英語サイト制作時の5つの注意点

テクノポートの稲垣です。
現在「海外Webマーケティング事業」の責任者を務めています。

英語サイト制作時の注意点と題して、英語サイトを通して中長期的に引き合いを獲得するために気を付けるべき点を羅列しました。サイト制作時だけではなく、すでに英語サイトを運営されている読者の方にも役に立つ内容です。

注意点1. ターゲット地域

英語サイト制作時において、ターゲットとする地域(引き合い獲得に特に注力する地域)は、大きく以下の2つの種類に大別されます。

  1. 英語圏
  2. 全世界(英語圏を含む)

それぞれにおいて、英語サイト制作時に意識するポイントを解説します。

英語圏をターゲットとする場合

サーバー・ドメインの選び方

英語圏の中でも、特定の国(例:アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、シンガポール)が決まっている場合、対象地域のサーバー、ドメインを取得することを検討しましょう。

理由は、英語サイトのサーバーはなるべくターゲット地域に近い場所に設置した方が、その地域からのアクセス速度が速くなり、SEO的にもWebサイトの使いやすさの観点からも良い効果が期待できるからです。

ドメインに関しては、もしターゲット地域に現地法人がすでに存在する場合、現地企業の専用ドメイン(例:.us、.uk)が取得できるか検討しましょう。現地企業ドメインを使用して英語サイトを制作することで、現地の検索エンジンからの評価が良くなる傾向があります。(例:アメリカの検索では、アメリカ企業ドメインのサイトが表示されやすい)また、現地のドメインを取得できている=現地に法人がある、という解釈もできるため、ユーザーからの信頼も得やすいと言えます。

サーバーの設置場所がサイトの表示速度に与える影響については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ドメインの選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

英語の種類

英語圏の特定の国にターゲットが定まっている場合、その国の英語(例:アメリカ英語、イギリス英語)をサイト内の言語として採用しましょう。これは必須ではないですが、現地の人が親しみやすい英語を使用することで、深層心理に安心感、親近感を抱かせる目的です。最低でもキャッチコピー部分の英語は、その国のネイティブに表現のチェックをしてもらうことをおすすめします。

ちなみに話者の人口としては、アメリカ英語が約3.7億人、イギリス英語が0.75億人、オーストラリア・ニュージーランド英語が0.3億人となっており、アメリカ英語話者がイギリス英語話者よりも約5倍多いです。(出典:American or British English? 🇺🇸🇬🇧 Which one should you study?)

検索エンジンのシェア

ターゲット国でシェアが高い検索エンジンを調べておきましょう。特にGoogle以外の検索エンジンが多くの割合で使用されている国については、SEO対策、広告配信に際して、特別な対応が必要か事前に確認しておきましょう。特に広告配信を行う場合、どのメディアにどれくらいの予算を投下するべきかは、この調査の結果を参照して判断することをおすすめします。

検索エンジンのシェアについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

全世界をターゲットとする場合

サーバー・ドメインの選び方

英語圏を含めた、全世界向けに英語サイトを制作する場合、全世界向けドメイン(例:.com、.net)を採用することをおすすめまします。これらのドメインは名前の通り、全世界の検索エンジンにおいて、検索結果への表示の確率を高めてくれるためです。

詳しいドメインの種類、それぞれのメリット・デメリットについては、以下の記事で解説しています。

特に現在は日本企業ドメインを使用しているが、なかなか海外からのアクセス(引き合い)が増えずに困っている、という場合はドメインの切り替えを検討する価値があると考えます。ただ、ドメインの切り替えに伴うデメリット(例:ドメインスコアの低下)も考慮する必要があるため、様々な要因を複合的に考慮し、中長期的にメリットがあるかどうかで判断をしましょう。

英語の種類

全世界向けの英語サイトを制作する場合、結論、アメリカ英語を採用することをおすすめします。理由は、非英語圏の話者にとって、アメリカ英語が最も理解しやすい英語であるためです。

非英語圏の英語話者にって、アメリカ英語は馴染みがある可能性が高いです。理由は、アメリカが世界の文化的中心であり、映画、ドラマ、音楽、などアメリカ英語が世界中にすでに浸透しているためです。

検索エンジンのシェア

基本的に、GoogleによるSEO対策、広告出稿をおすすめします。理由は、全世界で見ると、Googleのシェアが圧倒的だからです。

以下のグラフは、全世界の検索エンジンのシェアを示しています。(期間:2021年12月〜2022年12月)

Source: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share

こちらのグラフからも一目瞭然ですが、Googleが全世界において90%以上のシェアを得ています。すなわち、全世界向けの英語サイトを制作する場合、Googleを中心にSEO対策、広告出稿、並びに付随する調査・分析作業を行えば問題ないと言えます。

注意点2. SEO対策・広告運用

英語サイトへの集客方法の軸となる、SEO対策・広告運用について、注意するべき点をまとめます。

難度は高い

これは遅かれ早かれ気づくことではありますが、英語サイトによる集客、引き合いの獲得は国内のそれらに比べると難度は高いです。言い換えると、現在国内で順調に成果が出ているページ、サイトをそのまま英語翻訳するだけで、国内と同じような成果が出る、ということにはならない可能性が高いです。

理由は単純で、海外の方が市場が大きく競合の数も多いからです。もちろん、国内のサイトの英語翻訳によりそれなりの成果が出る可能性はあります。ただ、日本語サイトで成果が出た方法が英語サイトでも通用するだろうと盲信し、必要な調査、分析作業を怠った状態で成果が出るほど甘い世界ではない、というのが私の感覚です。

つまり、国内での成功はあくまで参照程度に活用し、英語サイトは英語サイト用にきちんと戦略から考え直した方が、中長期的に考えると成果が出ると私は考えます。

キーワード選定

テクニカルな話ですが、キーワード選定の方法も英語サイト制作時には大きく変わります。よくある方法として、日本語サイトで集客しているキーワード、ページをそのまま英語翻訳しSEO対策を行う、という方法です。

この方法を否定するつもりはありませんが、往々にして成果が出にくい傾向があります。理由は大きく2つあります。

1つ目は、日本語にはそもそも存在しない英語キーワードを発見することができないためです。日本語からの翻訳、という手段を取る以上、発見できる英語キーワードは、翻訳元となる日本語の範囲内に制限されます。そのため、キーワードの抜け漏れが発生しやすくなり、結果的に有効なSEO対策が行えない可能性が生じます。

また、ページ内に使用されているキーワードについても同様に、日本語の直訳が当該の製品・サービスを表すために適した言葉であるとは限りません。そのため、製品・サービスを呼称する英語は、日本語の翻訳ではなく、海外の競合サイト、画像検索を徹底的に調べる方法が確実です。(特に、日本語で使用されている和製カタカナ英語は、注意を払って英語キーワードを調査することをおすすめします)

2つ目は、日本語サイトのコンテンツでは、海外の検索結果で上位表示させるために不十分である可能性があるためです。これは単純に、国内では最も網羅的で質が高いと評価された記事が、海外のさらに作り込まれた記事に敗れる、というイメージです。こちらは必要に応じて加筆修正を加える形で、十分に軌道修正ができると考えます。

海外SEO対策については、以下の記事で網羅的に解説しています。

注意点3. サイト構成

次に英語サイト制作時の全体の方向性(例:サイト全体の仕様、ページ数、方向性)を決める際に、気をつけるべき点を記載します。

サイト全体のページ構成、作り方は、日本語サイトのそれに縛られる必要はありません。むしろ、日本語サイトはないものだと考え、柔軟に考え直した方が結果的に成果がでる英語サイト制作に近づくと私は考えます。

架空企業A社の例

ここでは架空企業A社を例にとって説明します。(A社は実際には存在しない企業です)
日本では、知名度も販売実績もある製品メーカーA社があると仮定します。

同社の製品は高い品質、短納期、丁寧なアフターサポートを武器に国内で順調に売り上げを伸ばしています。国内向けの日本語Webサイトからは、継続的にアクセス、引き合いが獲得できており、標準品、カスタム品を含めて堅調な売り上げをキープしています。

そこでこの日本語Webサイトの成功を活かして、海外向けの英語サイトからも引き合いを増やすことができないか、と考えます。まずは、日本語Webサイトをそのまま英語に翻訳し、どれくらい引き合いがくるか様子を見てみることにしました。

結果的としては、アクセス数も引き合いの数も思ったほど伸びず「なぜ国内であれだけ成果が出ているサイトが、海外では通用しないのか?」という壁に直面します。

どうするべきだったのか?

ではA社はどうするべきだったのか?、またはこれからどうしていくべきなのか?、についてですが、結論、英語サイト用にサイト全体の構成から考え直すことをおすすめします。思考の流れは、以下のようなイメージです。

  1. 自社製品・サービスの海外における強みは何か?(例:長年の業界経験による安定した品質)
  2. その強みが生きる市場、地域はどこに存在するのか?(例:品質の良い製品には、コストがかかっても投資を惜しまない気質がある北米企業)
  3. その地域における競合他社と比較したときの強みはどこにあるのか?(例:カスタム品に対する柔軟な対応能力、設計へのアドバイス)
  4. 特にその強みが生きる製品・サービスは何か?(例:豊富なラインナップがあり、海外の競合がそれほど強くない製品)
  5. その強みが生きる製品・サービスを表す英語キーワードは何か?(例:custom xxxxx xxxxxx)
  6. そのキーワードで上位表示を狙うために必要な施策は?(例:サービスページの新規作成、既存ページの改修、コラム記事の執筆、被リンク獲得試作)

特に1番、3番については、国内で生きた強みがそのまま海外で生きるとは限らないため、海外における強みを客観的に評価することが必要です。これは海外の顧客からすると、日本はただのアジアの1つの国であり、ヨーロッパ、北米の企業からするとむしろ地理的に不利な立場にある印象を持たれる可能性もあるためです。

また強みというのは、絶対的な指標ではなく、海外の競合との比較により決定されるため、競合のことをよく調べ、彼らがどの製品にどのような強みを持っているか(どの分野に特に注力しているか)を理解しておく必要があります。この情報を頭に入れておくことで、海外の競合がそれほど力を入れていない分野において、自社の優位性が発揮できる可能性に気づくことができます。これは英語サイト制作の方向性を決める際に、大きな役割を果たします。

また5番のキーワード調査については、先の工程で洗い出した強みと製品・技術をうまく表現したキーワード(ニーズを持った顧客が検索しそうなキーワード)を発見することが一番の目的です。日本語では需要がないようなニッチな分野において、全世界で見るとキーワード検索ボリュームが見つかることは往々にして起こり得るので、先入観を捨てて丁寧に調べることが必要です。

長くなりましたが、要は英語サイトでは英語サイト用に企画からきっちり作り直した方が、遠回りに見えて中長期的に見ると成果が出ます、という主張です。

注意点4. 制作するべきページ

次に英語サイトでは意識して制作しておいた方がよいページを記載します。

海外の拠点、代理店一覧ページ

既に海外拠点がある、もしくは海外の代理店がある場合に限られますが、海外の製造・販売能力をアピールするページは制作した方が良いと言えます。

顧客側の立場になった時に、製品を販売する企業の拠点・代理店が自国にあるかというのは、製品導入の是非を決める上で大きな要因になり得るからです。特に特定の地域に向けて英語サイトを制作する場合は、その国における販売実績、納入実績も可能な限り公開できると望ましいと言えます。

取引の流れページ

海外の顧客が製品を注文、サービスを依頼してからどのような流れで取引が進むのかは、英語サイトにページを作成し説明しておきましょう。理由は、顧客側の視点になったときに、海外の企業との取引の方法は、イメージが難しい場合があるためです。

特に貿易、納品の方法については、代表的な例でも構わないので丁寧に記載しておくと、問い合わせへのハードルを下げることにつながると思います。

よくある質問ページ

特に海外の顧客が疑問に思いそうな点は、HP上で先回りして記載しておくことをおすすめします。例えば、以下のような情報です。

  • 返品ポリシー
  • 支払い方法
  • アフターサポートについて

シンプルな回答を用意することが難しい場合でも「Please contact us for further details.(詳しくはお問い合わせ下さい)」という受け皿を作っておくことで、質問の内容に対して少なくとも対応できる体制がある、ということは伝えられます。

プライバシーポリシーページ

個人情報保護法をはじめとする、情報の取り扱いについては国内以上に気をつける必要があります。

特にヨーロッパ地域、北米をターゲット地域として考える場合、プライバシーポリシーはターゲット地域の法律に則る形で作成する必要があります。可能であれば、対象地域において知見のある弁護士に相談し、法律的観点からページの内容を精査していただくことをおすすめします。

注意点5. その他

最後に上記のカテゴリには属さない内容で、注意すべき内容を記載します。

GDPR(General Data Protection Regulation)

ヨーロッパ地域、北米をはじめ各国で個人情報保護の規制が厳格化される傾向が強まっています。数ある個人情報保護規制の中の一つがこのGDPRと呼ばれるものです。

英語サイト制作において、顧客個別の情報を取得する場合、Cookieの設定をはじめとする必要な対策を、このGDPRに準拠する形で導入しておくことが必要です。

フォント

英語サイトで一般的に使用されるフォントは、大きく分けてセリフ体とサンセリフ体の2つがあります。

セリフ体のセリフとは、文字の先端にある飾りのことです。Century、Georgia、Times、Garamondなどがあります。下記の表の上4つと下4つを見比べていただければ違いがわかると思います。

サンセリフ体のサンセリフとは飾りがないことを意味しており、Webサイトでは日本語Webサイトでは、サンセリフ体のほうが読みやすいとされています。Arial、Helvetica、Verdana、Lucida Grandeなどがあります。

最後に

英語サイトからの引き合い獲得に注力にされる企業様のほとんどが、既に日本語サイトを持っており、かつ一定の成果を挙げられていると思います。そのような場合であっても、安直に日本語サイト制作で成功した手法が、そのまま英語サイト制作時でも活用できるだろう、と考えずに地道に設計から行なっていただくことを私は推奨します。その方が、中長期的に見ると、最短距離でゴールに近づくと実感しているからです。

長くなりましたが、英語サイトを制作時に上述した内容が少しでもお役にたてば幸いです。

 

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【BtoB企業】アメリカと日本のWebサイトの比較5選(デザイン・仕様の違い)

テクノポートの稲垣です。
現在「海外Webマーケティング事業」の責任者を務めています。

この記事では、アメリカ企業と日本企業のWebサイトの違いを、5つの実例を用いて紹介します。

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調査の観点

今回は主に以下の5つの観点からWebサイトの違いを調査します。

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・Webサイトがアピールする重点はどこに置かれているか?(例:製品、サービス、顧客)
・Webサイトにおける製品のアピール方法に違いはあるか?
配色 ・Webサイトのメインカラー、差し色はどうなっているか?
レイアウト・情報量 ・Webサイトに掲載されている情報量、情報のレイアウトの特徴は?
その他 ・上記以外での特徴は?

Webサイトの日米比較5選

今回はBtoB企業のWebサイトを日米の順に、業界別で紹介します。それぞれのWebサイトの特徴を上述した4つの調査項目で評価しました。

1. 半導体企業

1-1. キオクシア(日本)

参照:キオクシア株式会社 ホーム | KIOXIA – Japan (日本語)

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・シンプルで無駄のないデザイン
・テキストベースの説明(画像は必要に応じて適宜使用)
配色 ・白を基調
・メリハリのある色使い
レイアウト・情報量 ・情報が見やすくきれいに整理
・図解も使用し丁寧で分かりやすい
その他 ・法人向けと個人向けの製品でグローバルメニューを区分

1-2. intel(アメリカ)

intel

参照:Intel | Data Center Solutions, IoT, and PC Innovation

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・クールで洗練されたイメージ
・製品の高性能、高速、といった機能を数値で訴求
配色 ・青、グレー、紫、黒系の落ち着いた色
レイアウト・情報量 ・テキストは多いが長文は少なく、シンプルで読みやすい
・各製品の仕様に関する必要なデータがWeb上で可能(カタログダウンロードの必要なし)
その他 ・Webサイトを閲覧開始して数分後にWebサイト評価への協力を求めるポップアップが出現する
・製品同士の比較機能あり

2. 建設機器

2-1. 小松製作所(日本)

参照:小松製作所 – 建設機械のコマツ

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・会社のビジョン(環境保護、教育への貢献)が全面に押し出されている
配色 ・白が基調
・清潔感のある印象
レイアウト・情報量 ・字が大きくシンプルで分かりやすい
・画像も大きさに余裕を持って配置されゆとりがある
その他 ・事業内容のページ構成が全て統一されており非常に見やすい
・製品の詳細情報をクリックすると、カスタマーサポートサイトへ飛ぶ

2-2. CATERPILLAR(アメリカ)

参照:Caterpillar | Caterpillar

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・ダイナミックで力強いイメージ
・製品と同じくらい働く社員の姿が出てくる
配色 ・白が基調
・コーポレートカラーの黄色が差し色
レイアウト・情報量 ・文字は小さく画像が主体
・文字を読まなくても直感的に分かりやすいレイアウト
その他 ・製品の詳細情報をクリックすると、製品情報サイトへ飛ぶ

3. 工作機械

3-1. DMG森精機(日本)

参照:DMG MORI

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・シンプルかつ近未来的な印象
・高性能かつ最先端、というイメージが強く伝わる
配色 ・白と黒が基調
レイアウト・情報量 ・文字は小さく画像が主体
・シンプルで無駄がない
・文字を読まなくても直感的に分かりやすいレイアウト
その他 ・各製品のページ閲覧回数とお気に入り登録数が確認可能
・加工ノウハウ/ナレッジがグローバルメニューの左端に配置されている

3-2. HURCO(アメリカ)

参照:CNC Machines | Machines Tools | Hurco CNC

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・クールで重厚感のあるイメージ
配色 ・黒と水色が基調
・製品情報ページは白が基調
レイアウト・情報量 ・文字は小さく文章による説明が主体
その他 ・ページによって基調となる色が分けられている

4. 産業用ロボット

4-1. ファナック(日本)

参照:ファナック株式会社 (FANUC CORPORATION)

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・分かりやすく柔らかいイメージ
・丸みを帯びたフォント、アイコン図も使用
配色 ・黄色と白が基調
レイアウト・情報量 ・文字による説明は最小限に抑えられている
・どのページも情報が整理されており見やすく分かりやすい
その他 ・画像と同じくらい動画による説明が豊富

4-2. ABB Robotics(アメリカ)

参照:Industrial Robot Supplier and Manufacturer | ABB Robotics

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・全体にスペースにゆとりがあり優雅なイメージ
・アイコン画像が多数使用され、柔らかい印象
配色 ・白が基調
レイアウト・情報量 ・文字による説明が中心
・全体にゆとりがあるため圧迫感は感じない
その他 ・ロボットの製品情報はWebShopにて掲載

5. 医療機器

5-1. オリンパス(日本)

参照:オリンパスグループ企業情報サイト

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・清潔感がありきれいに整理されたイメージ
・安心感を与えるイメージ
配色 ・白と紫が基調
レイアウト・情報量 ・各ページがコンパクトに情報が整理されており見やすい
・文字は少なく説明がシンプルで分かりやすい
その他 ・製品情報は医療従事者向けサイトにて掲載

5-2. Johnson & Johnson(アメリカ)

参照:Homepage | Johnson & Johnson

調査項目 具体的な調査内容
訴求方法 ・情報提供がメイン(製品、サービスが全面に押し出されていない)
・顧客との関係性を大事にしているイメージが伝わる
配色 ・白が基調
レイアウト・情報量 ・情報コラムが圧倒的に多い
その他 ・一般の消費者にも役に立つ情報が豊富

番外編

今回調べた日本企業の中でも、アメリカ法人と日本法人のWebサイトに別々のデザインを導入している企業を2社紹介します。

DMG MORI(アメリカ)

参照:DMG MORI USA – CNC machine tools for all cutting machining applications

日本法人Webサイトとの違い

  • 画像が大胆に配置され、躍動感があるイメージ
  • 情報コラムがアクセスしやすい位置に配置され、一般の消費者も意識したレイアウトを採用
  • 各ページの情報はきれいに整理され、非常に分かりやすい

OLYMPUS America(アメリカ)

参照:Olympus Corporation of the Americas | Olympus

日本法人Webサイトとの違い

  • 画像が大胆に配置され、ダイナミックなイメージ
  • 製品よりも働く人、顧客に焦点が当たっている
  • 文字が大きくシンプルで分かりやすい

調査結果

今回の日米Webサイト比較で得られた知見をまとめます。

日本 アメリカ
訴求方法 ・清潔感がありシンプル
・情報がきれいに整理されており分かりやすい
・製品・企業が中心で、人が登場するシーンはアメリカのWebサイトに比べると少ない
・業界によって訴求の方法に特徴が出る(力強いイメージ、クールで洗練されたイメージ)
・製品に加えて、働く人、顧客の顔写真を使用するサイトが多い
配色 ・白が基調
・コーポレートカラーを差し色として使用
・白が基調
・コーポレートカラーをメインカラーとして大胆に使用するサイトもあり
レイアウト・情報量 ・文字による説明はシンプルに必要最小限に抑えられている ・直感的に分かりやすい説明と、文字による詳細な説明部分が分かれている

まとめ

今回は、アメリカのWebサイトと日本語Webサイトの違いを調査し、その結果を比較しました。個人的な感覚ではもっと違いがあるのかと思いましたが、予想していたほどの明確な特徴の違いはありませんでした。

どちらかというと、日本企業のWebサイトがアメリカのそれに近づいてきている印象があります。調査の結果から得られた知見を、外国語Webサイト制作時に役立てていただければ幸いです。

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英語SEO対策の基礎(リライトの進め方)

テクノポートの稲垣です。現在「海外Webマーケティング事業」の責任者を務めています。この記事では、英語でSEO対策を行う際の「リライト(=公開済みの記事の加筆修正)の進め方」を解説します。

全体像

目的

リライトの主な目的は「既に公開されているページの検索順位を改善する」ことです。したがって、公開したものの「思ったように順位が上がってこないページ」に対して行う施策になります。

なぜ重要か?

一般的に、公開された記事のリライトはあまり重要視されないですが、私は新規のページを公開することと同じくらい価値のある作業だと考えます。

理由は、新規のページを作成するよりも少ない手間で大きな効果が見込めるためです。言い換えると、新規ページを作成し今まで全く対策してこなかったキーワードで上位表示を狙うより、現在ある程度の検索順位に表示されているページに加筆修正を加える方が、手間が少なく、成果が出やすいということです。これは日本語、英語変わらずです。

リライトするかどうかの判断

リライトをするかしないかの判断基準としては、以下のような状況が挙がられます。

  • 検索順位が10位以下が1ヶ月以上続いている
  • ページを公開(=インデックス登録)してから3ヶ月が経過している
  • (検索順位の下降により)オーガニック検索による流入が前月比で1,000件以上減少している
  • キーワードの月平均検索ボリュームが100以上(複数キーワードからリライトするページを選定する場合)

このような基準を設けることで、リライトをするかどうかの判断を迷わず行うことができます。

検索順位が上がらない要因

先にも述べた通り、リライトの主な目的は「検索順位の改善」です。(CTR(=ページのクリック率改善)、CVR(=問い合わせ率)の改善を目的にリライトを行う場合もありますが、この記事での説明は行いません)

すなわち、リライトとは検索順位が上がらない原因を特定し、必要な改善を加えること、とも言えます。したがって、適切なリライトを行うためには、検索順位が上がらない要因を知っておく必要があります。

結論、検索順位が上がらない要因は大きく以下の2つです。

  1. 検索需要に応えていない
  2. 発信者の権威性が足りない

順番に解説します。また最後には、英語サイト特有の検索順位が上がらない要因も解説しています。

1. 検索需要に応えていない

真っ先に考えられる原因はこれです。「検索需要」とは、キーワードを検索するユーザーが「検索結果に求める情報」のことを指します。

例えば「沖縄 4月」と検索するユーザーの検索需要は、以下のようなものが予想されます。

  • 4月の沖縄の気温が知りたい
  • 4月に沖縄を旅行するので、適切な服装が知りたい
  • 4月に沖縄を旅行するので、季節ならではの楽しみ方を知りたい
  • 4月に沖縄を旅行するので、飛行機のチケットを取りたい

実際に検索すると、上記のような検索需要を満たすためのページが検索結果の1ページに表示されています。(検索結果はこちら

「検索需要に応えていない」という言葉には、以下のようなパターンがあります。

1-1. そもそも言及がない

検索需要が予想できたとして、その検索需要に応えるための情報がそもそも記載されていないパターンです。

この場合の改善方法はシンプルで、検索需要に応えるための情報を載せましょう。基本的には、ページの構成を作成する際に、検索需要を列挙しておき、ページ公開時に言及しきれていない情報があれば載せる、という流れで進めましょう。

1-2. 既に言及されている

検索需要に応えるための情報は載せてあるが、既に検索結果の上位サイトで同じような言及がされている場合です。

この場合、既に検索結果の上位サイトが検索需要を満たしている状態です。すなわち、Googleからすると、上位サイトと同じ情報のみが掲載されている貴社のページを検索上位に表示させる理由がない、といった状態です。

この場合の解決策は、上位表示のサイトが満たしていない検索需要を満たしにいくことです。端的に言うと、貴社のページ独自の価値をユーザーに提供することです。

独自の価値と言っても、検索ユーザーが望んでいない情報を追加しても効果はありません。そのため、検索ユーザーの心理状況に対する仮説を立てて検証する、といった地道な改善活動が必要です。

1-3. 言及はあるが価値がない

検索需要に応えるための情報自体は記載されているが、需要に応えるために十分な情報がないパターンです。

例えば、1つの疑問に対して、数行のみの説明をしているページと、具体例、図解、ステップ毎の解説、など工夫を凝らして説明をしているページとでは、後者の方がより検索者の需要が満たされやすいと言えます。

また、定期的にデータを更新する必要があるページに関しては、「情報が古い」と言った要因も当てはまります。

この場合の解決策は、既にある情報を更新することです。例えば、説明に図解を加える、最新情報に更新する、が改善手法として考えられます。

2. 発信者の権威性が足りない

検索順位が上がらないもう一つの大きな要因として、情報発信者の権威性(信頼性)が挙げられます。

ここでいう「権威性」とは、ページに記載されている情報の確実性、発信内容が信頼できるかどうか、を表す指標とも言えます。

近年Googleをはじめとする検索エンジンでは、この「権威性」を検索順位を決定する要因として重要視する傾向が強まっています。(以下は、Googleのページ品質評価者が「権威性」を重視している、と明文化されている箇所です)

品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準をコンテンツが満たしているかを判断するために特別な訓練を受けています。この基準は「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」を意味します。ガイドラインを確認することで、E-A-T の観点からコンテンツを評価して、検討すべき改善点を見つけられるかもしれません。

出典
Google のコア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと  |  Google 検索セントラル ブログ  |  Google Developers

権威性には、以下の2種類があります。

  • 2-1. サイト単位の権威性
  • 2-2. ページ単位の権威性

順に解説します。

2-1. サイト単位の権威性

サイト単位の権威性とは、ページを公開しているサイトの権威性のことです。

例えば、全く同じ内容を記載しているページが2種類あり、1つは一般の方が運営するブログサイト、もう1つは、政府機関のWebサイトで公開されているとします。その場合、圧倒的に後者の方が検索結果の上位に表示されやすいと言えます。

なぜなら、政府機関のWebサイトはサイト自体の権威性が高く、サイト内に記載されている情報は信頼できる可能性が高いためです。すなわち、どれだけ検索需要を満たす記事を書いても、サイトの信頼性がない状態では、検索結果の上位に表示される難度は上がります。

サイトの権威性は、私の知る限り以下のような要因によって決定されます。

  • 被リンクの質(権威性の高いサイトから被リンクを受けているか)
  • 被リンクの関連性(同じ専門領域の他社サイトから被リンクを受けているか)
  • 被リンクの数(他社サイトから十分な数の被リンクを受けているか)
  • ドメインの種類(信頼できるドメインが使用されているか)

2-2. ページ単位の権威性

ページ自体の権威性のことです。

例えば、全く同じ内容を記載しているページが2種類あり、1つは一般の方が書くブログページ、もう1つは、法律の専門家が執筆、監修を行ったページだとします。その場合、やはり後者の方が検索結果の上位に表示されやすいと言えます。

理由は先ほどと同じく、後者のページの方が、ページ内に記載されている情報の正確性が担保されていると言えるためです。

これらの改善方法は、後半で解説します。

サイトの権威性、ページの権威性は、以下のようなサイトにて数値化することができます。
Free Domain Analysis SEO Tool | Domain Authority Checker – Moz

3. 英語サイト特有の要因

英語サイト特有の検索順位が上がらない要因を2つ紹介します。

3-1. ドメインの種類

英語サイトを作成し、海外向けにSEO対策を行う場合には、サイトのドメインの種類が検索結果に影響を与えます。例えば、日本企業のWebサイトで一般的に使用されている「.co.jp」ドメインは、日本国内の検索結果では上位に表示されやすいですが、国外では上位に表示されにくい特徴があります。海外SEO対策を行う場合は、ターゲットとする国と地域の種類に従って、適切なドメインを選定することが必要です。

詳しくは以下の記事で解説しています。

3-2. 表示速度

英語サイトを制作し、海外向けにサイトを公開する場合、海外からアクセスされた際の表示速度を考慮する必要があります。これは国内も同様ですが、海外の場合、地域によってサイトの表示速度が変わる可能性もあります。したがって、先のドメイン同様に対象とする地域に合わせて適切なサーバーを選択し、表示速度を改善することが求められます。

詳しくは以下の記事で解説しています。

英語ページのリライトの進め方

それでは、本題の英語SEO対策におけるリライトの進め方を解説します。

大きく以下の4つのステップで行います。

  1. 検索順位を確認
  2. 検索順位が上がらない原因を推測
  3. 解決施策を立案・実行
  4. 再び検索順位を計測

順番に解説します。英語SEO対策を行う上で注意するべきことを、重点的に解説しています。

1. 検索順位を確認

まず、現在SEO対策を行っているキーワードにおける、自社サイトの検索順位を確認します。英語サイトを使用した海外SEO対策の場合、海外の検索順位を取得する必要があるため、国ごとの検索順位が取れるツールを使用します。私はUbersuggestというツールを使用し、国ごとの検索順位を追跡しています。

Google公式の「Google Search Console」というツールも、対象の国でフィルターをかけることで、国別の検索順位を把握することができます。

まずこの工程で、対象のページにリライトを行う必要があるのかを判断します。仮に検索順位が上がっていない場合、次のステップに進みます。

2. 検索順位が上がらない原因を推測

検索順位を確認した結果、検索順位が上がっていない場合、原因を推測します。この記事の前半部分の解説した要因の中から、特に検索順位に与える影響が大きく、かつ改善活動が実行しやすい原因を優先的に改善します。英語SEO対策においては、国内以上に原因の候補が増えるため、検索順位の改善活動は難しいです。したがって根気強く、一つ一つ原因に対処していく姿勢が求められます。

また、狙っているキーワード自体が英語SEO対策に適していない可能性もあります。例えば、先ほど紹介した「E-A-T」が重視される分野においては、信頼のおける期間が運営するWebサイトではないと、そもそも上位表示が難しい可能性もあります。

したがって、英語SEO対策を行うキーワードで、自社のサイトで上位に表示される可能性があるのかを見極め、可能性が低いと判断した場合は、キーワードを変えるという施策も必要です。

3. 解決策を立案・実行

先のステップで推測した、検索順位が上がらない要因を改善するための解決策を考えます。

要因の種類 要因 考えられる解決策
検索需要 言及がない ・検索需要を洗い出し、ページに足りない情報を追記する
・足りない内容を補足するための記事リンクを設置する
他社サイトで言及済み ・ページ独自の価値になる情報を追記する
・他社サイトで言及のある内容に、新しい知見、データを追記する
言及はあるが価値がない ・既存ページのコンテンツの説明を工夫する
・ページ内の情報を最新のものに更新する
権威性 サイト単位の権威性 ・サイト全体に対する被リンクを増やすための活動を行う
ページ単位の権威性 ・ページに対する被リンクを増やすための活動を行う
・ページ内に監修者が分かるような記載を加える
英語サイト特有 ドメインの種類 ・国内企業ドメイン「.co.jp」からグローバルドメイン(例:.com)、現地企業ドメイン(例:.co.us)に切り替える
表示速度(国別) ・対象地域に設置されているレンタルサーバーを使用する
・クラウドサーバーを使用し、地域設定を変更する

補足

  • 被リンクの獲得方法については、後日詳細を別記事で解説予定です。
  • 表示速度については、サーバーだけの問題ではなく、サイト内のコーディングにも影響を受けます。各国からの表示速度を測定し、特定の国からの表示速度のみ遅い場合は、上記の改善施策が有効です。

4. 再び検索順位を計測

施策の実行まで行った後は、再度検索順位を測定します。

通常、1ヶ月もあればリライトの結果が検索順位に反映され、再び順位が動かなくなります。ここで検索順位の改善が見られない場合、再び1のステップに立ち返り、改善施策を実行する、という形で一つ一つ原因を潰していきます。

まとめ

英語SEO対策における、リライトの進め方を解説しました。英語SEO対策における特有の原因として、ドメインの種類、国別のサイトの表示速度を紹介しました。

今後の記事でも、海外SEO対策に役立つ情報を発信する予定です。海外SEO対策を任せられる業者をお探しでしたら、お気軽にテクノポート株式会社にお声がけいただければ嬉しく思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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英語SEO対策の基礎(英語キーワード選定方法・注意点)

テクノポートの稲垣です。現在「海外Webマーケティング事業」の責任者を務めています。

この記事では、英語でSEO対策を行う際の「キーワード選定の方法」を解説します。

全体像

基本的に、キーワード選定の流れは日本語も英語も同じです。ただ、海外SEO対策を行う場合、国内の日本語SEO対策とは異なる点が出てきます。

今回は、海外SEO対策を行う上で必要な作業の部分を中心に、4つのステップに分けて、キーワード選定の方法を解説します。

英語キーワード選定の進め方

STEP 1 目的を整理する

まず、SEO対策を行う目的を整理しましょう。ここで言う「目的」とは、SEO対策を行うこと自体の目的(=Webサイトへの集客)ではなく「マーケティング施策全体の中でのSEO対策が担う役割を整理する」というイメージです。

ここで設定した目的、およびSEO対策が担う役割が後々のキーワード選定の方向性を決定するため、重要な作業になります。SEO対策が担う役割を決める際は、以下の質問に答える形で設定するとよいと思います。

  • What:どんな製品・サービスを
  • Where:どの地域の
  • Who:どの顧客に
  • What Goal:どうしたいのか(拡販 or 認知拡大)

数あるマーケティング施策の中で、SEO対策という手法が選べている時点で「Why:なぜSEO対策か?」「How:どのような手法を選ぶか?」に対する疑問は整理されているため、ここでは上記の項目のみを明確にします。

例えば、以下のようなイメージです。

  • What:三次元測定機
  • Where:北米
  • Who:複雑形状の部品の検査を行う技術者
  • What Goal:製品の拡販

STEP 2 検索ユーザーの興味・関心を洗い出す

次に、キーワードを抜け漏れなく洗い出すための「切り口」を決定します。

ポイントは「抜け漏れなく」という部分です。キーワードを洗い出す際は、思いつくキーワードを片っ端からメモする、という方法もあります。この方法は手軽に始めることができる上に、それなりにキーワードが洗い出せるため悪くない方法だと言えます。ただ、本当に抜け漏れなくキーワードを洗い出せたのか、確認することができません。

そのため、キーワードを洗い出す際は、フレームワークを使うことをおすすめします。「フレームワーク」というのは、キーワードを洗い出す際に使用する「型」のようなものです。この「型」を使用することで、洗い出したキーワードに抜け漏れがないか、確認することができます。

ここでは例として、「ユーザーが製品を購入するに至るまでの流れ」という切り口からキーワードを洗い出します。例えば、部品の検査に用いられる「三次元測定機」と呼ばれる自動検査装置の導入を考えているユーザーの場合、以下の1〜3の購買の流れをたどることが予想されます。

No. 段階 興味・関心の例
1 技術課題の解決方法調査 ・複雑な形状の部品を高精度に自動で測れる機械はないのか?
・真円度を精度良く自動測定できる機械はないのか?
2 技術課題を解決できる製品の調査 ・三次元測定機はどのような機械?
・導入においてどんなメリット、デメリットがあるのか?
3 製品の比較検討 ・三次元測定機を扱っているメーカーは?
・それぞれの製品の特徴・違いは?

このように、検索ユーザーが抱える課題、興味・関心をフレームワークを使って洗い出します。

「製品」に関わるキーワードを洗い出す際のフレームワークは、以下の記事で詳しく解説されています。

「技術」に関わるキーワードを洗い出す際のフレームワークは、以下の記事で詳しく解説されています。

STEP 3 キーワードを洗い出す

次に、先のステップで洗い出したユーザーの興味・関心をもとに、彼らが検索時に使用するであろう検索キーワードを洗い出します。先と同じ例を使うと、以下のようになります。(「三次元測定機」は英語で”CMM(=Coordinate Measuring Machines)”と呼ばれます)

No. 興味・関心の例 検索キーワード
1 ・複雑な形状の部品を高精度に自動で測れる機械はないのか?
・真円度を精度良く自動測定できる機械はないのか?
・measure of shape, high precision measurement
・measure circularity
2 ・三次元測定機はどのような機械?
・導入においてどんなメリット、デメリットがあるのか?
・what is cmm
・advantages of cmm
3 ・三次元測定機を扱っているメーカーは?
・それぞれの製品の特徴・違いは?
・cmm manufacturers
・types of cmm, cmm price

この時「月平均検索ボリューム(当該のキーワードが月平均検索されている回数)」の大きさもメモしておきましょう。

月平均検索ボリュームは、以下の記事で紹介しているツールを使用することで、対象の地域を絞り込んだ結果も表示できます。

そのため、対象の地域が明確な場合は、その地域における英語キーワードの月平均検索ボリュームを調べましょう。

英語ならではの注意点

英語キーワードの洗い出しでは「海外で実際にどのようなキーワードが使用されているのか」を探し当てることが重要です。すなわち、日本語キーワードをそのまま英語訳したキーワードが、海外で一般的に用いられている表現だとは限らない、ということです。

そのため、英語キーワードの洗い出し作業を行う際は、日本語キーワードよりも「類語、言い換え、関連語、別の呼び方」を入念に調べる必要があります。

例えば、先の例で挙げた「三次元測定機」の英語圏での一般的な名称を調査する場合を考えます。私の場合、まずシンプルに「三次元測定機」の訳になりそうな英語を考えます。三次元=3d、測定機=measuring machines、なので「3d measuring machines」というキーワードが思いつきます。この段階では、機械翻訳を使用しても構いません。

次に、思いついた(or 機械翻訳した)キーワードを、キーワード調査ツール(例:Googleキーワードプランナー)に入力し、月平均検索ボリュームを調べます。この際、地域設定は指定なしで構いません。結果が出てきたら、キーワードと検索ボリュームをメモします。

次にメモをしたキーワードに、別の表現がないかを調査します。私の場合、まず自分で思いついたキーワードをアメリカのGoogleで検索します。(アメリカのGoogleはこちらのサイトからアクセスできます)

その際、検索キーワードが大きく間違っていなければ、イメージに近いサイトが複数見つかると思います。(実際の検索結果が以下になります)

検索結果を眺めてみると、どうやら”CMM(=Coordinate Measuring Machines)”という名称が一般的に使用されていそうだ、ということがわかります。試しに、1位のサイトを「Ubersuggest」というキーワード調査ツールを使って調査します。このツールを使うことで、当該のサイト(ページ)が上位にランクインしているキーワード一覧を調査することができます。

結果がこちらです。(アメリカの検索順位、検索ボリュームを検索ボリュームが多い順に表示、簡略化のため上位20位までを表示)

No キーワード 検索ボリューム 検索順位
1 cmm 27,100 2
2 cmm machine 3,600 1
3 coordinate measuring machine 1,000 2
4 cmm measurement 480 2
5 cmm m 480 15
6 cmm inspection 480 21
7 what is cmm 390 15
8 mitutoyo cmm 320 1
9 what is a cmm 260 68
10 measuring machine 210 1
11 portable cmm 210 53
12 what is a cmm machine 170 8
13 cmm measuring machine 110 1
14 cmm coordinate measuring machine 110 3
15 cmm for sale 110 20
16 cmm machine price 110 16
17 cmm manufacturers 110 21
18 portable cmm machines 110 24
19 cmm industries 110 56
20 cmm tool 90 1

この表を見ると「三次元測定機」は、”Coordinate Measuring Machines”(月平均検索ボリューム:1,000)というキーワードが、”3D Measuring Machines”(月平均検索ボリューム:20)よりも一般的に使用されているキーワードである、ということが定量的にわかります。この例は、検索ボリュームも大きくかなりわかりやすいですが、検索ボリュームが小さいニッチな製品に関しても、同様の手順が使えます。

英語は、日本語に比べて話者が多く、同じラテン語起源の言語(例:フランス語、スペイン語、イタリア語)由来の類語もたくさん存在するため、一般的に特定の製品の呼び方は日本語のそれよりも多くあります。また地域(例:アメリカとイギリス)によって呼び方が異なるキーワードも存在するため、上記のような調査作業が重要です。

STEP 4 キーワードを選定する

最後に、洗い出したキーワードからSEO対策を行うキーワードを選定します。

選定は以下の流れで行います。

  1. 「選定基準」を設ける
  2. キーワードを絞り込む

順に解説します。

1.「選定基準」を設ける

まず洗い出したキーワードを選ぶための選定基準を設定します。ここで、STEP1で策定したSEO対策の目的を使用します。

例えば、三次元測定機の例を使用すると、以下のような選定基準が考えられます。

  1. 対象の地域(北米)の検索ボリュームは十分存在するか?(需要はあるか?)
  2. 部品の検査を行う技術者が使うキーワードか?(ターゲットは的確か?、BtoC向けの検索結果ばかり表示されないか?)
  3. 製品の導入に関心のあるユーザーが使うキーワードか?(SEO対策の目的とユーザーの興味・関心は関連性が高いか?)

2. キーワードを絞り込む

最後に、選定基準をもとに洗い出したキーワードを絞り込みます。

上記の例の場合、まず1の選定基準でキーワードを絞り込みます。例えば、対象地域からの検索ボリュームの合計が50以上、というイメージです。この選定基準は、明確かつ絞り込みが容易であるため、最初に行います。

次に、2と3の選定基準でさらにキーワードを絞り込みます。この工程は、最も手間がかかる上に明確な選定基準がないため、選定作業に経験とセンスが求められます。

以上がキーワード選定の流れです。この後、SEO対策の方向性を決めて実際にページの作成に移ります。詳細は別記事で解説予定です。

まとめ

英語SEO対策における、キーワード選定の流れを解説しました。国内のSEO対策時との大きな違いは、ターゲット地域を定める必要があること、海外で実際に使われている表現を調べる必要があることだと思います。

今後の記事でも、海外SEO対策に役立つ情報を発信する予定です。海外SEO対策を任せられる業者をお探しでしたら、お気軽にテクノポート株式会社にお声がけいただければ嬉しく思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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【実験】サーバーの設置場所・種類がWebサイトの表示速度に与える影響

テクノポートの稲垣です。現在「海外Webマーケティング事業」の責任者を務めています。

英語サイトのサーバー選定を行う上で、個人的に気になっていることを調査しました。

背景

英語サイトを活用して、本格的に海外Webマーケティングを進める際「どのサーバーを選べばいいのかわからない」という疑問が生じると思います。

今回はその疑問に答えを導き出すための実験を行いました。

実験の目的

実験の目的は以下の2つです。

  1. 「サーバーの設置場所」がWebサイトの表示速度に与える影響を調査する
  2. 「サーバーの種類・性能」がWebサイトの表示速度に与える影響を調査する

仮説

今回の記事で検証する仮説は以下の2つです。

  1. サーバーの設置場所とWebサイトの表示場所までの直線距離が近ければ近いほど、Webサイトの表示速度は速くなる(逆も然り)
  2. 国内の共有サーバーに比べて、海外企業が運営するクラウドサーバーのほうが、海外からのWebサイトの表示が早い

実験条件

実験条件を以下にまとめます。

表示速度測定に使用するWebサイト

サイト名 使用しているサーバー プラン サーバー設置場所(インスタンスの位置)
サイトA(日本語サイト) エックスサーバー スタンダード Tokyo, Japan
サイトA(英語サイト) AWS Amazon Lightsail Tokyo, Japan
サイトB(日本語サイト) シン・レンタルサーバー ベーシック Tokyo, Japan
サイトB(英語サイト) AWS Amazon Lightsail Ohaio, USA

補足

  • AWS(Amazon Web Servervices)とは、Amazonが運営するクラウドサーバーサービス
  • 「サーバーの設置場所(インスタンスの位置)」とは、共有サーバー(エックスサーバー、シン・レンタルサーバー)の場合、サーバーのデータセンターが設置されていると思われる場所(国内であることは確かだが、正確な位置は不明)
  • 「サーバーの設置場所(インスタンスの位置)」とは、AWSの場合、インスタンスを起動する「リージョン」のこと(共有サーバーのデータセンターの設置場所と同じような概念)
  • サーバーの契約プランは、それぞれのWebサーバーの最安のもの

表示速度測定ツール、測定項目

表示速度測定ツールには、世界各国からのWebサイトの表示速度を測定できる「WebPageTest」というサイトを使用しました。測定項目は以下の通りです。

項目名 説明
First Byte 表示リクエストの送信後、サーバーから最初の1ビットのデータを送り返すのにかかる時間
Start Render 空白ページから、コンテンツが初めて表示されるまでの時間
FCP(First Contentful Paint) ページの読み込みが開始されてからページ内のコンテンツのいずれかの部分が画面上にレンダリングされるまでの時間
Speed Index ページのファーストビューが見えるまでにかかった時間
LCP(Largest Content Paint) ページの重要なコンテンツが表示されるまでにかかった時間
CLS(Cumulative Layout Shift) 表示されるページコンテンツにおける予期しないレイアウトのずれの量
TBT(Total Blocking Time) タスクの処理時間が50ミリ秒を上回った場合の、コンテンツの初回描画から操作可能になるまでの合計時間
Total Bytes ページの表示に要したデータ量

参照

実験方法

サイトAおよびサイトBを以下の2つの条件で測定し、結果を比較します。

実験1:「サーバーの設置場所」が表示速度に与える影響

サイトA(英語サイト、AWSのインスタンス:Tokyo)および、サイトB(英語サイト、AWSのインスタンス:Ohaio)を、世界6都市から測定する。

実験2:「サーバーの種類」がWebサイトの表示速度に与える影響

サイトA(日本語サイト、エックスサーバー)および、サイトA(英語サイト、AWSのインスタンス:Tokyo)を、世界6都市から測定し比較する。

結果

実験1:「サーバーの設置場所」が表示速度に与える影響

実験1の結果は以下の通りです。

測定に使用したWebサイト1

サイトA(日本語サイト、エックスサーバー:Tokyo)

測定結果

測定場所 直線距離, km First Byte Start Render FCP Speed Index LCP CLS TBT Total Bytes
Tokyo 0.00 0.386 1.6 1.385 5.969 2.047 0.002 0.023 5,819
Sydney 7,881.56 0.892 2.2 2.136 7.155 2.299 0.002 0.009 5,819
London 9,569.05 1.502 2.9 2.746 7.489 3.005 0.001 0.025 5,819
Virginia 10,985.66 1.502 2.9 2.746 7.489 3.005 0.001 0.025 5,819
Cape Town 14,726.41 1.732 3.4 3.22 8.245 3.484 0.002 0.024 5,819
Sao Paulo 18,490.40 1.593 3.2 2.986 7.657 3.255 0.001 0 5,819
直線距離との相関係数 0.90 0.92 0.92 0.88 0.89 -0.47 -0.45

測定に使用したWebサイト2

サイトA(英語サイト、AWSのインスタンス:Tokyo)

測定結果

測定場所 直線距離, km First Byte Start Render FCP Speed Index LCP CLS TBT Total Bytes
Tokyo 0.00 0.295 1.4 1.28 6.59 2.038 0.003 ≥ .017 5,398KB
Sydney 7,881.56 0.773 1.9 1.816 5.283 2.1 0.003 0 5,398KB
London 9,569.05 1.081 2.6 2.487 6.206 2.627 0.119 0.032 5,398KB
Virginia 10,985.66 0.926 2.1 2.04 5.679 2.341 0.109 ≥ .003 5,445KB
Cape Town 14,726.41 1.321 3.2 3.109 6.682 3.169 0.028 0 5,398KB
Sao Paulo 18,490.40 1.299 3 2.874 6.197 2.971 0.078 ≥ .030 5,398KB
直線距離との相関係数 0.95 0.90 0.91 0.00 0.84 0.44 -0.28 0.06

測定に使用したWebサイト3

サイトB(日本語サイト、シン・レンタルサーバー:Tokyo)

測定結果

測定場所 直線距離, km First Byte Start Render FCP Speed Index LCP CLS TBT Total Bytes
Tokyo 0.00 0.22 1.1 0.927 6.297 9.644 0.778 0.196 5,118
Sydney 7,881.56 0.982 1.8 1.7 7.809 10.602 0.778 0.136 5,148
London 9,569.05 1.785 2.9 2.805 8.551 11.832 0.778 0.098 5,141
Virginia 10,985.66 1.21 2 1.944 7.76 11.218 0.003 0.163 5,224
Cape Town 14,726.41 3.217 4.7 4.652 11.459 14.323 0.775 0.107 5,145
Sao Paulo 18,490.40 1.597 2.8 2.725 9.416 12.178 0.778 0.374 5,148
直線距離との相関係数 0.71 0.70 0.71 0.80 0.77 -0.06 0.39 0.31

測定に使用したWebサイト4

サイトB(英語サイト、AWSのインスタンス:Ohaio)

測定結果

測定場所 直線距離, km First Byte Start Render FCP Speed Index LCP CLS TBT Total Bytes
Virginia 419.52 0.589 1.3 1.229 6.407 10.465 0.782 0.139 6,580
London 6,140.33 0.788 1.7 1.667 7.151 11.771 0.782 0.169 6,483
Sao Paulo 8,074.70 0.996 2.2 2.101 7.534 11.49 0.776 0.401 6,481
Tokyo 10,481.26 0.643 1.7 1.629 7.139 11.407 0.782 0.156 6,481
Cape Town 13,259.58 0.963 2.2 2.21 8.343 12.833 0.779 0.118 6,525
Sydney 15,187.03 1.078 2.2 2.201 8.245 12.296 0.779 0.128 6,481
直線距離との相関係数 0.73 0.83 0.86 0.92 0.87 -0.41 -0.15 -0.61

実験2:「サーバーの種類」がWebサイトの表示速度に与える影響

測定に使用したWebサイト

  • サイトA(日本語サイト、エックスサーバー:Tokyo)
  • サイトA(英語サイト、AWSのインスタンス:Tokyo)

測定結果(英語サイトの表示時間 – 日本語サイトの表示時間)

測定場所 直線距離, km First Byte Start Render FCP Speed Index LCP CLS TBT Total Bytes
Tokyo 0.00 -0.091 -0.2 -0.105 0.621 -0.009 0.001 -421
Sydney 7,881.56 -0.119 -0.3 -0.32 -1.872 -0.199 0.001 -0.009 -421
London 9,569.05 -0.421 -0.3 -0.259 -1.283 -0.378 0.118 0.007 -421
Virginia 10,985.66 -0.576 -0.8 -0.706 -1.81 -0.664 0.108 -374
Cape Town 14,726.41 -0.411 -0.2 -0.111 -1.563 -0.315 0.026 -0.024 -421
Sao Paulo 18,490.40 -0.294 -0.2 -0.112 -1.46 -0.284 0.077 -421
平均値 -0.319 -0.333 -0.269 -1.228 -0.308 0.055 -413.167
直線距離との相関係数 -0.53 -0.02 0.02 -0.72 -0.49 0.44 0.06

数字が負の値になっている場合、英語サイト(AWS)の表示速度が、日本語サイト(エックスサーバー)の表示速度より早いことを意味します。

考察

実験1:「サーバーの設置場所」が表示速度に与える影響

サーバーの設置場所と表示速度には、それぞれ以下の関係があると思われます。

項目名 サーバーの設置場所がWebページの表示速度に与える影響
First Byte サーバーの設置場所に大きく依存する(直線距離が近ければ表示速度が早くなる)
Start Render サーバーの設置場所に大きく依存する(直線距離が近ければ表示速度が早くなる)
FCP(First Contentful Paint) サーバーの設置場所に大きく依存する(直線距離が近ければ表示速度が早くなる)
Speed Index サーバーの設置場所に大きく依存する(※AWSのインスタンスがTokyoであるサイトに関しては相関関係が見られない)
LCP(Largest Content Paint) サーバーの設置場所に大きく依存する(直線距離が近ければ表示速度が早くなる)
CLS(Cumulative Layout Shift) サーバーの設置場所に依存しない(直線距離と表示速度に相関は見られない)
TBT(Total Blocking Time) サーバーの設置場所に依存しない(直線距離と表示速度に相関は見られない)
Total Bytes サーバーの設置場所に依存しない(直線距離と表示速度に相関は見られない)

Speed Indexの秒数を除いて、ページの表示速度はWebサーバーの設置場所との直線距離に相関があることがわかります。

実験2:「サーバーの種類」が表示速度に与える影響

サーバーの種類と表示速度には、以下の関係があると思われます。

  • AWSのインスタンスをTokyoに設置した場合、エックスサーバー(Tokyo)よりもWebサイトの表示速度は速くなる(特にSpeedIndexは直線距離が長くなるほど、表示速度の差が大きくなる)
  • 全世界向け英語サイトのサーバーには、国内の共有サーバーよりクラウドサーバーのほうが表示速度が早い可能性が高い(最安プランで比較した場合)

まとめ

英語サイトのサーバーを選定する際に考慮するべき、サーバーの設置場所と種類が、Webサイトの表示速度に与える影響を調査しました。結果を以下にまとめます。

  • Webサイトの表示速度は、サーバーの設置場所からの直線距離に大きく依存する(First Byte、Start Render、FCP(First Contentful Paint)、Speed Index、LCP(Largest Content Paint)は特に大きな影響を受ける)
  • 同じ場所にサーバーが設置されている国内の共有サーバーとAWSクラウドサーバーの最安プランでの表示速度を比較した場合、クラウドサーバーのほうが全ての地域においてWebサイトの表示速度が早い

以上、英語サイトのサーバー選定の参考になれば幸いです。まだまだ調査するべき項目(例:クラウドサーバー vs 海外現地サーバー、クラウドサーバーのインスタンス設置場所による表示速度の違い)はありますので、引き続き調査を行います。

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外国語サイトのドメインに「.co.jp」ではなく「.com」を使用するべき理由

テクノポートの稲垣です。この記事は、以下のような課題を抱えている方に読んでいただきたい内容になります。

▶︎英語Webサイトを作るときのドメインは.co.jpのままでよいのか?
▶︎英語Webサイトを作るときのドメインは.comに変えた方がよいのか?
▶︎ドメインが検索結果に与える影響は?

そこで、この記事では以下の内容について解説します。

・.co.jpドメインと.comドメインの違い
・英語Webサイトに使用するべきドメイン
・ドメインが検索結果に与える影響(具体例を用いて解説+考察)

「.co.jp」と「.com」の違い

ドメインとは?

ドメインとは、ホームページのアドレス「http://www.〇〇〇.com」の「〇〇〇.com」の文字列のことを指します。

ドメインとはインターネット上の住所のようなものです。現実の住所に重複したものが存在しないように、ドメインにも重複したものは存在しません。ドメインについての詳しい説明は、以下の記事をご参照ください。

.co.jpドメインの特徴

国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)と呼ばれ、国や地域ごとに2文字のアルファベットが割り当てられるドメインです。ドメインの「co」が「company」、「jp」が「japan」を表します。

こちらのドメインは日本に登記されている会社のみが登録可能であるため、このドメインが使用されているWebサイトは、日本国内の企業のものであるということを示します。(アメリカの企業である場合は「.co.us」になります)

.comドメインの特徴

地域性を持たないジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)と呼ばれます。ちなみに「com」は「commercial」の頭文字を表し、企業や商用サービスのWebサイトで主に使われます。

こちらのドメインは世界中どこからでも取得できるため、ドメインからWebサイトの運営元の国や地域を判断することができないのが特徴です。

※Googleサーチコンソールの「インターナショナルターゲティング」という機能を使うと、サイトがジェネリックトップレベルドメイン(.com や .org など)を使用している場合でも、どの国を重要視しているかの判断材料となる情報をGoogleに提供することができます。

英語サイトに使用するべきドメイン

結論

結論、.comを使用するべきだと考えます。

理由

理由は、.co.jpを使用したWebサイトは国外から検索された際に表示されにくいからです。一方で、.comのドメインは地域性を持たないグローバルドメインであるため、海外から検索されても上位表示が狙えます。

例外として、海外から日本企業を探す際に用いられるキーワード(例:○○○○ Japan)と検索された際には、.co.jpドメインのWebサイトが上位表示される可能性は十分あります。

実例紹介

先ほどの主張(英語サイトには.comを使用するべき)を裏付けるために、実例を紹介します。

検証方法

検証方法 “Photo etching(フォトエッチング)”というキーワードの検索結果を比較
検索する地域 日本、アメリカ
使用するGoogle Google USA
調査項目 日本企業のWebサイト(.co.jpを使用したWebサイトが)検索結果の上位に表示されるか

ちなみに”Photo ethcing(フォトエッチング)”とは、金属を腐食させる溶解加工技術の名称です。

調査結果

日本で検索した場合

検索結果の3、4位に日本企業のWebサイト(.co.jpドメインを使用したWebサイト)が表示されます。

アメリカで検索した場合

検索結果に日本企業のWebサイト(.comドメインを使用したWebサイト)は表示されません。

なお今回の調査では、アメリカからの検索結果を表示させる方法として、こちらのVPNを使用しました。

考察

調査の結果、海外から検索されたとき、co.jpドメインのWebサイトは上位表示されないことがわかりました。

その理由として、Googleは検索ユーザーに最も関連性の高いWebサイトが検索結果として表示されるように努めていることが考えられます。

例えば、アメリカの検索ユーザーが”Photo etching”というキーワードで検索する場合、高い確率でアメリカの企業を求めていることが考えられます。少なくともそれらの検索ユーザーが、日本企業を求めているとは思えません。

つまり、アメリカから検索するユーザーには、アメリカの企業、もしくは「.com」のような地域性を持たないグローバルトップレベルドメインを使用したWebサイトが優先的に検索結果の上位に表示されたと考えられます。

補足

今回の記事の主張は、あくまで「ドメインは検索結果に影響を与える重要な要素の1つである」ということです。

言い換えると、ドメインを正しく選択してさえいれば、国外で検索された際に検索結果の上位で表示される、ということではありません。

国内同様、海外で英語検索されたときに上位表示させるためには、その他にも以下の内容が重要になります。

  • コンテンツの中身
  • ページの表示速度
  • ドメインの権威性(ドメインパワー)
  • ユーザーエクスペリエンス(文章の見やすさ、スマホ閲覧時のレイアウト)

上記の内容をきちんと満たしているのにもかかわらず「なかなか思ったような検索順位が取れない」とお悩みの方は、一度ドメインを見直してみるとよいと思います。

まとめ

本記事では、以下の内容を解説しました。

  • .co.jpドメインと.comドメインの違い:「.co.jp」国内企業のドメイン、「.com」は地域性を持たないグローバルドメイン
  • 英語Webサイトに使用するべきドメイン:「.com」を使用するべき(特定の国を対象にする場合は「インターナショナルターゲティングを設定)
  • ドメインが検索結果に与える影響:アメリカから検索を行うと「.co.jp」のドメインを使用するWebサイトは、検索結果の上位に表示されにくい

以上、英語サイトのドメインを選択する上で、本記事の内容が参考になれば幸いです。

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【担当者向け】英語サイトの制作から問合せ獲得までの流れ

テクノポートの稲垣です。

▶︎ 英語サイトを作ろうか検討しているが、本当に海外から問合せが来るのか疑問に感じている
▶︎ 日本語サイトを翻訳して英語サイトを作ったが、反響を出すまでのイメージが湧かない
▶︎ 今の英語サイトを活用したいとは思っているが、まず何から始めて良いかわからない

この記事では、上記のような課題・疑問を持っている企業の経営層、Web担当者の方に読んでいただきたい内容になっています。

具体的には以下の内容を解説します。

・英語サイトで「問合せ」を獲得するまでの流れ
・英語サイトで反響を出すためにするべきこと(パターン別に解説)

本記事を執筆している弊社(テクノポート株式会社)は「英語サイトの制作・運用のサポート」を通して、企業様の海外販路開拓を支援している実績があります。

実際に弊社がサポートしている企業様は、これから説明する方法で英語サイトを改善し、問合せ数が継続的に伸びています。

この記事では、実際にサポートをして得られた知見、ノウハウを余すことなく解説しています。最後まで読んでいただけると、「英語サイトを活用して、世界中の顧客から引き合いを獲得するまでのイメージ」を掴んでいただけると思います。

英語サイトで「問合せ」を獲得するまでの流れ

ここでは、英語サイトで問合せを獲得するまでの流れを「3つのステップ」に分けて解説します。

結論

まず結論としては、英語サイトも日本語サイトも、問合せを獲得するまでに大きな違いはありません。違いを挙げるとすると、対象とする顧客(企業)が位置する「地域」、使用する「言語」が違うことです。

「英語サイトを活用して海外から引き合いを獲得する」と聞くと、何か特別なことをしなければならない、と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、取るべき施策の内容はとてもシンプルです。

ただ、それぞれの施策において、英語サイトならではの注意するべきポイントがあるので、それらのポイントをしっかりと押さえていれば、日本語サイトと同じように問合せは自然と増えていきます。

それではまず、日本語サイトと英語サイトに共通する「問合せを獲得するまでの流れ」を3つのステップに分けて解説します。後半の「反響を出すためにするべきこと」では、英語サイトに特有の注意するべきポイントを考慮した上で、取るべき施策を解説します。

【STEP 1】認知される (インプレッションを獲得する)

英語サイトを作って、まずするべきことは、そのサイトが海外の顧客に「認知」されるようにすることです。(認知してもらうことをWebマーケティング業界では「インプレッションを獲得する」と言います)

一般に、英語サイトが認知されるとは、対象とする顧客に次のような行動をしてもらうことを意味します。

・検索結果に(御社の)英語サイトが表示されているのを目にする
・検索結果に(御社の)英語サイトのリスティング広告(検索結果の最上部に表示される広告)が表示されているのを目にする
・他社のWebサイトを閲覧しているときに、(御社の)英語サイトのバナー広告(Webサイトに設置されている宣伝用の画像広告)を見かける

このような行動を起こしてもらうことで、まず御社の英語サイトの存在を、顧客に知ってもらうことが最初のステップになります。

【STEP 2】興味を持ってもらう (流入を獲得する)

認知を獲得した後は、対象とする顧客に「興味を持ってもらう」必要があります。つまり、数ある競合サイトの中から、御社の英語サイトへ入ってもらう必要があります。(サイトに入ってもらうことを、Webマーケティング業界では「流入を獲得する」と言います)

英語サイトが流入を獲得するとは、対象とする顧客に次のような行動をしてもらうことを意味します。

・検索結果に表示されている(御社の)英語サイトが気になりクリックする
・検索結果に表示されている(御社の)英語サイトのリスティング広告を見て、サービスの内容に興味が湧きクリックする
・(御社が)SNSで発信している内容が興味深かっため、より深い内容が知りたいと思い、(御社の)英語サイトをクリックする

【STEP 3】問合せをしてもらう(問合せを獲得する)

最後のステップは、流入してもらった顧客に「問合せをしてもらう」ことです。顧客が問合せをしてくれる具体的な例としては、以下のような状況が考えられます。

・(顧客が)抱えていた課題を解決してくれそうな会社だと判断し、相談する
・(顧客が)必要な製品・部品を作ってくれそうだと判断し、製作の可否について相談する
・(顧客が)欲しい製品・部品のカタログをダウンロードする

以上の「認知される」→「興味を持ってもらう」→「問い合わせをしてもらう」の3ステップが、問合わせを獲得するまでの流れになります。

これは言い換えると、「問合せがこない」=「3ステップのどこかに問題がある」ということです。

その前提を踏まえた上で、具体的に「それぞれのステップで問題がどうかあるか確かめる方法」と「取るべき対策」について解説します。本記事では、詳細には踏み込まず、まずは対策のイメージを掴んでいただくために、対策の概要をわかりやすく解説しています。

反響を出すためにするべきこと

①インプレッションが少ない場合

ユーザーに御社の英語サイトが認知がされていない場合です。英語サイトを作ったが、特に力を入れて運用しているわけではない、という場合の典型的なパターンとも言えます。

【インプレッション数を確認する方法】

御社の英語サイトのインプレッション数を確認するには、Google Search Consoleの「合計表示回数」という数字を確認しましょう。

上の画像は、今ご覧になっている「モノカク」というメディアの、過去28日間の合計表示回数(=インプレッション数)を集計したものです。

Google Search Consoleで集計しているインプレッション数は、ユーザーがGoogleで検索を行ったときに、御社の英語サイトがユーザーの検索結果画面に表示された回数を集計したものです。(Googleで広告を出稿した場合のインプレッション数を確認したい場合は、Google広告の「表示回数」を確認しましょう)

注意すべき点は、ユーザーが御社の英語サイトを検索結果画面で直接見ていなくても、インプレッション数にはカウントされてしまう、ということです。

例えば、ユーザーが何か特定のキーワードで検索した際に、御社の英語サイトが検索結果の10位(検索結果画面の下部)に表示されていたとします。仮に、ユーザーが検索結果の1位のWebサイトをクリックした場合、ユーザーは御社の英語サイトが検索結果に表示されているのを直接見たわけではありません。しかし、この場合においてもインプレッションは1つカウントされます。

つまり、検索結果の見えやすい位置(上位位置)にサイトを表示させることがインプレッションを増やすために必要だと言えます。(詳しくは後述の「対策」をご覧ください)

【インプレッション状況の良し悪しを判断する方法】

インプレッション状況の良し悪し(インプレッション数が多いか少ないか)を判断する方法として、目標とする「問合せの数」から逆算する方法があります。

例えば、1ヶ月に問合せを10件を目標に掲げているとします。

この時、クリック率(ユーザーが検索結果に表示されている御社の英語サイトをクリックする確率)が2%問合せ率(御社の英語サイトに流入したユーザーが問合せする確率)が1%の場合である仮定します。

その場合、問合せを月に10件獲得するためには、単純計算で、10件×100/1×100/2=50,000となり、1ヶ月で50,000回インプレッションが必要であることがわかります。この数字を基準に現在のインプレッション数が多いか少ないかを判断します。

【インプレッション数の改善方法】

インプレッション数が少ないと判断された場合に、取るべき対策は大きく下記の3つです。

①広告出稿(難度:低い)

予算を投下して、短期的にインプレッション数を増やしたい場合に有効な施策です。

インプレッション数を継続的に獲得したい、というよりも、海外の企業にまずは自社の名前とサービスを知ってもらう、という目的で使われる場合が多いです。広告に掲載する文章は、英語サイトの場合英語になるため、言葉選びはしっかり調査した上で行いましょう。(言葉を選定する詳しい方法は別記事で解説予定です)

②SEO対策(難度:やや高い)

SEO対策とは、検索結果画面で自社のサイトを上位に表示させるための対策のことを意味します。

英語サイト上に質の良いコンテンツを作り、中長期的にインプレッションを獲得したい場合に取るべき施策であると言えます。

英語サイトでSEO対策を行う場合、戦う市場の大きさによっては、世界中の英語サイトが競合になるため、日本語以上に上位表示を狙うことが難しい場合もあります。逆に言えば、日本では市場が小さすぎるニッチなキーワードでも、世界で見れば需要がある場合もあるため、戦略次第では日本語サイト以上の効果が出る可能性も十分にあります。(英語サイトのSEO対策は別記事で詳しく解説する予定です)

③SNS運用(難度:高い)

自社のSNSアカウントを運用することで、中長期的に認知を広め、インプレッションを獲得したい場合に有効な施策です。

ただ、外国語でのSNS運用は困難であることが予想されるため、日本語のSNSアカウントですでに実績があり、それを外国語版に横展開するパターンが現実的であると思います。

また、国によってSNSの使用率に特徴があるので、特定の国にアプローチしたい場合は、その国のSNSの使用率を考慮して発信プラットフォームを選ぶことをおすすめします。

②流入が少ない場合

インプレッション数は十分な数を獲得しているが、英語サイトへの流入が少ない場合です。

【流入状況を確認する方法】

まず、SEO対策を行っている場合の流入状況の確認方法は、Google Search Consoleの「合計クリック数」もしくは「平均CTR(平均クリック率)」と呼ばれる数字を確認しましょう。(Googleで広告出稿をしている場合は、Google広告の「クリック数」を確認します)

ここで「平均CTR(クリック率)」とはインプレッションを獲得したうちのクリックされた確率(パーセンテージ)を表す指標です。

【流入状況の良し悪しを判断する方法】

SEO対策を行っている場合、流入状況の良し悪しを判断する際は、英語サイトの特定のページにおける「平均クリック率」を確認しましょう。そして、特定のページの平均クリック率が、平均的な「平均クリック率」を比較して、高いか低いかでそのページの流入状況の良し悪しを判断します。

具体的に説明します。次のグラフをご覧ください。


こちらの図は、Googleにおける「検索順位」とその順位における「平均クリック率, %」の関係を表したグラフです。

ここで仮に、御社の英語サイトの特定のページを選択し、あるキーワードで検索された際の現在の「平均掲載順位」が3位、「平均クリック率」が20%であるとします。(これらの数字は、Google Search Consoleを使って確認できます)その場合、上のグラフから検索順位が3位のページは、「平均クリック率」がおよそ11%であることがわかります。

つまり、通常「平均クリック率」が11%しか獲得できない検索順位において、「平均クリック率」20%を獲得している御社の英語サイトは優れていてる、ということがわかります。このようにして、平均クリック率の大小から、流入状況の良し悪しを判断します。

また、Google広告を出稿している場合の流入状況の良し悪しは、Google広告の「クリック率」を確認し、リスティング広告の場合は5%よりも高いか低いかで判断すると良いそうです。(詳しくはこちらの記事をご参照ください)

【流入数の改善方法】

平均クリック率が低い場合の、改善方法は下記の3つです。

①タイトル、ディスクリプションの改善

検索結果に表示される「タイトル」と「ディスクリプション」を修正しましょう。(下記の画像を参照)


これは、リスティング広告を出稿している場合にも、同じように改善する必要があります。

英語サイトにおける、「タイトル」と「ディスクリプション」の具体的な修正方法は、別の記事で解説する予定です。

②検索順位の改善

検索順位の改善も「平均クリック率」を高めるために必要です。

なぜなら、先ほどの【インプレッション数を確認する方法】で説明したように、ユーザーに御社の英語サイトの検索結果が直接見られていなくても、インプレッション数は増えるため、結果的に平均クリック率が低下するからです。

検索順位を高めるためには、SEO対策をする必要があります。(英語サイトのSEO対策の方法は別記事で解説予定です)

③バナー画像の改善(バナー広告を出稿している場合)

バナー広告(ディスプレイ広告)を出稿しており、インプレッション数は十分に獲得しているが、クリック率が低い場合は、バナー画像のデザインを見直した方が良いと言えます。

③問合せが少ない場合

「インプレッション数」と「流入数」は十分だが、「問合せ」の数が伸びないというパターンです。

【問合せ状況を確認する方法】

自然検索の場合も、広告を出稿している場合も、問合せ数はGoogle Analyticsで確認できます。

【問合せ状況の良し悪しを判断する方法】

まずSEO対策を行っている場合では、Google Analyticsの「コンバージョン率」という数字を確認します。(コンバージョン率とは、簡単に説明すると、御社の英語Webサイトが獲得した流入のうち、どれくらいの確率で問合せが獲得できたか、を表す確率を表す指標です)

英語サイトの「コンバージョン率」が高いか低いかを判断する方法として「自社の日本語サイトのコンバージョン率」と比較する、という方法があります。

例えば、御社の日本語サイトのコンバージョン率が2%で、御社の英語サイトのコンバージョン率が1%の場合だったとします。この場合、英語サイトのコンバージョン率が日本語サイトのそれより低いとわかるため、コンバージョン率が低いとわかります。

ただし、一般的に英語サイトのコンバージョン率は、日本語サイトよりも低くなる傾向があります。

なぜなら、御社の英語サイトの顧客となる外国企業にとって、現地の企業を差し置いて、日本企業にわざわざ問合せをする確率は、低くなる傾向があるからです。(輸送費がかかりコストが高くつく可能性があることや、言語が違うためコミュニケーション上の問題が発生する可能性もあるため)

ただし、アジアに所在する企業の場合は、日本製品の高品質イメージが優位に働く場合もあるため、むしろ英語サイトのコンバージョン率が高くなる場合もあります。

一方で、広告を出稿している場合、コンバージョン率が高いか低いかを判断することは難しいです。

広告のコンバージョン率は、業種、製品・サービスの単価で大きく変わるため、とにかく改善できるところはすべて改善することをおすすめします。(改善方法は別記事で解説予定です)

【問合せ数の改善方法】

問合せ数を改善する方法は、以下の2つがあります。

①サイト全体の改善

これは、サイトに存在するページ間の導線設計(リンクのつなぎ方)がうまくいっていない場合に有効な方法です。

具体的な改善方法は別記事で解説予定ですが、大まかには「ユーザーにとってほしい理想の行動の流れ」を決定し、「その行動を後押ししてあげる形でページ間のリンクを設置する」という流れで行います。

②個別ページの改善

サイトに掲載している個別のページを改善する方法です。

改善するべき箇所の例としては、ページ内の説明がわかりにくい、英語が読みにくい、お問い合わせフォームの入力項目が多すぎる、が当てはまるページが存在する場合は、そのページは改善が必要であると言えます。

また、問合せ率を向上させる方法として「カタログ・ホワイトペーパーを設置する」という方法があります。これは、問合せの前段階として顧客に資料をダウンロードさせ、信頼感を獲得することで、問合せに対するハードルを下げる目的で行われる施策です。

まとめ

本記事では、英語サイトを活用し「海外から問合せ」を獲得する方法について解説しました。

結論としては、反響を出すための方法は、日本語サイトのそれと大きな違いはありません。そのため、日本語サイト同様、「反響が出ない原因を特定し、改善する」というシンプルかつ王道な方法で英語サイトの改善を行うことが有効です。

弊社(テクノポート株式会社)は、英語サイトの制作・運用を通して、日本企業の海外販路開拓のサポートを行っています。私たちのサービス内容にご興味のある方は、まずは一度、弊社サービスサイトに目を通していただけると幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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