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ものづくり企業の成長戦略をバリューチェーンから考える
テクノポートの小林です。自社の成長戦略を考えるサプライヤー企業に向けて、バリューチェーン分析の価値を紹介します。
バリューチェーン分析の意義
バリューチェーンは、企業が商品やサービスを創造、開発、製造、販売する過程全体を、一連の活動としてとらえる枠組みです。このアプローチにより、企業は競争力を維持するために内部活動を最適化し、付加価値を創出する方法を理解できます。典型的な目標は、自社の各活動ごとのコストを明確にし、コスト削減戦略に活かすこと。もう一つの目標は、自社の強みと弱みを把握し、差別化戦略に結びつけることです。今回のアプローチは、これまでの手法とは異なります。顧客のバリューチェーンを分析することで、サプライヤー企業としてどのような価値提供が可能かを検討し、自社の成長戦略に組み込む手段です。
3つのアプローチでバリューチェーンを分析し、成長戦略を練る
①川上と川下を広げて提供価値を高める
バリューチェーンの上流や下流に進出し、提供価値を向上させる方法考えられます。
射出成形の会社の場合
試作段階からの案件獲得を目指す 量産段階で案件を獲得する場合、仕様変更や量産におけるコスト競争に巻き込まれることがあります。そのため、試作段階から案件を獲得することができれば、仕様の変更や量産へのスムーズな移行、顧客との信頼構築が可能です。また、価格競争にも立ち向かいやすい状態になります。試作系業者との連携を強化するか、試作に関連する設備の内製化に注力することで、この戦略を実行することができます。
試作加工業者の場合
製品の開発をトータルサポート 逆に、試作加工業者は量産を受けていない場合があります。この場合、試作段階で問題なく製品ができても、量産時に形状の不一致が発生することがあります。そのため、製品の開発をトータルでサポートし、付加価値を提供します。量産会社と提携し、試作から量産までのサポートを提供する戦略です。
②選択肢を広げる
現在、自社で行っている加工方法は何かの製品を作る際の手法の一つのはずです。ユーザーが必要な製品に対し、自社の加工方法が適切でない場合もあります。最適な手法を提案してこそ新しい価値提供が生まれるという考えのもと加工の選択肢を増やす戦略です。もちろん自社だけでは不足するものは協力工場のネットワーク構築が必要不可欠です。
樹脂試作切削業者の場合
多様な加工方法を提案 顧客が試作品を作成する場合、樹脂の切削は1つの手法ですが、他にも加工方法が存在します。ユーザーが適切な方法を選ぶ際、最適な加工方法が何かを検討します。そのため、自社での切削以外の加工方法にも知識を広げ、光造形や真空注型などさまざまな加工方法から最適な提案を行うことで、提供価値を高めることができます。ターゲットを製品開発者に設定した場合、自社の提供価値を「最高の切削加工品を提供することを突き詰める」だと、内部資源だけで決めてしまっては、顧客が本当に欲しいものが提供できない場合があります。
③ターゲットを変える
アプローチを切り替えてみましょう。まず、自社のターゲットを変更する方法です。バリューチェーンの中で自社の位置を見直し、顧客のニーズに合わせて適切な戦略を模索します。
材料問屋の場合
顧客の対象を変える:加工業者→メーカー 通常、材料問屋は加工業者に材料を提供します。しかしこのアプローチでは付加価値の向上が難しく、価格競争に巻き込まれる可能性が高いです。そこで、加工業者が協力するメーカーにアプローチをかけ、材料販売に加えて加工の受託案件を獲得することで、加工業者と連携して付加価値を提供する流れを築くことができます。こうすることで、加工業者は自社の材料を購入し、同時に仕事を獲得するメリットが得られるようになります。ターゲットの変更により、他の材料問屋との差別化を図り、顧客に価値を届ける手法といえるでしょう。
プレス金型業者の場合
顧客の対象を変える:プレス加工業者→メーカー 売り型の金型業者にはプレス加工業者からの依頼が中心です。しかし、プレス加工業者が案件を持ってこない限り、新しい案件が得られません。そのため、メーカーに対して自社の金型でどのような製品を作れるかをPRすることで、メーカーから直接案件を獲得し、プレス加工業者に発注する流れを構築することで商機を広げることができます。この方法は一般的なビジネス拡大の方法とも言えます。
冷間鍛造の2次加工業者の場合
顧客の対象を変える:鍛造業者→メーカー 前述した金型業者と同様に、発注元の鍛造業者に依存している状態です。メーカーが求める製品に焦点を当て、ネジやナットに特化したPRを行うことで、製品の上流工程での案件を獲得する戦略です。既存の事業ドメインでは難しいかもしれませんが、協力企業との協力で実現可能です。このケースでは、鍛造品の提供以上に、適切なネジやナットを試作段階から量産段階まで調整する価値があります。鍛造業者は自社の技術に固執することがあるため、他の加工手法を提案することが難しいことも考えられます。そのため、最適な加工手法を提案できることは大きな価値となります。
以上のように、自社の位置を明確にし、戦略の展開に有益な手法を検討することで、新たな価値を創出する可能性が広がります。ご参考にしていただければ幸いです。
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マーケティングROIの計測と最適化
テクノポートの渡部です。Webマーケティングにはさまざまな施策がありますが、どこにどれくらいの予算をかければいいのかということについては、頭を悩ませる分野だと思います。そこで利用したいのが、かけたコストに対してどれくらいの効果があったかを測る手法・ROIです。本日はその手法とそれをどのように最適化するかについて解説します。
マーケティングROIとは
ROIとは「Return on Investment(投資対効果)」の略で、マーケティング活動に投資した費用に対して得られた利益のことです。
計算式
ROIは下記の計算式で算出されます。
ROI=(マーケティング関連で挙げた利益 / マーケティングにかけたコスト)× 100
計算式は単純で、100%を超えていれば、かけたコスト以上に利益を生み出せていることになります。
LTVで計算
製造業のWebマーケティング運営の場合、Webサイトから問い合わせがあった売り上げだけで計算すると、ROIの値がすごく小さくなってしまいます。というのも、Webサイトからくる問い合わせの最初の取引額が小さいことが多く、リピートで大きな取引先になることも多いので、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を考慮してROIを計算してください。つまり、最初の取引の売り上げだけでなく、その後のその取引先とのリピート注文の利益も計算に入れるということです。
目標値
どれくらいを目標にするかは企業にもよりますが、最低でもコスト以上の利益を生み出す100%以上を最低限の目標にするとよいでしょう。
ただし、ROI単独でマーケティング活動を評価するのではなく、他の指標と組み合わせて総合的な評価を行うことが重要です。ROIが100%を超えなくても、他の指標や目標を達成している場合、成功とみなされることもあります。
これは他社と比較するのではなく、自社で継続的に数値を取っていき、どのように変化したかを自社内で時系列で評価していくのがよいと思います。
最適化の手法
ROIを算出してそれで満足してはいけません。重要なのは、それを使ってWebマーケティング活動をより良いものにしていくことです。
目標の設定
まず、マーケティング活動における目標を明確に設定します。先述のように基本は「利益」で算出しますが、その他に「新規顧客獲得」や「既存顧客の満足度向上」などを、数値化や利益に換算して設定するのも一つの目標設定方法です。すぐに売上や利益を見込めない場合は、獲得リード数やウェブサイトのトラフィックなど、自社目標に関連した指標を使用しましょう。
ROIの算出
ROIの算出の分母である、マーケティング活動にかかった費用として、広告費、プロモーション費、人件費など、マーケティング活動に関連するコストと、それによって得られた成果を算出し、ROIとして数値化します。算出するときは期間を決めて算出し時系列で記録を取っていくといいと思います。
最適化
ROIの分析結果を時系列で取っていき、マーケティング戦略やキャンペーンの最適化をします。収益性の高い活動の強化や、収益性の低い活動の見直し、効果的なチャネルの重点的な活用など予算配分を検討します。新たな施策をして、全体の数字がどう変わるかと個別のROIを算出して評価しましょう。
また、全体の数字を見るだけではなく、個別の施策ごとにどれくらいの効果があったかについても検証してROIを算出すると、より詳しい分析ができます。
PDCAを回す
1回の施策で終わらせるのではなく、PDCAサイクルを繰り返すことで、持続的な改善が可能となります。成果を評価し、改善策を実行して効果を検証し、再度計画を立てて改善を繰り返すことで、マーケティング戦略の最適化を実現していきましょう。
弊社ではこのPDCAを回していくためのプランとして、コンサルティングプランがありますので、より良いWebマーケティング活動をお考えの方はご相談ください。
計算される利益とコストの要素
大まかに「マーケティング関連で挙げた利益」と「マーケティングにかけたコスト」と説明しましたが、具体的にどのようなものがあるのか、例を挙げてみます。
利益として数えられるもの
- Webサイトのコンバージョン:Webサイトのコンバージョンは、特定の目標達成(例:製品の購入、お問い合わせフォームの送信、メーリングリストへの登録など)がどれだけ達成されたかを示す指標です。売り上げにつながらなくても利益換算の数値を決めて評価に入れるか、個別に利益とは違うROIを出すとよいと思います。
- Webサイトからの利益:Webマーケティングの成果として、Webサイトから新たな顧客から発注で利益が出たものを計算します。
- コスト削減:Webマーケティング活動によって、従来の広告や販売活動のコストを削減できた場合、その削減分を利益として計上します。実例として、毎年出ていた展示会があったが、Webサイトで十分に顧客が取れるようになったから、出展を取りやめた等があれば、それはコスト削減の数値として計算に入れてもいいと思います。
- リピート顧客からの利益:Webマーケティングを通じてリピート顧客からの売り上げがあった場合、その顧客からの追加売上の一部を利益として評価します。
費用として数えられるもの
- 広告費用:オンライン広告を実施するための費用。例えば、Google広告やSNS広告などの費用が含まれます。
- コンテンツ制作費用:Webサイトのコンテンツやブログ記事、ビデオコンテンツなどの制作にかかる費用です。Webサイトの制作費は制作してからの現在までの期間で案分するとわかりやすいです。
- Webサイト運営費用:Webサイトの運営にかかる費用。デザイン修正や、機能の追加開発などのコストが含まれます。また、Webサイトのアクセスを解析し、改善コンサルの契約費用などです。
- MAツール費用:マーケティングオートメーションツールを導入している場合は、月額のその利用料などです。
仮定計算
仮定として一度ROIを計算してみたいと思います。かなり簡素化したモデルですので、参考までに。
対象期間
- 2023年1月~6月(6か月)
利益算出
- Webサイトのコンバージョン:10万円(問い合わせ獲得1件当たり1万円と設定し、期間内に10件獲得)
- Webサイトからの利益:20万円(獲得した問い合わせのうち2件受注し、2件分の利益)
- コスト削減:15万円(毎年30万円かけて出ていた展示会出展をやめたことによるコストの削減)
- リピート顧客からの利益:30万円(Webサイトから獲得した顧客からのリピート注文の利益)
費用算出
- 広告費用:30万円=5万円×6か月(Googleリスティング広告費用)
- コンテンツ制作費用:12万円=2万円×6か月(2万円=制作費用100万円/リニューアルから50か月経過)
- Webサイト運営費用:18万円=3万円×6か月(制作会社の運営コンサル契約)
- MAツール費用:特に利用な無し
ROI算出
- 利益合計:75万円(=10万円+20万円+15万円+30万円)
- 費用合計:60万円(=30万円+12万円+18万円)
- ROI=(75万円/60万円)*100=125
この場合ROIは125となります。なお、リピート顧客からの利益を入れないとすると、
- 利益合計:45万円(=10万円+20万円+15万円)
- 費用合計:60万円(=30万円+12万円+18万円)
- ROI=(45万円/60万円)*100=75
となり、コストの方が高くなってしまいます。単純な数字だけで評価するとマイナスに感じてしまうこともありますが、自社にあった評価計算式にカスタマイズして使ってください。
まとめ
マーケティングにかけたコストがどれくらい効果的かについては評価が難しく、単純にWebサイトからきた問い合わせと制作費だけに目が行きがちですが、総合的に評価をすることが大切です。ROIの考え方を参考にして、より効果的なマーケティング戦略を立てていただけたらと思います。
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マーケティングROIの計測と最適化
テクノポートの渡部です。Webマーケティングにはさまざまな施策がありますが、どこにどれくらいの予算をかければいいのかということについては、頭を悩ませる分野だと思います。そこで利用したいのが、かけたコストに対してどれくらいの効果があったかを測る手法・ROIです。本日はその手法とそれをどのように最適化するかについて解説します。
マーケティングROIとは
ROIとは「Return on Investment(投資対効果)」の略で、マーケティング活動に投資した費用に対して得られた利益のことです。
計算式
ROIは下記の計算式で算出されます。
ROI=(マーケティング関連で挙げた利益 / マーケティングにかけたコスト)× 100
計算式は単純で、100%を超えていれば、かけたコスト以上に利益を生み出せていることになります。
LTVで計算
製造業のWebマーケティング運営の場合、Webサイトから問い合わせがあった売り上げだけで計算すると、ROIの値がすごく小さくなってしまいます。というのも、Webサイトからくる問い合わせの最初の取引額が小さいことが多く、リピートで大きな取引先になることも多いので、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を考慮してROIを計算してください。つまり、最初の取引の売り上げだけでなく、その後のその取引先とのリピート注文の利益も計算に入れるということです。
目標値
どれくらいを目標にするかは企業にもよりますが、最低でもコスト以上の利益を生み出す100%以上を最低限の目標にするとよいでしょう。
ただし、ROI単独でマーケティング活動を評価するのではなく、他の指標と組み合わせて総合的な評価を行うことが重要です。ROIが100%を超えなくても、他の指標や目標を達成している場合、成功とみなされることもあります。
これは他社と比較するのではなく、自社で継続的に数値を取っていき、どのように変化したかを自社内で時系列で評価していくのがよいと思います。
最適化の手法
ROIを算出してそれで満足してはいけません。重要なのは、それを使ってWebマーケティング活動をより良いものにしていくことです。
目標の設定
まず、マーケティング活動における目標を明確に設定します。先述のように基本は「利益」で算出しますが、その他に「新規顧客獲得」や「既存顧客の満足度向上」などを、数値化や利益に換算して設定するのも一つの目標設定方法です。すぐに売上や利益を見込めない場合は、獲得リード数やウェブサイトのトラフィックなど、自社目標に関連した指標を使用しましょう。
ROIの算出
ROIの算出の分母である、マーケティング活動にかかった費用として、広告費、プロモーション費、人件費など、マーケティング活動に関連するコストと、それによって得られた成果を算出し、ROIとして数値化します。算出するときは期間を決めて算出し時系列で記録を取っていくといいと思います。
最適化
ROIの分析結果を時系列で取っていき、マーケティング戦略やキャンペーンの最適化をします。収益性の高い活動の強化や、収益性の低い活動の見直し、効果的なチャネルの重点的な活用など予算配分を検討します。新たな施策をして、全体の数字がどう変わるかと個別のROIを算出して評価しましょう。
また、全体の数字を見るだけではなく、個別の施策ごとにどれくらいの効果があったかについても検証してROIを算出すると、より詳しい分析ができます。
PDCAを回す
1回の施策で終わらせるのではなく、PDCAサイクルを繰り返すことで、持続的な改善が可能となります。成果を評価し、改善策を実行して効果を検証し、再度計画を立てて改善を繰り返すことで、マーケティング戦略の最適化を実現していきましょう。
弊社ではこのPDCAを回していくためのプランとして、コンサルティングプランがありますので、より良いWebマーケティング活動をお考えの方はご相談ください。
計算される利益とコストの要素
大まかに「マーケティング関連で挙げた利益」と「マーケティングにかけたコスト」と説明しましたが、具体的にどのようなものがあるのか、例を挙げてみます。
利益として数えられるもの
- Webサイトのコンバージョン:Webサイトのコンバージョンは、特定の目標達成(例:製品の購入、お問い合わせフォームの送信、メーリングリストへの登録など)がどれだけ達成されたかを示す指標です。売り上げにつながらなくても利益換算の数値を決めて評価に入れるか、個別に利益とは違うROIを出すとよいと思います。
- Webサイトからの利益:Webマーケティングの成果として、Webサイトから新たな顧客から発注で利益が出たものを計算します。
- コスト削減:Webマーケティング活動によって、従来の広告や販売活動のコストを削減できた場合、その削減分を利益として計上します。実例として、毎年出ていた展示会があったが、Webサイトで十分に顧客が取れるようになったから、出展を取りやめた等があれば、それはコスト削減の数値として計算に入れてもいいと思います。
- リピート顧客からの利益:Webマーケティングを通じてリピート顧客からの売り上げがあった場合、その顧客からの追加売上の一部を利益として評価します。
費用として数えられるもの
- 広告費用:オンライン広告を実施するための費用。例えば、Google広告やSNS広告などの費用が含まれます。
- コンテンツ制作費用:Webサイトのコンテンツやブログ記事、ビデオコンテンツなどの制作にかかる費用です。Webサイトの制作費は制作してからの現在までの期間で案分するとわかりやすいです。
- Webサイト運営費用:Webサイトの運営にかかる費用。デザイン修正や、機能の追加開発などのコストが含まれます。また、Webサイトのアクセスを解析し、改善コンサルの契約費用などです。
- MAツール費用:マーケティングオートメーションツールを導入している場合は、月額のその利用料などです。
仮定計算
仮定として一度ROIを計算してみたいと思います。かなり簡素化したモデルですので、参考までに。
対象期間
- 2023年1月~6月(6か月)
利益算出
- Webサイトのコンバージョン:10万円(問い合わせ獲得1件当たり1万円と設定し、期間内に10件獲得)
- Webサイトからの利益:20万円(獲得した問い合わせのうち2件受注し、2件分の利益)
- コスト削減:15万円(毎年30万円かけて出ていた展示会出展をやめたことによるコストの削減)
- リピート顧客からの利益:30万円(Webサイトから獲得した顧客からのリピート注文の利益)
費用算出
- 広告費用:30万円=5万円×6か月(Googleリスティング広告費用)
- コンテンツ制作費用:12万円=2万円×6か月(2万円=制作費用100万円/リニューアルから50か月経過)
- Webサイト運営費用:18万円=3万円×6か月(制作会社の運営コンサル契約)
- MAツール費用:特に利用な無し
ROI算出
- 利益合計:75万円(=10万円+20万円+15万円+30万円)
- 費用合計:60万円(=30万円+12万円+18万円)
- ROI=(75万円/60万円)*100=125
この場合ROIは125となります。なお、リピート顧客からの利益を入れないとすると、
- 利益合計:45万円(=10万円+20万円+15万円)
- 費用合計:60万円(=30万円+12万円+18万円)
- ROI=(45万円/60万円)*100=75
となり、コストの方が高くなってしまいます。単純な数字だけで評価するとマイナスに感じてしまうこともありますが、自社にあった評価計算式にカスタマイズして使ってください。
まとめ
マーケティングにかけたコストがどれくらい効果的かについては評価が難しく、単純にWebサイトからきた問い合わせと制作費だけに目が行きがちですが、総合的に評価をすることが大切です。ROIの考え方を参考にして、より効果的なマーケティング戦略を立てていただけたらと思います。
The post マーケティングROIの計測と最適化 first appeared on モノカク.