渾身の力はもう不要。約半分の力で開く新型ダブルクリップはデザインも刺激的

【ド腐れ文具野郎・古川 耕の文房具でモテるための100の方法】

No.078

プラス「エアかる(10個入)」
324円〜
本体に設けた小さな突起で支点の位置をずらし、さらにレバーの長さを伸ばすことで同社従来品に比べて開く力を最大約50%削減。レバー先端の形状も指当たり柔らか。サイズは大・中・小。

 

半分の力で開く超便利なダブルクリップで快適にモテる

手に取ってみて、「こんなものにもまだ進化の余地があったのか!」と心底驚いてしまいました。従来の約半分の力で開くという画期的なダブルクリップ「エアかる」。極めてシンプルな構造ながら、わずかな工夫次第で(理屈については諸説あるそうですが)見た目も価格もほぼ変えずに改良できる。これはすごいと感心しつつ、しかしこれはこれでややこしい話になるぞ、という懸念も同時に感じてしまったのです。

 

どういうことか? 単純に言うと、このエアかるは見た目があまりに「ただのダブルクリップ」然としているため、何も知らない人がうっかり手に取ったとき、「壊れてるのかな?」「軽い力で開くということは挟む力も弱いのかな?」と誤解されてしまう余地が残ってしまっているんですね。もちろんこのリスクも重々承知で選んだ見た目だとは思うのですが、とても難しい判断だったとも推察します。「スペシャルなダブルクリップ」感を見た目でどう打ち出すのか、そもそもそれを前面に押し出すのが正解かどうかもわからないし。

 

広い意味での「デザイン」の役割とは何なのかを考えさせられる、個人的にもかなり刺激的な新製品でした。

 

クリップを長くして開ける力を軽減!

ソニック「らくレバークリップ」
216円〜
昨年発売されたソニックのダブルクリップ。こちらはクリップの長さを従来品より長くすることで、開ける力を軽減。また、レバーの先端形状を平たくして、指の痛みを和らげている。大・中・小の3サイズ。1箱10個入り。

 

【プロフィール】
古川
放送作家/ライター。TBSラジオ「アフター6ジャンクション」「ジェーン・スー 生活は踊る」などを担当。

“指先舐め”は嫌われる! 使えば病みつきの書類めくりがサクサク進む指サック

【きだてたく文房具レビュー】カチカチガサガサ肌になりがちな冬場にありがたい文房具

 

いろいろと意見はあろうが、筆者にとって“冬場にありがたい文房具ナンバーワン”といえば、指サックだ(逆に、冬場にイヤな文房具のトップは金属軸のボールペン。冷たいから)。

 

体質なのか、とにかく冬の手荒れがひどく、指先なんか何度も皮が剥けた挙げ句に角質化してカチカチ。キーボードを打つのも憂鬱なぐらいである。で、そんな指のタイミングを見計らったかのように、3月発売予定の著書の校正紙が出版社から束でドカッと送られてきたのだが、こんなカサカサ・カチカチの指ではページをめくるだけでひと苦労。そこでお世話になるのが指サック、というワケなのだ。

 

この連載でも、以前に指サックのオススメを取り上げたことがある(その時も当時の著書の校正紙をめくるのにヒイヒイ言ってた)のだが、今回は先日発売されたばかりの「摩擦力2倍!」をうたう新製品を試してみたいと思う。

指先ペロリはもう古い! シールからクリームまで書類送りに便利な「進化系指サック」をレビュー!

↑プラス「メクリッコキャッチ」S・M・L 各4個入り 194円↑プラス「メクリッコキャッチ」S・M・L 各4個入り 194円

 

これまでの指サックといえば、シリコンやニトリルゴム製が基本だったが、プラスから発売された新しい指サック「メクリッコキャッチ」は、素材に摩擦力の高いソフトエラストマーを使用。「摩擦力2倍!」というキャッチは、このソフトエラストマーに由来しているようだ。

↑摩擦力2倍!とまでは分からなかったが、確かに軽い力でも紙に食いつくのは感じられた↑摩擦力2倍!とまでは分からなかったが、確かに軽い力でも紙に食いつくのは感じられた

 

実際に使ってみると、グリップ力は確かに強い。というか、軽く紙に触れた状態で指先を横に動かすと、そのまま紙がふわっとくっついて動く感じ。触れてさえいれば、ほぼ確実にサックの面が紙を捉えてくれるので、上滑りすることはほとんどなかった。

 

なにより良くできているなー、と感じたのが、この形状だ。立体形状になっており、横から見ると指の先端まで包むようになっているのが分かる。この形のおかげで、指の腹のどこで触れてもきちんとグリップするという安心感がある。

↑指先まで包み込むような立体形状で、指先までフルに使える↑指先まで包み込むような立体形状で、指先までフルに使える

 

実際、指の先端から腹まで指先全体を使ってめくり作業ができるというのは、かなり快適だった。

 

近年の流行である指輪のようなベルト型指サックだと、どうしても指の先を使った作業ができない。また、無意識にベルトの巻かれた部分だけを使おうとするので、指の動きがいささか不自由な感じになってしまう。

↑ベルト型は気軽に使えるが、指の腹しか作業領域がない↑ベルト型は気軽に使えるが、指の腹しか作業領域がない

 

じゃあ対して、昔ながらの指全体を包むようなタイプのサック型ならいいんじゃないかと思うが、こちらは指が蒸れて気持ち悪いのが難点だ(そもそも、それを解消するためにベルト型が登場したという経緯がある)。

↑ベルト型の普及でだいぶ見なくなったサック型。とにかく蒸れるので、長時間作業すると指がシワシワにふやける↑ベルト型の普及でだいぶ見なくなったサック型。とにかく蒸れるので、長時間作業すると指がシワシワにふやける

 

また、サイズにもよるがサック型は指の第一関節にまで干渉することがあり、これがまたなかなかに使い心地が悪いのだ。

↑第一関節に干渉しないよう、フチをえぐり込んだ形状。曲げ伸ばししても不快感はゼロ↑第一関節に干渉しないよう、フチをえぐり込んだ形状。曲げ伸ばししても不快感はゼロ

 

対してメクリッコキャッチは、根元がえぐれたような形になっており、関節の動きを邪魔しない。それに加えてサックの内側にも滑り止めのリブがついているため、指を曲げ伸ばししても、サックがズレたり回転したりないようになっている。形状が特殊なだけに、ズレ・回転があると不快だろうなと思っていたのだが、さすが、その辺りはきちんと解決されていた。

 

もちろん、爪側・腹側両方に通気穴があるので、試用中の1時間装着では蒸れるという感じもほとんどなかった。

↑通気穴に加えて、爪側が大きく開口しているので、爪を伸ばしていても装着できる。まさにリング型・サック型の「いいとこ取り」だ↑通気穴に加えて、爪側が大きく開口しているので、爪を伸ばしていても装着できる。まさにリング型・サック型の「いいとこ取り」だ

 

サイズはS・M・Lの3タイプ。どれが自分に合うか分からないという場合は、パッケージ裏面におよその指の目安が印刷されているので、そこに指を置いて判断してみて欲しい。

↑パッケージ裏のサイズ確認ゲージ。指を当ててみればだいたい合うかどうか判断できる↑パッケージ裏のサイズ確認ゲージ。指を当ててみればだいたい合うかどうか判断できる

 

 

筆者の指の太さはほぼ男性平均ぐらいだが、人差し指にはMサイズ、親指でLサイズがジャストフィット、という感じだった。素材的にはかなり弾力もあるので、厳密にきっちり合わせなくても問題はない。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。

【日用品大賞】最強の「針なしホッチキス」が決定! 一家に1本用意しておきたい製品はコレだ!

ホッチキスは“100均”でも手に入るため、つい手頃なアイテムを求めがちですね。だが、上質の製品を選べば、作業効率が高まるうえに長年使えます。菅 未里さんが高性能文具をテストしました。今回は「針なしホッチキス」をリサーチ。、開き加減/目立たなさ/跡の残りにくさの3項目各5点満点で評価していきます。前回の「針アリ」編と併せて参考にしてください。

 

【関連記事】

【日用品大賞】よく使う文房具「ホッチキス」のベストバイはどれだ? プロが使ってわかった真の使い心地

 

 

【テストしました!文具ソムリエール 菅 未里さん

文房具を紹介するコラムの執筆や商品の開発など、幅広く活躍する。メディアへの出演も多い。

 

 

ホッチキスは、基本“ひとつあればいい”というモノ。しかし文具ソムリエールの菅未里さんは、“使い分け”が大切と語ります。

特に針なしホッチキスについては「安全性に優れ、シュレッダーの 際にも分別が不要とメリットは少 なくありません。一方で、針ありに比べて綴じられる枚数が少ないことや、外れやすいことなど、構造上見劣りする部分もあります。 まずは針ありと併用して使ってみ て、針なしホッチキスの使い心地 を体験してみましょう」(菅さん)

 

【エントリーNo.01】コクヨ ハリナックスプレス

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紙を圧着させて綴じるプレスロック式を採用し、目立ちにくい綴じ部を実現。角綴じや横綴じも可能なのが秀逸です。実売価格667円。

【力加減】3.5点

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プレスで綴じるという設計上、かなりの力を要しました。その分しっかり綴じられるのは◎。

【目立たなさ】5点

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紙が曲がらず、ほとんど目立ちません。文字が書いてあっても視認できるレベルです。

【跡の残りにくさ】4.5点

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こすって外すため、こすり跡は多少残ります。しかしそれ以外の跡はほとんど残らないのは秀逸です。

 

【エントリーNo.02】クツワ ゼロハリホッチキス

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手に収まるサイズで、綴じ位置が本体側面に印字してあるため、わかりやすいです。ワンコインで買えるコスパも魅力的です。実売価格401円。

【力加減】4点

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それなりの力が必要です。手で上下からホールドして、握りしめるようにして力を入れました。

【目立たなさ】4点

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穴を開けるタイプなので、ある程度目立ちます。綴じていることがひと目でわかるのは便利です。

【跡の残りにくさ】4点

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開けた部分の紙を戻しました。見た目にはわかりにくいが、穴自体が残ってしまうのが気になります。

 

【エントリーNo.03】プラス ペーパークリンチ

 

 

 

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綴じる部分が透明で、文字を書いた部分を綴じることを防げます。針ナシホッチキスは4枚綴じが多いなか6枚綴じが可能です。実売価格556円。

【力加減】5点

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力をあまり使わずに、針ありに近い感覚で綴じられます。女性でも片手で可能なレベルです。

【目立たなさ】4点

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穴を開けて綴じるので当然目立ちます。ただ穴自体は比較的小さめで、問題ないレベルです。

【跡の残りにくさ】4.5点

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穴の跡は残ります。一方で綴じた際に紙に折り目がつかないので、キレイに戻せるのが利点。

 

 

【針なしホッチキス大賞】プラス ペーパークリンチ

総評 ペーパークリンチは針アリの感覚で使える

「針ありに比べて構造上綴じるのに強い力が必要なことが多い針なしホッチキスにとって、大事なのは力加減。ペーパークリンチの軽さは見事です。6枚綴じが可能なのも利点ですね」(菅さん)。

 

また、ハリナックスプレスの綴じ後の目立たなさや、ゼロハリホッチキスのコンパクトさも、テストのなかで目立ちました。

【日用品大賞】汎用性バツグンの「ハサミ」を徹底検証! 段ボールまでラクに切れるハサミはどれだ?

ハサミは“100均”でも手に入るため、つい手頃なアイテムを求めがちですね。ですが、上質の製品を選べば、作業効率が高まるうえに長年使えます。文具ソムリエールの菅 未里さんが高性能文具をテストしました。切れ味/刃の形状/持ちやすさの3項目を5点満点で採点します

 

【テストした人】

文具ソムリエール 菅 未里さん

文房具を紹介するコラムの執筆や商品の開発など、幅広く活躍する。メディアへの出演も多い。

 

「使い分け」を意識して実際に試して選ぼう

ハサミは、基本“ひとつあればいい”というモノ。しかし文具ソムリエールの菅未里さんは、“使い分け”が大切と語ります。

 

「今回取り上げたなかにも工作・クラフト用とそのものズバリな名前のモデルありましたが、近年、用途を明確にした製品づくりをしているメーカーが増えました。キッチンで使う、あるいはガムテープなどの粘着物を切るなど自分がどの場面で多くハサミを使うのかをイメージして選び、できれば複数持つのがベストです」(菅さん)

 

【エントリーNo.01】プラス フィットカットカーブ プレミアムチタン

 

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高い切れ味が特徴的な同シリーズ。本モデルは耐久性に優れたチタンコートを採用します。実売価格624円。

【切れ味】5点

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チタンコートによるコーティングの効果で切れ味はシャープ。ベタつかずに、サクッと切れました。

【刃の形状】5点

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少し曲がった刃が特徴的。深く切った際に切っ先で切れずに詰まることが少なく、布も切れます。

【持ちやすさ】5点

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柔らかい感触弾力感があって手が疲れにくい。小指の滑り止めがあり力が入れやすいのも◎。

 

【エントリーNo.02】コクヨ サクサ

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2つのアーチ曲線を組み合わせたハイブリッドアーチ設計を採用。切っ先まで軽い力で切れます。実売価格371円。

【切れ味】5点

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ビニールのような柔らかい素材でも使えます。ビニールに絡まらず、サクッときれいに刃が入ります。

【刃の形状】5点

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カーブした2枚の刃で切れ味を増しています。刃先が鋭くなっており、細かい物も切りやすいです。

【持ちやすさ】4.5点

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柔らかい持ち心地で、指が疲れにくく、スムーズに握りやすいです。対称形で手になじみやすいです。

 

【エントリーNo.03】スリーエム ジャパン スコッチ チタンコートシザーズ 工作・クラフト用

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高い耐久性が魅力のモデル。刃先も鋭い切れ味を誇り、一度で長い範囲を切ることが可能です。実売価格1010円。

【切れ味】5点

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スムーズに刃が入り、しっかり切れました。切り終わった後ものりがつきにくく、多用に適します。

【刃の形状】4.5点

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スッキリとした直線形。噛み合わせがよく、スルリと切れます。刃渡りは50mmと、やや短めです。

【持ちやすさ】4点

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グリップはソフトで持ちやすいです。ハンドルの穴が比較的大きく、手が固定しにくいことも。

 

【エントリーNo.04】ナカバヤシ サクットカットヒキギリ フッ素コート

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従来品の約1/4の力で楽に切れます。摩擦の少ない樹脂リングでスムーズな開閉をサポート。実売価格490円。

【切れ味】5点

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切れ味は抜群。しっかりと刃がガムテープに食い込むので、ズレることなくキレイに切れます。

【刃の形状】4.5点

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引き切るための長さが異なる2つの刃が特徴的。厚みのある紙でも、無理なく軽く切れました。

【持ちやすさ】4点

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グリップが大きく、指が遊びやすい面も。二層構造の樹脂を採用しており、持ち手にやさしいです。

 

【エントリーNo.05】レイメイ藤井 スウィングカット スタンダード

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支点の位置を刃の中心からズラすことで、引き切りが可能。軽く滑らかな切れ味が実現します。実売価格560円。

【切れ味】4.5点

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少しひっかかったものの、しっかり切れました。切り終えた物が手に当たらず、下に落ちるのが魅力的です。

【刃の形状】4点

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刃の長さの差が1㎝以上あり、引き切り力が高い。ただし、使いこなすまでには慣れが必要です。

【持ちやすさ】4点

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ハンドルのサイズが小さく、手が大きい男性はやや持ちにくいです。左右非対称で力は伝わりやすいです。

 

ハサミ大賞:プラス フィットカットカーブ プレミアムチタン

総評 根元から刃先までしっかり切れる フィットカットカーブに軍配

今回取り上げた5品は皆、ガムテープやビニールなど切れにくいものにも抜群の切れ味を見せました。なかでももっともサクッと切れて、ガムテープによるベタつきが少なく、持ちやすさも快適だったフィットカットカーブに軍配があがりました。

 

「フィットカットカーブの少し曲がった刃による、根本から切っ先までしっかりと切れる切れ味は随一です。さらにチタンのコーティングがしてあるので、段ボールやプラスチックなどの切れにくいモノにも確実な切れ味を発揮してくれます」(菅さん)