製造業のWebマーケティングがうまくいかない3つの理由と解決策

テクノポートの徳山です。弊社へWebマーケティングのご相談をいただくお客様の悩みの多くが、「自社もしくは別のWeb制作会社を使いWebサイトを制作したが、成果が出なくて困っている」というものです。そうしたお客様からお話を伺うと、うまくいかないパターンには共通項があると感じます。

そこで今回は、製造業の中でもメーカーなどから委託を受け、製造技術を提供しているサプライヤー企業において、Webマーケティングがうまくいかない理由を3つにパターン分けしご紹介するとともに、それを乗り越える方法をお伝えします。

理由①ターゲットユーザーの解像度を上げられなかった

1つ目の理由は「ターゲットユーザーの解像度を上げられなかった」ためです。ここで言う「解像度」とは、ターゲットユーザーの業界・分野などの属性、問い合わせを行うユーザーが所属する部署、ユーザーが抱えている課題などを指します。

なぜ解像度を上げる必要があるのか

ターゲットユーザーの解像度が上がらないと、ユーザーがどのような検索キーワードを使うのかが推察できないため、適切なSEO対策を講じることができず、Webサイトへのアクセスを集めることができません。

また、Webサイトへのアクセスが集まったとしても、ターゲットユーザーがぼんやりしていると提供価値が抽象的となってしまうため、自社の強みと合致しない仕事の依頼が増えてしまいます。

そのような仕事は総じて受注単価や利益率が低い傾向があります。実際にそのような仕事の依頼を受けた方にお話を伺うと「ネットで受注する仕事は条件が悪いものが多い」という印象を持っていらっしゃることが多いのですが、そのような方に限ってターゲットユーザーの解像度が低いことはよくあります。

解像度を上げられない理由

解像度を上げられない理由には「業界構造が特殊であるから」というものが挙げられます。長年メーカーからの受託業務を行っているサプライヤー企業では、自社がターゲットとすべき顧客について考える機会が他業種と比べ圧倒的に少なく、Webマーケティング戦略を考えるうえで最も重要な顧客ターゲットの選定が難しいケースが多いです。

また、サプライヤー企業という立場上、取引を行うメーカーの業界・分野が多岐に渡ることもあり、どこにターゲットを絞ればよいかわからないケースや、そもそも自社で加工している部品が最終的にどのような製品に使われるのかを知らされないケースさえあります。この状況が、解像度を上げることが難しくなる原因になってしまっているように感じます。

乗り越える方法

まずは「ターゲットユーザーが検索エンジンを使ってどのように発注先を調べるのか」を知ることが絶対的に重要となります。キーワード調査ツールを使えば、ユーザーが使用するキーワードの内容や検索ボリュームを掴むことができます。

調査方法については以下の記事をご参照ください。

キーワード調査を一通り行ったうえで、取るべき対策は以下の2つとなります。

1.ターゲットユーザーの仮説を立てペルソナを作り上げる

サプライヤー企業はビジネスモデルがBtoBとなるので、一般的なペルソナ分析のように年齢や性別といった情報まで考える必要はありません。どのような業種・分野のメーカーか、どこの部署に所属しているか、どのような課題を抱えているか、新規発注先を探している動機は何か、といった情報をまとめればOKです。

ペルソナ分析を行うメリットとして、仮説が当たれば、自社の強みを活かすことができ利益率の高い仕事獲得につながることが挙げられます。しかし、仮説が外れた際の軌道修正を公開後に必ず行う必要があることはお忘れなく。

2.風呂敷を広げる

ターゲットをどうしても絞れない場合は、加工対応が可能な領域すべてに対応可能であると風呂敷を広げ、様々な問い合わせを受け付けながら、自社がターゲットとすべき領域を選定していく方法もあります。

この方法のメリットとして、問い合わせを多く獲得できる可能性があり、リアルな市場ニーズに合わせてターゲット選定を行っていけることが挙げられます。ただし、Webサイトに大量のコンテンツを掲載する必要があり、労力がかかること、的外れの問い合わせに振り回される場合があることに注意してください。

理由②Webサイトに掲載するコンテンツの確保が難しい

2つ目の理由は「Webサイトに掲載するコンテンツの確保が難しい」ことです。この理由にもサプライヤー企業ならではの業界構造が大きく影響しています。

なぜWebコンテンツが必要なのか

製造業がWebマーケティングを実施する際に、Webデザインやユーザビリティなど見た目をよくするための施策を先行してしまいがちですが、問い合わせする購買部や調達部の担当は、Webデザインやユーザビリティの良し悪しで発注先を判断しません。

アクセスが一定数あり、発注先を判断するのに必要な情報が明記されていれば、必ず問い合わせは獲得できます。ですので、まずはアクセスを獲得することを優先すべきです。そのためには、影響度の大きいWebコンテンツの制作に注力したほうがよいと言えるでしょう。

なお、Webコンテンツは以下の2つの役割に分けることができます。

1.集客用のコンテンツ

検索エンジンで検索した際に検索上位表示を図るためのコンテンツ。キーワード調査を行ったうえで上位表示を実現するためのコンテンツを制作する。コンテンツ例としては、加工技術の紹介や技術コラムなど。

2.訴求用のコンテンツ

アクセスしてきたユーザーへ信用を与えるためのコンテンツ。コンテンツ例として、加工事例、設備紹介、取引先一覧など。

Webコンテンツが確保できない理由

製造業は他の業種に比べ、Webコンテンツを制作するハードルが高いと言えます。集客用のコンテンツにおいては、SEO対策が激化していることもあり、Webページに大量のテキスト情報をライティングする必要があります。

しかし、製造業においては技術の知識とライティングのスキルを併せ持つ人材が極めて少ないため、コンテンツの制作そのもののハードルが高くなってしまいます。外部にライティングを委託するとしても、技術知識を有したライターは希少な存在のため、探し出すことは困難です。

また、訴求用のコンテンツとして最も有効と言える加工事例などといった実績系のコンテンツに関しては、機密情報であるため取引先から公開を許されないケースが多いのも実情です。しかし、加工事例をはじめとした実績コンテンツに関しては、絶対にWebサイトに掲載しておくべきです。多くの製造業者のWebマーケティングに携わってきましたが、加工事例などの実績が全く掲載されていないWebサイトで成果を挙げているケースを見たことがないためです。

乗り越える方法

集客用のコンテンツにおいては「ライティングできる人材を社内で育てる」か「技術知識を持った外部ライター」を探すかの2択となります。両者を使い分ける場合は、外部ライターにはなるべく技術の基本知識があれば書けるテーマを与えたほうがリスクが低いと言えるでしょう。

公平性の高い情報を好む検索エンジンにおいて、テーマによっては社外の人材がコンテンツを制作したほうが検索上位に上がりやすいこともありますので、一般的な技術情報に関しては外部ライターを活用するのもよいかもしれません。

内製化する場合は、ライティングスキルを身につける努力を行うことはもちろんのこと、積極的に競合する技術の情報も収集する姿勢が必要(Webコンテンツとして、類似技術を比較するコンテンツが非常に効果的であるため)となります。

ライティングできる人材を育てたいと考える方は以下の記事をご参照ください。

製造業向け「伝わる文章の書き方講座」

また、外部ライターを活用する際は、以下の記事をご参照ください。

実績系のコンテンツに関して、発注元であるメーカーの掲載許可が下りない場合は諦めざるを得ないのですが、加工事例に関しては知恵と努力で解決した事例もあります。詳細はリンク先の記事をご覧ください。

製造業のSEO対策を基礎から解説、「加工事例」が超重要なワケとは

理由③Webサイトを公開した後に適切な更新活動ができていない

3つ目の理由は「Webサイトを公開した後に適切な更新活動ができていない」ためです。ここでは「適切な」という言葉を強調しておきたいと思います。なぜなら更新活動は定期的に行っているが、それが成果につながらない更新活動であるケースが多々あるためです。

なぜ更新活動を行う必要があるのか

Webサイトは立ち上げてしまえば一定の効果が出ると考え、立ち上げまでがゴールとなってしまっている方も多いのですが、成果に確実につなげたいのであれば、むしろ公開後の更新活動のほうが重要であり、立ち上げ後がスタートと言えます。

仮にWebサイト立ち上げ直後に一時的に成果が出たとしても、公開後の更新を怠っていると、徐々に成果は減少傾向となります。これは、競合企業のWebサイトが適宜更新されていくためです。

「適切な更新活動」を行えていない理由

成果につなげるための「適切な更新活動」を行えていない企業が多い理由としては、すでに紹介した上記2つのうまくいかない理由に起因する場合が多いです。

理由①に起因するもの

企画時に戦略(ターゲットユーザーの仮説)がないまま進めてしまったため、改善の方向性が見いだせない。検証する仮説そのものがないケース。

理由②に起因するもの

Webサイトのアクセスを上げるには定期更新(コンテンツ追加)が必須だが、Webサイトを立ち上げる(リニューアルする)までにすべてのコンテンツを使い果たしてしまい、更新するための材料がなくなってしまったケース。

その他の理由として、更新そのものに意味があると考えている場合があります。新着情報や本業とは異なるテーマを取り上げた社員ブログなど、更新すること自体に意味があると思っている人も多いですが、本業に関わるコンテンツを増やしていかないと更新を行う意味はありません(採用など別の目的があれば別ですが)。

乗り越える方法

理由①に起因する場合は、ユーザーの検索需要を調べ直し、上述したターゲットを絞る戦略か、風呂敷を広げる戦略かを選定し、少しずつWebサイトを仮設検証するための姿へ変えていく必要があります。

理由②に起因する場合は、Webコンテンツを内製化、もしくは外部ライターを活用して制作するための体制を構築することが大事でしょう。

また、そもそも「適切な更新活動」とはどのようなことかを知る必要があります。アクセス分析にもとづいた効果的な更新活動について、具体策を知りたい人は以下の記事をご覧ください。

まとめ

ご紹介した①〜③の理由はWebマーケティングにおけるフェーズ別の課題とも言えます。

理由①「ターゲットユーザーの解像度が上がらない」→企画時における課題
理由②「Webサイトに掲載するコンテンツが確保できない」→制作時における課題
理由③「Webサイトを公開した後の軌道修正が十分にできていない」→運用時における課題

まずは成果が出ていない原因として、どこのフェーズでつまずいてしまったからなのか、自己分析から始めてみてはいかがでしょうか。

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アクセス分析から自社技術の用途開発へ結びつける方法

テクノポートの徳山です。今回はWebサイトのアクセス分析を行うことで、自社技術の用途開発へつなげていくための手法をお伝えします。当記事は、以下のような課題を抱えている方向けの内容です。

  • 同じターゲットに対しWebマーケティングを行っていて、アクセス数(問い合わせ数)が頭打ちになってしまっている
  • 自社技術の新たな用途を見出し、新たな市場を開拓する必要性に迫られている
  • アクセスデータを蓄積しているが、活用法が見出だせていない

これらの課題を解決するための手法を事例とともにご紹介します。

事前準備として自社技術の棚卸しを行う

Webサイトのアクセスデータを見る前に、事前に準備していただきたいことがあります。それは「自社技術の棚卸し」です。この事前準備を行うことで、アクセス分析作業が効率化するだけでなく、さまざまなメリットがあります。

自社技術をMFTフレームワークによって棚卸しする

自社技術を棚卸しする際には、MFTフレームワークを活用することをおすすめします。MFTフレームワークとは、Market(市場)、Function(機能)、Technology(技術)の略で、市場と技術の間にある機能に着目することで、技術の活用が可能な市場を幅広く検討できるフレームワークのことです。

Webマーケティングを行っている自社技術について、MFTフレームワークで情報をまとめ、自社の「技術MAP」として保管しておいてください。

■MFTフレームワークの利用例

なお、MFTフレームワークの詳細については以下記事もご参照ください。

MFTフレームワーク活用による技術マーケティングの進め方

事前に技術の棚卸しを行う理由

自社技術の整理ができていない方は、以下の理由により、事前に自社技術の棚卸しを行うことをおすすめします。

  • MFTフレームワークを理解することで、アクセスデータの分析を効率的に行うことができる
  • 技術情報を整理することで情報発信できていないWebコンテンツの発見につながる
  • アクセスデータの分析を行わずとも新たな用途を発見できる可能性がある

アクセスデータの情報が膨大であればあるほど、分析の難易度が上がり、次のアクションにつながるような分析結果を導き出すことが難しくなります。事前に技術情報が整理された技術MAPがあれば、効率的に有益なデータを見つけていくことができるようになります。

アクセス分析を行い技術の用途開発へつなげる

次に、アクセス分析を行い、技術の用途開発を実現していくための具体的な進め方についてお伝えします。

使用するツールはSearch Console

アクセス分析を行う際に使用するツールは、Search ConsoleだけでOKです。Search Consoleとは、Googleが提供しているWebサイト管理ツールの一つです。Googleのアカウントがあれば無料で利用でき、サイトの状態や検索キーワードの調査が可能です。

このツールを使い、自社のWebサイトへ検索ユーザーがどのようなキーワードを使い、アクセスしてくるのかを調査します。

Search Consoleの使い方については以下記事もご参照ください。

Search Consoleを使ったキーワード調査の方法

①検索キーワードをMTFに分類分けする

貴社が技術系企業で、技術者が抱える何らかの課題を解決できる技術をPRするためのWebサイトを運用している場合、検索キーワードはMFTに分類できます。MFTは、冒頭でご紹介したMFTフレームワークと同じ、Market(市場)、Function(機能)、Technology(技術)です。

MFTそれぞれに分類するキーワードは具体的にどのようなものがあるのか、X線検査技術をマーケティングする場合を例にとってご紹介します。

  • M系キーワード・・・該当技術が使用されている製品や分野などの用途を探索するためにしようされるキーワード(例:X線検査装置、シール検査、噛み込み検査 など)
  • F系キーワード・・・抱えている課題を解決できる技術や、求めている価値を実現できる技術を探すために使用されるキーワード(例:噛み込み検知、シール不良、検品 自動化 など)
  • T系キーワード・・・該当技術や類似技術について探索、もしくは知見を深めるために使用されるキーワード(例:X線とは、X線検査 原理、非破壊検査 など)

②技術MAPをブラッシュアップする

分類したキーワードから、はじめに整理した技術MAPの中に挙がっていない題材をピックアップし、技術MAPへ盛り込んでいきます。

盛り込んだ情報を起点に、さらに情報を広げていけないか検討していきます。例えば、キーワードから新たなFunction(機能)を見つけたら、その機能を活かした市場はどのようなものが考えられるか、その機能と類似するようなものは考えられないか、といった具合です。

③Webコンテンツ化するネタを検討する

新たな情報が加わった技術MAPを俯瞰的に見直したうえで、新たにWebコンテンツ化できそうな題材を見つけ、Webコンテンツ企画・制作を行います。

追加するWebコンテンツから新たなターゲットユーザーの集客を十分に行えるよう、検索需要のあるキーワードを調査したうえでWebコンテンツ化していきましょう。

事例(超音波はんだ技術の用途開発マーケティング)のご紹介

前述した内容で具体的な進め方が理解できたかと思いますが、より具体的にイメージしていただくために、「超音波はんだ」という技術のマーケティングをお手伝いさせていただいた際の事例をご紹介します。

技術の紹介

超音波はんだ技術とは、はんだ付けを行う際に超音波によりキャビテーションを発生させて、母材表面の酸化膜を除去・活性化させることで、酸化膜が取り除かれた母材表面とはんだが拡散結合され合金層を生成するものです。これにより、通常のはんだ付けよりも強力に母材を接合できます。

この技術をマーケティングを開始した時点では、「手軽に強力接合」「異素材同士の接合」の2つの機能に着目していました。

■マーケティング開始時の技術MAP

アクセス分析から新たな用途の種を発見

検索キーワードの分析を行った結果、“溶接”と“はんだ付け”を比較するキーワードや、“アルミ系”のキーワード需要が少しずつ増えていることに気が付きました。

上記から「融点の低い接合技術」を求めているのではないかという用途仮説が生まれした。

種が本物かどうか見極める

次に、融点の低い技術に対するニーズを実地調査(営業担当による顧客ヒアリングなど)を行いました。その結果、アルミ材などの融点が低い材料を接合する際に、溶接などの手法だと母材が溶けてしまうため、低い融点で強力に接合できる技術が求められていることが判明しました。

■調査結果をもとに技術MAPをブラッシュアップ

Webコンテンツとして発信し多くの顧客獲得に成功

調査結果を踏まえ、新たなWebコンテンツとして、以下のWebページを作成しました。

その結果、前ページのコンテンツを情報発信したことで「アルミ」関連の検索キーワードによるアクセスが急増しました。さまざまな業界(分野)で困っていたアルミ材の接合に関する多くの問い合わせから顧客を獲得し、新たな市場を切り開くことに成功しました。

以上、アクセス分析から自社技術の用途開発へ結びつけるための具体的な手法についてお伝えしました。Webサイトのアクセスアップに注力している企業は多いものの、獲得したアクセスデータを使い次のアクションにつなげられている企業はまだまだ少ないのではないでしょうか。今回ご紹介した手法により、技術系企業のマーケティング活動を一歩前進させられれば幸いです。

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ヒートマップ分析で何がわかる?主な活用方法やおすすめのツールを紹介

マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回はWebのヒートマップ分析について、活用方法や分析ツールについて取り上げたいと思います。

ヒートマップとは、多次元データの関係性を色で表現し、わかりやすくするものです。Webにおけるヒートマップはページのどこが見られているか、どこをクリックしたかをビジュアルで表現しています。そうすることで、サイトの問題点や、ユーザの隠れたニーズを視覚的に解析できるようになります。

とはいえ、ヒートマップ分析はさまざまな種類があり、具体的にどう見ればよいのか迷ってしまうかもしれません。分析結果をどう読み取って、どこをどう改善すればよいのかわからない方も少なくないでしょう。そこで本記事では、一般的に使うヒートマップ分析を取り上げ、指標の見方や改善ポイントについて解説します。後半では、おすすめの分析ツールについても簡単にご紹介します。

ヒートマップ分析の主な種類

一般的に使われている基本的なヒートマップ分析は以下の3つです。

  • アテンションヒートマップ
  • スクロールヒートマップ
  • クリックヒートマップ

アテンションヒートマップは、ページのどこがどのくらい見られているか、その熟読率を可視化。それに対し、スクロールヒートマップは読了率をみます。すなわち、ユーザがページのどこまでを見て、どこで離脱しているかがわかるのです。クリックヒートマップは、文字通り、どこがよくクリックされているかを確認できます。

上記3つ以外に、ユーザのデバイス操作の動きから興味関心を分析できるものとして以下の2つがあります。

  • マウスフローヒートマップ
  • タッチアクションヒートマップ

マウスフローヒートマップは、マウスの動きが分かるもの。これはPCからのアクセスのみ有効です。これに対して、タッチアクションヒートマップは、スマートフォンやタブレットに向けたものです。タップやスワイプユーザのタッチパネルの操作を可視化します。

ヒートマップ分析でわかること

ここでは、基本的な3タイプのヒートマップについて、ヒートマップで読み取れる指標や分析のチェックポイント、実際にどう改善に導いていけばよいかについて解説します。

アテンションヒートマップ

アテンションヒートマップの指標は熟読率です。マウスなどの動きからどれだけその箇所を読んでいるかを可視化できます。分析のポイントとして、以下があげられます。

  • 注目してほしいところが想定通り熟読されているか?
  • 想定外によく読まれているところはあるか?

分析結果に対する具体的な改善策としては、例えば、次のようなものがあげられます。

【注目してほしいところが読まれていない場合】

ユーザがわかりにくいと考えて読まれていない可能性があります。その場合、図表で視覚化したり、コピー文を変えたりして、反応があがるかを試してみましょう。

【想定外によく読まれている場合】

その部分がユーザの隠れたニーズである可能性があります。サイト上部の目立つところに再配置することで全体の反応が高くなる可能性があります。

スクロールヒートマップ

スクロールヒートマップの指標は離脱率です。何%のユーザがどこまで画面をスクロールしているかを確認します。分析のポイントとして以下があげられます。

  • どこで大幅に離脱しているか?
  • サイトのコンバージョン地点とその周辺の離脱率はどうか?

改善策の例として、以下があげられます。

【大幅に離脱している個所がある場合】

サイトに書かれている情報が、ユーザの求めるものと違っているかもしれません。ターゲットユーザの求めるコンテンツは何かを洗い出し、可能性のある情報に差し替えるといいでしょう。

なお、大幅に離脱している地点の近くに重たい画像がある場合、画像の読み込み速度の問題で離脱に繋がっている可能性もあります。画像を軽くするか、思い切って削除してしまうのも手です。

【サイトのコンバージョン地点に至らずに離脱してしまっている場合】

この場合、コンバージョンに至るまでの説明が長すぎる可能性があります。コンバージョンの位置を上にあげるだけでも効果がでる場合があるので、試してみることをおすすめします。

クリックヒートマップ

クリックヒートマップはクリック率を可視化します。どのくらいユーザがその場所をクリックしているかを可視化できます。分析のポイントとしては、以下です。

  • コンバージョンにつながる場所が想定通りクリックされているか?
  • リンクがないのにクリックされている箇所はどこか?

改善策の例として以下のようなものがあります。

【想定通りクリックされていない場合】

ユーザがクリックしたいと思わない、興味がもてない可能性があります。これはコピー文を変えるだけでもユーザの態度変容を促すことができるので、文章を変えてみるのもおすすめです。

また、UIがわかりにくく、クリック箇所だと思われずに素通りされている可能性もあります。その場合は、ボタンの色を変えるだけでも改善するので試してみるとよいです。

【リンクがないのにクリックされている場合】

例えば、そこに画像がある場合、画像が小さく読みづらいため拡大しようとしている可能性があります。その場合、画像を見やすく改善するか、拡大画像を設けるとよいです。

ヒートマップを使ってサイトの改善をする際は、このようにヒートマップの分析のポイントを見て、なぜそうなったかを考え仮説をたてることが重要です。そうすることで改善策の糸口がつかめます。

ヒートマップは組み合わせて改善せよ

ヒートマップは、単独で指標を見るだけでなく組み合わせて使うとより効果的です。ここでは、2つ例をあげて説明します。

  • アテンションヒートマップ×スクロールヒートマップの例

アテンションヒートマップの熟読率が高いにも関わらず、スクロールヒートマップで離脱が多いことがあります。これは、ユーザがその箇所でなんらかの混乱を起こして結果的に熟読率が高くなっているリスクを示しています。コンテンツがわかりにくい可能性があるので差し替えたほうがよいでしょう。

  • スクロールヒートマップ×クリックヒートマップの例

コールトゥアクション(CTA)となる登録フォームの近傍をスクロールヒートマップみると、離脱が多くなっていることがあります。これは2つの可能性があります。ひとつは、想定通りコンバージョンしている場合です。この場合は改善の必要はありません。

もうひとつは、登録せず離脱している場合です。これをクリックヒートマップのクリック状況で確認できます。離脱している場合はクリックが少なくなっています。ユーザは登録を迷っているので、迷いを解消する内容を盛り込んでみるとよいでしょう。

主なヒートマップ分析ツール

ここでは、無料で使える代表的なヒートマップ分析ツールをいくつか紹介いたします。

シンプルでわかりやすい操作性であり、初めてでも迷うことなく操作できます。無料プランでもサポートを受けられるので初心者でも使いやすいツールです。

URL数無制限で30万PVまで無料で使えます。入力フォームにサイトのURLを登録するだけで利用可能です(ただし、計測タグの埋め込みは必要)。有料版としてUser Insightsがあります。

国内導入実績No.1のツールで、世界で20万社が利用しています。サイト全体のアクセス解析とヒートマップ分析を一元管理できます。

アクセス解析も兼ね備えているツールです。A/BテストやEFO機能も搭載しています。AIによるレポーティング、流入チャネル分析が可能です。マウスフローヒートマップが搭載されているため PCユーザの解析はおすすめです。

コンテンツ単位のROIも可視化できるツールです。コンバージョンへの貢献を金額で見ることができるので、ECサイトなどで有効活用できます。

まとめ

ヒートマップ分析は、サイトの改善やユーザの隠れたニーズを探るのに役立つちます。「どこがよく見られていて」「どこで離脱されているのか」を視覚的に表現しているので初めての人にもわかりやすいです。

ヒートマップ分析にはさまざまな種類があります。「どこをどう改善したいのか」、複数のヒートマップを組み合わせて分析するとよいでしょう。ヒートマップツールはさまざまなものがあり、無料で使えるものも多いので目的に合わせてまずはトライアルで導入してみることをおすすめします。

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Webサイトのページ表示速度の高速化を実現(ビフォー・アフター事例付き)

テクノポートの井上です。Webサイト制作を行う中で内容が膨らみ、より凝った動きを加えていった結果、ページ表示速度が遅くなってしまったということはありませんか?今回、弊社のお客様にモニターのご協力をいただき、ページ表示速度の改善を行いました。どれくらいの改善ができたか、どのように行ったかを紹介いたします。

結果からお伝えすると、下記のように大幅なページ表示速度の改善ができました。(もともとが遅すぎたというお話もありますが)
ご協力いただいた企業 荒川技研株式会社(https://a-giken.co.jp/

ページ表示速度ビフォー・アフター

ページ表示速度の重要性

ページ表示速度がなぜ重要か、主に「ユーザー視点」と「検索順位」の2つの理由が挙げられます。

サイトの離脱率に影響

2017年と2018年のGoogleの調査によると、ページ表示速度が1秒から3秒になると直帰率が32%増加、6秒になると106%増加、10秒まで遅くなると123%増加すると報告されています。 また、表示に3秒以上かかるモバイルページからは53%のユーザーが離脱するそうです。

SEO評価に影響

Googleは、2018年にモバイルページの検索順位の評価付け(速度が遅いとマイナスの評価を付ける)として、ページ表示速度を評価項目に取り込むと発表しました。ページ表示速度が遅く、ユーザーがストレスを感じるサイトは順位が下がる可能性があります。

ページ表示速度の確認方法

ページ表示速度について数値で表すことができれば、改善できたかどうかも計測できます。ページ表示速度を調べるにはいくつかありますが、一番メジャーなものはGoogleの「Page Speed Insight」です。

調べたいサイトのURLを入れるだけで、簡単に表示スピードを調べることができます。さらに調査結果に対して、改善点や改善方法をアドバイスしてくれます。

ページ表示速度を決定する3つの要因

では、ページ表示速度はどのように決まっているのでしょうか?ページ表示速度の決定要因を理解することで、改善の糸口が見えてきます。ページ表示速度は主に以下の3つの要因で決まります。

1.ネットワーク処理

通信量や通信回数によって表示スピードに影響を与える処理のことです。

2.レンタリング処理

サーバーから送られてきたデータを画面に表示させる処理のことです。HTMLデータやCSS、JavaScript処理、画像データも含まれます。

3.サーバー処理

プログラムやDB(データベース)からWebページの材料となるデータを生成するサーバー側の処理のことです。改善にはプログラム言語やDBの知識が必要となりますが、 レンタルサーバーの場合は編集不可能な場合がほとんどです。レンタルサーバーを使用する場合は、もともと高速なサーバーを選ぶことが大切になります。

「WP(WordPress)におすすめのレンタルサーバー」などで検索すると、いろいろ紹介されています。ちなみに弊社では、自社でも利用しているエックスサーバーをおすすめしています。他にも「ConoHa WING」がおすすめされているケースが多いようです。

具体的な改善手段

ページ表示速度の決定要因がわかったところで、ではどうすれば改善できるのでしょうか?具体的な改善手段をいくつか紹介します。

プラグインを見直す(不要なプラグインの削除)

基本的にプラグインは少ないほうがよいです。利用していないプラグインは積極的に削除しましょう。

PHPのバージョンを最新にする

簡単にできて、大幅な改善が見込めるPHPのバージョンアップ。サーバーの管理画面から切り替えが可能です。バージョンアップする際には事前にバックアップをとることをおすすめします。

画像の読み込みを遅延させる

画像の読み込みを後回しにすることでページ表示速度を上げます。WordPress5.5以降は設定の必要がなく有効になったようですが、imgタグにwidthとheightの入力が必須です。

画像の容量を適切なサイズにリサイズする

サイズの大きい画像をそのままページに入れてしまうと、表示が遅くなります。必要最低限のサイズにリサイズした上でメディアにアップするようにしましょう。今までアップした画像のサイズをリサイズできるプラグインもあります。

WordPressキャッシュ化プラグインを導入する

代表的なキャッシュ化プラグインとして「WP Super Cache」があります。

記事を開くたびにHTMLファイルを動的に読み込むのではなく、静的なHTMLファイルを自動生成し、それを表示することによりサイトの表示速度を改善できます。

サーバーを見直す

WordPressの表示速度が速いとされるサーバーに切り替える方法です。移行は手間がかかりますが、大きく改善できる可能性があります。国内最速と評判が良いのは「ConoHa WING」のようです。

荒川技研株式会社の改善内容

今回行った修正内容は以下の通りです。

  • 画像圧縮(必要に応じたサイズ変更・圧縮後効果確認含む)
  • 画像遅延読み込み処理(JavaScript不使用 画像サイズ調査含む)
  • 動画遅延読み込み処理(JavaScript不使用 動画サイズ調査含む)
  • 画像、動画preload処理
  • JavaScriptファイルの遅延読み込み処理
  • キャッシュ・ファイル圧縮関連プラグイン最適化
  • ブラウザキャッシュポリシーの最適化

自社で取り組める内容もあれば、エンジニアにお願いしないとできないものもあります。まずは自社でできるものを試し、それでもうまく改善しない場合には制作会社に相談するとよいかと思います。

今回のケースでは、表示速度は大きく改善されましたが、それに伴い直帰率や離脱率の数値改善ができればという狙いがありました。しかし、数値を見る限り大きな変化は見られませんでした。

ECサイトはユーザビリティに関して非常に高いレベルを求められるが、BtoBのサイトの場合、そこまでの水準は求められないのではと考えています。ショッピングではなくビジネスとして、自社の要望にあった技術や加工を提供できる会社なのか、ユーザビリティよりも、コンテンツの中身をよく見ているのではと思います。

もちろんページ表示速度が速いに越したことはないので、あまりにも遅い場合は改善を検討してみてはいかがでしょうか?ページ表示速度の改善手法について紹介しました。参考にしていただければ幸いです。

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twitterの呼びかけを元に地方からの採用に成功

こんにちは、テクノポートの渡部です。緊急事態宣言の解除も解除され、仕事の量も戻ってきているのではないでしょうか?仕事量の増加に合わせて、これまで抑えていた採用も視野に入っているかもしれません。

今回、弊社のお客様で、このモノカクでも何度も紹介している栗原精機様にお伺いした際、採用がうまくいったお話をお聞きしたので、皆様にシェアしたいと思います。

きっかけはホームページのアクセスデータから

今年の4月にサポートでお伺いし、アクセス解析のデータを見たところ、ある日のアクセスが跳ね上がっていることが分かりました。アクセス元をたどってみるとツイッターからのアクセスが急増しており、その日にツイートしていた内容は採用に関する内容でした。そのこともあって採用のページの更新をするという打ち合わせをさせて頂き、6月には下記のようなツイートをしたところ・・・・。

合計24件のリツイート、166件のいいねとかなりの反響があり、実際にホームページのアクセスもかなり増えていました。そういった背景もあり、今回はtwitterと自社のホームページを使って採用活動を進めてみようということになり、プロジェクトを進めてみることにしたそうです。

採用ページの更新と簡易応募フォームを設置

その後、採用ページの内容を最新の内容に書き換え、ホームページから簡易的に応募ができるようなgoogleフォームを設置しました。

採用ページの詳細についてはこちらからご確認下さい。

応募フォームは本当に簡素化していて、名前に至っては匿名でもOK。履歴書などの提出も必須ではなく、気軽に応募して欲しいという思いを込めての設置になりました。

実際に3名からの応募が。うち2人を採用。

採用情報を更新後に、twitterにて告知しました。

twitterの反応は6月のツイートまではいきませんでしたが、実際に応募フォームから3名からの応募がありました。うち1人はお断りしたそうですが、1人は大学の夏休み期間だけという期間限定のアルバイトの形で採用しました。

もう1人は東北の20代男性からの応募でした。東北の製造業の会社で働いており、製造の現場から社内の他部署へ配置転換があったタイミングで、栗原精機のtwitterが目に止まったそうです。仕事内容としてやはり現場でモノづくりがしたいと感じていたところで応募後、採用に至り、2021年10月から栗原精機で働いています。

面接もオンラインではなく、東北から車で直接来社したとのことで、面接時にはもう採用を決めていた栗原さんからその話を受けて東京の引っ越し先を探してから東北に帰ったとのことでした。

左:twitter発信での採用をやってみようと発案した栗原匠さん
中央:今回、東北からの転職で栗原精機に入社した武田さん
右:栗原精機のtwitter運営をしている栗原社長

日頃のつぶやきだけではないSNSとの付き合い方

MAKER-LINKの運営をしているということもあって、栗原社長のフォロワーは3,000人以上います。日頃は日常のつぶやきや、イベントの告知などが主な使い方ですが、ホームページとの併用で採用活動にも十分に効果を発揮しました。応募数こそ少なかったという感想でしたが、それでも2/3で採用できる人材からの応募があったということでかなり満足のいく結果とのことです。

皆様のSNSにはどれくらいのフォロワーがいますか?仕事に関係する問い合わせが来ることは少ないかも知れませんが、今回のような採用で役に立つなど、意外なところで力を発揮するかもしれません。それにはある程度のフォロワーは必要になりますが、twitterを日頃使っている方はこういった使い方も検討してみてください。

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知らないではすまされない!中小企業に必要なWEBセキュリティ対策

マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回は「Webのセキュリティ対策」をテーマに取り上げたいと思います。

Webサイトは常にサイバー攻撃の脅威にさらされています。いったん被害をうけてしまうと、その対策に多くの工数や費用が発生してしまいます。そればかりか、個人情報の流出など会社の信用を落とすリスクも高いです。

そして、この問題は大企業だけの話ではありません。むしろ、情報システム部門や専任担当者がいない中小企業や個人事業主のほうが、大きな問題にかもしれません。特にWeb制作に関わる担当者は、実際にこうした問題に真っ先に直面する可能性が高いでしょう。

そこで本記事では、そうした背景を受け、Web制作関係者が知っておくべきサイバー攻撃の脅威とセキュリティ対策について解説します。

サイバー攻撃の脅威

増大するWebサイトの脆弱性問題

Webサイトの脆弱性の問題が増えています。脆弱性とは、コンピューターのOSやソフトウェアにおけるセキュリティ上の欠陥のことです。プログラムの不具合や設計上のミスによるもので、これが増えることでサイバー攻撃を受けるリスクが高まります。

情報処理推進機構の発表によると、2020年のWebサイトに関する脆弱性の届け出件数は755件です。ここ1,2年で再び増加傾向にあり、2018年の238件から3倍以上となっています。

 

図1 脆弱性の届け出件数の推移(出典:情報処理推進機構)

狙われる中小企業

サイバー攻撃の中で、近年問題が増えてきているのがサプライチェーン攻撃という、中小含むすべての取引関係企業を狙ったものです。中小企業では、大手に比べるとセキュリティ対策が十分でありません。情報システム部門はなく、専任担当者がいない企業も少なくないでしょう。一般的に対策に関するリテラシーが低い傾向にあります。そのため、最終的な狙いは大手でも、サプライチェーンでつながっている中小企業がまず標的にされてしまうのです。

実際、中小企業でも攻撃を受けた企業は多いようです。 デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社が実施した「中小企業のサイバー攻撃対策」に関する実態調査によると、従業員100名以上の中小企業の7割がサイバー攻撃を受けたことがあると回答しています。そのうち4割が「Webサイトが改ざんされた」としており、2割以上が「情報漏洩」の被害を受けたとしています。

WordPressの問題

Web関係で狙われやすいケースとして、中小企業でもよく利用されているWordPressがあげられます。Wordpressはオープンソースのコンテンツマネジメントシステム( CMS) で 利用者が非常に多く、 ターゲットになりやすいといえるでしょう。

WordPress上でも脆弱性が度々発見されています。主な被害として、コンテンツを改ざんされたり、マルウェアに感染し情報流出されたりといったものがあげられます。

サイト立上げ時に設定すべきセキュリティ対策システム

ここでは、Web制作担当者が、新たにサイトを立ち上げる際、対策しておきたいセキュリティシステムについてお話します。

ファイアウォール

ファイアウォールは、サイバー攻撃における ウィルスの侵入を遮断するシステムです。サーバーが提供するサービスを除き、使っていない侵入口(ポート)を塞ぐことで、ウィルスの攻撃から守る役割をもっています。

ファイアウォールの設定は、使用しているWebサーバーの種類によって、やり方が異なります。レンタルサーバーの共用サーバーの場合、運営会社があらかじ め設定してくれていますので、自分で設定する必要はありません。一方、専用サーバーやVPS、クラウドサーバーでは「iptables」というソフトウェアで設定する必要があります。設定する項目は、開閉するポートやプロトコル、アクセスを遮断する特定のIPアドレスです。

IPS(Intrusion Prevention System)

IPSは、不正な通信を監視し、通信を遮断するセキュリティシステムです。ファイアウォールを通過してしまった悪意のあるアクセスを検出します。

IPSが防御するのは、コンピューターのOSやミドルウェア層への攻撃です。例えば、トロイの木馬などの不正プログラムや、Webサイトやサーバーに大量の通信を送り込み、正常なシステム動作を停止させるDoS攻撃を回避できます。

なお、IPS製品には、「ネットワーク型」「ホスト型」「クラウド型」の3タイプあり、監視する役割内容が異なります。導入費用や工数も変わってくるので目的をしっかり定めた上で製品を検討することをおすす めします。

WAF(Web Application Firewall)

WAFは、Webアプリケーションへの脆弱性に対する不正な攻撃から守ります。アクセスのパターンを検知し、通信許可と拒否の判断を行う仕組みです。Webページを不正操作する「クロスサイトスクリプティング」やデータベースを改ざんする「SQLインジェクション」などの不正トラフィックに有効となります。

WordPressの場合、WAFのプラグインが無料で提供されています。また、レンタルサーバー会社の共用サーバーを利用する場合も、標準で装備されていることが多いです。

日ごろから気を付けたいセキュリティ対策

ここでは、Web制作関係者が、業務の中で意識しておきたいセキュリティ対策についてお話します。よく言われていることなので、当たり前の話に聞こえるかもしれませんが、うっかりすると放置しがちになってしまうこともあるので普段から注意しておくとよ いでしょう。

不要なアプリケーションは削除せよ

使っていないアプリケーション、サービスを残しておかずに削除しておきましょう。例えば、WordPressで フリーで便利に使えるプラグインが多くあるので、ついあれこれ入れてしまうことがあります。しかし実際には使わず放置してしまう。これは、セキュリティ上問題となってしまいます。

悪用されるリスクだけでなく、サイトの表示速度にも影響するので必要ないものは削除しておきましょう。

OS・ソフトウェアは常に最新状態に

サーバーOSやソフトウェアのアップデートは、発見された脆弱性に対するセキュリティパッチが施されていることが多いです。放置しておくと攻撃対象になるので、忘れずに最新版にアップデートしておきましょう。

WordPress の場合、管理画面上で、現在使われているバージョンの情報や更新情報が確認できます。プラグインのアップデートも必要です。管理画面上で通知されるので、サイトの更新がしばらくない場合でも、コマメにチェックすることをおすすめします。

複雑なパスワードを設定せよ

管理者パスワードが容易に推測しやすいものや、他と共通で使いまわすのよくありませんは 。自動生成パスワードで総当たり攻撃するブルートフォースアタックを仕掛けられ、不正ログインされるリスクがあります。

パスワードの問題は、Web関係者に限らずすべての人に当てはまる話ですが、特に管理者用のパスワードが破られると被害が大きくなるので注意しましょう。

まとめ

今の時代 、専門知識がなくても手軽にWeb制作ができる環境が整っています 。そして、クラウド上でさまざま なアプリケーションを利用 できます。しかしながら、それらの中にはサイバー攻撃の対象となる脆弱性が潜んでいるものがたくさんあります。

最近では、中小企業を狙ったサプライチェーン攻撃も増えてきました。中小企業の場合、情報システムに関する知見が社内のどこにもない場合が多いです。Web制作も含め、総務・事務系スタッフがいくつもの業務を兼任して回していることも普通にあるでしょう。

被害を受けてしまってからでは遅いのです。Webを立ち上げる際に、どんなセキュリティシステムを導入すべきなのか、日ごろどんなことに気を付けなければならないのか、最低限の知識でよいので頭にいれておくことをおすすめします。具体的な設定方法などは、ネットに初心者向けの情報がたくさんあるのでチェックしておくとよ いでしょう。

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サプライヤー企業向けWebマーケティング手法(表面処理編)

テクノポートの井上です。製造業と一口に言っても、業態によってWebマーケティング手法は大きく異なります。今回は表面処理業者のWebマーケティングについて紹介します。

Webマーケティングの基本的な考え方

サプライヤー企業にとってのWebマーケティングとは「Webを活用し、新規の引き合いを継続的に獲得する仕組みを作ること」です。

戦略立案でブレない軸を作る

Webマーケティングを企画するにあたり、言うまでもなく非常に重要なのは戦略です。戦略を立てることによって、ターゲットとする顧客に対して何を訴求すればよいか、そのために必要な要素を決めることができます。

例えば、Webサイトの制作途中で社内の意見が割れたときでも、戦略に立ち戻ることで目的を共有でき、ブレない軸で制作を遂行できます。

  • ターゲット
  • ターゲットのニーズ
  • 提供技術
  • 提供価値
  • 競合優位性
  • 想定検索キーワード(戦術)

戦略立案のための3C分析について

戦略を立てるためには、Webの要素も取り入れた3C分析を行います。市場(顧客)、競合、自社を分析することで、ターゲットとする市場、顧客の設定、自社の強みや競合に勝ち得る優位性を見出します。

表面処理業者のWebマーケティング例

具体的な表面処理業者の例を挙げ、Webマーケティング企画の流れを紹介します。

会社名:テクノポートめっき(仮想の会社です)
従業員数:30名
業種:電気めっき及び無電解めっき

めっきマーケティング

主な流れ

ユーザーの想定 ①金属加工業者

ユーザーのニーズ

  • 自社で加工した製品の表面処理をお願いしたい
  • できれば近場でお願いしたい
  • 短納期対応や、場合によっては持込みによる当日対応をしてほしい
  • 依頼先の稼働状況などで納期が変わるため、できれば依頼先を複数社確保したい
  • 新しい表面処理技術というよりも一般的な表面処理を求めている

新規依頼の背景

  • 表面処理をお願いする会社は決まっている
  • 表面処理業者の稼働状況や品質コストによって対応可能な会社を数社使い分けている
  • 新規依頼に関するハードルは低め
  • 図面があり表面処理の仕様は決まっているため、決まった会社でなければいけないということは少ない(製品の仕上がりや対応に多少の差はある)

結論

近場で対応力のある会社を探しているケースが非常に多い。

ユーザーの想定 ②メーカー

ユーザーのニーズ

  • 現状の表面処理手法の代替、もしくは新規で新しい表面処理方法を探している
  • 良いものであれば積極的に試作テストしたい
  • 地域は問わない

背景

  • 機能性、短納期化、低コスト化、高品質化などの観点で常に新しい手法を模索
  • 表面処理にとらわれず、幅広い視点で要望を満たす手法を探している
  • 機能面に関する技術的なアドバイスが欲しい

結論

少しでも良くなるものであれば積極的に技術を取り入れたい。

進むべき方向性の模索

上記の2つのユーザーを想定した際に、自社がどちらに向けてPRをしたいか、自社に合っているかを考え、それに対しての施作を立てます。どちらもということであれば、それぞれコンテンツページを分けるのが得策です。

1.地域を絞り、利便性を訴求

ターゲット:金属加工業者(切削加工・板金加工業者など)
ニーズ:近場の利便性
提供価値:特急対応、当日対応も可能な利便性
提供技術:主に一般的なめっき各種
競合優位性:地域
想定検索キーワード:各種めっきワード+地域(県など)

2.試作・研究開発にターゲットを絞り、機能性や用途を訴求

ターゲット:研究開発部門
ニーズ:機能性の課題解決
提供価値:機能性めっき技術の提供/めっきに関する専門知識/機能性に関する専門知識
提供技術:機能性めっき
競合優位性:機能性性めっきの独自性
想定検索キーワード:「機能性+めっき」「材質+めっき」「製品+めっき」など

自社の事業の細分化

表面処理業者の事業はとても多くの細分化の切り口があります。

表面処理マーケティング

Web上での市場調査、競合分析

前段階で出てきた「強み」関連するキーワードで、キーワードプランナー、Google検索を利用し、競合、需要調査を行います。

具体的な利用方法については下記ブログにて紹介していますので、あわせて読んでみてください。

モノカク記事「サプライヤー企業のWebマーケティングにおける顧客ターゲットの絞り方」

Webサイト戦略の策定

ここでは例として研究開発者をターゲットとした際の施策を3つ紹介します。

①めっき業界での認知度の向上(ブランディング)

主要めっきキーワードで対策を行い業界内での認知度を向上、ニーズが顕在化しているユーザーへアプローチ
(亜鉛メッキ、クロームメッキ、金メッキ、アルマイトなど)

②得意×需要のある領域での集客

数多く存在する特徴すべてをPRするのは難しいため、優先度を決め、優先度の高いもので訴求力を高める
選定基準:優位性が出せそうな領域、他社があまり行っていない領域、成長しそうな市場など

③めっきという手段決定前の段階のユーザーへ訴求

潜在的な顧客となり得る「めっき」という手段を選定する前のユーザーへアプローチ
(例)防錆したいユーザーへの訴求
めっきは手法の一つで、ユーザーはさまざまな手法から決定している。自社の領域だけでなく、他の業界も含めたフラットな情報提供を行うことで、防錆に関する知見がある会社という印象づけを行う。

  • 防錆をする際にめっき以外の表面処理手法にどんなものがあるのか?
    (塗装、有機ライニング、めっき、溶射、スパッタ・真空蒸着、化成処理 など)
  • そもそも防錆にはどのような手段があるのか?
    (被覆防食・耐食材料・環境制御 など)

まとめ

表面処理業者の場合、ユーザー分析からターゲットを絞り、戦略を立てる流れがおすすめです。

  • 地域特化戦略
  • 機能性特化戦略

機能性をウリにする場合の主な施策

1.網羅的なめっき技術
2.個別用途での技術
3.機能性でくくった幅広い情報提供

以上、サプライヤー企業向けWebマーケティング手法(表面処理業者編)について紹介しました。参考にしていただければ幸いです。

【製造業必見】Webサイトを改善するためのアクセスデータの読み方

こんにちは、テクノポートの永井です。「アクセスデータは見られるけど、それを見てWebサイトをどう修正すればいいかわからない」という相談をよく受けます。

PV数、セッション数、滞在時間などなど。これらのデータが何を意味しているのかはわかるけど、そこから何をどうすればいいのか?これを導き出すためにはアクセスデータを「見る」のではなく「読む」必要があります。今回はWebサイトを改善するためのアクセスデータの読み方をご紹介します。

Webサイトの役割

はじめにWebサイトの役割を説明します。Webサイトの役割は、以下の2つです。

  • アクセスを集めること
  • 問い合わせにつなげること

問い合わせが入ったあとは直接営業できるため、それ以降は御社の営業努力になります。

Webサイトの改善とは?

Webサイトの改善方法は、Webサイトの役割に合わせて3つあります。

今回は、POINT1の新規訪問者が多く訪れるアクセス対策について紹介します。

Webサイト改善のための事前準備

Webサイトを改善するためには「サイト構成を知り、各ページに役割をつける」という事前準備が必要です。

ページに役割ができることで、初めてアクセスデータを活かせるようなります。先ほどのPOINTに合わせて、各ページに役割をつけてみてください。

アクセスデータについて

今回使うアクセスデータを紹介します。

  • アクセス数 :ページビュー数、セッション数(訪問者数)
  • 滞在時間 :Webサイトを見ていた時間
  • 直帰率 :1ページだけ見た人の割合
  • 検索キーワード:検索されたキーワード(クリック、表示回数)
  • 検索順位:該当キーワードでの検索順位
  • 離脱率:そのページで離脱した人の割合

アクセス数を集めるためアクセスデータの読み方と改善手順

アクセス数を集めるときに使うアクセスデータは、以下の5つになります。

  • アクセス数
  • 検索キーワード
  • 検索順位
  • 直帰率(ランディングページ)
  • 流入方法(organic、direct、paidなど)

これらは主に「サイトの改善前後の差異を調べる」ために使います。目標は以下の4つです。

  • 任意のページのアクセス数を増やす
  • 検索キーワードの順位を上げる
  • 直帰率を下げる
  • 流入方法をマルチにする

まずはページの改善方法、その後にアクセスデータの使い方を紹介します。

ステップ1 改善するページの選定

まず改善するページを選定します。

サイト構成の役割を決めるときに「このページはこのキーワードで上位表示したい」という内容を決めたと思いますが、そもそもそのキーワードの検索需要が多いのかどうかを確認します。

キーワードプランナーを使うと月間の検索ボリュームを調べられます。選定するキーワードの需要は、できれば100件/月程度はほしいところです。キーワードの検索ボリュームが小さい場合は、キーワードを選定し直すことも検討してください。

次に、自社のWebサイトの検索順位が何位なのかを確認します。確認方法はいろいろありますが、検索順位チェッカーなどを使うと簡単に調べられます。

検索順位がGoogleの検索結果の1ページ目に出る1~10位以内であれば問題ないので、別のキーワードで対策を行ってください。
11位以下の場合は改善が必要になるため、手順3に進んでください。

※ランディングページ:Googleの検索結果に表示されるページ(はじめに訪問されるページ)

最後にランディングページを確認します。ランディングページが想定したページであれば、そのページを改善しましょう。そうでない場合は、今のページを改善するか、もしくは想定したページを改善するか検討してください。どちらか迷ったときは、想定しページを改善することをおすすめします。

以上で、改善するページの選定が完了しました。

ステップ2 具体的な改善方法

改善すべきページが見つかったら、次に具体的な改善を行います。Webサイトの改善は情報の追加、削除が基本です。ターゲットが求める情報が適切に入っているコンテンツはGoogleからの評価が高くなり、上位に表示されるようになるため、必然的にアクセス数が増えます。

今回は「ターゲットが求める情報」の調べ方についてお伝えします。

1 対策キーワードで上位表示している他社サイトを調べる

検索エンジンで検索上位するための基準(検索アルゴリズム)は公表されていないため、まずは現在上位表示されているWebサイトを正解と考え、どのようなコンテンツを掲載しているか参考にしてください。

この際に留意するポイントは以下となります。

  • 情報をコピペなど、他社サイトのコンテンツを盗むようなことはしない
  • 上位表示しているWebページの特性(タイプ)をつかむ
  • どのぐらいのコンテンツ量(テキストの文字数)が必要か把握する

2 関連性の高いキーワード(キーフレーズ)を調べる

「キーワードプランナー」には、キーワードの検索需要に加え、該当キーワードと関連性の高いキーワード(キーフレーズ)を紹介してくれます。これらのキーワード(キーフレーズ)に関わるコンテンツをWebページに掲載することで、該当キーワードの検索順位も上がりやすくなります。

3 検索結果に表示されるサジェストキーワードを調べる

Googleでキーワード検索すると最下部に「〇〇に関連する検索キーワード」が表示されます。これはいわゆる「サジェストキーワード」というもので、検索キーワード+どのようなキーワードで他のユーザは検索する傾向がある、ということを検索エンジンが教えてくれるものです。サジェストキーワードにはユーザの検索意図(何を知りたいのか)が表れるので、どのようなコンテンツを掲載すべきか考える際の良い材料となります。

4 オリジナルの情報を入れる

一般的な情報以外にもオリジナルの情報を入れましょう。例えば、技術情報、品質管理方法、製品など貴社オリジナルの情報を入れてください。

例:長野サンコー様:https://www.naganosankoh.jp/drawing/

以上でアクセスを集めるための改善は完了になります。

アクセス数以外に改善すべき内容も確認

アクセス数を上げるページの役割は、以下の2点です。

  • 検索順位を上げてアクセス数を上げる
  • 訴求ページに誘導する

これまでは、アクセス数を上げるための改善方法についてお伝えしましたが「訴求ページに誘導する」ことも忘れてはいけません。訴求ページに誘導できているかどうかを確認するためには「直帰率」を見ます。直帰率が高い(80%以上)の場合は改善が必要になるので、必ずチェックしてください。

継続的に改善を行っていくことが大切

ページを改善するとアクセスデータに変化が見られるようになります。

  • アクセス数がどれくらい上昇したのか?(2〜3ヶ月)
  • 滞在時間は伸びたのか
  • 直帰率は下がったか?

などを確認して、修正。これを繰り返すことでWebサイトのレベルはどんどん上がっていきます。時間はかかりますが、改善を行うことで問い合わせは必ず増えていきますので、ぜひ挑戦してみてください。

サプライヤー企業向けWebマーケティング手法(板金加工編)

テクノポートの井上です。製造業と一口に言っても、業態によってWebマーケティング手法は大きく異なります。今回は板金加工業者のWebマーケティングについて紹介します。

Webマーケティングの基本的な考え方

サプライヤー企業にとってのWebマーケティングとは「Webを活用し、新規の引き合いを継続的に獲得する仕組みを作ること」です。

ブレない軸を作る戦略の重要性

Webマーケティングを企画するにあたり、言うまでもなく非常に重要なのは戦略です。戦略を立てることによって、ターゲットとする顧客に対して何を訴求すればよいか、そのために必要な要素を決めることができます。

例えば、Webサイトの制作途中で社内の意見が割れたときでも、戦略に立ち戻ることで目的を共有でき、ブレない軸で制作を遂行できます。

  • ターゲット
  • ターゲットのニーズ
  • 提供技術
  • 提供価値
  • 競合優位性
  • 想定検索キーワード(戦術)

戦略立案のための3C分析について

戦略を立てるためには、Webの要素も取り入れた3C分析を行います。市場(顧客)、競合、自社を分析することで、ターゲットとする市場、顧客の設定、自社の強みや競合に勝ち得る優位性を見出します。

板金加工業者のWebマーケティング例

具体的な板金加工業者の例を挙げ、Webマーケティング企画の流れを紹介します。

会社名:テクノポート製作所(仮想の会社です)
従業員数:10名
業種:精密板金加工、薄~中厚板がメインの小・中量生産

板金加工

市場や商流の理解:板金加工業界

市場や商流をある程度理解した上で、どのように分析を始めていくかを決めます。

  • 小・中ロットの生産がメイン
    量産の場合は金型によるプレス加工となるため、精密板金は試作〜中量生産がメイン
  • 市場が広い:
    弱電、自動車、医療、建築、半導体、食品機械、産業機械など、幅広い業種で利用されている
  • 競合が多い:
    板金業界というくくりでは数多くの競合が存在する
  • 主な材質:
    鉄・ステンレス・アルミニウム・銅・真鍮などが主流
    切削と比べると加工する材質はそれほど多くない
  • 市場により要求内容が異なる
    外観部品:傷のない製品
    製作金物:図面なしからの製作
    箱物製品:気密性  など
  • 差別化しづらい
    「自社でなければできない」という加工技術を持っている会社は稀少
    他社でもできる可能性があるものがほとんどで、非常に差別化しづらい業界
  • 業界にこだわりは少ない
    この業界の仕事しか受けないというこだわりは少ない
    自社の設備や技術でできるものであれば対応するという会社が多い

【結論】さまざまな市場がありターゲットを絞ることが難しいため、まずは自社を分析し、得意分野を模索した上で市場・顧客分析をする流れの方が、戦略を決めやすいと考えられます。

戦略策定までの主な流れは下記の通りです。

自社の事業内容を細分化する

整理した内容をもとに市場や競合と照らし合わすことで、初めて自社の強みが見えてきます。まずは「うちの会社ってこんな会社だよね」という現状を理解することが最初のステップです。

ポイントとしては、いきなり自社の強みが何かを考えないことです。「強み」というものは、「誰に対して」や「誰と比べて」などの視点も含めて初めて見えてくるものであるため、この段階では考える必要はありません。

細分化の項目の一例を下記に掲載します。

板金細分化1

板金細分化2

自社の特徴(得意・特異)を見つける

自社の事業を細分化したら、次は特徴をピックアップします。ここでは2つの視点で自社を分析します。

1.得意

自社でよく作っている製品や、加工などです。自社で得意な仕事(ノウハウがあり上手な仕事)は何かという視点です。

2.特異

他社と比べた際に、他であまり行っていない仕事はないか?という視点です。

特異は社内で議論しても比較するための競合他社の情報が少なく、他社との違いを見出だすことはなかなか難しいです。お客様や他業界などの第3者の視点から意見を参考にするほうが、多くの気付きを得ることができおすすめです。

自社の特徴を整理

では細分化した項目から特徴を整理していきます。

特徴整理
  • 加工設備、技術での差別化は難しい
  • 対応サイズに特徴があったとしても、それが利用(重宝)されるシーンが想定しづらい
  • 材質による特徴は出しづらい
  • 加工製品には得意、不得意があるため、特徴になりそう
  • 少量での試作から対応可能で、図面なし対応も可能であれば、あまり板金に詳しくないユーザーからのニーズにも応えられそう

特徴となるものをピックアップし、強みになるのでは?という仮定で次のステップへ進みます。

Web上での市場調査、競合分析

前段階で出てきた「強み」関連するキーワードで、キーワードプランナー、Google検索を利用し、競合、需要調査を行います。

具体的な利用方法については下記ブログにて紹介していますので、あわせて読んでみてください。

モノカク記事「サプライヤー企業のWebマーケティングにおける顧客ターゲットの絞り方」

戦略の策定

市場調査、競合分析により、ある程度勝負できそうだという推測ができた段階で、冒頭に挙げた項目の設定を行います。

  • ターゲット  
    イベント・建築デザイン事務所
  • ターゲットのニーズ
    完成品での金物の製作
    手書きのポンチ図からの製作に対応できる会社を探している
  • 提供技術
    板金加工・表面処理・組み立て
  • 提供価値
    図面なしからの製作対応
    設計段階〜組み立てまでの完成品の納品
  • 競合優位性
    図面なしからの製作は手間がかかるため、対応できる会社が少ない
    また、そのような依頼を断っている板金加工業者もある
  • 想定検索キーワード(戦術)
    製作金物・モニュメント製作・什器 製作・イベント什器

戦略を決定したら、具体的な実行の方法を立てます。Webサイト制作であれば、戦略をもとに、サイトマップ構築、キーワード対策(どのページで対策を行うか)、掲載コンテンツ検討(どのようなコンテンツを掲載するか)などを決定していきます。

以上、サプライヤー企業向けWebマーケティング手法(板金加工編)について紹介しました。参考にしていただければ幸いです。

Webマーケティングを推進するための社内体制の作り方

製造業勤務、機械系エンジニアライターの藤田です。今回は、BtoB製造業がWebマーケティングを社内で推進する際の体制作りについて紹介します。顧客が情報検索をする際には、Webで調べる場合が最も多く、企業にとってWebマーケティングが重要なリード獲得の手段になっています。一方、これまでWebマーケティングに力をいれてこなかった企業にとっては、社内体制を作ることが難しい場合があります。

Webマーケティングを推進するためには、社内体制を明確にして、経営陣や関連部門からの理解を得なければなりません。社内体制を作るうえでのポイントと、周囲から理解を得る方法を解説します。

社内体制を作るうえでの課題と解決方法


Webマーケティングの社内体制を作るにはいくつかの課題があります。それぞれの解決方法を紹介します。

上司や関連部門から理解を得る

上司や関連部門がWebマーケティングに関する知識をあまり持っていない場合があります。そのような場合は、Webマーケティングによってどのようなことができるのか、どんなメリットがあるのかわからないでしょう。上司や関連部門が必要かどうか判断できないため、Webマーケティングを推進するのに理解を得ることが難しいです。最もよい解決方法は、経営層に下記のメリットを説明して理解を得ることです。

Webマーケティングのメリット

  • ターゲットに対してすぐに自社の情報を提供できるため、情報拡散のスピードが早い
  • Webページの閲覧数や問い合わせページからのリード獲得数を分析して、効果を可視化できる
  • 顧客が求める製品やサービスが数値で理解して判断できる

トップダウンで施策を落としてもらうと、より取り組みやすくなるでしょう。

Webマーケティングできる人材を確保する

これまで担当者がいなかった企業などは、Webマーケティングに詳しい人材を確保しましょう。Webマーケティングでは、Webページの作り方やサイト訪問者を増やすためのSEOの知識、アクセス解析など専門の知識が必要です。社内で人材確保が難しい場合、オンラインマーケティングを支援する企業に依頼するといいでしょう。サイト構築、SEO対策、運用、管理を任せることができます。また、システムの使い方を教えてもらい、管理だけは自社で行うこともできます。

スモールスタートで実績を獲得する

これからWebマーケティングを始めようと考えている企業は、リード獲得数、PV数、そこからどの程度売り上げにつながったのかなどの実績がありません。そのため、本当にWebマーケティングが必要なのか、効果があるかの根拠があまりなくて、懐疑的になってしまうかもしれません。そのような場合は、低予算でWebマーケティングを初めて、少しずつ実績を積み上げていきましょう。

例えば、自社Webページに問い合わせリンクを増やしてCVRの改善を狙いましょう。また、無料で始められるSNSやYouTubeなどをスタートして、自社Webサイトや問い合わせページへの導線を作り、PV数UPを狙いましょう。

技術系人材と共同でコンテンツを作成する

マーケティング部門のメンバーだけでは、技術内容を理解するのが難しい場合があります。技術的な内容のコンテンツを作れないと、Webマーケティングをスタートできません。解決策として、研究開発部門など、技術が分かる人材と一緒にコンテンツ作成をすることをおすすめします。

顧客の課題を定義して、自社の技術で何が解決できるかをコンテンツとしましょう。技術系部門から人材確保できない場合は、テクニカルライティングを支援できる企業に依頼してもよいでしょう。

まとめ

Webマーケティングを推進するための社内体制作りには、周囲から理解を得ることが最も大切です。社内リソースで運用できない場合は、社外に依頼することも可能なので一度検討してみてください。

テクノポートでは、さまざまなオンラインマーケティングを支援しています。今後、オンラインマーケティングを始めたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。

デジタルマーケティングに関する記事はこちらにまとまっていますのでご参照ください。

ECショップで模倣品を見つけたときの手順

中小企業専門の弁理士の亀山です。よくある相談事例の1つに「ECショップで自社模倣品が売られています!」があります。今回は、ECショップで模倣品を見つけたときの手順について、楽天を例に説明したいと思います。

楽天に申し出よう!

楽天の問い合わせページを開き「権利侵害に関する通知」をクリックすると、入力フォームが出てきます。

入力フォームに入力してみよう!

入力する項目としては、

  • 申出人の情報
  • 侵害されている申出人の権利の内容
  • 模倣品を販売しているURL
  • 侵害理由詳細
  • 侵害理由コメント

があります。

(1)申出人の情報

氏名、勤め先、運営する楽天サイト名、連絡先 等を記入します。

(2)侵害されている申出人の権利の内容

「商標権・著作権・特許権・意匠権」のうちいずれか1つを選びます。

(3)模倣品を販売しているURL

そのまんまですね。URLをコピーペーストすればOKです。

(4)侵害理由詳細

「偽造品・商標無断使用・画像無断使用・その他」のうちいずれか1つを選びます。

(5)侵害理由コメント

「〇〇商店が販売する商品は、・・・なので、〇〇権侵害です」といった趣旨の文章を記載します。ここは、法律の知識が必要なため、弁理士や弁護士等の知的財産の専門家に依頼したほうが良いと思います。

入力の前に準備しておきたいこと

(1) 見つけたら証拠を押さえよう

申し出には、申し出の根拠が必要です。そのため、申し出に必要な証拠を押さえる必要があります。証拠としては、模倣品の販売サイトを特定できる情報、模倣品の特定できる情報、会社の特定できる情報があります。

具体的には、URLを記録しておくこと、併せて、販売サイト、模倣品や会社情報の画面をスクリーンショットで保存しておくとよいです。

(2)出願中ではなく、権利を取得しておきましょう

楽天の「権利侵害に関する通知」からの申し出では、「出願中」では不十分のようです(2021/6/8時点)。このため、楽天の「権利侵害に関する通知」からの申し出の際には、早期審査を活用して、権利化を進めましょう。

BtoB製造業・メーカー Webマーケティング完全ガイド

テクノポートの徳山です。

今回は、BtoB製造業・メーカーのためのWebマーケティングの企画から公開後の運営までの全てのノウハウを、以下2つのフェーズに分けて解説します。

  1. Webサイト制作フェーズ
  2. 公開後の運営フェーズ

BtoB製造業やメーカーのWebマーケティングに関するありとあらゆる情報が、この1本の記事を読めば包括的に理解できるつくりになっています。

専門用語の使用を最小限に抑え、Webマーケティングに関する知識が少ない初心者の方にも読みやすい内容になっているので、ぜひ一度目を通していただければ幸いです。

より詳細な内容が知りたい方には、適所に詳細情報を記載した記事へのリンクを設置しています。ぜひ、情報の補完にご使用ください。

制作フェーズ

Webサイトの制作フェーズは3つのステップ(①企画②戦略設計③コンテンツ制作)に分解できます。以下では、順にそれぞれのステップで行う施策を解説していきます。

①企画

3C分析

「3C分析」とは、自社の事業領域を分析するためのフレームワークです。

3C分析の「C」は、Customer(顧客)Competitor(競合)Company(自社)の頭文字を取ったもので、顧客・競合・自社の環境分析を行うために用いられる手法です。

BtoB製造業における3C分析を行う上で必要な情報は、以下に示す通りです。顧客・競合・自社の分析を行う順番に特に決まりはありません。

  1. 顧客の分析

  • 顧客が属する業界、顧客の職種
  • 顧客が抱える課題、求めている情報
  • 顧客が発注先に求める技術、発注先の選定基準
  • 顧客が検索に使用するキーワード

2. 競合の分析

  • 競合企業の調査(具体的な企業)
  • 競合企業の顧客
  • 競合企業と比較した際の自社の強み
  • 競合企業と比較した際の自社の弱み

3. 自社の分析

  • 自社の強み
  • 自社の強みを生かして獲得できる潜在顧客
  • 自社独自の経営資源

以下の記事では、

■ 3C分析の具体的な進め方(顧客、競合、自社の調べる順番別に解説)
■ 分析のポイント(論理的に整合性のある分析の進め方)

を解説しています。3C分析の具体的かつ効果的な進め方が知りたい方は、ぜひご一読ください。



また、3C分析にはヒアリングシート(確認事項をまとめたシート)を使って行う方法もあります。

下記のヒアリングシートは、弊社がお客様の3C分析を行う際に使用しているものです。※画像のヒアリングシートは自社分析から行うパターンのものです。

下記の記事では、ヒアリングシートを用いた3C分析の方法の具体的な手順を

■ 自社
■ 市場と競合
■ ターゲット自社

それぞれの視点から始めるパターンを紹介しています。記事内で紹介しているヒアリングシートを利用した3C分析を進め方に関心のある方は、いただければ幸いです。

MFTフレームワーク

「MFTフレームワーク」とは、自社技術が活用可能の市場を洗い出すためのフレームワークです。

MFTフレームワークの「MFT」はそれぞれ、Market(市場)Function(機能)Technology(技術)の頭文字を取ったもので、自社技術がターゲットとする市場を幅広く効率的に見つけ出すために使用されます。

MFTフレームワークの具体的な手順は下記の通りです。

  1. 自社の技術を一つ選択する
  2. その技術が持つ機能を洗い出す
  3. 洗い出した機能が活用される市場を洗い出す

以下の記事では、

■ MFTフレームワークの進め方
■ MFTフレームワークを使って得られた結果をWebコンテンツ化する方法

を具体例を交えて解説しています。MFTフレームワークの進め方、結果の活用方法が知りたい方はぜひお読みください。

MFTフレームワークを行う以前には、自社の技術を洗い出し他社技術との差別化できる点を明確にしておく必要があります。以下の記事では、

■ 自社技術を洗い出す方法
■ 他社技術との比較方法

を具体例を交えて解説しています。自社技術の整理から改めて行いたい方は、ぜひご一読ください。

予算の決定

Webサイト制作をする上で忘れてはならない事項が、制作にかかる予算です。

結論からまとめると、Webサイトの制作予算は「基本金額(数万〜数10万円)+オプション金額(数10万〜数100万円)」により決定されます。

オプションの内容として挙げられるのは以下のような項目です。

  • デザイン:オリジナルデザインの制作、複数のデザイン案の提示要望
  • 追加機能:凝ったアニメーションの追加、EC(電子商取引)機能の追加
  • 短納期制作:複数エンジニア、デザイナーの導入
  • 大幅な修正:初期の企画からかけ離れた修正依頼

以下の記事では、

■ 製造業のWebサイト制作にかかる費用の内訳
■ Webサイトの制作費が上がってしまう原因

をさらに詳しく解説しています。Webサイトの制作費用を詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。

②戦略設計

サイト構成図の作成

サイト構成図とは、下図に示すようなWebサイトの各ページ構成をまとめた図です。

図を見ると分かるように、各ページにはそれぞれ役割が決められています。それぞれの役割の意味は下記の通りです。

  • ランディングページ:ユーザーからのアクセスを獲得するページ
  • 訴求ページ:自社の強みを分かりやすくユーザーに訴求するページ
  • ランディング&訴求ページ:ランディングページと訴求ページの両方の役割を担うページ
  • クロージングページ:自社への問い合わせを呼び込むためのページ

以下の記事では、

■ 各ページの役割の詳細な説明
■ 各ページが役割を果たしているかを効果測定する方法
■ 各ページの効果測定結果を解釈する方法

を解説しています。サイト構成図を作成方法にお悩みの方は、ぜひご一読ください。

また以下の記事では、

■ サイト構成図を作る目的
■ サイト構成図の具体的な作り方(3つの手順で解説)
■ サイト構成図を作る際の3つの注意点

を解説しています。Webサイトのサイト構成図を作りたいが、方法が分からないという方は、ぜひご一読ください。

以下の記事では、

■ 他社と差別化を図るためのサイト構成図の戦略設計をする方法
■ 製造業Webサイトに掲載するコンテンツの具体的な選び方

を弊社の顧客である5社のコンテンツ事例を交えて解説しています。製造業でWebサイトに掲載するコンテンツにお悩みの方は、ぜひご一読ください。

また自社のメインサイトとは別に、ランディングページを作成し、メインサイトへの流入を強化する方法もあります。

この方法を以下の記事では、

■ 自社サイトとは別に作るランディングページの目的
■ 自社サイトとは別にランディングページを制作するメリット、注意点

の観点から詳しく解説しています。自社サイトとは別のページを作り、集客を強化することに関心のある方は参考にしていただければ幸いです。

デザインの決定

Webサイトのデザインは、BtoB製造業においても重要な役割を果たします。

BtoB製造業におけるWebサイトデザインは、大きく以下の2つのパターンに分類されます。

  • 技術を伝えるためのデザイン:技術力の高さを正確に伝えることに重きを置いたデザイン
  • 頼みやすさを伝えるためのデザイン:問い合わせに対するハードルを下げるために安心感に重きを置いたデザイン

いずれのパターンにおいても、目的は「Webサイトを使って問い合わせを増やす」ことであることに変わりはありません。

以下の記事では、

■ 製造業Webサイトにおけるデザインの重要性
■ ターゲットによってWebサイトデザインを選定する方法(具体例あり)
■ 製造業Webサイトにおいてデザインより優先すべきもの

を解説しています。製造業のWebサイトデザインについて学びたい方は、ぜひご一読ください。

さらに以下の記事では、

■ 製造業にとって最適なWebサイトデザインとは?(具体例あり)
■ Webサイトのトレンドの変化(Webサイト誕生初期〜今後)

を解説しています。Webサイトデザインのトレンドの変化について知りたい方は、ご参考にしていただければ幸いです。

Webサイトの配色

また、Webサイトをデザインする際にサイトの配色もサイト全体の印象を決定する上で、重要な意味を持ちます。

Webサイトで使用する配色は以下の3色に分類されます。

  • メインカラー:企業のロゴやコンテンツを制作する際に使用する色
  • ベースカラー:サイトの背景となる色
  • アクセントカラー:サイトにメリハリや立体感を出すために使用される色

以下の記事では、

■ メインカラー、ベースカラー、アクセントカラーの決定方法(具体例あり)
■ 配色を決める際のポイント

を解説しています。Webサイトの配色の決定方法にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

ブランディング戦略の立案

BtoB製造業・メーカーのWebサイトにおいても、自社ブランディングは顧客に製品・技術の価値を訴求する上で重要な役割を果たします。

一般に自社ブランドを構成する要素(価値)は、次の2つに分類されます。

  • 機能的価値:定量的に評価可能な価値(例:精度±0.01mm保証)
  • 情緒的価値:定性的に評価可能な価値(例:親身で人情味のある会社)

特にBtoB企業のブランディングにおいては、ほとんどの企業が機能的価値に重きを置いたブランディングを行っているかと思います。しかし最近では、多くの企業が他社との差別化を図る施策として、情緒的価値を重視したブランディング戦略に力を入れ始めています。

以下の記事では、

■ 情緒的価値をWebサイトに取り入れるメリット
■ 情緒的価値の見つけ方
■ 情緒的価値をWebサイトに取り入れる方法(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに情緒的価値を取り入れた他社との差別化に関心のある方は、ぜひご一読ください。

また以下の記事では、

■ 企業のブランド力を上げる最大のメリット
■ 企業のブランド力を支配する3要素とは?
■ 企業のブランド力を上げる方法とは?

を解説しています。企業のブランド力の構成要素を理解し、自社のブランディングに活かしたい方は、ぜひご覧ください。

用途開発戦略の立案

用途開発とは、言葉の通り自社が保有する技術の新しい用途を開発することを指します。つまり、自社技術の新しい活用法を見出し、その技術を多方面に展開することを意味します。

BtoB製造業・メーカーにおいて用途開発の需要は年々高まっています。その背景には、次のような理由が考えられます。

  • 主力技術の市場の成熟化または縮小
  • 新技術を開発するためのコスト不足

こうした課題に対して、用途開発を行うメリットには以下のようなものが挙げられます。

  • 既存の技術を高値で買ってくれる市場を開拓可能
  • 既存の技術を将来性が見込める市場へ展開可能
  • 新技術の開発コストを削減

そしてこの用途開発を実現する上で、Webマーケティングは最も有効な手段の一つであるといえます。

以下の記事では、

■ なぜWebマーケティングが自社技術の用途開発の有効なのか?
■ Webマーケティングを用いて自社の技術の用途開発を行う方法・具体的な手順

を解説しています。Webサイトを使った用途開発の方法に関心のある方は、ぜひご一読ください。

また用途開発戦略を立案する上で、自社の技術の新しい用途を「自社で見つける」か「他社に見つけてもらう」かで取るべき戦略は大きく変わります。

それは、自社で見つける場合は「技術を活かせる製品を見つけること」、一方で他社に見つけてもらう場合は「自社の技術の詳細を紹介すること」が必要になるからです。

以下の記事では、

■ そもそも他社が技術を必要とする理由は?
■ 自社技術の新しい用途を「自社で見つける」具体的な方法
■ 自社技術の新しい用途を「他社に見つけてもらう」具体的な方法
■ 用途開発を積極的に行っている企業例

を解説しています。用途開発を行いたいけれど、具体的に何から始めたらいいか分からない方は、ぜひご一読いただければ幸いです。

③コンテンツ制作

個別ページの作成

戦略設計段階で作成したサイトマップをもとに、個別ページの中身を作成します。

今回はBtoB製造業・メーカーのWebサイトに必要となるページを中心に、それぞれのページの作り方、作る際の注意点を解説します。

TOPページ

Webサイト全体の「表紙」であり「目次」と言われるページです。

主な役割は3つあります。

  1. 何をしている会社かひと目で伝える
  2. ユーザーが必要とするページへの誘導する
  3. ユーザーにとって新しい情報を提供する

また、TOPページの構成は下記に示す5つの要素に分解できます。

  • ヘッダー:Webサイトの共通部分(ロゴ、社名、電話番号、お問い合わせバナーなどを配置)
  • ナビゲーションメニュー:Webサイトの目次(各ページへのリンクを配置)
  • メインビジュアル:Webサイトの表紙(画像、動画、キャッチコピーを配置)
  • コンテンツ:TOPページのメイン部分(誘導したいページへの導線、新着ニュース、お知らせなどを配置)
  • フッター:Webサイトの共通部分(ナビゲーション、著作権表示、基本情報などを配置)

以下の記事では、

■ TOPページの3つの役割の詳細
■ TOPページに記載するべき具体的な情報
■ TOPページの構成の詳細

を解説しています。TOPページの役割、構成について詳細に知りたい方は、ぜひご一読ください。

また、以下の記事では、TOPページの中でも特に重要な役割を果たすメインビジュアルについて

■ メインビジュアルのダメな例
■ メインビジュアルに使用する画像に不可欠な3つの要素
■ お手本となるメインビジュアルの制作事例

を解説しています。メインビジュアルに使用する画像の選定にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

技術・製品紹介ページ

技術・製品ページの基本構成は、以下の4つの要素に分類できます。

  1. キャッチコピー:自社の技術をユーザーにひと目で説明
  2. 解決できる課題一覧:自社技術を使うことで解決できる課題を紹介
  3. 技術・製品の特徴:自社技術の特徴、他社技術と比較したときのメリットを紹介
  4. 技術・製品の詳細:具体的な技術・製品の紹介

上記の内容に加えて、検索上位表示を狙う施策(SEO対策)が必要になります。

以下の記事では、

■ 4つの要素の具体的な書き方、注意すべき点(具体例あり)
■ 技術・製品ページでのSEO(検索エンジン最適化)対策の方法

を解説しています。技術・製品紹介ページの作り方が分からない方、構成にお悩みの方はぜひご一読ください。

設備一覧ページ

設備一覧ページは、企業の技術力の高さを示す上で重要な役割を果たします。

設備一覧ページの役割、必要な情報は以下の通りです。

  • 役割:自社の生産能力、技術力の概要を伝える
  • 必要な情報:設備の基本情報(例:機械の種類、ワークサイズ、台数、公差)

以下の記事では、

■ 設備一覧ページの役割の記述方法(具体例あり)

を解説しています。設備一覧ページの書き方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

加工・製品事例ページ

加工・製品事例ページは、自社の技術力を分かりやすく伝えるためのページです。

また、ページ数が増える分だけ、ニッチなキーワードで検索された際に上位表示される可能性が高くなります。

このページを作る際に気をつけるべき点は以下の3つです。

  • 1ページ1製品+事例一覧ページを作る
  • 製品写真+製品の特徴を掲載する
  • 各ページのタイトルとディスクリプションに検索してもらいたいキーワードを記載する

以下の記事では、

■ 加工・製品事例ページの目的、効果、役割
■ 加工・製品事例ページの具体的な書き方

を解説しています。加工・製品事例ページの書き方にお悩みの方は参考にしていただければ幸いです。

顧客事例ページ

顧客事例ページとは、自社製品(サービス)を導入し、一定の成果を挙げた顧客のストーリーをまとめた記事コンテンツです。

このページは、見込み顧客に自社技術・製品の価値・信頼性を訴求するために、特にBtoBマーケティングにおいて重要な役割を果たします。

なぜならBtoC商材とは違い、BtoB企業はネット上でのクチコミ、レビュー情報が少ないため、見込み顧客にとって顧客事例は企業の価値を判断するために決定的な役割を担うためです。

顧客事例ページは下記の流れに沿ってします。

  1. 取引先企業の選定
  2. 取材交渉
  3. 取材(インタビュー+写真撮影)
  4. 記事の執筆
  5. 先方の確認を経て公開

また、作成した顧客事例コンテンツは主に下記の用途で利用できます。

  • Webサイトに掲載
  • メールマガジンで配布
  • 販促物に掲載(例:パンフレット、セールスシート)
  • セミナーで紹介

以下の記事では、

■ 取材先の選び方、選ぶ際に注意すること
■ 取材交渉の方法、取材を承諾してもらうためのテクニック
■ 取材時に準備するもの、取材中に気をつけること
取材した内容を文章化する方法、文章化する際の注意点
取材事例の利用用途それぞれのメリットと注意点

を解説しています。顧客事例コンテンツを制作し、自社のWebサイトの訴求力を強化する方法が知りたい方はぜひご一読ください。

会社紹介ページ

会社紹介ページを作成する目的は、会社の規模、企業方針、事業内容に関する情報をユーザーに提供し、会社の信用度を高めることです。

会社紹介ページに掲載する情報は、以下の3つに分類できます。

  1. 基本情報:会社名、代表者名、住所、連絡先、沿革、資本金、社員数、取引銀行
  2. 事業内容:専門分野、主要製品・技術、設備数、技術資格、主要取引先
  3. 企業方針:代表挨拶、企業理念

下記の記事では、

■ 会社紹介ページの4つの役割
■ 会社紹介ページに必要な項目とその理由

を解説しています。会社紹介ページに掲載するコンテンツにお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

また会社紹介ページの中でも、「代表挨拶」は最も重要な役割を果たす要素の一つです。

特に発注先を検討している経営者は、他の企業の代表挨拶を読んでいることが多く、弊社のお客様の中にも「代表の考え方が似ているから仕事を依頼する」というケースは少なくありません。

代表挨拶を作る目的は、Webサイトの訪問者に代表の考えを知ってもらい、親近感を抱いてもらうことです。

製造業のWebサイトにおいて、数値やデータでは表現できない「人柄」や「想い」を訴求する上で重要な役割を担っています。

以下の記事では、

■ 代表挨拶を作る目的
■ 代表挨拶の具体的な書き方
■ お手本にすべき代表挨拶(具体例あり)

を解説しています。代表挨拶に掲載する文章にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

採用ページ

採用ページは、特に採用コストが限られている中小企業の求人活動において重要な役割を果たします。

採用ページは、見込み顧客ではなく求職者に向けて作成するため、専用の別サイトを制作する企業も多いです。

採用ページには、以下のような情報を掲載することが一般的です。

  • 仕事内容
  • 給与
  • 休日
  • 福利厚生
  • 求める人物像
  • 教育方針
  • 働く社員の声

以下の記事では、

■ 自社にあった人材を採用するために載せるべき情報
■ 採用ページを強化するための施策

を解説しています。採用ページの作り方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

お問い合わせページ

お問い合わせページは、Webサイトの訪問者が自社に連絡してもらうために設置するページです。

お問い合わせフォームは、どの企業のWebサイトにおいても大きな違いはないと思われがちですが、改善次第で問い合わせ件数が2倍に増加するケースもあります。

お問い合わせページに必要となる項目は以下の通りです。

  • 名前
  • 会社名
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • お問い合わせ内容
  • ファイル添付欄

以下の記事では、

■ お問い合わせフォームの離脱率を低下させるための改善ポイント5つ

を解説しています。お問い合わせフォームの離脱率を低下させるための改善方法に関心のある方はぜひご一読ください。

技術ライティング

技術を分かりやすく伝える書き方

製造業のWebサイトに掲載する技術情報は、専門的な内容を多く含んでおり、基礎知識のない読者にとって理解が難しい内容になるケースが多いです。

しかし、技術情報の伝え方を工夫することにより、専門的な内容であっても読み手にその技術が解決できる課題、価値を理解してもらうことは可能です。

具体的には、以下のような工夫をすることで自社技術を分かりやすく伝えることができます。

  • 伝える相手を明確にする:ターゲットの知識レベルに合わせて専門用語の使用頻度を決める
  • 伝える情報を整理する:顧客の課題に合わせて伝えるべき情報を整理する
  • 技術を視覚化する:グラフ、図、表、画像、動画を使用し視覚的に分かりやすく表現する
  • 技術を使って得られる価値を提案する:自社技術によって顧客が得られる利益を明確にする
  • 技術の根拠や実績を説明する:特許、論文、品質管理能力、量産能力に関する情報を掲載する

以下の記事では、

■ 技術情報を分かりやすく伝えることが難しい理由
■ 技術を分かりやすく伝えるために工夫するポイント
■ 技術情報を分かりやすく伝えるためのテクニック

を解説しています。技術情報の書き方にお悩みの方は、ぜひご一読ください。

量産品・試作品受注を増やすための技術情報の書き方

技術情報を掲載する情報を選ぶ際には、Webサイトを訪問する人に具体的に起こしてほしいアクションを考慮する必要があります。

例えば、Webサイトの訪問者に量産品製造の受注をしてもらいたい場合と、試作品加工の依頼をしてもらいたい場合では、技術情報ページに掲載するべき情報は変わります。

そして、情報を選定する際には発注者が製造先を探す理由を可能な限り具体化する必要があります。

例えば、メーカーの担当者が新しく量産品製造先を探す場合、メーカーは下記のような課題を抱えていることが考えられます。

  • 高コスト:現在の発注先のコストが高騰
  • 生産能力の不足:既存の工場の生産能力を超えた生産量が必要
  • 製造ラインの停止:天災などの原因で既存の生産ラインが停止
  • 技術力不足:新規部品の製造に必要な技術力が不足
  • 品質不足:既存の工場が作る製品の品質が低い
  • 依存リスク:1つの供給先への依存によるリスク

すなわち、量産品製造の問い合わせを獲得したい場合、これらの課題を自社技術を用いて解決できる根拠となる情報を載せる必要があります。

具体的には以下のような情報です。

  • コスト(例:品質を維持しつつコストを下げる提案)
  • 製造技術(例:製品写真、寸法、寸法公差、幾何公差)
  • 生産能力(例:製品事例+月産対応可能個数、生産設備)
  • 品質管理能力(例:品質管理の取り組み、測定設備)
  • 生産拠点(例:拠点ごとの生産体制)
  • 実績(例:取引企業の実績)

以下の記事では、

■ 発注者が製造先を探す理由の詳細
■ 製造先に求める条件
■ 量産品製造の受注を増やすために、メーカーの担当者に伝えるべき情報

を解説しています。Webサイトを使って量産品製造の受注を増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

また以下の記事では、試作品加工の問い合わせを増やす方法として

■ 発注先が試作品加工先を求める理由
■ 試作品加工の問い合わせを増やすために掲載すべき技術情報とは

を解説しています。Webサイトを使って試作品加工の受注を増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

開発者からの引き合いを増やすため技術情報書き方

メーカーの開発者が新規の発注先を探す場合、大きく下記の2つの技術を新規の発注先に求めています。

  1. 自社の技術的課題をクリアできる技術(例:材料を軽量化する技術)
  2. 実験を補助する技術(例:試作品を作る際の精度の高い加工技術)

つまり、自社のWebサイトを通して開発者からの引き合いを増やすためには、上記の技術情報を分かりやすくWebサイトの訪問者に伝える必要があります。

例えば、1. 自社の技術的課題をクリアできる技術を探している開発者に対しては、下記のような情報が必要になります。

  • 他分野の技術者にも伝わりやすい情報(例:グラフ、動画、イラスト、数値)
  • 技術の応用可能性に関する情報
  • 他の技術と比較した際のメリット

また、2. 実験を補助する技術を探している開発者に対しては、下記のような情報が必要なります。

  • 技術の使われ方、使用目的
  • 技術を使用して製造したサンプル

以下の記事では、

■ 開発者が新規の発注先に求める技術情報の詳細
■ Webサイトで技術情報を分かりやすく掲載する方法
技術情報を分かりやすく掲載している企業例(具体例あり)

を解説しています。Webサイトを使ってメーカーの開発担当者からの引き合いを増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

また、同じ開発者と言っても、彼らが抱えている課題は開発フェーズによって変わります。

開発フェーズは、大きく以下の3段階に分けられます。

  • 新製品開発(1〜5年)
  • 既存製品の改善(半年〜2年)
  • 不具合対応(数ヶ月)

そして、異なるフェーズにいる開発者は、フェーズによって異なる技術的課題を抱えていることが考えられます。

以下の記事では、

■ 「新製品開発フェーズの開発担当者」にささる技術情報の書き方
■ 「既存製品の改善フェーズの開発担当者」にささる技術情報の書き方
■ 「不具合対応フェーズの開発担当者」にささる技術情報の書き方

を詳しく解説しています。メーカーの開発担当者の心理状況を応用して引き合いを増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

良質なコンテンツの書き方

Webサイトにおける良質なコンテンツとは、「読者にとって、有益な情報が分かりやすく説明されているコンテンツ」のことを指します。

そしてWebサイトに掲載する情報は、工夫次第で良質なコンテンツに変えることができます。具体的には、以下の3つの情報を提示することで読者に分かりやすいコンテンツに変えることができます。

  1. 比較:定量的な尺度を用いて比較、類似品、既存の自社の製品との比較
  2. 利益:技術を利用することで得られる具体的な利益
  3. 活用事例:自社技術の活用事例、自社技術の活用シミュレーション結果

以下の記事では、

■ ただの情報を読者にとって有益なコンテンツに変える書き方(具体例あり)

を詳しく解説しています。読者にとって有益なコンテンツを掲載しWebサイトの訴求力を高めたい方は、参考にしていただければ幸いです。

キャッチコピーの書き方

キャッチコピーは、BtoCで活用されるイメージが強いですが、BtoBにおいても見込み顧客に技術・製品の魅力を訴求する重要な役割を担います。

BtoB製造業・メーカーのWebサイトに掲載するキャッチコピーを決めるためには、以下の3つのポイントを押さえておく必要があります。

  1. ターゲットの明示:どのような課題を持つ顧客に見てもらいたいかを具体化
  2. 数字を用いた具体化:具体的にターゲットに対して押したい部分の数字を明記
  3. 恩恵(ベネフィット)の提示:顧客が利用することで得られるの恩恵を提示

以下の記事では、

■ BtoB製造業・メーカーにおけるキャッチコピーの作り方(具体例あり)
■ 目的別、訴求ポイント別のキャッチコピーの作り方(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載するキャッチコピーの作り方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

自社の強みの書き方

「自社の強み」コンテンツはBtoB製造業・メーカーのWebサイトにおいて、自社の競合優位性を訴求するために重要な役割を果たします。

自社の強みコンテンツを考える際には、「ストーリー」を作り込んでおくことをおすすめします。ストーリー作成時は、以下の順にコンテンツを掲載すると、読者に分かりやすい構成になります。

  1. 問題提起:依頼側の気持ちを想像し、その人が直面してそうな課題を提起
  2. 結果:問題提起に対して、自社が解決できる内容を端的に表現
  3. 実証:結果を出すことができる根拠となる具体的な数字情報の提示
  4. 実績:製品・加工実績の提示、取引先の提示

以下の記事では、

■ 自社の強みを作成する時にストーリーを作るべき理由
■ 自社の強みを作成する時のストーリーの作り方(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載する「自社の強み」コンテンツの書き方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

画像素材の準備・作成

Webサイトに掲載する画像は、サイト全体の印象を左右するため非常に重要な役割を担います。

画像情報は、特に製造業のWebサイトにおいて、文章で説明することが難しい製品・技術の詳細を視覚的に訴える上でなくてはならない存在です。

プロのカメラマンに撮影依頼

弊社ではWebサイトに掲載する写真は、プロのカメラマンに撮影依頼をした方が良いと考えています。その理由は以下の通りです。

  • ピントの合わせ方:プロはピントを調節し、特定の対象物を目立たせる
  • 撮影の構図:プロは構図を工夫し、被写体のバランスをとり、特徴を際立たせる
  • 光の当て方:プロは光の当て方を工夫し、被写体の魅力を引き立たせる
  • 表情の引き出し方:プロは普段の日常を一瞬を切り取ったような写真を撮る

以下の記事では、

■ 製造業のWebサイトの掲載する写真をプロのカメラマンに依頼した方が良い理由
■ プロのカメラマンによる撮影の費用相場
■ プロのカメラマンに依頼するときに使うプラットフォーム

を解説しています。Webサイトに掲載する画像をプロに依頼するべきか検討中の方は、参考にしていただければ幸いです。

画像の著作権

自社のWebサイトに掲載する画像を考える上で、著作権の存在を忘れてはいけません。

特に製造業においては、自社で加工した製品であっても、最終製品を連想させる可能性のあるものはメーカーに著作権が帰属するため掲載ができないケースもあります。

掲載を考えている画像の著作権がはっきりしない場合は、取引先のメーカーに掲載の許可を依頼することがマナーです。

以下の記事では、

■ 画像の掲載時に取引先に確認するべきこと
■ 画像の掲載許可が降りなかった場合にとるべき対応
■ 著作権フリー画像の探し方(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載する画像の著作権についてお悩みの方は、ご一読いただければ幸いです。

グラフの使い方

グラフ・表は、製造業のWebサイトにおいて情報を視覚的かつ構造的に伝える上で重要な役割を果たします。

Webサイトに掲載するグラフを作成する際は、以下の手順に沿って作ることで自社技術・製品の魅力を正しく読者に伝えることができます。

  1. グラフを掲載する目的を決める:グラフを掲載する目的を明確にする
  2. グラフの種類を選択する:伝えたい情報が視覚的に分かりやすく伝わるグラフの種類を選択する
  3. 情報の伝え方を決める:強調したい部分、訴求したいポイントが際立つようにグラフの作り方を工夫する

以下の記事では、

■ グラフの掲載目的の決め方、伝える内容の選び方
■ グラフの種類の選択方法(具体例あり)
■ グラフの伝え方を工夫し、メッセージを分かりやすく訴求する方法(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載するグラフの作り方についてお悩みの方は、ご一読いただければ幸いです。

公開後の運営フェーズ

Webサイト公開後の運営フェーズでは、Webサイトの解析更新を主に行います。

Webサイトは作って終わりというイメージを持たれる方もいると思いますが、適切な運営がサイトの集客力を左右すると言っても過言ではありません。

以下では、Webサイトの運営フェーズにおいて、サイトの集客力、受注率を高めるために取るべき施策を解説しています。

④解析・更新

予算の決定

Webサイトの運営方針を決定する際に、毎月の運営にかけられる費用を決定する必要があります。

結論からまとめると、Webサイトの運営には以下の料金がかかります。

最低限かかる費用
  • ドメイン管理費:1,000円~3,000円/年
  • サーバー管理費:数1,00円~数1,000円/月

Webサイトの運営を外注する際には以下の料金がかかります。

外注時に発生する費用
  • 保守費:5,000円~10,000円/月
  • 更新費:5,000円~10,000円/月
  • コンサル費:10,000円~/月
  • 更新費不定期):10,000円~/月

以下の記事では、

■ Webサイトの運営にかかる費用一覧とその内訳
■ Webサイトの運営費用を安く抑えるための工夫

を解説しています。Webサイトの運営に必要な費用に関心のある方は、ご参考にしていただければ幸いです。

サイトの更新

Webサイトの更新作業は、継続的にお問い合わせを獲得するために最も重要な作業の一つです。

Webサイト全体の見直し

Webサイトの更新を行う際にチェックしていただきたい項目は下記の12項目です。

Webサイトの構成
  1. サイトの目的は明確になっているか?
  2. ターゲットは明確になっているか?
TOPページ
  1. キャッチ画像で自社の事業内容がわかるか?
  2. キャッチコピーがわかりやすく表示されているか?
  3. 自社の強みとなるページや、是非見て欲しいページへの導線がしっかりしているか?
コンテンツ
  1. 製品事例(加工事例)ページに詳細が記載されているか?
  2. 設備一覧ページは最新のものか?
  3. 強みとなるページや得意技術のページはわかりやすく書かれているか?
SEO(検索エンジン最適化)
  1. SEOを意識したページの内容やMETAタグ(Webページの情報を検索エンジンやブラウザに伝えるタグ)が用意されているか?
  2. アクセス解析のツールは埋め込まれているか?
その他
  1. 誤字、脱字はないか?
  2. 問い合わせフォームは稼働しているか?

以下の記事では、

■ Webサイト更新のチェック項目の内容とチェックすべき理由
■ それぞれのチェック項目の具体的な改善方法

を解説しています。Webサイトの更新方法が分からない方は、ご参考にしていただければ幸いです。

お問い合わせフォームの改善

特に、Webサイトは制作し一定のアクセス数はあるものの、お問い合わせが増えないという課題を抱えている企業は多くあります。

この課題を解決する一つの手段として、Webサイトの見せ方を変え、ユーザーにとってお問い合わせのハードルを下げる工夫をすることが有効である場合があります。

具体的には、下記のような更新作業を行うことで、ユーザーの問い合わせに対するハードルを下げることができます。

  • お問い合わせバナーを目立つ箇所に配置
  • 電話番号を大きく表示
  • お問い合わせフォームの入力項目の削減
  • 無料サンプル、無料ダウンロード資料を設置

以下の記事では、

■ ユーザーにとってお問い合わせがしにくいWebサイトの特徴
■ 自社のWebサイトの改善ポイントの見つけ方
■ Webサイトのお問い合わせに対するハードルを下げる具体的な方法

を解説しています。Webサイトのお問い合わせ数に伸び悩んでいる方は、ご参考にしていただければ幸いです。

コンテンツマーケティングの実施

コンテンツマーケティング」とは、ユーザーにとって価値あるコンテンツ(情報)を発信することで、集客、問い合わせの獲得、ユーザーのファン化を目的としたマーケティング施策です。

BtoB製造業・メーカーにおけるコンテンツマーケティングの概要を下記にまとめます。

目的
  • 製品の販路拡大
  • 用途開発
メリット
  • コンテンツが財産として残り、効果が継続する
  • 潜在的なニーズを持つ顧客の獲得につながる
  • ブランディング確立につながる
デメリット
  • 効果が出るまで時間がかかる
  • 労力が必要になる
  • 質の低い情報提供によりブランドイメージが傷つく可能性がある
得られる利益
  • 今までは情報が届かなかったユーザ層へリーチできる
  • 困った時に真っ先に頭に浮かぶポジションを確立できる
  • 競合との比較検討時に優位に選定される存在なれる

以下の記事では、

■ コンテンツマーケティングが注目されている理由
■ コンテンツマーケティングのメリット・デメリットの詳細
目的別コンテンツマーケティングの運用方法
コンテンツマーケティングを成功させるための2つのポイント
コンテンツマーケティングの成功事例(具体例あり)
自社でコンテンツマーケティングを運用する際に意識するべき3つのポイント

を解説しています。コンテンツマーケティングの基礎から具体的な運用方法まで包括的に学びたい方は、参考にしていただければ幸いです。

技術情報を取り扱うコンテンツマーケティングの進め方

また以下の記事では、

■ 技術系コンテンツマーケティングの記事のコンテンツ制作までの流れ
■ 自社でコンテンツマーケティングを運用する際の注意点、社内体制の整え方
■ 技術マーケティングの成功企業事例(具体例あり)

を解説しています。技術情報に関するコンテンツマーケティングの始め方から運用する際の注意点を学びたい方は、参考にしていただければ幸いです。

記事の更新、お問い合わせを獲得する方法

また、コンテンツを制作する際には、SEO(検索エンジン最適化)の観点から現在のコンテンツの分析を行うことがアクセスを集めるために必要です。

また、現在アクセスを集めている記事には、自社サービスへの導線を設置することがお問い合わせを獲得するために必要です。

以下の記事では、

■ 記事の評価・解析方法
■ アクセスの多い記事から顧客を自社サービスサイトへの誘導する方法

を解説しています。コンテンツマーケティングの解析方法、効率的にお問い合わせを獲得する方法に関心のある方は、ご一読いただければ幸いです。

リスティング広告の運用

リスティング広告」とは、検索結果画面の上部に表示される広告のことです。(下記のイメージの赤枠部分を参照)

リスティング広告を出稿するためには、検索エンジンを運営する企業に広告料金を支払う必要があります。

広告料金は以下の公式によって決定されます。

「広告料金」=「クリック単価」×「クリック回数」

「クリック単価」とは、ユーザーが広告を1クリックするたびに発生する料金、「クリック回数」はユーザーが広告をクリックした回数です。人気のキーワードほどクリック単価は上がる仕組みになっています。

リスティング広告を運用するメリットは以下の通りです。

  • 即効性がある
  • 確実な効果が見込める
  • 広告文(タイトル)を決定できる

以下の記事では、

■ リスティング広告を運用するメリットの詳細
■ 中小製造業がリスティング広告を運用するときに損をしてしまうケース3選
■ リスティング広告が海外展開時に有効である理由

を解説しています。リスティング広告運用の基礎知識から損をしないための運用方法まで包括的に学びたい方は、ご一読いただければ幸いです。

またリスティング広告の費用対効果を高めるためには、「広告品質スコア」を高めることが必要です。

広告品質スコアとは、広告の内容が対策しているキーワードに適したものかを検索エンジンが点数付したものです。

なぜ広告品質スコアが重要かというと、リスティング広告の掲載順位は、「入札単価」×「品質スコア」で決定されるからです。

例えば、以下のようなケースであれば、総得点が多いB社の広告がより上位に表示されます。

  • A社:「入札単価:100円」×「品質スコア:3点」=300
  • B社:「入札単価:80円」×「品質スコア:4点」=320

注目すべきポイントは、B社の方が入札単価の金額が低いにもかかわらず、A社よりも上位に表示されている点です。

つまり、広告の品質を高めることで、より少ない予算で効率的に集客することにつながると言えます。

以下の記事では、

■ 広告品質を高めるために取るべき施策
■ アクセスしたユーザーを受注につなげるために確認するべき項目、必要な施策
■ アクセスしたユーザーをクロージングにつなげる確率を高める施策

を解説しています。リスティング広告を運用しているが思ったような効果が得られず、取るべき施策にお悩みのは、ご参考にしていただければ幸いです。

効果測定

Webサイトの効果測定は、継続的に受注につながる問い合わせを獲得するために必要な施策の一つです。

効果測定を行うにあたって重要なことは、効果測定を行う目的を明確にし、その目的の達成に必要な項目を優先的に調べることです。

例えば、Webサイトを運営する上で直面する課題は、段階によって以下の4つに分類されます。

  1. アクセスが増えない
  2. (アクセスはあるが)問い合わせが増えない
  3. (問い合わせはあるが)新規顧客の獲得につながらない
  4. (新規顧客は獲得しているが)売り上げ・利益が伸びない

そして、それぞれの段階でチェックするべき項目は下記の通りです。

  1. アクセス数
  2. 問い合わせ率(問い合わせ数÷アクセス数)
  3. 受注率(受注数÷問い合わせ数)
  4. 顧客単価×受注数

以下の記事では、

■ それぞれの段階でチェックするべき項目と取るべき具体的な対策

を解説しています。自社のWebサイトの効果測定の方法にお悩みの方は、ご参考にしていただければ幸いです。

新市場の開拓

自社のWebサイト運営する目的として、新市場の開拓を挙げる企業も多いと思います。

自社のWebサイトを利用して、自社技術の潜在的なニーズが存在する新市場を予測する方法は、大きく以下の3つです。

  • キーワード調査ツールを使用する
  • 問い合わせ状況から予測する
  • 市場、自社、競合から得た情報から予測する

以下の記事では、

■ キーワード調査ツールを使い新しい市場を開拓する方法(具体例あり)
■ 問い合わせ状況から新しい市場を開拓する方法(具体例あり)
■ 市場、自社、競合から得た情報から新しい市場を開拓する方法(具体例あり)

を詳しく解説しています。Webサイト利用して自社技術の新市場開拓を行うことに関心のある方は、ご一読いただければ幸いです。

まとめ

今回は、Webサイト公開フェーズと運営フェーズに分けて、Webマーケティングに関するノウハウを解説しました。

弊社テクノポートでは「技術をマーケティングする」という事業理念のもと、製造業を中心にWebサイトの企画から運営まで一貫して支援を行っております。

弊社のサービスに関心のある方は、下記よりサービスサイトをご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。御社のBtoB Webマーケティングを行う上で、少しでも参考になる部分があれば幸いです。

BtoB製造業・メーカー Webマーケティング完全ガイド

テクノポートの徳山です。

今回は、BtoB製造業・メーカーのためのWebマーケティングの企画から公開後の運営までの全てのノウハウを、以下2つのフェーズに分けて解説します。

  1. Webサイト制作フェーズ
  2. 公開後の運営フェーズ

BtoB製造業やメーカーのWebマーケティングに関するありとあらゆる情報が、この1本の記事を読めば包括的に理解できるつくりになっています。

専門用語の使用を最小限に抑え、Webマーケティングに関する知識が少ない初心者の方にも読みやすい内容になっているので、ぜひ一度目を通していただければ幸いです。

より詳細な内容が知りたい方には、適所に詳細情報を記載した記事へのリンクを設置しています。ぜひ、情報の補完にご使用ください。

制作フェーズ

Webサイトの制作フェーズは3つのステップ(①企画②戦略設計③コンテンツ制作)に分解できます。以下では、順にそれぞれのステップで行う施策を解説していきます。

①企画

3C分析

「3C分析」とは、自社の事業領域を分析するためのフレームワークです。

3C分析の「C」は、Customer(顧客)Competitor(競合)Company(自社)の頭文字を取ったもので、顧客・競合・自社の環境分析を行うために用いられる手法です。

BtoB製造業における3C分析を行う上で必要な情報は、以下に示す通りです。顧客・競合・自社の分析を行う順番に特に決まりはありません。

  1. 顧客の分析

  • 顧客が属する業界、顧客の職種
  • 顧客が抱える課題、求めている情報
  • 顧客が発注先に求める技術、発注先の選定基準
  • 顧客が検索に使用するキーワード

2. 競合の分析

  • 競合企業の調査(具体的な企業)
  • 競合企業の顧客
  • 競合企業と比較した際の自社の強み
  • 競合企業と比較した際の自社の弱み

3. 自社の分析

  • 自社の強み
  • 自社の強みを生かして獲得できる潜在顧客
  • 自社独自の経営資源

以下の記事では、

■ 3C分析の具体的な進め方(顧客、競合、自社の調べる順番別に解説)
■ 分析のポイント(論理的に整合性のある分析の進め方)

を解説しています。3C分析の具体的かつ効果的な進め方が知りたい方は、ぜひご一読ください。



また、3C分析にはヒアリングシート(確認事項をまとめたシート)を使って行う方法もあります。

下記のヒアリングシートは、弊社がお客様の3C分析を行う際に使用しているものです。※画像のヒアリングシートは自社分析から行うパターンのものです。

下記の記事では、ヒアリングシートを用いた3C分析の方法の具体的な手順を

■ 自社
■ 市場と競合
■ ターゲット自社

それぞれの視点から始めるパターンを紹介しています。記事内で紹介しているヒアリングシートを利用した3C分析を進め方に関心のある方は、いただければ幸いです。

MFTフレームワーク

「MFTフレームワーク」とは、自社技術が活用可能の市場を洗い出すためのフレームワークです。

MFTフレームワークの「MFT」はそれぞれ、Market(市場)Function(機能)Technology(技術)の頭文字を取ったもので、自社技術がターゲットとする市場を幅広く効率的に見つけ出すために使用されます。

MFTフレームワークの具体的な手順は下記の通りです。

  1. 自社の技術を一つ選択する
  2. その技術が持つ機能を洗い出す
  3. 洗い出した機能が活用される市場を洗い出す

以下の記事では、

■ MFTフレームワークの進め方
■ MFTフレームワークを使って得られた結果をWebコンテンツ化する方法

を具体例を交えて解説しています。MFTフレームワークの進め方、結果の活用方法が知りたい方はぜひお読みください。

MFTフレームワークを行う以前には、自社の技術を洗い出し他社技術との差別化できる点を明確にしておく必要があります。以下の記事では、

■ 自社技術を洗い出す方法
■ 他社技術との比較方法

を具体例を交えて解説しています。自社技術の整理から改めて行いたい方は、ぜひご一読ください。

予算の決定

Webサイト制作をする上で忘れてはならない事項が、制作にかかる予算です。

結論からまとめると、Webサイトの制作予算は「基本金額(数万〜数10万円)+オプション金額(数10万〜数100万円)」により決定されます。

オプションの内容として挙げられるのは以下のような項目です。

  • デザイン:オリジナルデザインの制作、複数のデザイン案の提示要望
  • 追加機能:凝ったアニメーションの追加、EC(電子商取引)機能の追加
  • 短納期制作:複数エンジニア、デザイナーの導入
  • 大幅な修正:初期の企画からかけ離れた修正依頼

以下の記事では、

■ 製造業のWebサイト制作にかかる費用の内訳
■ Webサイトの制作費が上がってしまう原因

をさらに詳しく解説しています。Webサイトの制作費用を詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。

②戦略設計

サイト構成図の作成

サイト構成図とは、下図に示すようなWebサイトの各ページ構成をまとめた図です。

図を見ると分かるように、各ページにはそれぞれ役割が決められています。それぞれの役割の意味は下記の通りです。

  • ランディングページ:ユーザーからのアクセスを獲得するページ
  • 訴求ページ:自社の強みを分かりやすくユーザーに訴求するページ
  • ランディング&訴求ページ:ランディングページと訴求ページの両方の役割を担うページ
  • クロージングページ:自社への問い合わせを呼び込むためのページ

以下の記事では、

■ 各ページの役割の詳細な説明
■ 各ページが役割を果たしているかを効果測定する方法
■ 各ページの効果測定結果を解釈する方法

を解説しています。サイト構成図を作成方法にお悩みの方は、ぜひご一読ください。

また以下の記事では、

■ サイト構成図を作る目的
■ サイト構成図の具体的な作り方(3つの手順で解説)
■ サイト構成図を作る際の3つの注意点

を解説しています。Webサイトのサイト構成図を作りたいが、方法が分からないという方は、ぜひご一読ください。

以下の記事では、

■ 他社と差別化を図るためのサイト構成図の戦略設計をする方法
■ 製造業Webサイトに掲載するコンテンツの具体的な選び方

を弊社の顧客である5社のコンテンツ事例を交えて解説しています。製造業でWebサイトに掲載するコンテンツにお悩みの方は、ぜひご一読ください。

また自社のメインサイトとは別に、ランディングページを作成し、メインサイトへの流入を強化する方法もあります。

この方法を以下の記事では、

■ 自社サイトとは別に作るランディングページの目的
■ 自社サイトとは別にランディングページを制作するメリット、注意点

の観点から詳しく解説しています。自社サイトとは別のページを作り、集客を強化することに関心のある方は参考にしていただければ幸いです。

デザインの決定

Webサイトのデザインは、BtoB製造業においても重要な役割を果たします。

BtoB製造業におけるWebサイトデザインは、大きく以下の2つのパターンに分類されます。

  • 技術を伝えるためのデザイン:技術力の高さを正確に伝えることに重きを置いたデザイン
  • 頼みやすさを伝えるためのデザイン:問い合わせに対するハードルを下げるために安心感に重きを置いたデザイン

いずれのパターンにおいても、目的は「Webサイトを使って問い合わせを増やす」ことであることに変わりはありません。

以下の記事では、

■ 製造業Webサイトにおけるデザインの重要性
■ ターゲットによってWebサイトデザインを選定する方法(具体例あり)
■ 製造業Webサイトにおいてデザインより優先すべきもの

を解説しています。製造業のWebサイトデザインについて学びたい方は、ぜひご一読ください。

さらに以下の記事では、

■ 製造業にとって最適なWebサイトデザインとは?(具体例あり)
■ Webサイトのトレンドの変化(Webサイト誕生初期〜今後)

を解説しています。Webサイトデザインのトレンドの変化について知りたい方は、ご参考にしていただければ幸いです。

Webサイトの配色

また、Webサイトをデザインする際にサイトの配色もサイト全体の印象を決定する上で、重要な意味を持ちます。

Webサイトで使用する配色は以下の3色に分類されます。

  • メインカラー:企業のロゴやコンテンツを制作する際に使用する色
  • ベースカラー:サイトの背景となる色
  • アクセントカラー:サイトにメリハリや立体感を出すために使用される色

以下の記事では、

■ メインカラー、ベースカラー、アクセントカラーの決定方法(具体例あり)
■ 配色を決める際のポイント

を解説しています。Webサイトの配色の決定方法にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

ブランディング戦略の立案

BtoB製造業・メーカーのWebサイトにおいても、自社ブランディングは顧客に製品・技術の価値を訴求する上で重要な役割を果たします。

一般に自社ブランドを構成する要素(価値)は、次の2つに分類されます。

  • 機能的価値:定量的に評価可能な価値(例:精度±0.01mm保証)
  • 情緒的価値:定性的に評価可能な価値(例:親身で人情味のある会社)

特にBtoB企業のブランディングにおいては、ほとんどの企業が機能的価値に重きを置いたブランディングを行っているかと思います。しかし最近では、多くの企業が他社との差別化を図る施策として、情緒的価値を重視したブランディング戦略に力を入れ始めています。

以下の記事では、

■ 情緒的価値をWebサイトに取り入れるメリット
■ 情緒的価値の見つけ方
■ 情緒的価値をWebサイトに取り入れる方法(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに情緒的価値を取り入れた他社との差別化に関心のある方は、ぜひご一読ください。

また以下の記事では、

■ 企業のブランド力を上げる最大のメリット
■ 企業のブランド力を支配する3要素とは?
■ 企業のブランド力を上げる方法とは?

を解説しています。企業のブランド力の構成要素を理解し、自社のブランディングに活かしたい方は、ぜひご覧ください。

用途開発戦略の立案

用途開発とは、言葉の通り自社が保有する技術の新しい用途を開発することを指します。つまり、自社技術の新しい活用法を見出し、その技術を多方面に展開することを意味します。

BtoB製造業・メーカーにおいて用途開発の需要は年々高まっています。その背景には、次のような理由が考えられます。

  • 主力技術の市場の成熟化または縮小
  • 新技術を開発するためのコスト不足

こうした課題に対して、用途開発を行うメリットには以下のようなものが挙げられます。

  • 既存の技術を高値で買ってくれる市場を開拓可能
  • 既存の技術を将来性が見込める市場へ展開可能
  • 新技術の開発コストを削減

そしてこの用途開発を実現する上で、Webマーケティングは最も有効な手段の一つであるといえます。

以下の記事では、

■ なぜWebマーケティングが自社技術の用途開発の有効なのか?
■ Webマーケティングを用いて自社の技術の用途開発を行う方法・具体的な手順

を解説しています。Webサイトを使った用途開発の方法に関心のある方は、ぜひご一読ください。

また用途開発戦略を立案する上で、自社の技術の新しい用途を「自社で見つける」か「他社に見つけてもらう」かで取るべき戦略は大きく変わります。

それは、自社で見つける場合は「技術を活かせる製品を見つけること」、一方で他社に見つけてもらう場合は「自社の技術の詳細を紹介すること」が必要になるからです。

以下の記事では、

■ そもそも他社が技術を必要とする理由は?
■ 自社技術の新しい用途を「自社で見つける」具体的な方法
■ 自社技術の新しい用途を「他社に見つけてもらう」具体的な方法
■ 用途開発を積極的に行っている企業例

を解説しています。用途開発を行いたいけれど、具体的に何から始めたらいいか分からない方は、ぜひご一読いただければ幸いです。

③コンテンツ制作

個別ページの作成

戦略設計段階で作成したサイトマップをもとに、個別ページの中身を作成します。

今回はBtoB製造業・メーカーのWebサイトに必要となるページを中心に、それぞれのページの作り方、作る際の注意点を解説します。

TOPページ

Webサイト全体の「表紙」であり「目次」と言われるページです。

主な役割は3つあります。

  1. 何をしている会社かひと目で伝える
  2. ユーザーが必要とするページへの誘導する
  3. ユーザーにとって新しい情報を提供する

また、TOPページの構成は下記に示す5つの要素に分解できます。

  • ヘッダー:Webサイトの共通部分(ロゴ、社名、電話番号、お問い合わせバナーなどを配置)
  • ナビゲーションメニュー:Webサイトの目次(各ページへのリンクを配置)
  • メインビジュアル:Webサイトの表紙(画像、動画、キャッチコピーを配置)
  • コンテンツ:TOPページのメイン部分(誘導したいページへの導線、新着ニュース、お知らせなどを配置)
  • フッター:Webサイトの共通部分(ナビゲーション、著作権表示、基本情報などを配置)

以下の記事では、

■ TOPページの3つの役割の詳細
■ TOPページに記載するべき具体的な情報
■ TOPページの構成の詳細

を解説しています。TOPページの役割、構成について詳細に知りたい方は、ぜひご一読ください。

また、以下の記事では、TOPページの中でも特に重要な役割を果たすメインビジュアルについて

■ メインビジュアルのダメな例
■ メインビジュアルに使用する画像に不可欠な3つの要素
■ お手本となるメインビジュアルの制作事例

を解説しています。メインビジュアルに使用する画像の選定にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

技術・製品紹介ページ

技術・製品ページの基本構成は、以下の4つの要素に分類できます。

  1. キャッチコピー:自社の技術をユーザーにひと目で説明
  2. 解決できる課題一覧:自社技術を使うことで解決できる課題を紹介
  3. 技術・製品の特徴:自社技術の特徴、他社技術と比較したときのメリットを紹介
  4. 技術・製品の詳細:具体的な技術・製品の紹介

上記の内容に加えて、検索上位表示を狙う施策(SEO対策)が必要になります。

以下の記事では、

■ 4つの要素の具体的な書き方、注意すべき点(具体例あり)
■ 技術・製品ページでのSEO(検索エンジン最適化)対策の方法

を解説しています。技術・製品紹介ページの作り方が分からない方、構成にお悩みの方はぜひご一読ください。

設備一覧ページ

設備一覧ページは、企業の技術力の高さを示す上で重要な役割を果たします。

設備一覧ページの役割、必要な情報は以下の通りです。

  • 役割:自社の生産能力、技術力の概要を伝える
  • 必要な情報:設備の基本情報(例:機械の種類、ワークサイズ、台数、公差)

以下の記事では、

■ 設備一覧ページの役割の記述方法(具体例あり)

を解説しています。設備一覧ページの書き方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

加工・製品事例ページ

加工・製品事例ページは、自社の技術力を分かりやすく伝えるためのページです。

また、ページ数が増える分だけ、ニッチなキーワードで検索された際に上位表示される可能性が高くなります。

このページを作る際に気をつけるべき点は以下の3つです。

  • 1ページ1製品+事例一覧ページを作る
  • 製品写真+製品の特徴を掲載する
  • 各ページのタイトルとディスクリプションに検索してもらいたいキーワードを記載する

以下の記事では、

■ 加工・製品事例ページの目的、効果、役割
■ 加工・製品事例ページの具体的な書き方

を解説しています。加工・製品事例ページの書き方にお悩みの方は参考にしていただければ幸いです。

顧客事例ページ

顧客事例ページとは、自社製品(サービス)を導入し、一定の成果を挙げた顧客のストーリーをまとめた記事コンテンツです。

このページは、見込み顧客に自社技術・製品の価値・信頼性を訴求するために、特にBtoBマーケティングにおいて重要な役割を果たします。

なぜならBtoC商材とは違い、BtoB企業はネット上でのクチコミ、レビュー情報が少ないため、見込み顧客にとって顧客事例は企業の価値を判断するために決定的な役割を担うためです。

顧客事例ページは下記の流れに沿ってします。

  1. 取引先企業の選定
  2. 取材交渉
  3. 取材(インタビュー+写真撮影)
  4. 記事の執筆
  5. 先方の確認を経て公開

また、作成した顧客事例コンテンツは主に下記の用途で利用できます。

  • Webサイトに掲載
  • メールマガジンで配布
  • 販促物に掲載(例:パンフレット、セールスシート)
  • セミナーで紹介

以下の記事では、

■ 取材先の選び方、選ぶ際に注意すること
■ 取材交渉の方法、取材を承諾してもらうためのテクニック
■ 取材時に準備するもの、取材中に気をつけること
取材した内容を文章化する方法、文章化する際の注意点
取材事例の利用用途それぞれのメリットと注意点

を解説しています。顧客事例コンテンツを制作し、自社のWebサイトの訴求力を強化する方法が知りたい方はぜひご一読ください。

会社紹介ページ

会社紹介ページを作成する目的は、会社の規模、企業方針、事業内容に関する情報をユーザーに提供し、会社の信用度を高めることです。

会社紹介ページに掲載する情報は、以下の3つに分類できます。

  1. 基本情報:会社名、代表者名、住所、連絡先、沿革、資本金、社員数、取引銀行
  2. 事業内容:専門分野、主要製品・技術、設備数、技術資格、主要取引先
  3. 企業方針:代表挨拶、企業理念

下記の記事では、

■ 会社紹介ページの4つの役割
■ 会社紹介ページに必要な項目とその理由

を解説しています。会社紹介ページに掲載するコンテンツにお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

また会社紹介ページの中でも、「代表挨拶」は最も重要な役割を果たす要素の一つです。

特に発注先を検討している経営者は、他の企業の代表挨拶を読んでいることが多く、弊社のお客様の中にも「代表の考え方が似ているから仕事を依頼する」というケースは少なくありません。

代表挨拶を作る目的は、Webサイトの訪問者に代表の考えを知ってもらい、親近感を抱いてもらうことです。

製造業のWebサイトにおいて、数値やデータでは表現できない「人柄」や「想い」を訴求する上で重要な役割を担っています。

以下の記事では、

■ 代表挨拶を作る目的
■ 代表挨拶の具体的な書き方
■ お手本にすべき代表挨拶(具体例あり)

を解説しています。代表挨拶に掲載する文章にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

採用ページ

採用ページは、特に採用コストが限られている中小企業の求人活動において重要な役割を果たします。

採用ページは、見込み顧客ではなく求職者に向けて作成するため、専用の別サイトを制作する企業も多いです。

採用ページには、以下のような情報を掲載することが一般的です。

  • 仕事内容
  • 給与
  • 休日
  • 福利厚生
  • 求める人物像
  • 教育方針
  • 働く社員の声

以下の記事では、

■ 自社にあった人材を採用するために載せるべき情報
■ 採用ページを強化するための施策

を解説しています。採用ページの作り方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

お問い合わせページ

お問い合わせページは、Webサイトの訪問者が自社に連絡してもらうために設置するページです。

お問い合わせフォームは、どの企業のWebサイトにおいても大きな違いはないと思われがちですが、改善次第で問い合わせ件数が2倍に増加するケースもあります。

お問い合わせページに必要となる項目は以下の通りです。

  • 名前
  • 会社名
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • お問い合わせ内容
  • ファイル添付欄

以下の記事では、

■ お問い合わせフォームの離脱率を低下させるための改善ポイント5つ

を解説しています。お問い合わせフォームの離脱率を低下させるための改善方法に関心のある方はぜひご一読ください。

技術ライティング

技術を分かりやすく伝える書き方

製造業のWebサイトに掲載する技術情報は、専門的な内容を多く含んでおり、基礎知識のない読者にとって理解が難しい内容になるケースが多いです。

しかし、技術情報の伝え方を工夫することにより、専門的な内容であっても読み手にその技術が解決できる課題、価値を理解してもらうことは可能です。

具体的には、以下のような工夫をすることで自社技術を分かりやすく伝えることができます。

  • 伝える相手を明確にする:ターゲットの知識レベルに合わせて専門用語の使用頻度を決める
  • 伝える情報を整理する:顧客の課題に合わせて伝えるべき情報を整理する
  • 技術を視覚化する:グラフ、図、表、画像、動画を使用し視覚的に分かりやすく表現する
  • 技術を使って得られる価値を提案する:自社技術によって顧客が得られる利益を明確にする
  • 技術の根拠や実績を説明する:特許、論文、品質管理能力、量産能力に関する情報を掲載する

以下の記事では、

■ 技術情報を分かりやすく伝えることが難しい理由
■ 技術を分かりやすく伝えるために工夫するポイント
■ 技術情報を分かりやすく伝えるためのテクニック

を解説しています。技術情報の書き方にお悩みの方は、ぜひご一読ください。

量産品・試作品受注を増やすための技術情報の書き方

技術情報を掲載する情報を選ぶ際には、Webサイトを訪問する人に具体的に起こしてほしいアクションを考慮する必要があります。

例えば、Webサイトの訪問者に量産品製造の受注をしてもらいたい場合と、試作品加工の依頼をしてもらいたい場合では、技術情報ページに掲載するべき情報は変わります。

そして、情報を選定する際には発注者が製造先を探す理由を可能な限り具体化する必要があります。

例えば、メーカーの担当者が新しく量産品製造先を探す場合、メーカーは下記のような課題を抱えていることが考えられます。

  • 高コスト:現在の発注先のコストが高騰
  • 生産能力の不足:既存の工場の生産能力を超えた生産量が必要
  • 製造ラインの停止:天災などの原因で既存の生産ラインが停止
  • 技術力不足:新規部品の製造に必要な技術力が不足
  • 品質不足:既存の工場が作る製品の品質が低い
  • 依存リスク:1つの供給先への依存によるリスク

すなわち、量産品製造の問い合わせを獲得したい場合、これらの課題を自社技術を用いて解決できる根拠となる情報を載せる必要があります。

具体的には以下のような情報です。

  • コスト(例:品質を維持しつつコストを下げる提案)
  • 製造技術(例:製品写真、寸法、寸法公差、幾何公差)
  • 生産能力(例:製品事例+月産対応可能個数、生産設備)
  • 品質管理能力(例:品質管理の取り組み、測定設備)
  • 生産拠点(例:拠点ごとの生産体制)
  • 実績(例:取引企業の実績)

以下の記事では、

■ 発注者が製造先を探す理由の詳細
■ 製造先に求める条件
■ 量産品製造の受注を増やすために、メーカーの担当者に伝えるべき情報

を解説しています。Webサイトを使って量産品製造の受注を増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

また以下の記事では、試作品加工の問い合わせを増やす方法として

■ 発注先が試作品加工先を求める理由
■ 試作品加工の問い合わせを増やすために掲載すべき技術情報とは

を解説しています。Webサイトを使って試作品加工の受注を増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

開発者からの引き合いを増やすため技術情報書き方

メーカーの開発者が新規の発注先を探す場合、大きく下記の2つの技術を新規の発注先に求めています。

  1. 自社の技術的課題をクリアできる技術(例:材料を軽量化する技術)
  2. 実験を補助する技術(例:試作品を作る際の精度の高い加工技術)

つまり、自社のWebサイトを通して開発者からの引き合いを増やすためには、上記の技術情報を分かりやすくWebサイトの訪問者に伝える必要があります。

例えば、1. 自社の技術的課題をクリアできる技術を探している開発者に対しては、下記のような情報が必要になります。

  • 他分野の技術者にも伝わりやすい情報(例:グラフ、動画、イラスト、数値)
  • 技術の応用可能性に関する情報
  • 他の技術と比較した際のメリット

また、2. 実験を補助する技術を探している開発者に対しては、下記のような情報が必要なります。

  • 技術の使われ方、使用目的
  • 技術を使用して製造したサンプル

以下の記事では、

■ 開発者が新規の発注先に求める技術情報の詳細
■ Webサイトで技術情報を分かりやすく掲載する方法
技術情報を分かりやすく掲載している企業例(具体例あり)

を解説しています。Webサイトを使ってメーカーの開発担当者からの引き合いを増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

また、同じ開発者と言っても、彼らが抱えている課題は開発フェーズによって変わります。

開発フェーズは、大きく以下の3段階に分けられます。

  • 新製品開発(1〜5年)
  • 既存製品の改善(半年〜2年)
  • 不具合対応(数ヶ月)

そして、異なるフェーズにいる開発者は、フェーズによって異なる技術的課題を抱えていることが考えられます。

以下の記事では、

■ 「新製品開発フェーズの開発担当者」にささる技術情報の書き方
■ 「既存製品の改善フェーズの開発担当者」にささる技術情報の書き方
■ 「不具合対応フェーズの開発担当者」にささる技術情報の書き方

を詳しく解説しています。メーカーの開発担当者の心理状況を応用して引き合いを増やす方法に関心がある方は、ご一読いただければ幸いです。

良質なコンテンツの書き方

Webサイトにおける良質なコンテンツとは、「読者にとって、有益な情報が分かりやすく説明されているコンテンツ」のことを指します。

そしてWebサイトに掲載する情報は、工夫次第で良質なコンテンツに変えることができます。具体的には、以下の3つの情報を提示することで読者に分かりやすいコンテンツに変えることができます。

  1. 比較:定量的な尺度を用いて比較、類似品、既存の自社の製品との比較
  2. 利益:技術を利用することで得られる具体的な利益
  3. 活用事例:自社技術の活用事例、自社技術の活用シミュレーション結果

以下の記事では、

■ ただの情報を読者にとって有益なコンテンツに変える書き方(具体例あり)

を詳しく解説しています。読者にとって有益なコンテンツを掲載しWebサイトの訴求力を高めたい方は、参考にしていただければ幸いです。

キャッチコピーの書き方

キャッチコピーは、BtoCで活用されるイメージが強いですが、BtoBにおいても見込み顧客に技術・製品の魅力を訴求する重要な役割を担います。

BtoB製造業・メーカーのWebサイトに掲載するキャッチコピーを決めるためには、以下の3つのポイントを押さえておく必要があります。

  1. ターゲットの明示:どのような課題を持つ顧客に見てもらいたいかを具体化
  2. 数字を用いた具体化:具体的にターゲットに対して押したい部分の数字を明記
  3. 恩恵(ベネフィット)の提示:顧客が利用することで得られるの恩恵を提示

以下の記事では、

■ BtoB製造業・メーカーにおけるキャッチコピーの作り方(具体例あり)
■ 目的別、訴求ポイント別のキャッチコピーの作り方(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載するキャッチコピーの作り方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

自社の強みの書き方

「自社の強み」コンテンツはBtoB製造業・メーカーのWebサイトにおいて、自社の競合優位性を訴求するために重要な役割を果たします。

自社の強みコンテンツを考える際には、「ストーリー」を作り込んでおくことをおすすめします。ストーリー作成時は、以下の順にコンテンツを掲載すると、読者に分かりやすい構成になります。

  1. 問題提起:依頼側の気持ちを想像し、その人が直面してそうな課題を提起
  2. 結果:問題提起に対して、自社が解決できる内容を端的に表現
  3. 実証:結果を出すことができる根拠となる具体的な数字情報の提示
  4. 実績:製品・加工実績の提示、取引先の提示

以下の記事では、

■ 自社の強みを作成する時にストーリーを作るべき理由
■ 自社の強みを作成する時のストーリーの作り方(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載する「自社の強み」コンテンツの書き方にお悩みの方は、参考にしていただければ幸いです。

画像素材の準備・作成

Webサイトに掲載する画像は、サイト全体の印象を左右するため非常に重要な役割を担います。

画像情報は、特に製造業のWebサイトにおいて、文章で説明することが難しい製品・技術の詳細を視覚的に訴える上でなくてはならない存在です。

プロのカメラマンに撮影依頼

弊社ではWebサイトに掲載する写真は、プロのカメラマンに撮影依頼をした方が良いと考えています。その理由は以下の通りです。

  • ピントの合わせ方:プロはピントを調節し、特定の対象物を目立たせる
  • 撮影の構図:プロは構図を工夫し、被写体のバランスをとり、特徴を際立たせる
  • 光の当て方:プロは光の当て方を工夫し、被写体の魅力を引き立たせる
  • 表情の引き出し方:プロは普段の日常を一瞬を切り取ったような写真を撮る

以下の記事では、

■ 製造業のWebサイトの掲載する写真をプロのカメラマンに依頼した方が良い理由
■ プロのカメラマンによる撮影の費用相場
■ プロのカメラマンに依頼するときに使うプラットフォーム

を解説しています。Webサイトに掲載する画像をプロに依頼するべきか検討中の方は、参考にしていただければ幸いです。

画像の著作権

自社のWebサイトに掲載する画像を考える上で、著作権の存在を忘れてはいけません。

特に製造業においては、自社で加工した製品であっても、最終製品を連想させる可能性のあるものはメーカーに著作権が帰属するため掲載ができないケースもあります。

掲載を考えている画像の著作権がはっきりしない場合は、取引先のメーカーに掲載の許可を依頼することがマナーです。

以下の記事では、

■ 画像の掲載時に取引先に確認するべきこと
■ 画像の掲載許可が降りなかった場合にとるべき対応
■ 著作権フリー画像の探し方(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載する画像の著作権についてお悩みの方は、ご一読いただければ幸いです。

グラフの使い方

グラフ・表は、製造業のWebサイトにおいて情報を視覚的かつ構造的に伝える上で重要な役割を果たします。

Webサイトに掲載するグラフを作成する際は、以下の手順に沿って作ることで自社技術・製品の魅力を正しく読者に伝えることができます。

  1. グラフを掲載する目的を決める:グラフを掲載する目的を明確にする
  2. グラフの種類を選択する:伝えたい情報が視覚的に分かりやすく伝わるグラフの種類を選択する
  3. 情報の伝え方を決める:強調したい部分、訴求したいポイントが際立つようにグラフの作り方を工夫する

以下の記事では、

■ グラフの掲載目的の決め方、伝える内容の選び方
■ グラフの種類の選択方法(具体例あり)
■ グラフの伝え方を工夫し、メッセージを分かりやすく訴求する方法(具体例あり)

を解説しています。Webサイトに掲載するグラフの作り方についてお悩みの方は、ご一読いただければ幸いです。

公開後の運営フェーズ

Webサイト公開後の運営フェーズでは、Webサイトの解析更新を主に行います。

Webサイトは作って終わりというイメージを持たれる方もいると思いますが、適切な運営がサイトの集客力を左右すると言っても過言ではありません。

以下では、Webサイトの運営フェーズにおいて、サイトの集客力、受注率を高めるために取るべき施策を解説しています。

④解析・更新

予算の決定

Webサイトの運営方針を決定する際に、毎月の運営にかけられる費用を決定する必要があります。

結論からまとめると、Webサイトの運営には以下の料金がかかります。

最低限かかる費用
  • ドメイン管理費:1,000円~3,000円/年
  • サーバー管理費:数1,00円~数1,000円/月

Webサイトの運営を外注する際には以下の料金がかかります。

外注時に発生する費用
  • 保守費:5,000円~10,000円/月
  • 更新費:5,000円~10,000円/月
  • コンサル費:10,000円~/月
  • 更新費不定期):10,000円~/月

以下の記事では、

■ Webサイトの運営にかかる費用一覧とその内訳
■ Webサイトの運営費用を安く抑えるための工夫

を解説しています。Webサイトの運営に必要な費用に関心のある方は、ご参考にしていただければ幸いです。

サイトの更新

Webサイトの更新作業は、継続的にお問い合わせを獲得するために最も重要な作業の一つです。

Webサイト全体の見直し

Webサイトの更新を行う際にチェックしていただきたい項目は下記の12項目です。

Webサイトの構成
  1. サイトの目的は明確になっているか?
  2. ターゲットは明確になっているか?
TOPページ
  1. キャッチ画像で自社の事業内容がわかるか?
  2. キャッチコピーがわかりやすく表示されているか?
  3. 自社の強みとなるページや、是非見て欲しいページへの導線がしっかりしているか?
コンテンツ
  1. 製品事例(加工事例)ページに詳細が記載されているか?
  2. 設備一覧ページは最新のものか?
  3. 強みとなるページや得意技術のページはわかりやすく書かれているか?
SEO(検索エンジン最適化)
  1. SEOを意識したページの内容やMETAタグ(Webページの情報を検索エンジンやブラウザに伝えるタグ)が用意されているか?
  2. アクセス解析のツールは埋め込まれているか?
その他
  1. 誤字、脱字はないか?
  2. 問い合わせフォームは稼働しているか?

以下の記事では、

■ Webサイト更新のチェック項目の内容とチェックすべき理由
■ それぞれのチェック項目の具体的な改善方法

を解説しています。Webサイトの更新方法が分からない方は、ご参考にしていただければ幸いです。

お問い合わせフォームの改善

特に、Webサイトは制作し一定のアクセス数はあるものの、お問い合わせが増えないという課題を抱えている企業は多くあります。

この課題を解決する一つの手段として、Webサイトの見せ方を変え、ユーザーにとってお問い合わせのハードルを下げる工夫をすることが有効である場合があります。

具体的には、下記のような更新作業を行うことで、ユーザーの問い合わせに対するハードルを下げることができます。

  • お問い合わせバナーを目立つ箇所に配置
  • 電話番号を大きく表示
  • お問い合わせフォームの入力項目の削減
  • 無料サンプル、無料ダウンロード資料を設置

以下の記事では、

■ ユーザーにとってお問い合わせがしにくいWebサイトの特徴
■ 自社のWebサイトの改善ポイントの見つけ方
■ Webサイトのお問い合わせに対するハードルを下げる具体的な方法

を解説しています。Webサイトのお問い合わせ数に伸び悩んでいる方は、ご参考にしていただければ幸いです。

コンテンツマーケティングの実施

コンテンツマーケティング」とは、ユーザーにとって価値あるコンテンツ(情報)を発信することで、集客、問い合わせの獲得、ユーザーのファン化を目的としたマーケティング施策です。

BtoB製造業・メーカーにおけるコンテンツマーケティングの概要を下記にまとめます。

目的
  • 製品の販路拡大
  • 用途開発
メリット
  • コンテンツが財産として残り、効果が継続する
  • 潜在的なニーズを持つ顧客の獲得につながる
  • ブランディング確立につながる
デメリット
  • 効果が出るまで時間がかかる
  • 労力が必要になる
  • 質の低い情報提供によりブランドイメージが傷つく可能性がある
得られる利益
  • 今までは情報が届かなかったユーザ層へリーチできる
  • 困った時に真っ先に頭に浮かぶポジションを確立できる
  • 競合との比較検討時に優位に選定される存在なれる

以下の記事では、

■ コンテンツマーケティングが注目されている理由
■ コンテンツマーケティングのメリット・デメリットの詳細
目的別コンテンツマーケティングの運用方法
コンテンツマーケティングを成功させるための2つのポイント
コンテンツマーケティングの成功事例(具体例あり)
自社でコンテンツマーケティングを運用する際に意識するべき3つのポイント

を解説しています。コンテンツマーケティングの基礎から具体的な運用方法まで包括的に学びたい方は、参考にしていただければ幸いです。

技術情報を取り扱うコンテンツマーケティングの進め方

また以下の記事では、

■ 技術系コンテンツマーケティングの記事のコンテンツ制作までの流れ
■ 自社でコンテンツマーケティングを運用する際の注意点、社内体制の整え方
■ 技術マーケティングの成功企業事例(具体例あり)

を解説しています。技術情報に関するコンテンツマーケティングの始め方から運用する際の注意点を学びたい方は、参考にしていただければ幸いです。

記事の更新、お問い合わせを獲得する方法

また、コンテンツを制作する際には、SEO(検索エンジン最適化)の観点から現在のコンテンツの分析を行うことがアクセスを集めるために必要です。

また、現在アクセスを集めている記事には、自社サービスへの導線を設置することがお問い合わせを獲得するために必要です。

以下の記事では、

■ 記事の評価・解析方法
■ アクセスの多い記事から顧客を自社サービスサイトへの誘導する方法

を解説しています。コンテンツマーケティングの解析方法、効率的にお問い合わせを獲得する方法に関心のある方は、ご一読いただければ幸いです。

リスティング広告の運用

リスティング広告」とは、検索結果画面の上部に表示される広告のことです。(下記のイメージの赤枠部分を参照)

リスティング広告を出稿するためには、検索エンジンを運営する企業に広告料金を支払う必要があります。

広告料金は以下の公式によって決定されます。

「広告料金」=「クリック単価」×「クリック回数」

「クリック単価」とは、ユーザーが広告を1クリックするたびに発生する料金、「クリック回数」はユーザーが広告をクリックした回数です。人気のキーワードほどクリック単価は上がる仕組みになっています。

リスティング広告を運用するメリットは以下の通りです。

  • 即効性がある
  • 確実な効果が見込める
  • 広告文(タイトル)を決定できる

以下の記事では、

■ リスティング広告を運用するメリットの詳細
■ 中小製造業がリスティング広告を運用するときに損をしてしまうケース3選
■ リスティング広告が海外展開時に有効である理由

を解説しています。リスティング広告運用の基礎知識から損をしないための運用方法まで包括的に学びたい方は、ご一読いただければ幸いです。

またリスティング広告の費用対効果を高めるためには、「広告品質スコア」を高めることが必要です。

広告品質スコアとは、広告の内容が対策しているキーワードに適したものかを検索エンジンが点数付したものです。

なぜ広告品質スコアが重要かというと、リスティング広告の掲載順位は、「入札単価」×「品質スコア」で決定されるからです。

例えば、以下のようなケースであれば、総得点が多いB社の広告がより上位に表示されます。

  • A社:「入札単価:100円」×「品質スコア:3点」=300
  • B社:「入札単価:80円」×「品質スコア:4点」=320

注目すべきポイントは、B社の方が入札単価の金額が低いにもかかわらず、A社よりも上位に表示されている点です。

つまり、広告の品質を高めることで、より少ない予算で効率的に集客することにつながると言えます。

以下の記事では、

■ 広告品質を高めるために取るべき施策
■ アクセスしたユーザーを受注につなげるために確認するべき項目、必要な施策
■ アクセスしたユーザーをクロージングにつなげる確率を高める施策

を解説しています。リスティング広告を運用しているが思ったような効果が得られず、取るべき施策にお悩みのは、ご参考にしていただければ幸いです。

効果測定

Webサイトの効果測定は、継続的に受注につながる問い合わせを獲得するために必要な施策の一つです。

効果測定を行うにあたって重要なことは、効果測定を行う目的を明確にし、その目的の達成に必要な項目を優先的に調べることです。

例えば、Webサイトを運営する上で直面する課題は、段階によって以下の4つに分類されます。

  1. アクセスが増えない
  2. (アクセスはあるが)問い合わせが増えない
  3. (問い合わせはあるが)新規顧客の獲得につながらない
  4. (新規顧客は獲得しているが)売り上げ・利益が伸びない

そして、それぞれの段階でチェックするべき項目は下記の通りです。

  1. アクセス数
  2. 問い合わせ率(問い合わせ数÷アクセス数)
  3. 受注率(受注数÷問い合わせ数)
  4. 顧客単価×受注数

以下の記事では、

■ それぞれの段階でチェックするべき項目と取るべき具体的な対策

を解説しています。自社のWebサイトの効果測定の方法にお悩みの方は、ご参考にしていただければ幸いです。

新市場の開拓

自社のWebサイト運営する目的として、新市場の開拓を挙げる企業も多いと思います。

自社のWebサイトを利用して、自社技術の潜在的なニーズが存在する新市場を予測する方法は、大きく以下の3つです。

  • キーワード調査ツールを使用する
  • 問い合わせ状況から予測する
  • 市場、自社、競合から得た情報から予測する

以下の記事では、

■ キーワード調査ツールを使い新しい市場を開拓する方法(具体例あり)
■ 問い合わせ状況から新しい市場を開拓する方法(具体例あり)
■ 市場、自社、競合から得た情報から新しい市場を開拓する方法(具体例あり)

を詳しく解説しています。Webサイト利用して自社技術の新市場開拓を行うことに関心のある方は、ご一読いただければ幸いです。

まとめ

今回は、Webサイト公開フェーズと運営フェーズに分けて、Webマーケティングに関するノウハウを解説しました。

弊社テクノポートでは「技術をマーケティングする」という事業理念のもと、製造業を中心にWebサイトの企画から運営まで一貫して支援を行っております。

弊社のサービスに関心のある方は、下記よりサービスサイトをご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。御社のBtoB Webマーケティングを行う上で、少しでも参考になる部分があれば幸いです。

Search Consoleを使ったキーワード調査の方法

こんにちは、テクノポートの永井です。

Webサイトを運営するときに最も知りたい情報は「閲覧者が検索したキーワード」ではないでしょうか。

検索されたキーワードがわかれば、SEO対策やコンテンツの具体的な改善に役立ちます。また、想定していなかったキーワードが発見できれば、新しい市場を見つけることもできるでしょう。

今回紹介するSearch Consoleを使えば、Webサイトへの流入キーワードだけではなく、検索結果として表示されたキーワードも知ることができ、Web解析の幅が広がります。

Search Consoleとは?

Search Console(サーチコンソール)は、Googleが提供しているWebサイト管理ツールの一つです。Googleのアカウントがあれば無料で利用でき、サイトの状態や検索キーワードの調査が可能です。

設定方法や使い方などは弊社渡部の記事をご確認いただき、今回はWebサイトへの検索キーワードの活用方法をご紹介します。
Googleサーチコンソールって何?何に使うの?

検索キーワードの調査方法

管理画面の検索パフォーマンスをクリックすると、設定期間に応じた検索キーワードを確認できます。

内容は

  • 検索キーワード:検索されたキーワード
  • クリック数:実際にクリックされた回数
  • 表示回数:検索結果に表示された回数
  • CTR:クリック率(クリック回数/表示回数)
  • 掲載順位:該当キーワードの検索順位

です。流入したキーワード以外にも、検索結果として表示されたキーワードを知れることが大きなメリットです。

見つけた検索キーワードの2つの活用方法

Search Consoleで得られた検索キーワードには、2つの活用方法があります。

1.想定キーワードのSEO対策の効果測定
2.想定外キーワードから有益な情報を発見

この2つを意識することで、Webサイトのレベルはぐんと上がります。それでは細かく見ていきましょう。

1、想定キーワードのSEO対策の効果測定

Webサイトを制作するときには、ターゲットが検索するキーワードを想定し、そのキーワードに対するSEO対策を行っていると思います。Search Consoleでは、想定したキーワードでSEO対策の効果が出ているのかを「順位」という具体的な数値で見ることができます。

順位がわかることで

  • 順位が高い場合(10位以内)は、少量の改善
  • 順位が低い場合(10位以下)は、根本的なコンテンツの見直し

など、改善に根拠を持たせることができます。コンテンツを見直すときは、想定キーワードで検索したときに上位表示されるサイトを参考にしましょう。上位5サイトの傾向に合わせて、Webサイトを修正すると上位に上がりやすくなります。

2、想定外キーワードから有益な情報を発見

Search Consoleでは、Webサイトへの流入キーワードだけではなく、検索結果として表示されたキーワードも知ることができます。その中には当初想定していなかったキーワードも含まれていることがあります。それをうまく活用することで、技術の新しい見せ方や新市場の開拓が可能になります。

例として、プラスチックの試作加工を得意とし、磨き加工もできる企業を紹介します。

Search Consoleでキーワードを調査した結果、「実験用アクリル」「アクリル 透明 開発用」などのキーワードが多数ありました。これらは当初想定していなかったキーワードですが、表示回数があまりに多かったために「このキーワードが検索された理由」を検討することになりました。検討の結果、「実験のときに装置の内部を観察したい」というニーズの可能性が出てきました。そこで「可視化」のキーワード対策を行うために、専用ページを追加で作成。結果、研究開発関係からの問い合わせが増加しました。

このように、想定外のキーワードから新しい市場を見つけることもできるのです。

まとめ

Search Consoleを使えば、Webサイトへの流入キーワードだけではなく、検索結果として表示されたキーワードも知ることができます。キーワードを知ることで、SEO対策の有効性の確認や新しい市場の開拓も可能になります。Search Consoleは無料で使えますので、ぜひ試してみてください。

他にもBtoB製造業のWebサイト運営(アクセス分析と改善)手法をまとめた記事がございますので、こちらも参考にしてください。

Webサイトを活用し新市場を発見する方法

テクノポートの井上です。ここ最近、Webサイトをマーケティングの武器として活用する企業も増えてきました。Webサイトも制作だけでなく、公開後の運営にも力を入れつつあります。Webサイトの運営の一つの目的として、新しい市場の開拓がテーマになることも少なくないでしょう。

今回はWebサイトを運営する中で、新市場をどのように開拓すればよいか、その考え方について解説します。
Webマーケティング 新市場

キーワードから予測する

Search Consoleの検索クエリを確認する方法です。Search Consoleは、自社へ問い合わせが入る前の需要が見られる有用なツールです。Search Consoleの検索クエリを確認すると、下記のような2つの発見が期待できます。

1. 異分野ターゲットの使用キーワードを発見

狙っていたキーワードと同じ意味でも、業界や分野によって呼ばれ方が異なる場合があります。関連性が高いけれど呼び方が異なるキーワードを、Googleがうまく解釈して検索表示してくれることがあります。このようなキーワードを発見できれば、隣接する市場の開拓につながるでしょう。

2. 想定外のキーワードによるアクセスを発見

これまで想定したことがなかったキーワードによるアクセスを発見することで、未知の分野への市場開拓の可能性が出てきます。特に利用用途の幅広い技術などでは、想定外のキーワードから市場が広がるケースが多々あります。

こうした発見を通じて新しい市場を見出すことで、さらなるアクセスアップの可能性が出てきます。実際の事例を見てみましょう。

事例①:発泡スチロール加工技術の工業分野への応用

発泡スチロールの第一フォーム

引用:第一フォーム株式会社

発泡スチロール加工技術をPRするためのWebサイトを立ち上げた第一フォーム株式会社(神奈川県)は、イベントで使用する企業の文字やロゴオブジェといった、発泡スチロールの加工性と軽さを活かした分野へのPRを中心に行っていました。そんな中、たまたま問い合わせのあった工業系のお客様からのオーダーを受注したことをきっかけに、Search Consoleのデータを見返します。すると、わずかながら工業系のユーザが探しているであろうキーワードを発見できました。

発泡スチロールの工業用途を調べてみると、治具での活用や、EMC測定現場において干渉しない材料として利用されるなど、さまざまな用途が見つかりました。そこで、工業系のユーザからアクセスを獲得するためのページを作成し、アクセスアップを図りました。

事例②:時代によって成長する市場を開拓

吸音パネルのアコースティックアドバンス

引用:アコースティックアドバンス

吸音材を扱っている株式会社アコースティック・アドバンス(埼玉県)は、オフィスや教育現場、飲食店を中心に吸音対策をソリューションとして提供していました。もともと需要の多かったオフィス分野ですが、Search Consoleを念入りに調べてみると、会議室での反響音対策に対する需要が強まっている傾向がみられました。追究してみると、TV会議システムの普及により、会議室内での反響音を気にする会社が増えていることがわかりました。そこで、会議室内でのTV会議システムの音声がクリアになることを訴求し、アクセスアップにつなげることに成功しました。

問い合わせや受注状況から予測する

問い合わせ状況から市場を予測することはとても重要です。お客様がどのようなことに興味を持って問い合わせをしたのか、どのような業界に仕事の需要があるのかがわかるからです。また、受注状況も同様に重要です。問い合わせを多くいただく中で、どのような問い合わせが決まりやすいのかを推測できます。さらに、仕事の決まりやすさから自社の市場との相性を探ったり、自社の強みを見出したりできるようになります。

事例③:ターゲットを絞り込み得意領域を確立

精密板金の共栄精機

引用:株式会社共栄精機

精密板金を得意とする株式会社共栄精機(東京都)は、立地を活かし、小回りのきく便利な加工業者としてPRしていました。以前からWebの反響はありましたが、さらなる問い合わせを呼び込むことを考えた際にヒントとなったのが、受注状況です。

決まりやすい仕事は何かを突き詰めると、「すぐ欲しい人」でした。どこからも断られてしまうような短納期品にも対応することで、受注率は非常に高いものとなりました。また、短納期に応えられるスピードと対応力が同社にあったことがわかりました。普段から当たり前のように対応していたため気づかなかったのですが、受注率を意識したヒアリングから、その強みに気づくことができたのです。

そこで既存の強みに「短納期への訴求」を加えてサイトリニューアルを行ったところ、さらなる問い合わせを呼び込むことに成功しました。やっている内容は変わらずとも、セグメントを行い、必要とするターゲットを絞ってPRすることも、新市場開拓だといえます。

市場、自社、競合から得た情報から予測する

景気がいい業界、自社の仕事状況的に増えている業界、同業の仕事状況などから予測します。ただし、この情報だけだと漠然とした予測になってしまうため、Webを活用して具体的に調査します。調査の際にはキーワードプランナーを利用し、その業界や業種に使われそうな製品・材質等を調べ、自社の対応可能な領域に照準を絞ってページ制作を行います。

事例④:市場で得た情報を市場開拓に着実につなげる

樹脂試作加工の荒川技研

引用:荒川技研株式会社

樹脂試作を得意とする荒川技研株式会社(栃木県)は、常に新しい市場を模索しています。半導体市場が活況と耳にしたときには、半導体で利用される材質や製品を調べ、自社で対応可能なものを模索しました。その結果、テフロン材の需要が高いことがわかり、専用の訴求ページを作成することで問い合わせを呼び込むことに成功しました。

他にも、材料メーカーに問い合わせ、よく出ている材料、伸びている材料をヒアリングすることで需要を予測。伸びそうな材質のページ化を行い、問い合わせを呼び込むことにも成功しています。このように普段入る情報も、Webをうまく活用することでマーケティングが可能になります。

問い合わせにつながる前の需要を調べたり、普段耳にする情報を調査できたりと、Webを活用することでより具体性と根拠を持った市場調査とPRが可能になります。ぜひ、参考にしていただけたら幸いです。

2020年10月にGA4にアップデートされたgoogleアナリティクスの設定方法

こんにちは、テクノポートの渡部です。少し前のことになりますが2020年10月にGoogleアナリティクスが大幅にアップデートされ、試用版が続けられていたGA4が正式にリリースとなりました。管理→プロパティ→GA4 へのアップグレードと自分からアップデートしないといけないため、手間がかかりますので、現状のまま使っている人も多いかと思いますが、今回は、今後移行が進んでいくと思われるGA4についてと設定の仕方について解説します。

GA4のアップデートの内容

GA4アップデートにおける機能の変更点は大きく分けて3点。AIによる機械学習の機能やプライバシー問題に対応するなど、より現代のマーケティングに特化した機能が特徴です。

アプリとWebのクロスプラットフォーム分析

昨今、自社の情報を発信するプラットフォームとして、Webサイトだけでなく専用のアプリを開発するケースが多くなってきました。GA4ではアプリとWebにおけるユーザー行動データを統合し、デバイスやチャネルをまたいで複雑化するカスタマージャーニーを一元的に分析できます。

機械学習による成果改善のための予測とアクション

膨大なアクセスデータを元にAIが機械学習し、アクセスに大きな変動があった場合には、より効果的な広告を出稿できるような提案がGoogleからお知らせとして届くようになりました。

プライバシーファースト

プライバシー規制の強化で、必要となるユーザーデータの保護に対応しています。「Google シグナル」の活用により、ユーザーのインサイトを把握するための信頼性の高い環境が実現しました。

実際に変更してアクセスデータを見ると、管理画面が以前のバージョンと異なるものになっています。これまでのアクセス解析の見方に慣れていた人には、必要な情報を探すのにはかなり戸惑うかもしれません。

追加の仕方、戻し方

すでにGoogleアナリティクスを導入している方は、アップデートを実行することでGA4を使用できます。以前使用していたプロパティを選択することで、従来のアナリティクスに戻すことが可能です。

追加の仕方

まずはプロパティ画面からGA4へアップデートを選択します。

  • タグマネージャーを利用の場合は、Googleタグマネージャーのタグ追加から、タグタイプ「Googleアナリティクス:GA4設定」を選択し、「測定ID」にGA4のIDを追加すると計測が開始されます。
  • グローバルサイトタグの場合は、タグをコピーしてヘッダーの中に埋め込みます。

戻し方

プロパティの選択画面から、元のアナリティクスのプロパティを選択すれば、以前使用していたデータを閲覧できます。GA4追加後、すべてが切り替わったように見えますが、現状のアナリティクスに加えて新たにGA4のプロパティを追加しただけなので、戻すのも比較的容易です。

新規追加の方法

これから新たにGoogleアナリティクスを導入する場合には注意が必要です。新規に追加する場合、自動的にGA4が選択されるようになっています。そのまま設定を進めてしまうと従来のアナリティクスが設定されず、GA4のみが設定されてしまいます。最初は従来のGoogleアナリティクスを使用するのがおすすめです。下記の手順から設定してみてください。

1、プロパティ名、国、通貨を選び、「詳細オプションを非表示」をクリックして詳細オプションを表示させます。

2、「ユニバーサルアナリティクスプロパティの作成」の右側のバーをONにし、ウェブサイトのURLを入力します。GA4のプロパティも作成する場合は、両方作成するにチェックを入れましょう。

GA4に変えるべきか?

新しくなったGA4は「Webとアプリとの双方向のアクセス」や、「Google広告との連携による効率アップ」が主なアップデートの目的です。主にBtoBで、Webサイト運営だけで、広告運用も考えていないという方は従来のアナリティクスで問題ないかもしれません。

ただ、今後はGA4が主流になる可能性があるので、備えあれば憂いなしです。アクセスに関しては、設定後にデータがたまるようになっています。従来のアナリティクスを使用しながら、データの取得を徐々に始めていくのがおすすめです。GA4に関しては運用が始まったばかりなので、有用なデータの使い方がわかりましたらまたお知らせします。