製造業が効果的な営業活動を行うためにできること(事例付き)

テクノポートの井上です。今回は製造業者が営業活動を効果的に行うためにできることを紹介します。営業活動とHPは、今では切っても切れない関係となっており、HPをどう営業に活用するかがメインのお話となります。もちろんHP以外にも多くの営業手段はあるので、HPでなければいけないということではありません。ただ、HPは製造業にとって「非常に効率が良い営業手段」であるため、掘り下げて紹介しています。

HPを活用した営業活動の成功事例を紹介

最初にいくつかHPを活用した営業活動の事例を紹介します。

有限会社ユニバーサル(制作日:2021/6)

目的が明確な問い合わせが増加。契約までの話が早く、お互い無駄な時間やエネルギーを使わずに済み、名刺代わりだったWebサイトが強力な営業ツールに急変。

営業 成功事例 ユニバーサル

(参照:有限会社ユニバーサル

株式会社モリセ精工(制作日:2018/12)

全く来なかったHPからの問い合わせが、リニューアル後は週2~3件ほどのペース。受注率は3割程度と以前に比べ大幅に上がり、狙っていた秘匿性の高い大手研究開発部門からの問い合わせも呼び込むことに成功。

営業成功事例 製造業 モリセ精工

(参照:株式会社モリセ精工

株式会社サイトウ工機(制作日:2016/11)

HPからの新規の問い合わせがほとんどない状態から、月5~10件ぐらいの新規案件をコンスタントに呼び込むことに成功。待っていても仕事の相談が入ってくる営業スタイルが完成。

営業成功事例 製造業 サイトウ工機

(参照:株式会社サイトウ工機

共通して言えることは、そこでしかできない特殊な技術を持っている会社はないということです。どのようなユーザーをターゲットにし、何を得意領域とし付加価値を提供するかを定義した結果、新規の問い合わせを呼び込むことに成功しています。

HPを使った営業が製造業と相性が良い理由

製造業とHPの相性が良いと言える根拠を説明します。

仕事が忙しいときにも営業ができる

「忙しいときにこそ種まきを」と言われるように、忙しいときでもHPは営業PRをしてくれます。

呼び込む型の営業スタイルが業界に合っている

自社製品を持たない受注生産がメインの場合、プッシュ型の営業は不向きです。既に頼んでいる業者がいるため、また、タイミングがとりづらいためです。HPならニーズのあるタイミングで向こうから問い合わせをしてくれるため、営業のハードルが格段に下がります。

異業種からの問い合わせも期待できる

HPを活用し、技術をPRすることで、自社の想定しなかった業界や用途で仕事が決まることもあります。

HPを営業として有効活用するための質問集

具体的にHPをどのように活用すればいいか、現状がわからない方も多いかと思います。

これからいくつかのHPに関する、いくつかのYES・NOの質問を投げかけます。NOとなった部分の理由を追及することで、自社のHPをよりよくするための糸口が見つかるはずです。

HPに関する質問

  • HPはありますか?
  • 自社の現在の事業内容に合っていますか?
  • HPからの問い合わせはありますか?
  • 検索キーワードで見られるように対策をしていますか?
  • アクセス状況を閲覧することはできますか?
  • どのようなキーワードで見られているか知ることはできますか?
  • 想定したキーワードの順位は10位以内にきていますか?
  • 他に想定していなかった期待できるキーワードがそこには含まれていますか?
  • 想定したキーワードで10位以内の場合、そこから問い合わせにつながっていますか?
  • 該当するページのコンテンツはユーザーの求める内容に応えられていますか?
  • 問い合わせがどのページから来ているかわかりますか?

問い合わせ対応に関する質問

  • 問い合わせの内容は自社が呼び込みたいこととマッチしていますか?
  • 問い合わせに対し、いつまでに、だれが対応するか決まっていますか?
  • 見積もり提出の前に受信した旨、製作対応可否や、見積もりをいつまでに提出することの連絡ができていますか?
  • 問い合わせ内容の顧客情報、問い合わせ内容の情報の管理はできていますか?
  • 見積もり回答した案件について、可否を最後まで追えていますか?
  • 見積もりNGだった場合にその理由までヒアリングできていますか?
  • 顧客情報を蓄積し、再度アプローチできる仕組みは作れていますか?

いかがでしたでしょうか?できていない部分を知ることができれば、なぜできていないかを考え、次に進めることができます。参考にしていただければ幸いです。どうすればいいかわからない場合には、弊社テクノポートにご相談いただければ、状況に合わせた助言ができます。

これ以降は製造業における現状と営業の必要性についてまとめております。ご存じの方も多い内容かと思いますので、その場合は読み飛ばしてください。

製造業の置かれている現状

  • 新型コロナウイルスの影響による業績低迷
  • 少子高齢化による人手不足による人件費の高騰
  • 加速するデジタルシフト
  • 安い労働力を求めたアジアへの生産拠点シフト
  • 世界情勢の不安定化によるサプライチェーンの寸断

何を機会、脅威と捉えるかは会社次第ではありますが、全体として日本の製造業の置かれている状況にはさまざまな課題があると言えます。

製造業の営業活動の必要性

受託加工という業態の特性(タイミング)

製造業界では、従来から依頼している発注先が存在します。より安価な発注先を探す場合もありますが、通常は特別な理由がない限り、新しい発注先を検討することはありません。新しい発注先を検討するタイミングや理由としては、従来の加工業者が遅れている場合や品質に問題がある場合、ボリュームを対応できない場合、後継者不足、発注リスクの分散などがあります。現在の発注先との関係が常に良好であるわけではないため、そのようなタイミングを見極めることは非常に難しいです。ほとんどの場合、「機会があれば」新しい発注先を検討することになります。

自社製品と比べてPRしづらい

自社製品の場合は、製品の特徴、メリット、デメリット、価格、他社製品との比較など、さまざまな情報を提示することができます。一方でサプライヤーの場合は、お客様から提供された図面に対して、製作可否、納期、コストを提示することが求められます。サプライヤー側から、それらが他社と比較して優位であるかどうかを判断することはできません。そのため、通常の製品販売営業よりも営業活動は困難です。

営業+技術ができる人が少ない

中小製造業の営業活動においては、営業力だけでなく、自社技術の理解も求められます。お客様から提供された図面などを見て、内容や状況を理解し、ある程度の可否判断を下せることは営業のスキルの一つであり、商談時にお客様の信頼を得るうえで重要です。

中小製造業では、こうした技術的な営業は経営者が担当することが多いため、営業という仕事に就いてもすぐに即戦力になることはまずないでしょう。時間をかけて、営業と技術の両方ができる人材を育てる必要がありますが、それには相応の労力とコストがかかります。

設備稼働力というキャパがある

製造業の場合は、保有する設備によって、稼働できる限界があります。そのため、需要があっても必ずしも受注できない場合があります。繁忙期に営業を行い、案件を獲得しても、そもそも製造ができない場合も少なくありません。営業側は、売上や顧客からの信頼などを考慮して、できる限り多くの案件を獲得したいと思っていますが、現場がそうした案件を受け入れない場合もあります。

閑散期に営業を行っても案件を獲得できない場合もある製造業は、仕事の波をコントロールすることが非常に難しい業界です。

営業活動の目的って?

営業活動の目的は、もちろん売上や利益の増加です。しかし、これは短期的な目的であり、あくまで数値化された目標と言えます。会社としての目的はその先にあり、例えば以下のようなことが挙げられます。

リスクの分散

取引がこの先も長く続く保証はないため、業界問わず取引先を増やし、取引先のバラつきを減らすことが重要です。

仕事の波の低減

繁忙期、閑散期に左右されず営業活動ができる仕組みをつくり、仕事の波を抑えることが欠かせません。

利益率の向上

顧客候補を増やし、不当なコスト協力を回避すれば、利益率の高い仕事を追求することができるようになります。

新しいビジネスのきっかけをつかむ

積極的に新しい案件に取り組み、自社事業の可能性を常に模索し、新しいビジネスのきっかけをつくることが重要です。

以上、製造業が営業活動を効果的に行うためにできることについて紹介しました。参考にしていただければ幸いです。

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製造業Webマーケティング事例8選(事例から学ぶ成功要因)

テクノポートの井上です。今回はBtoB製造業のWebマーケティング成功事例を、メーカーとサプライヤーに分類し8つ紹介します。また、そこから共通する成功要因について説明します。

サプライヤー成功事例

①株式会社富士産業

富士産業 成功事例

地域:東京都
事業内容:非鉄金属鋼材販売
従業員:10名
サイトURL:https://www.fujisanngyo.co.jp/

目的:新事業の製作金物事業での顧客開拓
マーケティング施策:Webサイトリニューアル、公開後の分析改善

Webマーケティングの成果

  • 製作金物事業が大きな売上の柱となる
  • 月30件前後の問い合わせ

成功のポイント

  • ターゲットの明確化:既存のお客様と競合しないようにデザイナーや建築事務所をターゲットに訴求。
  • ニーズと課題の明確化:図面無しからの製作に対応。
  • 提供価値の明確化:ヒアリング内容~簡単な図面作成、見積もり提案という流れで手間はかかるがニーズに応える。製造業者への問い合わせのハードルを下げる。かっこよいデザインではなく親しみやすいデザインを選定。ここなら相談できるかもという期待感を持たせる。

対策キーワード

製作金物2位、真鍮加工1位 など

②荒川技研株式会社

荒川技研 成功事例

地域:埼玉県
事業内容:樹脂試作
従業員:10名
サイトURL: https://a-giken.co.jp

マーケティング施策:Webサイトリニューアル、公開後の分析改善

Webマーケティングの成果

  • 問い合わせ数、大幅アップ
  • 異業種からの引き合い獲得
  • 取引社数が大幅増加

成功のポイント

  • ターゲットの領域特化戦略:樹脂試作に特化、試作に関連するキーワード、材質などの切り口で幅広く訴求ポイントを作りコンテンツ化事業領域を切削だけでなく、試作に必要な他工程も含めPRを行う(光造形、真空注型、アルミ鋳物など)

対策キーワード

「樹脂試作」1位、「真空注型」6位など

③有限会社ユニバーサル

ユニバーサル 成功事例

事業内容:試作切削加工
サイトURL:https://universal-tech.jp/

マーケティング施策:Webサイトリニューアル、公開後の分析改善

Webマーケティングの成果

  • 狙い通りのターゲットユーザーからの問い合わせ獲得
  • 契約につながる問い合わせが急増。名刺代わりだったWebサイトが強力な営業ツールに急変

成功のポイント

  • 差別化集中戦略:研究開発部門にターゲットユーザーを絞り、ユーザーの必要とする情報をコンテンツ化。自社の強みとなるポイントを明確化することで訴求力を向上させる。特に難削材の加工に注力し、他社には真似することが難しい得意領域を確立。

対策キーワード

「ハステロイ加工」2位 「マグネシウム加工」3位

④株式会社共栄精機

共栄精機 成功事例

地域:東京都
事業内容:精密板金加工
従業員:15名

サイトURL:http://www.kyoeiseiki.co.jp/

マーケティング施策:Webサイトリニューアル

Webマーケティングの成果

Webからの問い合わせが売上の8割

成功のポイント

  • 地域特化戦略:関東近辺に領域を絞ったキーワード対策を行う。
  • 利便性:東京近辺という打ち合わせのしやすさ。
  • レスポンス:最短5分で見積もり返答。
    (外注の表面処理などの費用も概算で組み込む)
  • まるごと加工:板金・切削・溶接・塗装・組み立て

対策キーワード

「東京+精密板金」2位 など

メーカー成功事例

①株式会社スペック・ジャパン(ドイツメーカーの日本法人)

スペック・ジャパン 成功事例

地域:大阪・東京
業種:マグネットポンプメーカー

サイトURL: https://speckjapan.com/

マーケティング施策:Webサイトリニューアル、公開後の分析改善

Webマーケティングの成果

  • 問い合わせ数、大幅アップ
  • 製品の仕様が決まる前段階からの相談が増加
  • 日本国内での認知度向上

成功のポイント

  • 市場浸透戦略:自社製品にこだわらない業界内でのお役立ち情報の作成。用途は決まっているが仕様が固まっていないような人向けに、役立つコンテンツを提供。
  • 差別化集中戦略:具体的なポンプの名称を調査。その中で検索需要が高いものと自社の得意な領域をすり合わせ、対策すべきキーワードをピックアップし、製品ごとに訴求。

対策キーワード

「水封式真空ポンプ」1位、「マグネットポンプとは」2位、「マグネットポンプ」5位など

②西山工業株式会社

西山工業 成功事例

事業内容:冷熱機器及びその応用製品の開発・製造、プレス板金加工及び金型の設計、基板の設計開発・組立加工

サイトURL:https://www.nishi.co.jp/

マーケティング施策:Webサイトリニューアル、公開後の分析改善

Webマーケティングの成果

狙いとする製品の開発案件の問い合わせの増加

成功のポイント

冷水機に関するコンテンツを整理して見やすくするとともに、冷水機とは何かという説明や種類に関する説明を追加。主力製品である「冷水機」、「ウォータークーラー」の順位を確固たるものに。

主力製品の販売だけでなく、自社におけるODM関連の商品開発案件を呼び込むため、自社のODMの事例をカテゴリ毎に分けて掲載。ロングテールの対策を行い、「製品名 ODM」などのキーワードで検索順位上位を獲得できるようにページを作成。

対策キーワード

冷水機 2位、ウォータークーラー 5位

③ダイキョーオータ株式会社

ダイキョーオータ 成功事例

事業内容:帽子の製造・販売

サイトURL:http://www.pointskyward.com/

マーケティング施策:Webサイトリニューアル、公開後の分析改善

Webマーケティングの成果

狙いとする「イベント市場」、「OEM市場」、「ワーク市場」の3つのBtoB市場で問い合わせを呼び込むことに成功

成功のポイント

市場を「イベント市場」、「OEM市場」、「ワーク市場」の3つに分類し、各市場の顧客ニーズの掘り下げ、競合サイト分析を行いWebサイト戦略を固めコンテンツを用意。

④水野鉄工株式会社

水野鉄工 成功事例

地域:大阪・東京
業種:工場自動化用ロボットの製造販売

サイトURL:https://mizuno-tk.jp/

マーケティング施策:Webサイトリニューアル、公開後の分析改善

Webマーケティングの成果

自社の得意な領域の「大物自動搬送」系のお問い合わせをつかむ

成功のポイント

自社の強みとなる「大物ワーク」「ガントリーローダー」「頑丈」を軸にユーザーの持つ課題と解決を紐づけコンテンツとして訴求。

対策キーワード

「大物 自動搬送」1位、「ガントリーローダー」2位

事例から学ぶ成功要因

上記の事例から考察できることについて3つ紹介します。

1、製造業とWebマーケティングは非常に相性が良い

新規案件獲得の難しさは、ユーザーの発注検討のタイミングをつかむことです。どんなにニーズがマッチしていてもタイミングを捕らえられなければ受注にはなりません。

プッシュ型営業のタイミングが取りづらいという課題を、Webマーケティングであれば効率よく捕らえることが可能です。ニーズが発生したタイミングで相手から相談がくるからです。

2、他社との差別化を作り出すことは難しい、まずはできることを明示

特殊な特許技術や真似できない技術を持っている会社はほんの一握りです。ここでご紹介した事例では特殊技術を持つ会社がWebマーケティングに成功しているわけではありません。当たり前の技術を、ターゲットに対する技術の組み合わせや、訴求内容を絞ることで違いを作り成果を上げています

他社と同じ技術や製品を持っていたとしても、しっかりWeb上でPRできている会社が少なければ勝負は十分に可能です。うまくPRしている会社はBtoCの市場に比べ少ないと言えます。

3、戦略と実行手段(Webページ)の紐づけを意識してページ作成

立てた戦略を実行手段(Webページ)にきちんと落とし込むことが重要です。ターゲットや訴求内容、選定するキーワードなどをマッチさせ、どのページから流入させるか、流入から問い合わせまでの導線をイメージする必要があります。

以上、BtoB製造業の成功事例から、考察できる成功要因について紹介しました。

参考にしていただければ幸いです。

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【2022年最新】コーポレートサイトのデザインの参考になるまとめサイト7選+α【製造業の事例あり】  

こんにちは、テクノポート、上級ウェブ解析士の渡部です。ホームページを制作するときに意外と困るのがデザインだと思います。今回の記事ではデザインに必要になる要素と、参考になるデザイン参考サイト、最後に参考なり弊社の制作実績をご紹介します。

コーポレートサイトに必要な要素とは

まずはコーポレートサイトに必要な主な要素を簡単に紹介します。

「かっこよさ」や「おしゃれ」よりも、「伝える」ことを重視する

BtoB製造業のコーポレートサイトには、デザイン要素はあまり求められていません。おしゃれなデザインや、目を引くようなかっこいい写真などに力を入れるよりも、「自社の技術をユーザーに伝えること」が大切です。

自社のブランドイメージを伝えられるようなデザインを心がける

BtoB製造業のコーポレートサイトはかっこいいデザインである必要はあまりありませんが、ブランドイメージを伝えられるデザインにしましょう。少量短納期で試作を受け付けるなど、自社の強みがイメージできるデザインにします。

見た目のこだわりよりUI(情報の探しやすさ)を優先する

BtoB製造業のコーポレートサイトでは、UI(ユーザーインターフェース)が大切です。特に、情報の探しやすさに注意してデザインを決めていきます。なぜなら、製造業のWebサイトを訪問する人は、技術課題の解決方法や製品の使い方などの情報を求めているからです。

問い合わせや資料請求のボタンをわかりやすい場所に設置する

BtoB製造業のコーポレートサイトの目的は、顧客のリード情報を獲得することです。リードを得るためには、顧客に見積もりの依頼や問い合わせをしてもらう必要があります。したがって、問い合わせや資料請求のボタンはわかりやすい場所に設置しなければなりません。

詳しい内容は下記の記事を参考にしてください。

デザインまとめサイト

自社のサイトのデザインを考える際に参考になるまとめサイトを紹介します。

SANKOU!

「コーポレートサイト」や「採用サイト」「ECサイト・オンラインショップ」など、カテゴリ分けされていて見やすくなっています。BtoBのコーポレートサイトのデザインを探しやすいです。

MUUUUU.ORG

縦長のデザインを集めたサイトです。カテゴリも細かく分かれており、さまざまなタイプのデザインを見つけられます。

bookma! v3

左上のクマの顔をクリックすると検索ボタンがでてきます。さまざまな会社のコーポレートサイトを探すことができるので、参考にしやすいでしょう。

81-web.com

右上の検索ボタンをクリックすると、カテゴリや色、Tagなどで検索できるので探しやすいです。フォントでもカテゴリ分けされているので、どのような文字フォントを使うか検討しやすいでしょう。

ズロック

左上の鉛筆マークをクリックすると、検索ボタンやカテゴリがでてきます。業種ごとに見ることもできるので、自社と近い業種の会社のデザインを参考にできます。

イケサイ

とても数が多く、さまざまなデザインを見ることができます。「企業・コーポレートサイト」のカテゴリもあり、好みのデザインを探しやすいかもしれません。

テクノポート制作実績

弊社の制作実績は、弊社のホームページにて随時更新しています。ギャラリー形式でTOPページのみのデザインを並べていますので、是非参考にしてください。

※一番下のWebサイト制作実績がギャラリーになっています

テクノポート制作の最新のデザイン実績まとめ

弊社が制作したコーポレートサイトのデザインを紹介します。

ドローン撮影動画を使ったデザイン「鳴滝工業有限会社」

 

鳴滝工業は、船体ブロックや火力発電の設備、ギヤなどを製造しています。作業現場は広く、製品も大きいためドローンを使って動画を撮影しました。思わず見入ってしまう動画で、技術もイメージしやすくしています。

加工の動画を使ったデザイン「同和鍛造株式会社」

同和鍛造は、鍛造を主な事業としており、半導体製造装置やフォークリフト用のフォーク、航空宇宙関連などさまざまな部品を製造しています。自社の技術的な強みをはっきりと載せており、「なにができる会社なのか」がすぐにわかるようになっています。

テキストのインパクト「有限会社ユニバーサル」

ユニバーサルは、マシニングセンタを使ってさまざまな試作品を加工しています。ターゲットがわかるように「研究開発者」と載せることによって、開発者の試作要求に応えられる意気込みが伝わるデザインとしています。

人を全面に出したデザイン「有限会社扇ゴム工業」

扇ゴム工業は、さまざまなゴム製品の加工をしています。ゴムだけを製造するわけではなく、ゴムローラーなど複合部品も扱っていると一目でわかるようにしています。アットホームな雰囲気を感じられるように、従業員の写真を載せており、問い合わせしやすい工夫をしています。

海外向けに日本を意識したデザイン「t-iarumas T & A, Inc.」

t-iarumas T & Aは、グラインダーなど研磨、研削用の機器販売をしています。海外の顧客をターゲットとしており、「侍」という文字を使って日本のイメージを伝えています。

全体的に動きのあるデザイン「有限会社富士金属工業所」

富士金属工業所は「切る / 抜く / 曲げる / くっつける」という主な板金加工の工程がわかるような動画をメインビジュアルにし、 ターゲットである開発者に対して、どのような加工の依頼が可能かわかるようにしています。

まとめ

コーポレートサイトのデザインの参考になるサイトを紹介しました。BtoB製造業の場合、自社の技術や強みが伝わるデザインにするといいでしょう。今回紹介したサイトを使い、さまざまなデザインを検討してみてはいかがでしょうか。テクノポートは、今回紹介したコーポレートサイト以外にも多くの制作実績を持っています。気になる方はお気軽にご相談ください。

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Webサイトにいれるべきコンテンツの紹介

こんにちはテクノポートの永井です。

Webサイトを制作する際、製品紹介ページや会社概要、企業の強みなどさまざまなページを作るでしょう。その中でも、これだけは絶対に作ったほうがいいページを紹介します。

ターゲットは課題を解決するための手段を求めている

Webサイトを制作する前に、問い合わせをもらいたい「ターゲット」が何を求めているかを想像してみましょう。ターゲットが企業(BtoB)の場合、適当に製品を探しているのではなく何かしらの目的を持って探しています。そして、目的の多くは「課題を解決する」ことです。不具合対応、生産性の向上、品質の改善など仕事の中で出てくる課題を解決するために、インターネットを使い製品を探しています。

このとき、ただ単に製品を探しているわけではなく、できるだけ安く質の高いものを探していると考えられます。ただし、安ければいいというわけではありません。使いやすさや壊れにくさなど長期的に使うことを前提とした上で、コストパフォーマンスの良いものを探しています。

さらに、選定の失敗は会社の不利益になってしまうため、絶対に失敗したくないという思う企業が大半でしょう。ターゲットがほしい情報をまとめると、下記のようになります。

  • 課題を解決できるかどうか
  • コストパフォーマンが優れているかどうか
  • 信頼できる製品であるかどうか

Webサイトを作るときは、この3つの情報を押さえておきましょう。

課題解決に特化したページの制作

課題解決に特化したページの役割

  • SEO対策
  • 課題と直結した訴求

ターゲットは課題を解決したいと思っているので、課題解決に特化したページは必ず制作しましょう。ターゲットは抱えている課題に関連するキーワードで調査している可能性が高く、課題解決に特化したページを制作することで、SEO対策と製品の訴求を一度に行うことができます。

また、課題は一つではなく、複数掲載しましょう。1人のターゲットが抱えている課題は一つですが、ターゲットが複数になれば複数の課題が出てきます。そうなると、ターゲットが検索するキーワードや訴求内容も変わってきます。

自社の製品を不特定多数のターゲットに見てもらいたい場合は、解決できる課題ごとにページを制作するのがおすすめです。

事例

NISSHA株式会社:https://connect.nissha.com/filmdevice/filmdevice_column/
株式会社アドレック:https://www.adrec-jp.com/archives/case

製品のスペックページの制作

製品のスペックページの役割

  • 製品比較されたときの訴求

ターゲットは類似製品の情報を集めて比較検討してから製品を決めてます。そのため、競合製品と比較された場合に、自社のメリットや実力がひと目でわかるような表やグラフを作りましょう。

ターゲットはWebサイトや商社などから情報収集を行っているため、製品についての知識はある程度持っていると考えられます。場合によってはかなり細かな情報も知りたいと思っていますので、製品のスペックで出せるところはすべて出してください。

また、他社製品や類似製品と比較できる表も効果的(https://microvu.jp/prd_compare/)です。比較する際は自社をPRするのも大切ですが、公平性を持った比較をすると信頼につながるでしょう。

事例

株式会社 スペック・ジャパン:https://speckjapan.com/archives/530

お客様の声ページの制作

お客様の声ページの役割

  • 安心感の訴求

お客様の声は訴求力が高いので、必ず制作してほしい項目です。

ターゲットは失敗しないために「使った人の感想」を求めています。どういった企業がどのように使って、どういった結果が得られたのか、どういったところに不満があるのか、などネットには掲載されていないリアルな情報を求めているでしょう。

自社のサイトに掲載されているお客様の声は営業目的で効果が薄いと思われがちですが、実はそんなこともありません。製品に不満があった場合はお客様の声として掲載していただけないので、お客様の声に掲載されている企業は少なくとも製品を高く評価しています。

お客様の声を掲載するためにはお客様にインタビューしたり、掲載の許可が必要だったりと他のページとは公開手順が異なりますので早めの動き出しが大切です。

事例

テクノポート株式会社:https://marketing.techport.co.jp/case_category/product/

まとめ

メーカーがWebサイトのコンテンツとして制作するべきページは下記の3種類です。

  • 課題解決に特化したページ
  • 製品のスペックページ
  • お客様の声ページ

Webサイトで成功するためにはターゲットのニーズを想定したページづくりが大切です。
弊社はWebサイトの企画から制作、運営まで一貫して行っています。Webサイト制作でお困りでしたらお気軽にご相談ください。

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事業承継後の経営をDXにより切り拓いた製造業の事例

製造業のように老舗企業が多い業界では、高齢化が進みIT化が遅れている中小企業が多くなっています。このような業界でDXを活用することは、インパクトの大きい経営革新につながる可能性を秘めています。

しかし、高齢化した企業ではDX推進を担える人材の採用や育成が難しいため、現実的には後継者に事業承継をする際に、後継者がDX推進を担うのがいいきっかけとなります。実際に、経営者の世代交代が第二創業と呼ばれるような経営革新を可能とし、企業を発展させた事例もあります。

DXを推進するためには、先代の経営者は後継者が若い時期に事業承継をするか、承継前でも後継者に対する権限移譲や従業員からの反発が出ないような環境づくりを進めることが重要です。

この記事では、事業承継後の経営をDX(デジタルトランスフォーメーション)によって切り拓いた製造業の事例を紹介します。

DXとは?

DXはデジタルトランスフォーメーションの略称ですが、人によって解釈が異なる場合があります。参考までに、経済産業省のDX推進ガイドラインには、以下のように記載されています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

多くの場合、このような定義で使われています。

DXが経営を切り拓くアイテムとなる3つの理由

DXが経営を切り拓くアイテムとなる可能性として、以下の3つが理由として考えられます。

1.従来事業からの転換や新たなビジネスの追加

経済産業省が発行している2021年版のものづくり白書では、さまざまな製造業がDXに取り組んでいることが紹介されています。DXを活用することで、従来から取り組んでいた事業を転換したり、新たなビジネスモデルを追加したりできる可能性があります。

従来から行っている製品の製造だけでなく、そこで収集・蓄積したデータ自体を販売したり、データを用いた新たなサービスを生み出したりできるでしょう。

2.業務効率化・生産性向上

自社工場内の設備やセンサーをネットワークに接続することで、さまざまな情報を得ることができます。このデータを活用することで、不良に気づくまでの時間を削減したり、設備同士を連動させたりすることができ、従業員の負荷軽減や生産性の向上につながるでしょう。

これらの取り組みによって従業員のワークライフバランスが向上すれば、モチベーション向上により自発的なスキルアップにつながることも期待できます。

3.ノウハウ蓄積・教育

製造業では、若い職人への技術・技能伝承が課題の一つとして挙げられます。DXを活用すれば、熟練した職人のノウハウや技術を、センサーを活用することでデータ化し、蓄積できます。

また、web会議システムなどを用いることで、技術の伝承が難しい遠隔地であってもノウハウを伝える機会を作ることができ、若い職人の能力向上が期待できるでしょう。

他にも、ディープラーニングなどのAIを導入することで、数値化・説明が難しかった加工条件を明確にし、再現性を高めたり、よりよい条件を発見したりできる可能性が考えられます。

DXにより経営を切り拓いた製造業とBtoBの事例

ここでは、DXにより経営を切り拓いた製造業とBtoBビジネスを行っている企業を3社紹介します。

旭鉄工株式会社

旭鉄工株式会社は、大手自動車メーカー向けの部品を製造する自動車部品サプライヤーです。

2016年に代表取締役社長に就任した木村社長は、ドイツや国内の中小企業視察を通し、国内では中小企業向けのIoTツールが不足していることに気づきました。

そこで、まずは自社向けに設備投資や人件費、工場スペースの拡張を抑制するためのシンプルな構成のIoTツールを開発しました。これを他社にも提供するために「i Smart Technologies」を新たに立ち上げています。

現在は自動車部品に加えて、他社向けにIoTツールの提供も続けています。

株式会社木幡計器製作所

木幡計器製作所は、圧力計の製作や販売を行う企業として1909年に創業された計測・制御機器の老舗メーカーです。

2013年に現在の社長である木幡巌氏が代表取締役社長に就任しました。当時は主力業界である圧力計市場全体が縮小傾向であったため、社内で募集した意見から、新たな取り組みとしてIoT圧力計を開発に取り組みます。

2017年には「先進的IoTプログラム支援事業」の支援を得て、後付けIoTセンサ・無線通信ユニットを開発。現在では、IoTに関する技術をいかして新たに医療機器事業にも進出しています。

株式会社大都

株式会社大都は1937年創業の総合商社でしたが、実質代表を務めるようになった山田岳人代表取締役社長(2011年~)によって、DIY市場のeコマースを主なビジネスとしています。

eコマースの導入拡大によって煩雑になったFAXなどの業務も、自社開発のツールを取引先にも導入してもらうことで、大幅な効率化を実現し、従業員の満足度を向上しました。

現在では、eコマース市場をより活性化させるために、DIY版のクックパッドのようなアプリを開発しています。DIYで何かを作りたいと考えた場合に、経験がなくてもアプリを参考にすれば作れるようにすることで、eコマースでの売り上げ拡大に貢献しています。

まとめ

中小製造業を取り巻く状況は年々厳しさを増しており、事業承継を考えるタイミングで会社をたたむ選択をする経営者も少なくありません。

しかし、事業承継のタイミングは「第二創業」とも呼ばれるような経営革新を起こす貴重な機会でもあります。経営革新を実現するアイテムとして、DXへの取り組みは重要な選択肢であり、実際にさまざまな企業がDXにより経営を切り拓いています。

さまざまな会社の事例を参考にし、自社の状況を改善する際にDXが使えないか、検討してみるといいでしょう。

部材メーカーのコンテンツマーケティング活用事例

フリーランス・マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。

今回は、ここ数年で多くの企業に浸透しつつある「コンテンツマーケティング」を取り上げます。コンテンツマーケティングは、客観的視点で読み手に価値を届けるものですが、業界や事業形態、企業の目的によって、いろいろな見せ方や提供スタイルがあります。

この記事では、部材メーカーにフォーカスして活用事例とともに紹介します。

部材メーカーのコンテンツマーケティング


コンテンツマーケティングは、ターゲットユーザーの興味関心がある情報をコンテンツとして提供するマーケティング手法です。ユーザーは、既に企業の顧客になっている「既存顧客」と、現在顧客ではないが将来顧客になり得る「潜在顧客」の2種類に大きく分けられます。

潜在顧客の中には、企業の存在を全く知らないユーザーもいるでしょう。「どの段階のユーザーにどう働きかけたいのか」は、マーケティングを実施する企業の目的によって変わります。しかし基本的には、ユーザーの認知から育成、購買、顧客となった後のカスタマーサポートまで、ユーザーのカスタマージャーニーに沿ってコンテンツを提供します。

部材メーカーの場合、主な顧客は機器メーカーとなり、購買関係者や開発エンジニアをターゲットユーザーとするところが多いです。こうした人たちをターゲットとするのにはいろいろな目的がありますが、大きく大別すると3つ挙げられます。1つ目はターゲットに知ってもらうこと(認知喚起やブランディング)、2つ目は新たな商談機会を得るために見込み顧客を育成(ナーチャリング)すること、3つ目は既存顧客への顧客満足度を上げるカスタマーサポートです。

コンテンツの内容としては、技術開発に役立つ知識・ノウハウや選定ポイント、試作開発する上で必要なツールの情報などです。このほか、顧客からの問い合わせに基づいたFAQの延長コンテンツを盛り込んでいるところもあります。

これらの情報は、広く一般に公開できない内容も少なくありません。そのため、入口には広く認知喚起を促す基礎的なコンテンツを設置し、ノウハウやツール情報などは登録者を限定して提供しているところが多いです。

コンテンツマーケティングでは、通常、コンテンツの中に購買プロセスの各フェーズにいるターゲットが求める「トリガー」となる記事や動画を用意します。そこには、必ず次に行動してほしいフックコンテンツが設置されています。

多くの部材メーカーでは、ホワイトペーパーや動画、セミナーへの参加、問い合わせをフックコンテンツとしていることが一般的です。また、顧客の声を拾うためにアンケートやプレゼントキャンペーンなどを実施することもあります。取得した情報をコンテンツに反映させることで、ユーザー参加型の仕組みづくりにつなげられるのです。

部材メーカーの活用事例

ここでは、部材メーカーのコンテンツマーケティング活用事例を5つご紹介します。

1. 株式会社村田製作所

引用:https://my.murata.com/ja/home

電子部品メーカー大手の村田製作所では、技術者向けの会員制ポータルサイトを提供しています。登録者限定のコンテンツで、コーポレートサイトに来訪したユーザーを対象に、より付加価値の高いサポートコンテンツを提供する形をとっています。

具体的には、技術者同士で情報交換できる掲示板や、製品や設計支援ツールのお試しができるものです。顧客満足度を上げるカスタマーサポートに重点を置いた内容になっていると考えられるでしょう。

2.ローム株式会社

引用:https://techweb.rohm.co.jp/

電源や半導体などの電子部品を扱うロームでは、電源・電子回路に関するエンジニア向けの情報を提供しています。電源回路の基礎知識や技術トレンド、仕様書の読み方など、開発設計現場の方に必要な情報が詰まったコンテンツです。技術資料、動画、セミナーで登録を促す仕組みになっています。

本サイトはドメインパワーも比較的強く、同社が力を入れている電源、パワー半導体周りのキーワードでは検索上位に表示されています。検索経由でしっかりと流入を稼げていると推測できます。

3.パナック株式会社

引用:http://www.plasticfilm-labo.com/

パナック株式会社は、プラスチックフィルムの加工及び販売を行う企業です。同社の手掛けるプラスチックフィルムは、使われる用途がかなり幅広いため、法人個人問わず広く一般に向けてフィルムの「知って得する」情報を発信しています。

シンプルでわかりやすい言葉が使われており、業務に直接関係ない(知識がない)個人にも伝わりやすいメッセージとなっています。ユーザーからのニーズを拾い、ユーザーと企業をつなぐ「あるといいな/あります」コンテンツを提供しています。

4.山洋電気株式会社

引用:https://techcompass.sanyodenki.com/jp/index.html

山洋電気は、冷却ファンやモータ、電源装置の開発製造企業です。同社は、エンジニア向けに、課題解決のヒントが見つかる事例や教育用コンテンツを掲載しています。また同社の歴史など、会社を知ってもらうブランディング用と思われるコンテンツも発信しています。

フックコンテンツとしては、記事の延長上の事例集のダウンロードや録画ウェビナーがあり、資料のダウンロードやメルマガ、問い合わせへと促しています。

5.ハードロック工業株式会社

引用:https://navi.hardlock.co.jp/

ハードロック工業は、ゆるみ止めねじの開発・製造及び販売を行う企業です。2020年10月よりエンジニア向けの技術情報サイト「ねじ締結技術ナビ」を公開しています。ねじがゆるむ原理や、ゆるみを把握するための評価方法、取り付け方法など、ねじのゆるみと締結に特化した専門技術情報や採用事例が豊富に掲載されています。

工数削減、安全性向上、コストダウンなどのキーワードタグで細かく分類され、エンジニアの目的別に探しやすくなっています。また、評価試験はビジュアルで確認できるよう動画を提供しているのも特徴です。

まとめ

部材メーカーのコンテンツマーケティングは、ブランディング、認知から商談化、既存顧客へのサポートまで幅広い目的で行われています。顧客からの問い合わせに基づいた事例解決型のコンテンツや学習コンテンツが充実しており、ユーザーと企業の接点を深める工夫が随所に施されています。

サイトが複雑化しやすく、運用が難しい側面もありますが、目的を絞ってわかりやすい構成にすることで工数を削減でき、読者にとってもわかりやすい訴求になるでしょう。

テクノポートでは部材メーカーへのコンテンツマーケティング支援をしています。オウンドメディアの運営やWEBサイトの企画制作を検討されている方は、お気軽にお問合せください。

IoT導入事例ファイル7:IoTを新ビジネスにつなげた5社の事例

こんにちは、AI・IoTに注目する盛岡在住ライターの宮田文机です。本連載では、データ活用情報・ノウハウの共有・継承品質保証(QA)/品質管理(QC)などIoTが既存の生産活動にもたらすさまざまなメリットを紹介してきました。

しかし、IoTがものづくり企業にもたらしうる恩恵はそれだけではありません。IoTの導入により自社の価値を高めるだけでなく、新たなビジネスの機会を生み出すことができた企業は多く存在します。今回はそのなかからそれぞれに独自性のある5社の事例を取り上げます。

事例1:「オンライン・メンテナンス」の開始で売上は3倍に! 三浦工業株式会社

愛媛県松山市でボイラーの生産から保守までを行う三浦工業株式会社。国内ボイラー市場のシェア40%以上を占めるトップ企業です。

同社は1989年からIoTを活用して他社にない強みを発揮し、売上を拡大してきました。その要ともいえる事業が「オンライン・メンテナンス」(商標登録)。ボイラーに埋め込んだセンサーから温度や水圧などのデータを取得し、異常が感知されれば故障・停止前にメンテナンスを行います。

他社に先駆けた取り組みにより大きくその売上は拡大し、2017年までの29年間で約3倍に。保守契約による安定的な利益が生まれただけでなく、データ活用による品質の向上や突発的なメンテナンスの減少による離職率の低下など多くのメリットが得られたといいます。

事例2:「ダイレクト切削加工サービス」で付加価値を創出! Apex株式会社

東京都八王子市松木にて自動車部品の開発・製造・販売や3D技術を用いたサービスを提供するApex株式会社。

自動車後付け部品の市場が縮小する中で新サービス創出の必要性を感じていた同社が目を付けたのが、3D技術を用いたリバースエンジニアリング/リバースモデリングでした。そうして生み出されたのが部品データの測定から施策までを一気通貫で行う「ダイレクト切削加工サービス」です。

3Dデータの測定により試作品の精度が大幅に高まり、大幅な短納期の実現が可能になった同社。独自の強みを得られるようになり、また属人的なものづくりから解放されました。自動車部品から郷土品まで、その技術活用の幅は非常に広くなっています。

事例3:リモート監視ソリューション「Wi-VIS」で強みを倍増! 京西テクノス株式会社

東京都多摩市で下請け中心に電子部品製造業を営んでいた京西テクノス株式会社。下請け脱却を目指し、IoTを活用した新サービスの開発に取り組みました。そうして生まれたのがリモート監視ソリューション「Wi-VIS(Wireless Visual Solution)」です。

グローバル化が加速するものづくり業界において、海外工場をリモート監視するシステムが普及していくだろうと予測した京西テクノス。そこで自社開発を行ったのが、国内・海外を問わず機器のデータを取得・クラウドに保存し、故障予測や故障個所特定、リモート修理を行えるシステムでした。

センサーを取り付けるだけでさまざまな環境やメーカーの機器からデータを取得・管理できる同システム。他社にない強みとして同社の価値を大きく高め、監視代行などオプションとして新たなビジネス展開を生み出すことにも成功しました。

事例4:クラウド見積もりサービス「TerminalQ」を生み出した! 月井精密株式会社

東京都八王子市で精密機械部品の加工に取り組んでいた月井精密株式会社。IoTの導入により売上を伸ばしてきたところでリーマンショックが発生。値段交渉を各取引先から申し込まれるなかで、それまで「どんぶり勘定」で行ってきた見積もり方法を見直す必要に駆られました。

そうして大学との連携や補助金の活用を経て開発されたのがクラウド見積もりソフト「Terminal(ターミナル)Q」です。製品の図面をもとに材料や作業者などの情報を入力していけば、あらかじめ登録しておいた情報をもとに自動で見積書を作成させることができます。

企業間SNSや経営分析データ分析など幅広い活用方法の考えられる同サービス。現在は専門に開発を行うために設立されたグループ企業により運営され、登録企業を増やし続けています。

■月井精密株式会社についてより詳しくは……

事例5:センサー内蔵の「ピエゾボルト」でビジネスの可能性を広げた! 株式会社ヤマナカゴーキン

大阪府東大阪市に本社を持つ株式会社ヤマナカゴーキン。主に鋳造金型を取り扱っており、IoT/AIシステムの独自開発・販売に積極に取り組む先進企業です。

同社が2016年に販売開始した「ピエゾボルト」は、ドイツの大学発ベンチャー企業コンセンシス社が開発した“センサー内蔵ボルト”です。標準規格のボルトと置き換えることができ、軸力の変化を計測することで異常や不具合の事前検知を可能にしてくれます。

同社が強みとする冷間鍛造や解析ソリューションと組み合わせることで、サービスの高度化を測れるピエゾボルト。得られたデータをもとにした保守サービスなどヤマナカゴーキンの打ち手は大きく広がったといえるでしょう。

国際会議での出会いからパートナー関係が始まったというヤマナカゴーキンとコンセンシス社。技術革新への取り組みを通じた他社との連携により、ビジネスの可能性が大きく広がった事例といえるでしょう。

まとめ

IoTサービスの開発・導入により新ビジネスを生み出したものづくり企業5社の事例をご紹介しました。IoTの導入によって得られたメリットは、すなわち自社の強みとなります。そして、他社に提供できるサービスへと昇華できる可能性も大きく広がっているのです。

IoT導入事例ファイル1: 中小企業5社のスマホを使ったIoT

初めまして、製造業のデジタル化を応援するライターの宮田文机です。IT・HR・ビジネス戦略などを専門に、盛岡と東京の二拠点で活動しています。

政府の後押しや技術の普及を背景に工場へのIoT 導入が進んでいます。しかし社内にIT人材がいない、古い設備を交換する余裕がないなどの理由で着手できていないという経営者・担当者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?そこでこの連載ではIoT化を職場改善につなげた企業の例を紹介、明日から役立つIoT化知識をお届けします。

第一回のテーマは、今や生活必需品ともいえる「スマホを使ったIoT化」です。

炉の遠隔監視・操作を可能にした岡谷熱処理工業株式会社

金型や工具の熱処理事業を行う岡谷熱処理工業株式会社。深夜無人状態で「焼き入れ」「焼き戻し」の作業を行っており、落雷などトラブル要因が発生するたびに社員が現場に駆け付けなければならないという問題がありました。

そこで熱処理炉・コーティング炉の炉内温度や使用電力量、冷却水温度などのデータをスマホで監視し、遠隔操作できるシステムを構築。働き方改革につながっただけでなく早急な問題の把握と立て直しに役立ったそうです。さらに製品の受注表の作成といった事務作業もスマホで登録できるようにすることで効率化・迅速化、さらにスムーズなデータ集積にもつながりました。

データの取得が容易になるIoTにおいて“いつでもどこでも状況把握ができる”という効果は代表的なものです。

独自開発のシンプルなシステムを活用する久野金属工業株式会社

愛知県の金属加工メーカー、久野金属工業株式会社はプレス加工を行うライン自体にセンサーを装着。社員がスマホで、1日の機械の稼働時間やサイクルタイム(一つの製品を生み出すまでに費やされる時間)などを把握できる環境を整えました。このIoTシステムは久野金属工業株式会社が関連企業と共同開発したもので「IoT GO」と名付けられています。

このようにIoTシステムを独自に開発、それ自体をビジネスとする製造会社も存在します。実は同システムが計測する対象は機械のオン/オフだけ。それだけで稼働時間や停止時間、サイクルタイムなどの重要指標は計測することができます。

そのようなシンプルなシステムから導入することが工場のIoT化で失敗しないコツのひとつです。ぜひ参考にしてください。

問題の原因特定を一目で可能にした株式会社土屋合成

文房具、自動車部品、時計など幅広い製品のプラスチック射出成型業を営む株式会社土屋合成。同社が実現したのはスマホとネットワークカメラを掛け合わせた生産状況監視システムです。

まず同社はメーカーの混在する成型機49台の稼働状況を取得し、正常稼働は青色で表示、停止中は赤色で警告など、一目で把握できるシステムを構築しました。そのうえで工場・事務所の全体にネットワークでつながったカメラを設置し、映像で問題発生時の様子を確認できるようにしました。

そうすることで原因特定が速やかに行えるようになりかつ問題解決に割かれる人員を減らすことで生産性向上にもつながったということです。

タブレット

クラウドサービスを上手に活用する株式会社幸田商店

食品製造業の現場でもIoTとスマホの活用による改革が始まっています。株式会社幸田商店は茨城県ひたちなか市に位置し、ほしいも、きな粉などの製造販売を行う企業。以前は生産管理なども手書きで行われていた幸田商店ですが、効率化を狙ってIoTを導入。原料と商品の出入庫情報をバーコード読み取りで入力できる体制を整え、リアルタイムでの在庫管理を可能にしました。

文章だけでなく画像や動画でも記録できるため情報量やわかりやすさが高まるという、データの質に対する成果もあったそうです。同社のシステムはkintoneやOneDriveといったクラウドサービスを用いることでコストが抑えられています。

導入スピードや運用の容易さにおいてもクラウドサービスには利点があります。

ノウハウ継承にIoTを生かす大鉄精工株式会社

医療機器や潜水艦など高い精度の求められる精密機械の切削加工を行うのが大鉄精工株式会社。同社はその貴重なノウハウの蓄積に「Teachme Biz」というクラウドベースのマニュアル作成ツールを導入。実際の作業現場で写真を撮影しその場でマニュアルの作成ができる環境を整えました。

紙の場合難しかったマニュアルの更新や差し替えも容易になり、指導の幅も広がったということです。

実はマニュアル作成もデジタル化によって得られるメリットの大きい作業です。

まとめ

スマホとIoTを掛け合わせ社員の負担軽減や生産性向上、ノウハウ継承につなげた中小企業5社の事例をご紹介しました。スマホは、最も普及したIoT機器ともいえます。うまく活用すれば安価かつ高速の導入・定着化も望めるでしょう。自社に重なる事例はないかぜひ振り返ってみてください。

3つの切り口から中小製造業のIoTの活用を考える

今回は、中小製造業の間でも、当たり前のように話題に出る「IoT」についてです。弊社でも「IoTを導入した何かをしたい」という相談を受けたりします。ただ、「我が社でもIoTを使った何かをしよう」となったとしても、漠然としすぎてそこで思考が止まってしまう方も多いのではないでしょうか?そこで、経済産業省が去年の3月に出した「IoTに関する製造業の取り組み」を見て、こんな切り口からテーマを決めていけば良いんじゃないかと思ったことを3つご紹介します。IoTがどのようなものかは、以前掲載した記事をご確認頂けたらと思います。

「IoTの波が中小製造業に与える影響とは」

①⽣産性向上

こちらは一番考えやすいものですが、解決したい課題を決めて取り掛からないとただのデータ集めになってしまいます。細分化すると下記のようなテーマにあたります。

現場改善

人の動き・設備の稼働状況からムダの改善や、人による作業時間のばらつきをなくすような取り組み

工程管理

膨大な製品点数の管理、紙媒体での管理、製造拠点の分散による管理など、管理の難しさが課題となるものを解決する取り組み

品質確保

トレーサビリティの強化や、品質検査のミス予防の取り組み

事務作業効率化

見積もり作業の負荷軽減、現場情報の入力時間の短縮

経営改善

適切な材料在庫の確保、リアルタイムの生産状況の把握 、計画的な設備投資の指標、より精度の高い需要予測をするなどの取り組み

生産性向上という切り口は、工場にある様々な情報をデジタル化し、その情報をもとに業務支援につなげる流れです。ある程度の規模の工場になると管理業務が複雑化していくため、IoTを活用することで生産性向上に繋げられる可能性があります。逆に小規模だとそこまで課題となっていない場合があります。また、この分野に関しては様々なIoT商品が提供されていますので、末尾に掲載する経済産業省の資料を参考にしていただけたらと思います。

②新サービス(新しい価値)の創出

今いちピンと来ませんが、アメリカのあるビジネスレビュー調査によると、欧米では「IoTは何に寄与するか」という問いに対して「新たな収益源」と答えた経営者が約6割に対して、日本では「オペレーションの向上」と答えた経営者が6割だったそうです。IoTを活用する一つの切り口として考えてみる価値はありそうです。ただ、こうすれば良いという正解が見つけづらく、何をすればよいか模索中なところです。

民タク(民泊のタクシー版のようなもの)事業の「Uber」はGPSを活用したIoTによってリアルタイムで需要と供給をマッチングさせることにより、機会損失を減らし利用者のニーズを満たすことに成功しています。製造業に置き換えると、工場すべての設備の稼働状況や、今後の稼働予定をリアルタイムで監視します。そうすることで、顧客の発注を捉えやすくする取り組みです。

他にはハーレーダビットソンがIoTを駆使し、カスタム改造部品を提供するためにスマート工場化した取り組みがあります。顧客のカスタム品の要望と、それに対しどの工程が必要になるかの紐づけをリアルタイムで行い、最短で提供できる仕組みを作りあげました。

もしかしたら、自社は量産ラインを組んでいる会社だから、小ロットものは対応できないと考えている会社の中には、IoTを活用することで、試作・少ロット対応が可能な新しい事業ができる可能性が眠っているかも知れません。

ちなみに新しいサービス自体を作った事例としては旭鉄工という自動車部品を製造するメーカーがあります。自社工場でのIoT化により3億円以上の設備投資削減と、1億円以上の労務費低減を実現し、そのノウハウをサービス化して外部に展開するために「i Smart Technologies株式会社」という会社を作り、サービスを提供しています。

他にも自社内のIoT化ではなく、顧客側のニーズを探るためのIoTの仕組みを作ることができれば、顧客のニーズ調査、需要などリアルタイムでわかったりするかも知れないですね。今後はそのようなサービスも出てくるのではないでしょうか?

③技術継承・人材教育

昨今の人手不足や後継者不足を解決するという目的です。失われていく技術をいかに形として残すか、暗黙知から形式知化する取り組みは今後一層重要度が増すと思います。また、人手不足を解消するためにデジタル化したデータを活用しそれをロボットが代用できるようにする流れも必要になってきています。以前であれば、「技術は見て盗むものだ」という概念のもと、口で教わることなく、見るだけで覚えるという流れがありました。ただ、今はそれでは伝わらず、「動画を見せる」「口で説明」「マニュアルを作る」など様々な手法が存在しています。技術を伝えるというのは非常に難しく、一つ一つの動作にその動作を行う理由が存在します。本質的には、ただ見て同じようにすれば良いというわけではなく、その動作の理由まで理解した上で真似る必要があります。そのためにマニュアルが存在するわけですが、マニュアルを作るのも非常に労力がかかり、やっとの思いで作っても、いつの間にか見なくなっているケースは多いと思います。解決する手段としてはIoTというよりクラウドサービスなどが課題解決には適しているようです。

クラウド型のサービスを二つ紹介いたします。

動画で簡単マニュアル作成 ティーチミー (熟練者のノウハウを形式化)

クラウド見積ソフト TerminalQ  (経営・営業のノウハウを形式化)

まとめ

いかがでしたでしょうか?再度、自社の今後の課題や取り組みたいテーマをしっかり見定め、解決もしくは達成するために何をすればよいか?その手段が結果としてIoTだったという流れが本来の流れだと思います。IoT活用といっても、正確にはIoTではなくクラウドサービスだったり、システムだったりする場合も非常に多いと思います。目的が達成できるならばばIoTでなくても良いと思いますので、まずは今後の課題や自社の取り組むべきテーマから考えてみるのはいかがでしょうか?

具体的な事例は経済産業省が発行している「中小ものづくり企業IoT等活用事例集」を参照して下さい。

また、来週4月18日(水)~20日(金)の予定で「TECHNO-FRONTIER 2018」が幕張メッセで開催されます。話題のAI・IoTをはじめとした次世代技術から、ものづくりの要となる要素技術、開発設計支援技術まで、最新の情報に触れることができる展示会です。詳細はこちらから