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町工場ぶっちゃけ対談 vol.10
こんにちは!会いに行ける町工場社長、栗原です!2019年、皆さん、どんなスタートを切りましたか?我が家では、普段は離れて暮らす子どもたちも元旦には集合して、にぎやかにのんびりと過ごしました。なにしろ、初めて孫のいる正月ですからね、笑顔の絶えない、かけがえのない時間でした。
会社のほうは、カレンダーのめぐり合わせもあり、7日が仕事初め、いきなりのフル稼働です。もっとも、工場は一部の機械を年末年始の休み中も停めることなく稼働させてはいたのですが…。いやいや、仕事があっての町工場ですから、ほんとに、ありがたいことです。
さて、今回は、そんな希望に満ちた新しい年のスタートにふさわしく、素敵な若手経営者の方とじっくりとお話する機会がありましたので、その模様を、ぶっちゃけ対談第10弾として、お届けします。対談のお相手をいただいたのは、株式会社RDS、代表取締役の杉原行里(すぎはらあんり)さん。高校からイギリスに留学、そのまま大学に進んでデザインを学ばれたという経歴の持ち主です。会社はお父様が創業されていたのですが、病に倒れた後をお母様が引き継いでおられました。行里さんは2008年に入社、昨年、36歳で代表取締役に就任されました。
同社は、カーボン成型の技術を基に、モータースポーツ、航空宇宙、医療福祉の分野で、デザインから設計、製作まで完結させる先行開発を主たる事業とされています。
2013年にグッドデザイン賞を受賞されたドライカーボン製松葉づえを初めて展示会で拝見した時は、正直、驚きました。奇をてらったところは一切なく、あくまで使う人のためにあるデザイン。ただ、カーボンという素材の持つ美しさなのでしょうか、見とれてしまったのを覚えています。
このデザインを手がけたという行里さんと、じっくりとお話してみたいという願いがかなったのが、この対談というわけなんです。また、杉原さんにはもう一つ、WEBメディア「HERO X」編集長という顔があります。障がい者、健常者という枠を超えた「世界で一番、ボーダーレスなメディア」を掲げたHERO Xは、メディカル、テクノロジー、スポーツという3つのキーワードで、積極的な情報発信を展開しています。
すこし、前置きが長くなりましたが、ここから対談のスタートです。対談部分の執筆は、フリーライターの長井杏奈さんにお願いしました。それでは、お楽しみください!
のどかな寄居の町の中に現れたのは、ログハウスのようなオフィス
みなさん初めまして、フリーライターの長井杏奈です。2016年夏にフリーになって以来、ライターと司会という二足の草鞋を履きながら活動しています。学生時代に埼玉県草加市に住んでいたことからご縁があり、栗原さんとも色々な活動でお世話になっています。今回は、「町工場ぶっちゃけ対談」にお邪魔します!
ホームタウン草加から車で一時間半、のどかな寄居の町の中に現れたのは、ログハウスのようなオフィス。まさかこんなおしゃれな建物が迎えてくれるとは思わず、うっかりお隣の工場の駐車場に車を停めそうになりながらも、対談スタート!まずはRDSさんの事業について伺いました。
多角的な事業を行う株式会社RDS
杉:RDSは、多角的な事業を行っています。もともとデザインは得意だから、デザイン事業は勿論のこと、それから機械設計や構造解析ですね。一般的なCADに入っているものだけではなくて、今流行っているトポロジー解析とか。あとは、空力解析。簡易のものですが、風洞実験機も入っています。そういうものをやりながら、様々なところから解析をしていこうと。
栗:なるほど。
杉:社会的に取り上げられやすいものや、必要としているものにフォーカスすると、義足とか。東大と一緒に開発しているものもあります。クレイモデルは、車一台を粘土で削っちゃったりして。次に3Dプリンター事業。粉末造形やFDMなど、様々な3Dプリンターが入っています。明日ちょうど入るのが、ワークサイズが1m×1m×1mという巨大なもの。
栗:明日とは、すごいタイミング。
杉:はい。(笑)次に、モーションキャプチャー事業。これは映画とかゲームでよく使われますが、僕たちは人間工学的にどういう風な人間の動きがされているのかというのを調べたくて使っています。
栗:うん、うん。
杉:RDSはもうモータースポーツ事業はやめたのと言われるけど、そんなことはなくて。高齢者の方が増えていく未来を迎える中で、モータースポーツ事業などで培っている技術をいかに応用するか考えていました。その一つがパラリンピックだったり、パーソナルモビリティだったり。これは完全なる自負というかうぬぼれかもしれないですが、僕らの技術は最先端にあると思っています。
栗:そうだね。
杉:だからこそ、その技術をどう応用するか。この応用という言葉がすごくひっかかるというか、日本語は難しいなと思うんですけど。イメージで行くと、アイロボット社に近いかなと。もともと地雷探査機の会社だったのが、地雷を見つける代わりに、ゴミを見つける機械を作った。機能を省いていって、できたものです。
栗:でも今ちょっとなるほどと思ったのは、「省いていく」というのはシンプルに良いものにたどり着く道筋かな。色んなものをくっつけていくと、逆にブレていく気がする。
杉:それから、ベアブリックとコラボしたとき、だいたいの社員は、「そんなの意味ない」と言いました。100万円のおもちゃなんて買わないと。それに対し、「いやいや、そんなことないよ」というところから始まって。次に、ドライカーボン松葉づえ。
栗:RDSさんといえばこれ、というもの。グッドデザイン金賞を獲った。
杉:結構もう時間が経っていますが。笑
栗:何年前ですか。
杉:もう6年前です。金賞を獲りました。そもそも僕らが福祉分野を始めるきっかけになったのは、2011年の寺崎さんという方からの一通のメールでした。その方はたくさん自分でお金を貯金されて、松葉杖を作ってくださいと連絡されてきて。ただ、ものを作ってデザイン設計から最後までやるとなると、試作が入って、この流れは100万では出来ない。
栗:もちろん。
杉:でも僕は、いつか医療福祉に携わりたいと思っていたので、モニター契約してもらいました。お金はいらないから、とことん付き合ってくれと。彼は「RDSの松葉杖を使ってから、隠そう隠そうとしていた人生から、見せよう見せようとする人生に変わった」と言ってくれました。これまでの一番の問題は、個人所有を目的としたプロダクトが少なかったことです。
栗:要は、かっこよくない。
杉:そういうデザインに、情緒を付与し選択肢の余白を広げようということで。そしてこれを見たパラリンピアの森井大輝選手が訪ねてきた。そこからパラリンピックへの取り組みが始まりました。2013年のことです。
栗:じゃあもう、松葉杖で。
杉:彼は松葉杖を使いませんが、あの技術と心意気みたいなもの感じてくれて。
栗:これが本当にきっかけになって発展したと。
杉:今、森選手にはシーティングや部品を、CFRPや3Dプリンターでギアを提供しています。埼玉出身で深谷出身の、5つのメダルを獲得した取った村岡桃佳選手のギアの多くはRDSで提供しています。夏目堅司選手に関しては、フレームからフルで作っています。
HEROXというメディアが伝えるもの
杉:パラリンピア選手のために研究を続けているうちに、選手たち自身が、使っている道具のサイズがあってないのを知らないと気づきました。これは今までの人たちが悪いのではなくて、技術が介入されていなかった。これって、栗原さんとか僕らとか、ものづくりをやっている人からすると、ちょっとギャップがありますよね。そのギャップをどう埋めようかということで、HEROXが生まれました。
栗:めちゃくちゃかっこいいじゃないですか。
杉:ありがとうございます。(笑)ハンディキャップの話をするのではなく、そこに隠された技術やテクノロジーが、いかに自分事化していくかということを伝えられるかが大切だと思っています。色々な研究を一過性のものにしないためには、メディアをもって伝えた方が面白いんじゃないかというのが、HEROXを立ち上げた第一の理由です。
栗:いいね、メディアで伝える。
杉:眼鏡をしている人はハンディキャップ、という認識はないですよね。昔は眼鏡をかけているといじられませんでした?
栗:数が少なかったからね。
杉:そう、マイノリティ・マジョリティの関係性なんですよね。2019年には、伊達眼鏡している人すらいる。ファッションとしての選択肢が付与されたことによって、おしゃれなものになっていった。これは良い事例だなと思っています。そういうものもHEROXの中で自分事化したいんです。いつか、歩けなくなる日は必ず来る。そのときに、自分はどういうものが欲しいかを伝えきれていないといけないよねということで、HEROXを立ち上げました。
栗:やっていることが、昔自分が考えていたことと少し似ている。でも、全然レベルが違うから、最近ちょっとジェラシーを感じている(笑)。でもものづくりという共通項があるじゃない。スポーツもそうだし、メディアを使い始めたというのもそう。自分で作るというのはすごい。
杉:2020年を契機に、オリンピック・パラリンピックを通過点として、僕らはどんな未来を迎えたいのだろうと。そのときにこういうメディアがあっても面白いんじゃないかなと思ったのと同時に、そう思ってくれている人が結構多いんです。
栗:メディアをやることは絶対正解だと思う。レベルが違う話をするから恥ずかしいんだけど……。昔、地域で子供たちを集めてラグビーのチームを作りたいと思った。そのころちょうど、メールマガジンとかが出始めてきて。お金かけずに自分でもできるからやってみたら、少しずつ読んでいく人も増えて、「これメディアじゃん」と思った。当時、地域広報をやっているとか、紙媒体のメディアをやっている人に声をかけて、メルマガと紙のメディアをくっつけて地域の情報サービスをやりましょうと。こっちはラグビーチームを作りたい、でもまずはメディアを作って、そこに人が集まって来たら、小出しに、するという考えでやった。これがそこそこ上手くいった。
杉:今よくSNSに載せてらっしゃるのがチームですよね。
栗:そうそう。ラーメンブームが始まったころだから、好きでもないのに草加のラーメン屋さんに取材に行って勝手にランキングとかつけて配信したら、まあまあ人気になった。
杉:SNSとかYoutubeの先駆けかも。
オンリーワンって本当に価値あるもの?
栗:一時期オンリーワンというのが流行った。でもよくよく考えると、うちしかできないなんじゃなくて、うちしかやらないだけなんじゃないかと。要は、真似してこないということは、真似する価値がないくらいの。そんなに素晴らしい技術だったり、そういうことだったら、お金持ちだったり資本力があるところが必ずやるよねと。
杉:やるでしょう。(笑)
栗:真似されないのは、チヤホヤされているだけで、大した価値がないんじゃないか。あいつがやっておけばいいくらいのレベルというか。
杉:なんか、わかりますその気持ちは。
栗:ただ、おやじが生きているときはそんなことは言えなかった。みんなそうやって、匠の技とか言って、うちのおやじのことをすごく持ち上げてくれていて。それが実際に商売になっていたから。おやじが他界してから、本来だったら匠の技で仕事をしていたからつぶれないとおかしいんだけど、つぶれない。だから、大丈夫。70過ぎたおじいちゃんじゃないと作れないものなんて、そんなに世の中には求められてはいなくて、ちゃんと置き換えできる。
メーカーズバンクの立ち上げ
杉:よくブログで書かれているじゃないですか。メーカーズバンクとか。
栗:それをわかりやすく実践できる方法は何かないかと、会う人会う人にずっと投げているが、なかなか進まないというか。ただ考えとしては、クラウドファウンディングにイマイチピンと来てないところがあるから、もうちょっと直接投資にしたい。
杉:クラウドファウンディングを運営している友人が、クラウドファンディングは宣伝ツールだと。
栗:そうなっちゃってる。
杉:開発資金だけを集めるというのは、中々難しいですよね。資金がショートしますから。7割か8割まで出来て、残りを。
栗:むしろそこまでいってないと、クラウドファウンディングはできない。
杉:広告としてとらえて、多くの人に共感してもらうためのものが、クラウドファウンディングだったりすると思います。
栗:クラウドファウンディングって、あともうちょいのところまで行ってないとできない。とってもいい考えやアイディアがあるのに、資金が集まらないからスタートすらできないというのがもったいない。
杉:テーマを一個決めたらどうですか。
栗:何かいっこやればいいんだよな、とは思っている。
杉:同じテーマで5チームくらいあったら、いい意味で競争真理を煽る意味でも。
栗:実際に具体的な事例を作れる土俵を作ると、動くかなとは思っている。
杉:メーカーズバンク、楽しみです。
栗:なんとかやっていきたい。
杉:会社を立ち上げたんですよね。
栗:合同会社メイカーズリンクを立ち上げた。要は、もう一人の思いだけではきつくなってきたから。せっかくやり始めたことだし、自分自身も年齢を考える時期に来ているし。一年、二年の話ではないが、どうせやっていくならこっちの事業もちゃんとできるようにしたいなと。
杉原さん、栗原さん、それぞれのリーマンショック
栗:もともとお父さんが会社を経営されていたわけだけど、継ぐ気はなかったの?
杉:あったっちゃ、あったんでしょうね。向こうの芸大でプロダクトデザインをやっていましたし。ただ、反骨精神というか。
栗:わかります、わかります。
杉:承認欲求に近いけど、認めてもらうには同じ土俵で戦っても、と。必ず創業者の方がすごいじゃないですか。それは間違いないと思う。ちょっと、自分にもっと力をつけて箔をつけたうえで、勝負しに行こうかなと思っていた矢先に、父が亡くなって。僕が大学生の時です。
栗:まだ学生の時に。
杉:ちょうど大学四年の時。そこからあっちで仕事をして。僕が入ったのは、2008年。ちょうどリーマンショックの時。
栗:2008年だと、モロだね。うちはリーマンの前年までものすごく良くて、さあこれからという時に、ちょうど新しい機械を発注した。でも、状況が状況になって。キャンセルしようかと思ったけど、もうその時点で全然仕事がなかったのよ。だから、どうせつぶれるなら、最後に機械を買ってからにしようと思った。
杉:最新機械を。
栗:借金は、もういくらか増えても大して変わらないし。せっかく買いたくて楽しみにしてたから、やめるのをやーめたと。
杉:良い決断でしたね。僕のリーマンの経験は、ちょっと栗原さんと違っていて。リーマンの前を知らないんです。だから過去の売上を見ると、どうやってここまで上がるのか、意味が分からなかった。(笑)僕はどん底からのスタートだから、上るしかなかった。そこから一度も落ちたことがないという。それを経験して、また大きくなるのかなとは思います。
経営者として仕事を引き継ぐということ
栗:うちももうすぐ自分の息子に引き継ごうと思っていて。自分の経験は父親がやっている延長線上で色んなことを決めてきてしまった。途中反発もしたが。でもなんだろう、やっぱり自分の父親をそのままに超えることはできない。
杉:息子さんおめでとうございます。確かに親父との勝負は分が悪いですよね。(笑)尊敬しているから勝負になりにくいというか。ま、大変ですよね。
栗:大変だということが、どれだけ伝えられるか。
杉:僕の考えで、サラリーマンが良いとか悪いとかではなく、経営者の子供は、自分の生まれ育った環境が当たり前に感じる。他の人がすごく時間をかけて養っていくものを、僕らは生まれた時から見ているから、自然と持っているんじゃないかと思いますよ。そういう意味では大丈夫なんじゃないですか。
栗:言葉として大変だぞとか責任重大だぞと言っても、そんなことはわかっていると言うに決まっている。
杉:一番は人間関係じゃないですか?
栗:それも伝えている。父親として何が伝えられるんだと思ったら、仕事には直接関係してない人脈とか。あとはやっていることを見るしかない。実際自分は、父親から何も教わらなかった。
杉:仕事に関しては、直接僕も教わらなかったですね。人付き合いや生き方は教わりましたけど。
栗:うちに息子が来たからといって、機械の技術を教えても仕方ないと思う。
杉:それは僕も思います。栗原さんが現役なのに、二人で同じ方向行くよりは、体力ガンガン使って外に行って新しいものを吸収する方が良いですね。
栗:自分が若い経営者で駆け出しのころ、父親が教えてくれないから、外で会社の経営のことを教わった。周りに良い先輩がいて色んなことを教えてくれたが、だんだんいなくなってきた。自分がそういう立場になってきたけど、偉そうに言うのは性に合わないから、面白いと思う人に会いに行って、色んなことを聞いて。
杉:僕らも、本当に色んな人に助けてもらいながら。100年先の未来を作るのは難しいので、一歩先の未来を出せるように。何事もチャレンジ。あたかも経験したような脳内操作に負けないように。失敗したことないのにイメージがついたりとか、人からの話で。
栗:否定からはいる人もいる。
杉:常に肯定から入って、やってみなきゃわからないと思えば、何事も出来るようになる。
栗:やってみなきゃわからないなら、やらないという選択はないと思う。でもやらないという選択肢を選ぶ人が多い。
杉:勇気ある決断かもしれないが、とはいえ飲み会の席で愚痴ばかり言うのは好きじゃない。夢のある話の方が心がほっこりして翌日の活力になるというか。言霊として返ってくるから、前向きなことを心がけながら。
栗:今度はちょっと、お酒を飲みましょう。
杉:ぜひぜひ。
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対談を終えて
いかがでしたか?杉原さんとは親子ほどの年の差があるんですが、話がはずんで、とても楽しい時間を過ごすことができました。それは、思うに、杉原さんの好奇心旺盛なところによるところが大きかったのかも。私のMAKERS LINKでの活動のことや、やりたいこと、やろうとしてることを、ほんとよく知ってくれていて、それだけでも、めちゃくちゃうれしかったです!
最後に約束したこと、ぜひ、実現したい。お酒飲んで、ラグビーの話もミニ四駆の話も、時間気にせず語り合えたらって思います。実は、この対談の前後に、杉原さん、ラジオ番組にゲスト出演されていていたんですよね。電波通じて流れてくる話、あ、この前、じかに聞いたぞ!なんて、一人、興奮していました。深夜にもかかわらず(苦笑)
番組のホームページには、その様子がブログで紹介されていますので、ぜひ、こちらもチェックしてみてください。
文化百貨店 FM YOKOHAMA 84.7 CULTURE DEPARTMENT
https://seitaro-design.com/radio/
■株式会社RDS http://www.rds-design.jp/
■HERO X http://hero-x.jp/
■ものづくりのコミュニティ・MAKERS LINK http://maker-s.link/
■未来志向型若手経営者グループ 草加リンク https://www.facebook.com/soka.rinc/
長井安奈さんは、草加リンクのメンバーです!