広告運用だけでなくWebコンテンツの見直しもセットで行う
リスティング広告の費用対効果を高めるために、広告キーワードや広告文の見直しを行うことが多いかと思いますが、広告運用の範疇で対策できることは限られていますし、それだけでは不十分です。SEO対策を行う時と同じように、分析ツールを使いながらWebコンテンツを定期的に改修していくことを広告運用とセットで行うことで費用対効果は最大化します。具体的には下記3つの施策を行っていくことをオススメします。
費用対効果を最大化するための3つの施策
①広告品質スコアを高める
広告品質のスコアとは、広告の内容や広告のリンク先のページの内容などがキーワードに適したものかを検索エンジンが点数付けしたものです。このスコアにより広告の公平性や検索サービスの信頼性が確保されています。リスティング広告の掲載順位は、入札単価だけで決まるのではなく、入札単価×広告品質で決まってきます。なので、広告品質を高めれば必然的にクリック単価が下がり、少ない広告料金で広告運用できるようになります。
品質スコアを決める要素として、広告をクリックした後に表示されるWebページの品質が大きく関わってきます。ユーザが検索したキーワードとの関連性が高く、ユーザが求めている情報を適切に提供しているか、といったことで評価されるので、Webコンテンツの見直しが必須となります。広告の費用対効果を上げたいなら、広告運用のテクニックでどうにかするよりも品質スコアを高める方が効率的なのです。
②サイトマップとランディングページの見直し
リスティング広告を運用する上で下記のような指標を計測しながら改善を行っていきますが、これらの指標の中で最も大事なものが「直帰率」だと考えています。
表示回数
検索ユーザが設定したキーワードで検索した際に広告が表示された回数。
アクセス数
ユーザが広告をクリックし、Webサイト内にアクセスした回数。この時点で広告費用が発生します。
直帰率
アクセスしたユーザが次のページへ遷移したり、問合せなどのアクションを起こすことなく離脱してしまった割合。
コンバージョン数
問合せや資料請求など、ユーザがGOALとなるアクションを行った回数。
直帰率が最も重要である理由
リスティング広告の料金は広告をクリック(=アクセス)した時点から広告料金が発生するので、アクセスしたユーザをいかにコンバージョンまで誘導するかが課題です。その中で「直帰率」は広告料金をかけて獲得したユーザを取り逃したしまった割合という極めて重要な指標であり、直帰率が高いということは広告料金をドブに捨てていることと同じになってしまいます。
直帰率を下げるための対策
直帰率を改善するには、ユーザがアクセスした際に瞬時に「このページには自分が求めている情報が掲載されている」と思わせることです。直帰率を下げるための対策として最も効果的なのが、選定した広告キーワードに合わせた「サイトマップ策定」とユーザへ情報を効率的に伝えるための「ランディングページ作成」です。ユーザが持っているニーズをカテゴリ分けし、ニーズに沿ったランディングページをそれぞれ作成することでユーザの離脱を低下させることができます。
③クロージング方法を工夫する
広告主が最も期待しているユーザの行動(=コンバージョン)は、商品の購入、もしくは購入につながる問合せの獲得だと思います。しかし、アクセスしたユーザの大半はその行動を起こすことなく離脱していきます。そのため、どのような方法でユーザをコンバージョンさせるか(=クロージング方法)を考えることは、広告の費用対効果を高める上で重要なポイントです。
クロージング方法を見直す上で考えるべきポイント
売上増加のための新規顧客獲得なのか、技術の用途開発のためのテストマーケティングなのか、Webサイト運用の目的を明確にして、クロージング方法を考える。
とにかく問合せ件数を増やすことを優先するのであれば、技術資料ダウンロードなど、問合せハードルの低いものをコンテンツとして用意する。
他部門と連携する場合は、実際に問い合わせ対応行う部門とよく相談の上、クロージングコンテンツを検討する。
特に広告を運用する部署と営業部署とが異なる場合、両者でよく話し合って最善策を考えていきましょう。
以上、リスティング広告の費用対効果を高めるためのいくつかの施策をご紹介させていただきました。考え方が中心で具体的な改善手法までご紹介できなかったので、お困りごとがある際は是非一度お問い合わせください。