外国語サイトのドメインに「.co.jp」ではなく「.com」を使用するべき理由

テクノポートの稲垣です。この記事は、以下のような課題を抱えている方に読んでいただきたい内容になります。

▶︎英語Webサイトを作るときのドメインは.co.jpのままでよいのか?
▶︎英語Webサイトを作るときのドメインは.comに変えた方がよいのか?
▶︎ドメインが検索結果に与える影響は?

そこで、この記事では以下の内容について解説します。

・.co.jpドメインと.comドメインの違い
・英語Webサイトに使用するべきドメイン
・ドメインが検索結果に与える影響(具体例を用いて解説+考察)

「.co.jp」と「.com」の違い

ドメインとは?

ドメインとは、ホームページのアドレス「http://www.〇〇〇.com」の「〇〇〇.com」の文字列のことを指します。

ドメインとはインターネット上の住所のようなものです。現実の住所に重複したものが存在しないように、ドメインにも重複したものは存在しません。ドメインについての詳しい説明は、以下の記事をご参照ください。

.co.jpドメインの特徴

国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)と呼ばれ、国や地域ごとに2文字のアルファベットが割り当てられるドメインです。ドメインの「co」が「company」、「jp」が「japan」を表します。

こちらのドメインは日本に登記されている会社のみが登録可能であるため、このドメインが使用されているWebサイトは、日本国内の企業のものであるということを示します。(アメリカの企業である場合は「.co.us」になります)

.comドメインの特徴

地域性を持たないジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)と呼ばれます。ちなみに「com」は「commercial」の頭文字を表し、企業や商用サービスのWebサイトで主に使われます。

こちらのドメインは世界中どこからでも取得できるため、ドメインからWebサイトの運営元の国や地域を判断することができないのが特徴です。

※Googleサーチコンソールの「インターナショナルターゲティング」という機能を使うと、サイトがジェネリックトップレベルドメイン(.com や .org など)を使用している場合でも、どの国を重要視しているかの判断材料となる情報をGoogleに提供することができます。

英語サイトに使用するべきドメイン

結論

結論、.comを使用するべきだと考えます。

理由

理由は、.co.jpを使用したWebサイトは国外から検索された際に表示されにくいからです。一方で、.comのドメインは地域性を持たないグローバルドメインであるため、海外から検索されても上位表示が狙えます。

例外として、海外から日本企業を探す際に用いられるキーワード(例:○○○○ Japan)と検索された際には、.co.jpドメインのWebサイトが上位表示される可能性は十分あります。

実例紹介

先ほどの主張(英語サイトには.comを使用するべき)を裏付けるために、実例を紹介します。

検証方法

検証方法 “Photo etching(フォトエッチング)”というキーワードの検索結果を比較
検索する地域 日本、アメリカ
使用するGoogle Google USA
調査項目 日本企業のWebサイト(.co.jpを使用したWebサイトが)検索結果の上位に表示されるか

ちなみに”Photo ethcing(フォトエッチング)”とは、金属を腐食させる溶解加工技術の名称です。

調査結果

日本で検索した場合

検索結果の3、4位に日本企業のWebサイト(.co.jpドメインを使用したWebサイト)が表示されます。

アメリカで検索した場合

検索結果に日本企業のWebサイト(.comドメインを使用したWebサイト)は表示されません。

なお今回の調査では、アメリカからの検索結果を表示させる方法として、こちらのVPNを使用しました。

考察

調査の結果、海外から検索されたとき、co.jpドメインのWebサイトは上位表示されないことがわかりました。

その理由として、Googleは検索ユーザーに最も関連性の高いWebサイトが検索結果として表示されるように努めていることが考えられます。

例えば、アメリカの検索ユーザーが”Photo etching”というキーワードで検索する場合、高い確率でアメリカの企業を求めていることが考えられます。少なくともそれらの検索ユーザーが、日本企業を求めているとは思えません。

つまり、アメリカから検索するユーザーには、アメリカの企業、もしくは「.com」のような地域性を持たないグローバルトップレベルドメインを使用したWebサイトが優先的に検索結果の上位に表示されたと考えられます。

補足

今回の記事の主張は、あくまで「ドメインは検索結果に影響を与える重要な要素の1つである」ということです。

言い換えると、ドメインを正しく選択してさえいれば、国外で検索された際に検索結果の上位で表示される、ということではありません。

国内同様、海外で英語検索されたときに上位表示させるためには、その他にも以下の内容が重要になります。

  • コンテンツの中身
  • ページの表示速度
  • ドメインの権威性(ドメインパワー)
  • ユーザーエクスペリエンス(文章の見やすさ、スマホ閲覧時のレイアウト)

上記の内容をきちんと満たしているのにもかかわらず「なかなか思ったような検索順位が取れない」とお悩みの方は、一度ドメインを見直してみるとよいと思います。

まとめ

本記事では、以下の内容を解説しました。

  • .co.jpドメインと.comドメインの違い:「.co.jp」国内企業のドメイン、「.com」は地域性を持たないグローバルドメイン
  • 英語Webサイトに使用するべきドメイン:「.com」を使用するべき(特定の国を対象にする場合は「インターナショナルターゲティングを設定)
  • ドメインが検索結果に与える影響:アメリカから検索を行うと「.co.jp」のドメインを使用するWebサイトは、検索結果の上位に表示されにくい

以上、英語サイトのドメインを選択する上で、本記事の内容が参考になれば幸いです。

The post 外国語サイトのドメインに「.co.jp」ではなく「.com」を使用するべき理由 first appeared on モノカク.

ドメインの基礎知識「com」?「co.jp」?

ホームページのURLの核となるドメイン。このサイトでは「keikakuhiroba-mfi.com」というのがドメインになります。皆様の会社でも独自ドメインはすでに持っているかと思いますが、これから取得する方がいらっしゃっれば参考にして頂ければと思います。

独自ドメイン

自由に決められる部分

このサイトでいうと「keikakuhiroba-mfi」のところです。自社の名前に関する文字列を自由に組み合わせることができます。ただ、「&」「#」「%」などの記号や、全角の英数字は使えません。また、文字数に関しては「3文字以上63文字以内」となっています。

選ぶ箇所

「.co.jp」「.com」「.net」など、ここを何にするかで料金が変わってきます。またそれぞれにちゃんと意味があります。意味については下記の表を参照してください。

com commercialの頭文字3つをからなるドメイン。商業的なものに限定されるのかと思われるが別にそんなことはない。
net networkの頭文字3つからなるドメイン。ネットワークを意識しているが、用途は何でもいい。
org organizationの頭文字3つからなるドメイン。主に非営利団体に使われることが多いが、営利団体でも使用できる。
biz bussinessの略語からなるドメイン。ビジネス目的限定かと思いきや、特に制限はない。
info informationの頭文字4つからなるドメイン。情報提供向けのサイトなどに使われることが多いが、誰が使っても良い。

これらのドメインに関しては世界中どこでも取れるようにできていて、各ドメインに関しての「大枠の」仕様イメージやシーンは設定されていますが、特に制限や、縛りはありません。ただ、最も一般的なものが「com」だと思われますので、会社のドメインとして使用するのであれば、「com」を利用しておくのが無難です。

下記については末尾が「.jp」になっているもので、「日本」の団体しか取得できないドメインです。団体の属性によって「.jp」の前の2文字が変わります。

co.jp company。なので日本に登記されている会社のみが登録可能。申請には登記簿の情報が必要になります。
or.jp organization。特定の団体のみ登録可能。財団法人や、社団法人などです。
ne.jp network。特に縛りはなく、ネットワークのサービスごとに利用が可能です。
ac.jp academy。大学、専門学校、学校法人などが利用できます。
go.jp government。政府の機関や、各省庁。特殊法人などが利用できます。

一番よく見かけるのは、「co.jp」ですね。このドメインを使っているホームページやメールアドレスは「日本に登記されている法人」ということが保証されていることになりますので、信用の意味でも使われることが多いです。

取得するメリット

ドメインそのものが与える印象というものもありますが、独自ドメインを取得することによって下記の様なメリットがあります。

  • SEO的に評価が上がる
  • Webサイトとしての信頼が上がる
  • 自社専用のメールアドレスが自由に利用できる

独自ドメインを取ることで、1つのドメインとしてのホームページが評価されるのでそれだけでSEOの対策になります。上記にも書いた通り、「co.jp」は日本に登記されている法人しか取得できないので、会社としての信頼が上がります。また、独自ドメインを取得すれば自分だけのメールアドレスの作成が自由にできるようになります。

取得できないドメイン

ドメインの取得は早い者勝ちになり、すでに取得されているドメインは申請、取得ができません。ドメインを取得している人から買い取るか、期限が切れるのを待つしかありません。取得したいドメインがある場合はこちらでチェックができますので、一度チェックしてみてください。

もし使われていたら、「-」を入れてみたり、「co.jp」ではなく「com」にしてみたりするなどしてみてください。

取得の仕方

お名前.com」、「スタードメイン」、「ムームードメイン」など、ドメイン管理会社によって価格やサポート体制が違います。大まかではありますが、「com」だと年間1,000円~1,500円、「co.jp」だと年間3,000円前後です。ただ、ホームページの制作を考えた場合、サーバーとドメイン取得はほぼセットになりますので、契約しようとしているサーバー会社に付属している会社から取得するのが最も手間が省けます。

ホームページ制作会社がドメイン取得を代行しているケースもあり、弊社でもサーバーと一緒に契約することができますので気軽にご相談ください。