)」がこのほどパリにオープンした新店の写真を見て思いました。

 記事にはその特徴について「20世紀の建築様式のブルータリズム、モダニズム、バウハウス、オランダの芸術運動デ・スティル、それぞれの要素が掛け合わされたデザイン」とあります。難解な呪文のようですが、大胆に解釈すると「洗練されたむき出し感、機能的で厳格、同時に温かみもあるモンドリアン的構成の空間」ということでしょうか。違いますでしょうか。とにかく写真を見る限りカッコいい。

 店内の彫刻などは4人の女性アーティストによるものだそうです。ティンカ・ボック(Katinka Bock)、フー・シャオユアン(Hu Xiaoyuan)、ジョージア・ディッキー(Georgia Dickie)、ロシェル・ゴールドバーグ(Rochelle Goldberg)。勉強不足ですみません、と思いながらインスタグラムでハッシュタグ検索してみるとその数は数百から多くて1500と、世にはまだあまり知られていないアーティストたちのようです(ちなみに#KAWSは103万)。無名ではありますが、いずれの現代アートもインスタ上の写真を見るだけで心地よいものでした。

 ここで思い出すのが、エディ・スリマンが得意とするショーモデルのストリートハントです。エディが作るショー(キャンペーンも)は、モデルが非常に重要で、その多くが若く、無名ながら個性的な顔や態度が印象に残る人が多い。新しい価値観を表現するのに不可欠な存在です。

 新しい店を装飾するのに選ばれた4人の女性アーティストたちの考え方も、モデルのキャスティングの考え方に通じるものがあります。今の「セリーヌ」の「態度」を決定づける存在として厳選したのでしょう。

 デザイナーの仕事は、大きくは「クチュリエ(服を作る人)」と「スタイリスト(スタイルを作る人)」に分かれるかと思いますが、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が前者ならイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)は後者、アルベール・エルバス(Alber Elbaz)が前者ならエディ・スリマンは後者。極論すれば前者は着る人が主役のオートクチュールやテーラーが頂点であり、後者の主役はスタイル自体と言えるでしょう。ディオールやエルバスの服は着る人を包み込むような優しさがあり、サンローランやエディが作る服は自分の個性を押し殺してでも着てみたい欲望を喚起させる力があります。当時、70歳近かったカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)がエディの服を着たくて大幅ダイエットに成功したのは有名な話です。

 「セリーヌ」就任時には危ぶまれた(私が危ぶんだ)、50歳を超えたエディ・スリマンのセンスの進化はどうやら止まっていない。直線好き(!?)のエディが、存在感あるらせん階段を選んでいるのを見てそう思いました。 “みんな違ってみんな良い”時代ではありますが、ファッション界にはやはり圧倒的にイケていて先を行くリーダーもまた必要なのです。さて、3シーズン目はそのセンスが服にどう反映されるのか、楽しみです。

IN FASHION:パリコレもストリートも。ジュエリーもインテリアも。今押さえておきたい旬なファッション関連ニュースやコラムを「WWDジャパン」編集長がピックアップし、レターを添えてお届けするメールマガジン。日々の取材を通じて今一番気になる話題を週に一度配信します。

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乳がん克服者がウォーキング ピンク色のクリスマスイベント開催

 大阪発のセレクトショップのイザ(IZA)は19日、乳がんと闘う女性らを応援するチャリティーイベント「イザ ピンク クリスマス2019」をザ・リッツ・カールトン大阪で開催した。今年で13回目。乳がんの啓蒙活動、ピンクリボンからスタートして、年々その規模を拡大。現在は動物愛護や、妊産婦・胎児の命や健康も考えている。

 メインイベントは、乳がんを乗り越えた女性たちのファッションショー。前回同様、大阪文化服装学院とコラボレーションして、学生が女性たちをスタイリングした。ドレッシー&エレガントが基調なスタイリングの中には、胸を隠すのではなく、自らを物語るアイデンティティーとして誇っているような提案も。前回、前々回もランウエイを歩いた経験者から、今年、乳がんと診断されて乗り越えた女性までのウォーキングには、顧客を中心とする来場者から惜しみない拍手が贈られた。

 このほか、モデルの冨永愛や福士リナが、イザの関連会社のグルッポタナカが代理店などを務める「ニナ リッチ(NINA RICCI)」「ヌメロ ヴェントゥーノ(N 21)」「セルフ-ポートレート(SELF-PORTRAIT)」を着こなすファッションショーも行われた。「セルフ-ポートレート」は、デザイナーのハン・チョン(Han Chong)も来日。「素敵な場所にお招きいただき、本当に光栄」と、日本で初めてのランウエイショーの感想を述べた。

 トークセッションでは、塚本香「ハーパーズ バザー(HARPER'S BAZAAR)」編集長や、杉本彩らが登壇。女性の権利獲得、動物愛護、妊産婦の健康を守る出生前診断などについて、来場者とともに考えた。チャリティーラッフル(有料のチケットを購入して参加するクジ引き大会)などの売り上げ200万円弱は、こうした問題を支援するNPO法人などに寄贈されている。

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「第3回 ライフスタイル Week 春」が開催 ファッション、インテリア、ビューティ商材など世界35カ国から1万4000点が集結

 リード エグジビション ジャパンは2020年1月20~22日、世界中のライフスタイル商材が一堂に会するバイヤー向けの国際商談展「第3回 ライフスタイル Week 春」を幕張メッセで開催する。今回はファッションやビューティ、生活雑貨、インテリアなどに加え、新たに文房具と花の展示会を新設。日本の伝統的な技術を用いたメード・イン・ジャパン製品や世界的に注目を集めるサステナブル製品をはじめ、同時開催の化粧品展を含め、世界35カ国から1万4000点のライフスタイル商材が集結する。併催されるビームス役員やワークマン専務などの業界のキーパーソンたちによる無料セミナー(事前申込制)も目玉の一つだ。本記事では、メード・イン・ジャパンとサステナブル分野の知っておきたい出展製品や、今聞いておきたい話題のセミナーを紹介する。

世界で評価を高める
日本の伝統技術が集結

 世界からの評価を高めている、日本各地の伝統的な素材や技術を用いて作られた製品が全国から集まる。燕三条の包丁やモダンデザインの有田焼、特殊な加工を施した和紙からできたクッション、地域をまたいだコラボレーションにより生まれた急須などを通じて、伝統的でありながら、革新的な匠の技を垣間見ることができるだろう。

日々の生活を持続可能に
サステナブル製品

 ファッション業界のみならず、さまざまな領域で注目を集めるサステナブルな製品も集結。環境的に持続可能な暮らしを取り入れるため、作り方や素材を見直したファッション小物や生活雑貨がそろう。

売り方からSNS戦略まで
学べる無料セミナー

 ファッション業界やライフスタイル業界の一線で活躍するキーパーソンたちによる無料セミナーも同時開催(事前申込制)。売り場作りやSNS戦略、ブランディング戦略など、さまざまな視点からヒントを得ることができる。


INFORMATION
第3回 ライフスタイル Week 春

構成展示会:雑貨EXPO、ベビー&キッズEXPO、ファッション雑貨EXPO、
テーブル&キッチンウェアEXPO 、インテリア&家具EXPO、
ヘルス&ビューティグッズEXPO、フラワー&プランツEXPO、文具・紙製品展
日程:2020年1月20〜22日
時間:10:00〜18:00(最終日のみ17:00終了)
会場:幕張メッセ
住所:千葉市美浜区中瀬2-1
入場料:招待券持参者は無料(招待券がない場合は5000円)

問い合わせ先
ライフスタイル Week 事務局
(リード エグジビション ジャパン)
03-5324-1093

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クリスマス前の「スーパーサタデー」 売上高がアメリカ史上最大に

 小売業界向けの調査およびコンサルティング会社のカスタマー グロース パートナーズ(CUSTOMER GROWTH PARTNERS、以下CGP)によると、今年の米「スーパーサタデー」(12月21日)の総売上高は344億ドル(約3兆7496億円)で、1日の売上高がアメリカ史上最高を記録し、昨年の319億ドル(約3兆4771億円)を10%ほど上回る結果となった。

 「スーパーサタデー」はクリスマス直前の土曜日を指すが、今年の「スーパーサタデー」は予想通り「ブラックフライデー」の総売上高312億ドル(約3兆4008億円)を超える形となった。

 CGPのクレイグ・ジョンソン(Craig Johnson)社長は「秋の気温が比較的高く、10~11月初旬のアウターの売り上げが伸び悩んでいたが、その後『スーパーサタデー』をピークに急速に売り上げが伸び、その勢いは日曜日も衰えることがなかった」とコメントしている。

 また、ジョンソン社長によるとリテール分野はウォルマート(WALMART)、アマゾン(AMAZON)、コストコ(COSTCO)、ターゲット(TARGET)の影響が大きいが、購買の速度に関してはブランド品を低価格で販売するオフプライス・チェーンが最強だという。売り上げ不振が長く続いた小売業者の業績は好調だったが、オフプライス・ストアの勢いはとても強いという。

 ベライゾン(VERIZON)の2019年ホリデー・リテール・インデックスを見ても、ECサイトの利用者は11月1~27日の期間と比べて金曜日は15%増、「スーパーサタデー」の土曜日は21%増、日曜日は14%増となっており、この週末の購買活動の活発化がうかがえる。

 ベライゾンのリテール・ホスピタリティー・流通リーダーのミシェル・デュプレ(Michele Dupre)は、「消費者は『スーパーサタデー』のセールと、商品がすぐに届くというメリットの両方に魅力を感じている。クリスマスイブまでに商品が確実に届けられる点が、ギリギリで買い物する消費者を引き付けている」と語っている。

 CGPのジョンソン社長によると、売上高の増加は安定した仕事や賃金の上昇に伴う良好な家計状況が関係しているという。また、大々的な販促キャンペーンや買い物に出かけやすい天候、そしてユダヤ教の「ハヌカ」の行事が今年は22日の日曜日の夜から始まるという点も「スーパーサタデー」の売上高が増加する要因となった。

 ホリデー商戦は好調だったが、この勢いが2020年以降の経済成長の維持につながっていくかどうかにも注目したい。

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渋谷スクランブルスクエア。巨大で豪華だが、何か腑に落ちない←2019年商業施設回顧(前編)

 今年も数多くの商業施設がオープンしたが、その中で何にスポットライトを当てるかを考えてみると、渋谷の再開発が佳境を迎えたことを取り上げざるを得ないのではないか。今回は、11月1日に開業した「渋谷スクランブルスクエア(東棟)」と、12月5日に開業した「渋谷フクラス」という、いずれも東急電鉄が絡んだ商業施設について見ていきたい。
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これからの美容室は高齢社会の社交場だ ITのプロ「WWDビューティ」最新号につぶやく

 大手通信会社に入社後、国内外でITソリューションを提供するビジネスマンが、先週号のファッション週刊紙「WWDファッション」で気になったニュースを要約してお届け。最先端のテクノロジーから企業と、その利用者が必要とするものについて考え続けたITのプロ、CKRが未来的視点からニュースにつぶやきを添えます。

今日のニュース:P.5「美容室が初めて25万軒を突破 倒産件数も過去最多を超える見込み」

読み解きポイント:社交場としての美容室について考える

ニュースのポイント

 厚生労働省によると、2018年度末、美容室が全国で25万1140施設、美容師数は53万3814人と過去最高を記録した。なお理容室は11万9053施設と、前年度に比べ1912減少となった。また、美容室は19年1〜10月累計で92件倒産し、休廃業・解散も年間200件を越えるなど増加傾向にある(東京商工リサーチ調べ)。異業種から参入するサロンもあり、新たな経営手法を模索する時期が来ているのかもしれない。

CKRはこう読む!

 信号機の数よりも多いと言われる美容室。それでも増え続ける理由は、地域に根付いた社交場(サロン)としての役割があるからではないでしょうか?倒産件数も過去最高とありますが、休廃業・解散を合わせて300件/年程度。それほど多くありません。美容師の新規免許登録数は、05年度をピークに毎年減少しています。ところが美容師数は、この20年で1.6倍増え、約53万人となりました。引退せず、美容師を長く続ける方が、全国にはたくさんいると言えそうです(美容師免許を持ちながら、就労していない休眠美容師が全国に推計75万人いるのも事実です)。

 全国理美容製造者協会の調査によると、年代別の平均利用回数は、60代が6.9回/年とトップで、年代が若くなるほど回数は減少します。また女性は、どの年代も8〜9割が美容室を利用しており、お店選びの理由1位は「行きやすい場所にある」です(男性40代以上は、8〜9割がクイックカットサービス店か、理容室を利用しています)。このあたりから考えても、住宅街に昔ながらのアットホームな美容室が、「地域の社交場」の役割を果たしていると思われます。

 しかし今後、美容師も高齢となり休廃業が増えると、「社交場ロス」することになります。そして実は、背後に差し迫っている、この課題に向き合うことが大切だと思うのです。施術スキルを確保し、リーズナブルな料金でサービスを提供することは、もちろん大切です。しかし、幅広い年代の方とのコミュニケーション力や、地域に貢献する活動も、応援される美容室として見逃してはなりません。“粋”な美容室なら、値段は少々高くても、お金を払いたいと思う方もいらっしゃるはずです。心地よい場所で、元気がもらえるなら、何度も通う人もいるでしょう。訪問美容という新しい形が増える可能性もあります。

 「高齢社会における社交場としての美容室」、注目したいテーマの一つです。

CKR Kondo : 大手通信会社に入社後、暗号技術/ICカードを活用した認証決済システムの開発に従事。その後、欧州/中東外資系企業向けITソリューションの提供、シンガポール外資系企業での事業開発を経験。企業とその先の利用者が必要とするもの、快適になるものを見極める経験を積み、ウェアラブルデバイスやFree WiFiを活用したサービスインキュベーションを推進。現在は、米国、欧州、アジア太平洋地域にまたがる、新たなサイバーセキュリティサービスの開発を推進中

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@tokyoart_event 展示会&アートイベントbot

【4月9日まで|スヌーピーミュージアム】 第2回展覧会 史上最大のスヌーピー展「もういちど、はじめましてスヌーピー。」 誕生秘話から、約50年間大きな変遷を遂げていく様子を、原画約80点と映像で紹介 詳しくはこちら→

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ワタミ、薩摩牛生産者と合弁。和牛焼肉で世界を目指す。

ワタミ株式会社(本社:東京都大田区、 代表取締役社長:清水 邦晃)が、牛の生産などを行う株式会社カミチクホールディングス(本社:鹿児島市、代表取締役社長:山下 大三)らと合弁会社を設立し、焼肉業態を開発し国内外で直営店及びフランチャイズ店の展開を行うと発表した。
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まだ、あなたが知らないニューヨーク最新トレンド WANGHONG and Chinese Power:“ワンホン”を制するものがマーケットを制する

 ニューヨークで活躍する名物クリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載第3回。月に1、2度はお気に入りのレストランでランチをしながら情報交換するのが楽しみな2人。“You’d Better Be Handsome”は、2人がときにゲストを交え、ニューヨークのトレンドや新常識について雑談するコラム 。Vol.3となる今回は、どこに行っても影響力のあるチャイニーズパワーを分析。知らないでは済まされない“ワンホン(WANGHONG)”の重要性についてトーク。

 チャイナタウンを一歩出ると、中華料理店がそんなにないのがニューヨークの実情。特にゆっくりできる空間がないなか、トライベッカの外れにある「チャイナブルー(CHINA BLUE)」はコロニアル時代の上海風な内装で、ゆっくりおしゃべりが楽しめる。夏になると、窓が全開されて気持ちがいい。ニューヨークでは珍しく静かなエリアなのも◎。点心も充実、ランチセットは12〜15ドル(約1300~1600円)。CHINA BLUE, 135 Watts Street, 973 860 3865

メイ:ロンドン、パリ、ソウル、上海、東京を回って先日戻ってきたばかり。

スティービー:上海にも行ってきたのに、上海風チャイニーズで大丈夫だった?

メイ:ニューヨークのチャイニーズって、そんな繊細じゃないから別物(笑)。

スティービー:確かに。でも「チャイナブルー」って随分前からあるけれど、味付けも優しいし、寒いときには熱々のスープが体に沁みるよね。ところでどの都市がいちばん元気があった?

メイ:どこもそれなりに元気だったけど、共通しているのは、どこの国でも中国人が大活躍ということ。買い物をしている人という意味だけではなく、情報発信源として。韓国でも、ビューティブランドのマーケティング部が考えているのは“ワンホン”のことばかり。パリのビューティ発表会でも、やっぱり“ワンホン”が主役のようだし。

スティービー:“ワンホン”?

メイ:あっ、ここにも“ワンホン”を知らない人が!でも、日本でこの話をしたときも、 知らない人が多くてびっくりした。お隣りの韓国では、そのことばっかり話しているというのに。

スティービー:インフルエンサーのこと?

メイ:アメリカで言うならばYouTube Starかな。ただご存知だろうけど、中国ではYouTubeやインスタグラムといったアメリカのSNS にアクセスできない。だから彼ら独自のプラットフォームが生まれたりする。ウェイボー(微博、WEIBO)、タオバオ(TOBAO)、ティックトック(TIK TOK)などなど。そこで大活躍する“ワンホン”は、直訳すると“インターネット有名人”という意味らしい。専門知識を持ったKOL(キーピニオンリーダー)もインフルエンサーだけど、“ワンホン”は動画を活用することが大前提。

スティービー:中国は人数が多いうえに、購買欲があるから強いよね。

メイ:例えばニューヨークで新しい香水を発表するとき、中国本土からエディターを招くのではなくて、PRはニューヨークに住んでいて英語も普通に話せる“ワンホン”を招待するのが普通。この人たちに宣伝してもらうことで、売れるかどうかが決まるから。ビューティやファッションはもちろん、車専門、テクノロジー専門の“ワンホン”も重宝されている。

スティービー:そういえば、先日出席した新商品発表会でも、最前列に座っていた中国人らしき人たちは、ライブで発表会の様子を伝えていた。次々とコメントが携帯のモニターに出てきて驚いた。それにお互いが助け合っている風で、とても効率よくオーガナイズされていて、無駄がなかった。世界中にいるチャイニーズとコミュニケーションを取っているのかも?想像をはるかに超えるすごい人数なのかも。

メイ:“ワンホン”も人気が上がったり下がったり激しいみたいで、人気をキープするには、独自の視点と商品知識が大事。それに企業からお金もらってPRしている感が出てくると、一気にリスペクトがなくなるみたい。

スティービー:そこはインスタグラマーと同じなんだね。でも彼らの収入源は、インセンティブとか広告料だろうから難しそうだけど。

メイ:だからこそ提携するときは、商品を細かくチェックしているみたいだよ。

スティービー:“ワンホン”だけじゃなくても、長く仕事を続けてリスペクトを維持していくためには、基本中の基本だね。

メイ:それにしても、中国人の勢力というか威力は年々強くなっていくのをニューヨークにもいても感じる。

スティービー:中国人のカルチャーを維持しながらも、その地域で根を張っていく。そういえば3年くらい前からニューヨークの公立学校では、中国人が多いからだろうけど旧正月は祝日扱いになったときは驚いた。まだまだユダヤ教関連の休みの方が多いけれど。

メイ:私がニューヨークで小中学校に通っていた頃には、想像もつかなかった事態!大学生の頃は、当時はフランス語、スペイン語に続いて日本語がある学校もちらほらあったけど、今では日本語はほぼ消滅。公立の高校でもスペイン語の次に中国語のクラスがあったりするくらいだから。

スティービー:そういえば、トム・クルーズ(Tom Cruise)とケイティ・ホームズ(Katie Holmes)の娘スリ(Suri Cruise)ちゃんも、中国語教育を推進する私立に小さい時から通っているし。普通にマンダリン語を話せたりして?

メイ:そういえば、この秋にはアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)の息子マドックス(Maddox Jolie Pitt)君がソウルのトップの大学に入学して韓国中がわいていたよね。

スティービー:噂によると、ほかにもイギリスやアメリカのトップ大学が決まっていたらしいけど、Kポップ好きが高じて韓国の大学を選んだらしい。アンジェリーナ自身もソウルに行ったり。Kポップの影響力って計り知れない。

メイ:日本の大学にハリウッドスターの子どもたちが来ることはなさそうだね。ジャニーズ好きなアメリカ人とかあんまり聞いたことがないし。授業料も良心的で穴場かもしれないのにね。

スティービー:どちらにせよ、アメリカ人が中国語をマスターする前に、その何万倍の中国人が英語をマスターしていくんだろうね。実際、ニューヨークのトップと言われる公立高校は70%近くがアジア人だから。アジア人枠の中でも、やっぱり中国人がダントツ多い。

メイ:70%?じゃ、アジア人がマジョリティーってこと?とうとうそういう時代に入ったってことか。

スティービー:いや、けっこう前からすでにそうなっていたらしいけど、 僕も最近気づいたよ。黒人1%、ヒスパニック3%という学校もあって、社会問題になっているくらいだから。

メイ:とはいえ、高級ブランドをいちばん買っているのはアメリカ人らしいけど!

スティービー:2020年はいったいどんな展開になるんだろう。どちらにしても中国人パワーから見習うことはまだまだありそう。

メイ/クリエイティブディレクター:ファッションやビューティの広告キャンペーンやブランドコンサルティングを手掛ける。トップクリエイティブエージェンシーで経験を積んだ後、独立。自分のエージェンシーを経営する。仕事で海外、特にアジアに頻繁に足を運ぶ。オフィスから徒歩3分、トライベッカのロフトに暮らす

スティービー/ファッションエディター:アメリカを代表する某ファッション誌の有名編集長のもとでキャリアをスタート。ファッションおよびビューティエディトリアルのディレクションを行うほか、広告キャンペーンにも積極的に参加。10年前にチェルシーを引き上げ、現在はブルックリンのフォートグリーン在住

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ノードストロムのNY新店が示すリアル店舗のあり方(前編) 鈴木敏仁のUSリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が現地のファッション&ビューティの最新ニュースを解説する。今回は米大手百貨店ノードストロム(NORDSTROM)がニューヨークに出店した新タイプの店舗を前編・後編の2回にわたってリポートする。世界の小売業者が注目するこの店は何が画期的なのか。

 ノードストロムがニューヨークのマンハッタンに新店舗をオープンした。グランドオープニングは10月24日。場所はセントラルパークの西南の角にあるコロンバスサークルから2ブロックほど北側の57番ストリート沿い、セントラル・パーク・タワーという7月に完成したばかりの有名な住居用高層ビルの足下に立地している。このマンションは高さ472m・131階建てで、世界で最も高い住居用ビルだ。

 立地が立地だけに住んでいるのは超富裕層ばかり。リッチな顧客層を頭上に頂いての新店舗ということになる。

 シアトルに本社を置く同社は現在米国内にデパートメントストアを110店舗展開している。主要な大都市圏にはほぼ出店しており、NYにも店舗を持っているのだが、マンハッタン内には店舗がなかった。唯一出店しているのは

 アウトレット業態「ノードストロム ラック(NORDSTROM RACK)」と、昨年この新店の隣にオープンさせたメンズ、ECで注文した商品の受け取りや返品が行える「ノードストロム ローカル(NORDSTROM LOCAL)」だけで、フルラインの通常店舗では初出店なのである。

 そのためオープニング時には、ニューヨーカーにとっては待ちに待った店舗という文脈でメディアに報じられていた。

 ちなみに新規の出店スペースがかなり限られるマンハッタン内において、メンズと隣り合わせて出店するのはかなり難しいことは容易に想像できる。おそらく相当前から綿密に計画していたのだろう。

 店舗面積は32万スクエアフィート(約3万平方メートル)で、同社にとっては最大の店舗面積となっている。フロアは地上5階から地下2階の計7フロア。通常店舗は高くても3階なので今回はフロア数が多い。隣にメンズストアがあるため品ぞろえは女性専用となっていて、同社による正式な名称も「ウィメンズストアNYC」である。公式のステートメントでは、靴とバッグに力を入れて、靴は10万足(デザイナーブランドは50)、ハンドバッグは1万個(デザイナーブランドは3000)、ジーンズは6000本をそろえていると発表している。

 ここで特徴をまず3つ挙げてみる。

1. ビューティ

 ビューティ売り場が3つに分けらている。1階(740平方メートル)の化粧品売り場は、「サンローラン(SANT LAURENT)」など大きなブランドとそれ以外のブランドの2つに別れていて、さらに2階(560平方メートル)がスキンケアとサービスになっている。変則的なレイアウトとなっているのは、おそらく建物の構造上こうせざるを得なかったのだろう。建物の構造をゼロからやり直すのが難しいケースがマンハッタンには多く、変則レイアウトは普通のことである。

 新しいのは2階のスキンケアのフロアだ。エレベーター(または階段)を出ると目の前で待ち受けるのが“ビューティヘブン”と名付けられたカウンターで、常駐しているコンシェルジュが案内や予約といった顧客サポートを提供している。ここからスキンケア売り場が始まるのだが、目を引くのは隣接しているサービスである。フェイスマッサージ、ネイル、ヘアスタイリングといったサービスを提供するテナントが売り場の隣に並んでいる。提供しているメニューの数をトータルすると100を超えるーーをうたい文句としている。

 スキンケア売り場とビューティ関連サービスを隣接させる考え方は、例えば食品分野で物販と飲食を混在させるグローサラントと同じである。ECの時代に“それでもお客が来店する店作り”を考えるときに、ビューティ分野ではこういうアプローチがこれから必要になってくることだろう。

2. 物販以外の多数のサービス

 スニーカーのクリーニング、靴の修理、「コンバース(CONVERSE)」とのコラボによるカスタムデコレーション、服のお直し、ギフトラッピング、パーソナライゼーション・スタジオなど物販以外のサービス売り場もあちこちに多数散在している。中でも私の興味を引いたのはパーソナライゼーション・スタジオだ。購入した商品にオリジナルの刺繍を施すといった特注品にするサービスである。

 前述のビューティサービスや後編で説明する飲食など、人的サービスの多さがこの新店の特徴である。

3. 売り場とマーチャンダイジング

 ノードストロム×ナイキ(NIKE)の店内コラボストア、バーバリー(BURBERRY)によるポップアップストア、伸び始めている新興ブランドを集めた「スペースブティック(SPACE BOUTIQUE)」、初回の「エバーレーン(EVERLANE)」を手始めに特定ブランドを短期間取り扱う「ポップイン@ノードスロロム(POP-IN@NORDSTROM)」ーー。この4つが特筆しておきたい売り場だが、後の2つは他の店舗でもすでに展開を始めており、この店舗のみのスペシャルは前の2つである。双方ともにデザインが奇抜で、路面に面しているため外側に向かって存在感をアピールしている。

 さて、以上はごく一般的に認識されるこの新店のハイライトなのだが、本当のおもしろさは実は飲食、英語で言うところのホスピタリティー分野にある。

(12月26日の後編に続く)

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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「MCM」が初のジュエリーコレクション デザイナーのロバート・タテオシアンとコラボ

 ドイツ発ライフスタイルブランド「MCM」は12月23日に、ジュエリーデザイナーのロバート・タテオシアン(Robert Tateossian)とコラボしたコレクションを発売した。全国の「MCM」直営店で取り扱う。

 同コレクションは、「MCM」の消費者におけるブランドイメージの拡大と、スタイリングと自己表現の幅を広げることを目的に製作。「MCM」がジュエリーを手掛けるのは初めて。

 アイテムは、「MCM」のシグネチャーデザインや2020年春夏コレクションに合わせたデザインに、英国に伝わる伝統的なジュエリーメイキングの職人技を融合させたメンズとウィメンズのジュエリーをそろえる。独・ミュンヘンのディスコシーンやベルリンのアイコニックなテクノクラブをインスピレーション源に、ステンレススチール、スターリングシルバー、18Kゴールドのマテリアルを採用したネックレスやピアス、リング、ブレスレット、ピン、チョーカーなどを用意した。

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「ベイプ」が映画「ドラゴンボール超 ブロリー」とコラボ Tシャツやパーカなど

 「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R)以下、ベイプ)」は12月28日、鳥山明が描く人気漫画「ドラゴンボール」とのコラボコレクションを発売する。同コレクションは、昨年公開された映画「ドラゴンボール超 ブロリー」をテーマに製作。全国の「ベイプ」取扱店や公式オンラインストアなどで取り扱う。

 アイテムは、映画内に登場する悟空やベジータ、ブロリーなどの人気キャラクターを、「ベイプ」のキャラクター「ベイビーマイロ(R)」調のタッチで描いたTシャツ(メンズ8000円、キッズ5400円)やスエット(メンズ1万8800円、キッズ5400円)、パーカ(メンズ2万1800円、キッズ1万3800円)を用意する。

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「ディオール」から赤い果実が香る新フレグランスが登場

 「ディオール(DIOR)」は2020年1月10日に、新フレグランス「メゾン クリスチャン ディオール ルージュ トラファルガー」を発売する。ディオール パフューム&ビューティ表参道ブティック、ディオール ビューティ ギンザ、日本橋高島屋S.C.、仙台藤崎、心斎橋大丸、ディオール ビューティ シブヤ、ディオール 公式オンラインブティックで販売する。

 “メゾン クリスチャン ディオール”は、20種類以上の香水をはじめ、ボディークリーム、ソープ、キャンドル、ミッツァスカーフなどの製品をそろえるフレグランスコレクションだ。今回新たに加わる「ルージュ トラファルガー」は、甘酸っぱくはじけるストロベリーやラズベリー、ブラックカラントをはじめとするフルーティーノートに作り上げた。ディオール パフューマー クリエイターのフランソワ・ドゥマシー(Francois Demachy)は、「クリスチャン・ディオールにとってアイコニックな色であり、昔も今も輝き続けるディオール レッドのように、気分を高める香り」と表現する。

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パリ発のシューズブランド「ボース」が世界初の店舗を表参道にオープン

 パリを拠点にするシューズブランド「ボース(BOTH)」はこのほど、世界初の店舗を東京・表参道に出店した。場所は表参道駅から徒歩約5分で、北青山のクレヨンハウスの直近。76平方メートルの店内は壁面の半分は鏡張りになっており、もう半面がウッドの骨組みとレンガを使った内装になっているのがポイントだ。

 「ボース」は2016年に香港のATXグループが立ち上げ、パリや上海、香港にオフィスを構えている。ブランドディレクターを務めるのは中国出身でラグジュアリーブランドのPRを経験したアンジェラ・ンー(Angela Ng)。デザインディレクターに、シューズブランド「ロンバート(ROMBAUT)」も手掛けるベルギー出身の気鋭シューズデザイナーのマット・ロンバート(Mats Rombaut)を起用し、アートディレクションを「ディオール(DIOR)」や「バーバリー(BURBERRY)」「ナイキ(NIKE)」などをクライアントに持つニコラス・サントス(Nicolas Santos)が担当している。

 パリのオフィスでロンバートによってデザインされる同ブランドのシューズの特徴はラバー(ゴム)の素材使い。代表的な“ガオ(GAO)”シリーズはブロック状の厚底のラバーソールがアイコニック。デザインはユニセックスで、クラシックラインが2万円〜3万円台、ファッションラインが3万円〜9万円台。卸を中心に25カ国以上の百貨店やセレクトショップなどで販売しており、日本では伊勢丹新宿本店やグレイト(GR8)、オープニングセレモニーなど約10店舗で取り扱いがある。

 ンー=ブランドディレクターは世界初の店舗に日本を選んだ理由について「ブランドイメージにぴったり雰囲気のある場所だったから。伊勢丹新宿本店やグレイトなどへの卸も好調でポテンシャルを感じた」と語った。

■ボース旗艦店
営業時間:11:00〜20:00
住所:東京都港区北青山3-9-1

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ユニクロなども導入する身体採寸技術「ボディグラム」がフィットネス領域に参入 その理由は?

 独自AIを活用した身体採寸テクノロジー「ボディグラム(BODYGRAM)」が、フィットネス領域への参入を発表した。これに伴い、競泳オリンピックメダリストで、現在はスポーツジム「クロスフィット(CROSSFIT)」のトレーナーとして活動する松田丈志氏が同社の公式アンバサダーに就任。今後は松田氏と共に、新たなトレーニングメニューや商品の開発など、フィットネスジムへの導入を想定したデータの活用方法を模索してくという。「ユニクロ(UNIQLO)」やファッションEC「ショップリスト(SHOPLIST)」などでも導入されている「ボディグラム」は、フィットネス領域への参入で何を目指すのか。ジン・コー(Jin Koh)ボディグラム・ジャパンCEOと松田氏の2人に聞いた。

WWD:「ボディグラム」が身体採寸を行う仕組みは?

ジン・コー=ボディグラム・ジャパンCEO(以下、ジン):使い方は非常に簡単で、スマートフォンで正面と側面からの全身写真を撮影し、いくつかの数値を入力するだけ。特別な洋服に着替える必要も、撮影する際の背景に気を使う必要もない。これは、われわれが独自に開発したAIが可能にしている。ボディグラム社のミッションは、最高の身体測定機械をポケットサイズにし、世界中の人に使ってもらうこと。ユーザーが究極的に簡単に使えることを重視している。

WWD:現在、どういったところで使われている?

ジン:アパレル業界では、「ユニクロ」が提供しているアプリの「マイサイズ カメラ(MYSIZE CAMERA)」や「ショップリスト」、ライフスタイル領域では寝具メーカーのエアウィーブなどに導入されている。エアウィーブに関しては、2020年の東京オリンピックに向けて、来日するアスリートに向けたカスタムマットレスの開発用のデータを得られればと考えている。そのほか、まだ発表はできないがヘルスケア領域で複数の会社と話している。

WWD:フィットネス領域への参入を決めた経緯は?

ジン:松田さんの存在が大きい。彼とはエアウィーブのイベントで出会い、ランチをしたのだが、その際に体型のことや、デジタルを活用したフィットネスの話で意気投合した。私個人としてももちろん、ボディグラム社としても彼のインサイトが非常に魅力的に映り、フィットネスの分野で何か一緒にできないかという話になった。今後、トップアスリートでありトレーナーとしても長く活動している松田さんにはアーリーアダプターとして、われわれにフィードバックをしてもらえればと思っている。アパレルよりもフィットネスの方が計測データの精度に対する要件は厳しいため、さらにブラッシュアップできるはずだ。

松田丈志(以下、松田):ジンCEOと話す中で、「ボディグラム」はフィットネス領域で非常に大きい可能性があると感じました。僕が現役の競泳選手だった時、全身のデータを取るためには大掛かりな3Dスキャナーで、専用のスーツを着て測定する必要がったのですが、時間と場所の制約から、年に1、2回程度しか使えなかった。結局、一番日常的に使っていたのは体重計だったんです。「ボディグラム」は体重計よりも取れるデータが多く、かつ日常的に使用できる。個人的には、アスリートを見ていく指標の一つとして、「ボディグラム」が体重計を超えることができればと考えています。僕自身、今後はアンバサダーとして「ボディグラム」でデータ計測しながら自分の体を見ていくつもりです。

WWD:松田氏は「ボディグラム」が体重計を超えるために必要な要素は何だと考えている?

松田:計測の簡便化は既にできているので、取得したデータで何が分かるのかをユーザーにどう伝えるかが重要だと考えています。「ボディグラム」ではいろいろなポイントのデータが取れるので、それをもとに、ユーザーにどんな傾向があるのかなどを導き出せるようになると、有益性が増すと思います。

中見出し:「ボディグラム」はフィットネスでどう活用できる?

WWD:具体的には「ボディグラム」のデータを活用し、どのようなトレーニングメニューやフィットネス製品などの開発を考えている?

ジン:私はトレーニングに関しては素人なので(笑)、松田さんのフィードバックを受けて学んでいくつもりだ。ただ、素人目線で見るとサービスにおいて大事なのはモチベーション(動機づけ)とエンゲージメント(持続性)。この2つを成立させるには、ユーザーが自身の進化を常に感じ続けられることが必要だと考えている。

松田:トレーニングメニューに関しては、古いモノから新しいモノまで無限にあり、トレーナーはユーザーやアスリートの目的に応じたトレーニングを組み合わせて処方しています。例えばヒップラインを綺麗に見せたいとか、特定の筋肉を特化して鍛えたいとかですね。「ボディグラム」では、その目的を明確にしながら、サポートができると考えています。アスリートの研究データと組み合わせればより詳しい提案ができるようになるなど、可能性はさらに広がるはず。製品に関しても、「ボディグラム」が蓄積したデータとメーカーが持っている製品のデータがクロスオーバーすれば、ユーザーがフィットネスをする際に最適な製品の選択や開発ができると思います。

WWD:「ボディグラム」を通じて今後、目指すものとは?

ジン:われわれはヒューマンセントリック(人間中心、の意)のサービスとして、使いやすさや精度、セキュリティーを徹底し、「ボディグラム」をより多くの人に使ってもらえるようにしていきたい。そういった中でフィットネスは非常に大きい可能性を秘めている。今後はヘルスケアや保険、ライフスタイルなどに広がっていくかもしれない。「ボディグラム」というサービスがいろいろなところでつながり、世界的に普及していってほしいと考えている。

松田:僕の中での一番大きなテーマは、スポーツを通じて社会に貢献すること。より多くの人に普段から体を動かしたり、運動習慣を身に付けたりしてほしいと考えています。それが結果的に、健康的な時間を伸ばす。「ボディグラム」のテクノロジーを使えば、運動への志向がさらに進むと思います。先ほどジンCEOが言ったように、最終的にはいろいろな分野に波及し、人々に貢献できる一つの技術となれるのではないか、と期待しています。

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【1月15日まで|国立西洋美術館】 クラーナハ展―500年後の誘惑 画家の芸術の全貌を、当時のドイツの思想や文化、社会や政治の状況などと併せて読み解き、さらには彼の死後、近現代におけるその影響にも迫ります。 詳しくはこちら→

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元美容部員 和田さん。が初の商品プロデュース こだわりのカラコンを2色展開

 カラーコンタクトレンズの企画・販売を行う双葉貿易は、美容系ユーチューバー「元美容部員 和田さん。(以下、和田さん。)」がプロデュースしたカラーコンタクトレンズ“リッチスタンダード アンビエンスシリーズ(RICH STANDARD AMBIENCE series)”を発売する。12月21日に公式サイトで予約販売を開始した。2ウイークレンズ6枚入りで1950円。

 和田さん。が商品をプロデュースするのは今回が初めて。ユーチューブを始める前から同ブランドを愛用していたことがきっかけとなり実現した。第1弾となる今回は“オーラスローベージュ”と“クリアピンク”の2色を展開する。“オーラスローベージュ”は仕事からプライベートまで使いやすいナチュラルなデザインで、抜け感のある瞳を演出する。“クリアピンク”はフチのあるデザインで、裸眼を生かしながら赤みのあるかわいらしい瞳を演出する。

 和田さん。はレンズのカラーをはじめドットのデザインやパッケージ、カラー名、シリーズ名にもこだわってプロデュースした。シリーズ名の“AMBIENCE”は雰囲気やオーラを意味しており、自信とオーラをまとってよりきれいな女性になってほしいという思いを込めた。

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