【オランダのうらやましいBBQ事情】バーベキューでワークライフバランスが向上する生き方

オランダは夏の日没時刻が22時頃と遅く、定時に仕事を上がってからでも、充分家族や友人と過ごす時間を取ることが可能。市販の下準備された食材と多彩なソースを使って楽しむ、オランダのカジュアルでシンプルなBBQはスペシャルディナーではなく、まさに日常の楽しみといった様相になっています。

 

オランダBBQの特徴

家族と過ごす週末の公園などはもちろんですが、オランダ人は、平日でも仕事が終わり帰宅した午後6時ごろから準備をして、家族や少人数の友人たちでBBQを楽しみます。お天気の良い日には、スーパーマーケットのなかで買い物かごを下げながら「今日ビール飲んでちょっとBBQしない?」と誘いの電話をしている姿をよく見かけます。

 

BBQを行うのは、庭、近所の公園、そしてベランダなど。ファミリー以外にも庭付物件は人気で、心地よいソファーとBBQセットは必須のファミリーアイテムといえるでしょう。BBQができる公園も多く、近くにごみ捨て場や炭専用のごみ箱も備え付けてあり、片付けも楽々。

 

狭いベランダにBBQセットを置いてベランダで肉を焼き、室内で食べているカップルも目につきます。「そこまでして炭火で焼きたいのだろうか?」という素朴な疑問を持ちつつも、それだけ日常食としてBBQが浸透している証拠なのかなとも思います。

BBQで食べる料理は?

5月になり気温が暖かくなると、どのスーパーでもBBQ用に串刺し処理された肉や魚のパッケージが並びます。ソーセージやスペアリブは定番ですが、チキン・白身魚・サーモンやニジマスのマリネなど、アルミケースごと焼いたり、そのまま食べたりと手軽で本格的な味が楽しめるものも多く、手をかけて準備はせず、手間なく気軽に食べられるような印象です。

また、日本などに比べ、焼いただけの食材をアレンジするためのソースがとても豊富です。たくさんの民族が集まるオランダは、フライドポテトでさえソースの種類が多い国ですが、BBQにもソースの多様性は反映されています。バーベキューソース、ケチャップ、マスタードはもちろんのこと、ヨーロッパらしくハーブを使ったソースから、レモンやトリュフ味のフレバーマヨネーズ、インドネシア風ピーナッツソース、タイ風のスイートチリソースまで、素材をアレンジできるソースも数多くあります。シンプルに塩コショウで焼いた食材も、このソースを使うと好みの味にアレンジできるため、みんなが自分の好きなおいしさを楽しむことが可能です。

流行しているBBQグッズ

↑HEMAのBBQグリル

 

アメリカやオーストラリアのように、大型のBBQ Grillを使うのではなく、木炭を使用する丸形のタイプが一般的です。オランダはツールもBBQも シンプルなものが好まれるようで、価格も安価なものから高価なものなどが揃っています。コンパクトで持ち運びが便利なものはアウトドアショップだけでなく、スーパーマーケットやHEMAというおしゃれ系雑貨店でも販売されており人気が高いようです。

さらに最近では「Kamado grill」と呼ばれる、日本のかまどからインスピレーションを得たと思われる陶器製のラグジュアリーなBBQグリルが注目を集めています(写真上)。ゆっくり時間をかけて加熱することで、食材から旨味を引き出すこのグリルは、燻製用のスモーカー、あるいはピザ用オーブンとしても使用できるマルチなアイテムです。

自分自身の余暇を楽しむことがとても上手なオランダ人は、市販の食材とソースを使って気の合う仲間と平日でも気軽にBBQを行います。そのシンプルでカジュアルなスタイルは、暮らしを楽しむオランダ人ならではのもの。これはワークライフバランスにも通じるものがあります。日常的にBBQを行うことで生活を充実させるというのも、よいのかもしれません。

アムステルダムで発見! こだわりぬかれた世界の「最新コーヒー事情」

毎年3月、オランダの首都アムステルダムでは「The Amsterdam Coffee Festival」というコーヒー業界のトレンドを発信するイベントが開かれます。バリスタの技を競う催しや、ロースターによる豆の実演販売、最新のコーヒー関連グッズの販売などが行われ、カフェ経営者やコーヒーにうるさい大人たちがヨーロッパ中から集結。オランダ在住の筆者も最新のコーヒー事情を知るために、このイベントを取材してきました。現在いち押しのコーヒー豆から最新ドリンクボトル、カプチーノ用の変わり種ミルク、アルコールとのマリアージュがうれしいエスプレッソを使ったカクテルまで一挙ご紹介します。

The Amsterdam Coffee Festivalはアムステルダム中央駅からバスで10分ほどの広大な公園にあるイベントの聖地 「westergasfabriek(ウェスターガスファブリック)」で開催されます。なぜオランダで開催されるかというと、議論の余地はありますが、この国は近年、世界有数のコーヒー消費大国だからです(2012年にEuromonitorが行った調査では一人当たりのコーヒー消費量が世界1位)。オランダには外出先や職場での一杯はもちろん、自宅での「おうちカフェ」にこだわる人もたくさんいます。ヨーロッパではドリップコーヒーよりも「エスプレッソ」のほうが伝統的に飲まれており、オランダでもNespressoやSenseoなどのエスプレッソマシーンが広く普及しています。

 

また、オランダのなかでも特にコーヒーを大切にしているのがアムステルダム。おいしいカフェを知っていることと、おいしいコーヒーを家で淹れられることは、この町の男性にとって最も重要なスキルの1つです。そのマナーは歴史的に説明することがある程度可能。17~18世紀の大航海時代、東インド会社、西インド会社を有するオランダは、砂糖、カカオ、コーヒーなどを求め世界中を船で巡りオランダ海洋帝国とその名を世界に馳せました。大航海時代から各地のコーヒーを味わい続けたためか、オランダ人は味に妥協しなくなり、お気に入りの一杯で一息つくというのが大人の嗜みとなったのです。そのようなわけで、アムステルダムはコーヒーのレベルが高いんですね。

 

それでは、今年のThe Amsterdam Coffee Festivalで著者が発見したことを6つ紹介させていただきます。

 

1: シングルオリジンはもはや常識に

今回のイベントで目立ったのが、単一産地の豆のみを使用するシングルオリジンのコーヒーのブース。現在のコーヒー業界の主流と言っても過言ではありません。コーヒーの最高峰と呼ばれるエチオピアのイルガチェフをはじめ、産地と生産年度にもこだわったコーヒー豆が試飲販売されていました。

 

2:マイタンブラーの発展

タンブラーにも面白いアイテムがありました。イギリスの「ecoffee cup」(写真上)の素材は、生育が早く、生物分解されるバンブー(竹)を原料としたプラスティック。使い捨て紙コップの消費を減らそうというエコなこのブランドは、コーヒーもおいしく飲めると評判です。

「stojo」(写真上)はシリコン製タンブラーで、飲み終わったらコンパクトにたたんでポケットにしまえるのが特徴。食器洗い機や電子レンジに対応しており、2017年にイギリスの「Excellence in Housewares awards」で入賞しています。

3:ドリップコーヒーが欧州で浸透中

エスプレッソ中心のヨーロッパにも変化の兆し――。今回のイベントには、シンプルかつ緻密なデザインで人気の高い日本の「ZERO JAPAN」も出展。ここやほかのメーカーで数多く展示されていたのは、フラスコのようなデザインが特徴のCHEMEXや、AeroPressのコーヒーメーカーといった質の高いホームドリップ用アイテム。これは、ドリップコーヒーがヨーロッパの家庭にもじわじわと浸透していることを示唆しているのかもしれません。

 

4:欧州で認められた日本の「Hario」

日本のガラスメーカー「Hario」の商品も販売されていました。特にV60シリーズはもはやコーヒー界の定番といった様相。あちこちのブースで使われており、実力の高さを感じました。

 

5:コーヒー好きが本当に楽しめる「TiaMaria」

日本でコーヒーリキュールと言えば「カルーア」が知られていますが、会場ではジャマイカ生まれの「TiaMaria(ティアマリア)」が注目を集めていました。こちらはスッキリしたブルーマウンテンとラムのリキュールで、エスプレッソとのマリアージュはキリッとした味わい。コーヒー好きが本当に楽しめる味です。TiaMariaを使ったカクテルの試飲や販売、カクテルのミキシングコンテストは大勢の人を集めていました。

 

6:カプチーノの新スタイルとして定着中の「ベジタリアンミルク」

イタリアのように、オランダでも朝のカフェでカプチーノをオーダーする男性はよく見かけられますが、カプチーノのミルクもカフェにより様々な種類があります。根強い人気を誇る「QUEENS of DAIRY」の濃厚なミルクは、酪農王国オランダならではのフレッシュさがウリ。その一方、ヘルシー志向に人気なのは、牛乳以外の「ベジタリアンミルク」を使ったカプチーノ(写真上)です。豆乳だけでなく、オーツ麦、ココナッツ、アーモンドなどもすでに一般的になっており、泡がしっかり立ち、コーヒーにも濃厚な風味が加わるため、もはや「新しいカプチーノのスタイル」として存在感を放っています。

以上が今回、筆者の注目を引いた物事でした。コーヒー好きの私もThe Amsterdam coffee festivalにはいつも参加していますが、毎回、新たな発見に遭遇して大興奮。世界のコーヒー業界のトレンドが分かるこの祭典からは、今後も目が離せません。

いま家電業界でアツい「オランダのホットプレート」。地元の人たちはどう使っている?

最近、日本でもオランダのホットプレートがおしゃれ家電として話題となりつつあります。現地でも「グルメット(電気式ホットプレートでの鉄板焼き)」は大人気。クリスマスやイースターをはじめ、パーティーには欠かせない家電と言えるでしょう。今回はラクレット(溶けたチーズをいろいろな食材につけて食べるスイス料理)から串焼きまで、日本の食卓やホームパーティーでも活かせるオランダのメニューをご紹介します。

 

セルフで楽しむオランダの鉄板焼きグルメット

日本でも手に入る、おしゃれ過ぎるホットプレートとして評判を集めているのが「PRINCESS」のテーブルグリルピュア。竹とストーン調のセラミックでおしゃれな表情を出しつつ、セラミックが持つ遠赤外線・蓄熱効果などで食材をおいしく調理。油をカットするヘルシー調理も実現するこのホットプレートは、パーティーシーンだけでなく普段の食事でも大活躍すること間違いなしのアイテムです。

 

オランダのグルメットは好きなものを自分で焼くスタイル。パーティーシーズンの前にはスーパーの食品売り場や日用雑貨店などで、様々な種類のホットプレートが販売されます。

 

シンプルな1枚プレートのものはお手入れも簡単。パーティーでの「Teppanyaki grill」はもちろんのこと、オランダ伝統の薄型パンケーキ「パンネクック」を焼いたり、食卓でハンバーガーやホットドックを楽しんだりするときにも活躍します。お値段も25ユーロ(2018年3月現在3300円程度)くらいから展開しているので、気軽に購入できます。

オランダはゴーダチーズをはじめとする様々なチーズの生産地です。オランダ人のチーズ年間消費量は1人あたり18キロというデータもあり、日常の食卓にチーズは不可欠。「アルプスの少女ハイジ」にも出てくる、とろけるチーズを味わうラクレットもグリルと一緒に楽しみます。一人ひとりがチーズを炙れる、小さな取っ手付きフライパンがメインプレートの下にあり、誰にも邪魔されず好みの加減にグリル可能。ワインやビールもラクレットに合わせて用意すると、自宅にいながら贅沢な食事を楽しむことができます。

また、グルメットは野菜、肉、魚介類など様々な食材を焼いて楽しむことができます。スーパーではグルメット用に小さくカットされ、すでに下味のついた食材が数種類入ったセットが販売されています。串焼きやハンバーグ、ベーコンロール、ソーセージなどアレンジもいろいろ。クリスマスシーズンには鳩やトナカイ、ウサギといったいわゆる「ジビエ肉」を食べる習慣があり、これらもグルメットの定番です。パンケーキやトーストなどを一緒に焼いて食べることもあります。

ソースもお好みで楽しむのがオランダ流。マヨネーズやケチャップ、マスタードをはじめ、なんとインドネシア料理をルーツとするピーナッツソース(サテソース)をつけて食べることも。1つのプレートで様々な味を楽しむことができるグルメットは、まさに「人種のるつぼ」であるオランダという国の縮図のようです。


手間をかけずに楽しい食事をするのがオランダスタイル

食事をあまり重視せず、温かいものは1日に1度だけ食べて、後はサンドイッチという食生活がまだまだ一般的なオランダ。パーティーを開くときでも凝ったものを作ってもてなすより、手間をかけず、気軽に楽しむスタイルが一般的です。オランダ人はよく喋り、よく飲む人が多いので、パーティーでもみんながテーブルにつき、楽しくたくさんのワインボトルを空けることが重要です。

世界有数の農業国かつ貿易国であることから、良質で安い食材がたくさん手に入るのがオランダの良い所。無理をせずシンプルながらも、常に楽しい食卓で笑いが絶えません。

 

「自分で焼く」、「様々なソースを用意する」、「バケットとワインで楽しむ」という要素を取り入れるだけで、日本の鉄板焼きが「オランダ風オシャレグルメット」になるかもしれません。お手軽なので、ぜひお試しください!

 

 

鍋料理に欠かせない「ポン酢」の「ポン」って一体なに?

お鍋が似合う季節になりましたね。

20171027_suzuki7

キムチ鍋に寄せ鍋、ちゃんこ鍋もいいし、あぁ~湯豆腐もいいですよね。そんなお鍋のベストパートナーといえば、せーの、、、ポン酢! 最近では、さっぱり煮などの新しいレシピで注目を浴びたり、サラダに使ったりとオールマイティさを発揮していますが、やっぱり一番合うのはお鍋でしょう。ということで、今回はお鍋に欠かせない「ポン酢」についてじっくりと考えてまいります。

 

ポン酢には「酢」が入っていない?

ポン酢というからには、「酢」が入っているでしょう~! と思っている方も多いかもしれませんが、『なぜ?どうして? 身近なぎもん5年生』(三田大樹・監修/学研プラス・刊)によると、もともとのポン酢には「酢」が入っていないんだとか。

 

ポン酢は、ゆず、レモン、すだち、だいだいなど、みかんの仲間のしぼり汁と、しょうゆを混ぜて作る調味料です。これを考えだしたのは、日本人です。

(『なぜ?どうして? 身近なぎもん5年生』より引用)

 

本当~!? と思って、急いで冷蔵庫に入っているポン酢を確認して見たところ、原材料の五番目に「醸造酢」の文字が。そう、商品によっては入っていましたが、メイン調味料ではなかったのです。私は勝手に、柑橘類の「ぽんかん」あたりと酢を混ぜて、「これだとただ酸っぱいだけだし、醤油でも入れる?」みたいなノリで出来た調味料だと思っていました。

 

だって「ポンジュース」とか言うじゃない? と思って、こちらも調べて見たところ「ポンジュースのポンは日本(ニッポン)のポンからとりました」って。。。ポンとは一体・・・!

 

参照:https://www.ehime-inryo.co.jp/pomstory/

 

ポン酢の語源はオランダ語の「ポンス」

じゃあ「ポン」って何よ! 「酢」って何よ! という方、焦らずに。

 

ポン酢の語源は、オランダの「ポンス」というお酒から来ているとも言われています。このポンスはぶどう酒やブランデーなどのお酒に果物のしぼり汁と、砂糖、香辛料を加えて作ったカクテルで、オランダ人によって長崎に伝えられ、食前酒として飲まれていたそうです。

 

日本で、ポンスがポン酢になったことについては、主に二つの話が伝わっています。

一つは、ポンスが「ポンズ」に変化して、「ズ」に「酢」という字を当てたという話。もう一つは、ポンスの「ス」に、「酢」という時を当てて、「ポン酢」と読むようになった、という話です。

(『なぜ?どうして? 身近なぎもん5年生』より引用)

 

当て字って・・・。

 

そもそも、お酒が語源だったとは驚きです。つまりは、

 

日本人A 「オランダ人が食事の前に飲んでるお酒うまかったなぁ」

 

日本人B 「ポンスって言うらしいよ」

 

日本人C 「最近さ、醤油に果物のしぼり汁入れるとうまいって発見したんだよね」

 

日本人A 「どれどれ? なんかポンスみたいな風味があるなぁ」

 

日本人B 「酸っぱいし、これは『ポン酢』って名前にしたらどうだ?」

 

日本人C 「いいね! 粋だぜ!!」

 

みたいな感じで決まっちゃったんでしょうね。オランダ人が、「日本のポンスですか~」なんてグビグビ飲んじゃったらおおごとになってしまいますので、くれぐれも注意しなくてはいけませんね。

 

そういえば、酢を飲むと体柔らかくなる説があったような・・・。

今回のトリビアは、「何へぇ~」いただけたでしょうか。ちなみに、ポン酢ではあまり使われていないお酢ですが、一時期『酢を飲むと体が柔らかくなる!』なんてトリビアもありました。

 

昔は、酢を飲むとからだがやわらかくなるといわれたことがありました。しかし、それは必ずしも正しくありません。酢はからだによい働きをしますが、酢が原因でからだがやわらかくなることはありません。

(『なぜ?どうして? 身近なぎもん5年生』より引用)

 

体がやわらかいと、血の巡りが良くなり、これからの時期冷えの解消にもつながりますし、雪道で転倒しても反応ができるようになりケガの予防にもつながります。お酢に頼らず、ストレッチでほぐしていきましょう。

 

今回ご紹介した「ポン酢」以外にも、日頃から当たり前に使っているものの中にも「そういえば・・」と、考え込んでしまう言葉はたくさんあります。大人になっても「なんで?」「どうして?」の気持ちを忘れずに、どんどん探求していきたいものですね。

 

(文:つるたちかこ)

 

【文献紹介】

20171027_suzuki8

なぜ?どうして? 身近なぎもん5年生

監修:三田大樹

出版社:学研プラス

指に指紋がある理由やポン酢のポンの意味、ゲームソフトはどうやってつくるのかなど、5年生が身近に思う40の疑問について楽しくわかりやすい文と絵で紹介。津波が起こるしくみ、液状化現象についても掲載。朝の読書に最適の一冊。

Kindleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
iBooksで詳しく見る
BookBeyondで詳しく見る
BookLive!で詳しく見る
hontoで詳しく見る
紀伊國屋書店ウェブストアで詳しく見る