製造業のWebマーケティングがうまくいかない3つの理由と解決策

テクノポートの徳山です。弊社へWebマーケティングのご相談をいただくお客様の悩みの多くが、「自社もしくは別のWeb制作会社を使いWebサイトを制作したが、成果が出なくて困っている」というものです。そうしたお客様からお話を伺うと、うまくいかないパターンには共通項があると感じます。

そこで今回は、製造業の中でもメーカーなどから委託を受け、製造技術を提供しているサプライヤー企業において、Webマーケティングがうまくいかない理由を3つにパターン分けしご紹介するとともに、それを乗り越える方法をお伝えします。

理由①ターゲットユーザーの解像度を上げられなかった

1つ目の理由は「ターゲットユーザーの解像度を上げられなかった」ためです。ここで言う「解像度」とは、ターゲットユーザーの業界・分野などの属性、問い合わせを行うユーザーが所属する部署、ユーザーが抱えている課題などを指します。

なぜ解像度を上げる必要があるのか

ターゲットユーザーの解像度が上がらないと、ユーザーがどのような検索キーワードを使うのかが推察できないため、適切なSEO対策を講じることができず、Webサイトへのアクセスを集めることができません。

また、Webサイトへのアクセスが集まったとしても、ターゲットユーザーがぼんやりしていると提供価値が抽象的となってしまうため、自社の強みと合致しない仕事の依頼が増えてしまいます。

そのような仕事は総じて受注単価や利益率が低い傾向があります。実際にそのような仕事の依頼を受けた方にお話を伺うと「ネットで受注する仕事は条件が悪いものが多い」という印象を持っていらっしゃることが多いのですが、そのような方に限ってターゲットユーザーの解像度が低いことはよくあります。

解像度を上げられない理由

解像度を上げられない理由には「業界構造が特殊であるから」というものが挙げられます。長年メーカーからの受託業務を行っているサプライヤー企業では、自社がターゲットとすべき顧客について考える機会が他業種と比べ圧倒的に少なく、Webマーケティング戦略を考えるうえで最も重要な顧客ターゲットの選定が難しいケースが多いです。

また、サプライヤー企業という立場上、取引を行うメーカーの業界・分野が多岐に渡ることもあり、どこにターゲットを絞ればよいかわからないケースや、そもそも自社で加工している部品が最終的にどのような製品に使われるのかを知らされないケースさえあります。この状況が、解像度を上げることが難しくなる原因になってしまっているように感じます。

乗り越える方法

まずは「ターゲットユーザーが検索エンジンを使ってどのように発注先を調べるのか」を知ることが絶対的に重要となります。キーワード調査ツールを使えば、ユーザーが使用するキーワードの内容や検索ボリュームを掴むことができます。

調査方法については以下の記事をご参照ください。

キーワード調査を一通り行ったうえで、取るべき対策は以下の2つとなります。

1.ターゲットユーザーの仮説を立てペルソナを作り上げる

サプライヤー企業はビジネスモデルがBtoBとなるので、一般的なペルソナ分析のように年齢や性別といった情報まで考える必要はありません。どのような業種・分野のメーカーか、どこの部署に所属しているか、どのような課題を抱えているか、新規発注先を探している動機は何か、といった情報をまとめればOKです。

ペルソナ分析を行うメリットとして、仮説が当たれば、自社の強みを活かすことができ利益率の高い仕事獲得につながることが挙げられます。しかし、仮説が外れた際の軌道修正を公開後に必ず行う必要があることはお忘れなく。

2.風呂敷を広げる

ターゲットをどうしても絞れない場合は、加工対応が可能な領域すべてに対応可能であると風呂敷を広げ、様々な問い合わせを受け付けながら、自社がターゲットとすべき領域を選定していく方法もあります。

この方法のメリットとして、問い合わせを多く獲得できる可能性があり、リアルな市場ニーズに合わせてターゲット選定を行っていけることが挙げられます。ただし、Webサイトに大量のコンテンツを掲載する必要があり、労力がかかること、的外れの問い合わせに振り回される場合があることに注意してください。

理由②Webサイトに掲載するコンテンツの確保が難しい

2つ目の理由は「Webサイトに掲載するコンテンツの確保が難しい」ことです。この理由にもサプライヤー企業ならではの業界構造が大きく影響しています。

なぜWebコンテンツが必要なのか

製造業がWebマーケティングを実施する際に、Webデザインやユーザビリティなど見た目をよくするための施策を先行してしまいがちですが、問い合わせする購買部や調達部の担当は、Webデザインやユーザビリティの良し悪しで発注先を判断しません。

アクセスが一定数あり、発注先を判断するのに必要な情報が明記されていれば、必ず問い合わせは獲得できます。ですので、まずはアクセスを獲得することを優先すべきです。そのためには、影響度の大きいWebコンテンツの制作に注力したほうがよいと言えるでしょう。

なお、Webコンテンツは以下の2つの役割に分けることができます。

1.集客用のコンテンツ

検索エンジンで検索した際に検索上位表示を図るためのコンテンツ。キーワード調査を行ったうえで上位表示を実現するためのコンテンツを制作する。コンテンツ例としては、加工技術の紹介や技術コラムなど。

2.訴求用のコンテンツ

アクセスしてきたユーザーへ信用を与えるためのコンテンツ。コンテンツ例として、加工事例、設備紹介、取引先一覧など。

Webコンテンツが確保できない理由

製造業は他の業種に比べ、Webコンテンツを制作するハードルが高いと言えます。集客用のコンテンツにおいては、SEO対策が激化していることもあり、Webページに大量のテキスト情報をライティングする必要があります。

しかし、製造業においては技術の知識とライティングのスキルを併せ持つ人材が極めて少ないため、コンテンツの制作そのもののハードルが高くなってしまいます。外部にライティングを委託するとしても、技術知識を有したライターは希少な存在のため、探し出すことは困難です。

また、訴求用のコンテンツとして最も有効と言える加工事例などといった実績系のコンテンツに関しては、機密情報であるため取引先から公開を許されないケースが多いのも実情です。しかし、加工事例をはじめとした実績コンテンツに関しては、絶対にWebサイトに掲載しておくべきです。多くの製造業者のWebマーケティングに携わってきましたが、加工事例などの実績が全く掲載されていないWebサイトで成果を挙げているケースを見たことがないためです。

乗り越える方法

集客用のコンテンツにおいては「ライティングできる人材を社内で育てる」か「技術知識を持った外部ライター」を探すかの2択となります。両者を使い分ける場合は、外部ライターにはなるべく技術の基本知識があれば書けるテーマを与えたほうがリスクが低いと言えるでしょう。

公平性の高い情報を好む検索エンジンにおいて、テーマによっては社外の人材がコンテンツを制作したほうが検索上位に上がりやすいこともありますので、一般的な技術情報に関しては外部ライターを活用するのもよいかもしれません。

内製化する場合は、ライティングスキルを身につける努力を行うことはもちろんのこと、積極的に競合する技術の情報も収集する姿勢が必要(Webコンテンツとして、類似技術を比較するコンテンツが非常に効果的であるため)となります。

ライティングできる人材を育てたいと考える方は以下の記事をご参照ください。

製造業向け「伝わる文章の書き方講座」

また、外部ライターを活用する際は、以下の記事をご参照ください。

実績系のコンテンツに関して、発注元であるメーカーの掲載許可が下りない場合は諦めざるを得ないのですが、加工事例に関しては知恵と努力で解決した事例もあります。詳細はリンク先の記事をご覧ください。

製造業のSEO対策を基礎から解説、「加工事例」が超重要なワケとは

理由③Webサイトを公開した後に適切な更新活動ができていない

3つ目の理由は「Webサイトを公開した後に適切な更新活動ができていない」ためです。ここでは「適切な」という言葉を強調しておきたいと思います。なぜなら更新活動は定期的に行っているが、それが成果につながらない更新活動であるケースが多々あるためです。

なぜ更新活動を行う必要があるのか

Webサイトは立ち上げてしまえば一定の効果が出ると考え、立ち上げまでがゴールとなってしまっている方も多いのですが、成果に確実につなげたいのであれば、むしろ公開後の更新活動のほうが重要であり、立ち上げ後がスタートと言えます。

仮にWebサイト立ち上げ直後に一時的に成果が出たとしても、公開後の更新を怠っていると、徐々に成果は減少傾向となります。これは、競合企業のWebサイトが適宜更新されていくためです。

「適切な更新活動」を行えていない理由

成果につなげるための「適切な更新活動」を行えていない企業が多い理由としては、すでに紹介した上記2つのうまくいかない理由に起因する場合が多いです。

理由①に起因するもの

企画時に戦略(ターゲットユーザーの仮説)がないまま進めてしまったため、改善の方向性が見いだせない。検証する仮説そのものがないケース。

理由②に起因するもの

Webサイトのアクセスを上げるには定期更新(コンテンツ追加)が必須だが、Webサイトを立ち上げる(リニューアルする)までにすべてのコンテンツを使い果たしてしまい、更新するための材料がなくなってしまったケース。

その他の理由として、更新そのものに意味があると考えている場合があります。新着情報や本業とは異なるテーマを取り上げた社員ブログなど、更新すること自体に意味があると思っている人も多いですが、本業に関わるコンテンツを増やしていかないと更新を行う意味はありません(採用など別の目的があれば別ですが)。

乗り越える方法

理由①に起因する場合は、ユーザーの検索需要を調べ直し、上述したターゲットを絞る戦略か、風呂敷を広げる戦略かを選定し、少しずつWebサイトを仮設検証するための姿へ変えていく必要があります。

理由②に起因する場合は、Webコンテンツを内製化、もしくは外部ライターを活用して制作するための体制を構築することが大事でしょう。

また、そもそも「適切な更新活動」とはどのようなことかを知る必要があります。アクセス分析にもとづいた効果的な更新活動について、具体策を知りたい人は以下の記事をご覧ください。

まとめ

ご紹介した①〜③の理由はWebマーケティングにおけるフェーズ別の課題とも言えます。

理由①「ターゲットユーザーの解像度が上がらない」→企画時における課題
理由②「Webサイトに掲載するコンテンツが確保できない」→制作時における課題
理由③「Webサイトを公開した後の軌道修正が十分にできていない」→運用時における課題

まずは成果が出ていない原因として、どこのフェーズでつまずいてしまったからなのか、自己分析から始めてみてはいかがでしょうか。

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動画をWebサイトに活用し訴求力UP!動画活用のメリットや手法を紹介

テクノポートの井上です。最近、企業で動画をWebサイトにも活用したいという相談を多くいただきます。以前と比べ、インターネットの通信速度も格段に早くなり、スマホでも動画がストレス無く見られるようになったこと、また、簡易的に動画を作れるようになったなど、さまざまな要因で企業の動画活用が加速しています。

動画活用 Webサイト

今回はその動画をWebサイトに活用するメリットや手法について紹介します。

​​Webサイトに動画を使用するメリットとは?

Webサイトに動画を活用することのメリットは大きく3つ挙げられます。

文字で伝えるより短時間で多くの情報が伝わる

Forrester ResearchのJames McQuivey博士によると、1分間の動画は一般的なWebページの3600ページ分の情報量と言われています。とてつもない数字です。

視覚に訴えかけられるため印象に残りやすい

メラビアンの法則というものがあります。1971年にアメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが提唱した法則です。「人がコミュニケーションをとる時に、どんな情報に基づいて印象が決定されるのか」を検証し、その割合を示しています。

  • 視覚情報 55%
  • 聴覚情報 38%
  • 言語情報 7%

視覚と聴覚で93%を占めており、印象決定に大きく影響していると言われています。

滞在時間が増えSEO的にもプラスと言われている

動画自体をWebサイトに埋め込むことはプラス要因にはなりません。しかし、動画をWebサイトに埋め込むことで、ユーザーの滞在時間が延びます。直帰率が改善されれば、Googleから「有益なコンテンツを提供しているページ」と評価される可能性は十分にあります。

Webサイトで動画を使用するデメリットとは?

デメリットは以下の内容が主に挙げられます。

使い方によってはサイト表示スピードを落とす

動画は容量が多くそのまま掲載して自動再生をすると、Webサイトの表示スピードが大きく落ちます。表示スピードが遅くなることはSEO的にも悪影響です。

質の良い動画作成には時間やコストがかかる

質の良い動画を作ろうと思うと外注せざるを得ず、その場合内容によりけりですが数十万から数百万と費用がかかり、企画構成には時間を要します。

飛ばし読みができない

本のように目次があって、部分的に情報収集することができません。見出しなどを作ることはできますが、文章と比べると使いづらさがあります。

動画のホームページ上での使い方

動画をWebサイトで使う上で必ず考えたほうが良い点は、何のために使うかです。単純にWebサイトに掲載されている内容を動画に変えただけでは意味がありません。ユーザーにとって動画のほうが良い理由を見つけ活用します。

下記にいくつか例を挙げます。製品紹介や使い方動画に関しては手法や特徴を伝えることを目的としているため、伝わりやすさが上がります。自動再生で動的なサイトに変化させ会社を印象付けるための活用方法もあります。

製品紹介動画

例:株式会社アドレック https://www.adrec-jp.com/

使い方動画

例:アルビテクノロジー株式会社  https://www.albitech.co.jp/youtube/

TOPページの背景動画として活用

例:有限会社鳴滝工業 http://naru-taki.com/

ページの動的なコンテンツとして利用

例:株式会社xtia https://xtia.co.jp/applications

効果的な尺の長さってどれくらい?

大手マーケティング企業の「HubSpot社」の調査によると、最適な動画の尺について以下のように記載しています。

  • Twitter:45秒
  • Facebook:45秒~1分
  • Instagram:30秒
  • Youtube:2~3分

Webサイトの場合、サービスや商材をより深く理解したいという目的から長尺の動画でも見られる傾向があります。そうは言っても、単純に長いだけの動画では飽きられてしまうため、ユーザーの目的に合わせた有益な情報を用意する必要があります。

動画の挿入方法について

ホームページ制作で動画を追加する方法は2つあります。

  • Youtubeなどの外部プラットフォームからタグを持ってきて貼り付ける
  • <video>タグを用いて直接サーバー内の動画を貼り付ける

Youtubeなどの外部からの閲覧も期待できるため、製品説明や使い方動画はYoutubeからのタグがおすすめです。背景動画や自動再生などはサーバーに直接アップするほうが良いかと思います。その際にはデータ容量などの調整も必要です。

Webサイトでの動画の活用方法について紹介しました。Webサイト作りの参考にしていただければ幸いです。

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製造業のWebサイトデザインにおいて気を付けること

こんにちは、テクノポートの渡部です。普段皆様が目にするBtoC向けのサイトでは、動画を入れたりキャラクターが動いたりと、いろいろなシステムが盛り込まれた体験型のWebサイトが多くなってきていると思います。対していざ自社のこととして、製造業のようなBtoBのWebサイトのデザインは、どのようなポイントを軸にしてデザインを考えればいいのでしょうか?

今回は、製造業のWebサイトにおけるデザインの決め方と、外注するときに気を付けるポイントについて解説をしたいと思います。

Webサイトデザインを決める上でのポイント

「かっこよさ」や「おしゃれ」よりも、「伝える」ことを重視する

様々なWebサイトを見ていると「このデザインかっこいい」や「このデザインはおしゃれ」と感じることがあると思います。ついつい自社のサイトも同じ様なデザイン要素を取り入れたくなりますが、残念ながらBtoBのWebサイトでは、そういった要素はあまり求められていません。見た目のインパクトも確かに大切ですが、それよりも大切なことは自社の技術や強みをユーザーにしっかり伝えることです。

自社のブランドイメージを伝えられるようなデザインを心がける

デザインに関しては見た目の好みにこだわるのではなく、デザインによって自社のブランドイメージが伝わるようなデザインを心がけるのが良いです。 試作単品など少量を気軽に発注したい方や短い納期で依頼したい方がターゲットの場合、気軽に頼める雰囲気を伝えることが大切です。デザインが洗練され過ぎていると、費用が高いイメージが相手に伝わってしまい、敬遠されてしまう可能性があります。気軽に問い合わせしたいニーズに対し、職人っぽいイメージが先行しすぎると問合せのハードルが上がるかもしれません。そのため、オレンジなどの温かみのある色を使ったり、社員さんの笑顔を出して安心感を与えたりするのも効果的です。

参考:かっこよさを捨てたホームページで躍進する鋼材販売会社

見た目のこだわりよりUI(情報の探しやすさ)を優先する

製造業のWebサイト制作においてデザイン要素も確かに重要ですが、それよりも大切なのはUIです。UIとは「ユーザーインターフェイス(User Interface)」の略で、Webサイトの操作性による使いやすさやことを意味します。 細部のデザインにこだわってばかりで、重要な「使いやすさ」を見落としてしまうと本末転倒です。Webサイトのデザインを決める際には、情報の探しやすさやサイト全体の使いやすさに注意してください。 製造業のWebサイトの閲覧者は「必要な情報を求めている人」のため、デザインよりも、求めている情報にすぐに辿り着けるような導線が必要です。

Webサイトデザインを外注するときのポイント

上記のようなポイントを軸にデザインを考えます。実際にデザインをデザイナーに依頼する場合には下記の方法がおススメです。

ターゲットやリニューアルの企画趣旨を伝え、できるだけお任せする

デザインに関しては配置を細かく指定するよりも、配置する素材を渡して、ある程度デザイナーにお任せすることをおすすめします。デザイナーの腕にもよりますが、デザインの知識がある人にお願いしたほうが、自分のイメージしているデザイン以上のものを提出してくれることが多く、結果的に満足がいく結果になる可能性が高いです。

デザイナーには、Webサイトをリニューアルする目的や、自社のブランドイメージなどを伝え、できるだけお互いのイメージの相違がないように擦り合わせをしておく必要があります。

よりイメージに近づけたい場合には、自分が「良いな」と思ったデザインのサイトを参考サイトとしてデザイナーに伝えることも大切です。この参考サイトは、必ずしも製造業のWebサイトである必要はありません。ただ、1つだけではうまく伝わらない可能性があるので、必ず「複数」提示してください。デザイナーは複数提示された参考サイトの中から共通点を見つけて、デザインに反映してくれるはずです。 また、より具体的に伝えるには、そのサイトの良いなと思ったポイントを明文化して添えておくと良いです。

まとめ

Webサイトのデザインと言うとどうしても「オシャレ」「かっこいい」という方向に流されてしまいがちですが、ホームページは見る人ありきのものです。自分達のこだわりよりも、デザイン性に意味を持たせる事や、ユーザーの視点に立った使いやすさなどを重視して、企画してデザインしてください。 参考にしていただければ幸いです。

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できる会社のスローガン 5つのチェック項目

こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディング C-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

もし今あなたがウェブサイトの制作で伝えたいことが多すぎて悩んでいるのなら、会社の姿勢や提供価値をスローガンにしてみることから始めてみるといいでしょう。スローガンは、効果的なウェブサイトをスムーズに制作するのに非常に大きな役割を果たします。この記事では、サイト制作の発注をスムーズに進めるための「企業スローガン」についてお話ししたいと思います。

最近ではウェブサイトの制作においても、企業理念や社長挨拶の文章といった会社の核となる会社の姿勢を示すことが重要だということがスタンダードになってきました。その上で企業がステークホルダーに与える提供価値を明確に示すことが重要です。しかし、いざ社長挨拶を作成しようとすると、筆が乗らない間に時間ばかりがかかってしまったり、つい欲張ってあれもこれもと書いているうちにスマートフォンを1スクロールするだけでは読みきれない長文に仕上がってしまうことがあります。

そこで活用して欲しいのが「スローガン」です。

スローガンは短い言葉で会社の姿勢や提供価値を相手に理解してもらうためのものです。このスローガンを用意することで会社の向かう方向性を格段に共有しやすくなり、ウェブ制作会社とのやりとりを格段にスムーズに行うことができます。新規顧客獲得や採用強化、継続顧客との関係強化といった様々な目的を達成しやすくなるのです。ウェブサイトの効果を最大限に引き上げるための「相見積もりを取られない!ウェブサイトに必要な”ゴール設定”とは?」についてはコチラから

企業スローガン 5つのチェック項目

企業スローガンを立てるとき、注意しなくてはいけないのは「言葉遊びにならない」ことです。そのために必要な5つのチェック項目をご紹介します。あなたの会社のスローガンがステークホルダーに共感されるものになっているか、是非チェックしてみてください。

  1. 伝える目的が明確になっているか?
  2. 今ではなく未来の姿を示しているか?
  3. 対象を意識した言葉遣いになっているか?
  4. 競合と比較して差別性はあるか?
  5. 欲張りすぎていないか?

いかがでしょうか?スローガンは「誰に」「何を感じてもらうのか」という明確な目的を磨き上げて作ります。言葉遊びにならない効果的なスローガン作りのために、5つのチエック項目の詳しい説明させていただきます。

①伝える目的が明確になっているか?

まず事業の姿勢や提供価値など、何を1番に伝えたいのかを検討しましょう。ウェブサイトであれば、事業拡大のためなのか、採用のためなのかといったサイトのゴールに向けて目的を設定しましょう。

②今ではなく未来の姿を示しているか?

今の現状を映し出す言葉ではなく、これから先のありたい姿を示すことが重要です。会社のリブランディングにはこれからあなたの会社がどこに進んで行こうをしているのか、受け取り手に期待と共感を感じてもらうことが必要です。

③対象を意識した言葉遣いになっているか?

メインターゲットとなる受け取り手を想定した上で、その人にとって理解しやすく共感しやすい言葉使いにすることが重要です。スローガンが共感されるためには、受け取り手の視点から検討する姿勢が欠かせません。

④競合と比較して差別性はあるか?

競合と似たものであったり、ありがちな言葉になっていないか確認が必要です。独自性があり、あなたの会社らしさが反映される言葉になるまで徹底的に磨き上げましょう。

⑤欲張りすぎていないか?

伝えたい事をあれもこれもと欲張るのはかえって逆効果です。会社として受け取り手に1番に理解して欲しい部分にフォーカスを絞り、言葉の深掘りをしましょう。

効果的なウェブサイトを作る企業スローガン

時代や環境に適応したウェブサイトを制作する上で、企業スローガンは大きな効果を果たします。磨き抜かれたワンフレーズがウェブサイトの向かうべき方向性を的確に示すことが可能にしてくれるのです。あなたの会社の姿勢や提供価値を共有しやすい企業スローガンとして旗印を掲げることで、これからの比較と検討の時代において競合他社との確かな差別化が生まれます。

だからこそ企業スローガンは効果的なウェブサイトの制作だけに留まらず、ステークホルダーとの更なる成長関係を築くことができると言っても過言ではありません。

できる会社のスローガン 5つのチェック項目

こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディング C-OILING合同会社(シーオイリング合同会社)の大後 裕子(だいご ひろこ)です。

もし今あなたがウェブサイトの制作で伝えたいことが多すぎて悩んでいるのなら、会社の姿勢や提供価値をスローガンにしてみることから始めてみるといいでしょう。スローガンは、効果的なウェブサイトをスムーズに制作するのに非常に大きな役割を果たします。この記事では、サイト制作の発注をスムーズに進めるための「企業スローガン」についてお話ししたいと思います。

最近ではウェブサイトの制作においても、企業理念や社長挨拶の文章といった会社の核となる会社の姿勢を示すことが重要だということがスタンダードになってきました。その上で企業がステークホルダーに与える提供価値を明確に示すことが重要です。しかし、いざ社長挨拶を作成しようとすると、筆が乗らない間に時間ばかりがかかってしまったり、つい欲張ってあれもこれもと書いているうちにスマートフォンを1スクロールするだけでは読みきれない長文に仕上がってしまうことがあります。

そこで活用して欲しいのが「スローガン」です。

スローガンは短い言葉で会社の姿勢や提供価値を相手に理解してもらうためのものです。このスローガンを用意することで会社の向かう方向性を格段に共有しやすくなり、ウェブ制作会社とのやりとりを格段にスムーズに行うことができます。新規顧客獲得や採用強化、継続顧客との関係強化といった様々な目的を達成しやすくなるのです。ウェブサイトの効果を最大限に引き上げるための「相見積もりを取られない!ウェブサイトに必要な”ゴール設定”とは?」についてはコチラから

企業スローガン 5つのチェック項目

企業スローガンを立てるとき、注意しなくてはいけないのは「言葉遊びにならない」ことです。そのために必要な5つのチェック項目をご紹介します。あなたの会社のスローガンがステークホルダーに共感されるものになっているか、是非チェックしてみてください。

  1. 伝える目的が明確になっているか?
  2. 今ではなく未来の姿を示しているか?
  3. 対象を意識した言葉遣いになっているか?
  4. 競合と比較して差別性はあるか?
  5. 欲張りすぎていないか?

いかがでしょうか?スローガンは「誰に」「何を感じてもらうのか」という明確な目的を磨き上げて作ります。言葉遊びにならない効果的なスローガン作りのために、5つのチエック項目の詳しい説明させていただきます。

①伝える目的が明確になっているか?

まず事業の姿勢や提供価値など、何を1番に伝えたいのかを検討しましょう。ウェブサイトであれば、事業拡大のためなのか、採用のためなのかといったサイトのゴールに向けて目的を設定しましょう。

②今ではなく未来の姿を示しているか?

今の現状を映し出す言葉ではなく、これから先のありたい姿を示すことが重要です。会社のリブランディングにはこれからあなたの会社がどこに進んで行こうをしているのか、受け取り手に期待と共感を感じてもらうことが必要です。

③対象を意識した言葉遣いになっているか?

メインターゲットとなる受け取り手を想定した上で、その人にとって理解しやすく共感しやすい言葉使いにすることが重要です。スローガンが共感されるためには、受け取り手の視点から検討する姿勢が欠かせません。

④競合と比較して差別性はあるか?

競合と似たものであったり、ありがちな言葉になっていないか確認が必要です。独自性があり、あなたの会社らしさが反映される言葉になるまで徹底的に磨き上げましょう。

⑤欲張りすぎていないか?

伝えたい事をあれもこれもと欲張るのはかえって逆効果です。会社として受け取り手に1番に理解して欲しい部分にフォーカスを絞り、言葉の深掘りをしましょう。

効果的なウェブサイトを作る企業スローガン

時代や環境に適応したウェブサイトを制作する上で、企業スローガンは大きな効果を果たします。磨き抜かれたワンフレーズがウェブサイトの向かうべき方向性を的確に示すことが可能にしてくれるのです。あなたの会社の姿勢や提供価値を共有しやすい企業スローガンとして旗印を掲げることで、これからの比較と検討の時代において競合他社との確かな差別化が生まれます。

だからこそ企業スローガンは効果的なウェブサイトの制作だけに留まらず、ステークホルダーとの更なる成長関係を築くことができると言っても過言ではありません。

希望のデザインに近づくデザイナーへの要望の伝え方

こんにちは、テクノポートの渡部です。デザインを外注したはいいものの、思っていたデザインと違うという経験をしたことはありませんか?テキスト情報であれば正確に伝えることはできますが、デザインとなると、自分の頭の中のイメージを正確に伝えるのは難しいです。

そこで今回は希望のイメージをデザイナーと共有し、希望に近いデザインを提出してもらうための手法を紹介します。

そもそも何故思っていたのと違うということが起こるのか?

それはデザイナーへの伝え方が曖昧だったり、全体の中の1つの側面を伝えたいのに、その側面を伝えずに全体だけを伝えてしまうことで起きていることが多いです。

例えばですが、「犬のイメージ」と言われてどのような犬のイメージをしますか?発信した人にとっては「犬と言ったら柴犬のイメージだから伝わるはず」と思っていても、受け取る側からすれば、その犬はドーベルマンやチワワ、ゴールデンレトリバーと受け取る人の犬のイメージは様々です。

このようなイメージの相違を避けるために、デザイナーに伝える時はできるだけ具体的に伝える必要がありますので、伝え方について紹介します。

ターゲットやリニューアルの企画趣旨を伝え、できるだけお任せする

最初に覆すようなことをお伝えします。これは経験則ですが、デザインに関して配置を細かく指定するよりは、配置する素材を渡して、ある程度デザイナーにお任せするのをおすすめします。デザイナーの腕にもよりますが、デザインの知識がある人にお願いしたほうが、自分のイメージしているデザイン以上のデザインを提出してくれることが多く、結果的に満足のいく結果になる可能性が高いです。

それでもすべてをお任せする訳にはいかないので、以下の様な内容を伝えておき、できるだけお互いのイメージの相違が無いように擦り合わせをしておく必要があります。

参考サイトを「複数」提示する

自分が良いなと思ったデザインのサイトを参考サイトとしてデザイナーに伝えます。この参考サイトは製造業のWebサイトである必要はありません。ただ、1つだけでは、うまく伝わらない可能性があるので、必ず「複数」提示してください。デザイナーは複数提示された参考サイトの中から共通点を見つけてデザインに反映してくれます。

また、より具体的に伝えるには、そのサイトの良いなと思ったポイントを明文化して添えておくことです。例えば、

  • 写真が大きく使われていて大胆
  • 空白を広く取っていて余裕がある
  • 写真の表示時に動きがあって、目を引く

という形です。動きに関しては、あらかじめ伝えておけば、最初に出てくるデザインの静止画の段階でも、動きに関しての説明があるはずです。

参考サイトについては下記でデザイン参考サイトをいくつか紹介しておりますので参考にして下さい。

イメージカラーは正確に伝える

デザインの重要な要素の一つであるイメージカラーですが、「青」とか「緑」といった大まかな色ではなく、できればカラーコードを使って正確に伝えておくと良いです。最近は写真を大きく使ってデザインするケースが増えてきているので、そこまで重要な要素ではないですが、濃い青と薄い青では与える印象が大きく違うので、指定した参考サイトの様な色あいにして欲しいといった要望でも構いませんので、具体的に伝える必要があります。

イメージカラーがの希望がない場合は、雰囲気のニュアンスだけでも伝えておくとずれが少ないです。あったかい雰囲気や誠実なイメージといった感じで構いません。希望の雰囲気を与えるカラーをデザイナーが選定してくれます。

【補足】腕のあるデザイナーの見極め方

そのデザイナーのWebサイトデザインの実績を見て、自分の希望するデザインに近い実績がある人を選ぶようにしてください。Webサイトのデザインはチラシやパンフレットのデザインと大きく違う点が多いので、その実績を参考にする様にして下さい。

修正の出し方

最後に修正の出し方ですが、これは既に元となるデザインがある状態なので、修正案はできるだけ具体的に指示を出すようにしてください。「テキストをもう少し大きく」といった指示ではなく、大きさのキャプチャー画像を用意するなどの指示出さないと修正の修正と、何度も往復することになります。

場合によってはデザイナーの知見に頼った方がいい場合もありますので、「ここのテキストが読みやすくなるような工夫をお願いします。」といった修正の出し方でも構いません。

まとめ

希望のデザインと違ったからと言って「思ってたのと違うから何とかして」と丸投げしても前に進みませんので、お互いイメージを共有しながら進めて頂けたらと思います。

WEBサイト制作者・担当の方へ 危険なメタタグ

中小企業専門の弁理士の亀山です。開業して約300社の中小企業様・個人事業主様のご相談を受けてまいりました。さて、今回は、Webサイトの保有者、制作者や管理者に対して、大事なお話があります。それは、メタタグも使い方によっては、商標権侵害になってしまう点です。

とあるお客様との会話

お客様:自社のWEBサイトを刷新しましたので、ご覧ください。

かめやま:おお!こちらですね。

お客様:はい!SEO対策もしているため、キーワード「ABC」の検索結果で、弊社WEBサイトが上位に表示されます。

かめやま:本当だ!・・・ん?検索結果に表示される文章にあるキーワード「XYZ」って大丈夫ですか?確か、他社の登録商標だったと思うのですが・・・

お客様:商標登録かどうかはわかりませんが、”惹きの良いキーワードの方がクリックしやすくなるかな~”と思ったので・・・あれ?このままだと、何かまずいですか?

かめやま:「XYZ」が他社の登録商標の場合、この表示が商標権侵害の対象となってしまいます。結果、損害賠償請求や差止の対象となりますし、悪質な場合には刑事罰にもなります。

お客様:キーワード「XYZ」ってどう直せばよいのですか?

かめやま:おそらく、貴社WEBサイトの「メタタグ」で定義されている部分だと思います。すぐに直せる部分なので、制作会社に一早く連絡したほうが良いです。

お客様:あれ?制作時、制作会社は「XYZ」のリスクについて何も言わなかったな・・・

かめやま:おそらく、制作会社は、商標の知識がないと思うので仕方ないと思います。

お客様:承知しました。ということは、うちの商標登録「あいう」が検索結果に表示されるように他社が無断でメタタグに設定した場合には、訴えられるのですか?

かめやま:指定商品・指定役務が同一または類似であれば、商標権侵害になるので、訴えることもできます。

お客様:そうなんですね。私も、他社がうちの登録商標を使用していないかチェックしてみようかな~

かめやま:それもよいですが、まずはご自身のご商売を前に進めることが先だと思いますよ。

メタタグに商標権の効力が及んでしまう場合も

検索結果に表示されるページの説明部分は、ディスクリプションメタタグ(*1)で設定できます。

*1 <meta name=”description”content=” ・・・で始まる部分です。

自社のWEBサイトのクリック率向上のために、ディスクリプションメタタグを重要視されている方も多いと思います。

しかしながら、判例(「クルマの110番」事件 大阪地判 平成17年12月8日判時1934号109頁)によれば、以下のように述べられています。

「一般に、事業者が、その役務に関してインターネット上にウェブサイトを開設した際のページの表示は、その役務に関する広告であるということができるから、インターネットの検索サイトにおいて表示される当該ページの説明についても、(中略)その役務に関する広告であるというべきであり、(以下省略)」

これをわかりやすく言うと、「検索エンジンの検索結果としてWEBサイトのURL近傍に表示されるページの説明は、広告表示であるから、商標としての使用行為となる」となります。

このため、

  • WEBサイトのディスクリプションメタタグに設定されたキーワードが他人の登録商標と同一または類似である
  • 当該WEBサイトの商品またはサービスが、登録商標の指定商品または指定役務と同一または類似である

場合には、当該キーワードの使用は商標権侵害となります。

商標権侵害のペナルティ

ライバル企業が、あなたのWEBサイトを見て、メタタグによる他社の登録商標の表示を発見した場合、商標権侵害を根拠とする警告書が、内容証明郵便にてあなたの会社へ郵送されてくることになります。

侵害行為となる名称(商標)は、継続して使用できません。もちろん、特許権等のようなライセンスも可能ですが、商標権の場合には、権利者側のブランドイメージの棄損につながるため、ライセンスを許可する場合は少ないです。したがって、名称変更をせざるを得ない場合がほとんどです。結果としては、チラシ制作やパッケージ制作は0からやり直しになりますし、PR活動(プレスリリースや宣伝広告)も0からやり直しになります。

このように、ライバル企業の商標権の侵害行為によって、新しい商材によるビジネスが困難になるばかりか、これまでに投じた時間やコストの回収ができなくなってしまいます。すなわち、他社の商標権の侵害行為は、あなたの事業、ひいてはあなたの会社の存続に直結します。

警告書を無視したらどうなる?

相手方の主張が正しいにも関わらず、警告書を無視して侵害行為を継続した場合には、刑事罰の対象となります。商標権侵害の場合における刑事罰は、以下の通りです。

  • 個人の場合:10年以下の懲役または1000万円以下の罰金(両方が科される場合もあります。)
  • 法人の場合:法人に対して3億円の罰金。行為者には、個人と同じペナルティが課されます。

よって、専門家に相談せずに、警告書を無視することは、とてもお勧めできません。

まとめ

  1. メタタグにキーワードを使用する行為が、商標権侵害となる場合がある。
  2. メタタグに使用したいキーワードには、他人の商標登録であるか否かのチェックが必要である。
  3. メタタグに使用できるキーワードは、商標権が発生しないキーワード(普通名称や記述的な単語)を選ぶようがよい。
  4. 自社で積極的に使用したいキーワードがある場合には、それを商標登録することも一考です。

なお、メタタグに表示するキーワードが、商標権が発生しないキーワード(普通名称や記述的な単語)であるか否かは専門知識が必要なため、安心してキーワード設定したい方は、一度、専門家にご相談ください。

Webサイトを活用し新市場を発見する方法

テクノポートの井上です。ここ最近、Webサイトをマーケティングの武器として活用する企業も増えてきました。Webサイトも制作だけでなく、公開後の運営にも力を入れつつあります。Webサイトの運営の一つの目的として、新しい市場の開拓がテーマになることも少なくないでしょう。

今回はWebサイトを運営する中で、新市場をどのように開拓すればよいか、その考え方について解説します。
Webマーケティング 新市場

キーワードから予測する

Search Consoleの検索クエリを確認する方法です。Search Consoleは、自社へ問い合わせが入る前の需要が見られる有用なツールです。Search Consoleの検索クエリを確認すると、下記のような2つの発見が期待できます。

1. 異分野ターゲットの使用キーワードを発見

狙っていたキーワードと同じ意味でも、業界や分野によって呼ばれ方が異なる場合があります。関連性が高いけれど呼び方が異なるキーワードを、Googleがうまく解釈して検索表示してくれることがあります。このようなキーワードを発見できれば、隣接する市場の開拓につながるでしょう。

2. 想定外のキーワードによるアクセスを発見

これまで想定したことがなかったキーワードによるアクセスを発見することで、未知の分野への市場開拓の可能性が出てきます。特に利用用途の幅広い技術などでは、想定外のキーワードから市場が広がるケースが多々あります。

こうした発見を通じて新しい市場を見出すことで、さらなるアクセスアップの可能性が出てきます。実際の事例を見てみましょう。

事例①:発泡スチロール加工技術の工業分野への応用

発泡スチロールの第一フォーム

引用:第一フォーム株式会社

発泡スチロール加工技術をPRするためのWebサイトを立ち上げた第一フォーム株式会社(神奈川県)は、イベントで使用する企業の文字やロゴオブジェといった、発泡スチロールの加工性と軽さを活かした分野へのPRを中心に行っていました。そんな中、たまたま問い合わせのあった工業系のお客様からのオーダーを受注したことをきっかけに、Search Consoleのデータを見返します。すると、わずかながら工業系のユーザが探しているであろうキーワードを発見できました。

発泡スチロールの工業用途を調べてみると、治具での活用や、EMC測定現場において干渉しない材料として利用されるなど、さまざまな用途が見つかりました。そこで、工業系のユーザからアクセスを獲得するためのページを作成し、アクセスアップを図りました。

事例②:時代によって成長する市場を開拓

吸音パネルのアコースティックアドバンス

引用:アコースティックアドバンス

吸音材を扱っている株式会社アコースティック・アドバンス(埼玉県)は、オフィスや教育現場、飲食店を中心に吸音対策をソリューションとして提供していました。もともと需要の多かったオフィス分野ですが、Search Consoleを念入りに調べてみると、会議室での反響音対策に対する需要が強まっている傾向がみられました。追究してみると、TV会議システムの普及により、会議室内での反響音を気にする会社が増えていることがわかりました。そこで、会議室内でのTV会議システムの音声がクリアになることを訴求し、アクセスアップにつなげることに成功しました。

問い合わせや受注状況から予測する

問い合わせ状況から市場を予測することはとても重要です。お客様がどのようなことに興味を持って問い合わせをしたのか、どのような業界に仕事の需要があるのかがわかるからです。また、受注状況も同様に重要です。問い合わせを多くいただく中で、どのような問い合わせが決まりやすいのかを推測できます。さらに、仕事の決まりやすさから自社の市場との相性を探ったり、自社の強みを見出したりできるようになります。

事例③:ターゲットを絞り込み得意領域を確立

精密板金の共栄精機

引用:株式会社共栄精機

精密板金を得意とする株式会社共栄精機(東京都)は、立地を活かし、小回りのきく便利な加工業者としてPRしていました。以前からWebの反響はありましたが、さらなる問い合わせを呼び込むことを考えた際にヒントとなったのが、受注状況です。

決まりやすい仕事は何かを突き詰めると、「すぐ欲しい人」でした。どこからも断られてしまうような短納期品にも対応することで、受注率は非常に高いものとなりました。また、短納期に応えられるスピードと対応力が同社にあったことがわかりました。普段から当たり前のように対応していたため気づかなかったのですが、受注率を意識したヒアリングから、その強みに気づくことができたのです。

そこで既存の強みに「短納期への訴求」を加えてサイトリニューアルを行ったところ、さらなる問い合わせを呼び込むことに成功しました。やっている内容は変わらずとも、セグメントを行い、必要とするターゲットを絞ってPRすることも、新市場開拓だといえます。

市場、自社、競合から得た情報から予測する

景気がいい業界、自社の仕事状況的に増えている業界、同業の仕事状況などから予測します。ただし、この情報だけだと漠然とした予測になってしまうため、Webを活用して具体的に調査します。調査の際にはキーワードプランナーを利用し、その業界や業種に使われそうな製品・材質等を調べ、自社の対応可能な領域に照準を絞ってページ制作を行います。

事例④:市場で得た情報を市場開拓に着実につなげる

樹脂試作加工の荒川技研

引用:荒川技研株式会社

樹脂試作を得意とする荒川技研株式会社(栃木県)は、常に新しい市場を模索しています。半導体市場が活況と耳にしたときには、半導体で利用される材質や製品を調べ、自社で対応可能なものを模索しました。その結果、テフロン材の需要が高いことがわかり、専用の訴求ページを作成することで問い合わせを呼び込むことに成功しました。

他にも、材料メーカーに問い合わせ、よく出ている材料、伸びている材料をヒアリングすることで需要を予測。伸びそうな材質のページ化を行い、問い合わせを呼び込むことにも成功しています。このように普段入る情報も、Webをうまく活用することでマーケティングが可能になります。

問い合わせにつながる前の需要を調べたり、普段耳にする情報を調査できたりと、Webを活用することでより具体性と根拠を持った市場調査とPRが可能になります。ぜひ、参考にしていただけたら幸いです。

Webサイト制作ーTOPページの役割と構成について

テクノポートの井上です。最近はページ数が多いWebサイトも増えています。制作していくうちに全体の構成が崩れ、まとまりの無いサイトになってしまったというお話も聞きます。それぞれのページの役割をしっかり認識した上で企画構成することが大切です。今回はTOPページの役割と構成について紹介します。

TOPページ3つの役割

TOPページはWebサイト全体の「表紙」であり「目次」のような役割を果たしています。その役割を分解すると下記の3つの役割が挙げられます。

1.何をしている会社かひと目で伝わるようにする

一般的にはTOPページ上部のキャッチ画像部分が該当し、表紙の役割となります。お客様が訪れた際に最初に目に飛び込んでくる画面のため非常に重要な要素です。

マーケティングを目的としたWebサイトの場合、企業のブランドイメージ訴求よりも、製品や技術の訴求がメインです。そのため、訪れるユーザーに伝えるべきものは以下の内容になります。

  • 「何の会社か?」
  • 「どのような特徴があるか?」
  • 「どのようなメリットを顧客に提供できるか?」
  • 「どのようなベネフィットを顧客にもたらすか?」

BtoCの場合にはベネフィットの訴求が良いと言われますが、BtoBの製造業の場合、ベネフィットの訴求というのは抽象的になりがちなので、メリットを訴求することが良いと思います。

表現、記述の仕方は抽象的なものよりも、より具体性なものが好まれます。例えば「交差何μmの精度を実現」「5面加工機にて5m×5m×3mの大物サイズに対応」など、微細や超大物という表現だけでなく、数値を入れることが重要です。

多くの会社が高精度、短納期、高品質をうたう中で、具体性がないWebサイトも多くあります。もちろん全部の製品にその精度やサイズが当てはまるわけではないので、製品サンプルとともに紹介すると良いでしょう。このサンプルの場合にはこれぐらいの精度、というように製品サンプルに添えてPRしたい数値を表すとよりイメージか付きやすくなります。

2.ユーザーの必要とする情報があるページへ、ストレス無く誘導する

目次という役割を考えると、「大見出し・中見出し・小見出し」のように見出しがあり、そこに何が書かれているかがわかる必要があります。Webサイトでも同様に、どのようなページがあり、何が書かれているのか?全体が把握できるようにすることが必要です。

また、ユーザーが欲しいであろう情報、会社として見せたい情報をすり合わせ、求める情報の優先順位によってコンテンツを配置させます。

特にBtoB(製造業)の場合、発注者の知りたい情報は、頼みたい図面の基準に合致している会社がどうかです。そのため、BtoCのようなWebサイトの印象やデザインはそこまで重要な要素ではなく、保有技術、設備、加工サンプル、実績、品質管理体制等の情報を探しています。

該当するような情報を素早く提供(見つけてもらえるように)することが大事です。また、納期までの期間が短く急いでいるユーザーも多いため、問い合わせまでの導線がストレスなくひかれていることも重要です。

3.新着情報やブログなどユーザーにとって新しい情報を提供する

本来なら、できるだけページの上の方に配置します。製造業の場合、展示会、お休みのお知らせ、設備導入などが挙げられますがそこまで新着の情報が無いというケースが多いです。更新がまったくされていないものがTOPページの目立つ所にあるとお客様の評価を下げる可能性があります。更新の頻度により、配置場所を調整します。

TOPページの構成

次にTOPページの構成についてです。構成は色々ありますが、一番オーソドックスな構成を紹介いたします。

ヘッダー

Webサイト全体の共通部分となり、ロゴ、社名、電話番号、お問い合わせバナーなどを配置します。お問い合わせは常に目にはいつ位置に置き、スクロール時にもバナーが追従する形がとれると良いでしょう。最近ではリードを増やすこと目的とし、お問い合わせ前段階のリードも取れるよう資料ダウンロードを配置するケースも増えてきました。

ナビゲーションメニュー

Webサイト全体の共通部分となり、各ページへのリンクが網羅できるものを配置します。スマホの普及により、調整のしやすい上部にナビゲーションを置くタイプが増えています。

ユーザーにとって項目が多くありすぎると見づらくなるため、多くても5~7項目ほどに抑え、項目にマウスオーバーさせることで下の階層が見れるように設計します。

漏れなく、ダブり無くリンクを設け、ユーザーの必要なものがどこにあるかすぐにわかるようにすることが非常に重要です。

メインビジュアル

前述の通り表紙の役目を果たす非常に重要な要素です。伝えたい内容が複数あったり、事業部が複数ある場合など、何枚かをスライドさせたり、動画で伝えるなどの手法もあります。

コンテンツ

ヘッダーやフッターなどのWebサイト全体で共通な要素ではなく、ページによって変わる部分です。誘導したいページへのコンテンツなどを配置します。新着ニュースなどのお知らせもここに配置します。

コンテンツに優先順位をつけ、基本的には上から順に並べていきます。幅広い加工技術があったとしても、ただ並列させるのではなく、強弱をつけることも大事です。ピックアップ技術などで一部抜粋して上部に配置するのも良いです。

フッター

Webサイトの下部に配置するナビゲーションや著作権表示、基本情報(ロゴ・社名・住所・電話・FAX)などを記載することが一般的です。Webサイト全体で共通する要素となります。

いかがでしたでしょうか?今回はWebサイト制作時のTOPページの役割についてご紹介しました。制作関係者全員で共通の認識を持つことが円滑なWebサイト制作の進行に繋がります。ぜひ参考にして頂けたら幸いです。