デザインから入ってはダメ!利用用途から企画するパンフレット

ものづくり経革広場の井上です。今回はHPと同様、販促ツールとして重要なパンフレットの作成手順についてです。展示会では必須のアイテムで、その出来栄えによって会社に対する印象が大きく変わります。そのパンフレットについて、どのような手順で作り込んでいけばよいか?その手順を紹介いたします。

デザインやページ数から入ってはダメ

最初にいきなりデザインやページ数を決める方が多くいらっしゃいますが、それでは目的がずれてしまいます。デザインや、ページ数を先に決めてしまうと、どうしてもそれに合わせた内容や、中身のボリュームを考えなければならず、「この枠にこれは入れられない」「ここにはこれを入れたらキレイだ」など見栄えが中心となってしまい、中身が伝わらない可能性があります。それよりもパンフレットを使って何をしたいかを考えることが先決です。

具体的な作成手順

①用途・目的を考える

リクルート用、営業用など、利用用途によって内容は大きく異なります。営業用であれば、ターゲットを絞ったものなのか、会社の事業内容全体を網羅したものが良いかなど、利用方法によっても載せる内容、見せ方は変わってきます。まずはどのような利用シーン・用途で、主に誰に見てもらうためのものかを考えることからスタートします。

②必要なコンテンツを決める

例えば営業用であれば、お客様先へ訪問した際や、展示会での説明の利用シーンが想定できます。自分が営業で説明する時に、どのようなものが必要かを考え、項目をリストアップします。

③コンテンツを載せる順序を考える

営業では、お客様の興味を持っていただく順番は何かを考え、それに沿った順番で説明するかと思います。パンフレットでも同じ順番で掲載することで、営業が説明せずともパンフレットを順番に見ていただくことで、ある程度の内容を把握していただくことができるようになります。

④コンテンツごとの詳細を決める

載せるコンテンツ・順序が決まってしまえば、あとはコンテンツの中身となる写真・イラスト・文章を考えます。事業内容を載せるだけでなく、特に伝えたいものは何かを考えます。

⑤デザイン・ページ数を決める

上記の流れで考えると、全体のコンテンツボリュームが自然に決まりますので、それを加味してどれぐらいのページ数が必要となるかが決まります。そして、最後がデザインです。もちろん、会社全体としてのテーマカラーや与えたい印象等があると思いますので、それを踏まえデザインコンセプトを決めます。 ここまでがパンフレットの構成部分です。

⑥デザイン制作〜印刷まで

その後のデザイン制作〜印刷までの流れですが、制作会社に構成をもとにデザイン依頼をするか、もしくは自社でデザインをしてネット印刷をすることが可能です。ただ、自社で制作するといっても画像編集ソフト(イラストレーター等)を利用しないと難しいです。そして印刷は失敗してもHPと違い修正ができないため、不安な方は専門業者にお願いしたほうが無難です。

最後に

HPにしっかり情報を載せていればパンフレットはいらないと思う方がいらっしゃるかも知れません。ですが、例えば他部署への回覧でパンフレットが回ったり、他のヒトへ紹介する際にパンフレットを手渡しすることもあります。そのパンフレットを見た後にHPを見る方もいらっしゃいます。そのように手に取れるモノとして残ったほうがきっかけを生み出すこともあるため、HPだけでなく複合的な販促体制をつくることが重要です。また、最近では印刷料金がだいぶ安くなってきていますので、印刷部数を少ない単位で発注し、定期的に中身を編集して再印刷することも低コストで可能となっています。ぜひ、HPだけでなく、パンフレットの見直しも定期的に行ってみてはいかがでしょうか?