製造業|技術をわかりやすく説明する方法

テクノポートの永井です。テクノポートでは、技術を発信したい製造業のWebマーケティングを支援しています。

今回は技術をわかりやすく説明する方法について紹介します。

技術の説明に使える4種類の方法

1:テキスト

テキストは最も基本的な情報伝達手段です。簡潔にポイントを伝え、要点を押さえた文章を心がけることはもちろんのこと、コンテンツ全体の構成にも気を配らなければなりません。例えば、「起承転結」「序破急」といった一般的な構成にしてみたり、相手の興味を引くために「起転承結」と順番を変えてみたりしてもいいでしょう。

しかし、テキストだけでは伝わりにくい情報もあるため、他の伝達方法と併用することをおすすめします。

参考書籍

取材・執筆・推敲 書く人の教科書:https://amzn.to/3RYwPz2

2:グラフ、表

数字や比較が必要な場面でグラフや表を使用すると、情報が一目で分かりやすくなります。特に、複数のデータを比較する際やプロセスを視覚的に示す場合に有効です。

グラフを描くポイントは、横軸と縦軸に必ず単位をつけることです。また、差異を強調したい場合は縦軸のメモリ幅も調整しましょう。プロットは比較的大きめに設定し、必要であればプロットの上に数値も記入しましょう。識別のポイントはプロットの形と色になりますので、一つのコンテンツ内では同一ラベルには同一のプロットを使うことをおすすめします。また、データがリニアで上下している場合は、近似直線を書くと相手に伝わりやすくなります。また、プロット以外にも棒グラフや円グラフがあります。データをどのように受け取ってもらいたいかによってグラフの種類が変わってきますので、さまざまな方法でグラフを書いてみて、最も伝わりやすいと思うものを採用しましょう

表は具体的な数値を比較したり、スペックを伝えたりするときに有効な方法です。表の項目は背景を色付けしたり、文字を太くしたりするなど、内容と差別化すると見やすくなります。

3:図解・イラスト

複雑な仕組みや流れを理解させる際に、図解やイラストは非常に役立ちます。ビジュアルを取り入れることで、読者の興味を引き、記憶に残りやすくなります。

技術者の場合、絵を描くことが苦手だったり、描くための時間が取れなかったりすることも多いと思います。そのような場合はデザイナーに依頼することも検討してみてください。たとえ費用がかかったとしても、イラストがあったほうが情報は伝わりやすくなります。情報が正確に伝わらなかった場合のリスクと合わせて、外注も検討してみてください。

4:動画

動画は実際の動作やプロセスを示すことができるため、説明が難しい内容の説明や実際の使い方を示したい場合に適しています。また、音声と映像の組み合わせが、理解を深める要因となります。

1分間の動画の情報量は、一般的なWebページの3600ページ分と言われており、有効に使うことで情報を効率的に伝達できます。

ただし、質の悪い動画はすぐに再生を止められてしまうため、動画のクオリティにも注意が必要です。質の高い動画を作るのに時間やコストはかかりますが、効果が得られるのであれば動画を作る価値は高いと言えるでしょう。

技術を説明するための準備

技術について理解する

技術を他者に伝えるためには、まず自身がその技術を深く、正確に理解していることが何よりも重要です。半端な理解や不明確な点が残っていると、伝える際に誤解や混乱を招くリスクが高まります。疑問点や不明点がある場合、待ち構えることなく積極的にそれを解消することが大切です。技術に関する書籍やオンラインリソースを参考にするのはもちろん、経験豊富な人に直接アドバイスを求めることも非常に有効です。

そして、学び取った知識を定着させるためには、単に情報を受け取るだけでは不十分です。ノートにまとめる、自分なりの言葉で説明する、実際に手を動かして試すなどのアクションを取ることで、より深く知識を身につけることができます。

最終的な目標は、その技術に関するあらゆる質問に対して、自信を持って回答できるレベルに到達することです。ここまでの深い理解があれば、他者に技術を効果的に伝えることができるでしょう

技術の使用用途をまとめる

技術を伝える際、それがどのような場面や状況で活躍するのかを具体的に示すことで、相手の理解が深まります。ただ「この技術は役立つ」と伝えるのではなく、「この技術を使用することで、〇〇のタスクが効率的になる」といった具体的なシチュエーションを示すことが重要です。また、その技術の持つ独特のメリットや、他の方法と比較した際の優位点を明確にすることで、相手がその技術を採用すべき理由を明瞭に捉えられます。

例えば、あるプログラミング言語やツールの利点を説明する場合、その速度、安定性、使いやすさなどの特性を具体的な数値や事例とともに伝えることで、聞き手の納得感を高められるでしょう。

要は、技術を紹介する際には、その「なぜ」「どのように」という背景や具体的な使用例をしっかりと説明することで、相手に技術の価値を効果的に伝えることが可能となります

技術を説明するための資料作り

ターゲットを決める

技術を伝える際の最も重要な要素の一つは、聞き手や読者、つまり「伝える相手」を明確に定義することです。技術の深さや広さは人それぞれ異なり、一つの説明方法が全ての人に合うわけではありません。初心者向けに説明する場合、基礎から丁寧に、用語の定義や基本的なコンセプトを中心に資料を作成する必要があります。一方、基本的な知識を既に持つ専門家向けには、より高度な内容や細かい技術的詳細を強調して資料をまとめるべきです。

資料作成の前段階でターゲットを正確に特定することで、その後の構成や内容の選択、表現方法などがより明確になります。これにより、伝えるべき技術の魅力や重要性を、最も効果的に相手に伝えることが可能となります。

ターゲットの課題を洗い出す

技術やサービスを伝える際、単にその機能やメリットを紹介するだけではなく、ターゲットが抱える潜在的な課題や疑問を正確に把握することが欠かせません。これにより、技術の有用性や必要性が具体的に伝わるようになります。例えば、新しいソフトウェアツールを導入する際、そのツールが解決できる具体的な業務の煩雑さや時間の無駄を洗い出すことで、導入の必要性が際立ちます。

ターゲットの課題と自社の提供価値を結びつける

ターゲットの課題を洗い出したら、次はその課題を解決するための自社の技術やサービスの価値を明確にし、両者を結びつけるプレゼンテーションや資料を作成することが求められます。

これにより、ただの技術紹介ではなく、具体的な「解決策」としての位置づけができるのです。例えば、上記のソフトウェアツールの場合、具体的にどのような操作が簡略化されるのか、どれだけの時間短縮やコスト削減が期待できるのかを示すことで、その技術がもたらす実際の価値を明確に伝えることができます。このアプローチにより、ターゲットは自身の課題が具体的にどのように解決されるのかをイメージしやすくなり、技術の採用意欲も高まるでしょう。

ターゲットが疑問を持たないようなストーリーを作る

分かりやすいストーリー展開で疑問を未然に防ぐ

ターゲットに技術やサービスを伝える際、情報の断片的な伝達ではなく、一貫性を持ったストーリーとして情報を提示することが重要です。ストーリーを組み立てることで、読者や聞き手は情報を順序立てて消化でき、疑問や不明点を持ちにくくなります。
ストーリーを作る際のポイントは以下の通りです:

  • 導入部:ターゲットの抱える課題や疑問、背景を明確に伝えることで、読者の関心を引きつけます。
  • 本論:ここでは、提供する技術やサービスの具体的な機能や特徴を紹介します。この際、課題とどのように関連しているのか、どのようにその課題を解決するのかを中心に説明します。
  • 結論:最後に、技術やサービスの提供する総体的な価値や、今後の展望などをまとめて伝えることで、ストーリーを締めくくります。
    このように一貫性のあるストーリーを構築することで、読者は複雑な技術やサービスに関する情報をスムーズに理解し、疑問を持つことなく内容を追っていけるでしょう。

ストーリーを補足するための素材を集める

テキストだけでなく、視覚的な要素は情報の理解を大きく助ける要素となります。

図表やイラストは、複雑な情報を簡潔に伝える効果があります。動画は、手順や流れをリアルタイムで示すことができるため、特にプロセスや動作を伝える際に非常に効果的です。

これらの素材は、ストーリーの中で自然に組み込まれ、情報の理解を深める役割を果たします。選定する際には、ターゲットのニーズや理解度を考慮し、最も効果的な素材を選びましょう

情報と素材を一体化させた資料の完成

すべての情報と素材を集めた後、それらを効果的に組み合わせることで、一つの完結した資料を作成します。この際、資料の構造や流れ、ページのレイアウトなどに気を付けることで、より伝わりやすく見やすい資料となります。

特に、情報の量や密度、ページのデザインや色使い、文字の大きさやフォントなど、細部にわたる要素も考慮に入れることで、高品質な資料が完成します。完成した資料は、ターゲットとのコミュニケーションツールとして大きな役割を果たすでしょう。

徹底的な推敲で資料の品質を高める

資料を作成した後の推敲は、その資料の質を大きく左右する重要なプロセスです。テキストの流れ、情報の整合性、文法や表現の誤りなど、さまざまな角度から資料をチェックし、最適化します。

  1. 内容の整合性:情報が一貫しているか、またストーリーが自然に進行しているかを確認します。
  2. わかりやすさ:専門用語の使用や文の構造、情報の提示方法など、読者が内容を理解しやすいかどうかを再評価します。
  3. 文法・表現の確認:誤字脱字、不自然な文構造、矛盾した表現などがないかを厳しくチェックします。

さらに、資料作成者自身が気づかない盲点や誤解を避けるため、第三者の目線でのフィードバックを取り入れることは非常に有効です。異なる背景や知識を持つ人からの意見や感想は、資料の普遍性やアクセシビリティを高めるための貴重な指針となるでしょう。

資料を作る際の注意点

ターゲットを絞り込み過ぎない

あまりにも特定のグループに絞り込むと、他の人々には伝わりにくくなる恐れがあります。適度な幅を持たせることを心がけましょう。

ターゲットが何で閲覧するのかも決めておく

スマートフォンでの閲覧を主に考えるのか、パソコンでの閲覧を主に考えるのか、その違いによってデザインやレイアウトを調整する必要があります。

専門用語は必ず説明を入れる

技術的な専門用語は避けられない場面もあるでしょう。しかし、それらの用語を使用する際は、必ずその意味や背景を説明しましょう。

色使いや配置、フォントサイズなどにも気を配る

視覚的にもわかりやすく、読みやすい資料を作るために、デザインの細部にも注意が必要です。特に、色の選び方や文字の大きさは、情報の伝わりやすさに直結します。
これらのポイントを意識して、技術の説明を行えば、より多くの人に正確でわかりやすい情報を伝えることができるでしょう。

まとめ

技術をわかりやすく説明するためには、受け手の立場に立ち、どのような情報が求められているのかを常に意識することが重要です。また、複数の手段や方法を組み合わせることで、より効果的な伝達が可能となります。最後に、常に改善の余地を追求し、新しい方法や技術にもアンテナを張り続けていれば、技術伝達のスキルを磨いていくことができます。

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技術広報の効果的な進め方とWeb活用術

テクノポートの永井です。テクノポートでは、技術を発信したい製造業のWebマーケティングを支援しています。

技術を発信する際に最も重要になるのが「技術の説明」です。誰に、どのように思ってもらいたいかによって技術の説明方法は変わります。例えば、採用向けであれば大学生や一般の人にわかるように、技術者向けであれば技術の原理をわかりやすく表現するなど、伝える相手によって内容を工夫する必要があります。

今回は技術広報のメリットや技術の説明方法や事例について紹介します。

Webを使った技術広報例

●ヤマハ発動機株式会社
技報:https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/technical/

●浜松ホトニクス株式会社
研究開発について:https://www.hamamatsu.com/jp/ja/our-company/research-and-development.html

●株式会社島津製作所
コンテンツ一覧:https://www.shimadzu.co.jp/stories-of-excellence/index.html

●大日本印刷株式会社(DNP)
ディスカバーDNP:https://www.dnp.co.jp/media/

●株式会社IHI
技術記事一覧:https://www.ihi.co.jp/technology/techinfo/

●旭化成株式会社
イノベーション事例:https://www.asahi-kasei.com/jp/r_and_d/innovation/

●富士フイルム株式会社
ビジネスのお客様:https://www.fujifilm.com/jp/ja/business

●ソニー株式会社
産業用イメージセンサー:https://www.sony-semicon.com/ja/technology/industry/pregius.html

●ボッシュ株式会社
技術アーカイブ:https://corporate.bosch.co.jp/products-and-services/technology-archives/

●NISSHA株式会社
コンテンツマーケティング:https://connect.nissha.com/filmdevice/filmdevice_column/

技術をわかりやすく相手に伝える方法について

技術をわかりやすく相手に伝えるためには以下の手順で行います。

  1. 伝えたい相手を決める:相手を決めると伝え方の方向性が決まります。
  2. 相手にどう思ってもらいたいのかを決める:コンテンツを見てもらったあとに、相手に反応してほしいのかを決めます。例えば、共同研究に興味を持ってもらいたい、製品を購入してもらいたい、自社の求人に応募してもらいたいなどです。
  3. 相手が何に興味を持つのかを想像する:技術を伝える前に相手の興味を想定します。例えば、製品の性能なのか、技術のコア部分なのか、開発の環境なのか、技術のインパクトなのかなどです。
  4. 相手が理解できていない部分を十分想像する:技術を理解するためには最低限の知識が必要です。人は理解できないコンテンツを読み進めてはくれません。そのため、相手が理解できない部分はこちらで補ってあげなければなりません。特に専門用語を使う際には注意が必要です。
  5.  相手がスムーズに理解できるような流れを作る:最後に疑問が出てこないような流れを検討し、コンテンツづくりを始めていきます。

また、コンテンツを作る際は図、表、動画、画像などを多様してください。文章のみでは伝わらない・伝わりにくい内容でも、絵や動画があると伝わりやすくなります。

参考

技術をわかりやすく相手に伝える方法についてhttps://keikakuhiroba-mfi.com/archives/20896

技術広報の役割

技術広報の役割は「目的を達成するために技術情報を発信すること」です。ここでは技術広報を行うことでどういった効果が得られるのか、また、どういった効果を得たいときに技術広報に力を入れないといけないのかを紹介します。

自社技術の用途開発

技術広報を行うことで、自社の技術や製品が持つ潜在的な価値や用途を広く知らせることができます。

これにより、新たなビジネスチャンスやパートナーシップの機会を生み出すことが期待されます。例えば、ある技術が他の産業や分野での応用可能性を持っている場合、その情報を広めることで、異業種との連携や新しい市場への進出のきっかけとなることもあります。

企業ブランドの信頼性向上

技術広報は、自社の技術力や研究開発の取り組みをアピールする絶好の機会です。これにより、企業のブランドイメージの向上や、業界内での評価の向上が期待されます。

特に、革新的な技術や独自の研究成果を持つ企業にとっては、その情報を適切に発信することで、競合他社との差別化を図れます

採用

技術広報は、採用活動にも大きな影響を与えます。自社の技術的な取り組みや研究開発の内容を公開することで、技術者や研究者からの注目を集められます。これにより、優秀な人材を引き寄せられるだけでなく、採用時のコミュニケーションもスムーズに進めることが期待されます。

技術の普及と教育

技術広報を通じて、一般の人々や他の企業に技術の知識や情報を提供することで、技術の普及や教育にも寄与します。これにより、技術の理解を深めることができるだけでなく、新しい技術の採用や導入を促進できます。

技術広報の種類

技術広報は、企業や組織が自らの技術や製品、サービスを広く知らせるための手段です。これにはさまざまな方法があり、その選択は対象とするターゲットや伝えたい内容、予算などによって異なります。以下に、主な技術広報の種類とその特徴を述べます。

Webサイト

Webサイトは、インターネットを利用して情報を発信する手段です。

24時間365日、世界中の人々にアクセス可能であり、更新も容易。製品の詳細や技術的な情報、使用例などを掲載し、顧客や取引先、一般の人々に情報を提供します。また、動画や画像、インタラクティブなコンテンツを取り入れることで、訴求力を高めることも可能です。

プレスリリース

プレスリリースは、新製品の発表や技術的な進展、企業の取り組みなどを報道機関や関連業界に向けて発信する手段です。短い文章でポイントを伝えることが求められ、正確かつわかりやすい情報提供が必要です。メディアが取り上げることで、広範囲に情報が伝わる可能性があります。

雑誌

専門的な内容を深く掘り下げて伝えるための手段として、雑誌があります。特定の業界や分野に特化した内容を提供し、専門家や関心を持つ読者に向けて情報を発信します。長文での解説や専門家のインタビューなど、詳細な情報を提供することができます。

書籍

書籍は、技術や知識を体系的にまとめ、長期間にわたって情報を残す手段です。深い内容や研究結果、技術の背景などを詳しく解説し、専門家や学生、一般の読者に提供します。信頼性が高く、長期的な情報提供が可能です。

イベントやセミナー

実際に人々を集めて情報を伝える手段として、イベントやセミナーがあります。参加者と直接コミュニケーションを取ることができ、質疑応答やデモンストレーションを行うことで、深い理解を促せます。また、参加者同士のネットワーキングの場としても機能します。

ソーシャルメディア

近年、ソーシャルメディアを利用した技術広報も増えてきました。TwitterやFacebook、LinkedInなどのプラットフォームを利用して、短いメッセージや動画、画像を共有し、リアルタイムでの情報発信が可能です。また、フォロワーとの直接的なコミュニケーションも行え、効果的な情報伝達が期待できます。

技術広報にWebサイトが向いている理由

技術広報は、企業の技術力や製品の特徴を伝える重要な手段です。その中でも、Webサイトは多くのメリットを持ち、効果的な技術広報のツールとして注目されています。以下に、Webサイトが技術広報に向いている理由を詳しく解説します。

自由に表現できる

Webサイトは、文字、画像、動画、インタラクティブなコンテンツなど、多様なメディアを組み合わせて情報を発信できます。これにより、技術的な内容や製品の特徴を分かりやすく、魅力的に伝えることが可能です。また、デザインやレイアウトも自由にカスタマイズできるため、ブランドのイメージやメッセージを一貫して伝えられます。

閲覧者を増やしやすい

SEO対策を施すことで、検索エンジンからのアクセス増加が期待できます。技術的なキーワードや専門用語を適切に取り入れることで、ターゲットとなる閲覧者を効果的に引き寄せることができます。さらに、SNSやメールマーケティングと連携すれば、より多くの人々に情報を届けることができます。

継続が簡単

Webサイトは、情報の更新や追加が容易です。新しい技術や製品の発表、業界の動向など、タイムリーな情報を随時掲載できます。これにより、常に最新の情報を提供し、閲覧者との関係を継続的に深化させることが可能です。また、定期的な更新はSEO対策としても有効であり、検索エンジンの評価を高める効果も期待できます。

コストパフォーマンスが高い

一度Webサイトを構築すれば、継続的に情報を発信できます。印刷物やイベントと比べると、情報の更新や配信にかかるコストは低く抑えられます。特に中長期的な視点で見ると、高いコストパフォーマンスを実現できるため、技術広報の主要なツールとして活用する価値があります

技術広報用のWebサイト制作はテクノポートへ

技術広報は、企業の技術力や製品の特徴を伝えるための重要な手段です。

Webサイトは、その中でも特に効果的なツールとして注目されています。自由な表現、閲覧者の増加、継続的な情報発信が可能であり、さらに高いコストパフォーマンスを実現できます。

テクノポートでは、これらのメリットを最大限に活かした技術広報用のWebサイト制作を提供しています。最新の技術とマーケティングの知識を活かし、お客様のニーズに合わせた最適なサイトを構築します。技術情報を効果的に伝えるためのWebサイト制作をお考えの際は、ぜひテクノポートにご相談ください。

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【製造業】ホームページ制作会社の探し方と選び方を紹介

テクノポートの永井です。製造業のホームページは、一般的なものとは違い「技術を伝える」ことがカギになります。そのため、自社の技術を理解してくれるホームページ制作会社を探さなければなりません。今回は製造業のホームページ制作会社の探し方と選び方について紹介します。

弊社も製造業に特化したホームページ制作を行っておりますので、ぜひご検討ください。

製造業に特化したホームページの制作会社の探し方

ホームページ制作会社を探す方法は2つあります。一つは紹介、そしてもう一つはインターネットでの検索です。検索には制作会社のホームページを直接チェックする方法と、制作会社をまとめた一覧サイトをチェックする方法があります。ここからは、それぞれの特徴を詳しく紹介します。

紹介してもらう

知り合いから制作会社を紹介してもらうのが最も安全です。

この方法では、制作会社の提案内容や対応力、さらにはデザイン力についても一定の情報を得ることができます。

ただ、ホームページ制作会社が「知人の友人」程度の場合は少し注意が必要です。その場合、ホームページ制作の過程や納期に関しての要望を出しにくくなることがありますので、中立的な立場の制作会社を紹介してもらうのがよいでしょう。

インターネットによる検索

インターネットで「製造業 ホームページ制作会社」と検索すると、大きく分けて2種類のサイトが表示されます。

1.制作会社の公式サービスページ

これは、各制作会社が自社のサービスを紹介しているページです。制作実績、サービス内容、料金体系など、会社の詳細情報が記載されています。具体的なデザインのスタイルや、過去に手がけた製造業向けのプロジェクトの実例も見られる場合が多いです。

2.制作会社のまとめサイト

これは、複数の制作会社を一覧で比較できるサイトです。一目で各会社の特色や価格を比較することが可能なことが多いです。一覧表には、各社の平均的な料金やレビュー評価、特色などが記載されていることが一般的です。

まとめサイトの紹介

この検索結果から、まずは自社との相性が良さそうな制作会社を見つけることが大切です。しかし、「どの情報を基に判断したら良いのか?」という疑問が生まれることでしょう

実は、その判断基準は会社ごとに異なります。例えば、予算、納期、デザインの質、過去の実績、対応エリア、サポート体制など、重視したいポイントはさまざまです。これらの判断基準について、具体的な選び方のポイントを次の項で詳しく紹介します。

製造業に特化したホームページの制作会社の選び方

ホームページ制作会社に当たりをつけたら、次はどのように選定するかが課題となってきます。そのためにはホームページ制作会社の情報が必要になりますので、必ずホームページで下記内容を確認してください。

実績があること

最初に確認すべきは、制作会社の実績です。製造業も多岐にわたるため、企業ごとに要求されるホームページの設計も異なります。以下の点をチェックして、制作会社の実力を見極めましょう。

同業種の経験: 制作会社が自社と同じ業種の企業サイトを過去に作ったことがあるかを確認します。これにより、その会社が自社の業界に対する理解を持っているかがわかります。

  • 実績の数: 制作会社の実績の数を確認します。例えば、「最低10件、50件以上あれば問題なし」といった基準を自社で設定することが重要です。
  • 実績の種類: 切削だけではなく、射出、金型、大手、中小など、さまざまなタイプのプロジェクトに対応しているかも重要です。これにより、制作会社の多様な経験と技術力が確認できます。

実績が豊富で、自社と近い業種の実績が数社掲載されている企業であれば、実績に関する第一の選定基準はクリアです。

業界の知識を持っていること

次に重要なのは、ホームページ制作会社が製造業の専門知識を持っているかどうかの確認です。

製造業のホームページには、特有の専門用語が数多く登場します。プレス、金型、SUS、インコネル、射出成形、三次元測定機などの用語は一例です。これらの用語に精通していないと、コミュニケーションが円滑に進まず、結果的に効果的なホームページの制作が難しくなります。

たとえ実績が豊富でも、業界の知識がなければ、単にデザインを作成するだけになりかねません。そのため、実績だけでなく、業界の知識も確認することが重要です。後で後悔しないよう、ここでも慎重な判断が求められます。

業界の知識を持っているかどうかの確認方法は難しいものの、以下のポイントで確認することが可能です。

  • ブログの内容: 制作会社がブログを運営しており、そこで専門用語を適切に使用しているかどうかをチェックします。
  • セミナーの実施: 制作会社が業界に特化したセミナーを開催しているかも重要な指標です。
  • メルマガの内容: メールマガジンを発行している場合、その内容からも専門知識の有無が判断できます。
  • 提案内容: 制作会社からの提案内容に業界の専門知識が反映されているかどうかも大切な確認ポイントです。

これらの情報をもとに、制作会社が実際に製造業の知識を持ち、それを活用しているかを評価しましょう。

成果を上げられる提案ができること

ホームページの制作方法は、大まかに以下の2つのアプローチに分けられます

デザインメイン型

この方法では、お客様がコンテンツの内容を決め、文章も提供し、制作会社はそれに基づいてデザインを作成します。この方法は、自社でホームページの内容を明確に決められる企業に適しています。しかし、ホームページの設計に自信がない場合、この方法は避けるのが賢明です。

提案型

この方法では、制作会社が先にお客様の企業にヒアリングを実施します。ヒアリングの内容は制作会社によって異なる場合がありますが、企業の業種、強み、顧客層、歴史等の情報を基に、「このような構成・内容でのホームページはいかがでしょうか?」と提案を行うのが一般的です。このアプローチでは、効果的なサイトを構築するために、目標キーワード、強みの明確な表示方法、サイトの構造等を具体的に策定することが重要です。

提案型のアプローチを選ぶ場合、以下の点を制作会社に確認するとよいでしょう:

  • 提案内容の具体性: どれだけ詳細な提案が行われるのか?
  • 業界知識: 制作会社が業界の内容を理解しているか?
  • 競合分析: 競合企業に対する分析も行っているか?

これらの要点に注目し、成果を上げるための提案ができる企業を選ぶことが重要です。

テクノポートは提案型のアプローチを採用している会社です。

運営までサポートしてもらえること

実績、業界の知識、提案内容を基に制作会社を選定できるとしても、もう一つ大切な選定基準があります。それは、ホームページ公開後のサポート体制です。

ホームページを成功させるためには、初めに立てた戦略が常に正しいわけではないため、適切な分析と改善が継続的に必要です。時代の変化に応じて、戦略を更新していく柔軟性も欠かせません。

具体的には以下のようなサポートがあると安心です。

サポート内容の例

  • ホームページのアクセスデータの解析と報告
  • 改善提案と実施のサポート
  • 時代の変化や市場の動向に合わせた戦略の見直し

これらを行うことで、ホームページは初期の設計だけでなく、長期にわたり効果を発揮し続けることが可能になります。

したがって、制作会社がホームページの運営後もサポートを提供してくれるかどうか、明確に確認し、選定基準の一つとすることが重要です。

ホームページを成果をあげるための王道

製造業のホームページで成果を出す、具体的には問い合わせ数を増加させるための、確実な進むべき方法が存在します。この方法を実行すれば、どの制作会社を選んでも、成果は向上するでしょう。逆に、この方法を無視すると成果は望めません。

この王道を知り、制作会社がそれにどのように対応しているのかを理解することは、制作会社の選定においても大変参考になります。この方法についてぜひ理解を深めてください。

お客様がホームページを訪れてから問い合わせに至るまでのフローは、図1で示されています。

図1 ホームページを訪れてから問い合わせに至るまでのフロー

そして、図1のフローを具体的なホームページのページ構成に置き換えると、図2のようになります。

図2 具体的なホームページのページ構成

要するに、ホームページへの訪問者数を増加させ、適切なコンテンツを提供することができれば、問い合わせ数は自然と増加します

訪問者数を増加させるためには、SEO対策はもちろん、リスティング広告やSNS、YouTubeなどの活用も含まれます。さらに、訴求力を高めるためには、独自の技術やサービスをどのように魅力的に伝えるか、工夫が求められます。

ホームページ制作会社を選定する際は、これらの戦略を実践できる企業を選択することが大切です。

製造業専門のホームページ制作会社テクノポートの取り組み

ここで、テクノポートの特徴的な取り組みについてご紹介します。私たちは、徹底したヒアリングと3C分析(顧客、競合、自社の分析)を行うことからプロジェクトをスタートし、効果的なホームページ戦略を提案する企業です。

テクノポートの3つの強み

アクセス対策
SEOに関する深い知識と実績を活かし、効果的なキーワード選定から質の高いコンテンツ制作まで一貫して対応可能です。

訴求対策
精緻なヒアリングと競合調査を基に、ビジネスの特徴を明確に打ち出すコンテンツ戦略を展開します。

運営サポート
GA4(Google Analytics 4)による詳細なアクセス解析を行い、データに基づく具体的な改善提案を実行します。

詳細はこちら

サービス内容https://marketing.techport.co.jp/
事例https://marketing.techport.co.jp/case/

まとめ

​​いかがでしたでしょうか?効果的なホームページ制作には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、制作会社が業界の専門知識を持っていることが大切です。これにより、専門的な用語を理解した上でスムーズなコミュニケーションが可能となり、効果的なサイト構築が期待できます。また、制作会社が戦略的な提案ができ、その提案内容が業界の内容を踏まえており、競合分析も行っているかどうかを確認することが重要です。

さらに、ホームページは公開後もアクセスデータを解析しながら改善を続ける必要があり、そのためのサポート体制も選定の大切な基準となります。

テクノポートも製造業のホームページを制作していますので、いつでもご相談ください!

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競合サイトの簡単なチェック方法

テクノポートの永井です。製品や技術を販売する上で、重要なことの一つに競合調査があります。競合調査をすることで、競合が提供する製品やサービスの強みと弱点を把握し、自社のマーケティングを有利に進められます。これは製品やサービスだけではなく、Webサイトでも同様のことが言えます。今回はWebサイトの競合調査について、基礎から応用までしっかりとお伝えしていきます。

競合サイトをチェックする理由

はじめに競合サイトをチェックする理由について解説します。

自社の立ち位置を明確にする

ほとんどの市場では、自社がその市場を独占することは難しく、大抵は他社との競争を通じて市場を分け合う状況になります。そして自社が目指すのはシェアの拡大になり、シェアを拡大するためには競合に勝たなければなりません。

競争相手に対抗するためには、自社製品の価格、品質、機能、サービス、ブランド力など、お客様にとって魅力的な要素が他社製品と比較してどのように優れているかを明確に示すことが重要になります。

つまり、競合は自社の製品の善し悪しを決めるための比較対象となります。

競合と比較することで、自社の製品がどのように差別化されているのかを理解できるようになり、自社の立ち位置が明確になります。そして、その中で出てきた強みをお客様に対して効果的にアピールすることで販売力が向上し、その結果シェアを拡大できるようになります。

もし競合調査をしなければ、自社の強みを知ることもできず、結果としてお客様へのアピールが弱くなってしまいます。そのため、マーケティングにおいて競合調査は非常に重要です。

マーケティングの質を高められる

マーケティングの戦略を考える際、SWATや3C分析などさまざまな手法を検討します。その手法の中で重要とされているのが市場と競合です。

市場、つまりお客様が何を求めているのか検討し、それに対して競合がどのような製品やサービスを展開しているのか把握する。その上で、自社の製品をどのように訴求すると競争相手に対して優位に立ち、お客様の関心を引きつけることができるのかを予測することで、市場シェアを拡大する戦略を立てます。

競争相手を理解することは戦略の品質を向上させ、結果として市場シェアの拡大可能性を高めます

リアル競合とWeb競合の違い

これまで競合と伝えてきましたが、競合には大きく2種類あります。一つが「リアルな競合」で、もう一つが「Web上での競合」です。

リアル競合は、競合と聞いて名前が上がるところです。実際に比較対象されるケースが多く、お客様から競合の名前が出るときもあると思いますので、調査するのは比較的簡単です。一方でWeb競合は見つけるのが難しく、意識していない企業も多いと思います。

Web競合は定義が難しいのですが、ここではGoogleで自社の強みを含むキーワードで検索したときに、検索結果の上位に表示される企業をWeb競合とします。

お客様が製品やサービスを探しているとき、既存取引先で解決できる場合とできない場合があります。できる場合は既存取引先に依頼しますが、できない場合は新規で企業を探します。そして、そのときの方法の多くが「インターネットでの検索」です。

ネット検索は下記の手順で行われます。

  1. 解決できる企業を見つけるためのキーワードで検索をかける。
  2. 検索結果の上位から数社をピックアップする。
  3. サイトの内容を確認し、2〜3社に絞って問い合わせをする。
  4. 実際に打ち合わせをして、可能そうであれば発注する。

ネット検索でお客様とつながるためには、検索結果の上位に表示され、かつ内容を認められなければなりません。つまり、そこには「競合」が存在するのです。

特殊な技術や製品など、市場が小さく競合数も少ない場合は、リアル競合しか見る必要はありませんが、汎用的な技術や製品の場合はWeb競合も想定したマーケティング戦略が必要になります。

そして、今回はWeb競合の調べ方について、簡単な方法から応用までご紹介します。

競合サイトのチェック方法(簡易編)

Googleで検索でWeb競合を見つける

まずはWeb競合を見つける必要があります。

Web競合の定義は、下記の通りです。

自社の強みを含むキーワードで検索したときに、検索結果の上位に表示される企業

具体的には

  • 大物 切削加工
  • 難削材加工
  • プラスチック 試作
  • 銅 プレス加工
  • 無線 デジタルトルクレンチ
  • PTFE めっき
  • 鋳物 加工
  • 筐体 組み立て
  • 原反 スリット加工
  • 産業用 インクジェットヘッド
  • 集光レンズ
  • マテリアルスキャン
  • ガラス入り樹脂 成形
  • エアーノズル 省エネ
  • 高精度 オペアンプ

など、1〜2単語を組み合わせて検索し、その検索結果の上位に表示されるのがWeb競合になります。また、検索キーワードを変えると競合も変わりますので、できる限りさまざまなキーワードで検索してみてください。

また、検索結果の上位に自社サイトが表示されない場合、お客様から自社を見つけてもらえないため、上位に表示されるようにWebサイトを修正する必要があります。この上位表示対策のことをSEOといいます。詳細は下記ページをご覧ください。

参考記事

製造業のためのSEO対策・完全ガイド

サイト全体のデザインやボリュームを見る

では、競合サイトが決まったら実際にそのサイトにアクセスしてみてください。

はじめに行うのが、サイト全体のデザインの確認です。お知らせのところにサイトのリニューアル時期などがあったら、そこもチェックしてみてください。

ここで確認したいのが「競合がWebに力を入れているかどうか」です。

競合がWebサイトに力を入れていない場合、Webサイトのデザインは古く、情報も更新していない場合があります。このような場合は安心して見守りましょう(ただし、貴社がWebサイトを入れていない場合、力を入れることをおすすめします)。

注意すべきは競合がWebサイトに力を入れている場合です。サイトのリニューアルも数年以内で、更新頻度も高く、情報も盛りだくさんで、パッと見の印象も良い場合は警戒しなければなりません。

キャッチコピーを確認

競合がWebサイトに力を入れていると判断した場合、まず確認するのはキャッチコピーです。

キャッチコピーには主に下記の2種類があります。

  • 志系キャッチコピー:会社が目指したいものを表す
  • 強み系キャッチコピー:自社の強みを表現する

他にも採用系キャッチコピーなどもありますが、ここでは関係がないため、この2種類に絞ります。

志系キャッチコピーは、多角的な事業を行っている大手企業などが使うことが多いキャッチコピーです。

志系キャッチコピーの例

  • THE POWER OF DREAM
  • Invented for life
  • Eat Well, Live Well.

志系キャッチコピーは企業のイメージや目指す先、実現したい世界感などを伝えるのには向いていますが、自社の強みを表すのには少し抽象的になりすぎてしまいます。

そこで、出てくるのが強み系キャッチコピーです。

強み系キャッチコピーの例

  • 絞り加工技術のパイオニアとして「できない」を「カタチ」に変える
  • 次世代鋳造模型DXモールド-ダイモール式3Dプリント鋳造模型-
  • 世界トップレベルの三次元画像測定機

強み系キャッチコピーの場合、キャッチコピーを見ただけでその企業が何を得意としているのかわかります。

お客様がサイトを探す際、このキャッチコピーは記憶に残りやすいです。そのため、Webサイトの目的が新規お客様開拓をすることであれば、キャッチコピーは強み系キャッチコピーにしたほうがよいでしょう。

そして、もし競合企業がこの強み系キャッチコピーを使っており、更にその強みが自社とバッティングする場合は注意が必要です。

強みを確認

Webサイトの全体感を見て、キャッチコピーを確認したら、次に強みを確認します。強みはWebサイトのメニューで確認します。メニューに「強み」「特徴」という項目がありますので、まずはそのページを確認します。

確認のポイントは技術を強みとしているのか、サービスを強みとしているのかです。技術を強みとしている場合、具体的にどのような技術なのかを数字で確認します。例えば、精度、大きさ、材質、複雑さ、製品の機能などです。また、技術を強みにしている場合は技術専用のページを作っていることが多いため、そちらも合わせて確認します。

次に、サービスを強みとしている場合です。例えば、短納期、低コスト、高品質などです。確認するのはそのサービスができる根拠、エビデンスです。短納期を実現するために何を行っているのか、品質を改善するために何を行っているのか、そういったエビデンスがきちんと掲載されている場合は、Web上での強い競合になる可能性が高くなります。

また、自社の技術やサービスと比較して、どこが勝っていて、どこが劣ってるのかも確認しましょう。

SEOに力を入れているかどうかの確認

最後に、SEOに力を入れているかどうかを確認します。

SEOに力を入れている場合、大体「コラム」「ブログ」「技術まとめ」みたいなものがメニューにありますので、そこを確認します。

確認内容は、記事の本数と内容です。記事の本数が30本以上ある場合は、SEOに力を入れている可能性が高くなります。特に記事内に目次があって、文字数が2000字以上で、「◯◯とは」という見出しがあれば、SEOを行っている可能性が高いです。

SEOに力を入れると、検索結果の上位に表示されるようになります。検索結果の上位にいればいるほどアクセスは増え、10位よりも順位が低い場合ほとんど見られなくなります。

つまり、SEOに力を入れている競合の数が多ければ多いほど、自社のサイトの順位は下がり、結果お客様からアクセスされなくなります。

そのため、競合がSEOに力を入れている場合は、自社もSEOに力を入れなければならなくなります

Web競合を簡易的に調査する場合は、こういった内容を調べていきます。大切なのはざっと見た感じで信用できる企業かどうかを確認した上で、強みや訴求内容を自社と比較することです。

競合サイトのチェック方法(上級編)

ページ数の調査

まず競合サイトの規模を見るために具体的なページ数を調査します。

ページ数が多いサイトは集客力も高く、さらにSEOに力を入れている可能性も高いため強いサイトになります。ページ数を知ることで、自社のサイトの規模をどこまで大きくする必要があるかなどの目安にします。

Googleの検索ボックスに「site:(調べたいドメイン名)」を入力するとページ数が出てきますので、一度確認してみてください。

流入キーワードの調査

次に、流入キーワードの調査を行います。

どういったキーワードで流入してくるのが多いのかを確認することで、SEO対策すべきキーワードを洗い出します。

つまり、検索結果で自社サイトを競合サイトよりも上に表示させることで、競合サイトの流入数(アクセス数)が下がります。もちろん大幅に下げることはできませんが、一つでも順位を下げることができれば、自社はお客様との接点が増え、競合は接点が減ることになるため、新規お客様を獲得しやすくなります。

1つのキーワードでは効果は薄いですが、複数のキーワードでこの対策をすることで、長期的に大きな効果を生み出すことができます。

ツールの参考サイト

競合サイト分析ツールの紹介

被リンクの調査

次に被リンクの調査です。被リンクとは、他社サイトに掲載された自社サイトのリンクのことをいいます。被リンクが多いとSEOが強くなったり、アクセス数が増えたりする一因になります。

ここで調べたいのは、まとめサイトなどに競合のサイトが載っているかどうかです。信頼性の高いまとめサイトの場合、そこを起点に問い合わせにつながる可能性があります。そのため、競合サイトが掲載されているまとめサイトに自社の掲載を依頼するようにします。これにより、まとめサイトからの流入を増やせるメリットと、競合サイトへの流入を減らせるメリットがあります。

調べ方は有料のツールがあります。

ツールの参考サイト

競合サイト分析ツールの紹介

リード獲得ページの調査

最後に、リード獲得ページの調査を行います。

リード獲得ページはお問い合わせ以外にも、資料ダウンロードなどがあります。資料ダウンロードでダウンロードした人に後追いでメールを送り、コンタクトを取ることで営業の機会を増やし、受注につなげます。

そのため、競合がどのような資料を作っているのかを調査して、自社も同様の資料を作ったり、もしくはさらに深い情報を入れて競合と同じだけリード情報が集まるようにしたりします。できれば、競合の資料をダウンロードしてみてください。

自社サイトへフィードバック

以上を踏まえた上で、競合の調査結果を自社サイトにフィードバックしていきます。

具体的には

  • 完全リニューアル
  • キャッチコピーの変更
  • 訴求ページの変更or追加
  • 強みページの変更
  • SEO用のコラムの追加
  • 資料ダウンロードの追加

などになります。どれも費用はかかるため、できるところからスタートしていくことをおすすめいたします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。競合の調査を行い、その結果を自社サイトへ反映することにより、競合に流れていた顧客を自社へと取り込む可能性が高まるでしょう。今回は簡単な方法と少し難しい方法を紹介しました。テクノポートでは製造業専門でWebマーケティングを行っていますので、Webのことでお困りでしたらいつでもご相談ください。

参考ページ

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自社技術の存在をターゲットに伝える方法

テクノポートの永井です。新しい取引先を獲得するためには、競合他社との比較を通じて、コスト、技術、品質など幅広い要素で優位に立つ必要があります。ただし、競合との比較段階に進むためには、お客様が自社の技術について事前に知っていなければなりません

お客様に自社技術について知ってもらうには、自社技術の情報を積極的に伝える必要があります。今回は、自社技術の存在をターゲットに伝える方法について紹介します。

比較検討段階までの基本的な流れ

まずは比較検討段階までの基本的な流れを紹介します。

ターゲットは毎日情報を収集しながら、関連する情報を詳しく調査し、最終的にいくつかの企業を選び比較検討します。つまり、競合との比較段階に進むためには、この調査段階のいずれかで、ターゲットの目にとまるように情報を発信する必要があります

技術情報を発信するための戦略

技術情報はやみくもに発信しても届きません。ターゲットに届くようにするためには、戦略と忍耐が必要です。戦略を立てた上で、情報を発信し続ければ、必ずターゲットに届くので根気よく頑張ってみてください。

ステップ1 ターゲットを想定する

戦略の最初のステップは、ターゲットの設定です。ターゲットを明確にすることで、技術情報をターゲットに合わせてカスタマイズし、それによってターゲットの関心を引きやすくなります。特に、応用が効く技術の場合、ターゲットを設定しなければ曖昧な情報になるため、必ずターゲットを設定するようにしましょう。ターゲットは1種類だけではなく、複数あっても大丈夫です。

ターゲットの設定方法はいろいろとありますが、業種、職種、役職、年齢などで分けるといいでしょう。

ステップ2 ターゲットの抱える課題を整理する

次に、ターゲットが抱えている課題と自社の技術内容をマッチングさせます。そのために、まずはターゲットがどのような課題を抱えているのかを具体的に整理してください。課題は一つではないと思いますので、エクセルを使って表にまとめていくときれいにまとまります。

課題が思い浮かばない場合は、社内で相談したり、Googleで検索、GhatGPTやBardのようなAIで調べてみたりしてもいいかもしれません。

課題はできる限り多く出して、その後に自社技術とその課題がどれくらいマッチングするかを検討していき、マッチするものをピックアップしていきます。

この作業は思った以上に時間がかかるため、作りきれずに断念する方も多くいらっしゃいます。社内リソースが確保出来ない場合は外注するのも一つの手段です。

ステップ3 自社の提供できる価値を想定(どう伝わってほしいか)

ターゲットが決まり、ターゲットの抱えている課題と自社技術のマッチングができたら、次は情報のコア部分を検討します。具体的には、ターゲットが自社技術に関心をよせるのは「何ができるから」なのかを考えます。例えば、精度が高いとターゲットにとってどんな価値があるのか?摩擦係数を減らせることでターゲットは何を得ることができるのか?小さく作れることでターゲットにどのようなメリットを提案できるのか?などについてです。

ここでは先ほど作った表にある課題を解決するために、自社が提供できる具体的な方法を挙げていきます。できれば競合調査も行い、競合に勝てる内容も検討しておくといいでしょう。

ステップ4 ターゲットが閲覧する媒体を考える(伝える手段)

最終はターゲットが閲覧する媒体を検討し、その媒体に合わせてコンテンツを作って行きます。媒体というのは、TVCM、自社Webサイト、雑誌、Webニュース、新聞、展示会など情報を掲載する物です。媒体によってできること・できないことがありますので、それに合わせて伝えたい内容が正確に伝わるようにコンテンツを作っていきいます。

媒体はできるだけ多く出したほうがターゲットに届く確率は上がりますが、媒体によっては大きな費用が発生することもありますので、予算感を見ながら媒体を選んでください。

有用な媒体 5選

それでは有用な媒体のメリット・デメリットについて紹介していきます。

プレスリリース

プレスリリースは報道関係者向けに出す情報です。プレスリリースを出すことによって、ネットニュースや新聞に取り上げられたりします。そのため、特に日常から情報収集をしている人を対象とする場合に有効です。

新聞やネットニュースには「ニュース性」が求められます。「世界初」「日本初」「業界初」などは取り上げられやすいため、新技術ができたときは必ずプレスリリースを出すようにしてください。

また、既存技術でも「こんなものを作ってみました」というものはネットニュースに取り上げられる可能性がありますので、プレスリリースを積極的に使ってみるのもよいと思います。

参考|プレスリリースを使って、自社情報を広く届ける方法とは

Webサイト(SEO、リスティング広告など)

ターゲットが情報を調べる際に、必ずと言っていいほど使うのがGoogleやYahoo!などの検索エンジンです。ターゲットは検索窓に単語を入力し、検索結果に出てくるWebサイトの情報を調べながら情報を集めています。

そのため、検索結果の一番上に自社のWebサイトが表示されれば、ターゲットに自社技術を見てもらえる確率が上がります。検索エンジンで自社サイトを上位表示させるための方法は大きく2つあります。

  • SEO:無料で上位表示させるためのテクニック
  • リスティング広告:有料で上位表示させるための方法

SEOはクリックごとの費用はかからず、上位表示させるためのテクニックです。ただし、有益な情報を掲載しないといけないため、コンテンツづくりが大変になります。また、上位表示されるかどうかは保証されず、すぐに効果が出るものでもありません。

リスティング広告は1クリックごとに費用が発生しますが、予算次第で必ず上位表示されます。キーワードの選定をうまくしないと、ターゲット以外からのクリックが増えてしまい、予算が無駄に消化されることもありますので注意が必要です。

ターゲットによって検索キーワードが変わるため、常に上位表示させるためには少し工夫が必要になります。

例えば、リスティング広告の場合は設定キーワードに複数のキーワードを設定します。SEOの場合、1キーワード1ページ必要になりますので、ターゲットが検索するキーワードを上げた上で、キーワードに対して1ページ作っていく必要があります。

SEOは労力はかかりますし、効果が得られるのも遅いですが、一度上位表示させることができれば、長期間高い効果を得ることができます。逆にリスティング広告はすぐに効果はでますが、広告をやめたら効果は消えるため、費用をかけ続けなければならないというデメリットもあります。

参考

製造業のためのSEO対策・完全ガイド
BtoB製造業におけるリスティング広告

雑誌

雑誌はターゲットを極端に絞る場合に有効です。例えば、型技術やプラスチックスなどはその業界に特化しているため、業界へのアプローチはしやすくなります。自社の情報を掲載してもらうためには「寄稿」か「広告」になります。効果が単発で終わるため、継続しなければなりませんがターゲットを絞りたいというときには有効な手段になります。

展示会

展示会の最大のメリットは、製品やサービスを潜在的なビジネスパートナーに直接紹介できる点です。これにより、自社技術の特徴や利点を強調し、デモンストレーションやサンプルを通じて、製品の品質や性能を実感してもらうことができます。

デメリットはコストです。ブースの設置、製品の運搬、スタッフの手配、宿泊費など、参加費用は高くなることが多いです。また、展示会の準備と運営には多くの時間と労力がかかります。さらに、展示会は競合他社も参加する場であるため、自社の製品やサービスが他社と比較されやすく、目立たない場合は効果が薄れる可能性があります。

YouTube(実験動画)

YouTubeを利用することで、製造業の製品や技術を広く一般の人々や潜在的な顧客に向けて紹介できます。また、動画の内容を実験系にすることで、製品の性能や使い方、革新的な特徴などを視覚的に伝えることができ、視聴者の関心や理解を深めることにつながります

また、YouTubeは世界中で視聴されているため、グローバルな市場に製品をアピールする機会も広がります。さらに、YouTubeのコメント欄などを通じて、直接的なフィードバックや意見を受け取ることができ、市場のニーズを把握する上で役立ちます。

デメリットとしては、品質の低い動画や不適切な内容が公開されると、企業のブランドイメージに悪影響を及ぼす恐れがあることです。動画の制作と編集には時間とコストがかかり、これが結果として期待した効果を生まない場合もリスクとして検討する必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。自社技術の存在をターゲットに伝えるにはさまざまな情報発信をする必要がありますが、ターゲットを絞り、ターゲットの課題と自社技術のマッチングをうまくできれば、最適な情報発信方法が見つかります。

テクノポートでは技術情報の発信のサポートなども行っておりますので、技術の伝え方や情報の発信方法でお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。事例とともに参考情報をお送りいたします。

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自社の強みを生かしたWebマーケティングで直販に挑戦【水野鉄工株式会社】

産業用ロボットを用いた工場の自動化システムの製作を専門とし、特にガントリーローダーを用いた重量物の搬送における実績が豊富な水野鉄工株式会社様のWebマーケティング事例をご紹介します。

会社情報

会社名 水野鉄工株式会社
担当者名 取締役副社長 水野様
事業内容 工場自動化用ロボットの製造販売
サイトURL https://mizuno-tk.jp/
導入サービス Webサイト制作、Webコンサルティング

出典:水野鉄工株式会社

抱えていた課題

これまで安定した仕事を商社経由で得ていましたが、営業が第三者に依存しているという危機感から、商社以外を通じた営業活動も開始することを決定しました。この一環として、Webサイトを通じた営業活動を始めました。

実施施策

水野鉄工は様々なワークの自動搬送を手掛けていますが、その能力だけでは競合から抜け出すのが難しいと感じていました。そのため、Web上での競争力強化のためには、水野鉄工独自の強みを明確にする必要がありました。

さまざまなヒアリングを通じて、「大物ワーク」「ガントリーローダー」「頑丈」など他社と差別化できるキーワードを特定しました。市場調査の結果、これらのキーワードに対する需要が一定存在し、競合も少ないことが判明したため、「大物」「ガントリーローダー」をWeb戦略の中心に据えることを決定しました。

重量物はロボットへの負荷が高く、トラブルが生じやすいため、「頑丈」さを売りとして、「トラブルの少ないシステム設計」ページを作成し、設計力をアピールしました。

さらに、「大物 自動搬送」と「ガントリーローダー」でSEOを行い、アクセス数の増加とともに、訴求力を高める施策を行いました。

導入効果

検索順位が「大物 自動搬送」で1位、「ガントリーローダー」で2位となり、従来サイトと比較してアクセス数が大幅に増えました。その結果、問い合わせも順調に増加しています。新規取引先も徐々に増え、Webマーケティングの効果を実感していただいています。

水野鉄工様はWebコンサルサービスにも入って頂いているため、定期的に打ち合わせを行いながら、さらに集客力の高いホームページに改善し続けています。

お客様の声はこちら

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技術の魅力を伝える!効果的なWebコンテンツの作り方

テクノポートの永井です。今回は、自社技術を相手に伝える方法を紹介します。

技術を伝えるとは?

「技術を伝える」という言葉にはさまざまな意味があります。例えば、技術継承などの教育的な意味や自社技術の魅力を伝えるというマーケティング的な意味がありますが、ここではマーケティングの意味で技術を伝えるという言葉を使っていきます。

技術は相手が理解して初めて伝わったことになります。相手が技術の背後にある原理や概念を理解し、その意味や応用方法を把握することで、初めて技術が伝わったと言えます。しかし、技術を伝えることは想像以上に難しく、特にWebサイトだけで技術を伝えるには相当の努力が必要になります。

技術を伝える際の難しさは、主に技術の複雑性と不確定要素に起因します。

技術の複雑性

多くの技術は高度な知識や専門用語を必要とし、複雑な仕組みや手順を含んでいます。技術の複雑性は、非専門家や初心者にとって特に理解しにくくなります。

技術の概念や原理を明確に伝えるためには、それをよりシンプルで具体的な形で説明する必要があります。また、技術の異なる側面や関連する要素を統合的に理解することも重要です。

技術の不確定要素

技術を受け入れる人々や組織は、それぞれ異なる目的や要件、制約を持っています。そのため、技術を適切に活用するには、相手のニーズや状況を理解し、それに合わせた使い方やカスタマイズを行う必要があり、相手によって技術の意味が変わってきます。

技術を伝える際には、以下の点に留意することが重要です。

  • 相手の背景や知識レベルに合わせた説明を行う
  • 専門用語や複雑な概念をできるだけシンプルに解説する
  • 具体的な例やイメージを挙げて理解を助ける

技術を伝えるときに想定すべきこと

ターゲットを明確にする

Webサイトの目的として、「どのような人々に向けて技術情報を提供するのか」を明確にしましょう。ターゲットが決まれば、ターゲットの一般的な背景や知識レベルについて予測し、それに基づいて技術の説明や表現方法を工夫できます。

シンプルな言葉と明快な表現を使用する

Webサイトのコンテンツは短く簡潔にまとめ、シンプルな言葉を使って説明しましょう。専門用語や複雑な概念はできるだけ避け、一般の人々でも理解しやすいように工夫します。また、技術の効果や利点を明快に伝えるために、短い文や箇条書きを活用することも効果的です。

視覚的な要素を活用する

技術の説明には、視覚的な要素を取り入れることで相手にわかりやすく伝えることができます。図やグラフ、イラスト、スクリーンショットなどを使用して、技術の概念や手順を視覚的に補完しましょう。また、動画やデモンストレーションを提供することで、技術の使い方や応用の具体例を示すことができます。

初心者向けと上級者向けの情報を提供する

技術の理解度には個人差がありますので、初心者向けと上級者向けの情報を両方提供すると有効です。基本的な概念や用語を解説する初心者向けのセクションと、より詳細な情報や実践的な応用例を提供する上級者向けのセクションを設けることで、幅広い層のユーザーに対応できます。

技術を伝えるための手順

1.誰に何を伝えたいのかを決める

はじめにターゲットは誰で、ターゲットがこのコンテンツを読んだときにどう思ってほしいのかを決めます。技術の良さを伝えるためには、自社の技術的価値と相手にとっての価値を一致させる必要があります。そのため、コンテンツを作る前に誰に何を伝えるのかしっかりと決める必要があります。

2.コンテンツの目次を考える

コンテンツの概要を把握し、主要なセクションやトピックをリストアップします。目次を作成することで、コンテンツの全体像を整理し、論理的な流れを確保できます。このときコンテンツの流れや論理的な順序を考慮し、見出しやサブ見出しを作成します。出だしで矛盾が生じると相手は読むのをやめてしまいます。矛盾が生じないような目次を検討してください。

3.見出しの情報を伝えやすくするための視覚的情報を準備する

目次が決まったら、伝えづらそうな部分をピックアップし、それを補足するための視覚的情報を用意します。例えば、実験データ、比較データ、原理のイラスト、画像、動画などになります。文章だけでは技術は伝わりづらいので、視覚的情報は必ず入れましょう。

4.コンテンツのワイヤーフレームを作る

ワイヤーフレームは、コンテンツのレイアウトや要素の配置を示す簡単なスケッチやデザインのことです。ワイヤーフレームを作成することで、コンテンツの配置や視覚的なバランスを確認し、相手目線で情報を整理できます。ワイヤーフレームを何度も確認し、矛盾点、補足資料の不足などがないか確認してください。

5.第三者にチェックしてもらい修正する

他の人にワイヤーフレームを見てもらい、フィードバックや修正の提案を受けてください。第三者の目からの意見や新たな視点を得ることで、コンテンツの質や理解しやすさを向上させることができます。特に、ターゲットと同じ立場の人や技術をあまり知らない人に見てもらうと、自身では気づけなかったポイントに気づくことがあります。資料作成者は技術について深く理解しているため、単純なことを見落としがちです。第三者にチェックしてもらうことで、不足部分を補えます。

6.コンテンツを完成させる

フィードバックや修正を反映させ、コンテンツを最終的な形に仕上げます。文章を校正し、視覚要素や画像、グラフィックスなどを適切に配置します。また、リンクや参照先などの正確性も確認しましょう。

変化を数値で確認する

技術情報を公開したら、相手に伝わったかどうかを確認する必要があります。

Webサイトの場合、一方通行の情報であるため、実際の相手の反応を見ることはできません。しかし、問い合わせ数や問い合わせの質の変化またアクセスデータの滞在時間などを見れば、技術が伝わったかどうか確認できます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。Webサイトで技術を伝えることは非常に難しいのですが、工夫次第で伝えることは可能です。
テクノポートでは自社技術を伝えるためのサポートなども行っておりますので、技術の伝え方でお困りでしたらお気軽にお問い合わせください。事例とともに参考情報をお送りいたします。

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一般消費者への認知度を向上させることで、企業からの問い合わせを増やすことに成功!

暑さ対策用帽子や日焼け対策用フェイスカバーなど 、一般消費者向けの商品を製造販売している株式会社丸福繊維様のWebマーケティング事例をご紹介します。

会社情報

会社名 株式会社 丸福繊維
担当者名 マーケティング責任者 神谷様
事業内容 日焼け防止専用マスクの製造販売・暑さ対策帽子の製造販売
サイトURL https://www.marufuku.ne.jp/
導入サービス Webサイト制作、Webコンサルティング、コンテンツマーケティング

出典:株式会社丸福繊維

抱えていた課題

丸福繊維様が抱えていた課題は「どのようにして販売代理店の数を増やすか」でした。自社ECサイトやAmazon、楽天での販売は、個人に少量の商品を発送するため配送の手間がかかってしまいます。一方、販売代理店は一度にまとまった量を発注してくれるため、生産効率を上げられるメリットがあることから、販売代理店を増やすためにWebマーケティングをはじめました。

実施施策

弊社が提案したのは「一般消費者を意識したブランディング」です。

丸福繊維様が取り扱っている製品は一般消費者向けですが、ターゲットは仕入れをする代理店ということで、商品のユーザーとターゲットが若干異なります。ターゲットとなる代理店は一般消費者に売れる商品を求めていると考えられるため、一般消費者向けに情報を発信することで、代理店の販売担当者の目に留まるような工夫を行いました。

具体的には、

  • 一般消費者が検索するキーワードでのSEO対策として、コンテンツマーケティングを実施。
  • お客様の声として、Amazon、楽天のレビューも掲載
  • 取扱量販店の掲載

を行いました。

まずは、コンテンツマーケティングで一般消費者と企業の両方からアクセスを集め、お客様の声で商品の質の高さをPR。さらに、既存の取扱量販店を掲載することで、仕入れに対して安心感を持ってもらえるよう工夫しました。

最終的には代理店だけではなく一般企業も視野にいれ、ロゴ入れや生地から製造するOEMの事例も掲載することで、販路拡大を目指しました。

導入効果

コンテンツマーケティングやサイトの修正を行うことで、アクセスは順調に増えました。代理店など、想定していたターゲットからの問い合わせも毎年少しずつ増え、3年目には問い合わせが急増。

コロナの影響もありマスク需要が増えたのも大きな要因ですが、ホームページをきちんと運営していたことで、さまざまなお客様から問い合わせをいただけるようになりました。

お客様の声はこちら

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技術を伝えるための特設サイトを制作し、お問い合わせが増加【 NISSHA株式会社】

コーポレートサイトとは別に「技術を伝えるための特設サイト」を作ることを提案し、サイトの制作からWebコンサルティングをご支援することになりました。

結果として、短期間でターゲットとしていたメーカーの技術者だけでなく、大学の研究者など幅広い分野から様々なお問合せをいただくことができました。

フィルムデバイス分野で堅調に成果を挙げられたことから、今ではフィルムデバイス以外の分野のWebマーケティングも推進しています。Web活用を推進する流れが社内でも確実に広がり、全社的な導入へと進んでいます。

会社情報

会社名 NISSHA株式会社
担当者名 マーケティンググループ マネージャー 德野 勝己 様
事業内容 産業資材・ディバイス・メディカルテクノロジー・情報コミュニケーション事業
サイトURL https://connect.nissha.com/
導入サービス ¥Webサイト制作、Webコンサルティング、リスティング広告、コンテンツマーケティング

出典:NISSHA株式会社

抱えていた課題

NISSHA株式会社は、4つの事業の中でもフィルムデバイスを製造しているデバイス事業部が新規市場開拓に課題を抱えており、Webサイトを活用したプロモーションを検討していたのですが、コーポレートサイトだけでは技術を詳しく説明できないという課題がありました。

実施施策

この度作成したウェブサイトはコーポレートサイトとは異なり、技術者をターゲットに新規顧客獲得を目的とし製品や開発体制の情報を明瞭に配置しました。

サイト運営は、問い合わせ内容の分析に基づいて、リードの属性やニーズを確認しながら、不足しているコンテンツの追加や修正、リスティング広告のキーワード調整などを行いました。

たとえば、製品のレンタルを追加して問い合わせしやすくしたり、技術をより理解しやすくするために動画を設置しました。

導入効果

毎月打ち合わせを行いながら、コンテンツの追加と修正を繰返すことで、問合せ数も徐々に増え、ターゲットであった大手企業の技術者からの問合せも順調に入るようになりました。

一つの事業で成功大変をしていただいたことで、他の事業への導入も決まり、現在では複数の事業の専用サイトの制作と運営をお任せいただいています。

お客様の声はこちら

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製造業の用途開発事例を徹底解析

テクノポートの永井です。今回は製造業の用途開発の事例を解説していきたいと思います。

製造業の用途開発とは

製造業の用途開発とは、自社技術の新しい使用用途を見つけることです。「ある分野の一般的な技術が、別の分野では貴重な技術であった」ということはよくあります。自社技術をより広い分野に展開することで、過当競争からの脱出や売上の上昇などにつながっていきます。

しかし、用途開発は容易なことではありません。用途開発には継続した探索と技術開発が必要になるため、ぎりぎりのリソースで運営している中小企業にとっては非常に難しい問題になってきます。

今回は用途開発に成功した企業の事例を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事

用途開発事例

めっきの新しい活用方法の発見

高木特殊工業は愛知県で4種類(無電解ニッケル、PTEF、セラミック、クロム)のめっきを行っています。その中でPTFEめっきは潤滑性、耐摩耗性に優れためっきで、潤滑油を使えない場所での摩擦力軽減対策として使用されてきました。

Webサイトからの問い合わせがきっかけとなり、PTFEめっきの新たな用途として、ボルトのかじり防止に役立つ可能性が出てきました。ボルトとナットで部材を固定するときに、ボルトのネジ部にナットを適切に挿入しないと、ナットがかじってうまく回転してくれません。それを解決するためにボルトにPTFEめっきを施すことで、ナットが滑りやすくなり、かじりが抑えられることがわかりました。

このような用途でPTFEめっきを使った経験はなく、既存技術の新たな使用用途につながりました。

コーティングを使った新商品の開発

デンソーは紫外線を特殊な波長に変換するコーティング技術を傘に応用することで、「若返る日傘」を試作。

もともとは自動車のフロントガラスや窓ガラスにコーティング用に開発したものですが、自動車に適用させるには耐久年数に問題があったり、変換効率が高くなかったりするなど技術的な問題を抱えていたところ、別の用途で活用できることが判明。それが日傘へのコーティングだったそうです。

このコーティングを通すと紫外線は赤色光に変換され、その赤色光は肌を傷めずに修復を促進する効果があるそうです。その機能を傘に付加することで、「若返る日傘」の開発に挑戦しています。

塗装技術の用途を公募

  • 企業名:株式会社グリムファクトリー
  • 参考サイトhttps://grimfactory.co.jp/is-not-painting
  • 内容:新技術の用途を見つけるためにクラウドファンディングを利用

独自で開発した「剥がれないデジタルカラー塗装印刷」の用途をクラウドファンディングで公募。金属塗装への応用や医療、屋外塗装などといった開発段階の案件も集まり、想定していなかった用途が見つかりました。さらに、用途開発を継続するため、Webサイトに情報を公開するとともに「剥がれない印刷」でSEO対策を行い、技術の認知度を高めています。

ポストイット|考え続けることで5年前の技術が大ヒット商品へ

ポストイットの話は有名ですね。研究者は強力な接着剤の開発をしているときに、「薄くつくが、すぐに剥がれる」という逆の性質を持つ接着剤を発見します。その研究者は弱い接借財の使用用途を見つけるために考え続けますが、アイデアが生まれるまで5年かかってしまいます。きっかけは聖歌隊の讃美歌集。ページに挟んでいた栞が何回も落ちることから、「くっついたらいいのに」というのを思いつき、弱い接着剤の使用用途をひらめいたそうです。

つまり、技術の用途開発は一朝一夕でできるわけではなく、考え続けることが大切であるという良い例です。

既存技術応用|カラーフィルム技術からヘルスケア領域に参入

富士フイルムのメイン事業はカラーフィルム事業だったのですが、デジタルカメラの登場により、需要が激減。そんな中、決定したのがヘルスケア領域への参入です。全くつながりがないと思う2つの領域ですが、実はコア技術に共通点があります。それは「高機能材料」と「3次元構造」です。カラーフィルムは高機能材料を3次元的に層を重ねる技術が必要になるため、富士フイルムは高いレベルの「高機能材料を3次元構造化できる技術」を持っていました。そして、ヘルスケアにもその技術を求める分野、例えば美容液を肌に浸透させるマイクロニードルなどがあることに気づき、ヘルスケア領域への参入を決めたそうです。

今ある技術がどこに使われる可能性があるのかを調査し、その上で「やれそう」「やるべき」「やりたい」の順で検討し、妥当性があればやってみる価値はあるという例になります。

アクリル加工技術でSEOすることで長期的に用途開発を継続

岸本工業は、東京都大田区にあるプラスチック加工を専門にしている企業です。技術開発の中で高精度板厚加工技術である「フルフラット」を確立したのですが、その使用用途に困っていました。

当時は誰も知らない新しい技術であったため、Webを使った広報に力を入れました。具体的には「アクリル加工」でのSEO対策です。

このフルフラット加工は、研磨なしでアクリルの透明性が保てるため、アクリル加工に需要があると考えて実施しました。実際アクリル加工での問い合わせは増えたのですが、アクリルに特化させたことで技術の使用用途を絞りすぎてしまった点もありました。

そのため、サイトをリニューアルし「治具製作」というキーワードでのSEO対策も追加。これにより、研究者などこれまでつながりがなかったところからの問い合わせが増えました。

技術の使用用途を限定的にし、Webを使ってSEO対策をすることで成功した事例です。

SEO対策を中心に別分野に参入

アコースティック・アドバンスは、後付けで壁にはる吸音パネルを製造している企業です。吸音パネルの利用先はいろいろと想定はできるのですが、自社の製品がどの分野にあっているか曖昧な部分がありました。そこでWebサイトを制作し、実際の問い合わせ内容やアクセスデータの解析を行うことでターゲットを明確にし、Webサイトを改善していく手法を使いました。

結果、幼稚園や高齢者向け運動施設など、需要が少ないと思っていたところにも多くの需要があることが判明し、取引につながりました。

時代に合わせたターゲティングで売上を確保

  • 企業名:第一フォーム株式会社
  • 参考サイトhttps://www.daiichi-foam.co.jp/
  • 内容:時代に合わせてターゲットを変えることで、売上を確保

第一フォームは発泡スチロールの加工を得意としている企業で、展示会やイベントなどで使われる立体的なロゴやアートなどを手掛けていました。しかし、コロナ禍でイベントの開催が減るなど仕事が激減しました。

発泡スチロールを思い通りの形に加工することは得意だったため、電波の測定台などの治具や工業製品の緩衝材の領域に参入することで成功しました。

参入のきっかけはWebサイトの解析です。Webサイトを解析すれば、どういった検索キーワードに需要があり、自社サイトがどういったキーワードで調べられているのかもわかります。

そういった調査を行うことで工業製品に需要があると判断し、参入を決めました。ただ、もともと仕事の伝手があったわけではないため、集客もWebサイトで行っています。今では全国から問い合わせがある状況になっています。

Twitterを使って使用用途を公募|米袋の新しい使い方

シコーは大阪で米袋を製造している企業です。米袋には閑散期があり、その閑散期を埋めるための対策を常に検討してきました。ある時、Twitterを使って米袋の使用用途アイデアを募集したところ、50個以上のアイデアが集まる結果となりました。それにより「米袋のニーズはある」と確信が得られ、機織作家のmusubi氏と組むことで米袋の新しい用途の開発に成功しました。

一般の人からアイデアを募集し、クリエーターに製品をデザインしてもらった良い例だと言えます。

まとめ

各社の例を見ると、用途開発は一筋縄ではいかないことがわかるかと思います。社内で検討することはもちろん、社外の人の協力やWebサイトを使うなど、あらゆる手段を駆使してアイデアを出し続けることが大切です。

テクノポートはWebサイトを使った用途開発支援を行っていますので、用途開発にお困りでしたらいつでもご相談ください。

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Webサイトの運営方法を変えて、問合せ数・受注率ともに大幅UP!【株式会社三翠社】

大物板金、塗装、キュービルを製造している株式会社三翠社のWebマーケティング事例をご紹介します。当初、三翠社様には他社で制作されたWebサイトをベースに、弊社のWebコンサルティングを導入いただきました。その後、弊社の成果が認められ、2022年にWebサイトを全面的にリニューアルしました。

会社情報

会社名 株式会社三翠社
担当者名 企画事業部 営業課課長 後藤 様
事業内容 キュービクル・コンテナの設計・製造・施工/金属塗装
サイトURL https://www.sansuisha.com/
導入サービス Webサイト制作、Webコンサルティング

出典:株式会社 三翠社

抱えていた課題

三翠社は営業活動について課題を抱えていました。営業活動の一部にWebサイトを活用することになったため、まずはデザインの変更を行ったところ、思った以上の成果は出ず、Webサイトの運営の仕方について悩んでいたそうです。

Webサイトの活用自体に疑問を持たれていましたが、運営をプロに任せてみてからWebサイトの可能性について結論を出すことにしたため、運営を任せられる企業を探していました。そこで、弊社にご連絡をいただきました。

実施施策

当初は、別の会社で制作したWebサイトの運営を弊社にお任せいただきました。Webサイトの戦略を明確にする必要があったため、ターゲットの確認やキーワードの選定など現状分析を行った上で、サイト構成の変更やコンテンツの内容について大幅な見直しをしました。

ターゲットが見やすいサイト構成はもちろん、アクセス数を増やすためのSEOページ、お客様を説得するための訴求ページなど、ページの役割を明確に決め、Webマーケティングが機能するように作り変えました。特に、キーワードの選定については三翠社様にもご協力いただきながら丁寧に進め、競合のホームページ調査、キーワードの検索需要調査、三翠社様からのご意見を合わせたものを採用しました。

また、コンテンツの内容については、お客様が求める情報と三翠社様の強みを合わせたものにしています。

デザインはほとんど変えていませんが、コンテンツの内容とサイト構成が改善されたことで、Webマーケティングができるホームページに生まれ変わりました

導入効果

運営を弊社にお任せいただいてから、問い合わせの数だけではなく、「具体的な案件の問い合わせ」「想定ターゲットからの問い合わせ」「大手企業からの問い合わせ」「多種多様な業種からの問い合わせ」など、問い合わせの「質」が向上したそうです。

以前は年間7〜8件程度の問い合わせで、受注もほとんどできなかった状態だったのが、弊社がサポートに入ってから問い合わせは年間14〜16件に増え、さらに大手企業との取引も決まっています。

また、今回はホームページの制作ではなく、運営コンサルティングのみの導入で効果を上げることができました。

サイトをリニューアルせずに良い結果を出せたことで、費用対効果はもちろん、Webマーケティングの効果も実感していただいています。

この結果を受けて、2022年にはWebサイトの全面的なリニューアルを弊社にお任せいただきました

お客様の声はこちら

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製造業のSEO記事を徹底解析

テクノポートの永井です。今回はSEOに強いWebサイトを紹介し、そのサイトがなぜSEOに強いのかを解析していきたいと思います。調査するSEOキーワードは「めっき」「機械加工」「放電加工」「ロストワックス」「プレス加工」の5つ。ぜひ参考にしてみてください。

対象キーワードのSEO記事を徹底解析

1.めっき(月間検索需要:14,800)|2022-11-10時点での検索結果

「めっき」は月間検索需要も多く、競合サイトもたくさんあるため、SEOはかなり難しいキーワードになります。その中で2位になっているのが「ヱビナ電化工業株式会社」のWebサイトです。Webサイトはこちら

SEOの分析をするときに大切なのは「Googleは何を考えているか?」を想像することです。想像するための材料として「Googleが評価しているサイト」である検索結果の上位数サイトをチェックしていきます。

「めっき」の場合、上位サイトすべてが「めっきとは?」という記事になっています。このことより「めっきで検索する人は、めっきとは何か知りたい」ということが想像できます。
すると、構成としては

  • めっきとは
  • めっきの歴史
  • めっきの種類
  • めっきの役割
  • めっきのメリット・デメリット

などを入れることが必須になってきます。さらに、上位5サイト中3サイトはめっき会社なので権威性も高くなっていそうです。

「めっき」で上位を狙う場合は、今の上位サイトと同じ情報を出しても、Googleから評価されない可能性が高いため、SEO戦略としては

  1. すべての情報を網羅した網羅系で攻める
  2. めっきに関する情報を複数ページ作る
  3. めっき以外の技術を掲載する

基本的には網羅系以外で上げるのは難しそうです。そのため、すべての情報を1ページに入れるか、複数ページに分けるのがいいでしょう。文字数としては1万〜2万字程度は想定する必要がありそうです。

5位のNISSHA株式会社は1ページの構成ですが、他のサイトはめっきに関する内容で複数ページ作っています。特に、2位のヱビナ電化工業株式会社は100ページ以上はありますので、検索結果の上位を狙うのは相当難しそうです。

これから上位表示を目指すのであれば、めっき以外の情報を掲載することも検討したほうがよいでしょう。検索者のニーズを「めっきを知りたい→表面処理を知りたい」に拡大解釈することで、他のサイト以上に網羅性の高いコンテンツを作れるようになります。もちろんGoogleがそれをどう解釈するかによりますが、現状は上位サイトのどれも同じような情報になっているため、他のサイトよりも価値があると判断してくれるかもしれません。

2.機械加工(月間検索需要:4,400)|2022-11-10時点での検索結果

「めっき」のときとは異なり、コーポレートサイト1つ、まとめサイト2つ、Wikipedia、indeedが上位に来る結果となりました。「めっき」の場合は上位5サイト中3サイトが専門企業サイトでしたが、「機械加工」では上位5位にそのようなサイトは存在していません。

株式会社エージェンシーアシストも商社という業態であるため、実質機械加工専門のコーポレートサイトは上位表示されていない結果となりました。

そのことを考慮すると、Googleは「検索者は機械加工について調べているが、機械加工の種類が多く1ページで完結できないため、機械加工関係のページが多いWebサイトを上位に表示する。ただ、転職ニーズもありそうなのでindeed、本もありそうなのでamazonも表示しておこう」と考えていると想定できます。

特に、meviyは機械加工のページ数も多く、さらに運営者がミスミグループであるため権威性も高く、1位を取れていると予想されます。

では、「機械加工」で上位表示させるためにはどうすればよいかというところですが、まず1ページだけで上げるのは難しそうです。そのため、複数ページを想定した網羅系にする必要があります

まず、「機械加工とは」という親記事を1本決めて、そこに子記事をくっつけることで上位表示はされると思います。子記事は「機械加工」に関するすべての情報ですね。例えば、加工の種類、精度、材料、使用環境、加工機械などになります。

短時間でここまでするのは難しいと思いますが、親記事を作ってから徐々に子記事を作っていくことで、長期的には上位をめざすことができると思います。

3.放電加工(月間検索需要:2,400)|2022-11-10時点での検索結果

こちらもおもしろい結果になりました。上位5サイトに放電加工の専門企業はおらず、まとめサイト4つ、Wikipediaという結果です。

内容は「放電加工とは」という「めっき」の検索結果と同じですが「めっき」の場合はめっき屋さんが多かったのに対し、「放電加工」では放電加工屋さんは上位5サイトにはいない結果となりました。

理由としては

  1. 放電加工屋さんがSEOをやっていない
  2. 放電加工屋さんのSEOが弱い

のどちらかかと思います。

そのため、Google的には「放電加工屋さんのWebサイトを出したいけれど、充実した情報を掲載しているところがないので、まとめ系サイトで情報が充実したサイトを上位に表示しよう」という考えになっていると予想されます。「めっき」の検索結果を見る限り、このような網羅系コンテンツは権威性が重視されると思われるため、実際に事業として放電加工を行っている企業のコンテンツがもっと上位にきてもいいのではないかと考えられます。

なので、放電加工屋さんはまっさきに「放電加工とは」系で、SEOを行ったほうがよいでしょう

放電加工を専門にしていない場合は、それ以上の網羅系で攻めるしかないでしょう。ただし、網羅系の場合は現在の上位サイトと競合し、かつ権威性でも差異が出ないため複数ページでのSEOをする必要があると考えられます。

4.ロストワックス(月間検索需要:2,900)|2022-11-10時点での検索結果

「ロストワックス」の検索結果は上位5位の中で、専門企業サイトが4つ、まとめ系が1つと専門企業のWebサイトが上位を占める形になりました。パターンでいうと「めっき」と同じようなパターンになります。コンテンツの内容はすべて「網羅系」でロストワックスの基礎知識の説明がほとんどです。その中でも1位となっている株式会社武杉製作所の網羅性は非常に高いと思われます。

ロストワックス専門企業が「ロストワックス」で上位に表示されるためには、株式会社武杉製作所よりも多くの情報を網羅する必要があります。1ページで難しい場合は複数ページ、複数ページでも検索順位が上がらない場合は、ロストワックスの代替となる技術などの紹介も有効になりますので、トライしてみてください。

5.プレス加工(月間検索需要:2,400)|2022-11-10時点での検索結果

「プレス加工」の検索結果は上位5位の中で、まとめサイト4つとWikipediaという結果でした。

パターンとしては「放電加工」と同じようなタイプになります。Googleとしては「プレス加工専門企業のサイトを上位表示させたいが、コンテンツが弱いのでまとめ系の記事を出している」という状況だと想定されます。そのため、プレス加工専門企業が「プレス加工」で検索上位を狙う場合は、「なるほど!機械加工入門」のような網羅系を書けば、10位以内には入ってこられると予想されます。ただ、「なるほど!機械加工入門」は株式会社キーエンスが運営しているもので、権威性もそれなりに高いと思われるので、1位を取るのは難しいかもしれません。

プレス加工は種類や方法、動力などいろいろとコンテンツは用意できると思います。弊社のYouTubeでもプレス加工の概要を紹介していますので、ぜひ見てください。

まとめ

今回は「めっき」「機械加工」「放電加工」「ロストワックス」「プレス加工」の5つのキーワードで検索したときの上位サイトの傾向と実際に上位に表示させるためにはどうすればいいかという内容を解説しました。

1単語の場合はほとんどが網羅系になりますので、どこまで網羅性の高い記事をかけるかが需要になってきます。そこで他社サイトを参考にするのもよいのですが、書籍なども参考にしてみてください。トコトンやさしいシリーズなどはかなりまとまっていますので、コンテンツ作りの参考になると思います。

トコトンやさしいシリーズ

テクノポートでは製造業系キーワードのSEOに特化したサービスも行っています。キーワード調査から記事作りまで一貫して対応できますので、お気軽にご相談ください。

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【まるわかり】SEOに役立つ競合調査の方法 (テンプレ、ツール)

テクノポートの永井です。SEOをするには競合調査が大切です。競合がどのような構成で記事を作っているかを把握して、その上で競合と差別化するオリジナルのコンテンツを用意しなければSEOはうまくいきません。

今回の記事では、競合調査のポイントや調査に使えるツール、事例などを紹介します。SEOをするときにはぜひ参考にしてください。

SEOに競合調査が必要な理由

はじめにSEOになぜ競合調査が必要なのかを解説します。

SEOは勝負である

SEO(Search Engine Optimization)はGoogleなどの検索エンジンで上位に表示させるための方法です。世の中にはたくさんのサイトがあり、検索順位を決めているのはGoogleなどの検索エンジンです。

つまり、検索エンジン(Google)が審判を務めるゲームに勝つための方法がSEOになります。

勝負に勝つための情報収集が競合調査

勝負に勝つためにはルールの把握と競合の調査が大切です。SEOのルールは検索エンジンごとに違いますが、Googleは「検索者にとって有益な情報」であることが大きなポイントになります。このポイントに沿って「競合がどのような情報を掲載しているのか?」そして「その情報以上に有益な情報とは何になるのか?」というのを検討して、対策を立てていきます。

このゲームはあくまでも競合に勝つ、つまり1位になることが目的ですので、競合調査はしっかりと行ってください。

競合調査のポイント

競合調査のポイントを紹介します。

競合サイトを決める

競合を調査するためには、まず競合を決めなければなりません。競合はリアル業界での競合、ネット上での競合の2種類に分けられますが、SEOを検討する際は「ネット上での競合」を競合として決めてください

ネット上での競合を探す場合は簡単で、選定したSEOキーワードで検索したときの検索結果の1ページ目に出てくるサイト、だいたい10サイトを競合として決めれば大丈夫です。

競合サイトのターゲットを想像する

競合サイトが決まったら、次にターゲットを想像します。

Googleは検索者にとって有益な情報を掲載しているサイトを上位に表示させているのですが、ここで大きな疑問がでてきます。「検索者にとって有益な情報」とは何か?つまり、検索者が何を求めているのかを誰がどうやって判断しているのか?という疑問です。これは「ビッグデータを使ってGoogleが検索キーワードから想像している」ということになります。
このゲームの審判はGoogleなので、Googleが検索者のニーズを勝手に想像して、それに合致するサイトを上位に表示します。

SEOをする際は「Googleが検索者のニーズをどのように考えているのか?」ということを想定しなければなりません。ここで重要なのは検索者の真のニーズではなく、Googleの想定を理解することです。その方法は1つ、対象キーワードで検索することです。

このゲームは検索することで結果がすぐにわかります。つまり、Googleが高く評価しているサイトがどのサイトなのかが具体的に、しかも順位ごとにわかります。

この情報をもとに「Googleが想定している検索者のニーズ」を想像していきます。

まずは、競合と設定した10サイトのターゲットを想像し、Googleが想定している検索者のニーズを調査します。次に、自社の記事のターゲットを設定し、Googleのニーズとターゲットのニーズを合わせた記事を書いていきます。

競合サイトの構成を確認する

Googleから高評価を得るためには、競合サイトとの差別化が必要です。

Googleは検索者に「いい検索エンジン」として評価されることを目的としてるため、検索結果やその順位にはかなり気をつかっています。言い換えると、1ページ目に不要なサイトが出てきた場合、検索者は検索エンジンを乗り換える可能性があります。Googleはこれを避けたいんですね。

そこで、Googleは検索者にとって有益であろうサイトを複数出して、検索者に合致する確率を上げる方法をとります。そのため、同じ情報を掲載しているサイトは出さずに、情報の質が高いほうを1ページ目に掲載して、それ以外は2ページ目以降に掲載することが多くなります。

つまり、競合と同じ情報を出しつつ、さらに有益な情報を追加することで自社のサイトを上位に持ってきやすくなります。

だからこそ競合サイトの記事の構成確認が大切になってくるのです。

競合調査をした後

競合調査をした後は、いよいよ自社のサイトの構成を作り記事を書いていきます。記事の内容はおもに「網羅系」と「事例系」の2種類を使い分けます。網羅系の場合は構成を作る段階で、競合が出している一般的な情報をまとめて自社の記事に反映します。

事例系の場合は、まず事例の数を記載し、多めに事例の説明を入れます。検索キーワードによって網羅系がいいか、事例系がいいか変わってくるのでよく検討してみてください。

競合調査に役立つツール一覧

サービス サービスの内容
(サイトより抜粋)
費用 サービスURL
パスカル SEOツール・パスカルは、コンテンツマーケティング および SEOの大幅な作業効率化を実現する有料ツールです。時間のかかる競合サイトの分析を自動化。検索上位ページの傾向からコンテンツやタグの改善点を比較分析します。 有料(無料の体験版あり) https://www.pascaljp.com/
アナトミー プロフェッショナルが行う高度なSEO分析を、直観的な操作で視覚化するツールです。 有料(無料の体験版あり) https://siteanatomy.com/
ahrefs(エイチレフス) Ahrefs(エイチレフス)は世界で60万人が導入しているSEO分析ツールです。自社サイトだけでなくあらゆる競合サイトの被リンク分析(バックリンク)や検索エンジンの上位表示コンテンツ、想定流入キーワード、ソーシャルメディアの反応を把握することが可能です。 有料 https://ahrefs.com/ja
Majestic SEO 誰が自社ウェブサイトにリンクしているかを探す。
Majestic は、ウェブをマッピングして、市場を支配するために必要なリンク インテリジェンス データを提供します。SEO の有力ブランドによる受賞歴のあるデータをご活用ください。
有料 https://ja.majestic.com/
キーワードプランナー “適切なキーワードを選択
適切なキーワードを選ぶと、購入見込みの高いユーザーに広告が表示できます。Google 広告キーワード プランナーがキーワード選びをお手伝いします。”
有料(無料は機能制限) https://ads.google.com/
Ubersuggest ドメインかキーワードを入力するだけで、競合に勝てるSEO戦略を提供します。 有料(無料の体験版あり) https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/
GRC 検索順位チェックツール 有料 https://seopro.jp/grc/
SEARCH WRITE 知識がなくてもすぐに使えるSEOツール
SEARCH WRITE(サーチライト)は、SEO成果の可視化・分析・施策立案からタスク管理までを総合的にできるSEO対策支援ツールです。自社キーワードの分析からページ調査・競合分析までを1つのツールで。
有料 https://searchwrite.jp/
SimilarWeb ウェブサイト分析に使える、解析ツールや調査機能が勢揃い!サイトパフォーマンスを比較し、浅酌を分析し、市場シェアを拡大しましょう! 有料(無料の体験版あり) https://www.similarweb.com/ja/
Dockpit 競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン
Dockpit(ドックピット)は消費者のWeb行動ログデータをもとに、市場調査・ユーザー理解を実現します。直感的なダッシュボードで、誰でもカンタンに3C(自社・競合・市場)分析。短時間でデータドリブンなマーケティングを可能にします。
無料 https://www.valuesccg.com/dockpit/
Keywordmap Keywordmap(キーワードマップ)は、競合サイトの調査・分析に強みを持つSEO・コンテンツマーケティングツールです。ビッグデータに基づいたキーワード選定、コンテンツ制作、広告調査を実現し、あなたのWebマーケティングを支援します。 有料 https://keywordmap.jp/
SEMrush Semrushの日本公式サイト。SemrushはSEO、広告、SNS、コンテンツマーケティング、競合分析を実現するオールインワン競合分析ツールです。世界1000万人に愛用され、月額$119.95からと圧倒的なコストパフォーマンスで利用可能。 有料 https://semrush.jp/
Gyro-n SEO 検索順位チェックから競合分析、キーワード分析まで、SEO管理に必要な機能を網羅したSEOツール 有料 https://www.gyro-n.com/seo/
SE ranking 事業者、代理店、SEOスペシャリスト向けの順位チェックソフトウェア。マーケティング戦略に必須のSEOツール SE Rankingで監視、テスト、分析を実施。 有料 https://seranking.com/jp/
ラッコキーワード 無料で利用できるキーワードリサーチツール

調査したいキーワードを入力すると一瞬でキーワードリサーチに必要な情報を収集してくれる

マーケティングや記事・動画などのコンテンツ設計に役立つツールです!

無料(一部有料) https://related-keywords.com/

競合調査事例

競合調査例(2022-10-18)
キーワード:プレス加工

結論:競合の情報量が多く、差別化が難しいため「プレス加工」で上位表示は難しい。

Googleの想定ターゲットがプレス加工を知らない人になっていると予想できることから、「◯◯とは系」の内容を入れることは必要。ただし、それだけだと競合に勝てないので、プラスαの情報として「事例」「動画」などを入れることで自社の情報優位性を上げることが大切になります。

検索
順位
サイト カテゴリー 想定ターゲット タイトル 見出し(抜粋)
1 キャディ株式会社 ◯◯とは系 プレス加工を知らない人 プレス加工とは?特徴・種類・加工法・製品例を詳しく解説
  • プレス加工とは加工物を圧着して行う加工のこと
  • プレス加工の特徴と他の加工との違い
  • プレス加工の主な種類
  • プレス加工で使われる用語
  • プレス加工を用いて作られる製品
  • プレス加工で必要とされる金型とは
2 株式会社キーエンス ◯◯とは系 プレス加工を知らない人 プレス加工 | 塑性(そせい)加工 | なるほど!機械加工入門 | キーエンス
  • プレス加工とは
  • プレス加工の種類
  • 金型とプレス加工方式の種類
  • プレス加工と板金加工の違い
  • プレス加工機の種類
  • プレス加工の被加工材と金型材
  • プレス加工の不良
3 wikipedia ◯◯とは系 プレス加工を知らない人 プレス加工 – Wikipedia
  • プレス加工
4 ものづくりエンジニアのための「はじめの工作機械」 ◯◯とは系 プレス加工を知らない人 プレス加工とは?代表的なプレス加工法とプレス加工工程・事例
  • プレス加工ってどんな加工?
  • プレス加工のメリットとデメリット
  • プレス加工の種類について
  • プレス加工と鍛造の違い
  • プレス加工による製品の例
  • プレスで使用される材料「ブランク」「定尺材」について
  • ブランクの素材について
  • プレス加工工程の種類について
  • プレス加工の後工程
  • プレス加工とは?まとめ
5 工場タイムズ ◯◯とは系
他の加工との比較系
プレス加工を知らない人 プレス加工とは? 板金加工との違いとメリット・デメリット
  • プレス加工とは
  • プレス加工で成形される製品例
  • 加工方法の種類
  • プレス金型の種類
  • 板金や鍛造加工との違い
  • プレス加工のメリットとは
  • プレス加工のデメリットとは
  • プレス加工の仕事内容
6 mitsuri ◯◯とは系 プレス加工を知らない人 プレス加工の基礎知識や種類について専門家が徹底解説!
  • プレス加工とは
  • プレス加工の仕組み・工程について
  • プレス加工における金型ついて
  • 金型の種類
  • プレス加工の種類
  • プレス加工と板金加工との違い
  • プレス加工のメリット・デメリット
  • プレス加工製品事例
  • プレス加工で用いられる金属について
  • プレス加工を一流の板金加工業者に発注しませんか?
7 有限会社 川田製作所 ◯◯とは系
事例
プレス加工を知らない人 金属プレス加工の種類とは?代表的な種類と加工事例を紹介
  • 金属プレス加工とは
  • 金属プレス加工の種類
  • プレス加工で起きやすい不良
  • 金属プレス加工で生産できるもの

まとめ

競合調査の必要性や、ポイント、役に立つツールや事例を紹介しました。SEOをして検索上位に表示させるには競合調査が大切です。SEOのために本記事で紹介したツールをぜひ活用してください。

テクノポートでは、お客様のホームページリニューアルやSEOなどを支援できます。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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【外注先の選定】SEOに強いホームページ制作会社の選び方

はじめに

これから自社サイトのSEO対策を強化していきたいと考えている方にとって、SEOを勉強しながら対策していくのは時間のかかる作業だと思います。

そのような場合、SEOが得意なプロのホームページ制作会社にサイト制作を依頼するのも一つの方法です。今回の記事では、SEOの強化を担ってくれるサイト制作会社の選び方をわかりやすく紹介します。

SEOとは

SEOとは検索エンジンをハックして、自社のサイトを上位表示させるための対策です。検索エンジンにはGoogle、Yahoo!、bingがありますが、使用される割合としてはGoogleのほうが多いため、GoogleでSEO対策を行っていきます。

検索順位を上位にするためのアルゴリズムは公開されていませんが、ユーザーファーストを重視する基本的な考え方はGoogleより公開されています。その考えに基づけば、順位を上げることは可能です。

ただ、検索エンジンのアルゴリズムは更新されていくので、一度Webサイトを公開すれば終わりではなく、定期的に自社のサイトを見直す必要があります

SEOが必要な理由

SEOと問い合わせの数には相関性があり、SEOを強めると問い合わせ数が増えるからです。

問い合わせを増やすためには、まずはユーザーに「認知」してもらわなければなりません。そして、認知してもらったあとに、興味をもっていただくことでお問い合わせに繋がります。つまり、認知されなければお問い合わせは全く増えないことになります。

ユーザーに認知してもらう方法はいろいろとあり、検索エンジンもその一つです。検索エンジンで認知度を高めるためには、「◯◯◯」というキーワードで検索したときの検索結果のページに自社のサイトが表示されなければなりません。検索結果に表示されないサイトはユーザーに認知してもらえず、お問い合わせは一切増えません

そして、この検索結果の上位に出すためにはSEOが必要になってきます。

SEOの目標順位

上の棒グラフは検索順位と平均クリック率の関係を示したものです。検索1位に対し2位では約50%、10位では約10%のクリック率になっているのがわかります。SEOの目標順位としては最低でも1ページ目に表示される9位以内を目指すとよいでしょう。2ページ目以降ではページを変える手間が発生するため、ほとんど見てもらえない可能性があります

SEOは問い合わせ数に直結するため、各社しのぎを削って対策を行ってきています。そのため、検索需要が多いキーワードの場合、年々SEOの難度は上がってきています。

SEOの方法

SEOの方法は日々変化してきています。これは、Googleアルゴリズムがレベルアップしていることが要因です。昔は外部サイトに自社サイトのリンクを貼ってもらったり、キーワードの個数が多いということが受容しされていました。

しかし、今は「ページの内容」が重視される時代に変わり、小手先のテクニックの重要度は減ってきています

これには、GoogleのAIがコンテンツの内容を理解できるようになったことが大きく関係しています。

Googleの理念は「検索者にとって有益な情報を出すこと」になりますので、ユーザーが何を知りたくてそのキーワードを検索したのかを想定した上で、ページを作ることが望ましいとされています。ページを一つ作るにしてもマーケティングが重要な時代になってきているのです。

SEOは誰にでもできるわけではなく、2つの情報を持っている必要があります。
1つはSEOのテクニックで、これはSEOについて勉強すれば誰でも身に着けることができるようになります。そして2つ目は「業界の知識」で、これが重要になってきます。

SEOの具体的な手順は、以下の通りです。

  1. キーワードの選定:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/28637
  2. 記事の構成作り(見出しを作る):https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/27559
  3. 記事の執筆:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/27559
  4. 記事のWeb化

この中で大切なのが「キーワードの選定」と「記事の構成作り」です。SEOキーワードは何でもいいわけではなく、検索需要や競合調査、自社の関連性を踏まえた上で選定を行います。

このとき業界の知識がなければ、適切なキーワードを選定することはできません。記事の構成についても同様に、業界の知識がなければSEOを意識した構成を作ることはできません。特に、Googleは「独自コンテンツ」を重要視する傾向にあるため、業界の理解と自社と競合の差別化ができなければSEOの強いページを作ることは難しくなります。

アクセス数とSEOの関係

アクセスを増やすための広告媒体には広告やTV、SNSなどさまざまなものがあります。その中の多くが一過性のものになりますが、SEOはそうではありません。

例えば、テレビ、雑誌、広告などはある一定の期間は効果がありますが、その期間を過ぎると効果はなくなってしまいます。効果を継続するためには、出し続けなければならず、費用が多くかかってしまいます。

一方、SEOを強めたWebサイトは長期的にアクセスを集められるため、ユーザーの関心を引き続けることができます。費用もショットで済む場合も多く、コストパフォーマンスの良い方法です。ただし、Googleのアルゴリズム変更や競合の登場により順位が下がることもありますので、定期的なチェック、リライトは必要になります。

ホームページ制作とSEO

ホームページの設計

ホームページを設計する段階でSEOを意識する必要があります。 次の図はリード獲得の役割を担うサイトの構成例を示したものです。サイトマップを構成するページには次の3つの役割があります。

  • ランディングページ(アクセスを増やすためのページ)
  • 訴求ページ(問い合わせ率を上げるためのページ)
  • クロージングページ(最終的なお問い合わせに繋げるためのページ)

ホームページを構成するページにはそれぞれ役割をもたせることで、アクセスとお問い合わせを実現し新規顧客に繋がる集客力の強いWebサイトを作ることができます。サイトマップ作ってユーザーに迷わず、Googleクローラーに気づいてもらえるようなサイト作りをします。

SEOをあとから強化することは可能

制作段階でSEO記事を意識するのは大切ですが、初めから100%の完成度を意識して身構える必要はありません。SEO記事はあとから何度でも書き直し(リライト)が可能なので、段階的に強化していくことも可能です。大事なのは、書きながら修正していくという意識とアクセス数が伸び悩んでいてもあきらめず分析をして改善をくりかえしていくという意思です。

SEOに強いホームページ制作会社とは

できるだけ早くSEOの効果を出したい場合は、SEO強化の実績があるホームページ制作会社に依頼するのも一つの手です。SEOに強いホームページ制作会社の特徴を説明します。

SEOの本質を知っている

SEOは単に検索上位に表示させるためのテクニックではなく、ユーザーの困りごとを解決したサイトの提供というSEOの本質を知っています。ユーザーが満足できる記事でなければ、最終的な目的である問い合わせには繋がらない記事となってしまいます。

また、1ページにつき、1つのキーワードに絞ってSEO記事を作成します。例えば、樹脂の成型方法について調べているユーザーでも、「樹脂 射出成型」「樹脂 注型」のように違うキーワードを入力する場合が想定されます。射出成型と注型は用途が異なるため、別のページに分けて記載したほうがコンテンツとして成立します。

SEOの必要なタグの知識を持っている

タグとはHTML言語の「<」や「>」で表現されたもので、タイトルや見出しなどを指定し、Webページの構造を把握しやすくするものです。対策するキーワードをタグに含めることでSEOの対策をします。
Googleなどの検索エンジンはタグからWebページの内容を理解し、検索ニーズと合致しているかどうか判断するため、タグに含めるキーワードが重要になります。

SEOの調査方法を知っている

SEOは検索需要の多いキーワードを探すことと、自社との親和性が高いキーワードを調査することから始まります。調査した結果から選定したキーワードや、見出しは競合サイトと差別化をしていきます。

SEOに強いホームページ制作会社はこのようなSEOの調査方法を知っています。

SEOに強いホームページ制作会社の選定方法

SEOに強いホームページ制作会社の条件はなんとなくおわかりいただけたかと思います。ただ、このような基本的なSEOの知識を満たす制作会社は多数あるため、どの会社に選定したらよいか迷うかもしれません。

ここからさらにサイト制作を外注する会社を絞る方法を紹介します。

業界の知識があること

SEOの強化で検索順位を上げるだけならどの制作会社でも対応できるかもしれませんが、検索流入後の問い合わせを増やすためには、以下に挙げた知識があることが重要です。製造業の場合、製造業のマーケティングに特化したコンテンツ制作会社に依頼するのがよいでしょう。

SEO記事の執筆実績があること

ホームページ制作会社が実際にどのようなキーワードで検索上位の実績をあげたか、公開できる会社に依頼しましょう。

キーワード需要、キーワード順位を定期的にチェックしていること

コンテンツを放置しているとSEOも弱くなってきます。なぜなら、Googleは定期的に検索アルゴリズムを改善しているためです。SEOに強い会社は定期的に検索順位をウォッチしているので、そういった検索順位を調べるツールを使っているかどうかを確認することが大切です。

キーワードの提案を数値でしてくれること

SEOキーワード選定では検索需要と競合数から最適なキーワードを決めていきます。例えば、検索需要と競合数が多ければ、アクセス数は見込めますがSEOが難しくなります。検索需要や競合数を数値で示した上でヘッドキーワード(※1)またはロングテールキーワード(※2)のうち、どのキーワードを狙っていくのかを提案できる制作会社を選びましょう。

※1 ヘッドキーワード:検索数が多いが問い合わせに繋がりにくい
※2 ロングテールキーワード:検索意図が具体的で問い合わせに繋がりやすい

 

製造業でSEOを強化するならテクノポートにお任せください

製造業の知識が豊富

テクノポートでは、製造業を中心とした技術系企業のマーケティング支援を専門に行っております。クライアントの能力を引き出すよき翻訳者として、技術の可能性を広げ、取引先の拡大や技術の用途開発などへ繋げていきます。

Webサイトの戦略立案からサイトの構築、運営まで一貫してサポートしています。

豊富な執筆実績(技術ライティング事業)

記事の執筆は想像以上に時間がかかり、社内だけで対応しようとすると専門の人材が必要になってきます。弊社の技術ライティング事業では、弊社はキーワードの選定から記事の執筆、Webサイトへの反映まで一貫して対応しています。

技術分野に知見の深いライターが、技術系企業が自社のリソースだけでは伝えきれない魅力をコンテンツの力で最大限に引き伸ばし、ブランディングしていきます。SEO記事の執筆でお困りでしたらテクノポートにご相談ください。

定期的なキーワード調査と順位確認

弊社で作成したSEO記事については、専用のツールを使って毎日順位を確認しています。順位が下がってしまった場合でも、いち早く情報をキャッチしリライトすることで機会損失を減らしていきます。

また、定期的にキーワード調査を行うことで、想定していなかったキーワードの発見にも繋がります。

SEOの運営についてお困りでしたらテクノポートにご相談ください。

まとめ

SEOに強いホームページ制作会社とその選定方法について紹介しました。制作会社を選ぶ際は、SEOの知識だけではなく業界の知識を持っている制作会社を選定しましょう。また、自社の強みとターゲットとなるキーワードのマッチングを支援し、検索流入だけではなく、問い合わせ向上の支援をしてもらえるかどうかもポイントです。テクノポートではSEO強化によって、問い合わせを上げた実績がありますので、自社サイトのSEOにお困りの際はお気軽にご相談ください。

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【簡単】SEOを成功させるための具体的な方法(外注、内製化、事例)

テクノポートの永井です。Webサイトを作る際、SEOを意識することが重要だとよく言われます。

しかし、「SEOを成功させるにはどうしたらよいのか?」「そもそもSEOの成功ってなんだろう」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこで、本記事ではSEOを成功させるための具体的な方法をお伝えしたいと思います。

SEOで順位を上げるためのセオリー

SEOを成功させるには、ただWebサイトに記事をアップすればよいわけではありません。SEO対策のセオリーを理解する必要があります。まずは、ターゲットとなるペルソナをしっかりと決めましょう。ここはできるだけ具体的に、社内でも共通認識となるように話し合うことが重要です。

続いて、キーワード選定です。ターゲットがどんな課題を抱え、どんな内容を知りたがっているのかを検討し、記事のキーワードを抽出します。抽出したキーワードの検索ボリュームを調査し、多く検索されているものを選定しましょう。

そして、記事の執筆ですが、キーワードを入れつつターゲットが思わず見たくなる内容を心がけましょう。専門性のあるもの、競合より詳しいもの、自社製品の紹介などが記事の内容として好ましいです。

最後に、効果測定と改善を行います。記事はアップして終わりではありません。記事へのアクセス回数や上位表示されているかを定期的に確認し、予想よりも結果が出ていなければ、内容の改善をしましょう。

SEOの記事まとめ

SEOを成功させるための体制づくり

自社のWebサイトにおけるSEOを成功させるためには、きちんとした体制を整えなければなりません。今回は2つご紹介します。

外部に委託する

まずはSEO対策を行っている企業に業務委託する方法です。SEOのノウハウを多く持っているプロであるため、集客や認知拡大といった目的を達成できる可能性がグンと上がります。費用はかかりますので、費用対効果をみて判断してください。

内部でSEO人材を作る

SEOに詳しい人材を社内で一名、徹底的に育成する方法です。時間は多少かかりますが、長期的にはコストを抑えることができます。記事を内製化することで、社内全体のSEO対策体制を作りやすくなります。

SEO対策は想像以上に地道な作業です。ネットの記事やYouTubeで情報を集めることはできますが、いざ自社で取り組むとなった場合は何から手を付けていいかわからないという方も多いと思います。まずは外部に委託し、その上で自社でSEO人材を育成していくのもいい方法でしょう。

SEOを外部に委託する場合のメリットと注意点

外部委託のメリット

SEO対策を外部に委託するメリットとしては、

  • 丸投げできるためメインの業務に集中できる
  • SEOのノウハウを学べる
  • キーワード選定からライティング、順位確認まで一貫して依頼できる

といったことが挙げられます。費用はかかりますが、自社でSEOを進められないのであれば、早めに外部に委託することをおすすめします。

外部委託の注意点

ライターではなくSEO対策を行っている企業に依頼する

SEO対策を外部委託する場合は、個人のWebライターに依頼するのではなく、SEO対策を得意とする企業に依頼するのがおすすめです。

ライターに直接依頼するほうがコストは抑えられるのですが、その後の運用についてのサポートまでやってくれるライターは少なく、長期的に見ると有益ではありません。また、ライターを探すのにも時間がかかるため、効率が悪くなります。

SEOを成功させるには、チェックツールを使ってキーワード選定やコンテンツ診断などを行い、PDCAを回すことが求められます。そのため、密に連絡が取れるSEO企業に依頼することをおすすめしています。

業界の実績がある企業を選ぶこと

SEO対策を行える企業は数多くあるのですが、その中でも同じ業界の経験値を持っている企業に依頼することをおすすめします。SEOは学んですぐに成果が出せるものではありません。掲載されている実績数が少ない場合、たまたま成功しただけという可能性もあります。

  • 実績数はどれくらいあるのか
  • どのような業界で実績があるのか

は必ずチェックしておきましょう。

順位をチェックしてくれるか確認する

SEOの結果は特定のキーワードにおける検索順位であるため、定期的な検索順位の確認が必須です。現時点での検索順位がどれくらいなのか、さらに上位表示させるためにどのような施策があるのかを報告してくれる企業を選びましょう。

費用対効果が得られるかどうか

SEOの費用の相場は記事1本につき3〜10万円ほどで、記事の文字数やインタビューの有無で金額には幅があります。具体的にどんな施策にどんな費用がかかるのかといった、見積もり内容が明確で、納得できる企業に委託するようにしましょう。

内部でSEO人材を作ることのメリットと注意点

内製化のメリット

社内にSEO人材を作ることのメリットとしては、

  • 社内で完結できる
  • コストが安く済む
  • 記事の量産が可能になる

といったことがあげられます。SEO対策企業に任せてばかりですと、記事の方向性や構成が間違っていた場合でも指摘することができません。自社でSEO人材を育成することで、イニシアチブを持ちながら依頼できる体制づくりが大切です。

内製化の注意点

育成には半年は必要

社内にSEO担当者を作ることで、PDCAを素早く回せます。SEO担当者の育成は意外と短期間ででき、長くても半年あれば可能でしょう。外部委託と比較すると時間はかかりますが、実際にトライアンドエラーを繰り返して得たノウハウは、社内の貴重な資産となります。

勉強ツールが必要(本、Web、YouTubeでOK)

SEOをどのように勉強すべきか悩むかもしれませんが、基本的には本、Web、YouTubeに情報はあります。大切なことは実際に記事を書いて、順位がどうなったのか、どうすれば順位を上げられるのかを考え続けることです。

弊社も定期的にオンラインセミナーを開催しているので、ぜひご活用ください。学んだら、キーワード選定から執筆、順位の確認まで一通りやってみることが大事です。

ライティングが必要(記事はライターに外注してもOK)

社内のSEO担当者を育成できたら、記事の執筆のみをライターに外注するのもいいでしょう。企業に依頼するよりもコストを抑えることができます。

SEOを成功させるための裏技

SEOを成功させるための3つの裏技を紹介します。

「◯◯とは?」系の記事を作る

「◯◯とは?」といった知識系の記事は、一般的な内容が多く、上位サイトを参考にしやすいため、作る手間が少なくて済みます。SEOで順位を上げる難度は高いですが、上位サイトを確認してみて、情報を追加できるようであれば、網羅性かつ専門性のある有効な記事になるでしょう。

ニッチキーワードの記事を作る

ニッチキーワードの記事を作成してみましょう。競合記事が少なく、検索順位10位以内が取りやすいです。さらに、ニッチキーワードで検索してサイトに来てくれた人は、購買意欲が高い人が多く、問い合わせにもつながりやすいでしょう。

ただし、ニッチすぎて誰にも検索されない事態にならないように、検索ボリュームは事前にチェックしましょう。

他社記事の8割を参考にする

書きたい記事のSEO対策キーワードで検索してみて、上位10サイトを確認しましょう。これら他社の記事を参考にしながら見出しを作成し、そこに自社の新しい内容も入れることがポイントです。自分の判断ではなく、リサーチに基づいて記事を作成することはSEOを成功させる上で重要な過程となります。

テクノポートのSEO事例

キーワード:「銅 プレス加工」

愛知県の株式会社三洋電機製作所は「銅 プレス加工」で検索順位1〜2位になっています。「銅 プレス加工」は材料+加工名というニッチな分野を狙ったもので、的を絞ることで高順位を獲得することに成功しました。構成とライティングはテクノポートで行い、お客様にチェックしていただきました。

企業サイト:http://sanyo-dss.co.jp
SEOページ:http://sanyo-dss.co.jp/cu_press/

キーワード:「デジタルトルクレンチ 無線」

新潟県の株式会社アドレックは「デジタルトルクレンチ 無線」で検索順位4位になっています。ブランド力が高い企業が多い中、機能を絞ることで高順位の獲得に成功しました。
構成はテクノポート、ライティングは株式会社アドレックで行っています。

企業サイト:https://www.adrec-jp.com
SEOページ:https://www.adrec-jp.com/products/pro-wrench

キーワード:「ばね 量産」

大阪府の山陽株式会社は「ばね量産」で検索順位1〜2位になっています。ばね専門メーカーが多い中、「量産」というキーワードを追加することで高順位の獲得に成功しました。キーワード選定をテクノポート、構成とライティングは山陽株式会社に行っていただきました。

企業サイト:http://sany.co.jp/
SEOページ:http://sany.co.jp/works/spring-processing/

キーワード:「ガントリーローダー」

岐阜県の水野鉄工株式会社は「ガントリーローダー」で検索順位2〜4位になっています。自社の得意とする技術を出すことで、高順位の獲得に成功しました。構成とライティングはテクノポートで行い、お客様にチェックしていただきました。

企業サイト:https://mizuno-tk.jp
SEOページ:https://mizuno-tk.jp/gantry_loader

キーワード:「専用機 愛知」

愛知県の名古屋精工株式会社は「専用機 愛知」で検索順位1〜2位になっています。場所を絞ることと社名に名古屋が入っていることで、高順位の獲得に成功しました。構成とライティングはテクノポートで行い、お客様にチェックしていただきました。

企業サイト:https://meisei-web.co.jp/
SEOページ:https://meisei-web.co.jp/

まとめ

今回は、SEOを成功させる方法として、外部委託と社内のSEO人材育成という2つの方法をご紹介いたしました。それぞれにメリットがあるため、あなたの企業が使える時間・費用を考慮しつつ、どちらがよいか検討してみてくださいね。

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【サイト改善】SEO対策の具体的な方法(自社サイトのチェック方法)

テクノポートの永井です。サイトを制作する際、SEOを意識してHTMLをコーディングしていますか?

Googleは、「ユーザーの役に立つ情報であるか」をサイトの評価基準としています。そのため、サイトを上位表示させる対策として、コンテンツ自体の質が良いのは必須です。今回は、その上でより具体的な方法として、SEO対策における最適なコーディングを丁寧に解説します。

自社サイトのSEO対策がきちんとなされているか、確認してみてください。

Webページの構造

Webページは基本的に、HTMLとCSSという言語によって構成されています。HTMLはパソコンに指示するためのプログラミング言語の一つで、特にブラウザで表示されるWebページのテキストや画像の構造を定義するものです。HTMLは「タグ」と呼ばれる構造で成り立っています。タグは「<」や「>」を使って表現し、「<タグ名>」で開始、</タグ名>で終了という具合に使い、タグの間に文字を入れることで、見出しや段落、表やリンクなどの役割を示すことができます。

HTMLのタグには下記のようなものがあります。

  • <title>タイトル</title>:ページのタイトルを入れるときに使用。
  • <h1>見出し1</h1>:大見出しを入れるときに使用。太文字や装飾されていることが多い
  • <br>:改行指示
  • <strong>強調</strong:文字を強調したいときに使用
  • <div>特定の枠</div>:特定の枠を作るときに使用
  • <table>表</table>:表を作るときに使用

これにより、GoogleがWebページの構造を把握しやすくなります。SEO対策を行うためには「タグ」にどのような言葉を入れるのかが非常に重要になってくるため、SEO対策を行う場合は少なくともタグの存在を知っておいたほうがいいでしょう。

Webページの構造には、CSSも関係しています。CSSとは、Webページにおける色やサイズ、配置といった見た目を指定する言語です。これにより、ユーザーにとって見やすいWebページを作ることができます。CSSによって検索順位が大きく変わることはほとんどありませんが、ページが見やすくなることでユーザーの滞在時間が増えたり、直帰率が下がったりするなどの効果があります。

今回は主にHTMLのタグとSEOの関係について紹介します。

SEOに重要なタグの種類

title(タイトル)

titleタグは、Webページのタイトルを指定するためのタグです。titleタグで囲ったテキストが、そのページのタイトルになります。Google等の検索エンジンにおける検索結果上にも表示されるため、ユーザーが初めに見る部分になります。

検索エンジンはページの概要をタイトルで判断している可能性が高く、SEOにおいてtitleタグは非常に重要になります。Titleタグには対策したいキーワードを必ず入れてください。
タイトルの文字数は30文字以内が適切と言われています。

discription(ディスクリプション)

discriptionタグは、Webサイトの説明文を設定するためのタグです。検索結果のタイトル下に表示される文章であり、クリック率に影響するので、適切に設定しましょう。

discriptionタグはtitleの次に重要な項目になるため、対策したいキーワードは必ず入れてください。文字数はPCの場合120文字前後と比較的多く入力できるため、キーワードを入れつつユーザーに伝わりやすい内容を入れてください。

見出し(H1〜H6)(エイチワン、エイチツーなど)

見出し(H1〜H6)タグは、ページ内コンテンツの見出しを指定するためのタグです。Webページを構成する上での目次のようなものであり、大きいものからH1>H2>H3>H4>H5>H6となります。この順番がそのままSEOの重要度に変わるので、しっかり構成を練りましょう。

特に重要なのが、H1とH2です。H1とH2には対策したキーワードと関連するキーワードを入れましょう。例えば、

タイトル:アルミ、チタン、ステンレスの切削加工における注意点
H1:材質によって変わる切削加工の条件
H2:ステンレスの特徴
H3:SUS303の注意点

などのようなイメージです。H1とタイトルは同じでも大丈夫ですが、H2以降は別の内容を入れるようにしましょう。

SEO対策とタグについて

Google等の検索エンジンでは、titleタグ、discriptionタグ、見出し(H1〜H6)タグからWebページの内容を理解し、検索ニーズと合致しているかどうかを判断しています。そのため、この3つのタグはSEO対策をする上で必ず押さえておくべきタグです。言い方を変えれば、この3つのタグさえ押さえておけばHTMLにおけるSEO対策は十分とも言えるでしょう。

  • titleタグ:文字数は30文字以内で、必ず対策キーワードを入れる。また、クリックしたくなるような表現にする
  • discriptionタグ:文字数は120文字前後で、必ず対策キーワードを入れる。ページの概要がわかりやすいような表現にする
  • H1:必ず対策キーワードを入れる。タイトルと同じでもOK。
  • H2:対策キーワードを補足するキーワードを入れる
  • H3:対策キーワードを補足するキーワードを入れる

SEOにおいてH4以降は特に気にしなくても大丈夫です。ユーザーが見てわかりやすいタイトルを入れましょう。

Googleにサイトの存在を知らせる方法

サーチコンソールでサイトマップを送信

Webサイトは作って終わりではなく、Googleにその存在を知らせる必要があります。Googleがサイトの存在を知らなければ、検索結果に出てきませんのでこの作業はかなり重要になります。

Googleにサイトが登録されることを「インデックス」と言い、インデックスしてもらう方法はいくつかあります。例えば、

  1. 本体サイトからのリンク
  2. 外部サイトからのリンク
  3. サーチコンソールからのサイトマップ送信

Googleはリンク先のページまで確認しているので、基本的に被リンクされていれば見つけてもらえます。ただ、この場合はGoogleがサイトを訪れたときにしか発見してもらえないため、認識されるまで少し時間がかかります。

強制的にインデックスしてもらうために、サーチコンソールという無料ツールを使用します。サーチコンソールはGoogleが提供しているサービスで安心して利用できるため、新たにWebページを作った際は、必ずサーチコンソールからインデックス登録をリクエストしましょう。

SEO対策はタグだけではなく内容も重要

有益な情報を発信すること

昔はHTMLタグの工夫により検索上位に表示されるといったことがありましたが、Googleのアルゴリズムは日々変化し内容をしっかりと理解できるようになってきました。そのため、現在はHTMLタグを工夫するだけではSEO対策としては不十分です。Googleは、「ユーザーの役に立つ情報であるかどうか」をサイトの評価基準としているため、コンテンツの質が重要であることを頭に入れておきましょう。

独自の情報が盛り込まれていること

他の競合サイトと同じ情報だけのコンテンツでは、上位表示は難しいです。自社の経験や、想いを盛り込んだ独自性のあるコンテンツを作成するようにしましょう。

質の高いコンテンツづくり:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/27559

自社サイトSEOの確認方法

では、現状の自社サイトのSEO対策はどうか、確認する方法を解説します。確認は1ページごとに行いましょう。
チェックツール(ラッコキーワード)を記事の最後に紹介しているので、ぜひ使ってみてください。

Titleの確認

まずはtitleタグ部分を確認しましょう。titleタグはGoogleも重要視しており、かつユーザーにとってもクリックするかを比較する部分になります。

  • コンテンツの内容と合っているか
  • クリックしたくなるタイトルか
  • 他サイトとかぶっていないか

上記ができているかどうかをチェックしてみてください。titleタグは自社サイト上で確認できないため、Googleで検索してみるか、ソースを確認するか、最後に紹介するツールをご利用ください。

discriptionの確認

discriptionタグも確認しましょう。ユーザーの検索意図と合ったサイトかGoogleの判断材料になり、ユーザーのクリック率にも大きく影響します。

  • 簡潔でわかりやすい内容か
  • 文字数は110字以内か(110字を超えると文章が途中で切れるため)
  • ページごとに設定されているか

上記ができているかをチェックしてみてください。

titleタグと同様にdiscriptionタグも自社サイト上で確認できないため、Googleで検索してみるか、ソースを確認するか、最後に紹介するツールをご利用ください。

見出し(H1〜H6)の確認

見出しタグは、GoogleがそのWebページの構成を把握するために重要な部分です。以下のポイントに注意しましょう。

  • H1にはページ全体の内容を設定する
  • H1は各コンテンツページに1つ
  • H2には記事の見出しを設定する
  • H1>H2>H3>H4>H5>H6と数字順に設定する

特にH1は重要です。狙いたいキーワードはH1に含めるようにしましょう。

H1やH2は文字サイズが大きくなっていたり、色が付いていたりするのでわかりやすいかと思います。

ただ、実際に確認する際はソースを確認するか、最後に紹介するツールをご利用ください。

サーチコンソールの確認

自社サイトをサーチコンソールに登録してない場合は、登録しましょう。登録できたら、サイトマップを送信します。サイトマップとはサイト全体の構造を一覧で示したもので、サーチコンソールに登録することでGoogleのクローラー(Webサイトを巡回し情報収集するプログラム)が優先的に巡回してくれるようになります。

サイトマップを自力で制作するのは大変なので、サイトマップ制作ツールを使うと良いでしょう。

サーチコンソールの登録はWeb制作会社が行っている可能性が高いため、閲覧の権限をもらえるように伝えましょう。権限をもらうためにはGmailが必要ですので、Gmailアカウントがない場合はまずはアカウントを作ってから、制作会社に「サーチコンソールの閲覧権限をください。Gmailは◯◯です」と伝えましょう。
自社で管理している場合は、Googleアナリティクスの設置がしてあればOKです。

記事の確認1:有益な情報を発信しているか

SEOにおいて、有益な情報を発信しているかはかなり重要です。以下の手順で確認しましょう。

  1. 狙ったキーワードで検索してみる
  2. 上位10サイトを抽出
  3. 上位10サイトと自社サイトを比較

SEO対策においてGoogleが重要視している情報の網羅性・信頼性・専門性を意識して、上位10サイトと自社サイトを比較してみてください。

記事の確認2:独自の情報が盛り込まれているか

他社サイトと比較をした上で、自社にしか伝えられない内容を盛り込むことが大切です。自社の経験、お客様の声、オリジナルの写真、事例記事などを盛り込んで、オリジナリティのあるコンテンツ作りを意識しましょう。

SEOのキーワードの選定方法

SEOにおけるキーワード選定とは、ユーザーが検索した際に上位表示したい単語や文章を選ぶことです。このキーワード選定は、質と量のバランスが大事。質とは自社のWebコンテンツと親和性の高いキーワードであるかを指し、量とは検索需要の多いキーワードであるかを指します。

具体的なキーワード選定の手順は、過去の記事で解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

▽詳細はこちら

SEOの記事の書き方

SEO対策用の記事を書くステップは以下のとおりです。Googleが評価しているサイトを調査するキーワードで検索し、上位10サイトを調査します。

  1. 記事のジャンルを決定する
    上位10サイトをジャンル分けし、自社で書けそうなジャンルを選定します。
  2. 記事の構成を決定する
    自社のオリジナル情報を入れて、記事の構成を練ります。
  3. 記事を書いて公開する
    語尾の統一や誤字に注意して、記事を書き上げます。

より具体的なSEO対策用の記事を書く方法は、過去の記事で解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

▽詳細はこちら

タグの確認ツールの紹介

最後にキーワードの選定に便利なツールをご紹介します。

ラッコキーワード(無料サイト)

URL:https://related-keywords.com/

手軽に使えて見やすいサイトです。

上記URLに飛んでいただき、検索窓に自社サイトのURLを入れます。そして、「サジェスト(Google)」のところを見出し抽出に変更して検索すると、タイトル、ディスクリプション、H1〜6の内容を確認できます。一覧で確認でき、CSVで出力もできるため、とてもおすすめのツールになります。

基本的にラッコキーワードだけ使っておけば内容は確認できますので、まずは試してみてください。

まとめ

本記事のポイントを参考にして、良質なコンテンツを制作し、かつ適切なHTMLタグを設定しましょう。Googleからの評価が上がり、ユーザーにとっても見やすく有益なWebページとなります。

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【網羅】SEOのキーワード選定方法(コツとツールの解説)

テクノポートの永井です。Web上で自社を知ってもらうための施策として、SEO対策は非常に効果的です。しかし、SEO対策に取り組んだ経験がない場合、どんなキーワードが最適なのかわからず、うまく選定できないといったお悩みもあるのではないでしょうか。

そこで、本記事ではSEOのキーワード選定の重要性や適切なキーワードの選定方法を解説します。合わせて、キーワードを選定する際に便利なツールもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

SEOキーワード選定の重要性

SEOはSearch Engine Optimizationの略で「検索エンジンへの最適化」を意味します。検索エンジンへの最適化とは、GoogleやYahooなどの検索エンジンでユーザーに検索された際に、サイトを上位表示させるために行う施策のことです。

SEOにおけるキーワード選定とは、ユーザーに検索された時に上位表示したい単語や文章を選ぶことです。狙ったキーワードで上位表示されると、自社サイトへのアクセス数が増え、ターゲットにコンテンツを届けられるようになります。

逆に、キーワード選定が適切でないと、自社サイトにアクセスしてもらえず、問い合わせも増えないという結果になってしまいます。検索結果の1ページ目にサイトが表示されていないとアクセス数が増えないため、1ページ目に表示できるキーワード選定を行う必要があります。

問い合わせを増やす上でSEOキーワードの選定は非常に重要になってきますので、しっかりと検討した上でキーワードを選んでみてください。

SEOキーワード選定のよくある失敗

SEOキーワード選定のよくある失敗を紹介します。

最も多い失敗例はビッグキーワードのみを選定しているパターンです。ビッグキーワードとは、多くのユーザーから検索される、検索ボリュームの大きいキーワードのことです。例えば、「スマホ」「リフォーム」などがビッグキーワードにあたります。

ビッグキーワードで上位表示されれば一気にアクセス数を増やすことが可能ですが、競合サイトも多く、表示順位をあげる難易度は非常に高いといえます。そのため、ビッグキーワードばかりで対策してると順位が上げられず、アクセスが増えないということになってしまいます。

逆に、ニッチすぎるキーワードのみを選定することもよくある失敗の一つです。ニッチキーワードは自社との親和性が高く問い合わせに繋がりやすい傾向にありますが、検索需要がほとんどないことも多く選定には注意が必要です。

また、自社と親和性が薄いキーワードで対策を行うのもやめましょう。検索ボリュームがあったとしても、自社の事業と関連性が薄いと問い合わせには繋がりません。

問い合わせを増やすためには質と量が大切

サイトへの問い合わせを増やすための施策をみていきましょう。

量:検索需要が多いキーワードでアクセス数を増やす

サイトへのアクセス数を増やすには、需要のあるキーワードで上位表示させるコンテンツを積み上げていく必要があります。

検索キーワードには「需要」というものがあります。簡単にいうとそのキーワードで検索する人の数です。この需要のことを検索需要といい、◯◯回/月で表されることが多いため、月間検索数とも言われます。

例えば、「金属加工」というキーワードは月に8,100回、「チタン 加工」では月に720回調べられている場合、「金属加工」をキーワードに選定する方が多くのアクセスを集めることができます。

ただし、ビッグキーワードのみをキーワード選定してしまうと、上位表示の難易度があがるため、ちょうど良いキーワードを見つけることが大切です。

質:自社との親和性が高いキーワードで問い合わせの確率を上げる

自社のサービスと親和性の高いキーワードを選定することが重要です。

親和性とは自社の事業内容や強みとどれくらい合っているかどうかというもので、数値ではなく定性的な判断になります。

例えば、自社がチタン加工を得意としている場合、「金属 加工」で上位表示されるよりも、「チタン 加工」で上位表示されたほうが問い合わせに繋がりやすくなります。

ただし、親和性の高いキーワードはニッチなものになる可能性が高いため、検索需要が少なく多くのアクセスを集めることはできません。アクセスを集めるためにはコンテンツを増やす必要があります。

月間検索数と自社との親和性を考慮して、バランスよくキーワード選定することが大切です。

SEOキーワードを選定するための項目

SEOキーワードを選定する際に、意識すべき項目をみていきましょう。

目的を定める(ブランディング、コンバージョン、アクセス増加など)

まずは、自社サイトのSEO対策を行う目的を言語化しましょう。ほとんどの場合、SEO対策の目的はより多くのユーザーに自社のことを知ってもらい、問い合わせに繋げることです。

例えば、長期的なブランディングをしたい場合のキーワード、とりあえずアクセスを増やすためのキーワード、アクセスは少なくてもいいので問い合わせの質を上げるためのキーワードなど、目的によって選定するキーワードは変わってきます。

この目的を明確にしておかないと、「あれもしてみよう。これもしたい。」となんとなくのコンテンツ作りになり、結果アクセスの見込めないサイトになってしまいます。

最終的には網羅性の高いサイトをめざすにしても、今何が大切なのかをしっかりと決めましょう。

検索需要を数値で見る

キーワードには検索需要があり、SEO対策において非常に重要な項目です。検索需要とは、「キーワードの検索回数」を意味します。

  • 検索需要が多い→SEO対策が難しいけど、アクセスは集まりやすい
  • 検索需要が少ない→SEO対策は簡単だけど、アクセスは集まりにくい

というイメージです。ちなみに、検索需要が多いか少ないかの判断ですが、業界によって異なってくるため自社の業界でいろいろと調べてみて相対的に判断してみてください。特に、BtoBの場合は検索需要が少なくなる傾向にあります。検索需要の調べ方はページの最後に記載します。

候補とするキーワードが、月にどれくらいの回数検索されているのかを調べて把握するようにしましょう。

SEOの難易度(競合調査)を自分なりに把握する

SEO対策には難易度があります。難易度を確認するためにも、選定候補のキーワードで実際に検索し、上位表示された競合サイトを調査しましょう。

競合サイトがSEOに力を入れていたら、自社もよりSEOを意識する必要があり、それだけ難易度は高くなります。また、検索した際にあまりにもヒットする競合サイト数が多い場合も、同様に難易度は高いと言えるでしょう。

SEO難易度は「ページの文字数と質」で判断できます。選定候補のキーワードで検索し、上位の3サイトがどのような情報を出しているか、だいたい何文字くらいかなどを把握しておくといいでしょう。

検索結果の1ページ目に自社サイトが表示されないと、アクセス数を増やすことは難しいため、SEOの難易度チェックは必ず行うようにしましょう。

問い合わせの繋がりやすさを考慮する

自社の強みと合致するキーワードかどうかは、問い合わせへの繋がりやすさに影響します。競合調査をし、比較した上で優位性が発揮できるキーワードを選定することが重要です。

記事の書きやすさ

記事の書きやすさも評価軸の一つです。

まず社内で書ける内容かどうかが大きな基準になります。記事を外注する場合も最終的なチェックは社内で行うため、社内で判断できない内容になりそうなキーワードは除外しましょう。

また社内で書く場合でも記事を書くのは意外と時間がかかるため、本業が忙しいとなかなか進まないという問題もあります。

SEOキーワード選定手順

実際にSEOキーワードを選定する手順を解説します。

キーワードリスト選定の基準を決めてリストを作成

キーワードを選定する際には必ずリストを作りましょう。

リストはキーワードの選定基準を明確にするための項目から作ります。項目は、検索需要、競合数、SEO対策のし易さ、自社との親和性、記事の書きやすさなどにすれば問題ありません。最低でも検索需要と自社との親和性は必ず入れましょう。この2つがキーワード選定の基準になります。

SEOキーワードの洗い出し

リストの項目ができたら次にキーワードの洗い出しを行います。SEOキーワードの洗い出しは最も重要な工程です。キーワードは自然に見つかるのではなく、頑張って見つけなければなりません。

まずはターゲットの行動原理を理解し、ユーザーが検索するであろうキーワードを想定して、大まかな洗い出しを行います。できる限り多くのキーワードを洗い出すのが良いため、1人ではなく、複数人で行うのがおすすめです。

弊社はターゲットの行動原理を4つの段階で評価するようにしていますので、参考にしてみてください。
https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/26926

大体のキーワードを洗い出したら次に、想定していなかったキーワードを見つけるために、カテゴリー分けやツール、フレームワークを使っての洗い出しを行います。

  • カテゴリー(マインドマップ)
    キーワードを洗い出す前にカテゴリーから作る方法です。カテゴリーは何でも構いませんが、例えば「製品別」「業界別」「課題別」などで分けるとわかりやすくなります。
  • サジェストツール
    サジェストとは、ユーザーが検索窓にキーワードを入力した際に検索エンジン側が提案してくれる候補のことです。このサジェストを一括で取得できるツールがあり、活用することで効率的にキーワード候補を抽出可能です。
  • MFTフレームワーク
    Market(市場)、Function(機能)、Technoogy(技術)のそれぞれの観点で分析できるフレームワークです。
    詳細はこちら:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/5528

キーワードはどれだけ洗い出しても大丈夫です。最低でも50個以上は洗い出してください。

検索需要の確認

洗い出したキーワードの検索需要を確認しましょう。キーワードプランナーというGoogle公式のツールを使用することで、検索需要を確認することができます。検索需要が多いかどうかはリストを埋めてからになりますので、まずは一心不乱に検索需要を調査してください。

SEOの難易度確認(洗い出したキーワードで検索)

SEOの難易度は、洗い出したキーワードで実際に検索し、上位10サイト程度のタイトル、見出し、企業などを確認しましょう。大手企業が多い、AmazonやモノタロウなどECサイトが多い、まとめサイトが多い場合は難易度が高いキーワードと言えます。自社と同規模の企業でも検索上位に上がるのか、上げるためにはどういう情報を出せばいいのか、自社でその情報は用意できるのかなどを調べます。

SEOの難易度は数値で出せませんので、定性的な判断になってしまいます。調査を繰り返すことでSEO難易度が高いか低いかをある程度判断できるようになってきますので、まずは3段階くらいで評価してみてください。

また、洗い出したキーワードが多い場合はざくっとした調査でも大丈夫です。まずはリストを埋めることを優先しましょう。

問い合わせの繋がりやすさを確認

キーワードごとに、自社との関連性を3〜5段階くらいで評価しましょう。このとき、自社の強みが活きるかどうかも合わせて検討しましょう。

こちらも定量的な判断はできないので、だいたいで大丈夫です。

記事の書きやすさを確認

自社で書く場合は、選定したキーワードで記事が書けるかどうかを3段階で評価してみましょう。記事を書いて公開することが重要なので、書けそうなものから書いていくという方法でも問題ありません。

キーワードリストに優先度を記入

リストが完成したらリストの総合評価を行い、キーワードに優先順位をつけましょう。

SEOキーワード選定のコツ

SEOキーワードを選定する際のコツを解説します。

検索需要の低いものも積極的に選んで行く(ロングテールSEO)

キーワードの中には、「ロングテールキーワード」と呼ばれる、複合キーワードなどの検索需要が少ないキーワードがあります。

アクセス数は少なくとも、具体的なキーワードの方が問い合わせにつながる確率は高いため、ロングテールキーワードも積極的に選択するといいでしょう。

検索需要の高いものでも検索順位は上がる(ビッグキーワード狙い)

検索需要の高い、いわゆるビッグキーワードで上位表示を狙う場合は、基礎的な内容も掲載するというテクニックがあります。コンテンツの網羅性を意識して記事を書いていけば、検索順位は上がっていくでしょう。

ただし、上位表示させることは難しいので、ロングテールも狙いつつ、ビッグキーワードを狙うことをおすすめしています。

関係の薄いキーワードも捨てずに採用したほうがいい(長期ブランディング)

関連性が薄いキーワードであっても、ターゲットが同じであれば選定しても問題ありません。この場合、短期的な効果は見込めませんが、長期ブランディングとしては効果があります。

例えば、ステンレスの加工を得意としている場合でも「アルミ 加工」を選定するケースもあります。ターゲットが設計だった場合、「ステンレス 加工」のニーズも持っているかもしれませんし、将来的に出てくる可能性もあります。今は関係ないかもしれませんが長期的にみて関係が出てくる場合は、親和性の薄いキーワードを選定することもあります。

事例|SEOキーワード選定のリスト例

SEOキーワード選定のリスト例をお見せいたします。必ずしもこの表に準ずる必要はありませんが、参考として使っていただければと思います。まずはカテゴリーを分けてからキーワードは洗い出しを行いました。サジェストツールはラッコキーワードを使い、2つ以上の複合キーワードももれなく洗い出しを行っています。その上で、検索需要(キーワードプランナー)、競合数(Google)を数値で表し、製品との関連性を定性的に評価しています。

カテゴリーキーワード検索需要
(月間)
競合数ボリュームSEO対策の
難易度
製品との
関連性
製品名系配管部品160030300000
継手810016500000
ホース継手16008270000
ねじ込み継手10001750000
六角ホースニップル501300000
ホースジョイントニップル2601260000
六角ホースジョイント-2900000-
グリースニップル880591000
ホースバンド660015700000
変換ソケット2608620000
変換ニップル50983000
銅+プレス銅 プレス209070000
絞り 銅 プレス-893000-
銅 プレス 部品-73100000-
銅 端子 製造-3030000-
銅 プレス 加工204990000
プレス系プレス 加工190052300000
金属 プレス 加工32023300000
プレス 加工 絞り1102710000
プレス 絞り1105810000
プレス 部品11032700000
銅系製品名アースバー880611000000
ブスバー1600168000
バスバー1900475000
リード フレーム160025700000
分岐 バー9010800000
銅 バー88012300000
渡り バー5036200000

キーワード選定をプロに依頼するときは慎重に

キーワードの選定はSEOの知識が必要であるため、外部のプロに依頼しようという方もいるかと思います。ただし、技術系のコンテンツ作成を依頼する場合は、注意が必要です。

具体的には、以下の3つのことに注意して依頼を検討しましょう。

  • 自社の技術を理解できるか
  • 技術を読みやすい文章で表現できるか
  • 円滑なコミュニケーションが取れるか

テクノポートは技術系に特化したライティングサービスやコンテンツマーケティングのコンサルも行っていますので、お困りでしたら弊社にもご相談ください。

SEOキーワードの洗い出しに使えるツールの紹介

最後にキーワードの選定に便利なツールをご紹介します。

ラッコキーワード

ラッコキーワードはサジェストキーワードを取得できるツールです。サジェストキーワードとは、ユーザーが検索窓にキーワードを入力した際に検索エンジン側が提案してくれる候補のことです。

検索意図・コンテンツニーズの把握が効率的になるため、活用しましょう。フリープランで50回/日キーワード調査が可能です。

ラッコキーワード:https://related-keywords.com/

キーワードプランナー

キーワードプランナーとGoogle公式のツールで、Google広告を配信する際に、検索ボリュームや入札価格を調査することができます。Google広告を配信する方に向けたサービスですが、登録することで一部機能は無料で使用できます。

キーワードプランナー:https://ads.google.com/intl/ja_jp/getstarted/

サーチコンソール

Google Search Consoleは、Google 検索結果でのサイトの検索順位を分析、管理、改善するのに役立つ Google の無料サービスです。「どんなキーワードでの流入が多いのか」などを調査でき、ユーザーのニーズを理解するのに役立ちます。

サーチコンソール:https://search.google.com/search-console/welcome

競合サイト

自社サイトに加え、競合サイトのキーワード順位も取得し、比較しましょう。競合サイトよりも順位が低いキーワードを抽出することで、効果的な改善策を立てることができます。

まとめ

SEOにおけるキーワード選定は、テクニックやコツに加えてターゲットへの理解が必要です。本記事で解説したキーワード選定の手順に沿って、ぜひ自社サイトに最適なキーワードを見つけてみてください。

皆様のサイトが多くのユーザーの目に触れるための一助になれば幸いです。

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Webサイトを成功させるために必要なアクセス数獲得の基本

こんにちはテクノポートの永井です。

Webサイトから問い合わせを増やすためには、アクセス数を上げることが絶対条件です。今回はアクセス数を上げるための基本について紹介します。

アクセス数が必要な理由

アクセス数が必要な最大の理由は問い合わせの数と正の相関があるからです。つまり、アクセス数が増加すれば、問い合わせ数の増加も期待できます。そのため、問い合わせ数を増やすためにはアクセス数を増やさなければなりません。BtoBの場合、ただ単にアクセス数を増やせばいいというわけではなく、ターゲットからのアクセスを増やすことが大切です。

例えば、金属加工の量産の問い合わせを増やしたいのに、プラスチックの試作を探している人からのアスセスを増やすような努力をしても効果は見込めません。

ターゲットからのアクセス数を増やすためには、まずはアクセス数を上げるためのセオリーを知る必要があります。

アクセス数を上げるための基本

アクセス数を上げるためのセオリーについて紹介します。

流入は検索エンジン

ターゲットが貴社のサイトにアクセスする方法はいろいろありますが、最も多いのはGoogle、yahoo、Bingなどの「検索エンジン」からです。

アクセス数を上げるためには検索エンジンからどのようにして、貴社のサイトにアクセスするのかを理解する必要があります。

具体的にターゲットは下記のような行動を行います。

  • 行動1.検索するための検索エンジンのサイトに訪問する(Google、yahoo、Bingなど)
  • 行動2.検索窓にキーワード入力する(このキーワードを検索キーワードと言います)
  • 行動3.検索結果に表示されたサイトのタイトルを見て、どのページを見るか決める

ターゲットからアクセス数を増やすためには、この行動に対して自社のサイトが表示されるように対策をしていかなければなりません。

対策を行う上で行動1の検索エンジンについては、Googleを基本として対策すれば大丈夫です。YahooはGoogleと同じ検索システムを使用しており、BingはGoogleとyahooの利用者と比較するとかなり少なくなります。そのため、Googleの検索エンジンに的を絞っても問題ありません。

検索キーワードには需要がある

行動2において、検索窓に入力する検索キーワードには「検索ボリューム(検索需要)」というものが存在します。これは特に重要なので必ず意識してください。検索ボリュームは簡単にいうと「キーワードの検索回数」です。Googleのソフトを使うとそのキーワードが月にどれくらい検索されているのかを調べることができます。

例えば、「金属加工」は月に8,100回調べられていますが、「チタン 加工」は720回になります。つまり、検索回数が大きいキーワードで対策を行うほうがより多くのアクセスを集められるようになります。

ここで1つ注意点があります。検索回数が多いキーワードはSEO対策の難易度が上がるということです。

基本的に検索結果の1ページ目(10サイト程度)しかアクセスされません。検索順位を上げるための対策をSEO対策と呼びますが、検索回数の多いキーワードは各社がSEO対策を行ってくるため10位以内に入ることは難しく、必死で対策をしてもアクセスにつながらない可能性があります。

一方、検索回数の少ないキーワードは検索結果の上位に入ったとしても、アクセスが伸びないので、ちょうどよいキーワードを見つけることが大切です。

SEO対策を行う

SEO対策は「Search Engine Optimization」 の略で検索エンジン最適化、つまり検索結果で上位表示させるためのテクニックになります。SEO対策を行うためには、検索エンジン(ここではGoogle)がどのようなページを評価しているのかを知る必要があります。

Googleはその仕組みを公開していて、大きくは下記5つになります。

  • 検索クエリの意味(ユーザーがどんな情報を探しているか)
  • コンテンツの関連性(キーワードが入っているか)
  • コンテンツの質(専門性、権威性、信頼性)
  • Webサイトのユーザビリティ
  • コンテキストと設定(現在地、過去の検索履歴、検索設定など)

Googleの仕組みの詳細
https://www.google.com/intl/ja/search/howsearchworks

簡単にいうと「検索者の検索意図(なぜ検索しているのか)を理解した上で、その疑問を解消するコンテンツを作る」ことが大切です。

SEO対策の詳細については弊社の別のコラムを参考にしてみてください。

SEO対策まとめ:https://keikakuhiroba-mfi.com/category/homepage/seo

ページを増やすこと

アクセスを増やすためにはページ数を増やすことも大切です。

例えば、1ページのアクセス数が月100件あったとすると、10ページのサイトは月1,000件、30ページのサイトは月3,000件のアクセスになります。もちろんSEO対策のやり方によってアクセス数は大きく関わってきますが、ページ数を増やすことには効果的です。

また、SEO対策は検索キーワードごとに行いますが、基本的に1つの検索キーワードで上位に表示させるためには、そのキーワードの専用ページが必要になります。

これを1ページ1キーワードの法則と言います。

例えば、金属加工、チタン加工、銅加工で上位表示させたい場合、1ページだけで対策することは難しく、金属加工専用ページ、チタン加工専用ページ、銅加工専用ページが必要になります。そのため、多種類の検索キーワードでSEO対策を行う場合、ページ数は必ず増えます。

基本的な内容も掲載する

これはSEO対策のテクニックになりますが、検索回数が多いキーワードで上位表示を狙う場合、基本的な内容も掲載しなければなりません。BtoBの場合、ある程度知識がある人がターゲットになり、そのターゲットは基本的な内容は求めていない可能性もあります。しかし、検索エンジンで上位表示させるようにするためには基本的な内容も掲載しなければなりません。

基本的な内容を掲載しても意味がない、技術を知らない企業と思われるといった懸念を抱える方もいますが、ターゲットは興味ないところは読み飛ばすのでそこまで気にする必要はありません。基本的な内容+自社のオリジナル情報をあわせて記載すれば大丈夫です。

まとめ

問い合わせを上げるためにはアクセス数を上げることが大切です。アクセス数を上げるためには、下記5つが重要になります。

  1. 流入は検索エンジンであることを意識する
  2. 検索キーワードの検索需要を知る
  3. SEO対策を行う
  4. ページを増やす
  5. 基本的な内容も掲載する

弊社テクノポートは製造業に特化したSEO対策も行っています。SEO対策でお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

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Webサイトにいれるべきコンテンツの紹介

こんにちはテクノポートの永井です。

Webサイトを制作する際、製品紹介ページや会社概要、企業の強みなどさまざまなページを作るでしょう。その中でも、これだけは絶対に作ったほうがいいページを紹介します。

ターゲットは課題を解決するための手段を求めている

Webサイトを制作する前に、問い合わせをもらいたい「ターゲット」が何を求めているかを想像してみましょう。ターゲットが企業(BtoB)の場合、適当に製品を探しているのではなく何かしらの目的を持って探しています。そして、目的の多くは「課題を解決する」ことです。不具合対応、生産性の向上、品質の改善など仕事の中で出てくる課題を解決するために、インターネットを使い製品を探しています。

このとき、ただ単に製品を探しているわけではなく、できるだけ安く質の高いものを探していると考えられます。ただし、安ければいいというわけではありません。使いやすさや壊れにくさなど長期的に使うことを前提とした上で、コストパフォーマンスの良いものを探しています。

さらに、選定の失敗は会社の不利益になってしまうため、絶対に失敗したくないという思う企業が大半でしょう。ターゲットがほしい情報をまとめると、下記のようになります。

  • 課題を解決できるかどうか
  • コストパフォーマンが優れているかどうか
  • 信頼できる製品であるかどうか

Webサイトを作るときは、この3つの情報を押さえておきましょう。

課題解決に特化したページの制作

課題解決に特化したページの役割

  • SEO対策
  • 課題と直結した訴求

ターゲットは課題を解決したいと思っているので、課題解決に特化したページは必ず制作しましょう。ターゲットは抱えている課題に関連するキーワードで調査している可能性が高く、課題解決に特化したページを制作することで、SEO対策と製品の訴求を一度に行うことができます。

また、課題は一つではなく、複数掲載しましょう。1人のターゲットが抱えている課題は一つですが、ターゲットが複数になれば複数の課題が出てきます。そうなると、ターゲットが検索するキーワードや訴求内容も変わってきます。

自社の製品を不特定多数のターゲットに見てもらいたい場合は、解決できる課題ごとにページを制作するのがおすすめです。

事例

NISSHA株式会社:https://connect.nissha.com/filmdevice/filmdevice_column/
株式会社アドレック:https://www.adrec-jp.com/archives/case

製品のスペックページの制作

製品のスペックページの役割

  • 製品比較されたときの訴求

ターゲットは類似製品の情報を集めて比較検討してから製品を決めてます。そのため、競合製品と比較された場合に、自社のメリットや実力がひと目でわかるような表やグラフを作りましょう。

ターゲットはWebサイトや商社などから情報収集を行っているため、製品についての知識はある程度持っていると考えられます。場合によってはかなり細かな情報も知りたいと思っていますので、製品のスペックで出せるところはすべて出してください。

また、他社製品や類似製品と比較できる表も効果的(https://microvu.jp/prd_compare/)です。比較する際は自社をPRするのも大切ですが、公平性を持った比較をすると信頼につながるでしょう。

事例

株式会社 スペック・ジャパン:https://speckjapan.com/archives/530

お客様の声ページの制作

お客様の声ページの役割

  • 安心感の訴求

お客様の声は訴求力が高いので、必ず制作してほしい項目です。

ターゲットは失敗しないために「使った人の感想」を求めています。どういった企業がどのように使って、どういった結果が得られたのか、どういったところに不満があるのか、などネットには掲載されていないリアルな情報を求めているでしょう。

自社のサイトに掲載されているお客様の声は営業目的で効果が薄いと思われがちですが、実はそんなこともありません。製品に不満があった場合はお客様の声として掲載していただけないので、お客様の声に掲載されている企業は少なくとも製品を高く評価しています。

お客様の声を掲載するためにはお客様にインタビューしたり、掲載の許可が必要だったりと他のページとは公開手順が異なりますので早めの動き出しが大切です。

事例

テクノポート株式会社:https://marketing.techport.co.jp/case_category/product/

まとめ

メーカーがWebサイトのコンテンツとして制作するべきページは下記の3種類です。

  • 課題解決に特化したページ
  • 製品のスペックページ
  • お客様の声ページ

Webサイトで成功するためにはターゲットのニーズを想定したページづくりが大切です。
弊社はWebサイトの企画から制作、運営まで一貫して行っています。Webサイト制作でお困りでしたらお気軽にご相談ください。

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SEO対策の成果とは?成果を確認してPDCAを回す方法

こんにちはテクノポートの永井です。

今回はSEO対策を行った記事の成果の確認方法とその後どのように対応すればいいのかを紹介します。

SEO対策の成果とは

SEO対策の成果は「検索順位」ですが、成果がでるまでに一定期間必要です。また、結果は日々変動するため継続的に確認していかないといけません。

成果が現れるまでの期間

SEO対策を施した記事の順が変動するまで約1ヶ月〜3ヶ月、長いときは6ヶ月かかることもあります。また、コンテンツの作り方によっては順位が下がる可能性もあるので、注意してください。

順位は一気に上がる場合もありますし、徐々に上がっていくこともあります。競合のコンテンツが弱い場合は一気に上がり、競合もSEO対策を施している場合は徐々に上がっていくことが多いですが、いずれにしろGoogleが良いコンテンツと判断すれば順位は上がっていきます。

チェックポイントとしては、記事公開後1ヶ月で順位を確認します。順位が少しでも上がっている場合はそのままで大丈夫ですが、全く変わらない、もしくは下がった場合はコンテンツを見直したほうがよいでしょう。

次に3ヶ月後に順位を確認します。大体この段階での順位が標準的な順位になりますので、さらに順位をあげようと思った場合はコンテンツの見直しが必要になります。

ただし、競合のコンテンツが強く、かつ自社の順位もある程度高い場合は順が入れ替わるまでさらに時間がかかる場合もあります。

公開から6ヶ月後の順位は確定順位として考えてよいでしょう。

順位は毎日変化する

検索順位は毎日変動するため、順位を正確に追いかけたい場合は毎日順位を確認しなければなりません。毎日の確認が手間な場合は、パスカルというツールを利用してみても良いと思います。テクノポートはパスカルを使っています。

また、順位は検索する地域でも変わってくるため、絶対値を評価することは難しくなってきています。順位を決める場合は、「自分のPCでの検索結果を正とする」など基準を決めるなど工夫すれば問題ありません。

検索順位が上がらなかったときの対応

検索順位が上がったときは特に何もする必要はありませんが、順位が上がらなかったときは記事の見直しなどを行っていく必要があります。ただし、ドメインの古さなど変更できない内容もありますので、注意が必要です。

ドメインの古さを確認する

SEO対策をするために情報を網羅して記事を作ったが、順位が思った以上に上がらないというケースがあります。そんなときは「ドメインの取得日」を調査してみてください。

ドメインの古さが検索順位に影響を与えているケースがよくあります。Googleは信用できる情報源が出している内容を上位表示する傾向にあります。

製造業関係の場合、古いドメイン=長期間会社を維持している=信頼できる企業とGoolgeが判断し、検索順位に影響がでることがあります。

内容が十分あるにも関わらず検索順位が上がらない場合は、上位10サイトのドメインの古さを確認してみましょう。 ドメインの取得日は「who is」というサイトで確認できます。

10サイトすべてのドメインが自社のものよりも古かった場合、ドメインの影響によって上位表示されていない可能性があります。その場合、順位を上げることはかなり難しくなる可能性があるため、コンテンツ数を増やすなど大がかりなSEO対策が必要です。逆に、1サイトでも自社より新しいドメインがあった場合、コンテンツを見直すことで順位を上げることは可能でしょう。

記事をリライトをする

すでにSEO対策を施したページであれば、記事を新しく作るのではなく、リライトすることをおすすめしています。リライトの内容は主に3つです。

  1. 上位10サイトと比較して自社のコンテツがどのようなものになっているか分析
  2. 記事のボリュームを増やす
  3. 自社のオリジナルを入れる

記事の目標は「検索者が求める情報がすべて掲載しているもの」になります。Googleは同じような情報を掲載したサイトの場合、情報量が多いものを上位に表示する傾向にあります。そのためには、検索順位の上位サイトが掲載している情報は掲載し、それにプラスして自社のオリジナル情報を掲載することが大切です。

ライターに権威をつける

ライターの紹介をしている場合は、ライターに権威をもたせることも効果的です。例えば、資格やこれまでの実績などです。

Googleは信用できる情報源が出している内容を上位表示する傾向にあります。特に、E-A-T(イーエーティー)を重視しています。

  • Expertise:専門性
  • Authoritativeness:権威性
  • Trustworthiness:信頼性

E-A-Tは上記の略で、これらを満たしていると評価が上がります。

例えば、ベアリングの記事であれば、ベアリングメーカーが書いたもの、その中でもベアリング設計1級を持っている人が書いたものは評価が上がる傾向にあります。

これからSEO対策を行う場合はライターの紹介もしてくとよいでしょう

まとめ

今回はSEO対策の成果を確認してPDCAを回す方法について紹介しました。

  • SEO対策は成果が出るのに時間がかかる(1〜3ヶ月、最長6ヶ月)
  • 順位は毎日変化するので自動チェックツールがおすすめ
  • ドメインの古さが順位を左右することもある(古いほうが強い)
  • 記事のリライトは効果的
  • E-A-Tを意識して記事を書くと効果的

弊社は技術ライティングの請負も行っていますので、SEO対策でお困りでしたらご相談ください。

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【BtoB】SEO対策を強化するための記事の書き方

こんにちはテクノポートの永井です。今回はSEO対策を強化するための記事の書き方を紹介します。

SEO対策の進め方

まずはSEO対策の進め方と本記事の内容をお伝えします。

ステップ1:SEO対策するためのキーワード選ぶ

まずは「どんなキーワード」でSEO対策するかを検討します。これによって下記が目安として把握できるようになります。

  • アクセス数がどれくらいになるか
  • SEO対策の難易度

具体的な検討方法については参考記事を確認してみてください。

【参考記事】

SEO対策においてもっとも重要なキーワード選定について徹底解説
https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/27405

ステップ2:SEO対策するための記事を作る

キーワードが決まったら具体的な記事を作っていきます。本記事の内容になります。

ステップ3:SEO対策ができているかどうか確認をする

ステップ2で制作した記事が必ずしもSEO対策ができているとは限りません。そのため、記事の検索順位を定期的に確認する必要があります。確認方法は「検索順位チェックツールGRC」を使うことをおすすめしています。

もちろん実際にGoogleの検索窓で検索していただいても大丈夫ですが、検索順位は日々変動するためGRCを使って毎日自動でチェックできる体制を作ったほうがよいでしょう。

ステップ4:記事のリライトをする

検索順位が10位に満たなかった場合、記事のリライトを行います。リライトの目安は記事を公開してから3ヶ月で、長くても6ヶ月以内で行ったほうが良いでしょう。具体的な方法については参考記事を確認してみてください。

【参考記事】

記事のリライト方法がわかる!SEOで効果を出すコツとは?
https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/26219

SEO対策はGoogleが基本

SEO対策の目的はGoogleで上位表示させることです。

そのためには、Googleの検索アルゴリズムを理解し、それに沿った記事を書かなければなりませんが、Googleは具体的な検索アルゴリズムを公表していません。

ただ、「検索結果を決める主な要因」と「使命」は公開しています。その2つを理解し、それに沿った記事を書くことでSEO対策が可能になります。「検索結果を決める主な要因」と「使命」は下記の通りです。

Googleが検索結果を決める主な要因(一部抜粋)

  • コンテンツの新しさ
  • 検索キーワードが出現する回数ページのユーザー エクスペリエンスの質など
  • 内容の信頼性や権威
  • 情報の質の高さ

Googleの使命
関連性と信頼性が最も高い情報を提供する

簡単に言うと「検索者がそのページだけで、課題が解決する内容」になります。これだけ聞くと何を書いていいかわからなくなりそうですが、安心してください。

現時点でGoogleがどういった記事を「いい記事」と判断しているか探す方法があります。

それは、具体的に検索してみることです。選んだキーワードで検索してみて、上位に表示されているページはGoogleが「いい記事」と判断したことになります。

そのため、SEO対策する際は上位の記事を参考にして、情報を追加することでGoogleから評価されやすい記事を書くことができるようになります。

【参考】
Googleの仕組み:https://www.google.com/intl/ja/search/howsearchworks/algorithms/

SEO対策用の記事を作成手順

ステップ1:Googleが評価しているサイトを調査する

まず、どういった記事がGoogleから「いい記事」と判断されているか調査します。調査方法はSEO対策キーワードで実際に検索してみて、上位10記事(1ページに表示されている記事)をすべて確認します。

確認するところは主に下記3つです

  1. 何ジャンルの記事か(知識系、製品紹介系、改題解決系、比較系など)
  2. 見出し
  3. 文章量

特に、記事のジャンルは必ず確認してください。Googleは検索キーワードから検索者が求める情報を推測して必要なページを表示しますが、十分推測できない場合、様々なジャンルを表示します。

Googleが選んだジャンルには偏りが生じるため、どのジャンルだと選ばれやすいか、どのジャンルは選ばれていないか検討するために、上位10サイトのジャンルは必ず確認しましょう。

【参考記事】
記事のジャンル:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/22791

ステップ2:記事のジャンルを決める

SEO対策用の記事を書くときにはじめに決めるのは「記事のジャンル」です。ジャンルは様々ありますが、決め方は上位10サイトのうち最も多いジャンルから、自社で制作可能なジャンルを選びます。

例えば、比較系の場合、「おすすめ人気ランキング」や「最も使われている◯◯選」など、製品を比較するサイトが多くなります。BtoBの場合、自社製品と競合製品を直接比較することも難しいため、このようなジャンルはパスします。

また、知識系の場合、「◯◯とは」が多くなりますが、上位サイトを確認してみて、情報を追加できるようであれば、知識系の記事は有効になります。

ステップ3:構成(目次)を決める

記事のジャンルが決まったら、次に目次を書きます。目次の書き方は特にありませんが、上位10サイトがどのような見出しを使っているかを確認し、洗い出しを行ったほうがいいでしょう。

ここでの注意点は「自社のオリジナル情報を必ず入れる」ことです。

上位10サイトとほとんど同じ情報しか掲載していないページは、Google的には無価値になります。また、コピーコンテンツとして評価される可能性もあります。そのため、自社のオリジナル情報を入れて、自社記事の価値をGoogleに認めてもらわなければなりません。

では、どういった情報がオリジナル記事になるのか?

簡単にいうと「検索では手に入りにくい情報」、つまり貴社に聞かなければわからない情報です。例えば、独自の品質管理方法、サービス、課題解決事例などがそれに当たります。ここが一番むずかしいところになりますが、振り絞ってみてください。

ステップ4:記事を書いて公開

目次ができたら後は記事を書いて公開です。記事を書く際は、「ですます」の語尾の統一や誤字に気をつけていただければと思います。できれば、第三者のチェック体制があるといいでしょう。

また、文字量についてですが、上位10サイトと同等かそれ以上の文字量であれば問題ありません。ただ、文字量が多ければいいというわけではありませんので、注意してください。

SEO対策の効果が現れる期間は3ヶ月〜6ヶ月です。ある程度期間を置いた後に、実際の検索順位を確認してみて、順位が上がっていなければリライトするか別ジャンルで記事を追加してみてください。

人気のキーワードは1記事だけでは上位に上がらず、数本同じテーマで記事を書かなければならない場合もあります。それも上位10サイトのサイト全体を調査することでどれくらいの記事数が必要かわかりますので、根気よく続けてみてください

まとめ

今回はSEO対策を強化するための記事の書き方を紹介しました。まとめると下記の手順になります。

  • ステップ1:Googleが評価しているサイトを調査する
  • ステップ2:記事のジャンルを決める
  • ステップ3:構成(目次)を決める
  • ステップ4:記事を書いて公開

弊社は技術ライティングの請負も行っていますので、SEO対策でお困りでしたらご相談ください。

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【BtoB】メーカーが今YouTubeを始めるべき3つの理由

こんにちは、テクノポートの永井です。テレワークが普及したことで動画を見る機会が増えてきました。特にYouTubeはコロナ前と比較して使用者が劇的に増えています。

YouTubeの動画配信は娯楽やBtoC向けと思われていますが、それに限らずBtoBに対してもYouTubeの活用が本格的に始まろうとしています。例えば、技術のPRにYouTubeを取り入れている企業や自社商品のプレゼンをアップしている企業も増えてきています。この流れは今後さらに活性化すると予想されます。

今回の記事では、「なぜBtoBがYouTubeなのか?」「なぜ取り組んだ方がいいのか?」について紹介していきます。

動画コンテンツを積極的に使っていくことで、自社のブランディングを強化していきましょう!

動画を見る、動画を作る環境が整った

まずは動画を見る、そして作る環境が整ったことを紹介します。これまで社内で音を出せなかったため、動画を作るメリットはあまりありませんでしたが、テレワークの普及で環境が劇的に変わりました。また、動画を作るコストも低下したことで、動画を量産できる環境が整ったのです。

1、社内で音が出せる環境が整った

テレワークによって最も変化が起こったのが、オンライン会議の普及です。オンライン会議の普及により各自がイヤホンを持つようになりました。これにより社内でも音を出せる環境が整いました。これまでBtoB向けの動画は「フルテロップ」が基本でした。社内では音が出せないため、音がなくても商品が伝わるように動画を工夫しなければなりませんでした。

音のない動画は魅力に欠けるため、ユーザーに見続けてもらうことは難しいといった問題がありました。これについては特に解決策もなく、動画を使うメリットはあまり感じられませんでした。

しかし、社内で音を出せる環境が整ったことで、動画に音を入れられるようになったのです!これにより、動画を使って自社の強みを紹介することがより容易にできるようになりました。

2、画制作の環境が整った

スマホや使いやすい動画編集ソフトが出てきたことで、素人でも動画を簡単に作成できるようになりました。これまで動画制作といえば、プロのクリエーターさんに依頼するなど時間とコストをかけていたと思います。もちろんクオリティーの高い動画はプロにお任せする必要がありますが、簡単な動画だったら自分たちでも制作できるようになりました。

YouTubeの普及によりユーザーが「素人が作った動画を見る」ことに慣れ、動画のクオリティーはそこまで重視されなくなったことも大きな変化と言えます。

メーカーが今YouTubeを始めるべき3つの理由

次にYouTubeを始めるべき理由を3点紹介します。YouTubeはWebサイトのページ内に動画を埋め込むことができ、動画とテキストセットで掲載可能になるため訴求力が上がります。ただ、動画をWebサイト内に入れることはYouTubeではなくてもできるため、今回は「なぜYouTubeがいいのか」に着目して紹介します。

1、動画の解析ができるようになる

YouTubeを使うと動画が解析できるようになります。例えば再生回数や平均視聴時間、平均再生率、離脱した場所、年齢と性別などを見ることができます。これにより、動画の良し悪しをデータで判断することができ、PDCAを回せるようになります。

例えば、スタートから1分で離脱されている場合は前半の内容を変えることを検討したり、製品ごとに動画を作れば、どの製品がどれくらい注目されているかを分析したりできます。BtoBの場合、チャンネル登録は期待できませんが(※1)、データを活用できるのは大きなメリットになります。

※1 社内では個人アカウントにログインしないため、チャンネル登録の可能性は低いと考えられます。

2、低コストで制作可能

YouTubeにはクオリティーの高い動画だけではなく、素人が編集した動画も受け入れてくれる文化があります。動画制作をプロに委託する場合、動画1本作るための費用は数十万〜数百万円、納品までに数ヶ月かかります。「文字や言葉では伝わりづらい技術も動画を使えば簡単に伝えられるのに、費用が高い」といった悩みを抱えている中小企業は多かったかと思います。

しかし、YouTubeレベルの動画であれば費用を数万〜数十万円と1/10に、納期も1ヶ月以内に抑えることも可能です。また、カメラと動画編集ソフトがあれば社内で作ることもできるため、費用や納期はさらに抑えることができます。

3、動画だけで宣伝効果が得られる

YouTubeにアップした動画はYouTube上に残るため、YouTubeでの検索やレコメンド機能によって再生回数はどんどん増えていきます。再生回数が増えるということは、それだけ自社の認知度が上がったということになるため、YouTubeに掲載しているだけで宣伝効果があることになります。

再生回数を増やすためには

  • 動画の本数を増やす
  • 質の高い動画を作る(データ解析で可能)
  • 他社とコラボする

など、さまざまな方法があります。他社とコラボのハードルは高いですが、チャンネル登録数が多いところとコラボできたときの宣伝効果は絶大です。そのためには、自社のYouTubeチャンネルを作る必要がありますので、ぜひ作ってみてください。

3、YouTubeを取り入れている企業

3−1、株式会社イワタツール

Webサイト:https://www.iwatatool.co.jp/
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCV4G12YCxRcrn7um_qb8VAg

なんとか重工さんとのコラボや自社製品の紹介などさまざまな取り組みをされています。岩田社長がメインで動画を作っています。

3−2、株式会社アドレック

Webサイト:https://www.adrec-jp.com/
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCgGnNLmPZOmA6fHWDW9zUFg

自社の技術を紹介するためにYouTubeを利用しています。YouTubeはWebサイトへの埋め込みのために使っているため、チャンネルとしての活動はあまり行っていません。自社の技術をプレゼンする動画を作るなど、YouTubeならではの表現方法を取り入れています。

3−3、日本サポートシステム

Webサイト:https://jss1.jp/
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCW_eFVcbgLz8Sf8fKXuYnoQ

天野社長とゲストスピーカーとの対談をメインに活動されています。チャンネル登録数も5.34万人(2022年1月2日時点)と非常に多く、製造業関係では最大のチャンネルになっています。

まとめ

BtoBの中でも動画を使ったコンテンツはこれからどんどん増えてきます。​​YouTubeを使えば、Webサイトへの動画の埋め込みができることはもちろん、

  1. 動画の分析が可能
  2. 低コストの動画でもOK
  3. 動画の宣伝効果が得られる

といったメリットもあります。これから動画を始める場合は、ぜひYouTubeを活用してみてください。

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【メーカーのWeb担当者必見】SEO対策キーワードの見つけ方

こんにちは、テクノポートの永井です。今回はメーカーのWeb担当者様向けにSEO対策用キーワードの見つけ方を紹介します。

最近、コンテンツマーケティングを取り入れる企業が増えてきました。コンテンツマーケティングは「自社の技術を潜在顧客に知ってもらうためのマーケティング手法」のことです。お客様に対して有益な情報を提供することで、自社の認知度を上げて問い合わせを増やすことが目的になります。

コンテンツマーケティングはお客様の課題(検索キーワード)を想定して、SEO対策を施したコンテンツを増やしていくことが大切です。とはいえ、この検索キーワードを見つけることは意外と大変です。よくある失敗が、手当たり次第にキーワードを入れたコンテンツを作っていくことです。この方法ではアクセスも集まらず、自社の強みを訴求できていないことがほとんどです。

自社にあった適切なキーワードを見つけるためには、ターゲットを理解することが重要ですので、本記事ではターゲットの行動を細分化し、それに合わせたキーワードの見つけ方を紹介していきます。

キーワードを探す前にターゲットを理解

キーワードは「ターゲットが検索するときに使う言葉」になるため、ターゲットの行動を理解できていないと適切なキーワードを見つけることはできません。

弊社はターゲットを購買フローによって4段階に分け、各段階において検索キーワードを検討するようにしています。

  1. 情報収集段階:課題を解決する方法を探している
  2. 購入検討段階:課題を解決できる製品を探している
  3. 購入比較段階:課題を解決できる製品を比較している
  4. 購入決定段階:購入する製品を決めている

第1段階:情報収集段階

情報収集段階のユーザーは、課題を解決する方法を探しています。課題が具体的に見えていて、それを解決する方法を探している段階ですので、課題を中心にした幅広いキーワードで検索している可能性があります。

例えば「ボルト、ネジの締め忘れ」「大物 自動搬送」「摩擦 軽減」などがあります。自社の製品で解決できそうな課題を想定して、SEO対策用キーワードの候補としてまとめておきましょう。

第2段階:購入検討段階

購入検討段階のユーザーは、解決できる具体的な製品の情報を探している段階。自社の課題に対する解決策にあたりをつけて、それを解決するための具体的な製品を探しています。そのため、製品名や技術名などのキーワードで検索している可能性があります。

例えば「デジタルトルクレンチ」「触覚センサー」「3Dプリンタ」などになります。

第3段階:購入比較段階

購入比較段階のユーザーは、課題を解決できる製品を比較している段階。製品はある程度絞っていますが、スペックなどで検索してみて漏れがないかを確認するため、「製品名+求める性能」で調べる可能性があります。

例えば「デジタルトルクレンチ 無線」「デジタルトルクレンチ PLC連携」「触覚センサー ロボット用」などになります。

第4段階:購入決定段階

購入検討段階のユーザーはすでに購入品は決まっていて、最後の購入手続きのために具体的な製品名や社名で検索しています。この段階はターゲットではありませんが、ターゲットが購入検討段階のに入る前に自社の製品を知ってもらうことが大切です。

SEO対策キーワードの見つけ方

次にキーワードの見つけ方の紹介です。キーワードの見つけ方は、想定キーワードの洗い出し、Webや競合のサイトで関連キーワードを調査します。最後に、キーワードに優先度をつけてSEO対策キーワードを決めていきます。

ターゲットの購買段階ごとに想定キーワードを洗い出し

まずはターゲットが検索するであろうキーワードを想定して、大まかな洗い出しを行います。洗い出し方はなんでも大丈夫です。マインドマップなどを使って関連するキーワードをまとめていくと、洗い出しやすくなります。

ここで洗い出したキーワードがキーワード調査のベースになりますので、できる限り多くキーワードを出してください。一人ではなく複数人で洗い出しを行うことで、より多くのキーワードを出すことができます。

図 マインドマップ

Webを使って関連キーワードを調査

次に、Webを使って関連キーワードの調査を行います。関連キーワードの調査は、想定していなかったキーワードの洗い出しとターゲットが何を求めているのかを予想するために行います。

Webサイトは下記を使えば十分です。

検索エンジン(Googleやヤフーのサジェストキーワード)
ラッコキーワード:https://related-keywords.com/
キーワードプランナーの関連キーワード 使い方:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/23889
Googleのサーチコンソール 使い方:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/24291

用途開発を想定しているときは、技術名などでも検索をしてみたり、CINIIJ-GLOBALなどで論文を調べてみるのもいいと思います。


サジェストキーワード

競合のサイトを調査

次に競合サイトを確認します。競合サイトが行っているキーワード対策は必ず行ったほうがいいので、よくチェックしましょう。具体的なチェック方法はありませんが、ページ全体を読み対策しているキーワードを予想しましょう。見るところはページのタイトルと見出しです。

また、 想定したキーワードで実際に検索してみて、競合がどのような見出しで出てくるかも確認するといいでしょう。

キーワードに優先順をつける

最後に、洗い出したキーワードに優先順位をつけていきます。つけ方は下記の3要素のバランスを見て行いましょう。

  1. 検索キーワードの需要が多い(キーワードプランナーで確認)
  2. 自社とマッチングする可能性が高い(自社との親和性)
  3. SEO対策がしやすいもの(競合調査で判断)

アクセス数を増やすためには、検索需要が多いほうがいいのですが、検索需要が多いと競合数も多くなり、SEO対策が難しくなります。また、検索キーワードも抽象化しやすいため、自社との親和性がなくなってしまいます。そのため、これら3つのバランスを考慮してキーワードを選んでいってください。

キーワードを選ぶときのポイント

ビッグキーワードとスモールキーワード両方を選ぶ

ビッグキーワードは検索需要が多いキーワードのことで、SEO対策はかなり難しくなります。ビッグキーワードはSEO対策しても上位表示されない可能性が高いため、敬遠されがちです。しかし上位表示されたときのアクセス数はかなり多くなるので、諦めずにビッグキーワードも狙っていきましょう。

スモールキーワードは検索需要は少ないのですが、自社との親和性が高いキーワードになります。アクセスは多くなりませんが、SEO対策しやすく、問い合わせにも繋がりやすいメリットがあります。

例えば、

  • デジタルトルクレンチ(検索需要1,900件/月) → ビッグキーワード
  • ボルト 締め忘れ防止(検索需要30件/月) → スモールキーワード

ビッグキーワードは上位表示に時間がかかりますが、スモールキーワードは比較的早く表示されるようになります。問い合わせを増やすためには、スモールキーワードを軸にして、ビックキーワードを数個対策するとバランスよく対策ができるようになります。

事例と紐づけできるキーワードを選ぶ

事例をそのままスモールキーワードのSEO対策コンテンツにすることをおすすめしています。事例はお客様の個別の課題解決をした実績になるため、自社との親和性も非常に高く、訴求力も上がります。事例を書くときはタイトルや見出しに課題例などを入れることで、自然とスモールキワードのSEO対策ができますので、事例を作り際はその辺りを意識して作るといいでしょう。

例:お客様の声:https://www.adrec-jp.com/voice

まとめ

キーワードの見つけ方は、想定キーワードの洗い出し、Webや競合のサイトで関連キーワードを調査します。最後に、キーワードに優先度をつけてSEO対策キーワードを決めていきます。そのためには、まずはターゲットの行動を理解ことから始めてください。ターゲットを理解した上で、キーワードの洗い出しを行うことで、適切なキーワードを見つけやすくなります。

SEO対策に関するさらに詳しい情報は下記の記事で紹介しています。SEO対策・完全ガイド(BtoB製造業・メーカー向け)

こちらの記事もぜひ確認してみてください。

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【基礎編】技術系メーカーが成果を上げるためのWebサイト戦略

こんにちは、テクノポートの永井です。ニッチと言われている製造業のWebマーケティングの中でも、メーカーかサプライヤーかでWeb戦略は大きく変わってきます。今回は「技術系メーカーが成果を上げるためのWebサイト戦略」について、弊社のノウハウを公開します。

技術系メーカーが成果を上げるための4つのポイント

メーカーのWeb担当者の方から下記のような相談をよく受けます。

  1. 問い合わせを増やしたい
  2. アクセスを伸ばしたい
  3. 製品を探しやすくしたい

これらは「Web戦略」をきちんと設定することで達成できるようになります。達成するためのWeb戦略のポイントは4つあります。

ポイント1.購入検討の前段階でターゲットにアプローチする
ポイント2.アクセス獲得のためのキーワードを選定する
ポイント3.競合との差別化ポイントを正確に把握し表現する
ポイント4.ユーザーが探しやすいサイト構成を作る

各ポイントをしっかり押さえてWebサイト制作を進めることで、反響の出るWebサイトが作れるようになります。それでは各ポイントの詳細を説明していきます。

ポイント1.購入検討の前段階でターゲットにアプローチする


Web戦略の基本は「ターゲットの行動を理解して、ターゲットが求める情報を提供する」ことです。そのため、まずターゲットの行動を理解してみましょう。ターゲットの行動は4つに分類できます。

  1. 情報収集段階:課題を解決する方法を探している
  2. 購入検討段階:課題を解決できる製品を探している
  3. 購入比較段階:課題を解決できる製品を比較している
  4. 購入決定段階:購入する製品を決めている

ここでは1,2を購買の初期段階、3,4を購買の後期段階として分けて説明します。

購買の後期段階のユーザーは、メーカーを絞った上で性能や価格を比較している段階になります。この段階のユーザーは絞ったメーカーから選ぶことを優先するため、新規メーカーを探すことはほとんどありません。つまり、この段階のユーザーにアプローチすることは極めて難しいと言えます。

一方、購買の初期段階のユーザーは抱えている課題に対してあらゆる情報を求めている段階です。課題を解決する方法も決まっていなければ、メーカーも絞っていない状況です。この段階のユーザーは積極的に検索を行うため、比較的アプローチしやすいと言えます。Webマーケティングのターゲットは、この「購買の初期段階のユーザー」が中心になります。

購買の初期段階で自社を知ってもらえれば、購入の後期段階で「エボークトセット」に入る確率が格段に上がります。ターゲットの選定でWeb戦略の7割が決まると言ってもいいほど大切なので、ここはしっかり検討してください。以上を踏まえた上で、Web戦略の流れを簡単にまとめると

  1. 購買の初期段階のユーザーに自社を見つけてもらう
  2. 購買の後期段階になったときに、自社製品が検討の中に入っている
  3. 自社製品の魅力を伝えて、問い合わせしてもらえるようにする

ということになります。

ポイント2.アクセス獲得のためのキーワードを選定する

「購買の初期段階のユーザーに自社を見つけてもらう」ためには、ユーザーが検索するキーワードで上位表示されなければなりません。例えば、購買の初期段階のユーザーは「課題解決系のキーワード」や「製品名+用途」などが多くなります。一方、購買の後期段階のユーザーは「製品名+機能」や「会社名」などが多くなります。このようにユーザーの検索キーワードは購買フローの状況によって変わるため、各段階に合わせてキーワードを選定しましょう。

また、メインターゲットは「購買の初期段階のユーザー」になりますが、「購買の後期段階のユーザー」もターゲットになりますので、全てのユーザーの検索キーワードを洗い出し、優先度をつけてください。

キーワードの選定のお役立ち記事

ポイント3.競合との差別化ポイントを正確に把握し表現する

「ユーザーが購買の後期段階になったときに、自社製品が検討の中に入っている」ようにするためには、自社製品のメリットを伝えなければなりません。自社の良さを伝えるために、まずは競合を知ることが大切です。Webマーケティングの場合、競合は2種類に分類します。

1つめは実際の競合。これは会社規模やシェアなど、お客様に提案したときに検討に入っている企業です。2つめはWeb上の競合。これは設定キーワードで検索したときに、上位に表示される企業です。

アクセスではWeb上の競合に勝たなければならず、技術では実際の競合に勝たないといけません。競合の製品を知った上で、自社がどのような情報をユーザーに提供すればよいのか検討して、コンテンツを作ってください。

技術の見せ方のお役立ち記事

 

ポイント4.ユーザーが探しやすいサイト構成を作る

最後にサイト構成の作り方を紹介します。サイト構成は「ユーザーが探しやすい」ことが基本になります。購買フローの各段階によって探し方が変わってくるため、すべてを網羅できるような検索システムが必要です。

検索システムの例としては、主に以下のようなものがあります。

  1. カテゴリー検索(用途、機能、サイズ、品番など)
  2. 自由検索(キーワード入力)
  3. レコメンド(おすすめ商品)

カテゴリー検索は非常に使いやすく、わかりやすい点が特徴です。その反面、製品点数が多くなってくるとカテゴリー分類が複雑化し、カテゴリー分類を探すのに時間がかかることもあります。そのため、分類方法は慎重に決めなければなりません。

自由検索は汎用性が高く使いやすいのですが、製品が少ない場合は検索結果が出てこないことも多くあります。その場合、検索キーワードをこちらで絞ることも必要になります。レコメンドは新製品やよく売れる製品をPRしやすい反面、お客様がその製品を求めていない場合は効果が薄くなります。どの検索方法が絶対的にいいというわけではなく「ユーザーが探しやすい」ことをベースに様々な検索方法を設置してみてください。

まとめ

技術系メーカーが成果を上げるためのWeb戦略のポイントは4つあります。

ポイント1.購入検討の前段階でターゲットにアプローチする
ポイント2.アクセス獲得のためのキーワードを選定する
ポイント3.競合との差別化ポイントを正確に把握し表現する
ポイント4.ユーザーが探しやすいサイト構成を作る

これらをうまく活用して、自社にあったWebサイト戦略を検討してみてください。

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製造業でWebマーケティングを成功させる秘訣|ターゲットはここを見ている

こんにちは、テクノポートの永井です。マーケティングを成功させるために大切なことは「ターゲットの気持ちを理解する」ことです。ターゲットの気持ちを理解する簡単かつ効果的な方法は「ターゲットの立場になってみる」ことです。

例えば、スポーツプレーヤーをターゲットとする場合は対象のスポーツをやってみる、ゲームプレーヤーをターゲットとする場合はゲームをプレイしてみるなど、ターゲットの同じ立場に立つことで、何を求めているのか理解しやすくなります。しかし、メーカーの設計や購買をターゲットとすることが多い製造業の場合、相手の立場になることは難しいため、ターゲットの気持ちを理解するためには他の方法を取らなければなりません。

そこで、今回はテクノポートの永井がメーカーの設計者と購買にインタビューを行いました。外注先を探すときのシチュエーションや選定方法など、マーケティングをする上で重要な情報を聞きましたので、今後の参考にしてみてください。

マーケティングとは

マーケティングは簡単にいうと「売れる仕組み」を作ることです。売れる仕組みを作るためには、誰に、どのような価値を、どのようにして提供する(HOW)のかを決めることが大切です。

「誰に、どのような価値を」の部分を戦略、「どのようにして提供する(HOW)」の部分を戦術ということもあります。マーケティング用語として、「誰に」をターゲットもしくはWHO、「どのような価値を」をWHAT、「どのようにしてを」をHOWと表現することもあります。製造業のWebマーケティングの場合、ターゲットはお客様、WHATはお客様が貴社に求める価値、HOWはWebサイトになります。

マーケティングを成功させるためには強いWHATを見つけ出さなければなりません。強いWHATを見つけ出すためには、ターゲットがどういった状況でどういった価値を求めているのかを想像することが求められます。そのため、マーケティングでは「ターゲット」を理解することが非常に大切です。

ターゲット(メーカーの設計や購買)はここを見ている

製造業の場合、メーカーの設計や購買をターゲットにすることが多いと思います。今回、ターゲットの行動を理解するためにメーカーの設計と購買担当者に、外注先を探すときのシチュエーションや特に見ている情報をについて伺いました。業界は限られますが、マーケティングを考える上で重要な意見になると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

メーカーの設計が見ている内容

大手自動車の部品メーカーと電機メーカーの設計者に、外注先を探すときにどのような情報を見ているかインタビューしました。

メーカーの量産設計者が外注先を探すときのシチュエーション

  • 新機種の開発において、機能のレベルアップをしたいとき
  • 特殊な技術が必要になったとき
  • 試作が必要になったとき
  • コスト削減をしたいとき
  • 不具合の恒久対応(稀)
  • 不具合の暫定対応(検証用の試作など)

メーカーの量産設計者が外注先の探し方

  • 社内の他部署(購買や資材部)
  • 付き合いのある商社
  • Webサイト
  • 展示会

メーカーの量産設計者が外注を選定するときに見ているポイント

  • 実績(加工実績、取引先):技術レベルを確認する。同じような製品を加工したことがあるか確認する。
  • 設備情報:会社の生産規模、供給能力を確認
  • 技術情報:技術の特徴や他社との比較のために確認
  • 会社概要:会社の規模を確認
  • 5S活動など:会社の雰囲気の確認
  • トップの考え:長期的に付き合えるかどうか

今回話しをお聞きした設計者の方は両者とも量産品の仕事をしていたため、技術だけではなく供給能力も確認していました。不具合を対応するときは暫定対策品をいち早く製作して実験する必要があるため、供給能力よりも納期を優先することも多いそうです。ただ恒久対策品は既存の製造先で行うことが多いので、新規参入は難しそうです。大手自動車の部品メーカーと電機メーカーとつながるためには、製品の開発段階から接触できるような戦略が必要になりそうです。

メーカーの購買が見ている内容

大手自動車の部品メーカーと携帯電話メーカーの購買担当者に、外注先を探すときにどのような情報を見ているかインタビューしました。

メーカーの購買が外注先を探すときのシチュエーション

  • 既存サプライヤーに不満があるとき
  • 既存サプライヤーが廃業になったとき
  • 既存サプライヤーの供給能力が足りないとき
  • 設計開発からの依頼

メーカーの購買が外注の探し方

  • Webサイト
  • 取引のある商社

メーカーの購買が外注を選定するときに見ているポイント

  • 実績(製品、取引先など):信用できるかどうか。同規模と取引実績があると安心
  • ISOなどの認証:最重要ではないが取得していることが望ましい(メーカーによっては必須になることもある)
  • 品質管理:品質管理体制や賞なども確認
  • トップの考え:長期的に付き合う価値があるかどうか
  • 価格:希望通りの価格で製造できそうかどうか
  • 製造拠点:複数の拠点や海外拠点があるかどうか
  • 設備:供給能力は十分か、原価償却してそうか(安く作れそうか)
  • 社内体制:不具合対応時に動けるか、改善活動ができるか、PDCAを社内で回せるか

購買担当者は技術よりも供給体制や品質管理体制、社内体制など長期的に取引ができるかどうかを見ている傾向にありました。特に、トップの考えやビジョンを確認するため、代表あいさつを読むと応えた方も多かったのが印象的でした。購買をターゲットとする場合は、長期的に取引をするメリットを伝えることが必要になりそうです。

まとめ

今回はメーカーの量産品の設計者と購買担当者に外注先を選ぶときの状況についてインタビューを行いました。設計は技術を購買は社内体制の情報を判断材料にしている傾向にありました。量産メーカーをターゲットとする場合は、今回のポイントを参考に戦略を立てみてください。

私も自動車部品メーカーのボッシュで設計開発をした経験もあり、大手メーカーのターゲットの気持ちはある程度理解できますので、メーカーをターゲットとしたWebマーケティングを行いたいとお考えでしたらぜひテクノポートにご相談ください。

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コンテンツマーケティングのアイディアの出し方法

こんにちは、テクノポートの永井です。アクセスを集めるために、コンテンツマーケティングを取り入れている企業も多くなってきました。

コンテンツマーケティングは、自社の技術を潜在顧客に知ってもらうためのマーケティング手法です。コンテンツマーケティングを成功させるためには、将来顧客となり得る方が気になっている情報を発信し続けていくことが大切です。情報を発信し続けるためには、多くの「ネタ」が必要になります。ネタを考えるのは意外と大変で、実際にコンテンツマーケティングを担当していて苦労されている方も多いのではないでしょうか。

今回はコンテンツマーケティングの「ネタ」を作るための方法を紹介します。

コンテンツマーケティングを成功させるためのポイント

ネタの出し方の前に、コンテンツマーケティングを成功させるポイントを紹介します。

コンテンツマーケティングの目的は潜在顧客のアクセスを稼ぎつつ、顧客のニーズが顕在化したときに改めてサイトを訪れてもらうことにあります。コンテンツマーケティングを成功させるためには、大きく2つのポイントがあります。

  1. 潜在顧客のアクセスを集めること
  2. 潜在顧客が知りたい情報を提供し、価値あるサイトとして認識してもらうこと

まずは「潜在顧客のアクセスをできるだけ多く稼ぐこと」です。そのためには需要の多いキーワードでのSEO対策が欠かせません。次に「潜在顧客が知りたい情報を提供すること」です。ニーズが顕在したときに再度訪れてもらうためには、質の高い情報を提供しているサイトとして認知してもらわなければなりません。そのためには一般的な情報だけではなく、Web上ではなかなか集められない情報なども掲載することが大切です。

ターゲットから考えるコンテンツマーケティングのアイデア出しの方法

コンテンツマーケティングには必ずターゲットが存在します。ターゲットを設定すると伝えるべき情報が見えてくるため、コンテンツのアイデアも出やすくなります。ここからは、ターゲットの設定からどのようにアイデアを出していくかを順に見ていきましょう。

1、ターゲットの設定

まずはターゲットを設定します。ターゲットごとに求める内容は異なるため、ターゲットはできるだけリアルな形に決めることが大切です。また、ターゲットは業界や職種で分けることをおすすめしています。

例えば、電池の開発者、自動車の燃料タンクの設計者など、ある程度具体的なほうがアイデア出しはしやすくなります。

2、ターゲットが置かれている状況を想定

次にターゲットの状況を想定します。研究フェーズなのか、開発フェーズなのか、それとも不具合改善フェーズなのかなどで分けます。ターゲットが情報探しているときの状況を想定することで、伝えるべき情報が明確になってきます。

基本的にはどのフェーズの場合も、今抱えている課題やそれに類似する情報を求めています。

3、ターゲットが求める情報を想定

次にターゲットが求める情報を想定します。これがコンテンツマーケティングのネタの元になります。

まずは何も見ずに、想像だけで洗い出しを行ってください。次に、Webサイトで探索をして、ターゲットが他にどのような情報を求めているか探してみてください。

情報を想定するときは、一人で考えるよりも複数人で考えたほうが多様なアイデアが出てきます。例えば、あるテーマを与えて、5人に10個アイデアを出してもらいます。他の人とかぶることもありますが、少なくとも30個はアイデアが出てきます。その中から相談し合うことで、一人では想定できなかったアイデアを出すことができます。

4、3の情報と自社の技術と紐付ける

最後に3で考えたものと自社の技術を紐付けます。コンテンツマーケティングの目的は自社の技術を潜在顧客に知ってもらうことなので、できれば自社の技術と紐付けをしましょう。潜在顧客が知りたい情報を提供し、価値あるサイトとして認識してもらうためには、自社のオリジナル情報を提供しなければなりません。製造業の場合、それは技術になります。

もちろん紐付けできなかった情報を掲載しても大丈夫ですが、できる限り紐付けできるように考えてみてください。最後に、各アイデアに対して仮タイトルをつけて完成です。

複数人で行えば、1時間程度で50個くらいのアイデアは出せるでしょう。

自社の技術から考えるコンテンツマーケティングのアイデア出しの方法

先ほどはターゲットを起点としましたが、ここでは自社の技術を起点としたアイデアの出し方を紹介します。

1、自社の技術の洗い出し

まずは自社技術の洗い出しを行います。洗い出しでは「自社で何が作れるのか」をどんどん出してみてください。

材質、大きさ、精度、品質管理方法など、普段行っていることを洗い出します。それらをまとめることで、何ができるかが具現化されます。

自社の技術の洗い出しの詳細はこちら:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/24081

2、他社の技術と比較したときの自社の技術の優位性を調査

次に、自社の技術が他社と比べてどれくらいのレベルにあるのかを把握します。調査方法はWebサイトが基本になります。もちろん展示会に行ってもいいのですが、都合よく開催されている展示会はまれですし、自身が展示会に行けるとは限りません。そのため、ネット検索を駆使して調査しましょう。

他社が強みとして押し出している部分と自社の技術とを比較して、優劣をつけていきます。勝っている部分はそのまま自社の強みになります。

3、自社の技術が使われている製品と理由を洗い出す

次に、自社の技術がどういった製品に、どういった理由で使われるかの洗い出しを行います。精度が求められるのか、コストなのか、品質なのか。もしくはどういった業界で使われているのか。

例えば、摩擦係数を小さくする効果があるめっき加工の場合、回転物体の潤滑材として、ねじのかじり防止として、肌触りの向上として……など、一つの技術でもさまざまな用途で使われています。

4、自社の技術を応用できる製品を想定

最後に、自社の技術を応用できる製品を想定します。あくまで想定のレベルで、実績がなくても大丈夫です。こちらから用途を決めることで、コンテンツが書きやすくなるため、できるだけ多くの用途を想定してみてください。

1〜4で出た項目がすべてコンテンツになります。

アイデアを出すために使える2つの手法

アイデアを出す際に使う手法として、ここでは2つの手法をご紹介します。

1、カテゴリーマップ

カテゴリーマップは、ターゲット起点としてアイデアを出すときに使います。使い方は簡単で、ターゲット → 他ゲットの状況 → 探している情報 → テーマという具合に階層に分けてマップを作っていきます。

カテゴリーマップを作ることで、「誰にどのような情報を提供するのか」が明確になり、作るべきコンテンツが整理しやすくなります。

2、MFTフレームワーク

MFTとは、Market(市場)、Function(機能)、Technology(技術)の略です。市場と技術の間にある機能に着目することで、技術の活用が可能な市場を幅広く検討できるフレームワークのことで、技術を起点にアイデアを出すときに使えます。

詳しくはこちら:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/5528

まとめ

コンテンツマーケティングはアクセスを増やすのに有効な手段です。ただ、効果を出すためにはコンテンツを出し続けていかなければならず、コンテンツの質も重要になってきます。コンテンツを出し続けていくことは難しく、20個くらいでネタが尽きてしまう企業も少なくありません。

今回紹介した方法は1人ではなく、複数人で話し合いながら行うことで、短時間で数十個程度のアイデアが思い浮かびやすくなります。コンテンツでお悩みの方はぜひ試してみてください。

テクノポートは、製造業の特化したコンテンツマーケティングの支援も行っています。企画からサイト制作、コンテンツアイデア出しからコンテンツづくりまで一貫して対応できますので、お気軽にご相談ください。

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【製造業必見】Webサイトを改善するためのアクセスデータの読み方

こんにちは、テクノポートの永井です。「アクセスデータは見られるけど、それを見てWebサイトをどう修正すればいいかわからない」という相談をよく受けます。

PV数、セッション数、滞在時間などなど。これらのデータが何を意味しているのかはわかるけど、そこから何をどうすればいいのか?これを導き出すためにはアクセスデータを「見る」のではなく「読む」必要があります。今回はWebサイトを改善するためのアクセスデータの読み方をご紹介します。

Webサイトの役割

はじめにWebサイトの役割を説明します。Webサイトの役割は、以下の2つです。

  • アクセスを集めること
  • 問い合わせにつなげること

問い合わせが入ったあとは直接営業できるため、それ以降は御社の営業努力になります。

Webサイトの改善とは?

Webサイトの改善方法は、Webサイトの役割に合わせて3つあります。

今回は、POINT1の新規訪問者が多く訪れるアクセス対策について紹介します。

Webサイト改善のための事前準備

Webサイトを改善するためには「サイト構成を知り、各ページに役割をつける」という事前準備が必要です。

ページに役割ができることで、初めてアクセスデータを活かせるようなります。先ほどのPOINTに合わせて、各ページに役割をつけてみてください。

アクセスデータについて

今回使うアクセスデータを紹介します。

  • アクセス数 :ページビュー数、セッション数(訪問者数)
  • 滞在時間 :Webサイトを見ていた時間
  • 直帰率 :1ページだけ見た人の割合
  • 検索キーワード:検索されたキーワード(クリック、表示回数)
  • 検索順位:該当キーワードでの検索順位
  • 離脱率:そのページで離脱した人の割合

アクセス数を集めるためアクセスデータの読み方と改善手順

アクセス数を集めるときに使うアクセスデータは、以下の5つになります。

  • アクセス数
  • 検索キーワード
  • 検索順位
  • 直帰率(ランディングページ)
  • 流入方法(organic、direct、paidなど)

これらは主に「サイトの改善前後の差異を調べる」ために使います。目標は以下の4つです。

  • 任意のページのアクセス数を増やす
  • 検索キーワードの順位を上げる
  • 直帰率を下げる
  • 流入方法をマルチにする

まずはページの改善方法、その後にアクセスデータの使い方を紹介します。

ステップ1 改善するページの選定

まず改善するページを選定します。

サイト構成の役割を決めるときに「このページはこのキーワードで上位表示したい」という内容を決めたと思いますが、そもそもそのキーワードの検索需要が多いのかどうかを確認します。

キーワードプランナーを使うと月間の検索ボリュームを調べられます。選定するキーワードの需要は、できれば100件/月程度はほしいところです。キーワードの検索ボリュームが小さい場合は、キーワードを選定し直すことも検討してください。

次に、自社のWebサイトの検索順位が何位なのかを確認します。確認方法はいろいろありますが、検索順位チェッカーなどを使うと簡単に調べられます。

検索順位がGoogleの検索結果の1ページ目に出る1~10位以内であれば問題ないので、別のキーワードで対策を行ってください。
11位以下の場合は改善が必要になるため、手順3に進んでください。

※ランディングページ:Googleの検索結果に表示されるページ(はじめに訪問されるページ)

最後にランディングページを確認します。ランディングページが想定したページであれば、そのページを改善しましょう。そうでない場合は、今のページを改善するか、もしくは想定したページを改善するか検討してください。どちらか迷ったときは、想定しページを改善することをおすすめします。

以上で、改善するページの選定が完了しました。

ステップ2 具体的な改善方法

改善すべきページが見つかったら、次に具体的な改善を行います。Webサイトの改善は情報の追加、削除が基本です。ターゲットが求める情報が適切に入っているコンテンツはGoogleからの評価が高くなり、上位に表示されるようになるため、必然的にアクセス数が増えます。

今回は「ターゲットが求める情報」の調べ方についてお伝えします。

1 対策キーワードで上位表示している他社サイトを調べる

検索エンジンで検索上位するための基準(検索アルゴリズム)は公表されていないため、まずは現在上位表示されているWebサイトを正解と考え、どのようなコンテンツを掲載しているか参考にしてください。

この際に留意するポイントは以下となります。

  • 情報をコピペなど、他社サイトのコンテンツを盗むようなことはしない
  • 上位表示しているWebページの特性(タイプ)をつかむ
  • どのぐらいのコンテンツ量(テキストの文字数)が必要か把握する

2 関連性の高いキーワード(キーフレーズ)を調べる

「キーワードプランナー」には、キーワードの検索需要に加え、該当キーワードと関連性の高いキーワード(キーフレーズ)を紹介してくれます。これらのキーワード(キーフレーズ)に関わるコンテンツをWebページに掲載することで、該当キーワードの検索順位も上がりやすくなります。

3 検索結果に表示されるサジェストキーワードを調べる

Googleでキーワード検索すると最下部に「〇〇に関連する検索キーワード」が表示されます。これはいわゆる「サジェストキーワード」というもので、検索キーワード+どのようなキーワードで他のユーザは検索する傾向がある、ということを検索エンジンが教えてくれるものです。サジェストキーワードにはユーザの検索意図(何を知りたいのか)が表れるので、どのようなコンテンツを掲載すべきか考える際の良い材料となります。

4 オリジナルの情報を入れる

一般的な情報以外にもオリジナルの情報を入れましょう。例えば、技術情報、品質管理方法、製品など貴社オリジナルの情報を入れてください。

例:長野サンコー様:https://www.naganosankoh.jp/drawing/

以上でアクセスを集めるための改善は完了になります。

アクセス数以外に改善すべき内容も確認

アクセス数を上げるページの役割は、以下の2点です。

  • 検索順位を上げてアクセス数を上げる
  • 訴求ページに誘導する

これまでは、アクセス数を上げるための改善方法についてお伝えしましたが「訴求ページに誘導する」ことも忘れてはいけません。訴求ページに誘導できているかどうかを確認するためには「直帰率」を見ます。直帰率が高い(80%以上)の場合は改善が必要になるので、必ずチェックしてください。

継続的に改善を行っていくことが大切

ページを改善するとアクセスデータに変化が見られるようになります。

  • アクセス数がどれくらい上昇したのか?(2〜3ヶ月)
  • 滞在時間は伸びたのか
  • 直帰率は下がったか?

などを確認して、修正。これを繰り返すことでWebサイトのレベルはどんどん上がっていきます。時間はかかりますが、改善を行うことで問い合わせは必ず増えていきますので、ぜひ挑戦してみてください。

技術コンテンツを作るための「型」を紹介 パート2

こんにちは、テクノポートの永井です。前回は技術コンテンツを作る上で役に立つ下記についてご紹介しました。前回の内容はこちら

  • ストーリーライン
  • MFTフレームワーク
  • 技術コンテンツの「型」(図鑑型、課題解決型、論文型)

技術軸によるコンテンツマーケティングなどを行う際に、前回の型だけでは不十分です。そこで、今回は前回紹介した型とは別の歴史型、比較型、上位互換型をご紹介します。

技術コンテンツの「型」とは

技術コンテンツの型は、技術を相手に伝えやすくするためのコンテンツを作る構成テンプレートです。

技術を軸としたコンテツマーケティングをする際に、技術的なコンテンツを量産しなければなりません。しかし、コンテンツを作るときは、内容、ターゲット、構成を決めるなど、簡単そうで実は時間がかかります。そこでコンテンツの構成をテンプレート化することで、技術コンテツを量産しやすくするために生まれたのが「型」です。

技術コンテンツの型、歴史型、比較型、上位互換型の紹介

前回紹介した図鑑型、課題解決型、論文型はこちら

歴史型

歴史型は過去の技術から最新技術まで、技術の歴史的背景とともに技術を伝える方法です。最近は技術も複雑化してきているため、ゼロから新技術を生み出すわけではなく、ベースとなる技術を改良して新技術を作ることが多くなっています。

歴史型は「◯◯とは」などの知識系コンテンツのSEO対策をしやすかったり、最後まで読んでもらいやすいといったメリットがあります。

歴史型の構成

  1. 概要
  2. 技術の歴史について
    技術的課題と解決した理由を必ず入れる
  3. 自社が課題を解決したのであれば詳細を説明
  4. 自社技術を使って何ができるかを説明
  5. まとめ
  6. お問い合わせ

参考:https://www.sansuisha.com/page29148/

比較型

比較型は技術の特長を伝えるときに使います。ターゲットが技術を選べるように類似技術とさまざまな比較を行います。
ターゲットが想定していなかった情報と合わせることで、技術の詳細に興味を持ってもらえる効果があります。

比較型の構成

  1. 概要
  2. 技術の紹介(何をするための技術なのか)
  3. 類似技術との比較
    (グラフなどを使って徹底的に)
  4. 自社の技術の優位性の説明
  5. まとめ
  6. お問い合わせ(サンプル品や評価試験の申込みなど)

参考
https://takagitokusyu.com/character
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20201209-003/

上位互換型

上位互換型はこれまでの型とは違い、少し攻撃的な型です。自社の旧製品と新製品との比較や競合と比較することで、どちらかを選択させるときに使います。例えば、競合のサイトで◯◯可能という情報があった場合、自社のサイトではそれ以上のデータを掲載。業界でNo.1という情報があれば、ブランディングしやすいというメリットもあります。

上位互換型の構成

  1. 概要
  2. ターゲットが興味を持ち、かつ競合に勝っているデータを掲載
  3. できる理由 (エビデンスなど)
  4. 背中をひと押し
  5. お問い合わせ

参考:http://www.technomart-k.co.jp/mold/

コンテンツを制作する上で工夫すること

ストーリーラインからコンテツに落とし込むと、文章量はどうしても多くなってしまいます。 そのため、読み続けてもらうための工夫が必要にです。

工夫のポイント

  1. 知的好奇心をくすぐる情報を入れる。
    文章を読み続けてもらうために、他のサイトにはない独自の情報を紹介しましょう。
  2. 図や表、イラストを使う。
    文章量が多いと読み飛ばされてしまうので、図、表、イラストなど、視覚的な要素をしましょう。
  3. 太字やマーカーを入れ、ななめ読みでも内容が伝わるようにする。
    一言一句読んでもらえることは稀ですので、斜め読みでも理解したもらえるように工夫しましょう。
  4. 見出しを分けて、読みたいところから読めるようにする。
    項目ごとに見出しをつけて、読みやすくしましょう。見出しを見ただけで内容が把握できるのが望ましいです。

まとめ

技術コンテンツの「型」を使うことで、技術コンテンツを量産できるようになります。これからコンテンツマーケティングをする企業が増えてくるなか、型を使って一歩リードしていきましょう。

テクノポートは技術をマーケティングするために、「技術の見せ方」などのサポートや技術ライティングも行っています。技術の伝え方にお困りでしたら、ぜひテクノポートにご相談ください。

他にも、技術をマーケティングするための手法をまとめていますので、こちらもご参照ください。

技術コンテンツを作るための「型」を紹介 パート2

こんにちは、テクノポートの永井です。前回は技術コンテンツを作る上で役に立つ下記についてご紹介しました。前回の内容はこちら

  • ストーリーライン
  • MFTフレームワーク
  • 技術コンテンツの「型」(図鑑型、課題解決型、論文型)

技術軸によるコンテンツマーケティングなどを行う際に、前回の型だけでは不十分です。そこで、今回は前回紹介した型とは別の歴史型、比較型、上位互換型をご紹介します。

技術コンテンツの「型」とは

技術コンテンツの型は、技術を相手に伝えやすくするためのコンテンツを作る構成テンプレートです。

技術を軸としたコンテツマーケティングをする際に、技術的なコンテンツを量産しなければなりません。しかし、コンテンツを作るときは、内容、ターゲット、構成を決めるなど、簡単そうで実は時間がかかります。そこでコンテンツの構成をテンプレート化することで、技術コンテツを量産しやすくするために生まれたのが「型」です。

技術コンテンツの型、歴史型、比較型、上位互換型の紹介

前回紹介した図鑑型、課題解決型、論文型はこちら

歴史型

歴史型は過去の技術から最新技術まで、技術の歴史的背景とともに技術を伝える方法です。最近は技術も複雑化してきているため、ゼロから新技術を生み出すわけではなく、ベースとなる技術を改良して新技術を作ることが多くなっています。

歴史型は「◯◯とは」などの知識系コンテンツのSEO対策をしやすかったり、最後まで読んでもらいやすいといったメリットがあります。

歴史型の構成

  1. 概要
  2. 技術の歴史について
    技術的課題と解決した理由を必ず入れる
  3. 自社が課題を解決したのであれば詳細を説明
  4. 自社技術を使って何ができるかを説明
  5. まとめ
  6. お問い合わせ

参考:https://www.sansuisha.com/page29148/

比較型

比較型は技術の特長を伝えるときに使います。ターゲットが技術を選べるように類似技術とさまざまな比較を行います。
ターゲットが想定していなかった情報と合わせることで、技術の詳細に興味を持ってもらえる効果があります。

比較型の構成

  1. 概要
  2. 技術の紹介(何をするための技術なのか)
  3. 類似技術との比較
    (グラフなどを使って徹底的に)
  4. 自社の技術の優位性の説明
  5. まとめ
  6. お問い合わせ(サンプル品や評価試験の申込みなど)

参考
https://takagitokusyu.com/character
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20201209-003/

上位互換型

上位互換型はこれまでの型とは違い、少し攻撃的な型です。自社の旧製品と新製品との比較や競合と比較することで、どちらかを選択させるときに使います。例えば、競合のサイトで◯◯可能という情報があった場合、自社のサイトではそれ以上のデータを掲載。業界でNo.1という情報があれば、ブランディングしやすいというメリットもあります。

上位互換型の構成

  1. 概要
  2. ターゲットが興味を持ち、かつ競合に勝っているデータを掲載
  3. できる理由 (エビデンスなど)
  4. 背中をひと押し
  5. お問い合わせ

参考:http://www.technomart-k.co.jp/mold/

コンテンツを制作する上で工夫すること

ストーリーラインからコンテツに落とし込むと、文章量はどうしても多くなってしまいます。 そのため、読み続けてもらうための工夫が必要にです。

工夫のポイント

  1. 知的好奇心をくすぐる情報を入れる。
    文章を読み続けてもらうために、他のサイトにはない独自の情報を紹介しましょう。
  2. 図や表、イラストを使う。
    文章量が多いと読み飛ばされてしまうので、図、表、イラストなど、視覚的な要素をしましょう。
  3. 太字やマーカーを入れ、ななめ読みでも内容が伝わるようにする。
    一言一句読んでもらえることは稀ですので、斜め読みでも理解したもらえるように工夫しましょう。
  4. 見出しを分けて、読みたいところから読めるようにする。
    項目ごとに見出しをつけて、読みやすくしましょう。見出しを見ただけで内容が把握できるのが望ましいです。

まとめ

技術コンテンツの「型」を使うことで、技術コンテンツを量産できるようになります。これからコンテンツマーケティングをする企業が増えてくるなか、型を使って一歩リードしていきましょう。

テクノポートは技術をマーケティングするために、「技術の見せ方」などのサポートや技術ライティングも行っています。技術の伝え方にお困りでしたら、ぜひテクノポートにご相談ください。

他にも、技術をマーケティングするための手法をまとめていますので、こちらもご参照ください。

技術コンテンツを作るための「型」を紹介

こんにちは、テクノポートの永井です。Webを使って技術マーケティングをするためには、ターゲットに自社の技術を理解してもらわなければなりません。しかし、コンテンツだけで技術を理解してもらうことは容易ではありません。

今回は技術コンテンツを作る上で役に立つ

  • ストーリーライン
  • MFTフレームワーク
  • 技術コンテンツの「型」(図鑑型、課題解決型、論文型)

をご紹介します。

技術を理解してもらうためのストーリーライン

技術コンテンツを作る目的は「ターゲットにコンテンツをすべて読んでもらい、自社の技術を理解してもらうこと」です。

そのためには

  1. 途中で飽きられてはいけない
  2. 難しすぎてはいけない
  3. 「自分に関係ない」と思われてはいけない

といった条件をクリアしなければなりません。

そこで役立つのが「ストーリーライン」です。ストーリーラインとは、話の流れのことです。うまく作れば、知識がなくこちらの技術に興味が薄い人にも、こちらの技術に興味を持ってもらえるようにマインドチェンジできるようになります。

気をつけるポイントは3つ

第一に、誰もが納得するところから話を始めることです。疑問点が生じた時点で読まれなくなる確率が上がるため、できるだけ疑問点が出ないところから始めてください。

第二に、コンテンツの中で知識レベルを揃えることです。読者の中には専門家もいれば、分野外の方もいます。話の内容がわからなくなった時点でそれ以上読まれなくなるため、詳しい説明をするときも、まず技術の概要や背景から始めるなど工夫するようにしましょう。

最後に、相手が問い合わせしたくなるような工夫をすることです。これによって問い合わせに繋がりやすくなります。

技術コンテンツを作る場合は、ストーリーラインも意識してみてください。

ターゲットのニーズの場合分けにはMFTフレームワーク

MFTとは、Market(市場)・Function(機能)・Technology(技術)の頭文字を取ったものです。新しい市場に参入するときなど、自社に足りない技術の洗い出しを行う際にMFTフレームワークを使います。

このフレームワークの便利なところは、技術と市場の結びつきだけではなく、その間に機能が入っていることです。MFTフレームワークを使うことで、技術を使う機能と、機能が必要な市場との関係性を簡単にまとめることができます。

実はMFTの各段階において、技術者が求める情報は異なります。そのため、技術コンテンツを作るときは、ターゲットの求めている技術がどういうものなのかを検討するためにMFTフレームワークを使います。

MFTフレームワークの詳細はこちらを参照ください。

技術コンテンツの作り方

文章を作るための基本的な流れを紹介します。

  1. 何を伝えたいのか決める(技術、スペックの違いなど)
  2. 誰に読んでもらいたいか決める(ターゲット|MFTフレームワーク)
  3. ターゲットの興味と技術を紐付ける(ストーリーライン)
  4. 1〜3を整理した上で構成を決める(型)
  5. 文章を書く
  6. 校正する

次に紹介する型を使うと構成を作りやすくなります。

構成に使える3つの型

1.図鑑型

図鑑型は、図鑑のように類似技術を並べた上で、自社技術のPRを行う手法です。

類似技術名でSEO対策ができるため、自社の技術を知らない企業にも有効です。ターゲットは幅広い技術を求めている研究開発、設計がメインになります。

図鑑型の構成

  1. 概要
  2. 類似技術と自社技術の詳細説明
  3. 自社技術の優位点の説明
  4. 自社技術を使って何ができるかを説明(用途、展望など)
  5. まとめ
  6. お問い合わせ

参考:開発と実用化が進むxR 仮想世界で活躍するインターフェース技術を紹介

2.課題解決型

課題解決型は、ピンポイントの課題に対して、自社技術を提案するときに使います。

SEO対策は既知の技術名や課題名など、課題に関するもので行います。ターゲットは幅広く研究開発、設計、生技など、課題を抱えている技術者全般になります。この型の特徴はHOTリードや相談者を獲得しやすいことです。

ターゲットは明確な課題を抱えており、使えそうであればすぐに使いたいと考えているため、問い合わせに繋がりやすくなります。

課題解決型の構成

  1. 概要
  2. 課題の想起
  3. 既存技術で課題を解決できない理由
  4. 自社の技術の説明
  5. 使うことでどんなメリットがあるか
  6. 課題解決例
  7. まとめ
  8. お問い合わせ

参考:−30℃から50℃へ1分以内に急速加熱 NISSHA 透明フィルムヒーター

3.論文型

論文型は、既存技術の技術力を伝えたいときに有効です。

SEO対策は既知の技術名やその特長になり、専門家に見つけてもらうことが前提となります。そのため、ターゲットは研究開発、設計などがメインになります。この型を使うことで、自社の技術力の高さや技術の使い方などを伝えやすくなります。

論文型の構成

  1. 概要
  2. 一般的な技術と改善点(グラフなどを使って説明)
  3. その技術で何ができるようになったかの説明
  4. できるようになった理由 (エビデンスなど)
  5. 何が可能になるのか (用途例、展望など)
  6. まとめ
  7. お問い合わせ

参考:手袋入力も可能!進化する静電容量式タッチパネル

MFTフレームワークと型

MFTフレームワークはターゲットのニーズを整理するときに使い、型はニーズに合わせて、伝えたい内容を整理するときに使います。MFTフレームワークの各段階の技術者のニーズとしては、一般的に下記のような傾向があると言われています。

市場(Market)視点で技術探索する技術者:持っていない技術を自社で開発せず、開発済みの技術をそのまま取り入れようとするケースが多い

機能(Function)視点で技術探索する技術者:製品開発の途中で発生した技術課題の解決に向けて情報収集しているケースが多い

技術(Technology)視点で技術探索する技術者:該当技術に詳しい技術者が探すケースが多い

MFTフレームの各段階において、すべての型を使うことができますので、ターゲットのニーズを見極めた上でどの型を使うか判断してださい。

まとめ

ストーリーラインからコンテンツに落とし込むと、文章量はどうしても多くなってしまいます。 そのため、読み続けてもらうためには下記のような工夫も必要になります。

  1. 知的好奇心をくすぐる情報を入れる
  2. 図や表、イラストを使う
  3. 太字やマーカーを入れ、斜め読みでも内容が伝わるようにする
  4. 見出しを分けて、読みたいところから読めるようにする など
  5. タイトルとディスクリプションの文言

ストーリーラインやMFTフレームワーク、技術コンテンツの型を使うことで、しっかりとしたコンテンツが作りやすくなります。コンテンツの作り方で迷ったときは、ぜひ今回の記事の内容を試してみてください。

テクノポートは技術をマーケティングするために、「技術の見せ方」などのサポートや技術ライティングも行っています。技術の伝え方にお困りでしたら、ぜひテクノポートにご相談ください。

他にも、技術をマーケティングするための手法をまとめていますので、こちらもご参照ください。

【製造業】失敗しないWebサイト制作会社の選び方

こんにちは、テクノポートの永井です。

新型コロナウイルスの影響で対面営業を自粛せざるを得ない状況が続くなか、Webサイトに力を入れる企業が増えてきました。

これまで訪問営業や展示会に力を入れていた企業も、Webサイトからの問い合わせを増やし、商談につなげることで、対面営業を減らしながらも受注数を確保する流れに変わってきています。

このような営業目的のWebサイトを作るためには「Webサイトを制作してくれる企業」の選定が重要になってきます。Webサイト制作会社にもそれぞれ特徴があり、土木系や製造業など特定の分野に特化しているところから、オールジャンルを手掛けているところまで、Webサイト制作会社によって得意分野が変わってきます。

今回は製造業のWebサイト制作会社の選定基準を紹介します。

Webサイトで成果を出す方法には王道がある

Webサイトのメリットはターゲットの行動が予想しやすく、かつ対策が打てることにあります。そのため、問い合わせを増やす目的のWebサイトには王道が存在します。

ターゲットの行動は

  1. GoogleやYahooなどの検索エンジンにキーワードを入力して課題を解決できる企業を調査
  2. 複数の企業Webサイトの中から実際に課題を解決できそうな企業を選定
  3. 問い合わせ

になります。

これをWebサイト視点に変えると下図のような形になります。

  • アクセスを増やす:ターゲットが検索するキーワードでのSEO対策
  • 問い合わせ増やす:ターゲットが求めるコンテンツを作る
  • 問い合わせから受注につなげる:Webサイトではなく直接の営業力

つまりアクセスを増やし、適切なコンテンツを作ることができれば、必然的に問い合わせは増えます。Webサイト制作会社を選定する際は、この王道に対してどのようなことを行っているのかが判断基準になります。

Webサイト制作会社を選定する3つの基準

Webサイト制作会社を選定する際に気をつけるポイントは3つ。アクセスを増やす技術を持っているか。問い合わせにつながるコンテンツの提案をしてくれるか。そして、公開後のサポート体制が充実しているかです。もちろんデザイン性などの要素も大切ですが、この3点がしっかりしていれば、反響を出すことは難しくありません。

1、製造業独特のキーワード調査ができるか

Webサイトでアクセスを増やすためには、GoogleやYahoo!の検索結果の上位に表示されなければなりません。そのためには、ターゲットが検索するキーワードを想定して、そのキーワードで上位に表示させるようなSEO対策を行う必要があります。

このキーワードの選定がうまくできていないと、ターゲットに見られなくなり、たとえアクセスが増えたとしても問い合わせにはつながりません。

キーワードの月間検索数は、Googleのキーワードプランナーを使えば簡単に調査できますので、Webサイト制作会社も調査しています。

製造業などの技術系キーワードの場合、一般的な検索キーワードと比較すると検索キーワードが特殊になり、かつ月間の検索回数も少なくなるため、キーワードの選定が難しくなります。

例えば、BtoC向けの場合、10万回数/月以上のキーワードは普通にありますが、技術系になると500回数/月も珍しくなります。

キーワードの選定には経験やノウハウも関係してくるため、Webサイト制作会社がどのようなキーワードを選定するかによって、Webサイト制作会社の特徴を知ることができます。

例えば、Webサイト制作会社から提案されたときに

  • 想定しているキーワードはどのようなものですか?
  • 弊社のターゲットが検索しそうなキーワードはどのようなものが考えられますか?
  • キーワードのボリュームはどれくらいですか?

などの質問をして疑問をしっかり解決してくれるかどうかで、その企業が自社に合っているかどうか判断できます。

SEO対策の重要性については、SEO対策・完全ガイド(BtoB製造業・メーカー向け)で取り上げていますので、深く知りたい方はチェックしてみてください。

2、問い合わせにつなげるためのコンテンツを提案できるか

キーワードが決まったら、次に見極めるのは問い合わせにつながる訴求コンテンツの作り方です。訴求コンテンツは「ターゲットが求める情報」になるため、ターゲットが抱えている課題を解決できる情報を掲載しなければなりません。「自社のどの技術をどのような表現で伝えれば、ターゲットの目に止まるのか」を想像してコンテンツを作る必要があります。

社内だけでは自社の技術の良さに気づかないことも多いため、第三者からの指摘が大切になります。その第三者となれるのがWebサイト制作会社です。製造業のWebサイトを専門で制作している企業は、技術的な話を深堀りしていくなかで貴社の強みを見つけてくれます。

そのため、Webサイト制作会社を選ぶときは自社の強みや技術的優位性を指摘してくれる企業を選んだほうがよいでしょう。

例えば、Webサイト制作会社から提案されたときに

  • 他社と比べたときの弊社の強みはどんなところになりますか?
  • このような技術をもっているのですが、どういった需要がありそうでしょうか?

などの質問をしてきちんと回答してもらえるかどうかで、その企業が自社に合っているかどうか判断することができます。

技術の伝え方については別の記事でまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
ひと目でわかる技術・製品の紹介ページの作り方

3、公開後のサポート体制が整っているかどうか

Webサイトはこれまでの2点を押さえておけば、ある程度の反響は出せます。しかし、初めに検討したキーワードやコンテンツが十分でなかったり、時代とともにターゲットのニーズが変わってきたりするため、Webサイトの内容は定期的に見直す必要があります。

WebサイトはGoogleアナリティクスなどの解析ツールを使うことで、アクセス数や検索に強いページ、アクセスされたキーワードなど、さまざまな流入データを知ることができます。Webサイトの問い合わせ数を増やすためには、現状を知った上でどのような改善が最適かを検討しながら更新し続けることが大切です。

Webサイト制作会社を選定する際は、このようなサポート体制が整っているところを選んだほうがよいでしょう。

選び方としては

  • 定期的に打ち合わせをするようなサポートであること
  • 更新が定額であること(更新ごとに費用が発生すると依頼しづらくなるため)
  • 解析データをもとに提案してくれるようなサービスであること

が整っていることが理想です。

社内にWeb担当がいる場合、サポートは必要ないかと思われがちですが、外部に任せたほうが効率的です。Webサイトの更新は納期が決まっていないことが多く、本業が忙しくなるとついつい後回しになってしまいます。修正の効果が出てくるまで時間がかかるため、Webサイトは定期的に更新をしたほうがよく、更新が滞るようであれば外部に任せることをおすすめしています。

ホームページの更新の重要性については別の記事でまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
BtoB製造業のWebサイト運営(アクセス分析と改善)手法まとめ

まとめ

その他にもホームページ制作する場合に気をつけるポイントについてまとめていますので、下記の記事も確認してみてください。

製造業ホームページを制作依頼(外注)する際の業者選定における3つのポイント

ホームページを外注する場合にチェックするポイント

テクノポートは製造業に特化してWebマーケティングを行っています。今回お話させていただいた、キーワードの調査からコンテンツの提案、公開後のサポートまですべて対応可能です。製造業のWebサイトを検討中の方は、ぜひテクノポートにご相談ください。

技術を伝えるときに気をつけるべき3つのポイント

こんにちは、テクノポートの永井です。今回は技術者をマーケティングチームに参加させるメリットを紹介します。

マーケティングは、営業の仕事の一部というイメージを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。顧客に最も近いという意味では営業がマーケティングを担当するのは正しいのですが、顧客の理解度という点では、一概に正しいとは言えません。特に、自社の技術をマーケティングで広めていく「技術者マーケティング」においては、技術者をマーケティングチームに入れたほうが成果はでやすくなります。

今回は技術者をマーケティングチームに入れたほうがいい理由について、事例とともに紹介します。

マーケティングにはターゲットの気持ちを理解することが求められる

マーケティングの基本はターゲットの気持ちを知ることです。

BtoBの場合、ターゲットは欲しいモノではなく、必要なモノを購入する傾向にあります。技術者もほとんど同じです。ただし、技術者の場合はモノではなく、技術を求めていることが多い傾向にあります。

そのため、マーケティングを成功させるためには、ターゲットが何を求めているかを理解し、それに合わせた情報を発信しなければなりません。技術者をターゲットとする場合、技術者の気持ちを理解しなければならないのですが、技術者という特殊な職種について理解することはそう簡単ではありません。

相手の気持ちを理解する最も簡単な方法は相手に聞くことです。もちろん、ターゲットに直接聞けるわけではありませんので、ターゲットと立場が近い社内の技術者の力を借りることでこの問題は解決します。言い換えれば、技術者の気持ちを最も理解しているのは技術者なので、技術者をマーケティングチームに入れたほうが良いコンテンツが作れそうということになります。

技術を伝えるためには技術的な情報が必要

技術者は課題を解決できる技術を求めていますが、どの技術を使えばいいのか決められないケースもよくあります。

課題を解決できる技術が一種類ということは稀で、ほとんどの場合複数存在します。例えば、摩擦係数を低くしたい場合は、メッキや窒化、材料の変更、研摩などさまざまな手法が考えられます。その中から自社に最適な技術を選定し、さらに複数の企業の中から1社を選ばなければなりません。

技術を使ってもらう側は、多くの競合の中から選んでもらうために、自社の技術の伝え方を工夫しなければなりません。

工夫といっても、ただ単に自社の技術的説明だけに力を入れればいいわけではありません。技術を使う側は新しい技術を導入することに積極的な反面、警戒している部分も多くあります。例えば、下記のようなことです。

  • その技術を使って本当に課題が解決できるのか?
  • その技術を使って新たな課題がでてこないか?

そのため、技術を伝える際には下記のような相手を納得させる情報も伝えなければなりません。

  • この技術を使って課題が解決できる説得力のあるデータ
  • この技術をどのレベルで制御できているのかというデータ

このような技術的に深い情報は営業では把握しきれません。社内の技術者に協力してもらう必要があります。

技術者をマーケティングチームに入れる具体的なメリット

技術者をマーケティングチームに入れると、これまで抽象的にしか説明してなかった技術情報に対して技術的根拠が追加されます。そうすることで、自社の技術への理解度が高まり、より具体的な話をしてみたいと思ってもらえるでしょう。

このように技術者がマーケティングに携わることで「自社の技術の表現方法」が変わり、問い合わせの増加につながります。

NISSHA株式会社の事例(できる理由のイメージを伝える)

NISSHA株式会社は産業資材・ディバイス・メディカルテクノロジーの3事業を行っている企業で、さまざまな技術を持っています。今回は、曲げられるタッチパネルの技術の伝え方を紹介します。

NISSHA株式会社の技術を使うと左上の画像のよう曲げられるディスプレイを持ったスマートフォンを製造できます。ここでのポイントは、曲げられる理由をきちんと説明していることです。従来のタッチセンサーが左、新技術が右の画像になります。新技術ではディスプレイの表面が針状の粒子でできているため、曲げてもディスプレイが折れることはありません。このイラストを見た技術者は下記のような疑問を持つかもしれません。

  • どれくらいまで曲げられるのか?
  • 耐久性は?
  • 曲げたときに針は出てこないのか?

その疑問を解決するためには、直接連絡するしかなく、興味ある技術者からの問い合わせが増えると想定できます。

例えば、この絵がなければ競合他社と技術的な区別ができないため、技術者の好奇心をくすぐることはできなかったでしょう。数値は一切入っていませんが、イラストだけで技術のコアを伝えている良い例になります。

株式会社関プレスの事例(新技術の伝え方)

次に株式会社関プレスの事例です。株式会社関プレスは下の画像のような割裂(わりさき)という技術を開発しました。割裂は読んで字の如く、素材を割りながら裂くことによって、複雑な形状を作る工法です。

この技術を見た技術者は「本当にこの技術は使えるのか?」という疑問が浮かぶはずです。他にも、下記のような疑問を持つかもしれません。

  • 裂いたところのから割れが進行するのではないか?
  • 強度的に大丈夫か?

株式会社関プレスは、この疑問に対して先手を打っていることにポイントがあります。裂いた点の拡大画像を掲載し、割裂が使えるかどうの判断を技術者に託しています。実際画像を見るときれいなRになっており、裂が進行することはなさそうです。また、集中応力などの懸念もありますが、この画像である程度解消されます。

割裂終了部の画像は技術者が想定してる問題を解決するためのものですが、株式会社 関プレスはそれだけではありませんでした。下の画像のような「硬度変化」のデータも同時に掲載しています。塑性変形で割っているため、硬度が変化することはよく検討すれば想像できますが、パッと見で想定できる技術者は少ないと思います。

このように想定していかなった問題を提示してもらえると「この技術について深く知っている」という印象を与えられます。技術を使う側として、相手が技術に対してどれだけ知識があるかが気になりますが、このようなデータがあれば、安心して依頼できます。さらに、株式会社 関プレスは応用例も掲載。初めの画像のような板を裂いているものだけでは、どういったところに使えるかの想像範囲が狭まってしまいます。

下の画像のように別の使い方を提案してもらうことで、想像の幅が広がり「だったらあれもできるかな?」とさまざまアイデアが出てくるでしょう。株式会社 関プレスが実践した下記のような流れで、新技術を説明しするとターゲットに伝わりやすいかもしれません。

  1. できること
  2. 懸念点を解決するデータの提示
  3. 想定外が難しい現象の提示
  4. 使い方の応用

昭和電器株式会社の事例

最後に昭和電器株式会社の事例です。昭和電器株式会社は射出成形技術を使って、金属材料から樹脂材料に変更する提案をしています。金属から樹脂に変更するときには強度や劣化などが初めに思い浮かびますが、技術的に難し点は、パーティング段差とバリを0.02以下にすることだそうです。

通常は成形後にバリを除去する工程があるのですが、昭和電器株式会社は後処理なしでパーティング段差とバリを0.02以下にすることが可能です。それを文字だけではなく、右下の画像のようにデータを出すことで表現しているのがポイントです。

材料を金属から樹脂に変更する最大のメリットは、コストを安くすることです。樹脂に変えたことで、後工程が発生するとコスト削減の意味がありません。そのため、技術者は加工工程をできるだけ少なくする技術を探しています。

昭和電器株式会社は技術者の意図を読みとった上で、測定結果を出しています。簡単な方法で大きな効果を得られるいいコンテンツの事例と言えるでしょう。

技術者にも苦手なところはある

これまで技術者をマーケティングチームに入れる大切さを紹介してきました。技術者には積極的にコンテツづくりに参加してもらいたいのですが、技術者に偏りすぎてもいけません。技術者は技術情報を伝えることは得意ですが、それ以外は苦手なこともあります。例えば、説明が論文口調で読みづらかったり、説明が詳細になりすぎて全体感が読めないようなものになるケースです。

そのため、技術者から得られる技術情報を噛み砕いて、伝え方を編集する作業は必要です。それを担えるのが営業になるため、良質なコンテンツを作るためには営業と技術者との連携が大切です。

まとめ

技術者をマーケティングチームに入れることで、技術コンテンツのレベルは格段にあがります。ぜひ技術者にもマーケティングに参加してもらってください。ただ、最後にお伝えしたように、技術者にも苦手な分野はあります。そのため、ミクロ(技術)とマクロ(営業)のバランスが大切です。

弊社はWebマーケティングと技術ライティング事業を行っています。Webマーケティングではターゲット選定から戦略立てなどのマクロな部分を。技術ライティングでは技術者からいただく情報をベースにコンテツの作成といったミクロな部分をサポートしています。

技術の広め方にお困りでしたら、ぜひテクノポートにご相談ください。他にも、技術をマーケティングするための手法をまとめていますので、こちらもご参照ください。

技術を伝えるときに気をつけるべき3つのポイント

こんにちは、テクノポートの永井です。ものづくり企業の中には、優れた技術を持っていながも、伝え方にお悩みの方もいるのではないでしょうか。技術は課題を解決するためにあり、探している側は自社の課題をその技術で解決できるかどうかを知りたいと考えているでしょう。

そのために、伝える側は自社の技術でどのような課題が解決できるのか、なぜ解決できるのか、ということをわかりやすく説明しなければなりません。最近では、技術は複雑化し、説明することが容易ではなくなってきました。今回は技術を伝えるときに気をつけるべきポイントを3つに絞ってお伝えします。

技術が伝わりにくい理由

技術を知るには予備知識が必要

そもそも技術を理解するためには予備知識が必要です。例えば、「PTFEめっきできます。」とだけ伝えても、相手がPTFEめっきのことについて知らなければ、全く伝わりません。

下記のように、予備知識があって初めて理解できます。

  • PTFEはいわゆるテフロンで、摩擦係数を低く出来る
  • めっきを施すのが難しいため、どのレベルで出来るかは注意が必要
  • PFOAなど有害物質が含まれている可能性もあるため、確認が必要

技術を説明するときには、同分野の技術者、異分野の技術者など伝える相手の予備知識を予想して、説明方法を変えなければなりません。

技術が多く、予備知識が浅くなっている

技術は何かしらの課題を解決するために使われますが、その課題を解決できる技術は1種類ではありません。さらに、複数社が同一技術を持っています。

技術の選択肢が多い中で、技術を探している側はすべての技術を知ることは難しくなり、1つの技術についての予備知識が浅くなっています。そのため、伝える側もこれまで以上の工夫が求められるようになりました。

興味を引けていない

技術は課題を解決するために用い、技術者は課題を解決できる技術を探しています。つまり、技術を探している人は目的が決まっている場合がほとんどです。

課題を解決できる技術であれば、難しい説明も聞いてくれるかもしれません。しかし、課題が解決できるかどうか判断ができないときは意欲的には聞いてくれないでしょう。技術を説明するときには技術の詳細説明だけではなく「何ができるのか?」についても伝える必要があります。

技術を伝えるときに気をつけるべき3つのポイント

1.ターゲットを決める

まず決めることは技術を伝える相手(ターゲット)です。ターゲットを決める目的は下記のとおりです。

  • 相手の予備知識を想定でき、説明の基準を合わせやすくなる
  • 相手の課題がわかるため、説明のポイントを絞れる

例えば、ターゲットを新製品の開発担当者、既存製品の改善担当者、量産不具の改善担当者などにした場合は下図のような想定できます。

2.ターゲットが何を求めているのか想像する

次にターゲットがどのような課題を抱えているのかを想像します。ターゲットは課題を解決できる技術を求めているため、課題がわかれば、ターゲットが何を求めているのか想像しやすくなります。

例えば、焼付きや耐久性などの既存製品の不具合で困っているのか、製品の評価方法に困っているのか、もしくは新製品に向けた新技術を探しているか、生産コストを下げられるような技術を求めているのかなどです。

ターゲットが決まり、ターゲットが抱えている課題を想定できれば、後は伝えるための工夫を行います。

3.ターゲットが求める内容に合わせて自社技術の見せ方を工夫する

最後に、技術の見せ方を工夫します。ターゲットと抱えている課題によって、説明の出発点は異なると思いますが、まずは画像や動画を使って、技術を使って何が出来るのかを伝えるところか始めるのがよいでしょう。

相手の興味を掴み、その後に詳細説明に入ることで、多少難しい説明にもついてきてくれます。

また、技術を説明するときは「疑問がでないようにする」ことも大切です。わかりにくい言葉や矛盾があると、それ以降の説明が頭に入ってきません。相手の予備知識を想定して、それよりも少し低めを想定して説明すると伝わりやすくなります。

ターゲットがばらつく場合は、理系の大学生に説明するように資料を作るとよいでしょう。図や動画を使うことも効果的ですので、ぜひ試してみてください。

株式会社イワタツール様の例

自社工具の耐久性を動画で紹介

高木特殊工業株式会社様の例

自社のPTFEメッキの摩擦係数をニッケルめっきと比較して掲載

引用:高木特殊工業株式会社

まとめ

技術を伝えるときは、下記の手順を追えば相手に伝わりやすくなります。

  1. ターゲットを決める
  2. ターゲットが何を求めているのか想像する
  3. それに合わせて自社技術の見せ方を工夫する

見せ方の工夫は図、表、グラフ、動画などさまざまな手段がありますが、説明のしやすい方法を選択しましょう。

テクノポートは技術をマーケティングするために、「技術の見せ方」などのサポートや技術ライティングも行っていますので、技術の伝え方にお困りあでしたらぜひテクノポートにご相談ください。

他にも、技術をマーケティングするための手法をまとめていますので、こちらもご参照ください。

製造業のWebサイトデザインについて

こんにちは、テクノポートの永井です。

Webサイトのデザインが日々進化し続けている中で、自社サイトのデザインをどうすればいいか悩まれている方も多いのではないでしょうか。普段目にするBtoC向けのサイトでは、動画を入れたりキャラクターが動いたりと、作り込んだWebサイトが多くなってきました。では、製造業などBtoBのWebサイトのデザインはどこまでこだわればよいのでしょうか?

今回は製造業におけるWebサイトの位置づけから、Webサイトのデザインについてご紹介します。

製造業のWebサイトでもデザインは重要

Webサイトのデザインは重要です。というのも、貴社を知らない企業は、貴社が信用できるかどうかWebサイトを見て判断します。最終的な判断材料は会社概要の設立年、資本金、取引先企業、取引先銀行など、企業としての情報かもしれません。しかし、Webサイトのデザインも見ています。

これは「人は第一印象で決まる」という感じに似ています。BtoCのように作り込む必要はありませんが、ある程度きれいなWebサイトのほうが印象は良くなります。

デザインはターゲットに合わせて調整する

「最初の1ページを見て、それ以上見る価値があるかかどうかを判断する」と言われているほど、Webサイトの見た目は大切です。多くの製造業の場合、Webサイトを使って問い合わせを増やすという明確な目的があります。

そのため、Webサイトを作るときに決めた「ターゲット」に興味を持ってもらうためのデザインにすることが大切です。

製造業のWebサイトデザインについて

技術を伝えるためのデザイン

ターゲットを開発設計者や技術に困っている方にした場合、技術の高さをひと目で伝えられるようなデザインが求められます。技術を伝えるためには、華やかなデザインではなく技術を正確に伝える内容が重要です。そのため、製品技術が理解できる内容を全面に出したり、キャッチコピーを工夫したりすると伝わりやすくなります。

例えば、株式会社長野サンコー様はキャッチ画像に金型、キャッチコピーに「絞り加工技術のパイオニア」を入れて、シンプルですがもっている技術がひと目でわかるような工夫をされています。

株式会社長野サンコー:https://www.naganosankoh.jp/

頼みやすさを伝えるためのデザイン

試作単品など少量を気軽に発注したい方や短い納期で依頼したい方がターゲットの場合、気軽に頼める雰囲気を伝えることが大切です。デザインが洗練され過ぎていると、費用が高いイメージが相手に伝わってしまい、敬遠されてしまう可能性があります。気軽に問合せしたいニーズに対し、職人っぽいイメージが先行しすぎると問合せのハードルが上がるかもしれません。そのため、オレンジなどの温かみのある色を使ったり、社員さんの笑顔を出して安心感を与えたりするのも効果的です。

例えば、株式会社旭スプリング製作所様は「下町のバネ屋さん」という親しみのあるキャッチコピーを使い、カラーバネを入れてポップな雰囲気にしています。

株式会社旭スプリング製作所:http://asahi-spring.co.jp/

また、 株式会社富士産業様は「小口、特急喜んで!」をかわいいいフォントで入れつつ、社員さんの笑顔を大々的に出すことで頼みやすさを演出しています。

株式会社富士産業:https://www.fujisanngyo.co.jp/

紹介した事例のようにターゲットによってデザインを変えることで、「Webサイトを使って問い合わせを増やす」をという目的を達成しやすくなります。

優先するのはデザインよりUI(情報の探しやすさ)

製造業のWebサイト制作においてデザインは重要であるものの、他にもこだわるべきものがあります。それはUIです。UIは「ユーザーインターフェイス(User Interface)」の略で、Webサイトの操作性による使いやすさや見た目のことを意味します。

デザインにこだわってばかりで、重要な「使いやすさ」を見落としてしまうと本末転倒です。Webサイトのデザインを決める際には、全体の見やすさや情報の探しやすさにもこだわってみてください。

BtoCの場合、必要のないものでも「ほしい」と思ってくれれば購入につながるため、記憶に残るデザインが求められます。

しかし、製造業のWebサイトの閲覧者は「必要な情報を求めている人」でしょう。そのため、デザインよりも、求めている情報にすぐに辿り着けるような動線が必要です。

例えば、下記のような場合が挙げられます。

  • 技術情報を見たいが、どれを見ていいかわからない
  • 強みを知りたいけど、何が強みかわからない
  • 設備情報を見たいが、見つけられない

閲覧者はサイトをくまなく見てくれるほど親切ではありませんし、貴社だけが技術をもっているわけでもありません。せっかく訪問してくれた方が気持ちよく情報にアクセスできるような、おもてなしの心が重要です。

最低限のデザイン、UIはどんなもの?

「Webサイトを使って問い合わせを増やす」という目的を達成するためには、最低限のデザインとUIが必要です。では、「最低限とはどんなもの?」というところですが、弊社が提供するwordpressテーマのTP-Basicを参考にしていただけたらと思います。TP-Basicは製造業のためのWordPressテーマです。情報過多にならないよう、シンプルなデザインにしています。

簡単な操作(画像と文字を入れるだけ)でWebサイトを作れますので、Webサイトのデザインでお悩みでしたらぜひお試しください。

TP-basicデモページ:http://wpdemo2.techport.co.jp/
販売ページ:https://marketing.techport.co.jp/tpbasic/

まとめ

製造業のWebサイトは「Webサイトを使って問い合わせを増やす」という明確な目的があるため、ターゲットに合わせたデザインづくりが重要です。時間や費用をかけて制作する必要はありませんが、閲覧者が求めている情報にすぐにアクセスできるようなUIを心がけましょう。

Webサイトのデザインでお悩みでしたら、テクノポートのwordpressテーマTP-Basicをご検討してみてください。

テクノポートはWebサイトの企画、制作、コンサルティングまで一貫して対応可能です。これからWebサイトのリニューアルをお考えの方は、ぜひ弊社へご相談ください。

Search Consoleを使ったキーワード調査の方法

こんにちは、テクノポートの永井です。

Webサイトを運営するときに最も知りたい情報は「閲覧者が検索したキーワード」ではないでしょうか。

検索されたキーワードがわかれば、SEO対策やコンテンツの具体的な改善に役立ちます。また、想定していなかったキーワードが発見できれば、新しい市場を見つけることもできるでしょう。

今回紹介するSearch Consoleを使えば、Webサイトへの流入キーワードだけではなく、検索結果として表示されたキーワードも知ることができ、Web解析の幅が広がります。

Search Consoleとは?

Search Console(サーチコンソール)は、Googleが提供しているWebサイト管理ツールの一つです。Googleのアカウントがあれば無料で利用でき、サイトの状態や検索キーワードの調査が可能です。

設定方法や使い方などは弊社渡部の記事をご確認いただき、今回はWebサイトへの検索キーワードの活用方法をご紹介します。
Googleサーチコンソールって何?何に使うの?

検索キーワードの調査方法

管理画面の検索パフォーマンスをクリックすると、設定期間に応じた検索キーワードを確認できます。

内容は

  • 検索キーワード:検索されたキーワード
  • クリック数:実際にクリックされた回数
  • 表示回数:検索結果に表示された回数
  • CTR:クリック率(クリック回数/表示回数)
  • 掲載順位:該当キーワードの検索順位

です。流入したキーワード以外にも、検索結果として表示されたキーワードを知れることが大きなメリットです。

見つけた検索キーワードの2つの活用方法

Search Consoleで得られた検索キーワードには、2つの活用方法があります。

1.想定キーワードのSEO対策の効果測定
2.想定外キーワードから有益な情報を発見

この2つを意識することで、Webサイトのレベルはぐんと上がります。それでは細かく見ていきましょう。

1、想定キーワードのSEO対策の効果測定

Webサイトを制作するときには、ターゲットが検索するキーワードを想定し、そのキーワードに対するSEO対策を行っていると思います。Search Consoleでは、想定したキーワードでSEO対策の効果が出ているのかを「順位」という具体的な数値で見ることができます。

順位がわかることで

  • 順位が高い場合(10位以内)は、少量の改善
  • 順位が低い場合(10位以下)は、根本的なコンテンツの見直し

など、改善に根拠を持たせることができます。コンテンツを見直すときは、想定キーワードで検索したときに上位表示されるサイトを参考にしましょう。上位5サイトの傾向に合わせて、Webサイトを修正すると上位に上がりやすくなります。

2、想定外キーワードから有益な情報を発見

Search Consoleでは、Webサイトへの流入キーワードだけではなく、検索結果として表示されたキーワードも知ることができます。その中には当初想定していなかったキーワードも含まれていることがあります。それをうまく活用することで、技術の新しい見せ方や新市場の開拓が可能になります。

例として、プラスチックの試作加工を得意とし、磨き加工もできる企業を紹介します。

Search Consoleでキーワードを調査した結果、「実験用アクリル」「アクリル 透明 開発用」などのキーワードが多数ありました。これらは当初想定していなかったキーワードですが、表示回数があまりに多かったために「このキーワードが検索された理由」を検討することになりました。検討の結果、「実験のときに装置の内部を観察したい」というニーズの可能性が出てきました。そこで「可視化」のキーワード対策を行うために、専用ページを追加で作成。結果、研究開発関係からの問い合わせが増加しました。

このように、想定外のキーワードから新しい市場を見つけることもできるのです。

まとめ

Search Consoleを使えば、Webサイトへの流入キーワードだけではなく、検索結果として表示されたキーワードも知ることができます。キーワードを知ることで、SEO対策の有効性の確認や新しい市場の開拓も可能になります。Search Consoleは無料で使えますので、ぜひ試してみてください。

他にもBtoB製造業のWebサイト運営(アクセス分析と改善)手法をまとめた記事がございますので、こちらも参考にしてください。

自社がどのような技術を持っているのか整理する方法

こんにちは、テクノポートの永井です。普段何気なく使っている技術ですが、あらためて整理するとなると意外と難しいものです。今回は、技術の洗い出し方法やMTFフレームワークなど、技術の整理方法についてまとめました。

技術とは何か?

技術を整理する前に、そもそも「技術」とは何でしょうか。広辞苑には、

  • 物事を巧みに行うわざ
  • 科学を実地に応用して自然の事物を改変・加工し、人間生活に役立てるわ

とあります。

製造業の場合、後者の意味で使われることがほとんどですが、「技術がある」という場合の「技術」には「他社と比較して」という意味も含まれています。そのため、ここでは「技術は何かを作ることに必要なもの、特に他者よりも秀でているもの」として話を進めます。

技術にはレベルがある

技術にはレベルがあります。例えば、ものを削る技術の場合、0.1mmの精度で削れるよりも、0.01mmの精度で削れる技術のほうが技術が高いと言われます。技術をPRする場合、このレベルがとても重要です。

そのため、技術を整理するときは、自社がどんな技術を持っているのかに加えて、自社の技術がどのレベルにあるのかも押さえる必要があります。

人によって求める技術のレイヤーは異なる

探す人の立場によって、技術のレイヤーは異なります。例えば、自動車の燃費向上を検討している人の場合、

  • 全体を見ている技術者:自動車の燃費を向上させる技術を探している
  • エンジンを見ている技術者:燃焼効率を向上させる技術を探している
  • 燃焼を見ている技術者:空燃比を理論空燃比にする技術

など、技術者の立場によって探している技術の具体性は変わってきます。そのため、技術を整理するときは、自社の技術がどのようなところで、どのように使われているかも押さえておく必要があります。

技術の整理方法、3つのステップ

技術を整理する際には、以下の3つのステップを経ていきます。

  1. 自社の技術の洗い出しを行う
  2. その技術が他社と比べてどのレベルにあるのかを調査
  3. MFTフレームワークを使って技術の応用方法をまとめる

1つずつ詳しく見ていきましょう。

1.技術の洗い出し

まずは社内の技術の洗い出しから始めます。「技術は何かを作ることに必要なもの」になるため、自社で加工できるものの一覧を作ります。例えば以下のような項目など、社内で加工できるものはすべて確認します。

  • 加工できる素材
  • 精度
  • 大きさ
  • 質量

プレス加工を例にすると、

鉄 t=0.1~3mm 500×500 交差0.01mm 幾何交差◯ 0.1 ロット数

など、できるだけ細かくまとめるようにしましょう。加工技術の多くは「精度」を問われます。そのため、交差や幾何公差についても可能な範囲で記載しておくことをおすすめします。

2.他社との技術比較

自社技術の洗い出しが終わったら、次は技術レベルの確認をします。他社と比べる方法は、展示会やインターネット検索、交流会、お客様に聞くなどさまざまです。インターネット検索を使えば、手軽に技術を見ることはできます。しかし、掲載情報に具体性がなかったり、技術が高いと言われている企業ほどWebに力を入れていなかったりするため、比較は難しくなるでしょう。

一方、展示会は実際に会場に行く手間はかかりますが、実際にものを見られることはもちろん、加工者と直接話せたり、一度で複数の企業を比較できたりと、効率よく技術を知ることができます。

どちらも一長一短ですので、まずはインターネットで調査して、不足情報があれば展示会に行ってみるのはいかがでしょうか。他社より秀でた技術が見つかれば、それがPRできる技術になります。

3.MTFフレームで技術の応用まとめ

最後にMTFフレームワークを使って、自社の技術が何に利用されているのかをまとめる方法をご紹介します。

MFTフレームワークについては過去の記事でも紹介していますので、そちらも参考にしてみてください。
MFTフレームワーク活用によるWebサイト企画で他社と差をつける

MFTとは、Market(市場)・Function(機能)・Technology(技術)の頭文字を取ったものです。新しい市場に参入するときなど、自社に足りない技術の洗い出しを行う際にMFTフレームワークを使います。

このフレームワークの便利なところは、技術と市場の結びつきだけではなく、その間に機能が入っていることです。MFTフレームワークを使うことで、技術を使う機能と、機能が必要な市場との関係性を簡単にまとめることができます。

上図のMFTフレームワークは市場からスタートしていますが、技術からスタートすることで、自社の技術が必要な機能とその市場の関係性を見つけることができます。これまでに調査してきた自社技術のレイヤーがMFTフレームに合わない場合は、下図のように項目を追加するなど工夫してみてください。

技術の応用先がわかることで、誰に何を伝えればよいのかが明確になるでしょう。

まとめ

このように技術を整理することで、技術をPRしたときに「誰に・何を」伝えればよいのかで迷うことはなくなります。自社の技術が整理できると、技術をマーケティングしやすくなるので、ぜひ挑戦してみてください。

他にも、Webサイト制作時における企画手法をまとめた記事もございますので、こちらもご参照ください。

テクノポートでは、技術や製品の情報を広く発信したいとお考えの企業のWebマーケティングを行っています。技術の伝え方についてお困りの際は、ぜひ弊社にご相談ください。

ひと目でわかる技術・製品の紹介ページの作り方

こんにちは、テクノポートの永井です。今回は製造業Webサイトの技術・製品ページの書き方をご紹介します。

技術・製品ページは、SEO対策を施し技術探索者からのアクセスを獲得するためのランディングページ機能と、探索者を納得させる訴求ページ機能の2つの要素を持ち、問い合わせにつなげるためには欠かせないページの一つです。

BtoB製造業の場合、探索者の多くは今抱えている課題を解決する方法を探しています。探索者は、Googleやyahooなどの検索エンジンで課題解決に繋がるキーワードを入力して検索をします。その後、上位に表示されたWebサイトの技術・製品情報を確認し、課題を解決できそうな企業に問い合わせを行います。そのため、技術・製品ページではキーワード対策を行いつつ、技術を正確に伝え、さらに探索者が途中で離脱しないような工夫が必要です。

それでは、6つのポイントに分けて技術・製品ページの作り方を解説します。

1.技術・製品ページの一般的な構成

技術・製品ページの基本構成は下記の通りです。

  1. キャッチコピー:自社の技術がひと目でわかり、探索者に興味を持ってもらえるもの
  2. 解決できる課題を網羅的に掲載:技術を使うことで解決できる課題の紹介
  3. 技術や製品の特徴:自社技術の特徴や他の技術と比較したときのメリットの紹介
  4. 技術や製品の詳細:具体的な技術や製品の紹介

探索者に興味を持ってもらうために、顕在ニーズ、つまり今抱えている課題を出発点とし、徐々に自社の技術に落とし込むような構成にします。そうすることで、技術を理解しやすくなり、離脱を防ぐ効果も得られます。

2.技術・製品のキャッチコピーの書き方

探索者は「そのページを閲覧するかどうか、キャッチコピーを見て決めている」と言われるほど、キャッチコピーは重要です。

キャッチコピーは機能訴求でなく、課題解決を意識し、自社の技術をひと目で伝えられるものが適切です。

探索者は、抱えている課題や検索したキーワードを頭に思い浮かべながらWebサイトを閲覧しています。探しているものと一致する情報があるかどうかを集中的に見ています。そのため、最初に目に入るキャッチコピーに課題解決のヒントを見つけると、そのページの情報を続けて閲覧します。逆に、課題解決に結びつかないキャッチコピーだった場合、ページを最後まで見ずに、離脱する可能性があります。BtoB製造業などの技術系企業の場合、キャッチコピーは奇抜なものより、わかりやすさを重視したものをおすすめしています。

例えば、アルミケースを製造している伊藤製鞄株式会社のキャッチコピーは「オーダーメイドも量産も、要望に合わせたジュラルミンケース」です。これは「オーダー品を作りたい」「量産したい」という要望に対して、そのままの言葉でわかりやすく訴求しています。


引用元:伊藤製鞄株式会社(http://www.itohseiho.co.jp/

BtoC向けの製品に良くあるキャッチコピーはインパクトが強いものが多いですが、抽象的で課題解決と結びつかないことがあるため、BtoBでは避けたほうが良いでしょう。

3.解決できる課題を網羅的に掲載

キャッチコピーに課題を入れることは有効です。しかし、キャッチコピーでは短すぎるため、探索者ごとに抱えている様々な課題に対して訴求しきれません。そのため、キャッチコピーの次に自社の技術や製品を使って解決できる具体的な課題を掲載することをおすすめしています。

この項目で重要なのは、「探索者の抱えている具体的な課題」と「自社の技術で解決できる課題」を一致させることです。課題が一致すれば、探索者は「なぜ課題を解決できるのか?」と自社の具体的な技術に興味を持ってくれます。例えば、ロボットを使った自動搬送システムを提供している水野鉄工株式会社は探索者が興味を持つように、具体的な課題を多数掲載しています。

解決できる課題を掲載することで、探索者の様々な課題に対して自社の技術が有効であることをアピールしています。


引用元:水野鉄工株式会社(http://mizuno-tk.jp/weight

キャッチコピーのような抽象的な言葉でなく、具体的な課題を書くことが大切です。掲載する課題の数は、レイアウトにもよりますが3〜10個程度が良いでしょう。

4.技術や製品の特徴を紹介

次は技術や製品の特徴を紹介です。技術の詳細を説明する前に特徴や概要を説明することで、技術の全体像を伝えやすくなったり、心理的なハードルを下げたりすることができます。例えば、切削からプレス、溶接、組立までも社内で一貫して対応できる山陽株式会社は、個々の技術紹介の前に何ができるかをまとめた画像を掲載しています。


引用元:山陽株式会社(http://sany.co.jp/point/

また、株式会社サイトウ工機は、具体的な精度ではなく高精度な加工が得意であることを説明しています。

引用元:株式会社サイトウ工機(https://saitoukouki.com/specialty.html

はじめに技術の特徴を掲載することで、次に説明する技術の詳細情報が伝わりやすくなります。

また、新しい技術を伝える場合でも概要から説明することが大切です。同じ分野の既存技術は技術の詳細だけでもある程度理解できますが、同じ分野でも新しい技術の場合や分野が異なる場合は、探索者がその技術について知らない可能性があります。そのため技術を理解してもらうためには、それなりの前情報が必要です。この前情報がないと、探索者に技術を理解してもらえず、ページから離脱されてしまいます。

例えば、超音波はんだ装置を販売している株式会社リソー技研は、代用技術との比較(メリット・デメリット)を掲載しています。

引用元:株式会社リソー技研(http://www.velbond.com/difference.html

また、株式会社メルテックは加工技術の紹介をすることで、新技術に対する心理的なハードルを下げています。

引用元:株式会社メルテック(https://e-meltec.jp/photo

探索者に「その技術なら、抱えている課題を解決できそう」と思ってもらうことがこのページの目的ですので、わかりやすく伝える工夫をしてみてください。

5.技術や製品の詳細の説明

最後に、技術や製品について詳しく説明します。ここまで読んできた探索者は

  • なぜ課題が解決できるのか?
  • どのような技術が、どのように使えるのか?
  • なぜその技術を持っているのか?

といった疑問を持っています。ここでは、その疑問を解決するための技術的な回答を掲載します。技術情報については、掲載可能な範囲でできるだけ細かく書いてください。

例えば、株式会社パルメソは「MSE試験」という独自の試験方法を開発しました。これまで世の中に存在していなかった試験方法であるため、「柔らかい素材の表面強度を測定できます」と記載するだけでは探索者に信じてもらえません。そこで、図やイラストを使って技術の詳細を伝え、探索者に納得してもらえるよう工夫しています。

引用元:株式会社パルメソ(https://palmeso.co.jp/

6.SEO対策について

実は、これまでの流れで技術情報を掲載すれば最低限のSEO対策はできています。SEO対策は探索者の検索するキーワードを文章中に入れることで行います。

具体的には、<h1>見出しタイトル</h1>のような見出しタグの中にキーワードを入れる必要があるため、キャッチコピーや見出しタイトルがタグの中に入るような設定が必要です。

SEO対策についての詳細はこちら:https://marketing.techport.co.jp/seo/

入力するキーワードは探索レベルによって対策は異なります。例えば、課題が明確になっているが技術の詳細はわからないという探索者の場合、
「検索キーワード」=「探索者が抱えている課題」になり、

  • キャッチコピーに解決できる課題を入れる。
  • 解決できる課題を網羅的に入れる。

の項目がSEO対策になっています。

また、探索者が具体的な技術まで想定している場合、「検索キーワード」=「具体的な技術」になり、

  • 技術の概要説明
  • 技術の詳細説明

の項目がSEO対策になっています。

SEO対策は原則1ページ、1キーワードです。そのため、SEO対策をより意識する場合は、

  • 課題想起から技術概要の説明
  • 技術概要の説明から技術詳細の説明

とページを分けたほうが効果的です。もちろんこれだけでは十分でない場合もあります。実際の検索キーワードの調査や自社サイトの検索順位などをチェックしながら、長期的に対策を行う必要があります。

まとめ

このように技術・製品ページは探索者の解決したい課題から始まり、技術概要の紹介、技術の詳細説明と、探索者の顕在ニーズから説明していくと技術を理解してもらいやすくなります。ページのボリュームが多くなりすぎる場合は、画像やイラストを効果的に掲載したり、詳細ページへのリンクを設置するなど読みやすくなる工夫が必要です。

テクノポートでは技術や製品の情報を広く発信したいとお考えの企業のWebマーケティングを行っています。技術の伝え方についてお困りでしたら、ぜひ弊社にご相談ください。

技術の見せ方を工夫している中小製造業7選

こんにちは、テクノポートの永井です。今回は弊社が関わったことのある中小製造業の中で、技術の見せ方を工夫している企業を紹介します。

「技術」と一言でいっても、高精度な加工をする技術、短時間で大量に物を作る技術、品質を安定させる技術、納期を短くする技術など、分野は様々で、伝え方も異なってきます。例えば、高精度技術を伝える場合は測定値を出しますが、品質技術を伝える場合は統計的なデータを求められます。今回ご紹介する企業は数値以外の手法を使って、自社の技術をうまくPRしています。ぜひ技術を伝える際の参考にしてみてください。

1.大鉄精工株式会社|動画による高精度技術の紹介

埼玉県三郷市にある大鉄精工株式会社は、金属の切削加工を得意としています。加工精度を伝えるために、真円度(10μm以下)や同軸度(5μm以下)の計測データを掲載していることに加えて、測定の動画も掲載しています。実際に動画で測定器のフレを見ると加工精度の高さに驚きます。

例えば、下の動画は、SUS316 φ20~φ50mm 全長530mmの製品を両端と中央で測定しています。製品は5,000rpmで使用するため、誤差を最大でも20μm以下にする必要があるそうですが、見事にその範囲内に収まっていることがわかります。
同社のFacebookで実際に10,000rpmまで回転させた動画もあり、技術の高さがひと目でわかります。

大鉄精工株式会社はホームページの制作から運用までトータルでお手伝いしています。代表の木下社長は加工技術に非常に詳しく昔ながらの職人のような雰囲気はありすが、FacebookやYoutubeを取り入れた広報活動などにも挑戦され、この動画も木下社長のアイディアで生まれました。

ホームページ:https://www.daitetsuseikou.com/

2.株式会社イワタツール|製品を比較して、技術力をPR

愛知県名古屋市にある株式会社イワタツールは、小径ドリルの製造を得意としたツールメーカーです。製品の一つであるGPドリルを動画を使って効果的にPRしています。GPドリルのメリットは「超高速加工が可能なる」ことですが、言葉だけ見てもピンときませんし、他社も同じような広告を行っています。そのため、株式会社イワタツールは動画を使って他社製品と自社製品の違いを表現しています。

他社ドリルが10個程度穴をあけた時点で折れていたにも関わらず、イワタツール製ドリルは400個の穴をきれいにあけています。この動画を見ただけでイワタツール製ドリルの質の高さがわかります。


高速で加工するためには刃の切れ味はもちろん、ドリルの真円度、同軸度、円筒度などの精度も求められます。これらの精度が悪いとドリルが座屈していまし、動画中の他社ドリルのように使い物にならなくなってしまいます。この動画一つで、製品だけではなく、技術の高さも伝えることができています!素晴らしい見せ方ですね。

ホームページ:https://www.iwatatool.co.jp/

3.株式会社パルメソ|新技術をイラストを使ってわかりやすく説明

次にご紹介するのは、新潟県長岡市の株式会社パルメソが保有している材料表面の測定技術です。ビッカース、ブルネル、ロックウェルなど、材料の硬さを評価する方法はありましたが、表面から深さ方向への強度変化を数値で表す試験はありませんでした。それを解決したのが株式会社パルメソのMSE(Micro Slurry-jet Erosion)試験です。MSE試験を使うことで、めっきなど薄膜の硬さやセラミックやゴムなどこれまで測定が難しかった材料も測定することができるようになります。MSE試験は画期的な試験方法ですが、説明が難しく価値を理解されないという問題を抱えていました。

そこで利用したのが、イラストを使った試験方法の解説です。言葉だけではなく、装置全体がわかるイラストを使うことで、短時間で測定方法を理解してもらえるよう工夫しています。

人はあまり文章を読んでくれませんし、言葉だけでは個人によって想像する内容が異なる場合もあります。株式会社パルメソのようにイラストを使い情報を見える化することで、技術を正確に伝えることができます。

株式会社パルメソはホームページの制作と運用をサポートしています。お客様の声はこちら

ホームページ:https://palmeso.co.jp/mse/

4.株式会社リソー技研|超音はんだの接合力を動画を使ってPR

長野県諏訪郡の株式会社リソー技研は、産業用機器装置を設計から設置まで一貫して対応できる企業で、特に超音波はんだを得意としています。超音波はんだはセラミックス、難はんだ付け性金属(アルミニウム、モリブテン、 ステンレス等)にも、直接高品質なはんだ付けができる画期的な技術です。原理としては、超音波によりキャビテーションを発生させて、母材表面の酸化膜を除去・活性化させることで、母材表面とはんだが拡散結合されることを利用しています。

はんだに求められるのは「簡単に強く接合する」ことです。一般的なはんだは簡単に外れることが多いですが、超音波はんだの接合力はかなり強く、工業製品の接合として十分に使えるレベルにあります。ただ、接合力を数値化することはむずかしく、言葉だけでは伝わりません。そこで、株式会社リソー技研は動画を使用して接合力を伝えています。

動画では接合したアルミをねじり、アルミが接合したまま変形していることがわかります。この接合力は通常のはんだでは考えられないため、超音波はんだ技術のすごさを伝えるには十分なパフォーマンです。(私も見たとき驚きました!)


超音波はんだは試作だけではなく、量産設備に組み込むことも可能なので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ホームページ:http://www.velbond.com/

5.株式会社外山製作所|お客様からの評価事例で品質の高さをPR

株式会社外山製作所は自動旋盤を使ったΦ30mm以下の量産を得意としている企業で、不良率の低さに定評があります。一般的に不良率はCpとppmで表すことが多く、Cpは公差T(上側規格値と下側規格値の差)を工程能力(標準偏差を6倍した値)で割った値です。数値は高い方がよく、1.33以上(1万個に7個の不良)で工程能力は十分と判断できます。

ppmはparts per millionの略で、100万個中に何個不良品が合ったかを表す値です。Cp値やppmを数値で伝えるのは簡単ですが、信憑性を伝えるは難しく、品質の良さはなかなか理解してもらえません。そこで株式会社外山製作所は数値以外に、お客様からの評価を掲載することで信憑性を高める工夫をしています。評価表の中には不良率(ppm)が書かれており、値は3ppm。この評価結果と実績で株式会社外山製作所の実力がわかります。

ホームページでは品質を高めるための具体的な方法についても紹介されています。ぜひご覧ください。

ホームページ:https://toyama-ss.co.jp/

6.有限会社三井刻印|拡大画像で微細工具の製造技術をPR

東京都東久留米市にある有限会社三井刻印は、先にご紹介した株式会社イワタツールと同じ工具メーカーです。特に、微細工具製造に特化した技術をお持ちで、お客様の加工に合わせたオリジナルの工具を製造販売しています。Φ1mm以下の工具の先端を肉眼で見るのは難しいため、倍率を上げた画像を掲載して、特殊な先端形状がはっきりと伝わるように工夫しています。

工具は細くなればなるほど、折れやすく、形状を整えるのは難しくなります。有限会社三井刻印は工具を拡大し目視で削ることで、機械ではできない加工を実現しています。例えば、下記は外径50μmのドリル画像です。外径50μmはおよそ人の髪の毛の太さなのですが、それをドリルとして加工しているところに微細加工技術のレベルの高さを感じます。

ホームページにはその他の製品も掲載されています。ぜひご覧ください。

ホームページ:http://www.kokuin.co.jp/

7.高木特殊工業株式会社|グラフを使ってめっき技術をPR

愛知県豊田市の高木特殊工業株式会社は、めっきを行っている企業です。実施しているめっきは4種類。無電解ニッケルめっき(カニゼンめっき)、セラミックめっき、クロムめっき、そしてPTFEめっき(テフロンめっき)になります。めっき液にこだわりを持ち、通常よりもグレードの高いめっきや特殊めっきを得意としています。

高木特殊工業株式会社が最も得意としているPTFEめっきはテフロンめっきとも言われて、滑りが良くなるめっきです。高速回転など潤滑油が吹き飛ぶような環境にも対応できる技術として注目されていますが、「摩擦係数が改善」「すべりが良くなる」という言葉だけでは技術者に伝わりません。そこで、めっき後の物性を数値化することで、技術を正確に伝える工夫をしました。グラフ中の

  • Ni:ニッケルめっき
  • Fe:めっきなしの鉄
  • PTFE:PTFEめっき

をそれぞれ表していて、縦軸が摩擦係数になります。ニッケルめっき(Ni)は摩擦係数が0.2前後であり、かつ乱れも多いのに対して、PTFEめっきは摩擦係数0.1程度、かつ乱れはほとんどありません。このグラフの比較でPTFEめっきの実力をひと目で伝えることが可能になりました。


ホームページでは、他にも様々な評価結果を掲載しています。ぜひご覧ください!

ホームページ:https://takagitokusyu.com/

まとめ

いかがでしたでしょうか。ご紹介した企業は、技術力の高さを伝えるために、数値以外にも様々な方法を取り入れていました。
技術を相手に伝えるためには、相手に興味を持ってもらわなければなりません。そのためには、画像や動画、イラストを使ってインパクトを出したし、グラフを使ってわかりやすく比較することが大切です。

テクノポートは製造業に特化したマーケティングを得意としています。技術をわかりやすく伝えるための方法もアドバイスできますので、技術の見せ方でお困りでしたら、ぜひご相談ください。

【購買編】新規取引のときに協力企業に求めること

こんにちは、テクノポートの永井です。前回まで、開発者量産設計者が求める技術情報やその書き方について紹介してきました。今回は「大手企業(自動車のTier1レベル)の購買担当」が求める情報について紹介します。

大手メーカーが協力企業を探すときに、メインで担当するのは購買になります。試作開発や既存の協力企業の技術で対応できない場合は開発設計者や量産設計者も協力企業を探す場合もありますが、その時も窓口は購買が担当し、購買がOKを出さなければ取引につながることはありません。(購買の一存で決まるわけではありませんが、購買がNGと言えばNGになります。)

そのため、Webサイトでも購買が見るポイントを押さえる必要があります。今回、私の友人や知り合いの購買に「新規取引企業を探す場合に、企業の何を見ているのか」について意見を聞き、その内容をまとめました。

購買の仕事内容

まず購買の仕事について説明します。購買の仕事はその名の通り、物を購入することが仕事になります。具体的には

  • 購入単価の調整
  • 新規取引先の調査(実はかなり少ない)
  • 協力企業との窓口全般(納期調整、改善、不具合対応、工場移転などいろいろ)

になります。

この中でメインの仕事は購入単価の調整です。現在の購入金額が適正かどうかを判断するために、生産工程のチェックや設備の減価償却など細かく確認しています。

「同じものを1年間生産し続ければ、生産効率が上がっているのは当たり前で、価格は下げられる」という考え方で、毎年価格の調整(値下げ)の交渉を行います。もし要求の価格にならない場合は、協力企業側にその理由を追求し、価格を下げられる条件を調査します。そのため、協力企業の改善には協力的で、生産効率が上がるアドバイスなどは積極的に行います。

価格交渉を厳しく行う一方で、協力企業が潰れてしまっては困るため、非常事態のときは協力企業を守ったりもします。例えば、リーマンショックのときは前年と購入単価を変えなかったり、資金面の支援をしたりなど優しい面もあります。

既存の協力企業のケアだけではなく、新規取引先を探すのも購買の役目です。大手企業の場合、困ったときは既存の協力企業や付き合いのある商社などを優先的に頼るため、新規の取引先を探すことはめったにありませんが、

  • 既存の工場がキャパオーバー:一時的に生産を助けてほしい
  • 品質が改善されない:ラインが止まる可能性がある
  • コストが合わない:改善要求についてこれない
  • 不具合対応:短期で量を作る必要がある

など、必然性が高まったときは購買が新規取引先を探し、基本的には量産対応できる企業を探しています。

購買がWebで協力企業を探すときに確認する項目

Webサイトで購買が確認したいのは、その企業が取引先として信用できるかどうかです。品質が悪ければリコールに繋がりますし、コストが高ければ利益を圧迫します。また、納期遅れが発生すれば、エンドユーザーからの信頼を失いかねません。もちろんWebサイトだけの情報で取引につながることはなく、製造現場に訪問して監査を行ってからの取引になります。そのため、Webサイトでは監査に値する企業かどうかを見極められる情報を求められています。

ISO9001とISO14001を取得しているかどうか

ISO9001とISO14001を取得しているかどうかは必ず見ています。あったらいいではなく、ないと土俵にすら立てず、検討から外れるそうです。

購買が新規取引先を探すときは数十社に目を通し、その中から複数社を選定した後に、相見積や監査を行って、取引を始めるかどうか決めます。その中で、あえて「ISO9001とISO14001を取得していない企業」を選ぶ必要はなく、スクリーニングの段階で除外しているそうです。

実績があるかどうか|最重要

実績 = 納入先です。

納入先を確認すれば、品質管理体制、納期管理、生産能力、コスト、対応力など、大体のことはわかります。例えば、デンソーに納入していれば、トヨタの厳しい品質管理基準をクリアしていることはもちろん、安定した供給体制があることもわかります。取引先に大手企業(できればTier1)があれば、最低限の信頼は得られます。

品質管理体制

協力企業の品質が悪いと、最悪リコールに繋がり、自社のブランド力を落としてしまいます。そのため、品質管理体制も必ず確認しています。具体的には

  • 他社からのAward取得:品質のいいサプライヤは通常表彰されている
  • 測定設備や検査体制:具体的に数値として管理できているか、設備を使えているかなど
  • PPM:不具合品がどれくらいの個数あるかを把握しているか
  • 社内の教育体制:品質への意識が全社員にあるか
  • 協力企業の管理体制:調達品の管理をきちんとしているか

などを見ています。品質管理体制の詳細は工場見学や打ち合わせで確認しますが、Webサイトにこのような記載があると信用できます。

設備情報

保有設備は会社の生産能力そのものです。これまで様々な企業の設備を見てきた購買は、設備情報だけでその企業がどのような生産に対応できるか、ある程度想像しています。例えば、

  • 古い機械を使っている → 減価償却が終わっているので、安そう
  • 最新の設備を入れている → コストは高いが、安定した品質と長期的な取引が期待できる
  • 測定設備が豊富 → 品質に力を入れている
  • 多種多様な設備を持っている → 何かあったときにすぐに対応してくれそう
  • 同じ設備を複数持っている → 量産実績が豊富。多品種対応も期待できそう

など、設備を確認するだけで多くの情報が得られます。購買はある意味で設計よりも設備に詳しく、設備を見ただけで会社の生産能力を把握しています。

生産拠点(海外など)

東日本大震災以降、災害発生時にも部品共有を止めないため、生産拠点が複数あることも求められるケースが増えたそうです。ある企業では新規取引先の条件に、2拠点以上あることが盛り込まれているそうです。

また、大手企業は海外に工場を持っている場合も多く、調達のしやすさから、自社と同じ地域にあるかどうかも確認しています。特に、中国、タイ、ベトナムに工場があるとプラスになるそうです。

トレーサビリティ(追跡可能性)

不具合が発生したときは、製造場所や製造条件など不具合の原因を追求します。その時必要となるのが、トレーサビリティー(追跡可能性)です。製品にバーコードや刻印を付けて管理することで、製造条件を瞬時に出すことが可能になります。トレーサビリティが必要かどうかは製造する製品によってことなりますが、対応可能であることは大きなメリットになります。

トップの考えや採用ページも確認

大手企業が新規取引先を探す場合は、短期的な取引ではなく、中長期的な取引を前提としています。

そのため、トップがどのような考えやビジョンを持って経営しているのか、どのような人物を採用しようとしているかなど、現在の状況だけではなく、将来性も含めて確認するそうです。

Webサイトでわかりやすく伝えるためにできること

開発や設計をターゲットとする場合は、技術の伝え方が大切でした。購買をターゲットとする場合は、自社の生産能力や企業自体を信頼してもらえるような情報を提供することが求められます。そのため、購買担当者向けに専用のページを作るというようよりも、購買が見たい情報をわかりやすく配置することが大切です。

購買が必ず確認するページは

  • 会社紹介
  • 品質管理
  • 設備情報

です。これらのページは分けて作り、情報を充実させましょう。

例えば、会社紹介ページを見ただけで、信用を得られるような情報として

  • ISOの取得
  • 実績(納入先)
  • 納入先からのAward
  • 生産拠点
  • トップの考え

などは掲載しましょう。納入先が掲載できない場合は、大手メーカー(上場企業)やTier1などだけでも構いません。

品質管理ページには

  • 検査体制
  • 納入先からのAward
  • トレーサビリティー
  • PPM(可能であれば)
  • 社員教育

を掲載しましょう。品質管理情報をうまく掲載している事例として、群馬県の株式会社外山製作所があります。

外山製作所は納品数、返品率、Cp値、PPMまで隠すことなく掲載しています。納入先から直接いただいた成績表は品番などの公開できない掲載があるため、公開できる部分のみを書き直して掲載しています。

 

設備情報ページには、設備の種類の他に

  • 保有台数
  • モデルの年代

などの情報があると、購買担当がどういった案件を頼めそうか想像しやすくなります。また、製品紹介ページには、生産能力も見てもらうため月の生産数も合わせて掲載すると良いでしょう。

まとめ

購買担当は会社の利益に直結する重要な役割です。そのため、協力企業選びは慎重に行いなり、特に品質管理体制は念入りに確認します。

購買担当にとってWebサイトはあくまでの企業を知るためのきっかけであり、実際に取引を始める前には工場の確認や監査などにパスしなければなりません。ただ、購買担当に自社のWebサイトを探してもらい、信用してもらわなければ先へは進めません。テクノポートは製造業に特化したマーケティングを得意としています。Webを使って新規取引先を開拓したいとお考えでしたらぜひ弊社にご相談ください。

【購買編】新規取引のときに協力企業に求めること

こんにちは、テクノポートの永井です。前回まで、開発者量産設計者が求める技術情報やその書き方について紹介してきました。今回は「大手企業(自動車のTier1レベル)の購買担当」が求める情報について紹介します。

大手メーカーが協力企業を探すときに、メインで担当するのは購買になります。試作開発や既存の協力企業の技術で対応できない場合は開発設計者や量産設計者も協力企業を探す場合もありますが、その時も窓口は購買が担当し、購買がOKを出さなければ取引につながることはありません。(購買の一存で決まるわけではありませんが、購買がNGと言えばNGになります。)

そのため、Webサイトでも購買が見るポイントを押さえる必要があります。今回、私の友人や知り合いの購買に「新規取引企業を探す場合に、企業の何を見ているのか」について意見を聞き、その内容をまとめました。

購買の仕事内容

まず購買の仕事について説明します。購買の仕事はその名の通り、物を購入することが仕事になります。具体的には

  • 購入単価の調整
  • 新規取引先の調査(実はかなり少ない)
  • 協力企業との窓口全般(納期調整、改善、不具合対応、工場移転などいろいろ)

になります。

この中でメインの仕事は購入単価の調整です。現在の購入金額が適正かどうかを判断するために、生産工程のチェックや設備の減価償却など細かく確認しています。

「同じものを1年間生産し続ければ、生産効率が上がっているのは当たり前で、価格は下げられる」という考え方で、毎年価格の調整(値下げ)の交渉を行います。もし要求の価格にならない場合は、協力企業側にその理由を追求し、価格を下げられる条件を調査します。そのため、協力企業の改善には協力的で、生産効率が上がるアドバイスなどは積極的に行います。

価格交渉を厳しく行う一方で、協力企業が潰れてしまっては困るため、非常事態のときは協力企業を守ったりもします。例えば、リーマンショックのときは前年と購入単価を変えなかったり、資金面の支援をしたりなど優しい面もあります。

既存の協力企業のケアだけではなく、新規取引先を探すのも購買の役目です。大手企業の場合、困ったときは既存の協力企業や付き合いのある商社などを優先的に頼るため、新規の取引先を探すことはめったにありませんが、

  • 既存の工場がキャパオーバー:一時的に生産を助けてほしい
  • 品質が改善されない:ラインが止まる可能性がある
  • コストが合わない:改善要求についてこれない
  • 不具合対応:短期で量を作る必要がある

など、必然性が高まったときは購買が新規取引先を探し、基本的には量産対応できる企業を探しています。

購買がWebで協力企業を探すときに確認する項目

Webサイトで購買が確認したいのは、その企業が取引先として信用できるかどうかです。品質が悪ければリコールに繋がりますし、コストが高ければ利益を圧迫します。また、納期遅れが発生すれば、エンドユーザーからの信頼を失いかねません。もちろんWebサイトだけの情報で取引につながることはなく、製造現場に訪問して監査を行ってからの取引になります。そのため、Webサイトでは監査に値する企業かどうかを見極められる情報を求められています。

ISO9001とISO14001を取得しているかどうか

ISO9001とISO14001を取得しているかどうかは必ず見ています。あったらいいではなく、ないと土俵にすら立てず、検討から外れるそうです。

購買が新規取引先を探すときは数十社に目を通し、その中から複数社を選定した後に、相見積や監査を行って、取引を始めるかどうか決めます。その中で、あえて「ISO9001とISO14001を取得していない企業」を選ぶ必要はなく、スクリーニングの段階で除外しているそうです。

実績があるかどうか|最重要

実績 = 納入先です。

納入先を確認すれば、品質管理体制、納期管理、生産能力、コスト、対応力など、大体のことはわかります。例えば、デンソーに納入していれば、トヨタの厳しい品質管理基準をクリアしていることはもちろん、安定した供給体制があることもわかります。取引先に大手企業(できればTier1)があれば、最低限の信頼は得られます。

品質管理体制

協力企業の品質が悪いと、最悪リコールに繋がり、自社のブランド力を落としてしまいます。そのため、品質管理体制も必ず確認しています。具体的には

  • 他社からのAward取得:品質のいいサプライヤは通常表彰されている
  • 測定設備や検査体制:具体的に数値として管理できているか、設備を使えているかなど
  • PPM:不具合品がどれくらいの個数あるかを把握しているか
  • 社内の教育体制:品質への意識が全社員にあるか
  • 協力企業の管理体制:調達品の管理をきちんとしているか

などを見ています。品質管理体制の詳細は工場見学や打ち合わせで確認しますが、Webサイトにこのような記載があると信用できます。

設備情報

保有設備は会社の生産能力そのものです。これまで様々な企業の設備を見てきた購買は、設備情報だけでその企業がどのような生産に対応できるか、ある程度想像しています。例えば、

  • 古い機械を使っている → 減価償却が終わっているので、安そう
  • 最新の設備を入れている → コストは高いが、安定した品質と長期的な取引が期待できる
  • 測定設備が豊富 → 品質に力を入れている
  • 多種多様な設備を持っている → 何かあったときにすぐに対応してくれそう
  • 同じ設備を複数持っている → 量産実績が豊富。多品種対応も期待できそう

など、設備を確認するだけで多くの情報が得られます。購買はある意味で設計よりも設備に詳しく、設備を見ただけで会社の生産能力を把握しています。

生産拠点(海外など)

東日本大震災以降、災害発生時にも部品共有を止めないため、生産拠点が複数あることも求められるケースが増えたそうです。ある企業では新規取引先の条件に、2拠点以上あることが盛り込まれているそうです。

また、大手企業は海外に工場を持っている場合も多く、調達のしやすさから、自社と同じ地域にあるかどうかも確認しています。特に、中国、タイ、ベトナムに工場があるとプラスになるそうです。

トレーサビリティ(追跡可能性)

不具合が発生したときは、製造場所や製造条件など不具合の原因を追求します。その時必要となるのが、トレーサビリティー(追跡可能性)です。製品にバーコードや刻印を付けて管理することで、製造条件を瞬時に出すことが可能になります。トレーサビリティが必要かどうかは製造する製品によってことなりますが、対応可能であることは大きなメリットになります。

トップの考えや採用ページも確認

大手企業が新規取引先を探す場合は、短期的な取引ではなく、中長期的な取引を前提としています。

そのため、トップがどのような考えやビジョンを持って経営しているのか、どのような人物を採用しようとしているかなど、現在の状況だけではなく、将来性も含めて確認するそうです。

Webサイトでわかりやすく伝えるためにできること

開発や設計をターゲットとする場合は、技術の伝え方が大切でした。購買をターゲットとする場合は、自社の生産能力や企業自体を信頼してもらえるような情報を提供することが求められます。そのため、購買担当者向けに専用のページを作るというようよりも、購買が見たい情報をわかりやすく配置することが大切です。

購買が必ず確認するページは

  • 会社紹介
  • 品質管理
  • 設備情報

です。これらのページは分けて作り、情報を充実させましょう。

例えば、会社紹介ページを見ただけで、信用を得られるような情報として

  • ISOの取得
  • 実績(納入先)
  • 納入先からのAward
  • 生産拠点
  • トップの考え

などは掲載しましょう。納入先が掲載できない場合は、大手メーカー(上場企業)やTier1などだけでも構いません。

品質管理ページには

  • 検査体制
  • 納入先からのAward
  • トレーサビリティー
  • PPM(可能であれば)
  • 社員教育

を掲載しましょう。品質管理情報をうまく掲載している事例として、群馬県の株式会社外山製作所があります。

外山製作所は納品数、返品率、Cp値、PPMまで隠すことなく掲載しています。納入先から直接いただいた成績表は品番などの公開できない掲載があるため、公開できる部分のみを書き直して掲載しています。

 

設備情報ページには、設備の種類の他に

  • 保有台数
  • モデルの年代

などの情報があると、購買担当がどういった案件を頼めそうか想像しやすくなります。また、製品紹介ページには、生産能力も見てもらうため月の生産数も合わせて掲載すると良いでしょう。

まとめ

購買担当は会社の利益に直結する重要な役割です。そのため、協力企業選びは慎重に行いなり、特に品質管理体制は念入りに確認します。

購買担当にとってWebサイトはあくまでの企業を知るためのきっかけであり、実際に取引を始める前には工場の確認や監査などにパスしなければなりません。ただ、購買担当に自社のWebサイトを探してもらい、信用してもらわなければ先へは進めません。テクノポートは製造業に特化したマーケティングを得意としています。Webを使って新規取引先を開拓したいとお考えでしたらぜひ弊社にご相談ください。

【量産設計者編】新規取引のときに協力企業に求めること

こんにちは、テクノポートの永井です。

前回、基礎研究者や先行開発者をターゲットとした技術情報の書き方について紹介しました。今回は量産設計者が新規協力企業に求める情報、そして量産設計者に伝わる技術情報の書き方について紹介します。

製品開発の大まかな流れは基礎研究→先行開発→量産設計となり、各フェーズによって内容は異なります。基礎研究は製品のコア技術の探索、先行開発は製品の仕様の決定、そして量産設計は製造するために必要なすべてのものを準備します。私(※1)の経験から大手メーカーの量産設計がどのような仕事を行い、どのような情報を求めているのかを紹介し、それを伝えるための技術情報の書き方について説明します。

※1 この記事の執筆者である永井は以前にボッシュでディーゼルエンジンの燃料ポンプの量産設計をしていた技術者です。(あくまで私自身の経験やインタビューを基にしているので、全てが正しいわけではございません。)

量産設計者の仕事内容

まずは量産設計者の仕事内容について説明します。設計と聞くと「ゼロベースの新製品設計」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際には

  • 既存製品のマイナーチェンジのための設計
  • 既存製品の不具合対応(緊急性が高い)
  • 製造工程の改善
  • 原価の改善

がメインの仕事になります。もちろんフルモデルチェンジと呼ばれる新規製品の設計もありますが、私の経験では1割以下だと思います。

量産設計者の仕事は

  • フルモデルチェンジ:先行開発からの依頼
  • マイナーチェンジ(BtoC):先行開発からの依頼
  • マイナーチェンジ(BtoB):お客様からの依頼
  • 不具合対応:品質保証からの依頼orお客様からの依頼
  • 製造工程の改善:製造からの依頼
  • 原価の改善:購買からの依頼

から始まる事が多く、他部署との連携も求められます。

具体的な仕事は「図面値を決めること」です。機械設計の場合は、図面値を1mmの変えるために、最悪値の算出、強度計算、組み立て工程への影響、耐久性の確認、製造の可否、検査体制など既存工程に置いて起こる変化を全て確認し、設計変更の可否を判断します。変更が大きい場合は検討漏れが起きないように、DRBFMを行います。必要であれば耐久試験のやり直すなど、変更が危険事象につながらないように最新の注意を払っています。また、不具合対応の場合は、不具合の原因の調査、原因を解決するための手段の立案、その手段が製造やコストに与える影響について、あらゆる角度で検討し、解決策を導き出します。設計と聞くと華やかなイメージもありますが、実際の仕事は結構泥臭いことをやっています。

量産設計者の置かれている立場

製品に対する全ての責任を背負っていると言っていいほど、量産設計者は責任の重い立場です。例えば、

  • 設計が遅れるとすべての後工程に影響を与える
  • 設計ミスがあるとリコールや会社の信用が落ちる
  • 不具合対応が遅くなると会社に大きな損失を与える
  • 製造方法の変更が遅れると無駄な工数が出たり、歩留まりが悪い状態が続く
    (製造方法の変更には図面の修正が必要な場合があり、その変更の許可を出すのは設計)
  • 開発スケジュールの管理し、遅延が起きないようにする
  • 開発遅延時の他部署への協力依頼(特に製造)を行う

など、製品に対する責任の多くは設計にあります。一つのミスが多大な損失につながるため、十分に検討しなければなりませんが、設計が遅れると開発スケジュールに影響がでるため、時間に追われて仕事をしています。さらに、不具合対応など突発の仕事も入ってくるため、常に締め切りに追われながら仕事をコントロールしています。例えば、不具合対応のときは、不具合の製品の確認、測定、原因の調査を行い、解決策の提案、解決策の実施、解決品の測定、検証など、PDCAを回しながら、いち早く改善策を見つける努力をしていますが、その間で、不具合品が出て続けていれば、お客様や品質保証からは責められます。また、製造工程の変更の場合も同様に、図面値を本当に変更して良いのかを検討している間は製造から「早くしてほしい」と詰められたり、意外と厳しい立場にいます。

一方で、協力企業の選定は「購買」が決定権を持っているため、設計が協力企業を探すことはほとんどありません。しかし、設計が必要と判断すれば、購買を動かすことも可能です。特に、既存企業の技術で不具合の改善が行うことができない場合は、他の企業を探します。

量産設計者が協力企業に求める技術情報

本題の量産設計が協力企業に求める技術情報について説明します。前提は「量産性が確保できる」こと。いかに良い技術でも量産性がなければ、意味がありません。求める技術情報としては

  • 量産性の高い技術(個数、品質の安定性なども含めて)
  • 新しい技術というよりも不具合を改善する技術
  • 実績がある技術
  • PDCAを回す体制

が多く、既存の依頼先、購買、Web、展示会などで情報を集めています。

技術とは少し違いますが、開発体制が整っていることもチェックします。新規取引先で製造した製品は測定や評価、検討など行うため、測定機があることはもちろん、評価レポートを作ることができるなど、PDCAを回す体制があるかどうかも判断基準になります。

量産設計者は多数のプロジェクトに参加するため、全ての評価を自社で行っていたのではプロジェクトが回りません。そのため、協力企業に任せられるところは任せたいというスタンスで企業を探しています。

Webでわかりやすく伝えるためにできること

量産設計者は不具合を解決できる技術を探しています。技術を調査するときも、不具合内容や原因、またそれらを改善できる技術などを軸として協力企業を探し、生産設備から探すことはほとんどありません。そのため、Webへの掲載には不具合事象や解決技術を意識した書き方が重要になります。

例えば、不具合事象としては腐食、焼付、疲労、剥離、摩耗、詰まり、振動、蓄熱、ガタ、緩み、コンタミ、耐久、鋳巣、ボイド、割れ、音、共振などのキーワード。解決技術としては真円度、円筒度、摩擦係数、周波数、材質、めっき、弾性係数、熱膨張係数、硬度、塗装などキーワードを含めると目につきやすくなります。

センターレス加工の例

  • 悪い例:センターレス研磨加工ができます
  • 良い例:加工時の振動を抑えることで、真円度、円筒度の精度のを高めたセンターレス加工が可能

センターレス研磨加工は量産性が高い技術ですが、加工の振動の影響で真円度や円筒度が大きくなることがあります。ピストン運動においては、真円度や円筒度の精度が重要になってくるため、センターレス加工で高精度が出せることは魅力的な技術になります。実際、切削加工のような真円度を作ることは難しいのですが、センターレス加工でもある程度調整することができるため、そこを「技術」としてアピールすることができます。掲載するときは下記のような仕組みや測定結果も一緒にあると良いでしょう。


引用元:ミクロン精密株式会社

引用元:大石測器 株式会社

ニッケルメッキの例

  • 悪い例:無電解ニッケルめっきができます。
  • 良い例:最高グレードの無電解ニッケルめっきを行うことで、非常に高い耐食性を実現可能

耐食性の改善としてニッケルっめきを施す場合に、ニッケルめっきの溶液の質によって耐食性能が変わります。例えば、SK100というグレードの高いニッケルめっき液を使うと通常の2〜3倍程度腐食性能が上がるというデータもあります。高木特殊工業様は実験結果と共に画像も掲載することで、SK100の実力を数値以外に目でも見えるように工夫されています。

引用元:高木特殊工業株式会社

品質の例

  • 悪い例:高品質での製造が可能
  • 良い例:5ヵ月間で2110550品納品し、返却品は4品、不良率は2ppmの実績があります。

品質についても量産目線で実績を報告すると良いでしょう。外山製作所様は実績に加えて、お客様からの評価を掲載しています。内容についても、個数、返品数、返品率、不良率(ppm)と具体的な数値も掲載しています。

引用元:株式会社外山製作所

生産能力の伝え方について

最後に生産能力の掲載事例としてミツワ精機製作所様を紹介します。ミツワ精機製作所様は技術情報として、プレス加工可能厚さやロット数、実績業界、材質など生産能力について細かく情報を掲載しています。

一般的な設備一覧だけではどのような加工がどれくらいできるのか把握しづらいため、ミツワ精機製作所様のように生産能力がひと目でわかるように工夫されていると設計者の目に止まりやすいと思います。

引用元: 株式会ミツワ精機製作所

まとめ

量産設計者は量産性があり、かつ抱えている不具合を改善できる技術を求めています。量産設計者をターゲットとする場合は、この2点に注意して情報を掲載すると良いでしょう。また、技術や生産能力を伝えるためには、具体的な数値や実績を掲載し、かつそれらが製品にどのような改善を与えられるのかを具体例を含めて伝えると良いでしょう。

テクノポートは技術に特化したマーケティングを得意としています。技術をもっと広めたいとお考えでしたらぜひ弊社にご相談ください。

メーカーから共同開発・受託開発を受注するためのWebマーケティング

こんにちは、テクノポートの永井です。

メーカーは新製品や新技術を開発する際に、共同開発や受託開発という形で外部企業の協力を得ることがあります。共同開発は開発期間の短縮や開発のリスクを抑えることができるため、導入するケースは増えてきています。一方、共同開発をすることは自社技術の流出や開発内容の漏洩問題などのリスクを抱えるため、外部企業の選定は非常に慎重に行われます。

今回はメーカーが共同開発・受託開発を検討している際に、外部企業に求める条件と、それを踏まえたWebマーケティングの方法をお伝えします。

共同開発のときにメーカーが外部企業に期待すること

自社にない技術の取り入れ

共同開発する最大のメリットは、自社にない技術を取り入れて、製品のレベルを上げられることです。

最近の製品は複雑化しているため、一つの製品を作るためには様々な技術が必要となります。そのため、1社ですべての技術を網羅することは現実的ではありません。そこで、製品を作るためのコア技術は自社で保有し、その他に必要となる技術については外部企業に委託するケースが多くなってきました。また、特殊な加工技術については、設備の導入コストや技術者の育成期間などを考慮し、外部委託を前提に開発を進めることもあります。自動車のエンジンの制御を例に挙げると、エンジンはメーカーで用意し、燃料噴射のタイミングや空燃比の調整などは、デンソーやボッシュなどのエンジン制御を専門としている企業のシステムを採用しています。

その他にも、ヤマハ発動機はトヨタ車にエンジン自体を供給していたり、ソニーのイメージセンサーを多くの企業が導入したり、スマホのアンドロイドOSを様々な企業が導入していることなども共同開発に当たります。外部企業の協力を得ることで、メーカーはレベルの高い技術を低リスクで使用でき、外部企業も自社のリソースを専門技術開発に集中できるため、共同開発はお互いメリットがあります。

開発リスクの分散

技術開発は、設備投資や人件費など多額の資金と時間が必要な上、最悪の場合、開発がうまくいかないリスクを抱えています。そのため、外部企業と協力することで、開発リスクを分散させる狙いがあります。

自動車や航空機、船舶など、1製品の開発コストが大きくなればなるほど、その傾向にあります。例えば、飛行機のA380場合、日本のメーカーだけでも21社が開発に参加しています。この規模の開発をエアバス1社で賄うことは難しいため、複数の企業の協力を得ることが一般的になっています。

※出典:日本航空機開発協会「平成27年度版 民間航空機関連データ集」

開発プロセスの学習と外部企業への期待

開発プロセスや新技術の知見を共有することで、相互学習となり、企業の開発力が向上します。また、新規参入したい分野については、すでに参入している企業の指導を得ることで開発がスムーズに進められるなど、共同開発のメリットは多岐に渡ります。第二次世界大戦後、多くの日本企業は欧米企業から技術のライセンスを導入したり、共同開発を行ったりすることで技術力を磨き、今では世界中の企業にライセンスを提供できるほど技術力は向上しました。外部企業へはその他にも「この企業と開発したら何かやってくれそう」という漠然とした期待もあります。

トヨタとスバル、トヨタとBMWの共同開発で例えると、86/BRZの開発はトヨタ流のスタイルで、スープラ/Z4の開発はBMW流の開発で行ったと言われています。トヨタの開発はやり直しを嫌うスタイルのため、デザインが決まってからでないと部品の詳細は決めないのですが、BMWの開発スタイルは開発初期の段階で部品の詳細も決めていくそうです。BMWの方法はデザイン変更による手戻りが発生するため、一見無駄に思えますが、試作車と量産車の性能差異が少なく、量産開発期間の短縮に繋がります。逆にトヨタ流では試作車では可能であった性能が、量産の工場で作ることができずに量産開発期間が想定よりも延びるというケースが良くあるそうです。

どちらが良い方法なのかは開発の条件次第だと思いますが、自社の開発方法がベストではない可能性を学習できたことは、企業にとってプラスとなります。また、スバルなら、BMWなら、一緒に開発をやってくれるという期待があったからこそ成り立った開発だと思います。

参考:https://business.nikkei.com/atcl/report/15/226265/032600242/

外部企業を選ぶ条件

開発能力があるか

外部企業を選ぶときに、最も重要なことは開発能力があることです。開発能力は簡単にいうと仮説→検証→フィードバックができる人材と環境がどれだけ揃っているかになります。開発は思った以上にスムーズに進まず、必ずと言っていいほど想定外のことが起こります。そのときに、

  • 想定外のことが起こった際に原因を追求する体制があるか(仮説)
  • 原因を改善する策を立てられるか(検討)
  • 改善策を実現できるか(設計、製造)
  • 改善が妥当であったことを振り返る検証力があるか(評価)

などが求められます。技術を任せるのであれば、検討、設計、製造、評価を外部企業の中で一貫してできること、また、共同で開発する場合はコミュニケーションの柔軟性も求められます。

製造技術があるか

メーカーは新しいものを製造するために「自社にない技術」を求めて、協力できる外部企業を探しています。そのため、製造技術を保有していることは絶対条件になります。(製品と直接結びつきにくい研究段階は別の話です)

製造技術は単に作る技術というだけではなく、

  • メーカーが作れないものを作れる技術(必須)
  • 量産技術(量産する場合は)
  • 低コストでの製造技術(製品の最終コストが販売に影響を与えるため)
  • 品質管理(不具合品を世に出さないため)
  • トレーサビリティ(不具合発生時に速やかに原因を調査するため)
  • 複数の製造拠点(天災などでもサプライチェーンが分断されないように)

という内容も求められます。

実績があるか

実績はその企業を信頼する証になります。特に、共同開発は委託側にも情報漏洩などのデメリットがあるため、中小企業を選定する際はコンプライアンスなども含めて、実績を確認したいと思っています。

具体的には

  • 自社と同等レベルの企業、もしくはそれ以上の企業と取引があるか
  • ティア1レベルと取引があるか
  • ISOなどの認証を取得しているか
  • 今回依頼する内容と同等の実績があるか

になります。とはいえ、どの企業と共同開発をしているかは公にできないことも多いため、実際は直接会って、企業見学などの後に契約に至ります。ただ、実績を公に出せるのであれば、メーカーとしては事前に知りたい情報です。また、実績とは少し異なりますが、途中で外部企業の倒産などが起こると製品供給に支障がでるため、財務状況の確認や将来性などを検討する場合もあります。

共同開発・受託開発を受けるためにWebに掲載する情報

得意分野の開発力、開発体制を示す

メーカーは外部企業に開発能力を期待しているため、開発における得意分野をわかりやすくまとめることが大切です。また、何でもできるではなく「この技術をコアとして、幅広い応用が可能」など他社に負けないコア技術は何で、それを使ってどのようなことができるかを相手に想像してもらえるような工夫をしましょう。

住友理工を例に上げると、コア技術に「高分子材料技術」を置き、それが派生する分野や製品について画像を使ってわかりやすく表現しています。また、「私たちの研究開発」というページの中で、これまでの開発事例を技術的な目線で紹介し、検討、設計、製造、評価が社内で一貫してできることを説明しています。

引用元:住友理工ホームページ

また、中小企業の例として、吸音などの開発を行っている愛知県のセキソーをご紹介します。同社は自社のコア技術(音質改善技術)、解析技術、評価技術をカテゴリーに分けて、わかりやすく紹介しています。

株式会社セキソー:http://www.sekiso.co.jp/technology/

製造技術(精度技術、量産、試作、低コスト、品質管理、トレーサビリティー)を示す

製造技術では、具体的に何をどのレベルで、どれくらい作れるかを掲載することが大切です。

富士フイルムを例に上げると「ミクロンからサブミクロンクラスの微細パターンを形成」、「MLAやマイクロ流路など3D形状の製作」、「量産に用いる複製型(Ni電鋳型)を製作」、「300µm厚の複製型を用いて様々な射出成形品」、「クリーンルーム内で高品質低コストな量産品」など、製造技術以外にもクリーンルームなどの製造体制についても書かれています。

さらに、「提供サービス」の項目ではより具体的な内容の掲載や言葉だけではなく画像を用いるなど技術をわかりやすく伝えるための工夫があります。

引用元:富士フイルム

可能な範囲で取引先の社名や実績を示す

これまでの実績は企業の信頼の証になります。可能な範囲で、取引先の社名や製品実績を掲載しましょう。社名が出せない場合は、イニシャルや大手メーカー、ティア1などと掲載するだけでも効果はありますし、製品が出せるのであれば製品の実績を紹介しましょう。

例えば、旭化成は自動車から医療まで様々な製品の共同開発を行った実績を「イノベーション事例」として、ホームページに掲載しています。具体的な社名が出ている場合もありますし、社名が掲載されていない場合もありますが、メーカーの信頼を得るには十分といえる情報量を掲載しています。また、分野を幅広く掲載することで、共同開発したときの期待感を高める効果もあります。

引用元:旭化成ホームページ

共同開発を積極的に行っていることを示す

基本的なことですが、共同開発や受託開発を積極的に行っていることを伝えましょう。開発内容の掲載だけでは、自社開発した技術のPRなのか、共同開発のための開発能力のPRなのか分かりづらくなってしまいます。

例えば、株式会社由紀精密(https://www.yukiseimitsu.co.jp/business/rd/)は「◯◯向け開発」、「メーカーと密に連携し」など、分野別に開発内容を分けた共同開発について過去の事例を幅広く掲載しています。
さらに、「開発事例」ページでは

  • 共同開発
  • 受託設計
  • 自社開発

とカテゴリーを明確に分けることで、「株式会社由紀精密は共同開発、受託設計をする企業です」とPRできています。

まとめ

共同開発や受託開発は依頼するメーカーにも、受託する外部企業側にもメリットがあります。メーカーは少ないリスクで新しい技術を得られ、外部企業は自社のコア技術をあらゆる企業の製品開発に役立てることができます。しかし、自社のコア技術やノウハウの流出、特許権など、契約を結ぶときにはそれなりの注意が必要です。特に、中小企業の場合、大手に技術を真似される場合も少なくありません。

それでも、自社の技術を多くの企業に使ってもらえる共同開発・受託開発をするメリットは大きいので、そのきっかけとしてWebを活用してみてください。

テクノポートは技術系企業のWebマーケティングに力を入れています。Webを使って技術の可能性を広げたいというご相談は、ぜひテクノポートにお願いいたします。

開発者からの引き合いを増やすための技術情報の書き方

こんにちはテクノポートの永井です。今回は開発者からの引き合いを増やすための技術情報の書き方を紹介します。

Webマーケティングを成功させるためには、ターゲットが検索するキーワードを予想し、求めている情報を適切に提供しなければなりません。そのためには「ターゲットの気持ちを知る」ということが何よりも大切になってきます。

ターゲットの気持ちを知るための効果的な方法は、実際にターゲットの立場になってみることです。しかし、多くの製造業がメインターゲットとしてるメーカーの開発や設計、生産技術、購買の立場になってみることは現実的ではありません。

そこで、私の経験やインタビューを基にターゲットの気持ちや求めている情報、そしてその書き方を紹介していきます。※私、永井はボッシュでディーゼルエンジンの燃料ポンプの設計開発をしていた技術者です。(あくまで私の経験やインタビューを基にしているので、全てが正しいわけではございません。)

第1回では開発者に焦点を絞ってお話します。

製品開発の大まかな流れは基礎研究→先行開発→量産設計となり、各フェーズによって仕事内容が変わってきます。特に、「基礎研究、先行開発」と「量産設計」の仕事内容は大きくかわるため、今回は「基礎研究、先行開発」を担当する開発者の説明をし、量産設計については次回説明をしたいと思います。

基礎研究と先行開発の仕事内容

まずは基礎研究と先行開発の仕事内容について説明します。

基礎研究は新製品に使えるコア技術の研究になります。例えば、「自動車の燃費を向上させるエンジンシリンダーの形状研究」や「モーターの効率を上げるための磁石素材の配合研究」など新製品開発時に必要となる基礎的な技術の研究です。基礎研究のとき、製品の量産性は二の次となり純粋に技術を追求を行います。成果は製品ではなく、論文や学会での発表、特許などに結びつきます。成果や進捗によって変わりますが、一つの技術に対する研究期間は数年〜数十年単位です。

先行開発は量産を見越した完全新製品の開発のことを言います。基礎研究で見つけたコア技術を取り入れたり、他社の新技術を取り入れたりしながら、売れる製品を開発します。例えば、自動車のフルモデルチェンジや次世代ICチップなど、これまで世の中に出てきていない新製品を作りです。メーカーの場合、先行開発では量産性や生産性も重視され、量産ができなかったり、採算が取れないと判断された製品は開発中止となるケースもあります。成果は新製品として現れるため、技術者に人気の仕事です。製品にもよりますが、開発期間は20〜30ヶ月程度と言われています。

基礎研究も先行開発もコスト削減より、新技術の確立や新製品への落とし込みが大切になるため、開発者は比較的予算を使いやすい立場です。必要であれば、他社の技術でも新規取引先のとの取引開始にも前向きです。

大手メーカーの研究開発費について

先程、「開発者は予算を使いやすい立場」と説明しましたが、実際にどれくらいの予算が開発に使わえているのかも紹介します。下の表は2019年度の企業単位の研究開発費です。(日刊工業新聞社調べ)


※日刊工業新聞2019年7月23日:https://newswitch.jp/p/18555

1位のトヨタ自動車は1兆1000億円、2位のホンダは8,600億円、3位の日産自動車は5,500億円、4位のデンソーは5,200億円と1〜4位まで自動車関係のメーカーが占めており、開発の対象は自動運転、電気化、AI、ロボットなどです。
(詳細は日経新聞をご確認ください:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49814390T10C19A9MM8000/

表から、自動車、家電系は売上の7%程度を、創薬関係は15%以上を研究開発費に当てていることがわかります。開発費が多いということはそれだけ積極的に技術を求めているということにもなるため、中小製造業でも技術があれば大手メーカーとも繋がることは十分可能です。

開発者の置かれる立場

開発者は次の主力製品に必要となる「技術」や「製品」を開発することが仕事です。開発期限は数年程度と長いため、余裕を持って仕事をしていますが、定期的に成果を出すことも求められています。(成果が一向に上がらなければ、プロジェクトは中止になります。)

成果のほとんどは実験結果から得られます。任意のパラメータを変化させて実験を繰り返し、データの傾向を確認しながら、実際に使えるかどうかを地道に検討します。そのため、開発者は常に仮説→実験→検証のことを考え、最適な解を見つけよう努力しています。

成果を上げるためには、他社の技術を導入することにも積極的で、展示会やWebなどで情報収集も行っています。他社の技術が使えそうと思えば、企業の規模にこだわらず積極的に問い合わせを行い詳細を確認しています。また、取引のときには開発予算内での決定権をもっているため、開発者がOKといえば取引に繋がります。

開発者が求める技術情報

開発者は大きく

  1. 自社の技術的課題をクリアできる技術
  2. 実験を補助する技術

の情報を社外に求めています。例えば、自社の技術的課題をクリアできる技術の場合

  • 燃費を良くするための摩擦係数を改善する技術
  • 材料を軽量化する技術
  • タッチパネルの感知精度を向上させる技術

といったものです。開発者は闇雲に技術を求めているわけではなく、明確な意図をもって技術情報を探しています。ただ、開発者はあらゆる可能性を検討しているため、一見関係のなさそうな技術にも興味をもって情報を集めています。

2つ目の実験を補助する技術情報については、実験のデータを正確に取得できる製品や、実験に必要な装置、試作品を作る際の精度の高い加工技術などです。例えば、高速度カメラ、高精度センサーなどのデータを取得する測定機、材料の硬さなどを測定する測定機、異素材を接合させるための装置、特殊な材料を高精度で加工できる技術です。

開発者にとって最も重要なことの一つは仮説通りの実験条件を準備することです。正確なデータを取るためならば、実験設備への投資も躊躇なく行います。

Webでわかりやすく伝えるためにできること

では、本題の技術情報の書き方の話です。ポイントとしては、わかりやすく、そして開発者の想像力をくすぐるような書き方が良いと思います。

お客様の技術的課題をクリアできる技術情報を掲載する場合

  1. 技術を他の分野の技術者でも理解できるようにまとめる。
    (グラフ、動画、表、イラスト、画像など、具体的な数値があると良い)
  2. 技術を使って何ができるのかを提案する。
    (開発者が想像しやすいようにする)
  3. 他の技術と比較したときのメリットを掲載する
    (同じ技術で他社との比較や、技術は違うが効果が似ている技術との比較など)

例えば、めっき技術の場合、

悪い例:摩擦係数を0.1にできるため、高回転領域に有効

この例では、なぜ高回転領域に有効化の説明がない

良い例:PTEFというテフロンに似た成分のめっきを施すことで、摩擦系数を0.1にすることが可能です。この技術は潤滑油が効かない高回転領域、焼付対策、動力伝達の効率化など、あらゆる場面に使用可能です。また無電解めっきのため、塗装や蒸着と比べても剥離しづらく、窒素置換ではできない複雑形状へのめっきが可能です。

という説明をつけると、どの分野の技術者でも理解することができます。

実験を補助する製品情報を記載する場合

  1. 何ができるかをわかりやすく紹介する。
    (目的や技術を明確にする)
  2. 実際のサンプルを掲載する。
    (開発者が想像しやすいようにする)

例えば、物質の表面強さを測る試験機の場合

悪い例:表面強さや劣化を試験評価ができます。

この例の場合、測定方法がわからないため、実験の評価に使えるか検討できない。

良い例:材料表面を精密に粒子投射摩耗(エロージョン)する技術とエロージョン痕の断面形状を精密に計測する技術の組み合わせで表面強さを測定します。材料の表面をミクロン単位で削りながら、その深さの時点時点の強さ計測を可能にし、表面から内部までの連続した強さ分布を取得するという新しい測定方法です。

という説明を追加すると、興味を持ってもらいやすくなります。

テクノポートの制作事例

弊社で技術情報の発信をお手伝いさせていただいている企業を紹介します。

NISSHA株式会社|製品開発

製品特設サイト:https://connect.nissha.com/
お客様の声:https://marketing.techport.co.jp/case/nissha/

NISSHA様はコーポレートサイトとは別に「技術を伝えるための特設サイト」を作ることで伝えたい内容を開発者にダイレクトに伝えています。特設サイトの中では、イラストやデータを使ってわかりやすく技術説明をしたり、技術の使用例などを多数掲載したりしています。

また、技術に特化したコンテンツマーケティングをすることで、幅広い技術者に見てもらうための工夫をしています。

高木特殊工業株式会社|めっき技術

ホームページ:https://takagitokusyu.com

高木特殊工業様はテフロンめっきや高品質カニゼンめっきなど、レベルの高いめっきを行っています。サイト内では、「めっき後の物性値」として様々な試験をした結果を掲載しています。

株式会社パルメソ| 表面強さの評価試験

評価試験の特設サイト:https://palmeso.co.jp/mse
お客様の声:https://marketing.techport.co.jp/case/palmeso/

パルメソ様は新技術「MSE試験技術」の認知度向上のための特設サイトを制作しました。サイト内ではできるだけわかりやすく試験方法や評価内容を理解してもらえるように工夫しています。

まとめ

開発者は常に新しい技術情報を求めています。他の分野の技術でも使えそうであれば積極的に取りれる方が多いので、自社の技術を説明するときは他の分野の技術者でも理解できるようにまとめることが大切です。また、他社と比較して特異な技術を持っていない企業でも、技術の説明ができれば引き合いに繋がる可能性はあがります。テクノポートは技術に特化したマーケティングを得意としています。技術をもっと広めたいとお考えでしたらぜひ弊社にご相談ください。

在宅・テレワークでもできるWebを使った新規営業方法

こんにちは、テクノポートの永井です。5月も下旬になり、新型コロナウイルスの影響による外出自粛制限もかなり落ち着いてきました。ただ、多くの人が集まる大規模なイベントなどについては継続して自粛する傾向にあります。

今回の緊急事態宣言により「人と会うこと」を避けなければならず、働き方にも大きな影響をもたらしました。在宅やテレワーク勤務が推奨されたことで、出勤する人が減りました。また、人との接触を避けるため、お客様先への訪問禁止、展示会の中止など、営業活動にも多大な影響を与えています。

既存の取引先に対しては、メールや電話、テレビ電話などを使うことでお客様との商談は可能ですが、それでも直接会うことと比較すると得られる情報は少なくなります。
参考記事:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200526/k10012444851000.html

既存の取引先でもそうなのですから、新規の取引先を開拓することは更に難しくなります。特に、展示会への出展を営業活動のメインとしてきた製造業にとって、多くの展示会が中止になったことで営業の機会も減ってしまいました。

今回は人と会えないことで営業方法がどう変化したのか、このような状況下でも活動が可能なWebを使った新規営業方法をご紹介します。

人と会えないことよる営業方法の変化

展示会の出展や訪問営業が難しくなった

新型コロナウイルスの影響で、人との接触を減らそうという風潮が出てきました。製造業の場合、展示会は自社の技術を伝えるための絶好の機会でしたが、今年に入ってからほとんどの展示会が中止、もしくは開催日未定の延期になってしまい客先への訪問も難しくなってしまいました。

今後イベントの開催ができるようになったとしても、展示会への来場者は減少傾向と予想されます。

【中止となった展示会(一部)】

  • 2月19日 江戸TOKYO 技とテクノの融合展2020
  • 4月8日  INDUSTRY‐FRONTIER
  • 4月15日 INTERMOLD2020/金型展2020/金属プレス加工技術展2020
  • 7月21日 光・レーザー関西2020/使えるセンサ技術展2020
  • 6月17日 西日本製造技術イノベーション 2020

そのため、展示会以外での営業方法も視野に入れて活動をしてくことが必須になります。

また、お客様先への訪問を控える必要があることから、これまで当たり前のように行っていた納品時のちょっとした会話も減りました。お客様と対面して会話することでお客様の課題を見つけて、提案していた企業にとっては営業手法の再検討が必要なってきます。

お客様が在宅やテレワーク業務に変わった

緊急事態宣言をきっかけに在宅勤務などのテレワークを拡充する企業が増えました。「お客様が会社にいない」ことが多くなったことで、会社の固定電話に連絡してもお客様と連絡が取れない状況が続くと予想されます。

そのため、これまで行っていた

  • 企業の固定電話への営業活動
  • FAXや郵送物での営業活動
  • 飛び込みでの営業活動

の効果が減ることになります。そのため、新規顧客を開拓するためにはお客様から問い合わせをいただけるような仕組みづくりと非対面での商談方法の導入が必要になります。

お客様が在宅、テレワークでも問題なく新規営業をする方法

お客様が会社にいないため電話や郵送物などでの営業は難しい、お客様に直接会えないため展示会や飛び込みも難しい。つまり、こちらからお客様に接点をもつ事が難しくなったため、お客様がこちらと接点を持ちたくなるような方法が必要となります。そして、それにもっとも向いているのがWeb(インターネット)を使った方法です。

ここではWebを使った有効性と利用方法についてご紹介します。

新規営業にはWebの活用が必須

すでにホームページを使って新規開拓をしている企業も多くありますが、今後さらに増えてくると予想されます。Webからのお問い合わせの大まかな流れは

  1. お客様に見てもらう(検索や広告)
  2. お客様に技術を理解してもらう
  3. お問い合わせしてもらう

になります。

お客様に見てもらうためにホームページを制作することはもちろんですが、検索したときに出てこなければ意味がありません。GoogleやYahooなどは「検索キーワードと関連性の高いページ」を上位に出すため、お客様の検索キーワードを想定して、ホームページを作ることが大切です。基本的には1キーワードに対して1ページ必要となるため、様々なキーワードで上位表示したい場合は、ページ数を増やしていくことになります。ページを増やすことで自社のホームページだけでは一貫性が保てなくなってきた場合は、オウンドメディアと呼ばれる独自のメディアを作ることもおすすめです。

※今見ていただいているモノカクは弊社テクノポートのオウンドメディアです。

次に、お客様に自社の技術を理解してもらうためには、言葉だけではなく、画像、イラスト、グラフ、表、動画などが必要になります。

例えば、イワタツール様は高速穴あけを他社ドリルを動画で比較することで、自社の技術をわかりやすく伝えています。

このように、ただ技術を伝えるのではなく、相手にわかる(できれば驚いてくれる)ような演出も大切です。

最後に、お問い合わせについてです。お問い合わせは電話とお問い合わせフォームを作れば問題ありませんが、お問い合わせフォームはできるだけシンプルにしたほうが良いと思います。会社名、氏名、電話番号、メール、お問い合わせ内容、添付ファイルを送れる機能があれば問題はないと思います。部署や住所、FAXなどコンタクトした後でも取れる情報は必須ではありません。逆に入力項目を多くすればするほど、お問い合わせが減ることもありますので、ご注意ください。

お客様の電話番号やメールアドレスを獲得できる仕組みを作る

製品の採用基準がスペックだけであれば、Webに詳細を掲載すればよいですが、こちらから「提案営業」をしたい場合は、お客様の声を聞く必要があります。

しかし、非対面での商談が主流になってくるため、商談する場合は電話かzoomなどのオンライン会議になります。

Webからお客様の電話番号やメールアドレスを獲得する仕組みとして

  1. お問い合わせフォーム
  2. 資料のダウンロードフォーム
  3. メルマガ登録

などがあります。製造業の場合はお問い合わせフォームだけでなく、資料ダウンロードフォームも活用して頂けたらと思います。例えば、こちらは弊社がWebに掲載している資料ダウンロードフォームです。

資料は会社のパンフレットではなく、お客様が求めている情報に合わせていくつか用意することをおすすめしています。製品をお持ちであれば各製品の仕様書、提案型であれば提案実績、加工技術がメインであれば図面など、お客様が知りたい情報であれば大丈夫です。メルマガは発信する内容によりますが、次回も楽しみになるようなものを配信し続けることが大切です。例えば、イワタツール様のような実験系の動画などを配信する試みは面白いと思います。

獲得したお客様情報(メールアドレスや電話番号)を使って、積極的に営業する

最後にWebから獲得したリード情報に対し、どのように営業活動を展開していけばよいかをご紹介します。リードとは、名前、所属、連絡先が明らかになっている、将来的に自社の顧客になり得る「人」の情報のことです。

リードを更に

  • ホットリード:一般に数カ月以内に商談に結びつきそうな潜在顧客
  • ウォームリード:一般に1年前後のうちに商談に結びつきそうな潜在顧客
  • コールドリード:時期は未定だが、将来商談に結びつきそうな潜在顧客

と分けることで、お客様へのアプローチ方法を変えることができます。

重要なことは「ホットリード」の数を増やしてくことです。リードの段階をあげることをリード育成(リードナーチャリング)といいます。こちらについて弊社の徳山が記事を書いていますので、詳細はそちらの記事で確認してください。

リード育成(リードナーチャリング)の進め方:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/20446

営業経費をWeb広告やコンテンツの品質向上に使ってみては?

Web広告による認知度の向上

ホームページやオウンドメディアを作っても見られなければ意味がありません。検索結果の上位表示されるまで待つことも大切ですが、Googleやyahooなどは広告が出せます。広告を出すことで、自社ホームページを閲覧してもらえる回数は増えるため、営業活動として広告を使うことも検討してみてはいかがでしょうか?

Googleやyahooで検索したときに表示されるリスティング広告

ニッチな検索キーワードを使う傾向のある技術系企業向けです。リスティング広告は検索結果のページの上下左右に表示される広告で、1クリックごとに料金がかかります。キーワードにもよりますが、だいたい50円〜300円くらいですが、中には1,000円を越えるキーワードもあります。

様々なサイトに画像広告が出るディスプレイ広告

インパクトの高い画像を掲載できる企業向けです。ディスプレイ広告は個人ブログからニュースサイトまで様々なところに掲載されます。掲載箇所はGoogleやyahooが持っているネットワークになり、こちらで選ぶことはできません。画像などを使うことでインパクトを出せることや、リターゲティングと言われる一度閲覧した人に向けて再度表示させることなどができることがメリットです。

動画を使ったyoutube広告

個人向けの製品を販売している企業向けです。自宅にいる時間が増えたたため、、youtubeの視聴時間が増えたと言われています。安いテレビCMのような感覚で利用してみていただければと思います。

Webサイト上の記事として書かれるネイティブ広告

営業っぽい雰囲気を出したくない企業向けです。ネイティブ広告はニュース記事のように自社の製品や技術を掲載するため、営業っぽさがなくなります。ただ、「実は○○」のようにインパクトのある記事や会社の雰囲気とは少し違った方向性で広告が出せます。

facebookなどを使ったSNS広告

自社でSNSを運用している企業向けです。SNSの広告は「クリックで営業専用ページに飛ばす」ことと「フォロワーを増やす」目的で使います。SNSを使って定期的に情報を発信しながら、途中で広告を使ってフォロワーを増やすというような長期的な運用を視野に入れた使い方が理想です。

などを使って認知度を上げてみましょう。どの広告も低額(月1万円程度)で始められるため、手軽に始められます。もちろん費用はかかりますが、展示会への出展と考えれば比較的安くできます。

プロに依頼してコンテンツの質を上げる

やはりプロに依頼することで、質は上がります。特に、見た目については一目瞭然です。写真撮影、提案資料、動画撮影などのクオリティは本当に上がります。

また、技術の伝え方についても、デザイナーやライターを入れることで相手に伝わりやすくなります。提案資料の見た目が良くなるだけで、成果につながる確率も上がっていくため、プロに依頼することも検討してみてください。弊社では製造業のコンテンツ制作支援として、技術ライティングサービスを提供しています。何かありましたらお気軽にご相談ください。

まとめ

新型コロナウイルスの影響は少し落ち着いてきましたが、第2波、第3波など今後も在宅やテレワーク勤務が中心の状況になることはあるかと思います。今回ご紹介したWebを使った営業方法はお客様が会社にいる場合でも有効になりますので、ぜひWebをご活用ください。もちろん弊社もWebマーケティングは得意としていますので、お気軽にご相談ください。

技術者がマーケティングに参加したほうが良い3つの理由

こんにちは、テクノポートの永井です。

製品開発をするための「市場調査段階でのマーケティング会議」に技術者が参加することはよくありますが、新規顧客を開拓していく「販売段階でのマーケティング会議」に技術者が参加するケースは少ないと思います。しかし、販売段階でのマーケティング会議において、製品の受託加工や共同開発のようなターゲットが他社の技術者となる場合、自社の技術者がマーケティングに参加することで大きな効果を得ることができます。

今回は、自社の技術者が販売段階でのマーケティング会議に参加するメリットについて紹介します。

技術者がマーケティングに消極的な理由

「技術を売るのであれば、技術者が販売段階でのマーケティング会議に参加するのは当たり前だ」との考えもありますが、実情は技術者が販売段階でのマーケティング会議に参加しているケースは少ないように思います。まずはその理由を技術者目線とマーケティング担当の目線で説明します。

技術者が販売段階でのマーケティング会議に消極的な理由

そもそも技術者の多くはマーケティングにあまり興味がありません。「我々の仕事は技術開発/製品開発で、仕事を取ってくるのは営業の仕事」という考えを持っている技術者も少なくないからです。

技術者に限ったことではありませんが、自分の仕事を限定し、それ以外は関わらない人も多くいます。そのため、販売段階でのマーケティング会議に参加してもらう場合はお願いベースではなく、仕事として依頼する必要があります。また、理系学部でマーケティングを積極的に教えている大学は少なく、あったとしても選択科目です。つまり、技術者はマーケティングの目的や方法など、マーケティングについての知識はあまりありません。さらに、お客様との窓口は営業が担当する事が多いため、技術者は必然的にターゲットとの接点が少なく、ターゲットが何を求めているのか深く把握できていません。

つまり、技術者が販売段階でのマーケティング会議に消極的な大きな理由は、

  • 自分の仕事ではない
  • 自分の得意分野ではない

と感じているからなのです。

そのため、技術者を販売段階でのマーケティング会議に参加させたい場合は

  • 仕事としてマーケティングをさせる。
  • マーケティングの基礎とメリットを理解してもらう。

が必要になります。

マーケティングを技術者に頼りたがらない理由

技術者が販売段階でのマーケティング会議に積極的に参加したがらないことの他にもう一つ、マーケティング担当が技術者を頼りたがらない風潮も少なからずあります。

技術情報を発信しようとした場合、技術者に意見を聞くことは大切です。ただ、技術者に説明を求めるとコア技術の説明はできるのですが、「その技術を使って何ができますか?」という質問には答えられない場合が多いです。そのため、「販売段階でのマーケティングに必要な技術情報」と「技術者から提供される技術情報」に差異が出てしまい、マーケティング担当者が技術者に相談しても意味がないと考えてしまいます。しかも、技術の事となると技術者が上から目線になるということもあります。マーケティング担当は技術を知らないから、教えてあげよう。」という考えの人とは、うまく意見交換ができないのは何となく想像がつくと思います。

また、技術情報の説明が専門的すぎる傾向もあります。普段から基礎知識を持った人と接している技術者は素人に説明する機会が少なく、マーケティング担当が説明に対して理解しきれないことも、技術者に相談したくない理由です。これらの問題は技術者を教育することで解決可能です。そのためには大きな改革が必要になりますが、技術者が販売段階でのマーケティング会議に参加するメリットは大きいのでその理由について説明します。

技術者が販売段階でのマーケティング会議に参加したほうが良い3つの理由

新規顧客のターゲットを技術者とした場合、「技術を知っている自社の技術者」と「お客様の気持ちを知っているマーケティング担当」が協力し合うことで、相乗効果が生まれます。今回はその中でも3つに絞って説明します。

技術者目線で技術情報を発信できる

技術者と意見交換する大きなメリットは「技術者目線の情報」を得られること「社内の技術情報」を把握できることです。技術者が知りたい情報は技術者が一番よく知っています。そのため、自社の技術を他社と差別化するためのポイントや見せ方など、技術者が知りたい情報については技術者に聞いたほうが的確です。

ただし、技術者の説明は細部にわたりがちで、そのまま資料を作成すると同業の技術者にしか伝わらない可能性があります。販売段階でのマーケティングの目的が「自社の技術を幅広い分野で使ってもらうこと」の場合は、マーケティング担当が技術を噛み砕いて、他業種の技術者にもわかるような資料を作る必要があります。

用途開発の提案力が広がる

用途開発は多くの技術系企業の課題です。用途開発は大雑把に言うと

  1. 自社の技術を知る
  2. 技術を活かせる製品を見つけること

が必要になります。詳しくはこちら:「自社の技術を使った用途開発の方法

自社の技術情報は技術者が提供し、技術を活かせる製品の調査はマーケティング担当がすることで新しい用途開発の発想が出やすくなります。例として、表情の変わる富士山の様なグラスを開発した株式会社日翔工業を紹介します。

株式会社日翔工業は半導体やタッチパネルメーカー向けにスパッタリング加工技術を提供しているのですが、日常使う製品にこの技術を使いたいとずっと考えていました。そんなとき営業部長がお客様から一言がきかっかけで、スパッタリング加工でグラスにチタンをコーティングすることで「色の反射で表情が変わるグラス」の開発を始めることになりました。

このとき、指揮をとったのは営業部長です。営業部長は市場調査をし、この製品が世に出れば絶対に売れるという自信を持っていました。技術部は営業部長を信じて3年も間ずっと研究開発を続け、やっとの思いで製品を完成させました。いまではそのグラスは世界中の人々に使われています。詳しくはこちら:「毎日表情の変わる富士山の様なグラスで素敵なひと時を~株式会社日翔工業/SunFly~

このようにマーケティング担当(ここでは営業部長)と技術部が力を合わせることで、新しい発想が生まれてきます。

顧客目線を持った技術者の育成ができる

最後に、技術者がマーケティングに参加することで、顧客目線を持った技術者を育成でき、将来的に企業の技術開発力が向上することについて紹介します。「技術 = 顧客価値・収益」です。どれだけ優れた技術を持っていたとしても、それを人々が求める製品に使用できなければ収益は上がりません。

製品開発の場合は常に技術的な課題が出てくるため、技術者はその課題だけに向き合いがちですが、実際は「顧客目線をもった技術開発」が必要になります。そのため、技術者を販売段階でのマーケティング会議に参加させることで、市場が何を求めているのかを考える機会を与えることができるようになります。

技術者が販売段階でのマーケティング会議に参加することで、技術のみ固着した技術者でなく、顧客価値を考えられる技術者が増え、結果として技術開発の幅が広がり、企業として強くなるという流れができます。詳しくは谷地氏の「技術者のためのマーケティング」をご覧ください。

まとめ

技術者が販売段階でのマーケティング会議に参加することで、技術情報の発信力は格段に高まるだけではなく、企業として価値の高い技術開発ができるようになります。また、最近ではダイソンやパナソニックなどの家電製品、化粧品などでも化学式を使った具体的な根拠を説明したりするなど、BtoCの世界でも技術的な情報を掲載する広告も増えてきましたことから、技術者のマーケティングへの参加は今後も求められてくると思います。

実際に技術者に販売段階でのマーケティング会議に参加してもらうためには、数々のハードルがあると思いますが、是非挑戦してみてください。

開発設計者に興味をもってもらえるコンテンツの作り方

こんにちは、テクノポートの永井です。

技術を採用してもらう場合、「技術の提供側」が「技術を必要としている人」に自社の技術の良さを納得してもらわなければなりません。

多くの企業では新製品開発、製品の改善、不具合対応など、様々な技術的課題を抱えています。それを解決するために、新しい技術の導入を行うのは開発設計者の役目です。つまり、自社の技術を導入してもらいたい場合は、彼らの目に止まり、納得してもらう必要があります。今回はそんな開発設計者に興味をもってもらえるコンテンツの作り方について紹介します。

開発設計者は何を考えているのか

開発フェーズによって抱えている技術課題が異なる

開発設計者へ技術を伝えるためには、まずは開発設計者がどういう状況で、何を考えているのかを知る必要があります。製品の開発には様々なフェーズがあり、各フェーズで求められる技術が異なります。

例えば、新製品開発フェーズは開発期間が長く、開発設計者はまだ世の中で使われたことのないような新しい技術を入れてみるなど、様々なチャレンジが許されます。一方で、不具合対応では、今の課題をすぐに解決できる確実性の高い技術を求めています。

このように開発フェーズによって求められる技術レベルが異なるため、各フェーズにおける開発設計者の気持ちを理解し、情報の提供方法を工夫する必要があります。

開発フェーズと求められる技術のまとめ

開発フェーズ 開発期間 求められる技術レベル 技術者の気持ち
新製品開発 長期開発
(1年〜5年)
研究段階の新技術も歓迎 失敗してもOK
既存製品の改善 中期開発
(半年〜2年)
量産を前提とした技術 何回か失敗してもOK
不具合対応 短期対応
(数ヶ月)
実績もある確実な量産技術 失敗は許されない

新製品開発のときの開発設計者の置かれている状況

新製品の開発の場合、製品の構想が事前にあることもあれば、ものになるかわからない製品の開発など様々です。そのため、開発設計者はできる限りいろいろ試してみようという気持ちで開発を行っています。

新製品開発には魔の川、死の谷、ダーウィンの海と言われる大きな3つ壁があると言われ、その壁を乗り越えるために新しい技術を求めています。

魔の川は自社の技術を使えばどのような製品が実現かを試行錯誤している段階を指し、自社の技術と組み合わさることで真価を発揮してくれる技術を求めています。このときは製品化を具体的に考慮していないため、求める技術も研究段階のもので問題ありません。それよりも「製品を作ることができるかどうか」が重要になります。

死の谷は製品を量産化するための課題を解決する段階を指し、安全性、品質、コスト、量産性、製造方法、供給体制など、あるゆることを検討します。そのため、求める技術は量産が可能な製造技術がメインになってきます。このときは技術のみならず企業の品質管理体制など、技術とは別の部分の情報も求めています。

ダーウィンの海は競合製品に勝ち、シェアを奪うための期間で、技術者にとっては待ちの状態になるか、コストダウンや品質などの改善技術が求められます。

このときの技術者の気持ちはリチウムイオン電池を開発し、ノーベル賞を受賞した吉野氏の著書「科学と人間 電池が起こすエネルギー革命」に詳しく載っているので、ぜひ読んでみてください。

3つの壁についてのまとめ

  • 魔の川:研究→開発に移る際の壁。研究段階の技術が何の役に立つかを探索する段階
  • 死の谷:開発→製品化に移る際の壁。安全性、品質、生産体制など製品化に必要となる課題を解決する段階
  • ダーウィンの海:新製品がお客様に受け入れられるかどうかの判定期間

既存製品を改善するときの開発設計者の置かれている状況

既存製品を改善するときは、競合調査や自社技術の応用などで既存製品の「機能の向上」や「追加したい機能」など、ある程度開発の方向性は見えている状況です。自社に足りない技術についてもある程度明確になっているため、闇雲に技術を探すことはありませんが、基本的には「量産時にも採用できる技術」を探しています。

既存製品が量産体制に入ってる中で、あえて量産技術になっていない技術を取り入れるような冒険はしません。ただ、量産時にも採用できる見込があれば、量産の実績は問われないケースもあります。また、この段階では技術を試すために積極的に試作品の製作も行うため、技術の提供側としては絶好の機会になります。

不具合対応をするときの開発設計者の置かれている状況

不具合のレベルにもよりますが、短期で確実な対応が求められます。また、製品の変更が大きい場合は耐久試験など、検査項目が増えるため変更点はできるだけ少なくしたいというのが設計者の想いです。そのため、不具合対応をするときの開発設計者に求められる技術としては

  • 精度のバラツキをなくす加工技術
  • 表面の物性値を変える表面加工技術
  • 不具合品を流出させない品質検査技術

など、製造技術に近い技術を求めています。この段階は技術導入の決定が早く行われる場合が多いため、技術の提供側にとっては入り込みやすい状況です。

開発設計者に興味をもってもらえる技術コンテンツの作り方

各フェーズにおける開発設計者の置かれている状況を踏まえて、本題であるコンテンツの作り方を紹介します。

新製品開発をしている開発設計者にささるコンテンツの作り方

新製品開発のときには、開発設計者は新製品づくりの「きっかけとなる技術」を求めています。そのため、具体的な技術だけではなく、役に立ちそうな技術であれば、研究段階の技術にも興味を持ってもらえます。「技術の提供側」は自社の技術がどのように役に立つかどうかを相手に想像してもらうために、技術の説明だけではなく、具体的にどのようなことができるかも併せて書くことが大切です。

新製品開発をしている開発設計者にささるコンテンツの作り方

  1. 自社技術のコア部分の説明(何ができるようになったか)
  2. この技術を使えば、なにが → どうなる という事例をできる限り洗い出し、掲載。事例は仮説でも大丈夫です。ただし、イラスト、写真、動画など、用途がイメージできるように工夫してください。
  3. 共同開発体制や技術の提供方法について掲載

例えば、精度の高い画像処理技術を持っていた場合

  1. 自社技術のコア部分の説明
    独自理論により、数ミクロン単位の精度で測定が可能
  2. この技術を使えば、なにが → どうなるという事例
    ・高精度の非接触測定機への応用が可能
    ・ミクロン単位でのロボット制御が可能
    ・超小型製品の自動ピッキングへの応用が可能
    ・顔の識別精度の向上
    ・コピーブランドの識別が可能
  3. 共同開発体制や技術の提供方法について
    弊社の技術を貴社の製品に応用するための共同開発も行います。画像認識技術者の他に、ロボットや製造、流体力学など様々な専門知識をもった開発体制を整えています。

このように、「この技術があれば何かできそう!」と興味を持ってもらい、さらに「この会社だったなら一緒にやっていけそう!」と背中を押せるるようなコンテンツの作り方をすることが大切です。

既存製品の改善をしている開発設計者に刺さる技術コンテンツの作り方

既製品の改善(自動車でいうところのマイナーチェンジ)のときは、向上させたい機能のレベルや追加したい機能がある程度固まっているため、求められる技術の概要は決まっています。そのため、技術の提供側は既存の競合技術との違いがどれくらいあるのか、スペックや数値によって具体的に見せることが有効です。また、改善のときは下記のような製造項目の見直しも行われるため、それを実現する技術も求められます。

  • コストダウン
  • 軽量化
  • 小型化
  • 品質の改善(歩留まりの向上)

最後に、技術とは少し違いますが量産性もある程度考慮して探している場合が多いため、量産体制についても記載しておくほうが良いでしょう。

既存製品の改善をしている開発設計者に刺さる技術コンテンツの作り方

  1. 自社技術を生かした提案
  2. 既存技術や競合との比較をグラフや数値を使って明確に差別化
  3. 実績の掲載
  4. 量産体制について説明

例えば、樹脂成形が得意な場合

  1. 自社技術を生かした提案
    金属材料から樹脂に変換することで、コストダウンと軽量化を提案
  2. 既存技術や競合との差別化を、グラフや数値で明確に
    ・鉄からPPSに変更の場合、コスト30%、重量50%削減可能
    ・アルミからPPSに変更の場合、コスト20%、重量20%削減可能
  3. 実績の掲載
    ・水道の配管設備への実績あり(年間3万個)
    ・センサー・ハウジングへの応用実績あり(年間5万個)
  4. 量産体制について説明
    射出成形機を多数保有しているため、年間10万個以上の量産にも対応できます。

不具合対応をしている開発設計者に刺さる技術コンテンツの作り方

不具合対応のときは、なるべく早く解決できる具体的な技術を求めていますが、図面を大幅に変えるような大きな変更はしたくないとも思っています。技術の提供側としては「製品の故障」の原因と紐付けて技術を説明すると伝わりやすくなります。不具合の原因として下記のようなものが多くあります。

  • 焼付き
  • 錆び
  • 腐食
  • 摩耗
  • 熱ダレ
  • 加工精度のバラツキ
  • 光による劣化

また、量産を前提としているため、ワークサイズ、量産実績、品質管理など、製造するための具体的な情報も求めています。

不具合対応をしている開発設計者にささる技術コンテンツの作り方

  1. 自社の技術を使えば、どのような不具合の改善に役立つか説明
  2. 自社の技術の説明
    物性値の変化がわかるように説明
  3. 製造方法に関する情報を掲載
    対応可能ワークサイズや品質管理方法など
  4. 実績の掲載
  5. お客様の声の掲載(できれば)
    実際に自社の技術が使われてどうなったかというお客様の声が有効

例えば、摩擦係数を小さくできるめっき技術を持っていた場合

  1. 自社の技術を使えば、どのような不具合の改善に役立つか説明
    弊社のめっき技術により、油を使えない高回転領域による焼付きの改善と耐食性の両方を実現できます。
  2. 自社の技術の説明
    ○○めっきには○○が含まれているため、摩擦係数は従来の○○めっきと比較して10%程度低くなります。そのため、これまで難しいとされた高回転領域においても熱が発生しづらく、焼き付きを改善できます。また、耐食性も高いため特殊なオイルにも適用可能です。
  3. 製造方法に関する情報を掲載
    ○○○○×○○○○のめっき層を保有しているため、ワークサイズは最大○○○○×○○○○まで可能です。ただし、量産を考慮すると○○○×○○○でおよその○○○個/月の生産が可能になります。
    品質管理はISOの取得はもちろん、初品のめっき厚、硬度などの検査を行っています。
  4. 実績の紹介
    ・自動車の高回転領域のワッシャー
    ・自転車の軸受
    ・ロボットの可動部品
  5. お客様の声の掲載
    焼付きで困っているところにこのめっきについて知りました。従来のめっきでは最大10,000rpm以上にすると焼付きが発生したのですが、このめっきを使うことで最大15,000rpmまで性能を上げられるようになりました。

まとめ

開発設計者に興味をもってもらうためには、開発設計者の状況に合わせた情報を発信することが大切です。自社の技術の見せ方を一工夫するだけで、興味を持ってもらいやすくなります。

テクノポートでは技術系コンテンツマーケティングのライティングサービスもはじめましたので、技術系コンテンツの制作でお困りでしたらぜひご相談ください。

自社の技術を使った用途開発を見つける方法について

テクノポートの永井です。技術マーケティングでは「技術の用途開発」が大きなテーマとなります。既存技術の転用先や偶然できた新技術の利用先など「自社の技術がどの分野の何で活用されるのか?」について課題を抱えている企業は多いかと思います。このテーマについて過去に弊社の徳山が「自社技術の用途開発をWebマーケティングにより実現する」という記事を書いています。

今回は自社の技術を別業界(分野)へ積極的に展開し、別の用途として使ってもらう「用途開発」の方法について具体的な進め方を紹介したいと思います。

そもそも技術はなぜ必要とされるのでしょうか?

用途開発の方法を紹介する前に、前提とされる「技術の必要性」について述べたいと思います。基本的に技術は「課題を解決するための手段」として使われ、それだけで価値を生むものではありません。製品やサービスと結合することで、初めて技術に価値が生まれるものが技術になります。その技術が必要とされる一般的なケースとして、製品を改良するときがあげられます。

既存の製品は

  • 機能が低い(掃除機で例えると、吸引力が低いなど)
  • 機能が足りない(スマホで例えると、電子マネー対応していない)
  • 寿命が短い(電球で例えると、切れやすい)
  • デザイン性が悪い

など様々な課題を抱えています。この課題を解決するときに「技術が必要」となります。例えば、新しい技術を加えることで

  • 機能の向上(掃除機で例えると、吸引力が高い)
  • 機能の追加(スマホで例えると、電子マネー対応)
  • 寿命が長い(電球で例えると、LED対応)
  • デザイン性が高い(羽根のない扇風機)

など、製品に新たな価値を付けることができます。このように製品を改良したい場合に技術は必要とされることから、用途開発を考える場合も「技術と製品」をつなげて考える必要があります。

まずは自社の技術の棚卸しを行う

技術の用途開発をする前に、自社が持つ技術を棚卸し、どの業界で使われているか、機能はどのようなものか、どのような技術課題を解決できるかといったことを洗い出します。

手順としては下記のように行うと見つけやすいと思います。

1、自社の技術もしくは類似技術が使われている製品を見つける

はじめに自社の技術や類似する技術が使われている製品を見つけましょう。今の技術が使われている製品は必ずあります。そこを手がかりとして「技術が使われている理由」を見つけていきます。使用先がわからない場合は、取引先に確認するのも一つの手です。また、同じ技術が使われていれば取引のない企業の製品でもかまいません。

2.その技術が製品に使われている理由を知る

次に技術がその製品に使われている理由を知りましょう。他の技術ではなく、その技術が必要とされる理由があるはずです。例えば、

  • 製品の軽量化が可能
  • 高回転にしてもぶれない
  • 反応が早くなる
  • 耐久性を向上させられる
  • 小型化できる
  • 安く製造できる

など、様々な理由があげられます。なかなか検討がつかない場合は、取引先に確認するとスムーズかもしれません。以上により、用途開発の方向性が見えてきます。

用途開発の方法について

それでは本題の用途開発の方法を紹介します。用途開発の方法は大きく「自分で見つける場合」と「他者に見つけてもらう場合」の2つがあります。自分で見つける場合は「技術を活かせる製品を見つけること」、他者に見つけてもらう場合は「自社の技術の詳細を紹介」することがポイントになります。

用途を自分で見つける場合

自ら用途開発を行う場合は「製品の課題を見つけて、製品をレベルアップできるような技術を提案する」ことが求められます。そのため、製品の課題を見つけることが最大の目標になります。

1.同じ課題をもった別の製品を調査する

自社の技術の理由が把握できたら、同じ課題を持った別の製品を探して見ましょう。これが用途開発のきっかけになります。自社の技術が今の製品の課題を解決しているのでれば、別の製品の同様の課題を解決できる可能性は非常に高くなります。

ただ、別の製品を見つけることは容易ではありません。製品の構造や機能を知っていなければならないため、普段から情報のアンテナを伸ばし、製品ついての知識を溜め込んでいかなければなりません。

2.自社の技術が新しい製品に転用可能か調査する

最後に自社の技術がその製品の課題を解決できるかを検討します。同じ課題を抱えていても、その製品の技術レベルのほうが高い可能性もあります。例えば、自動車業界の製品を作っていて、医療製品へ転用できそうだと思っても、医療製品のほうが精度などが高い可能性があります。これでは、製品の課題を解決できないので、別の製品を調査する必要があります。

上記の手順の簡単な例を紹介します。

  1. 現在、自動車のエンジンのピストンを作っている。
  2. 技術が使われている理由は真円度と円筒度の精度が高く、摩擦抵抗を小さくできるため。
  3. 真円度と円筒度の精度が必要となる別の製品として高速回転の軸がある。
  4. もしかしたらうちの技術は高速回転の軸に使えるかもしれないので、軸の現状について調査してみよう。
  5. 材質や精度について、ほぼ同程度の技術があれば自社の加工技術が高速回転の軸の製造にも応用できることがわかった。
  6. 提案資料などを作って、高速回転設備を作っている企業に自社技術の売り込みをする。

という風に、自社の技術が使われている製品からその理由を見つけることで、用途開発ができるようになります。

用途を他者に見つけてもらう場合

他者に用途開発を行ってもらう場合は「技術をオープンにして、相手に自社技術の利用価値を見出してもらう」ことが必要になります。技術をオープンにすると、不特定多数の技術者に自社の技術を知って貰えます。すると、相手が技術の使い道を想像し、利用価値を見出してくれます。

そのためには、多くの人に技術を知ってもらい、技術の使い方を想像してもらう工夫が必要になります。

1.自社の技術の説明資料を作る

まずは自社の技術を説明するための資料を作ります。技術がどのように呼ばれているか(業界によって違う場合があるので)、どのような機能を持ち、どのような技術課題を解決できるのかを分かりやすく、他の業界の人でもわかるようにイラスト、図、グラフ、画像、活用事例などを使って技術の見える化を行ってください。

大切なことは「この技術だったらうちの製品の改良に使えるかもしれない」と相手に想像してもらえるような資料を作ることです。

2.技術を公開する

資料ができたらそれを公開しましょう。これにより多くの人に技術を見てもらうことができます。例えば、

  • ホームページに公開
  • 展示会に参加
  • 学会で発表
  • オープンイノベーションなどのポータルサイトへ登録
  • 営業時に手渡し

など、あらゆる手段を使って技術の告知を行ってください。

3.データを分析し、探索者が求めている情報を追加していく

2まで行うとかなりの確率で新しい用途の問合せが増えます。その中で探索者がどのような課題を抱えていて、なぜ自社の技術で課題を解決できそうと思ったのかを情報として集めています。ホームページの場合はアクセスデータから探索者が求める情報を拾うことができたり、展示会であれば直接話を聞くことができます。

集めた情報をもとに発信する情報の更新を行うことで、探索者の想像力が更に高まり、新しい用途に関する問合せに繋がります。

用途開発事例

用途開発を積極的に行っている企業を紹介します。

自社で用途を見つけている由紀ホールディングス様の事例です。弊社のセミナーで講演していただいたときの懇親会で、大坪社長が取り組んでいる用途開発の方法についても教えていただきましたので、その時の内容をご紹介します。セミナーレポートはこちら

大坪社長は技術の用途を見つけるために、最新の情報を集められるだけ集めているそうです。論文の調査から学会への参加、研究者との交流、大学訪問などを行い、これからの時代に必要とされる製品に自社の技術が活用できる場面を探し続けています。その結果、ワイヤー技術からは超電導ワイヤーや宇宙用ハーネスなどへの応用、超精密加工から超小型スラスタや世界最速ピストンの開発など様々な用途を見つけ、新しい分野にチャレンジされています。

次に、他者に見つけてもらう場合としてNISSHA様の事例を紹介します。NISSHA様の用途開発専用ページは弊社で制作しました。サイトはこちら

NISSHA様はフィルムディバイスに関する様々な技術をお持ちですが、製品の応用力が高すぎて、ターゲットを絞れずにいました。そこで、持っている技術情報を公開し、お客様に用途を見つけてもらう専用のWebサイトを作成しました。

ターゲットを絞らず、技術の使い方について説明やこれまでの製品事例、グラフや画像を使って既存技術の違いの説明などを行うことで、新しい業界からの問合せが増え、これまで社内で想定すら難しかった用途の開発に成功した事例です。

まとめ

技術の用途開発をすることは簡単ではありません。しかし、自社の技術を知り、用途を想像したり、技術を公開することで新しい用途を見つけることができます。用途開発をする際は、自社で用途を見つける努力をしながらも、他の方に見つけて貰えるように技術を公開することが大切だと思います。

テクノポートでは技術の用途開発のサポートも行っていますので、お気軽にご相談ください。

技術をわかりやすく相手に伝える方法について

テクノポートの永井です。

より多くの人に自社の技術を認知させて、特徴を理解してもらい、そして必要と感じてもらうためには伝えるための工夫が必要です。今回は「その技術の伝え方」についてまとめましたので、参考にしていただければと思います。

技術を伝える難しさ

技術の伝え方を紹介する前に、技術の伝えることの難しさについて共有したいと思います。

そもそも「技術を理解した」というのはどういう状態でしょうか?私は自分の立場(経営、設計、品質保証、購買など)において「その技術が使えるかどうかを判断できる状態」のことだと思います。ではなぜ相手に技術を伝え、理解してもらうことが難しいのでしょうか?その理由は大きく3つ考えられます。

1.相手の立場によって求める情報が異なる

例えば、経営者であれば技術を使って得られるベネフィットやメリットの情報を求め、設計者であれば具体的なスペックを知りたいと思っているため、伝えたい相手によって伝え方を変えないといけません。

2.相手が技術を理解するだけの基礎知識を持っていない場合がある

ほとんどの人が専門分野以外の技術については知識を持っていないため、技術を理解してもらうための道筋を立てなければなりません。

3.技術の細かな説明だけでは、技術によって得られる機能価値を想像してもらえない

相手はその技術を自社の製品に利用したときにの「機能価値」を知りたいと思っているにも関わらず、伝える側は専門用語を多用し、不必要なほどの詳細を伝えがちです。どれだけ高い技術でも、機能価値を想像できなければ、相手は聞く耳を持ってくれません。

以上のような理由で、技術を伝えることは難しくなってしまいます。だからこそ、わかりやすく伝えるためには工夫をしなければなりません。

技術をわかりやすく相手に伝えるために

ターゲットを決める

技術を伝えるときには、まずはターゲット(伝える相手)を決めましょう。ターゲットを決める時には仕事内容で分けることで「相手にどのような技術の基礎があり、どのような情報を求めているのか」を想像しやすくなります。

例えば下記の様な分け方です。

  • 同分野の開発者
  • 他分野の開発者
  • 品質管理担当者
  • 購買担当者
  • 生産技術担当者
  • 研究者
  • 一般の人

同分野の開発者であれば専門用語を多用して、自社の技術を高いレベルで伝えることができますし、他分野の開発者でれば基礎から伝える必要はありますが、大まかな説明でも理解してもらえます。

他にも、品質管理担当者であれば品質を改善するための情報、購買であればコストを削減するための情報、生産技術であれば工数を削減するための情報などを求めていることが想像できます。

伝える情報を整理する

ターゲットが決まったら次は「理解してもらいたい技術」の内容を整理します。ここでポイントになるのは、相手が求めているものは「現在の課題を解決するための情報」ということです。ターゲットによって技術の詳細を求めているのか、それとも技術によって得られるベネフィットなのかは異なるため、情報を整理する前にターゲットが抱える課題を洗い出してください。

例えば、ターゲットが抱える課題の一例として

  • 設計     :製品の小型化
  • 品質保証担当者:量産品の品質の改善
  • 購買担当者  :製造コストの削減
  • 生産技術担当者:製造工数の削減
  • 経営者    :自社のブランド力向上、販売数の拡大

などがあります。このような課題をもとに、自社の技術がターゲットに対してどのような恩恵をもたらすのかを整理してみてください。

技術の伝え方

技術を視覚化する

技術を伝える際に有効な手段の一つが技術を視覚化することです。視覚化方法は様々ありますが、

  • グラフ
  • 画像
  • 動画
  • 現物

が一般的です。

パラメータを変化させることで性能が変化する場合はグラフを、内部構造など視覚化することでわかりやすくなる場合は図を、技術を使用した事例を見せたい場合は画像や動画を使うなど、伝えたいターゲットや技術内容によって最適な方法を選んでください。

視覚化方法 向いている技術 注意点
グラフ 状況の変化において技術差が出る技術 条件を明確に示す
縦軸、横軸の単位を記載する
従来品と比較ができるようにする
どれほど効果があるのかの説明文を入れる
最高値、最低値などが物をいう技術 従来技術との差異も数値で示す。
内部構造など視覚化することでわかりやすくなる技術 図のクオリティを上げる
画像 色や表面のキレイさなどで技術差がわかる技術
肉眼では見ないものの可視化が必要な技術
画像のクオリティを上げる
画像の中に注釈など入れる
動画 動作や音などで技術差がわかる技術 短くまとめる
現物 画面では分からない触覚を感じるこで差異が分かる技術 その場で試せるように工夫する

技術を使って得られる機能価値を提案する

技術を使って何を得られるのかをこちらから具体的に提案することで、ベネフィットが伝わりやすくなります。

例えば、

  • 落としても割れないスマホを作れます。
  • 耐久年数を2倍にできます。
  • 製品の大きさを今の80%にできます。

などです。経営者や技術開発長などのスペックよりもベネフィットを重視する方に有効な手段です。

技術の根拠や実績を説明する

自社が技術を持っていることを誰が見ても理解できるように、技術の根拠を示すことも大切です。特許や論文などの第三者から評価された内容があればベストですが、取引のある企業や設備など一般的な情報でも構いません。

特に、量産技術を求めている大手企業は、相手企業が持っている技術の信憑性、品質管理能力、量産能力、不具合時の対応力などの総合的な力を見極めるために「大手企業との取引実績がある」ことを求める傾向にあります。

まとめ

技術を伝えることは思っている以上に難しいことですが、ターゲットを決め、情報を整理し、見せ方を工夫することで、伝えやすくすることは可能です。

技術を伝えるためには、試作品の製作費用、実験用のサンプル費用、資料作成に要する工数などのコストがかかります。それでも、新規顧客を開拓するためには技術をわかりやすく相手に伝えられることが必要になるため、ぜひチャレンジしてください。

技術マーケティングの手法まとめ

テクノポートの永井です。BtoCやWebサービス系のBtoBマーケティングについては書籍やセミナーなどで多く紹介されていますが、技術系のBtoBマーケティングについての情報ほとんどありません。弊社は「技術をマーケティングする」を理念に、数多くの企業の技術マーケティングの支援を行っています。その経験を基に技術系マーケティングに必要と思われる考え方や手法について紹介いたします。

  • 技術を持っているのに、伝え方がわからない。
  • 自社の技術を使ってくれる企業を探している。
  • 自社の技術を使って、新しい製品を生み出してほしい。

など、技術を売り込みたいと思った方は参考にしてください。

技術マーケティングとは

弊社が考える「技術マーケティング」の目的は、「保有技術を、既に使用されている領域ではなく、新しい領域へ用途展開することで、競合企業を出し抜き、技術探索者であるメーカーに技術を高く買ってもらうこと」だと考えています。

新しい技術を開発し続けることはもちろん大切ですが、コストがかかってしまいますし、主戦場としている市場自体が縮小している場合、新たな技術を開発しても投資効果が低くなってしまいます。それに対して、既存の技術を新たな分野へ売り込む手法であれば、分野によっては既存の市場とは比較にならないほどの単価で技術を買ってくれることもありますし、成長性の高い市場への参入機会にも繋がります。

技術マーケティングにおける用途開発の重要性

よって、弊社では技術の用途開発を行い、技術をこれまで以上に高い価格で買ってもらうことを目的とする「技術マーケティング」の推進を様々な技術系企業に挑戦していただきたいと考えています。

自社技術の用途開発を提案するために準備すること

自社がどのような技術を持っているのか整理する

まずは自社がどのような技術を持っているのかを把握する必要があります。自社の保有技術を網羅的に整理し、他者にも理解できる表現にすることで、自社の技術についての理解度が増します。

  • そもそも技術とは何か?
  • 網羅的に洗い出すにはどうすれば良いかのか?
  • 他者にもわかりやすく理解してもらう方法は?

などを把握することが必要となってきます。

技術をわかりやすく相手に伝える

自社の技術を知ったとしても、伝える努力をしなければ相手に理解してもらえません。「技術を伝える」ことは思っている以上に難しいものです。どれだけ自社の技術がすごいと言っても、別の業界の人には理解してもらえないケースがほとんどです。例えば、電子回路の設計者に機械加工の精度の話をしても伝わりづらいですし、機械加工の人に基盤設計の話をしても伝わりません。

だからこそ、技術者は他者にわかるように技術を伝える努力をしなければなりません。技術の伝え方には様々あります。

  • グラフ
  • 画像
  • 実際のもの

技術を分かりやすく伝える手法については、下記記事をご参照ください。

開発用途を想定する

技術の用途開発は想像以上に難しく、技術を提示して待っているだけではなかなか成果につながりません。もちろん技術を求めているメーカーが見つけてくれる場合もありますが、時間がかかってしまいます。有効な手段としては「こちらから技術の用途開発を想定して提案する」ことです。

例えば、「自社の技術を使えば、既存の製品はこれくらいコンパクトになる」という想定をします。たとえ、その想定が間違っていたとしても、先方の技術者と直接話せる機会を得ることができます。

技術の用途を想定するための手法については下記記事をご参照ください。

自社技術を伝えるためのWebマーケティングについて

技術をより多くの人に広めるコンテンツマーケティングの手法

自社の技術を知り、伝え方の準備し、開発用途の想定ができたら、次は技術を発信する必要があります。技術を知ってもらう場所としては、TVCM、雑誌広告、学会の発表、直接会っての打ち合わせなどの方法もありますが、今回はWebを使った方法について説明します。

Webを使っての効果的な方法として「コンテンツマーケティング」があります。コンテンツマーケティングでは、技術をあらゆる角度から見直し、技術のスペックなどといった情報だけではなく、想定される利用用途や、技術が持つ機能的な情報などを多くWebコンテンツとして発信し、様々な分野の技術者に見てもらいましょうという考え方です。ただし、BotBの場合は一般的なアクセスを稼ぐだけのコンテンツマーケティングではなく、技術を知ってもらうための工夫が必要になります。

コンテンツマーケティングの手法に関しては下記記事に手法がまとまっていますので、ご参照ください。

技術者に興味を持ってもらうためのコンテンツ作成方法

メーカーの設計者は「すぐに使える技術」を求めています。そのために、研究レベルではなく、開発レベルの技術を事例など具体的な例を上げて伝える方法が効果的です。

事例といっても、具体的なものを見せるだけではなく、性能面の比較も必要になります。例えば、工業メッキを売り込みたい場合は、画像を見せてもあまり意味がなく、グラフや表を多用して「数値」で技術を見せる必要があります。

そして何よりターゲットとする技術者のレベルに応じた技術文書を書くスキルが必要不可欠です。技術者に対し、効果的な技術コンテンツを作成する「技術ライディング」の手法については、下記記事にまとめてありますので、ご参照ください。

技術者がマーケティングに参加することで、自社のレベルはぐんと上がる

技術をマーケティングするためには、技術者の協力は必須になる

一般的にマーケティングはマーケティング部門や営業部門の仕事だと思われていますが、BtoBのビジネスを行っている企業、特に技術系企業の場合は技術者もマーケティングに参加したほうが良いと考えています。

技術者は技術についての詳細を知っていますし、顧客が求めている情報に対して技術的な回答をすることができるからです。技術者がマーケティングに参加することで、技術マーケティングのレベルがぐんと上がり、開発用途などの発想も多岐にわたるようになります。ただ、技術者の場合、話が技術だけに進みがちになるので、顧客に近い立場にいる人(営業やマーケティング部門)の視点も加えることは大切です。

技術者をマーケティング活動に参画させるメリットに関してまとめた記事がございますので、こちらもご参照ください。

技術マーケティングの手法についてご理解いただけましたでしょうか?弊社では数多くの技術系企業の技術マーケティングを支援した実績がございます。技術マーケティングでお困りの方はお気軽にご相談ください。

【セミナーレポート】由紀ホールディングス 大坪社長の講演

こんにちは、テクノポートの永井です。2019年10月24日(木)に「第6回 TECHNO-PORT TALK NIGHT」を開催しました。

今回は由紀ホールディングス株式会社の大坪社長にご講演いただきました。由紀ホールディングス株式会社:http://yuki-holdings.jp/

大坪社長は由紀精密の三代目として事業を継承し、どん底を経験した後に企業を急成長させています。現在は由紀ホールディングスを立ち上げ、技術ベースのM&Aを行いながら、さらなる成長を目指しています。2018年にはForbes主催のスモールジャイアンツアワード7社にも選定され、大坪社長の経営姿勢は各業界から注目を浴びています。

そんな大坪社長に

  1. 事業継承の話
  2. ホールディングスの話

をしていただきました。講演の後半では3代目若手後継者3名から様々な質問も行っていただき、学びのある講演になったと思います。

1、どん底から這い上がるために、技術の見せ方を工夫した

由紀精密の創業は家族経営のネジ屋さんでした。テレホンカードのカードリーダ用のシャフトで売上を拡大するも、時代とともに受注数は減り続けました。

別の企業で働いていた大坪社長も実家の危機ということで、由紀精密に入社し家業を手伝うことに。製造の受注が少ないなか、大坪社長が前職で行っていた設計技術を生かした開発部を立ち上げました。開発部は設計から加工、検査まで一貫して製造できる体制とし、仕事の幅を広げることで生産効率が上がりました。

さらに、体制を整えだけではなく「自社の強みを生かす」ために、お客様にアンケートをとったそうです。お客様からは「由紀精密の精度は良い」という意見を多くいただいき、その強みを生かすために航空産業への参入に挑戦します。展示会で人に見てもらうためにはインパクトが必要になります。大坪社長は社員と一緒に3DCADを使いながら「技術にインパンクを出すためにはどうすればよいか」を検討し続けました。その中から画像にあるように、直径12mmのインコネルに複雑な加工を行った製品が生まれました。

展示会場の配置は偶然にも後ろが三菱重工で、MRJ(現:スペースジェット)の展示を行っていたため、由紀精密も航空機の部品を作っていると勘違いされるという幸運も味方し、展示した製品が宇宙機関のエンジニアの目に留まることに。それが問い合わせに繋がり、見事航空機産業への参入を成功させました。今でははやぶさ2の部品や、こうのとりの小型回収カプセルの共同開発をJAXAと行えるレベルまで成長を遂げています。

自社の強みを知り、その強みを生かせる業界を見つけ、そして強みを視覚的に伝えられるように工夫した結果、成功に至った素晴らしい例だと思います。

由紀精密は2017年には宇宙産業を支える町工場として、皇太子殿下(現・天皇陛下)が視察に来られました。また、2018年にはForbes主催のスモールジャイアンツアワード7社に選出されるほど素晴らしい企業に成長しています。

由紀精密のニュースページ:http://www.yukiseimitsu.co.jp/170308/

2、ものづくりで世界を幸せに。大坪社長がホールディングスを作る理由

日本には世界に通用する素晴らしい技術があります。そんな日本の技術を融合させることで、温暖化や水不足、科学の実験装置など世界の大きな問題を解決できる可能性は十分にありますが、人口が減少する国内環境の中でそれは難しい状況です。

技術の融合を促していくには「技術を発展させてながら継承する」ことが必要になりますが、そのためには、研究開発や海外進出における様々なノウハウが必要不可欠です。そのノウハウを持っていた由紀精密は、技術のある企業と共有するためにホールディングスを立ち上げ、1社では難しかった「技術を発展させてながら継承する」ことを可能にしました。

大坪社長がM&Aのときに考えるのは「技術のみ」です。企業が保有している技術を見て、その技術を使った未来が想像できるか否かがM&Aをする基準の一つとしているそうです。例えば、ワイヤー技術なら超電導ワイヤーや宇宙用ハーネスなど、超精密加工なら超小型スラスタや世界最速ピストンの開発などの応用技術が見えてきます。

大坪社長はそういった未来を想像するために、様々な学会に所属し、論文ベースで新しい技術情報を仕入れることに余念がありません。だからこそ、数十年先をみた技術を軸としたM&Aができているのです。

由紀ホールディングはあくまでグループ企業の足りないところを補填するためのブランドで、光ってほしいのは所属企業、ものづくり業界のLVMH(ルイヴィトンモエヘネシー)モデルを目指しています。例えば、LVMHグループの中には、ブルガリやタグホイヤー、ドンペリなど様々なブランドがありますが、ブルガリと聞いてLVMHを想像する人がいないように、あくまでも所属企業が光ってくれることが大切だと大坪社長はおっしゃっていました。由紀ホールディングスは2017年に設立し、技術をベースにM&Aを行う珍しい企業です。技術を基準に選んだM&Aが成功するかどうか、今後の由紀ホールディングスの行方が楽しみです!

3、3代目若手後継者3名からの質問と回答

3代目若手後継者である

  • 株式会社栗原精機 栗原 匠さん(機械加工)
  • 株式会社石井精工 石井 洋平さん(ゴムの金型)
  • 株式会社佐藤製作所 佐藤 修哉さん(ロウ付け)

に質問を頂きました。

株式会社栗原精機 栗原 匠さん

Q:1社依存の量産体制から開発へのシフトはどのように切り替えを行ったんでしょうか?弊社も開発を行いたいけれど、なかなかできない状況です。

A:由紀精密の試作開発は実は仕事の一部なので、社内製品を自社のコストとしてやっているのではなく、お金を頂いての開発を行っています。というのも切削加工だけではぜんぜん売上が伸ばせなかったんですね。私は機械設計を自分でもやっていたので、機械設計の力でなんとか売上を立てるために「設計を仕事として」受注し、開発の営業を伸ばしていきました。設計したもので、切削加工が必要なものもあるので、切削加工の分野も合わせて伸びていった形です。なので、順調にシフトさせていったと言うよりは、やらざるを得ない環境だったということです(笑)。

株式会社石井精工 石井 洋平さん

Q:これまで社長のトップダウンで行ってきたのですが、人数が増えると社内の把握が難しくトップダウンではうまく回らなくなってきました。今後はみんなで考えられる企業にして行きたいと思いっています。
どのようにしたらうまくいくでしょうか。

A:私の場合は権限を渡しています。事業ごとに部長がいて、ほぼ全て任せています。私は機械に向かっている方が好きなので。
実際には私も試行錯誤中です。人事(HR)担当を入れたり、1on1を取り入れたりと試行錯誤しながら、考えられる社員を育てて行きたいと思っています。

株式会社佐藤製作所 佐藤 修哉さん

Q:いろいろなことをやっていますが、そのエネルギーや情熱どこからくるのでしょうか?

A:私の場合は、何もしないと本当に潰れる環境だったのが大きいです。せざるを得なかったという言い方が正しいですね。
ただ、私自身もの作りが好きで、おもしろい技術をもっている人はリスペクトしていますし、そういう人に出会うとエネルギーが湧いてきます。

Q:ビジョンが明確になっている企業はすごくいいと思いますが、やはり従業員との温度差はあると思っています。そこのギャップはどのように埋めていますか?

A:それは私も聞きたいですね(笑)。私は 完全に従業員とのギャップを埋めることは目指さなくて良いと思っています。休みや収入、仕事内容などいろいろなモチベーションで仕事をする人がいるので、その人たちを肯定しながらも、伝える努力は怠らないようにしています。できるだけ時間を使って自分の思いを伝えいます。そうするとだんだんベクトルが合ってくると思います。

まとめ

技術力の高い企業を集めた由紀ホールディングスが成長していくことで、近い未来、世界の大きな問題を解決するための糸口が見えてくるかも知れません。由紀ホールディングスはLVMHグループをモデルとしていますが、今後は由紀ホールディングスをモデルとした様々企業がでてくるでしょう。

技術ベースの大坪社長の考え方は日本の製造業の支えになると思います!

過去の講演者
第1回:株式会社吉原精工 吉原博会長
第2回:株式会社レボコミュニティ 千野社長
第3回:HILLTOP株式会社 山本副社長
第4回:株式会社浜野製作所 浜野社長
第5回:株式会社キャステム 戸田社長

どんなページを作ればいいか。漏れの無いサイト構成図の作り方

テクノポートの永井です。

弊社徳山の前回のブログにて「Webサイトの各ページの役割分担」について紹介しました。簡単に振り返ると、

  1. アクセスを獲得するページ(ランディングページ)の設定
  2. ユーザを口説くページ(訴求ページ)の必要性
  3. 問合せを獲得するためのページ(クロージングページ)の工夫

を考慮したサイト構成を考えることで、集客力の高いWebサイトを作成できる可能性が高まるというものでした。詳しくはこちら

今回はWebサイト全体の設計図となる「サイト構成図」について解説します。サイト構成図を作ることで、Webサイト制作に必要な項目が明確になるため、Webサイトを作る際にはぜひ参考にしてみてください。

1.サイト構成図とは

サイト構成図は各ページがどのように配置されているのかをわかりやすく表現した図になります。書き方はいろいろありますが、まずは弊社のサイト構成図を参考にお見せします。

サイト構成図を作ることで、Webサイトの全体像が想像できるようになります。ここで簡単にWebサイト作りの手順について説明します。

  1. 最初に漏れの無いように必要なページの洗い出しを行います。
  2. 訴求ページ、ランディングやクロージングなどの各ページの役割を設定し、導線を想定します。詳細はこちら
  3. サイト構成図を作成します。
  4. ワイヤー(線だけの配置図で、製造業でいう図面)を作り、ボタンなどの配置について検討します。
  5. デザインをして、個別ページを作ります。

以上の手順で行います。ワイヤーは聞き慣れない言葉かと思いますので、弊社のトップページのワイヤーを参考にお見せします。

以上のように、サイト構成図を作ることで、Webサイトの全体が把握でき、目的が明確になります。

2.サイト構成図を作る意味について

サイト構成図を作ることで、

  • Webサイトで伝えたい情報が漏れなく掲載できているか
  • 訴求ページがユーザーの目に止まりやすい位置に配置できているか
  • ユーザーがクロージングページに迷いなくたどり着けるか

といった内容の整理が簡単にできるようになります。さらに、サイト構成図はトップページのワイヤーを作るための素材にもなるため、ユーザーが欲しい情報にたどり着きやすい設計になっているかの確認にも役に立ちます。また、サイト構成図があると社内で共有する際に関係者が理解しやすいことや、運用する際に管理しやすいことなど様々なメリットがあります。

3.サイト構成図の作り方

それでは実際にサイト構成図の作り方をご紹介します。

手順1.トップページを頂点として、メインメニューとなる項目を配置する

まずはメインメニューに何を配置するかを検討します。メインメニューは最もユーザーの目に触れる項目ですので、

  • 訴求ページ
  • クロージングページ
  • 会社概要
  • お問い合わせ

など、ユーザーがよく利用すると思われる項目を入れてください。また、メインメニューは見やすさを考慮して、最大でも9項目程度に収めてください。

手順2.メインメニューの下層となるサブメニューを配置する

メインメニューが決まったら次は第二下層となるサブメニューを配置してください。サブメニューはWebサイトに初めから表示されないことが多く、メインメニューを押したり、マウスオーバーしたりすると出てくるものになります。そのため、

加工技術 ← メインメニュー
―大物加工 ← サブメニュー
―微細加工 ← サブメニュー
―難削材加工 ← サブメニュー

のように、メインメニューと親子関係になる様なメニューを配置してください。こうすることで、ユーザーが迷うことなく情報にたどり着けるようになります。

手順3.サイト構成図を見直す

最後にWebサイト構成図を見直してください。コンテンツに漏れがないか、ユーザーが迷いなく情報にたどり着けるようにメインメニューとサブメニューの関係が作れているかなど、Webサイトが適切に設計されているかの確認をします。

4.サイト構成図の注意点

サイト構成図を作るときの注意点をお伝えします。

4−1.細かくなりすぎないように注意する。

サイト構成図を作り始めるといろいろと盛り込みたくなり、細かくなりすぎる場合があります。例えば、材質ごとにサブメニューを作ったり、自社の取り組みについて細かく書きたくなる場合があります。細かくすることも必要な場合はありますが、細かすぎるとかえって見づらくなるため、Webサイト構成図を作った後は第三者に見てもらうことをお勧めします。

4−2.グループを作ってわかりやすくする。

サイト構成図はWebサイトの抜け漏れ防止以外にも、ユーザーがわかりやすい構成かどうかを確認する役割もあります。そのため、必要な情報が見つけやすいようにグループを作り、メインニューとサブメニューに分けてください。

4−3.わかりやすければ重複しても大丈夫です。

メニューが重複すると閲覧者が混乱する場合もありますが、わかりやすければ重複しても大丈夫です。例えば、設備紹介をメインメニューにして、会社概要の第二下層にも設備紹介を持ってきても問題はありません。

まとめ

サイト構成図を作ることで漏れの無いサイト構成を作ることができ、さらにユーザーが見やすい構成も作りやすくなります。闇雲にWebサイトを作っていくのではなく、全体像を把握するためにもぜひ構成図を作ってみてください。

例え不格好でも、とりあえずでもホームページを作っておいた方がいい理由

こんにちは、テクノポートの永井です。

すでにホームページをお持ちの企業は多いと思いますが、未だ持っていない企業もいらっしゃいます。もちろんホームページを作るためには費用や手間がかかりますし、既存のお客様としか仕事をしていなければホームページは不要に思われがちです。ただ、どのようなホームページでも良いので、とりあえずホームページを持つことをおすすめしています。

今回はホームページを持つことのメリットについてお伝えします。

1.最大のメリットは情報を伝えやすいこと

自社が何をしている企業なのかを相手に伝える手段としてホームページは最適です。自社のことを伝える方法としてパンフレットもありますが、パンフレットは相手に直接渡さなければなりませんし、ページ数が決まっているため伝える情報量にも限界があります。その点、ホームページはGoogleやYahooなどの検索サイトで自社名での検索から訪問してくれれば誰でも見ることができ、さらにページ数に制限がないため多くの情報が掲載可能です。

どのような企業にもお客様は必ず存在します。お客様に自社の設備情報やISOについて知ってもらうだけでもホームページを作るメリットはありますし、住所や連絡先を即座に知りたいと思ったときにとても便利です。ホームページのない企業はそれだけで「不親切」「不透明」な企業と思われる可能性があるため、持たないことのデメリットは計り知れません。

2.企業としての信用が上がる

ホームページに情報を掲載すると自社を知らない企業から正当な評価を得ることができます。例えば、取引先や銀行名、社員数、資本金、所在地などが掲載されているだけでも企業としての信用力が上がります。

ホームページがない企業とホームページの取引先に一部情報の大手企業の名前が入っている企業では、他人からの評価は全く異なります。大手と取引をできる技術力があるにも関わらず、ホームページがなく、その情報を発信していない場合、技術力が全くない企業に見られてしまう可能性もあります。自社をよく見せる必要はありませんが、不当に下に評価される必要もありません。

情報は後からでも追加できるので、まずは会社概要だけでも掲載してみてください。

3.人が紹介しやすくなる

誰かが製造先を探しているときに、ホームページのある企業は紹介しようと思いますが、ホームページのない企業は紹介されにくい傾向にあったり、もしくは紹介されたとしても連絡がされにくい傾向にあったりします。探索者は情報を仕入れてから仕事を発注したいと考えていますが、ホームページのない企業からはそもそも情報を仕入れられません。そのため、取引先から紹介してもらったとしても検討から外れるケースがあります。

少なくともホームページがあれば、Webからの集客ができなかったとしても新しい仕事につながる可能性も増えますので、積極的に新規開拓を行っていない企業でも作ることをおすすめしています。

4.採用に有効に使える

様々な情報源からの情報を活用して行われる昨今の採用市場ですが、ホームページのないということで志望の動機が下がり、応募を見送るということは十分にあり得る話です。もちろん社内からの紹介であればいると思いますが、全く知らない人からの応募は見込めません。

これも3の紹介と同じで、情報を公開している企業が多い中、わざわざ非公開の企業を選ぶ必要ないからです。
最近は採用難が続いているため、一人採用するだけでも大変な労力がかかります。せっかく労力をかけたとしても自社のホームページがないだけで、機会を損失してしまっては意味がありません。

まとめ

ホームページは自社の情報を伝えるための最適な手段です。いつでも、どこでも検索できる時代だからこそ自社の情報を発信していくメリットが増えてきました。新規顧客も採用も全く必要ないし、自社の存在すら知ってもらう必要はないというのであればホームページを持つ必要はないかもしれませんが、上記の様に、会社概要だけの1ページだけでも大丈夫ですのでホームページを作ることをおすすめしています。

ホームページをフル活用して新規を開拓したいとお考えであれば、一度弊社にご相談ください。貴社の強みを発見し、わかりやすく伝える方法を一緒に検討いたします。

SEOに強いって本当?ワードプレスを使ったホームページ制作

こんにちは、テクノポートの永井です。最近、弊社ではWordPress(ワードプレス)を利用してWebサイトを作ることがほとんどになってきました。その大きな理由としては以下が挙げられます。

  • 感覚的に使用できる
  • さまざまな機能を簡単に追加できる(プラグイン)
  • SEOに強い

1と2は実際に操作すればわかりますが、3について疑問に思っている人が多いのではないでしょうか。そこで、今回はワードプレスがSEOに強いと言われている理由について深堀りし、ぜひみなさんにも実行していただければと思います。

そもそもSEO対策とはなんでしょうか?

SEOは検索エンジンの最適化を行う“Search Engine Optimization” の略語です。検索エンジンはGoogle、Yahoo、Bingのように何かを検索するときに使うサービスです。最適化とは検索エンジンに自社のサイトをきちんと理解してもらうことを言います。

そして、SEO対策は検索エンジンが出す検索結果の上位に自社のサイトを表示させることです。表示順位が上がることで自社サイトをクリックしてもらいやすくなり、そこから問い合わせが増えることで結果として売上が上がるようになります。だからこそ、各社がSEO対策に力を入れているのです。

SEO対策って具体的に何をすることなんでしょうか?

具体的には、検索エンジンがどのようなページを上位に表示させるかを知った上で、自社のサイトが狙ったキーワードで上位に表示されるようページを作り込みます。

Googleは「ユーザー(検索者)が求めているコンテンツを上位に表示する」という考えがあります。基本的にはユーザーの目線に立ったコンテンツ(ページの内容)であるかどうかが最も重要になりますが、それだけでは上位に表示されません。例えば、ページの内容はもちろん、ページタイトル、ディスクリプション、見出しなどのテクニック的な部分まで幅広い内部対策が必要になります。

本来そういったテクニック面にはHTMLなどの言語知識が必要となってきますが、ワードプレスならそれらを誰でも簡単に設定できるようになっています。直接タグを書き込むという煩雑な作業も必要ありません。

SEO対策の漏れを最小限にするのがワードプレス

ディスクリプションの設定、タイトルタグ、見出しタグの設定と、上位表示するために必須なSEO対策はさまざまです。これらを漏れなく全てのページに設定しなければなりませんが、作業に時間がかかってしまいます。ひとつでも漏れがあると、検索順位に影響が出るかもしれません。

ワードプレスはそのような設定の漏れを最小限に留めてくれます。各種設定やプラグインをインストールして管理するだけでSEO対策が可能です。

見出しタグや画像設定を容易に

見出しタグは、ページの構造を整理し、コンテンツの内容を検索エンジンやユーザーに伝える要素として重要です。こうしたユーザー理解への配慮がSEO効果につながります。
ワードプレスは自分で見出しタグを記入する必要がなく、下記の画像のように文字を選択→見出し選択で自動的にタグ付けが可能です。

ワードプレス 見出し入力画面

また、画像に関しての細かい設定もボタン1つでできます。

画像挿入後、上記のような画面で調整できます。
代替テキストを設置することで、ネットの接続が悪く画像が読み込めなかった際にも「製品A(の写真)」「○○加工の様子」などと代わりに文字を表示させることが可能です。ユーザーの内容理解につながるだけではなく、検索エンジンが画像の情報を読み込む手助けとなり、画像検索からも自社サイトへの流入が狙えます。

また、画像のサイズもワードプレス上で自由に調整可能です。ページ内の画像が大きすぎる場合、読み込むスピードが遅くなり、画像が完全に表示される前にページから離脱される可能性があります。ページ表示の速度も、SEO対策をする中で重要な要素であることを覚えておきましょう。

さらにプラグインで各種対策も漏れなく

ワードプレスにはテクニック面のSEO対策を自動で行ってくれるツール(プラグイン)があります。拡張機能として必要なプラグインを各自インストールし、用いるという形です。

例えば、SEO対策に役立つプラグインとして人気な「All in One SEO Pack」をインストールすれば、下記のように決められた枠に情報を入力していくだけでSEO対策の基本となるタイトルやディスクリプションなどの設定が完了します。

All in One SEO Pack 設定画面

設定するのに適切な文字数が記載されていたり、検索時にどのように表示されるかが一目で表示されたりなど、初心者にも非常に分かりやすい仕組みになっています。

All in One SEO Packは他にも、SEO対策に必要な細かな設定が可能です。

  • XMLサイトマップの生成:サイト全体の情報(更新時期、カテゴリー、URLなど)が含まれたXML形式のファイルを生成できます。これをGoogle Search Consoleに登録することで自社のサイト情報を検索エンジンにより効率的に読み込んでもらえるようになります。
  • 重複コンテンツのチェック:サイト内に同様のコンテンツがある場合、Googleからの評価が下がってしまう可能性があります。
  • noindex設定:重複している、あるいは質が低いコンテンツなどを検索時に表示させないことで、悪い評価を受けるのを回避するものです。
  • ソーシャルメディア設定:TwitterやFacebookなどSNSでシェアをするときに、説明文や画像をどのように表示させるか設定するものです。適切に拡散され、注目が集まれば間接的なSEO効果が期待できます。

また、プラグインを利用することで、SEO対策の見える化が可能になり、漏れのない対策ができます。
他にもSEO対策ができるさまざまなプラグインがありますので、一度ぜひ調べてみてください。

スマートフォンへの対応が簡単

ワードプレスのテーマにはスマートフォンで閲覧した場合に、文字の大きさや全体のレイアウトを自動で調整してくれるレスポンシブ対応のものがあります。スマートフォンに対応していないWebサイトは、スマートフォンで検索したときに上位に表示されにくい傾向にあります。

そのため、スマートフォンに対応してくれるワードプレスのテーマを使うことで、PC版、スマホ版の両方でSEO対策が可能です。

製造業系のWebサイトであれば、依然としてPCからの閲覧がメインになると思いますが、それでもスマホで情報収集する人は増えてきています。また、自社アピールとしてSNSを活用されている企業は、スマホでのSEO対策が重要です。SNSがスマートフォンから気軽に閲覧されやすい特徴があることから、そこからのアクセスにも備えて両方の表示に対応したサイト作りをおすすめします。

まとめ

ワードプレスがSEO対策をしやすい理由について解説しました。自社サイトへのアクセス数向上のためSEO対策は必須ですので、ぜひワードプレスをご検討ください。
また、ワードプレスにはデザインだけでなくSEOに関しての対策も考えたさまざまなテンプレートが用意されています。弊社でも「製造業専用のテンプレート」を販売していますので、お気軽にお問い合わせください。

【製造業向け】ワードプレスのオススメ有料テンプレート5選

こんにちはテクノポートの永井です。今回はホームページを簡単に作るためのwordpress(ワードプレス)のテンプレートをご紹介します。

昔はメモ帳などのテキスト編集ソフトで一文字ずつコードを書く手法が主流でしたが、近年ではより簡単にできるようにワードプレスというブラウザ上で動くシステムを利用することが多くなりました。

ワードプレスの良さは、

  1. 視覚的に編集ができること(ワード感覚)
  2. 様々な機能を簡単に付け加えられること
  3. 多くのテンプレートが存在すること

があげられます。デメリットとしては、

  1. デザインが限られる(専門的な知識が必要になる)
  2. システムの更新によるエラーが発生する場合がある
  3. 使い方が独特なので、慣れるまでに時間がかかる

などがありますが、それでもメリット部分が大きいので、ワードプレスを使う例は増えています。

ワードプレスを簡単に使うためには、テンプレートを導入することです。テンプレートには有料版と無料版があり、有料版のほうがデザイン性、機能性に優れています。(有料テンプレートの費用はだいたい1万円〜5万円です)

ただし、有料テンプレートは各社がいろいろと出しているため、どのテンプレートを選べばよいのか迷うところです。

今回は製造業のホームページ制作にオススメのテンプレートを5つ紹介します。

1.TCDのNANO

TCDが企業向けに開発したテンプレートです。

デモページ:http://tcdwp.fun/tcd065/
価格:34,800円(税込)(2019年6月27日)

誰が見てもわかりやすい配置とデザイン性が特徴的です。メニューに写真が掲載できるため、ユーザーにとっても使いやすいように設計されています。シンプルでわかりやすく、強みを打ち出したいという方にオススメです。

2.TCDのORION

Youtubeを画面に入れ込むことができるテンプレートです。

デモページ:http://tcdwp.net/tcd037/
価格:12,980円(税込)(2019年6月27日)

ホームページで大切と言われているファーストビューに徹底的にこだわったテンプレートで、画像を多く使用できるように設計されています。画像の綺麗さがそのままホームページの綺麗さになるような設計ですので、文字ではなく画像を使って訴求したいという方におすすめです。

3.レスポンシブWordPressテーマ No.266[ミニマルグレー]


シンプルを追求したテンプレートです。

デモページ:http://demo-wp.net/responsive_266/
価格:4,980円(税込)(2019年6月27日)

シンプル追求しながらもデザイン性のある設計になっています。BtoBの場合はおしゃれなページよりも、欲しい情報への行きやすさと情報が正確に掲載されていることが重視されます。本当にシンプルにしたいという方にオススメです。

4.isotypeのMONOMANIA

スクロール時に少し動きをつけることで、閲覧者の注目を集められるテンプレートです。

デモページ:http://demo-isotype.blue/monomania/
価格:27,000円(税込)(2019年6月27日)

スクロールごとに文字や画像が動きながら入ってくるようになっているため、全体を見てもらいやすいようになっています。また、コンテンツごとに背景色を変えることで、見やすさも兼ね揃えたテンプレートになっています。画像を大きく使うデザインですので、特徴ある技術をアピールしたい場合などに向いています。

5.テクノポートのTP-Basic

最後に弊社が製造業向けに開発したテンプレートを紹介します。

デモページ:http://wpdemo.techport.co.jp/
価格:9,720円(税込)(2019年6月27日)
詳細:https://techport.co.jp/tpbasic/

製造業のホームページに必要だと思われる要素をデザインの中にすべて詰め込み、「設備一覧」「事例」については専用の入力システムを用意しています。デザインはシンプルでわかりやすいように設計し、企業の強みをアピールしやすいものになっています。

まとめ

ホームページのデザインについては好みの部分も多いと思いますので、ご紹介したテンプレートから選ぶのもいいですし、他のテンプレートを使うのも良いと思います。

テンプレートを選ぶ際には

  • 閲覧者が欲しい情報にたどり着きやすいか
  • 質の高い情報を掲載できるようになっているか

に気をつけて選んだほうが良いでしょう。特に、テンプレートを使うとトップページの自由度は低くなりますので気をつけてください。

【セミナーレポート】キャステム 戸田社長の講演


(左:株式会社キャステム 戸田社長、右:株式会社浜野製作所 浜野社長)

こんにちは、テクノポートの永井です。2019年5月29日(水)に第5回 TECHNO-PORT TALK NIGHTを開催しました。今回の株式会社キャステムの戸田社長にご講演いただきました。
株式会社キャステム:http://www.castem.co.jp/

株式会社キャステムはロストワックスとメタルインジェクションを得意とし、グループの従業員1500名以上、アメリカを始めとして海外に4拠点から更に拡大をしている、日本でもっとも勢いのある製造業の1社です。戸田社長は日本紙ヒコーキ協会会長の肩書きも持っており、紙飛行機の室内滞空時間のギネス記録(29.2秒 )をお持ちのとんでもない人です。


(右がギネスをとった紙飛行機と同じモデルの紙飛行機)

今では大活躍中の戸田社長ですが、はじめのうちは苦労の連続だったそうです。今回のセミナーでは過去の経験、今の活動、そしてと戸田社長の考え方をお話いただきました。

1.めげずに何度も何度も来るやつは可愛い!

現在では株式会社キャステムの主力技術であるメタルインジェクション(MIM)ですが、導入する際は日本に技術を持っている企業は少なく、技術を使用するためにはアメリカに2億円のライセンスを支払わなければならない環境でした。しかし、そんな費用は払えません。そこで戸田社長はMIMを研究してる大学の教授に教えを求めにいきました。大学の教授は大手企業と共同研究をしているため、ノウハウを教えることはできないと、戸田社長を一蹴します。普通なら諦めるところですが、戸田社長は諦めません。

戸田社長:「教えてください。」
教授:「いえ、できません。」

戸田社長:「そこをなんとか教えてください。」
教授:「いえ、できません。」

戸田社長:「どうしても教えてほしいんです。会社が大変なんです。」
教授:「いえ、できません。」

戸田社長:「わかりました。なら、ヒント!ヒントを教えください。」
教授:「ヒントも教えられません」

戸田社長:「一つでいいんです。一つだけヒントを教えてください。一つだけ!」
教授:「・・・。わかりました。なら一つだけですよ。ヒント一つだけですよ!」

戸田社長:「ありがとうございます!」

そして、会社に帰って、もらったヒントを基に試行錯誤してみますが、MIMはうまくできませんでした。またもや戸田社長は教授に会いに行きます。

戸田社長:「頂いてヒントでやってみたのですが、できませんでした。」
教授:「そうですか。残念ですね。ではっ。」

戸田社長:「もう一つだけ!もう一つだけヒントをください!!」
教授:「いえ、この前教えたじゃないですか。」

戸田社長:「でもできなかったんで、もう一つヒントをください!」
教授:「わかりました。では、もう一つだけですよ!」

戸田社長:「ありがとうございます!」

そして、会社に帰って、もらったヒントを基に試行錯誤してみますが、MIMはうまくできませんでした。またもや戸田社長は教授に会いに行きます。ということを何度か繰り返し、技術を自分のものにしたそうです。三顧の礼ではありませんが、何度も何度もくじけずに挑んで来る人に人は弱いということを教えていただきました。そんな戸田社長自身も「めげずに何度も何度も来るやつは可愛い!」とおっしゃっていました。

2.インパクトを与え、記憶に残ってもらえることが大切

「1枚の名刺に20円以上掛けていることころは絶対に成功しない。」成功した経営者がそのように言っているのを聞いた戸田社長は「それならとことん費用を掛けてやる!」と1枚1000円の名刺を作ったそうです。名刺にミニチュア工具を付けて、さらに開いたら飛行機が飛び出るようなものを作りました。

  1. 大手企業の担当と名刺交換をする
  2. 担当が会社に帰って、みんなに自慢して見せる
  3. キーマンとなる上司がその名刺を欲しくなる
  4. でも、担当からはもらえない
  5. 名刺交換が目的でキーマンとなる上司と直接会うことができる

という流れで、多くの企業のキーマンと出会えたそうです。自社の技術力、アイディア力の詰まった名刺に、1000円というコストをかけてインパクトを与えることで、トップ営業につなげるセンスは真似のできるものではありません。

3.何事にも真剣に取り組む姿勢を社員に見せ続ける

戸田社長の強さは強靭なまでの本気度にあります。何かを攻めるときはすべての人脈を駆使しして、どうすればターゲットの人にうまく会えるのか、どうすればその人の心を動かせるのかということを本気で考え、本気で実行し、目的を達成する力があります。

あるブランドとの取引をするためにフランスに行ったときに、現地でたまたまそのブランドに詳しいおばちゃんと出会い、なんとその場で即採用。そしてそのままブランド本体との会議に出席させ、相手の心を掴んだそうです。(同行した社員には止められたそうですが笑)

また、飛行機のギネス記録に挑戦している最中は、新幹線の中でも飛行機を飛ばす訓練をし続けていたそうです。

そのように、何かを達成するために人の目を気にするのではなく、何が本質か、何が必要かを考えて、行動する。そして、その姿勢が「社員を変え、風土を変え、会社に力を与える」ということを教えていただきました。

まとめ

株式会社キャステムの戸田社長の情熱、発想力、行動力を目の当たりにしたセミナーでした。戸田社長は本業以外にも、子どもたちの教育のあり方やこれからの日本を良くするために日々挑戦し続けています。非常に魅力的な方で、社長の魅力に引き込まれました。皆様も戸田社長の講演をお聞きする機会があればぜひ聞いてみてください。

次回のTECHNO-PORT TALK NIGHTは8月に開催予定です。詳細が決まりましたら、このモノカクのサイトやFacebookなどで告知いたしますのでぜひご参加ください!

採用市場の変化と中小企業の採用活動について

こんにちは、テクノポートの永井です。

売り手市場といわれている昨今の採用活動において、求職者の行動パターンにも変化が起こっています。また、採用サイトも多様化し、リクナビやマイナビなどの巨大Webポータルサイトを利用するだけでは効果が得られなくなってきています。今回は変化する採用市場とそれに合わせてどのように対応していけば良いかをまとめました。

変化する採用市場

会社内部の情報が筒抜けに?

採用市場においても、食べログや価格.comのような企業のクチコミサイトが活発化してきました。このクチコミサイトでは、会社の評価、社内の雰囲気、人事制度、年収などあらゆる内容について、社員や元社員が評価を行います。

求職者はこのクチコミ評価を見て、転職先にふさわしいかどうかを判断するようになり、採用のフローが下記のように変化してきました。

  • 従来:検索 → 採用情報ページ → エントリー
  • 今後:検索 → 採用情報ページ → クチコミサイト → エントリー

クチコミサイトの評価は社員の満足度に等しいため、現社員の会社への評価が直接採用に関わってくるようになります。

短期インターンから長期インターンへ!

クチコミによる第三者の意見ではなく、直接会社を知ってもらうために「長期インターン」を始める企業が増えてきます。(一部の大企業ではすでに始まっています。)

最近は1日インターンなどが流行っていますが、将来的には1〜2年の長期インターンが主流となってきます。なぜなら自分にあった会社かどうか判断するためにはある程度の日数が必要になるからです。企業側としても長期間働いてもらわないと、その人物を採用すべきかどうかの判断をつけることができません。長期インターンによりお互いを深く知ることができるため、採用のミスマッチを減らすことができます。

採用方法の多様化によりマーケティングが必要に

リクナビ、マイナビなどの巨大Webポータルサイトに登録しさえすればある程度の採用人数が見込めました。しかし、就活支援サービスの多様化により、求職者が使うサービスも一つではなくなってきました。

そのため、採用する企業側も様々なサービスを利用しなければなりません。会社が就活支援サービスを使う最大の理由は「求人を募集していることを多くの人に知ってもらう」ことです。

求人情報の閲覧数 × 0.5〜2.0% = 応募

と言われるなかで、どの媒体に、どれだけの予算で、どのようなコンテンツを出すのかをPDCAを回しながら独自の方法を見つけていかなければなりません。つまり、採用に特化したマーケティング、ブランディングが今後必要になってきます。

就活支援サービスの紹介

紙媒体

TOWN WORKなどの雑誌。閲覧数はそこまで多くありませんが、ネットを使わない人には効果的。
求人フリーペーパーの比較と選び方:https://jinjibu.jp/article/detl/service/75/

Webポータルサイト

リクナビ、マイナビなどの大手Webポータルサイト。多くの人に見てもらえる可能性は高く、これまでの主流。ただし、大手Webポータルサイトに登録していない人も増えてきている。

ダイレクトリクルーティング

ビスリーチやオファーボックスなどのような求職者に直接メッセージを送れるサイト。自社を知らなかった人に直接アプローチできるのは大きなメリット。人材紹介よりも安く抑えられるが、求職者を口説くことが必要なため手間がかかる。

ソーシャル採用

Wantedlyなどのサービス。条件面以外の魅力を知ってもらうには有効。相手の普段の姿を知った上で採用できるため、ミスマッチは起こりにくい。採用数が保証できないことと、見せ方にノウハウが必要になるため、中小よりもベンチャー系の利用が多い。

リファラル採用

社員からの紹介。昔から一般的にある手法で、効果は高い。社員の満足度が高いことが条件かつ不採用にした場合の人間関係が複雑になる。安価であるためやらない理由はない。

検索エンジンへの広告

Indeedやgoogleなどの検索エンジンへの広告、ワンクリックでいくらというリスティングが主体。費用次第で閲覧数は増やせるので、ワンクリックの単価が低ければ積極的に利用したい。条件面での比較になるケースが多い。

これからの中小企業の採用活動で行うべきこと

社員満足度を高めることでクチコミ評価を上げる

今後、求職者はより信憑性の高い情報をもとに良い会社かどうかを判断するようになります。しかし、口コミ評価を良く書いてもらうために社員満足度を上げようという考えでは短絡的です。まずは会社として社員満足度の向上についてどのように考え、それに取り組む姿勢を見せることが重要です。その結果がクチコミ評価につながると考えます。

また、クチコミサイトは採用条件で大手に劣る中小企業が仕事内容や人間関係など大手にない独自の魅力を伝えられるツールとしても使えます。

クチコミサイトの例:カイシャの評判

短期インターンやアルバイトを募集する

中小企業が長期インターンを行うのは難しいかと思います。ただ、1〜2週間の短期的なインターンやアルバイトを取り入れることで、隠し事をしていないことをアピールすることが大切になります。もちろんインターンを行うとそれなりに時間は取られますし、アルバイトではできる範囲は狭いかと思います。それでも求職者との直接的な接点を持つ努力が今後必要になってきます。

採用マーケティングにより効率の良い告知を行う

これまではリクナビ、マイナビなどの大手採用Webポータルサイトを使いさえすれば採用ができましたが、求職者や採用媒体が多様化により、1媒体で得られる効果は少なくなっています。そのため、どれか一つではなく、あらゆる手段を使った採用が必要になります。

限られた予算の中で、最適な費用配分を求めるにはマーケティング、特にWebマーケティングの知識が必要となってくるため、企業+Webマーケット企業がコラボした採用活動が必要になります。

まとめ

2020年からの通年採用も始まり、採用の市場はここ数年でがらりと変わってきます。中小企業の採用手法に変化が見えてくるのはもっと先の話かもしれませんが、状況が変わることは確かです。ただし、「社員満足度を上げて、求人の告知を増やす」というやるべきことはわかっています。中小企業は人数が少ないため、大企業に比べれば制度や社風を変えることはやりやすいはずです。社員の満足度を上げるために、一度自社を振り返ってみてください。

また、求人の告知にはマーケティングの知識が必要になります。弊社がお手伝いできるとこもあると思いますので、一度ご相談いただければと思います。

Googleで求人情報だけを検索可能に|Googleしごと検索

こんにはテクノポートの永井です。

企業の採用活動が難しくなる中、ついにGoogleが求人検索サービスを日本でリリースしました。リクナビやマイナビなどの求人サイトへの登録や求人検索エンジンであるindeedなどに加えて、Googleも求人業界に参加です。

もちろんGoogleで求人が検索できるようになったからといって、これまでの方法が廃れるわけではありませんが、新しい情報としてGoogleしごと検索についての情報を共有します。

1.Googleしごと検索(Google for jobs)とは

Googleしごと検索(Google for jobs)はGoogleを使って求人情報のみを検索するサービスです。Googleの画像検索、動画検索、ニュース検索と同列のイメージです。アメリカでは2017年から導入されていたサービスで、2019年1月に満を持して日本にリリースされました。

求職者はGoogleで検索する際に、希望条件にプラスして「求人」を入れることで、検索画面の下に求人情報が出てくるようになります。求人以外にも、バイト、パート、正社員などの雇用形態も対象になります。また、Googleしごと検索専用のページに移動すると、住んでいるところからの距離やその他の条件での検索も可能です。

検索結果として表示されるのは文字情報だけで、画像は出てこないため採用条件を比較しやすくなっています。

2.Googleしごと検索に掲載するには?

では、どのようにすれば掲載されるのでしょうか。基本的にはホームページや画像検索と同じで、「Googleが自動で読み取って、勝手に掲載される」ことになります。ただし、Googleの基準に合わせることで検索されやすくすることは可能です。

例えば、ホームページであればサイトマップを送信したり、画像であればaltタグに名前を入れるのと同様に、しごと検索では「構造化データ」を作ります。構造化データはサイトには表示されない情報で、Googleが読み取るためのメタタグの一種で、下記の情報を設定できます。

実際には、

“hiringOrganization”: {
“@type”: “Organization”,
“name”: “MagsRUs Wheel Company”,
“sameAs”: “http://www.magsruswheelcompany.com”
}

のような記述が必要になりますが、Googleが提供している「構造化データ マークアップ支援ツール」を使うことで比較的簡単に作ることができます。

さらに、「Indexing API」という支援ツールを使えば求人情報をすぐにGoogleしごと検索に表示させたり、削除することも可能です。

手順としては

  1. 採用ページを作る
  2. 構造化データ マークアップ支援ツールで構造化データを作り、htmlに入れる。
  3. Indexing APIを使いGoogleに知らせる

になります。

【参考】

3.求職者はどのように応募してくるのか

Googleしごと検索はindeedとは違い直接応募をすることはできず、情報が掲載されているサイトにリンクをしています。そのため、応募する方法は従来と同じで、

  1. 自社のホームページや採用ページから応募してくる。
  2. 求人情報を検索しているサイト(リクナビ、マイナビ、dodaなど)から応募してくる。

のどちらかになります。大手求人サイトはGoogleしごと検索に対応しているようなので、求人サイトに掲載していれば問題はありません。

4.Googleしごと検索は中小製造業にとって有利に働くのか?

Googleしごと検索がリリースされたことで、求人情報を多くの人に見てもらえる可能性が高くなったことは確かです。

しかし、Googleしごと検索で探しやすくなった情報は、職種、地域、採用条件など他社と比較されやすい条件の情報であるため、独自の良さを知ってもらうという点については難しいと言えます。

例えば、リクナビやマイナビなどの求人サイトは採用条件以外に、画像を使うことで企業の雰囲気や仕事内容など自社の強みを伝えることができますが、Googleしごと検索ではそれができません。この点は仕事のやりがいなどを強みとしている企業にとっては使いづらいかもしれません。

まとめ

Googleしごと検索が使えるようになったことで、自社の採用情報がより多くの人に見てもらえるようになりました。ただし、機能は限定的で文字情報だけです。求職者にとっては求める職種を条件で比較しやすくなることは良いことかもしれませんが、Googleしごと検索では給与や年間休日以外の企業の良さを伝えることは難しい状況です。

今回の変化によって採用しやすくなるわけではありませんが、自社の採用を告知するための無料の手段が一つ増えたことは歓迎すべき点です。せっかく使えるようになったわけですから、文字情報だけで自社をPRできるようにGoogleしごと検索対策をしていきましょう。

誰でも納得する加工事例、製品事例の書き方

こんにちはものづくり経革広場の永井です。

今回は「加工製品事例」の書き方について考えてみました。

自社の技術を最もわかりやすく伝えられるのは、加工事例、製品事例です。展示会で加工事例品が並べられているのは、自社の技術を最も効果的に伝える方法が製品事例、加工事例だとわかっているからです。同様にホームページでも、事例を掲載することはとても効果的です。

加工製品事例の効果

1.自社の技術をわかりやすく伝える

加工製品事例は自社の技術力をわかりやすく伝えるためのページです。特に、設備一覧では伝えづらい「技」を伝えます。閲覧者は設計、購買、生産技術と製品を実際に扱う方です。設備から何が加工できるかを想像するよりも、自分の必要とする加工製品に近い形状の製品サンプルがあれば依頼できるかどうか判断がつきやすくなります。

基本的は

  1. 製品の全体写真+文字
  2. 製品の部分的写真+文字

という方法が主流です。

写真を掲載する場合は、著作権の関係もあるため、お客様に確認してください。1の場合はだめでも、2の場合なら承認されることもあります。できれば図面も一緒に掲載したいところですが、図面の掲載はほとんどの場合NGになります。もし掲載するのであれば、自社でオリジナル部品を作るなどの工夫が必要です。

2.Google検索でニッチキーワードに強くなる

製品の詳細情報をきちんと掲載することで、amazonが行ったようなロングテールの法則を活用できます。近年では探索者の検索技術も上がり、まずは「製品の特徴で検索」を行い、ヒットしなければ「製品のカテゴリーで検索」するというように、具体的なキーワードを使った検索が増えてきました。例えば、製品名、材質、大きさ、公差、ロット数、必要設備などの詳細情報です。

キーワードを強化するための基本は「1ページ、1キーワード」です。そのため、各製品専用のページを作成することが大切です。

加工事例、製品事例の書き方

1.1ページ1製品と一覧ページを作る

製品ページで検索順位を上げるためには、1製品に対して1ページを持ち、その中に製品の詳細情報を掲載しましょう。また、ホームページに辿り着いた後に、他の製品を探しやすいように製品の一覧ページを作ることもお忘れなく。

2.製品写真と特徴を掲載する

製品の写真はできるだけ入れましょう。人の目線はまずは画像に向かい、その後文字に向かいます。文字だらけのページは読み飛ばされやすいため、製品写真は必要です。

ただ、写真が綺麗であることにこだわる人もいますが、そこまでこだわらなくても構いません。言い方は乱暴かもしれませんが、目的である「技術力を相手に伝える」ことができればOKです。そのため、写真が悪くても、それを補足するためのテキスト情報があれば大丈夫です。

詳細情報の例としては

  • 材質
  • サイズ
  • 精度
  • 幾何公差
  • ロット数(試作かor量産かを伝えたい)
  • 業界
  • 加工方法(設備など)
  • 納品先
  • 値段
  • 備考

になります。もちろん掲載できないものも多いかと思いますが、掲載できるものについてはすべて掲載しましょう。

3.Google検索を意識する

Googleがページを評価する際に大切にしている項目はtitle(タイトル)とdescription(ディスクリプション)です。

タイトルは35文字程度、ディスクリプションは120文字程度、と言われていますので、必ず記入しましょう。大切なことは「検索してもらいたいキーワード」を入れることです。

まとめ

加工事例は自社の技術力をPRするための絶好のコンテンツです。事例を充実させることで、Google検索での上位表示効果もありますので、一度見直して見てください。

製品事例、加工事例の他にも、

会社紹介の書き方:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/18804

設備一覧の書き方:https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/18922

についても記事がありますので、こちらも参考にしてみてください。

メーカーや型式だけでは不十分。製造業ホームページの設備一覧の作り方

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。前回は会社概要の書き方について記載しました。今回は「設備一覧」の書き方について考えてみたいと思います。

保有している設備を見れば、その企業の加工能力がわかるほど設備は重要になります。同業であればメーカー名や型式などの情報だけでわかりますが、メーカーの設計者は設備についての知識はありません。そのため、同業者だけではなく、未熟な設計者も理解できる設備一覧を作ることが大切です。

それでは設備一覧の役割、必要な項目についてまとめます。

設備一覧の役割

自社の生産能力を伝える

設備一覧の最大の役割は「自社の生産能力を伝えたい人に知ってもらうこと」です。伝える人の想定としては、同業者、異業種、メーカーなどが考えられます。同業者の場合は機械の種類、メーカー、型番を記入すれば大まかな生産能力がわかります。

しかし、異業種、メーカーにはそれだけの情報では伝わりません。パソコンに詳しい人には、

  • CPU:Intel Core i7
  • グラフィックボード:GeForceGTX1080

と、この様な情報だけでスペックはわかりますが、詳しくない人にはさっぱりわからない情報だと思います。設備情報に詳しくない人でもわかる様に、コアとなる追加の情報を記載する必要があります。例えばですが、弊社で設備一覧を作成する場合、各設備に対して追加の情報として下記の様な情報を記載しています。

  • マシニング → テーブルサイズ
  • 平面研磨機 → テーブルサイズ
  • 旋盤 → 主軸径、対応最大長さ
  • プレス機械 → プレス能力(t)
  • ベンダー → 対応長さ
  • CAD/CAM → 対応可能ファイル形式

こうすることで、設備のことがよくわからなくても自分の頼もうと思っているものが、この設備で出来るのかの判断がある程度できるようになります。

自社の技術力の概要を伝える

設備の紹介だけでは、自社の技術力を伝えることはできません。そのため、技術力を補足する内容を記載します。基本的にメーカーの設計者は設備についての知識はありません。しかし、加工を依頼する企業が図面通りに加工できるかの判断はします。そこで、設計者が見る情報は「公差」「幾何公差」です。似た形状の製品を加工しており、公差をクリアしていれば、加工可能という判断を行います。これらの情報は設備一覧では必須ではありませんが、あったほうが判断しやすいものになります。

設備一覧に必要な項目

1.機械の種類、ワークサイズ、台数などの基本情報の掲載

必ず掲載しないといけない情報が機械の種類ワークサイズ台数です。特に、量産対応が可能な場合は「台数」を記載してください。また付属情報として、機械メーカー、機械写真、年式もあるとよりわかりやすくなります。

機械写真:カタログに載っている画像データ場合もあります。現場が汚いから載せたくないという場合は一度機械商社等に問い合わせてくみてください。
年式:新しいと最新のマシンを使っている印象を、年式が古いと減価償却が完了しておりコストが安い印象を与えられます。特に、購買は年式を見る傾向にあります。

【設備一覧例】

名称 機械メーカー(型番) ワークサイズ 台数
マシニング オークマ(MX45VA) 400×500×400 3台
平面研磨機 岡本工作機械(PSG-65DX) 500×500×400 1台
CAD CATIA V5
三次元測定機 ミツトヨ(B-706) 700×600×450 1台

設備一覧は見やすいことも大切です。掲載情報が増える場合は、各項目ごとに分けて掲載してください。

【参考企業】
株式会社大鶴:http://www.otsuru.co.jp/machinery.html

2.公差、幾何公差の掲載

加工可能な公差を掲載することで、設計者が貴社の技術力を理解できるようになります。ただし、大きさや形状によって対応可能な公差も変わってくるため、あくまで参考値として掲載してください。また、公差を測定できるエビデンスとして、検査装置も合わせて入れることをおすすめします。

公差一覧例

公差の種類 対応可能公差(参考値) 測定機
公差 ±0.01 三次元測定機
平行度 0.05 三次元測定機
真円度 0.05 真円度測定機
同心度 0.05 真円度測定機

まとめ

設備一覧は自社の生産能力を伝える上で重要な項目です。設備一覧の更新は定期的に行い、新しい設備を導入した際は新着情報に掲載するなど、積極的にPRしてください。

実は最も見られている!?会社紹介を作るときの構成要素4つ

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。

製造業のホームページは、技術紹介、製品紹介、設備紹介などの技術的な項目で構成されています。もちろんどのような技術を持って、何を加工できるかを明確に示すためにそれらの情報は必要です。ただ、ほとんどの企業において、最も見られているページは「会社紹介」のページです。会社紹介は企業の規模、信用力などをざっと確認してもらうために有効なコンテンツです。今回は会社紹介ページの重要性と必要項目についてお伝えしたいと思います。

1.会社紹介の役割について

会社紹介の役割は会社の規模や取り組み、考え方、事業内容を知ってもらい、会社としての信用度合いを確かめてもらうためのコンテンツです。

1−1.自社の信用力を伝える

取引先、取得資格、設立日、資本金などを掲載することで、会社の信用力を伝えることができます。例えば、

  • 大手企業と取引がある。
  • ISOを取得している。
  • 技術資格を保有している。

などの情報です。訪問者は取引先の実績の中に知っている企業があるかどうかで、企業の信用レベルを見極めています。そのため、可能であれば「大手自動車メーカー」ではなく、「具体的な企業名」を記載することをおすすめします。ただし、具体的な企業名を出す場合は、秘密保持の関係で同業他社とは取引できなくなるという業界もありますので、状況に応じて使い分けてください。

1-2.自社の生産規模を伝える

社員数、設備数などを掲載することで、自社の生産能力を伝えることができます。社員数や設備数が多ければ生産規模が大きいことを伝えられると同時に、安定した供給ができることも伝えられます。例えば、社員数10名と200名では会社の印象はかなり変わります。人数が多いと値段が高いイメージも付いてしまうため、多いことが無条件で良いわけではありませんが、印象は良くなる傾向にあります。

1−3.自社の場所を伝える

住所やアクセスマップを掲載することで、自社の場所を伝えることができます。多くの場合、近場で協力企業を探しているため、住所を掲載することは必須になります。最近では、住所だけではなくgoogleマップを一緒に掲載することで、わかりやすくすることもできます。本社以外に拠点がある場合は、住所と併せて各拠点ごとの事業内容を掲載すると、興味を持ってもらえる可能性があります。

1−4.自社のビジョンを伝える

この会社は何を考え、どのようなスタンスで仕事をしてるのかを、代表あいさつや理念で伝えることができます。企業といっても行き着くところは「人」です。会社の人が何にこだわり仕事をしているのかによって、仕事を出すかどうかを決める場合もあります。特に、経営者は他の企業の代表挨拶を読んでいる場合が多く、考え方が似ているから仕事を依頼するというケースも少なくありません。

2.会社紹介に必要な項目

2−1.代表挨拶

代表挨拶はホームページの訪問者に代表者の考えを知ってもらい、親近感や納得感を持ってもらうためのコンテンツです。詳しくはこちらを参照してください。

2−2.基本情報(会社概要)

会社紹介を書く上で欠かせないのが、会社概要です。会社概要の項目は表にして、見やすく作ってください。

  • 会社名
  • 代表者名
  • 事業内容
  • 住所
  • TEL
  • FAX
  • 創立
  • 設立
  • 資本金
  • 売上
  • 社員数
  • 主要取引先
  • 取引銀行

2−3.拠点の地図

ホームページ上にgoogleマップを掲載できるので、所在地をぱっと見で知ってもらうことができます。

2−4.沿革

事業の歴史が長い場合は、信用力向上につながるため、記載したほうが良いでしょう

まとめ

会社紹介は企業の信用力を判断してもらうための大切な項目であり、最も見られるページです。会社概要はもちろん、理念や代表挨拶も見られているので、しっかりとした内容のものを作りましょう。

【講演会レポート】HILLTOP株式会社が実践する人材の考え方

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。

2018年11月22日(木)に弊社主催のセミナー「TECHNO-PORT TALK NIGHT」の第3回を行いました。

今回は京都からHILLTOP株式会社(以下、ヒルトップ)の副社長、山本氏をお招きし、ビジョンから人材の教育まで幅広い内容についてご講演いただきました。講演会に参加できなかった方にも山本氏の考え方を知っていただくため、講演内容をまとめます。

1 ヒルトップの紹介

ヒルトップは京都府宇治市に本社を構える、アルミの削り出し加工を得意とした試作屋さんです。多品種小ロットに特化することで、利益率20%超えという理想的な経営をしています。

ただ、初めから多品種小ロットの工場だった訳ではありません。創業時は自動車メーカーの下請けとして、量産メインの仕事をしていました。しかし、量産のものづくりは単純作業で、他分野への応用も難しく、利益も薄い。そして何より楽しくない。

「楽しくなければ、仕事じゃない!!!」

この考えを持った山本副社長が今のヒルトップを作り上げていきます。

ホームページURL:http://hilltop21.co.jp/

2 ヒルトップの仕事に対する考え方

楽しくなければ、仕事じゃない!

量産の仕事は頭を使わず、まるでロボットのように規則的な行動を繰り返します。それはロボットのようであり、人がする仕事とは思えませんでした。しかも、メーカーから毎年来るコスト削減要求に答える仕事は、全く楽しくありません。

  • 「ルーティーン作業はロボットがやればいい、もっと人間らしい仕事がしたい!」
  • 「このまま量産をやっていても、メーカーからのコスト削減要求に未来はない!」
  • 「人生の1/3は仕事だ。その仕事が面白くなかったら、人生がもったいない!」

と考えた山本氏は売上の8割を占めていた仕事をすべてやめ、下請けから脱却するために多品種小ロットに一気に舵を切りました。「量産というルーティーンではなく、頭を使った知的活動のほうが楽しい、そして知的体験こそが人を成長させる」というヒルトップの考え方が始まった瞬間です。

単純作業は機械にやらせる

頭を使う仕事をするために量産から試作屋になったはずでしたが、リピートの注文がくると結局同じ作業の繰り返しになります。しかも、前の作業を思い出しながら加工をするため、量産とのときとは比較にならないくらい効率が悪い。そのような問題を解決するため、ヒルトップでは技術の定量化を行っています。

職人の技術やノウハウをすべてデータ化し、単純作業は機械にさせ、人は知的労働に専念できる環境を作っています。技術をデータ化することで、多品種小ロット24時間無人加工できるようになり、スピード対応、品質の均一化、コスト削減を実現しています。

1社で3割は超えないようにする

ヒルトップは1社への依存率を最大でも30%にしています。30%を超えるとパートナーではなく、下請けとして扱われ、対等に話ができなくなります。すると、向こうの言われた通りの仕事をすることになり、頭を使わない仕事が増えてしまいます。仕事を楽しむためにも、一社の依存率は30%以下のほうが良いと思っています。

3 ヒルトップの人材に対する考え方

ヒルトップは人材をなによりも大切にしています。「理解と寛容を以て人を育てる」を理念に人材教育をし、元ヤンキーでも今は部長クラスになっています。そんなヒルトップの人材に対する考え方を聞きました。

利益よりもモチベーション

ヒルトップは利益よりも、生産性よりも、社員のモチベーションを優先しています。社員のモチベーションが上がれば、自動的に生産性も上がり、利益も上がるからです。そのためには、知的作業を確保していることが大切です。ルーティーン作業と自主的に取り組む知的作業では、後者のほうが喜びを感じます。

アメが8割、ムチが2割

人は褒めることで成功体験を感じ、次々と新しいことを考え始めます。だから、基本的には褒めています。結果が悪くても、過程を強化し、褒めてあげます。褒め続けると社員は有頂天になり、成長スピードが格段に上がります。ただし、そのまま放置すると天狗になるので、伸び切った段階で、新しいフィールドを与え、次の成長を促します。逆に、叱るときは1対1で、なぜ叱られてるのかを順序立てて説明するようにしています。そうすることで、モチベーションを下げずに次に切り替えてくれます。

ジョブローテーションは必須

ヒルトップは必ずジョブローテーションをしています。ジョブローテーションをすると短期的には効率が下がるため、経営者としては積極的に取りたくはないと思いますが、絶対にやったほうが良いと山本氏は言い切ります。どの企業でも営業、製造、設計の仲は悪いと思います。それは、お互いの気持ちがわからないことが原因です。ジョブローテーションをすることで、全員がすべての立場で物事を考えられるようになり、長期的には生産性を上げるものになります。

まとめ

ヒルトップは「楽しくなければ、仕事じゃない」という考えを軸にすべての仕事を回しています。社員が知的作業に時間を裂けるような仕組みを作り、社員を褒めて育てているヒルトップは今後の製造業のモデルになると感じました。京都の本社では、工場内の見学もさせていただけます。ぜひヒルトップを生で感じてみてください。

セミナーのアンケートには「明日からの行動が変わる」、「社員を褒めたくなった」、「ジョブローテーションをやってみようかな」などの意見をいただきました。

テクノポートでは今後も経営革新を起こせる情報を提供するため、引き続きセミナーを開催していく予定で、次回は、2018年10月に「大廃業時代の町工場生き残り戦略 〜浜野製作所奮闘記〜」を出版された株式会社浜野製作所の浜野社長に講演していただく予定です。

日程:2019年2月20日(水)

浜野製作所様のホームページ:http://hamano-products.co.jp/

詳細が決まりましたら、改めて報告したしますので、ご参加頂けたら幸いです。

採用ルール廃止が及ぼす中小企業への影響!

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。2018年10月9日に経団連の中西宏明会長が「採用ルール(就活ルール)」の廃止を発表しました。これの影響で企業の採用方法や大学生の就活への意識も変わり、新卒採用のあり方が変わっていくと考えられます。

さらにこの変化は中途採用にも影響を与えると言われており、大企業に限らず、中小企業の採用はより一層厳しくなる可能性があります。今回は「採用ルール(就活ルール)」の廃止に伴う懸念点と今後の採用のあり方について記事にしました。

1.「採用ルール(就活ルール)」とは

まずはこれまでの「採用ルール」について振り返ります。

【経団連が決めている採用ルール】

広報活動 : 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
選考活動 : 卒業・修了年度の6月1日以降
(掲載元:http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/015.html

このように新卒採用に対しての活動を企業間で統一することで公平性を持たせています。実は採用ルールには歴史があり、一度廃止されたこともありました。

歴史を簡単に追うと、

  • 1952年頃 大卒者が急増し、混乱を防ぐため企業と大学が採用ルールを結ぶ。その後、好景気による人材不足から、ルール無視の青田刈りが始まり、好景気ではルール無視、不景気ではルールを守るサイクルが繰り返される。
  • 1978年頃 守れない企業に「注意」「勧告」「社名公表」という制裁措置を取るが結局守られない。
  • 1997年頃 守れないなら不要ということで、採用ルールを廃止
  • 2013年頃 就活の早期化による学業軽視の点から、現在に近い採用ルールができるが、外資系や中小企業はルールを無視する
  • 2018年頃 採用ルールの廃止を検討

(掲載元:2018年10月27日発売の東洋経済「採用クライシス」)

という流れになり、結局、どれだけ公平性を検討しても守らない企業が多くいるため、経団連として採用ルールを明言しないことになりました。

2.「採用ルール(就活ルール)」廃止に伴う懸念点

採用ルールが廃止されると過去と同様「青田刈り」、つまり大学1〜3年生に内定を出す企業が現れ、早期に採用活動を行わなければ自社が採用活動をするときには優秀な学生がいない可能性がでてきます。

そのため、優秀な学生を採用するためには大企業はもとより、中小企業も早期に採用活動をスタートしなければなりません。その結果、

  • いつ?どのように?採用活動を始めればいいのか。
  • 大学2年生に内定を出して、果たして卒業後に本当にきてくれるのか。
  • 内定承諾後に、別の企業からオファーがあったらなびいてしまわないのか。

などの不安要素がでてきます。

これまでは採用ルールがあったからこそ、目標の採用人数を獲得するためには3月以降で何人に内定を出したら良いかを予測できたのですが、採用ルール撤廃により予測が立たなくなりなりました。この「採用の不安定性」こそが企業にとっての最大の懸念点になります。

特に中小企業の場合は、長期間学生をキープするための時間やコストを使うことは難しく、内定承諾を得た学生が別の企業に興味を持ってしまう可能性もあります。採用人数が少ない中、内定承諾を断られるのは死活問題となり、採用の時期から再考しなければなりません。

3.大学生を採用するベストな時期について

大学生の学習ステップは、1~3年生までは教養や専門知識を学び、4年生はその知識を軸に考える力を磨いていきます。理系の場合は研究に、文系はゼミに入り、あるテーマを基に考える力を学び、この過程において急激に成長します。もちろんサボることもできるため、4年生で差がつきます。個人的な考えとしては、大学生の質を見極めるベストなポイントは「4年生の12月以降」になりますが、そこまで待っていては優秀な学生がいなくなるのも事実であるため、現状は3年生の12月頃が良い時期になります。

採用ルールの撤廃により、この時期がさらに早まる可能性もありますが、学生が成長する前に、今後の成長を予想して採用しなければならないため、4年生前の採用については一種の賭けに近い状態になってしまう問題があります。ただ、優秀な学生は少なくなりますが、そこそこの学生は残る可能性も十分あります。

従業員規模別の求人倍率は(掲載元:2018年10月27日発売の東洋経済「採用クライシス」)

従業員規模 求人倍率
(2019卒、倍)
300人未満 9.91
300〜999人 1.43
1000〜4999人 1.04
5000人以上 0.37

となっています。300人未満の従業員の企業の9.91倍は非常に厳しい数値ですが、反対に大企業の0.37倍という極めて低い数値も興味深い点です。この表から、大企業を志望する学生は多いけれども、その分大企業に落ちる学生も多いということがわかります。労働条件や仕事の規模において大企業に勝てない中小企業はターゲットを「大企業落ちの学生」に絞ることも一つの選択肢としてありかと思います。

4.学生の質を見極め、安定した採用をするために

採用に失敗しないように学生の質を見極めて、安定した採用をするための方法は確立されていませんが、重要なことは「この会社で働きたい」と思える企業文化を作っていくことだと思います。

そのためには、独自の採用スタイルを確立していくことや、情報の発信をし続けるなど、これまでとは違った工夫が必要になります。例えば、

  • 採用に時間と手間をかけるとことん採用
  • 個性を見るためのBBQ採用
  • 自社知ってもらうためのインターンシップ採用
  • 他社とも連携した共同採用

などをユニークな採用活動をやって成功している企業もあります。もちろん採用にはコストも時間もかかりますが、企業の未来を作っていくのは人材です。ぜひ独自の採用方法を見つけてみてください。

まとめ

労働人口が減り、採用ルールが撤廃され、これからは企業の個性が求められる時代になると思います。採用活動自体は利益を生まないため、中小企業は限られた活動しかできないかもしれません。ただ、そのような中でもしっかりとコストをかけ採用に成功してる企業もあります。

2018年11月22日(木)に弊社主催のセミナーにて、新卒採用に成功している京都のヒルトップ様をお招きし、採用や人材育成についてのセミナーを行います。ヒルトップ様は社員数5名の鉄工所から今では150名になるまで成長し、新卒採用では数名の枠に対して、毎年約1000人のエントリーがあるほどの人気企業です。ぜひこの機会にセミナーへお越し下さい。

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短期間で人を採ることができた会社から見えてきた5つの共通点

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。最近、ハローワークで募集をかけても応募すらないなど、採用に困っている話をよく聞きます。求職者と求人数の関係を示す有効求人倍率は全国平均で1.63、東京だけでいうと2.16となっています。(有効求人倍率=求人数/求職者で定義され、高いほど採用しづらく、小さいほど採用しやすい。)

しかし、そのような状況でも短期間で人材を採用できている企業はあります。採用条件が特に良いわけでもなく、企業規模が大きいわけでもないにもかかわらず、短期間で2〜3名の人材を採用していました。今回はそのような企業の共通点についてまとめました。(具体的な企業名は書きませんので、気になる方はお問い合せください。)

【私が感じた採用を成功させている企業の共通点】

  • 共通点1.ビジョンを持っている。
  • 共通点2.社長自らが求職者に接触する努力をしている。
  • 共通点3.社長が求職者を直接口説いている。
  • 共通点4.会社として期待している内容を面接時に伝えている。
  • 共通点5.新しいことに挑戦する姿勢を持っている。

共通点1.ビジョンを持っている。

ビジョンと書くと仰々しい感じになりますが、要は「企業としての夢」を持っていることです。この会社を将来どのようにしていきたいのか、そのために会社としてどのような方向性を示していくのか、社員をどう成長させるべきなのかなどの夢を持っていました。

もちろん、曖昧な部分も多いのですが、実際に求職者に話を聞くと、

  • 「会社の成長に役立てることが楽しい」
  • 「自分たちで会社を大きくできることにやりがいを感じる」
  • 「目標がはっきりとするので、足りない知識などが明確にわかる」

という前向きな意見が多く、そこに惹かれて会社に決めたという方もいました。

共通点2.社長自らが求職者に接触する努力をしている。

知り合い、社員の紹介、無料サイトへの掲載、有料サイトへの掲載、合同企業説明会、直接メールなど、あらゆる手段を使って、求職者に接触する機会を作っていました。採用の第一歩は求職者への接触です。ここがうまくいかないと採用は成功しません。社長自身が合同企業説明会に出席したり、直接メールを送ることで、求職者の反応も良くなってきます。

共通点3.社長自らが求職者を直接口説いている。

私の知っている企業では、社長が直接求職者と話して、工場見学や食事など、半ば無理やり話す時間を作って何度も口説いてました。社長が口説けば本気具合も伝わりますし、何より心に響きます。まさに、三顧の礼の通りで、社長の情熱が求職者の心を動かしていました。

共通点4.会社として期待している内容を伝えている。

口説くときに大切なことは「期待していることを伝える」ということです。ある社長は掲げているビジョンに対して、どのような役割を担って欲しいのかを丁寧に伝え、「本当に君に入ってほしい」と直接話していました。

求職者、特に転職者は「自分は会社から期待されていない」、「会社では自分の居場所はない」など、会社から求められていない感を感じています。そのため、求められている感を感じることで、「ここで働いてみたい」という期待がでてきます。

共通点5.新しいことに挑戦する姿勢を持っている。

これまでの事業とは違う、新しいことに挑戦していました。下請けメーカーではなく、自社ブランドを立ち上げたり、BtoBからBtoCにも手を伸ばしたりと積極的に動かれています。もちろんそれが成功するかどうかはこれからですが、バイタリティあふれる企業は求職者にも魅力的に映るのだと思います。

まとめ

採用の厳しい時代ですが、採用の姿勢や採用のやり方を変えることで、人は採れます。もちろん費用がかかることもありますが、その分早く人を入れられることは会社にとってプラスではないでしょうか。まずは採用を成功している企業の模倣からはいるのも良いかと思いますので、参考にしてみてください。

ホームページを使って量産品製造の問い合わせを増やす方法

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。

かつては国内にあった多くの量産品は中国に流れてしまい、国内での受注は特に難しくなってきています。しかし、最近では品質などの問題で中国からの出戻りがあったり、工場が近い国内で作る流れが戻りつつあります。もちろん、量産品に求められるものはコストダウンがメインで薄利多売な仕事となりますが、それでも量産品は安定した受注を見込めるため、魅力的な仕事です。今回はホームページを使って「どのようにして量産品を受注できるか?」について、大手メーカーをターゲットとした場合の一例をまとめました。

1.発注者が製造先を探す理由は何か?

まずは、発注者がどのような理由で製造先を探しているのかについて知る必要があります。 メーカーは既存の製造先を持っているため、新たに量産品の製造先を探す場合は何かしらの理由(ニーズ)が必ずあります。

  • コストダウン:最も大きな理由です。
  • 生産キャパオーバー:既存工場で対応できる量を超えたため、一時的もしくは長期的に助けてくれるとこを求めています。
  • 天災による製造停止:地震や大雨などで、既存工場が可動できなくなったため、一時的な協力を要請したいと考えている。納期優先。
  • 技術的に製造できない:新規部品のため、既存工場の技術力で対応ができない場合です。
  • 品質不良:既存工場の品質が明らかに低く、改善の余地がない場合の転注先を探している場合です。
  • 複数社購買によるリスクヘッジ:これまで1社供給だったものをリスクヘッジのために供給先を増やしておこうという場合です。

ホームページで量産品の受注を狙うには、これらのニーズを満たすための情報を提供することが大切になります。

2.製造先の選定条件

次に、製造先を探す際の選定条件です。先程の理由に追加して、メーカーごとに独自基準を設けているケースがあります。大手メーカーになればなるほど基準は厳しくなりますが、下記に該当する項目があればすべてホームページに掲載してください。

製造技術

当たり前ですが、最も大切なことは図面通りに作れることです。これは試作品ではなく、量産品の製造ラインで作れることが求められます。量産品になると寸法のバラツキが発生するため、如何にバラツキの少ない方法で製造できるかが求められます。

→製品事例(製品写真、寸法、寸法公差、幾何公差など)

生産能力

所定のロットを製造できることは当たり前ですが、今後の生産増加の可能性も含めて、キャパに余裕のあるところを探しています。また、長期的(年単位)に見たときに、生産能力を維持できるのかどうかも注意しています。

→製品事例+月産対応可能個数、生産設備

品質管理

不具合品があると大本の生産ラインが止まる可能性があるため、製造側の製品バラツキの管理方法がきちんとしていることが第一条件になります。また、不具合品が市場に流れた場合、製造工程まで追えることが求められるケースもあります。

そのため、製造側はある製品が「いつ、どのラインで、どのようにして」加工されたかを管理する必要があります。

→品質管理の取り組み、測定設備

生産拠点

東日本大震災で東日本の製造ラインが止まったことから、「複数の拠点を持っていること」を新規取引条件として加えたところもあります。

→拠点ごとの生産体制

コスト

コストは安いことが求められますし、年々値下げ要求が必ず入ります。コストダウンはそのまま利益ダウンに直結しますが、VA・VE提案をしてくことでコストを抑える努力をしていく必要があります。

→VA・VE提案の実績

実績

生産設備、品質管理、製造技術を聞いても新規取引に不安のあるところは「実績」を重視します。

3.メーカーの担当者のメリットとなる情報を掲載

ホームページには、できる限りの情報を出して「量産品を作る能力がある」ことをアピールしてください。2の内容について、該当する部分をそのままアピールしていただいても大丈夫です。量産品の場合、製造先の選定はメーカーの購買が調べるケースがほとんどです。そのため、その購買が最も気にしている内容(自分の評価が上がるポイント)である、コストと安定供給について詳しく記載しておくと、購買の心を掴めます。

また、製造の可否の判定については、設計、生産管理、品質管理部門がメインになってきます。それぞれが気にするポイントは、

  • 設計:期日までに試作品を完成させることとコスト。
  • 生産管理:安定供給とコスト。
  • 品質管理:安定供給とコスト。

となります。量産品の場合、どうしても「コスト」が優先事項にあがりますので、コストを抑える提案や初期の段階で少し高めにもらえる交渉などは必須になります。

まとめ

量産品の新規受注は難しい状況ではありますが、ホームページを使って問い合わせを増やすことは可能です。具体的には、「量産品を作る能力がある」ことをアピールした上で

  • コストが安い
  • 品質管理が徹底している
  • 製造技術力が高い
  • 製品バラツキが少ない
  • 生産能力が高い

など特徴を出すことが求められます。

今回は大手メーカーの考えを中心にしましたが、生産個数が少なくなるとまた別の必要条件が出てきます。ホームページでは貴社がほしい仕事内容に対して、適切な情報掲載が求められます。テクノポートでは製造業のマーケティングのお手伝いもしていますので、いつでもご相談ください。

【製造業】ブランド力が売上に直結する理由

今回はUSJを復活させたマーケター(森岡氏)の著書である「確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力」を参考しにして、製造業のブランド力向上について考えてみました。BtoBもBtoCも根本的な考えは同じだと思いますので、参考にしてみてください。

1.製造業がブランド力を上げる最大のメリット

ブランド力を上げる最大のメリットは「利益」の増加にあります。ブランド力を上げていくことで、

  1. ほしい仕事の問い合わせが来るようになる。
  2. 問い合わせが増加し、利益率の良い仕事を選べるようになる。
  3. 結果として、利益が増加する。

という流れができてくるようになります。これは感覚的な話ではなく、統計的に算出することがほぼ可能であると森岡氏は断言しています。森岡氏曰く、企業の利益はの3つのパラメーター、

  1. 認知率:どれだけ知られているか
  2. 配荷率:どれだけ手に入れやすいか
  3. プレファレンス:ブランド価値、製品パフォーマンス、価格の3つで決まるブランドに対する相対的な好意度

で支配されています。

特に大切なパラメーター「プレファレンス」であり、プレファレンスこそがブランド力になります。ちなみに、ブランド価値はブランドがすでに持っている価値であり、ブランド力を構成する一つの要素になります。

プレファレンスを伸ばすことで消費者から選ばれる確率が高まり、利益が向上します。

2.プレファレンスが重要な理由は?

消費者は商品を購入の際に、頭の中にある購入候補の中から商品を選択する傾向が強くなります。この候補のことをマーケティング用語で「エボークト・セット」といいます。つまり、購入されるためには消費者のエボークト・セットに入る必要があるのです。エボークト・セットは3〜5個あり、その中でも好みの差により、選ばれる確率が変わってきます。

その確率を決める大要素が「プレファレンス」になります。

プレファレンスを上げることで、エボークト・セットに入ることができ、さらにその中でも上位の位置を獲得することで購入回数が増えます。これをBtoBに置き換えると、発注側が図面を見て、それ加工できる企業を何社か思い浮かべ、その中から発注先を決める流れになります。要は、プレファレンスを上げることに経営資源を注力していけば、自ずと問い合わせが増えていくというわけです。

3.プレファレンスを増加させるためできること

では、実際にプレファレンスを上げる方法についてです。プレファレンスは消費者のブランドに対する相対的な好意度で、簡単に言えば好きか嫌いかです。BtoCでは

  • ブランド価値
  • 製品パフォーマンス
  • 価格

で決まります。ただし、製造業のようなBtoBでは、発注側の指定した製品を作ることは当たり前ですので、プレファレンスは

  • ブランド価値
  • 企業パフォーマンス
  • 価格

に置き換えられます。では、それぞれについて確認していきます。

・ブランド価値

ブランド価値はプレファレンスを高める上で重要な指標ですが、そもそもブランド価値を持っている企業は少ないため、あまり気にする必要はありません。

・企業パフォーマンス

企業パフォーマンスはプレファレンスを上げるために、自社で努力できる内容として最も重要な要素になります。図面通りのものを作ることが当たり前の世界ですので、他社と差別化するためには企業パフォーマンスを高めるしかありません。例えば、短納期、安心できる品質管理、不具合発生時の迅速な対応などです。BtoBでも、結局は人対人になるため、人情味のある対応は発注者側の心に残るわけです。

・価格

価格を下げればプレファレンスは上がります。だた単に価格を下げると利益も減ってしまうため、価格を下げると同時に効率良く加工できる体制づくりが必要になります。価格を決めるのは発注側なので、価格を上げられるだけの企業パフォーマンスを実感してもらうことも大切です。

4.認知率と配荷率について

これまでプレファレンスの説明をしてきましたが、それ以外にも認知率、配荷率を上げることも大切です。認知は展示会、web広告、雑誌掲載、セミナー、FAX、メールなど、費用をかけることで制御可能です。配荷は送料、輸送時間などの問題もあり、自社のみで制御することは難しい要素になります。

まとめ

利益を上げるためには、プレファレンスを上げるための努力をすることが一番大切です。その中でも企業パフォーマンスを上げること、加工時間の短縮で価格を下げることが、利益を出すための近道です。さらに興味のある方はぜひ森岡氏の「確率思考の戦略論」を読んで見てください。

製造業の企業ブランドを決定する2大要素について

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。

製造業にも企業ブランディングの必要性が高まってきました。これまで取引のない企業に対してはホームページや展開会に出展するなどをして、企業ブランドを認知させていきますが、既に取引のある企業に対してはどのようにすればよいでしょうか。ブランドはお客様が貴社に持つイメージそのものです。そのため、お客様との接点となる「製品」と「企業としての対応」の2つを工夫することで、貴社のブランドをある程度操作できるようになります。今回はその2点についてまとめました。

1.製品が与えるブランドイメージ

製品はブランドイメージを相手へ伝えるために最も重要な役割を担います。。精度などが図面値に入っていることは当然のことですが、それ以外にもお客様が見ている点について紹介します。

1-1.きれいな仕上がり

製品をぱっと見てわかるのが仕上がりです。図面通りに製品ができていることは当然ですが、「きれいな仕上がりは=いい仕事している」と思ってもらえます。

例えば、切削加工であれば小さなキズ、打痕、ツールマーク、面取りなども見られています。特に、溶接の場合は美しい溶接痕であることが一種のステータスにもなります。

もちろん仕上げ加工を無駄に追加することで、コストや納期が遅くなったりしては意味がありませんが、コストが同じであれば美しい仕上がりを目指すべきだと私は思います。

「図面値に入っているからいい」ではなく、「なるべくきれいな製品を納品する」ことで「きれいな製品を作る企業」というブランドを作ることができます。

1-2.低い不良率

量産ではいかに気をつけようとも不良品は出てしまいます。自社の中で不良品を発見することができればよいのですが、お客様先で発見され、かつラインを止めてしまった場合は多大な損失を与えてしまいます。

そのため、量産品の場合は1個の出来ではなく、数万個の製品の出来を良くする必要があります。なかなか難しいとは思いますが、不良率が10ppm未満ですとお客様も安心して依頼できます。

不良率の低い製品を提供することで「安心して量産を任せられる企業」というブランドを作ることができます。

1-3.見せる技術力

加工方法がわからない製品や自分では到底出来ない加工を見た時に、技術者は感動します。

例えば、細穴深穴加工、薄肉加工、微細加工などのわかりやすいものや、高精度なプレス加工やはめあいなど見た目ではわからなくても、気づいたときに「えっ?」と思える加工です。

普段の打ち合わせのときに「実はこのようなものを作ってみたんですよ。おもしろくないですか?」といった、ちょっとした会話から自社の技術力をさり気なくPRすることで、「難しい加工もできる企業」というイメージをもっていただけるようになります。

2.企業の対応が与えるブランドイメージ

2-1.過去まで追える品質管理

不良品を出さないことはもちろんですが、不良品が出てしまった時に原因を追求できるように生産行程を再現し、改善できる企業は「安心して任せられる企業」というブランドを作ることができます。

特に、大手メーカーの場合は不良の再発を嫌います。不良品が出た時は、製品がいつ、どこで、どのように加工され、なぜそのような製品が流出してしまったのか、そして今後はどのようにすれば改善できるのかを明確に提案しなければなりません。

逆にそのような管理をすることができれば大手メーカーからも信頼されるブランド力を身につけることができます。

2-2.見積もりよりも安いコスト

コストは企業ブランド決める上で、かなり重要な項目になります。もちろん、実際にコストが安いことは大切ですが、コストを安く感じさせる工夫も大切です。

例えば、ある企業では「見積もりよりも加工時間を短縮できたので、安くしました」ということを通じて自社のブランド力を向上させています。

「安くするための努力をしていることを相手に見せる」ことで、「低価格で依頼できる企業」というブランドを作れます。

2-3.予想よりも早い納期

納期は企業努力である程度調整が可能です。

納期を守ることはもちろんですが、短納期での対応や依頼した納期より少し早めに納品するなどをすることで、企業のイメージを変えることができます。

例えば、実際の加工可能な日よりも1日遅めに伝えて、1日早く納品するれば、加工側の手間は変わりませんが、発注側の印象は良くなります。 また、本当に困っている時に短納期で加工をしてあげることで、お客様の信頼も増します。

また、納期だけではなく、電話対応や見積もりなどに対してレスポンス良く対応していくことで、「仕事が早い企業」というブランドを作ることができます。

2-4.不具合発生時の突発対応

製造をしている以上、不具合の製品が出てしまうことはさけられません。品質管理に気をつけていても、不具合品は必ず出てしまいます。

不具合品は相手先で見つかることが多いので、相手が怒っている状況の中で、原因追求をしていかなければなりません。

このときの対応が「誠実かどうか」で、企業のイメージは大きく変わってきます。対応が良いと「何かあっても安心して頼める企業」となりますが、対応が悪ければ「二度と頼みたくない企業」になってしまいます。

不具合品は出さないに越したことはありませんが、相手の予想を超える対応をするこでピンチをチャンスに変えることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ブランドはお客様のイメージです。既に既存の取引のある企業に対しては「製品」と「企業としての対応」で、自社のイメージは良くも悪くもなります。

これからブランド戦略を立てていこうとお考えの方は参考にしてみてください。

 

【3ヶ月が勝負】中途採用した社員のフォローについて

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。

昨年度に引き続き、今年度も人材の採用は厳しい状況にあります。そのようなきびしい状況の中で採用ができたとしても、すぐに辞められてしまっては意味がありません。辞める理由の多くは、入社前後でのギャップ、入社後のフォローが無い、会社に馴染めず自分の居場所を見つけられないなどの給与や待遇でない理由がほとんどです。

継続して働いてもらうためには、入社後のフォローをどの様にしていくかがポイントになります。今回は入社後のフォローについてまとめました。

1.社員研修について

できるだけ早く会社に馴染んでもらうために、はじめの数日は社員研修をしっかりと行ってください。社員研修の良し悪しで、社員のやる気が変わってきます。モチベーションを落とさず、逆に高めるような研修を心がけてください。

1-1.企業理念や価値観の共有

入社前にも伝えていると思いますが、企業理念や価値観を改めて伝える時間をとりましょう。社員もすでにわかっている内容であれば、話も聞きやすいですし、新しい気づきも共有できます。

また、企業理念については、人事担当だけではなく、取締役や社長などの経営層から直接伝えると効果的です。経営者から今後の会社の方針や新しい挑戦などを聞くことで、やる気にも繋がります。言葉だけでなく理念と行動が結びついている事例なども紹介すると効果的です。

1-2.最低限のルールやスキルの説明

管理方法や出退勤など社内の独自ルールを共有しましょう。ファイルの場所や文房具の場所など些細なことでも大切です。

単純なことですが、ルールを知らないと何かする度に誰かに質問しないといけませんし、間違った方法で行うと他の社員から注意されてしまいます。

すると行動の自由度が小さくなり、萎縮してしまいます。もちろんどんどん質問できるタイプの人であれば問題はありませんが、最低限のルールについて説明するだけで会社の居心地は変わってきます。

1-3.目標設定や給与の説明

初めに企業が求める役割について、説明しましょう。 現場の課題や改善してもらいたい問題などを説明することで、自分の役割が明確になり、やる気も向上します。役割を説明したら、次は目標の設定をしましょう。具体的な目標が決まるとやる気も向上します。評価制度が充実している企業であれば、評価に対する給与なども併せて説明すると効果的です。

「自分が何をすれば会社のためになり、自身の評価が上がるか」を知ることで、迷いなく働けるようになります。

2.他の社員とのコミュニケーション

2-1.社員の紹介

中途入社した社員の自己紹介はもちろんですが、同部署や、他部署についても仕事上関係する方たちの紹介はしっかり行いましょう。初めは誰に話しかけていいか分かりませんし、知らない人に話しかけること自体がストレスとなる可能性もあります。初めは先輩社員が一緒に回って、あいさつ回りすることをオススメします。

2-2.早い段階での歓迎会

できるだけ早い段階で歓迎会をしましょう。仕事以外の話をすることで、会社に馴染みやすくなります。 お酒を飲むのが苦手だったり、予定が合わないときはランチ会でも大丈夫です。 要は仕事以外で社員の人と話す場を作ることが大切です。一度でも話したことがあれば、仕事上での相談もしやすくなります。中途採用でもはじめのうちはわからないことだらけです。できるだけ質問しやすい環境を作るためにも、早めの歓迎会をオススメします。

2-3.昼食の有効活用

中途入社した社員が自分から周囲に声をかけるのは難しいので、はじめのうちはランチを誘ってあげましょう。みんなで食事をすることで、会社に馴染みやすくなります。はじめの1週間はローテンションでランチ会をするなど、多く人と強制的に話す場を作っている企業もいます。会話の量を増やすことが会社に馴染んでもらうための近道です。

3.定期的な面談

定期的な面談は必ず行うようにしてください。はじめのうちは思い通りに仕事が進まなかったり、他の人と話づらかったりとストレスを抱えています。中途採用の場合、同期もいないので、社内の人に相談できず、そのストレスを溜め込んでしまう傾向にあります。ストレスが長期間続くとモチベーションが下がったり、最終的には転職を考えるようになります。

ストレスを取り除くためには、定期的に面談をして、抱えている課題や不満点などを共有するようにしてください。話を聞いてもらったり、自分を見てくれている人がいるともうちょっと頑張ろうという気になれます。

まとめ

入社前後でギャップは必ずあります。そのギャップを埋めずに仕事を続けていると会社への不満が高まり、早い段階で辞めてしまう可能性が高くになります。 一日でも早く会社に馴染めるように、はじめの3ヶ月はフォローが必要です。 また、そのようなフォロー体制があることを採用時に説明することで、採用にも良い効果が得られるようになります。

【製造業】未経験者を採用する際の心構え

2017年の求人倍率は1.59と依然高い状態が続いています。 厚生労働者が出している求人倍率の結果では、平成21年から右肩上がりで伸び続け、平成30年では1.59と非常に高い状況になっています。 具体的には、求人数は275万人に対して、求職者はわずか164万であり100万人の不足が発生している状況です。

このような採用困難な状況の中では、経験者という限られた人材の採用だけではなく、未経験者の採用も考慮していかなければなりません。中小企業の観点からすると、即戦力ではない未経験者を採用する余裕はないかもしれません。

しかし、教育コストさえクリアできれば、実は未経験者でも採用メリットは多くあります。今回は未経験者を採用するためのポイントについてまとめました。

※厚生労働省のホームページより引用

未経験者を採用するメリット

未経験者を狙う最大のメリットは「採用の市場を広げられる」ことです。さらに、業界や職種を知らないからこそ、自社のやり方や社風に馴染みやすいという側面もあります。

経験者にターゲットを絞ってしまっては、採用の市場が狭すぎてそもそも採用したい人材に出会うことが難しくなってしまいます。また、経験者とは言ってもそのレベルの幅は大きく、レベルの高い人材は大手企業など労働条件が良いところに持っていかれます。レベルの低い経験者に注力するよりは、未経験でも会社に合う人を採用したほうが会社のためになるかと思います。

もちろん未経験と言っても様々な人材がいるため、その見極めが大切になります。

未経験者の見極め方

未経験者の採用といっても、実際に欲しい人材は「即戦力ではなくても、早期に戦力になってくれる」方かと思います。

まずは未経験レベルを3つのパターンに分類してみます。今回はわかりやすくするため、業界と職種で分けています。

  • A.業界未経験者 :職種経験はあるけれど、業界経験はない
  • B.職種未経験  :業界経験はあるけれど、職種経験はない
  • C.全くの未経験者:職種経験も業界経験もない

Aタイプは限りなく経験者に近い未経験者で、入社後即戦力になる可能性があるため、どこの企業も採用ターゲットとして考えていると思います。問題はBとCタイプです。この2つのタイプはきちんと見極めた上で採用しなければなりません。

見極める際に重要視するポイントは、

  • 学習意欲があるかどうか
  • 素直かどうか
  • 会社に合うかどうか

になります。学習意欲が高くなければ今後の成長は見込めませんし、素直でなければ成長速度が遅くなります。また、会社に合わなければすぐに辞めてします可能性が高まります。

素直さ、会社に合うかどうかは一緒に働いてみないと分かりませんが、学習意欲は過去の経験からある程度見極めることができます。

  • 前職で何を達成したのか、そのプロセスは?
  • 前職でどのような評価を得てきたか、その理由は?
  • 仕事以外でどのようなことをしてきたか?(スポーツ、趣味など)

などの質問を面接のときにすることで、求職者の「学習」に対する意欲を知ることができます。中途採用の場合は、将来のキャリアプランよりも、過去の実績が大切です。 学習意欲の高い人であれば、前職でも必ず何かを残しているはずです。口先だけではなく、本質を見抜くための質問を心がけてください。

未経験者を採用するときの心構え

未経験者を採用するためには、それなりの覚悟が必要です。中途採用だからといって、即戦力を期待し、教育する時間をかけなければ、会社に合わないと思われ退職していまいます。特に、はじめのうちは成果も上がらず、悩むことも多くなります。

相談したくても、先輩社員が忙しく相談にも乗ってもらえない状況が1ヶ月以上も続くと、転職を考え始めます。 会社としては負担になるかもしれませんが、未経験者を受け入れられる教育体制を整えることは大切です。せっかく採用しても、会社の教育体制が整っていないがために、退職されてしまっては元も子もありません。 未経験を採用する際にはそれなりの覚悟を持って採用活動を行ってください。

まとめ

採用は年々難しくなってきています。経験者に限らず、未経験でも受け入れていかなければ企業として存続できない状況になりつつあります。 その為には、社内の教育制度をきちんと整え、求職者が安心して働ける環境作りが大切です。

中途採用の面接のコツ

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。

今回は中途採用の面接で気をつけるべきポイントについてまとめました。面接は求職者を見極めると同時に自社をPRするための絶好の機会です。

面接の工夫次第で採用は変わります。自社に合った人材を採用するためにもぜひ参考にしてください。

面接前の準備

人材に求める条件の「優先順位」を決める

まずは、採用基準を明確にするため、採用したい人物像を設定します。 年齢、スキル、キャリア、コミュニケーション能力など最低限必要な条件は予め決めておきましょう。条件を厳しくすると採用ハードルが高くなるため注意は必要ですが、面接の時に、設定した条件に沿った質問ができるようになるため、採用のブレはなくなります。

また、条件の違う人物を誤って採用することもなくなるため、企業として必要な人材を確実に掴むことができます。

求職者がリラックスできる状況を作る

求職者は必ず緊張しています。緊張していることが悪いわけではありませんが、緊張した状態では本来の姿を見ることはできません。普段の雰囲気を見るためにも、求職者がリラックスできる雰囲気を作ることは大切です。 例えば、お茶やコーヒーを用意する、面接の前に工場見学をしながら少し雑談話するなども効果的です。

あとは、面接者が笑顔でリラックスしていれば、求職者の方もリラックスしてきます。面接の目的は「普段の相手をみる」ことになります。気軽に話せる雰囲気を作り、相手の本心を聞き出してください。

面接で求職者を見極めるポイント

求職者の経験や人柄を見極める質問をする

求職者は採用されたい一心から話を大きくすることもあります。実は企業が求める技術に達しておらず、企業と求職者にギャップが発生し、辞めていくケースも珍しくありません。 面接の際には、具体的な経験内容な何をどこまで出来るのかなどエピソードを交えて答えてもらえるような質問をしてください。 また、技術面だけではなく、人柄についてもそのような質問をすることで、企業に合う人物かどうかを判断できるようになります。

例えば

  1. ◯◯ではどのようなどのような開発に携わったのか
  2. チームリーダーで管理していたときの、部下の人数は何人で、具体的に何を管理していたのか
  3. 趣味はなにか
  4. 休日はどのようのに過ごしているのか

など、仕事面やプライベート面を具体的に聞いてみて下さい。

入社後をイメージできるような企業説明をする

面接は求職者を評価するだけではなく、求職者から評価される場所でもあります。そのため、求職者に自社の魅力も伝えるなければなりません。

求職者は入社後に、どのような仕事をするのかを具体的に知りたいと思っています。 そのため、入社後をイメージできるような説明を心がけてください。 また、工場見学や面接時に先輩社員と話てもらうなどをしても効果的です。

面接で自社をPRするポイント

社長の考え方、経営方針、ビジョンを伝える

中小企業の最大の武器は社長と気軽に話せることです。 面接の時に社長と話して「社長に惹かれて、入社を決めた」という事例も多くあります。 社長の考え、経営方針、ビジョンなどを熱く語り、求職者を口説いてください。

参考記事:【中小企業】社長の情熱が採用を成功させる

求職者の不安を取り除く要因を伝える

求職者は不安を抱えています。特に転職の際は、この企業で本当にやっていけるのか?この企業は将来も存在しているのか?一生を捧げられる企業なのか?など、常に不安を抱えています。

不安の内容は求職者によってことなるため、面接の時に「何に不安を抱えているのか」を直接聞き、正直に答えることが大切です。 求職者が気にしている内容としては、

  • 会社の人とうまくやっていけるか
  • 企業が安定しているのか
  • 将来給料はどれくらいあがるのか

などです。これらの内容については事前に回答を用意しておくことをオススメします。内容に魅力を感じていただければ、採用はうまくいきます。

どんな役割を期待しているか明確に伝える

人は「求められている」ことに対して嬉しく感じます。 大企業では条件だけを見て採用が進みますが、中小企業では「あなたに来てほしい」という情熱を社長が求職者にぶつけることができます。「今の会社がこうで、将来成長するためには君の力が必要なんだ」と言われたら、考えは揺らぎます。

まとめ

採用を成功させるためには、面接でいかに相手を見極め、説得できるかがカギになります。 入社後、すぐに退職されては意味がありません。マッチング精度を高めるための面接を心がけてください。

【中小企業】社長の情熱が採用を成功させる

こんにちは、ものづくり経革広場の永井です。

中小企業で採用を成功させるためのカギは「社長の情熱」にあります。絶対採用したほうが良い人材に出会った時には、社長が直接説得することで採用の確率は上がります。 大企業ではできない、中小企業の強みを武器にした採用方法をご紹介します。

絶対に採用したほうが良い人材の条件

まずは絶対に採用したほうが良い人材の条件についてです。ターゲットとなる人材は今の企業では自分の力を発揮できなくて、仕事が面白くないと感じている方です。このような考え方の人はなかなか出会うことはありませんが、必ず中小企業で力を発揮してくれます。

1.1人の責任は重たいけれど、仕事の達成感を優先したい人

大企業で働く場合、世界規模の大きなプロジェクトに参加できます。しかし、プロジェクトは細分化され、結局自分がどの仕事を行っているのかわからなくなってしまい、仕事への情熱を失いがちです。

逆に、中小企業の場合、小さなプロジェクトではありますが、自分が中心となりプロジェクトをまとめ上げることができるため、仕事の達成感ややりがいは大きくなります。1人の仕事範囲が広く、責任も重たくなる傾向にありますが、企業への貢献度や自分自身のポジションが明確に見えるため、責任を持って仕事をしている方は多くいます。そのような考えの人は大企業に勤めていても、中小企業へ転職したいと考えていることも多いので、出会ったらぜひ説得してみてください。

2.自分なりのやり方で仕事を進めたいと考えている人

大企業と違い、中小企業は良くも悪くも「お任せ」の部分が多くなります。特に、新しい仕事に対してはフローやチェック方法などが決まっていないことも多くあります。

何も決まっていないからこそ、自分なりの方法やアイディアを出してプロジェクトを成功させなければなりません。責任は重たくなりますが、自分の考えが反映されたプロジェクトが成功したときの達成感は決して大企業では味わえません。

これまでに会社のルールやしきたりに不満感を感じ、思う様に仕事が出来なかったと感じている人は少なくありません。

3.社長や役員に直接提案し、経営に参加したいと考えている人

大企業の場合、社長や役員と直接話せる機会は年に数回程度で、一対一で話すことはほとんどなく、自分の意見も言いにくいのが現状です。

逆に中小企業の場合、ほぼ毎日社長や役員と会う機会があり、意見や質問のしやすい環境があります。やはり企業の経営層と直接話せるメリットは大きく、今後の企業の考え方や方向性を知り、自らの意見がそれに反映されれていくのでは、仕事に対する姿勢も変わってきます。自分が勤めている企業の考え方を深く知ることで、責任感を持って働いてくれます。

まとめ

自分の力を試したい、自分で何かを成し遂げたいと思い中小企業を希望する人はいます。 ただ、そこまでのやる気を持って転職活動をしてる人が多くないのも事実です。 だからこそ、素晴らしい人材に出会ったときには、出来る限りのことをして、採用の確率を上げる必要があります。

中小企業だからできる効果的な採用方法

1.社長が主体となり、採用を行う

中小企業のメリットは、「人材の選定」と「面談」の両方を社長ができることにあります。選定と面談が分かれている場合、社長がほしいと思った人材でも、その前に人事担当が落としてしまっている可能性もあります。社長が応募者全員と会うことは負担になりますが、会社の将来を支えてくれる人に出会うチャンスと思って、ぜひ全員と面談してみてください。

企業説明についても人事担当が説明するのと社長がするとでは、企業の印象は全然違ってきます。社長が話す方が企業の本質や将来性について深く語れるため、企業の魅力を伝えやすくなります。

2.企業の本音を話す

中小企業の採用で見栄をはってはいけません。企業の良いところだけを説明すると、採用後に離職する確率が上がってしまいます。そのため、良いところだけではなく、今の状況を本音で話す必要があります。

会社の職場環境はもちろん、残業についても本音で話すことが大切です。

また、今後改善していく予定であることや、将来の方向性も話すことで、求職者に「将来は成長してく企業」と思ってもらえることは必要です。

魅力的な会社には必ず「経営理念」や「ビジョン」があります。仕事にやる気を持ち、自分で何かをしたいと考えている人は現在の企業の状況よりも、将来どのような方向を目指しているかに重きをおいて採用活動をしています。中小企業の場合、ビジョンを打ち出すのは難しいかもしれませんが、これを機に一度大きなビジョンを掲げてみてください。

3.本当に来てほしいという情熱を伝える

これが一番大切なことですが、人は「求められている」ことに対して嬉しく感じます。 大企業では条件だけを見て採用が進みますが、中小企業では「あなたに来てほしい」という情熱を社長がぶつけることができます。「今の会社がこうで、将来成長するためには君の力が必要なんだ」と言われたら、考えは揺らぎます。 これは中小企業の社長でしかできませんし、これほど効果のある採用方法もありません。

条件は他社よりも悪くても情熱で動いた事例

「なぜスーパーマンは大田区の中小企業を選んだのか|20代女性社長の右腕となるハイスペック人材を採用できた理由」

まとめ

中小企業の採用は年々厳しくなってきています。しかし、自分の力を試したいと思っている人はまだまだいます。「三顧の礼」の様に情熱があれば、優秀な人材も引っ張ってくることはできます。どうしてもこの人を採用したいというときは社長が情熱を持ってその人材を説得してみてください。