アクセス解析を可視化できるLookerStudioの使い方

こんにちは、テクノポートの渡部です。

今年の6月末でユニバーサルアナリティクスのデータ取得が終了し、完全にGA4への移行が完了したアクセス解析ですが、うまくGA4のデータを確認できていますでしょうか?見られるデータが変わり、管理画面も大幅に変わったので、管理画面で必要な情報を見づらくなったと感じている人もいるのではないでしょうか?今日はそんなGA4のデータをわかりやすく可視化できるツールである、LookerStudioについて解説します。

LookerStudioとは?

LookerStudioとは、Googleが提供しているデータを視覚化し、カスタムダッシュボードとレポートを作成するためのクラウドベースのビジュアルデータ分析ツールです。これを使うことで、GA4のデータを円グラフや線グラフ、見やすい表などにまとめることができます。また、期間設定もカスタムすることで、閲覧時に自動的に一定期間のデータを表示してくれる優れもので、時系列で定期的にレポートを見るアクセス解析と非常に親和性が高いツールです。

GA4の設定について

LookerStudioでアクセス解析をするにはまず、GA4の設定が必要です。GA4側でLookerStudioとの連携の設定をする必要はありませんが、まずアクセス解析のデータを取得できる状態にしておく必要があります。

GA4の初期設定については、下記の記事を参考にしてください。

UAからのアカウントの追加方法

LookerStudioの設定について

まずはLookerStudioにアクセスします。

https://lookerstudio.google.com/

Googleのアカウントが必要になりますが、無料で利用できます。メインビジュアルの下部にある「USE IT FOR FREE」から利用を開始します。

空のレポートを追加する

上部にある「空のレポートを追加する」を選ぶと、最初にどのデータソースを使用するかの選択が出ますので、最初に設定したGA4を選んで追加します。

また、サーチコンソールの設定もしている場合は、ここで一緒にサーチコンソールのデータも接続しておくといいと思います。

データを可視化する

1、タイトルと期間設定をする

まず最初にタイトルを設定します。上部のコントロールパネルからテキストや、図表などを選択して挿入できるので、各ページにわかりやすいタイトルを入れておきます。また、アクセス解析はどの期間のデータなのかが重要なので、「コントロールを追加」から期間を設定しておくと、その期間のアクセスデータを表示してくれます。設定方法も「先月」や「過去3か月分」といった設定ができます。アクセスした日付に応じて、最新のデータを表示することができるので便利です。

2、データを視覚化

初期設定が完了したら、グラフや表を作成します。アクセスの推移がどれくらいあるのかについてのデータは、時系列のグラフを使うと簡単にアクセス推移のグラフを作ることができます。

右側の欄にGA4のデータを選ぶところ(オレンジ枠)がありますので、見たいデータの項目をディメンション(グリーン枠)と指標枠(ブルー枠)にドラッグ&ドロップしていくだけでグラフが完成します。他のグラフを使うときも同様ですが、ディメンションが横軸、指標が縦軸のデータになります。

各ページに期間内にどれくらいのアクセスがあったかについては、一番上にある表を使うとわかりやすい表を作成できます。縦軸横軸ではないので、グラフと少し仕様が違いますが、基本的にはディメンションごとに指標の数値がどれくらいあるのかの表を作ることができます。

また、サーチコンソールのデータ連携もしている場合は、データをGA4からサーチコンソールのデータに切り替えることで、サーチコンソールのデータも表にして同じレポート内にまとめることができます。

3、共有と公開

作成したレポートは、共有設定でgoogleアカウントを招待すれば、直接データにアクセスできるようにもなりますし、1枚のシートは横向きのA4サイズになっているので、PDF化して印刷するには丁度良くなっています。

まとめ

今日ご紹介した時系列グラフや、表の他にもアクセスの比率を可視化する円グラフも作ることができますし、細かく設定をすれば自社に必要なデータをわかりやすく可視化することができます。GA4の管理画面や、探索レポートよりもわかりやすくアクセス解析を可視化できますので、ぜひ一度LookerStudioとの連携に挑戦してみてください。

サンプルのモノカクのアクセスレポートを下記からダウンロードできますので、気になった方はダウンロードしてみてください。

モノカクGA4レポートダウンロード

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ヒートマップ分析で何がわかる?主な活用方法やおすすめのツールを紹介

マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回はWebのヒートマップ分析について、活用方法や分析ツールについて取り上げたいと思います。

ヒートマップとは、多次元データの関係性を色で表現し、わかりやすくするものです。Webにおけるヒートマップはページのどこが見られているか、どこをクリックしたかをビジュアルで表現しています。そうすることで、サイトの問題点や、ユーザの隠れたニーズを視覚的に解析できるようになります。

とはいえ、ヒートマップ分析はさまざまな種類があり、具体的にどう見ればよいのか迷ってしまうかもしれません。分析結果をどう読み取って、どこをどう改善すればよいのかわからない方も少なくないでしょう。そこで本記事では、一般的に使うヒートマップ分析を取り上げ、指標の見方や改善ポイントについて解説します。後半では、おすすめの分析ツールについても簡単にご紹介します。

ヒートマップ分析の主な種類

一般的に使われている基本的なヒートマップ分析は以下の3つです。

  • アテンションヒートマップ
  • スクロールヒートマップ
  • クリックヒートマップ

アテンションヒートマップは、ページのどこがどのくらい見られているか、その熟読率を可視化。それに対し、スクロールヒートマップは読了率をみます。すなわち、ユーザがページのどこまでを見て、どこで離脱しているかがわかるのです。クリックヒートマップは、文字通り、どこがよくクリックされているかを確認できます。

上記3つ以外に、ユーザのデバイス操作の動きから興味関心を分析できるものとして以下の2つがあります。

  • マウスフローヒートマップ
  • タッチアクションヒートマップ

マウスフローヒートマップは、マウスの動きが分かるもの。これはPCからのアクセスのみ有効です。これに対して、タッチアクションヒートマップは、スマートフォンやタブレットに向けたものです。タップやスワイプユーザのタッチパネルの操作を可視化します。

ヒートマップ分析でわかること

ここでは、基本的な3タイプのヒートマップについて、ヒートマップで読み取れる指標や分析のチェックポイント、実際にどう改善に導いていけばよいかについて解説します。

アテンションヒートマップ

アテンションヒートマップの指標は熟読率です。マウスなどの動きからどれだけその箇所を読んでいるかを可視化できます。分析のポイントとして、以下があげられます。

  • 注目してほしいところが想定通り熟読されているか?
  • 想定外によく読まれているところはあるか?

分析結果に対する具体的な改善策としては、例えば、次のようなものがあげられます。

【注目してほしいところが読まれていない場合】

ユーザがわかりにくいと考えて読まれていない可能性があります。その場合、図表で視覚化したり、コピー文を変えたりして、反応があがるかを試してみましょう。

【想定外によく読まれている場合】

その部分がユーザの隠れたニーズである可能性があります。サイト上部の目立つところに再配置することで全体の反応が高くなる可能性があります。

スクロールヒートマップ

スクロールヒートマップの指標は離脱率です。何%のユーザがどこまで画面をスクロールしているかを確認します。分析のポイントとして以下があげられます。

  • どこで大幅に離脱しているか?
  • サイトのコンバージョン地点とその周辺の離脱率はどうか?

改善策の例として、以下があげられます。

【大幅に離脱している個所がある場合】

サイトに書かれている情報が、ユーザの求めるものと違っているかもしれません。ターゲットユーザの求めるコンテンツは何かを洗い出し、可能性のある情報に差し替えるといいでしょう。

なお、大幅に離脱している地点の近くに重たい画像がある場合、画像の読み込み速度の問題で離脱に繋がっている可能性もあります。画像を軽くするか、思い切って削除してしまうのも手です。

【サイトのコンバージョン地点に至らずに離脱してしまっている場合】

この場合、コンバージョンに至るまでの説明が長すぎる可能性があります。コンバージョンの位置を上にあげるだけでも効果がでる場合があるので、試してみることをおすすめします。

クリックヒートマップ

クリックヒートマップはクリック率を可視化します。どのくらいユーザがその場所をクリックしているかを可視化できます。分析のポイントとしては、以下です。

  • コンバージョンにつながる場所が想定通りクリックされているか?
  • リンクがないのにクリックされている箇所はどこか?

改善策の例として以下のようなものがあります。

【想定通りクリックされていない場合】

ユーザがクリックしたいと思わない、興味がもてない可能性があります。これはコピー文を変えるだけでもユーザの態度変容を促すことができるので、文章を変えてみるのもおすすめです。

また、UIがわかりにくく、クリック箇所だと思われずに素通りされている可能性もあります。その場合は、ボタンの色を変えるだけでも改善するので試してみるとよいです。

【リンクがないのにクリックされている場合】

例えば、そこに画像がある場合、画像が小さく読みづらいため拡大しようとしている可能性があります。その場合、画像を見やすく改善するか、拡大画像を設けるとよいです。

ヒートマップを使ってサイトの改善をする際は、このようにヒートマップの分析のポイントを見て、なぜそうなったかを考え仮説をたてることが重要です。そうすることで改善策の糸口がつかめます。

ヒートマップは組み合わせて改善せよ

ヒートマップは、単独で指標を見るだけでなく組み合わせて使うとより効果的です。ここでは、2つ例をあげて説明します。

  • アテンションヒートマップ×スクロールヒートマップの例

アテンションヒートマップの熟読率が高いにも関わらず、スクロールヒートマップで離脱が多いことがあります。これは、ユーザがその箇所でなんらかの混乱を起こして結果的に熟読率が高くなっているリスクを示しています。コンテンツがわかりにくい可能性があるので差し替えたほうがよいでしょう。

  • スクロールヒートマップ×クリックヒートマップの例

コールトゥアクション(CTA)となる登録フォームの近傍をスクロールヒートマップみると、離脱が多くなっていることがあります。これは2つの可能性があります。ひとつは、想定通りコンバージョンしている場合です。この場合は改善の必要はありません。

もうひとつは、登録せず離脱している場合です。これをクリックヒートマップのクリック状況で確認できます。離脱している場合はクリックが少なくなっています。ユーザは登録を迷っているので、迷いを解消する内容を盛り込んでみるとよいでしょう。

主なヒートマップ分析ツール

ここでは、無料で使える代表的なヒートマップ分析ツールをいくつか紹介いたします。

シンプルでわかりやすい操作性であり、初めてでも迷うことなく操作できます。無料プランでもサポートを受けられるので初心者でも使いやすいツールです。

URL数無制限で30万PVまで無料で使えます。入力フォームにサイトのURLを登録するだけで利用可能です(ただし、計測タグの埋め込みは必要)。有料版としてUser Insightsがあります。

国内導入実績No.1のツールで、世界で20万社が利用しています。サイト全体のアクセス解析とヒートマップ分析を一元管理できます。

アクセス解析も兼ね備えているツールです。A/BテストやEFO機能も搭載しています。AIによるレポーティング、流入チャネル分析が可能です。マウスフローヒートマップが搭載されているため PCユーザの解析はおすすめです。

コンテンツ単位のROIも可視化できるツールです。コンバージョンへの貢献を金額で見ることができるので、ECサイトなどで有効活用できます。

まとめ

ヒートマップ分析は、サイトの改善やユーザの隠れたニーズを探るのに役立つちます。「どこがよく見られていて」「どこで離脱されているのか」を視覚的に表現しているので初めての人にもわかりやすいです。

ヒートマップ分析にはさまざまな種類があります。「どこをどう改善したいのか」、複数のヒートマップを組み合わせて分析するとよいでしょう。ヒートマップツールはさまざまなものがあり、無料で使えるものも多いので目的に合わせてまずはトライアルで導入してみることをおすすめします。

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