ビジネスマンこそ使うべき!「ルーズリーフバインダー」はスマートな大人のノートだった

【きだてたく文房具レビュー】大人こそ使いたいスマートなルーズリーフバインダー

文房具は、小学生から高校生時代と社会人以降で大きくラインナップが変わる、という傾向にある。

 

例えば筆記具でいえば、それまで鉛筆・シャープペンシルしか使わなかったのに、社会人になった途端にボールペン生活に切り替わった、とか。それ以外にも諸々と例はあるが、筆記具並に顕著なのが、ノート類ではないだろうか。

 

もっと端的に言うと「社会人になってからルーズリーフ使わなくなってない?」という話である。

↑筆記用ノート各種。社会人にはなぜかルーズリーフは不人気だ

 

紙の入れ替えや追加が容易だし、作業に合わせて罫線の有無や方眼を混在させるなど応用も利く。ルーズリーフは大人にとっても、なかなか優秀な存在なのである。

 

以前もこの連載で使いやすいルーズリーフ用紙とバインダーをおすすめしたことがあったが、今回はあらためて、社会人向けのルーズリーフバインダーを紹介したい。

 

「360度折り返せる」が社会人向けルーズリーフに欲しい機能

従来のルーズリーフバインダーが社会人にとって使いにくい存在だった理由のひとつに、折り返して使えない、ということがある。

 

他のクライアントとの打ち合わせ内容など、目の前のクライアントに見せたくない情報が前ページに書かれていたりすると、まさかドーンと見開いたまま、机に広げることもできないだろう。

 

そこで便利なのが、LIHIT LAB.(リヒトラブ)から発売されている「コンパクトバインダー」だ。

↑LIHIT LAB.「コンパクトバインダー」B5サイズ 40枚綴じタイプ(左)410円/100枚綴じタイプ(右)540円

 

↑360度折り返せる珍しいバインダー。表紙がワイドなので、ふせんやインデックスを貼っても外にはみ出しにくい

 

このコンパクトバインダーの最も大きな特徴が、360度折り返せる、ということ。

 

従来製品は背表紙側にベタ付けされたリングが干渉して折り返しができなかったところ、コンパクトバインダーは裏表紙側の中央に1軸で可動するリングを配置。これにより何の違和感もなく360度の折り返しが可能になっているのだ。

 

先に述べたような「見開きで机に置きたくない」という以外でも、カフェの狭い机でちょっと仕事をするといったシーンで360度折り返しは役に立つだろう。

↑一般的なバインダー(左)とコンパクトバインダー(右)のリング比較

 

リングは、底部のプッシュレバーをクイっと押し上げるだけできれいに開く。スリムなプラ製リング+中央の小さなバネ1本だけで、このオープン機構が実現されているのは、なかなか感心させられる。

 

これは、同社お得意の“ツイストリング機構”(開閉自在のリングノート用リング)がベースにあっての技術だと思う。

↑レバーを軽く押し上げると、リングが開く

 

↑つまんだまま指を滑らせて閉めると、パチパチとリングが噛み合っていく。ジップ袋を閉じる感覚とよく似ている

 

逆にリングを閉じる時は、リングを端からつまむようにして指を滑らせていく。従来の金属リング+板バネ機構のように、一気にバカッと閉じることはできないが、やり方に慣れれば特に面倒はないはず。

 

なにより、100枚綴じタイプでも本体重量は100g以下と、金属リングバインダーの1/3以下という軽さである。ただでさえ重くなりがちな社会人のカバン事情において、この軽さはかなりのアドバンテージになるのではないか。

もはやリングノート感覚のルーズリーフバインダー

いや、それでもまだ重い、というのであれば、もうこれしかない。コクヨ「スマートリングBiz」だ。

↑コクヨ「スマートリング Biz」B5サイズ 810円/A5サイズ788円

 

↑使い勝手もほぼ“リングノート”と同様なので、当然のように360度折り返しが可能

 

背表紙なしで、表紙・裏表紙とプラ製リングのみ、という思い切った構成は、もはやルーズリーフバインダーの最小構成限度だろう。見た目はほぼリングノートといった感じ。使い勝手もリングノート感覚で、当然のように360度折り返しが可能となっている。

↑レバーを押すとリングが開く。ちょっと強めに押し込むのがコツ

 

リングを開ける時は上部のプッシュレバーを押し込み、閉じる時はリングをどこか一か所をつまむだけで、全体が閉まるようになっている。

 

ただ、リング自体のかみ合わせがやや弱いのか、実際に使っているとカバンの中でごくたまにリングが外れていたり、紙が抜けていたりということがあった。この辺りは、リングが常に露出しているという構造上の問題もありそうだ。

↑閉じるときは、リングをどこか一か所つまむと全体が閉じる。クリック感が少なく、慣れないうちは「ちゃんと閉じたかな?」と不安になる

 

表紙は、書いた内容が外から透けて見えない不透明仕様。また裏表紙には、クリアホルダーのような書類ポケットと、名刺が挿し込んでおけるミニポケット付きになっている。この辺りの細かな作りは、「Biz」(コクヨ製品のビジネスモデルシリーズ)ならでは、といったところだろう。

↑裏表紙側には書類などが一時保管できる全面ポケットと、名刺用ポケット付き。あれば重宝する

 

本体重量は25枚収納タイプで約86g。収納枚数は「コンパクトバインダー」よりも少ないが、学生のように毎日がっつり板書を取るわけでもなし、これで充分ということもあり得る。むしろこの軽さの方が重要、ということならば、こちらを選んで間違いないだろう。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

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人間は大きく2つに分けられる。整理する人と、整理しない人。人間は大きく2つに分けられる。文房具をいっぱい持ち歩きたい人と、ちょっとでいい人だ。

 

こんな雑な分類ならいくらでも分け続けられるのだが、ひとまずここで留めて、全人類を4分割としてみよう。セグメントとしては[整頓する/文房具いっぱい][整頓しない/文房具いっぱい][整頓する/文房具ちょっと][整頓しない/文房具ちょっと]となる。

 

この4セグで何が表せるのかというと、それはもう単純な話で、オススメなペンケースのタイプだ。特に最近は[文房具いっぱい]な人向けのペンケースが人気傾向なのだが、その中でも最大級……ペン40本以上収納可能という母艦クラスのものから[整頓する][整頓しない]の区分で、それぞれ面白いものを紹介したい。

 

[整頓する/文房具いっぱい]人向けペンケース

まず整頓系母艦ペンケースの最新版として紹介するのは、LIHIT LAB.(リヒトラブ)の「ブックタイプペンケース トリプル」。ペン2~3本収納のペンケースを優美なヨットだとすると、これはまさに空母や戦艦に例えられる巨大さである。

↑LIHIT LAB.「ブックタイプペンケース トリプル」1620円(税込・以下同)

 

製品名のトリプルというのは、全容量を3ポケットに分割しているという意味。ファスナーをすべて展開すると、本のページのようにポケットをめくって中の文房具を探すことができるというのが、“ブックタイプ”の所以だ。

↑3つの収納スペースが本のようにめくれる、ブックタイプ収納

 

ページにあたる面には、ペン用の固定バンドやメッシュポケットがついており、ここにきっちりと収めるようになっている。中央のジッパースペースはさらに内部に1枚の仕切り板が入っているため、収納可能ページは表紙・裏表紙を除けば総ページ数は8ページ。1ページにペンを5本ずつ差すだけでもう、40本収納はクリアだ。

 

↑筆記具がきれいに並んで収納できるので、見た目もスッキリ

 

さらに、一般的な直径10~12㎜程度のペンなら1ページに8本が入る設計になっているので、ペン40本どころか、それにプラスして定規やハサミ、消しゴム、カッター、A7サイズのメモ帳ぐらいは収納できるようになっている。

↑小物用の3段メッシュポケットは厚めのマチ付きなので、消しゴムやふせん、マスキングテープなどもスルッと気持ちよく入る

 

ページごとにきちんと文房具を仕分けて収納すれば、先にも述べたとおりページをめくるように文房具を探せる閲覧性がブックタイプのポイント。大量の文房具が入る母艦ペンケースは、この閲覧性の高さこそが、使いやすさの最も重要な要素と言えるだろう。

 

↑筆記具45本+ハサミ、カッターナイフ、定規、消しゴム、マステなどなど。普通のペンケース3つ分ぐらいは余裕で飲み込む収納力!

 

ただし、もちろん使う側も「ここはカラーペンのページ」「ここはレギュラー筆記具のページ」ときちんと分類整理し、ひとつひとつ固定バンドやポケットに収める能力が必要だ。

 

そこさえきちんとできていれば、ブックタイプは大量の文房具をピシッときれいに揃えて持ち運ぶことができ、必要な文房具がすぐに取り出せる、最強の母艦ペンケースだと言えるだろう。

 

[整頓しない/文房具いっぱい]人向けペンケース

対して、整頓しない系のオススメは、クラックス「トレーBOXペンケース」。ブックタイプが使う人を選ぶペンケースとすると、こちらは全く人を選ばない。どんなガサツな人間でも大量の文房具が持ち運べる母艦ペンケースだ。

↑クラックス「トレーBOXペンケース」1382円

 

一見すると、サイズは少し大きめだがごく普通のポーチ型ペンケース。実際、ファスナーを開けて中の文房具を出し入れしているだけなら、機能的にも単なるポーチに過ぎない。

 

ちなみに容量的には、ペンだけ入れるなら40~45本ぐらい。ハサミや定規、消しゴムを含めてペン30本ちょっと、というのが実戦的な運用レベルといったところだろう。

↑内張りは明るいカラーなので、ファスナーを開けただけでも内部は比較的見やすい

 

さて、このペンケースのミソとなるのは、本体側面についたスナップ留めのポケット(の、ようなもの)部分である。プチプチとスナップをはずしてポケットを開けようとすると、予想をはるかに超えて大きくガバーッ!!と広がるのだ。

 

まるで深海魚の口のように大きく開くこの部分は、ポケットのようでポケットでない。実はポーチの中に素通しで直接アクセスできる、第二の開口部なのである。

↑側面をガバーッと開くと、中が一気に見渡せるペントレーに変身!

 

つまり、この開口部がガバーッと広がることで、大容量のポーチから一転、中身が見渡せるペントレーに早変わり、という仕組み。

 

ポーチ側からトレー底部に文房具をザラリと広げると、その重量でトレーが展開したまま安定する。トレーの側面フチは深めになっているので、広げた文房具が外にこぼれることもない。

 

↑筆記具33本+コンパクトなハサミ、カッターナイフ、定規など。これだけのものがサッと選んで取り出せるのは便利すぎ

 

トレー形態の何がいいかって、もちろんその閲覧性の高さだ。これだけ大きなポーチであれば中から必要な物を探して取り出すのもちょっと大変だが、トレーに広げてあればそれもたやすい。机が狭い場合はそのままポーチとして使い、広げられる場所があればガバーッ!と開けちゃってトレーとして使う。そういう両刀使いができるのはかなり便利だ。

 

なにより、ブックタイプのように整理収納を心がけなくても使えるのは、大雑把[整頓しない/文房具いっぱい]人間にとってはかなりありがたい。雑にポンポンと文房具を放り込んであっても、使いたいものが素早く取り出せるというのは、まぁ想像を超えた使いやすさなのである。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。