デジタルマーケティングで解決できる製造業の5つの課題

テクノポートの徳山です。今回はデジタルマーケティングで解決できる製造業の5つの課題について解説します。この記事を読んでいただくことで、「自社が抱えている課題をデジタルマーケティングによってどのように解決していけるのか」を理解していただくことができると思います。

一口にデジタルマーケティングといっても施策は多岐に渡ります。デジタルマーケティングの領域は下図のように非常に幅広く、どの施策を進めるのかによって得られる効果は変わってきます。本記事では、現在抱えているマーケティング課題に合わせて、採るべき最善の施策と、その施策をどのように進めていくことで課題解決につなげていくのかについて解説します。

デジタルマーケティングの領域と解決できる課題

デジタルマーケティングの施策と解決できる課題

課題1.新規顧客の獲得単価を下げる

マーケティング予算が限られる製造業にとって、新規顧客獲得に要する単価は可能な限り下げたいものです。ここでは、デジタルマーケティングにおけるさまざまな施策の中から、顧客獲得コストを最も引き下げたい場合に採るべき施策について解説します。

以下のような課題を持つ製造業者におすすめ

  • 既存顧客からの売上が徐々に減ってきており、新規顧客獲得の必要性に迫られている
  • マーケティング予算が限られており、なるべく効率よく新規顧客獲得を実現したい
  • 展示会など既存の顧客獲得手法だけでは目標とする顧客獲得数を達成できない

新規顧客単価を下げるための手法

これからデジタルマーケティングに力を入れていく製造業は、明らかに後発となってしまうため、競合性の高い市場に身を置いても勝機を見出すことは難しいです。そんな状況下で成果を上げるためには「購買フロー後期段階のユーザーを狙う」ことが重要となります。

購買フロー後期段階のユーザー

決められた予算の中で慎重に購買活動が行われるBtoBの顧客にとって、購買活動は以下のようなフローで行われるケースがほとんどです。効率的に新規顧客獲得を行いたい場合、購買フローの後期段階のユーザーにターゲットを絞り集客することができる、SEO対策やリスティング広告を中心にマーケティングを進めていくことをおすすめします。

新規顧客の獲得単価を下げる場合のアプローチ方法

  • 他の営業手法よりも高い費用対効果を目指すために、なるべくターゲットを細かく絞る
  • 購買フローの後期段階のユーザーが使用する検索キーワードにターゲットを絞り、対策を行う
  • 具体的な施策としては、SEO対策やリスティング広告で購買フローの後期段階のユーザーへのアプローチ

課題2.ブランディングを向上させる

BtoBのビジネスモデルが中心の製造業にとって、自社の知名度を高める機会になかなか恵まれず、ブランディングに課題を置いている企業も少なくないと思います。ここでは、どうやって自社の知名度を上げ、自社のブランディングを高めるためにデジタルマーケティングを進めていけばいいのかについて解説します。

自社の知名度を上げるメリットとして、潜在顧客へのリーチが挙げられます。潜在的なニーズを持つユーザーのニーズが顕在化したタイミングで第一想起される会社になることができれば、中長期的に新規顧客獲得につなげることができます。

以下のような課題を持つ製造業者におすすめ

  • 顕在ニーズを持つ見込顧客の獲得は十分にできている
  • 顧客の母数を増やすために潜在見込顧客へのアプローチを行いたい
  • 潜在見込顧客のニーズが顕在化したタイミングで第一想起される会社を目指したい(〇〇と言えば「△△(会社名)」という状況を作り出す)

ブランディングを高めるための手法

ブランディング(第一想起される会社)を目指すためのアプローチは課題1の「新規顧客の獲得単価を下げる」場合とは真逆となります。すぐに顧客化できる購買フロー後期段階のユーザーをターゲットとするのではなく、初期段階の「まだニーズが潜在的なユーザー」をターゲットに設定します。

購買フロー初期段階のユーザー

潜在ユーザーが情報収集する際に役立ちそうなコンテンツを企画して情報発信することで、少しずつ自社の認知度を高め、いざ「ニーズが顕在化したタイミング」で第一想起される会社になることができれば、競合他社を出し抜き一番最初にお声がけいただけるでしょう。

自社のブランディングを高めたい場合のアプローチ方法

  • 購買フローの初期段階のユーザーにターゲットを絞り、関心を持つコンテンツを企画・制作する
  • コンテンツマーケティングやSNSマーケティングを使い情報を発信することで、ユーザーを囲い込む(資料DLなどでリード化したり、SNSのフォロワーにする)
  • 囲い込んだユーザーにメルマガなど定期的な情報発信を行い、少しずつ自社の認知度を高めていく

課題3.技術の用途開発

同じ技術を同じ市場へ提供し続けると、市場の成熟化や競合企業の増加により、技術の提供価値がどうしても下がっていってしまいます。そのような状況を打破する手法として、既存技術を異なる市場へ展開する「技術の用途開発」があります。技術の用途開発をデジタルマーケティングの中で実現していくための手法について解説します。

以下のような課題を持つ製造業者におすすめ

  • 特定の業界で一定以上のシェアを獲得している
  • 同じ技術を同じ市場に提供し続けたことで技術の価値(売値)が下がっている
  • 既存技術を違う分野へ用途開発を行い、技術を高く買ってもらいたいと考えている

技術の用途開発を実現するための手法

用途開発マーケティングの難しさは、一般的なマーケティングとは進め方が大きく異なる点にあります。一般的なマーケティングでは、初めに顧客ターゲット(ペルソナ)を設定することがほとんどです。しかし、このやり方だと確実にターゲットに情報が届きやすいというメリットはありますが、ターゲット外のユーザーには情報が届きづらく、あくまで自社で想定できている用途に開拓できる顧客が留まってしまいます。

自社でも想定できていない技術の用途ニーズを持つ顧客を開拓するには、さまざまな分野の技術者に満遍なく自社の技術を知ってもらう必要があります。そのためには、まず技術をMFTフレームワークなどを使い要素分解します。それからWebコンテンツを制作し情報発信することで、さまざまな角度から情報探索する技術者へ、満遍なく技術情報を知ってもらう機会を見出すことができます。

技術の用途開発を実現するためのアプローチ方法

  • MFTフレームワークなどで技術を要素分解する
  • 分解した要素ごとに検索需要を調査し対策する検索キーワードを決める
  • 検索キーワードで上位表示できるようなコンテンツを制作

用途開発マーケティングの進め方

用途開発マーケティングについては以下の記事もご覧ください。

課題4.既存リードの掘り起こし(顧客化)

デジタルマーケティングが定着する前の製造業の顧客開拓手段として最も主流なのは「展示会の出展」でした。しかし、展示会で獲得できる名刺のうち、すぐに商談に持っていけるのは1割にも達しないというデータもあり、大半を顧客化できずに終わってしまうケースがほとんどです。

しかし、展示会の開催中もしくは会期終了直後に商談化できなかった見込顧客でも、展示会に来場した当時はニーズが潜在的であったものの、時間が経つにつれニーズが顕在化して商談化できる機会が訪れることがあります。そのようなタイミングを逃さずに既存リードを顧客化することも、デジタルマーケティングで実現できます。

以下のような課題を持つ製造業者におすすめ

  • これまでに営業活動で獲得した名刺情報が活用できていない
  • 展示会出展の費用対効果を最大化したい
  • 所有しているリード情報を活用し新たな顧客を開拓したい

既存リードを顧客化するための手法

ニーズが潜在的なユーザーに対し、自社の製品・技術に興味を持ってもらい商談化するためには、ニーズが潜在的なユーザーへ役立つコンテンツやニーズを育成するようなコンテンツを制作し、定期的にメールマガジンなどで情報を配信していきます。

この際にマーケティングオートメーションを使えば、どのリードがメールマガジンを開封してくれたのか、製品紹介ページへアクセスしてくれたのか、資料をダウンロードしてくれたのかなどが可視化されスコアリングされます。スコアの高まったタイミングで営業マンから直接リードへアプローチを行えば、効率よく商談化することが可能です。

既存リードを顧客化するためのアプローチ方法

  • マーケティングオートメーションツールを使い、名刺情報をデジタル化
  • リードに対し定期的にメルマガなどで定期的に情報発信
  • 資料ダウンロードやリードスコアが高まったタイミングで営業マンから直接アプローチ

課題5.既存顧客のフォロー

これまでにご紹介した課題は「新規顧客の獲得」に関わるものばかりでしたが、既存顧客からの取引量を最大化させるための手段としてもデジタルマーケティングは活用できます。社歴の長い製造業者ほど、営業の中心が既存顧客のフォローである場合も少なくないと思います。しかし、コロナ禍によって対面営業が難しくなり悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。

そんな既存顧客フォローを効率化する手段として、デジタルマーケティングをどのように活用するのかについて解説します。

以下のような課題を持つ製造業者におすすめ

  • 営業リソースが少なく既存顧客のフォローが十分にできていない
  • 既存の顧客フォローの方法だと属人的で営業マンによる生産性の偏りが大きい
  • コロナ禍になり、既存顧客への定期的な訪問フォローができなくなった

既存顧客のフォローをデジタル化するための手法

長年に渡り取引を行っている既存顧客であったとしても、自社が取り扱っている製品・技術すべてを知っているとは限りません。まずは自社の取り組みを幅広く認知してもらうためにもメールマガジンなどで定期的な情報発信を行いましょう。

既存顧客営業で大きな成果を挙げる営業マンの共通点として「顧客の買い気をつかむのが上手い」ということが挙げられるかと思いますが、これをマーケティングオートメーションツールの活用により実現していきます。

マーケティングオートメーションツールを使い、顧客の興味関心をスコアリングすることで、これまでは目に見えなかった顧客の買い気を可視化し、顧客フォローに要するコストを下げるとともに、営業マンによる生産性の偏りを減らすことができます。

メールマガジンなどで定期的な情報発信を行うとともに、ウェビナーを開催したり展示会出展などの告知をしたりして、直接コミュニケーションが取れる機会を作り出すのも効果的です。

既存顧客フォローをデジタル化するためのアプローチ方法

  • マーケティングオートメーションツールを使い、顧客情報をデジタル化
  • 既存顧客向けに定期的にメルマガなどで情報発信を行う
  • 新製品・技術の資料をダウンロードしたタイミングやリードスコアが高まったタイミングで担当営業からフォロー

以上、参考になりましたでしょうか。テクノポートでは、お客様の課題に合わせて最適なデジタルマーケティング施策を考え、施策実行までお手伝いすることが可能です。今回の記事で取り上げた課題でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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中小企業でも無料から始められるマーケティングオートメーションツール4選

はじめに

近年、ホームページを通した集客が重要になっています。ホームページのアクセス解析にマーケティングオートメーションツールの導入を検討しているけれど、初期費用や月額の費用が高く、断念しているケースも多いのではないでしょうか。今回は無料、もしくはコストを抑えて始められるマーケティングオートメーションツールを紹介します。

マーケティングオートメーションとは?

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を可視化し、業務を自動化することで効率化を高め生産性を向上させるものです。一般的にマーケティングはリード(見込み客)情報の作成・収集、見込みの育成、見込み客の選定・見込み客への販売の3つのプロセスからなります。

詳細はこちらのリンクをご確認ください。

https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/24316

マーケティングオートメーションの平均コストは?

初期費用は平均して10万円程度、月額費用も10万円程度であるため、中小企業には金銭面でハードルが高くなってしまいます。一方で無料トライアルで使えるツールもいくつかあります。マーケティングオートメーションに取り組もうか悩んでいる人は、無料トライアルでどんなことができるのか試してみるのが良いでしょう。

詳細はこちらのリンクをご確認ください。

https://promote.list-finder.jp/article/marketing_automation/ma-function-cost/

マーケティングオートメーションの導入部分

一般的にマーケティングはリード(見込み客)情報の作成・収集、見込みの育成、見込み客の選定・見込み客への販売の3つのプロセスからなります。今回紹介するツールはリード情報の作成・収集が可能なものです。

無料で使えるマーケティングオートメーションツール「bownow」

無料プランがあり、ホームページに設置することで、自社のホームぺージのユーザーの行動を可視化できます。たとえば、ホームページを見た企業名や訪問した人数がわかります。また、訪問者を企業ごとや期間ごとでの絞り込み機能もあります。さらにホームページへのフォームの作成や埋め込み機能もあり、お問い合わせや資料請求などのフォームを作成して、リード情報を収集可能です。

詳細はこちらのホームページをご確認ください。

https://bow-now.jp/

無料版の制限内容

無料版で使用できる機能を何点か紹介します。

  • リード数:100件
  • PV数:~50,000PV(有料機能でも30,000円までは~50,000PVまでです)
  • 1日のメール送信数上限:200件

無料版であるため機能は制限されますが、お試しで使用し使い心地を確認するのもいいでしょう。詳細はこちらのホームページをご確認ください

https://bow-now.jp/price/

従量課金制のマーケティングオートメーションツール「Kairos3」

テクノポートでも利用しているマーケティングオートメーションツールで、中小企業向けにカスタマイズされたツールです。ホームページへの設置で見込み客の動きを可視化できるのはもちろん、複数のフォームも作成可能です。リードのタグ情報(業種や地域、役職などの基本情報)によって、ターゲティングメールマーケティングをすることもできます。

https://www.kairosmarketing.net/marketing-automation

最低料金プランの制限内容

課金制のツールでも、月額費用によって利用内容は異なります。

最低料金のプランにおける仕様を何点か紹介します。

  • リード数:100
  • PV数:~5,000PV
  • 月間メール送信数:1,500件

詳細はこちらのホームページをご確認ください。

https://www.kairosmarketing.net/marketing-automation

15日間無料トライアルもある従量課金制のマーケティングオートメーションツール「GENIEE MA」

GENIEE MAは無料トライアルが可能なツールです。BtoB向け、BtoC向けと顧客の対象によって機能を選択できます。一般的なリード管理やホームページの解析はもちろん、メールやLINEを使用した配信機能も備えています。

詳細はこちらのホームページをご覧ください。

https://ma-jin.jp/

料金プランは1通りです。月ごとの上限数は以下の通りです。

  • リード数:60,000
  • メール配信数:70万通
  • LINE配信数:10万通

また、オプション機能として、Webプッシュ機能やポップアップが搭載されています。詳細はこちらのホームページをご覧ください。

https://ma-jin.jp/pricing/

HubSpot

無料で始められるプランがあり、無料プランでもフォームの作成やメールマーケティング、ウェブチャットのサービスなどを受けることができます。有料プランも月額5,400円と、かなりコストを抑えたプランもあります。

https://www.hubspot.jp/

まとめ

マーケティングオートメーションの導入コストやコストを抑えて始められるツールを紹介しました。ホームページからの集客効率を向上させたい方は、まずは無料版のマーケティングオートメーションツールを利用してみてはいかがでしょうか?

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製造業がマーケティングオートメーション(MA)ツールを導入すべき理由

フリーランスWebライターの志水です。過去にものづくりエンジニアをしていた経験を活かし、技術系記事のライティングやインフォグラフィック制作をしています。

本記事は、動画のまとめ記事です。テーマは、「製造業がマーケティングオートメーション(MA)ツールを導入すべき理由」です。

最近、マーケティングオートメーションツールを導入する企業が増えています。なぜ導入する企業が増えているのか、マーケティングオートメーションツールを導入するメリット、機能、使い方からその導入事例までを紹介していきたいと思います。

【講師】
カイロスマーケティング株式会社
コンサルタント 近藤裕美

【経歴】
新卒で人材系の企業に就職し、中小企業の新規開拓営業や求人広告制作、採用活動のフォローを担当。その後、マーケティングオートメーションKairos3を開発・販売するカイロスマーケティング株式会社にジョイン。
現在は、オウンドメディア【マケフリ】の記事執筆やメルマガ作成、セミナー運営などを中心としたマーケティング活動に取り組んでいる。

動画はこちらから

マーケティングオートメーションツールとは?

Marketing business concept on the virtual screen.

 

マーケティングオートメーションツールとは、商談見込みの高い顧客を発見するためのITツールです。マーケティング業務の効率化のみではなく、営業活動の効率化にもつなげていくことが可能です。

マーケティングオートメーションツールの機能

マーケティングオートメーションツールには、大きく分けて以下の4つの機能があります。

  1. 顧客と出会うための機能
    ・フォーム
  2. 顧客情報を管理する機能
    ・タグ
    ・イベント管理
  3. 顧客と接触するための機能
    ・メール配信
    ・シナリオ配信
    ・セミナー運営
  4. 顧客の興味の度合いを判断する機能
    ・行動履歴
    ・スコアリング

これらの機能を使用することで、時間と手間をかけずに多くの顧客と接点を持つことができます。さらに、顧客の興味関心が高まったタイミングで営業活動につなげていくことが可能になります。

営業管理ツールとの違い

マーケティングオートメーションツールとよく比較されるものとして、SFAやCRMといった営業管理ツールがあげられます。
これらの違いですが、それぞれのツールが担当する営業活動が異なります。

営業管理ツールが担うのは、商談が生まれて契約してもらうまでのフェーズで、マーケティングオートメーションツールが担うのは、商談を生み出すまでのフェーズです。

導入する企業が増えている背景

ここからは、マーケティングオートメーションツールを導入する企業が増えている3つの背景を解説していきたいと思います。

過去の名刺がそのまま

展示会や営業活動で過去に顧客と名刺を交換したものの、活用できずに眠っているという課題を抱えた企業が多いです。

購買行動の変化

インターネットの普及により、買うという決断をするまでの期間が長くなっています。各自インターネットで情報収集をする時代であり、Web全体でのマーケティング戦略が必須となってきているという背景があります。

対面での営業ができなくなった

新型コロナウイルスの影響で、対面での営業が難しい状況になりました。これにより、各企業がデジタルマーケティングに軸足を置く必要性が出てきています。

Kairos3の特徴

カイロスマーケティング株式会社が提供するマーケティングオートメーションツールである「Kairos3」の特徴について、解説します。

使いやすい画面

Kairos3は、シンプルなUI(ユーザーインターフェース)であり、直感的に操作しやすい設計になっています。マーケティングオートメーションツールを初めて導入する顧客や、ITツールが苦手な顧客でも、安心して導入することが可能です。

充実したサポート体制

電話対応や活用するためのミーティングなど、サポート体制に力を入れています。どのように使えば成果に繋がるのか悩んだ際に相談できる体制が整っています。

マーケティングオートメーションツールを導入するメリット

マーケティングオートメーションツールを導入することで、どのようなメリットが得られるのかを解説します。

いつ誰にアプローチすべきかわかる

スコアリングの機能を使用することで、顧客の興味の度合いを点数化することができるため、どの顧客が自社に興味を持っているのか一目でわかります。

これにより、いつ誰にアプローチすべきかが明確になり、営業活動の優先順位を正しくつけることができます。

どのようにアプローチすべきかわかる

顧客の行動履歴を元に、提案内容をよりパーソナライズができます。これにより、各顧客にどのようにアプローチすれば効果的かがわかり、結果として契約に結びつきやすい営業を行うことが可能です。

導入前の注意点

マーケティングオートメーションツールを導入する前に、注意点を確認しておきましょう。

自社Webサイトの構成

マーケティングオートメーションツールは自社のWebサイトを持つことで、多くの効果が期待できます。さらに、内容ごとにページを分ける構成にすることで、顧客の興味の範囲を推測しやすくなります。

導入しただけでOKではない

マーケティングオートメーションツールは、導入するだけですぐに成果がでる魔法のツールではなく、コツコツ継続することで効果を発揮します。例えばメルマガなど、一度送って終わりではなく、継続して配信していくことが重要です。

マーケティングオートメーションの成功事例

ここからは、マーケティングオートメーションツールを導入して、成功した企業の事例を紹介します。

メルマガから新規商談につなげた事例

食品添加物の開発販売を行う製造業の事例です。新規開拓で訪問営業をしていましたが、非効率だと課題に感じていたそうです。

そこで、マーケティングオートメーションツールを導入し、メルマガに営業担当者名を差し込んで毎月配信。顧客と営業担当者の接点を保つことが可能になりました。これにより、メルマガから返信40件、新規商談5件が生まれる成果につながったとのことです。

ウェビナーから商談・受注につなげた事例

食品原材料の製造・販売を行う製造業の事例です。コロナ禍で訪問や展示会ができなくなり、提案機会が減少していることを課題に感じていたそうです。

そこで、マーケティングオートメーションツールを使用し、ウェビナーの運営業務(集客メール、出欠管理、フォローアップ)を効率化。これにより、ウェビナーから商談・受注に繋がる流れを作ることができたとのことです。

スコア活用で問い合わせ数がUPした事例

最後は、精密板金加工事業を行う製造業の事例です。県外の顧客や新規顧客からの問い合わせがほぼないという状態を、課題に感じていたそうです。

そこで、マーケティングオートメーションツールを使用し、展示会で出会った顧客にメルマガを配信。スコアが高まった顧客には、電話でもアプローチを行いました。これにより、県外からの問い合わせ増加に繋がったとのことです。

これからマーケティングオートメーションを導入する方へ

マーケティングオートメーションツールは非常に多機能ですが、初めから色々な取り組みを始めようとすると、いっぱいいっぱいになりがちです。自社に必要な部分を小さく始めて、継続していくようにしましょう。

気負わずにマーケティング活動を楽しむ気持ちで始めていただけると幸いです。

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製造業のマーケティングオートメーション成功事例

製造業勤務、機械系エンジニアライターの藤田です。マーケティングオートメーションは効率的に受注するための仕組みです。BtoB製造業においても多くの企業が活用しています。今回は、マーケティングオートメーションを活用している製造業の事例を紹介します。

マーケティングオートメーション(MA)とは

マーケティングオートメーションについて簡単に説明します。

言葉の定義、MAの重要性

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を効率化し生産性を高める仕組みです。マーケティングのさまざまな活動やユーザー行動を可視化できるためとても重要です。また、営業区と関連区が効率的にコミュニケーションをする機能もあります。例えば、まずインサイドセールスの部隊が広告を打つなどして、顧客の興味関心を高めます。その後、営業区に情報を渡して営業活動をしてもらうという使い方もできます。

マーケティングオートメーションツール

MAツールは、営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)システムを補うために開発されました。効率よくセールスを行えるツールですが、マーケティングに関する専門的な知識がないと使いこなしが難しいです。代表的な国産のMAツールは、Salesforceの「Pardot」や、Innovation & Co.の「List Finder」、カイロスマーケティングの「Kairos3」などです。

製造業での事例

MAツールをうまく活用している製造業の事例を紹介します。

シュナイダーエレクトリック

シュナイダーエレクトリックは、インフラ関連の電気製品やソリューションを提供するメーカーです。

従来は、社内にさまざまなITシステムやツールがあり複雑化していました。複数のシステムを一本化するためにMAを導入しました。MAによって統合されたので、顧客の情報を効率よく共有できるようになりました。また、営業活動の可視化もでき、各顧客に対して関連区とコミュニケーションを取ることができます。営業担当者が更新した情報をリアルタイムで上司が閲覧できるので、アドバイスや指示などのスピードが上がり業務効率化を実現しています。

荏原製作所

荏原製作所は、ポンプなど産業装置のメーカーです。

会社の規模を拡大するにつれて、営業担当者がそれぞれのやり方で活動をするようになっていたため、MAを活用しました。営業のやり方、ツールなどを統合して効率化を図っています。また、営業事務活動などもシステムを統合して仕事を標準化しています。例えば、営業担当者が見積書の作成などに多くの時間を割かないように、営業事務の担当者を設置して、MAツールで共有しています。営業担当者は見積書を作成するためにいったん会社に戻らなくてもよく、仕事の流れがスムーズになっています。

アンリツ

アンリツは、電気機器、計測器などを製造・販売するメーカーです。

従来は、顧客に対して必要なタイミングで情報をインプットできていませんでした。その解決策としてMAを導入しました。アンリツはマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスそれぞれの活動を可視化し共有しています。例えば、メルマガ配信者のリストと営業区が持っている顧客リストを照らし合わせて、興味がありそうな顧客にコンタクトを取りやすくしています。経験の浅い若手であっても、MAツールでさまざまな顧客の情報を確認できます。そのデータをマーケティングや営業活動に活用しています。

ヒューテック

ヒューテックは、製造業向けの検査装置を製造・販売するメーカーです。

ヒューテックでは営業担当者が減ったため、マーケティングや営業活動を自動化して効率よく業務を進めなければなりませんでした。そこでMAを導入しました。展示会などで得たリード情報をすぐに関連区と共有したり、顧客のWEBページへのアクセス履歴を紐づけて見込み顧客を発掘したりしています。MAを活用して見込み顧客へアプローチし、新規商談獲得につなげています。

阿智精機

阿智精機は、食品製造の機械や治具、医療機器などの製造・販売を手がけています。

MA導入前は、販路拡大や展示会で得たリード情報をうまく活用できておらず、継続的な営業活動ができていませんでした。そこでMAを導入して、効率よくメルマガ配信をして顧客に情報を提供しています。MAツールを使って顧客のWEBページ閲覧数を一覧で管理したり、メルマガ開封率を可視化したりしています。顧客にコンタクトをとる際には、行動履歴から興味がある内容を確認しています。 あらかじめ顧客の興味を把握していれば、効果的な提案ができるので受注率が高まります。

まとめ

マーケティングオートメーションをうまく活用しているBtoB製造業の事例を紹介しました。ほかにもたくさんのBtoB製造業で導入されています。どの事例も営業活動を可視化して情報共有をすばやくし、効率よく業務を進める狙いがあります。その結果、受注率も上がるでしょう。BtoB製造業にとっても有効な仕組みなので、MAを活用してビジネス拡大を目指していきましょう。

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マーケティングオートメーションまとめ

フリーランス・マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回は、近年国内の製造業での導入が進んでいる「マーケティングオートメーション」を取り上げます。

本記事では、製造業が導入すべき理由や、主なツール、業種別のおすすめなどをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

マーケティングオートメーションとは?

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を可視化し、業務を自動化することで効率化を高め生産性を向上させるものです。見込み客(リード)の情報を管理し、コミュニケーションによって興味関心を高め、購買の確度を高めて営業に引き渡す仕組みを構築します。リード情報の管理とコミュニケーションの自動化を行う、さまざまなデジタルツールが増えてきました。

製造業が取り組むべき理由

マーケティングオートメーションが日本で導入されはじめたのは、2010年に入ってからです。当初はIT企業を中心に導入されていましたが、ここ5〜6年の間に製造業でも浸透しつつあります。製造業の間で一般に普及されるようになった背景には、インターネットの普及によって、顧客の購買行動が変化したことがあります。

購買行動の変化としては主に2点。ひとつは情報収集方法です。従来、B2Bの領域では、製品やサービスの情報は、営業から提供されることが一般的でした。当時インターネットはありましたが、掲載されている情報はかなり限定的で最新情報を得ることは困難でした。

しかし、現在は多くの情報をネットで収集できるようになりました。企業のメルマガに登録すれば最新の製品や技術情報を定期的に入手できます。第一線のエンジニアが登壇するセミナーも常時開催されています。開発製品のデモさえ動画で閲覧できるのです。そのため購買担当者は、営業から直接情報をヒアリングする必要が薄れてしまいました。

その結果、営業がアプローチする前に水面下で検討を進めている傾向が強くなっています。CSO Insightsの調査によると、企業の購買担当者の約7割は営業される前に製品の検討段階を終えており、半数がなにを買うか特定しています。つまり、営業が連絡した時には「もうある程度決めてしまっている」ので、巻き返しが難しいのです。

もうひとつの変化は、企業の開発管理体制にあります。製品企画の検討プロセスが複雑になり、マネジメントがトップダウン型からボトムアップ型に切り替わっていることです。

従来のトップダウン型では、キーマンは製品開発の主導する立場でした。営業はキーマンとの関係性を構築できていればその企業の製品開発の情報やニーズをがっちり押さえられていました。

一方、ボトムアップ型の体制では、キーマンは中核製品には深く関与しますが、派生製品の詳細までは目が届きにくい傾向にあります。こうした製品の選定には、営業と日ごろ接点がない実務担当者が担当します。そのためキーマンを押さえているだけでは、ニーズを拾いきれなくなってしまうのです。

マーケティングオートメーションツール

マーケティング業務を自動化するツールの大半は、アメリカが発祥地です。もともとは、営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)システムを補完するものとして開発されました。効率的にセールスを行うためのツールとして、米国内ではかなり早い段階で普及しました。そうした経緯もあり、ツールは米系のITベンダーのものが多くなっています。

一方、高度な専門知識がないと使いこなすのが難しく、有料のベンダーサポートを前提とするものも少なくありません。さらに、言語の壁もあります。現在は、使い勝手のよい国産のMAツールも製品化されています。ツールを使う目的・方針を明確化した上で選定するといいでしょう。

ここでは、B2Bの製造業で実績のある国内外の主なツールを紹介します。

Kairos3 (カイロスマーケティング株式会社)


引用:https://www.kairosmarketing.net/

Kairos3は、初期費用は1万円、月々6,000円から始められる国産マーケティングオートメーションツールです(*)。ユーザーの使い勝手を第一に開発されており、マニュアル一体型で直感的にわかる画面設計になっています。

Webサイトに計測タグを埋め込めば、即日利用も可能です。サポート費用は無料です。手軽に導入でき、すぐに使えるツールとしておすすめです。

*) 2021年4月より月額費用の最低価格が15,000円に価格改定される予定です。

List Finder(株式会社Innovation & Co.)


引用:https://promote.list-finder.jp/

List Finderは、B2Bに特化した国産マーケティングオートメーションツールです。月額3万9,800円からという低価格で、リード管理、メール配信、LP作成、見込み客の評価、営業連携までの基本的機能をカバーしています。シンプルで使いやすい操作性と、無料サポートが魅力です。名刺管理ツールのSanSanやSFDCとの連携もできます。

Salesforce Pardot(株式会社セールスフォース・ドットコム)


引用:https://www.salesforce.com/jp/products/sales-cloud/features/marketing-automation-software/

Salesforce Pardotは、顧客管理(CRM)システムのトップベンダーによるマーケティングオートメーションツールです。営業支援や顧客管理など他ツール間のシームレスな連携とデータの統合管理に強みがあります。

メールなどのマーケティング施策に対する投資対効果(ROI)を分析でき、営業活動全体を評価してプロセスのボトルネックを明らかにするライフサイクルレポートなど、マネジメント機能が充実しています。

HubSpot (ハブスポット社)


引用:https://www.hubspot.jp/

HubSpotは、2005年に開発されたインバウンドマーケティングのプラットフォームです。リード獲得からセールスまでのマーケティングファネルを一括で管理できます。顧客管理ツール「HubSpot CRM」と営業支援ツール「HubSpot Sales Hub」ももっており、ひとつでセールスマーケティングの全プロセスを統合管理できるのが特徴です。リード管理と簡単なメールコミュニケーション機能は無料で使えるので、中小企業でも導入しやすいでしょう。

業種ごとのおすすめツール

見込み客のリアルタイムの行動に合わせ、インテリジェントなコミュニケーションを可能にする高機能で魅力的なツールはたくさんあります。しかし、高度すぎてツールを使いこなせず、費用だけかかってしまうケースも珍しくありません。

例えば、マーケティングオートメーションで営業活動を効率化する上で重要な施策のひとつである「営業の名刺情報のデジタル化」。やり方次第ではかなり重い問題になります。

見込み客(リード)情報は、名刺情報とメルマガ登録データなどのハウスリストを統合管理する必要があります。しかし、このデータ管理の精度を追求すると、かなりの労力とお金がかかってしまいます。

個人が登録するデータは、各自が思い思いに入力しており、正確ではありません。データ統合による重複を除く「名寄せ」が必要です。情報は、漢字、平仮名、カタカナ、ローマ字が混在し、略称が使われることもあります。

例えば、先に挙げたベンダーの名前ひとつとっても、「株式会社セールスフセールスフォース・ドットコム」とフォームに登録せず、「セールスフォース」や「Salesforce」と登録するかもしれません。同じ社名なのに、10種類以上の別の会社が見かけ上存在することもよくあります。

これをひとつの社名に統合する作業は容易なことではありません。組織名の変更はよくありますし、M&Aで社名が変わることさえあります。何十万件のデータをリアルタイムで精査して統合していくのは非現実的です。

営業情報ツールを使う目的・方針を明確化した上で、最適なツール選定をする必要があります。目的は業種・業態によってある程度傾向が分かれてきます。ここでは、業種別にどんなツールがおすすめかを紹介します。

加工業

加工業の場合、多くの顧客を少ないリソースで対応しなければならないケースがあります。常時取引がある顧客はよいかもしれませんが、休眠顧客の掘り起こしはマンパワーが必要です。

こうした休眠顧客に向けた施策としては、メルマガなど定期情報発信で信頼関係を構築することが有効です。また、オウンドメディア上で、顧客が必要なときに資料請求や問い合わせを促すプル型の仕掛けを設ける手段もあります。

実際に実施している企業もたくさんありますので、今の延長上で活用できるでしょう。営業側は顧客の方からのアクションをトリガーとして効率的に業務を行えます。

現在はどのMAツールでもそうした機能はあります。複数商材・拠点での運用や、自社CRMシステムとのデータ連携など、複雑な連携が必要でないなら導入は簡単です。知識がなくても操作できるものを検討するのがいいでしょう。

メーカー

BtoB製造業では、潜在顧客に対する将来の種まきと、既存顧客の刈り取り効率化や顧客満足度の向上でコンテンツマーケティングが行われています。複数の製品、サービス、地域ごとの拠点があり、それらの間で相互連携しなければならないケースも多々あります。営業、マーケティング、開発事業部など関係部門間の調整だけでも一大業務です。

また既存の顧客管理システムとの統合まで視野に入れて検討しなければならないこともあるでしょう。そうなると、高度なデータ統合管理とシステム間連携が必須になります。

業態や規模、目的にもよりますので、一概にひとくくりにして語るのは適切ではないかもしれません。もし上記のような要素がある場合には、営業管理システムとの連携に強く、サポート体制が充実したベンダーを選定することをおすすめします。

商社

商社では、近年個々のコンポーネンツの単品売りから、システム化・パッケージ化したソリューション提案型の営業へと舵を切っている傾向があります。顧客が抱える課題に対して、「モノ」だけでなく付加価値として「機能・サービス」を売らなければならない時代になったと考えられるでしょう。

そうした時代に求められるのは、顧客の潜在ニーズをあらゆる角度から情報収集することです。そして、段階的に確度を上げていくための柔軟なマーケティング・キャンペーン設計が必要になります。

こうした用途では、動的セグメンテーション・キャンペーン機能を兼ね備えたツールがいいでしょう。様々なセグメント、検討プロセスにあるユーザーを動的にセグメンテーションし、働きかけることが有効と考えられます。

例えば、個人情報が取得できていない「未知」のユーザーに対しアプローチすることで、思わぬ潜在ニーズを発見できるかもしれません。また、WEBサイトの回遊行動やイベント参加状況などいろいろな確度から追跡し、自動的に最適なキャンペーンを割り当てられる機能があると効率的にユーザーを次の段階に誘導できます。

まとめ

マーケティングオートメーションツールは、営業業務の効率化や潜在顧客の確度見極めの可視化ツールとして有用です。ただし、導入には時間とお金がかかります。目的とゴールを明確にしない状態で安易にツールを導入してしまうと、本来の目的である業務の効率化につながらず、逆に非効率になってしまうこともあります。

あれもこれもと手を出さず、まずは「なにがやりたいのか」をよく見極めてから検討することをおすすめします。

テクノポートではコンテンツマーケティング支援の一環として、ツール活用のアドバイスも行っています。お気軽にご相談ください。