人気ブランドでも1万円以下!? 「格安ファッション」アイテムをスタイリストがチェック!

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。今回のテーマはバッグやスニーカーといった「ファッション」です。

 

“安かろう悪かろう”の時代は終焉し、価格・品質ともに満足できるハイコスパ品が着実に増えている昨今のファッション界。とりわけ、人気ブランドの1万円以下で買えるトートは必見です。

 

【○×判定した人】

スタイリスト・宮崎 司さん

メンズファッション誌を中心に活躍。洋服はもちろん、バッグやスニーカーなど小物のトレンドにも精通しています。

 

低価格化と品質向上の両立を果たしたアイテムが豊作

ファッション分野ではファストファッションが定着し、ブランド間の競争が激化。それに伴い、ファストファッションブランドではクオリティの向上が図られる一方、ハイエンドなアイテムを主力とするブランドからも、手に取りやすい価格帯の商品が登場しています。

 

その傾向がもっとも顕著なカテゴリーが、バッグです。例えば、ポーターやブリーフィングでは、デイリーに使える1万円以下のトートバッグがラインナップ。機能こそ必要最小限ですが、品質やデザインには妥協が一切なく、どちらも完成度がきわめて高かったです。

 

ウエアでは、春夏も人気だったGUのテーラードジャケットが秋冬も出色の出来。シーズンごとに買い替えるアイテムと割り切れば、自信を持ってオススメできる一着です。

 

また、アスレジャーの流行を受け、機能的なファッションアイテムがユニクロや無印良品でも広く展開。スニーカーやパーカーなどの出来がなかなかでした。

 

ぜひ今回のレビューを参考に、賢く取り入れてみてほしいです。

 

その1

サブバッグとしても使える絶妙サイズのシンプルトート

ポーター

TRIP トートバッグ

実売価格9180

ポーターらしい意匠と強度を備えた縦型トート。サイズ的に取り回しがしやすく、普段使いから旅行でのサブバッグまで様々な用途で活躍します。もちろん、品質保証のメイド・イン・ジャパン。

↑大きく開く開口部は、天マチが付いたファスナー仕様。そのため、トートバッグにありがちな荷物の飛び出しや“中身まる見え”の心配がありません

 

↑表面には210デニールのリップストップナイロン生地を使用。摩擦に強く、カギ裂きができても広がりにくい特性を持つため、気兼ねなく使えます

 

【check】

ポケット設計:〇

小物類をスッキリ整理できる

「前面にファスナーポケットを1つ、内装にオープンポケットを2つ装備。小物類や使用頻度の高いものを整理して収納できます」(宮崎さん)

 

ハンドル設計:×

手持ちにはハンドルが長い

「肩掛けするには問題ないが、手持ちだとハンドルが若干長め。体型や用途に応じて、ハンドルの長さを調節できるとより便利かも」(宮崎さん)

 

パッカブル設計:〇

巾着袋にコンパクトに収納

「携帯用の巾着袋が付属。コンパクトに折りたたんで収納できるため、旅行や出張時のサブバッグとしても持ち運びしやすいですね」(宮崎さん)

 

総評

「スマートな設計でオールマイティに使えます。ハンドルの長さは好みが分かれますが、収納力や携帯性は過不足なし。実用性を満たしています」(宮崎さん)

 

その2

アウトドアなムード漂うブリーフィング屈指の個性派

ブリーフィング

PSトート M

実売価格9720

ポリエチレンシートとロープを組み合わせた、数あるブリーフィングのプロダクトのなかでも異彩を放つトート。トレンドのアウトドアミックススタイルとも好相性なアイテムです。

↑ボディに使われているのは、耐候性と不透水性に優れたポリエチレンシート。一般的には、レジャーシートでおなじみの素材です

 

↑開口部はスナップボタン式のため、スムーズな開け閉めが可能。また、外側もウェビングテープで強度もしっかりと確保されています

 

【Check!】

容量:〇

小ぶりなのにたっぷり大容量

「マチが広いため、使ってみると収納力は見た目以上でした。また、サイドから底にかけてテープで補強されており、強度も高くて安心です」(宮崎さん)

 

デザイン性:〇

アウトドア感を巧みに融合

「ハンドルにはクライミングロープを使用。軽さと強度の両立に加え、アウトドア好きにも刺さるアイテムに仕上がっています」(宮崎さん)

 

ポケット設計:×

ポケットは両側に装備希望

「内装には片側にオープンポケットを装備。ただ、マチはないため、スマホや財布のボリュームを考えるともうひとつくらい欲しいかも」(宮崎さん)

 

総評

「平均価格3〜4万円のブリーフィングがまさかの1万円で買えるのはうれしい。ユニークな素材使いがいいですね。内装ポケット以外は大満足です」(宮崎さん)

 

 

その3

質量はたったの186g!! 激軽×激安ニットスニーカー

ユニクロ

ニットライトスニーカー

実売価格3229

アッパーにブリーズニット素材を使用したニットスニーカー。ソールやパーツも単色でまとめたシンプルなデザインと細身なフォルムは、様々なコーデに対応。黒との2色展開。

↑つま先から踵まで厚めのクッションが入った着脱式のインソールを搭載。足裏に吸いつくような、ふかふかな履き心地が心地いいです

 

【Check】

素材:〇

夏向きな軽さと通気性

「ポリエステル製のニットアッパーは、とにかく軽くて通気性が抜群。炎天下で履いてもムレず、不快感は皆無でした」(宮崎さん)

 

着脱:〇

ゴム紐で着脱がラクラク

「ドローコード式なのでフィット感の調整が自由自在。また、紐がゴムのため、スライダーを緩めなくても脱ぎ履きができました」(宮崎さん)

 

アウトソール:×

ソールが結構柔らかめ

「ソールは屈曲性に優れている反面、スポーツブランドのニットスニーカーよりも素材が柔らかい。ちゃんと試着してから購入を!」(宮崎さん)

 

総評

「軽くて涼しいニットスニーカーの特徴に加え、スタイリッシュなデザインも秀逸。ファッションアイテムとしての汎用性が非常に高い一足です」(宮崎さん)

その4

気負わずデイリーに着られるキレイめジャケット

GU

テーラードジャケット

実売価格5389

クラシカルな雰囲気漂う千鳥格子柄の2ボタンジャケット。ラペルに毛芯を使用し、型崩れしにくい立体的なロールを実現するなど、低価格ながら細部の作り込みもぬかりありません。

↑裏地は、背部分の下3分の2ほどカットされた背抜き仕立て。夏でも暑苦しさを抑え、また動きやすいためストレスない着心地が味わえます

 

【Check】

素材:〇

レーヨン混素材で肌触りよし

「表地はレーヨン混で、柔らかくてサラッとした肌触りが特徴。シワがつきにくいため、デイリーに惜しみなく気軽に羽織れます」(宮崎さん)

 

肩周りの立体感:〇

肩周りのモタつき感なし

「タイトすぎない、ナチュラルなラインを描く肩周りがいい感じ。アームホールなどもモタつきのないスタイリッシュな仕上がりです」(宮崎さん)

 

全体のシルエット:×

シルエットは体型を選ぶかも

「ウエストはシェイプされていますが、身幅がややゆったりめ。そのため、細身の人が着るとややカジュアルな印象が強まるかも」(宮崎さん)

 

総評

「シルエットは好みが分かれますが、価格を考えれば、素材や作り込みは上々。定番の千鳥格子柄なので、長く愛用できるのもいいですね」(宮崎さん)

 

 

文/井上ダイスケ

発想が規格外! このバッグと小物が「消防用ホース」でできているだと!?

いまWebを中心に話題となっている、バッグ・雑貨ブランド「らうらうじ-second hose-」をご存知でしょうか? 「らうらうじ-second hose-」は、大阪に本社を構えるかばん製造業「サンワード」のオリジナルブランドで、バッグのほかウォレットや文房具などを手がけています。

見た目の色鮮やかさにも惹かれますが、実際に製品を触ってみて驚くのは、その素材感。一見すると、フォークロアな手織り繊維にも見えますが、とにかく頑丈で強く引っ張ってもビクともしません。柔道着などに用いられる刺し子などを連想させます。実は、少し……いや、かなり意外なものが素材に使われているのですが、一体何だと思いますか?

 

答えは「消防用のホース」。消防車に積まれている、あの放水時に使用するホースです。バッグもウォレットもペンケースも「らうらうじ-second hose-」の商品はすべて、この消防用ホースからできているんです!

 

【製品の詳細・購入はコチラ!】

らうらうじ-second hose-

 

消防用ホースってそもそも一体どんなもの?

なぜ、消防用ホースがバッグや雑貨に生まれ変わったのでしょうか。まずは、そもそも消防用のホースがどのように作られているかというところからご説明しましょう。

 

消防用のホースには厳密な規格があります。素材のタテ糸には、ポピュラーな毛羽のある紡績糸「スパン糸」に比べ、 引っ張り強度に優れた「バルキーフィラメント糸」という糸が用いられています。この糸にはタテ方向への伸びが少なく、汚れにも強く、洗浄後の乾燥も早い、という3つのメリットがあり、それが消防用ホースの丈夫さを支えているのです。

↑左から、スパン糸(紡績糸)、フィラメント糸、バルキーフィラメント糸。このうち「らうらうじ-second hose- 」の素材に使われるのは、かさ高加工されたフィラメント糸「バルキーフィラメント糸」。スパン糸より引っ張り強度に優れ、タテ方向の伸びが少ないのが特徴です

 

「らうらうじ-second hose- 」は、このホースの頑丈さに加え、鮮やかな彩色にも着目し、未着色のホースではなくカラーホースを使っていることも大きな特徴です。

↑「らうらうじ-second hose- 」の商品に用いられているカラーホース。単色もあれば、パターンが入ったものもあります

 

カラーホースは、糸の製造段階で 顔料で着色した原着糸を織り込んでいるので、表面だけ染色したホースに比べると、色褪せに強く、鮮やかな色合いが長持ちします。また、彩色されたあとも軽さや素材自体のしなやかさを損なうことがないので、バッグ素材にも適しているというわけです。さらに、この製法は、廃水処理や乾燥工程をなくし、環境への負荷を低減した省エネ製法なので、 エコで環境にやさしいという利点もあります。

↑原着織り込み式方式を採用し、糸の時点で着色されたポリエステルの原着糸(写真左)。生地の外側だけを塗装する外面加工方式(写真右)に比べ、色の変化が少なく、発色が長持ちします

 

消防用ホースはどのようにしてバッグに生まれ変わる?

ここまでご説明してきたように、消防用ホースはバッグの素材として優秀な素質を秘めています。とはいえ、もとは消防用ホースなので、約20mの長さに対し横幅は10cm程度しかありません。ですから、バッグ素材としてリユースするには一筋縄ではいきません。

 

その工程は、筒状になったホースの左右をカットして平らにする作業からスタートします。平面状になったら、次はこれを10cm×1mに加工してテープでつなぎ合わせ、1m×1mのサイズに整えていきます。そのうえで、抜き型を使い、ようやくバッグに用いる素材の完成です。

↑廃棄された消防用ホースからピックアップされた素地。それぞれが幅10cm、長さ1mに揃えられ、これをつなぎ合わせていくことで商品に使われる素材となります

 

拡大してみると……

↑それぞれが美しく配列され、これが消防用ホースだとは思えないほどの鮮やかさ。リユースされたことで、捨てられる運命に合った素材も、まさに息を吹き返した印象です

 

↑裏面にはTPU(熱可塑性ポリウレタン)をライニング。そのため防水性にも優れています

 

なぜ消防用ホースをリユースしたのか? 商品化には意外な苦労も

「らうらうじ-second hose- 」が使う消防用ホースは、いったん製造されながらも「規格外」と認定され、本来であれば産業廃棄物として処分されてしまうはずだったものを再利用しています。消防用ホースのリユースを思い立った理由を、サンワードの代表取締役である池田智幸さんに聞きました。

「消防用ホースは、直接人命につながるものですから、規格そのものがとても厳しく、製造の過程で少しでも傷が付いたり、厚みや長さが違うと規格外品となり、 産業廃棄物として捨てられてしまいます。ホースとして使えなくても、未使用のまま捨てられるのはとても残念で、もったいないですよね」(池田さん)

 

そこで池田さんは消防用ホースで、何か作れないだろうかと考え、エコや社会貢献への思いとホースの素材特性から、自社で作るバッグへの転用にたどり着いたといいます。

↑廃棄処分が決定した規格外の消防ホースの山。どれも未使用できれいなものばかりですが、ちょっとした傷があったり、わずかに寸法が違うだけでも産業廃棄物となり、捨てられてしまいます

 

ただ、当初は勝手の違うこの素材の扱いに苦慮したのだとか。

「素材が硬く、筒状にした際のクセがついていますから、そのままでは通常のミシンが使えません。また、バッグはふつう、内まとめといって、裏返しの状態で作ってから表向きに引っ繰り返すのですが、あまりに頑丈で内まとめしてから引っ繰り返すことができない。そのため、最初から表向きにして縫製する外まとめにしています。工程1つ1つが試行錯誤の連続で、発想から商品化までに約1年半はかかりました」(池田さん)

 

こうした努力のかいがあり、丈夫でカラフルな独創性に満ちたバッグは想定を超えたヒット商品となりました。

 

ただ、製造面の悩みもあります。それは、規格外品は意図的に作られているわけではないので、安定した素材の調達ができない点。例えば緑のホースが欲しくても、緑の規格外品が出るのを待つしかありません。色によって長く品切れ状態が続く、また売れていても補充されない背景には、そうした事情があったのですね。多色展開で発売しても、ワンデリバリーで終わってしまう商品も多いとのこと。気に入ったカラーと出会ったら、その場で買うのが「らうらうじ-second hose- 」の商品を手に入れるコツといえるでしょう。

 

【商品ラインナップ】ペンケースからサイフ、ショルダーバッグまで勢揃い!

ハンドルブックカバー
2160円

背表紙に取り外し可能なハンドルの付いたブックカバー。手で持ったり、バッグに付けることもできます。中にはICカードを収納可能なポケットを装備。サイズは約幅23×高さ17.5×奥行き2cm。

 

ペンケース
1728円

横型タイプなので口の部分にペンを差しておくこともできます。丈夫で防水性にも優れているので、日常使いにはぴったり。サイズは約幅19.5×高さ10cm。

 

ポーチ
2160円(Sサイズ)/2808円(Lサイズ)

バッグに入れるメイクポーチや、旅行へ出かける時の貴重品入れ、チケット入れとしても使える便利な多目的ポーチ。メッシュポケットも付いています。サイズはSサイズが約横20×高さ14.5cm、Lサイズが約幅30×高さ22cm。

 

ウォレット
6264円

ボタン式小銭入れも付いたマジックテープ開閉式の二つ折りウォレット。キーチェーンが付けられるリングも付属しています。蛍光色を含む全12色展開。サイズは約幅10×高さ10.5×奥行き3.5cm。

 

ハンディボックス
1944円(Sサイズ)/2160円(Lサイズ)

ペン立てのほか、デスクまわりの小物収納に便利な多機能ボックス。内生地にはペットボトルリサイクル繊維を使いエコにも配慮しています。サイズはSサイズが約幅7.5×高さ11.5c×奥行き7.5cm、Lサイズが約横9×高さ15×奥行き9cm。

 

ショルダーバッグ
2万4840円

A4ファイルや雑誌が余裕で入るフラップ付きのショルダー。大容量ポケットが2つあり、見た目以上に高い収納量を誇ります。全10色展開。サイズは約幅37×高さ26×奥行き11cm、ストラップ約75~130cm。

 

バレル トートバッグ
1万9440円

A4ファイルやペットボトルなどたくさんの持ち物を収納可能。ジム用バッグとしても使えます。口はホックで留められ、ポケットも豊富。全10色展開。サイズは約幅34×高さ44×奥行き14cm、持ち手56cm。

 

スクエア トートバッグ
1万7280円

シャープなデザインと大容量収納が特徴のスクエアトート。ファスナー付きなどポケットも多く、荷物の整理もラクラク。全8色展開。サイズは約幅38×高さ46×奥行き18cm、持ち手49cm。

 

【製品の詳細・購入はコチラ!】

らうらうじ-second hose-

 

この夏には初のリュックもスタンバイ!

可能な限り規格外のカラーホースを集め、バッグ、小物、文房具を展開する「らうらうじ-second hose- 」。ルーム用バスケットなど、新しいアイテムも積極的に投入することで、女性ファンも増えています。

 

池田社長の情熱はとどまることがなく、「この夏はリュックを予定しています。重さの問題や形の工夫などがあり、なかなか開発が進まなかったのですが、ようやく納得のいくものが仕上がりました」とのことなので、今後のラインナップにも期待したいですね!

 

写真/湯浅立志(Y2)