ブランディングに欠かせない3つの条件とは?製造業・中小企業の小さく始める企業ブランディング(コーポレートブランディング)

新規顧客獲得!採用活動の充実!など、昨今企業ブランディングの重要性が今まで以上に高まっています。その理由は、新たな顧客からの受注や、優秀な人材の獲得に向けて、ターゲットから選ばれる企業になるためです。そのために各企業はさまざまな施策を展開しています。では、大手企業のように潤沢な資金や、余剰のあるマンパワーを持たない中小企業は、どのような施策を打つべきでしょう。

こんにちは。誇りある技術を持つ企業がシナジーを起こすブランディングC-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)代表の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

ブランディングで得るべきものは「企業に対する信頼」です。この記事では、小さく始めて大きく信頼を得ていくための企業ブランディングについて、欠かせない3つの条件などを挙げながら解説していきます。

ブランディングに欠かせない3つの条件

企業ブランディングを行う上で、欠かせない3つの条件があります。

【1】経営者の揺るぎない思い
【2】良い商品・サービス
【2】伝達チーム

1つずつ解説していきましょう。

【1】トップの揺るぎない志

企業ブランディングのスタートとなるのは「志」です。ブランディングではその過程の中で、さまざまな情報の中かから自社のあるべき姿を判断していくことの連続です。その上でトップの揺るぎない志が中心にあることは損得勘定ではない、企業の本質的な価値を見出すことができるのです。

【2】良い商品・サービス

弊社にブランディングのご依頼をいただくときに困ることがあります。それは、これと言って特徴もなく、改善も行われていない商品・サービスです。ブランディングで誤解されがちなのが、見た目を良くする=売れるようになるということです。たとえデザインを良くしてもそれは見せかけです。初回は依頼されてもリピートされることはないでしょう。ターゲットが「これは良かった」と思って再度購入したり、人に紹介する。そうした信頼の連鎖こそブランディングでは重要になります。ブランディングの大前提として、良い商品・サービスしかブランドになり得ないのです。

【3】伝達チームを作る

ブランディングをするには「良い商品・サービス」があることが必須条件ですが、逆にいうと業界おいて技術No.1のでなくても、競合他社との差異化は可能です。私がこれまで面談させていただいたクライアントの皆さんは、「志」を持ち、良い商品・サービスのため日々研鑽されている方ばかりでした。しかしそんな「つくる」ことに長けたクライアントの皆様の「伝える」ために割くリソースはつくることの1/10程度でした。つくる力が10だとしても、伝える力が1ではターゲットにその価値を伝達することができないのです。

「つくる」と「伝える」の両輪体制を持つ必要性

景気の良かった時代は、「つくる」ことだけやっていれば良い時代もありました。社会全体の役割分担が自然に形成され、「つくる人」「売る人」「伝える人」がそれぞれ分業し、みんなで協力し合って日本経済を回していました。その名残で、今でも日本には「つくる事」にのみ特化した会社がとても多いのです。

かつてのように、経営資源を「つくる」ことだけに集中させていては、会社が良くなることは難しいのです。つまり、これからは自前の「伝達チーム」を持つことが、企業ブランディングの条件なのです。「つくる」と「伝える」の両輪体制を、自社でしっかりと持つことが、ブランディングの差異化要因をきちんと伝言することにつながっていくのです。

企業ブランドを強くする「フォーカス」

伝える力の強いメッセージには、フォーカス(焦点)が絞られているという共通点があります。ブランディングの導入期に失敗しがちなのが、アイディアをたくさん盛り込んだ「全部のせ企画」です。

例えば、営業部からは「自社サービスをわかりやすく、パッケージングしたキャンペーンを打ち出したい」というアイデア。開発部からは「新しく搭載された機能についてより詳しい情報を」といった実に様々なアイデアが出てきます。もちろんどの部署もブランドの為を思っての発言です。しかし、それらのアイデアを全て採用していった結果、伝える力の弱い「全部のせ企画」が誕生してしまいます。そして、この全部のせ企画の厄介な点が、社内誰からも異議が出ないと言うことです。社内メンバーからすれば自分たちの意見が盛り込まれた満足のいく内容かもしれません。しかし、本来伝えるべきであるターゲットにとって読み取りにくい難解なものになってしまいます。

もし企業ブランドを強くしたいと思っているのであれば、相手が最も受け取りやすい伝え方にフォーカスを絞ることが重要なのです。

「売りたい」という下心が、ブランディングを停滞させる

ブランディングを行うのは、商品やサービスの価値を高め購買意欲を高めることも一つの目的です。しかし「売りたい」「買って欲しい」という下心があることで、先に述べたようなフォーカスの定まらない「全部のせ企画」が生まれます。その結果は皆さんのご想像通り、NGブランディングの完成です。

ブランディングで得るものは「企業に対する信頼」です。信頼があるからこそ依頼され、継続的にビジネスパートナーとして選ばれることはビジネスの原理原則です。経営者は下心を捨て、フォーカスを絞ることを選ぶことが、ターゲットからの「信頼」を獲得する最短ルートなのです。

まとめ

「つくる」ことに長けた製造業だからこそ、「伝える」というもう一つの車輪を持つことで、経営を安定させ長く走らせていくことが可能になります。今回の記事を参考に、まずは現時点で自社がブランディングに欠かせない3つの条件を明確に持っているかをチェックしてみることから始めてみましょう。

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中小企業のリブランディング!自社の強みを売上につなげる3つの分析方法

みなさん、会社の売り上げを増やすためにどのような施策を行っていますか?これは、多くの社長が日々頭を捻っている事だと思います。それでも会社の売り上げを上げる戦略の基本はこの3つしかありません。

  1. 顧客「数」を増やす
  2. 顧客の「リピート」を増やす
  3. 顧客「単価」を上げる

これらは当たり前ではありますが、意識して行っている会社は意外と少ないのです。

こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディングC-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)代表の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

おそらく多くの会社が、ホームページを新しくしたり、SNSを開設したりしているのではないでしょうか。他にも、助成金や補助金を活用して新しい機器を導入するなどのさまざまな施策を行っていると思います。もちろん、どれも間違ってはいません。

ただし、施策を行う前に「現状の自社の強み」を理解しておくことで、その効果を最大化することができます。簡単に言うと上記の3つを意識的に攻略していくことができれば、自社の売り上げが自然と上がりやすい環境を構築していくことができると言うことです。

新規顧客獲得のコストは5倍

上記の売り上げを上げる3つの施策から、どれをやりますか?と聞くと、ここで多くの社長は「新規顧客を増やす!」と答えます。しかし、新規顧客・既存顧客からそれぞれ同額の依頼を受けるまでには、新規顧客にかかるコストは5倍と言われています。このコストというのはお金だけでなく時間も含まれます。そのため、新規顧客獲得ばかりに目を向けていると、少ない人数で回している社員や社長がヘトヘトに疲弊してしまいます。

そこで重要なことは、自社の強みを客観視して既存顧客・休眠顧客へ再度アプローチをかけたり、ホームページやSNSなどのブランディングを行うことです。

私はこの方法を「会社を再パッケージする」と呼んでいます。

①沿革を文字に起こす

自社の強みを掘り起こすのに、沿革を一度文字に起こすことが必要です。ここで重要なのが、沿革で書き出されたそれぞれの変革に対して、なぜそれを行ったのかも言語化することです。

ものづくり会社あるあるで、よく自社の技術的な部分、いわゆる「ハード」については理解してスムーズに説明ができても、仕事に対する姿勢を指す「ソフト」を説明するのが苦手な方がいます。ものづくりの仕事は、良い機械があればできるわけではありませんよね。相手のために仕事に向き合い、切磋琢磨したその結果、今のあなたの会社の技術があります。つまり「ソフト」があってこその「ハード」です。沿革を書き出しながら、自社の「ソフト」と「ハード」両方の強みを明文化していきましょう。

②お客様の声を聞く

長く付き合いがあるお客様であればあるほど、「理由なんてないよね」と言い合う取引があります。しかし、長い間他の会社に乗り換えられないのには、必ず理由があります。お客様も気恥ずかしさや、言語化に慣れていないことから、理由を引き出すのは難しいかもしれません。

そういった場合は、先ほどの沿革から導き出した自社の「ソフト」「ハード」の強みをアンケートにまとめ、チェックをしてもらうのも一つの方法です。

ここではお客様から、自社がどのような役割とし必要とされているのかを客観的に知る情報を集めることに注力しましょう。

③SWOT分析

SWOT分析とは、

  1. Strength=強み
  2. Weakness=弱み
  3. Opportunity=機会
  4. Threat=脅威

上記の4つのカテゴリーを視点にして、経営戦略や事業計画の現状分析を行う経営戦略策定方法です。目にしたことがある方や、実践したことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、SWOT分析の難しいところは、自社だけで行う場合、客観視が不十分になり分析する材料が正しく揃えられないことです。

そこで、今回のSWOT分析で行って欲しいことは、先に述べた

  • 沿革から導き出すソフト・ハードの強み
  • お客様の声

という客観的な実績を組み込んだ分析の実施です。この客観的視点が加わることで、自社の存在意義を正しく理解して、既存顧客・休眠顧客・新規顧客に伝えることができるようになるのです。

取引先にとってのかけがえのないパートナー企業へ

こういった話をすると、「そうは言っても取引先が倒産したり、受注量を減らしてきてるんです」という声が上がります。目まぐるしく変化する業界市場の中では、今まで会社の主力としていた商品が一気に必要とされなくなるケースもあります。

そういった場合は、お互いにとって前向きな相談をしてみてはいかがでしょう?

「今後はどのような製品にシフトチェンジしていくのか?」「そのためにうちで協力できることはないか?」「市場の動き的にこういった方向に挑む価値がありそう」といった前向きな相談です。これは、直接あなたの会社の売り上げを爆発的に上げるものではないかもしれませんが、この相談がきっかけで、かけがえのないパートナー企業になれるかもしれません。

ものづくりは1社だけで完結することは不可能です。是非あなたの会社でも自社の強みが伝わるリブランディングを行い、取引先にとってのかけがえのないパートナー企業になっていきましょう。

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