中小企業のリブランディング!自社の強みを売上につなげる3つの分析方法

みなさん、会社の売り上げを増やすためにどのような施策を行っていますか?これは、多くの社長が日々頭を捻っている事だと思います。それでも会社の売り上げを上げる戦略の基本はこの3つしかありません。

  1. 顧客「数」を増やす
  2. 顧客の「リピート」を増やす
  3. 顧客「単価」を上げる

これらは当たり前ではありますが、意識して行っている会社は意外と少ないのです。

こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディングC-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)代表の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

おそらく多くの会社が、ホームページを新しくしたり、SNSを開設したりしているのではないでしょうか。他にも、助成金や補助金を活用して新しい機器を導入するなどのさまざまな施策を行っていると思います。もちろん、どれも間違ってはいません。

ただし、施策を行う前に「現状の自社の強み」を理解しておくことで、その効果を最大化することができます。簡単に言うと上記の3つを意識的に攻略していくことができれば、自社の売り上げが自然と上がりやすい環境を構築していくことができると言うことです。

新規顧客獲得のコストは5倍

上記の売り上げを上げる3つの施策から、どれをやりますか?と聞くと、ここで多くの社長は「新規顧客を増やす!」と答えます。しかし、新規顧客・既存顧客からそれぞれ同額の依頼を受けるまでには、新規顧客にかかるコストは5倍と言われています。このコストというのはお金だけでなく時間も含まれます。そのため、新規顧客獲得ばかりに目を向けていると、少ない人数で回している社員や社長がヘトヘトに疲弊してしまいます。

そこで重要なことは、自社の強みを客観視して既存顧客・休眠顧客へ再度アプローチをかけたり、ホームページやSNSなどのブランディングを行うことです。

私はこの方法を「会社を再パッケージする」と呼んでいます。

①沿革を文字に起こす

自社の強みを掘り起こすのに、沿革を一度文字に起こすことが必要です。ここで重要なのが、沿革で書き出されたそれぞれの変革に対して、なぜそれを行ったのかも言語化することです。

ものづくり会社あるあるで、よく自社の技術的な部分、いわゆる「ハード」については理解してスムーズに説明ができても、仕事に対する姿勢を指す「ソフト」を説明するのが苦手な方がいます。ものづくりの仕事は、良い機械があればできるわけではありませんよね。相手のために仕事に向き合い、切磋琢磨したその結果、今のあなたの会社の技術があります。つまり「ソフト」があってこその「ハード」です。沿革を書き出しながら、自社の「ソフト」と「ハード」両方の強みを明文化していきましょう。

②お客様の声を聞く

長く付き合いがあるお客様であればあるほど、「理由なんてないよね」と言い合う取引があります。しかし、長い間他の会社に乗り換えられないのには、必ず理由があります。お客様も気恥ずかしさや、言語化に慣れていないことから、理由を引き出すのは難しいかもしれません。

そういった場合は、先ほどの沿革から導き出した自社の「ソフト」「ハード」の強みをアンケートにまとめ、チェックをしてもらうのも一つの方法です。

ここではお客様から、自社がどのような役割とし必要とされているのかを客観的に知る情報を集めることに注力しましょう。

③SWOT分析

SWOT分析とは、

  1. Strength=強み
  2. Weakness=弱み
  3. Opportunity=機会
  4. Threat=脅威

上記の4つのカテゴリーを視点にして、経営戦略や事業計画の現状分析を行う経営戦略策定方法です。目にしたことがある方や、実践したことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、SWOT分析の難しいところは、自社だけで行う場合、客観視が不十分になり分析する材料が正しく揃えられないことです。

そこで、今回のSWOT分析で行って欲しいことは、先に述べた

  • 沿革から導き出すソフト・ハードの強み
  • お客様の声

という客観的な実績を組み込んだ分析の実施です。この客観的視点が加わることで、自社の存在意義を正しく理解して、既存顧客・休眠顧客・新規顧客に伝えることができるようになるのです。

取引先にとってのかけがえのないパートナー企業へ

こういった話をすると、「そうは言っても取引先が倒産したり、受注量を減らしてきてるんです」という声が上がります。目まぐるしく変化する業界市場の中では、今まで会社の主力としていた商品が一気に必要とされなくなるケースもあります。

そういった場合は、お互いにとって前向きな相談をしてみてはいかがでしょう?

「今後はどのような製品にシフトチェンジしていくのか?」「そのためにうちで協力できることはないか?」「市場の動き的にこういった方向に挑む価値がありそう」といった前向きな相談です。これは、直接あなたの会社の売り上げを爆発的に上げるものではないかもしれませんが、この相談がきっかけで、かけがえのないパートナー企業になれるかもしれません。

ものづくりは1社だけで完結することは不可能です。是非あなたの会社でも自社の強みが伝わるリブランディングを行い、取引先にとってのかけがえのないパートナー企業になっていきましょう。

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ブランディング研究室 デザインを外注するときの3つのポイント

みなさんこんにちは、ブランディングコンサルタントの大後 裕子(ダイゴ ヒロコ)です。

今日は、ご質問の多いブランディングを見直すときに必要となってくるデザインの外注方法についてお話ししたいと思います。

ブランディングにおいて、顧客に対してあなたの商品やサービスを伝える際に、分かりやすさは何より重要です。その分かりやすさを後押しするのがデザインの力です。しかし社内にデザイナーを抱えている会社ばかりではないと思います。そこで自社にしかない技術や、細やかな気配りをどうしたら顧客にわかりやすく伝えられるか、ブランディングにおけるデザインの重要性を交えながらお伝えします。

デザイナーには2種類いる

デザイナーには大きく分けて2種類のタイプがいるのを知っていましたか?

1つはディレクター型デザイナー、2つ目は職人型デザイナーです。デザイナーに頼めばある程度のクオリティのデザインが上がってきますが、もしあなたがブランディングを見直すためにデザインを一新したいならこの2つのタイプを理解して効率的に仕事を依頼していきましょう。

ディレクター型デザイナーに依頼するメリット

職人型デザイナーに依頼するメリットもしあなたが何か変えなければいけないんだけれど何をどう変えたらいいのかわからない状態で、デザイン変更後のイメージが固まっていない場合は、ディレクター型デザイナーに仕事を依頼することをお勧めします。

職人型デザイナーに依頼するメリット

職人型デザイナーはとにかくクオリティを突き詰めます。このタイプのデザイナーは、あなたの会社が伝えたいメッセージ、ターゲット像、出来上がりイメージが明確な場合、より質の高いデザイン制作で会社の魅力を伝える強い見方となってくれています。

この2つのデザイナータイプを理解して、ブランディングの状況に応じて依頼先を調整することをおすすめします。

経営者の趣味でデザインを決めていないか?

あなたの会社ではデザイン案件の決定において、誰が最終ジャッジをしていますか?もし経営者による独断であった場合は要注意です。その理由は、デザインのテイストを顧客目線ではなく、経営者自身の趣味思考でジャッジしている可能性があるからです。

もちろん会社のブランドの核となる理念は経営者から発せられるものですが、その理念を顧客と共有するには、顧客目線でのデザイン制作が欠かせません。

顧客の生活様式が時代とともに変化するように、デザインの流行も時代とともに変化します。だからこそ経営者の思い入れのある時代のデザインテイストに偏っていてはいけません。これから先の未来を顧客と歩むためのデザイン発信を心がけましょう。

専門用語を使いすぎていないか?

この事象を私は「専門家問題」と呼んでいます。それはレベルの高い仕事ができる会社であればあるほど、チラシやホームページに載っている内容が専門的で難しく、顧客が商品の良さを読み解けずに離脱してしまうケースです。

つまりあなたは、その分野の言わば専門家です。その為、あなたにとっては当たり前のように使用している業界用語も、お客さんにとってはその用語を理解するところからスタートするので、理解に至るまでにわからなくなってしまいます。技術が専門的になればなるほど、詳しく説明してあげたくなってしまうものですが、顧客が最初に知りたいことは、自分のあなたが悩みの解決や希望を叶えてくれるか否かです。

例えば「〇〇を解決する〇〇」「〇〇が〇〇に変わる〇〇」と言うように、顧客目線でのメッセージを、デザインの力でわかりやすく伝えていくことが重要です。

イメージアップだけで終わらないブランディング戦略を

日本の中小企業の技術と想いは多くの可能性を秘めています。もし今顧客への伝わらなさに悩んでいるのなら、一度デザインを通したブランディング戦略を立て直すタイミングかもしれません。

企業の技術と想いを伝えるブランディング C-OILING 大後 裕子