製造業にも効果的な 採用ブランディング

こんにちは。誇りある技術を持つ企業がシナジーを起こすブランディングC-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)代表の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

「募集を出しているが、良い人材になかなか出会えない」と思いながらも、日々の業務が忙しく、なかなか採用活動を見直せない、という悩みを抱える企業の代表・採用担当者は少なくありません。今回は、自社の魅力を十分に伝え、採用したい人材を獲得するために重要な「採用ブランディング」の重要なポイント、またその手順やポイントについてお話ししていきます。

採用ブランディングとは

まず「採用ブランディング」とは、採用力を強化するために自社の“ブランド力”を高めることです。そして、ブランド力とは「相手から信用される力」です。高い技術や次世代の担い手への思いも発信することで初めて相手から理解されます。だからこそ自社の良い点を新卒者や中途採用希望者から信用される発信を意識的に行なっていく必要があるのです。

なぜ製造業にも採用ブランディングが必要なのか

採用ブランディングの最大の目的は「自社の事業戦略を共に進められる人材の採用」です。しかし、採用活動市場は、依然として求人数に対して民間企業就職希望者数のほうが少ない状況です。 少子高齢化による労働人口の減少、ライフワークバランスの見直しによる価値観は多様化が影響し、通年採用や転職が当たり前のこととなっています。

実際に2023年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の全国の民間企業の求人総数は、70.7万人であるのに対し、学生の民間企業就職希望者数は、44.9万。民間企業就職希望者数に対して、求人総数が25.8万人の超過需要であるという調査結果も出ています。

このような状況において、会社の規模は関係ありません。自社の事業戦略に必要な人材を獲得するために、企業は自社が就職希望者に対して“魅力的な働く場”であることを伝える必要があります。

そのために、「自社の理念や哲学」、「自社の製品やサービスが社会に与える影響」、「社内風土」「キャリアプラン」などを伝え、自社のブランド力を高めることが重要なのです。そしてこれらのメッセージが、自社の求める理想の人材に確実に届くよう、戦略的なタッチポイントを作ることが欠かせません。

製造業が採用ブランディングを行うメリット

製造業が採用ブランディングを行うのには大きく4つのメリットがあります。

  1. 企業規模に関係なく実施可能
  2. 自社が求める候補者を集めやすい
  3. 人材が定着しやすくなる
  4. 機会損失を防ぐ

採用ブランディングは企業の規模感は関係なく、最低限のコストで実施することができます。例えば自社の採用サイトとSNSを駆使するだけでも就職希望者に対するブランド力を高めることが可能です。また、採用活動がスムーズに進むことは、日々の業務に対する負担も減ります。他にも人的リソース管理がしやすくなるので、中期的な事業計画も立てやすくなるため、営業活動における機会損失を防ぐことにもつながります。

採用ブランディング実施方法

採用ブランディングで活用される代表的な発信手段として、採用サイトやSNSの活用が思い浮かぶかと思いますが、それらをスタートする前にやるべきことがあります。

STEP.01 現状の「タッチポイント」をチェック

まずは自社のブランド力の現状を理解するため、就職希望者が自社について調べられる接点「タッチポイント」を確認します。企業のホームページ、採用サイト、S N S、クチコミサイトなどから、現在の自社のイメージを確認します。

STEP.02 「誰に」「どんなメッセージを伝えるか」考える

採用ブランディングでは「自社の事業戦略を共に進められる人材の採用」にメッセージを届けることが重要です。そこで、自社にとってのペルソナ(理想的な人物の詳細)を設定し、その人物が企業で成したい感情的な欲求を言語化します。

【例】

  • 〇〇がしたい!
  • 〇〇と言われたい!
  • 〇〇を思われたい!
  • 〇〇に挑戦してみたい!

これらの感情的欲求を持つペルソナが、入社後活躍しているイメージが持てるかがペルソナ設定の重要なポイントです。

STEP.03 「採用サイト」「SNS」で情報発信

STEP.01.02ができたら、実際に採用サイトやSNSでメッセージを発信します。この際、採用サイトは豪華である必要はありませんが、デザインが企業のイメージに合っているか、就職希望者が見て自社に入社したいと思えるかを確認しましょう。

STEP.04 採用ブランディングについて自社の社員と情報をシェア

採用ブランディングを行うにあたって、自社の社員と情報を共有することも重要です。採用ブランディングでは自社の強み、これからの展望を明確にする作業でもあります。それらの情報を社員と共有することによって、企業風土の醸造にもつながります。

短期的・中期的な視点が重要

採用ブランディングで見落としてはいけないのが”スケジュール”です。採用活動は、今日発信したからといって早速明日から応募が来る、というものではありません。事業計画と照らし合わせて、短期的・中期的な視点で、発信の計画を立てることが重要です。しかし採用ブランディングは、多大なコストをかけなくても、正しい手順で実施することが可能です。ぜひ自社のブランド力を高める採用ブランディングを実践してみてください!

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製造業の採用ブランディング。遠くない未来のために考える経営とウェブサイトの関係

製造業の経営にとって一つの課題は「採用」です。自社の仕事の面白さをどのように伝えればいいのか各社頭を抱えています。

こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディングC-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)代表の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

そのホームページは新卒者にも見られています

「うちの会社の強みは、スピーディでお客さんに寄り添ったコストで対応することです。今後若手も採用して、会社の活性化を図りたいんです!」そう話してくださった社長さんがいらっしゃいました。しかし、その会社ホームページは、若手の採用は難しいのと感じるものでした。

何故かというと、その企業のホームページは全面に「短納期・低コストを実現!」と大きく書いてあるものでした。確かに、集客の手法のひとつに、安さや短納期を全面に押し出したホームページを作成するという手法もあります。これは初見のお客様にとって魅力的なものです。結果として、検索数やお問い合わせの数を一定数増やす助力になっていることは確かでしょう。

しかし、採用の視点からそのホームページを見たとき、学生や転職希望者はどう感じるでしょう?安心して応募の問い合わせに進むことができるしょうか?求職者たちが見るのは採用ページだけではありません。企業のホームページもじっくりと閲覧しているのです。デジタルネイティブ世代である彼らにとって、いくつものサイトをまたいで情報の真偽を検索・比較することは当たり前なのです。だからこそ、採用ページだけ取り繕うことはできないのです。

採用ページと企業ページの統一はされていますか?

採用ページと企業ページで発信しているメッセージ性やデザイン的な雰囲気の統一性は重要です。例えば、企業を一人の人として捉えた時、話す人によって言うことを変える人物に対して安心できません。それと同じです。企業としての一貫性のないメッセージや見せ方では、求職者は安心して応募に踏み出すことはできないのです。

私たち人間はなるべくリスクを避けることで生き残り、進化を遂げてきました。先ほどの企業でも、話をじっくりと聞いていけば、安さの裏には魔法や根性ではない、コストを削減するための素晴らしい工夫や独自のノウハウがありました。しかしその事実が求職者たちに伝わらないホームページでは、安さの裏にいわゆる過労やブラック企業ではないか?という本当は存在しないリスクを避ける行動に出てしまい、結果的に応募をしない選択をするのです。

もしあなたの会社が2年後3年後といった、遠くない未来のための人材確保を考えているのであれば、企業の持つ仕事の魅力を理解し、客観的に伝えられることは、企業にとっての必須条件であることを忘れないでください。

採用ブランディングは自社の強みを見直すチャンス!

募集職種や福利厚生が同じような条件だった場合に、学生にとって就活の決定打となるのは、会社のトータルの雰囲気です。雰囲気とは、長年企業がひとつ一つの仕事に向き合いながら培われてきた企業文化です。採用を強化したいのであれば、その雰囲気が企業をどの角度から見ても統一されていることが重要です。ものづくりの世界では「神は細部に宿る」と言われていますが、会社のコアである社長のうちに秘めた事業や社員への思いが、製品のクオリティだけでなく、それを知る窓口であるウェブサイトといった細部にまで宿らせることと同じではないでしょうか。

だからこそ、企業のホームページや採用ページから、企業理念や社長のメッセージ、さらには社長の顔写真まで見られていることを、忘れてはいけないのです。

採用ブランディングは、あなたの会社の強みを見直すチャンスです。そしてあなたの会社の遠くない未来、中心核になってくれるメンバーと繋がるための施策です。まずは難しく考えすぎずに、顧客に喜ばれている要因や、そのための仕事のポリシーは何であるのかを改めて見出すことから始めてみましょう。

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