日: 2021年8月11日
Muscle Deli、個人の目的や好みに合わせた食事を配送する「YOUR MEAL」
オラクル、インメモリー分散DB「MySQL HeatWave」の運用をマシンラーニングで自動化 | IT Leaders
「Firefox 91」がリリース–Cookie削除機能の強化でプライバシー向上
北大、富良野市、日本オラクルの3者が富良野市のスマートシティ施策を共同で立案 | IT Leaders
JA山梨厚生連、CO2センサーで密状態を検知するシステムを総務部門みずからノーコードで構築 | IT Leaders
ノートンライフロックがアバストと合併–取引規模は1兆円近く
マイクロソフト、8月の月例セキュリティパッチ–「Print Spooler」の脆弱性など修正
【製造業】海外進出する5つの方法・進出方法の選び方(メリット・デメリットも解説)
テクノポートの稲垣です。本記事は、下記のような疑問をお持ちの方に読んでいただきたい内容です。
・海外進出するための方法の種類が知りたい
・それぞれの方法のメリット・デメリットが知りたい
・自社にあった海外進出の手法が知りたい
そこで本記事では、以下の内容を解説します。
▶︎海外進出する5つの方法
▶︎それぞれの方法のメリット・デメリット
▶︎自社にあった海外進出方法の選び方
なお本サイトを運営する弊社テクノポートは、Webサイトの制作・運用を通して製造業の海外進出のサポートをしています。本記事には、海外進出サポートを通して得られた知見を生かした内容も含まれています。
海外進出する5つの方法
日本企業が海外進出する5つの代表的な方法と、それぞれの方法のメリット・デメリットを紹介します。
①現地生産法人
進出先の国において工場を設立、または既存の工場を買収し自社製品の生産拠点を設ける方法です。
この方法は「現状の生産設備では供給が間に合わない」または「新しい生産拠点を設けることに明確なメリットがある」場合に取るべき方法であると言えます。
現地生産法人には、現地で部品製造をするパターンの他に、自社製品の組み立てに必要な部品を特定の国に輸出し、現地の自社工場で組み立てて販売するというパターンもあります。(例:東南アジアで日本車メーカーのエンジンを組み立てる)
現地生産法人の設立方法は、次の2つのパターンに分かれます。
①独資
自社の出資のみで生産拠点法人を設立
②合弁
現地や他国のパートナー企業との共同出資により生産拠点法人を設立
以下の記事では、フランスで受託加工業の会社を経営する方に「現地パートナー企業の見つけ方とビジネスの進め方」を伺った内容を掲載しています。現地パートナー企業の探し方を詳しく知りたい方は、参考にしてください。

メリット・デメリット
メリット | デメリット | |
独資 |
|
|
合弁 |
|
|
②現地委託生産
進出先で自社製品の製造に協力してくれる工場を探し出し、製品の製造を委託する方法です。必要に応じて、製品の製造に必要な原材料の現地供給、部品調達先の確保、技術者の派遣を行う必要があります。
この方法は「海外に生産拠点を持ちたいが、自社だけで生産拠点を出資することが難しい」場合に取るべき方法であると言えます。
委託生産方式には次の2つのパターンが存在します。
①OEM(Original Equipment Manufacturer)
委託側が企画、設計を行った製品を受託側が製造し、委託側が販売(例:iPhone)
②ODM(Original Equipment Manufacturer)
委託側が企画を行なった製品を、受託側が設計から製造まで行い、委託側のブランドを利用して販売(例:Xiomi)
メリット・デメリット
メリット(委託側) | デメリット(委託側) |
---|---|
|
|
③代理店・販売店取引
進出先の国に拠点を有する販売代理店と契約し、その国における販売を委託する方法です。販売代理店との契約形態は、以下の2つのパターンに分かれます。
①独占販売契約
特定の代理店に自社の製品を販売する権利を独占的に付与する契約(販売地域、販売期間を設定することが一般的)
②非独占販売契約
代理店が自社の製品を含めて複数社の製品を販売しても良い権利を与える契約
また販売代理店には「代理店(エージェント)」と「販売店(ディストリビューター)」の2種類が存在します。
代理店(エージェント)
製品の販売代行を行い、売り上げ金額に応じて成果報酬を与える契約形態を取る
販売店(ディストリビューター)
製品を販売店側で購入し、現地で売る際に発生する差額を与える契約形態を取る
以下の記事では、ベトナムで販売店(ディストリビューター)を活用し、製品を販売した経験のある方にインタビューした内容をまとめています。販売店(ディストリビューター)の探し方から具体的な販売のコツに関心のある方は、参考にしてください。

メリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
④商社・輸出業者
自社製品を国内の商社または輸出業者を通して代理販売してもらう方法です。「貿易の実務から現地での販売までを全て任せたい」という企業が取るべき方法であると言えます。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
⑤直接販売
自社の製品を海外の顧客に直接販売する方法です。外国語Webサイトを運用し外国企業と取引を行うパターン、越境ECサイトを構築し自社製品を海外顧客に販売するパターンも直接貿易に分類されます。
「貿易の実務から現地での顧客対応までを全て自社で完結させたい」場合に取るべき方法だと言えます。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
自社にあった海外進出方法の選び方
以上5つの方法を踏まえた上で、自社にあった海外進出方法の選び方を見ていきましょう。今回は、製品の「製造」が目的である場合と製品の「販売」が目的である場合の2つの場合に分けて解説します。
以下の表に、企業が抱えている課題とその企業が取るべき進出方法をまとめています。
「製造」が目的の場合
取るべき方法 | 課題 |
---|---|
①現地生産法人(独資) |
|
①現地生産法人(共同出資) |
|
②現地委託生産 |
|
「販売」が目的の場合
取るべき方法 | 課題 |
---|---|
③代理店・販売店取引 |
|
④商社・輸出業者 |
|
⑤直接貿易 |
|
まとめ
本記事では、以下の5つの海外進出方法を解説しました。
- 現地生産法人:進出先の国で工場を設立、買収し生産拠点を設ける方法
- 現地委託生産:進出先の国で他社の製造設備を利用し製品を製造(OEM)もしくは設計・製造(ODM)を行う方法
- 代理店・販売店取引:自社製品を海外に拠点を有する代理店・販売店に販売代行してもらう方法
- 商社・輸出代行:自社製品の輸出・販売業務を委託する方法
- 直接貿易:海外企業と直接やりとりを行い、自社製品を販売する方法
自社の海外進出の方法を決める上で、本記事の内容を参考にしていただければ幸いです。