
日: 2022年4月11日
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中小企業が取り組むべき売上・事業拡大のための広報活動
機械系エンジニアで製造業・技術系ライターとして活動している竹重です。
今回は、動画のまとめ記事となります。テーマは「中小製造業が取り組むべき売上・事業拡大のための広報活動」についてです。本記事では、広報活動について具体的に知らない方や、これから広報活動を検討している方に、製造業が取り組むべき広報活動のポイントについて紹介します。
【講師】野沢 直人(のざわ なおひと)
株式会社ベンチャー広報 代表取締役
大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者を500人以上取材。その後、当時無名だった海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、毎年100~140件のマスコミ露出を実現。5年で売上10倍という同社の急成長に貢献する。2010年に日本では珍しいベンチャー企業・スタートアップ専門のPR会社として株式会社ベンチャー広報を創業。
動画はこちらから
広報とは何か
広報とはマスコミを活用し、無料で商品・サービス・自社の認知度やブランド力を高める手法のことです。「無料」であることがポイントであり、広告を出すのではなく取材してもらい、報道という形でマスコミに取り上げてもらうことが必要になります。
小さい企業ほどより機動的であるため、コストパフォーマンス的にも広報をやるメリットがあります。また、広報を使うことで、短期間で信用力・ブランド力などお金で買えない価値を得ることもできます。
広報と広告との違い
広報と広告はよく混同しやすいため、ここでは、広報と広告との大きな違いを4つご紹介します。
情報発信方法
まず1つ目に、「情報発信方法」が挙げられます。広告は買い取った広告・CM枠の中で情報発信しますが、広報はメディアの記事・番組という形で情報発信します。
発信する情報の自由度
2つ目に、「発信する情報の自由度」が挙げられます。広告はほぼ100%コントロールできますが、広報はメディアからの情報発信のため、コントロールが難しい傾向にあります。
コスト
3つ目に、「コスト」が挙げられます。広告は広告費・制作費がかかり割高ですが、広報は活動実費のみで比較的割安です。
視聴者の信頼度
4つ目に、「視聴者の信頼度」が挙げられます。広告は手前味噌で信頼性に欠けますが、広報はメディアという第三者が発信する情報なので、信用する人が比較的多いです。
広報の目的
続いて、広報の目的を確認しましょう。広報は、企業や事業の成長を加速させるための活動です。そのため、しっかりと目的に沿った形で広報活動を展開していかなければなりません。
広報の効果
広報は、しっかりと戦略を持って取り組めば、経営のさまざまな面において効果を発揮できます。例えば、以下のような効果が上げられます。
売上拡大
問い合わせが増えるだけでなく、ネット上での指名検索により他社比較を排除することもでき、その質も向上します。また、潜在顧客を増やすだけでなく、その潜在顧客を顕在化させることができ、中長期的な売上貢献が可能となります。
採用力の向上
メディアで話題になると、優秀な社員の採用に繋がります。また、すでに働いている社員のロイヤリティーやモチベーションが上がり、社員の離職率を下げることができます。
ファイナンス
メディアで注目されると、会社自体の信用度が上がり、銀行からお金が借りやすくなる可能性があります。他にも、ベンチャーキャピタルから出資されることもあるでしょう。
広報活動への取り組み方
ここからは、広報活動への取り組み方をご紹介します。
広報専任者が雇えない中での進め方
中小企業では広報専任者を雇えないことが多いため、他の業務と兼任で構いません。(例:営業と兼務など)兼務の具体的な配分としては、自分の持っているリソースの50%、少なくとも30~40%を広報活動に充て、アウトプットしていくのが理想となります。
広報担当者に求められる能力
広報担当はどんな人材でも務まるものではありません。広報担当者には、「企画・アイデア力」「文書作成能力」「コミュニケーション能力」の3つの能力が求められ、バランスよく持っているのが良いとされています。
広報活動を進めるためのSTEP
ここからは、広報活動を進めるための具体的なSTEPをご紹介します。
広報活動を進めるためには、以下6つのSTEPを経る必要がありますが、本記事では、中小企業にとって特に重要なSTEP1とSTEP2について、詳細にご説明します。
- 【STEP1】過去報道の調査と分析
- 【STEP2】広報ネタの作り方
- 【STEP3】プレスリリースなどの資料作成
- 【STEP4】マスコミに情報提供(電話、メール、訪問)
- 【STEP5】取材対応
- 【STEP6】報道・記事化
【STEP1】過去報道の調査と分析
まずは、過去にマスコミが一体何を報道していたのかをしっかりと調べる必要があります。そうすることで、マスコミの興味関心を把握でき、そこに合わせて情報提供すれば、取材しやすくなります。マスコミの興味関心を知るためには、例えば、Googleの「ニュース」タブの検索結果から情報収集すれば良いです。
【STEP2】広報ネタの作り方
次に、マスコミが取材したくなるようなネタを作るためには、マスコミが取材したいと思うニーズを把握することが大切です。
「自分の持っているネタをそのままマスコミに持って行く」というプロダクトアウトの発想ではあまりうまくいかず、逆のマーケットインの発想で「今、マスコミはどんなネタを求めているか?」を提供していくことが求められます。
広報活動の成功の秘訣
ここからは、広報活動をうまく進める上での成功の秘訣をご紹介します。
過去の成功事例
以下は過去にマスコミに取材された切り口であり、マスコミが関心を持つ可能性が高い内容となります。
マスコミは時流に乗るトレンドを意識する傾向があり、新聞や雑誌、テレビなどで情報に精通することも必要です。
- 技術を他業界に提供し取引先を増やした事例
- 自社技術を生かしオリジナル商品を企画販売した事例
- 事業継承・跡継ぎ問題をうまく解決した事例
- 地域向けのイベントを開催した事例
- 他業界・他社とコラボレーションした事例
ソーシャルメディアの活用
近年、時流を掴んだり記者とのコネクションを作ったりする手段として、ソーシャルメディアが使われるケースが増えています。また、コロナ禍の影響もあり、記者とのコミュニケーションもますますオンラインに移行してきており、SNS上でのダイレクトメッセージによるやり取りも増えてきています。
メディアの選び方
初めて広報活動を行う際は、小さな成功体験を積むことがとても大事になるため、いきなりマスメディアにいくのではなく、取材してもらえる可能性が高いニッチなメディア(業界紙や専門誌など)から攻めることも一つの手段となります。
また、取材してもらうことによって、取材の受け答えの経験値が上がるなどのメリットも享受できます。
広報ネタの使い分け方
ニッチなメディアである業界専門誌は、ニュースバリューが高くなくとも取り上げてくれます。しかしマスメディアは、特ダネ(世の中で誰も知らないネタ)になり得る、社会的にも影響力があって、ニュースバリューのあるものでないと、取り上げてくれないこともあります。
そのため、小さくニッチなメディアで「信用を積み上げる用のネタ」とマスメディア用に「これぞ特ダネというネタ」を使い分けながら、広報活動をしていくことも一つのやり方です。
これから広報活動への取り組みを考えている製造業の方へ
小さい会社こそ広報活動をやることで、会社の事業拡大・成長に繋げることができます。マスコミから取材してもらうことは簡単ではないですが、もしうまくいけばコストパフォーマンスが良く、経営メリットを享受できます。
できそうだと感じましたら、ぜひチャレンジしてみて下さい。
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