翻訳ツールを使って英語メールを書く方法

翻訳ツールを使って英語メールを書く方法

 

製造業勤務、機械系エンジニアライターの野口です。

 

近年海外企業との取引が増え、英語でのやり取りも増えています。英語を使い慣れていないと、コミュニケーションもひと苦労です。英語でのやり取りの負担を軽減する手段の一つに翻訳ツールがあります。翻訳ソフトの技術は年々向上し、日本語をしっかり英語に翻訳してくれます。この記事では、翻訳ツールの具体例や英語メール作成のステップ、使う際の注意点をお伝えします。

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使いやすい翻訳ツール3選

技術の進歩により、英語(外国語)の翻訳ツールは数多く出てきました。その中から特に使いやすい翻訳ツール3選をご紹介し、特徴を簡単に解説します。

翻訳ツール Google翻訳 DeepL COTOHA
概要 Googleが提供している無料の翻訳サービス DeepL社が提供する機械翻訳サービス 有料の英語翻訳ソフト
特徴 ・2016年後半にAI翻訳システムが採用され、飛躍的に翻訳精度が向上 ・ディープラーニング技術による高い翻訳精度

・無料プランでも5,000字までなら翻訳可能

・ニューラル機械翻訳技術による高い翻訳精度を実現

・専門用語も辞書登録が可能

使い方 ・音声入力

・テキスト入力

・テキスト入力 ・テキスト入力
無料・有料 無料 ・無料プランと有料プランがある

・3タイプ
(月額750円、2,500円、5,000円(税込))

有料

10ライセンスからのサービス提供(10ライセンス  月額88,000円(税込))

セキュリティ 機密が気になる場合は、他の有料ソフトの使用がおすすめ ・機密が気になる場合は、有料プランがおすすめ ・翻訳ファイルや登録辞書もすべて暗号化

 

参考サイト

https://www.ntt.com/business/services/application/ai/cotoha-translator.html

https://www.deepl.com/pro?cta=homepage-free-trial

 

翻訳ツールを使って英語メールを書く3ステップ

では実際に、翻訳ツールを使った英文メールの書き方を解説します。

Step1:日本語で文章をまとめる

日本語で文章をまとめるコツは、主語・述語・目的語を丁寧に記述することです。これらが抜けてしまうと、不自然な英語になる場合があります。また、ビジネスの観点では丁寧さも必要です。そのため、日本語の文章を書くときから丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

 

ビジネスシーンで使用される文章で考えてみましょう。取引先に「今週、打ち合わせのお時間はありませんか」と打ち合わせの連絡をするとします。

 

この文章をGoogle翻訳を利用した例を示します。

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意味は伝わります。しかしビジネスの文章としては丁寧さにかける恐れがあります。そこで、日本語での表現をより丁寧にして再度翻訳をかけてみます。

 

「今週、打ち合わせのお時間をいただけると幸いです。」

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結果、”I would appreciate it if ~”と丁寧な表現で翻訳されます。翻訳の際には、日本語の表現を丁寧に仕上げると英語の表現もより丁寧になります。

 

Step2:翻訳ツールで英語にする

日本語の文章を書き上げた後は、翻訳作業です。Google翻訳であれば文章を枠内にコピーアンドペーストすれば、自動で日本語を英語に翻訳してくれます。

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Step3:英語を日本語に再翻訳

最終ステップは英文の最終確認です。英語をもう一度日本語にして再翻訳します。ここで日本語に違和感がないかを見定めましょう。

英語→日本語の再翻訳

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日本語をチェックして意味が異なっていないかを確認してください。また、英語→日本語の変換が怪しい場合は、主語・述語・目的語に注意して日本語の文章を見直しましょう。

 

翻訳ツール3つの注意点

とても便利な翻訳ツールですが、使用の際にはいくつかの注意点があります。特に以下の3点には注意するようにしましょう。

1.日本語独特の表現

翻訳精度がかなり向上しているとは言え、完璧な翻訳は困難です。特に日本人の慣例的な言葉である「よろしくお願いいたします」「お世話になっております」などの英訳は難しいでしょう。

 

これらの言葉は、英語の場合お決まりのフレーズはありません。メールでは「Hi」などの簡単な挨拶をしてからすぐに本題に入るためです。

 

一方で「お世話になっております」を記載したい場合は、具体的な事柄を混ぜると自然な文になります。「先日の商談でお世話になりました」「息子が大変お世話になっております」など、「○○についてお世話になりました」と具体的な内容を書くといいでしょう。

 

また、「Regards、名前」すると限りなく「よろしくお願いいたします」と近い意味で使用されます。

 

参考サイト

https://eikaiwa.dmm.com/uknow/questions/167/

https://eikaiwa.dmm.com/blog/expressions/business/business-mail/

 

2.専門用語の誤訳

専門用語は意図通りに翻訳されない場合もあります。そのため、確認の意味でもWeblioやアルクで単語レベルで検索しましょう。すると、単語レベルでの翻訳や例文が見つかります。これを基に、専門用語の翻訳を確かめてみてください。

 

単語の日本語訳

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英文の例

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また、よく使用する用語の場合、メモや有料ソフトを用いた辞書登録をしておくと今後の使用の際に役立つでしょう。

 

アルク:https://eow.alc.co.jp/

weblio:https://ejje.weblio.jp/

3.セキュリティ

無料ソフトを使用する際は、あらかじめ規約を読みましょう。特に、翻訳したデータ(文章)がクラウドやサーバーに一時保存されるかどうかという点は目を通しておく必要があります。なぜなら、無料ソフトの場合、翻訳した文章を無作為に検証データとして用いる場合があるからです。機密性の高い文章を翻訳する際は注意してください。

 

Google翻訳の規約

https://policies.google.com/terms?hl=ja#toc-permission

 

DeepLの規約

https://www.deepl.com/ja/pro-license/

 

まとめ

 

英語の翻訳ツールは年々精度を増しています。しかし、細かいニュアンスを正しく伝えるのは現在の技術でも難しいです。意図した意味を伝えるためにも、重要な文章になればなるほどセルフチェックは欠かせません。英語のメールを書くのに苦労している方は、今回ご紹介した翻訳ツールを一度お試しください。自動翻訳の力を借りながら、クライアントに伝わる英語を書いていきましょう。

 

技術翻訳するときに気をつけなくてはいけない複数の意味を持つ単語

フリーランスで技術翻訳、論文チェックを行っている堀江です。今回は翻訳時にも気を付けなくてはいけない、複数の意味を持つ英単語についてです。

日本語では、“はし(橋)”と“はし(箸)”、“せいかく(性格)”と“せいかく(正確)”、“きかい(機械)”と“きかい(機会)“などが同音異義語としてあげられます。英語ではHomonymと言います。英語の文字はアルファベット表記しかないので、日本語と違い、漢字やカタカナ、ひらがなのように別の文字を使って同音異義語を表すことができません。そのため区別が難しいと思うこともあるかもしれません。以下何個か同音異義語の例とそれを使った文章例を挙げていきたいと思います。(例には多義語も含まれます。)

Address

すぐ思いつくのは “住所”という意味だと思いますが 、“… に取り組む”や、“…に対応する”として、使うこともよくあります。

(例1)当社の目標は、独自の技術を使用して気候変動の問題に取り組むことです。

Our company’s goal is to address the issue of climate change using our unique technology.

(例2)お客様は、来月から本番環境での使用を開始したいとのことで、当社の新しいソフトウェアに関する懸念事項に緊急に対応してほしいとのことでした。

The customer requires us to urgently address their concerns about our new software because they want to begin to use it in their production environment next month.

Current

“今の、現在”のという意味で使う人が多いと思いますが、理系の人では、“電流”という意味でも使っている人も多いかもしれません。

(例)電気部品を扱うときは、危険なレベルの電流にさらされないように、必ず絶縁用保護具を使用してください。

Be sure to use personal insulating protective equipment when working with electrical components so as to not expose yourself to dangerous levels of electric current.

Express

急行電車のことをExpress Trainと言ったりするので“速い”という意味で覚えている人も多いかもしれませんね。他には“表現する”という意味もあります。また生物の授業で遺伝子の勉強をした人はto express gene X(X遺伝子の”発現”)と習った人もいるかもしれませんね。

(例)自分の気持ちを内側に閉じ込めておくのではなく、自分の気持ちを表現するのが一番です。

It’s always best to express your feelings rather than keep them bottled up inside.

Break

“壊す”という意味でよく使われますが、“休憩”という意味でも使われます。

(例)仕事をするときは、定期的に休憩を取ることを忘れないようにしましょう。そうすれば、ストレスを軽減できるので、常にベストコンディションで仕事をすることができます。

When working, remember to periodically take a break. This way, you can reduce stress so you can always be working at peak condition.

いかがでしたでしょうか? 今後英語の技術翻訳や英語の文章を読むときの役に立てれば幸いです。

すでに技術翻訳されている日本語の企業ホームページの英語版の内容を検証してみた パート1

フリーランスで技術翻訳、論文チェックを行っている堀江です。今回はすでに掲載されている日本語版と英語版のホームページを比べてみて、英語版では何か改善点があるか検証してみました。

今回は東将精工株式会社様(https://www.toshoseiko.com/)にご協力いただきました。

日本語の会社紹介文

会社概要

当社では溶接管の内面ビード除去装置を設計から製造まで手掛けており、各お客様の造管機(パイプミル)のタイプやニーズに合わせたオリジナルの装置の製作を得意としております。

品質につきましては創業時より特殊ゲージ等の製造を手掛けており『確かな品質』のものをご提供できると自負しております。

数少ない内面ビード切削装置のメーカーのなかで弊社を選んでいただいているお客様と、長期的にお取引していただけるよう信頼と満足の製品をお届けすることを心がけております。

英語の会社紹介文

Company information

We provide customized Inner Bead Cutting Device for each customer’s needs.

We make Inner Bead Cutting (Pressing) device. We design and make customized IBC (IBP) device for each customer’s tube welding equipment’s, which pleases many customers. Please feel free to contact us if you have any trouble on your own equipment’s. We can make rough estimates, if you could fill in attached checklist.

英語版で変更したほうがよいと思われる点

日本語版と英語版では書いてある内容が多少異なるので、確定的なことは言えませんが、少し改善点を書かせていただきます。

1)We design and make customized IBC (IBP) device for each customer’s tube welding equipment’s, which pleases many customers.

“which pleases many customers“ という言い方は、日本語文の”満足の製品をお届けする“という意味で使っているのだと思われますが、英語として不自然な言い回しです。以下のような言い回しのほうがより自然に聞こえます。

We customize them tailored to each customer’s tube welding equipment, to their complete satisfaction.

2)“Please feel free to contact us if you have any trouble on your own equipment’s.

この文章だと、機械(製品)に問題があったときだけ連絡くださいという意味になり、もし製品に興味があった場合はどこに連絡すればいいのか、わかりません。もし問題が生じた場合のみに限らず、製品やサービスについて何か質問があれば(製品やサービスの値段の問い合わせを含む)お問い合わせくださいという意味であれば、以下の訳のほうが良いと思われます。

Please feel free to contact us or fill out the inquiry form if you have any questions about our products and services, or would like to receive rough price estimates.

3)“We can make rough estimates, if you could fill in attached checklist.”

“Attached checklist” と書いてあるとチェックリストが添付されているようなイメージがわきますが、実際のウエブサイトには添付するところは、なく日本語でのお問い合わせフォームと電話番号、FAXの記載があるのみです。

お問い合わせフォームは英語ではinquiry formとなります。

Please feel free to contact us or fill out the inquiry form if you have any questions about our products and services, or would like to receive rough price estimates.

訳し直し

もし私が今回の文章を訳し直すとしたらこのようになります。

We provide customized Inner Bead Cutting devices tailored to your needs

We design and produce Inner Bead Cutting (Pressing) devices. We customize them tailored to each customer’s tube welding equipment, to their complete satisfaction. Please feel free to contact us or fill out the inquiry form if you have any questions about our products and services, or would like to receive rough price estimates.

いかがでしょうか?

今後、英語版ウエブサイトを作成する際の参考になれば幸いです。

すでに技術翻訳されている日本語の企業ホームページの英語版の内容を検証してみた パート1

フリーランスで技術翻訳、論文チェックを行っている堀江です。今回はすでに掲載されている日本語版と英語版のホームページを比べてみて、英語版では何か改善点があるか検証してみました。

今回は東将精工株式会社様(https://www.toshoseiko.com/)にご協力いただきました。

日本語の会社紹介文

会社概要

当社では溶接管の内面ビード除去装置を設計から製造まで手掛けており、各お客様の造管機(パイプミル)のタイプやニーズに合わせたオリジナルの装置の製作を得意としております。

品質につきましては創業時より特殊ゲージ等の製造を手掛けており『確かな品質』のものをご提供できると自負しております。

数少ない内面ビード切削装置のメーカーのなかで弊社を選んでいただいているお客様と、長期的にお取引していただけるよう信頼と満足の製品をお届けすることを心がけております。

英語の会社紹介文

Company information

We provide customized Inner Bead Cutting Device for each customer’s needs.

We make Inner Bead Cutting (Pressing) device. We design and make customized IBC (IBP) device for each customer’s tube welding equipment’s, which pleases many customers. Please feel free to contact us if you have any trouble on your own equipment’s. We can make rough estimates, if you could fill in attached checklist.

英語版で変更したほうがよいと思われる点

日本語版と英語版では書いてある内容が多少異なるので、確定的なことは言えませんが、少し改善点を書かせていただきます。

1)We design and make customized IBC (IBP) device for each customer’s tube welding equipment’s, which pleases many customers.

“which pleases many customers“ という言い方は、日本語文の”満足の製品をお届けする“という意味で使っているのだと思われますが、英語として不自然な言い回しです。以下のような言い回しのほうがより自然に聞こえます。

We customize them tailored to each customer’s tube welding equipment, to their complete satisfaction.

2)“Please feel free to contact us if you have any trouble on your own equipment’s.

この文章だと、機械(製品)に問題があったときだけ連絡くださいという意味になり、もし製品に興味があった場合はどこに連絡すればいいのか、わかりません。もし問題が生じた場合のみに限らず、製品やサービスについて何か質問があれば(製品やサービスの値段の問い合わせを含む)お問い合わせくださいという意味であれば、以下の訳のほうが良いと思われます。

Please feel free to contact us or fill out the inquiry form if you have any questions about our products and services, or would like to receive rough price estimates.

3)“We can make rough estimates, if you could fill in attached checklist.”

“Attached checklist” と書いてあるとチェックリストが添付されているようなイメージがわきますが、実際のウエブサイトには添付するところは、なく日本語でのお問い合わせフォームと電話番号、FAXの記載があるのみです。

お問い合わせフォームは英語ではinquiry formとなります。

Please feel free to contact us or fill out the inquiry form if you have any questions about our products and services, or would like to receive rough price estimates.

訳し直し

もし私が今回の文章を訳し直すとしたらこのようになります。

We provide customized Inner Bead Cutting devices tailored to your needs

We design and produce Inner Bead Cutting (Pressing) devices. We customize them tailored to each customer’s tube welding equipment, to their complete satisfaction. Please feel free to contact us or fill out the inquiry form if you have any questions about our products and services, or would like to receive rough price estimates.

いかがでしょうか?

今後、英語版ウエブサイトを作成する際の参考になれば幸いです。

機械翻訳を使って技術翻訳をしてみた パート2

フリーランスで技術翻訳、論文チェックを行っている堀江です。前回の記事(機械翻訳を使って技術翻訳をしてみた パート1)では企業ホームページ内にある技術的文章をグーグル翻訳し、精度を検証しました。今回は企業のウエブサイトには欠かせない会社紹介の文章にグーグル翻訳を使った場合どのような訳がでるのか検証してみたいと思います。

今回も岸本工業様にご協力をいただきホームページの一部を翻訳させていただきました。原文、グーグル翻訳、修正案の順に記載します。

※岸本工業様のホームページは2020年11月にリニューアルされ、現在のホームページには下記の内容はありません。ご了承下さい。

品質理念

まず品質理念についてグーグル翻訳してみます。

原文

・品質理念

  1. 当社の品質活動の起点は、顧客第一主義とします。
  2. 当社は、顧客の要求事項を確実に履行いたします。
  3. 当社は、顧客の要求事項を確実に履行するための、調査と研鑽を行います。
  4. 当社は、品質マネジメントシステムを順次構築し、維持・改善を継続します。

Google 翻訳

・Quality philosophy

  1. The starting point of our quality activities is customer-first.
  2. We will ensure that our customers’ requirements are met.
  3. We carry out research and study to ensure that our customers’ requirements are fulfilled.
  4. We will build a quality management system one after another and continue to maintain and improve it.

修正案

・Our philosophy on quality

  1. Our quality management activities are based on a “customer-first” philosophy.
  2. We ensure that our customers’ requirements are met.
  3. In order to ensure that our customers’ requirements are met, we carry out research and study.
  4. We administer a quality management system that can be maintained and improved over time.

ポイント

(1)タイトルには“品質理念”と書いてあり、日本語文章には“当社”とは書いていませんが、英語にしたときには“Our”と入っていたほうがよいと思います。

(2)最初の文章ですがQuality activitiesという言い回しよりはQuality assurance activities, quality control activities など間に言葉を入れて使うほうが多いと思います。今回は仮訳としてquality management activitiesとしました(後の文章に品質マネジメントシステムと書いてあるので)が、場合より使い分けるとよいと思います。また“顧客第一主義”は理念なので“customer-first” だけではなく“customer-first” philosophy としました。

(3)2番目の文章ですがグーグル翻訳をそのまま使って問題ないと思います。一か所訂正するとしたら、これから履行(未来)ではなく、すでに履行されていると思うの“will”は、抜きました。4番目の文章もwillがグーグル翻訳に入っていますが、これもすでに構築されていると思いますので“will”は、抜きました(willを入れると今までやってこなかったような感じにもとれるので)。

環境理念

次に環境理念についてグーグル翻訳していきます。

原文

・環境理念

  1. 当社の生産・販売活動に関わる環境関連法規・規制・条例を遵守します。
  2. 当社の生産・販売活動中に必要なエネルギーの省力化を図ります。
  3. 「地球資源のロスなき消費」のスローガンのもと、発生する紙及び廃棄物の削減を図ります。
  4. 購入部材の必要調達量を配慮し、死蔵品の発生を抑制します。
  5. 上記項目は、経営責任者により一元管理されるとともに、全社員に周知させます。

Google 翻訳

・Environmental philosophy

  1. We will comply with environment-related laws, regulations and regulations related to our production and sales activities.
  2. We will work to save energy required during our production and sales activities.
  3. Under the slogan “Consumption without loss of global resources,” we will strive to reduce the amount of paper and waste generated.
  4. We will reduce the occurrence of dead goods by considering the required procurement amount of purchased materials.
  5. The above items will be centrally managed by the management and will be made known to all employees.

修正案

・Our philosophy on the environment

  1. We comply with environmental laws, regulations and ordinances related to our production and sales activities.
  2. We strive to reduce the energy required for our production and sales activities.
  3. Under the theme of “Sustainable resource consumption”, we strive to reduce the amount of paper and waste generated.
  4. We minimize the occurrence of dead stock by carefully considering the required amount of materials to be procured.
  5. The above items are centrally managed by the management team and are made known to all employees.

ポイント

(1)タイトルの“環境理念”ですが、こちらも“品質理念”のときと同じように、“Our”と入っていたほうがよいと思います。

(2)“地球資源のロスなき消費” の訳として“Sustainable resource consumption”としました。“Sustainable” や“Sustainability”と言う言葉は企業の環境問題に対する取り組みによく使われる単語です。

(3)“購入部材の必要調達量”の訳はグーグルでは“procurement amount of purchased materials”となっていますが“procurement“という言葉は調達(購買含む)という意味なので“purchased ” という言葉は修正案では抜きました。

いかがでしたでしょうか? 今回は会社紹介によく使われる文章をグーグル翻訳してみました。多少なりとも企業ホームページの英訳のヒントになれば幸いです。

機械翻訳を使って技術翻訳をしてみた パート2

フリーランスで技術翻訳、論文チェックを行っている堀江です。前回の記事(機械翻訳を使って技術翻訳をしてみた パート1)では企業ホームページ内にある技術的文章をグーグル翻訳し、精度を検証しました。今回は企業のウエブサイトには欠かせない会社紹介の文章にグーグル翻訳を使った場合どのような訳がでるのか検証してみたいと思います。

今回も岸本工業様にご協力をいただきホームページの一部を翻訳させていただきました。原文、グーグル翻訳、修正案の順に記載します。

※岸本工業様のホームページは2020年11月にリニューアルされ、現在のホームページには下記の内容はありません。ご了承下さい。

品質理念

まず品質理念についてグーグル翻訳してみます。

原文

・品質理念

  1. 当社の品質活動の起点は、顧客第一主義とします。
  2. 当社は、顧客の要求事項を確実に履行いたします。
  3. 当社は、顧客の要求事項を確実に履行するための、調査と研鑽を行います。
  4. 当社は、品質マネジメントシステムを順次構築し、維持・改善を継続します。

Google 翻訳

・Quality philosophy

  1. The starting point of our quality activities is customer-first.
  2. We will ensure that our customers’ requirements are met.
  3. We carry out research and study to ensure that our customers’ requirements are fulfilled.
  4. We will build a quality management system one after another and continue to maintain and improve it.

修正案

・Our philosophy on quality

  1. Our quality management activities are based on a “customer-first” philosophy.
  2. We ensure that our customers’ requirements are met.
  3. In order to ensure that our customers’ requirements are met, we carry out research and study.
  4. We administer a quality management system that can be maintained and improved over time.

ポイント

(1)タイトルには“品質理念”と書いてあり、日本語文章には“当社”とは書いていませんが、英語にしたときには“Our”と入っていたほうがよいと思います。

(2)最初の文章ですがQuality activitiesという言い回しよりはQuality assurance activities, quality control activities など間に言葉を入れて使うほうが多いと思います。今回は仮訳としてquality management activitiesとしました(後の文章に品質マネジメントシステムと書いてあるので)が、場合より使い分けるとよいと思います。また“顧客第一主義”は理念なので“customer-first” だけではなく“customer-first” philosophy としました。

(3)2番目の文章ですがグーグル翻訳をそのまま使って問題ないと思います。一か所訂正するとしたら、これから履行(未来)ではなく、すでに履行されていると思うの“will”は、抜きました。4番目の文章もwillがグーグル翻訳に入っていますが、これもすでに構築されていると思いますので“will”は、抜きました(willを入れると今までやってこなかったような感じにもとれるので)。

環境理念

次に環境理念についてグーグル翻訳していきます。

原文

・環境理念

  1. 当社の生産・販売活動に関わる環境関連法規・規制・条例を遵守します。
  2. 当社の生産・販売活動中に必要なエネルギーの省力化を図ります。
  3. 「地球資源のロスなき消費」のスローガンのもと、発生する紙及び廃棄物の削減を図ります。
  4. 購入部材の必要調達量を配慮し、死蔵品の発生を抑制します。
  5. 上記項目は、経営責任者により一元管理されるとともに、全社員に周知させます。

Google 翻訳

・Environmental philosophy

  1. We will comply with environment-related laws, regulations and regulations related to our production and sales activities.
  2. We will work to save energy required during our production and sales activities.
  3. Under the slogan “Consumption without loss of global resources,” we will strive to reduce the amount of paper and waste generated.
  4. We will reduce the occurrence of dead goods by considering the required procurement amount of purchased materials.
  5. The above items will be centrally managed by the management and will be made known to all employees.

修正案

・Our philosophy on the environment

  1. We comply with environmental laws, regulations and ordinances related to our production and sales activities.
  2. We strive to reduce the energy required for our production and sales activities.
  3. Under the theme of “Sustainable resource consumption”, we strive to reduce the amount of paper and waste generated.
  4. We minimize the occurrence of dead stock by carefully considering the required amount of materials to be procured.
  5. The above items are centrally managed by the management team and are made known to all employees.

ポイント

(1)タイトルの“環境理念”ですが、こちらも“品質理念”のときと同じように、“Our”と入っていたほうがよいと思います。

(2)“地球資源のロスなき消費” の訳として“Sustainable resource consumption”としました。“Sustainable” や“Sustainability”と言う言葉は企業の環境問題に対する取り組みによく使われる単語です。

(3)“購入部材の必要調達量”の訳はグーグルでは“procurement amount of purchased materials”となっていますが“procurement“という言葉は調達(購買含む)という意味なので“purchased ” という言葉は修正案では抜きました。

いかがでしたでしょうか? 今回は会社紹介によく使われる文章をグーグル翻訳してみました。多少なりとも企業ホームページの英訳のヒントになれば幸いです。

機械翻訳を使って技術翻訳をしてみた パート1

フリーランスで技術翻訳、論文チェックを行っている堀江です。

機械翻訳は近年各段に進歩し、翻訳家を目指されている方の中には機械翻訳に仕事を奪われるのではと冷や冷やしている方もいるのでは、ないでしょうか? 今回は技術的内容の文章にグーグル翻訳を使った場合どのような訳がでるのか検証してみたいと思います。岸本工業様にご協力をいただきホームページの一部を翻訳させていただきました。原文、グーグル翻訳、修正案の順に記載します。

原文

フルフラット加工

軽小短薄化により、金属にかわる素材としてプラスチックへの素材転換が進む中で、プラスチックは金属と比べ精度が安定しないことが加工現場の悩みの種となっていました。当社ではそのような声を受け、より高精度のプラスチック加工を追求した結果、プラスチックの板厚を±30ミクロン以内の寸法精度で安定的に加工する技術「フルフラット加工」を確立しました。

<特徴>

  1. 標準で±0.03㎜以内の板厚精度を実現
  2. 350㎜×1200㎜の高範囲での加工が可能
  3. 研磨レベルの表面粗さを実現

Google 翻訳

Full flat processing

With the progress of material conversion to plastic as a material that replaces metal due to lightness, smallness, shortness and thinness, the precision of plastic is not stable compared to metal.

In response to such a voice, we pursued higher precision plastic processing, and as a result, we have established “Full Flat Processing”, a technology that stably processes plastic plate thickness with dimensional accuracy within ±30 microns.

<Features>

  1. Achieves thickness accuracy within ±0.03 mm as standard
  2. Capable of processing in a high range of 350 mm x 1200 mm
  3. Achieves polishing level surface roughness

修正案

Full flat processing

In the progression of using plastic as a material that replaces metal due to being light and compact, there are worries by processors that plastic cannot be processed to the same precision as metal.

In response to those concerns, we pursued higher precision plastic processing, and as a result, we have established “Full Flat Processing”, a technology that can stably process plastic with a dimensional precision of ±30 microns.

<Features>

  1. Able to achieve precision of thickness within ±0.03 mm
  2. Capable of processing large areas of 350 mm x 1200 mm
  3. Polished level of surface finish

何点かポイントをピックアップしてみてみましょう

”軽小短薄”と言葉ですが、英語にそのまま該当する言葉はありません。google翻訳では軽=lightness, 小= smallness, 短=shortness, 薄=thinness となっていますが、そのまま英語にしてしまうと”プラスチックは金属より、軽くて、小さくて、短くて、薄い” となり、文章として長くなり、かつ、わかりにくくなってしまいます。私なら、light and compact(軽くて、コンパクト)と訳します。

”素材変換”という言葉ですが、google翻訳ではmaterial conversionとなっていますが、金属をプラスチックに変換するという意味にもとれるので、不自然です。私ならusing plastic as a material that replaces metalと訳します。

”当社ではそのような声を受け”のgoogle翻訳は” In response to such a voice”ですが、a voiceだと一人になってしまいますし、意味はわかりますが、不自然な言い回しです。そのため” In response to those concerns”と変更しました。

Google 翻訳で”1.標準で±0.03㎜以内の板厚精度を実現”の “標準”という言葉がas standardとなっていますが、もしマーケティング的に載せているのであれば standardという言葉はあえていれなくてもよいかもしれません。standardという言葉は例えば、宅配を頼んだ時 “Standard shipping time is 3 days.”というように使いますが、標準3日なのでもしかしたら、4日かかるかもしれないという印象を受けます。もし、このウェブサイトが “±0.03mm以内の板厚精度を実現”というのを強調したいのであれば、standardという言葉は、はずしてもいいかもしれません。(0.04mmの可能性もあると受け取られたくないので)

 

いかがでしたでしょうか?あくまで修正案なので、これより良い訳があるかもしれません。しかし、まだ機械翻訳に翻訳の仕事を完全に取られるまでには、まだ多少時間はあるように思います。

技術翻訳時に気を付けなくてはいけないカタカナ文字

フリーランスで技術翻訳、論文チェックを行っている堀江です。海外の顧客と取引をする際に自分の話している英語が通じているか、もしくはメールの内容が伝わっているか不安になることも多いと思います。カタカナ文字はそのまま英語として使っていいのかどうか迷うことも多いと思います。今回は翻訳の際にも注意が必要なカタカナ文字についてご紹介します。

現在、日常生活及びビジネスシーンにおいて様々なカタカナ文字が使われていますが、英語由来でないもの(パン、アンケート、アルバイトなど)、また日本独自の意味を持つ言葉(アイス、ジュース、マンションなど)、造語(NA、オートバイ、パソコンなど)など、そのまま英訳してはいけないものもたくさんあります。

最近は特にビジネスシーンでカタカナ言葉が使われることも多く、例えば

明日のミーティングのアジェンダを全員でディスカッションして決めましょう。その際コンセンサスをとりましょう。

なんて言われたりしたこともあるのではないでしょうか?今回は特にビジネスシーンや技術翻訳の際にそのまま使ってよいのか迷うカタカナ文字について検証したいと思います。

英語と日本語で全く使い方が異なるもの

(例)リフォーム、ピックアップ

リフォームという言葉はよく、日本では“家のリフォームをする”、“リフォームの費用、“リフォームのお見積り”などという意味で使われますが英語ではもっと固い表現として使われます。

(例)

“The official opposition party submitted a bill to introduce drug policy reform. They say that the money spent on attempting to enforce drug criminalization has not resulted in lower illegal drug production or consumption.”

(訳:野党は薬物政策改革法案を提出しました。彼らは、麻薬を取締るために費やされたお金は、違法な麻薬の生産や消費の減少にはつながらなかったと主張しています。)

“Our company policy regarding sick days was reformed due to Covid-19.”

(訳:コロナウイルスにより、当社の病欠に関する規則が変更されました。)

ピックアップは “ピックアップ製品” や “ニュースでピックアップされた話題”などという意味で使われますが、英語を母国語とする人に“pick up product”と言っても拾ってきた製品なのかなと思われてしまいます。

Pick upを使った英文の例としては、以下のようになります。

“I have to leave early today so I can pick up my wife from the airport.”

(訳:今日は妻を空港に迎えに行きたいので早退します。)

“Order online, Pick up in store”

(訳:ネットで注文し、お店で受け取れます。)

英語と日本語で使い方が同じもの

(例)ラインアップ、シェア、コストパフォーマンス

ラインアップは“製品ラインアップ” 、“車種ラインアップ”などとして使われています。どちらもそのまま英語にでき、“product line-up”, “Vehicle line-up”と言うことができます。またよくウエブサイトなどでは “check out our line-up”と書いてあったりします。シェアはよくビジネスではマーケットシェア(Market Share)として使われます。意味は同じです。コストパフォーマンス(cost performance)も英語と意味は同じです。英語ではビジネスシーンで使われることが多く日常生活ではあまり使用しません。

(例)

“Company A’s parts are more expensive than Company B’s parts, but they offer better cost performance in the long run for our use case, so we always buy from Company A.”

(訳:A社の部品はB社の部品よりも高価ですが、我々の使用条件下では長期的には優れたコストパフォーマンスを発揮するため、いつもA社から購入しています。)

英語と日本語で使い方は同じだが別の意味もあるもの

(例)スペック

スペック(Spec)はスペシフィケーション(specification)の略です。スペックという単語もそのまま使用できることが多く、“パソコンのスペック”はそのまま “PC specs” と使うことができます。(パソコンもカタカナ言葉で英語ではPCになるので注意が必要です) また“製品スペック”もそのまま”Product specs”として使うことができます。(注:英語ではスペックは普通複数形で使用されることが多いので最後に“s”を付けています。)

日本語ではハイスペックな人というように人にも使うことができますが、英語では人に使用することができませんので注意が必要です。

いかがでしたでしょうか? この記事を参考にカタカナ言葉をうまく技術翻訳やビジネスに活かせるよう役立てていただければ幸いです。

「DeepL翻訳 vs. Google翻訳」プロの翻訳家が徹底評価!

テクノポートの稲垣です。現在、日本人ユーザーが驚異的な勢いで増加している機械翻訳「DeepL翻訳」をご存知でしょうか?DeepL翻訳とはドイツの人工知能システム開発を行うDeepL社が提供する機械翻訳システムです。

本記事では、DeepL翻訳とGoogle翻訳の翻訳精度(日本語→英語)の評価をプロの翻訳家の方に行って頂きました!翻訳評価をして頂いたプロの翻訳家の方の詳細については、過去の記事「フリーランス翻訳家にインタビュー①「カナダ在住のM.H.さん」前編」/「後編」をご参照ください。

DeepL翻訳とは?

概要

  • 人工知能システム開発を行うDeepL社(ドイツ)が提供する機械翻訳システム
  • 2020年3月に日本語対応して以降、日本人ユーザーが急増中
  • Google翻訳より自然な翻訳ができると話題 ※下記の参考記事を参照してください

参考記事
1. 「「DeepL翻訳」が日本語対応、「自然な訳文」と話題に 独ベンチャーが開発」、ITmeia
2. 「ドイツの機械翻訳「DeepL」がすごい。ついに日本語対応も。」Forbes Japan
3. 「Googleより自然な翻訳「DeepL」が日本語有料版を展開 月額1200円から」HUFFPOST

基本仕様

  • 使用料金:無料 ※有料版DeepL Proを使う場合、月額750円~5000円の使用料金
  • 対応言語:11言語(英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語、イタリア語、ポーランド語、ロシア語、日本語、中国語)
  • 対応可能ファイル形式:Microsoft Word(.docs)、Power Point(.pptx)、テキストファイル形式(.txt)※テキストファイル形式はDeepL Proへの登録が必要

無料版と有料版の違い

無料版を用いても基本的な翻訳機能は無制限で利用可能です。以下に有料版でのみ利用可能なサービスを列挙します。

  • 文字制限なし:1度に翻訳するテキストの文字制限がなくなる
  • 文書ファイル翻訳:プランによって毎月5~100の文書ファイルを翻訳可能
  • 用語集の上限なし:用語集(特定の単語やフレーズの訳し方を定義できるシステム)に登録できる単語の上限がなくなる ※日本語は未対応
  • データの機密性確保:DeepL翻訳を用いて入出力されたテキストは、ユーザーに訳文が届けられた後すぐに削除

特徴

DeepL翻訳の最大の特徴は、自然な訳文を作成する能力です。この能力を検証するために、DeepL社が行ったブラインドテストの結果を紹介します。下のグラフは、オンラインで使える3つの大手翻訳システム(Google、Amazon、Microsoft)で訳した文章とDeepL翻訳で訳した文章を並べ、翻訳システムの名前を伏せた状態で翻訳者に示し、評価をさせた結果を示しています。なお、翻訳に使用する文章は様々な分野のテキストから119段落を抽出したものを使用しています。


出典:DeepL翻訳が日本語と中国語を習得、DeepLブログ、DeepL

グラフの縦軸は各翻訳システムの訳文が、他より高い評価を得た確率を示しています。ただし、複数の翻訳システムが同時に最高評価を得た場合はカウントしていません。グラフから以下のことが分かります。

  • 英語→日本語:DeepL翻訳はGoogle翻訳に対して約3.7倍の確率でプロの翻訳者から高い評価を得た
  • 日本語→英語:DeepL翻訳はGoogle翻訳に対してい約2.8倍の確率でプロの翻訳者から高い評価を得た

以上の結果から、DeepL翻訳がプロの翻訳者から高い確率で高評価を得ていることが分かります。

翻訳精度評価

本記事では、プロの翻訳家の方にDeepL翻訳の精度評価(日本語→英語)を行っていただきました。詳細は下記に示します。

評価試験の条件

▶使用する機械翻訳:DeepL翻訳、Google翻訳

▶翻訳評価の方法:2種類の機械翻訳ツールを用いて翻訳した文章を1センテンスずつ下記の5段階評価を行う。

「5段階評価」
5 : 意味が分かる・自然
4 : 意味が分かる・やや不自然
3 : 意味が分かる・不自然
2 : 意味がやや分かる・不自然
1 : 意味が分からない・不自然

▶翻訳に使用する文章(日本語ビジネスメール)

①件名:【ABC株式会社】お問い合わせありがとうございます

②※このメールはシステムからの自動返信です

③ジョー・スミス様

④お世話になっております。
⑤ABC株式会社へのお問い合わせありがとうございました。

⑥以下の内容でお問い合わせを受け付けいたしました。
⑦3営業日以内に、担当者 田中よりご連絡いたしますので 今しばらくお待ちくださいませ。

結果

それでは、順に結果を見ていきましょう!

原文①

件名:【ABC株式会社】お問い合わせありがとうございます

訳文
DeepL翻訳 : Subject: [ABC Corporation] Thank you for your inquiry!
Google翻訳:Subject: [ABC Corporation] Thank you for your inquiry

評価
DeepL翻訳:5
Google翻訳:5

プロ翻訳家のコメント
DeepL翻訳:問題ありません。!はあってもなくても問題ありません。
Google翻訳:問題ありません。

原文②

※このメールはシステムからの自動返信です

訳文
DeepL翻訳 : This email is an automatic response from the system.
Google翻訳 : *This email is an automatic reply from the system

評価
DeepL翻訳:5
Google翻訳:5

プロ翻訳家のコメント
DeepL翻訳:※の部分は訳されていませんが内容は問題ありません。
Google翻訳:問題ありません。

原文③

ジョー・スミス様

訳文
DeepL翻訳 : Mr. Joe Smith.
Google翻訳 : Joe Smith

評価
DeepL翻訳:5
Google翻訳:5

プロ翻訳家のコメント
DeepL翻訳:基本的には問題ありませんが、Mr, Mrs, Miss, Ms, (他に Dr)などは会社側が把握していれば問題ないですが、女性か男性か分からない(または既婚、未婚か分からない)場合は、気を付けなくてはいけません。
Google翻訳:基本的には問題ありません。会社によっては最初に Hi XXX、や Dear XXX をつけることもあります。

原文④

お世話になっております。

訳文
DeepL翻訳 : Thank you for your help.
Google翻訳 : We become indebted to.

評価
DeepL翻訳:1
Google翻訳:1

プロ翻訳家のコメント
DeepL翻訳:”Thank you for your help” = 「助けてくれてありがとうございました。」というのはここでは必要ありません。メールの最初にもってくるのも不自然だと思います。
Google翻訳:文法的にも間違っていますし、不自然です。メールの最初にもってくる必要もないと思います。文法的には “We are indebted to you” ですが、普段あまり使用しません。使う場面としては、命を救われた時など、危機的状況を救われた時などに使います。

原文⑤

ABC株式会社へのお問い合わせありがとうございました。

訳文
DeepL翻訳 : Thank you for your interest in ABC Corporation.
Google翻訳 : Thank you for your inquiry to ABC Corporation.

評価
DeepL翻訳:5
Google翻訳:5

プロ翻訳家のコメント
DeepL翻訳:問題ありません。
Google翻訳:問題ありません。

原文⑥

以下の内容でお問い合わせを受け付けいたしました。

訳文
DeepL翻訳 : We are pleased to hear from you as follows.
Google翻訳 : We have accepted inquiries with the following contents.

評価
DeepL翻訳:2
Google翻訳:2

プロ翻訳家のコメント
DeepL翻訳:”hear form you as follows”というのは不自然です。例えば “We are pleased to accept your inquiry with the following contents.”、または “Below is a summary of the inquiry that we have received.” の方が自然です。
Google翻訳:文章として不自然ですし、1 inquiryもしくはmulitiple “inquiries” なのかによって文章は変わると思います。なので、先に挙げた例のような文章の方が適切だと思います。

原文⑦

3営業日以内に、担当者 田中よりご連絡いたしますので 今しばらくお待ちくださいませ。

訳文
DeepL翻訳 : Our representative, Tanaka, will contact you within 3 business days. Please be patient for a while.
Google翻訳 : Within 3 business days, Tanaka will contact you. Please wait for a while.

評価
DeepL翻訳:3
Google翻訳:3

プロ翻訳家のコメント
DeepL翻訳:最初の文章は問題ありませんが、2番目の文章が不自然なので削除した方が良いと思います。何か付け加えたい場合は “Thank you for your patience.” と付け加えても良いと思います。
Google翻訳:意味は分かりますが、Tanakaさんが”担当者”である。という部分が訳から抜けています。こちらも2番目の文章はなくても良いと思います。

総評

基本的には、内容が分かれば機械翻訳を利用してメールのやり取りをしても問題ないと思います。というのは、英語に不慣れな人たちもビジネスで英語の文章を書くことも多いからです。

一方で、”お世話になっております”の英訳は相手を混乱させてしまうかもしれません。また”Mr”なども、性別が前もってわかっていれば問題ないありませんが、名前から推測すると間違っている場合もあるので注意が必要です。

まとめ

結果からまとめると、DeepL翻訳、Google翻訳共に26/35点と同じ点数になりました。今回の検証結果から言えることは、現時点ではDeepL翻訳とGoogle翻訳のどちらが圧倒的に優れているということはないということです。

個人的な意見として、どちらの機械翻訳も意味が一意的に決まる文章の翻訳は高評価を得ていたと思います。対して、日本語独特の表現(例、お世話になっております。)や主語、単数・複数の概念が欠如した意味が曖昧な文章の翻訳に苦戦している印象を受けました。つまり、機械翻訳を使ってビジネスメールのやり取りをする場合は、原文の日本語は極力、日本語独特の定型表現を排除し、具体的な文章に置き換える必要があると感じました。(例、いつもお世話になっております。→ いつもご支援いただきありがとうございます。)

今回の記事で紹介した内容を参考に機械翻訳を上手にビジネスに役立てて頂ければ幸いです。

フリーランス翻訳家にインタビュー①「カナダ在住のM.H.さん」後編

テクノポートの稲垣です。今回も前回の記事に引き続きインタビュー企画として、カナダで病院関係のお勤めの傍らでフリーランス翻訳家として活躍するM.H.さんに行ったインタビューの内容についてお伝えします。後編の今回は、

  • 「日本人労働者のポジティブなイメージは?」
  • 「日本人労働者のネガティブなイメージは?」
  • 「日本人が英語話者と正しく意思疎通をするためにすべきことは?」
  • 「新型コロナウイルスが日常生活に与えている影響は?(2020年5月27日インタビュー実施)」

などの質問に対し、カナダで働くフリーランス翻訳家の方ならではの意見をお届けします!

カナダから見た日本企業について

日本企業のポジティブなイメージは?

日本製品は昔ほどではないですが、高品質のイメージがあると思います。

大型医療機器で言うと、近年中国や韓国のメーカーも積極的に参入してきていますが、いまだにシーメンス(ドイツ)、フィリップス(オランダ)、GE(アメリカ)、Canon(旧TOSHIBA、日本)のような欧米や日本企業が強い印象があります。

家電製品については、少し前までは日本製品がよく売れていたんですが、昔ほどのブランド力はないと思います。加えて、最近はTOSHIBAやSHARPが大きな痛手を受けたこともあって不振気味な印象を受けます。

日本企業のネガティブなイメージは?

個人的な体験談になりますが、日本企業からカナダ現地企業に訪れる上の立場の人達の訪問の目的が不明瞭なことが多いと感じます。

私の働く職場にも日本から偉い立場の人が来ることがありますが、来たとしても英語でコミュニケーションをとることが苦手なことが多いため、何のために来たのかが分からないまま訪問を終えることが多いと感じます。迎え入れる企業の立場からしても、時間を割いて対応しているので何のために来て、何を成し遂げたいのかを明確に決めてきた方が良いと感じます。

日本人労働者のポジティブなイメージは?

まじめに一生懸命働くことだと思います。

これは、カナダにある日本企業に関してカナダ人が思うことですが、日本人労働者の特徴と聞いてまず思い浮かぶのがまじめに一生懸命働くことだそうです。しかし実際は、一生懸命という言葉はネガティブなニュアンスも含んでいて、カナダ人でも「過労死」という言葉を知っているくらい、たくさん働きすぎているというイメージが強いと思います。

日本人労働者のネガティブなイメージは?

質問をしない事だと思います。

日本人の方は外国人の方に比べてあまり質問をしない傾向があると思います。例えば、日本人労働者の方が何か仕事を依頼された際に、詳細を詰めずに仕事を進めた結果、できあがった成果物が期待していたものと違ったということが多いように思います。特に外国人と英語のコミュニケーションになると、日本人の方は詳細を詰めずに推し量って仕事を進めるイメージがあります。

カナダ現地企業と日本企業の違いは?

大きな違いは3つあると思います。

1つ目は、カナダ企業は分からないところをはっきりさせる傾向が強いです。例えば、カナダの現地企業で仕事を進める際には、条件をきっちり決めて、これをやるからこういう結果が欲しい、というギブアンドテイクを明確にしてから進めます。一方で、先ほども言いましたが、日本企業はこういうことが不明確なまま仕事を進める傾向があると思います。

2つ目は、カナダ企業は年功序列の傾向が日本より少ないと感じます。私の個人的なイメージですが、日本企業はその人の実力に加えて社内での人間関係が昇進に関わってくると思います。対して、カナダの企業は本人の能力やプレゼンテーション能力といった面が重要視される傾向が強いと感じます。

3つ目は、社員を解雇する方法が違います。カナダ企業は社員を解雇する時は多くの場合当日に伝えられます。なので、前任者の引継ぎという概念がないこともあるので、前の担当者と次の担当者で同じ話ができるかどうか保証されていません。日本だと解雇通知は1カ月、2カ月前など前もって通達されるので、日本企業が海外の企業とやり取りする際には注意した方が良いと思います。

日本人の英語について

日本人が海外で英語に難しさを感じる理由は?

現地の英語話者が話す英語を理解することが難しいからだと思います。

日本で英語教室に通っている方、社内で英語を勉強する時間をとっている企業は多いと思いますが、日本に来て教えてくれる外国人の方は日本人のレベルに合わせて話してくれていることがほとんどです。それは、話すスピードであったり、使う言葉の選択に現れてくると思います。なので、日本で英語話者とコミュニケーションができても、いざ現地の人となると全然ついていけないということがよくあります。

日本人が英語話者と正しく意思疎通をするためにすべきことは?

会議の終了間際に、会議の決定事項と要約を全員に共有し確認をとるべきだと思います。

ビデオ会議などで海外の方とお話をする機会があれば、会議の内容がきちんと伝わっているか確認するためにも、会議の最後にまとめと言う形で今日決めたこと、次にすること、などを明確にした方が良いと思います。特に海外の方とやり取りする場合は、日本から直接会えないことに加えて、時差の関係で気軽に連絡をとることもできないので、書面またはメールできちんと確認しておくのが良いと思います。

新型コロナウイルスが日常生活に与えている影響は?

※2020年5月27日インタビュー実施

カナダは日本より厳しい対策をとっていると思います。

日本では、1月2月辺りから対策を始めていたと思いますが、こちらは3月中旬くらいに学校が閉鎖し、レストラン、美容院、ネイルサロン等のほぼ全てのサービス業が閉鎖されました。また、密な集まり、公園での遊具使用などに罰金が科されていますし、ソーシャルディスタンスを守ることはもちろん、他の市に行くことも基本的には禁じられています。

現在もレストランはテイクアウトのみで、洋服屋さんなどはちょっとずつ開店し始めていると思います。ショッピングモール内にある店舗は外からの入り口がないためいまだに閉店中のところが多いです。

まとめ

いかがでしょうか?冒頭の4つの質問に対する答えをまとめると、

「日本人労働者のポジティブなイメージは?」
→ まじめで一生懸命働く

「日本人労働者のネガティブなイメージは?」
→ 詳細を詰めずに仕事を推し量って進めること

「日本人が英語話者と正しく意思疎通をするためにすべきことは?」
→ 会議の最後にまとめとして決定事項、要約、次回すべきことを共有する

「新型コロナウイルスが日常生活に与えている影響は?(2020年5月27日インタビュー実施)」
→ 日本より厳しい対策が取られている

となります。今回のインタビューを通して、カナダ人が日本人労働者に対して持つイメージ、カナダ企業と日本企業との働き方の違いを感じ取って頂けたと思います。また、コロナウイルスで海外への渡航が難しくなっている中、海外の人と正しく意思疎通をする方法は有用かつすぐにでも活用できるため多くの方に有益な内容になっていると思います。

フリーランス翻訳家にインタビュー①「カナダ在住のM.H.さん」前編

テクノポートの稲垣です。今回はインタビュー企画として、カナダで病院関係のお勤めの傍らでフリーランス翻訳家として活躍するM.H.さんにインタビューを行いました。本企画の目的は、海外進出に欠かせないホームページを英語翻訳しようと考えている製造業事業者の方に有益な情報をお届けすることです。前編の今回は、

  • 「日本語から英語への翻訳で難しいことは?」
  • 「英語に訳しにくい日本語の文章は?」
  • 「非ネイティブが翻訳の品質を判断する方法はあるか?」
  • 「機械翻訳と翻訳家による翻訳の違いは?」

などの質問に対し、カナダ現地企業で働きつつプロの翻訳家として活躍する方の意見をお届けします!

M.H.さんについて

M.H.さんの経歴は?

学士は日本で工学部の機械工学科でとりました。その後、日本の外資系の医療機器メーカーに就職し、医療機器の営業をしました。3年半ほどその会社で勤めた後、カナダの大学院に留学して修士課程を血流工学というテーマでとりました。その後、カナダにある日本の医療機器メーカーに就職し、多くのカナダ人の方と働かせていただきました。1年ほどその会社で勤めた後、同じくカナダにあるトロント大学で生体工学を専攻し博士課程をとって、現在、現地で病院関係の仕事をしています。

カナダの大学院に留学した理由は?

理由は大きく2つあります。

1つ目は、学部時代に3カ月ほど研究室留学をしたカナダで修士課程をとってみたいと思ったからです。

2つ目は、奨学金がもらえるからです。理工系に限って言うと、カナダの大学は世界中の国から優秀な学生を集めるために、大学院生には返済不要の奨学金を提供していることが多いので、カナダの大学院に応募しました。あとは、学部時代の教授に知り合いの先生を紹介してもらったということも影響しています(笑)。

博士課程に進学した理由は?

研究者として働くうえで、修士号では不十分だと思ったからです。医療機器メーカーでお医者さんと共に働いていると、やっぱり修士課程卒の人よりも博士課程卒の人の方が対等に議論に参加できると感じました。

あとは、アメリカやカナダでは日本に比べて修士から博士に進学する人の割合が多いので、周りに研究者の方も多かったということも影響しています。

翻訳作業について

翻訳作業の流れは?

題名や、まとめが最初にある場合を除き、基本的には頭から一文ずつ順番に訳していきます。その際は、常に前後の文の内容を考えながら訳すように心掛けています。

注意することとしては、スタイルガイド(固有名詞の翻訳ルールなどを取りまとめたもの)があればそれを参照にしながら翻訳します。スタイルガイドには、「この単語にはこの訳をつけてください」というルールが記載されているので、それに従って訳すことが必要になります。特に、人の名前、製品名に関する間違いは細かくチェックするようにしています。

日本語から英語への翻訳で難しいことは?

日本語の文章には「~など(等)」が多くて訳しにくいことですね。

例えば日本語の文章だと、「医療機器など(等)」という表記がタイトルにも使われますが、英語でタイトルに「~など(等)」とつけることは少ないです。もし、英語の文章で「~など(等)」を使うなら、「これ」と「これ」というように具体的な対象を指定して書くのが普通です。なので、日本語の文章の「~など(等)。」を見ると、「など(等)。」って結局なんなの?って思ってしまいます(笑)。

英語に訳しにくい日本語の文章は?

曖昧で推測しないと読めない文章が訳しにくいです。

具体的には、文章の主語が抜けていたり、省略が多かったり、「~など(等)。」が多用されている文章です。あとは、文章中に使われている「それ」や「これ」などの代名詞が具体的に何を指しているのかが不明確な文章です。

逆に言えば、日本語の文章の翻訳を依頼する方は、これらのことに気を付けて日本語の文章を用意していただけると翻訳者も訳しやすいと思います。

HPの文章翻訳と技術的文章の翻訳の違いは?

大きな違いは2つあります。

1つ目は、翻訳に使われる語彙が違います。具体的には、HPの文章翻訳のターゲットは一般の消費者であることが多いため、難しい表現を使わない傾向があります。一方で、技術的文章のターゲットは技術者なので、専門用語が多く使われています。

2つ目は、文章の表現方法が違います。具体的には、HPの文章翻訳は意訳が多く使用され、分かりやすく印象に残りやすい文章表現を使用する傾向があります。一方で、技術的文章の翻訳は意訳が少なく、元の文章に忠実に翻訳するという違いがあります。

翻訳の品質について

誤訳やその他のミスを防ぐために行っていることは?

ミスを防ぐために行っていることは大きく2つあります。

1つ目は、固有名詞の間違いに注意することです。先ほども言ったように、人の名前、製品名を間違えて翻訳されている文章が多いです。人の名前や製品名は国によって呼び方が変わってくるからだと思います。なのでそれらのミスを防ぐために、私の場合はスタイルガイドがあればそれを参照にして翻訳しています。もし、スタイルガイドがなければインターネットで一つ一つの固有名詞を検索して、あっているかどうかを確かめるようにしています。

2つ目は、翻訳した文章を次の日にもう一度読み返すようにしています。急いで翻訳した文章を次の日にもう一度読んでみると、正しく翻訳されていない箇所に気づく、ということはよくあります。

非ネイティブが翻訳の品質を判断する方法はあるか?

大きく3つあると思います。

1つ目は、翻訳者とは別のチェッカーにチェックを依頼することです。これは日本語の文章でも同じだと思いますが、自分では気づかないような間違いを他の人に指摘してもらえる、という点で有効だと思います。

2つ目は、固有名詞が正しく使われているか確認することです。確認する方法は先ほども言ったように、一つ一つインターネットで調べる方法が良いと思います。例えば、会社のHPを見れば、正しい表記の製品名、社長の名前などが見つかると思います。

3つ目は、文章の抜けがないかチェックすることです。これは、日本語の原稿が翻訳されずに飛ばされる、というミスが起こることもあるからです。

適切な翻訳者の選び方は?

翻訳する文章に関する知識がある翻訳者に依頼するのが良いと思います。

専門的な言葉を理解できるか、企業から提示された内容を正しく理解できるか、といったことが分かりやすい翻訳につながるからです。例えば、翻訳とは別の話ですが、英語の長い文章を短く要約する際にも、内容が理解できていないと重要な部分が分からないので上手な要約ができないことと近いと思います。あとは、背景知識があれば原本に間違いがあるケースにも気づくことができるというメリットがあります。

翻訳された文章のチェックに関して言えば、日本語と英語の両言語に精通したチェッカーに依頼するのが良いと思います。なぜかと言うと、両言語理解していないと気づけないような間違いを見逃してしまうことがあるからです。

翻訳した文章をチェックするチェッカーは必要?

必要だと思います。先ほども言いましたが、自分では完璧な文章だと思っていても、他の人から見たら間違いを含んでいるということがあるからです。なので、チェッカーは翻訳者とは別の方に依頼すると良いと思います。

機械翻訳について

機械翻訳と翻訳家による翻訳の違いは?

最大の違いは文脈まで考慮して訳せるかどうかです。

機械翻訳は一文ずつ別の文章として翻訳するため、翻訳された文章には前後のつながりがありません。例えば、文章の主語がなかったり、次の文章で主語が初めて出てくるような文章を機械翻訳で翻訳すると分かると思います。なので、小説のように前後のつながりを考えて翻訳する必要がある場合、機械翻訳のみだと不十分だと思います。

ただ、近年機械翻訳の翻訳精度はすごく良くなっているので、一文ずつ内容が完結している文章を訳す場合には機械翻訳のみで良いかもしれません。

まとめ

いかがでしょうか?冒頭の4つの質問に対する答えをまとめると、

「日本語から英語への翻訳で難しいことは?」
→ 「~など(等)。」が指すものが不明確で訳しにくい

「英語に訳しにくい日本語の文章は?」
→ 曖昧で翻訳する際に意味を推測する必要がある文章

「非ネイティブが翻訳の品質を判断する方法はあるか?」
→ 1. 翻訳者とは別のチェッカーに依頼する、2. 固有名詞が正しく使われているかをチェックする、3. 文章の抜けがないかチェックする

「機械翻訳と翻訳家による翻訳の違いは?」
→ 文脈まで考慮して訳すことができるかどうか

となります。後編は、カナダから見た日本企業日本人の英語新型コロナウイルス(2020年5月27日インタビュー実施)というテーマを掘り下げていきます。具体的には、

  • 「日本人労働者のポジティブなイメージは?」
  • 「日本人労働者のネガティブなイメージは?」
  • 「日本人が英語話者と正しく意思疎通をするためにすべきことは?」
  • 「新型コロナウイルスが日常生活に与えている影響は?」

などの質問に答えて頂きました!後編を読んでいただたくことで、カナダ企業と日本企業の働き方に関する考え方の違い、非ネイティブがネイティブと効果的に意見交換する方法がお分かりいただけると思います。