日: 2021年7月20日
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製造業におけるAIの導入目的
製造業×AIをテーマとした連載の第5回は、前回の「製造業におけるAIの利用率と課題」に続き、AI白書2020の「企業におけるAI利用動向アンケート調査」から、製造業におけるAIの導入目的などに触れてていきたいと思います。
AI白書2020と注意点
本記事に掲載しているAI白書2020の調査内容について、「製造業におけるAIの利用率と課題」内に記載していますのでご確認ください。
調査結果について気を付けなければないないのが、調査対象期間が2019年であることです。
本のタイトルがAI白書2020であるため、2020年のデータであると勘違いしやすいですが、調査結果はあくまで2019年のものです。
そのため、新型コロナウイルスの影響を受けていないこと、約2年前のデータであることを気を付けなければなりません。AIの利活用は現在進行形で進んでおり、新型コロナウイルスの影響でAI含むDXが急速に進んだことから、現時点はAIはより企業にとって身近になっていると予想できます。
また、もう1つの注意点が、調査対象に小規模企業が含まれておらず、大企業の回答が多いことです。製造業は99%が中小企業であることから、こちらのデータは大企業中心の結果であることに気を付けなければなりません。
企業におけるAIの利用率
調査に回答した525社の、AIの利用率の結果が下記のグラフになります。
調査に回答した525社のうち、4.2%が「既に導入している」、4.8%が「現在実証実験(PoC)を行っている」、1.1%が「過去に検討・導入または実証実験(PoC)を行ったが現在は取り組んでいない」となっています。
AIの導入・検討に取り組んでいる会社は全体の約10%と、調査された2019年時点では低い結果となっています。
AI導入の効果
AIを「既に導入している」企業に、AI導入の効果を尋ねた結果が下記のグラフになります。
回答数が22社と少ないですが、3割程度が「期待通りの効果が出た」と満足されている一方で、9.1%が「どちらともいえない」、4.5%が「期待外れ」と回答されています。
2019年時点でAIを導入している企業の多くは、AIの第3次ブームの初期で導入されていると考えられ、まだまだ世の中にAIをビジネスとして活用するノウハウがない中で導入したことが、満足度が低い理由であると考えられます。また、AIを提供しているベンダー側にもまだまだノウハウが少なく、満足度が高くなかったのではと考えました。
4割以上の方が「導入したばかりのためまだ効果がわらない」と回答されており、こちらの結果がわかるAI白書2022が楽しみですね。
AIの導入目的(導入段階別)
AIを「既に導入している」、「現在実証実験(PoC)を行っている」、「検討/関心あり」と回答した企業に対して、AIの導入目的を尋ねた結果が下記のグラフになります。こちら複数回答ありの内容となっています。
「業務効率化による業務負担の軽減」が、すべてのグループで1位となっており、関心が高いことがわかります。AIの活用事例に関するニュースも、業務効率化というキーワードはよく出てきますね。
検討中/関心ありの企業におけるAIの導入目的(製造業)
AI導入について検討中/関心ありと回答した企業の中から、製造業(プロセス製造業および加工組立製造業)のAI導入目的を抜粋した結果が下記のグラフになります。こちら複数回答ありの内容となっています。
製造業においても「業務効率化による業務負担の軽減」は高いですが、業界特有の回答として「ヒューマンエラーの低減・撲滅」と「生産性向上(自動化・機械化の推進」が高いことがわかります。
検討したい/関心があるAI技術(製造業)
AI導入について検討中/関心ありと回答した企業の中から、製造業(プロセス製造業および加工組立製造業)の検討したい/関心があるAI技術を抜粋した結果が下記のグラフになります。こちら複数回答ありの内容となっています。
「ディープラーニング(深層学習)」と「データ分析技術」が高いですが、業界特有の回答として「画像認識(静止画処理)」、「画像認識(動画処理)」、「診断技術(異常、故障予知など)」が高いことがわかります。
AI検討中/関心ありの企業における将来的な導入時期
AI導入について検討中/関心ありと回答した企業に対して、将来的のAI導入時期を尋ねた結果が下記のグラフになります。
未定と回答した企業が6割と多いため、導入企業数が大きく増加することは、数年は起こらないかもしれませんね。
1年以内(202年中旬頃まで)、2年以内(2021年頃まで)と回答した企業は約2割で、この結果がAI白書2022で確認できますので、今から楽しみですね。
まとめ
2019年時点では、AI導入で「期待通りの効果が出た」と満足されている企業は少ないことがわかりました。
「導入したばかりのためまだ効果がわらない」と回答している企業も多く、AI導入は現在進行形で進んでいるため、AI白書2022では2019年とは違った結果が確認できそうで楽しみです。
製造業(プロセス製造業および加工組立製造業)のAI導入目的としては、「業務効率化による業務負担の軽減」、「ヒューマンエラーの低減・撲滅」、「生産性向上(自動化・機械化の推進」が高いことがわかりました。
製造業(プロセス製造業および加工組立製造業)の検討したい/関心があるAI技術としては、「画像認識(静止画処理)」、「画像認識(動画処理)」、「診断技術(異常、故障予知など)」が高いことがわかりました。