【事例有り】製造業のSDGs宣言のホームページへの掲載方法

近年、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標であるSDGsへの関心が高まっています。中小の製造業でも参加表明をする企業が増えてきており、ホームページ掲載について相談を受けることが多くなってきました。

SDGsとは

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された、持続可能な開発目標を指す世界的な目標です。その構成は17のゴールと169のターゲットから構成されています。

SDGsは発展途上国のみならず、先進国も取り組んでいます。日本ではSDGs推進本部が中心となり、2017年から毎年、政府の施策のうちの重点項目を整理した 「SDGsアクションプラン」を策定しています。

SDGsに取り組む意義

SDGsに取り組む意義は「企業価値の向上」です。あるアンケートでは、SDGsの取り組みは「企業好感度」と「社会的評価」の向上につながると半数以上の人が回答しています。

また、社会貢献度の高い企業は選ばれる企業の要因のひとつにもなるでしょう。インターネットが発展し検索や比較が容易な中、技術力や製品力が拮抗している企業では、社会貢献度の高さも重要な選択の指標になりうるからです。

つまり、SDGsへの取り組みは、社会貢献度の向上だけではなく、企業の価値向上にもつながっていくのです。

詳細は下記の記事をご覧ください。

https://keikakuhiroba-mfi.com/archives/24881

SDGs宣言の方法について

SDGsへの取り組み内容は各企業に一任されているため、まずは「17の目標」から事業に関連する目標を選択し、それをもとに自社が解決すべき課題を策定するという流れがよいでしょう。

目標を選定し課題を洗い出した後、「SDGs宣言書」として社内外へホームページやプレスリリースなどを通じて公表します。宣言の文章に決まったルールはありません。誰にでも伝わる文章にしましょう。

掲載内容について

SDGs目標の掲載内容について紹介します。

ロゴ

SDGsのロゴはリンクからダウンロードし使用しても問題ありません。国連が一般的または特定的な通知により別途連絡しない限り、SDGsロゴと17のアイコンは、2030年12月31日まで使用できます。

ただし、ロゴやアイコンの使用方法にはルールがあります。ガイドラインをよく読んでから使いましょう。

こちらのHPに掲載されているリンクを参照してください。

https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_logo/

表明の文章について

SDGsのアイコンごとにテキストを作るか、カテゴリごとに声明文を先に作っておき、当てはまるアイコンを使うかの2種類の方法があります。どちらか実施しやすい方式を採用しましょう。

製造業において表明しやすい目標

製造業において、表明しやすい目標の例をカテゴリーごとに紹介します。

8:働きがいも、経済成長も

社員の働きがい向上への取り組みと経済発展に向けた施策を宣言しています。

  • 働きがいのある仕事を創造し、また新しい会社の設立や成長を援助する
  • 老若男女や障害がある人たち、誰もが平等に働きがいのある仕事をできるようにする
  • 地方での技術開発や生産活動を増やし、働く場所をつくりだす持続可能な産業をつくり、実視していく

9:産業と技術革新の基盤を作ろう

持続可能な産業を続けるため、技術や開発、生産環境への取り組みを宣言しています。

  • 持続的に開発や生産を継続できる環境にやさしい技術や生産方法を取り入れる
  • 誰もが研究・開発に取り組める場をうみだす
  • 産学官連携による研究や開発への投資を増やし、科学研究をすすめる

12:つくる責任、使う責任

製造時だけではなく、製造後であっても自社が責任をもつことを宣言しています。

  • 持続可能な社会のため、リサイクルできる製品開発を実現する
  • リユース材料を最大限活用した製品開発を実施し、限りある資源を有効活用する
  • 環境への影響を最低限にした技術開発を実現し、大気や水、土壌への化学物質やごみの排出量を減らす

掲載の場所について

会社概要の中のひとつのコンテンツとして掲載するぐらいの立ち位置で大丈夫でしょう。個別に1ページ使って大々的にPRするというところまでしなくてOKです。

掲載例

株式会社小羽皮革(1ページ掲載)

株式会社小羽皮革では、SDGsについてのみ宣言したページを作成しています。SDGs達成に向けた重点的な取り組みテーマを設定し、目標達成に向けた具体的な取り組みを一覧にして宣言している例です。

https://kobahikaku.co.jp/sdgs/

株式会社ADVIK(5Sの取り組みと一緒に紹介)

株式会社ADVIKは、5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)とSDGsの取り組みを宣言しています。身近な活動とSDGsを結びつけています。

https://www.advik.co.jp/5s

有限会社西山製作所(会社概要と一緒に紹介)

有限会社西山製作所は会社概要とSDGsを共に紹介しています。自社の説明とともにSDGsの取り組みを宣言しています。

https://www.nishiyamass.co.jp/aboutus.html

株式会社ユニフォームネット(活動から紹介)

株式会社ユニフォームネットは、着用しなくなったユニフォーム(繊維製品)をリサイクルする「BRING UNIFORM™」という活動を通したSDGsへの貢献方法を紹介しています。SDGs個別の目標に対して宣言するのではなく、活動内容とSDGsとの関わりを宣言した例です。

https://www.uniform-net.jp/feature/bringuniform

認証制度(届け出制度)

地方自治体によっては、一体になってSDGsに取り組むために、申請する制度を取り入れているところもあります。どのように活動していっていいかわからない場合は、地方自治体のSDGsの活動に協賛してみるのも一つの手です。

活動を実施している自治体としては、愛知県や川崎市、葛飾区などが挙げられます。一度、目を通してみるのもいいでしょう。

まとめ

SDGsの概要や掲載方法、実施している企業の例を紹介しました。SDGsは国際的な目標であり、大企業・中小企業にかかわらず取り組む目標になるでしょう。本記事を読み、あなたの会社でもSDGsに基づいた目標を表明してみてはいかがでしょうか。

The post 【事例有り】製造業のSDGs宣言のホームページへの掲載方法 first appeared on モノカク.

相見積もりを取られない!ウェブサイトに必要な”ゴール設定”とは?

こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディング C-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

会社のウェブサイトを一新しようとお考えの社長、ならびに担当者の皆さんに1つ質問です。そのウェブサイト、何の目的で作ろうとしていますか?

  • 「10年前に作ったままで、古い印象なので」
  • 先代から事業継承したので」
  • 「会社のことを知ってもらうために」

このような考えが頭の中で過ぎると思います。

しかしウェブサイトを一新する目的は「新しくすること」ではなく、売り上げにつながる「この会社に頼んでみたい!」というお客様からのお問い合わせが来ることですよね。しかし日々の業務に追われているとこの目的を忘れとにかく完成させることに目が向いしまい、ウェブサイト制作会社へ当初の目的がうまく伝えられずに修正の回数や確認業務がかさんでしまうことになりかねません。

そこで、今回の記事ではあなたの会社の売り上げを上げるというゴールに向かって、やってはいけないポイント3つ、そして必ずやるべきポイント1つをお話ししたいと思います。

ウェブサイト作りでやってはいけない3つのポイント

①社長の好きなデザインテイストを採用する

サイトの顔となるデザインテイストについて話す時、社長の趣味や直感だけで決めてはいけません。なぜなら社長の言う「かっいい」は果たして売り上げにつながる「かっこいい」なのかを実際にこのページを見るであろう取引先の実務担当者の目にどのように映るのか。この視点を除いて売り上げを上げると言うゴールへは辿り着けないからです。実際に業務を依頼してくる担当者がどのようなデザインテイストを好むのか、どのようなカテゴリーについて読み進めたいと思うのか、デザインテイストは依頼をしてきてくれるお客さんの顔を想像しながら採用しましょう。

②大きな会社を参考にする

会社の戦略としてわかりやすい例をあげます。日本の自動車業界の最王手であるトヨタであれば「特徴は無い、平均的な車」を作ってもその大きな資金源から広告や販売店の多さによって一定の売り上げを確保することが可能です。一方、マツダやダイハツが出す「平均的な車」では大きな売り上げは見込めません。だからこそ商品・見せ方をトータルして差別化していますよね。小さな会社はチャレンジャーとして勝ち上がる方法は、大手を参考にすることではなく、差別化し、その差別化を待ち望んでいた消費者へいかに伝えるかを考え抜くことです。

③低コスト・短納期を全面に出す

この低コスト・短納期をアピールする場合、いっときはお問い合わせが集中するかもしれません。しかし経営計画・事業計画の「ヒト・モノ・カネ」を照らし合わせた時、お金は入ってくるかもしれませんが、実際に作業をする社員に無理を強いる計画になってはいけません。社員が効率よく働ける設備や環境が整っている状態でなければ、有能な人材の離職を招くので十分に注意しましょう。

小さな会社が相見積もりを取られない方法


相見積もりを取られない方法、それはサイトを見ている担当者が「ここなら自分の問題を解決してくれる!」と上司を説得できる材料が揃っていることです。相見積もりを取る原因は、「果たしてこの会社に頼んで本当にベストなのだろうか?」と言う迷いから生まれるものです。そのためにも自社の強みを一番に欲しているお客様像を明確することが、ウェブサイトを構築することが欠かせないのです。

また、会社の持つ様々な想いや技術をクリアに伝えるための方法はこちらの記事でお話ししています。
頼みたくなる企業ブランディング_ホームページ作りのための準備運動

ウェブサイトのゴール設定は会社が安定する効果的な手段

これからウェブサイトを構築しようとしているあなたは、自社の強みを十分に理解し、ライバル会社と相見積もりを取られない差別化ポイントはどこなのか、明確にすることから始めましょう。その際自社だけでは難しい場合は外部の専門家の客観的視点を利用するのも一つの手段です。なぜならこれからのウェブサイトには「ゴールに向けた客観的な視点」が必要だからです。当初のゴール設定を忘ることなく、お客様が頼みたくなるウェブサイトを構築していきましょう。

信頼される会社は知っている SDGs・CSV・CSRの違い

こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディングを共創するC-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

ウェブサイトにSDGs関連の記事は載せたほうがいいのか?

最近では、自社のホームページ更新を検討している経営者の方からこんな相談を受けます。

  • 「SDGs関連のことって何かしら載せたほうがいいですか?」
  • 「うちみたいな小さな会社がSDGsについて載せるのは、何だかおこがましいですよね?」

このようなホームページへのSDGs関連事項をいかに掲載するか、中小零細企業の経営者の方々からご質問が増えているのですが、まずは「SDGs関連のことって何かしら載せたほうがいいですか?」と言うご質問の結論からお答えします。結論は会社の規模に関わらず、ホームページはSDGsまで見通して構成するべきです。

昨今SDGsに関連するニュースを耳にしない日は無くなりましたね。SDGsまで見越した事業を拡大展開をしている公共事業や民間企業が様々なメディアで称賛の声を受けています。実際に帝国データバンクが2020年6月に全国1万1,275社を対象に行ったSDGsに関する企業の見解について調査結果でもSDGsの達成に貢献することによって、どのような企業価値の向上に役立つかと言う質問に対して、「企業好感度」に関して企業の 53.3%が「そう思う」と言う回答をしています。さらには、「社会的評価」 が50.4%で5割以上の結果を出し、SDGsに取り組むことによって、社外からの評価に好影響があると考える意見が強い結果が出ています。

おそらくあなたの会社でも「何か社会的に好印象に思ってもらえる事を始めないと…」と模索し始めているのではないでしょうか?しかしここで考えてみていただきたいことが1つあります。それは「社会的に好印象に思われる事」とはなんでしょう?漠然と「御社は素晴らしいことをしていますね!」とステークホルダーから評価される社会貢献を指すことが想像できますが、その行いは実に多岐にわたっています。例えば、活動を応援するNPO法人へ寄付や、早朝に行う地域のクリーン活動といったボランティア活動も実に素晴らしいことですよね。また、事業利益を得ることができる社会問題を解決する商品やサービスの展開や、社員の働きやすい環境づくりに取り組む事も重要な社会貢献の一環です。このように、社会貢献の範囲の広さに何から始めたら良いのかを、目標を定められずに困惑することもあるかもしれません。

そこで今回は、社会貢献のステージを表す言葉を明確にしていきたいと思います。

CSRとは

CSRとは、Corporate Social Responsibility の略称です。これは「企業の社会的責任」と訳され、本業とは関係のない取り組みによって、経営基盤を維持するための行動のことを指します。いわば「コスト」を伴い行うボランディアなのです。

CSVとは

CSVとは、Creating Shared Value の略称です。「共通価値の創造」と訳され、企業が社会課題に主体的に取り組み、商品やサービスとして社会に対して価値を創造することで、経済的な価値をも創造することを指します。CSRとの大きな違いは、CSVは企業の事業領域に関連性を持つ活動であることです。

SDGsとは

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。2015年9月の国連サミットで採択された、国連加盟193か国が持続可能な世界に向けて2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた17カテゴリーからなる169の目標です。

指示されるSDGs視点で・CSV・CSR経営をする

上記の図のようにSDGs・CSV・CSRの違いを理解した社会貢献度の高い経営を行い、そしてその経営方針を発信することです。その理由は目の前にある5Gの時代は、“比較と検索の時代”だからです。この時代に同じ条件で検索され選ばれるのは社会貢献度の高い企業です。事業の強みを客観的に理解し、SDGs達成のためのCSV経営をウェブサイトをブランディング構築することだけが、2030年以降の持続可能な経営を可能にするのです。