新たな「X」は小さな実力派! 強力手ブレ補正搭載を搭載した「FUJIFILM X-S10」登場

富士フイルムは10月15日、ミラーレスカメラ「Xシリーズ」の新モデルとして、小型軽量ボディに本格的な撮影機能を搭載した「FUJIFILM X-S10」(以下、X-S10)を発表。発売は11月19日で、直販サイトでの価格(税込)はボディ単体が13万2000円、XC15-45mm F3.5-5.6レンズキットが14万3000円、XF18-55mm F2.8-4レンズキットが18万7000円、ダブルズームレンズキット(XC15-45mm F3.5-5.6+XC50-230mm F4.5-6.7)が16万5000円となっています。

↑FUJIFILM X-S10。カラーはブラックのみ

 

コンパクトボディに強力な手ブレ補正機能を搭載

X-S10は465g(バッテリー、メモリーカードを含む)の小型軽量ボディに、最大6.0段分の効果が得られる新開発のボディ内5軸手ブレ補正機能を備えるミラーレスデジタルカメラ。加えて、Xシリーズのフラッグシップモデル「FUJIFILM X-T4」で採用されている、裏面照射型2610万画素「X-Trans CMOS 4」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 4」を搭載し、最短約0.02秒の高速・高精度AFが可能となっています。

 

また、ホールド性に優れた大型グリップやバリアングル式の液晶モニター、C1~C4のカスタムポジションを備えたモードダイアルなど、小型ボディながら操作性も良好。4K/30p動画記録やフルHD/240Pのハイスピード動画撮影に対応するなど、高い動画撮影性能も備えています。

 

センサー&画像処理エンジンがフラッグシップ機と同等ということで、描写性能は折り紙付き。そのうえで小型軽量ボディを実現したX-S10は取り回しもよく、さまざまなシーンで手軽かつ快適な撮影が楽しめるでしょう。

ニコン、完成度を高めた王道フルサイズミラーレス「Z 7II」「Z 6II」を発表! 「いったん様子見」勢も今度は買い!?

ニコンは10月14日、フルサイズミラーレスカメラの新モデル「Z 7II」「Z 6II」の2モデルを発表。発売はZ 7IIが2020年12月、Z 6IIが11月6日の予定で、ニコンダイレクトでの価格(ボディ単体/税込)はZ 7IIが39万8200円、Z 6IIが26万8400円となっています。

↑Z 7II。大きさは約134×100.5×69.5mm、重さは約705g(バッテリーおよびメモリーカードを含む)

 

↑Z 6II。大きさは約134×100.5×69.5mm、重さは約705g(バッテリーおよびメモリーカードを含む)

 

ユーザーの声を反映して完成度を高めた王道フルサイズミラーレスカメラ

ニコンは2018年秋に初代「Z 7」「Z 6」でフルサイズミラーレス市場に参戦しました。Z 7は有効4575万画素センサー搭載の高画素モデル、Z 6は有効2450万画素センサー搭載のスタンダードモデルで、今回発表された2代目モデルでもこのセンサーは継承されています。

↑Z 7II/Z 6IIは画像処理エンジンを2つ搭載した「デュアル EXPEED 6」を採用

 

一方で、Z 7II/Z 6II共通の進化点として、画像処理エンジンを2つ搭載することにより基本性能が大きく向上しています。例えば、AF/AE追従での連続撮影速度の高速化(Z 7:約9コマ/秒→Z 7II:約10コマ/秒、Z 6:約12コマ/秒→Z6 II:約14コマ/秒)や、連続撮影可能コマ数の増加(Z 7:約23コマ→Z 7II:約77コマ、Z 6:約35コマ→Z6 II:約124コマ ※ロスレス圧縮RAW(L)時/12bit時)を実現。あわせて従来から“自然な見え”で好評の電子ビューファインダーもコマ間のライブビューの表示フレーム数が増加して連続撮影中の画面表示が滑らかになっているので、動く被写体をより正確に捉えることができます。

 

加えて、AF性能も進化しており、暗所での撮影で活躍する低輝度性能が向上したほか(Z 7II:-3EV、Z 6II:-4.5EV)、「瞳AF」「動物AF」は動きのある被写体の撮影で安定したピント合わせができる「ワイドエリアAF」にも対応。進化した連写性能とあわせ、より動体撮影に強くなっています。

 

また、新モデルでは、ユーザーの声を受けて初代モデルからさまざまな点で仕様や操作性が改善されているのも特徴です。大きなところでは、本機のターゲット層であるプロ/ハイアマチュア層から特に要望が多かったと思われるダブルスロットの採用や縦位置パワーバッテリーグリップへの対応、長時間の撮影などでも安心なUSB給電への対応などが挙げられます。

↑Z 7II/Z 6IIはCFexpress(Type B)/XQDカードスロットと、SDカード(UHS-II対応)スロットのダブルスロットを採用。初代モデルはCFexpress / XQD対応のシングルスロットだった

 

両機とも搭載するセンサー自体は初代モデルと同じものの、総合的な使い勝手のブラッシュアップや動体撮影性能の向上により、「撮れる画」や「対応できるシーン」は大幅に増えたといえます。初代モデル登場時はいったん様子見をしていた人も多いと思いますが、弱点をつぶして完成度を高めたZ 7II/Z 6IIであれば食指が動くのではないでしょうか。

エントリー向け人気ミラーレスカメラがブラッシュアップ! キヤノン「EOS Kiss M2」登場

キヤノンは10月14日、小型・軽量なミラーレスカメラとして人気のエントリーモデル「EOS Kiss M」(2018年3月発売)の後継機として、「EOS Kiss M2」を発表。発売は2020年11月下旬予定で、キヤノンオンラインショップでの価格(税別)は、ボディ単体が7万7000円、EF-M15-45 IS STM レンズキットが9万2000円、ダブルレンズキットが10万8000円、ダブルズームキットが11万5000円となっています。

↑キヤノン「EOS Kiss M2」。カラーはブラックとホワイトの2種類

 

基本性能は踏襲。でもしっかりブラッシュアップ

EOS Kiss M2は、有効約2410万画素のAPS-Cサイズセンサーを搭載した小型・軽量のミラーレスカメラ。キヤノンの「EOS R5」など、最近では先端技術を搭載するフルサイズミラーレスが話題になることも多いですが、エントリーユーザーにとっては持ち運びやすくてコスパにも優れたAPS-C機は狙い目といえます。

 

2018年に発売された初代「EOS Kiss M」も大きさ約116.3(幅)×88.1(高さ)×58.7(奥行)mm、重さ約387g(バッテリー、メモリーカードを含む ※ブラックの場合)というコンパクトボディと、総合的な使い勝手・機能のバランスのよさで人気となりました。EOS Kiss M2は、その初代モデルとほぼ同じサイズ感と重さ。加えて、搭載するセンサーや映像エンジン、背面モニター、電子ビューファインダー、最高約10コマ/秒の高速連写(AF固定時)といった基本性能も継承しています。

 

一方で、AF性能や動画撮影機能、操作性などが進化。特に実用上の恩恵が大きいと思われるのがAFで、被写体の瞳を検出してフォーカスを合わせる「瞳検出」の精度が向上し、動く被写体を撮る際に使用するサーボAF時でも瞳検出が機能するようになりました。動画では、昨今増えている縦位置動画の需要にあわせ、「縦位置情報の付加」機能を搭載し、カメラを縦位置で撮影した動画でもスマホやPCで自動的に縦位置で再生できるようになりました。

↑キヤノンのレンズ交換式カメラでは初となる「タップで被写体選択」の機能を搭載。EVF内に表示されている顔/瞳を対象としたAFフレームの位置を、液晶モニターをタップすることで簡単に切り替えられるようになった

 

今回の新モデルは、全体としては前モデルの基本性能を踏襲しつつ、使い勝手を改善させたという位置づけ。目を見張る新機能や驚きの進化などはなく、パッとスペック表を見比べただけでは地味な印象を受けるかもしれません。

 

しかし言い換えれば、それだけ初代モデルの完成度が高かったということ。すでに初代モデルをもっている方が買い替える意義は薄いかもしれませんが、もともと完成度の高かったエントリー向け人気モデルの使い勝手がさらに向上したと考えると、新たにミラーレスカメラの購入を検討している人にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。

生活に自然と溶け込む“ペン型ボディ”! 新コンセプトの360度カメラ「IQUI(イクイ)」発売

リコーは長年デジタルカメラ事業を続けており、高級コンパクトカメラ「GR」や一眼レフの「ペンタックス」、360度の全天球カメラ「THETA(シータ)」など、独自性の高い数多くのカメラを世に送り出してきました。そのリコーから飛び出したスタートアップが「ベクノス」です。世界初の民生用360度全天球カメラ「THETA」のプロジェクトリーダーを務めた生方秀直氏がCEOとなって2019年8月に立ち上げた企業で、全天球カメラや特殊カメラの製造・販売などを目的としています。

 

設立以来、どういった製品が登場してくるのか期待していたところ、ついに2020年10月15日に同社第1号の製品として超スリムなペン型の全天球カメラ「IQUI(イクイ)」が発売となりました。本稿では、事前に開催された製品発表会の様子を交えつつ、製品の詳細などについて解説します。

↑ベクノス株式会社として第一弾の製品となった全天球カメラ「IQUI(イクイ)」。約60gと軽量で、スリムなペン型のボディを採用。極めてシンプルなデザインで、さりげなく手に持って気軽に撮影できそうだ。本体価格は2万9800円(税別)

 

世界一美しく生活のなかに溶け込む全天球カメラを目指した

今回の新製品発表会では、ベクノス初の製品ということもあり、同社の生方CEOに加えて、親会社であるリコーの社長執行役員、山下良則氏が登壇しました。

↑ベクノス「IQUI(イクイ)」を手にする、株式会社リコー 社長執行役員の山下良則氏(右)とベクノス株式会社 CEOの生方秀直氏。IQUIは初期段階では日・米・中・独・英・仏で販売。「先行して本機を楽しめる6か国の皆さんは、本当に幸運に恵まれたと思います」(山下氏)と自信を見せる

 

まず最初に、山下氏がベクノス誕生の経緯などについて解説。それによると、現在のリコーの取り組みとして、従来からのコア事業(1)のほかに、社長直属で社内で新規事業を育てること(2)と、新事業の種子をカーブアウトさせ、オープンに出資者や協力者などを募りつつ社外でこれまでにない方法やスピードで事業化すること(3)の、いわば“一国三制度”での事業強化を実行しているとのこと。このうち、(3)の最初の事例が「ベクノス」であるとし、その期待の大きさについて語られました。

 

次に生方氏による新製品発表が行われました。今回の新製品開発にあたっては、最初の製品ということもあり、全天球カメラの価値をゼロから定義し直して再創造すること、加えて新しい価値の生み出し方をゼロから考えて構築することの2つのミッションがあったといいます。しかも、本機は2020年3月に開発意向表明が行われていたのですが、その時点ではエンジニアリングサンプルの状態だったそうです。そこから約半年という短期間で量産立ち上げに移行する必要があった一方で、コロナ禍により中国にある製品工場とのやりとりをフルリモートで行う必要があったことに触れ、まさに新しい時代に応じた、ものづくりスタートアップの1つのプロトタイプを構築できたのではないかと語りました。

 

製品については、名称を「IQUI(イクイ)」とし、世界一美しくて生活のなかに(ハードウェアとユーザー体験が)溶け込む全天球カメラを目指したといいます。詳細は後述しますが、コンパクトなペン型をベースに光学系を突き詰め、結果として4基のカメラを使うことでそのコンセプトを実現。操作部は電源ボタン、シャッターボタン、モード変更ボタンの3つにとどめ、あえてブランド名なども記さずに極めてシンプルなデザインにこだわっています。

 

スマホアプリについては、8月に先行して提供が開始された「IQUISPIN(イクイスピン)」に対応。アプリでは、モーションを付加するなどした写真をショートビデオ(MP4)に書き出すことで汎用性の高い映像にでき、操作もテンプレートを選んで書き出すだけ。これにより、そのままSNSなどにアップして共有することが可能になっています。ちなみに、IQUISPIN自体は、THETAを含む他社製の全天球カメラでも使用可能。

↑全天球カメラ用スマホアプリの「IQUISPIN」は、THETAを含むほとんどの全天球カメラで使用可能。これには、同社の「全天球写真の楽しみを広く、多くのお客様にお届けしたい」という思いが込められているという。ただし、バージョンアップ後のフル機能を使うにはIQUIが必要

 

全長139mm、最大径19.7mm、質量約60gのペン型360度カメラ

では、「IQUI」の基本スペックを改めてチェックしてみましょう。

 

カメラは、本体上部側面に3基、天面に1基の計4基を装備。各カメラで撮れた画像をつなぎ合わせて360度の全天周の映像が撮れるようになっています。各カメラの画素数は非公表ですが、出力解像度はつなぎ合わせた状態で静止画なら5760×2880ピクセル(約1659万画素)、動画なら3840×1920/30fps(4K)なので、民生用全天周カメラとしては標準的な記録画素数といえます。

↑最も太いレンズ部(本体上部)の最大径が19.7mmとなり、グリップ部の径は16mm。指先で負担なく持てる太さだ。ボディカラーはゴールドのみ

 

↑本体下部に接点が配され、ここに付属のUSBコネクターを装着することでUSB経由での充電などが可能になる。USBコネクターは、同じく付属の簡易スタンドを装着すると本体を立てて置くことができる

 

↑別売アクセサリーとしては、バッテリーチャージャーケース「BCC-1」が用意される。シンプルなデザインのケースだが、フタを開けるとIQUI本体がポップアップし、取り出しやすいように工夫されている

 

メモリーカードスロットは非搭載ですが、14.4GBのフラッシュメモリーが内蔵され、静止画なら最大約1500枚、動画なら合計記録時間で約30分の記録が可能(ただし、1回の記録時間は最大30秒まで)。電源は内蔵式充電池で、静止画なら約100枚、動画なら合計約30分程度の持ちということなので、連続して次々撮影するといった用途ではなく、気軽にスナップ撮影するような使い方に向くカメラといえそうです。そのぶん、小型・軽量になっていて、大きさは全長139mm、最大径19.7mm、質量は約60gとどんな場所にでも気兼ねなく持って行けるカメラに仕上がっているのが何よりの魅力といえるでしょう。

 

操作は、本体のボタンを使って行えるほか、本機に装備されたWi-Fi、Bluetooth機能を介して、前述のスマホ用アプリ「IQUISPIN(イクイスピン)」で撮影や詳細設定を行うことが可能。本アプリを使うことで、撮影した写真に動きを付ける「モーション」やハートマークやシャボン玉、花火の3D素材を付加する「エフェクト」、色調を変化させる12種類の「フィルター」などの付加機能も適用できます。

↑IQUISPINでの操作画面。アプリから写真と動画の撮影モード変更が行え、シャッターを切ることも可能だ

 

エフェクトについては、以下の公式PVをご覧いただくとイメージしやすいでしょう。

 

カメラを4基搭載することで画質を犠牲にせず小型化

実際にIQUI本体を見てみると、何よりその細さに驚かされます。民生用の360度全天周カメラの多くは、180度以上の範囲が写せる円周魚眼カメラを2基使用して360度の全天周を実現していることもあり、カメラ部が大きくなりがちです。なかにはカメラ部が小さめな製品もありますが、画質がイマイチといったケースが少なくありません。

 

その点本機は、カメラを4基(側面3基、上面1期)にすることで小型化に成功。各カメラの具体的な画角などは公表されていませんが、計算上カメラ1基あたり120度強の角度をカバーできれば360度を写せるので、レンズも画質を犠牲にせずに小型化しやすく、本体のスリム化に貢献しているのだと思われます。

↑カメラ(レンズ)は、本体側面に3基(上の写真)、上面に1基(下の写真)を装備。計4基にすることで、最大径19.7mmでも360度の円周撮影が可能。ちなみにレンズの明るさはF2.5

 

また、本体の操作部が前述のとおり電源ボタンとシャッターボタン、動画/静止画のモードボタンだけとなっていて、USB端子すら装備しないという割り切った仕様になっているのも驚きです。これにより、ペンのようなシンプルで滑らかな造形になっており、誰でも簡単・手軽に撮れるのが本体を見ただけでわかる秀逸なデザインだと感じます。

↑本体グリップ部に電源ボタンとシャッターボタン(上の写真)、静止画と動画の撮影モードボタン(下の写真)を配置。本体には、この3つのボタン以外の操作部はない

 

「THETA」との違いは?

ベクノスはリコーの子会社ということで、リコーの全天周カメラ、「THETA」との違いが気になる人も少なくないと思います。

 

まず何より、大きさや重さの違いは大きいでしょう。例えば、THETAのスタンダードモデルである「THETA SC2」は、大きさがW45.2×H130.6×D22.9mmで約104gとなっています。全長はTHETA SC2のほうがわずかに短いのですが、IQUIは円筒形で最大径19.7mmなので感覚的には半分以下の大きさ。しかも、60gと軽量なので持ち歩きがさらに容易です。

 

一方で動画の撮影時間を見ると、THETA SC2では1回あたり最大3分まで撮れ、30秒までのIQUIとは大きな差があります。バッテリーもTHETA SC2のほうが余裕があり、静止画で約260枚、動画で約60分撮れるようになっています。このほか、本体にUSB2.0端子や三脚穴が用意されているといった違いもあります。

 

そのため、本格的な全天周写真や比較的長めの全天周動画撮影を楽しみたいならリコーのTHETAシリーズ、全天周でのスナップ写真や動画クリップ撮影などをより手軽に行いたいならIQUIといったように、使い方の方向性にも違いがあるといえます。

↑リコー THETAシリーズのスタンダートモデル「THETA SC2」。同シリーズとしては軽量なモデルだが、本体下部に有機ELディスプレイを装備し、設定モードなどが確認できるようになっているなど操作性にも優れている。静止画は約1400万画素で動画は4K撮影に対応。ボディカラーが4色と豊富なのも魅力。発売/2019年12月13日、実売価格3万5540円(税込)

 

新会社ベクノスの製品第一弾である「IQUI」は、親会社であるリコーの「THETA」シリーズはもちろん、他社も含めた既存の全天周カメラとは異なる着眼点で小型・軽量化を実現。ライトユーザー層に向けた、使いやすくデザイン性にも優れたカメラに仕上がっています。

 

しかも、全天周カメラ用アプリ「IQUISPIN」を併用することで、ソーシャルメディアやショートメッセージなどでの共有も容易となるなど、スマホで撮った写真や動画同様、あるいは、それ以上の楽しみ方ができるように工夫されているのも魅力といえます。3万円前後という低価格を実現しているため、これまでとは少し違った写真や動画を撮ってみたいという人や、360度の写真や動画に興味はあるけれど敷居が高く感じていた人など、エントリーユーザー全般におすすめできる一台といえます。

“気軽なフルサイズ一眼カメラ”需要に応える驚きのサイズ感! ソニーの新型ミラーレスカメラ「α7C」

ソニーは2020年9月15日、フルサイズCMOSイメージセンサーを搭載した光学式ボディ内手ブレ補正機構内蔵のデジタル一眼カメラとして世界最小・最軽量を実現した新型フルサイズミラーレスカメラ「α7C」を発表。発売は10月23日の予定で、参考価格(税込)はボディ22万9000円、同時発表の新標準ズームレンズ「FE 28-60mm F4-5.6」とのレンズキットが26万2900円となっています。

↑カラーはシルバーとブラックの2種類。ちなみに、同シリーズにおいてカラバリの登場は初となる

 

人気α7シリーズにまさかの新ライン登場

ソニーのフルサイズミラーレスカメラ「α7」シリーズには、高解像の「α7R」、高感度に強い「α7S」、スタンダードモデルの「α7」という3つのラインが存在しています。現在、α7Rは第4世代の「α7R IV」(2019年9月発売)、α7Sは「α7S III」(2020年10月発売予定)、無印α7は「α7 III」(2018年3月発売)となっており、順番的に次に登場するのはスタンダードモデルの第4世代「α7 IV」かと思われていました。

 

そうした大方の予想を裏切り、小型・軽量を追求した新ラインとして登場したのが今回の「α7C」です。同社のAPS-Cセンサー搭載ミラーレス一眼カメラ「α6600」とほぼ同等のサイズ感と質量を実現(α7Cのサイズ:約124.0×71.1×59.7mm、重さ:約509g ※バッテリー、メモリーカード含む)。それでいて、長時間の撮影でも安心して使えるスタミナ性能を備えています(静止画撮影可能枚数:ファインダー使用時は約680枚、液晶モニター使用時は約740枚)。

 

また、リアルタイムトラッキングやリアルタイム瞳AFといったソニー自慢のAIを活用した高性能AFや、最高約10コマのAF/AE追従高速連写、5.0段の光学式5軸ボディ内手ブレ補正など機能性も十分。動画性能にも優れ、AFの精度の高さやカスタマイズ性、フルサイズ機としては小型・軽量であること、自撮りも可能なバリアングルモニターを採用していることなどから、Vlog撮影での活躍も期待されます。

↑別売のショットガンマイクロホン「ECM-B1M」やシューティンググリップ「GP-VPT2BT」と組み合わせた場合の使用イメージ

 

時代は“コンパクトなフルサイズ機”を求めている

コンパクトなフルサイズミラーレスカメラというと、2019年10月発売の「SIGMA fp」を思い浮かべる方も多いでしょう。新製品発表の際、それまでのフルサイズカメラの常識を覆す小型軽量ボディが大きな話題となった製品です。実際、ボディ単体での大きさ・重さを比較すると、SIGMA fpのほうがコンパクトです。

<参考>

α7C・・・サイズ:約124.0×71.1×59.7mm、約124.0×71.1×53.5mm、重さ:約509g(グリップからモニターまで)

SIGMA fp・・・サイズ:112.6×69.9×45.3mm、重さ:422g

※重さはバッテリー、メモリーカード含む

 

ただし、SIGMA fpはα7Cには搭載されているファインダーやボディ内手ブレ補正が省かれており、モニターも固定式。握りやすくするためのグリップもありません。省けるものは可能な限り省き、必要に応じて外付けのアクセサリーなどで補っていくスタイルです。そうしたカスタマイズ性を楽しむカメラともいえます。

 

一方のα7Cは、一般的な撮影シーンで必要となる仕様はほぼ全部入りといっていい構成。加えて、キットレンズになっている「FE 28-60mm F4-5.6」もズームレンズとしてはコンパクトなので、トータルで考えて非常に機動力に優れたシステムとなっています。これからフルサイズデビュー、あるいは一眼デビューを考えている人にとって、フルサイズの描写性能と持ち歩きやすさを両立した本機は魅力的な選択肢となるでしょう。

 

今年は他メーカーからもコスパや小型化を意識した新モデルがいくつか発表されており、エントリー層向けの選択肢が充実してきました。今回、市場をリードするソニーからα7Cが登場したことで、「フルサイズミラーレスカメラ」というカテゴリがますます広がっていきそうです。

 

 

「観る」と「撮る」を片手でこなす“望遠鏡型カメラ”! キヤノンの新コンセプトカメラが今回も即完の予感

キヤノンは2020年9月10日より、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて新コンセプトの望遠鏡型カメラ「PowerShot ZOOM」の先行販売を開始。同日20時の時点で早くも目標金額を大きく上回る約2500万円の支援を集めています。

↑PowerShot ZOOM。「本体1台+急速充電器1台+クリアファイルセット」と充電器のつかない「本体1台+クリアファイルセット」の2種類が用意され、価格はどちらも3万1460円。各先着500名だが、すでに充電器付きのセットは完売している

 

即完したカラビナ型カメラに続くコラボ第二弾は“望遠鏡型カメラ”

本プロジェクトは、CANON × Makuakeコラボシリーズの第二弾。第一弾であるカラビナ型カメラ「iNSPiC REC(インスピック レック」は、目標台数1000台がわずか約13時間で完売となりました。

↑本体がカラビナ形状となっており、服やバッグに手軽に取り付け可能な「iNSPiC REC」。Makuakeでの反響を受け、2019年12月に正式に一般発売された

 

前回のヒットでキヤノンの新コンセプトカメラに対する期待という名のハードルはかなり高まっていたのですが、今回の望遠鏡型カメラ「PowerShot ZOOM」もかなり面白い製品です。

 

一言でいえば、ポケットサイズの単眼鏡にカメラ機能を付加したような製品です。こういうとカメラ機能がついでのように思われてしまうかもしれませんが、キヤノンだけあってカメラとしてもしっかりと作りこまれています。

 

例えば、最高約10コマ/秒の高速連写(フォーカスは固定)やFHDでの動画記録への対応。加えて、手ブレ補正機構やオートフォーカスといった機能も備えています。さらに、画像処理エンジンは同社のフルサイズミラーレス「EOS R」などにも採用されているDIGIC 8という本気ぶり。撮像素子は有効1210万画素の1/3型CMOSセンサーを採用しています。

 

ズームは35mm判換算で最高800mm相当の超望遠域まで対応しますが、そのズーム方法が少しユニークです。通常のカメラのように徐々にズームしていくのではなく、のぞきながら手元のボタンで100/400/800mm相当の3つを切り替える「瞬間ステップズーム」という方式を採用。微調整はできませんが、そのぶん瞬時に全体俯瞰/アップを切り替えられるというメリットもあります。

↑左下から100mm相当、400mm相当、800mm相当のイメージ。100mm/400mm時は光学ズーム、800mm時はデジタルズーム

 

「観る」と「撮る」を片手で実現する優れモノ

PowerShot ZOOMが活躍するシーンは、スポーツ観戦をはじめ、旅行、野鳥観察、子どものイベントなど多岐にわたります。本機の特に優れていると感じる点は、「観ながら」思い立った瞬間に「撮影」できて、しかもそれが片手で完結する点。従来だったら双眼鏡とカメラを持ち替えたりしていたシーンでも目を離すことなく撮影でき、見逃し・撮り逃しがありません。

↑ズーム倍率の切り替えは本体上部、写真/動画記録は親指が当たる部分に備えられたボタンで操作。片手で完結する手軽さがうれしい

 

また、145gと非常に軽量コンパクトな点もうれしいポイント。本機が必要とされるシーンは総じてできるだけ荷物を軽量化したいことが多いので、この手軽さは非常に魅力的です。

 

さて、本記事を書いている間にも着々と支援は集まっており、先着500名分用意されていた充電器付きのセットは早くも完売。このままの勢いだともう一方の充電器なしのセット(同じく先着500名)も早々になくなってしまう可能性が非常に高いです。反響の高さから今後一般販売される可能性もありますが、確実に手に入れたいならこのチャンスをお見逃しなく!

 

パナソニックの新フルサイズカメラ、待望の小型化を果たす――動画撮影にも強い「LUMIX S5」登場

パナソニックは9月3日、フルサイズミラーレス一眼カメラの新モデル「LUMIX S5(DC-S5)」を発表。発売は9月25日の予定で、実売参考価格(税込)はボディ単体が27万5000円、20-60mm F3.5-5.6標準ズームレンズキットが31万9000円です。

↑LUMIX S5。カードスロットはSDカードのダブルスロット、背面モニターはバリアングル式を採用

 

ボディをコンパクト化したハイブリッドミラーレス

パナソニックは2018年春にフルサイズミラーレス市場に参戦。ライカ、シグマとの戦略的協業「Lマウントアライアンス」を締結し、ライカの大口径・短フランジバックの「Lマウント」を採用したことでも話題となりました。

 

現行のラインナップとしては有効4730万画素のセンサーを搭載した高画素モデル「LUMIX S1R」、有効2420万画素のセンサーを採用し、高感度画質や動画性能に優れた「LUMIX S1」、より動画機能に特化した「LUMIX S1H」の3モデルが存在しています。

 

今回発表されたLUMIX S5は、LUMIX Sシリーズの高機能を受け継ぎつつ、ボディを小型化したモデル。画素数はLUMIX S1と同じ有効2420万画素で、それ以外にも高感度画質に優れ、動画性能も充実しているなど共通点が多く、イメージとしてはLUMIX S1のコンパクト版といった印象です。

 

ディープラーニングを応用した独自の「リアルタイム認識AF」では、人体の「頭部認識」を新たに加え、人物に対するAF追従性能を強化。動く被写体や人物の顔が隠れてしまうようなシーンでも、頭部と人体の位置やサイズ、画角により撮影意図をカメラが自動で判別して背景抜けを抑えながらフォーカスし続けるよう進化しました。

 

手ブレ補正は対応レンズとの併用で最大6.5段、ボディ単体でも5段という強力な補正効果を実現。夜景などでも安定して撮影することが可能です。そのほか、9600万画素相当の高解像写真を生成する「ハイレゾモード」や、星や夜景の美しい光跡撮影を手軽に楽しめる「ライブビューコンポジット」といった機能も備えています。

 

動画に関しても4K60p記録や4K30p(4:2:2,10 bit)内部記録などに対応。4K30p/24p(4:2:0,8 bit)記録、FHD記録においては時間制限なしの動画記録を実現しています。

 

気になるのはズバリ“手に持ったときの満足感”

LUMIX S5で最も気になるトピックは「ボディの小型化」という点。というのも、パナソニック初のフルサイズミラーレスであるLUMIX S1/S1Rは、他社と比べて圧倒的に大きく、重いのが象徴的だったからです(ニコンやキヤノンの初代モデルがボディ+メモリーカード&バッテリーで600g台だったのに対し、S1/S1Rは1000g超え)。

 

大きく重いというとマイナスなイメージを抱きがちですが、当時は対応レンズもハイスペックで大柄なものが多く、体験会で実機を手にした際もレンズ装着時のバランスは良好でした。また、大きいぶん操作系にもゆとりがあり、ボディの剛性や質感などもあいまって「写真機」としてはプロの方を中心に好評だったように思います。

 

ただ、一般の写真愛好家が趣味機として持ち歩くにはやはりこの大きさと重さは躊躇してしまうという声も。そこで、キットレンズにもなっている「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」のように比較的小柄なレンズが登場しはじめたタイミングで、大きさ的にも価格的にもより手軽なモデルとして今回のLUMIX S5を市場に投入したのだと思われます(参考:LUMIX S1の外形寸法は幅約148.9mm×高さ約110mm×奥行約96.7mm、重さ約1017g。LUMIX S5の外形寸法は幅約132.6mm×高さ約97.1mm×奥行約81.9mm、重さ:約714g)。同社のフルサイズ機の描写が気になりつつも大きさ・重さをネックに感じていた人にとっては、まさに待望の一台といえるでしょう。

 

スペックを見る限り、機能性は十分。特に、動画も写真もマルチに楽しみたいクリエイターにとっては魅力的な選択肢となりそうです。あとは、LUMIX S1/S1Rを手にしたときに感じた所有欲をかきたてるような満足感・ワクワク感や、快適な操作性が小型軽量化された本機でも引き継がれているかが気になるところ。実機に触れる機会を楽しみに待ちたいと思います。

プロ写真家の撮り方に学ぶ! 身近な風景を「超広角レンズ」で切り取ってみよう

筆者が愛用するスナップ向きのカメラボディFUJIFILM「X-E3」にベストマッチな交換レンズを探す本企画ですが、今回は35mm換算で超広角15mmから広角36mmまでを1本カバーする「XF10-24mmF4 R OIS」をセレクト。レンズ側に手ブレ補正機能を搭載するため、ボディ側に手ブレ補正機能を持たない「X-E3」との相性も抜群です。

↑「XF10-24mmF4 R OIS」は重量410gと軽く、φ72mmのフィルターも使えます。右はFUJIFILM「X-A2」にフォクトレンダー「SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5」を装着したものです。ホットシューには水準器が取り付けられています

 

スナップショットの基本を見つめ直すために、FUJIFILM「X-H1」のオフィシャルCM動画撮影に参加した小平尚典さんに同行してもらいました。小平さんは1980年より写真週刊誌「FOCUS」の専属カメラマンとして活躍、御巣鷹山の日航機墜落事故、ホテルニュージャパンの火災などの報道写真から、若き日のスティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツなどの人物写真まで幅広く撮影、現在はメディアプロデューサーとして活躍中。2020年には富士山ドローンサロンを開設するなど常に新しいことに挑戦し続けています。

↑現在はメディアプロデューサーとして活躍されている小平尚典さん

 

仕事でも広角は10-24mmがあれば大丈夫

小平さんが仕事で使っているFUJIFILMのカメラボディは「X-H1」と「X-T2」で、交換レンズは標準ズームの「XF16-55mmF2.8 R LM WR」と広角ズームの「XF10-24mmF4 R OIS」、そして望遠ズームの「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」の3本で、これに単焦点のマクロレンズ「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」を加えているそうです。

 

「80mmはポートレートにも使える柔らかい描写の傑作レンズですよ。あ、今日は広角ズームの話でしたね。10-24mmは歪みが少ないので建築写真にも使えます。単焦点レンズを複数持ち歩く必要がないので仕事にも散歩にも欠かせませんね」と小平さんも太鼓判を押します。

 

私はさらに超広角が使える「XF8-16mmF2.8 R LM WR」とどちらがいいか悩みましたが、重さが805gもあり、手ブレ補正非搭載だったので、スナップにはちょっとヘビーかと思い、10-24mmを選びました。ということで、今回は2人とも自前の超広角ズーム10-24mmで撮影します。

 

「この10-24mmレンズは、まず超広角15mm(35mm換算、以下も同じく)でのぞいてみて、20mmぐらいに戻しながら、ファインダーの四隅を見ながら調整していきます。それ以外は24mmにしてますね。ズーミングをして動かない棒立ち状態だと迫力ある写真は撮れないので、自分自身が動いて被写体を撮影しています。自らが動くフットワークが大切。広角ワイドはどうしても歪みが出ますが、それを気にするより、やはり広角はグッと被写体に寄るタイミングがコツだと思います」と小平さん。

↑「X-A2」は背面のチルト式液晶モニターを使って素早くローアングル撮影ができるという

 

瞬間を切り撮るために風景も連写する

小平さんも私もフィルムカメラ時代からのカメラユーザーであり、モノクロフィルムの現像から引き伸ばしまで、暗室にこもって自分でやっていた世代です。当時のフィルムは36枚撮りが最長で、実際は38枚ぐらい撮れましたが、それが終わるとフィルム交換が必要でした。撮影機材+フィルムを持ち歩く必要があり、海外ロケではフィルム管理が重要でした。

 

当時、フィルムは貴重であり、無駄なシャッターを極力切らないように気を配っていました。まあ、スタジオ撮影の場合は話が別で、冷蔵庫にフィルムがたっぷり入っていてじゃんじゃんシャッターを切っていましたが。その当時から一転して、デジタル時代は電池がなくなるまでシャッター切り放題で、何千枚も撮影可能です。これは夢のような話なので、私は、つい無駄に撮影枚数が増えてしまいます。小平さんは連写モードを常用されているようで、1つの被写体に対してのカット数が多いそう。

 

「最もいい瞬間がいつ訪れるのかを予想してシャッターを切りますが、その前後にもっといい瞬間があるかもしれません。ほんの数秒の違いかも知れませんが。風景写真でも光線の加減、風向きの違い、ほんのわずかな動きを捉えるため連写します」(小平さん)

 

そして、小平さんのモードダイヤルは常にMモードつまりマニュアルです。

 

「撮影モードはマニュアルです。ミラーレスほど、マニュアルで撮影すると楽しいものはないです。スナップであれば、シャッター固定で、例としてISO200で1/500sec、F5.6あたりから、ファインダーを見ながら、その絵柄の状況に合わせながら絞りリングを動かします。自分の気に入った露出で撮影できることは最高に楽しいです。もちろん開放で撮影したい場合はシャッタースピードを変えていきますが、フジのXシリーズは非常に操作がしやすくストレスはないですね。ぜひ、マニュアルでの撮影に挑戦してください。画質を重視するのでISO感度も200に固定、オートにはしません」と小平氏が、自身の撮影スタイルを語ってくれました。

↑「X-E3」に装着した10-24mmはボディが小柄なので大口径ズームに見えます

 

繊維の街・日暮里から谷中銀座、根津神社まで歩く

小平さんと待ち合わせたのは繊維の街として有名なJR日暮里駅。繊維街をブラブラ歩いて駅まで戻り、谷中銀座から根津神社へと抜けるルートを歩きました。スナップなので特に被写体は決めていません。小平さんは「X-A2」と「X-H1」の両方のカメラを使って撮影しています。「X-A2」を使った撮影ではレンズの焦点距離は22.5mm(35mm換算)になります。私は10-24mmの広角ズームのみで撮影、絞り優先AEでISO感度はAUTOにしました。それでは作例をご覧下さい。

 

【作例】

↑繊維街に入りカラフルな紐が軒先に並べられた店頭を切りとりました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/1700sec F13 ISO12800 20mm相当で撮影)

 

↑同じ店頭を小平さんが撮影。歩道と人物を入れることで奥行き感が出ると同時に、軒先という状況もハッキリ分かるようになりました
(FUJIFILM X-A2 SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 1/60sec F8 ISO200で撮影)

 

↑歩道にあったオブジェ。場所を説明するため交差点の日暮里駅前と書かれた信号を入れました。
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/420sec F5.6 ISO200 36mm相当で撮影)

 

↑同じ被写体をX-A2で撮影する小平氏。広角レンズなのでかなり被写体に接近しています

 

↑小平さんは正面から連写してバイクのドライバーのポーズと位置がいいカットをセレクトしました。オブジェは動きませんが、背景が変化するため連写モードを使っています
(FUJIFILM X-A2 SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 1/60sec F8 ISO200で撮影)

 

↑老舗の佃煮専門店、中野屋を撮影。歩いてきた女性を入れることで動きを出しました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/340sec F8 ISO200 30mm相当で撮影)

 

↑小平さんは15mmで空と周囲の状況を写し込んでいます。歩いている女性の背景が暗い位置で撮影しているため、白い服が浮かび上がって見えます
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/2000sec F4 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑経王寺の山門。山門の暗部がつぶれないようにダイナミックレンジを拡張するモードで撮影。奥の風景が額縁のように見える様子を狙いました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/240sec F8+0.67 ISO800 24mm相当で撮影)

 

↑小平さんは15mmで手前の花にピントを合わせて、山門はボカして遠近感を強調しています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F4 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑谷中銀座と七面坂の分岐点。正面に見えるのは犬専門のトリミングサロン。手前の道を入れて道路の二股の様子を強調しました
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/750sec F8 ISO200 29mm相当で撮影)

 

↑小平さんは電信柱が全部入るまで空を入れて撮影。左側の道路には自転車も入り、動きのある画面になっています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F8 ISO200 24mm相当で撮影)

 

↑谷中銀座を撮った小平さんの1枚目。人影のない人気商店街、新型コロナウイルスの影響を感じさせられます
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F5.6 ISO200 18mm相当で撮影)

 

↑小平さんの2枚目。ズーミングで画角を狭くして手前の道路をカットして影と日向のコントラストを強調しています。影の面積が増えて不安なイメージがかき立てられます
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F7.1 ISO200 19mm相当で撮影)

 

元々は小川だったへび道で猫を探した

これまでのカットを見比べると、私の方が説明的な構図が多いと感じます。お店はこう撮る、お寺はこう撮るといった既成概念にいつしか囚われてしまっていたようです。このため、15mmという画角を活かしきれずについズーミングしてしまいがちに。

 

小平さんは被写体と向き合った時には、凄く高い位置から、地面すれすれのローアングルまで様々な構図を試して、順光、斜光、逆光と光の向きも検討してシャッターを切っていました。お寺を撮るのではなく、そこに何か面白い発見があるかどうか探す。そんな視点で街を歩いているそうです。

 

ここからは藍染川という小川を埋め立ててできた、へび道を歩きます。猫を探しながら歩いたのですが、なかなか本物の猫には出会えませんでした。

 

【作例】

↑小平さんが最初に見つけた猫。民家の白壁に描かれホッコリした雰囲気、左手前のネコジャラシも効いています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F5.6 ISO200 36mm相当で撮影)

 

↑私が発見した猫は三次元に飛び出していました。トタンの壁に映った影の形もユニークでした
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/1100sec F4 ISO400 36mm相当で撮影)

 

↑小平さんが撮ったホテルリブマックス日暮里。超広角レンズのパースを使って建物の高さを強調しています。手前に自転車を入れることで画面に動きが出ました
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F7.1 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑小平さんが撮った、千駄木駅近くの通り、古い建物と新しい建物が混在、右に見えるリバティというパン屋さんは地元では有名らしいです。手前を走る自転車が街を生き生きと見せています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/500sec F5.6 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑私が撮った道端に植えられたほおずき。最短撮影距離24cmなのでマクロ撮影もできます
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/300sec F4 ISO200 29mm相当で撮影)

 

↑根津神社の千本鳥居。普段は参拝客で一杯らしいのですが誰もいませんでした。逆側から見ると家内安全などのお願い事が書かれています
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/75sec F8 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑小平さんが撮った千本鳥居。色褪せた鳥居を混ぜることで画面に奥行きが出ています。さらに道をカットして鳥居だけをオブジェとして魅せています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/60sec F4 ISO200 36mm相当で撮影)

 

広い所を広く、狭い所も広く撮れるワイドアングル

スナップには広角レンズがよく似合います。風景のより広い範囲を切り取りたい、狭い所は広く見せたい。そんな想いが広角レンズを選ばせます。その反面、被写体に思い切って近付かないと、テーマが背景に埋もれてしまうことも。広い範囲が写るので画面が散漫になりやすく、せっかく広角で撮影したのにPC画面でトリミングして使う。これでは広角レンズの意味がありませんね。

 

プロの物撮りなら周囲を広めに撮ってトリミングして使うこともありますが、スナップショットはなるべくノートリミングで。そのためには撮影時に画面の四隅まで神経を配って構図を決める必要があります。それだけではなく、一瞬のシャッターチャンスにも反応しなければなりません。インパクトのある被写体なら背景に負けずに目立ってくれるはずです。

 

最後に小平さんが最近テーマにしている木の写真と、私のホームグランドの吉祥寺で撮ったスナップをご覧下さい。

 

【作例】

↑逆光で絞り込み太陽の光芒を入れています。キレイな放射状の光が写るのがフォクトレンダーのこのレンズの特徴です
(FUJIFILM X-A2 SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 1/60sec F8 ISO200で撮影)

 

↑根津神社境内の巨木。こちらも逆光ですがレンズの性能がいいのでほとんどフレアが出ていません。階調性が豊かで、明るい空から暗い幹まできちんと描写されています
(FUJIFILM X-H1 XF10-24mmF4 R OIS 1/1000sec F5 ISO200 15mm相当で撮影)

 

↑降り出した雨の中を傘も差さずに早足で歩く女性。ノーファインダーで撮影。絞り開放だったのでAFが合ったのは偶然でした。後ろ姿でも人物認識してほしいです
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/200sec F4+0.33 ISO400 15mm相当で撮影)

 

↑吉祥駅南口からアトレを出た交差点。パースが強調され、ベンツのフロントノーズが長く見えています。道路も実際より広々としています
(FUJIFILM X-E3 XF10-24mmF4 R OIS 1/300sec F4+0.33 ISO200 15mm相当で撮影)

 

これからの涼しい季節は、ぜひ広角レンズをつけたカメラを持って、身近な風景を撮ってみてはいかがでしょうか。レンズを通して見ることで、見慣れた景色のなかにも新たな発見があると思いますよ。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

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“機材シェア”でもっと手軽に!「Vlog」の楽しみ方とカメラの選び方

海外ではすでに多くの有名Vloggerを輩出している “Vlog”(ブイログ)。VlogとはVideo blogの略で、いわばブログを動画で撮影したもののこと。おうち時間が増えたことで、日本でも人気が加速してきています。配信されるVlogを観るのも楽しいけれど、撮る側になって発信してみたいと思う人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、動画撮影に必要な機材一式をレンタルできる新サービス「シェアカメ」に着目。東京カメラ機材レンタル株式会社 シェアカメ部を訪ね、Vlogの楽しみ方やおすすめのカメラについて教えてもらいました。

 

配信場所はYouTubeが優勢

これまでのSNSでは、今日どんなところへ行ったか、何を食べたか、友だちとどんな話をしたか……、それを文章でまとめたり、写真を掲載するのがブログのあり方でしたよね。それが、SNSでも長尺の動画配信ができるようになってきたことで、日常をVlogで表現する人が増えているのだとか。

 

「インスタグラムではIGTVというサービスがスタートし、フォロワー1万人以上の方は60分、一般の方でも15分までの動画が配信できるようになりました。今はYouTubeで配信している方が多いのですが、5Gになったことで動画配信に強いSNSが新たにできるかもしれませんし、IGTVがさらに使いやすくなるかもしれません。ストーリー機能でももっと長い動画をのせられるようになったら、Vlog人口はますます増えるでしょうね」(東京カメラ機材レンタル株式会社 シェアカメ部・浪岡拓也さん、以下同)

 

YouTubeは企画もの、Vlogは日常を伝えるためのもの

動画配信で人気を博しているYou Tuberとの違いは、その内容にあるそうです。

 

「You Tubeはかなり企画内容に特化していて、たとえば“○○をやってみた”というチャレンジ企画や、“○○をしたらどうなるか”という検証もの、お笑い番組のような企画ものの動画が多く上がっています。芸能人や有名人のコンテンツも多く、テレビの代わりに観られる新しいメディアという立ち位置です。タイトルにも奇抜な言葉が選ばれ、タイトルだけでバズらせる方法などもあるようですし、編集も上手です。

 

一方、Vlogはあくまで“ブログ”ですから、その人の日常を追えるような動画が人気です。編集も、テンポよく短くまとめるというより、時間の流れが感じられるような自然体のものが多いんです。たとえば近所のカフェまで散歩して行く動画や、旅行先で撮影した動画、カップルが家でまったりしている様子など、日常をありのままに映していきます。視聴者が笑えるとかためになるという軸ではなく、ただただその人の日常を垣間見て、“なんかこんな生活いいなあ”と思えるような、ほのぼのとしたコンテンツが多く見られます」

 

「日常をそのままに」が流行したのは“SNS疲れ”が原因

古くはmixiにはじまり、主に友人知人とのつながりを持つFacebook、まったく知らない人への情報拡散力が強いTwitter、共通の趣味や嗜好を持つ方とつながることができるInstagramと、これまでさまざまなSNSが生活に根づいてきました。

 

「なかでも若い世代に定着しているのがInstagramです。写真を加工することが当たり前になり、インスタ映えという流行語も生まれたように、非日常的な世界観を撮影したものが高く評価されています。ただ、現実とSNSに差があるわけですから、SNS疲れする方も多くなってきたんですね。そこで“ありのままの、なんでもない日常”を配信したり閲覧したりできるVlogが、“安心できる”“ほっとする”と人気になってきたのです」

 

外出自粛期間にVlog人気が急上昇した理由

日本でも、3月から自宅で過ごす時間が増えたことにより、Vlogはさらに成長を遂げました。Vloggerが撮影に割く時間が増えたことも要因のひとつですが、人と触れ合える機会が減ったことや外出ができなくなり、 “人が何をしているのか見たい”“バーチャルでも旅をしたい”と思う方が増えたことにあります。

 

「特に人気が高まったのは、地方に住んでいらっしゃる方の動画でしょうか。さまざまな地域で撮られた動画は旅の擬似体験ができて、楽しんでいた方が多かったように思います。また、これまでYou Tuberとして活躍していた方や芸能人がサブチャンネル的にVlogをはじめて、そこで日常生活を見せていく、という動きもありました。おうち時間をいかに充実させるか誰もが悩んでいた時期ですし、家での楽しみ方を工夫しているVloggerの動画は閲覧数が伸び、ダルゴナコーヒーに火がついたのも記憶に新しいですよね」

 

自分とは違う生活を覗き見して「擬似体験」できるのがVlogの魅力

企画ものではないVlogの中でも、あるテーマがトレンドになることがあります。そのひとつが「ルーティーン動画」。朝起きて出勤や通勤をするまでの家での過ごし方を追ったものや、夜帰宅してからの生活の様子を映したものです。

 

「ルーティーンで有名になったのは、in livingさんでしょうか。すでに1年前に朝のルーテーィン動画を上げていて、現在では36万人のチャンネル登録者がいます。また、チャンネル登録者数6万人の“とみいちゃんねる”のとみいさんは看護師さんでいらっしゃるようです。そういう一般の方の日常生活を見て、自分もこういう生活がしたいなと思ったり、同じものを買ったりするんですよね。芸能人のようにまったく手が届かないわけではなく、同じ生活ができそうだなと感じる身近さを感じられるのが人気の理由でしょう」

・in living https://www.youtube.com/c/inlivingjp/
・とみいちゃんねる https://www.youtube.com/channel/UC5sFOdJgghgbtiqyYrTpqvg

 

「これとは反対に、こういう人ってどういう生活をしているんだろう? という興味から閲覧数が伸びるものもありますよ。芸能人の日常生活や、国際結婚をしたカップルのチャンネルが人気です。Pizzangi Channelは、日本人男性とイタリア人女性のカップルのVlogで、文化の違いや料理にまつわるコンテンツ、イタリア語講座などがあります。Vlogのおもしろいところは、豪華な生活をしている芸能人や著名な方だけでなく、ワンルームで生活している方の暮らしぶりもおもしろく見られるところ。自分との共通点でつながるのではなく、自分とは違う生き方をしている人の動画も楽しめるのがいいところだなと思っています」

・Pizzangi Channel https://www.youtube.com/channel/UCDHr0JHqeJgR9yx5Mc04zTw

 

「カメラをシェアする」というシェアリングエコノミーの考え方

観るだけじゃなく自分で撮影してみたい! とVlogをはじめたい方におすすめなのが、カメラをレンタルできるサービス。東京カメラ機材レンタル株式会社が立ち上げた「シェアカメ」では、プロのカメラマンとしての目線を持ちながら、個人ユーザーが使いやすいカメラを中心に取り揃えています。

 

「20代〜30代前半の若い世代は、何かをシェアするということにとても長けています。カーシェアリング、シェアオフィス、シェアハウスなどをうまく活用して、自分のしたいことを低コストで実現しているんですよね。カメラは高価なものですし、すぐに買い換えるということもできないもの。それなのに、使いやすさや撮れる映像のクオリティーなどは使ってみないとわかりません。ですからまずはシェアカメでレンタルして、使ってみて買いたいものを決めていただいたり、旅行するときにだけ、あるいは作品撮りしたいときにだけカメラを借りて楽しんでもらえたらなあと思ってサービスを開始しました」

 

続いて、Vlogをはじめたい方に向けて、浪岡さんにカメラを選んでいただきました。

Vlogをはじめたい人におすすめの動画カメラ 3選

Vlogをはじめたい方に向けて、浪岡さんにカメラを選んでいただきました。スマートフォンでも動画は撮れますが、映像の美しさや撮れる範囲を考えると、やはり専用のカメラを持つことをオススメしたい、とのこと。

 

「スマートフォンで撮影したものは、どうしてもスマートフォンの域を超えないんですよね。試しに撮ってみてもいいとは思いますが、撮ったものを見返したときに、“こんなんじゃなかった”と、がっかりする可能性があります。最新のスマートフォンでも、背景のボケ感がいまいちだったり、歩きながら撮ったら手ブレが激しかったり……。いつも見ているVlogのように撮りたい!と思ったら、まずはカメラで撮影してみることをオススメします。きっと見返すのが楽しみになりますよ!」

 

1. 何を撮っても美しい! オールマイティーなSONYのVlog用カメラ

ソニー「VLOGCAM ZV-1G シューティンググリップキット」
シェアカメレンタル料9980円(税込/送料無料/2泊3日)

 

“VLOGCAM”という名称がつけられているとおり、まさにVlogを撮るために開発されたデジカメです。世界中のVloggerの声を集めただけあって、インカメ(自撮り)も商品撮影もなんでもオールマイティーに美しく撮影することができるよう、オート機能が充実しています。

 

「人物撮影のときには背景をぼかしたり、商品をカメラ前に出して紹介するときにはその商品にピントを合わせたり、まるでそこにカメラマンがいるかのようにカメラが感知して撮影してくれます。カメラ上部についているマイクは前に向かってついていますので、自撮りしていても声を鮮明に録音でき、車や風の音といった騒音はなるべく拾わず、声が聞き取りやすいのも特徴です」

↑「映像のきれいさは一眼レフやミラーレスには及びませんが、そのようなカメラは機能を理解して使いこなせるようになるのが難しいですよね。こちらは操作も簡単でわかりやすく、使い勝手も抜群です。グリップの部分を開くと三脚になるので、これ一台持っていけば何でも撮影できますよ」

 

2. 手ブレ知らずで広い画角が撮影できるアクションカメラ

GoPro「HERO8 Black」
シェアカメレンタル料7980円(税込/送料無料/2泊3日)
※初心者セット(アームや防水ケースつき)9000円

 

GoProは、探検撮影用のヘルメットカメラやウェアラブルカメラを開発している企業で、アクションシーンを撮るのに適したカメラを多く開発しています。

 

「GoPro社製のこのカメラは幅はわずか7cm弱、重さも126gと超軽量でありながら、画角が広く、腕を思い切り伸ばさなくても広い絵を撮ることができます。頑丈で防水効果も高く、身につけてスポーツしながら撮影したり、海や川など水のあるところに持っていったりするのも怖くありません。スマートフォンと比べても断然小さいので、カフェでお茶しているところや人が多いところでの撮影も仰々しくならず、人の目も気にならずに撮影できますよ」

↑「シェアカメでは、グリップや三脚として使えるアームや防水用ケースなども含めた初心者セットもレンタルできます。このままでは撮影している絵が見えないのですが、スマートフォンと連動させることで映像を確認することができるようになります。スマホでシャッターを押すなど、リモコンとしても使うことができますよ」

 

3. 2台目としてもオススメ! スマホより小さいから旅先にも

DJI「OSMO POCKET」
シェアカメレンタル料3480円(税込/送料無料/2泊3日)

 

ブレずにレンズをスムーズに回転させてくれるジンバルが、撮影したいものをしっかり捉えてくれる手持ちカメラです。

 

「とにかくこのジンバルが優秀で、歩く人を追いかけるだけの映像でも映画のような臨場感と安定感があります。ポケットサイズで立ち上がりも早く、“今!”と思ったときにすぐ取り出して撮影できる手軽さがあります。インカメにして自分を撮影するより歩きながら街を撮影したり、家族を追いかけて撮影したりするのに適しています。映像の質はやや下がりますが、このコンパクトさを気に入って2台目として使われている方も多いです。いくつかのカメラで撮影して編集したいときにもオススメです」

↑「スマートフォンをドッキングさせて、撮影している画像を確認することもできます。編集機能にも優れていて、テンプレートがあるので、初心者の方にもスムーズにお使いいただけますよ」

 

他にも「シェアカメ」では、一眼レフや写真用の撮影セットなどの取り扱いがあり、「動画配信セット」や「星空・夜景撮影セット」などと用途に合わせて一式レンタルできるのも魅力的です。そのなかでもVlogやブログに必要となりそうなアイテムを紹介します。

 

・スマホで撮影したい人はアクセサリーをレンタルしてクオリティアップ

DJI「OSMO MOBILE 2」
シェアカメレンタル料:3480円(税込/送料無料/2泊3日)

 

こちらは動画のブレを抑えて撮影することができるジンバル。スマートフォンで撮影したい方は、折り畳めるスマートフォンジンバルをレンタルするのがオススメです。485gと軽量なので、片手で持って自撮りをすることもできます。「手ブレが防げるだけでなく、アプリを導入すればタイムプラスやスローモーション撮影もできるんです。操作も簡単ですから、カメラの扱いに慣れていない方でも満足できる撮影ができると思いますよ」

 

・映像がキレイなカメラも使ってみたい! という人はやっぱり一眼レフ

パナソニック「LUMIX DC-GF10 標準&望遠レンズセット」
シェアカメレンタル料7500円(税込/送料無料/2泊3日)

 

しっかりとした絵が撮れて、さらにかわいいカメラでテンションを上げたい方には、こちらのLUMIXがオススメ。スマートフォンより小さくて、肩にかけてお出かけしても重さが気になりません。「風景や料理など、映像の美しさを追求したい方や、動画だけでなく写真も撮りたい方は、やはり一眼レフやミラーレスがよいでしょう。SNSにアップすると解像度が下がってしまうので、撮ったままの画質で載せることはできませんが、それでもやはり絵の美しさが際立ちます」

 

・作品や料理などの物撮りメインで写真の撮影をしたい人はセットで

「料理・趣味撮影セット」
シェアカメレンタル料1万6000円(税込/送料無料/2泊3日)

 

自宅ではなかなかできないのが、白い背景で物を撮影すること。このライトボックスを使えば白い背景で明るく撮影することができます。「ハンドメイドの作品を撮影する方や、料理などの仕上がりを撮影したい方に向けたセットです。物を美しく撮れるキヤノンEOS7Dに、薄型ビデオライトをセットしています。ストロボと違い、スイッチを入れればずっとつけておける照明なので、画面で明るさを確認しながら明暗を調整することができます。三脚は真俯瞰から撮れるよう直角にもセッティングできます」

 

何かおもしろい映像を、と思うと気後れしてしまいますが、日常をありのままに撮影するVlogなら気軽にチャレンジできそう。文章を書くのが苦手でブログやSNSを積極的にしていなかった人も、動画を撮影して発信する楽しみを知れば、いずれ人気Vloggerになれるかもしれません。

 

【Information】

東京カメラ機材レンタル シェアカメ部

https://s-came.jp/
https://www.instagram.com/sharecame_jp/
問い合わせ先=support@s-came.jp

9月より、撮影した写真を補正や合成をしてもらえる「写真・画像加工スタジオ」サービスもオープン。
https://s-came.jp/photo

 

デジカメの画像をフィルムのような雰囲気にする方法

僕は長いこと写真撮影を趣味にしていたり、仕事にしていたりする。写真を始めたころはフィルムだったが、今はほぼデジタルカメラでの撮影だ。若い人たちには、フィルムで撮影したことがないという人も多い。

 

デジタルカメラ全盛期だが、SNSなどを見ているとフィルムっぽい雰囲気の写真が人気を集めていることがある。デジタルカメラとは違う、なんとなく色味が転んでいてノスタルジックな感じがいいのだろう。

 

僕も一時期、デジタルカメラで撮影した写真をフィルムのように編集していたことがある。世の中には、フィルムっぽくしてくれるフィルターなどもあるので、そういうものを使ってフィルム調にして楽しんでいた。

 

しかし、根本的にフィルム、特にネガフィルムとデジタルカメラの写真がどう違うのかということはあまり考えたことがなかった。

 

フィルム調にする5つのプロセス

デジタルでフィルムを再現したい』(嵐田大志・著/玄光社・刊)は、デジタルカメラの写真を、RAW現像ソフト「Adobe Lightroom Classic」を使ってフィルム調に仕上げる方法を解説している。本書によると、そのプロセスは5段階ある。

 

Step 0 仕上がりをイメージする
Step 1 写真を整える
Step 2 基本補正を行う
Step 3 カラーを調整する
Step 4 効果を調整する

(『デジタルでフィルムを再現したい』より引用)

 

もともとネガフィルムは、フィルムの現像時に人の手、または機械により調整されているので、その作業を自分でやろうという感じだ。

 

ポイントはコントラスト、色味、ホワイトバランス

それぞれの作業のポイントは本書を読んでいただくとして、どうしたらフィルムらしいと感じられる写真になるのかについて、かいつまんで解説する。

 

まずはコントラストの調整。ネガフィルムはコントラストが弱めという特徴がある。デジタルの写真に見慣れていると、全体的にメリハリのない写真に見えるが、これがノスタルジックな雰囲気を醸し出すひとつめのポイントだ。

 

次は、色味。デジタルカメラの写真は、どちらかというと派手目で現実の色をちょっと強めにした感じがある。一方フィルムは銘柄によっても異なるが、やや暖色系または寒色系に色転びしていることが多い。なので、青い空がちょっと緑がかっていたりするのだが、それを再現するとフィルムらしさがアップする。

 

最後にホワイトバランス。先ほどの色味と似ているが、こちらは全体的な色合いの調整。もともとホワイトバランスは、白いものを白く表現するためのものだが、フィルム風に仕上げるにはホワイトバランスをわざと変えて、写真全体の色味を変えるのだ。

 

これに、場合によりノイズ(粒状感)を加えたりすることでフィルムらしいデジタル写真になるというわけだ。

 

■あえてデジタルでアナログな雰囲気を楽しむ

本書を参考にしながら、昨年夏に鎌倉で撮影した写真をフィルム調にしてみた。

↑調整前

 

↑調整後

 

もともとちょっと古いコンパクトデジタルカメラで撮影していたので、どことなくノスタルジックな雰囲気だったが、調整をしてさらにフィルムっぽい感じにしてみた。「写ルンです」で撮ったような写真を目指したのだが、どうだろうか。

 

デジタルカメラの写真は見栄えがよく万人受けする感じだが、気に入った写真をフィルム調に仕上げていくと、自分の好みが反映されておもしろい。デジタルカメラの撮影にちょっと飽きてしまったという人は、フィルム調にチャレンジしてみてはいかがだろうか?

 

【書籍紹介】

デジタルでフィルムを再現したい

著者:嵐田大志
発行:玄光社

Instagramで人気の著者がフィルムルックの写真に編集するためのノウハウを公開したガイドブックです。Adobe Lightroom Classicを使って個性的でノスタルジックな雰囲気に仕上げる方法をさまざまなシチュエーションでの実例で解説していきます。第1章で解説しているフィルムルックに編集するための「ベースプリセット」を無料ダウンロードできるサービス付きです。

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持ち歩きやすさ主義の方に朗報! タムロンが世界最小・最軽量のフルサイズ対応望遠ズームレンズ「70-300mm」を開発発表!

総合光学機器メーカーのタムロンは8月4日、35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ対応のソニーEマウント用望遠ズームレンズ「70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)」の開発を発表。長さ148mm、最大径φ77mm、質量545gで、300mmクラスのフルサイズミラーレス用望遠ズームレンズとしては世界最小・最軽量となっています ( 2020年7月時点。タムロン調べ)。

↑70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD (Model A047)。2020年秋頃発売予定で、価格は未定

 

コンセプトが明確なタムロンのソニーEマウント用レンズシリーズ

タムロンはこれまでにもフルサイズ対応のソニーEマウント用レンズとして、大口径標準ズームレンズ「28-75mm F/2.8 Di III RXD」や大口径超広角ズームレンズ「17-28mm F/2.8 Di III RXD」、大口径望遠ズームレンズ「70-180mm F/2.8 Di III VXD」、大口径単焦点レンズシリーズ「20mm/24mm/35mm F/2.8 Di III OSD M1:2」など多彩な製品を発表してきました。

 

これらのラインナップを見ると、コンセプトが非常に明確なことがわかります。1つは、「小型・軽量」を追求している点。フルサイズ用レンズでは画質重視のために大柄な製品が多いなか、タムロンのこのシリーズでは妥協できる点は潔く割り切り、高画質と携行性の両立を図っています。代表的な例でいえば、28-75mm F/2.8 Di III RXDは従来は、24mmスタートが多かった大口径標準ズームレンズの広角端を28mmスタートとするなどして、550gという驚きの軽さを実現しています(参考:ソニー純正の大口径標準ズームレンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」の重さは886g)。

↑2018年5月に発売された「28-75mm F/2.8 Di III RXD」(Model A036)。大口径レンズでありながら実売価格で10万円を切るコスパの高さと小型・軽量サイズで人気

 

そのほか、フィルター系もφ67mmで統一されており、PLフィルターなどの各種フィルターを共有することができるのも魅力。レンズごとにフィルターを用意せずに済むので余計な出費を抑えることができ、機材の管理もシンプルです。

 

ソニーの純正レンズやその他のメーカーのEマウント用レンズにもそれぞれの良さがありますが、タムロンのソニーEマウント用レンズは総じて持ち歩きやすさやコスパのよさを重視するユーザーにおすすめです。

 

今回開発発表された70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXDも、同じ焦点距離をカバーする純正レンズとして「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」が存在しますが、望遠側のF値が暗くなるものの重さは約300g軽くなっています。スポーツや鉄道、あるいは運動会など、望遠域の撮影を手軽に楽しみたいユーザーに魅力的な一本といえそうです。

 

衝撃の登場から約1年、新たな活躍の場も――異色のフルサイズミラーレスカメラ「SIGMA fp」を改めて振り返る

カメラに興味がある人なら「フルサイズ」という言葉を見たり聞いたりしたことがあると思う。最近ではキヤノン、ニコン、ソニーが相次いでフルサイズミラーレスカメラの新型機を発表し、話題になっている。この「フルサイズ」は「35mm判」「ライカ判」などとも呼ばれるカメラの画面サイズ(センサーサイズ)の一種で、フィルム時代から人気が高く、歴史も長い。

 

デジタル一眼レフやミラーレスカメラで広く普及している「APS-Cサイズ」や「マイクロフォーサーズ」よりも画面サイズの大きなフルサイズは、一般的に画質面で有利とされている。ざっくり言えば、写りのいいカメラが欲しいならフルサイズを選びましょう、といったところである(フルサイズ以上にセンサーが大きいカメラもあるが)。

 

それも手伝って、カメラ好きや写真好きの間ではある種のステータスとなっているのだが、カメラ本体も使用するレンズも大きく、重くなりがちという泣きどころもある。まあ、プロカメラマンやその道の趣味の人たちが本気で撮るための道具としてはそれでもいいのだけれど、逆に言えば本気を出さないと持ち歩くのが大変なカメラでもあるわけだ。たとえば、家族との温泉旅行だとか、親戚の結婚式だとか、友人との飲み会だとかに持っていくには大げさで野暮ったくもある。ちょっとした散歩のお伴には似合わないのである。

 

そんなところに登場したのが「SIGMA fp」。レンズメーカーとしても名高いシグマが発売したフルサイズミラーレスカメラだ。昨年発売された製品ではあるが、再びフルサイズミラーレスへの注目が高まっているいま、改めてこの異色な存在感を放つカメラについて語ってみたい。

↑フルサイズなのに手のひらに乗るコンパクトさ。それがSIGMA fpのいちばんの魅力だ。2020年7月末時点の実売価格(税込)は、ボディ単体で20万4440円、45mm F2.8 DG DN レンズキットが23万1100円

 

圧倒的に小さくて軽いフルサイズカメラ

↑ボディサイズは幅112.6×高さ69.9×奥行き45.3mm。重さはバッテリーとメモリーカードを含めて422gだ

 

SIGMA fpのいちばんの特徴は、ご覧のとおりの小ささ。そして軽さである。といっても、シャツの胸ポケットに入れるには厚みがありすぎるし、レンズを着けた状態では上着のポケットにだってあやしい。が、ほかのフルサイズのカメラに比べれば圧倒的に小さくて軽い。なんたって、現行のフルサイズのカメラとしては世界最小・最軽量なのだ。ボディサイズは幅112.6×高さ69.9×奥行き45.3mm。重さはバッテリーとメモリーカード込みで422gしかない。

 

ちなみに、現行のフルサイズミラーレスカメラでは600g台後半のものが多く、重いものは1kgを超えてしまう。そういうなかでの422gなのであって、「わずか」とか「たったの」といった修辞を添えて語られる軽さなのだ。

↑厚みはそこそこあるのでシャツの胸ポケットにはきついが、十分にポケットサイズと言える小ささだ。なお、マウント部の黄色いぴかぴかはレンズ着脱指標の代わりに筆者がつけたラインストーン

 

↑撮像センサーは有効2460万画素のローパスフィルターレスCMOS。マウントにはドイツの名門ライカSL/Tシリーズと同じLマウントを採用している

 

↑レンズキットに同梱の45mm F2.8 DG DN Contemporaryを装着。金属製のかっこいいレンズフードを取り付けた状態でも677gという軽さだ

 

↑ボディの小ささに対して上面のダイヤルはかなり大きめ。小型化しても操作性が悪くならないように工夫されている

 

つまり、温泉旅行や結婚式や飲み会に持っていくのが苦にならず、野暮ったくもならない稀有なフルサイズカメラ。それがSIGMA fpのすごいところのひとつである。

 

足りないものはアクセサリーでカバー

小さくて軽いSIGMA fpだが、その代わりにいろいろなものがない。

 

主なフルサイズミラーレスカメラでファインダーを内蔵していないのはSIGMA fpだけだし、液晶モニターが固定式なのもほかにはない。スマートフォンからSNSに投稿したりするのに欠かせないWi-Fi機能もなければ、すでに7割近くが搭載しているボディ内手ブレ補正もない。そのうえ、握りやすくするためのグリップさえ省かれている。

 

当然、不便はある。が、不便を解消しようとすればカメラは大きく重くなる。それを避けるために、SIGMA fpでは必要に応じてアクセサリーを使ってカバーする方式が採用されている。

 

カメラを顔にくっつけて構えたい人のためにはLCDビューファインダー「LVF-11」がある。少々かさばりはするが、画面は見やすくなるし安定感も増す。握りやすさを重視するなら外付け式のグリップを使えばいい。こちらは普通サイズのハンドグリップ「HG-11」と大きめのラージハンドグリップ「HG-21」の2種類が選べる。暗いシーンでブレが気になるなら手ブレ補正を内蔵したレンズを使えばいいし、高感度の性能もいいから三脚なしでも頑張れる。

↑別売のハンドグリップHG-11を装着した状態。持ちやすさが格段にアップするので持っておいて損はしないアイテム

 

こうしたシーンに合わせてアクセサリーを組み替えて対応する変幻さも魅力の1つ。風景だったりポートレートだったりに本気で取り組みたいときのカメラとしても十分やっていけるだけの能力を備えている。それでいて、アクセサリーを外した素のままの状態に戻せば誰もが気軽に持ち歩けるお散歩カメラとしても文句なしなのだ。

 

こういうのを待ってたんだよ、と世界中のカメラ好き・写真好きが沸き立った。

 

カメラの世界では、写りのよさ、性能のよさを求めれば、大きさと重さは我慢するしかない、というのがメーカーにとってもユーザーにとってもあまりうれしくはない、けれど、受け入れざるを得ない共通の認識だった。それをSIGMA fpはあっさりとひっくり返して見せた。フルサイズならではの写りの楽しさと、軽快さを両立させてしまったのだ。

 

事前のリークやうわさが全くなかったことがあったにせよ、SIGMA fpが発表された2019年7月11日、Twitterのトレンドに「SIGMA fp」の名がおどった。加えて、アクセス殺到によって公式サイトは一時ダウン。深夜までつながりにくい状態が続いた。それだけSIGMA fpのコンセプトが注目を集めたのだ。

 

見た目もいいが、写りもいい

SIGMA fpがいちばんかっこよく見えるのは、やはりなにもアクセサリーをつけない素のままの状態だと思う。ボディの幅と高さの比率は16:10。いわゆる黄金比に近似する。ようは、かっこよく見える比率なわけだ。とはいえ、持つときに指がかかる部分があったほうがらくちんなこともあるので、個人的にはハンドグリップ HG-11などを装着するのをおすすめする。

 

軽いカメラなので右手だけで持ってもかまわないが、左手で下から支えるようにして持つのがいい。そうすると右手の仕事が減るので、そのぶんダイヤルやボタンの操作に専念できるわけだ。

 

さて、SIGMA fpのカメラとしての実力は上々と言っていい。描写はキレがよくて被写体の細かい部分まできっちり表現してくれるし、階調再現もいい。発色はややこってり系で、天気のいい日中なら気持ちよく色が乗る。露出を少し暗めにしてやると渋い雰囲気の仕上がりになって、これもまた楽しい。レンズキットの45mm F2.8 DG DN Contemporaryもコンパクトタイプながらシャープでボケもいい。

↑45mm F2.8 DG DN Contemporaryでのスナップ。シャープな描写が気持ちいい

 

↑カラーモードをシネマで撮ったカット。鮮やかさを抑えた渋い色味に仕上がる

 

↑発色はやや濃厚で色ノリがいい。控えめがお好みならカラーモードをニュートラルにするといい

 

↑天気がいい条件だとちょっと強気なぐらいに色が出るのも楽しい

 

↑画面右手の標識にピントを合わせていて背後の建物は少しボケているのだが、そのボケ具合が自然で美しい

 

カメラ好きや写真好きが注目しているのは、新しく加わった「ティールアンドオレンジ」というカラーモード。オレンジ系とその補色のティール系(シアンっぽい青)を強調するモードで、人物を引き立たせる効果もあるが、秋の風景にもマッチするのが評判になった。

↑カラーモードに新しく加わった「ティールアンドオレンジ」。暖色系が強調されるので紅葉などの秋の風景にぴったりだと評判になった

 

↑カラーモードをティールアンドオレンジに変更すると、オレンジ系の部分がぐっと引き立つ

 

高感度にも強いので、室内や夜スナップなどの暗いシーンはISO3200とかISO6400で対応できる。このあたりはフルサイズならではの強みでもある。

↑フルサイズならではの高感度性能も見どころ。ISO6400でも普通に使えるぐらいの写りなのだ

↑上の写真の画面右上の建物をピクセル等倍で切り出したもの。ISO6400の高感度なのに、ノイズらしいノイズはないし、シャープさも素晴らしい

 

電源をオンにしてから撮影可能になるまでが遅いとか、動きの速いものにはAFが追いついてくれないといった欠点はあるが、持ち歩くだけでも楽しいフルサイズカメラというのはほかにはない魅力だと思うのだ。

 

ウェブカメラにも使える動画機能も見どころ

もうひとつ見逃せないのは、SIGMA fpには映画カメラとしての顔もあるところ。

 

「動画」ではなくてあえて「映画」と書くのは、すでにSIGMA fpだけで撮影した映画が制作されていて、その道のプロからも高い評価を得ているからだ。

 

高度な画づくりにも対応できるCinemaDNGという形式での4K動画記録が可能なことに加えて、外部レコーダーとの連携機能も充実している。記録メディアとして外部SSDが使えるあたりがもう尋常ではない。

 

長時間の動画撮影や高温下でもオーバーヒートしにくいようにヒートシンクを備えていたり、内外の業務用シネマカメラの見え具合をチェックできるディレクターズビューファインダーというユニークな機能もヘビーなプロユースを意識したものだろう。

↑上面左手側に電源スイッチがあって、そのとなりがCINE/STELLスイッチ。誤操作を防止するために向きも変えてある。液晶モニターとボディ本体のあいだに放熱用のヒートシンクを備えている

 

↑上がSTILL(静止画)モードでのメニュー画面。CINE(動画)モードに切り替えるとメニューの構成も下のように動画仕様に切り替わる仕組みだ

 

↑業務用途を意識したディレクターズビューファインダー機能を使うと、ARRI、SONY、REDのシネマカメラでの見え具合をシミュレートできる

 

↑ディレクターズビューファインダー機能をオンにしたときの画面。映画撮影用のカメラで実際に写る範囲を簡単に確認するための機能だ

 

そんなSIGMA fpがこのところ注目されているのがウェブカメラとしての活用法だ。

↑SIGMA fpはUSBケーブルでパソコンにつなぐだけでウェブカメラとしても活用できる

 

SIGMA fpはライブストリーミングなどに活用するためのUSB Video Class(UVC)に対応している。そのため、パソコンとUSBケーブルで接続するだけでウェブカメラとして機能する。フルサイズならではの高画質の、である。なかにはSIGMA fpをモニターの上に固定するためのブラケットを自作している強者までいるというから楽しみすぎなぐらいである。

 

20万円からするフルサイズミラーレスカメラをオンライン会議用のウェブカメラに使おうと最初に考えたのが誰なのかはわからないが、そういう使い方もできる自由度の高さもSIGMA fpの持ち味だ。

 

問題は、SIGMA fpに似合うレンズが現時点ではまだ1本しかないということ。

 

レンズキットに同梱されている45mm F2.8 DG DN Contemporaryはフルサイズ対応レンズとしては小型軽量で画質もいい。見た目もSIGMA fpにマッチしている。……のはいいとして、ほかのシグマ製レンズはどれも大きくて重い。これは高性能タイプのレンズが多いからでもあるのだが、標準ズームの24-70mm F2.8 DG DN Artは835gあるし、それより重いレンズもざらにある。というか、大半が1kgオーバーだったりするのだから、422gしかないSIGMA fpには大きすぎ、重すぎですこぶるバランスがよろしくないのである。

↑標準ズームの24-70mm F2.8 DG DN Artを着けるとこんな感じ。高性能タイプだからしかたがないとはいえ、SIGMA fpには不釣り合いな巨大さだ

 

マニアックな人たちにならってマウントアダプターとM型ライカ用のレンズ(小型軽量でかっこいいものが多い)を着けるのも手だが、気軽に楽しむにはやはりAFが使えるレンズが欲しい。

 

そんな声が届いているのだろう、同社社長みずからがSIGMA fpに似合うレンズを増やす予定だと発言しているので、このへんは期待してよさそうだ。45mm F2.8 DG DN Contemporaryと同じテイストの広角レンズや望遠レンズが登場すれば、SIGMA fpの魅力はさらにアップするはず。まだまだこれからも楽しめそうでうれしいかぎりである。

 

軽くてコスパも良し! シグマの超望遠ズームレンズはフルサイズミラーレスユーザー必携だ!!

世界最小・最軽量のフルサイズミラーレスとして注目されている「SIGMA fp」はEVF(電子ビューファインダー)レス、メカニカルシャッターも省略、FOVEONセンサーもやめてライカ、LUMIXのフルサイズミラーレスと同じLマウント採用のシンプルなモデルです。動画撮影を重視した仕様ですが、今回はあえて、発売されたばかりでLマウント仕様の超望遠ズーム「100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary」を取り付けて静止画を撮影しました。

 

このレンズは同社初のフルサイズミラーレス専用超望遠ズーム。希望小売価格は12万円で、実勢価格U10万円で入手できるハイコスパレンズとなります。フードは付属しますが、三脚座と1.4倍と2倍のテレコンバータは別売オプションになります。

↑fp+100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary の撮影重量は1582gと軽量

 

アクセサリー追加で拡張性のあるボディ

fpはコンパクトなボディを実現するためにさまざまなものが省かれています。ボディよりも重たいレンズを装着するには、大型ハンドグリップHG-21にLCDビューファインダーLVF-11を加えてバランスの良いホールディングを実現したいところ。今回、アクセサリーなしで撮影しましたが、数分すると腕がプルプルと震えてきて、三脚が欲しくなるシーンはありました。ちなみに作例は全て手持ちでおこなっています。

↑コンデジのボディサイズだがフルサイズのミラーレスのシグマ「fp」

 

↑背面は専用ボタンが多く誤操作しないように持てる場所が少ない

 

ちなみに、このfpは2019年10月に発売されましたが、2020年の6月25日に大型アップデートが行われ、シネマグラフの作成/再生機能や、動画ファイルから静止画ファイルを作成する機能などが追加されたほか、多数の機能追加、機能拡張、不具合修正が盛り込まれています。詳細は下記のリンクから確認してみて下さい。

SIGMA fp メジャーアップデート(ファームウェア Ver.2.00)の詳細はコチラ

 

重量1135gと軽量レンズに手ブレ補正機能を内蔵

ところで、フルサイズ向けの100-400mmの超望遠レンズと聞いて、個人的に思い浮かぶのはソニーの「SEL100400GM」というレンズです。トップクラスの軽量モデルで重量1395g(三脚座別)で全長205mmです。開放絞り値はF4.5−5.6で希望小売価格は32万円です。これと比較するとシグマは重量1135g、全長197.2mmとコンパクトで、開放絞り値はF5.6-6.3とやや暗めになります。Canonから登場予定の新しい「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」は全長207.6mm、重量1370g(三脚座別)と発表されています。予約価格は33万円超えです。

 

つまりミラーレス専用設計の100-400mmでU10万円はシグマだけといえるのですが、残念ながら専用マウントはSONY用のEマウントとLマウントしかありません。AF性能が見直されているのでLマウントアダプタを使って、NikonやCanonに装着しても爆速でピントが合うそうです。残念ながらfpに装着した場合、爆速にはなりませんでした。

 

【製品画像ギャラリー】(クリックすると拡大されます)

 

ポートレートからバードウォッチングまでこなせる

フルサイズで400mmで撮影となるとかなり身構えてしまいますが、シグマのペアは小型軽量なのでザックに機材を入れて背負えば、その重さは気になりません。取り出すとさすがにズシリとレンズが重いので、左手でレンズをホールドして、右手はカメラにそえるだけで、そっとシャッターボタンを押します。手ブレ補正をONにすれば液晶モニターの画像は400mmでも揺れません。

↑カメラにEVFがないので顔から離れた位置で構えることになります

 

↑ほぼレンズを持ってカメラは軽くホールドしてシャッターを押します

 

ピントはAF-Cで、露出はマニュアルモード、ISO感度はオートにして撮影しました。暗い場所でAFが迷うことがありましたが、AFはおおむね良好でした。機会があればαシリーズに装着して高速AFを実感したいです。

 

MFに切り換えての撮影はピントリングが軽く動き快適でしたが、それに反してズームリングが重く、400mm側に行くには直進式で、100mm側に戻るのは回転式を使うとやりやすいと感じました。個人的には直進できなくていいので、ズームリングがもう少し軽いとありがたいですね。または、ズームリングのトルク調整機能が欲しいところ。

 

【作例】

↑100mmで撮影すると周囲の状況が分かります
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/160sec F5 +0.3 ISO100 100mmで撮影)

 

↑400mmまでズームアップすると鳥の瞳にピントが合いました。絞り開放からシャープです
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/320sec F6.3 +0.3 ISO800 400mmで撮影)

 

↑284mmで撮影すると絞り開放でも後ろの鳥はボケて主題が引き立てられました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/1000sec F6.3 ISO1250 284mmで撮影)

 

↑サルを400mmで撮影、感度は2000まで上がったが毛の柔らかい質感が再現されています
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/1000sec F6.3 ISO2000 400mmで撮影)

 

↑さらに暗い状況で感度は4000まで上がりましたが、さすがフルサイズ問題ありません
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/1000sec F63 ISO4000 100mmで撮影)

 

↑高感度12800ですが解像度は落ちません。高速シャッターを使いたい超望遠とフルサイズの相性がいいことを実感しました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/500sec F8 ISO12800 239mmで撮影)

 

↑フルサイズなのでトリミングしても画素数に余裕があります。これは画面の中心部をトリミングしています。テレコンがなくてもかなりアップにできました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/100sec F5.6 ISO8000 198mmで撮影)

 

↑望遠ズームなのでポートレートも得意です。fpのポートレートモードを使って撮影するとやわらかい質感の描写が得られました
(SIGMA fp SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS 1/100sec F5 +0.3 ISO500 100mmで撮影)

 

やっぱり交換レンズは軽い方がいい!

普段は広角レンズばかり使っている私ですが、SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OSを使うと400mmの視界が新鮮に感じられました。テレコンを使えば手持ちで800mmですから、最強の超望遠ズームといえます。銀塩一眼レフの時代であれば、開放絞り値を気にしましたが、フルサイズミラーレスであれば、高感度が使えるので明るいレンズの必要性はありません。

 

また、手ブレ補正機能も進化を続け、手持ちをサポートしてくれます。このレンズがU10万円で手に入るのは、かなりハイコスパだと思います。フルサイズミラーレスユーザーの方には無条件でオススメのレンズです。

 

モデル/亜希子

 

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フルサイズミラーレスカメラ「SIGMA fp」は、静止画・動画の垣根を越える!?

ニコンからも新しいフルサイズミラーレスが出た! 「Z 5」は既存モデルとどこが違う?

7月上旬にキヤノンが「EOS R5」「EOS R6」という新モデルを発表したことで再び盛り上がりを見せているフルサイズミラーレス。今度はニコンがコスパに優れた新型機「Z 5」を発表しました。既存モデルとの比較を交えつつ、新製品の詳細を見ていきましょう。

↑有効2432万画素のフルサイズセンサーを搭載するニコン「Z 5」。写真は、キットレンズにもなっている同時発表の標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」を装着した状態。8月下旬発売予定で、参考価格(税込)はボディ単体で18万2600円、レンズキットが22万2200円

 

フルサイズミラーレスデビューにうれしい高コスパモデル

ニコンは2018年秋に高画素モデル「Z 7」とスタンダードモデル「Z 6」でフルサイズミラーレス市場に参戦。翌2019年11月には、同じZマウントを採用しつつセンサーをフルサイズよりも小さなAPS-Cサイズとした小型軽量モデル「Z 50」を発売しました。

 

今回発表されたZ 5はセンサーの画素数的にはZ 6に近しいですが(Z 5:有効2432万画素、Z 6:有効2450万画素、Z 7:有効4575万画素)、後継機というよりは良いところを継承しつつ一部のスペックを抑えることでコスパとの両立を図ったフルサイズ入門者向けモデルといえます。

 

具体的にZ 5とZ 6の違いを見ていくと、まず見た目でわかるところではZ 6のボディ上面に搭載されている撮影情報などを表示するパネルがZ 5では省力されています。機能面では連写性能の違いが目立ちます(Z 5は低速で約1~4コマ/秒、高速で約4.5コマ/秒。Z 6は低速で約1~5コマ/秒、高速で約5.5コマ/秒、さらに拡張で約12コマ/秒に対応)。また、前述の通りセンサーの画素数はほぼ同じですが、Z 6は光をより効率的に取り込める「裏面照射型」を採用しているため、暗所での撮影に関わる一部のスペックではZ 6がやや優位となっています。そのほか、動画に関してもZ 5ではフルHDでの120p記録や動画Log出力などの上位機能が省かれています。

 

一方、Z 6/7で好評だった約369万ドットのEVFをはじめ、映像エンジンやボディ内手ブレ補正、ハイブリッドAFシステム、防塵・防滴性、堅牢性などは踏襲。むしろ、撮影可能枚数が増えているなど、部分的にZ 5が勝っている点もあります。

 

個人的には、ラインナップとしては下位モデルという位置づけながら、ニコン Zシリーズの大きな魅力である“自然な見え”と評判のEVFをきっちり受け継いでいるのが非常にうれしいポイント。全体としてどう工夫して価格を抑えるかというなかで、このカメラを手に取るであろうユーザーをしっかり想定し、うまく機能の取捨選択がなされている印象です。

↑メディアスロットはZ 6がXQDカード(もしくはCFexpressカード)のシングルスロットだったのに対し、Z 5(写真)ではSDカードのダブルスロットに変更されています。これはむしろ多くのユーザーにとってメリットといえるでしょう

 

さて、肝心の価格はというと、7月28日時点のZ 6のボディ単体の実売参考価格が24万2820円であるのに対し、Z 5のボディ単体の予約価格は18万2600円と約6万円も安くなっています。一般用途であればスペック差をそこまで感じないわりに価格差が大きく、またフルサイズミラーレス市場全体を見回しても20万を切るモデルはあまりないためコスパの高さが光ります。フルサイズミラーレスデビューを考えている人にとってはかなり有力な選択肢となりそうです。

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

ついに発売された「ニコン Z 7」、その実力は? 実際に使って確信した2つのメリット

ニコンの新型フルサイズミラーレスカメラである「Z 7」が9月28日にいよいよ発売。本機は発表と同時に予約が殺到するほどの人気ぶりとのことですが、実売で43万7400円(ボディ)という高価なカメラで、かつ新マウントの採用によりレンズやマウントアダプターも必要であることを考えると、いかにこのカメラが注目を集めているかがわかります。本稿では、このニコン Z 7の実写と実際に使用してみての感想などをレポートしたいと思います。

【今回紹介するカメラはコレ!】

ニコン
Z 7
実売価格43万7400円

新設計の「Zマウント」を採用する、ニコンの新型フルサイズミラーレスカメラ。外観はファインダー部などの意匠が一眼レフのDシリーズから大きく変わっているものの、グリップなどの操作に関わる部分にDシリーズとの共通点が多く、Dシリーズから持ち代えても違和感はありません。タッチパネルやサブセレクターの採用により操作性が向上している印象です。

 

【関連記事】

ついに「フルサイズミラーレスカメラ」市場に打って出たニコン、その特徴や狙いとは?

 

操作性は踏襲しつつ圧倒的な“軽さ”を手に入れた

「ニコンファンミーティング」などのイベントですでに実機に触れた人もいるかと思いますが、本機はグリップ部のデザインなどを従来のDシリーズから踏襲。そのため、ニコンユーザーにとっては、ほぼ違和感なく使えるものになっています。しかもフルサイズ機であることを考えると、“とにかく軽い!”というのが第一印象です。

 

キットレンズにもなっている「NIKKOR Z 24-70mm F4 S」も約500gとF4の高性能ズームレンズとしては軽量で、ボディとレンズを合わせても約1175g(バッテリー、カード含む)なのでなおさら軽く感じるでしょう。例えば、スペックの近い同社の一眼レフ「D850」では、軽量な普及タイプの標準レンズ「AF-S NIKKOR 24-85mm F3.5-4.5G ED VR」と組み合わせると約1470g(バッテリー、カード含む)となり、300g近い差があります。

 

しかも、「NIKKOR Z 24-70mm F4 S」は繰り出し部分の沈胴機構を備えていて、収納時には88.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで)となり、コンパクトに持ち運べるのもメリットです。

↑Z 7にNIKKOR Z 24-70mm F4 Sを装着した状態。ズームリングを広角側(24mm)からさらに回転させることで、レンズの繰り出し部分が引っ込み、さらにコンパクトになる(写真は繰り出した状態)

 

操作性の面では、背面モニターが3.2型のチルト液晶となっており、タッチ操作も可能。手持ちでのローポジション撮影などが容易で、三脚使用時にモニターを見ながらのタッチ操作で素早く設定を変えるといったことも可能です。

↑モニターは、上下可動式のタッチパネルとなっている。手持ちでのローポジション撮影などが行いやすいほか、三脚使用時の視認性や操作性向上にも役立つ

 

また、撮影関連のボタンが右手側に集中配置されているので、ファインダー(EVF)を見ながら設定を変更する場合も快適。さらに、ジョイスティックタイプの「サブセレクター」が採用され、AF測距点の選択も素早く的確に行えます

 

加えて、ボディ上面には撮影情報液晶が用意されているので、同じシーンを露出を変えながら撮る場合や、残り枚数やおおよその露出、露出モードなど、素早くカメラの状態を確認したい場合に役立ちます。ただし、電源を切ると何も表示されなくなります(同社の一眼レフの従来機では残り枚数などが表示される)。もっとも、ミラーレス機の場合は一眼レフに比べると電力消費が多めの傾向があるので、無駄な電力を少しでも消費しないという点ではメリットとも言えます。

↑ボディ上面の情報表示液晶は、シャッター速度や絞り、露出補正量、撮影可能枚数、バッテリー残量などを素早く確認できる

 

気になる“描写力”を標準ズームと35mm単焦点でチェック!

前にも記したように、キットレンズにもなっている「NIKKOR Z 24-70mm F4 S」は、非常にコンパクトな標準ズームでF4のズームとしては軽量です。ただ、一般に「コンパクトで軽量なレンズは写りもそれなりなのでは?」と思われがちなのも確か。今回はその点を実写でチェックしてみました。

 

また、今回はもう1本、「NIKKOR Z 35mm F1.8 S」も用意しました。こちらも約370gと大口径なF1.8のレンズとしては軽量な部類といえますが、Fマウント(一眼レフ)用の「AF-S NIKKOR 35mm F1.8G ED」に比べるとサイズ・重さともに大きくなっています。とはいえ数十グラムの差なので、その分画質が良くなっているのであれば、納得がいく差だと思います。

↑今回使用したNIKKOR Z 24-70mm F4 S(上)とNIKKOR Z 35mm F1.8 S(下)。レンズ鏡筒のデザインは、Fマウントレンズからは大きく変わり、かなりシンプルな印象を受ける。2本とも高性能な新シリーズ「S-Line」の製品。最近の高性能レンズでは性能を引き出すために鏡筒がかなり太いものが増えているなか、少なくともこの2本は細身な印象で、携帯性にも優れているといえる

 

この2本で実写チェックを行ってみたところ、標準ズーム、35mmレンズともに絞り解放から極めてシャープな写りが得られ、ボケ描写も美しく、高画素なZ 7との組み合わせでも十分以上の性能が得られることを実感できました。加えて、Z 7自体の描写も色鮮やかで見栄えのする写りという印象。また、ホワイトバランスなどの設定を「オート」に設定しても、多くのケースで自然な色再現が得られます

↑NIKKOR Z 24-70mm F4 Sを24mm・F8にセットして撮影。ズームレンズの広角側は画面の四隅が流れてしまうものも多いが、このレンズはそうしたことがなく、四隅でもかなりシャープな写り。4575万画素と高画素なZ 7の性能を十分に引き出すことができる。Z 7の写りも色鮮やかでメリハリの効いた色再現で好印象

 

↑NIKKOR Z 35mm F1.8 Sの絞り開放で撮影。ピント位置は極めてシャープでありながら、前後のボケのクセが少なく、美しいボケを生かした写真が撮れる

高感度も十分実用的な画質

次に高感度での写りをチェックしてみましたが、ISO6400程度までは解像感の低下が比較的少ない印象。常用最高感度となっているISO25600でも色の変化などが少なく、多少解像感が低下したり、暗部にムラが確認できたりするものの、実用的な画質といえるでしょう。

↑ISO6400で撮影。ノイズは多少発生するものの、超高感度域としては解像感の低下が少なく、十分実用的な画質だ

 

↑ISO12800で手持ち撮影。かなり暗いなかでの撮影だが、絞りをF8にして被写界深度(ピントが合って見える範囲)を稼ぎながらも1/30秒で撮影できた。結果、画面右下に写る低速走行中の機関車をどうにか止めて写すことができた

 

注目の「ボディ内手ブレ補正」の実力は?

Z 7で気になるのが、同社のレンズ交換式カメラでは初となる、約5段分の効果というボディ内手ブレ補正の性能です。そこで、手持ち撮影でどの程度の低速シャッター撮影が行えるか試してみました。

 

その結果、62mm(24-70mmF4レンズの望遠側)で1/4秒でもブレなく撮ることができました。これなら、下の写真のように三脚なしで水の流れを表現したり、夜景撮影を楽しんだりすることが十分可能だと思います。

↑水の流れを1/4秒の低速シャッターで手持ち撮影。約5段分とされる手ブレ補正のおかげで62mmの中望遠域でありながら、水の流れ以外の岩や苔などをぶらさず撮ることができた

 

新搭載のピクチャーコントロールで写真に変化を

こうした写りの基本的な画質のほか、Z 7の絵作りで気になるのが、新搭載のピクチャーコントロール[ミドルレンジシャープ]と[Creative Picture Control]です。

 

[ミドルレンジシャープ]は、「輪郭強調」と「明瞭度」の中間の細かさの模様や線に対して効果的とのこと。実際に試してみると差が出るのは細かい部分ですが、緻密な風景写真の質感描写などに効果的だと感じました。

 

[Creative Picture Control]については、いわゆるデジタルフィルターで、20種類が用意されています。これらについては、撮影後に画像加工をすることなく手軽に効果が得られるので、写真に変化を付けたい場合に使ってみるといいでしょう。

↑Creative Picture Controlのデニム(上)とバイナリー(下)で撮影。Creative Picture Controlでは計20種類の効果が選べてその度合いも調整でき、同じシーンでも印象が大きく異なる仕上がりを手軽に楽しめる

 

動きモノ撮影にも対応。ただし、連続撮影枚数に注意

Z 7は通常撮影においてAF/AE追従で約5.5コマ/秒、14ビットRAW撮影時で約5コマ/秒での連写(拡張設定で約9コマ/秒)が可能です。そこで、負荷の大きな14ビットRAWで実際に走行中の列車を撮影してみました。

 

結果、多少タイミングを計る必要はあるものの、動きモノの撮影にも対応できる印象。ただ、連続撮影枚数が18コマ(4秒弱)となっているため、できるだけ短時間での連写に留めるのが連写時のコツとなります。長めに連写する必要がある場合は、連続撮影枚数が25コマとなるJPEGで撮影するのが良さそうです

↑画面の左1/3程度の位置に先頭車両が入ったあたりから連写を行って、連続撮影枚数の少なさをカバー。何度かテスト撮影を行い、約5コマ/秒で先頭車両が画面右端に写る位置を計算しながら撮影した

 

ボディは「Z 6」とどちらを選ぶか見極めるべし

短い時間でしたが、実際にZ 7で撮影してみての感想は、やはりボディが軽く気軽に持ち歩けることと、レンズも比較的小型で描写性能に優れていることの2つがZ 7を使う最大のメリットだと感じました。

 

特に風景撮影やスナップを撮影するユーザーには、小さく軽いことは撮影フィールドが広がることに直結するので、メリットが大きいと思います。また、EVFやモニターで撮れる画像を実際に見ながら撮れるので、一眼レフに比べるとエントリーユーザーも使いやすいのではないでしょうか。

 

強いて問題を挙げるとすればその価格の高さですが、フルサイズの高画素モデルの価格としては特別に高いということはありません。ただ、従来のFマウントレンズを持たず(あるいは使わず)、新規でレンズも揃えるとしたら、金額的な負担はかなり大きくなります。

 

レンズ性能が極めて高く、それだけの価値はあると思いますが、ボディに関しては、11月下旬発売予定のZ 6(参考価格/27万2700円)と比べてみて、本当に高画素が必要か見極めてみるのもよいでしょう。

↑ニコン Z 6。基本的なデザインはZ7と同様。画素数は有効2450万画素だが、高感度撮影や連写に強い

新進気鋭の風景写真家が語る「アカデミーX」の魅力――初心者から上級者まで納得するそのワケは?

多くの写真ファンの人気を集める富士フイルムX&GFXシリーズ。同社は、それらデジタルカメラを駆使してフォトライフをより楽しむためのセミナーを今春から大幅にリニューアルした。その内容やおすすめの受講方法などを講師の1人でもある写真家・今浦友喜さんに伺った。

アカデミーX講師 今浦友喜さん

1986年、埼玉県生まれ。写真誌の編集者を経て写真家に転向。風景からスナップまで「情景を拾い撮る」スタイルで活動を続ける。作品づくりにとどまらず、写真セミナーなどの講師としても多忙な日々を送る。
https://ja-jp.facebook.com/imaura.yuki

 

↑アカデミーXは、東京会場(富士フイルムイメージングプラザ)、大阪会場(富士フイルム大阪サービスステージョン)、福岡会場(富士フイルム福岡サービスステーション)の全国3か所で開催中

 

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魅惑の描画力に惚れ込んだ若き“Xシリーズ使い”

新進気鋭の風景写真家・今浦友喜さん。Xシリーズと出会い、その魅力に心惹かれてしまったという。

「なんといっても色彩美にしびれました。以前はRAW現像、プリントを自宅でしていましたが、狙いどおりに出力するのが一苦労。それがX-T1のJPEGデータをクリエイト(※1)でプリントしたら、一発で最高の仕上がり! 本当に衝撃でした。

 

いま愛用しているのは、X-H1とX-Pro2、それと中判ミラーレスのGFX 50S。私は、紅葉の名所や風景写真家の聖地のような場所に縛られず、琴線に触れた光景を“拾い撮る”スタイルなので、コンパクトなXシリーズはうってつけ。TPOで使い分けますが、特にX-Pro2は携行するだけでワクワクします。シャッターの音もたまりません(笑)」(今浦さん)

↑富士フイルム GFX 50Sを使った今浦さんの作品。「幹から出ていた葉にグッと近づきパースを強め、かわいらしさを狙いました。黄色はハイキーにすると色飽和を起こしがちですが、GFX 50Sの深い色再現はリッチなトーンで描ききっています。『カラークロームエフェクト(※2)』はデジタルの色の常識を塗り替えるほど優れた機能です」(今浦さん)

 

カメラ愛に溢れた今浦さんだけに、その多彩な機能の使いこなしにもこだわりがあり、かつ編集者の経験もあるためか、操作方法などの解説もわかりやすい。CP+で開催された「フォトウォーク」では2年連続で講師を務め、そのナビゲートがすこぶる好評だった。

「デジタルカメラは多機能ですから、意外と皆さん100パーセント使いこなせていなかったりします。中級以上の方でも失礼ながら『こう設定すれば、もっとキレイに撮れるのに』と感じる場面もありました。指導なんておこがましいことじゃなく、少しでもより良い写真表現のためのお手伝いができればと考えています」(今浦さん)

↑「講座では他の参加者にも触発されますし、密度の濃い体験ができると思います」と今浦さん。爽やかなキャラで人気も上昇中だ。「新製品のX-T3も楽しみです!」とメカ好きの横顔も

 

※1:クリエイト・・・富士フイルムが運営するプロラボサービス。リバーサル現像、各種プリント、デジタル出入力サービス等を行う
※2:カラークロームエフェクト・・・GFX 50SやX-T3に搭載されている、彩度が高く階調が出にくい部分に深みのある階調表現を加える機能

 

実践的なアドバイスが新しい表現世界を気づかせる

アカデミーXでの今浦さんの担当セミナーは、直近では『歴史と文化財の町“川越”でスナップ&風景!』撮影講座(9月29日*)が予定されている。

「私の講座では、現場で皆さんがどんなふうに撮りたいのかをお聞きして、具体的なカメラ設定や狙い方のコツなどを丁寧にお伝えしたいです。春の講座での一例を挙げると、露出に迷われていた方に、『ダイナミックレンジ拡張』機能の使い方を説明させていただきました。本機能はハイライトの白トビが自然に抑えられるので汎用性が高く、ノイズが目立つようなこともありません。階調再現が重要な風景写真だからこそ積極的に使っていきたい機能です」(今浦さん)

↑ヒントが満載の、今浦流セミナーの様子。春に開かれた講座では幅広い世代のXユーザーが参加し、今浦さんの話に熱心に耳を傾けていた

 

アカデミーXは今浦さんの講座以外にも、初心者から中・上級者までを対象とした多彩な講座が用意されている。

「中・上級者の方は、経験豊かなプロ写真家による自然風景、ポートレート、スナップ、モノクロなどの実践的な講座がいいと思います。もちろん、Xシリーズ各機種の使い方講座で、操作方法や各種設定を学び直してみるのもいいでしょう。

 

個人的にはXシリーズ対応RAW現像ソフトの講座を受けてみたい(笑)。講師の横山 崇さんはもともと画像処理ソフト開発に携わっていた方で、講座を聞けば目からウロコが落ちること間違いなしです。いずれにしても、まずは1回完結の講座から気軽に試してみるのがおすすめ。実践によって得られる“気づき”は、ガラッと写真を変えられる可能性を秘めていますからね」(今浦さん)

↑東京のセミナールームは富士フイルムイメージングプラザ内。スタジオが併設されていて、ポートレートなど、さまざまな講座で使用することもある。新型カメラやレンズのタッチ&トライコーナーも見逃せない。ギャラリーも要チェックだ

 

【10月の講座にも注目!】

10月21日(日)『昔にタイムスリップ! ~江戸東京たてもの園で風景写真講座~』*

江戸時代から明治、大正、昭和期の建物が復元・保存されている場所で、今浦さんが一味違う風景やスナップ撮影の楽しみ方を教えてくれる。

 

Xシリーズをもっと楽しむための『アカデミーX』 Q&A

Q1 Xシリーズをまだ持っていないのですが、受講可能ですか?

A1 可能です。カメラ貸し出しの講座があります。セミナーごとに対応が異なりますので、お問い合わせ下さい。

 

Q2 仕事帰りでも受講できますか? 土日の講座はありますか?

A2 平日夜の講座や土日の講座もあります。

 

Q3 講座は1クラス何名が定員ですか?

A3 講座によって異なり、8~20名程度。撮影実習を含む講座は16名程度です。

 

Q4 無料講座はありますか?

A4 Xシリーズの使い方を学べる「基礎講座」と「入門講座」は無料です。プロ写真家や専門家による講座は有料で、内容・回数などにより受講料は異なります。

 

Q5 今後、講座の数やバリエーションは増えていくのでしょうか?

A5 いろいろなジャンルやレベルに合わせたセミナーをどんどん増やしていきます。

 

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TEL 050-3786-7034

 

*すでに応募がスタートしているため、申し込みが締め切られている場合があります

 

ソニー、ニコン、そして――キヤノン「EOS R」の登場で「フルサイズミラーレスカメラ」はどうなる?

8月23日発表のニコン「Zシリーズ」に続き、キヤノンも9月5日に新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を発表しました。ニコンが高画素機の「Z 7」と高速連写機の「Z 6」の2製品の同時発表だったのに対し、EOS Rのみというのは、やや物足りなさも感じます。が、そこはさすがキヤノンというべきか、画素数を有効約3030万画素に高めつつボディの実売価格を20万円台半ばに抑えた意欲的な中級機に仕上がっており、今後のフルサイズミラーレスカメラの普及に大きく影響を与えるはずです。

 

ニコン、キヤノンという主要メーカーが相次いで新機種を投入したことにより、すでにα7/9シリーズで先行するソニーも含め、今後、このジャンル(フルサイズミラーレスカメラ)がさらに注目を集めることは間違いないでしょう。そこで本稿では、EOS Rのスペックや使用感などを踏まえつつ、現状の3社の立ち位置や課題、注目ポイントなどについて考察していきます。

キヤノン
EOS R
発売:2018年10月下旬予定
参考価格:25万6500円

有効約3030万画素のフルサイズセンサーを搭載する、ミラーレス一眼。新マウントとして、「RFマウント」を採用しています。外観はEOSやEOS Mシリーズの基本デザインを踏襲しており、従来モデルのユーザーなら違和感なく使えるはず。

●撮像素子/36×24㎜有効約3030万画素CMOSセンサー ●レンズマウント/キヤノンRFマウント ●常用ISO感度/100~40000 ●連写/最高約8コマ/秒 ●ファインダー/約369万ドット ●背面モニター/3.15型約210万ドット、バリアングル式タッチパネル ●サイズ/約W135.8×H98.3×D84.4㎜ ●質量/約660g(バッテリー、カード含む)

 

バランスの良さが光る実用的な一台。ユニークな新操作ギミックも

まず、キヤノン EOS Rの基本スペックをチェックしてみると、前述のとおり画素数は約3030万画素で感度は常用で最高ISO40000、連写が約8コマ/秒と、おおよそ他社の高画素機と高速連写機の中間的なスペックとなっています。とはいえ、実用上はプロスポーツなどを撮影するのでない限り十分以上の性能を持っており、デジタルカメラのEOSシリーズ共通の基本思想である「快速・快適・高画質」を体現したカメラだといえるでしょう。

 

AFも同社独自の像面位相差AFである「デュアルピクセルCMOS AF」を採用し、AF測距点も最大143点で画面の横約88%、縦約100%をカバー。加えてAF追従性能なども向上し、瞳AFへの対応や低輝度限界EV‐6を実現するなど、さまざまなシーンでAFの合いやすい仕様となっているのも特徴です。

 

操作性は、既存のEOS Mシリーズのものを踏襲しつつ、ボディ上面に「撮影情報表示パネル」や左右のタップ操作とスライド操作に好みの機能を割り当てられる「マルチファンクションバー」を、レンズ鏡筒部に「コントロールリング」を追加することにより、従来モデル以上に素早いカメラ操作を可能にしています。

↑ボディ背面右手側上部に配置された「マルチファンクションバー」は、バーの左右がボタン(タップ操作が可能)となっており、左右のスライド操作で素早い設定変更が可能。AFやISO感度、ホワイトバランス設定などの機能ショートカットが割り当て可能です(上)。撮影時と再生時で機能を変えることもでき、再生画像の拡大・縮小なども手早くできます(下)

 

↑レンズ鏡筒部に新設された「コントロールリング」。ISO感度や絞り、露出補正などの機能を割り当てて、素早く設定可能。適度なクリック感があり、使用感も上々

 

EVFは約396万ドットと高解像で、背面モニターは3.15型約210万ドットのバリアングル式タッチパネルとなっており、EVF、背面モニターともに快適な撮影が可能。サイズ感は、大きさに関しては他社製品に比べるとやや厚みがあり、大きめに感じられるものの、重さは約660g(ボディ、バッテリー、カード含む)と軽量で、グリップ部も十分な深さと高さがあって握りやすくなっています。

↑実際に手にしてみると、小型・軽量ボディながらEOS一眼レフ同様の高いホールド性に感心しました。EVFが高精細でクリアな点に加え、バリアングル式の背面モニターを搭載しているフルサイズミラーレスカメラはほかになく、本機の魅力の1つとなっています

 

このように、ボディ単体で見ると飛びぬけたスペックは多くはないものの、実際に手にしてみると、トータルでのバランスの良さが光り、実用的なカメラだと実感できます。

 

意欲的なレンズラインナップに高まる期待。マウントアダプターはまさかの4種類!?

レンズに関しては、マウントに新しい「RFマウント」を採用。EFマウント同様の内径54㎜の大口径を確保しながら、ミラーがないことでショートバックフォーカス化(レンズ最後端から撮像面までの距離が短いこと)を可能にし、レンズ設計の自由度や画質を高めることに成功しています。

 

ボディと同時に発表されたレンズは、24-105㎜F4、28-70㎜F2、50㎜F1.2、35㎜F1.8マクロの4本。大口径レンズ中心のラインナップで、その性能が気になるところ。特に28-70㎜F2は、フルサイズ用としてはこれまでにない、ズームレンズで開放F2の超大口径を実現しており、新たな写真表現が可能になるレンズとして要注目の1本です。

↑RF24-105㎜ F4L IS USM。F4の標準ズームとしては小型・軽量で質量は約700g。約5段分の強力なレンズ内手ブレ補正を搭載している点も魅力。発売は2018年10月下旬予定で、参考価格は15万円

 

↑RF50㎜ F1.2L USM。F1.2と極めて明るく、高解像、高コントラストな標準レンズ。美しく大きなボケ描写が得られ、収差も極めて少ない仕様となっています。発売は2018年10月下旬予定で、参考価格は31万5900円

 

↑RF28-70㎜ F2L USM。ズーム全域でF2の明るさを実現した標準ズームレンズ。3枚の非球面レンズと3枚のスーパーUD&UDレンズを使用し、実用的な大きさで大口径化。最短撮影距離も39㎝と被写体に十分近寄って撮れるのも魅力です。発売は2018年12月下旬予定で、参考価格は40万8100円

 

↑RF35㎜ F1.8 Macro IS USM。最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロレンズ。F1.8と大口径で約5段分の手ブレ補正機構も搭載されているので、手持ちでの近接撮影が楽しめます。305gと小型・軽量で、通常撮影時も高画質が得られます。発売は2018年12月下旬、参考価格は6万8710円

 

現状では4本のみのラインナップということで、交換レンズの少なさを気にする人がいるかもしれません。しかし、別売の純正マウントアダプターを併用することでEFマウントレンズが一眼レフボディと遜色なく使えるので(EF-Mレンズ除く、EF-Sレンズはクロップで対応)、RFマウントにないレンズはEFマウントレンズで補完できます。EOS一眼レフユーザーにとっては、現在使用中のレンズがそのまま使えるのは大きなメリットといえるでしょう。

 

興味深いのは、純正マウントアダプターを4種類も用意している点。特にEFレンズ使用時にコントロールリングを使えるようにしたアダプターが用意されている点がユニークです。

↑マウントアダプターは、通常の「マウントアダプター」(上から1番目、参考価格/1万3770円)のほか、コントロールリング付きの「コントロールリングマウントアダプター」(同2番目、参考価格/2万7500円)、フィルター内蔵型の「ドロップインフィルターマウントアダプター円偏光フィルター A付」(同3番目、参考価格/4万1310円)と「ドロップインフィルターマウントアダプター可変式NDフィルター A付」(同4番目、参考価格/5万5080円)の4種類を用意。発売は、上2つが2018年10月下旬、下2つが2019年2月下旬予定

ソニー、ニコン、そしてキヤノン――フルサイズミラーレスカメラ市場はどうなる?

キヤノン EOS Rの登場で国内主要3社がフルサイズミラーレスカメラで競争するという状況になりました。ユーザーにとっては選択肢が増えてカメラを選ぶ楽しみが増したわけですが、実際のところ、どのカメラを選べばいいかは悩ましい問題でもあります。

 

まず、このジャンルで先行するソニーは交換レンズが豊富で、ボディもスタンダードといえる「α7Ⅲ」、高画素な「α7RⅢ」、高感度な「α7SⅡ」、高速連写仕様の「α9」が揃い、従来モデルも併売しているので、必要な性能や予算に応じた選択ができるというメリットがあります。

 

ニコン Zシリーズは、高画素機のZ 7と高速連写機のZ 6を用意。専用レンズは現状では数が少ないものの、超大口径の高画質レンズが使えるメリットがあります。

 

キヤノンはボディこそ1機種ですが、ニコン同様に超大口径レンズがラインナップされている点がメリット。20万円台半ばでバランスに優れたボディが使えると考えるとお買い得に思えます(その点は、ニコン Z 6も20万円台で購入できて魅力的です)。

 

また、ニコンとキヤノンに関しては、モーター内蔵タイプであれば、従来の一眼レフ用レンズをアダプターを介して専用レンズ同様の使用感で使えるというのもメリットの1つです(ソニーもAマウントレンズが使えますが、AFについてはトランスルーセントミラー方式になります)。

↑11月下旬発売予定のニコン Z 6。有効2450万画素で約12コマ/秒の連写が可能です。操作性などは上位機種のZ7同様で、重さも675g(バッテリー、カード含む)と小型・軽量。参考価格は27万2700円(ボディ)とフルサイズミラーレスとしては比較的低価格。ただ、記録媒体が高価なXQDカードのみとなっている点が費用面でやや気がかり。アダプター併用で多くのFマウントレンズも使用可能な点は同社の一眼レフユーザにとってうれしいところ

 

↑ソニー α7Ⅲ。画素数は有効約2420万画素で約10コマ/秒の連写が可能。実売価格が23万3000円と最新のフルサイズミラーレスカメラとしては低価格。本機に限らず、α7シリーズは3世代目と熟成が進んでおり、カメラのレスポンスや操作性などがかなりこなれてきているのも魅力です

 

ニコンとキヤノンはレンズ性能を追求している一方で、最初のラインナップが高価なレンズ中心となっており、高画質かつ手ごろな価格の普及タイプレンズの登場が期待されます。これはソニーも同様ですが、Eマウントレンズは、すでに低廉なサードパーティー製レンズが登場しつつあります。

↑タムロン 28-75mm F2.8 Di III RXD(Model A036)。ソニーEマウントの大口径標準ズーム。高い解像力と柔らかなボケ描写を両立した高性能レンズながら、実売で9万4500円と購入しやすい価格も魅力。ニコンZマウント用やキヤノンRFマウント用の登場も期待したい1本です

 

このように各社特徴がありますが、共通しているのは、静止画だけでなく、本格的な4K動画撮影機能なども盛り込むなど、将来性の高いモデルを投入している点。今後を見越してこれからフルサイズカメラを買うなら、ミラーレスカメラが有力な選択肢になるでしょう。

 

将来的にミラーレスカメラの性能や機能は、まだまだ伸びてくるはずです。既存の一眼レフユーザーならまずはサブカメラとして、新規ユーザーなら使いやすいフルサイズ・エントリーとして、各社の20万円台のフルサイズミラーレスカメラ(ソニー α7Ⅲ、ニコン Z 6、キヤノン EOS R)を検討してみてはいかがでしょうか?

寄れる“大口径広角レンズ”はやはり良い!! 富士フイルム「XF 16mm F1.4 R WR」で実感

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第7回「富士フイルム 広角で寄れる大口径単焦点レンズ」

 

高画質設計のズームレンズは、どうしてもレンズの構成枚数が多くなる。だが、現在の製品では、光学特性に優れる特殊硝材やガラスの採用や、ナノレベル(1ナノメートルは、100万分の1ミリメートル)の最新コーティングの採用などにより、サイズの肥大化を抑えながら逆光特性なども向上させているものも少なくない。

 

そんなズームレンズの高性能化が進む一方で、それでもなお、単焦点レンズの魅力は捨てがたい。開放F値が明るくてもズームレンズより小型軽量設計が可能だし、ズームレンズでは難しい抜群に明るい開放F値も可能になる。そして、現在の大口径単焦点レンズにも、先ほど述べた先進技術が採用されている。だから、満足度の高い優れた描写性能を得ることができるのだ。

 

【今回紹介するレンズはコレ!】

15cmまで寄れる開放F1.4の広角24mm


富士フイルム
XF 16mm F1.4 R WR
実売価格11万3660円

35ミリ判換算「24mm相当」の広角になる大口径単焦点レンズ。開放F値1.4の明るさを持ちながら、世界で初めて(※)15cmまでの接写を可能にした。また、最速0.1秒の高速AFも実現し、過酷な環境下でも活躍する防塵・防滴・-10℃の耐低温構造も備える。約375gの軽量さと、コンパクトサイズも魅力。2015年5月発売。

●焦点距離:16mm(35mm判換算:24mm相当) ●レンズ構成:11群13枚 ●最短撮影距離:0.15m ●最大撮影倍率:0.21倍 ●絞り羽根:9枚(円形絞り) ●最小絞り:F16 ●フィルター径:67mm ●最大径×全長:73.4mm×73mm ●質量:約375g

※APS-Cサイズ以上のカメラ用で、開放F値1.4の24mm相当のレンズとして(発表時点)

 

高性能ズームレンズとは違う軽快さが魅力

現在のXシリーズの交換レンズ群で、広角24mm相当(実焦点距離16mm)をカバーするズームレンズは、広角ズームの「XF 8-16mm F2.8 R LM WR」(2018年11月下旬発予定)と「XF 10-24mm F4 R OIS」、標準ズームの「XF 16-55mm F2.8 R LM WR」の3本である。このうち、明るさと高画質の両方にこだわるとなると、XF 8-16mm F2.8 R LM WRと、XF 16-55mm F2.8 R LM WRの2本が選択肢となるだろう。

↑XF 16-55mm F2.8 R LM WR。実売価格は12万1180円

 

↑XF 8-16mm F2.8 R LM WR。2018年11月下旬発売予定で、希望小売価格は27万7500円(税別)

 

この2本、高画質かつズームレンズならではの利便性が魅力ではあるが、XF 8-16mm F2.8 R LM WRは全長121.5mm・重さ約805g、XF 16-55mm F2.8 R LM WRは、全長106mm・重さ約655gと、どちらもそれなりのサイズと重さになる。一方、単焦点の「XF 16mm F1.4 R WR」は全長73mm・重さ約375g。両ズームレンズと比べると、かなり小振りで軽量である。しかも、開放F値が“2絞り”も明るいのだ。

↑F1.4という抜群の明るさを誇るXF 16mm F1.4 R WRだが、APS-Cサイズ用ということもあり、そのサイズや重さは思ったほど“ヘビー級”ではない(フルサイズ対応の同クラスの製品は、大体重さは大体600g台になる。だが、本製品は300g台と各段に軽量だ)

 

「XF 16mm F1.4 R WR」の操作性や質感をチェック!

XF 16mm F1.4 R WRは重さ約375gの軽量設計が特徴のレンズだが、鏡筒は金属製でその材質感や仕上げはとても上質である。フォーカスリングも金属製で質感が高く、前後にスライドさせることでAFとMFが切り換えられる(AFはフロント側、MFはマウント側)。このスライド操作も快適で、AFの位置ではフォーカスリングは誤って回転しないようロックされる仕様となっている。

↑プラスチック製の花形フードが付属。このフードとは別に、剛性や質感に優れるアルミ製の角型フード「LH-XF16」が別売で用意されている

 

AFの挙動は、少しスムーズさに欠ける印象だが(クックッと動く感じ)、速度は広角レンズとしては不満のないレベル。また、AF作動音も割と静かで気にならない。

 

また、富士フイルムの交換レンズは、多くの製品が指標入りの絞りリングを装備している。このXF 16mm F1.4 R WRも絞りリングを備え、1/3段刻みでクリックが設けてあり、快適に絞りの微調節が行える。

↑マウント部近くに、指標入りの絞りリングを装備。昔のカメラに慣れ親しんだ人なら、違和感なくスムーズに扱えるだろう

 

やや惜しいと感じるのは、「円形絞り」が採用されているものの、ほかの円形絞り採用レンズと比較すると、少し角が見られる点(1、2段絞った状態でチェック)。とはいえ、その角はさほど目立たないし、極端に絞り込んでも径の形は整っている。

 

広角レンズゆえに開放F1.4でもボケ効果は感じにくい?

続いて描写性能をチェック。まずは本製品の開放値「F1.4」と、一般的な大口径ズームレンズの開放値を想定した「F2.8」で、背後のボケ具合を比較してみた。

 

【F1.4とF2.8のボケ具合を比較】

実焦点距離が「16mm」と短いため、被写体との距離が極端に近くない限り、F1.4でも“背景が大きくボケる”という印象はあまりない(ボケの大きさは実焦点距離の長さに比例する)。それでも、背景手前の木造家屋あたり(丸型ポストの右側)を見比べると、F1.4の方はF2.8よりもボケの大きさが実感できる。

↑F1.4(上写真)とF2.8(下写真)の比較/共通データ:富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート WB:オート ISO400

 

“最短撮影距離10cmの差”が大きく描写を変える

被写体との距離を詰めて“相手の懐に踏み込む”撮り方は、広角特有のダイナミックな描写につながる。この撮り方で重要になるのが「最短撮影距離」である。特に、画角が広くて遠近感が誇張される広角域では、近接時のわずかな距離の違いによって、画面に写る範囲や被写体の大きさがかなり変わってくる。

 

XF 16mm F1.4 R WRの最短撮影距離は「15cm」と、このクラスの広角単焦点レンズとしては非常に短い。一方、広角ズームのXF 8-16mm F2.8 R LM WRは「25cm」で、標準ズームレンズのXF 16-55mm F2.8 R LM WRは広角マクロ時に「30cm」である。広角24mm相当で撮影する場合、この10/15cm距離の差が、大きな影響を与えるのである。

↑フォーカスリングをMFに切り替えて、最短撮影距離「0.15m(15cm)」に設定した状態(上の数字と線は、被写界深度の表示)。撮影距離が15cmの場合、レンズ先端から被写体(ピント位置)までの距離はわずか5cmくらいである。

 

【撮影距離での描写の違い(15cm/25cm)】

花壇に咲いていた、色鮮やかなマリーゴールドの花。そのなかの一輪に注目し、最短撮影距離「15cm」と、ほかの広角レンズの最短撮影距離に多い「25cm」を撮り比べてみた。両者の差はわずか10cmだが、画面に写り込む範囲や花の大きさは、思った以上に違ってくる。

↑撮影距離15cmで撮影した写真(上)と25cmで撮影した写真(下)/共通データ:富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 WB:オート ISO200

作例で見る「明るい広角レンズ」の魅力

ここからは、作例とともに本レンズの魅力を語っていこう。

 

【その1】

屋内の様子をしっかり写し込める

移築され復元された茅葺の農家。その内部の囲炉裏端を、自然光を生かしながら撮影した。24mm相当の広角画角により、内部の様子(背景)もしっかり写し込める。また、開放F1.4のボケ効果により、自在鉤(じざいかぎ)の背後も適度にぼかすことができた。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/20秒 -0.3補正 WB:オート ISO500

 

【その2】

自然な描写も誇張した描写も可能

24mm相当の画角や遠近描写は、超広角レンズ(20mm相当より短いレンズ)ほど強烈ではない。だが、建物を斜めから狙って奥行きをつけると、肉眼とは異なる“遠近感の誇張”を表現することができる。使いようによって、自然な描写にも誇張した描写もできるのだ。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F8 1/320秒 WB:オート ISO200

 

【その3】

寄りながら背後の様子や雰囲気を写し込める

古刹の山門前にあったモミジに、最短撮影距離の短さを生かして“一葉”に近づいて撮影。標準や望遠での近接撮影とは違い、背後の様子や雰囲気も写し込めるのが広角レンズの特徴だ。そして、接近しながらF1.4で撮影したことで、通常の広角撮影とは違う大きなボケ効果も得られた。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/250秒 +0.3補正 WB:オート ISO200

 

【その4】

画面周辺の歪みも目立たない光学設計

本レンズは非球面レンズ2枚やEDガラスレンズ2枚を使用し、歪曲収差や色収差など諸収差を効果的に補正した光学設計だ。広角レンズで目立ちがちな“画面周辺近くの直線の歪み”も、しっかり抑え込まれるのである(電気的な補正ナシで)。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 1/15秒 -0.3補正 WB:オート ISO1600

 

【その5】

先進のコーティング技術でクリアな描写を実現

レンズ全面に、透過率の高いHT-EBCコートを施し、独自開発のナノGI(Gradient Index)コーティング技術も採用。これにより、斜めの入射光に対しても効果的にフレアやゴーストを低減。今回、画面内に強烈な太陽を入れて撮影したが、予想以上のクリアさに感心した。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F8 1/1700秒 +0.7補正 WB:オート ISO400

 

【その6】

被写体の懐に大胆に踏み込める

ピンク色のペチュニアの花の間から、クローバーに似たカタバミの葉が顔をだす。その“ピンクと緑のコントラスト”に惹かれて、15cmの最短撮影距離近くまで接近して撮影した。被写体の懐に大胆に踏み込める本製品ならではのアプローチである。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F2.8 1/420秒 WB:オート ISO200

 

【その7】

適度なボケで背景がスッキリ

色が薄くなった焼き物のタヌキ。ちょっと強面だが、首をかしげるポーズが可愛らしい。F1.4の開放で撮影したことで、雑然とした背景が適度にボケた。また、よく見ると、鼻先の部分もボケている。

富士フイルム X-H1 XF 16mm F1.4 R WR 絞り優先オート F1.4 1/320秒 -0.3補正 WB:オート ISO400

 

“ここ一番”の重要な場面で、大口径広角の魅力を実感

今回取り上げたのは、開放F値「1.4」の大口径広角レンズだが、一般的に「広角」は、ボケの大きさや手ブレの心配をすることが少ない画角である。だから、標準や中望遠と比べると“大口径単焦点レンズの恩恵”を実感しにくいかもしれない。

 

だが、実際に大口径の広角レンズを使い込むと、軽快な単焦点レンズのフットワークの良さや、被写体の懐に踏み込める最短撮影距離の短さに感心する。

 

そして、光量に恵まれない場所や、被写体に接近した際に背景処理を行いたいときなど、“ここ一番”の場面で広角レンズの抜群に明るい開放F値のありがたさが実感できるだろう。

ついに「フルサイズミラーレスカメラ」市場に打って出たニコン、その特徴や狙いとは?

2018年8月23日、ニコンから、新型フルサイズミラーレスカメラ「NIKON Zシリーズ」2機種が発表されました。このカメラは35㎜判フルサイズのセンサーを備えつつ、レンズマウントは約60年の歴史を持つ伝統の「Fマウント」ではなく、新設計の「Zマウント」を採用。2017年に100周年を迎えた同社が“次の100年”に向けて開発したという、いま最も注目されているカメラとなっています。

 

本稿では、このNIKON Zシリーズの特徴や魅力に加え、いまニコンがフルサイズミラーレスカメラ市場に参入する狙いや、今後も含めた注目ポイントについて解説していきます。

↑8月23日に行われた、NIKON Zシリーズの発表会「New Products Global LAUNCH EVENT」より。NIKON Z7を手に新製品発表を行う、ニコン代表取締役 兼 社長執行役員の牛田一雄氏。「究極・最高を意味しアルファベットの最後の1文字として未来への懸け橋を想起させるもの」として新シリーズ名を「Z」としたという

 

↑同発表会より、新製品のコンセプト「MIRRORLESS REINVENTED」について解説する、ニコン 常務執行役員 光学事業部長の御給伸好氏。①大口径マウント採用による新次元の光学性能を持ち、②エルゴノミクス、信頼性、画像品質、互換性といった「NIKON QUALITY」を継承し、③未来の映像表現の進化への対応する、という3つの価値を新たに提起するものとして、Zマウントシステムでミラーレス市場に参入するという

 

最大の特徴は新規格のレンズマウントにあり! そのメリットは?

今回登場したニコンのミラーレスカメラの最大の特徴は、いままでにない新規格のレンズマウントを採用した点にあります。従来、ニコンのレンズ交換式カメラは、約60年の歴史を持つ「Fマウント」を基本としてきました。それは、デジタルカメラになっても変わらず、途中、1型センサー用の「NIKON 1マウント」なども登場しましたが、プロ・アマ問わずメインストリームは現在においてもFマウントのカメラです。

 

とはいえ、このFマウントはセンサーの前にミラーボックスを備えた「一眼レフ」用の規格であり、ミラーレス用としては不向き。フランジバック(センサー面からレンズマウント面までの距離)が46.5㎜、マウントの内径が44㎜で、そのままミラーレス機を設計すると、ミラーレスカメラのメリットの1つである小型軽量化が難しいなどの制約が出てしまいます。

 

そこでニコンが新型ミラーレスカメラのために用意したのが、全く新しいミラーレス用マウントである「NIKON Zマウント」です。このマウントでは、フランジバックを16㎜と短くし、マウントの内径を55㎜と大きくとったことで、レンズ設計の自由度を高めています。これにより、ボディの小型軽量化(Zシリーズ2機種は、ともに約675g)だけでなく、特に広角レンズにおいて、収差の少ない高画質なレンズの登場が期待できるなどのメリットがあります。

↑マウント径の大きさは、他社製品と比べても圧倒的な大きさ。ボディとレンズ間の通信は、現状で11点の電子接点で行われ、機械的な結合は廃されている。これにより、今後の情報伝達の多様化や大容量化に対応する

 

Z7/Z6の基本スペックをおさらい。両者の違いは?

それでは新型マウントの話はいったんここまでとして、今回発表されたZシリーズ2機種の基本スペックをチェックしてみましょう。

 

まず1機種目は、“ニコン史上最高画質”を謳う「NIKON Z7」(以下、Z7)。有効4575万画素と高画素でありながら、裏面照射型CMOSセンサーの採用や新型画像処理エンジン「EXPEED 6」の採用などにより、常用感度で最高ISO25600を達成しています。

↑NIKON Z7。ボディが薄型化されてはいるが、大型グリップの採用で十分なホールド性が確保されている。操作性は、ボタン類を右手側に集中配置したタイプで、印象としては同社のD5600などに近い。発売は2018年9月下旬予定、参考価格は43万7400円(ボディ)

 

高速なAFが可能な像面位相差AFと高精度なコントラストAFを併用したハイブリッドAF採用で、493点のAF測距点により、画面の約90%の範囲でAFが行えます。ミラーレスカメラを使ううえでキモとなるEVFは、約369万ドットの有機ELパネルで視野率は約100%を確保。加えて、液晶モニターに3.2型約210万ドットの上下可動式タッチパネル液晶が採用されているので、背面モニターを使っての撮影も快適です。

↑Z7での試し撮り。解像感が極めて高く、花の質感などが立体的に描写されている。レンズ(24-70㎜ F4使用)も優秀で、収差が少なくニコンらしいキリっとした写り。ボケ描写も、ズームレンズであることを考えると極めて優秀といえる

 

2機種目は、“オールラウンドフルサイズミラーレス”「NIKON Z6」(以下、Z6)です。本機は画素数こそ2450万画素ですが、常用感度が最高ISO51200と高く、高速連続撮影も約12コマ/秒(Z7は約9コマ/秒)での撮影が可能。AF測距点は273点とZ7に比べると少なめですが、画面の約90%をカバーする点はZ7同様です。

↑NIKON Z6。基本的なデザインはZ7と同様。高感度撮影に強く、静止画だけでなく動画撮影においてもその実力を発揮すると思われる。ちなみにZ6、Z7ともに4K/30pやフルHD/120pの動画撮影に対応し、独自のN-Log記録によるグレーティング(撮影後の色などの調整)も可能だ。発売は2018年11月下旬予定、参考価格/27万2700円(ボディ)

 

EVFや背面モニターなどもZ7同等で、Z7に比べると動きモノ撮影や舞台などでの高感度撮影などにも向くカメラといえそうです。ちなみに今回の2機種では、ボディ内(センサーシフト式)手ブレ補正が搭載され、使用レンズを問わず、約5段分の手ブレ補正が有効な点も魅力の1つとなっています。

このタイミングでの市場参入の狙いは?

Z7/Z6の2機種は、現行のFマウントカメラでいうと、D850とD750が比較的近いスペックを持っています。

 

主なスペックを見比べてみると、Z7とD850が4575万画素で連写速度も最高約9コマ/秒(D850はマルチパワーバッテリーパックMB-D18とリチャージャブルバッテリーEN-EL18b使用時)、常用最高感度もISO25600で同等といえます。また、D750とZ6は、連写や常用最高感度では最新モデルであるZ6が勝るものの、画素数2432万画素と同等です。

↑D850(上)とD750(下)。D850は高速連写も可能な高画素モデルとして人気が高い一方で、年齢の高い層を中心に重さを気にするユーザーも少なくない。そうしたユーザーにとって、Z7の登場は朗報といえるだろう。D750は、フルサイズ一眼レフとしては軽量で、画素数にこだわらないユーザーの支持を集めている。ただ、連写性能などに物足りない部分があり、そうしたユーザーとって、さらに軽量化しつつ連写性能や高感度性能をアップさせたZ6は魅力的に写るはず

 

D850/D750とも両機とも同社を代表する人気機種で、特に昨年発売のD850はプロ・ハイアマ層を中心に高い支持を集めています。発表会では、Fマウントを採用する一眼レフカメラは光学式ファインダーなどの利点から根強い支持があるとして、今後も一眼レフカメラの開発・生産は継続しておくことが明言されていました。

 

では、Fマウント一眼レフカメラで多くのシェアを持っているニコンが、いまになってフルサイズミラーレス市場に製品を投入する狙いはどこにあるのでしょうか?

 

その答えは、現状でフルサイズミラーレスカメラを投入している国内唯一のメーカー、ソニーの動きが参考になるでしょう。ソニーは、「α7シリーズ」でフルサイズミラーレス市場を切り開いたパイオニアといえますが、そのシェアはここにきて急速に伸びています。レンズ交換式フルサイズカメラ市場でおよそ30%程度を有しているといわれ、ニコンやキヤノン、ペンタックスなどフルサイズ一眼レフカメラを展開するメーカーを脅かす勢いです。

↑2018年3月発売のソニー「α7Ⅲ」。同社の最新フルサイズミラーレスカメラは3世代目となっており、そのアドバンテージがどの程度あるのか、逆にニコンの新製品が先行するαシリーズにどの程度まで追いついているのか気になるところ。近い将来、両社が切磋琢磨して、より優れたミラーレスカメラが登場してくることも期待される

 

また従来のミラーレスカメラは、EVF採用によるファインダー表示の遅れ(タイムラグ)などが問題になっていましたが、表示速度が高速化し、表示品位も向上したことで、特殊な状況以外ではそうした不満もあまり聞かれなくなってきました。むしろ最近は、ホワイトバランスや露出などが撮影画像とほぼ同等の表示が可能な点や、暗い場所でも像を明るく映し出せるなどのメリットが見出だされるようになってきています。

 

つまり、そうしたミラーレスのデメリットの多くが解消されつつあり、かつメリットが感じられるようになったいま、ハイエンドカメラを得意とするニコンが、満を持して投入したのが新型のZシリーズだといえます。しかも、一般にフランジバックが短く、マウント内径が大きいほうがレンズ設計などの点で有利といわれているなかで、フランジバック18㎜、マウント内径約46㎜のソニーEマウントを超えるマウントを用意できた点は、今後のレンズ展開において大きなポイントだといえます。

 

レンズラインナップの今後に期待! “ニコン史上最高の明るさ”を持つ製品も

現状、Zマウントレンズは「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」、「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」、「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」の3本のレンズの登場がアナウンスされているほか、「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」という超大口径のレンズの開発も発表されています。ただ、それでも計4本のラインナップということで、今後の展開が期待される状況です。

↑NIKKOR Z 24-70mm f/4 S。ズーム全域で最短撮影距離0.3mと近接撮影に強く、収差も極めて少ない標準ズーム。ナノクリスタルコート採用でゴーストやフレアも発生しにくく、幅広い撮影フィールドに対応する。発売は2018年9月下旬予定、参考価格/13万2300円

 

↑NIKKOR Z 35mm f/1.8 S。ボケ描写が美しく、点光源などのフレアが少ない。EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚を採用した贅沢な設計だ。ナノクリスタルコートも採用。発売は2018年9月下旬予定、参考価格/11万700円

 

↑NIKKOR Z 50mm f/1.8 S。軸上色収差が徹底的に除去され、画面全域で高い質感描写や解像力を発揮する。近距離撮影でのボケ描写も美しく、動画を含めた多くのシーンで活用できる標準レンズ。ナノクリスタルコート採用。発売は2018年10月下旬予定、参考価格/8万1000円

 

↑NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct。ニコンでは、Zシリーズ用レンズ中、独自の高い品質管理がなされ、光学性能が高い製品を「S-Line」と呼称している(今回の4製品は、いずれも該当)が、そのラインナップ中、Zマウントシステムの新次元の光学性能を象徴するレンズとして開発されているのが本レンズだ。ニコン史上最高の明るさを持つF0.95のマニュアルフォーカスレンズで、ボケ描写や解像感、点像再現性に優れるという

 

↑発表会では、今後のレンズロードマップなどについても解説された

 

しかしながら、「マウントアダプター FTZ」によって数多くのFマウントレンズが使用できること、Fマウント機の周辺アクセサリーが流用できること、また、現時点でそれらのユーザーが相当数存在することを考えると、ソニーα7シリーズと互角に勝負できる素地は整っているといえるかもしれません。少なくとも、ニコンZシリーズの登場で、今後さらにミラーレスカメラ市場が盛り上がっていくことは間違いないでしょう。

↑マウントアダプター FTZ。Aiニッコール(改造含む)以降のMFレンズを含むFマウントニッコールレンズをZマウントカメラに取り付けられるアダプター。モーター内蔵レンズでは、従来のDシリーズ同等のAF速度が得られるという。また、VR機構を有していないレンズでは、ボディ内の手ブレ補正が機能するといった点も魅力だ。発売は2018年9月下旬予定。参考価格/3万5100円でボディとのキットも用意されている

 

↑Zシリーズの発表会当日にFマウントの新レンズAF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRが発表された。これは、今後もFマウントカメラ及びレンズについても開発を続けていくとの意思の表れと思われる。本レンズは、レンズの小型化に貢献する「位相フレネルレンズ」を採用した超望遠の意欲作であり、高解像でフレアの少ない仕様となっている。アダプターを介してZシリーズで使用することもできるが、今後、Fマウントカメラ&レンズとZマウントカメラ&レンズがどのようにすみ分けされ、発展していくのか楽しみだ

 

コスパで選ぶならコレ!! プロがオススメする「格安カメラ&レンズ」まとめ

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。今回のテーマはミラーレスカメラや一眼レフカメラ、交換レンズ、ストロボ、三脚といった格安カメラ用品です。

 

まだまだ発展途上のスマホカメラとは異なり、最近の一眼カメラはもはや安定期にあります。一世代前の旧製品でも、十分に納得できる画質と性能なのです。そんなおトクな格安モデルのなかから特にオススメの機種を紹介します。

 

【○×判定した人】

カメラマン・永山昌克さん

写真スタジオを経てフリーに。写真や動画撮影のほか、カメラ誌やWEB媒体での執筆も多数。

 

一世代前のモデルでも画質や操作性に不都合はない

エントリークラスのカメラは各社1〜2年ごとに新製品が登場しますが、モデルチェンジ後しばらくの間は旧製品も併売されます。この、いわゆる型落ち品が格安で、コストパフォーマンスが非常に高いです。

 

最近のモデルチェンジは、画質や操作性が大きく変わるわけではなく、新機能の追加がメインであることが多いです。その新機能が自分にとって重要でなければ、あえてひとつ前の製品を選ぶのも十分アリなのです。余った予算で交換レンズを1本追加したほうが、写真撮影の楽しみはいっそう広がります。

 

交換レンズに関しても、高価な新モデルだけが優れているわけではありません。発売が古い安価なレンズでも、描写性能に優れた製品はたくさんあります。ここで取り上げるのは、そんな掘り出し物の数々です。

 

【カメラ編】

その1

タッチ操作や4K動画に対応した薄型軽量モデル

パナソニック

LUMIX GF9

実売価格6万9800円(ダブルレンズキット)

【ミラーレス(EVF非搭載)】【1600万画素】【秒約5.8コマ連写】【常用最高ISO25600】【約269g

薄型軽量ボディの入門機ながら、4Kフォトによる30コマ/秒の高速連写など、便利で実用的な機能が満載。液晶は自分撮りがしやすいチルト可動式で、タッチ操作にも対応。ボディに巻き付けられた合皮素材は、低価格を感じさせない高品位な雰囲気を生み出しています。

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト式(上方向のみ)、タッチ対応 ●EVF:非搭載 ●サイズ:約W106.5×H64.6×D33.3㎜

 

【check】

画質:〇

中級機に匹敵する描写力

ローパスレスの16M Live MOSセンサーを搭載し、中級機に匹敵する描写力。フォトスタイル機能によって細かく色をカスタマイズできる点も◎。

 

操作性:○

初心者でも安心して使いこなせる

操作部はシンプルにまとまっていて使いやすいです。薄型のキットレンズ装着時のボディバランスは良好で、切れ味の鋭いシャッター音も好印象。

 

機能:○

「4Kプリ連写」が動体撮影に好適

独自の「4Kプリ連写」では、シャッターボタンを押した前後の60コマを自動的に記録できます。撮るのが難しい動物や野鳥、子どもなどの撮影に好適。

 

 

その2

ワンランク上の撮影も楽しめる高機能モデル

パナソニック

LUMIX GX7 Mark 

実売価格6万9800円(標準ズームレンズキット)

ミドルクラスの高機能ミラーレス。高さを抑えた横長ボディに、視認性に優れた電子ビューファインダーと、アングルの自由度を高めるチルト可動液晶を搭載。撮影モードはオートからマニュアルまで完備。

【ミラーレス(EVF搭載)】【1600万画素】【秒約8コマ連写】【常用最高ISO25600】【約426g】

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト式、タッチ対応 ●EVF:約276万ドット ●サイズ:約W122×H70.6×D43.9㎜

 

【check】

画質:〇

ハイアマも満足できる解像感

撮像素子は特に高画素ではありませんが、ローパスフィルターレス仕様であり、解像感は優秀なレベル。キットレンズの写りも悪くありません。

 

操作性:×

2ダイヤルは便利だがチルト液晶が惜しい

電子ダイヤルはグリップの前後に2つあって多機能をスムーズに設定可能。ただし、チルト液晶は自分撮りや縦位置撮影に非対応なのがイマイチ。

 

機能:〇

一段上の機能が薄型ボディに凝縮

強力なボディ内手ブレ補正や4Kフォトによる高速連写、本格モノクロモードなど、一段上の機能が満載。各ボタンの機能を柔軟にカスタムできるのも便利です。

 

 

その3

シンプルな操作性が魅力の小型軽量機

ニコン

D5300

実売価格6万4900円(AF-P 18-55 VRキット)

小型軽量ボディとシンプル操作が魅力の一眼レフ。使用頻度の高い項目にダイレクトアクセスが可能なiボタンを搭載。凝った効果を素早く適用できるスペシャルエフェクトなどのビギナー向け機能も充実しています。

【一眼レフ】【2416万画素】【秒約5コマ連写】【常用最高ISO12800】【約530g】

SPEC●レンズマウント:ニコンFマウント ●モニター:3.2型約104万ドット、バリアングル式、タッチ対応 ●OVF:約95%、約0.82倍 ●サイズ:約W125×H98×D76㎜

 

【check】

画質:〇

高精細な2416万画素

低価格の旧モデルながら、最新の中級機に匹敵する2416万画素の高精細を実現。遠景の細かい部分までシャープに描写できます。

 

操作性:×

ライブビュー時のAFの遅さが残念

一眼レフとしては小型軽量なボディであり、携帯性とホールド性を両立。しかし、ライブビュー使用時のAFの遅さとタイムラグが残念です。

 

機能:〇

39点位相差検出AFが使えるのが良い

AFには、最大39点の測距点を自動/手動で選べる位相差AFを採用。ペットや子どもといった動体にも、ストレスなく軽快に合焦します。

 

【交換レンズ編】

その1

高倍率ズームレンズ】低価格と高倍率、小型軽量を兼ね備える

タムロン

18-200mm F/3.5-6.3 Di Ⅱ VC (Model B018)

実売価格2万5650

高倍率ズームのパイオニアであるタムロンが、2015年に発売したAPS-C一眼レフ用レンズ。より倍率の高い製品と比べても、持ち運びに優れた小型軽量である点がうれしい。低価格ながら、適度な剛性感も備えています。

【キヤノンEFマウント用】【ニコン用】【ソニーAマウント用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:28〜310㎜ ●最短撮影距離:35㎜時0.77m、180㎜時0.49m ●フィルター径:62㎜ ●長さ:キヤノン用96.6㎜、ニコン用94.1㎜ ●質量:約400g

↑幅広い焦点距離をカバー。そのため、自由に動けない場所でも狙いに応じた厳密なフレーミングが可能です

 

【ここが〇】

手ブレ補正の効きが良好

ズームすると前玉部分が長くせり出しますが、鏡胴にガタつきはなく、安っぽさは感じません。手ブレ補正の効果も十分にあります。

 

【ここが×】

AFスピードが遅めでもたつく

AFの作動音はあまりうるさくありませんが、AFスピードは遅め。マウント部がプラスチック製である点も不満。

 

その2

【マクロレンズ】銘玉といわれる「タムキュー」の2008年モデル

タムロン

SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 (Model272E)

実売価格2万9140円

タムロンの90㎜マクロといえば、高画質と美しいボケに定評があり、1979年発売の初代モデル以来、モデルチェンジを繰り返しながら多くのユーザーに親しまれています。これは2008年発売モデル。AFはうるさいが画質は一級品です。

【キヤノンEFマウント用】【キヤノン用】【ニコン用(AFモーター内蔵:272EN Ⅱ)】【ソニーAマウント用】【ペンタックス用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:90㎜ ●最短撮影距離:0.29m ●フィルター径:55㎜ ●長さ:97㎜ ●質量:約400g

↑PC上で等倍表示すると、花粉の粒がはっきりわかるくらいシャープに解像。リアルで立体感のある描写が得られました

 

【ここが〇】

切れ味の鋭い描写力が魅力

フルサイズ対応ながら四隅まで高解像を実現。一方で、絞り開放値ではピントを合わせた前後に美しいボケが生じます。

 

【ここが×】

AF駆動音が少々大きめ

超音波モーター非搭載なのでAF駆動音は少々大きめ。AFからMFに切り替える際、ピント位置が動きやすい点も×。

 

 

その3

【望遠ズームレンズ】1万円台前半で超望遠域を味わう

タムロン

AF70-300㎜ F/4-5.6 Di LD MACRO 1:2 (Model A17)

実売価格1万2240円

フルサイズに対応した小型軽量の望遠ズーム。通常の最短撮影距離は1.5mですが、マクロモードを選ぶと0.95mまでの接写もできます。手ブレ補正は非搭載。ゴースト対策として前玉にはマルチコートが施されています。

【キヤノンEFマウント用】【ニコン用(AFモーター内蔵:A17N Ⅱ)】【ソニーAマウント用】【ペンタックス用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:70〜300㎜ ●最短撮影距離:通常1.5m、マクロモード時0.95m(180-300㎜域) ●フィルター径:62㎜ ●長さ:116.5㎜ ●質量:約458g

↑描写性能は色収差がやや目立ち、最上とはいえませんが、十分に実用的。小動物をアップで撮れるのは便利です

 

【ここが〇】

軽量で携帯性に優れている

フルサイズ対応ながら、質量458gという軽さが最大のメリット。300㎜側でF5.6というスペックやマクロ機能も◎。

 

【ここが×】

手ブレ補正が非搭載

300㎜の超望遠撮影ができるが手持ちではブレやすいので、手ブレ補正非搭載は残念。AFが遅めといった弱点もあります。

 

 

その4

【単焦点レンズ】単焦点レンズの入門用に打って付け

シグマ

30mm F2.8 DN

実売価格1万6360

わずか140gの軽さを実現したミラーレス用単焦点レンズ。両面非球面レンズの採用で諸収差を補正したほか、スーパーマルチレイヤーコートによってフレアやゴーストの発生も低減しました。AFは駆動音の静かなリニアAFモーター式です。

【マイクロフォーサーズ用】【ソニーEマウント用】

SPEC●35㎜判換算焦点距離:マイクロフォーサーズ60㎜、APS-C45㎜ ●最短撮影距離:0.3m ●フィルター径:46㎜ ●長さ:40.5㎜ ●質量:約140

↑スムーズなボケは単焦点ならでは。この写真では、絞り値F2.8に設定し、被写体に近寄ることで背景をぼかします

 

【ここが〇】

小型軽量で画質も優秀

キット付属の標準ズームに比べて小型軽量で、携帯性が高いです。画質もキットレンズより上で、美しいボケが得られます。

 

【ここが×】

外装に指紋がつきやすく目立つ

開放値F2.8は、キットレンズよりは明るいものの、F1.8クラスよりは暗く、中途半端な印象。外装も指紋がつきやすいです。

 

【撮影アイテム編】

その1

薄型軽量のクリップオンストロボ

GODOX

TT350デジタルカメラフラッシュ

実売価格1万4310

各社のTTLオート撮影に対応したクリップオンストロボ。単3形乾電池2本で駆動し、200gと軽量です。マルチ発光や高速シンクロ撮影に対応するほか、発光部を上下左右に動かすことで天井や壁を使ったバウンス撮影も行えます。

【ストロボ】【キヤノン用】【ニコン用】【ソニー用】【富士フイルム用】

SPEC●ガイドナンバー:36(105㎜、ISO100) ●フラッシュ範囲:24〜105㎜(14㎜ワイドパネル付) ●電源:単3形乾電池2本 ●サイズ/質量:W62×H140×D38㎜/200g

↑背面には、各種機能の設定状態がひと目でわかる液晶パネルを装備。その下のホイールを回して発光量を調整します

 

【ここが〇】

各社のTTL発光に対応

4つのメーカー用の製品が用意され、押すだけのフルオート撮影で使用できます。高速シンクロなどの機能も充実。

 

【ここが×】

チャージに時間がかかる

単3形乾電池2本で駆動するのは携帯性では有利ですが、4本使用の他社製品に比べてチャージに時間がかかります。光量もやや弱め。

 

 

その2

憧れのカーボン三脚がわずか1万円で購入可能

アマゾンベーシック

トラベル三脚 130cm  5小型

実売価格9980

軽量で剛性感の高いカーボン素材を採用したトラベル用三脚。脚を伸ばし、中央のエレベーター部分を動かすことで、高さは30.5〜135.5cmの範囲で調整可。ボールヘッドの自由雲台やクイックプレート、キャリングケースも付属します。

SPEC●耐荷重:3.6㎏ ●全高:135.5㎝(EVあり) ●最低高:30.5㎝ ●縮長:31㎝ ●質量:1.11㎏

 

↑持ち運ぶ際は、脚の部分を反転させることで小さくまとめることが可能。出っ張りが少ないナット式ロックも便利

 

【ここが〇】

カメラバッグに収納可能

縮長が31㎝と短いので、通常のカメラバッグに入れて持ち運ぶことも可能です。また、ローアングル撮影にも対応します。

 

【ここが×】

一眼レフ用には安定感が不足

全長135.5cmはやや物足りず、脚も5段でセッティングに時間がかかります。ミラーレス用で大きな一眼レフには不向き。

 

 

 

「こだわり」か「便利さ」か。一眼レフとミラーレスどちらを選ぶ?――『CAPA 2018年9月号』

レンズ交換式のデジタルカメラには、大別すると2種類存在する。「一眼レフ」と「ミラーレス」だ。

 

いずれも写真を撮る道具という点においては、それほど違いはない。操作性についても、大きな差異はない。カメラにそれほど詳しくない人にとっては、その違いはあまり気にならないだろう。

 

しかし、撮影する上で明らかに異なる点がある。それは「ファインダー」だ。近年では、ボディ背面にある液晶ディスプレイを使って撮影する人も増えている。いわゆる「ライブビュー」を使った撮影だ。

 

その撮影方法では、一眼レフもミラーレスもそれほど違いはない。しかし、ファインダー撮影の場合には、大きな違いがある。

 

 

 

一眼レフとミラーレスのファインダーの違い

CAPA 2018年9月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)の「劇的露出を目指すイチガン使いこなし術」という特集の冒頭に、一眼レフとミラーレスのファインダーの違いについての記述がある。

一眼レフの光学ファインダーは、非常に被写体が鮮明に見え、リアルな光を感じられるが、仕上がり結果は一切反映されないので、露出補正やWB(ホワイトバランス)調整が必要かどうかは、撮影画像をチェックして判断する。一方、ミラーレスのEVF(ライブビュー表示)は、露出レベルやWBなどの仕上がり結果が反映され、ほぼ見えているままに撮影できるので、撮影時に適切な露出補正操作が簡単に行えるのが特徴だ。

(『CAPA 2018年9月号』より引用)

 

この記述を見ると、ミラーレスのEVFのほうがとても優れているように感じるだろう。確かに、撮影後の仕上がりを確認しながら撮影できるのは、わかりやすくてよい。ただ、僕はどちらかというと一眼レフの光学ファインダーのほうが好きだ。

 

 

EVFが好きになれない理由

ミラーレスのEVFがあまり好きになれない理由は、タイムラグだ。レンズから取り込んだ光を一度画像に変換してEVF上に表示するため、若干のタイムラグ生じるのだ。最近では、かなり性能が上がっているためそれほど気にならない機種もある。それでも、テレビ画面越しに被写体を見ているような気分になるため、なんとなく気分が上がらないのだ。

 

もうひとつ気になるのは、撮影後にEVFで撮影画像のプレビューが表示されること。これは設定でオフにすることができるので、ミラーレスカメラを使う場合は必ずオフにしている。

 

EVFは便利だけど光学ファインダーが好きだ

とはいえ、これからのレンズ交換式カメラは、ミラーレスがメインになる流れになっている。いずれはミラーレスが主流になり、一眼レフは趣味性の高いもの、もしくはプロ向けのみになるかもしれない。

 

EVFの見え方問題は、EVFに露出やホワイトバランスの設定を反映させないようにできる機種もあるので、ある程度は解決可能。表示のタイムラグも技術が進めば、気にならなくなるだろう。

 

でも僕は、一眼レフの光学ファインダーが好きだ。ファインダーを覗いたときに見える被写体から、仕上がりを想像して露出を変更するというのは、撮影の醍醐味だとも感じているからだ。また、RAWで撮影して、撮影後にパソコンで現像処理をする際に調整するのも、楽しいと感じている。

 

車で言えば、オートマチック車が手軽で便利だけど、マニュアル車のほうが運転している気がするよね、という感じだ。決してミラーレスカメラを否定しているわけでもないし、おそらく数年後にはミラーレスカメラをメインに使っていることだろう。

 

でも、今は一眼レフを使いたい。古いヤツだとお思いでしょうが、長年親しんだ光学ファインダーからは、まだ離れられそうもない。

 

【書籍紹介】

CAPA 2018年9月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

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「朝」「オス」「無関心」岩合光昭氏が伝授するネコ写真をうまく撮るためのコツ――『カラー新版 ネコを撮る』

動物の写真は、わたしたちの心をなごませてくれます。ネコ写真が与えてくれる「癒し」は圧倒的です。TwitterやInstagramに投稿されたものが、何万リツイートや何万いいねを集めています。

 

カラー新版 ネコを撮る』(岩合光昭・著/朝日新聞出版・刊)という本があります。動物写真の第一人者による、ネコ写真をうまく撮影するためのコツや心がけを紹介します。

 

 

「朝」を狙う

朝、ネコは朝日を浴びに出てくる
これこそがネコ撮影のポイント。お日様が出てくるときが、ネコの活動の開始でもある。朝日が差し込むところに、ネコはいると考えていい。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

著者の岩合さんは、日の出(朝4時半〜6時半)からカメラを持って出かけます。そして朝10時前には、いったん撤収します。太陽が高くなれば、陰影が短くなるからです。

 

そして、ヒトが活動を始めれば空気中に塵(ちり)や埃(ほこり)が混じります。透明感のあるシャープネスなネコ写真を撮るためには、まさに「早起きは三文の徳」というわけです。

 

岩合さんのアドバイスどおり、早朝に出かけてみたところ……見つけました!
ある企業の従業員向けの駐車場に、5〜6匹のネコたちがたまっていました。出勤前の広い駐車スペースにて、野良ネコたちが寝ころんだり追いかけっこをしていたり。眼福でした。

 

 

「オス」を狙う

モデルネコに適しているのは圧倒的にオスだからだ。オスは習性として、自分の身体を見せたがり、自分の存在をアピールしたがる。(中略)声をかけたときに「え、オレのこと?」と、こちらを睨まず興味を示すのなら、しめたものだ。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

たしかに、路上でネコと出会ったとき、太っていたり、ひょうきんな顔つきをしたネコのほうが、すぐに逃げないような気がします。写真を撮りやすい、カメラを構えても逃げにくいのはオスだそうです。

 

【オス猫の特徴】
・体が大きい
・額(ひたい)の幅が広い
・骨格がしっかりしている
・足が太い

 

メスの猫は警戒心が強い傾向にあります。お母さんネコならば、なおさらです。こちらが一歩近づいたとき、ネコがすこしでも身構えるモーションを見せたときは、いさぎよく諦めましょう。

 

ネコの写真を撮るためにカメラを構えても、すぐに逃げられてしまう……。ネコに警戒されないためのコツを紹介します。

あえて「無関心」をよそおう

あなたがネコを見つけるよりも先に、ネコはあなたをしっかり見定めている、と言ったら驚くだろうか。(中略)このヒトは大丈夫、そうネコが判断したときに、あなたの側に近づいてくるし、写真を撮らせてくれる。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

鷹の目(ホークアイ)は、けっして獲物を見逃さない、観察力のするどさをあらわす言い回しです。猫の目(キャッツアイ)だって負けていません。

 

ネコは、刹那のあいだに、あなたの人柄や危険性を見抜きます。本書『ネコを撮る』の著者いわく、ネコは「ネコに対する敬意」すらも感じ取ります。たかがネコという気持ちでいる撮影者には、けっしてベストショットを撮らせてくれません。

 

 

すべての出会いがシャッターチャンス!

カメラレンズに顔を向けてくれない。お尻や背中を向けられてしまう。ネコを撮影するときのお悩みあるあるです。

 

シャッターチャンスは1日に何回もあるわけではないし、1週間の取材でもおそらくシャッターチャンスは、2回か3回あるかないかだ。(中略)1週間のうちの5日目や6日目まで何も撮れなくて今回の取材はダメだと思うことがほとんどなのだ。

(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)

 

ネコ写真のプロフェッショナル、日本有数の動物写真家でさえ、1週間で2〜3枚しかベストショットを撮影することができないそうです。

 

動物写真は「静止画」ですが、生きて動いている「一瞬」を切り取ったものです。ネコが動くのは当たりまえですから、ピンぼけや構図を気にせずに、愛情のおもむくままにシャッターボタンを押しましょう。

 

本書『カラー新版 ネコを撮る』には、100枚を超えるネコ写真がオールカラーで収録されています。ネコ撮影のノウハウを学べるだけでなく、何度も読み返せるネコ写真集としてもオススメです。お試しください。

 

【書籍紹介】

カラー新版 ネコを撮る

著者: 岩合光昭
発行:朝日新聞出版

岩合光昭さんのねこ写真の原点、ロングセラー『ネコを撮る』をオールカラーに。モデルねこの探し方、機嫌の取り方、決定的瞬間のシャッターチャンス……。岩合さんのねこ写真の秘密に迫る。傑作をオールカラーで楽しめる待望の新版で、新作も一部所収する。

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“遠くを撮りたい”なら買って損ナシ!! キヤノンの超望遠レンズ「100-400mm」をプロが賞賛する理由

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第6回「キヤノン 超望遠ズームレンズ(100-400mm)」

 

ここ数年の間に、多くのカメラ・レンズメーカーから、焦点距離400mmまでカバーする、いわゆる「超望遠レンズ」が発売されるようになった。だが、キヤノンはかなり前から、このカテゴリに該当する一眼カメラ用交換レンズ「100-400mm」を発売している。しかも、現在ラインナップされているのは“二代目の100-400mm”であり、画質面でも操作面でも大きく進化させた製品なのだ。

↑高画質設計で操作性にも優れる、高い機動力が自慢の超望遠ズームレンズ「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」

 

現在、各社から発売されている400mmまでの超望遠ズームレンズには、コストパフォーマンスを重視した製品と、光学性能やAF性能を追求した製品がある(厳密に分類するのは難しいが)。

 

今回紹介する、キヤノン「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は後者に該当する製品であり、プロやハイアマチュアのシビアな要求に応える「L(Luxury)レンズ」の1本。その進化した超望遠ズームレンズの特徴や魅力を、実際に撮影した作例写真とともに探ってみたい。

 

【今回紹介するレンズはコレ!】

光学性能も手ブレ補正も大幅に向上した二代目モデル


キヤノン
EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
実売価格23万9620円

先代のロングセラー製品「EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM」の後継モデルで、最新の光学設計により画質が大幅に向上。蛍石レンズ1枚とスーパーUDレンズ1枚を含む新しい光学設計により、ズーム全域において、画面周辺部まで高画質を実現。さらに、独自の新開発コーティング技術「ASC(Air Sphere Coating)」の採用で、フレアやゴーストも大幅に抑制。IS(手ブレ補正機構)の効果も、従来モデルのシャッター速度1.5~2段分から「4段分」に大幅に向上している。不規則な動きの動体撮影に最適な「ISモード3」も新搭載。2014年12月発売。

●焦点距離:100-400mm ●レンズ構成:16群21枚 ●最短撮影距離:0.98m ●最大撮影倍率:0.31倍 ●絞り羽根:9枚 ●最小絞り:F32-40 ●フィルター径:77mm ●最大径×全長:94mm×193mm ●質量:約1570g ●その他:手ブレ補正効果4.0段分(CIPAガイドライン準拠)

 

約20年前に発売された初代「100-400mm」を振り返る

二代目モデルを語るうえで、まずはデジタル一眼レフが普及する前の“2000年以前”に発売された、超望遠400mmまでカバーする初代モデルについても触れておきたい。

↑最大径92mm×全長189mmと、二代目モデルよりもわずかに小さい。そして、質量は200g近く軽い1380g。ズーム方式は、速写性に優れる直進式を採用(二代目は回転式)

 

1998年12月に発売された本レンズは、報道写真の分野や動きの激しいスポーツ、近づけない動物など、プロフェッショナルや特殊な撮影現場で高いパフォーマンスを実現。L(Luxury)レンズに相応しい描写性能や、手ブレ補正機構「IS」の搭載により、望遠や超望遠撮影を重視するカメラマンに支持されてきた。

今回紹介する二代目「100-400mm」レンズは、そんな初代レンズから画質面でも操作面でも大きく進化しているのだ。

 

超望遠ズームのメリットを具体的なシーンで語る

望遠ズームレンズの最大の特徴は、近づけない被写体でもズーム操作によって“大きく写せる”という点である。そして、望遠側の焦点距離が長くなるほど、より離れた被写体も大きく写せるし、同じ距離なら画面上により大きく写すことができる。

 

それでは、筆者が実際に撮影していて感じたメリットを、この超望遠画角を生かした具体的な撮影シーンを挙げながら紹介しよう。

 

【その1】近づけない被写体を、超望遠画角で大きく写す

駅前に設置された木製の案内板に、削り出しのネコのキャラクターを見つけた。その可愛らしい表情を400mmの画角で切り取る。目線よりも高い位置になり、しかも周囲に柵が設置されている――。超望遠の画角を利用すれば、そんな“近づけない被写体”も大きく写すことができる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/400秒 -0.3補正 WB:オート ISO100

 

【その2】引き寄せ効果+前ボケ効果で幻想的な雰囲気に

離れた被写体が、あたかも近くにあるように写せる。これは「引き寄せ効果」と呼ばれるもので、望遠になるほど高まる効果である。この花もけっこう離れた位置に咲いているが、400mmの画角によって、手が届く位置にある花のような感覚で捉えられた。そして、手前にある草を「前ボケ」として画面内に取り入れることで、幻想的な雰囲気に仕上げることができた。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/80秒 +0.7補正 WB:太陽光 ISO100

 

【その3】一輪の花も大きく写せる、短めの最短撮影距離

花壇に咲く花のなかから、比較的近い位置にある一輪を主役に抜擢。そして、望遠端400mmの画角で、最短撮影距離近くの間合いで撮影。当然、マクロレンズには敵わないが、超望遠ズームレンズとしてはけっこう“寄れるレンズ”と言えるだろう。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/320秒 WB:オート ISO500

 

↑近年、望遠ズームレンズがモデルチェンジする際には、よく“最短撮影距離の短縮”が実施されている。本製品の場合も、従来モデルの1.8mから「0.98m」へと大幅に短縮された

 

【その4】離れたフラミンゴも大きくシャープに!

多くのフラミンゴが活発に活動する、動物園内の浅い池。その池の対岸近くに、これから羽ばたこうとする一羽を見つけた。そして、素早くズームリングを望遠端に設定し、羽ばたく瞬間を大きく捉えた。“望遠端で絞り開放”という条件になったが、レンズの光学性能とAF精度のおかげで、シャープな描写を得ることができた。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F5.6 1/1000秒 WB:オート ISO1000

 

【その6】進化した手ブレ補正機構ISでファインダー像も安定

超望遠の手持ち撮影では、わずかなカメラの動きで、ファインダー(または液晶モニター)の像が大きく揺らいでしまう。高速シャッターで撮影画像のブレは抑えられるが、それでは安定した構図を得るのが難しくなる。だが本レンズでは、手ブレ補正効果がシャッター速度「4段分」に進化した手ブレ補正機構ISにより、そのあたりの不安もかなり解消される。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F6.3 1/500秒 WB:オート ISO1250

 

【その7】贅沢な光学設計で画面周辺部まで画質が安定

中央付近はシャープだが、画面周辺部をチェックすると、像のアマさや乱れが見られる……。そのあたりが、コスパや大きさ・重さを重視して設計される“安価な望遠や超望遠ズーム”の泣き所。だが、本レンズは、色収差を抑える蛍石レンズ1枚やスーパーUDレンズ1枚などを含む贅沢な光学設計によって、ズーム全域で画面周辺部まで高画質を実現する。だから、画質が最重要視される風景撮影にも安心して使用できる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(182mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/125秒 -0.3補正 WB:オート ISO800

 

【その8】超望遠で離れた列車をじっくり撮る

こちらに向かってくる列車は、距離が近くなるほど体感速度が増してくる。そして、わずかなシャッターのタイミングのズレによって、写り具合(列車の位置など)も大きく変化する。もちろん、そういう状況の醍醐味もあるが、思い通りに写せない確率も高くなる。だが、超望遠域で距離を置いた撮影なら、列車位置の変化も激しくないので、シャッタータイミングによる失敗も少なくできる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F6.3 1/1000秒 WB:オート ISO500

 

快適さを左右する「操作性」も要チェック!

「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は、従来モデルよりも手ブレ補正機構「IS」の補正能力を高めたことで、手持ちでの超望遠撮影の活用範囲が広がっている。また、ズームリングの調節機能の搭載によって、撮影スタイルや好みに応じて“ズームリングの重さ”が変えられるのも、本製品の魅力的な部分と言える。

 

こうした「操作性」は画質や大きさ・重さに比べるとパッと見ただけでは気づきにくい地味なポイントではあるが、長く使うことを考えると快適さを左右する重要なポイントだ。本製品に関してもいくつか取り上げておこう。

 

【その1】操作しやすい幅広のズームリング

三脚座を使用して三脚に固定し、望遠端の400mmまで伸ばした状態(フードも装着)。前方に配置される幅広のズームリングは、三脚使用時でも手持ちでも操作しやすい。

 

【その2】“ズームリングの重さ”を調整できる

ズームリングとフォーカスリングの間に「調整リング」が設置されている。このリングを「SMOOTH」方向に回転させるとズームリングの動きは軽くなり、反対の「TIGHT」方向に回転させると重くなる。

 

【その3】ワンタッチで切り替え可能な手ブレ補正機能ほか

マウント部近くの左手(カメラを構えた状態)側に、フォーカスと手ブレ補正機構「IS」関連の設定スイッチが並ぶ。上から、撮影距離範囲切り換えスイッチ、フォーカスモードスイッチ、手ブレ補正スイッチ、手ブレ補正モード選択スイッチ。

 

【その4】フードにはPLフィルターの操作窓を装備

レンズ前面を雨や雪などから守り、写りに影響を与える有害な光線をカットする、付属のフード「ET-83D」。そのレンズ取り付け部の近くには、C-PL(円偏光)フィルターを操作するための、スライド方式の操作窓が設けられている。風景派カメラマンにはありがたい機能である。

 

 

一般的な望遠ズーム「70-200mm」「70-300mm」と比較すると?

望遠側の焦点距離が長くなると、レンズ本体の大きさ(主に長さ)が大きくなり、また、画質劣化や開放F値の暗さなどの不安要素も増えてくる。そのあたりが、少し望遠側を抑えた70-200mmや70-300mmなどの望遠ズームと比較検討する際のポイントになってくるだろう。

 

特に、高画質設計で開放F値も明るい「70-200mm F2.8」や「70-200mm F4」は魅力的だ。あるいは、もう少し望遠域までカバーしたいという思いで、「70-300mm F4-5.6」などの望遠ズームレンズを選ぶ人も多いだろう(価格や大きさ重さの問題もあるが)。

 

そこで、300mmの画角と、本製品がカバーする400mmの画角を比較してみた。

<300mmと400mmの画角を比較>

300mm(上写真)と400mm(下写真)の比較。400mm/共通データ:キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM 絞り優先オート F5.6 1/320秒 WB:オート

 

100-400mmを使う場合、あまり焦点距離を意識せず、普通に400mmで撮影することが多い。だが、こうやって同条件(同じ被写体を同じ位置から撮影)で300mmと比べてみると、思った以上に400mmの“アップ度の高さ”を実感する。70-300mmクラスでも十分な望遠効果は得られるが、より被写体を大きく撮ることを重要視するのであれば、100-400mmクラスを選びたい。

 

しかも、本製品「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は、L(Luxury)レンズに相応しい優れた光学設計を採用しつつ、大きさや重さは70-200mm F2.8クラスに近い値に収めている。その点でも、超望遠ズームのデメリットを1つ解消していると言えるだろう。

 

 

【まとめ】多くの人に推奨できる、バランスの良い超望遠ズームレンズ

超望遠撮影で描写性能やAF性能にこだわると、必然的にキヤノンのL(Luxury)シリーズのような製品を推奨することになる。もちろん、報道やスポーツイベントの現場などで使われているような超弩級の超望遠レンズ(極端な大きさ重さで、価格も100万円前後になる)もあるにはあるが、購入して使いこなせる人は限られるだろう。

 

だが、今回取り上げた「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」なら、70-200mm F2.8望遠ズーム並みの大きさ・重さで価格帯も近い。だから、高画質な超望遠撮影を堪能したい多くの人にオススメできる製品なのである。

アップデートで人工知能技術「ThinQ AI」に対応!LG V30+ L-01Kとプロのワザでスマホでもココまで撮れる!

今年1月に発売されたドコモV30+ L-01Kがアップデートを行い、人工知能「ThinQ AI」に対応。カメラに新たな頭脳が加わったことで、どんな写真が撮れるのか。プロカメラマンの永山昌克さんに試してもらった。

 

カメラマン・永山昌克さん
撮影業のほか、カメラに関する記事を執筆。近ごろ進化が目覚ましいスマホカメラにも興味津々。

 

V30+ L-01Kのオフィシャルサイトはこちら

 

カメラマンの仕事が減る!? 超実践的AI性能を実感

「V30+ L-01K」のAIカメラの賢さには驚かされました」と語るのは、プロカメラマンの永山さん。

 

「子どもや料理、風景、花などを撮ってみましたが、いずれもAIが被写体を自動的に認識&分析。押すだけのフルオートにもかかわらず、被写体の存在感を高めるような色と明るさに仕上げてくれます。露出や色の設定といった、従来は撮影者が判断しなければならなかった部分をAIに任せることで、そのぶん構図やシャッターチャンスに意識を集中できますね」

 

操作面ではAIが何を認識したかが画面に文字表示される点が気に入ったという。「確実に分析しているという安心感と、未来のカメラのようなワクワク感が味わえます」

 

 

【シチュエーション 1】

屋外の人物撮影

一般的なスマホでは、木陰で人物を撮ると肌が緑かぶりしたり、顔が暗く写ったりしがち。だがV30+のAIカメラなら心配無用。顔を認識したうえで、健康的で生き生きとした肌の色に仕上げてくれた。しかもレンズが明るいのでブレもない。

 

●一般的なスマホで撮影

 

●V30+ L-01Kで撮影 

【V30+ L-01Kのココがポイント!】人物の顔を認識して生き生きした色に!

 

【プロのワザ!】

色と明るさはAIカメラが自動で最適にしてくれる。そこで、アングルをレンズ前に葉っぱが入るよう調整。前ボケが生じて写真に奥行きが出た。

 

 

【シチュエーション 2】

室内の料理撮影

料理や食材の撮影が難しいのは、室内照明の影響で色がくすんだり濁ったりやすいため。だが、V30+のAIカメラは「果物」や「黒バック」といった細かいシーンや状況まで自動で認識。果物をクリアで鮮やかな色合いで撮影できている。

 

●一般的なスマホで撮影

 

●V30+ L-01Kで撮影 

【V30+ L-01Kのココがポイント!】室内照明に影響されずクリアな色味で再現!

 

【プロのワザ!】

V30+の優れた接写性能を生かし、さらに近寄ることでボリューム感を出した。また霧吹きで水滴をつけて、果物のみずみずしさを強調している。

 

 

人工知能技術「ThinQ AI」対応でなにが変わった?

1.被写体をAIが自動で分析する進化系オート

画面内の被写体をAIが分析し、「人」や「食べ物」「都市」など8つのカテゴリーに適したモードが自動選択される。さらに、シーンに応じて各種設定を最適化してくれる。

 

 

2.商品の類似画像を即座に検索できる!

Qカメラの「フォト検索」機能を使うと、撮った直後に画像サイトPinterestへつながって、類似画像の検索を行うことができる。名前のわからない商品の判別などに役立つ。

 

 

3.暗い場面も明るく撮れるモードが追加!

新機能ブライトモードでは、4つの画素を1つとして処理するセンサービニング技術を駆使。受光面積が広がり、暗所でもフラッシュなしで低ノイズの写真を撮影できる。

 

 

NTTドコモ
V30+ L-01K
LG製

F1.6という明るさを誇る標準レンズに加え、画角120度という超広角レンズを搭載したAndroidスマホ。約6インチの大画面ながら手になじむ薄型軽量デザインも魅力だ。

アップデートで人工知能技術「ThinQ AI」に対応!LG V30+ L-01Kとプロのワザでスマホでもココまで撮れる!

今年1月に発売されたドコモV30+ L-01Kがアップデートを行い、人工知能「ThinQ AI」に対応。カメラに新たな頭脳が加わったことで、どんな写真が撮れるのか。プロカメラマンの永山昌克さんに試してもらった。

 

カメラマン・永山昌克さん
撮影業のほか、カメラに関する記事を執筆。近ごろ進化が目覚ましいスマホカメラにも興味津々。

 

V30+ L-01Kのオフィシャルサイトはこちら

 

カメラマンの仕事が減る!? 超実践的AI性能を実感

「V30+ L-01K」のAIカメラの賢さには驚かされました」と語るのは、プロカメラマンの永山さん。

 

「子どもや料理、風景、花などを撮ってみましたが、いずれもAIが被写体を自動的に認識&分析。押すだけのフルオートにもかかわらず、被写体の存在感を高めるような色と明るさに仕上げてくれます。露出や色の設定といった、従来は撮影者が判断しなければならなかった部分をAIに任せることで、そのぶん構図やシャッターチャンスに意識を集中できますね」

 

操作面ではAIが何を認識したかが画面に文字表示される点が気に入ったという。「確実に分析しているという安心感と、未来のカメラのようなワクワク感が味わえます」

 

 

【シチュエーション 1】

屋外の人物撮影

一般的なスマホでは、木陰で人物を撮ると肌が緑かぶりしたり、顔が暗く写ったりしがち。だがV30+のAIカメラなら心配無用。顔を認識したうえで、健康的で生き生きとした肌の色に仕上げてくれた。しかもレンズが明るいのでブレもない。

 

●一般的なスマホで撮影

 

●V30+ L-01Kで撮影 

【V30+ L-01Kのココがポイント!】人物の顔を認識して生き生きした色に!

 

【プロのワザ!】

色と明るさはAIカメラが自動で最適にしてくれる。そこで、アングルをレンズ前に葉っぱが入るよう調整。前ボケが生じて写真に奥行きが出た。

 

 

【シチュエーション 2】

室内の料理撮影

料理や食材の撮影が難しいのは、室内照明の影響で色がくすんだり濁ったりやすいため。だが、V30+のAIカメラは「果物」や「黒バック」といった細かいシーンや状況まで自動で認識。果物をクリアで鮮やかな色合いで撮影できている。

 

●一般的なスマホで撮影

 

●V30+ L-01Kで撮影 

【V30+ L-01Kのココがポイント!】室内照明に影響されずクリアな色味で再現!

 

【プロのワザ!】

V30+の優れた接写性能を生かし、さらに近寄ることでボリューム感を出した。また霧吹きで水滴をつけて、果物のみずみずしさを強調している。

 

 

人工知能技術「ThinQ AI」対応でなにが変わった?

1.被写体をAIが自動で分析する進化系オート

画面内の被写体をAIが分析し、「人」や「食べ物」「都市」など8つのカテゴリーに適したモードが自動選択される。さらに、シーンに応じて各種設定を最適化してくれる。

 

 

2.商品の類似画像を即座に検索できる!

Qカメラの「フォト検索」機能を使うと、撮った直後に画像サイトPinterestへつながって、類似画像の検索を行うことができる。名前のわからない商品の判別などに役立つ。

 

 

3.暗い場面も明るく撮れるモードが追加!

新機能ブライトモードでは、4つの画素を1つとして処理するセンサービニング技術を駆使。受光面積が広がり、暗所でもフラッシュなしで低ノイズの写真を撮影できる。

 

 

NTTドコモ
V30+ L-01K
LG製

F1.6という明るさを誇る標準レンズに加え、画角120度という超広角レンズを搭載したAndroidスマホ。約6インチの大画面ながら手になじむ薄型軽量デザインも魅力だ。

1ボタン1機能という固定概念を捨てよ! プロが教える究極のカスタマイズ方法――『CAPA 2018年8月号』

僕は、普段ニコンのデジタル一眼レフをメインカメラとして使用している。そのほか、ミラーレス一眼やコンパクトデジカメも状況に応じて使い分けている。

 

メインのデジカメに関しては、自分の使いやすいようにボタン類によく使う機能を割り当ててカスタマイズしている。長年使っているので、操作時にそれほど迷ったりすることはほとんどない。

 

 

メインカメラ以外は結局初期設定のまま

問題は、メイン以外のカメラだ。やはり操作に関しては大きく違うことが多い。一応使いやすいように、背面などにあるボタンによく使う機能を割り当てたりしてカスタマイズしているのだが、機種ごとにボタンの数や位置も異なるため覚えられるわけもなく、メインのカメラ以外はほぼ初期設定で使うという感じになっている。

 

例えば、オートフォーカスの測距点を変更した場合。メインカメラはボタン一発で中央に戻すことができるが、他機種の場合は、そもそも測距点の移動方法からして違っていたり、中央に戻すにも違う動作が必要になるなど、ややこしい。

 

また、ISO感度やホワイトバランスの変更なども頻繁に行うため、割り当てるボタンを変えたりするものの、カスタマイズした結果、ボタンにアイコン表記されている機能と異なってしまうため迷ってしまい、結局初期設定のままだったりする。

 

 

複数ボタンに同一機能を割り当てるというカスタマイズ

このようなカスタマイズ問題に対するひとつの答えを、『CAPA 2018年8月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)内の特集「俺の/私のカメラ・カスタマイズ」という特集で見つけた。

 

この特集は、プロカメラマンのカメラ設定項目のカスタマイズを紹介している。いろいろ役立つ設定が掲載されているのだが、僕が一番感銘を受けたのが、ポートレート撮影で有名な増田賢一氏のカスタマイズだ。

 

増田氏は、僕と同じニコンのデジタル一眼レフ「D750」と「D500」をメインに使っている。両機種とも操作系統は似ているので、同時に使うのにとてもいいと感じる。

 

しかし、ニコン以外の機種ではやはり戸惑うこともあるようだ。そこで増田氏が編み出したカスタマイズがこちら。

ソニーやルミックスなどは、カスタムキーが多くて自由度が高い反面、覚えきれない場合も多い。そんなとき、一部付近のボタンすべてに同じ機能を割り当て、手探りでも迷わず操作できるようにしている。

『CAPA 2018年8月号』より引用

 

これは目から鱗だった。どうしても、1つのボタンに1つの機能を割り当てるという固定概念があり、4つボタンがあったら4つの機能をそれぞれに割り当てようとしてしまっていた。

 

デジカメの背面にはよく上下左右にボタンが配置された十字ボタンがある。僕なら、上に「ISO」、下に「ホワイトバランス」、右に「セルフタイマー」、左に「連写設定」などというように、それぞれ機能を割り当ててしまう。正直言えば、左右のボタンに割り当てた機能なんかはほとんど使わないのだが、ボタンが余っているからしかたなく割り当てるといった感じだ。

 

しかし、増田氏は違う。例えば、十字キーのボタン4つにすべて「ISO」を割り当てるということなのだろう。これなら、アバウトに十字キーを押すだけで、どれを押しても「ISO」の機能が立ち上がる。

 

頭のよい人というのは、こういう発想ができる人のことを言うのだろう。

 

1ボタン1機能という固定概念よ、さらば

かたくなに、1ボタン1機能ということに無意識にこだわり、使いもしない機能にボタンを無駄遣いしていた自分が恥ずかしい。

 

さっそくデジカメの設定を見直して、ボタンの割り当てについて検討してみたいと思う。これがうまくいけば、かなり撮影のときに迷うことがなくなるはずだ。みなさんも、自分がよく使う機能を複数のボタンに割りあててみてはいかがだろうか。撮影時のストレスが大幅に軽減されるかもしれない。

 

【書籍紹介】

CAPA 2018年8月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。

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「逸材を撮るならこのカメラ!」プロレスラー・棚橋弘至が認めた本格ミラーレス「FUJIFILM X-H1」

「タナハシ~!」黄色い歓声の響く後楽園ホール。最近のプロレス会場は、「プ女子」(女性のプロレスファン)と呼ばれる新たなファン層に牽引されるように、活気に満ちあふれています。そして、そのファンの多くがカメラやスマホを手に試合を撮影しています。しかし、プロレスに代表されるような、動きが速く照明が限られた室内でのスポーツ撮影はブレやピンボケが発生しやすく、上手く撮るのが非常に難しい被写体。そこで重要になるのが、高感度やAF性能に優れたカメラと、被写体に最適化したカメラ設定です。

 

GetNavi webでは、そうしたプロレス撮影向きのカメラや設定を知って、かっこいいプロレス写真を撮ってもらいたい! ということで、スポーツ写真家の山田高央さんを講師にプ女子読者を招待しての撮影会を実施。山田さんオススメの富士フイルム製ミラーレス一眼「FUJIFILM X-H1」と山田式プロレス用スペシャル設定を駆使して、存分に撮影を楽しんでいただきました。

 

さらに後日、撮影会当日の試合に出場し、今回の参加者がともにファンだという新日本プロレスの棚橋弘至選手に3人の作品をプリントして見ていただき、山田さんとともにプロレスやプロレス写真の魅力、面白さなどについて語ってもらいました。本稿では撮影会~インタビューまで、その一部始終をお届けします!

↑「色鮮やかで力強い写真を撮っていただけて感激です。表情などもすごくシャープに撮れていてスゴイ! X-H1は軽くて、操作も簡単。しかも、AFが速い! プロレスの試合を撮るならコレ! ですね」(新日本プロレス・棚橋弘至選手)。棚橋選手のインタビューは記事後半でたっぷりご紹介!

 

【今回紹介する製品はコチラ!】

富士フイルム
FUJIFILM X-H1
実売価格25万8660円(ボディ)

仕上がりの良さで定評のある「フィルムシミュレーション」や高感度性能に加え、シリーズ初のボディ内5軸手ブレ補正、フリッカー低減撮影機能などを備えるハイパフォーマンスモデル。防塵・防滴・耐低温構造を持つ高剛性・高耐久ボディも魅力です。撮影会では、このボディに小型で高性能な望遠ズームレンズ「フジノンレンズ XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS」(実売価格8万460円)を組み合わせて使用しました。現在、期間内(~2018年9月30日)に購入した場合に3万円がキャッシュバックされるキャンペーンも実施中。

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ロープにピントが合って選手がピンボケ――“プロレス撮影あるある”解決法とは?

撮影会当日、まずはカメラの使い方や撮影時の設定、撮り方のコツなどを山田高央さんが作品を交えながらレクチャー。その後、後楽園ホールに移動し、FUJIFILM X-H1(以下、X-H1)を使って実際の試合の写真を撮る、というプログラムです。

【講師】

山田高央さん。1968年東京都出身。日本写真芸術専門学校卒。出版社写真部を経て2005年からフリーとして活動開始。週刊誌・月刊誌などではスポーツ・ポートレートなどジャンルを超えて多方面で作品を発表している。日本スポーツプレス協会会員・国際スポーツプレス協会会員。

 

【参加者】

小山さん。海外遠征も厭わないプロレス好きで、普段はコンデジを使用。選手がピンチのときの表情が好きだが、ぶれてしまうことが多く、なかなか上手く撮れないと悩み中。

 

石塚さん。棚橋選手が好きでプロレスを見るようになり、写真も撮るようになったという。高倍率ズーム機のオート機能で撮影を楽しむも、ブレやピンボケ、露出アンダーなどで苦しんでいる。

 

野口さん。気合を入れてミラーレス一眼を購入するも、ロープにピントが合ってしまい、ピンボケになることが多いそう。

 

山田さんによると、プロレスを客席から撮る場合には、

①ロープが邪魔でピントが合わない

②シャッター速度が遅くなってぶれる

③照明の加減によって露出が変化しやすい

という3つが問題になってくるといいます。

 

①については、AF測距点の位置をいかに素早く、最適な位置に合わせられるかがポイント。ピントは必ずしも顔に合わせるのではなく、顔とほぼ同じ距離にあり、かつ比較的動きの緩やかな胸の位置などで合わせると、合わせやすいとのこと。②については、被写体を止めて写すにはシャッター速度を目安として1/1000秒以上にする必要があり、そのためにはISO感度を上げて撮らないと露出アンダー(暗く写る)になるため、高感度時の性能がキモになります。③については、写真の明るさを一定に保つ必要があり、自動露出ではなく、マニュアル露出の使用がオススメとのこと。

 

これらの条件を考えると、AF測距点の操作がしやすく、高感度でも画質が破綻しない、しかも連写に強いというX-H1はプロレス撮影にぴったりだと、山田さんは語ります。蛍光灯などの照明のちらつき(フリッカー現象)による露出や色のばらつきを低減する「フリッカー低減機能」が搭載されている点も、室内スポーツ撮影における確実性を高めてくれるでしょう。

↑X-H1は、フォーカスポイントを直感的に動かせる「フォーカスレバー」を背面に装備。ファインダーをのぞきながらでも、ロープの合間をぬうようにピントを合わせることができます

 

↑上面には感度ダイヤル、シャッタースピードダイヤルという専用ダイヤルを装備。難しい印象のあるマニュアル撮影も手軽に行えます。また、大きなサブ液晶モニターで細かな設定状況が一目でわかる点も◎

 

↑AF-Cモード時の動体追従性を、被写体やシーンに応じて3つのパラメーターで細かく設定可能。「加速減速に強い」「激しい動きに強い」など5つのプリセットに加え、ユーザーカスタムにも対応します

 

↑高精細で視認性の高い、369万ドットの大型EVFを装備。連写モードを中速の「CM」にすると、ブラックアウトする時間が短くなり、動く被写体も快適に追いかけることができます

 

そのほか、ホワイトバランス(WB)などもオートでは多少のタイムラグが出る可能性があるので、固定するほうがチャンスに強くなるそうです。それらを踏まえた、プロレス撮影用のオススメ設定が以下の表のようになります。

【山田式プロレス用“スペシャル設定”(後楽園ホール版)】

↑「フィルムシミュレーション」は、フィルムメーカーである富士フイルムならではの絵作り機能。プロレス撮影では、スタンダードである「PROVIA」に設定し、なおかつWBを3600Kにすることでやや赤寄りの鮮やか描写となり、筋肉を美しく表現できます

 

実際の撮影での狙いとしては、選手がコーナーポストに登っているシーンなどは写真撮影に邪魔なロープがなく、確実に押さえたいシーン。さらに、試合中でも選手がにらみ合っているシーンや組み技が決まったシーンなどは、比較的動きが緩やかなので狙いどころです。そのほか、動きが速いシーンは狙いにくいですが、その場合は動きを予想しながら、最適なピントの位置を考えつつ構図を決めるのがポイントです。

↑講義では技術的な指導に加え、「何よりもあきらめないことが重要。連写するのであれば、イメージしている動きが終わるまでは連写を止めない。あるいは、狙った次の瞬間も撮ってみる。そうしたことで、運を呼び寄せるのも撮影のコツ」と山田さんは語ります

 

↑初めて手にするX-H1に興味津々の参加者。がっちりしたボディですが、約673g(レンズは除く)と見た目の印象ほど重くはなく、グリップもしっかりしているため女性でも無理なく扱えます

 

「単なる記録じゃない楽しさがあった」クリアな描写に大満足!

講義のあとは、いよいよ後楽園ホールに移動です。イベント当日もホールは満員。周りを見渡すとカメラを持った方も大勢いて、気持ちが盛り上がってきます。ということで、参加者の皆さんに試合前の意気込みを聞いてみました。

「仕事では一眼も使ってはいるのですが、X-H1はファインダーがキレイで期待しています。かわいい表情をアップで狙えたらと思います」(小山さん)

「躍動感のあるシーンを狙ってみたいですね。本格的なカメラで(グリップがしっかりしているので)持ちやすいです。あと、いい写真が撮れたら自分で大きなパネルに仕上げたいと思います。」(石塚さん)

「あわてずに撮りたいシーンをじっくり撮れたらと思います。ロープに邪魔されずにピントが合わせられるかどうか、挑戦してみます」(野口さん)

↑後楽園ホールは満員。試合が近づくにつれ、会場の熱気が高まっていきます。ファンのコールや拍手が続き、選手が入場。いよいよ試合開始です!

 

↑みなさん、撮影中は真剣そのもの。決定的瞬間を収めようと、夢中でシャッターを押していました

 

試合前半は少し緊張気味でしたが、後半はカメラにもかなり慣れてきたようです。当日、棚橋選手はセミファイナルの出場で、ちょうどいいタイミングでの撮影となりました。熱戦が終わり、3人とも数百枚の写真を撮って満足した様子。撮影後の感想を聞いてみると、

「いつもよりもキレイに撮れていてうれしかったです。アップで撮れて、新たな萌えポイントも見つかるなど、単なる記録じゃない楽しさがありました」(小山さん)

「ファインダーをのぞいただけでもキレイで、撮っていてテンションが上がりました。瞬間瞬間がぶれずに髪の毛までキッチリ撮れていてすごかったです」(石塚さん)

「思った以上にAFが合っていました。クリアに撮れて、満足度は100点でした」(野口さん)

みなさん、いままでの失敗を克服しつつ、撮影を楽しんでいただけたようです。試合はもちろん、最新一眼で撮るプロレス写真の仕上がりに、心底満足されていた表情が印象的でした。

 

こちらが参加者のみなさんが実際に撮影した写真。ベストな1枚を山田カメラマンのコメントとともにどうぞ!

↑小山さん撮影。「フレーミングを横にとり、相手選手とレフェリーを画面いっぱいに入れることで、リング上の緊張感を表すことができました。相手に向けられる棚橋選手のシャープな視線が勝負の厳しさを感じさせてくれます」(山田さん)

 

↑石塚さん撮影。「相手選手をコーナーに追い込み攻め続け、次の技を繰り出す僅かな合間に見せた、棚橋選手の気合いに満ちた表情が見事に写し出されています。被写体から目を外さない心掛けが、このような素晴らしい作品を生みました」(山田さん)

 

↑野口さん撮影。「試合前のアナウンス、彼の耳には全く聞こえていないような集中力。棚橋選手の表情から緊張感が伝わってきます。一瞬の動きも見逃さず捉えることで、真剣勝負を十分に感じさせてくれる作品となりました」(山田さん)

「写真1枚で多くのことが伝わる」棚橋選手ロングインタビュー

後日、参加者のみなさんの写真を見てもらうため、山田さんとともに棚橋選手を取材させていただきました。写真を見た瞬間「この写真いいなあ~」と一言。今回使用したX-H1にも触っていただきましたが、「持ちやすくて操作しやすい」と大変お気に入りのご様子でした。

 

――早速ですが、普段ファンの方が撮られた写真を目にされる機会はありますか?

棚橋弘至選手(以下、棚橋):最近、リングサイドで写真を撮ってくださる方が増えて、すごくうれしいんです。そこで、ポーズを少し長くとるようにしていますし、シャッターチャンスには合図もしています。ビッグマッチだと、そうしたシーンが特に増えますね。写真をツイッターなどのSNSにアップされている方もいるので、けっこう写真を目にする機会は多いです。

 

――では、今回の参加者の方の写真をご覧になられての感想はいかがでしょうか?

棚橋:この写真、いいなあ~。やっぱり、被写体もいいのかな(笑)。プロレスの試合って動画で見ることが多いと思うのですが、実は印象的なシーンというか、いわゆる“名シーン”と呼ばれるものは、写真のほうが記憶や記録に残るので、1枚の写真に残したいという気持ちがあります。そんななかで、いまはたくさんのファンのみなさんが写真を撮ってくださるというのは、本当にありがたい。その写真をSNSなどで見た方がプロレスを好きになってくれる可能性もありますし。

SNSや口コミを通じて、ファンの方が新しいファンを増やしてくれているのですが、そのときに1枚の写真があるかどうかで印象が変わると思うんです。例えば、同じ「面白かった」というツイートでも、そこに1枚の写真がつくだけで面白さが伝わりやすい。まさに「百聞は一見に如かず」です。文字が少なくても写真1枚で多くのことが伝わりますよね。

↑「様々な表情を撮っていただいていて、うれしいですね。しかも、髪の毛までシャープ。枝毛まで写ってそうですね(笑)」(棚橋選手)

 

――今回の撮影で使用したX-H1はBluetoothによるワイヤレス通信に対応していて、手軽にスマホに転送できるのでSNSへの投稿も簡単なんです。ところで、ご自身でも写真を活用される機会はありますか?

棚橋:巡業で各地を周っていますが、そうしたときに、自分がどこにいって、何を食べて、何を見たのか……それらを撮った1枚の写真を添えてブログなどにアップするようにしています。そうすることで、ファンの方にも追体験してもらえると思うので。

 

――写真はご自分で撮っていらっしゃるのですか?

棚橋:基本的に写真はすべて自分で撮っています。例えば、セルフタイマーを使ってモデル風に歩いているシーンを撮ってみたりとか。ときにはタイミングが合わなくて、失敗したりもするんですけどね(笑)。試行錯誤しています。

↑「1枚の写真で伝わることの多さを日々実感しています。それだけに、ブログの写真なども大切にしているんです」(棚橋選手)

 

――選手の立場から見たプロレス写真の面白さについて教えてください。

棚橋:リング上には喜怒哀楽が満ちていて、試合前の集中している顔だったり、相手に対して気迫で押している顔だったり、ときにはやられて苦しみもがいている顔だったり、様々なシーンがあると思いますが、そうした様々な表情を見られるのも写真の良い点だと思います。自分で見て気づかされることも多いですね。(参加者の写真を見ながら)……少し、ダイエットしなきゃいけないかな? G1(※)に向けて頑張らないと……。今日は歩いて帰りますね(笑)。

※毎年恒例の“真夏の最強戦士決定戦”「戦国炎舞 -KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28」のこと。インタビューは本大会の開幕前に行いました

↑棚橋選手自身が撮ってほしいシーンについてうかがうと、「先日、棚橋選手は横顔がかっこいいですねって言われたので、棚橋を撮るなら横顔でってことで。じゃあ、正面はどうなんだという話ではあるんですが(笑)」と笑顔で語ってくれました

 

――読者の方の写真に続いて、プロの写真家である山田さんがX-H1で撮られた写真もご覧ください。

山田高央カメラマン(以下、山田):撮る側からすると、コーナーポストに上がったときやキメのシーンで少しタメを作っていただけると、私だけでなく、一般の方も撮りやすいと思うのですが、棚橋選手はそうした点も気を遣っていただいているんですね。撮影するファンにとっては本当にうれしいはず。一般の方もそうしたシーンが1枚でも撮れると、満足度が高いのではないかと思います。

↑入場後、ポストに上って決めポーズをとる棚橋選手。こうしたシーンでは選手が静止してくれることも多く、大きなシャッターチャンスに!(撮影/山田高央)

 

↑パートナーとの交代を待つ棚橋選手の真剣な一瞬の表情を捉えた1枚。ズームでぐっと寄って表情を切り取ると、選手の新たな一面が見えてきます(撮影/山田高央)

 

↑客席からだと、どうしてもロープが被ることが多くなりますが、X-H1のフォーカスレバーを駆使すればロープを避けてのAFも容易です(撮影/山田高央)

 

↑技を掛け合う激しいシーンでは、ある程度動きを予測してシャッターチャンスを待ちましょう。必ずしも画面内でロープを水平にする必要はなく、むしろ斜めになっているときのほうが躍動感が出る場合も(撮影/山田高央)

 

棚橋:さすがプロですね。画角にキチッと収まっていて、1枚1枚の表情がすべて違っている。選手の側では、写真を見るとどんな気持ちで試合をしていたかを思い出すことができるのですが、ファンの方が見ても、その時々の表情などから、シーンや感情を想像していただけると思います。そういう点でも写真は良いですよね。

 

――今回は山田さん含めて、このX-H1で撮影していただきました。棚橋選手も、よろしかったら少しカメラを触ってみてください。

棚橋:おっ、連写が速いですね。しかもAFも速い。撮りたいところに瞬時にピントが合う。以心伝心って感じですね。一眼カメラって少しハードルが高い印象もあったんですが、これは意外と軽くて撮りやすいです。操作も簡単だし、使っていくとカスタマイズできる部分も多いと思うので、初心者でもハイアマチュアでもプロでも撮影が楽しめそう。プロレスの試合を撮るなら、このカメラって感じですね。写りも、表情だけでなく髪の毛の1本1本まで見事に解像してますし。

↑「これは“100年に一台の逸カメラ”だ!!」(棚橋選手)

 

山田:私は普段の仕事ではリングの下から撮っているので意識していなかったのですが、今回のように客席から撮ると、やはり選手の前にロープが入るので、難しいケースもあるんですよね。その点、このカメラはフォーカスレバーでピントの位置を自在に変えられるなど、本当に撮りやすいんですよ。

 

棚橋:よく、ロープにピントが合っていて選手がピンボケになっている写真、ありますよね。

 

山田:そうなんです。今回参加された方からも、ロープにピントが合ってしまうという声が多くて。でも、このカメラは選手にピントが合いやすくて、一般の方でも使いやすいカメラだと思います。

 

棚橋:使いやすさとか、ピントの合わせやすさとか、これはもうプロ泣かせじゃないですか? 色もインパクトがあって、少し“盛れる”感じ。リングは照明が入るので背景が黒くなりますが、先ほど見せていただいた作品だと黒のトーンというか、黒い色のバリエーションもしっかり出ています。いまの時代、写真が盛れるというのは、SNSなどで使う場合などには重要ですよね。

↑「背面モニターもファインダーも見やすくてクリアですね。ピント合わせが特に速い!」(棚橋選手)

 

山田:プロレスのリング上は照明もきれいなので、そうした黒い色のトーンなどがきれいに写ると、選手もよりかっこよく撮れると思います。色も濃くそれでいてトーンもしっかり出るので、棚橋選手がおっしゃるとおり、写真が盛れるカメラですね。カッコいい写真が撮りたくて、今日は棚橋選手が出るから見に行こう! という方もいるのではないかと思います。そんな方に使ってもらいたい1台です。

 

棚橋:そうだと僕もうれしいですね。これだけ情報やエンタテインメントが数多くあるなかで、名前と顔を覚えてもらえるというのは本当に重要だと思います。会場でも、顔と名前が一致している選手は、応援しやすいと思いますし、そのぶん、声援も増えます。写真ももっと撮ってもらいたい。ただ、入場のときは拍手もしてもらいたいので悩ましい……。2回拍手して1回撮るって感じでお願いできるといいですね(笑)

 

――試合も写真も楽しんでほしいということですね。

棚橋:そうですね。もっともっと楽しんでほしいですね。試合を楽しんで、帰って写真を見て楽しんで、さらにプリントして楽しんでと1粒で3度楽しめる。そんな楽しみ方をしてもらえればと思います。

↑取材当日はA1サイズにプリントしたパネルも用意。大きくプリントして楽しめるのも一眼ならでは

 

――それでは最後になりますが、今回の参加者の方と読者のみなさんにメッセージをお願いします。

棚橋:みなさんにたくさん写真を撮って頂いているおかげもあり、いま、プロレスはさらなる発展が感じられるものになっています。もっといい写真を撮っていただけるように、我々ももっといい被写体であるために……僕もダイエット頑張ります(笑)。7月14日の大田区総合体育館から8月12日の日本武道館まで、G1 CLIMAX 28という全国的なシリーズも行われます。ここは1つ優勝して、優勝旗を振り回すといった感じで、絵になるシーンを目指しますので期待してください。最後に、GetNavi webとCAPA CAMERA WEBをご覧のみなさん、愛してま~す!

今回は3人の読者の方にFUJIFILM X-H1を使ってプロレス撮影を楽しんでいただきましたが、参加者の方はもちろん、指導していただいた山田さん、さらには被写体となっていただいた棚橋選手も含めて、みなさん納得の写りを得ることができました。

 

高感度に強く、フィルムシミュレーションにより色鮮やかでトーンも美しい。そんな富士フイルムのカメラの特徴に、快適なAFやクリアなEVF、高速連写など、ハイパフォーマンス機ならではの魅力がプラスされたFUJIFILM X-H1。このカメラなら、撮るのが難しい室内スポーツも楽しく撮れる――そんな魅力を存分に実感できるイベントになりました。読者のみなさんも、プロレスをはじめ、室内スポーツを撮るならFUJIFILM X-H1で存分に撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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取材・執筆/河野弘道  モノ・状況撮影/我妻慶一

ソニー「RX100」、6代目でついに……!! 待望の「望遠」と「タッチパネル」を手に入れた歓喜のレビュー

ソニー「RX100」シリーズは、胸ポケットサイズの小型ボディに1型センサーを搭載した高級コンパクトデジカメです。その6代目として「Cyber-shot DSC-RX100M6(以下、RX100M6)」が登場。シリーズで初めて光学8倍ズームやタッチパネルを採用した注目機です。その実写レビューをお伝えしましょう。

↑ソニー「Cyber-shot DSC-RX100M6」。実売価格は14万4730円

 

これまでとほぼ変わらない胸ポケットサイズのボディのまま高倍率化!

RX100M6最大の見どころは、ズームの高倍率化を図り、望遠撮影に強くなったこと。35mm判換算の焦点距離は24~200mm相当。既存モデル「RX100M5」の24~70mm相当に比べた場合、ワイド端(広角端)の広さはそのままで、テレ端(望遠端)の焦点距離が倍以上長くなっています。

 

これがどれほど描写に違いを与えるのか。まずは、同じ場所で撮ったワイド端とテレ端の写真を見てください。

↑ズームのワイド端で撮影。高倍率化しつつもワイド端の焦点距離はシリーズの3代目「RX100M3」から5代目「RX100M5」までと同じく、24mm相当(35mm判換算)を維持。広がりのある構図で風景やスナップを撮影できます

 

↑ズームのワイド端の状態。電源ボタンを押すと、前面のバリアが開いてレンズがせり出し、約1.4秒で素早く起動します

 

↑ズームのテレ端で撮影。ワイド端の写真とほぼ同じ位置から撮影していますが、特定の部分のみを大きく引き寄せたフレーミングが楽しめます

 

↑ズームのテレ端の状態。ズームアップすると、レンズの前玉部分がさらにせり出します。なお、ズームレバーの指があたる部分には従来機にはなかった凹凸が加わり、操作時の手触りが向上。細かいですが、うれしい改良です

 

これまでのシリーズとほぼ変わらない胸ポケットサイズのボディに光学8倍ズームを凝縮したことは、ただただお見事です。しかも画面周辺までの高解像を維持。PCのディスプレイ上で等倍表示にした場合、上のワイド端の写真では川沿いの歩行者まで、テレ端の写真では展望室の観客の姿までしっかりと確認できます。

 

レンズはやや暗くなったものの描写力は十分!

レンズ開放値はワイド端がF2.8で、テレ端がF4.5。既存モデルRX100M5のワイド端F1.8、テレ端F2.8に比較すると、1と1/3段ほど暗くなっています。ここは、高倍率化と薄型軽量ボディを両立するためには仕方がない部分でしょう。これが影響するシーンとしては、例えば室内や日陰といった薄暗いシーンで動きのある被写体を狙う際、被写体ブレを防ぐためにある程度ISO感度を高めにすることが必要になります。

↑200mm相当の長い焦点距離は、動物園などでのスナップ用にも好適。ただし光量が乏しい場所では高感度を利用して被写体ブレを抑えることが欠かせません。この写真はISO640で撮影

 

手ブレ補正は、これまでと同じく光学式の補正機構を採用。電子ビューファインダーを利用しながらカメラをしっかりと構えた場合、ズームのテレ端をシャッター速度1/15秒で撮影しても手ブレはほとんど見られませんでした。

↑ズームのテレ端を使用し、シャッター速度1/15秒で撮影。靴の縫い目までシャープに再現しつつ、背景には滑らかなボケが生じています

 

レンズの最短撮影距離(レンズ先端から被写体までの距離)は、ワイド端で8cm、テレ端で100cm。特に接写に強いというほどではありませんが、植物や小物などのクローズアップ撮影が気軽に楽しめます。下の写真は、ズームのテレ端にセットし、最短撮影距離付近で撮影したものです。

↑最短撮影距離付近で撮影。この写真は、200mm相当となるズームのテレ端を使用していますが、50mm相当前後のズーム位置の場合、さらに被写体を大きく捉えることも可能です

 

AFは、位相差AFとコントラストAFを併用する「ファストハイブリッドAF」を既存モデルRX100M5から継承しています。そのうえで、処理エンジンなどのブラッシュアップによって合焦速度が向上。メーカーでは世界最速の合焦速度0.03秒を謳っています。試用では、シーンを問わず快適にピントが合うAF性能を実感できました。位相差AFの測距点が315点と多く、画面のほぼ全域をカバーしているので、画面端にある被写体にも素早くピントが合うことも便利に感じました。

↑路上のパターンに重なる人影に注目しながら、画面上部の歩行者にピントを合わせて撮影。約10カットを高速連写し、影のバランスが最もいい1枚を採用しました

 

↑RX100シリーズでは初めてタッチパネルに対応。タッチ操作による測距点の選択や撮影、マニュアルフォーカス時の拡大表示などがスムーズに行えます。また、電子ビューファインダー利用時は、液晶上をなぞって測距点を動かすタッチパッド機能が使えます

 

連写は、最高24コマ/秒に対応。既存モデルRX100M5と同じく非常に高速です。しかも連続撮影可能コマ数は150枚から233枚に向上。動物や乗り物、スポーツなどの撮影にも役立つでしょう。

地味!? にうれしいファインダーとチルト液晶の変更点

電子ビューファインダー(EVF)には、0.39型/約235万ドットの有機ELを搭載。このスペック自体は既存モデルRX100M5と同じですが、自動ポップアップの仕組みが改良されました。従来は上にポップアップさせたあと、接眼部を引き出すという手間が必要でしたが、RX100M6ではボディ側面のレバーを押すというワンアクションですぐに使用可能になっています。

↑ワンアクション化によって素早く使用できるなど、操作性が改良された電子ビューファインダー。一方で、接眼部の周辺にあった小さな枠がなくなったため、のぞいたときに外光の影響を感じやすくなった点は少々残念。上部にある視度調整レバーが動きやすい点にもやや注意

 

↑晴れた日の屋外など液晶モニターが見えにくくなるシーンでは、電子ビューファインダーが重宝します

 

液晶モニターには、3型/約92.1万ドットのTFTを搭載。RX100M5の約122.8万ドットに比べるとドット数は低下していますが、操作感は進化しました。シリーズ初となるタッチパネル対応になったほか、チルト可動の範囲が拡大しています。

↑液晶モニターのチルト可動は、既存モデルRX100M5では下方向に最大45度までしか開きませんでしたが、RX100M6では下方向に最大90度まで開きます

 

↑チルト可動の角度拡大によってハイアングルからの撮影がいっそう楽になりました。上方向については、これまでと同じく最大180度に対応。自分撮りもスムーズに行なえます

 

そのほかには、フォーカスエリアの登録機能やフォーカスエリアの「ゾーン」、ハイライト重点測光、画面全体平均測光、5段階のレーティング機能、好きな項目を登録できるマイマニュー機能などに新対応しています。既存モデルRX100M5と比べた場合、EVFの表示タイムラグの軽減や高感度ノイズの低減、瞳AFの追従性向上なども図られています。

 

さらに、メニューの画面デザインが一新され、細かい機能や設定へのアクセス性がよくなったことや、各種ボタンのカスタマイズがいっそう柔軟に設定可能になった点も見逃せません。

↑フォーカスエリア登録機能では、任意のフォーカスエリアを登録でき、特定のボタンを押すことで素早く呼び出せます。例えば、普段はフォーカスエリアの「ワイド」を使ってスナップ的な撮り方をし、厳密に合わせたいときは事前に登録した「フレキシブルスポット」に切り替えるといった使い方ができます

 

↑測光モードに2つの新モードが追加。「ハイライト重点測光」は被写体の白とびを抑えて撮影したいときなどに、「画面全体平均測光」は同じ被写体を構図や距離を変えながら撮影したいときなどに役立ちます

 

↑オートホワイトバランスは「標準」のほか「雰囲気優先」「ホワイト優先」が選択可能になりました。例えば、室内の電球光の色を残したいときは「雰囲気優先」が、完璧に補正したいときは「ホワイト優先」がそれぞれ役立ちます

 

↑動画機能も強化。S-Gamut3.Cine/S-Log3やS-Gamut3/S-Log3に対応したピクチャープロファイルなど、プロ仕様の設定が選択できます

 

望遠撮影を気軽に楽しみたい人に最適! レンズの明るさを優先するなら「RX100M5A」もアリ

トータルとしては、ズームレンズの高倍率化に加えて、電子ビューファインダーや液晶モニターの改良など操作面にもさまざまな進化が見られ、完成度の高いコンパクトデジカメに仕上がっています。

 

個人的に気になったのは、これまでと同じくグリップ部が平坦で滑りやすく、持ちにくく感じることです。筆者のような手の大きなユーザーは、オプションの「アタッチメントグリップ」や8月発売予定の「シューティンググリップ」が必須かもしれません。

 

ズームの倍率アップにともなってレンズの開放F値が暗くなったことについては仕方ありません。レンズの明るさを優先したい人は、既存モデルRX100M5を、あるいはRX100M5の操作性と機能を向上させた後継モデル「RX100M5A」(7月13日発売/実売価格11万3270円)を検討するのがいいでしょう。

 

RX100M6は、24mm相当の広角撮影に加えて、最大200mm相当の望遠撮影を気軽に楽しみたい人に最適なモデルです。実売価格14万円前後はやや高めに感じますが、薄型軽量ボディながら、1型センサーとチルト式液晶、高倍率ズームというすべての条件を兼ね備えたカメラはほかにはありません。高価なりに、得られる満足感も高い――。そんな高級志向のカメラといえそうです。

↑外形寸法は幅101.6×高さ58.1×奥行き42.8mmで、重量は約301g。ポケットに入れて持ち歩いても大きな負担は感じません

 

 

上質なカメラはスペックだけじゃ語れない!! “10のこだわり”から解き明かす「OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II」の魅力

カメラはともすると画素数や連写といった数字(スペック)だけに目がいってしまいがち。しかし、長く使う“相棒”として考えると、手にしたときの質感や細部の作りこみが満足感を左右する重要なポイントになります。本稿では、そんな使い心地を徹底追求したカメラ、「OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II」のこだわりを見てみましょう。お得なレンズキットの発売とキャッシュバックキャンペーンが始まったばかりの、いま注目の逸品です。

 

【今回ご紹介する至高の逸品】

OLYMPUS
OM-D E-M1 Mark II
実売価格(税込):23万5440円(ボディ)、26万7840円(12-40mm F2.8 PROキット)

OLYMPUS OM-D E-M1 Mark IIは、プロや写真愛好家から熱い支持を受けているミラーレス一眼。AF/AE追従で最高18コマ/秒、AF/AE固定なら最高60コマ/秒という驚異的な高速連写をはじめ、高速AFやボディー内手ぶれ補正、防塵防滴ボディーといった高い性能・機能を備えた、同社のフラッグシップモデルです。今回新たに、画質と使い勝手のよさに定評のある標準ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」がセットとなった「12-40mm F2.8 PROキット」が新登場しました。

■製品の詳細情報はコチラ
https://olympus-imaging.jp/product/dslr/em1mk2/

 

細部に宿る名機の魂――満足感を高める「10のこだわり」

OM-D E-M1 Mark IIが人気の理由は、フラッグシップにふさわしい高い性能や高画質に加え、どんなシーンで使っても常に快適に撮影が楽しめる、そのユーザービリティの高さといっていいでしょう。

 

では、具体的にOM-D E-M1 Mark IIのどこがどういうふうに快適で使いやすいのでしょうか。その魅力を10のこだわりから探っていきましょう!

 

【こだわり1】

手になじむ深いグリップ

OM-D E-M1 Mark IIを手にしてまず感じるのは、グリップの握りやすさです。前面の深い凹みには中指が、背面に広く設けられたサムグリップ部には親指がそれぞれフィットし、指にラバーが吸い付くような手触りを感じながら、ボディーをバランスよく支えることができます。右手だけでもしっかりと構えられますし、そのうえで左手をレンズの下から支えるようにして添えると、完璧なホールディングが得られます。

 

【こだわり2】

見やすい電子ビューファインダー

一般的にカメラを手に取ったら、次にカメラを顔の高さまで上げて、ファインダーをのぞきます。ごく当たり前の動作のように思えますが、実は、これがすんなりとできるカメラは意外と多くありません。

 

その点、OM-D E-M1 Mark IIは電子ビューファインダーがレンズ光軸上にあり、ボディーとファインダー、グリップ、レンズのそれぞれの配置バランスがきっちりと考えられています。そのため、カメラを真っ直ぐに持ち上げたときに、ファインダー接眼部がちょうど目の位置にきます。それゆえに、「手に取る、持ち上げる、ファインダーをのぞく」という一連の動作が非常にスムーズなのです。

 

【こだわり3】

心地よいシャッターフィーリング

実際の撮影で使い心地を決める、特に大切な要素といえるのが、シャッターボタンのフィーリングです。OM-D E-M1 Mark IIのシャッターボタンは、グリップを握ったときに人差し指が自然に掛かる場所に配置されています。

 

そして、シャッターボタンを押したときのレリーズ感は絶品。位置に加え、傾斜の角度や手触り、指があたる部分の面積、半押しまでの感触、全押しまでの深さ、レリーズ音、振動といったことをすべて計算したうえで設計されていることを実感できるでしょう。

 

【こだわり4】

ほどよいトルク感のあるダイヤル

各種のダイヤルの操作感も大切です。OM-D E-M1 Mark IIは、フロントダイヤル、リアダイヤル、および撮影モードダイヤルという3つのダイヤルを装備していますが、いずれも適度な大きさとほどよいトルク感を備えています。これにより、気持ちよく、かつ正確に各種の設定値をコントロールすることができます。

 

【こだわり5】

滑らかに動くバリアングル液晶モニター

OM-D E-M1 Mark IIは、バリアングル液晶モニターを搭載し、カメラの向きの縦横を問わず、自由なアングルから撮影しやすいことが特徴の1つです。しかも、ヒンジ部の動きが滑らかで、開閉の動作は極めてスムーズ。ガタつきはまったく見られず、強度的な安心感もあります。

カメラにはさまざまな可動部がありますが、なかでもバリアングル液晶モニターは特に動きが大きく、撮影中に頻繁に動かす部分だからこそ、開閉の滑らかさと剛性感が大切です。

【こだわり6】

素早く確実に押せる背面ボタン

一眼カメラ、特にハイスペックモデルの上面および背面には、各種の操作ボタンが所狭しと配置されています。初めて手にしたビギナーの場合、これらの数多いボタン類にハードルの高さを感じるかもしれません。

 

OM-D E-M1 Mark IIにおいても高機能ゆえにボタン類の数はやや多めですが、心配は無用です。いずれも直感操作を意図して効率よくレイアウトされており、各ボタンの役割をいったん覚えれば、その後の操作感は快適そのもの。ファインダーをのぞきながらでも、液晶モニターを開いた状態でも、常に押しやすい位置にボタンがあります。しかも、自分の撮影スタイルに応じて各種ボタンの割り当てを細かくカスタマイズすることも可能です。

 

【こだわり7】

プロの信頼にも応えるダブルスロット

ボディー側面には、SDカードのダブルスロットを装備。常にバックアップを取り、撮影画像を慎重かつ安全に管理しなければならないプロにとっては必須ともいえる仕様です。もちろんアマチュアカメラマンにとっても、その信頼性の恩恵は大きいといえます。

 

【こだわり8】

高級感に満ちた外観デザイン

軍艦部のデルタ形状とシャープな稜線は、フィルムの一眼レフカメラ「OM」シリーズから受け継がれたもの。頑丈なマグネシウム合金外装や精悍なレザートーン塗装と相まって、モノとしての魅力を感じさせる高品位な外観デザインに仕上がっています。

 

【こだわり9】

ハードに使っても安心な防塵防滴構造

OM-D E-M1 Mark IIのボディー各所にはシーリングが施され、防塵と防滴、さらには-10℃の耐低温に対応しています。砂やホコリ、雨、水しぶきなどを気にすることなく、撮影に専念できることは大きなメリット。悪条件だからこそ、人とは違った写真が撮れるチャンスがある、といってもいいでしょう。

 

【こだわり10】

ファームアップによる機能の追加と拡張性

OM-D E-M1 Mark IIは、USBケーブルを使ってPCとつなぐことで、ユーザー自身の手で簡単にファームウェアのアップデート(=ファームアップ)が行えます。こうしたファームアップによって新しい機能を追加したり、機能や操作性をいっそう使いやすく改良できる点も見逃せません。このように進化し続けるからこそ、長く付き合えるカメラなのです。

↑今年2月に行われた「バージョン2.0」へのファームアップでは、新アートフィルター「ブリーチバイパス」に対応。フィルム現像時に行われる「銀残し」の手法を再現し、まるで映画の1コマのような雰囲気のある渋い写真に仕上がります

 

お得なレンズキットが発売&キャッシュバックキャンペーン実施中!

最後に、忘れてはならない情報をお伝えしましょう。それは、こうした魅力満載のOM-D E-M1 Mark IIが、さらにお得に購入できるキャッシュバックキャンペーンがいま実施中であること(8月19日購入分まで)。ボディー単体なら1万円分、満を持して登場したレンズキット「12-40mm F2.8 PROキット」なら2万円分の、UCギフトカードによる キャッシュバックが行われます。

 

特に、レンズキットは、通常であればボディー23万5440円+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO単体9万2448円で計32万7888円のところ、レンズキット+キャッシュバック利用では実質24万7840円となり、なんと約8万もお得に! 購入するにはまたとないチャンスと言えるでしょう。

↑「12-40mm F2.8 PROキット」に付属する標準ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」。F2.8通しの大口径ながら、重量わずか382gの高機動力も魅力のレンズです

 

↑12-40mm F2.8 PROキットで撮影。EDレンズなどを贅沢に組み込み、各種の収差を良好に補正。ズーム全域で切れ味の鋭い描写を実現しています

 

↑12-40mm F2.8 PROキットで撮影。最短撮影距離20cm、最大撮影倍率は35mm判換算で0.6倍相当を誇り、マクロレンズのような接写も楽しめます

 

キャッシュバックキャンペーンがあるとはいえ、20万円を超えるハイエンド機なので、もちろん迷っている方も多いかもしれません。しかし、“モノ”としての良さから得られる満足感や耐久性の高さ、ファームアップなどで長く使えることを踏まえれば、むしろ総合的にはお得。ミラーレス一眼ならではの軽快さ、そして高い防塵防滴性能を備えていることから、夏秋の行楽に連れていく「旅の相棒」としてもオススメです。

■製品の詳細情報はコチラ
https://olympus-imaging.jp/product/dslr/em1mk2/

■キャッシュバックキャンペーンの詳細はコチラ
https://olympus-imaging.jp/event_campaign/campaign/c180606a/index.html

 

※本記事内の価格は、オリンパス公式オンラインショップの価格を参考にしています

 

製品撮影/高原マサキ

旅の相棒にしたい「トラベル三脚」オススメ5選!! とにかく頑丈な“一生モノ”から高コスパモデルまで

最近のデジタルカメラは、超高感度で撮影してもノイズが少なく、強力な手ブレ補正機能も搭載されたことで、日中の撮影であれば三脚の必要性は以前に比べると低くなっています。とはいえ、旅先などで見つけたきれいな夜景や夕景、友人や家族との記念撮影など、三脚があったら安心……というシーンは数多く存在します。また、低速シャッターで被写体ブレを生かすといった場合などにも三脚は必要です。

 

ただ、実際に持ち歩くことを考えると、大きく重い三脚は使用したくないというのが本音。現在でも、重量にして3㎏以上でガタツキのないような三脚があれば安心ではありますが、小型のミラーレス一眼が主流になりつつある現在、重量に関しては軽量なものでも(完ぺきではないにせよ)問題のないケースも増えていると感じます。

 

そこで今回は、比較的軽量で旅先などにも持って行きやすい「トラベル三脚」と呼ばれる各社の製品をチェック。その特徴などを踏まえ、おすすめの5つの製品について紹介したいと思います。

↑小・中型のトラベル三脚といっても、価格は1~2万円程度のものから10万円を超えるものまで様々。高価なものほど丈夫で安心して使えるという傾向はありますが、製品によって一長一短があるので、撮影スタイルやよく撮る被写体に合わせて選択しましょう

 

トラベル三脚の購入時に見るべき3つのポイント

今回、三脚をセレクトするにあたっては、持ち歩きやすさや使いやすさなどを重視して、以下の条件をクリアするものを選択しています。

①最大伸長(三脚を伸ばしたときの高さ)が150㎝以上
②耐荷重(載せられるカメラの重さ)が2.5kg以上
③重量が1.5kg以下

①については、最大伸長が150㎝あれば、カメラを取り付けたときのファインダーの高さが160㎝程度となり、多くのユーザーにとって無理のない姿勢でファインダーが使用できるためです。また、背面モニターを使用したライブビュー撮影も行いやすくなります。

 

②は一眼レフのエントリー機やミラーレス一眼に普及タイプの望遠ズームを装着した場合を想定し、その重さに耐えられるものとしています。

 

③は三脚と雲台(カメラの取り付け部)を合わせた重量。あまりに軽すぎるものは強度不足でかえって使いにくくなるので、持ち運びしやすく強度も保てると思われる重量として設定しました。結果として、軽量なカーボン製の製品が多くなっています。

 

それではオススメの製品を見ていきましょう!

【その1】とにかく頑丈!! 信頼度の高い“一生モノ”カーボン三脚

ジッツオ
GK1545T-82TQD
実売価格13万1770円

100年の歴史を誇るジッツオの「トラベラーシリーズ」の三脚。同社の三脚には、さらなる軽量化を目指した「マウンテニアシリーズ」もありますが、トラベラーシリーズの本製品は軽量なだけでなく、脚が180°折り畳める機構を持ち、収納時に小さくできる点が魅力です。雲台も丈夫で、可動時のトルクが調節できる「フリクションコントロール」に対応。高価ですが、並の中型や大型三脚よりもしっかりとしていてガタツキやタワミがなく、耐荷重も10㎏なのでプロ用一眼レフであっても十分耐えられるでしょう。最大伸長で使っても安心で、シーンを問わず使用できます。まさに“一生モノ”といえる、頑丈なカーボン三脚です。

●材質/カーボン ●重量/1450g ●耐荷重/10㎏ ●最大伸長/163.5㎝ ●縮長/42.5㎝ ●脚段数/4段 ●雲台/自由雲台(フリクションコントロール、パンロック、ティルトロック採用)

 

【その2】このスペックでこの価格!! 本格派ながらコスパ良し

 

バンガード
VEO2 264CB
実売価格2万9220円

バンガードは1986年創業の台湾のメーカーで、低価格ながら質の高い製品を数多く取り揃えています。本製品は耐荷重8㎏で最大伸長でもガタツキや脚のタワミが少なく、よほどの長時間露光でなければシーンを問わず安心して使えます。収納時はセンターポール(雲台の取り付け部で、ポールを上下させることで高さを調節できるパーツ)が反転できるようになっているため雲台部が出っ張らず、コンパクトに収納できるのも特徴です。雲台も「フリクションコントロール」に対応した本格派で、機能や丈夫さを考えると十分に低価格。コスパに優れたカーボン三脚といえます。

●材質/カーボン ●重量/1300g ●耐荷重/8㎏ ●最大伸長/155㎝ ●縮長/44.5㎝ ●脚段数/4段 ●雲台/自由雲台(フリクションコントロール、パンロック、ティルトロック採用)

 

【その3】イタリアの名門メーカー製アルミニウム三脚

マンフロット
befreeアドバンス アルミニウムT三脚セット
実売価格2万9640円

イタリアの名門メーカー、マンフロットの小型三脚。アルミ製ながら1.49kgと軽量で耐荷重も8kgと十分以上。よほどの長時間露光でなければ安心して使用でき、中・上級一眼レフもOK。ジッツオの製品同様、収納時は脚が180°折り畳める機構を採用していて、コンパクトに持ち運べます。雲台には、「フリクションコントロール」なども搭載されています。同社には、カーボン製の「befree カーボンファイバー三脚ボール雲台キット」もあり、こちらは重量が1.1kgとさらに軽量ですが、耐荷重が4kgで価格もやや高くなります。そのため、プラス390gの重さが気にならなければ、こちらをオススメします。

●材質/アルミ ●重量/1490g ●耐荷重/8㎏ ●最大伸長/150㎝ ●縮長/40㎝ ●脚段数/4段 ●雲台/自由雲台(フリクションコントロール、パンロック採用) ※ブラック、レッド、ブルーのカラバリ有り(写真はレッド)

 

【その4】収納時の長さはなんと27.5cm!! 他を圧倒するコンパクトさ

 

ベルボン
UT-53
実売価格2万2190円

日本の三脚専業メーカー、ベルボンの小型三脚は「ウルトラロック」と呼ばれる機構を持ち、脚のパイプを半回転させるだけで素早く伸縮・固定が行えます。本製品はアルミ三脚ながら、1.4kgと軽量で収納時は脚を180°折り畳んで収納でき、縮長(収納時の長さ)が27.5cmと他を圧倒するコンパクトさが最大の魅力です。耐荷重は2.5kgでミラーレス一眼+普及タイプの望遠レンズ程度なら十分。雲台は「フリクションコントロール」採用です。最大伸長時は多少脚にタワミが見られ、長時間露光時はできるだけ脚を縮めるのがおすすめですが、セルフタイマーでの記念撮影などは、脚を伸ばしても問題ありません。

●材質/アルミ ●重量/1400g ●耐荷重/2.5㎏ ●最大伸長/157㎝ ●縮長/27.5㎝ ●脚段数/6段 ●雲台/自由雲台(フリクションコントロール、パンロック採用)

 

【その5】軽量ながら十分な高さを確保!! LED搭載ギミックもユニーク

スリック
エアリーカーボン644LED
実売価格4万2990円

写真用品の国内最大手、ケンコー・トキナー傘下のスリック製三脚は、プロ用からコンパクト用まで、豊富なラインナップを誇ります。同社のトラベル三脚「エアリーシリーズ」は軽さにこだわったシリーズで製品で、本製品は最大伸長が1795㎜と高く、身長の高いユーザーやできるだけ高い位置から撮影したい場合に最適なモデルながら、重量は1210gと軽量です。また、センターポールの下部にLEDが組み込まれており、夜間や暗い室内で撮るときに補助照明として使用できるのも魅力。最大伸長時には、脚に多少タワミが出るので長時間露光時は、できるだけ脚を縮めて使うといいでしょう。

●材質/カーボン ●重量/1210g ●耐荷重/3㎏ ●最大伸長/179.5㎝ ●縮長/47.5㎝ ●脚段数/4段 ●雲台/自由雲台 ※センターポール端にLEDライト内蔵

 

撮影スタイルと三脚の特徴を十分に見極めて選ぶ

今回紹介した5本の三脚は、いずれも持ち運びに重点を置いたトラベル三脚ですが、あえてカテゴリ分けするとしたら、ジャンルを問わず使える製品が欲しいという場合は、ジッツオ「GK1545T-82TQD」かマンフロット「befree advance アルミニウムT三脚セット」、コスパ重視でできるだけしっかりしたものということならバンガード「VEO2 264CB」、収納時のコンパクトさならベルボン「UT-53」、軽さ+伸長の高さ重視ならスリック「エアリーカーボン644LED」といった具合になります。

 

傾向として軽さと丈夫さはトレードオフの関係にあるので、軽さも丈夫さもということになると難しくなりますが、日中の撮影や記念写真中心ということなら、それほど頑丈さは必要なく、逆に夜景など長時間露光が必要なシーンをメインに撮るのなら、頑丈さを重視する必要があります。そのため、三脚を選択する際は、そうした使い方と三脚の特徴を十分に見極めて選ぶといいでしょう。そうした見極めさえ間違わなければ、三脚の使用によって旅先で撮りたくても撮れなかったシーンなどが快適・確実に撮れるようになるはずです。

キヤノン最高峰の中望遠単焦点!! 「EF 85mm F1.4L IS USM」実写レビュー

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第5回「キヤノン 手ブレ補正機構搭載の中望遠単焦点レンズ」

 

中望遠単焦点の85mmは、ポートレート撮影などに多用されるレンズである。本格望遠の200mmや300mmのように、遠くの風景の一部分を切り取ったり、野生や動物園の生き物をアップで捉えたり……といった、望遠らしい作画効果は期待できない。だが、被写体との距離を適度に保ちつつ、明るい開放F値を生かして被写体の前後を大きくぼかすことができる。そんな“玄人好み”の描写や表現が、85mm前後の中望遠単焦点レンズの持ち味である。

 

今回取り上げる「キヤノン EF 85mm F1.4L IS USM」は、Lレンズとしての優れた描写性能を実現しつつ、手ブレ補正機構「IS」も搭載している。これによって、手持ち撮影時の快適さやブレ防止効果が増す。ちなみに、キヤノンのLレンズの「L」は、贅沢や高級を指す「Luxury」の頭文字で、最高水準の描写性能や操作性・堅牢性を追求したレンズの称号になっている。

 

【今回紹介するレンズはコレ!】

Lシリーズの大口径中望遠に手ブレ補正機構「IS」を搭載


キヤノン
EF 85mm F1.4L IS USM
実売価格17万7200円

F1.4の明るい開放F値によって、夜間や屋内などの暗い場面でもフラッシュ光に頼らず撮影でき、大きなボケ効果を生かした高品位な撮影が可能な中望遠単焦点レンズ。高精度ガラスモールド非球面レンズ1枚を採用し、画面中心から周辺部までシャープな画質を実現している。また、特殊コーティング技術のASC(Air Sphere Coating)の採用により、逆光時のフレアやゴーストの発生も抑制。そして、シャッター速度換算「4段分」のブレ補正効果が得られる手ブレ補正機構「IS」も搭載している。2017年11月発売。

●焦点距離:85mm ●レンズ構成:10群14枚 ●最短撮影距離:0.85m ●最大撮影倍率:0.12倍 ●絞り羽根:9枚(円形絞り) ●最小絞り:F22 ●フィルター径:77mm ●最大径×全長:88.6mm×105.4mm ●質量:約950g ●その他:手ブレ補正効果4.0段分(CIPAガイドライン準拠)

 

85mmだけでF1.2、F1.4、F1.8の3本体制に

従来からのEFレンズ群には、2本の85mm単焦点レンズがラインナップされている。明るさをF1.8に抑えてコンパクトさを追求した「EF 85mm F1.8 USM」と、開放F値が抜群に明るい「EF85mm F1.2L Ⅱ USM」である。後者のF1.2の製品は、最高水準の描写性能や操作性・堅牢性を追求したLレンズであり、1989年発売の前モデル「EF 85mm F1.2L USM」と同様、ポートレート撮影などの定番レンズとして、長年にわたってプロやハイアマチュアの高い評価を得てきた。

↑独特な外観フォルムが印象的な「EF85mm F1.2L Ⅱ USM」。質量は“1kgオーバー”の1025gである。2006年発売で実売価格は21万5200円

 

このF1.2の製品は「EF 85mm F1.4L IS USM」の発売後も併売されている。つまり、現在キヤノンの85mmは、F1.2、F1.4、F1.8の3本体制に。それぞれに描写や大きさ・重さ、価格などが異なるので、自身の狙いに合ったものを選ぶといいだろう。

↑今回紹介するF1.4の製品は、従来の大口径タイプの85mm(F1.2)と比べると、鏡筒の太さが均一になったので、結構スマートな印象を受ける

 

“均一な太さ”でバランスの良い外観

一見してわかる通り、従来からの「EF85mm F1.2L Ⅱ USM」と、新しい「EF 85mm F1.4L IS USM」は、外観フォルムが大きく異なる。鏡筒の最大径はあまり変わらない(F1.2は91.5mm、F1.4は88.6mm)。しかし、F1.2の製品はマウント部付近が極端に細くなっていて、それが太い部分の印象を強めている。一方、F1.4の製品はマウント部から前方にかけて徐々に太くなっていて“均一な太さ”という印象がある。ただし、全長はF1.4のほうが20mm以上も長いので、全体的にはF1.4の製品のほうが大柄だ。

↑全体的に太さが均一で、スマートな印象の「EF 85mm F1.4L IS USM」。付属のレンズフード「ET-83E」は、丸型タイプで全長が短め

 

しかし、質量に関しては、F1.2のほうが75g重い(F1.2は1025g、F1.4は950g)。だから、F1.2の“重量感”を体感している人なら、今回のF1.4は「思ったよりも軽いな」と感じるのではないだろうか。

 

全長は長めだが均一な太さの鏡筒で、MF撮影で使用するフォーカスリングもF1.2よりも幅広になっている。そんな「EF 85mm F1.4L IS USM」は、全体的に“バランスの良さ”が印象的な製品である。

F値の調整でさまざまなシーンに対応

ここからは、実写チェックを見ていこう。

 

まずは、F1.4の開放から1段刻みでF2.8まで撮影し、その背景ボケの違いをチェックしてみた。当然、最も明るいF1.4がいちばん大きくボケるので、被写体(手前のバラ)の近くにある花や葉もボケが大きくて被写体が目立つ。だが、開放付近だと「口径食(※)」の影響によって、画面周辺近くの遠方の木漏れ日が、円形ではなくレモン型に変形している。1段絞ったF2だと、変形の度合いはいくぶん弱まる。2段絞ったF2.8だと、画面周辺の木漏れ日も、かなり円形に近づいている。

※口径食:レンズに対して斜めに入射した光の一部が鏡筒やレンズの縁で遮られて、周辺部の光量が減少する現象

F1.4

 

F2

 

F2.8/共通データ:キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート WB:晴天 ISO100

 

F値の違いによる描写がわかったところで、次はそれぞれのF値をどんな場面で使うのか、具体的に紹介しよう。

 

≪F1.4(開放)≫最大のボケ効果を得る

木陰の手前に咲いていたアジサイ。背景が薄暗いぶん、花の形や色彩が際立って見えた。木漏れ日や点光源がない背景なので、口径食による不自然な描写は気にしなくてよさそう。そこで、F1.4の開放に設定して、最大のボケ効果を得ることにした。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F1.4 1/1250秒 -0.7補正 WB:オート ISO100

 

≪F2≫背後の点光源を自然な形にぼかす

温室内に吊り下げられたベゴニアの花を、背景を大きくぼかして存在感を高めたい。だが、背景にはいくつかの光源(照明)が入るので、絞り開放(F1.4)だと口径食による“光源ボケの変形”が懸念される。だから、ボケ効果の大きさと変形の緩和のバランスを取って、1段だけ絞ったF2で撮影した。絞り羽根(重ね合わせ)の角が目立たない円形絞りを採用しているので、光源ボケの形(輪郭)も自然である。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F2 1/320秒 WB:晴天 ISO100

 

≪F2.8≫近距離での不自然なボケを避ける 

ミントの群生を撮影中、1匹のアブの姿が目に留まった。そこで、そのアブにポイントを置いて、最短撮影距離付近で狙うことにした。近距離の撮影では、被写界深度(ピントが合っているように見える、ピント位置前後の範囲)が浅くなるので、わずかなピント位置のズレでピンボケになったり、奥行きのある物の一部分しかシャープに描写されなかったりすることがある。そこで、F2.8まで絞って不自然なピンボケを防ぎつつ、適度なボケ効果を得た。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F2.8 1/2500秒 WB:晴天 ISO100

 

↑「EF 85mm F1.4L IS USM」の最短撮影距離は0.85m。85mmの中望遠レンズとしては一般的な値だが、F1.4の開放で撮影する際には、被写界深度の浅さによるピンボケや不自然なボケ具合に注意したい

 

≪F8≫奥行きのある風景をハッキリと描写

開放F1.4の大口径単焦点レンズだと、開放やその付近の絞り値で撮影することが多くなるだろう。しかし、遠方を狙った風景撮影などでは、適度に絞り込んで撮影したい(ここではF8に設定)。それによって、少し手前から遠方までシャープな“肉眼の印象に近い描写”を得ることができる。もちろん、Lレンズなので画質的にもハイレベルである。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F8 1/160秒 -0.3補正 WB:晴天 ISO100

手ブレ補正機構「IS」の能力をチェック

本製品では“F1.4と手ブレ補正機構”の両立を実現させている。通常、大口径レンズに手ブレ補正機構を搭載(内蔵)すると、どうしても大きくて重い製品になりがちである。だが、本製品はレンズ全体のメカ構造の工夫によって小型軽量化を実現している。その手ブレ補正機構「IS」の補正効果は、シャッター速度換算で「4段分」。単純に計算すると「1/8秒」くらいでの手持ち撮影が十分可能、ということになる。

 

では実際の効果のほどはどうなのか。以下の日陰になったお堂の撮影シーンで検証してみた。

↑感度ISO100・絞りはF4で、得られたシャッター速度は「1/50秒」。手ブレ補正機構が非搭載だと、ちょっと微妙な速度である/共通データ:キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F4 1/50秒 -0.7補正 WB:晴天 ISO100

 

軒先部分の木製彫刻を拡大し、手ブレ補正オン/オフで比較してみよう。

「IS」(手ブレ補正)オン

 

「IS」(手ブレ補正)オフ

 

極端な低速シャッターではないので、手ブレ補正機構「IS」がオフの状態でも、一見して「ブレて失敗!」というカットはなかった。しかし、PC画面上で100%(原寸表示)の大きさでチェックすると、ISオフで撮影したほうは、木製彫刻の細部や輪郭部に微妙なカメラブレが発生したカットが多くあった。今回の使用ボディは有効画素数「約3040万画素」のEOS 5D MarkⅣ。カメラが高画素になればなるほど、わずかなカメラブレも見逃せなくなってくるのだ。

 

手ブレ補正の効果がわかっところで、手持ちで低速シャッターを生かした撮影にチャレンジしてみた。緑に囲まれた回る水車を、手持ちのまま「1/8秒」低速シャッターで撮影。これによって、勢いよく回る水車部分が大きくブレて、ダイナミックな動感が表現できた。もちろん、動きのない部分までブレてしまうと、ただの“手ブレ写真”になってしまう。手ブレ補正機構の搭載によって可能になる、撮影スタイル&写真表現なのである。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM シャッター優先オート F11 1/8秒 -0.7補正 WB:晴天 ISO100

 

明るさと手ブレ補正の融合が、写真撮影の幅を広げる

ズームレンズの場合、大口径タイプの製品でも開放F値は「全域F2.8」になる(ごく一部の製品を除けば)。だが、広角から中望遠の単焦点レンズなら、それより2絞り明るい“開放F1.4”の製品も多くある。しかし、それらには手ブレ補正機構が搭載されていない(ボディ内手ブレ補正を採用してないカメラで)。

 

まあ、明るさと光学性能の両立を考えると、それも止む無し。「手ブレ補正非搭載でも、抜群の明るさでカバーできる」。そういう考えで大口径単焦点レンズを選択・使用している人は多いだろう。だが、この「EF 85mm F1.4L IS USM」は、F1.4の明るさと手ブレ補正機構搭載の両方を実現した。それは例えば、次のような薄暗いシーンで活躍する。

 

夜の神社。そこの門の一部分を、85mmの画角で切り取る。近くに設置された灯りに照らされてはいるが、周囲はかなり暗くて、頼みの灯りも光量は乏しい。正直、F1.4の明るさを以てしても厳しい状況である(ある程度の画質劣化を覚悟して、極端な高感度撮影をおこなえば別だが)。しかし、感度をISO1600まで上げたら「1/4秒」の値は確保できた。この程度のISO感度なら、新しめの35mm判フルサイズ機なら十分高画質が得られるし、シャッター速度もISオンなら何とかなる値だ(安全速度よりもわずかに低速だが)。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F1.4 1/4秒 -1補正 WB:オート ISO1600

 

F1.4の明るさと手ブレ補正機構搭載の両方を実現した本レンズを使えば、撮影領域や表現の幅はこれまで以上に広がるだろう。ワンランク上の撮影を楽しみたいなら、ぜひ手にしておきたい1本だ。

夏らしい印象的な写真に仕上げる現像のポイントは「緑」だ!――『CAPA 2018年7月号』

梅雨が明けると、夏本番。毎年夏になると、いろいろなところへ撮影に出かけたりする。やはり夏らしい景色を撮影すると、色鮮やかな「夏らしい」写真に仕上げたくなる。

 

 

Lightroom Classic CCでベルビア調に現像するには

最近のデジカメは、色鮮やかに映す「風景」や「鮮やか」といったモードがあるが、どことなくデジタル臭さが残る。やはりRAWファイルで撮影して自分で現像処理をしたほうが、狙った鮮やかさになるはずだ。

 

CAPA 2018年7月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)に「夏風景を“印象的”な色に仕上げるRAW現像テクニック」という記事が掲載されている。この記事では、RAW現像ソフト「Lightroom Classic CC」を使って、ポジフィルムの「ベルビア」調にする方法を解説している。

 

ベルビアとは、鮮やかで深い色味のポジフィルムで、主に風景写真などに使われることが多い。それをデジタルで再現しようということだ。

 

 

ポイントは「緑」の設定にあり

大まかな流れは、まず標準的な色合いに設定し、そこから彩度をアップ。その後、赤、青、緑それぞれに色に対して「色相」「彩度」「輝度」を個別に調整していくというもの。その際、赤、青は鮮やかにするものの、「緑」は調整が異なる。

 

ポイントとなるのは「緑の作り方」だ。鮮やかにするのではなく、「シアン寄りの緑」を目指して「彩度」と「輝度」を下げ気味の調整を意識する。派手な赤と青に対して、緑で落ち着きを出すというイメージだ。

(『CAPA 2018年7月号』より引用)

 

赤、青、緑ともに彩度をアップしていくと、一見鮮やかな写真になるが、いかにも「デジタルの力で鮮やかにしてました!」という感じになってしまう。それを避けるために、あえて緑は地味めに調整することで、デジタルらしさを消すのがポイントということだ。

 

 

粒子を追加してフィルムの風合いを出す

このほか、フィルムっぽさを出すために粒子を追加するとよいとのこと。僕もこれは試してみたことがあるのだが、ちょうどいい感じにならなかった。これについては設定が載っていた。

 

デジタルっぽさを払拭する機能が、粒状感を出す「効果」パネルの「粒子」機能。「サイズ」と「粗さ」を最大にして粒立ちを大きくして、「適用量」で粒子の濃さを調整するのがコツ。軽く適用することで、デジタル特有の繊細で先鋭な画質を、あいまいで柔らかな描写にすることができる。

(『CAPA 2018年7月号』より引用)

 

ポイントは粒子のサイズと粗さを最大にすること。これは知らなかった。今度からはこれを試してみたいと思う。

 

 

 

平成最後の夏を印象的に残そう

デジタル一眼レフを使っている人のなかには、RAWで撮影して現像を楽しんでいる人もいることだろう。もし、Lightroom Classic CCを持っているのなら、以上の設定を試してみると、夏らしい鮮やかな写真に仕上げることができるはずだ。

 

また、他の現像ソフトでも設定の概念は一緒なので、同じような設定を試してみると役立つだろう。

 

平成最後の夏を、印象的な写真に残そう。

 

【書籍紹介】

CAPA 2018年7月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。

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雨が心配で今日もカメラはお留守番…な人にオススメしたい雨対策アイテム3選

梅雨時期などの雨が降っている状況で、積極的に写真撮影を楽しもうという人は少数派でしょう。しかし、雨のかかったアジサイなど、雨だからこそ美しい被写体というのも多く、それらを狙ってみるのも楽しいもの。ただ、電子機器であるデジタルカメラは、水や湿気が苦手です。

 

最近は中級一眼以上のモデルを中心に防滴仕様のカメラやレンズが増え、以前ほど神経質になる必要はなくなっていますが、雨対策用品などを使って、カメラやレンズに直接水がかからないようにする注意は必要です。そこで本稿では、そうした簡易的な雨対策用品2つと、長時間の撮影にも耐える、本格的な耐水性能を持った用品1つの計3製品を紹介します。

↑カメラやレンズの雨対策用品を用いれば、簡易的なものであっても、カメラやレンズを壊すことなく雨の日の撮影が楽しめます。ビニール袋を加工するなどして自作の雨対策を行うことも可能ですが、専用に作られた製品なら撮影も行いやすく安心です

 

雨対策用品の基本的な選び方

カメラやレンズの雨対策用品は「カメラレインコート」などと呼ばれ、機材にビニールや耐水性の繊維などを用いたカバーを被せるものが多く、複数の写真用品メーカーから発売されています。なかには、市販の傘にカメラを取り付けて雨がかからないようにする用品もありますが、雨に加えて風が吹いている場合は、雨が吹き込んできたり、風で傘が煽られたりするので使用条件が限られます。そのため、基本的にはレインコートタイプのものがオススメです。

 

これらの製品を選ぶ際は、使用する機材がはみ出さず確実にカバーできるか、背面モニターなどの表示部が視認できるか、ダイヤルなどの操作が素早く行えるか、といった点がポイントになります。

 

カメラレインコートには、薄手のビニールなどを用いた簡易的なものと耐水性を持つ繊維などを用いた本格的なものがありますが、本格的なものは洗濯するなどして繰り返し使用できるメリットはあるものの、かなりかさ張る製品も多く、金額的にも高価になりがちです。そのため、雨のなかで撮影する頻度がそれほど高くない場合や、撮影中に万が一雨が降ってきた場合に備える程度といった場合には、次に紹介するような簡易的な用品がオススメです。

 

【オススメ①】安さと軽さが魅力の簡易タイプ

OP/TECH(オプテック)
レインスリーブ(ノーマル)
実売価格990円(2枚入り)

透明なビニール製で軽く、持ち歩く際の収納性も抜群。透明な素材でモニターなどの表示が確認できるのはもちろん、ファインダー部分に穴があり、ファインダーの使用も可能。レンズ先端部分を紐で絞れるようになっていて、使用するレンズの径に合わせて調節できます。

 

対応レンズは、70-200㎜ F2.8クラスまで。本製品のほか、標準ズームなどに対応する「スモール」、外付けフラッシュ使用時用の「フラッシュ」、超望遠レンズ用の「メガ」も用意されています。実質的に使い切りとなりますが、低価格で、雨の日以外でも万が一に備えて持ち歩けるコンパクトさと軽さが魅力です。

↑撮影時はボディの下部から手を入れてカメラを操作できるようになっています。三脚を使用する場合は、三脚取り付け部に穴を空けて使います

 

↑材質が透明で、背面モニターやカメラ設定などの確認が容易に行えるのもポイント

 

【オススメ2】万が一のときにサッと被せてカメラを守る

ラムダ
カメラレインボー
実売価格3050円

雨が降るなかで撮るつもりはないけれど、万が一、撮影中に雨が降ってきたら困る……といったときの対策用品がコレ。ウレタン防水コートされたナイロン地でできており、突然雨が降った場合や日差しが強すぎる場合のカメラの保護用に使えます。フィールド撮影時などに地面に機材を置く際のシートなどとしても使えるので便利。

↑100gと軽量で付属のケースに入れれば小さくまとめられます

 

↑カメラをバッグに収納する際の保護ケースとしても使えるので、持ち運び時に負担となることがありません。開口部が絞れるようになっているので、臨時の小物入れとしても活用できます

じっくり撮影派には防寒性能を備えたアイテムがオススメ

簡易的な雨対策用品は、短時間の撮影には向きますが、風景撮影などで長めにじっくりと撮影したいという場合は、本格的な雨対策用品のほうが安心感が高く、カメラの操作なども行いやすいでしょう。といっても、雨の日だけのために高価な用品を購入するのはもったいないと感じる人も多いはず。

 

そこでオススメなのが、耐水性能に加えて防寒性能などを備えた製品です。これなら、雨の日だけでなく、冬の寒い時期に長時間の撮影を行うといった場合にも活用できます。

 

【オススメ3】フリース地の採用で寒冷地での撮影にも対応

ラムダ
フリースレインボー 四季
実売価格7770円

耐水性の高いナイロン地の裏面にフリース地を組み合わせた構造で、耐水性と耐寒性を備え、三脚を使用しての長時間の撮影も考慮したカメラカバー。左手側にズーム&フォーカス操作窓、右手側にシャッター操作窓(いずれもファスナー開閉式)が用意され、カメラ操作も行いやすいよう工夫されています。

 

背面にカバー付きの窓が備わり、ファインダーやモニターの確認が可能。この窓をずらすことで、撮影モードの変更なども行えます。各窓部などから、多少水が入り込む可能性はあるものの、内部のフリース地が水分を吸収するため、多量の水が入り込まない限り撮影を続行できるようになっています。

↑防寒対策としては、カメラ下部を紐で絞って熱が逃げないようになっているほか、内部にカイロを入れるポケットを用意。寒冷地では予備バッテリーが必需品ではあるものの、寒さによるバッテリー性能の低下などを抑制でき、長時間撮影にも対応しやすい仕様となっています

 

↑カメラレインボー同様に、持ち運び時には機材を保護するケースとしても使用可能

 

↑ラムダは、軽さが重視される山岳用カメラザックの専門メーカー。それだけに、本製品も220gと軽量です。収納時の大きさも本格的な雨対策用品としてはかなりコンパクト

 

慢心は危険!! 雨の日の撮影の注意点

雨の日の撮影は、いかに機材に水がかからないようにするかがポイントになりますが、カメラレインコートを使用したとしても万全とまではいえず、フードやレンズ先端、場合によってはボディも含め、多少は雨がかかってしまいます。そのため、撮影中は機材にかかった水を拭う吸水性の高いタオルや撥水性の高いレンズ保護フィルターなどを用意し、水がかかったらすぐに拭うようにしましょう。

 

加えて、撮影中はメモリーカードやバッテリーを抜かない、できるだけレンズ交換は行わないこともカメラを壊さないためのポイントです。また、撮影後は機材表面に付着した水分を確実に拭い、風通しのいい場所で機材を十分に乾かすようにすると、カメラ内部に溜まった湿気が除去でき、後々の機材のトラブルを防げます。

 

このように注意点の多い雨の日の撮影ですが、水滴や雨に濡れた花や葉、しっとりとした雰囲気など、撮り始めると普段は目に留めない雨の日ならではの美しい瞬間が数多く見つけられると思います。十分に対策を行って、ぜひ、そうした瞬間を狙ってみましょう。

「ズーム全域F1.8」が与えた衝撃――シグマの革命的レンズ「18-35mm F1.8 DC HSM」再評価レビュー

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第4回「シグマ ズーム全域F1.8の大口径ズーム」

 

現在、多くのカメラのレンズキット(カメラボディとレンズを組み合わせた商品)に選ばれているのはズームレンズである。ズーム操作によって写す範囲を即座に変えられる、その利便性やメリットは、あえて説明するまでもないだろう。

 

ただし、利便性の高いズームレンズにも、いくつかの泣き所はある。そのなかでも特に写りに影響を及ぼしてくるのが、同じ焦点距離(ズーム域に含まれる焦点距離)の単焦点レンズよりも“開放F値が暗い”という点である。たとえば、50mm相当(相当=35mm判フルサイズ換算。以降同様)の標準域は、単焦点レンズだとF1.4やF1.8と非常に明るい製品が一般的。一方、標準ズームだと明るい製品でも「ズーム全域F2.8」である。

 

だが、今回紹介するシグマの標準ズームは「ズーム全域F1.8」という驚きの開放F値を実現した製品である。単焦点レンズ並の明るさを持つズームレンズ。それによって、どんな表現やパフォーマンスが可能になるだろうか?

 

【今回ご紹介するレンズはコレ!】

蓄積したノウハウと最新技術で“全域F1.8ズーム”を実現

シグマ
18-35mm F1.8 DC HSM
実売価格7万8650円

デジタル一眼レフ用の交換レンズで、世界で初めて(※)「ズーム全域F1.8」の開放F値を実現した、APS-C用の大口径標準ズームレンズ。開放F値を明るくすると、通常は球面収差をはじめとする各収差(軸上色収差、非点収差、像面湾曲など)の収差補正が極めて困難になる。だが、これまで製品化してきた「12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」や「8-16mm F4.5-5.6 DC HSM」などの超広角ズームで培った収差補正や機構的なノウハウなどをもとに、各収差を抑制しながら大口径化を実現。そして、長年シグマで蓄積されてきた設計ノウハウと最新の加工技術により、絞り開放から優れた描写性能を発揮する、驚異の“全域F1.8ズーム”を完成させた。2013年6月発売。

※デジタル一眼レフカメラ用交換レンズにおいて

●焦点距離:18-35mm ●レンズ構成:12群17枚 ●最短撮影距離:0.28m ●最大撮影倍率:約0.23倍 ●絞り羽根:9枚(円形絞り) ●最小絞り:F16 ●フィルター径:72mm ●最大径×全長:78mm×121mm ●質量:810g ●その他:※数値はシグマ用。対応マウント:シグママウント/ソニーAマウント/ニコンマウント/ペンタックスマウント/キヤノンマウント(数値はいずれもシグマ用)

 

衝撃的な明るさの大口径ズームたち

近年のズームレンズを見返してみると、高性能で高価な製品は“高画質設計+大口径(※)”であることが多い。……とはいえ、大口径に関しては、ほとんどの製品が「ズーム全域F2.8」である(前述のとおり、標準域の単焦点レンズだと、F1.4やF1.8とさらに明るい製品が多く存在する)。

※大口径:開放F値の数値が小さくて明るいレンズのこと。明るいレンズのほうがより大きなボケを生かした写真が撮れるほか、光量の乏しい室内や夜間といったシーンでも、シャッター速度を速くできるというメリットがある。デメリットとしては、一般的に大きく重く、そして高価になりがちな点が挙げられる

 

だが、2008年に発売されたオリンパスの「ZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0 SWD」は、標準ズームレンズとして極めて画期的な「ズーム全域F2.0」を実現。この大口径標準ズームの登場は、多くのカメラユーザー&ファンに強烈なインパクトを与えた。ちなみに望遠ズームとしては、同社から2005年に「ZUIKO DIGITAL ED 35-100mm F2.0」という、ズーム全域F2.0の大口径望遠ズームが登場している。

↑28-70mm相当をカバーする、フォーサーズ規格の大口径標準ズーム「ZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0 SWD」。2008年発売

 

2013年には、今回紹介する「シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM」が世界初の「ズーム全域F1.8」として登場し、大きな驚きを与えた。2016年には、同じ明るさの大口径望遠ズーム「シグマ 50-100mm F1.8 DC HSM」も発売されている。

↑75-150mm相当をカバーする、APS-C用の大口径望遠ズームレンズ「シグマ 50-100mm F1.8 DC HSM」。2016年発売。実売価格は10万8070円

 

シグマ 18-35mm F1.8 DC HSMの「操作性」をチェック!

シグマ 18-35mm F1.8 DC HSMは、鏡筒の材質感(外観、触感)の上質さや、質量810gの重みによって、重厚で存在感のある大口径標準ズームに仕上がっている。もちろん、その“重厚さ”がデメリットになる場合もある。だが、キヤノン「EOS 7D Mark Ⅱ」やニコン「D500」といったAPS-Cサイズ機の上位モデルと組み合わせた際の“外観や重量のバランス”は良好。それゆえに、自然と気合いを入れて撮影したくなる(個人的な感想だが)。

↑質量800g以上の重めの標準ズームだが、前枠も含めて全体的にフラットな形状なので、個人的には外観的にさほど威圧感は感じない

 

↑付属の花形フード「LH780-06」を装着した状態。その堂々としたスタイルは、少し大柄なAPS-Cサイズの上位モデルにジャストフィットする

 

サイズや重量のほかに操作性のチェックポイントに挙げられるのが、ズームリングやフォーカスリングの動きだろう。そういった部分の良し悪しに、レンズのグレードや高級感が反映されてくる。本レンズはハイグレードな製品らしく、どちらのリングも動きが滑らかだ。特に、ズームリングの動きの滑らかさは素晴らしい。適度なトルクがありながら、動きのムラや擦れる感じは皆無! また、AF駆動には超音波モーター(HSM)を採用しているので、AF時の作動音もほとんどなく、快適なAF撮影を行うことができる。

↑前方がフォーカスリングで(その前には付属のフードを装着)、マウント部に近いのがズームリング。どちらのリングもゴム素材で指掛かりがいい。フォーカスモード切換えスイッチも、操作しやすい大きさ&形状だ

【実写チェック①】開放F1.8の大きなボケ効果を堪能

多くの標準ズームは、70mm~105mmくらいの中望遠域までカバーするが、本製品がカバーしているのは52.5mm相当の標準域まで。この点をどう捉えるかは人によって異なるだろうが、28mm相当や35mm相当あたりの広角域の使用頻度の高い人(広角派)ならば、望遠端が標準域でもさほど気にならないだろう。ちなみに、筆者も広角派。以前はフルサイズ対応の広角ズーム(16-35mm F2.8など)を、APS-Cサイズ機で標準ズーム代わりに常用していた。

 

35mm相当前後の広角域は、自然な広さや遠近感が得られる使いやすい画角。次の写真では、幹線道路沿いの公園の端から、公園のツツジの花を画面に入れながら、横切る自転車を意識してシャッターを切った。その先にある歩道橋の見え方(大きさや遠近感)も自然である。

↑自然な広さや遠近感が得られる広角域でスナップ/ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(23mmで撮影) 絞り優先オート F4 1/60秒 -0.7補正 WB:晴天 ISO160

 

続いて、52.5mm相当のズーム望遠端(標準域)で、開放F1.8と一般的な大口径ズームの開放F2.8を撮り比べてみた。F2.8でも適度にボケるが、1・1/3段明るいF1.8だと、さらに大きなボケ効果を得ることができる。上の写真がF1.8、下の写真がF2.8で撮ったものだが、背景の上半分(シルエット調の木の輪郭)などを見比べると、そのことががよくわかるだろう。

F1.8で撮影

 

F2.8で撮影。共通データ:ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(35mmで撮影) 絞り優先オート WB:晴天 ISO100

 

最短撮影距離はズーム全域0.28mで、最大撮影倍率は約0.23倍(35mm判換算だと約0.35倍)。この値は、多くの単焦点の標準レンズよりも高倍率である。その高めの撮影倍率と開放F1.8設定によって、ボケ効果を極めた印象的なクローズアップ撮影が堪能できる。ただし、ピント合わせには細心の注意が必要だ。

ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(35mmで撮影) 絞り優先オート F1.8 1/500秒 +0.7補正 WB:晴天 ISO100

 

【実写チェック②】“ボケ”と“シャープさ”、どちらも魅力

シグマ 18-35mm F1.8 DC HSMの最大の特徴が、ズーム全域F1.8による“大きなボケ効果”や“シャッターの高速化”なのは間違いない。だが、本レンズの特徴はそれだけではない。画面全域で高い解像性能や安定した描写が得られるのも、本製品の大きな魅力だ。

 

小型軽量設計の安価なズームレンズだと、画面の中央付近は絞り開放からシャープだが周辺部をチェックすると像の乱れ(流れやボケなど)が見られる……という弱点が露呈する製品も少なくない。しかし、高画質設計で高品位なズームレンズだと、そんな画質に対する不安が少ないのである。当然、シグマ 18-35mm F1.8 DC HSMも後者に属するレンズ。広角域で広い範囲を写し込んだり、ボケ効果とは無縁の遠景の撮影で画面全体をシャープに描写したりできる。つまり、F1.8による大きなボケ効果を生かした描写と、画面の隅々までシャープな描写、その両方が楽しめるのである。

↑広角域で絞って全体をシャープに/ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(20mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/30秒 -0.3補正 WB:オート ISO500

 

↑同じシーンで、望遠端で絞りを開けて(F値を小さくして)ポイントの前後をぼかしてみた/ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(35mmで撮影) 絞り優先オート F1.8 1/60秒 WB:オート ISO100

 

作例をいくつか見ていこう。

 

菅原道真公を祀った天満宮でお馴染みの「撫牛」。その牛の像に広角域で接近し、広い画角で周囲の様子も写し込む。だが、主役はあくまでも撫牛なので、開放F1.8のボケ効果によって周囲を大きくぼかした。

ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(18mmで撮影) 絞り優先オート F1.8 1/125秒 WB:晴天 ISO100

 

神社の本殿前の「鈴緒」が、夕日を浴びてとても美しく見えた。ここでも広角域で接近し、背後に見える本殿の建物部分を大きくぼかしている。

ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(18mmで撮影) 絞り優先オート F1.8 1/80秒 -1補正 WB:晴天 ISO100

 

撮影時の留意点としては、本レンズには手ブレ補正機構がないこと(ボディ内に手ブレ補正機構を搭載するカメラは別として)。そのため、あまり明るくない場所で絞りを絞って撮影(手持ち撮影)する際には、シャッターの低速化によるカメラブレに注意が必要だ。ISO感度を上げるなどして“1/焦点距離(35mm判換算)秒”以上のシャッター速度をキープしたい。

ニコン D500 シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM(18mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/60秒 -0.7補正 WB:晴天 ISO200

 

【まとめ】単焦点レンズ複数本分、と考えればむしろ軽快

ズーム域は、27mm相当の広角から52.5mm相当の標準までとあまり広くなく、大きさや重さも気になってくるかもしれない。それでも、広角から標準まで複数(2、3本)の単焦点レンズを持参することを考えると、この「シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM」なら1本で軽快かつ快適に大口径レンズの撮影が楽しめる。ズームレンズの場合、明るい製品でも“全域F2.8止まり”。その従来製品の壁を打ち破った本製品なら、ワンランク上の描写や表現が期待できるだろう。

↑この「USB DOCK」(実売価格4220円)を介してレンズをパソコンと接続すると、パソコン画面上の操作によって、レンズ・ファームウェアのアップデートや、合焦位置などのカスタマイズが可能になる

 

↑本レンズは、最高の光学性能を目指して開発され、高水準の芸術的表現に応えうる圧倒的な描写性能を実現する、シグマの新しいプロダクト・ライン「Artライン」の製品。鏡筒横「A」のエンブレムは、その証である

 

もはやマニアだけのものではない!! 手持ちレンズを使い倒す「マウントアダプター」のススメ

自分が持っている交換レンズの資産を生かしながら、他社カメラへの乗り換えや追加がしたい。そんなときに役立つのが「マウントアダプター」です。マウントアダプターを使うと、どんなことができるのか。その基礎知識を確認しつつ、最近人気を集める「AF対応マウントアダプター」をチェックしていきましょう。

 

「マウントアダプター」はもはやマニアだけのものではない

一眼レフやミラーレスカメラといったレンズ交換式のカメラでは、どの「レンズマウント」を選択するかが、購入時の重要なポイントになります。レンズマウントとは、カメラのボディとレンズを接合するための機構のこと。多くのメーカーは独自の規格に沿ったレンズマウントを採用しており、異なるレンズマウント間での互換性はほとんどありません。

 

そうしたレンズマウントの不自由さを補うための用品が「マウントアダプター」です。マウントアダプターとは、ボディとレンズの間に装着し、レンズマウントの規格を変換するための中間リングのこと

↑マウントアダプターを使えば、例えばキヤノンのレンズをソニーのカメラにつけて利用できます

 

ただし、すべてのカメラで互換性を実現できるわけではありません。マウントアダプターが発売されているのはフランジバック(マウント面から撮像素子面までの距離)が短いカメラ用のものに限られます。また機能面にもいくつかの制約があり、本来のレンズと同じように使えるわけではありません。そのため、マウントアダプターの存在は知っていても、「難しい」「使いにくい」「マニアック」といった印象を持つ人も少なくないでしょう。

 

そんななか、ここ数年人気を集めているのがビギナーでも扱いやすい「AF対応のマウントアダプター」です。マウントアダプターといえば、銀塩時代のオールドレンズを楽しむためのものと考えがちですが、それだけが目的ではありません。今回取り上げるのは、AF(オートフォーカス)に対応した、比較的新しいレンズを使うためのアダプターです。純正レンズとまったく同じ、とまではいきませんが、複雑な操作や設定を必要とせず、誰でも気軽に利用できます。

↑マウントアダプターは国内外の数多くのメーカーから発売中。価格は1000円前後から数万円までまちまちで、品質は玉石混交。自分の機材と用途に合ったものを選びたいところです

「AF対応マウントアダプター」おすすめ5製品

数あるAF対応マウントアダプターのなかでも、エポックメイキング的な存在といえるのが、2016年に発売されたシグマ「MC-11」です。シグマSAマウント用の交換レンズ、またはシグマ製キヤノン用交換レンズを、ソニーEマウントのボディで使用するためのアダプターです。

↑シグマ「MC-11」。同社オンラインショップでの価格は3万5100円。写真は、キヤノン用交換レンズ対応の「EF-E」。このほか、シグマSAマウント用の交換レンズ対応の「SA-E」が用意されています

 

MC-11が画期的なのは、数多くのレンズでAFが実用的なスピードで作動し、動作の安定感も高いこと。キヤノン用の「MC-11 EF-E」の場合、公式に対応を謳っているのはシグマ製のキヤノン用レンズのみですが、実際に筆者が試した限りでは多くのキヤノン製のレンズでも、特に不都合なく使用できました(※)。

※あくまで筆者の実感に基づくもので、キヤノン製のレンズ使用時の動作を保証するものではありません。MC-11 EF-Eの場合、公式に対応を謳っているのはシグマ製のキヤノン用レンズです

 

さらに、対応機種の追加や機能向上を目的としたファームアップが頻繁に行われることや、製品クオリティがしっかりしていて個体差が少ないこともメリットといえます。私自身、MC-11はふだんの仕事用からプライベート用まで幅広く有効活用しています。キヤノンのカメラとソニーEマウントのカメラの両方を持っている人にとっては必需品といえるかもしれません。

 

純正レンズ装着時に比べた場合のデメリットとしては、アダプターのぶんだけサイズと重量が増えること、ゾーンフォーカスなど一部のフォーカスエリアモードが使えないことなどが挙げられます。また、APS-C専用のキヤノン「EF-Sレンズ」は、MC-11に物理的に装着できない点にも注意が必要です。

 

同じくAF対応のマウントアダプターとして、Commlite(コムライト)の製品にも注目です。Commliteは中国・深センの写真用品メーカーで、数多くのマウントアダプターを手がけています。

↑Commlite「CM-EF-NEX」。キヤノンEFレンズをソニーEマウントのボディに装着できるAF対応マウントアダプター。実売価格は8370円

 

Commlite「CM-EF-NEX」は、シグマMC-11に比べると動作可能なレンズの数はやや少なめで、AFの安定感でも及びません。しかし、より求めやすい価格や、EFレンズに加えて一部のEF-Sレンズが使えることがメリットです。

 

同社の新製品として、より高速なAF駆動に対応した上位モデル「CM-EF-E HS」も今春登場しました。こちらは側面のボタンによって、位相差AFとコントラストAFの切り替えができる点がユニークです。

↑Commlite「CM-EF-E HS」。同じくキヤノンEFレンズをソニーEマウントのボディに装着できるAF対応マウントアダプター。より高速なAFが特長です。実売価格は1万9800円

 

さらに同社からは、ニコンFマウントレンズをソニーEマウントボディに装着できる「CM-ENF-E1 PRO」や、キヤノンEFレンズをマイクロフォーサーズのボディに装着できる「CM-AEF-MFT」も発売されています。

↑Commlite「CM-ENF-E1 PRO」。ニコンFマウントレンズをソニーEマウントボディに装着できるAF対応マウントアダプター。実売価格は4万2832円

 

↑Commlite「CM-AEF-MFT」。キヤノンEFレンズをマイクロ・フォーサーズのボディに装着できるAF対応マウントアダプター。実売価格は1万9979円

 

↑CM-AEF-MFTを利用して、キヤノン「EF35mm F2 IS USM」をオリンパス「E-M1 Mark II」に装着。この組み合わせでは、70mm相当の中望遠レンズとして活用できます

 

これらのAF対応マウントアダプターは、いずれも電子接点を通じてAFやAEなどの情報伝達を行っており、画像へのExif情報記録にも対応しています。絞り値や焦点距離などが記録されるので、あとからの画像管理などに役立つでしょう。

 

Eマウントボディ用のアダプターが多い理由は?

ここで紹介した2社以外にも、AF対応のマウントアダプターはさまざまなメーカーから発売されていますが、その多くはソニーEマウントのボディに装着するための製品です。

 

Eマウント用が多い理由は、Eマウントのフランジバック(マウント面から撮像素子面までの距離)が18mmと短く、ほかのレンズを付けやすいためです。マウントアダプターを実現するためには、ボディ側のマウントのフランジバックが、レンズ側のマウントのフランジバックよりも短くなければなりません。加えて、ボディ側のマウント径が、レンズ側のマウント径よりも大きいという条件もあります。これらの点で、フランジバックが短く、マウント径が比較的大きいソニーEマウントは有利なのです。

↑上は、キヤノンEFレンズをキヤノンのボディ(EOS 6D Mark II)に装着した状態。下は、同じキヤノンEFレンズをアダプター経由でソニーのボディ(α7 III)に装着した状態。マウントアダプターは、短いフランジバックのカメラに装着することで、レンズ本来のフランジバックを保つ役割を担っています

 

またソニーが、サードパーティのメーカーに対してEマウントの仕様を開示していることも理由のひとつといえます。仕様が開示されていないほかのレンズマウントの場合、レンズとボディの間で行われる情報伝達のプロトコルなどをサードパーティのメーカーが解析する必要があります。

 

以下は、AF対応マウントアダプターが発売されている主な組み合わせをまとめたものです。自分が使いたいマウント用のものが発売されているかチェックしてみてください。

↑AF対応マウントアダプターが発売されている主な組み合わせ

 

AF対応マウントアダプターは、ボディとレンズの組み合わせの幅を広げてくれる便利なアイテムです。いわゆる「マウント縛り」から解放され、より自由な撮影が可能になります。異なる複数のメーカーのカメラを所有している人や、別メーカーのマウントに乗り換えを目論んでいる人にもおすすめです。

 

タムロンの新型標準ズーム「28-75mm F/2.8」はソニーユーザーにとって買いか?【実写レビュー】

話題のタムロンのフルサイズEマウント用レンズ「28-75mm F/2.8 Di III RXD(Model A036)」がついに発売されましたね。このレンズは28mmから75mmの焦点距離をカバーするF2.8通しの大口径標準ズームでありながら、実売価格で10万円を切る価格帯が大きな特徴となっています。何を隠そう実は筆者もEマウントユーザーでして、このレンズには注目していました。ということで、早速レビューしてみたいと思います。

↑タムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」。実売価格は9万4500円

 

Gマスターと同等のF値と焦点距離をカバー

ソニーのフルサイズEマウントの標準ズームレンズと言えば、Gマスターの名を冠した「FE 24-70mm F2.8 GM(以下、SEL2470GM)」というレンズがフラグシップに君臨しています。筆者も愛用し、その画質には大いに満足しているのですが、実売価格が25万円前後と高額なため、いくら標準ズームと言っても最初の1本としてはなかなか手を出しづらいもの。

 

そこで、SEL2470GMと同じF値とほぼ同等の焦点距離をカバーしつつ、価格は半分以下という本レンズに注目しているEマウントユーザーも多いはず。まずは製品概要を見てみましょう。

 

α7シリーズのボディと相性ヨシ!

今回は筆者が普段から愛用している「α7II」に本レンズを装着。鏡胴は樹脂性素材を採用しているため、重量は550gで大口径ズームレンズとしては軽量な部類に入ります。SEL2470GMが1kg弱であることを考えると、機動力の高さを感じます。

↑ソニー α7IIに28-75mm F/2.8 Di III RXDを装着

 

↑レンズ先端側がズームリング、ボディ側がピントリング。SEL2470GMとは前後が逆となります。ロックスイッチなどは非搭載

 

↑花形のレンズフードが標準で付属

 

↑広角端である焦点距離28mmの状態

 

 

↑望遠端である焦点距離75mmの状態

 

サイズ感ですが、SEL2470GMと比較するとそのコンパクトさは一目瞭然。鏡胴だけでなくレンズ口径も大きく違うので、当然サイズ感も違ってくるのですが、普段からヘビー級とも言えるSEL2470GMを使用している筆者としては、その軽量さとコンパクトさがとても印象的です。

↑28-75mm F/2.8 Di III RXD(左)とSEL2470GM(右)。太さがまるで違います

 

↑28-75mm F/2.8 Di III RXD(左)とSEL2470GM(右)。レンズ口径も大きく異なります

 

重量が約600gのα7IIに約1kgもあるSEL2470GMを装着すると、明らかにフロントヘビーとなり、携行時や撮影時などバランスがやや悪く感じることがあります。その点、本レンズであれば重量バランスは良好。特に撮影時にカメラを構えた際のホールド感は違和感がなく、フットワークの軽い撮影ができる印象です。

↑バランス・ホールド感ヨシ!

 

一方、軽量コンパクトとはいえ、そこはF2.8通しの標準ズーム。それなりに迫力はあります。フィールドワークや三脚固定時などは、SEL2470GMにも勝るとも劣らない大口径レンズらしい存在感があり、撮影者をその気にさせる雰囲気を漂わせています。

 

広角側で4mm、望遠側で5mmの焦点距離の差はいかに?

本レンズのスペックを見たときに、SEL2470GMと比べて微妙にずれてるな? という印象でした。というのも、SEL2470GMは、24-70mmで、ニコンやキヤノンにも同じF2.8通しのレンズがラインナップされているほど、一般的な焦点距離です。ところが、本レンズは28-75mmと広角がわずかに狭く、望遠がわずかに長いという仕様。そこで、両者の画角の違いを比べてみました。

 

まずは広角側。両レンズの広角端で、同じ位置から撮影しています。

↑28-75mm F/2.8 Di III RXDの広角端28mm(上写真)とSEL2470GMの広角端24mm(下写真)

 

一見、大差ないように見えますが、注目していただきたいのは、24mmは左右にポールのようなものが画角に入っていること。28mmだと両サイドとも画角から外れてしまっています。広角4mmの差は数値以上に大きいと感じました。

 

一方の望遠側は、5mmの差があるのでもちろん画角に違いは出るのですが、広角側ほど大きな違いは感じられません。撮影スタイルにもよるとは思うのですが、70mmを使用していて「あと5mm足りない……」と枕を涙で濡らすシチュエーションはあまりないと筆者は感じました。

 

まとめると、筆者の感想としては、望遠の恩恵はあまり感じられず、逆にシーンによっては広角側が物足りなく感じることはありそうです。

彩度・ボケ感ともに合格点

やはりF2.8通しの大口径レンズといえばボケ感を試したくなりますよね。そこで、彩度やボケ感を試してみます。撮影当日は曇り気味の空模様でしたが、そのぶんしっとりとした写真が撮れました。

 

まず彩度ですが、少し明るくするために露出補正+1で撮影したところ、ビビッドな色合いに。カラフルさを強調したい被写体の場合は、これぐらい鮮明な彩度のほうが良作が生まれやすいでしょう。

↑75mm f2.8 1/1250秒 ISO400 EV+1.0

 

次にボケ感ですが、さすがF2.8と言ったところでしょうか、強調したい被写体以外を簡単にボケさせることができます。ただし、ボケが気持ちいいからといって、これみよがしに開放しまくっていると肝心なところまでボケてしまうという「大口径レンズ初心者あるある」に陥ってしまうので、ある程度の加減と慣れは必要です。

↑75mm f2.8 1/1250秒 ISO400 EV+0.33

 

暗い場所でもしっかり解像する

続いて、暗所の性能について試すべく、知人のライブにて作例を撮影させてもらいました。ライブ写真というものは「暗い」「派手なアクション」「ストロボ発光禁止」という三重苦。非常に悪条件のなかでの撮影になるので、レンズの明るさはもちろん、カメラの設定もシビアに。

 

今回は、ド派手なアクションにも追従できるシャッタースピードを軸に、ISO感度と絞りに負荷をかけて連写するというスタイルで撮影。ミスショットもありましたが、成功したショットではライブハウスの雰囲気を表現することができました。

↑59mm f2.8 1/200秒 ISO3200 EV+2.7

 

↑75mm f2.8 1/200秒 ISO3200 EV+2

 

毛1本まで解像する動物写真

最後に動物写真だけは外せません。作例をご覧いただければ一目瞭然ですが、SNSなどにアップされているスマホで撮影された写真とは一線を画す仕上がり。背景のボケもさることながら、毛や瞳の解像感が大満足の域に達しています。このあたりは、フルサイズセンサーの実力を遺憾なく引き出した絵づくりと言えるでしょう。

↑75mm f2.8 1/400秒 ISO400 EV+0.70

 

↑75mm f2.8 1/320秒 ISO400 EV+0.70

 

↑75mm f2.8 1/200秒 ISO400 EV±0

 

【まとめ】タムロン 28-75mm F/2.8 Di III RXDは買い?

さて、今回レビューした28-75mm F/2.8 Di III RXDですが、率直な感想として絵作りはSEL2470GMには及ばないものの、価格以上の性能は十分に有していると感じました。もし、話題のα7IIIを新調するなどして、フルサイズEマウントユーザーとしてデビューするのであれば、コスパや扱いやすさの面から最初の1本として特におすすめできます。

 

競合するレンズとして、カールツァイス銘の「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS」(実売価格11万3000円)やソニーGレンズの「FE 24-105mm F4 G OSS」(実売価格16万1600円)なども候補に挙げられますが、どちらも明るさが開放F4。焦点距離に違いがあるとはいえ、コストパフォーマンスやそれらに勝るとも劣らない画質性能を考えると、本レンズを筆頭候補に挙げてもよいかもしれません。どれを選ぶにせよ、ユーザーの選択肢が広がるのは喜ばしい限りです。

 

低価格や軽量コンパクトなだけでなく、絵作りなどの扱いやすさも本レンズの優れている点。初心者から中級者まで幅広く支持されるレンズと言えるでしょう。

カメラ開発者はかく語りき――「カメラグランプリ2018」受賞カメラの誕生秘話

第35回を迎えた「カメラグランプリ2018」(カメラ記者クラブ主催)の贈呈式が、2018年6月1日に都内で開催された。ノミネート56機種のカメラと、72本のレンズのなかから、大賞を「ソニー α9」、レンズ賞を「オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」、WEB投票によるあなたが選ぶベストカメラ賞とカメラ記者クラブ賞を「ニコン D850」、同じくカメラ記者クラブ賞を「パナソニック LUMIX G9 PRO」が受賞。もちろんその一つひとつに誕生ストーリーがあるわけで、贈呈式では各社開発者の皆さんがそれぞれの開発秘話を語ってくれた。

 

カメラグランプリ2018 大賞

「ソニー α9」

ブラックアウトフリーが受け入れられるか心配だった

「開発は3年以上前から始まっていた」とソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社 デジタルイメージング本部第1ビジネスユニット シニアゼネラルマネジャーの田中健二さんは言う。ミラーレスにポテンシャルを感じ、動体に対する弱点、撮影枚数の少なさなど、いくつもの課題をクリアしてきた。その一つの形がα9だ。

 

また、「高速で大きなデータを処理するため、世界初のイメージセンサーが必須だった」と同本部商品設計第1部門設計1部3課統括課長の町谷康文さんは話す。センサーの開発と、カメラに組み込んでからのパフォーマンスの検証に多くの時間を費やした。常に被写体を見ながら撮影できるブラックアウトフリー技術は「新しい体験なので、開発側としてはユーザーに受け入れられるかが心配だった」と明かす。

↑ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社・田中健二さん(右)と、カメラグランプリ2018実行委員長・猪狩友則さん(アサヒカメラ編集部)

 

カメラグランプリ2018 レンズ賞

「オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」

ボケにくい構造は小ボケの範囲が広いことにつながる

今年もオリンパスがレンズ賞をさらい、史上初の3年連続受賞となった。

 

マイクロフォーサーズは焦点距離が短く、構造的にボケ味は出しにくい。「なぜ不利な中で戦わなければならないのか。当初、開発陣の中にはそんな声があった」とオリンパス株式会社 光学システム開発本部光学システム開発3部1グループ グループリーダーの宮田正人さんは明かす。研究部門からボケには大きなボケと、小ボケの二つがあり、小ボケの領域は光学的な設計で作り出せると指摘があった。「ボケにくい構造は、小ボケの範囲が広いことにつながり、開発の目的が見えた」と言う。

↑オリンパス株式会社・宮田正人さん

 

カメラグランプリ2018 あなたが選ぶベストカメラ賞・カメラ記者クラブ賞

「ニコン D850」

シャッター音に最後までこだわった

あなたが選ぶベストカメラ賞とカメラ記者クラブ賞をダブル受賞したD850。WEB投票によるあなたが選ぶベストカメラ賞では、投票初日から1位をキープしていた。

 

高画素化、高速化が特徴のD850だが、開発陣が最後までこだわったのはシャッター音だそうだ。「製造の直前まで部品の修正を続けた」と株式会社ニコン 開発統括部 総括部長の池上博敬さんは話す。電子シャッターによるサイレント撮影を新機能に加えつつ、音やシャッターの感触を重視した。「そこも撮影者の楽しみの一つであり、使う人の琴線に触れる製品開発をこれからもしていきたい」と言う。

↑株式会社ニコン・池上博敬さん

 

カメラグランプリ2018 カメラ記者クラブ賞

「パナソニック LUMIX G9 PRO」

歴史のあるカメラメーカーに近づきたいとチャンレンジしてきた

パナソニックは今年創業100周年を迎えたが、カメラ事業は18年目。「歴史のあるカメラメーカーに近づきたいとチャンレンジしてきた」とパナソニック株式会社 アプライアンス社イメージングネットワーク事業部 事業部長の山根洋介さんは話す。

 

「10年前にミラーレスを手がけ、一発で終わったコミュニケーションカメラCM10、動画機能を尖らせたGHシリーズと、亜流、ニッチなところを攻めてきた」と放ち、笑いを誘った。対して「LUMIX G9 PRO」は徹底的に画質、絵づくりを追求した。そのアイデンティティを表現したのが肩部のダイヤルに入れられたレッドラインだ。「今回受賞されたメーカーさんに比べ非常に控えめで小さいものだが、熱い想いは負けず劣りません」。

↑パナソニック株式会社・山根洋介事さん(右)と、カメラ記者クラブ代表幹事・福田祐一郎(CAPA編集部)

 

文:市井康延

写真:カメラ記者クラブ、市井康延

 

 

【2018夏版】ボーナス出 た ら買いたい「高付加価値一眼」ベスト5をプロが選出

本記事では、2018年の夏ボーナスに本命の一眼カメラをプロが実際に試してテスト。こだわった写真が撮れる各社の意欲作5製品+αを紹介、各項目を5点満点で採点しました。

 

【チェックした人】

カメラマン・永山昌克さん

写真スタジオ勤務を経てフリーに。写真や動画撮影のほか、カメラ誌やWEB媒体での執筆も多数。

 

【その1】

小型軽量ボディとハイスペックを両立したフルサイズミラーレス

ソニー

α7

実売価格24万4330円(ボディ)、26万9870円(ズームレンズキット)

人気α7シリーズの最新作。昨年発売のプロ向け高画素機α7R Ⅲから、防塵防滴ボディや高速連写を受け継ぎながら、画素数を2420万画素に抑えることで、一般ユーザーに手の届く価格を実現。全部入りともいえる中身の濃さを誇ります。

SPEC【画素数:2420万画素】【連写:秒約10コマ】【常用最高感度:ISO51200】【質量:約650g】●レンズマウント:Eマウント●モニター:3.0型約92万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W126.9×H95.6×D73.7㎜

新開発の裏面照射センサーを搭載し、常用最高感度ISO51200と低感度時の広ダイナミックレンジを実現。

 

上位機α7R Ⅲに勝る693点のAF測距点に対応。画面端の被写体にもスムーズにピントを合わせられます。

 

ほぼ無音で撮影できるサイレント撮影機能をα7R Ⅲなどから継承。最高約10コマ/秒の連写も上位機に匹敵します。

【作例】

フルサイズセンサーはボケ表現や高感度の強さに加え、発色が豊かで階調に深みがあるという利点があります。観覧車の鮮やかな色と金属感もリアルに再現できました。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×4

機能:☆×5

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×3

幅広い撮影シーンや被写体でオールマイティに活躍する性能

画質と機能、操作性と、いずれもハイレベル。動体から風景、人物、静物まで幅広いジャンルで役立つでしょう。交換レンズは急速に増えているものの、高価で大型のものが中心なので注意(永山さん)

 

【その2】

プロも愛用する高画素&高速フルサイズ

ニコン

D850

実売価格39万9600円(ボディ)

2014年に発売された「D810」の後継機。新センサーの採用によって高画質化を図ったほか、連写やAF、ファインダー、液晶モニター、動画機能などあらゆる部分が進化。AFは最上位機のD5と同じく153点測距に対応します。

SPEC【画素数:4575万画素】【連写:秒約7コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約1005g】●レンズマウント:ニコンFマウント●モニター:3.2型約236万ドット、チルト、タッチ対応●OVF:100%、0.75倍●サイズ:W146×H124×D78.5㎜

ファインダーには、同社製品では最大となる倍率0.75倍のペンタプリズムを採用。大きな表示で被写体をくっきりと見ることができます。

 

高感度に有利な裏面照射型の4575万画素センサーを搭載。大判印刷にも適した高精細な写りが得られます。

 

ボディは、悪条件での撮影に強い防塵防滴対応のマグネシウム合金製。グリップは深く、ホールド感も良好です。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×5

機能:☆×5

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×5

多彩なレンズを生かして本格撮影が楽しめる

画質にこだわりつつ、レスポンス面でも妥協したくない人にオススメ。ボディは大柄で重いため、気軽なスナップには不向きですが、大口径レンズとの相性はよく、本格スポーツ撮影やスタジオ撮影には好適です(永山さん)

【その3】

Kissシリーズが25周年を迎えてミラーレス化!

キヤノン

EOS Kiss M

実売価格8万10円(15-45キット)、10万890円(ダブルズームキット)

ファミリーカメラの定番「EOS Kiss」シリーズ初のミラーレス一眼。従来のKissに比べて一回り以上小さなボディに、デュアルピクセルCMOS AFなどの最新技術を凝縮。充実したビギナー向けガイド機能も搭載します。

SPEC【画素数:2410万画素】【連写:秒約7.4コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約387g】●レンズマウント:EF-Mマウント●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W116.3×H88.1×D58.7㎜

 

高速AF技術デュアルピクセルCOMS AFに対応。ピント合わせは快適です。

 

上下左右に回転するバリアングル液晶によって、自分撮りなども楽しめます。EVFも搭載します。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×4

機能:☆×3

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×3

中級一眼レフ並の画質とAF

高画素APS-Cセンサーが生み出す画質は、中級一眼レフに匹敵するレベル。AFなどレスポンス面も快適です。交換レンズは、他社に比べるとまだ少なめ(永山さん)

 

【その4】

所有欲を満たすスタイリッシュなデザインも魅力

オリンパス

OM-D E-M10 Mark

実売価格8万6650円(ダブルズームキット)

フィルムの一眼レフを思わせるデザインを採用した、エントリー層向けのミラーレス一眼。E-M10シリーズの3代目であり、新たに4K動画に対応したほか、アートフィルターなどの撮影機能がいっそう向上しています。

SPEC【画素数:1605万画素】【連写:秒約4.8コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約410g】●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W121.5×H83.6×D49.5㎜

 

入門機ながら強力な5軸手ブレ補正を内蔵。薄暗いシーンでも手持ちで安心して撮れます。

 

新搭載したAPモード。星空を光跡として表現するモードなど、一段上の撮影が楽しめます。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×3

機能:☆×4

操作性:☆×3

交換レンズの豊富さ:☆×4

充実した撮影機能とレンズが◎

画質はクリアで見栄えがいいですが、最新モデルにしては画素数は控えめ。撮影モードはオートからマニュアルまで充実。交換レンズも数多く揃っています(永山さん)

 

【その5】

AF追従で20コマ/秒を誇る高速連写番長

パナソニック

LUMIX G9 Pro

実売価格21万4920円(ボディ)、29万5920円(標準ズームキット)

動画に強い同社のミラーレス一眼のなかでも、特に静止画を重視したハイエンド機。世界最速をうたうAFと超高速連写によって、動体の決定的瞬間も確実に捉えられます。ボディはやや大きめのマグネシウム合金製。

SPEC【画素数:2033万画素】【連写:秒約20コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約658g】●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約368万ドット●サイズ:W136.9×H97.3×D91.6㎜

 

AF固定60コマ/秒の超高速連写に加えて、連写を長時間続けられる4K&6Kフォト機能も搭載。用途に応じて選べます。

 

天面にはミラーレス一眼では希少なサブ液晶を搭載。各種の設定状態をひと目で把握できます。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×4

機能:☆×5

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×4

やや高めの価格に見合った高性能

シリーズ最大画素数とローパスレス設計によって、精細な描写を実現。機能は盛りだくさんで、交換レンズも豊富。あらゆる被写体に対応できる実力です。

 

アクションカメラ、コンパクトデジカメ、ビデオカメラも狙い目!

非一眼カメラの分野でも高付加価値モデルが続々と登場中。レンズ交換ができない代わりに機動力に優れ、動画や静止画をより自由に楽しめる3台をチェックしました。

 

【アクションカメラ】

定番アクションカメラの画質や手ブレ補正が進化

GoPro

GoPro HERO6

実売価格4万4820

【映像解像度:4K】【写真解像度:12MP】【防水:10m】【質量:約117g】

人気のHEROシリーズ最新作。手のひらサイズの小型ボディに新プロセッサーを搭載し、4K/60Pや高精細なスローモーション撮影に対応。手ブレ補正も強化され、使い勝手は上々です。

SPEC●モニター:2.0型●記録メディア:microSD●インターフェイス:USB-C、マイクロHDMI●サイズ:W62.3×H44.9×D33㎜

 

【コンパクトデジカメ】

コンパクトなボディにAPS-Cセンサーを搭載

キヤノン

PowerShot G1X Mark Ⅲ

実売価格12万1860

【画素数:2420万画素】【連写:秒約7コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約399g】

小型ボディにAPS-Cサイズの大型センサーと光学3倍ズームを搭載。一眼レフEOSから継承した明快な操作性や、安定感のある画質、自由度の高いバリアングル液晶なども魅力です。

SPEC●センサーサイズ:APS-C●レンズ:24〜72㎜(35㎜フィルム換算)●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W115×H77.9×D51.4㎜

 

【ビデオカメラ】

カメラ内で編集ができる「あとから補正」が進化

 

パナソニック

HC-VX985M

実売価格5万4400円

【映像解像度:4K】【光学ズーム:20倍】【デジタルズーム:250倍】【質量:約395g】

光学20倍ズーム搭載のビデオカメラ。4K動画を編集する「あとから補正」が進化し、特定の被写体を追尾したり、アップにしたりできます。小型ボディやスマホとの連携機能も魅力です。

SPEC●センサーサイズ:1/2.3型●レンズ:30.8〜626㎜(35㎜フィルム換算)●モニター:3.0型46万ドット、タッチ対応●サイズ:W65×H73×D141㎜

【今日の1冊】大量のデジカメ画像のファイル管理、どうしたらいい?――『CAPA 2018年6月号』

写真が趣味という人は結構いるだろう。デジタル一眼レフやミラーレフ一眼、コンパクトデジカメなどを持って、いろいろなところに出かけて撮影。そして家に帰ってきたら、パソコンに取り込んでベストショットを選んで、印刷をしたりインターネットで公開したり。写真は、撮影自体も楽しいが、その後の作業も楽しいものだ。

 

 

僕的画像ファイル管理は「機種名」→「撮影年」→「撮影月日」

撮影をしていくと、パソコンに大量のファイルが保存されていく。RAWファイルなんかで撮影をしていたら、1TB2TBはあっという間にいっぱいになる。ハードディスクは、とりあえず買い足せばなんとかなる。しかし、なんともならないことがある。それはファイル管理だ。

 

「桜の写真あったよなー」「伊香保に行ったときの写真どこだっけ」。そう、写真が増えていくと、過去の写真を探し出すのがたいへんになるのだ。

 

ちなみに僕は、仕事でさまざまなメーカーの機種を使うので、「機種名」→「撮影年」→「撮影月日」というフォルダ構成で管理している。僕は毎日毎日撮影しているわけはないので、だいたい日付で管理しておけば探し出せるからだ。スケジュール帳と照らし合わせれば、たいてい目的のファイルに巡り会える。

 

 

プロの管理法その1「ファイル名で管理」

しかし、撮影を仕事としているプロのカメラマンや写真家の方々は、僕なんかよりも数十倍数百倍写真を撮影しているはず。ファイル管理もかなりたいへんだと予想できる。以前、写真家の方のパソコンを見せてもらったが、デスクトップにハードディスクが30台以上表示されていて、びっくりした。バックアップは大事だ。

 

CAPA 2018年6月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)に「2人のプロに聞いた写真管理術」という小特集があった。いったい、プロはどんな風に撮影した画像ファイルを管理しているのだろう。

 

風景写真家の深澤武さんは、カメラ内のファイル名設定を変更。ご自身の頭文字「FT」と使用カメラ(D850なら8、D7500なら7)の数字を組み合わせて、「FT8_○○○○」というようにファイル名をカスタマイズ。また自宅のパソコンに取り込んだ後は、ファイル名を変更するようだ。

 

私は、いい写真に★印でレーティングをして、写真セレクトが完了した画像に対してファイル名を変更するようにしている。ファイル名がそのままならセレクト前、変更されていればセレクト済みと区別するためだ。

(『CAPA 2018年6月号』より引用)

もちろん、セレクト後のファイル名も日付を入れるなど規則を設けているようだ。

 

 

プロの管理法その2「フォルダで管理」

もう一人、航空写真家のA☆50/Akira Igarashiさんの場合は、カメラ内ではファイル名の設定を変えてない。自宅でのファイル管理は次のように行っているという。

現像したJPEGファイルは依頼があった時にすぐ渡せるよう、細かくフォルダ分けされた外付けHDDに保存する。例えば機体そのものを撮った画像は「撮影日+撮影空港名+番号」というファイル名にして、HDD内の「機体画像」フォルダの中に「地域」→「国」→「航空会社」→「機種名」とたどって保存する。

(『CAPA 2018年6月号』より引用)

ファイル名というよりはフォルダでしっかり分類しているという感じだ。

 

僕はどちらかというと後者のやり方のほうがなじむと思う。ただ、フォルダの階層が深くなってしまうのがやや難点かなとも感じる。

 

 

自分に合ったファイル管理法を見つけよう

ファイル管理に正解はない。自分が管理しやすい方法でやるのが一番だ。

 

ただ、僕がこれだけはやってはいけないと思っているのが、「画像ファイルをすべて同じフォルダにぶち込む」というもの。今は画像ファイル管理ソフトなどで機種名や撮影日、GPS情報が付加されている画像ファイルなら撮影場所などで検索をすることができるが、それはあくまでもそのソフトがあってこそ。

 

仮にそのソフトが使えなくなったら、その管理方法は役立たずになる。できるだけOSの機能を使って、ファイル名やフォルダで分類しておくというのが、安全なファイル管理方法だと思う。

 

【書籍紹介】

CAPA 2018年6月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。

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【今日の1冊】ボディとレンズの次に買う機材は「ストロボ」だ――『プロの技を身につける ストロボテクニック完全マスター』

今や、カメラといえば「デジタルカメラ」の時代。値段も手頃になっており、一家に一台はあるのではないだろうか。

 

コンパクトデジカメからのステップアップとして、レンズ交換が可能なデジタル一眼レフまたはミラーレス一眼などを購入する人も増えている。最初は、ボディとレンズがセットになった「レンズキット」を購入する人が多いと思う。

 

では、その次に買うものはなんだろうか?

 

ボディとレンズの次に買う機材は「ストロボ」だ

ボディとレンズを買って写真を撮っていると、今使っているレンズでは物足りないと感じてくることがある。それは、写真に対して少し欲が出てきた証拠。「もっといい写真が撮りたい」という気持ちが芽生えてきたのだ。

 

そこで、次に何を揃えればいいのかということになる。一般的には描写がワンランク上の単焦点レンズや、マクロレンズなど、レンズの買い足しをするパターンが多い。確かに、レンズを変えると撮影の幅が広がり、楽しくなる。

 

僕も標準ズームと望遠ズームがある状態なら、単焦点レンズ、もしくはマクロレンズがオススメだと思う。しかし、実は写真を劇的に変えるアイテムがある。それが「ストロボ」だ。

 

 

内蔵ストロボよりも使いどころが多いのが外付けストロボ

「ストロボはカメラに内蔵されているから買う必要はない」。そう思うかもしれないが、実はそうでもない。いわゆる内蔵ストロボと、外付けストロボでは大きく違う。光量が大きい、照射面の角度を変えられる、カメラから離して使える。そんなメリットがあるのだ。

 

ストロボは、ただ暗いところで撮影するためにだけ使うものではない。人物撮影やブツ撮りなどで、自分で光をコントロールして撮影することで、より印象的な写真に仕上げることができる。それには、内蔵ストロボでは物足りない。外付けストロボを使い、カメラから離して設置することで、多彩な光のコントロールができるようになるのだ。

 

僕は、人物撮影をすることが多いのだが、たいていストロボはスタンドに立てて固定し、カメラからワイヤレスで発光させている。そうすることで、より自然でいい写真が撮れるからだ。もちろん、照射面を拡散するためのソフトボックスやアンブレラなども併用している。

 

これをやれば、室内でもきれいな撮影が可能。ストロボ自体はそこそこの値段がするが、ライトスタンドやストロボ関連の機材は、中国製で質の高く安価なものが増えてきたので、割と低価格で揃えることができる。

 

 

スローシンクロで人物と夜景を適切に映す

ただし、外付けストロボを使いこなそうとすると意外と難しい。僕はほとんどトライ&エラーで体で覚えたという感じだ。初めて外付けストロボを使うのなら、今ならいい書籍がいっぱい出ているので参考にするといいだろう。

 

プロの技を身につける ストロボテクニック完全マスター』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)は、外付けストロボのテクニックが満載だ。もちろん、基本的な使い方から、ポートレート、テーブルフォト、昆虫撮影などでのストロボの実践的な使い方が載っているので、たいへん参考になる。

 

たとえば、夜景と人物の撮影だ。普通にストロボを使って撮影すると、人物だけ明るくなり背景の夜景が暗くなってしまったという経験をしたことがあるだろう。

 

しかし、ストロボを使いこなすと、人物と夜景の両方を適正な明るさで撮影することが可能になる。このテクニックは「スローシンクロ」という。スローシンクロとは、低速のシャッタースピードでストロボ撮影をすることを指す。その際、カメラの露出モードはマニュアルにする。

 

カメラを三脚などで固定し、まず背景の露出を決める。背景に向けて内蔵露出計の指標がプラス側とマイナス側の中央に来るようにし、テスト撮影してみよう。暗ければシャッタースピードを遅くする。いろいろ試して決まったら、あとは人物込みで構図を決め、ストロボをTTLオートで発光させるだけだ。

(『プロの技を身につける ストロボテクニック完全マスター』より引用)

 

 

シャッタースピードは1/2秒や1/4秒といったスローシャッターになるため手ぶれは避けられないので、三脚が必須となることに注意したい。

 

ただ、そこだけ注意すれば意外と簡単にスローシンクロでの撮影はできる。ぜひ試してみてほしい。

 

 

外付けストロボがあれば写真の仕上がりがワンランクアップ!

本書にはそれ以外にも、室内でのポートレート撮影時の効果的なストロボの使い方なども掲載されている。1灯ではなく2灯使うことでよりアーティスティックな写真にすることができるので、2灯持っている人はトライしてみる価値はあるだろう。

 

もちろん、屋外でもストロボは大活躍。人物の顔に出る不自然な影を消したりするのにも使える。僕も屋外で人物を撮るとき、レフ板の代わりにストロボを多用している。

 

カメラ本体やレンズはもちろん大事だが、ワンランク上の撮影を目指すならストロボは必須アイテム。よりプロっぽい仕上がりの写真が期待できるので、ぜひチャレンジしてみよう。

 

【書籍紹介】

 

プロの技を身につける ストロボテクニック完全マスター

著者:CAPA編集部(編)
発行:学研プラス

ストロボの基礎知識にはじまり、ライティングの基本からバウンス、ディフューズといった応用テクニック、さらに複数のストロボを用いた多灯ライティング、最新のワイヤレス機能のコントロール術まで、プロのテクニックを数多く紹介していきます。

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え…間違ってた?「CAPA 2018年5月号」で正しいRAW現像を学び直す

デジタル一眼レフで写真を撮り始めて15年ほどになる。デジタル一眼レフで撮影するとき、僕はほとんど「RAW」というファイル形式で撮影する。

 

「RAW」は料理前の材料とレシピ

「RAW」とは、デジタルカメラの撮像素子で受光した状態のファイル。JPEGやTIFといった画像形式に変換される前の状態だ。

 

料理に例えれば、JPEGやTIFはできあがった料理。一方RAWファイルは、未調理の材料とレシピのセットといったところだ。

 

RAWで撮影する利点は、露出や色味などを調整しても画質劣化がほぼゼロに近いということ。JPEGやTIFはすでに圧縮変換されたファイルのため、各種補正をすると画質が劣化していってしまう。

 

つまり、RAWで撮影しておけば、画質劣化を気にせず自分の思い通りの写真に仕上げるということができるのだ。この調整を「現像」という。RAWで撮影をしたらこの「現像」という作業がセットになっていると思ったほうがいいだろう。

 

 

RAW現像基本の3ステップ

もちろん、僕もRAW現像を行う。パソコンにRAWファイルを取り込み、RAW現像ソフトで露出や色味の調整を行う。僕のRAW現像のおおまかな作業手順は次の通りだ。

 

1.ホワイトバランス
2.露出調整
3.彩度

 

このほかにも、もっと細かい調整をしているが、大きな流れはこんな感じだ。これがベストだとは思わないが、なんとなくこの手順で長い間RAW現像を行ってきた。ただ、ほんとうにこれでいいのかどうかはわからない。なんとなくこんな感じかなという感じだ。

 

CAPA 2018年5月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)に「写真が劇的に変わるRAW現像超入門」という小冊子が付録になっている。RAW現像の基礎が学べるかもと思い、読んでみた。

 

その最初のほうに『まずはここから覚えよう! きれいに仕上げる基本の3ステップ「露出」「鮮やかさ」「色」』という項目がある。ここにRAW現像の基礎が載っていた。

 

RAW現像で上手に仕上げるコツは、①「露出(明暗とコントラスト)」②「鮮やかさ(彩度や色の濃さ)」③「色(ホワイトバランスや色温度)」の順に補正すること。

(『CAPA 2018年5月号』より引用)

 

えっと……。僕がやっている手順は違っていた。僕は最後にやるべきホワイトバランスの調整を一番始めにやっていた。最初に一番大きな色味を決めて、それから追い込んでいくというイメージだったのだが、どうやら違うらしい。

 

まず最初にイメージする明るさにすることで鮮やかさと色の濃さが決めやすくなり、適切な明るさと鮮やかさが再現できると、微妙な色の偏りや目指す色が把握しやすくなる。

(『CAPA 2018年5月号』より引用)

 

これからは、この手順を頭にたたき込んで写真を現像するとここに誓う。

 

 

自己流でも基本は知っておくべき

僕のように、写真の基礎をほとんど習ったことがない状態で写真を撮っていると、知らないことがいろいろある。これまでなんとか自力で学んできたが、果たしてそれが正解なのかどうかわからないままやってきた。

 

結果がよければそれでいいのだが、やはり「これでいいのかな」という思いはあった。しかし、今回RAW現像の基礎を知ったことで、安心した。

 

やはり、基礎を知っておくことは重要だ。その上で、自分なりの方法を身につけていくのが一番だと思う。「基本はこうだけど、俺はこう思う」というのは説得力があるが、「なんとなくこうやっている」では心許ない。

 

自己流もいいが、基本的なことは知っておくべき。これは写真だけでなく、すべてのことに通じているかもしれない。

 

【書籍紹介】

 

CAPA 2018年5月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。

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『花の新しい撮り方』――花ごとの撮影テクニックを身につけてひと味違う写真を!

そろそろゴールデンウィークが近い。この時期になると、いろいろな花が咲き始める。僕はデジカメのレビューなどをすることがあるので、この時期は大きな公園などに行き花を撮影することも多い。

 

 

 

念願のヒマワリ畑撮影にチャレンジしたものの……

ここ数年、なかなか実現しなかったことがあった。夏にヒマワリ畑に撮影に行くということだ。例年7月8月は忙しく、仕事をしていたらいつの間にかヒマワリの季節が終わっているということが続いていたのだ。

 

しかし、昨年(2017年)は夏が意外と暇だったので、ヒマワリ畑に撮影にでかけた。

 

そのとき思ったのが「ヒマワリの撮影って難しい……」ということ。いっぱいヒマワリは咲いているのだが、どう撮影すればいいのか、撮影すればするほどわからなくなってきたのだ。

 

晴天だったら、青空や入道雲と絡めて撮ればいいと思っていたのだが、撮影に出かけるときに限って曇り空。元々雨男なので、これはしょうがない。

 

しかし、曇り空の下でヒマワリを撮影しようとすると、どうも決まらない。いろいろ試行錯誤したのだが、ピンとこないのだ。

 

そこで『花の新しい撮り方』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)を読んでみた。この本は、花の種類別に撮影方法が詳しく掲載されている。花の撮影について何の知識も持っていない僕のような人にとっては、とてもありがたい。もちろんヒマワリの項目もある。そこに曇天時の撮影について書かれていた。

 

 

曇天時のヒマワリ撮影は望遠レンズで寄ったり引いたり

曇天時は、どうやってヒマワリを撮影したらいいのだろうか。

曇天時は離れた所から望遠レンズでスケール感や広がりを生かしたり、近づいて花をアップにしたりするとヒマワリの存在感が引き出される。

(『花の新しい撮り方』より引用)

要は、空をあまり入れずにアップで撮るか、ヒマワリ畑全体を撮影するのがいいようだ。

 

僕が撮影した写真から、それらしいのを選んでみた。

多分これは失敗だ。曇天なのに空が画面に多く入ってしまっている。

 

これはヒマワリにかなり近づいており、背景にもヒマワリをぼかして入れており、曇り空をあまり画面に入れていないので、まあまあというところだ。

 

これはカメラをかなり上から構えて撮影し、空が入らないように撮影したカット。ヒマワリ畑のボリューム感が出せていると思う。

 

 

晴天時は空を積極的に入れていこう

一方、晴天時の場合は青空を大きく入れて撮影すると、夏らしさが強調されるようだ。場合によっては、太陽も画面に入れてしまい、夏の強い光を表現するという構図もいいようだ。

 

ただヒマワリを撮影するだけでも、かなりいろいろなテクニックがある。もちろん、あじさいや菜の花、桜、コスモスなどにもそれぞれテクニックがある。

 

実は、僕はコスモスの撮影をするのが好きなので、この本を読んで秋のコスモス撮影に向けて予習をしておこうと思う。もう去年までの僕とは違う、と思う。

 

 

【書籍紹介】

花の新しい撮り方

著者:CAPA編集部(編)
発行:学研プラス

花は四季を通じて身近にある人気の被写体。その花を上手に撮るための基礎知識として、三脚やマクロレンズなどの機材から、ホワイトバランスや絞りなどカメラの各種設定を解説。さらに様々な花や撮影状況に合わせた上手な撮り方をわかりやすく紹介していく。

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5段分の手ブレ補正を内蔵した中判ミラーレスGFX用望遠レンズ「フジノンレンズ GF250mmF4 R LM OIS WR」

富士フイルムが、中判ミラーレスカメラGFXシリーズ用の望遠レンズ「フジノンレンズ GF250mmF4 R LM OIS WR」を発表した。35mm判換算で198mm相当をカバーし、5.0段分の手ブレ補正機構を内蔵している。2018年5月下旬発売予定。希望小売価格 443,500円(税別)。

解像力と豊かなボケ味を生かして、被写体を強調した風景撮影やポートレート撮影などが楽しめる

 

■テレマクロ的な撮影も楽しめる
10群16枚のレンズ構成のうちEDレンズ2枚とスーパーEDレンズ1枚を採用し、色収差を徹底的に抑制。撮影距離による色収差の変動を抑制して、最短1.4mまでの近接撮影を可能とした。最大撮影倍率は0.22倍で、大きなボケを生かしたテレマクロ的な撮影も楽しめる。

 

■AF性能
高速・高精度で静かなリニアモーターを採用。電源オフ時や再生時には、リニアモーターを固定して不要な振動を抑えることができる。あらかじめ設定した位置に素早くピントを移動できるフォーカスプリセット機能、フォーカス範囲を制限してAF速度を高速化するフォーカスリミッターを搭載。鏡筒の先端部にはフォーカスコントロールボタンを配置し、AFやフォーカスロックなど好みの機能を割り当てることができる。

 

■防塵・防滴構造
軽量で堅牢性に優れたマグネシウム合金を採用。18か所にシーリングを施した防塵・防滴構造と、-10℃までの耐低温構造を備えている。最前面のレンズには、撥水・防汚効果があるフッ素コーティングも施した。

GFX 50SにGF250mmF4 R LM OIS WR を装着したところ

 

■アクセサリー
焦点距離を1.4倍に拡大する「フジノン テレコンバーター GF1.4X TC WR」も同時発売予定。「GF250mmF4 R LM OIS WR」と組み合わせれば、画質を劣化させることなく350mm(35mm判換算 277mm相当)までの望遠撮影が可能になる。希望小売価格は110,500円(税別)。F値は1段暗くなる。

GF1.4X TC WR(左)と、GFX 50S + GF250mmF4 R LM OIS WR + GF1.4X TC WR の組み合わせ(右)

 

さらに、マクロ撮影領域を拡大するマクロエクステンションチューブ「MCEX-18G WR」(全長約18mm)と「MCEX-45G WR」(全長約45mm)も同時発売予定。希望小売価格は、いずれも49,500円(税別)。

MCEX-18G WR(左)とMCEX-45G WR(右)

 

■GF250mmF4 R LM OIS WR の主な仕様

●マウント FUJIFILM Gマウント ●焦点距離 250mm(35mm判換算 198mm相当) ●レンズ構成 10群16枚(EDレンズ2枚、スーパーEDレンズ1枚) ●絞り羽根枚数 9枚(円形絞り) ●画角 12.5° ●開放絞り F4 ●最小絞り F32 ●最短撮影距離 1.4m ●最大撮影倍率 0.22倍 ●フィルター径 φ82mm ●サイズ(最大径×全長) φ108×203.5mm ●質量 1,425g ●付属品 レンズフロントキャップ FLCP-82、レンズリアキャップ、LCP-002、レンズフード、三脚座、レンズポーチ

ライカSL用の広角ズームレンズ「ライカ スーパー・バリオ・エルマーSL f3.5-4.5/16-35mm ASPH.」

ライカカメラが、フルサイズミラーレスカメラ「ライカ SL」用の広角ズームレンズ「ライカ スーパー・バリオ・エルマーSL f3.5-4.5/16-35mm ASPH.」を発表した。日本国内の発売日は2018年5月予定、価格は777,600円(税込)。

「ライカ バリオ・エルマリートSL f2.8-4/24-90mm ASPH.」「ライカ アポ・バリオ・エルマリートSL f2.8-4/90-280mm ASPH.」に続く3本目のライカSL用ズームレンズ。堅牢性に優れ、アウトドアでの過酷な状況下を含めた幅広い撮影シーンで活用できる。

 

■光学性能
非球面レンズや異常部分分散ガラスを採用し、諸収差を補正。また、マウント形状の改良とレンズ表面のコーティングにより、フレアやゴーストを防止。絞り開放からズーム全域で卓越した描写性能を発揮する。

 

■AF性能
AF駆動にはステッピングモーターを採用。ほぼ無音の高速オートフォーカスを実現する。

 

ライカSL装着時。本レンズの発売に合わせてライカSLのファームウェア Version 3.2も公開予定

 

■主な仕様

マウント ライカLバヨネットマウント(35mmフルサイズ) ●焦点距離 16〜35mm ●レンズ構成 12群18枚(非球面レンズ2枚) ●画角(対角線/水平/垂直) [16mm時]105.6°/ 95.3°/ 72° [24mm時]84.7°/ 74.4°/ 53.7° [35mm時]64.6°/ 55.5°/ 38.7° ●開放絞り [16mm時]F3.5 [35mm時]F4.5  ●最小絞り F22  ●最短撮影距離 25cm  ●最大撮影倍率 [16mm時]1:7.7 [35mm時]1:3.7  ●フィルターサイズ E82  ●サイズ(最大径×長さ) φ88×123mm ●質量 990g

APS-Cミラーレスカメラ・ソニーα6500とα6300の高倍率ズームレンズキット発売

ソニーのAPS-Cミラーレスカメラ「α6500」「α6300」に、高倍率ズームレンズキットが追加される。いずれも、キットレンズとして「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」が付属する。発売日は2018年4月20日(金)。価格はオープン価格。

「E 18-

α6500 高倍率ズームレンズキット(ILCE-6500M)。発売日は2018年4月20日(金)。価格はオープンで、市場推定価格は180,000円前後(税別)。これまでボディ単体のみの販売だった「α6500」にレンズキットが加わる。

α6300 高倍率ズームレンズキット(ILCE-6300M)も2018年4月20日(金)発売。価格はオープンで、市場推定価格は130,000円前後(税別)。発売中のパワーズームレンズキットに高倍率ズームレンズキットが加わり、2つのレンズキットから選択可能になる。

 

「α6500」「α6300」は、いずれも画面のほぼ全域に425点の像面位相差検出AFセンサーを配置し、0.05秒の高速AFや、AF/AE追従で最高約11コマ/秒(ライブビューで最高約8コマ/秒)の高速連写が可能。「α6500」は、最高5.0段分のボディ内手ブレ補正機構やタッチパネル式液晶モニターも搭載している。
製品の詳細はこちら α6500 │ α6300(動画)

 

135mm F3.5-5.6 OSS」は、35mm判換算で27〜202.5mm相当をカバーする高倍率ズームレンズ。「α6500」「α6300」のAF/AE追従高速連写に対応し、静かで高速・高精度なピント合わせを実現する。

 

製品の詳細はこちら。

「CAPA 4月号」――カメラ任せから脱却するワンランク上の撮影技術をゲットせよ!

4月に入り、暖かくなってきた。例年ならば、たいていこのくらいの時期に、カメラ片手に花や風景などの写真を撮りにでかけているのだが、今年はなんだか忙しく、プライベートで写真を撮っている時間があまりない。

 

春の被写体といえば、やはり「花」だろう。桜や菜の花などを見ると、ついつい写真を撮りたくなってしまう。

 

 

花の写真のポイントは2つ

写真には、構図や光の加減、露出、色などのさまざまな要素が絡んでくるが、花の写真の場合とても気になるのが、やはり「色」だ。

 

目の前で美しく咲いている花を、できるだけそのままの印象で残しておきたい。そう思って撮影するのだが、どうしてもカメラの設定に引っ張られて、ちょっと自分が思っているのと違う感じになってしまう。そんな風に思っている人は多いかもしれない。

 

そこで、『CAPA 4月号』(学研プラス・刊)に「極上の花風景」という特集があったので読んでみた。花の撮影に役立つレンズ選びやフィルターワークなどについて解説されているが、ほほうと思ったのが、色に関するカメラの設定の部分だ。ポイントは2つ。「コントラスト」と「ホワイトバランス」だ。

 

 

「コントラスト」の設定で鮮やかながらも落ち着いた色味に

カメラの設定に「スタンダード」や「風景」といった仕上がり設定がある。花を撮るときは色鮮やかにしたいため、「風景」を選ぶことが多いかもしれない。しかし、それでは花本来の色味や階調が失われてしまう可能性がある。特に赤系の色は飽和しやすい。

 

だからといって「スタンダード」では物足りない。そういうときには「コントラスト」の設定を見直してみるといいようだ。

 

コントラストや彩度を少し下げるなど、オリジナル設定を作ってカメラに登録しておけば、より自分好みの作風に仕上げられる。仕上がり設定で色味を変えることは好ましくないが、コントラストを変えるだけでも色の印象は大きく変わるので、とことんこだわりたいポイントである。

(『CAPA 4月号』より引用)

仕上がり設定を「風景」にすると、若干色が派手目になる。そこでコントラストを下げることで、発色を若干抑えめにすることができるということだ。どうしても色の設定ばかり気になってしまうが、実はコントラストの設定が重要なようだ。

 

 

「ホワイトバランス」で花の持つ色を引き出す

もうひとつが「ホワイトバランス」だ。通常はカメラにお任せの「オート」にしておけばいいと思いがちだが、どうもそうではないようだ。

太陽の下で撮影する限り「太陽光」を基本としたい。晴れていても、曇りや雨でも現場の光を反映した花色を引き出すことができる

(『CAPA 4月号』より引用)

ホワイトバランスをオートに設定すると、カメラが適切と思われるホワイトバ ランスに調整してしまうため、その場の印象とは違う色になってしまうことがある。それを避けるために、屋外では常に「太陽光」に固定。そうすることで、実際に見た色に近い色が再現できるというわけだ。

 

なお、その場合に緑かぶりが発生することがある。そのときにはオートを試してみるといい結果になることがあるという。

 

 

「カメラにお任せ」からの脱却で写真がさらにおもしろくなる

最近のデジタルカメラは優秀。それほど気にしなければ、カメラにお任せできれいな写真が撮れる。

 

しかし、それではほんとうの写真のおもしろさ、カメラのおもしろさには気付かないかもしれない。カメラに搭載されたたくさんの機能を全部使いこなす必要はないが、今回紹介したような、「コントラスト」や「ホワイトバランス」などの設定を覚えておけば、今までよりもワンランク上の撮影ができるようになるだろう。

 

さあ、週末はカメラを持って、お出かけしませんか?

 

 

【書籍紹介】

CAPA 2018年4月号

著者:CAPA編集部
発行:学研プラス

デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。

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SFの銃みたいだ! 山梨の町工場が男心をくすぐりまくるカメラ専用グリップを開発!

山梨のとある町工場が、カメラ専用グリップ「5Ax」でクラウドファンディングに挑戦。目標金額達成まではまだ届いていないが、多数の応援が寄せられている。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

スタイリッシュなカメラ専用グリップ「5Ax」

「5Ax」は2つのカメラを一体化させて持ち歩けるカメラグリップ。例えば小型のデジタルビデオカメラとコンパクトデジタルカメラを取り付けることで、わざわざ機体を持ちかえることなく動画と写真を撮影できる。

 

そんな同カメラグリップは銃のような形をしており、カメラを搭載する部分には小火器にスコープなどを取り付けるための台座“ピカティニーレール”を採用。これにマウントを介して、カメラを上下に2つ取り付けて使用する。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

また様々なカスタムパーツにも対応しており、一眼レフなどのハンドストラップやコンパクト3脚なども取り付け可能。スマートフォンをカメラとしてグリップに取り付けても面白いかもしれない。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より
出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

今回のクラウドファンディングで集まった資金は、グリップ部分の精度向上や生産体制の強化、カメラグリップ専用アフターパーツの開発などに使用される。「5Ax」自体は製品化目前のところまで出来上がっているそうなのだが、同プロジェクトのオーナーにはまだまだ納得できない部分があるという。

出典画像:「カメラをスタイリッシュに持ち歩こう! カメラ専用グリップ『5Ax』アルミ削り出し」CAMPFIRE より

 

ちなみに現在開発中のアフターパーツには、「引き金式レリーズ」というアイテムも。これを取り付ければ、本当に銃の引き金を引くような操作で撮影が出来るようだ。見た目もスタイリッシュなカメラグリップに、SNSなどでは「望遠レンズをつけて使ったら銃みたいな形状になりそう」「こういうのちょっと欲しかった」「アクションカメラと親和性が高そう」といった声が。その形状に思わず心をくすぐられる人も少なくない。

 

目標達成まであと半分!

3月20日現在、同クラウドファンディングには15万5000円もの金額が集まっている。目標金額は32万円なので、まだまだ道半ばといったところ。募集終了までは残り54日とまだまだ時間は残されているが、目標金額に届かないと支援金がファンディングされないAll-or-Nothing方式でのプロジェクトなので予断は許されない。

 

そんな町工場の挑戦に、支援者からは「同じモノづくり業界で働いてるから、こういう素敵な試みは是非とも応援したい!」といった温かい声が。同クラウドファンディングのリターンは「5Ax」の本体などで、発送は7月が予定されている。気になった人は夏休みの行楽シーズンに、「5Ax」で写真を撮りまくってみてはいかが?

まさにステルス! 暗闇で光る限定モデル「ライカ M モノクローム ‘Stealth Edition’」

モノクロ撮影専用デジタルレンジファインダーカメラ「ライカ M モノクローム(Typ246)」と、ファッションブランド「ラグ&ボーン」とのコラボレーションによる特別限定モデル。大口径レンズ「ライカ ズミクロン M f2/35mm ASPH.」がセットになっている。ライカストアおよびライカブティックにて、世界限定125台のみの販売となる。

2018年3月下旬発売予定。価格2,000,000円(税別)

「ライカ M モノクローム(Typ246)」をベースとして、外観デザインをラグ&ボーンのマーカス・ウェインライトCEOが手がけた。ブラックマット仕上げと漆黒の牛革を採用することで、黒をより際立たせている。

ボタン類に刻まれた文字も、控えめなカラーリングで存在感を消している。

白く塗られた文字には、ちょっとした仕掛けが…。


白い文字には蓄光塗料が塗布されており、暗所で発光するのだ。


この発光部分がデザイン上の大きなアクセントでもあり、暗い場所での各種設定がスピーディーにできるという操作上の利点にもなっている。

ブラックのキャリングストラップとメタル製のレンズキャップが付属する。

 

そのほかの仕様は、「ライカ M モノクローム(Typ 246)」「ライカ ズミクロン M f2/35mm ASPH.」と同じ。

 

「ライカ M モノクローム(Typ 246)」は、ローパスフィルターレス仕様のモノクロ専用フルサイズCMOSセンサーを搭載したデジタルレンジファインダーカメラ。色を認識する撮像素子を搭載したデジタルカメラよりもシャープなモノクロ描写が得られる。
製品の詳細はこちら。

 

「ライカ ズミクロン M f2/35mm ASPH.」は、35mm F2の大口径単焦点レンズ。高コントラストでシャープな描写と、滑らかで自然な円形のボケが得られる。ねじ込み式の金属製角型レンズフードと、ねじ込み式の保護リングが付属する。
製品の詳細はこちら。

マンフロットが社名変更を発表、CP+のブースには取扱いを開始したロープロ新製品もズラリ!

CP+2018の会場では、マンフロットが最近力を入れているバッグコーナーではデリケートなドローンを運ぶための専用バックパックをはじめ、スタイリッシュなカメラバッグやザックが多数展示。新しく取扱いが始まった「Lowepro」ブランドのバッグにも新製品が多数あり、常に人が絶えない人気のスポットになっていた。

 

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また、初日の3月1日にプレス発表会が行われ、2018年4月1日から社名が変更になると発表された。現在は「マンフロット株式会社」だが、4月からの新名称は「ヴァイテックイメージング株式会社」になる。

 

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こちらはドローンを運搬するためのドローンバックパック「Hover-25」。DJI 社のドローン「Mavic」に対応している。もちろんドローンではなく一眼レフカメラを収納することも可能だ。開いたポケットの中央に見えるのは保温機能の付いたバッテリー保護ケースだ。

 

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2月から取り扱いの始まった「Lowepro(ロープロ)」ブランドのカメラバッグ・ザックも新作が加わった。手頃なサイズから大型バッグ、防水バックパックなど豊富なラインナップで撮影をサポートしてくれる。確かな造りでプロカメラマンに愛好家が多い。

 

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新製品の「Lowepro Matrix+ BP 23L」。14インチのノートパソコンとレンズ2本と一眼ボディ程度のカメラ機材、さらに上着くらいの物が入る中型のカメラザックだ。一見、重い生地素材で製造されているように見えるが、重量は0.97Kgとこのサイズとしてはかなり軽い。もちろん撥水加工はされているので多少の雨なら安心して使える。

 

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マンフロットといえば、ライトスタンドをはじめライティングサポート用の機材が有名だ。こちらのスペースでは、種類が多く付属品パーツが分かりづらいスタジオ機材の相談を受け付けていた。「カメラからストロボを離して撮影したいが、スタンドはどういう物を使ったら良いのか?」といった基本的な相談をはじめ、さまざまなスタジオ機材に関しての質問に回答していた。

 

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マンフロットといえば三脚を忘れてはいけない。コンパクトにたためて軽い三脚として人気の「befree(ビーフリー)」が「befree advanced(アドバンス)」に進化、耐荷重が4Kgから8kgに大幅アップし望遠系のレンズでも安心して使えるようになった。

 

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「befree アドバンス」に付いている雲台。自由雲台だが、水平回転させるパン動作は独立操作ができるのでパノラマ撮影にも対応。自由雲台部分も動く硬さを調節できる。

 

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こちらは「beefree アドバンス」ソニーα7 シリーズ・α9 専用モデル。αのイメージカラー「シナバ―」(オレンジではない)を随所にあしらったデザインが特徴だ。

 

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ジッツオコーナーを見てみよう。

 

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「超望遠撮影に便利!」と最近使う人が増えてきているジンバル機構の雲台だが、これはただジンバル機構を採用しただけではなく、さらにフルード機構も搭載した「ジッツオ GHFG1」。フルード機構のおかげで600mmF4など重量級の超望遠レンズを付けても動きはとても滑らか。それでいてマグネシウム製の本体自重は1.35Kgの軽量級だから驚きだ。

 

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参考出品のジッツオブランドのカメラバッグ「Adventury(アドベンチュリー)」。30Lの容量で400mm F2.8などの超大型レンズにも対応。ジッツオらしい質実剛健なデザインが魅力。

 

〈写真・文〉青柳敏史

ソニーが「α7 III」を発表! フルサイズミラーレス機ベーシックモデルの衝撃価格とは?

ソニーがこのほど発表したミラーレスカメラ「α7 III」。2018年2月27日、東京・品川でメディア関係者を集めて行われた新商品説明会で、その実機が初めて公開された。同製品のα7シリーズにおける位置付けはベーシックモデルだが、超高感度撮影や多点測距の像面位相差AF、高速連写性能など、上位機と遜色ないスペックを有している。そして、なんと実売23万円(ボディのみ)という価格の発表に説明会場は騒然となった。

20180302-yamauchi-10α7 III を手にするモデル女性を囲む、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズのシニアゼネラルマネジャー・長田泰行氏(左)と、ソニーマーケティングの小笠原啓克統括部長。

 

また、α7 III の発表に合わせ、ガイドナンバー60の電波式ワイヤレス通信対応フラッシュの最上位モデル「HVL-F60RM」の発売も発表された。

 

ソニーの最新技術を惜しみなく投入したフルサイズミラーレスの入門機

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「おい、ウソだろ……」と、どよめきが上がる。ソニーが発表した α7 III は、市場推定価格がボディのみで約23万円。レンズキットでも約25万円という、フルサイズ機では破格の値付けだったからだ。同社が現在、発売中のプロユースモデルである α9 が約50万円、α7R III が約37万円という市場価格を考えても、これは衝撃的な価格設定なのは言うまでもない。発表会では、この α7 III を「ベーシックモデル」(入門機)という位置付けにしているが、そのスペックを見ると、とても入門機のそれとは思えないほど、ソニーの最新技術がふんだんに投入されているカメラなのだ。

 

※価格はいずれも税別。

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発売は2018年3月23日を予定(予約販売受付は3月2日10:00開始)。全国のソニーストア(α Plaza)では、同じく3月2日から発売前の先行展示が行われる。

 

この α7 III は、有効2420万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載。上位機の α7R III と同じ画像処理エンジン・BIONZ Xにより、従来機の α7 II に比べて約1.8倍の高速処理を実現している。また、693点の像面位相差AFに加え、高精度で追従性能の高い「瞳AF」も採用されている。さらに、独自のAFシステム「4Dフォーカス」に対応し、メカシャッター時およびサイレント撮影時でAF/AE追従ながら最高約10コマ/秒の高速連写を実現している。

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軍艦部のデザインは、これまでのα7シリーズを踏襲。直感的に操作可能な独立式のダイヤルが、右手側に集中して配置されるデザインとなっている。

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タッチ操作が可能な背面液晶モニターは、チルト式で屋外での視認性も非常に高い。

 

撮影感度は、拡張で最高ISO 204800での高感度撮影を可能としている。また、BIONZ XとフロントエンドLSIによって、解像とノイズ低減の両立する最大1.5段分の画質向上がなされているという。さらに、低感度時約15ストップの広いダイナミックレンジを持ち、5.0段の補正効果がある光学式5軸ボディ内手ブレ補正機能が搭載されているというから、スペック面で上位機と遜色ない性能を持つカメラだということがわかる。

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大きく進化した新機能として、瞳AFの追従性が挙げられる。動く被写体にも容易に合焦し、しかも被写体が動いたりカメラの持つ手が動くなどして被写体が画面の隅になっても、瞳AFが追い続けてくれるのだ。これは、ポートレート撮影に大きな優位性があるのは間違いない。693点の像面位相差AF測距点と、撮像エリアの93%をカバーするAFエリアがなせるワザだ。

 

このほか、ミラーレスカメラでは最大クラスの撮影可能枚数も大きな特徴だ。1回充電当たり、最大で710枚の撮影が可能となっている。動画撮影機能は、画素加算のない全画素読み出しによる高解像4K HDR動画が撮影可能。それでいて、650gの小型・軽量ボディとなっている。

 

連続発光性能と操作性を兼ね備えた大光量の最上位フラッシュ登場

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また、α7 III の発表に合わせて、プロユースにも対応するフラッシュの最上位モデル「HVL-F60RM」が発表された。発売は2018年4月13日を予定しており、希望小売価格は68,300円(税別)。

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ガイドナンバー60で、発光間隔は1.7秒という高い連続発光性能を持つ。広角20mmから望遠200mmまでの広い照射角度に対応しており、発光回数は220回という性能を有している。なお、このHVL-F60RMは電波式ワイヤレス通信に対応しているため、同社の電波式ワイヤレスコマンダー FA-WRC1M と合わせて利用すれば、レシーバーを必要とせずに安定した多灯ライティングが可能となる。

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また、ソニー独自のクイックシフトバランスを採用しており、縦・横位置の切り替えがワンアクションで可能。光量レベルボタンで、光量や調光補正値も素早く設定できる。

 

写真・文/水澤 敬

【CP+2018/オリンパス】おしゃれミラーレス「OLYMPUS PEN E-PL9」もうすぐ発売! OM-Dシリーズもファームアップで大幅に進化

オリンパスのブースではもうすぐ発売となる「OLYMPUS PEN E-PL9」の体験コーナーや、昆虫写真家の海野和男さんによるセミナーが大人気。2月28日に発表された大幅アップグレードを含む最新ファームウェアを搭載した「OM-D E-M1 Mark II」「OM-D E-M5 Mark II」「PEN-F」にも注目が集まっていた。ファームアップで大幅に進化したOM-Dシリーズはぜひ体感してもらいたい。

 

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3月9日に発売となる「OLYMPUS PEN E-PL9」を実際に触って体験できるコーナーにはたくさんの人だかりができ、おしゃれなミラーレスカメラの強い人気を感じた。BluetoothやWi-Fiで簡単にスマートフォンへ写真を転送できる機能や、さまざまなテイストを表現できるアートフィルター、難しいテクニックも簡単な操作で実現できるアドバンストフォトモードが搭載されており、PENシリーズ最新機は手軽にアーティスティックな写真が楽しめるカメラに仕上がっているようだ。

 

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「OLYMPUS PEN E-PL9」のもう一つの魅力はカラーバリエーション。ホワイト、ブラック、ブラウンの3色で展開しており、もちろん会場では、そのすべて色彩を比べてみることができる。

 

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CP+2018開幕の前日2018年2月28日に「OM-D E-M1 Mark II」のファームアップが発表された。C-AFの機能向上やプロキャプチャモードで撮影できる枚数の増加、また新たに、深度合成機能で使えるレンズに「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」が加わるなど、フラッグシップ機の機能が大幅にアップグレードされることになる。多くのユーザーが訪れて気になる新機能を試していた。

 

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発売されてからかれこれ3年になる「OM-D E-M5 Mark II」にも黒山の人だかり。こちらもファームウェアのアップデートがなされていた。待ちに待った深度合成モードがこのクラスのカメラでも使えることになり、パンフォーカス派にはとても嬉しい。

 

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「OM-D E-M1 Mark II」のファームアップで便利そうだったのが、対角魚眼レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO」を超広角レンズのように補正してくれる「フィッシュアイ補正」。

 

20180303_y-koba6 (6)↑フィッシュアイ補正前

 

20180303_y-koba6 (7)↑フィッシュアイ補正後

 

これまでもPC上では補正が可能だが、今回のファームアップによりカメラ内でリアルタイム補正できるようになったため、実際の効果をライブビューで確認しながら撮影できる。会場でぜひ体験してみてもらいたい。

 

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もう一つはマニアックな機能だが、電子シャッター時に問題になる厄介なLED照明のフリッカーをモニターで確認しながら撮影できる「フリッカースキャン」。実際に仕上がりの画像を確認しながらフリッカーが発生しないシャッタースピードを1/50.0~1/7634秒の中から最小刻み0.1の細かさで選ぶことができるモードだ。電子シャッターで撮影すると縞模様が発生するという悩みを抱えている人は、一度体験してみるといいだろう。

 

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OM-Dシリーズの魅力を語るブルーステージと、PENシリーズの魅力を語るホワイトステージ。それぞれでの講演はいつも立ち見がでるほどの盛況で、取材時はちょうど昆虫写真家の海野和男さんによる講演が開催中だった。

 

〈写真・文〉青柳敏史

【CP+2018/シグマ】Artラインの新製品3本を展示。新広角ズームとカミソリマクロをチェックせよ!

シグマは発表されたばかりのArtライン3本を引っさげてCP+2018に乗り込んできた。展示されている目玉製品は、超広角ズームの「14-24mm F2.8 DG HSM」と「70mm F2.8 DG MACRO」。そして残念ながらケース内展示のみだが、ポートレート向きの単焦点中望遠レンズ「105mm F1.4 DG HSM」だ(いずれも35mmフルサイズ用)。さらに、すでに発売されている単焦点レンズ7本が、ソニーEマウントに対応して発売されたこともあり、興味津々のαユーザーがタッチ&トライコーナーへ押しかけ、思い思いのレンズを手に試写を楽しんでいた。

 

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今年のシグマブースで、まずチェックしたいのは同社をして「究極の大口径ズームレンズ」と言わしめた超広角ズームの「14-24mm F2.8 DG HSM」だろう。精度の高い80mm径クラスの大口径グラスモールド非球面レンズを使用。あえて広角側14mmという焦点距離にこだわって開発されたという。全域F2.8の明るさと、歪曲収差を最小限に抑えた高画質レンズは、ぜひとも実際にブースで確認してほしい。

 

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Artラインの新製品は超広角ズームだけではない。使い勝手のいいArtラインのマクロレンズ「70mm F2.8 DG MACRO」も展示されている。インナーフォーカスを採用し、AFの高速化を図ったほか、コアレスDCモーター採用とアルゴリズムの最適化によって、AF作動も非常にスムーズ。Artラインクオリティのマクロレンズとして「カミソリマクロ」の異名を持つ高画質マクロとのこと。

 

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ケース内展示となったが、シグマが2012年から開発・販売している開放F1.4の大口径単焦点シリーズでは最長焦点距離となる「105mm F1.4 DG HSM」にも注目だ。「BOKEH-MASTER」と銘打たれた解像力とボケ味を、早く実機で試してみたい。

 

ソニーαユーザーには嬉しい展示も。シグママウント、キヤノンEFマウント、ニコンFマウント対応で販売しているArtラインの単焦点レンズ7本が、ソニーEマウント対応として新たに発売されるのだ。対応したのは「135mm F1.8 DG HSM」「85mm F1.4 DG HSM」「50mm F1.4 DG HSM」「35mm F1.4 DG HSM」「24mm F1.4 DG HSM」「20mm F1.4 DG HSM」の7本(すべて35mmフルサイズ用)。タッチ&トライコーナーにはαユーザーが集結。思い思いのレンズを試写している姿が印象的だった。

 

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ブースの奥ではシグマ一眼レフSDシリーズおよび「sd Quattro」シリーズの簡易センサークリーニングサービスを実施している。シグマカメラのユーザーは、ぜひ訪れてみていただきたい。

 

〈写真・文〉水澤 敬

 

【CP+2018/キヤノン】Kissシリーズ初のミラーレスに自動で動くスピードライト、そして“ガチャ”も!

キヤノンブースは、「すべての撮影者へ。ますます楽しく、豊かになるいフォトライフを。」をテーマに新製品のタッチ&トライはもちろん、セミナーやプリント体験などを通じて、写真の面白さを実感できる。新製品は、発表会レポートでもお伝えした「EOS Kiss M」「スピードライト 470EX-AI」など4製品を中心に展示。なかでもスピードライトには、人だかりができていた。

 

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ブースの中央に新製品など、製品のタッチ&トライコーナーを設け、その両サイドにセミナーコーナーを配置。数多くのセミナーで来場者が、長く楽しめるブースになっている。

 

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今回の注目機種の1つ「EOS Kiss M」。“ミラーレス初のKiss” とあって、老若男女問わず、タッチ&トライを楽しむ様子が印象的であった。3月23日発売予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、EOS Kiss Mボディ単体が73,500円でレンズキットは88,500円。このほかダブルズームキット(111,500円)、ダブルレンズキット(104,500円)、EF-M18-150 IS STMレンズキット(122,500円)も用意される(価格はいずれも税別)。

 

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「EOS Kiss M」は初心者向け機能として「クリエイティブアシスト」がオートモードから素早く呼び出せるように進化した。本機能では、明るさやコントラスト、ボケなど撮影表現に関わる機能をスマホ感覚のタッチ操作で感覚的に調整でき、仕上がりの変化を背面モニターで確認できる。

 

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今回の注目機種「スピードライト 470EX-AI」。自動バウンス機能搭載で、発光部が自動で動く様子に、初級者から上級者まで目を見張っていた。

 

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一度バウンス角が決まると、カメラアングルや縦横を変えても自動で同じ角度で照射される。ポートレートなど、次々とアングルを変えながら撮影するシーンでも安心。

 

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「EOS Kiss X90」は、従来の「EOS Kiss X80」の使いやすさはそのままに、画素数が約1800万画素から約2410万画素にアップ。より解像感の高い写真が撮れるようになった。3月29日発売予定で価格はオープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、ボディ単体が54,500円でレンズキットが63,500円となる(いずれも税別)。

 

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「EOS M100」に新色のピンクが登場。数量限定1000台でボディのほか、「EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM」、オリジナルストラップ&レンズキャップケースを組み合わせた「リミテッドピンクキット」のみの販売。発売は4月上旬予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は69,500円(税別)。

 

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話題急上昇のキヤノン「ガチャ」がCP+会場に登場。ガチャの中身は、タカラトミー社製の超精巧カメラ模型「日本立体カメラ名鑑 Canonミニチュアコレクション」(なんとレンズ着脱なども可能!)やラグビーワールドカップ2019ピンバッジ。

 

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1日先着500名限定でガチャに挑戦。キヤノンマーケティングジャパン公式Facebookページにて2018年2月21日掲載のキャンペーン記事をシェアしてブース内インフォメーションで提示すると、ガチャに1回無料で挑戦できる。

 

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カメラのほか、プリンターやフォトブックも展示。プリンターコーナーでは、SDカードなどにJPEG画像を入れて持参すると、「PIXUS XK70」や「PIXUS XK50」で2Lもしくはスクエアサイズでのプリントサービスが受けられる(1人1枚まで)。

 

〈写真・文〉河野弘道

【CP+2018/タムロン】小型軽量の本格派「70-210mmF4」と、Eマウント用大口径標準ズームに大注目!

タムロンからは、2018年4月2日発売予定の新製品として「70-210mm F/4 Di VC USD」、開発発表の製品として「28-75mm F/2.8 Di III RXD」が登場。会場では、70-210mmのほか同社の現行製品のほとんどがタッチ&トライ可能とあって、ブースに人だかりができていた。このほか、著名写真家のステージなども数多く開催。

 

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今回注目の新製品「70-210mm F/4 Di VC USD」は、開放絞りをF4に抑えることで小型・軽量化を狙った35mmフルサイズ対応モデル。実際同社の大口径タイプ「SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2」に比べて、600g以上軽く、長さも17mm以上短い。大口径高画質タイプレンズがズシリと重い昨今、これは注目の存在だ。価格も魅力的で、メーカー小売希望価格95,000円(税別)。

 

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「70-210mm F/4 Di VC USD」の重さは850g(ニコン用)と軽く、手ブレ補正VC機能が搭載されているので、軽快なフットワークと取り回しのよい撮影ができる。その一方で別売の三脚座やテレコンバーターなども用意され、三脚を使用しての超望遠撮影も快適に行える本格派の仕上がりだ。

 

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「70-210mm F/4 Di VC USD」の魅力として最大撮影倍率の高さがある。最短撮影距離は0.95mで大口径タイプ「SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2」と同様だが、最大撮影倍率は1:3.1(70-200mmは、1:6.1)で70-200mmF4クラスのレンズのなかで最も撮影倍率が高い。これには、焦点距離数値にすればわずか10mmの違いではあるが、この差が望遠撮影の強みに寄与しているという。

 

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「28-75mm F/2.8 Di III RXD」は、ソニーEマウント用の35㎜フルサイズ対応大口径標準ズーム。ワイド側を28mmと控えめにしたことで、小型化と高画質の両立が可能になったという。とはいえ、望遠側は、75mmと一般的な70mmよりも長く、ポートレート撮影などを行うユーザーに配慮したという。このほか、ワイド側での最短距離を0.19m(望遠側は0.39m)とし、広角で寄りきった強いパースペクティブとボケを生かした撮影が可能だ。

 

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「28-75mm F/2.8 Di III RXD」については、まだ知らされている情報は限られているが、会場には同レンズで撮影された製品ポスターが展示されている。写真はF4に絞って撮影されたポートレートだが、極めて解像力が高いようで、肌表面の細かい質感までキッチリ描写されているのが確認できる。モデルさんが気の毒!

 

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タムロンブースではおなじみとなった「クリーニングコーナー」も設置。会場受け付けでの先着順となるが、タムロンレンズを持参すると、10分程度の時間をかけてプロの手で丁寧にクリーニングしてくれる。記者も使用中の同社製レンズをクリーニングしてもらったが、前玉や後玉のほか、マウント面などのヨゴレも丁寧に除去してもらえた。タムロンレンズを愛用しているなら、ぜひ持参してクリーニングしてもらおう!

 

〈写真・文〉河野弘道

【CP+2018/富士フイルム】いちばん人気は「X-H1」! 作品鑑賞と呼ぶにふさわしい贅沢空間「X Gallery」も

人気のXシリーズとチェキシリーズ、プリントサービスまで幅広く展示している富士フイルムブース。来場者の注目は、何といっても新登場のミラーレス一眼「X-H1」。モデル撮影ができる大きなステージで、タッチ&トライができるようになっていた。嬉しいサービスとして、GFX/Xシリーズを無料で貸し出し、みなとみらい近郊を撮影しながら回る体験会フォトウォーク(事前登録制/受付終了)も開催されていた。

 

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シリーズ初のボディ内手ブレ補正機能を搭載した「X-H1」。動画性能を向上させるなど、多くの新機能も搭載されている。

 

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今回は行列を回避するためもありデモ機を多数用意し、ステージでモデル撮影ができるようになっている。

 

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Windows版が発表されたばかりの新RAW現像ソフト「X RAW STUDIO」の体験コーナーも用意。PCとXシリーズカメラを接続し、デジタルカメラの画像処理プロセッサを使用することで様々な映像効果が得られる。

 

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Xシリーズの各カメラに多くのレンズを実際に装着して試せる「XF Lens Bar」。気になっているレンズがある人は、利用価値大のコーナーだ。

 

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ドゥカティのバイクとモデルが用意された「GFX 50S」のタッチ&トライコーナー。

 

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実際に「GFX」で撮影体験ができるほか、スタジオ撮影を想定したティザー撮影のデモも行われていた。

 

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「X-H1」をはじめ、Xシリーズのカメラで撮影された様々な作品がスポットライトの光に浮かび上がる「X Gallery」。作品鑑賞と呼ぶにふさわしい贅沢な空間だ。

 

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X Galleryを出た先には、様々なプリントの楽しみ方を提案する高品質の各種プリントサービス「WALL DECOR」の紹介コーナーが設けられている。

 

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写真の楽しみ方を提案する「WALL DECOR」などのプリントサービスは、2018年5月にスタート予定。

 

〈写真・文〉柴田 誠

キヤノン EOS Kissシリーズのミラーレス「EOS Kiss M」や自動バウンスストロボなど、発表会場から写真でレポート

キヤノンは2018年2月26日に東京・品川で新製品発表会を行った。この発表会では、ミラーレスカメラで初めて「Kiss」の名を冠した「EOS Kiss M」を発表。位置付けとしてはEOS M5の下位機種ながら、AF測距点など一部のスペックは上位機種を凌駕。ボタン類を右手側に集中配置するなど、初心者でも使いやすい完成度の高いモデルとなっている。

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このほか、一眼レフのエントリーモデル「EOS Kiss X90」、バウンス撮影を自動化したクリップオンストロボの「スピードライト 470EX-AI」、人気のEOS M100のカラバリモデル「EOS M100・リミテッドピンクキット」も発表された。

ファミリー向けの EOS Kiss シリーズから、手軽に持ち歩けるミラーレス「EOS Kiss M」が登場

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EOS Kissシリーズは、1998年発売のフィルムカメラ「EOS Kiss」から25周年を迎え、ついにミラーレス一眼にもこの名前が採用された。EOS Kiss Mを実際に手にすると、その機能や性能からは考えられない小ささ・軽さに驚く。“入門機でも高性能” な点はまさにKissシリーズだ。

 

発売は3月下旬の予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、ボディ単体が73,500円でレンズキットが88,500円。このほかダブルズームキット(111,500円)、ダブルレンズキット(104,500円)、EF-M18-150 IS STMレンズキット(122,500円)も用意される(価格はいずれも税別)。

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EOS Kiss Mは、新・映像エンジンの「DIGIC8」採用により、デユアルピクセルCMOS AFが進化し、最大99点の測距点で高速かつ高精度なAFが可能だ。加えて、対応レンズ使用時には最大143点の測距離点に拡大。画面の約100%×88%をカバーする。さらに連写も高速で、AE/AF追従で最高約7.4コマ/秒、AF固定で最高約10コマ/秒。画素数は約2410万画素で動画も4K/24p撮影に対応している。ボディカラーは、ホワイトとブラックの2色。

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EOS M5ではボディ背面から見て左側に配されていた撮影モードダイヤルが右手側に配置された。これにより、ほとんどの操作を右手のみで行えるようになり、初心者でも扱いやすくなった。一眼レフでも最近のKissシリーズは同コンセプトのレイアウトを採用しており、この点でもKissの伝統を受け継いでいる。

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EOS Kissのロゴは左手側の上面に配置。そのためか、ボディを正面から見るとシンプルなデザインに感じられる。

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背面モニターは3型約104万ドットでバリアングル式を採用。タッチ操作に対応しており、タッチシャッターも可能。設定操作なども素早く行える。

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EVFはM5同様の236万ドット。高精細でクリアな視野が得られる。

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Wi-FiやBluetoothが採用され、スマホなどとの連携ができ、NFC対応により素早い接続が可能。省電力なBluetoothでスマホとの常時接続が行え、画像や動画の転送やリモートライブビュー時には、Wi-Fi接続に自動で切り替わって高速なデータ転送が行われる。Wi-Fi接続時には、撮影と並行して画像転送が行われる「撮影時スマホ自動転送」機能が新たに追加された。

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本機は、ミラーレスカメラならではといえる、電子シャッターを使用の「サイレントモード」を搭載。わずかな音でも気を使うようなシーンでも無音で撮影できる。

 

解像力がアップした一眼レフカメラのエントリーモデル「EOS Kiss X90」

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EOS Kiss M5同様、3月下旬に発売が予定されている「EOS Kiss X90」。画素数がEOS Kiss X80の約1800万画素から約2410万画素にアップ。エントリー機ながら、上位機種同様の高い解像力が得られる。価格はオープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、ボディ単体が54,500円でレンズキットが63,500円となる(いずれも税別)。

 

ピンクの「EOS M100」にアクセサリーがセットになったリミテッドピンクキット
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人気のEOS M100に新色のピンクが登場。数量限定1000台でボディのほか、EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM、オリジナルストラップ&レンズキャップケースを組み合わせたリミテッドピンクキットのみの販売となる。発売は4月上旬予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は69,500円(税別)。

 

画期的な自動バウンス機能を搭載したストロボ「スピードライト 470EX-AI」
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自動化されたバウンス機能が注目の「スピードライト 470EX-AI」。バウンス機構部にモーターが組み込まれたほか、ストロボ本体にメインとサブの2つのCPUが搭載され、ストロボの照射位置を気にすることなくバウンス撮影が行える。発売は4月下旬の予定で、希望小売価格は54,800円(税別)。

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470EX-AIの操作パネル。上部にある「AI.B」スイッチで自動でのバウンス撮影機能のオン・オフが設定できる。「0°」にするとバウンスなし、「S(セミオート)」にすると手動で設定したバウンス角を470EX-AIが記憶し、シャッターボタンを2回半押しすることで撮影位置を縦や横、斜めにしても同じ角度を保ってストロボ光が照射される。「F(フルオート)」では、「AI.B」ボタン(あるいはボディのプレビューボタン)を押すことで、自動で正面と上面にプリ発光を行い、壁や被写体までの距離を測定。最適なバウンス角を計算し、その角度に自動設定される。

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可動部側面に配置された「アングルセット」ボタン。セミオート時に手動でバウンス角を決める際、このボタンを押すことでバウンス角を記憶させることができる。

 

動画で動きを見てほしい!

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ストロボ光なし                                                                            直接発光

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バウンス発光

470EX-AIで実際に撮影した比較作例。ストロボ光なしだと顔に強い影ができて暗く、直接発光では、光が強く肌にテカリが出ている。バウンス発光することで、強い影が出にくく、肌にテカリが出ることもない。この写真はフルオートで撮影したが、自動でトップバウンスとなり、画面全体を適度な明るさで写せた。

 

 

写真・文/河野弘道

【CP+2018/ソニー】最新α7 III タッチ&トライには長蛇の列! 待望のヨンニッパも開発発表

CP+2018開幕直前の2018年2月27日に、フルサイズミラーレスの最新機種「α7 III」を発表したばかりのソニーブース。もちろん、同機種をはじめ、プロユースの「α9」や「α7R III」など、主力のαシリーズがフルラインナップで展示され、タッチ&トライコーナーは長蛇の人だかりと盛況だった。

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今回、隠し球の開発発表として姿を現したのが「FE 400mm F2.8 GM OSS」。αユーザー待望の「ヨンニッパ」がいよいよ登場との報に来場者の関心も高く、ケース内展示ながら思い思い撮影する姿が散見された。展示品は操作部表示などがない試作モデルのようで、アナウンスパネルも「開発発表」のプレートのみ。詳細スペックや発売時期などはまだ謎のままだ。

 

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やはり来場者のお目当ては、発表されたばかりの「α7 III」だ。有効約2420万画素、35mm判フルサイズセンサー搭載のα7シリーズにおけるベーシックモデルだが、AF/AE追随で最高約10コマ/秒という高速連写性能は、もはやプロユースにも対応する高スペック。いち早く操作してみたいという人で行列ができていた。写真は「α7 III」と大光量&連続発光のワイヤレスフラッシュ「HVL-F60RM」。

 

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「α7 III」とともに発表された電波式ワイヤレスフラッシュの「HVL-F60RM」も展示と体験コーナーを設置。コマンダー機能を搭載して最大15台まで連動制御が可能。

 

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もちろんソニーαシリーズのフラッグシップ「α9」も出品。試写スペースは、スポーツパフォーマーの動きを望遠レンズで狙う人でごった返していた。

 

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超小型コンパクトデジカメの「RX0」は、そのさまざまな使い方を提案。面白かったのは、αシリーズのホットシューに「RX0」を取り付け、サブカメラとしてレリーズケーブルで接続することによって異なる2つのコンテンツを同時撮影できる「デュアルカメラ撮影」を提案した。望遠と広角、動画と静止画など、さまざまなコンビネーション撮影への可能性が想像できる。

 

〈写真・文〉水澤 敬

【CP+2018/パナソニック】新レンズ「LEICA DG 50-200mm F2.8-4.0」に注目! LUMIX Gシリーズのラインナップが充実

パナソニックブースでは、2月27日に発表されたばかりのLUMIX Gシリーズ新レンズ「LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.」を展示。マイクロフォーサーズ規格では35mm判換算100-400mmとなる望遠ズームに、来場者の関心が集まっていた。もちろん、同社のミラーレス一眼 LUMIX Gシリーズもフラッグシップ機の「G9 PRO」をはじめ、新製品の「GX7 Mark III」など6機種をラインナップ。ハイエンドからエントリーまで、棲み分けが充実した多様なモデルを展示していた。

 

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今年のパナソニックブースいちばんの目玉は、ズーム全域で美しいボケと高画質を実現した「LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.」。2018年5月24日発売で、メーカー希望小売価格は255,000円(税別)を予定している。特徴は、何といっても手ブレ補正を制御するDual I.S.2に対応した、35mm判換算で400mmという超望遠撮影が可能という点。これ1本でスナップから動物、スポーツ撮影など、あらゆるシーンに対応できるのは大きな強みとなる。

 

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プロユースを想定した「LUMIX G9 PRO」。注目の機能は、やはり空間認識(DFD)AFと人体認識技術(Human Detection)。多くのシーンで高度なAF撮影を可能にしてくれる。

 

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空間認識AFのデモでは、前後に動き続ける人形にピントが追従する実演を展示。パナソニックのAFキーテクノロジーをアピールしていた。

 

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人体認識技術のデモでは、不規則に移動する人形の顔に、常にピントが合っていることを実演。モニター展示に映し出されるAF追従シーンに来場者も驚きの声をあげるシーンも見られた。

 

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主力であるLUMIX Gシリーズの最新機種「LUMIX GX7 Mark III」も展示。同モデルにはボディ5軸とレンズ2軸の「Dual I.S.」が搭載され、ストリートフォト撮影に無類の強さを発揮する。

 

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エントリーモデル「GF10/GF90」の展示は、若い女性を意識した華やかなスペースで行われていた。

 

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新色として登場したホワイト×ローズゴールドのボディは、実際に見ると高級感のあるエレガントなカラーリングとなっている。

 

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パナソニックブースの写真家セミナーには、『CAPA』でもおなじみの写真家・森脇章彦さんが登壇。「LUMIX G9 PRO」やLEICAレンズの魅力とカスタムセッティングについての解説を行っていた。このほか、新美敬子さんやコムロミホさんなども登壇予定なので、興味のある人はぜひパナソニックのCP+専用サイトをチェックしてほしい。

 

〈写真・文〉水澤 敬

【CP+2018/ニコン】人気のD850をメインに主要レンズのタッチ&トライができるニコンブース

今年のニコンブースは新製品の数は少ないものの、人気の「D850」を中心に、ニッコールレンズスタジオと名付けられたタッチ&トライコーナーが充実。レンズ焦点距離やモデル撮影、マクロなど7コーナーが設けられ、シーンに応じて撮影を試せるようになっていた。またNシアターとフォトギャラリーで迫力ある作品が数多く展示されている。ブラックステージとイエローステージの2つのステージで、連日ステージイベントが開催される。新しい映像体験空間 Nシアターも必見!

 

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ブース正面ではニコンの現行カメラとニッコールレンズ、アクセサリーが揃って来場者を迎えてくれる。これだけ揃うと圧巻!

 

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モデル撮影体験コーナーに居並ぶ「D850」とニッコールレンズ。使ってみたいと思っていた大口径レンズを手にしてモデル撮影ができる絶好の機会だ。撮影したデータは持ち帰りができる。

 

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超望遠コーナーでの一番人気は、発売されたばかりの「AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR」。初日の午前中から、早くも順番待ちの列ができていた。

 

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ブース上階に設けられた超望遠レンズと双眼鏡体験コーナー。ブース上空にはターゲットになる鳥の剥製がいるので、超望遠コーナーに立ち寄ったらぜひ探してみてほしい。

 

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リビングシーンを想定したセットでは、広角〜標準系レンズのタッチ&トライができる。

 

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ニッコールレンズの魅力を伝える『私のNIKKOR』3冊が、インフォメーションコーナーで入手できる。ニコンファンなら絶対に手に入れたい小冊子だ。

 

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Nシアターは、写真家が見ていたのと同じ風景を共有できる新しい映像体験空間。三好和義さん、ヨシダナギさん、林典子さん、上田晃司さんと、D850の世界(星野佑佳さん、河野英喜さん、中野耕志さん)のプログラムが用意されている。

 

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ニコンオリジナルグッズでは、ショルダーバッグとトートバッグタイプのカメラバッグ5種が参考出品として展示。Nikon×PORTERの新コラボバッグも展示されている。

 

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高性能のプロテクトフィルター「ARCREST(アルクレスト)」では、小口径の52/58/62mmの3サイズを開発中とのこと。価格、発売日は未定。

 

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2017年に全国7会場で開催されたニコン100周年記念ファンミーティングの様子が、壁面パネルで紹介されていた。

 

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ファンミーティングでも人気を集めていたスペースカメラの特別展示

 

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中野耕志さんと上田晃司さんの、私物の撮影機材を展示するD850×フォトグラファーズギアのコーナー。実際にプロが使用している装備を目にすることができる。

 

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ブース右手に設けられたブラックステージ。ニッコールクラブ顧問の大西みつぐさん、小林紀晴さん、佐藤倫子さん、ハナブサ・リュウさん、三好和義さん(左から)が、クラブの魅力を熱く語っていた。

 

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ブース左手のイエローステージでは、河野英喜さんがポートレート撮影術を実演。3月2日(金)・4日(日)には、ステージ内で佐藤倫子さんによる参加型ポートレート撮影体験も実施。

※各日とも、ニコンブース内インフォメーション窓口にて先着順で参加整理券を配布

 

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ニコンイメージングジャパンの公式キャラクター「ニコンちゃん」と、ニコンブースを案内してくれたニコンイメージングジャパンの馬橋さん。

 

〈写真・文〉柴田 誠

【撮影旅×OM-D E-M1 Mark Ⅱ】実際に役立った機能はコレだった! “早春の花景色”をいざ撮影

“早春の花景色”をテーマとした撮影旅のなかで、実際に役立った機能や撮影ポイントなどを紹介する本企画。前編ではソニーのレンズ一体型カメラ「Cyber-shot RX10 IV」をご紹介したが、後編ではオリンパス「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」(以下、E-M1 Mark Ⅱ)と交換レンズ2本を取り上げたい。

■Cyber-shot RX10 IV編はコチラ↓
https://getnavi.jp/camera/233559/

 

【今回の旅の相棒】

オリンパス「OM-D」シリーズフラッグシップ機と広角ズーム&マクロレンズ

20180227_y-koba6 (15)オリンパス
OM-D E-M1 Mark Ⅱ
実売価格20万7900円

マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼カメラで、オリンパス「OM-D」シリーズのフラッグシップモデル。有効画素数2037万画素Live MOSセンサー、新開発高速画像処理エンジン「TruePic Ⅷ」を搭載し、AF/AE追従で「最高18コマ/秒」の高速連写を実現している。従来モデルOM-D E-M1と同様、防塵・防滴・耐低温(-10℃)設計の高信頼ボディなので、厳しい撮影環境下でも安心して使える。そして、OM-D E-M1ではファームアップ(バージョンアップ)で可能になった「深度合成」や「フォーカスブラケット」などの撮影機能も、最初から搭載されている。

 

また、交換レンズとして、今回の撮影では次の2本を使用した。

20180227_y-koba6 (16)M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
実売価格13万6620円

ズーム全域でF2.8の明るさ(開放F値)を誇る、小型・軽量な大口径の広角ズームレンズ。風景や建築写真をはじめ、夜景や天体写真などでも活躍する。今回の撮影では、RX10 IVではカバーできない超広角(14mm相当まで)でのダイナミックな空間描写に期待。

 

20180227_y-koba6 (17)M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
実売価格2万8660円

重さわずか128gの非常に軽快な標準マクロレンズだが、その最大撮影倍率は2.5倍相当(35mm判フルサイズ換算での倍率。以下同)と、多くのマクロレンズよりも高倍率で撮影できる。RX10 IVの最大撮影倍率も0.49倍と立派な値だが、この30mmマクロレンズで得られる倍率は、その遥か上を行っている。

 

【使って実感! 役立ちポイント①深度合成】

深度合成モードで奥行きのある被写体をシャープに描写!

通常、ピント位置の前後をシャープに描写させるには、レンズの絞りを十分絞り込む必要がある(F16やF22など)。だが、被写体までの距離が近いと、目一杯絞ってもシャープに描写される範囲(奥行き)が不十分と感じることも多い。そんな場合でも、E-M1 Mark Ⅱに搭載される「深度合成モード」で撮影すれば、極端に絞らなくても深い範囲をシャープに描写できるのだ。

20180227_y-koba6 (18)↑深度合成モードは「撮影メニュー2→ブラケット撮影→Focus BKT→On→深度合成→On」という階層をたどって設定する

 

深度合成モードでは、1回のシャッターで8枚の写真が高速で撮影されて、それをカメラが自動で合成して、手前から奥までピントが合った写真が完成する。メモリーカードに保存される画像は、8枚の撮影画像(RAWとJPEGどちらも可能)と合成画像1枚(JPEG)。なお、合成された画像は、撮影画像よりも少し画角が狭くなる(上下左右に7%カットされる)。

20180227_y-koba6 (19)↑深度合成モードで撮影(絞りF5.6)

 

20180227_y-koba6 (20)↑通常モードで撮影(絞りF5.6)

 

20180227_y-koba6 (21)↑通常モードで撮影(絞りF22)/共通データ:OM-D E-M1 Mark Ⅱ M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro 絞り優先オート WB:オート ISO200

 

梅林内に咲くスイセンの一群を撮影。F5.6とあまり絞らない設定で深度合成モード(機能)を使用すると、ピントを合わせた画面中央後方の花だけでなく、その後ろ(画面左側)や手前にある花までシャープに描写することができた。ちなみに、通常モードでF5.6で撮影すると、ピントを合わせた花と隣の花以外は大きくボケてしまう。かといって、最も絞ったF22で撮影すると、背景は目立ち過ぎるようになり、ピントを合わせた部分は光学的な要因(回折現象)で解像感が落ちてくる。

 

【使って実感! 役立ちポイント②ハイレゾショット】

50Mハイレゾショットで、より高解像な描写を実現!

E-M1 Mark Ⅱは有効画素数2037万画素Live MOSセンサーを採用する20M(メガ)のデジタルカメラ。だが、0.5ピクセル単位でセンサーを動かしながら(ボディ内手ブレ補正機構を利用して)8回撮影する「ハイレゾショット」機能を使用すれば、50Mセンサー相当の高解像な画像を生成することが可能になる(画質モード設定で、とファイル容量を抑える25Mにも設定可能)。ちなみに、OM-D E-M5 Mark ⅡやPEN-Fにも本機能は搭載されている(画素数は異なるが)。

20180227_y-koba6 (22)↑ハイレゾショットは「撮影メニュー2」内から設定する。そこでOffとOnを切り換えるのだが、実際には「On」という項目はない。Offから、シャッターボタンを全押ししてからシャッターが切れるまでの時間(0~30秒)を設定するのである

 

この撮影に際しては、三脚使用が不可欠。また、ハイレゾショット撮影では、解像力の高いM.ZUIKO PROレンズやM.ZUIKO PREMIUMレンズを使うことで、より高い効果を得ることができる。今回使用した2本のレンズも、このカテゴリーに含まれる製品だ。

 

次の作例では、早咲きの白梅の木を、広角ズームで下から見上げるように撮影。抜けるような青空に浮かびあがる白い花が印象的だ。その繊細な小さな白い花を、50Mのハイレゾショットが描き出す。なお、ハイレゾショットでは基本的に“動く被写体はNG”だが、E-M1 Mark Ⅱでは新画像処理エンジン「TruePic Ⅷ」の働きにより、風景撮影時の風の影響や水のわずかな動きならば、画像の乱れを効果的に抑制(不自然なブレにならないよう)できるようになった。

20180227_y-koba6 (23)OM-D E-M1 Mark Ⅱ M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO(8mmで撮影) 絞り優先オート(50Mハイレゾショット) F8 1/500秒 -0.3補正 WB:オート ISO200 三脚

 

実際のところ、ハイレゾショットを使うとどのくらい高解像になるのか、通常撮影と比較してみよう。

20180227_y-koba6 (24)↑50Mハイレゾショットの画像(8160×6120)と、20M通常撮影の画像(5184×3888)の両方から、枠で囲んだ範囲を切り出してみる

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑50Mハイレゾショットからの切り出し(左)と通常撮影(20M)からの切り出し(右)

 

当然、画素数の多い50Mハイレゾショットのほうが切り出し画素数も多くなる。それを、20M通常撮影の切り出し画素数(240×240)と同じ画素数に変更して、両者の細部描写をチェックする。極端に違うわけではないが、木の幹の表面や白梅の一輪一輪を見ると、50Mハイレゾショットのほうが緻密さが感じられるだろう。

 

【使って実感! 役立ちポイント③交換レンズ】

交換レンズを利用して写真にバリエーションを!

特定の被写体を目的とした撮影旅の場合、ともすれば似通った写真になりがちなので、交換レンズをうまく使って写真にバリエーションをもたせたい。また、今回訪れた三溪園には、歴史的価値の高い建造物や、雰囲気の良い飲食処などが園内各地に点在する。“早春の花景色”を撮る際にも、こういった建造物や飲食処もうまく絡めて撮影すれば、花の写真のなかに“歴史的な要素”や“日本庭園の風情”を盛り込むことができるだろう。

 

次の作例ではマクロレンズを使用。昼食をとった食事処「待春軒」にあった吊り下げ旗の“赤色”をアクセントにして、白梅の枝をアップで狙う。

20180227_y-koba6 (27)OM-D E-M1 Mark Ⅱ M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro 絞り優先オート F4 1/200秒 -0.7補正 WB:オート ISO200

 

こちらは重要文化財に指定される「旧矢箆原家住宅」内を見学した際の1枚。そこの棚に飾られていた季節の花(ツバキ、アセビ、白梅)を、広角ズームを使って建物内の様子も写し込んだ。ちなみに、フラッシュ撮影はNGなのでご注意を。

20180227_y-koba6 (28)OM-D E-M1 Mark Ⅱ M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO(8mmで撮影) 絞り優先オート F2.8 1/3秒 WB:オート ISO800

 

今回の撮影旅では2種類のカメラ(と2種類のレンズ)を試したわけだが、1台で超望遠域を含む広い撮影領域をカバーできる「Cyber-shot RX10 IV」、独自機能と交換レンズによる多彩な撮影が楽しめる「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」、それぞれの良さを実感できた。ここから春本番に向け、いろいろな花が見ごろを迎えるので、読者のみなさんも、ぜひお気に入りのカメラをもって撮影旅に出かけてみてはいかがだろうか。

 

【撮影スポット紹介】 

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今回のメイン撮影スポット「三溪園(さんけいえん)」は、明治から大正時代にかけて、生糸貿易で財の成した原 富太郎(雅号、三溪)によって造られた、総面積約17万5000平方mに及ぶ日本庭園。園内には、京都や鎌倉などから移築された歴史的価値の高い建造物が配置され、梅や桜、藤、花菖蒲など、季節の花々が園内を彩る。特に園内には約600本の紅梅や白梅があり、梅の名所としても知られている。竜が地を這うような枝振りの臥竜梅(がりょうばい)や、花弁の根元にある萼が緑色の緑萼梅(りょくがくばい)など、興味深い品種もある。2月中旬から3月上旬にかけて開かれる「観梅会」(2018年は2月10日~3月4日)をはじめ、1年を通してさまざまな催しが行われている。

■三溪園ホームページ
http://www.sankeien.or.jp/index.html

【撮影旅×Cyber-shot RX10 IV編】実際に役立った機能はコレだった! “早春の花景色”をいざ撮影

2月から3月前半あたりは、まだまだ寒い日が多くて、野山や公園なども“冬枯れの風景”が広がっている。だが、全国のいろんな場所で梅の花が咲き始め、少しづつ“春の予感”を感じさせる時季でもある。そんな早春の花景色を求め、オリンパス「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」とソニー「Cyber-shot RX10 IV」という2台のデジタルカメラを持って、横浜市の東南部にある庭園「三溪園」を訪れてみる。その撮影のなかで役立った機能を中心に、カメラの魅力や撮影旅のポイントを2回にわけて紹介。前編ではソニー「Cyber-shot RX10 IV」編をお届けする。

【今回の旅の相棒】

24-600mm相当をカバーする光学25倍ズームのレンズ一体型カメラ

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ソニー
Cyber-shot RX10 IV
実売価格20万5070円

有効約2010万画素メモリー一体1.0型積層型CMOSイメージセンサーを採用し、24-600mm相当(35mm判フルサイズ換算)の光学25倍ズームレンズを搭載する、レンズ一体型デジタルカメラ。この高倍率ズームレンズは前モデルにも搭載されていたが、本モデルでは、クラス世界最速「0.03秒」の高速AFや、AF/AE追従「最高約24コマ/秒」という驚異的な高速連写性能を実現している。

 

早春の花景色という今回の撮影テーマでは、その高速性能はあまり威力を発揮する場面は少なかったが、スポーツや野生動物などの激しい動きや一瞬の変化を捉えることが可能な頼もしいカメラである。防塵・防滴に配慮したボディ設計も心強い。

 

【使って実感! 役立ちポイント①光学25倍ズーム】

広角~望遠まで幅広い領域を1台で描写しきる!

RX10 IVに搭載されるZEISS(ツァイス)ブランドのVario- Sonnar (バリオ・ゾナー) T∗ 24-600mmF2.4-4は、ズーム全域で高コントラストかつシャープな画質を実現する、大口径・高倍率のズームレンズ。超望遠撮影時や暗所撮影時に威力を発揮する4.5段分の補正効果がある「光学式手ブレ補正機能」も搭載しているので、優れたレンズ性能や1.0型センサーの実力が引き出せる。さらに、望遠端600mm相当で約72cmまで被写体に寄れるテレマクロ撮影も堪能できるのだ(最大撮影倍率も0.49倍と高い)。

 

次の3枚の作例は同じ場所から撮影したものだが、24-600mm相当という広いカバー領域のおかげで、これだけ違った表現が可能になる。

20180227_y-koba6 (4)↑24mm相当で撮影

 

20180227_y-koba6 (5)↑300mm相当で撮影

 

20180227_y-koba6 (6)↑600mm相当で撮影/共通データ:Cyber-shot RX10 IV 絞り優先オート(F4) WB:オート ISO100 三脚

 

ここでは青空を背景にして、紅梅の木を見上げるように撮影。広角24mmだと、梅の木の周囲の様子まで写し込める。望遠300mmは、一般的な望遠ズームレンズの望遠端の画角。離れた枝の紅梅の様子がよくわかる。そして、超望遠600mmだと、その枝の特定の花が大きく写せるようになった。なるべく身軽でありたい撮影旅において、これだけ違う表現をレンズ交換なしで楽しめるというメリットは大きい。

 

使って実感! 役立ちポイント②超望遠効果

超望遠ならではの作画効果で、離れた被写体の存在感を高める!

望遠レンズには、離れた被写体を大きく写せる「引き寄せ効果」や、被写体(ピント位置)の前後が大きくぼかせる「ボケ効果」などの効果が顕著になる(ただし、ボケ効果に関しては、センサーサイズも関係してくる)。こうした作画効果は、200mmや300mm相当あたりの一般的な望遠域でも実感できるが、500mmを超えるような超望遠域になると、よりドラマチックな描写が得られるようになる。

 

この超望遠レンズ特有の効果を利用すれば、近づけない花の存在感を高めたり、華やかな“色彩のボケ”によって、幻想的な雰囲気に仕上げたりすることができるのだ。

 

次の作例では、画面奥の白梅にピントを合わせつつ、画面内の左側を“鮮やかな赤いベール”のようなサザンカの前ボケで彩り、写真を華やかに演出することができた。

20180227_y-koba6 (8)Cyber-shot RX10 IV 600mm相当で撮影 絞り優先オート F4 1/250秒 +0.7補正 WB:オート ISO100

 

上の写真の撮影状況が次の写真。赤いサザンカの花はカメラに近い距離にあるため、離れた白梅にピントを合わせると、サザンカのほうは大きくボケて写るという仕組みだ。

20180227_y-koba6 (7)↑庭園内の飲食処「待春軒」の前にある白梅(の花)を、梅の木の横に咲いていたサザンカの花と絡めながら撮影してみた

 

三溪園内では、何種類かの野鳥の姿も楽しむことができる。ちょうど、近くの松の木にヒヨドリがやってきた。人を警戒している様子はないが、極端に近づけるわけではない。こういった被写体も、600mm相当までカバーする RX10 IVなら容易に大きく写すことができる。

20180227_y-koba6 (9)Cyber-shot RX10 IV 500mm相当で撮影 絞り優先オート F4 1/250秒 +0.7補正 WB:オート ISO640

 

使って実感! 役立ちポイント③ロックオンAF

ロックオンAF+フォーカスホールドボタンで、狙った梅の花を継続追尾!

画面内に多くの花が入る場合、“どの花にピントが合っているか”が重要になる。狙いが決まったら、選択したフォーカスエリアに被写体を重ねて、シャッターボタンを半押し保持……というのがセオリー。だが、実際の撮影では、故意または不意の構図変化や風による枝の揺れなどで、フォーカスエリアから被写体が外れることも少なくない。

 

そんなときには、フォーカスエリアモードの「ロックオンAF」が役立つ。シャッターボタン半押しでピントを合わせると、そのあと被写体が移動しても、自動的にAFエリアも移動して被写体を追尾してくれるのである。また、レンズ鏡筒の横に配置されている「フォーカスホールドボタン」に、シャッターボタンと同様のAFを作動させる機能を割り当てて使用すれば、シャッターを切ったあとも追尾機能が継続されるのだ。

20180227_y-koba6 (10)↑「フォーカスエリア」設定画面で「ロックオンAF」にカーソルを合わせて設定。なお、この「ロックオンAF」は、フォーカスモード(ピントの合わせ方)が「コンティニュアスAF」の場合に設定可能になる

 

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20180227_y-koba6 (12)↑画面上に表示されるフォーカスエリア(AF枠)に花を重ねて、シャッターボタンを半押し(保持)。そうすれば、構図を変えたり被写体が動いたりしても、フォーカスエリアも合わせて移動して被写体を捉え続ける

 

20180227_y-koba6 (13)↑左手の親指がかかっている部分がフォーカスホールドボタン。ここへの機能の割り当ては「MENU→撮影設定2→カスタムキー(撮影)」の操作で設定する

 

次の作例では、カメラを縦位置に構えながら、狙った紅梅の上下の空間の割合を変えながら構図を微調整して撮影。「ロックオンAF+フォーカスホールドボタン」の撮影方法を選択すれば、フォーカスエリアが移動するだけでなく、被写体やカメラの“前後の動き”にも対応できる(コンティニアスAFの機能により)。

20180227_y-koba6 (14)Cyber-shot RX10 IV 600mm相当で撮影 絞り優先オート F4 1/250秒 +0.7補正 WB:太陽光 ISO1000

 

RX10 IVは決して小型・軽量というわけではないが、これ1台で超望遠を含む幅広い範囲をカバーでき、交換レンズが不要のため持ち運ぶ機材が少なくて済む。なるべくフットワークを軽くしておきたい撮影旅にはもってこいだろう。今回の撮影シーンでは取り上げなったが、本機は高速AF&連写によって動きモノ撮影にも強く、さまざまなシーンで活躍できるカメラだ。後編では、「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」編をお届けする。

 

【撮影スポット紹介】 

20180227_y-koba6 (2)

今回のメイン撮影スポット「三溪園(さんけいえん)」は、明治から大正時代にかけて、生糸貿易で財の成した原 富太郎(雅号、三溪)によって造られた、総面積約17万5000平方mに及ぶ日本庭園。園内には、京都や鎌倉などから移築された歴史的価値の高い建造物が配置され、梅や桜、藤、花菖蒲など、季節の花々が園内を彩る。特に園内には約600本の紅梅や白梅があり、梅の名所としても知られている。竜が地を這うような枝振りの臥竜梅(がりょうばい)や、花弁の根元にある萼が緑色の緑萼梅(りょくがくばい)など、興味深い品種もある。2月中旬から3月上旬にかけて開かれる「観梅会」(2018年は2月10日~3月4日)をはじめ、1年を通してさまざまな催しが行われている。

■三溪園ホームページ
http://www.sankeien.or.jp/index.html

 

すてきな桜写真を撮るなら一眼カメラ&高級コンパクトで決まり! 開花前にゲットしたい厳選カメラ5モデル

冬が終われば本格的な桜シーズンが到来! 美しい桜を前にするとついつい写真を撮ってしまいますよね。「どうせ撮るなら綺麗に桜を撮影したい!」という人におススメなのが「一眼カメラ」や「高級コンパクトカメラ」。今回は桜の開花前にぜひゲットしたい高性能カメラ5選を紹介します。素敵な桜の写真を撮るためのミラーレス一眼や一眼レフカメラをピックアップしたので、好みに合ったカメラで思い出に残る写真を撮ってくださいね。

 

キヤノンコンパクトカメラ初の「APS-CサイズCMOSセンサー」搭載

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キヤノン

PowerShot G1 X Mark Ⅲ

楽天市場実売価格 11万1800円

キヤノンのコンパクトカメラ「PowerShot G1 X Mark Ⅲ」は、同社高級コンパクト初となる“APS-CサイズCMOSセンサー”を採用。高い解像感や広いダイナミックレンジ、豊かな階調表現など磨き抜かれた表現力を実現しています。カメラ内部に「インナーフォーカス方式」をとり入れているため、「高速AF」も可能に。大型センサー&高性能レンズを搭載した同商品は、カメラ好きなら見逃せません!

 

<注目ポイント>

・磨き抜かれた表現力を実現した高精細「APS-CサイズCMOSセンサー」を搭載

・持ち運びラクチンのコンパクトサイズ

・約2420万の高画素数

ダウンサイジングを隅々まで徹底的に追求。センサーの大型化や高精細EVFの内蔵といった多彩な進化を実現しながらも、前作の「Mark Ⅱ」と比較して約154gも軽くなっています。厚さは約14.8mmの薄型化に成功。約2420万の高画素&高精細センサーと描写力の高いレンズで、美しい桜写真をモノにしましょう。

 

プロカメラマンの期待にも余裕で応える圧倒的な高画質!

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ソニー

α7R Ⅲ 

楽天市場実売価格 35万9799円(ボディ)

ソニーのデジタル一眼カメラ「α7R Ⅲ」は、約4240万画素数を実現する「35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー」を搭載。圧倒的な高感度性能に加え、「ギャップレスオンチップレンズ構造」や「ARコーティング付きシールガラス」などソニーが誇る最先端のイメージセンサー技術が目白押し。想像を遥かに超える“異次元の高画質”をぜひ体感してほしいイチ押しのカメラです。

 

<注目ポイント>

・約4240万画素のフルサイズイメージセンサーが実現した“異次元の高画質”

・最高約10コマ/秒の「AF/AE追随高速連写」機能

・忠実な黒を再現する「Quad-VGA OLED Tru-Finder」新搭載

高解像度でありながら最高約10コマ/秒の「AF/AE追随高速連写」機能が備わっています。被写体の一瞬の動きや表情の変化まで高精細にキャッチ。新搭載された「Quad-VGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)」は、約369万画素の圧倒的な解像度と忠実な黒を再現する高いコントラストが特徴です。プロカメラマンのワークフローに応える機能の数々は必見。高い高感度性能を生かした「夜桜撮影」でも大活躍間違いなし!

 

フイルムメーカーならではの色合いが楽しめる

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富士フイルム

X-A5

楽天市場実売価格 7万2410円(レンズキット)

フイルムメーカーだった“富士フイルム”ならではの独特な色彩が楽しめる「X-A5」。色調は「ビビッド」「クラシッククローム」「モノクロ」「セピア」と4種類あり、フィルムを選ぶように色合いが変えられます。フィルター効果でアーティスティックな加工が手軽に楽しめる「アドバンストフィルター」を内蔵。写真をやさしい色に仕上げたい人にはおススメのカメラです。

 

<注目ポイント>

・やさしい色調の写真が撮れる

・アーティスティックな加工ができる「アドバンストフィルター」

・デザインはファッション性が高い「クラシック調」

ビジュアルはクラシックな装いに統一されており、アルミ素材と革調シートを使用しています。いつも持ち歩きたくなるようなファッション性の高いデザインが魅力的。スマートフォンと同期すれば撮った写真のシェアが可能なので、SNSなどに芸術的な桜の写真を投稿しましょう。優れた美肌モードを生かした「桜を背景にした素敵なセルフィ写真」もバッチリです。

 

高画質な写真&映像で記録に残せる“ハイエンド・ミラーレス一眼”

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パナソニック

LUMIX G9 PRO DC-G9

楽天市場実売価格 20万3870円(ボディ)

高い機動力と操作性を備えたハイエンド・ミラーレス一眼「LUMIX G9 PRO」。有効画素数20.3M画素を再現した「Live MOSセンサー」を採用しています。従来機(GH4)と比べてピクセル数が約25%アップするとともに、ローパスフィルターレス設計で「限界解像性能」が向上。ハイライト側のディテールをより鮮明に表現できるようになり、青空の中に浮かぶ雲の表情まで階調豊かに捉えられます。もちろん桜の撮影にもぴったりなのでぜひ試してみて。

 

<注目ポイント>

・従来機と比べてピクセル数が約25%アップした「Live MOSセンサー」

・世界最高のシャッター速度で実現した「手ブレ補正性能」

・高速演算処理を行う「4K動画」

世界最高のシャッター速度で強力な「手ブレ補正性能」を実現。またフォーカスセレクト機能も約18Mの高画質撮影が可能になり、フォーカスポイントの位置も自由に変えられます。高速演算処理を行う「ヴィーナスエンジン」を内蔵した“4K動画”の撮影ができるので、映像で桜並木を記録してみてはいかがでしょうか。

 

フィルム現像時に使われる手法を活かした「アートフィルター」

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オリンパス

OM-D E-M10 Mark Ⅲ

楽天市場実売価格 7万4250円(ボディ)

小型軽量の「OM-D E-M10 Mark Ⅲ」は、難しい操作をすることなく手軽に高画質な写真を撮れるミラーレス一眼カメラです。トップクラスの性能を持つ「5軸手ぶれ補正」をボディ内に搭載。夜景や暗い屋内、望遠レンズを使った撮影など手ぶれが発生しやすいシーンでもしっかりとぶれを抑えてくれます。誰でも安心して撮影できるので、一眼カメラ初心者の人でも使いこなせるはず。

 

<注目ポイント>

・トップクラスの性能を持つ「5軸手ぶれ補正」

・芸術的な写真に加工できる「アートフィルター」機能

・Wi-Fiでスマートフォンにラクラク接続

撮影者をサポートしてくれる「カメラアシスト撮影モード」は4種類を用意。中でも「アートフィルター」はフィルム現像時に使われる手法「銀残し(ブリーチバイパス)」など、写真を加工する機能が豊富に揃っており、同機能を駆使した桜撮影も楽しそうです。小型で軽いE-M10 Mark Ⅲを持って花見に行ってみてはいかが?

 

※商品価格は、2018年2月22日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

提供:楽天市場

【保存版】パナソニックのミラーレス一眼「LUMIX(ルミックス)」をイチから解説! 初級機/中級機/上級機の違いは? 独自機能は?

パナソニックは、2008年に世界初のミラーレスカメラを発売したメーカーだ。以来、数多く製品を発売し、現在では上級機から初級機まで豊富なラインナップを誇る。特徴は、現行のほとんどの製品が4K撮影に対応するなど、静止画に加えて動画を重視していること。レンズマウントにマイクロフォーサーズマウントを採用し、レンズの種類が非常に豊富な点にも注目だ。ここでは、そうしたパナソニックのミラーレス一眼を代表機種を上級、中級、初級にわけて紹介。それらの特徴について解説する。

 

【上級機】プロの愛用者も多い、動画に強い高機能機

最上位GHシリーズ「LUMIX GH5」は、クロップなしで撮影できる4K/60pの動画撮影機能や、4:2:2 10bitの4K記録、6Kフォト対応など、他社がまだ実現できていない本機独自の魅力を多数有する。手ブレ補正にはボディ側とレンズ側が連動するDual I.S.2を採用。このほか、GH5には画素数をあえて下げて、高感度撮影能力を強化した派生モデル「LUMIX GH5S」も用意されている。

↑●撮像素子:4/3型、有効約2033万画素LiveMOS センサー ● 背面モニター:3.2 型約162 万ドット、バリアングル式タッチパネル ●シャッター速度:1/8000 ~ 60秒、バルブ ●サイズ:138.5×98.1×87.4㎜ ●質量:約725g ●参考価格/21万7300円(ボディ)●撮像素子:4/3型、有効約2033万画素LiveMOS センサー ● 背面モニター:3.2 型約162 万ドット、バリアングル式タッチパネル ●シャッター速度:1/8000 ~ 60秒、バルブ ●サイズ:138.5×98.1×87.4㎜ ●質量:約725g ●実売価格/24万560円(ボディ)

 

↑防塵防滴に加え、耐低温性を備えたマグネシウムボディ。サイズと重量は一眼レフ並に大きくて重め。グリップは深く、ホールド性は良好だ

防塵防滴に加え、耐低温性を備えたマグネシウムボディ。サイズと重量は一眼レフ並に大きくて重め。グリップは深く、ホールド性は良好だ。

 

↑同社では最多となる有効2033万画素の4/3型Live MOSセンサーを搭載。高速読み出しにより、ローリングシャッター現象を抑えている

同社では最多となる有効2033万画素の4/3型Live MOSセンサーを搭載。高速読み出しにより、ローリングシャッター現象を抑えている。

 

↑ボタン類が多く、多機能を素早く操作可能。右手親指の部分には、測距点を動かせるジョイスティックやフォーカスモードレバーがある

ボタン類が多く、多機能を素早く操作可能。右手親指の部分には、測距点を動かせるジョイスティックやフォーカスモードレバーがある。

 

【こちらもおすすめ】①静止画フラッグシップ機「LUMIX G9 PRO」

↑動画に特化した印象のあるGH5に対し、静止画のフラッグシップとなるのが「ルミックスG9 PRO」。AF追従での20コマ/秒連写や「6K PHOTO」、約6.5段分のボディ内手ブレ補正など静止画に求められる最新の機能を装備する

動画に特化した印象のあるGH5に対し、静止画のフラッグシップとなるのが「LUMIX G9 PRO」。AF追従での20コマ/秒連写や「6K PHOTO」、約6.5段分のボディ内手ブレ補正など、静止画に求められる最新の機能を装備する。実売価格は22万6670円(ボディ)。

 

【こちらもおすすめ】②高感度撮影モデル「LUMIX GH5S」

 

↑画素数を有効1028万画素に抑えるなどにより、ルミックス史上最高の高感度性能を実現。常用感度で最高ISO51200、感度拡張でISO204800(静止画、動画共)を達成している。加えて、CINEMA 4K撮影に対応するなど、動画撮影で特に威力を発揮する

画素数を有効1028万画素に抑えるなどにより、LUMIX史上最高の高感度性能を実現。常用感度で最高ISO51200、感度拡張でISO204800(静止画、動画ともに)を達成している。加えて、CINEMA 4K撮影に対応するなど、動画撮影で特に威力を発揮する。実売価格は32万3870円(ボディ)。

 

【中級機】機能と携帯性、高速性のバランスが抜群!

3月15日に発売される同社の中級機最新モデル「LUMIX GX7 Mark III」は、46.8㎜の薄型ボディに約4段分の効果のあるDual I.S.やチルト式モニターとチルト式EVFなどを装備した有効2030万画素機。Dual I.S.は、兄弟機のGX8では実現できていなかった、動画撮影時にも有効で写真も動画もブレなく楽しめる。フォーカスモードレバーや露出補正ダイヤルが新設されるなど、操作性も向上している。4Kフォトに対応するほか、メカシャッターでの約9コマ/秒の連写も可能だ。

↑●撮像素子:4/3型、有効約2030万画素LiveMOSセンサー ●背面モニター:3型約124万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/4000~60秒(電子シャッター使用時は1/16000~1秒)、バルブ ●サイズ:124×72.1×46.8㎜ ●質量:約450g ●発売/2018年3月15日予定 ●参考価格/10万7870円(ボディ)●撮像素子:4/3型、有効約2030万画素LiveMOSセンサー ●背面モニター:3型約124万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/4000~60秒(電子シャッター使用時は1/16000~1秒)、バルブ ●サイズ:124×72.1×46.8㎜ ●質量:約450g ●発売/2018年3月15日予定 ●実売価格/10万7870円(ボディ)

 

↑3型の124万ドットチルト可動液晶モニターを搭載。静電容量式のタッチパネルに対応し、AF測距点の選択やコマ送りがスムーズに行える。EVFもチルト式でローポジション撮影などに対応しやすい

3型の124万ドットチルト可動液晶モニターを搭載。静電容量式のタッチパネルに対応し、AF測距点の選択やコマ送りがスムーズに行える。EVFもチルト式でローポジション撮影などに対応しやすい。

 

【こちらもおすすめ】約2030万画素の兄弟機「LUMIX GX8」

↑GX7マークIIの兄弟機といえるルミックスGX8。バリアングル背面モニターやDual I.S.を備えた2030万画素機だ

GX7 Mark IIIの兄弟機といえるLUMIX GX8。バリアングル背面モニターやDual I.S.を備えた2030万画素機だ。

 

↑GX8は、チルト可動式のLCDファインダーを搭載。液晶はバリアングル式で、カメラの縦横を問わず自由なアングルで撮影しやすい

GX8も、チルト式のLCDファインダーを搭載。液晶はバリアングル式で、カメラの縦横を問わず自由なアングルで撮影しやすい仕様だ。

 

【初級機】チルト液晶や4K動画対応の薄型軽量機

同社の入門機は「LUMIX GF10/GF90」。奥行き33.3㎜、重量270gの薄型軽量ボディながら、チルト可動液晶や4Kフォト機能を搭載した入門機。EVFは非搭載だが、ローパスフィルターレスの1600万画素 Live MOSセンサーの採用などにより高画質&高速AFを実現した。チルト可動式の液晶モニターを跳ね上げることで、セルフィー撮影が行いやすく、新機能の「夜景&自分撮りモード」の搭載により、夜景を背景にしたセルフィー撮影も失敗なく撮れる。

↑●撮像素子:4/3型、有効約1600万画素LiveMOSセンサー ●背面モニター:3型約104万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/16000~60秒、バルブ ●サイズ:106.5×64.6×33.3㎜ ●質量:約270g ●参考価格/9万7070円(ダブルレンズキット)●撮像素子:4/3型、有効約1600万画素LiveMOSセンサー ●背面モニター:3型約104万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/16000~60秒、バルブ ●サイズ:106.5×64.6×33.3㎜ ●質量:約270g ●実売価格/9万7070円(ダブルレンズキット)

 

↑チルト可動式の液晶モニターを跳ね上げることでセルフィーが容易に撮れる。ボディ正面向かって右側上面にファンクションボタンを配置し、このボタンにシャッターボタン機能を割り当てることで、右手でのセルフィー撮影が行える

チルト可動式の液晶モニターを跳ね上げることでセルフィーが容易に撮れる。ボディ正面向かって右側上面にファンクションボタンが配置され、このボタンにシャッターボタン機能を割り当てることで、右手でのセルフィー撮影が行える。

 

【パナソニック一眼の5つの特徴】最先端技術満載で動画・静止画ともに強い

高精細な動画から静止画を切り出せる4K/6Kフォトは、LUMIX(ルミックス)シリーズの目玉ともいえる機能。事実上、プロ向け一眼レフに勝る30~60コマ/秒の超高速連写ができる。AFについては、独自の空間認識技術によって、コントラスト検出方式ながらストレスのない速度を実現。手ブレ補正は、初期はレンズ側補正だったが、最近はボディ側補正に対応した製品が増加中だ。

 

【特徴1】4K⁄ 6Kフォト

4Kまたは6Kサイズで動画を撮影したうえで、あとからその動画を再生し、好きなコマを静止画として保存できる機能。画素数は制限されるが、30~60コマ/秒の高速連写を行っているのと同じであり、動体の決定的瞬間を捉えられる。

↑GX7マークⅢは、ボディ背面にある十字キーの下ボタンで「4Kフォトモード」を素早く呼び出せる↑GX7 Mark IIIは、ボディ背面にある十字キーの下ボタンで「4Kフォトモード」を素早く呼び出せる

 

↑4Kフォトモードは、シャッターボタンを押している間連写する4K連写、1度押すと連写開始、次に押すと終了する4K連写(S/S)、押した前後が記録される4Kプリ連写の3つが選べる↑4Kフォトモードは、シャッターボタンを押している間連写する4K連写、1度押すと連写開始、次に押すと終了する4K連写(S/S)、押した前後が記録される4Kプリ連写の3つが選べる

 

↑飛び立つ瞬間を6Kフォトで撮影し、大きく翼を広げた1コマを採用。1800万画素相当の画素数があるので、細部までシャープに描写できている。24mm相当 シャッター優先オート(F4 1/2000秒)-0.3補正 ISO200 WB:太陽光↑一部モデルが対応する6Kフォト。こちらの作例では、飛び立つ瞬間を6Kフォトで撮影し、大きく翼を広げた1コマを採用。1800万画素相当の画素数があるので、細部までシャープに描写できている。24mm相当 シャッター優先オート(F4 1/2000秒)-0.3補正 ISO200 WB:太陽光

 

【特徴2】空間認識AF

LUMIXは、AFに独自の「DFDテクノロジー(空間認識技術)」を採用。複数のライブ画像から空間を認識し、レンズの光学データを参照しながら、被写体距離を瞬時に算出する仕組みだ。これによって他社ミラーレス上位機で一般的な像面位相差AFを採用せず、コントラストAFのみにもかかわらず、スピーディなAF駆動を可能にしている。

 ↑遠方から向かってくる電車を高速連写+AF-Cモードで撮影。AFはしっかり追従し、約20コマの全カットで正確なピントを確認できた。120mm相当 シャッター優先オート(F7.1 1/500秒)ISO200 WB:オート↑遠方から向かってくる電車を高速連写+AF-Cモードで撮影。AFはしっかり追従し、約20コマの全カットで正確なピントを確認できた。120mm相当 シャッター優先オート(F7.1 1/500秒)ISO200 WB:オート

 

【特徴3】サイレントモード

LUMIXのミラーレスカメラは、現行の全製品がサイレントモードを搭載。これをONにすると、電子シャッターを用いた完全な無音撮影ができる。演奏会やイベントのほか、ゴルフなどのスポーツ、赤ちゃんの寝顔などシャッター音を出したくないときに重宝する機能だ。

↑サイレントモードは撮影メニューからON/OFFの選択ができる。シャッター音だけでなく、合焦音やセルフタイマーの音も鳴らなくなる↑サイレントモードは撮影メニューからON/OFFの選択ができる。シャッター音だけでなく、合焦音やセルフタイマーの音も鳴らなくなる

 

【特徴4】手ブレ補正

最近のLUMIXシリーズ中級機以上はレンズ内とボディ内の両方で補正する「Dual I.S.」に対応。ボディ内で5軸の補正を行ったうえで、角度ブレの細かいブレはレンズ内補正が連動して処理する仕組みだ。静止画だけでなく動画や4K/6Kフォトでも作動する。

↑GH5では、ボディ内手ブレ補正(B.I.S.)にレンズ内補正(O.I.S.)を連動制御させ、中望遠~望遠域では5段分の補正性能を誇る↑GH5では、ボディ内手ブレ補正(B.I.S.)にレンズ内補正(O.I.S.)を連動制御させ、中望遠~望遠域では5段分の補正性能を誇る

 

↑手前から奥までをシャープに見せるため絞りをF11に設定。シャッター速度は1/2秒まで落ちたが、手持ちで問題なく撮影できた。24ミリ相当 シャッター優先オート(F11 1/2秒)ISO200 WB:太陽光↑手前から奥までをシャープに見せるため絞りをF11に設定。シャッター速度は1/2秒まで落ちたが、手持ちで問題なく撮影できた。24mm相当 シャッター優先オート(F11 1/2秒)ISO200 WB:太陽光

 

【特徴5】シーン認識

ビギナー向け機能として、全機種が「おまかせiAモード」を搭載。ヴィーナスエンジンの認識機能によって自動的にシーンが判別され、各種設定を最適化してくれる。例えば接写の場合、近づいてもピントが合わせやすくなる。

↑「おまかせiA」で自動撮影。シーン認識により、自動で被写体や撮影条件に応じた最適なカメラ設定となる。この写真でも、色鮮やかに花を撮ることができた↑「おまかせiA」で自動撮影。シーン認識により、自動で被写体や撮影条件に応じた最適なカメラ設定となる。この写真でも、色鮮やかに花を撮ることができた

構図と自然光ーーストックフォト長者を目指す一眼修行ライターがセミナーで学んだ2つのこと【ナックルの挑戦状】

突然ですが、皆さん「ストックフォト」ってご存じでしょうか? ウェブサイトやカタログ、チラシなどで、必要に応じて購入し使用することができる写真素材のことです。身近にモデルもいないし、そんな暇もテクニックもないときには、モデルやカメラマンを雇うよりも安価に写真が使用可能。とても便利なサービスです。

 

ストックフォトは一定の使用条件さえ守れば、著作権や肖像権を抵触せずに高クオリティな写真を自分のサイトや出版物に組み込めるという安心感もあります。

 

近ごろでは、アマチュアからプロ級まで、多くのカメラマンがネットを介して自分が撮影した写真をストックフォトのサービスに出品する、「マーケットプレイス型」が流行しているのです。

 

ストックフォト長者を目指すべく……

ところで、筆者は1年ほど前にちょっと良いカメラを購入したんですよ。ある日、ゲットナビ編集部のとある人物から「写真がイマイチ……」と言われ、カッとなって購入したのがコレ。

↑カメラ:SONY α7II レンズ:SONY SEL2470GM↑カメラ:SONY α7II レンズ:SONY SEL2470GM

 

そんな話を聞きつけたゲットナビの中の人が「そんな良いカメラ持ってるならストックフォトで一発当ててみてよ。近々セミナーがあるから行ってきて!」との打診が。いやいや、カメラは良くても腕はイマイチですよ、と言い訳する暇もなくセミナーへ行くことに……。

 

あのアマナが主催するセミナーへ

今回のセミナーは「アマナイメージズ」というストックフォトの大手が主催。「アマナ」と聞いてどこかで見た記憶はありませんか? そうです、テレビなどで海外の著名人や報道写真など希少な写真の横に「アマナ」のクレジットが表示される、あのアマナです。

 

アマナイメージズは、そういったプロが撮影したストックフォトサービスのほかに、「FOR YOUR IMAGES(https://foryourimages.com/)」というマーケットプレイス型のストックフォトサービスも運営しています。今回、開催されたセミナーは、FOR YOUR IMAGES向けにカメラ初心者から中級者をターゲットにした撮影・現像テクニック講座となっています。

↑FOR YOUR IMAGES(https://foryourimages.com/)↑FOR YOUR IMAGES(https://foryourimages.com/)

 

FOR YOUR IMAGESには、スマホで撮影する人からプロ級まで多くのカメラマンが登録しており、現在では6000万点を超える写真素材が出展されています。出展した写真はSからXLの画像サイズ別に販売され、購入されると画像サイズに応じて、出展者へ料金が支払われる仕組みとなっています。最大で写真1枚につき1250円もの収入になるとか。つまり、1枚の写真を10人の人が購入してくれれば、1万2500円がチャリーンとなるので、アツいことこの上ナシ!

 

いざストックフォトセミナーへGO!

少しでも撮影の技術を向上させたい筆者としては、取材とは言えセミナーの内容に興味津々、熱が入ります。

20180225wada_amana_03↑会場はこんなオシャレなワーキングスペース

 

セミナーの主なセッションは
・ストックフォトとは?
・人物撮影のテクニック
・現像・フォトレタッチテクニック 
の3つに分かれた構成です。

 

↑真剣に聞き入る参加者。女性の姿も見えます↑真剣に聞き入る参加者。女性の姿も見えます

 

↑筆者もガチ。取材を忘れてメモっています↑筆者もガチ。取材を忘れてメモっています

 

人物撮影のセッションで登壇したのが、恋人たちを撮影した「カップル写真」というジャンルの第一人者である駒下純兵氏。主に構図について語られました。

 

↑株式会社ラブグラフ 代表取締役 駒下純兵氏。軽快な関西弁で楽しませてくれました

 

ストックフォト向けのアングルとは?

ここで語られたのが、ストックフォト向けのアングルについて。ストックフォトの特性上、購入した人が画像を加工して、会社名やキャッチコピーなどを合成する「スキマ」があると好ましいということ。このスキマのことを「コピースペース」と言い、ユーザーの目的にあった最終形態の画像を作りやすく、ストックフォトとして売れやすいとのこと。

 

下記は筆者が撮影した写真ですが、被写体を画角のどちらかに寄せて、文字などを載せる余白がコピースペースとなります。本当は人物が妥当なのですが、協力してくださる美女モデルなどいるはずもなく、動物でご勘弁を。

↑ネコを人物に置き換えて撮影してください。背景とのバランスも重要↑ネコを人物に置き換えて撮影してください。背景とのバランスも重要

 

↑もう少しシカが占める面積が小さいほうが良いかもしれません↑もう少しシカが占める面積が小さいほうが良いかもしれません

 

撮影テクニックの実践講座

続いて、撮影テクニックの実践です。駒下氏がアングルなどを指導しつつ、参加者も撮影してみます。会場は照明を落とし、自然光による撮影というお題が課せられます。アングルもそうですが、露出も重要となります。

↑駒下氏による解説が始まりました↑駒下氏による解説が始まりました

 

 

↑カメラ女子も真剣に撮影↑カメラ女子も真剣に撮影

 

↑会場の暗さをお伝えするために露出を落として撮影しました。かなり暗いんです↑会場の暗さをお伝えするために露出を落として撮影しました。かなり暗いんです

 

↑筆者も、ここぞとばかりにシャッターを切ります↑筆者も、ここぞとばかりにシャッターを切ります

 

↑撮影した写真がコレ。ちょっと暗いかな?↑撮影した写真がコレ。ちょっと暗いかな?

 

現像・フォトレタッチ講座

続いて、今回のセミナーに協賛しているアドビシステムズの現像・フォトレタッチ講座。「デジカメなのに現像?」と思うかもしれませんが、撮影時にRAWという形式で写真を保存すると、後でパソコンやスマホを使って明るさや色味などを調節することができるのです。知識が多少必要になりますが、ストックフォト長者になるには必須テクニック。

 

現像はアドビシステムズの「Lightroom」というソフトで行います。Lightroomはプロも使用する定番中の定番な現像ソフト。“脱・初心者”するためには、導入することを強くオススメします。

↑短いセッションでしたが、Lightroomの威力がスゴイことは十分に理解できました↑短いセッションでしたが、Lightroomの威力がスゴイことは十分に理解できました

 

↑ストロボメーカーの「ニッシンデジタル」によるリモート発光の体験も催されていました↑ストロボメーカーの「ニッシンデジタル」によるリモート発光の体験も催されていました

 

ニッシンデジタルのストロボは安価なのに高機能で、筆者も愛用しております。もちろんこの日も持ってきて……、ありゃ? 忘れてしもうた! フォトセミナーの取材にも関わらず、ストロボを忘れてしまう痛恨のミス。しかし、ニッシンデジタルさんのご厚意で愛用しているモデルと同じモノを貸して頂きました! ほっ

↑ただしキヤノン用。ニッシンデジタルさんありがとうございました!↑ただしキヤノン用。ニッシンデジタルさんありがとうございました!

 

こうして、大盛況のうちに終了したセミナーですが、同様のセミナーは今回で2回目だそうで、今後も不定期で開催されるとのこと。しかし、参加者の募集を開始したとたん瞬殺で定員になってしまったとのこと。デジカメが流行していることを裏付けますね。

 

肝心のストックフォトですが、中にはン千万円稼ぐ猛者もいるとか。ですが、そこに到達するには尋常ではない努力と手間が必要。そうそう甘い物ではありません。ただ、アマチュアの皆さんが趣味で撮影した写真をハードディスクの肥やしにしていてももったいないだけ。写真を趣味にする以上、誰かに見てもらうことが、モチベーションの維持や技術の向上につながるというものです。

 

かといって、SNSに投稿してもせいぜい「いいね!」とかコメントがもらえる程度。SNSのいいね!は、無料で出来るし「接待いいね!」のこともままあります。しかし、ストックフォトは撮影者の有名無名に関係なく、ユーザーが使えると思った写真を、お金を出して購入する。つまり、お金を支払うほどアナタの写真に価値があったということ。まずは、儲けると言うよりも、写真への評価を得るところから、ストックフォトを始めるのがいいかも知れません。

 

ということで、筆者も早速FOR YOUR IMAGESに登録しました。これでα9が買える……かな?

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とりあえず動物写真を2点ほど出品。皆さん買って下さい!!!

 

手ブレ補正搭載のフラッグシップミラーレス「FUJIFILM X-H1」発表! 体験会場から写真でレポート

2018年2月15日、富士フイルムは、Xシリーズで初めてボディ内手ブレ補正機能を搭載したミラーレスカメラ新製品「FUJIFILM X-H1」の発売を発表。それに合わせて同日、都内のホテルにて、プレス向けに新製品発表会と最新機種体験会が開催された。ここでは、最新機種体験会(製品説明とタッチ&トライ)の様子をお伝えしたい。

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2018年3月1日発売予定の「FUJIFILM X-H1」(装着レンズは、標準単焦点レンズのXF35mmF1.4 R)。従来の “T” や “E” とは異なる、新ライン “H” の製品。高剛性・高耐久ボディ、究極の高画質、快適な操作性などを実現した、最高パフォーマンスを誇るモデルである。手にした際の剛性感も高い。X-H1ボディの市場想定価格は24万円前後(税別)。

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会場入口の横には、スケッチ風に描かれた「X-H1」と「XF16-55mmF2.8 R LM WR」の巨大なパネルが設置されていた。インパクト大!

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ボディ上面(右手側)には、中判フォーマットモデル「GFX 50S」を彷彿とさせる、サブ液晶モニターを装備している。表示情報は背面の液晶モニターでも確認できるが、カメラを構えた(ファインダーは覗いていない)状態で、重要な撮影情報がココで常時確認できるのはウレシイ。

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X-H1専用の縦位置パワーブースターグリップ「VPB-XH1」。ボディと同様、防塵・防滴・耐低温−10℃対応。バッテリーを2個装着できる。

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そして、カメラボディと合わせた3個のバッテリーにより、最大900枚(ノーマルモード)の撮影が可能になる。また、ブーストモードでは複数個のバッテリーが同時に働くことで、連写速度が「8コマ/秒」から「11コマ/秒」に向上する(メカニカルシャッター設定時)。メカニカルシャッターは音と衝撃が小さく、非常に快適だ。

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メモリーカード(SDカード)のスロット数は2つで、UHS-I/UHS-II 対応になっている。

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マグネシウム合金製ボディは、従来機*より厚みを25%アップ。マウント部の取り付け構造も見直され、高精度かつ衝撃や捻りなどの変形に強いボディを実現。防塵・防滴・耐低温(−10℃)仕様になっている。

* 「X-T2」「X-Pro2」など。

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また、大型ヒートシンクの搭載によって、動画撮影時の “熱問題” にも対応。

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2018年6月発売予定の、2本の高性能シネマレンズも新登場。2本とも約1kgの軽量設計で、動画撮影に最適なフォーカスとズームの機構などを搭載。これは望遠ズーム「MKX 50-135mm T2.9」で価格は59万9500円。もう1本は標準ズーム「MKX 1