駒澤大新入部員はSB野村やFW田海、CB鷹啄、GK王らスケール感大の選手たち

日本高校選抜候補FW田海寧生(丸岡高)は駒澤大へ進学する
 関東大学サッカーリーグ1部の名門、駒澤大が、20年の入部予定選手を発表した(協力=関東大学サッカー連盟、駒澤大)。

 ダイナミックな攻守や高さなど特長のある選手が、名を連ねている印象だ。DF野村天真(セレッソ大阪U-18)は、C大阪U-23の一員としてJ3で17試合に先発出場。攻守に力のあるSBだ。また、Jアカデミーからは191cmの大型GK王新宇(ガンバ大阪ユース)、豪快なヘッドなどを武器とするCB小針宏太郎(鹿島アントラーズユース)、俊足サイドアタッカーのMF上野正騎(ロアッソ熊本U-18)、大型ストライカーのFW本吉利安(ジェフユナイテッド千葉U-18)も駒大へ進学する。

 高体連からもタレントたちが加入する。福井の名門・丸岡高で下級生時からエース格のFW田海寧生は日本高校選抜候補にも選出されているストライカー。プリンスリーグ北信越では得点ランキング2位の13得点を記録している。

 名門・市立船橋高(千葉)の183cmCB鷹啄トラビスは相手FWを圧倒するようなエアバトルの強さが特長。186cmのCB松本ケンチザンガ(浦和東高)は全国的には無名だが、こちらも圧倒的な高さに注目のDFだ。

 また、DF篤快青は18年度の選手権で瀬戸内高(広島)の4強入りに貢献し、大会優秀選手にも選出されている実力派の左SB。他にも、2年時に選手権を経験している長身ストライカー、FW佐藤智隆(浦和南高)や、今冬の選手権に出場したFW近藤稜真(岡山学芸館高)、神奈川の強豪・湘南工科大附高のセンス高いMF小島心都も駒大に加わる。

以下、駒澤大の入部予定選手
▼GK
王新宇(ガンバ大阪ユース)
▼DF
松本ケンチザンガ(浦和東高)
鷹啄トラビス(市立船橋高)
小針宏太郎(鹿島アントラーズユース)
野村天真(セレッソ大阪U-18)
篤快青(瀬戸内高)
▼MF
小島心都(湘南工科大附高)
上野正騎(ロアッソ熊本U-18)
▼FW
本吉利安(ジェフユナイテッド千葉U-18)
田海寧生(丸岡高)
近藤稜真(岡山学芸館高)
佐藤智隆(浦和南高)

※関東大学サッカー連盟の協力により、同オフィシャルサイト(http://www.jufa-kanto.jp/)で発表されたリストを随時掲載致します。なお、大学によっては一般入学等によって新入部員が増える可能性があります。また諸事情により、公表されない大学もあります。

青山学院大新入部員、インハイ得点王の尚志FW山内や名古屋U-18DF新玉らプレミア勢の主軸選手の名

インターハイ得点王のFW山内大空(尚志高)は青山学院大へ進学する
 関東大学サッカーリーグ1部復帰を狙う青山学院大が、20年の入部予定選手を発表した(協力=関東大学サッカー連盟、青山学院大)。

 少人数だが、実力、実績のある選手たちが加入する。尚志高(福島)FW山内大空主将は昨夏のインターハイ得点王。献身性と勝負強さが光るストライカーだ。また、FW中川歩夢は18年度の選手権で3得点を記録し、初出場校・瀬戸内高(広島)の4強入りに貢献している。

 日本クラブユース選手権とJユースカップ、プレミアリーグWESTを制した名古屋グランパスU-18(愛知)のDF新玉瑛琉は左右のSBや中盤でもプレーした万能型プレーヤー。FW棚田颯(サンフレッチェ広島ユース)は昨年のプレミアリーグWESTで9得点を叩き出している俊足アタッカーだ。

 また、DF西島隆斗(清水エスパルスユース)は小柄だが、CBでの的確な守りが印象的な“守備職人”。早生まれ選手として出場した18年国体で日本一を経験したDF田中颯太(大宮アルディージャU18)は、本職のSBに加え、CBでも力を発揮する。そして、DF日隈雄作は左右のSBで対人の強さなど発揮し、昨年は横浜F・マリノスユース(神奈川)のプレミアリーグ昇格に貢献した選手だ。

以下、青山学院大の入部予定選手
▼DF
新玉瑛琉(名古屋グランパスU-18)
田中颯太(大宮アルディージャU18)
西島隆斗(清水エスパルスユース)
日隈雄作(横浜F・マリノスユース)
▼FW
棚田颯(サンフレッチェ広島ユース)
中川歩夢(瀬戸内高)
山内大空(尚志高)

※関東大学サッカー連盟の協力により、同オフィシャルサイト(http://www.jufa-kanto.jp/)で発表されたリストを随時掲載致します。なお、大学によっては一般入学等によって新入部員が増える可能性があります。また諸事情により、公表されない大学もあります。

元プロ選手の早稲田大監督対談 小宮山悟×外池大亮「指導者の役割」

元プロ選手の早稲田大監督対談 小宮山悟×外池大亮「指導者の役割」
 ロッテやメジャーリーグなどプロ野球界で20年活躍した小宮山悟氏が昨年、2015年以来優勝から遠ざかる早大野球部の監督に就任した。しかし、東京六大学リーグ戦で春、秋ともに3位。プロの一線で長く活躍した小宮山監督がどう再建するか注目が集まるが、指導の現場は簡単ではない。元プロサッカー選手で、一昨年は就任1年目でサッカー部をリーグ優勝に導いた外池大亮監督との対談を通して、指導理念や話題になった佐々木朗希の起用法、J1湘南のパワハラ問題についての意見を聞いた。

昨年12月30日、今年1月3日にFRIDAYデジタルに掲載された記事を再編集したものです。

――小宮山さんは監督1年目は悔しいシーズンになりました。

小宮山「選手にはやりたいようにやらせました。高校野球でもプロと同じような試合の進め方をしている学校もあるので、学生はもう少し野球を知っていると思っていましたが、知っていると言えるのは数名ぐらいかな」

外池「サッカーはJリーグの下部組織が育成年代の中心にいます。ユース出身者が半分近くいるので、こちらが考えている以上に、サッカーとは何かというこだわりを持っている。逆に(サッカーをJクラブ目線で教わり尽くしていない)一般の高校から来たメンバーと融合させることによって泥臭さみたいな部分も浸透させたいんです」

小宮山「なるほどね。大学のレベルを想定して指導をしても、どうしてもプロの水準で比べてしまう。なので、そのギャップをどう埋めるかという葛藤がありましたね。選手を捕まえて手取り足取り教えたら、簡単に身についたのかもしれないけど、それでは個性を殺しかねないので、あえてアドバイスはしなかった。だけど、今年は基本的にはひっくり返そうと思っています」

――ひっくり返すとはどういう意味ですか?

小宮山「教えるべきところは、ひとつひとつ教えるということです。評論家時代、アメリカの(メジャーの)試合を毎日見させてもらっていたので、いろんなシーンに対する判断力があると思っています。大学の試合でも2手3手先を見て采配していたつもりですが、学生が消化しきれていなかった可能性もあるので、場面ごとに的確なプレーができるように指導したい」

外池「そこは難しいですね」

――指導者の選手への接し方が問題提起されることが多くなりました。昨年は早稲田大OBでもある湘南のチョウ・キジェ前監督のパワハラが大きな問題になりました。

外池「チョウさんのことは知っていますし、理解しているつもりですが、この問題はサッカー界が注目される存在になったからこそ、サッカー界の中だけでとどめておけなくなってしまったということだと思います。社会が多様化していて、大学生がサッカーを続ける理由も様々です。だから、僕は学生への接し方に関して、あらゆる基準があることを考慮して、常にニュートラルでいることを一番気をつけている。僕らが学生時代は理不尽が普通で、理不尽を超えた先に社会で生きていく術があると言われていましたが……」

小宮山「報道でしか内容は把握できていませんが、こういうご時世なのでパワハラと認定される行為はいけないことです。でもチョウ監督のすべてを否定する、という気持ちではない。チョウ監督が厳しい指導者として有名なことは、野球界にいる僕ですら知っていました。実際、批判する声がある一方で、『愛情しか感じなかった』とフォローしている選手もいますから。ただ、厳しくただすときに必要以上の圧力をかけてはいけない。たとえば僕は学生の時から下級生に対して手をあげたことは一度もない。だけど緩慢なプレーをした選手がいたとしたら、一時的に野球を取り上げてしまう考えを持っています」

外池「僕は今、スカパーに勤務する会社員でもあるので企業側の意見を言わせてもらうと、理不尽を耐え凌ぐみたいな、体力があって言われたことは何でもする古い体育会系はもう求められていない。自発的に行動できたり、グループの中でリーダーシップが取れたり、協調性があることが評価される。僕が監督に指名されたのは、プロと社会人の両方を経験し、中立的な目を持っているからだと思っています」

――野球界でも、昨年は佐々木朗希投手(大船渡→ロッテ)が県大会決勝で投げなかったことが話題となった。

小宮山「もちろん、現場で近くにいた人間が判断した事だから尊重します。でもね、それを美談として捉えている向きがあることが許せない。故障するから出さないという判断は理解できるけど、その判断で他の選手の夢も奪い取ってしまった。彼はエースであると同時に4番打者でもあったから、私だったら投げさせて、おかしいと感じたら言え、投げ方を見ておかしかったら代えるから、と言います。それが指導者の本当の役割だと思う」

――簡単には答えは出そうにないですね。

小宮山「ただ、アマチュアレベルでずば抜けた力を示さないとプロではやっていけないことはいつの時代も同じです」

外池「一昨年、サッカー部にも最近日本代表に選ばれた相馬勇紀(名古屋)がいました。彼は4年生になって名古屋に特別指定選手として登録されて、大学の試合もJリーグの試合も両方できる立場になった。土曜日、日曜日と試合が連戦になることも当然あって、普通は連日の試合出場は敬遠するんですが、判断は相馬本人に委ねました。両方の試合で勝利につながる活躍ができたことによって彼の自信が蓄積され、常識でははかれないような成長曲線を生んだと思います」

――大学の監督に求められる役割は、結局、何でしょう?

小宮山「社会に出す時に立派な学生として送り出すこと、かな。私たちがプロで培ったスキルを教えることではないんです。野球の試合における監督に求められるのは、ゲームの中で的確な指示を出せるかどうかだけなので。勝てない監督はダメなのかもしれないけど、学生が卒業するときにいい人に巡り合えたなと思われる人もいい監督だよね」

外池「僕は“壁打ち”の役割だと思っていて、例えば試合のメンバーなんかも一旦学生に決めさせる。その答えに対して『どういう意図があるの?』って返すことで“壁”になる。要するにすべてに根拠を求めます。これは将来、社会に出たときにも生かせるスキルなので、彼らのためになると思っています」

――新入生を迎える春になれば、プロを目指して大学スポーツ界に飛び込んでくる学生もいます。指導者としては現実も伝えないといけないと思いますが、プロ経験者として心掛けていることはありますか?

外池「プロ志望を持っている選手はどんどん向かってやればいい。ただ、22歳という年齢までにプロ側から声が掛かっていない場合は、『現実的ではないかもしれないよ』という話はかなりします」

小宮山「やりたいことに対して努力することは尊いことです。ただ、大人がきちんと無理なものは無理だと言ってあげないといけない」

外池「サッカーの場合もJ3まで裾野が広がって、1993年に10チームではじまったのが56チームに増え、今では地域リーグも充実してきて、サッカーを長く続けられる環境整備は進んでいます。ただ、大学初任給の半分にも満たない報酬でサッカーを続けることが本当の君たちのためになるのか。学生には世の中の基準に照らし合わせて考えてほしいです」

小宮山「でも日本のサッカー界って本当にすごい。僕は2014年からJリーグの理事をやらせてもらった時期があり、『野球界の人間として意見を欲しい』ということで呼ばれていたけど、実際は野球の一歩も二歩も先に行っている。サッカーは『野球に追いつけ追い越せ』と言っていますが、このままでは野球が置いていかれるなと感じました」

――何が違うんでしょうか?

小宮山「物事を決めるスピード感、対応力ですね。野球界は年に2回、オーナー会議に12球団のオーナーが集まって物事が決まりますが、Jリーグは全クラブが問題意識を共有して、その都度話し合っている。その差ですよ。J1浦和の無観客試合の処分(※)についても1週間ぐらいで決まった。そこスピード感は今の野球界にはおそらく出せないと思う。日本では野球に追いつけと言っていますが、世界規模でみれば、ワールドスポーツはサッカー。あと50年もすれば、どうなっているかわからないですよ」

――そのためには大学サッカー界が今後、どのような人材を輩出していくかが重要になってくる。

外池「学生には日本をリードする存在になってもらいたいし、僕もそうなりたい。僕は選手ともコミュニケーションを密にとっているつもりでいましたが、去年、みんなの前である学生から『僕の挨拶が物足りない』と指摘されました。その後、彼に電話で真意を聞くと『外池さんは本当にフランクですが、挨拶は一人ずつ、目を見て返すのが大事だ』と言われちゃったんです。でもそれ以降、学生の心に届くよう、目を見てあいさつするようにしたら、空気が変わった。社会の常識にあてはめれば、学生が指導者にモノ申すのはおかしいかもしれませんが、常識や習わしを疑って学生が行動を起こしたことが僕はうれしくて、あの一件は重い空気を変えるきっかけになりました。これからも学生と共に成長を目指して、いい意味の変化を恐れずに過ごしていきたいです」

(※)2014年3月8日の試合で浦和のサポーターズグループの一部メンバーが、人種差別、民族差別を想起させる横断幕を掲げた事件。試合中、警備員より撤去を求められたにも関わらず、横断幕は最後まで掲出されたため、クラブ側の責任を問われ、Jリーグ初となる無観客試合という処分が下された。

(構成 児玉幸洋)

日本大新入部員、選手権優秀選手のDF丸山とDF青木、横浜FCユース10番MF宮原ら

選手権優秀選手のDF丸山喬大(帝京長岡高)は日本大へ進学する。(写真協力=高校サッカー年鑑)
 関東大学サッカーリーグ2部の日本大が、20年の入部予定選手を発表した(協力=関東大学サッカー連盟、日本大)。

 入部予定選手リストには、選手権で活躍した選手やJクラブアカデミーの実力者たちの名が並んでいる。帝京長岡高(新潟)の守備の柱として選手権4強に貢献し、大会優秀選手にも選出されたDF丸山喬大と、選手権8強・徳島市立高(徳島)のキャプテンMF阿部夏己、同8強の四日市中央工高(三重)からは日章学園高(宮崎)とのPK戦で活躍したGK有留奎斗と守備の要・CB鐘ヶ江秀太が加入する。

 選手権優秀選手の日大藤沢高(神奈川)CB青木駿人主将は、リーダーシップと高さ、左足の精度が特長。神奈川県予選決勝でインターハイ王者・桐光学園高撃破へ導いている。青木のチームメートで前線での強さが印象的なFW平田直輝も日本大へ加わる。

 また、前橋育英高(群馬)の守備の中心プレーヤーで左利きのDF相原大輝とMF千葉剛大、MF西山蓮平や、広島皆実高(広島)の技巧派エースMF岡本拓海、選手権初出場の日大明誠高(山梨)の守護神GK二上彰太、注目の初出場校・興國高(大阪)のMF関家涼太とMF萬谷裕太、そして選手権には出場しなかったが、下級生時から注目されていたMF佐藤誠也(関東一高)、系列校・佐野日大高(栃木)の守護神GK橋本善彦と大型MF長谷川倫哉も日本大への進学を決めている。

 Jクラブアカデミーからは、水戸トップチームに2種登録されていた185cmGK菊池柊太(水戸ホーリーホックユース)、横浜FCユース(神奈川)の10番としてプレミアリーグ昇格へ導いたMF宮原輝、国体日本一歴を持つ左SB小林佑煕(横浜FCユース)、対人能力高いCB栗田悠巨(川崎フロンターレU-18)、ベガルタ仙台ユース(宮木)のチームリーダー・MF千葉武、中央、サイドでも力を発揮するMF中村凜太郎(ジェフユナイテッド千葉U-18)、CBも務めるMF本多剛大(V・ファーレン長崎U-18)、左足の精度を持つFW深沢寛太(ヴァンフォーレ甲府U-18)も加入予定。また、JFAアカデミー福島U-18(静岡)の10番MF橋田尚希とMF龍前大翔も日本大での成長を目指す。

以下、日本大の入部予定選手
▼GK
有留奎斗(四日市中央工高)
菊池柊太(水戸ホーリーホックユース)
二上彰太(日大明誠高)
橋本善彦(佐野日大高)
▼DF
鐘ヶ江秀太(四日市中央工高)
丸山喬大(帝京長岡高)
青木駿人(日大藤沢高)
相原大輝(前橋育英高)
小林佑煕(横浜FCユース)
栗田悠巨(川崎フロンターレU-18)
▼MF
岡本拓海(広島皆実高)
阿部夏己(徳島市立高)
佐藤誠也(関東一高)
千葉剛大(前橋育英高)
西山蓮平(前橋育英高)
宮原輝(横浜FCユース)
中村凜太郎(ジェフユナイテッド千葉U-18)
橋田尚希(JFAアカデミー福島U-18)
龍前大翔(JFAアカデミー福島U-18)
本多剛大(V・ファーレン長崎U-18)
千葉武(ベガルタ仙台ユース)
関家涼太(興國高)
萬谷裕太(興國高)
長谷川倫哉(佐野日大高)
▼FW
平田直輝(日大藤沢高)
深沢寛太(ヴァンフォーレ甲府U-18)


※関東大学サッカー連盟の協力により、同オフィシャルサイト(http://www.jufa-kanto.jp/)で発表されたリストを随時掲載致します。なお、大学によっては一般入学等によって新入部員が増える可能性があります。また諸事情により、公表されない大学もあります。

九州1部・日本経済大新入部員に熊本U-18DF吉井、大津MF野田、DF半田、FW土橋、MF井上ら

MF野田昌秀(大津高、左)は日本経済大へ進学する
 昨年の九州大学サッカーリーグ1部6位の日本経済大が20年の入部予定選手を発表した(協力=日本経済大、College Soccer Central)。

 プレミアリーグWESTの“公立の雄”大津高(熊本)から、主に交代出場ながらも同リーグで15試合に出場しているMF野田昌秀とMF田嶋天が加入。また、プリンスリーグ九州勢のロアッソ熊本U-18(熊本)で下級生時から先発を務めていた左SB吉井凌雅、プリンスリーグ関西所属の金光大阪高(大阪)の守備を支えたCB半田勘太朗、プリンスリーグ東海勢・藤枝明誠高(静岡)の先発DF高木大地とMF上野圭満、名門・鵬翔高(宮崎)でキャプテンマークを巻いたFW土橋空翔と守護神・可知俊哉、MF富永隼斗が進学する。

 他にも、1年時にインターハイを経験しているDF久保山誠(明徳義塾高)や昨年の佐賀新人戦を制した佐賀学園高のMF井上翔斗主将とDF野口拓己、新人戦長崎王者の鎮西学院高GK高尾恭平、選手権大分県予選準優勝の柳ヶ浦高のボランチ、杉山聖虎とGKパク・ジョンソクも日本経済大へ。加えて、MF植村恒星(国見高)、DF釜土皓輔(中津東高)、DF村上燈喜と、MF甲斐田和志、FW大野駿亮(いずれも誠修高)、MF米原圭佑(開新高)、MF柴田直哉とMF原龍之介(ともに筑紫台高)、MF玉城幸太郎(北谷高)、MF道脇凌(松橋高)、FWソン・ホジュン(秀岳館高)、FW中西俊裕(クラーク記念国際高)も入部予定リストに名を連ねている。

以下、日本経済大の入部予定選手
▼GK
可知俊哉(鵬翔高)
高尾恭平(鎮西学院高)
パク・ジョンソク(柳ヶ浦高)
▼DF
釜土皓輔(中津東高)
久保山誠(明徳義塾高)
高木大地(藤枝明誠高)
野口拓己(佐賀学園高)
半田勘太朗(金光大阪高)
村上燈喜(誠修高)
吉井凌雅(ロアッソ熊本U-18)
▼MF
米原圭佑(開新高)
井上翔斗(佐賀学園高)
上野圭満(藤枝明誠高)
植村恒星(国見高)
甲斐田和志(誠修高)
柴田直哉(筑紫台高)
杉山聖虎(柳ヶ浦高)
田嶋天(大津高)
玉城幸太郎(北谷高)
富永隼斗(鵬翔高)
野田昌秀(大津高)
原龍之介(筑紫台高)
道脇凌(松橋高)
▼FW
大野駿亮(誠修高)
ソン・ホジュン(秀岳館高)
土橋空翔(鵬翔高)
中西俊裕(クラーク記念国際高)

※各大学の入部予定選手は指定校推薦、AO入試、附属系列校、一般入試等によって増える可能性あり。新たな入部者情報は発表後に追記予定。
▼関連リンク※別サイトへ移動します
College Soccer Central

関西2部A昇格の京都橘大新入部員、静学左SB西谷、神村MF軸丸主将、京都橘高からの進学組も

静岡学園高の左SBとして選手権優勝を経験した西谷大世
 関西学生2部Aリーグへ昇格した京都橘大が20年の入部予定選手を発表した(協力=関西学生サッカー連盟、京都橘大、College Soccer Central)。

 本格強化開始からわずか数年で関西2部Aリーグ昇格。京都橘大の新入部員には実力者たちの名が並ぶ。第98回全国高校サッカー選手権で優勝した静岡学園高(静岡)の技巧派左SB西谷大世と鹿児島の3冠王者・神村学園高で主将を務めた万能型MF軸丸広大が進学。また、系列の京都橘高(京都)からは4強入りしたインターハイで全試合に先発していたドリブラー・MF湊麟太郎と俊足右SB旭奈滉人、GK松田龍之介、DF木下渓が進学する。

 先発として徳島市立高(徳島)の選手権8強に貢献した技巧派MF野口蓮太、同じく豊富な運動量で四日市中央工高(三重)の8強入りに貢献したMF井上駿、選手権出場の攻撃的MF岡田后央(米子北高)も進学予定。プリンスリーグ関西3位の東海大大阪仰星高(大阪)からはともに主力のMF湯川翔平とMF三浦克允金光大阪高(大阪)からは国体京都府選抜メンバーのGK山本歩夢が加入する。

 加えて、選手権岡山県予選準優勝・玉野光南高のCB坂本智哉や同滋賀県予選準優勝・近江高の左SB金田弦也とMF蔵本竜輝、同鹿児島県予選準優勝・出水中央高の180cmMF信楽雄大、綾羽高(滋賀)で下級生時から主将を務めた実力派MF松本斎、京都の各大会で活躍したFW甲元大成(桂高)、いずれも強豪から加入のDF松本隆文(作陽高)、DF茅本慶寅(立正大淞南高)、MF曽我海斗(ガイナーレ鳥取U-18)も京都橘大で力を磨く。

以下、京都橘大の入部予定選手
▼GK
山本歩夢(金光大阪高)
松田龍之介(京都橘高)
▼DF
松本隆文(作陽高)
茅本慶寅(立正大淞南高)
木下渓(京都橘高)
▼MF
湯川翔平(東海大大阪仰星高)
三浦克允(東海大大阪仰星高)
信楽雄大(出水中央高)
坂本智哉(玉野光南高)
湊麟太郎(京都橘高)
旭奈滉人(京都橘高)
蔵本竜輝(近江高)
井上駿(四日市中央工高)
金田弦也(近江高)
松本斎(綾羽高)
岡田后央(米子北高)
軸丸広大(神村学園高)
西谷大世(静岡学園高)
曽我海斗(ガイナーレ鳥取U-18)
野口蓮太(徳島市立高)
▼FW
甲元大成(桂高)

※各大学の入部予定選手は指定校推薦、AO入試、附属系列校、一般入試等によって増える可能性あり。新たな入部者情報は発表後に追記予定。
▼関連リンク※別サイトへ移動します
関西学生サッカー連盟公式サイト
College Soccer Central
twitter:JUFA_kansai
facebook:関西学生サッカー連盟
Google Plus 関西学生サッカー連盟広報フォトアルバム

大阪経済大新入部員にJユースカップ準VのGK駒井や大型SB坂口ら

U-18Jリーグ選抜の左SB坂口薫(ヴィッセル神戸U-18)は大阪経済大へ進学する
 関西学生リーグ1部復帰を目指す大阪経済大が20年の入部予定選手を発表した(協力=関西学生サッカー連盟、大阪経済大、College Soccer Central)。

 関西、中国地方のJクラブユースや強豪校から実績のある選手たちが加入する。Jユースカップ準優勝のガンバ大阪ユース(大阪)から同大会でも好守を見せたGK駒井幸弘が加入。DF坂口薫(ヴィッセル神戸U-18)は19年U-18Jリーグ選抜にも選ばれた180cmの大型左SBで、チームメートのDF緒方佑真(ヴィッセル神戸U-18)はプレミアリーグWEST全18試合に出場している右SBだ。

 MF石上将馬(ガイナーレ鳥取U-18)は鳥取トップチームでJ3デビューを果たし、福島戦で劇的な決勝点も記録。高体連からも、空中戦、ゴール前で強さを発揮するCB瀬戸山翔(東海大大阪仰星高)、鋭い動きでゴールに絡むFW植田葉月(米子北高)、対人の強さが武器のSB柳川元樹(作陽高)、奈良の注目アタッカー・米田敏也(香芝高)、そして判断力とキック精度高いMF山本翔(興國高)も大阪経済大へ進学予定となっている。

以下、大阪経済大の入部予定選手
▼GK
駒井幸弘(ガンバ大阪ユース)
▼DF
緒方佑真(ヴィッセル神戸U-18)
坂口薫(ヴィッセル神戸U-18)
瀬戸山翔(東海大大阪仰星高)
柳川元樹(作陽高)  
▼MF
石上将馬(ガイナーレ鳥取U-18)
植田葉月(米子北高)
山本翔(興國高)
米田敏也(香芝高)

※各大学の入部予定選手は指定校推薦、AO入試、附属系列校、一般入試等によって増える可能性あり。新たな入部者情報は発表後に追記予定。
▼関連リンク※別サイトへ移動します
関西学生サッカー連盟公式サイト
College Soccer Central
twitter:JUFA_kansai
facebook:関西学生サッカー連盟
Google Plus 関西学生サッカー連盟広報フォトアルバム

同志社大新入部員、インハイ準V・富山一DF吉藤とDF真田、星稜GK影近ら

インターハイで準優勝を経験した富山一高のDF吉藤廉主将は同志社大へ進学
 関西学生サッカーリーグ1部を果たした同志社大が、20年の入部予定選手を発表した(協力=関西学生サッカー連盟、同志社大、College Soccer Central)。

 インターハイ準優勝の富山一高(富山)から主軸2人が加入する。DF吉藤廉はキャプテンを務めたチームリーダーで、堅守の中心を担ったストッパー。左WB真田滉大は高精度の左足を駆使してプレースキッカーとしても活躍した。

 また、星稜高(石川)の守護神としてインターハイに出場したGK影近大輔と、桐蔭学園高(神奈川)でキャプテンを務めたMF島田弥的、伝統校・国見高(長崎)の俊足WB野村尚功、愛媛の進学校・松山北高の10番FW納田宗也、そして名古屋グランパスU-18(愛知)でクラブユース選手権優勝を経験している185cmDF雨宮陸、インターハイ優勝校・桐光学園高(神奈川)からは中盤、右サイドでプレーするMF巽健太が同大へ進学する。

以下、同志社大の入部予定選手
▼GK
影近大輔(星稜高)
▼DF
雨宮陸(名古屋グランパスU-18)
吉藤廉(富山一高)
真田滉大(富山一高)
▼MF
島田弥的(桐蔭学園高)
巽健太(桐光学園高)
野村尚功(国見高)
▼FW
納田宗也(松山北高)

※各大学の入部予定選手は指定校推薦、AO入試、附属系列校、一般入試等によって増える可能性あり。新たな入部者情報は発表後に追記予定。
▼関連リンク※別サイトへ移動します
関西学生サッカー連盟公式サイト
College Soccer Central
twitter:JUFA_kansai
facebook:関西学生サッカー連盟
Google Plus 関西学生サッカー連盟広報フォトアルバム

中央大の入部予定選手に2冠・名古屋U-18の2人のリーダー、帝京長岡FW矢尾板、GK猪越ら注目タレントの名!

注目の技巧派、MF田邉光平(名古屋グランパスU-18)は中央大へ進学する
 19年関東大学サッカーリーグ1部5位の中央大が、20年の入部予定選手を発表した(協力=関東大学サッカー連盟、中央大)。
 
 最注目は日本クラブユース選手権とJユースカップ、プレミアリーグWESTを制した名古屋グランパスU-18(愛知)の2人のチームリーダーだ。名古屋U-18の10番を背負ったMF田邉光平は、ずば抜けたテクニックと判断力を駆使して各試合で活躍。チームのグラウンドマネージャーという役割も担った。また、キャプテンとしてチーム全体を統括したCB牛澤健は、クラブユース選手権MVPを獲得。実力も兼ね備えた2人が中大へ進学する。

 他にもタレントたちが中大へ進学するようだ。MF有田恵人(川崎フロンターレU-18)は、鋭い抜け出しと突破力を特長とするU-17日本代表のアタッカー。DF影山兼三サンフレッチェ広島ユース(広島)のWBとして運動量や攻撃力を発揮したプレーヤーだ。

 高体連からは選手権で4強入りした帝京長岡高(新潟)のFW矢尾板岳斗とGK猪越優惟が加入する。U-17日本代表候補の矢尾板は、切れ味鋭いドリブルに注目。猪越はシュートストップやクロスへの安定した対応などを武器に全国高校選手権優秀選手に選出されている。

 他にも右足キックなど技術力高いMF佐藤悠平(大津高)と、大阪の新鋭・興國高でスーパーサブの役割を担ったドリブラー・MF山崎希一、そして名門・藤枝東高(静岡)のコントロールタワー、10番MF坂本康汰とエースストライカーのFW栗山且椰も中大へ進学する予定となっている。 

以下、中央大の入部予定選手
▼GK
猪越優惟(帝京長岡高)
▼DF
牛澤健(名古屋グランパスU-18)
影山兼三(サンフレッチェ広島ユース)
▼MF
田邉光平(名古屋グランパスU-18)
山崎希一(興國高)
佐藤悠平(大津高)
坂本康汰(藤枝東高)
有田恵人(川崎フロンターレU-18)
▼FW
矢尾板岳斗(帝京長岡高)
栗山且椰(藤枝東高)

※関東大学サッカー連盟の協力により、同オフィシャルサイト(http://www.jufa-kanto.jp/)で発表されたリストを随時掲載致します。なお、大学によっては一般入学等によって新入部員が増える可能性があります。また諸事情により、公表されない大学もあります。

【動画】大学生の皆さんへ大津祐樹&酒井宏樹からご報告があります

【動画】大学生の皆さんへ大津祐樹&酒井宏樹からご報告があります
 MF大津祐樹(横浜FM)とDF酒井宏樹(マルセイユ)が、大学サッカー部の学生を支援するプロジェクト『Football Assist』を発足させた。

 運営費はスポンサー企業の支援によって賄われ、学生はさまざまなサポートを無料で受けられるという異例の取り組み。大学の公式サッカー部員であれば、誰でも①トレーニング支援②備品支援③キャリア支援――の3つのサポートを受けることができる。

★プロジェクトの詳細はこちらから

新潟医療福祉大が20年入部予定選手発表!青森山田FW田中&左SB神田やMF小池、SB森田ら

選手権3得点のFW田中翔太(青森山田高)は新潟医療福祉大へ。(写真協力=高校サッカー年鑑)
 北信越大学サッカーリーグ1部3連覇中の新潟医療福祉大が、20年度の入部予定選手を発表した。(協力=新潟医療福祉大)。

 今月13日の選手権決勝で敗れたものの、プレミアリーグファイナル優勝、選手権準優勝という成績を残した青森山田高(青森)のFW田中翔太と左SB神田悠成が進学。田中は得点力と前線でボールを収める力、神田は豊富なスピードや対人の強さなどが評価されてともに選手権優秀選手に選出されている。

 高体連からはインターハイ優秀選手の技巧派レフティー・MF小池陸斗(尚志高)とフィジカル能力の高さと得点力が魅力のストライカー、FW松谷昂輝、選手権千葉県予選決勝(対流通経済大柏高)で2得点のMF森英希(ともに市立船橋高)や、攻守両面で能力高い注目SB古俣眞斗(日本文理高)、伝統校・習志野高(千葉)の中心選手・MF櫻庭晴人も加入する。

 また、帝京三高(山梨)のリーダーMF加藤和尊主将や左利きの俊足左SB坂岸寛大(横浜創英高)、選手権予選群馬準V・健大高崎高の10番MF橋爪悟、テクニカルなMF渡邊葵佑海(東福岡高)、身体能力高いDF玉井崇大(市立船橋高)、将来性への評価高いGK土屋佑太(鹿島高)もリストに名を連ねている。

 一方、Jクラブユースからも11選手が加入。SB森田慎吾(FC東京U-18)はキックと身体能力を武器にJ3で12試合に出場し、視野の広さと技術力が魅力のレフティーMF沼田航征(FC東京U-18)もJ3で5試合の出場経験を持つ。また、プレミアリーグEASTで全18試合に出場し、静岡県選抜でも活躍したDF長谷川夢作(ジュビロ磐田U-18)、プリンスリーグ九州で得点ランキング2位の11得点を叩き出している大型FW小野田涼(ロアッソ熊本U-18)、正確なプレーが特長のMF坂下桂悟(北海道コンサドーレ札幌U-18)も新潟医福大へ進学する。

 加えて、左利きのCB遠藤龍河(浦和レッズユース)、緩急自在のドリブラー・MF石川原憂汰と攻撃的な右SB唐澤航土(ともに鹿島アントラーズユース)、動き出しが特長のFW千葉玲王(アルビレックス新潟U-18)、テンポ良くゲームを作るMF竹坂悠汰(ロアッソ熊本U-18)、そして183cmの高さをウリとするFW南雲怜(大宮アルディージャU18)も北信越王者で個を磨く。

以下、新潟医療福祉大の入部予定選手
▼GK
土屋佑太(鹿島高)

▼DF
神田悠成(青森山田高)
玉井崇大(市立船橋高)
森田慎吾(FC東京U-18)
長谷川夢作(ジュビロ磐田U-18)
遠藤龍河(浦和レッズユース)
唐澤航土(鹿島アントラーズユース)
坂岸寛大(横浜創英高)
古俣眞斗(日本文理高)

▼MF
森英希(市立船橋高)
小池陸斗(尚志高)
櫻庭晴人(習志野高)
沼田航征(FC東京U-18)
竹坂悠汰(ロアッソ熊本U-18)
坂下桂悟(北海道コンサドーレ札幌U-18)
石川原憂汰(鹿島アントラーズユース)
千葉玲王(アルビレックス新潟U-18)
橋爪悟(健大高崎高)
渡邊葵佑海(東福岡高)
加藤和尊(帝京三高)

▼FW
田中翔太(青森山田高)
松谷昂輝(市立船橋高)
小野田涼(ロアッソ熊本U-18)
南雲怜(大宮アルディージャU18)

大学サッカータイトル総なめ“最強明治”が祝勝会、4年生は9名がJリーグへ

明治大が祝勝会を実施した
 昨シーズンの大学サッカーのタイトルを総なめにした明治大が11日、祝勝会を行った。

 明治大は昨季、関東大学リーグ戦1部、総理大臣杯、全日本大学選手権(インカレ)の3大タイトルを獲得する3冠を達成。総理大臣杯予選のアミノバイタル杯、天皇杯東京都予選を含めると5冠の快挙となり、“最強”の名を欲しいままにした。

 祝勝会には同大関係者やOBのほか、大学サッカー関係者らが出席。あいさつした栗田大輔監督は「12月22日のインカレの決勝の日に、個人としてもチームとしても一番強くあろうというシーズン初めに立てた目標に対して、毎試合ブレずに戦った結果だと思っています」と喜びを報告した。

 16名がいた4年生は、うち9名がJリーグクラブ、1名がJFLクラブに進む黄金世代となった。所属先クラブですでに活動を始めている選手も多いが、一時帰京してこの日の会に出席した。主将FW佐藤亮(4年=北九州内定)は「このような素晴らしい会を開いていただきありがとうございます」とあいさつ。またOBの日本代表DF長友佑都からのビデオメッセージも流され、「これは偉業だと思います」と後輩たちの3冠達成を祝福した。

GK加藤大智(愛媛FC)
DF川上優樹(ザスパクサツ群馬)
DF小野寺健也(モンテディオ山形)
DF中村帆高(FC東京)
MF瀬古樹(横浜FC)
MF森下龍矢(サガン鳥栖)
MF安部柊斗(FC東京)
MF中村健人(鹿児島ユナイテッドFC)
FW佐藤亮(ギラヴァンツ北九州)
FW中川諒真(東京武蔵野シティFC)
(取材・文 児玉幸洋)

大学サッカー部員集まれ! 大津祐樹、酒井宏樹が“無料”ジム開設。登録すれば用具割引、就職キャリア支援も

『Football Assist』の専用ウェアに身を包んだDF酒井宏樹とMF大津祐樹
 横浜F・マリノスMF大津祐樹は2020年から、大学サッカー部の学生を支援するプロジェクト『Football Assist』を発足させる。共に発起人を務めるのは柏レイソルで“同期”だった日本代表DF酒井宏樹(マルセイユ)。運営費はスポンサー企業の支援のみによって賄われ、学生はさまざまなサポートを無料で受けられるという異例の取り組みだ。

 運営主体は大津が代表取締役社長を務める『株式会社ASSIST』。「体育会」や「運動会」などに属する大学の公式サッカー部の部員であれば、誰でも①トレーニング支援②備品支援③キャリア支援—の3つのサポートを受けることができる。

 ①トレーニング支援は、東京都千代田区に新設される専用ジム(『スタジアム』)での活動支援。大津と親交のある専属トレーナーが立ち合い、それぞれの学生の個性や課題に合った体作りに取り組むことができる。大津も週1回程度のペースでジムを訪れ、学生たちと交流を持ちながら汗を流すという。

 ②備品支援は『株式会社フタバスポーツ』『株式会社明治』などの協力のもと、学生がサッカー用具やプロテインを割引価格で購入できるというもの。また③キャリア支援では会社説明会やセミナーを実施。サッカー経験を積極的に評価する企業・自治体と、サッカーに本気で取り組んできた学生をマッチングするサービスとなっている。

 いずれも学生の登録・利用は無料。運営費はすべてスポンサー企業の支援で賄われる。すでに不動産テック総合ブランド『RENOSY(リノシー)』を運営する『株式会社GA technologies(GAテクノロジーズ)』が第1号スポンサーに就任しており、専用のトレーニングウェアなども制作されている。

 WEBサイト(https://assist-sports.com)でも会員限定のコンテンツが提供されており、ジムに訪れるのが難しい学生も活用可能。キックオフイベントが1月9日(大学サッカー部向け)、1月10日(一般向け)に開催。東京都千代田区神田三崎町2-10-10矢野ビル2階の『スタジアム』にて、大津が取り組みの説明やサイン会などを行う。

 『ゲキサカ』では12月下旬、大津、酒井両選手にインタビューを実施。第一線での競技活動を続けている現役プロサッカー選手が、サッカー部の大学生を支援するという異例の取り組みに込めた思いを聞いた。

―シーズンオフやクリスマス休暇のお忙しい中、ありがとうございます。今季はお二人とも、所属チームが充実した成績を残されていますね。
大津「今年はJ1で優勝させてもらって、非常にチームとして結果が出ました。今年始まる前から優勝というものをチームとして目指してきた中で優勝を勝ち取れたのは、マリノスにとってもすごく大きいことでした」

―酒井選手も前半戦を終えて2位。いかがですか?
酒井「後半戦も継続できるようにしたいなと思います。ただハーフシーズンなので、まだ分からないです。マリノスみたいに良い終わり方ができれば一番いいですね」

―大津選手はこのオフ期間、この取り組みを説明するためさまざまな大学を訪問していると聞きました。どのようなことを話していますか?
大津「Football Assistとして学生支援を行っていく中で、今回は公式サッカー部を対象に活動、支援しているんですが、自分たちが直で学校に足を運び、学生の気持ちや先生の気持ちを共有しながら、より良いものを作っていこうとしています。いろんな支援の形があるんですが、僕が回らせてもらっている中では、マリノスが優勝した理由、チームとして戦うことの大切さ、僕がプロ生活で学んできたことを学生たちに伝えています」

―そもそもどうしてお二人で始めたのか、きっかけから教えてください。
大津「まず2016年に、僕と酒井宏樹でサッカーに対して僕たちが何かできないかということで話し合った結果、サッカースクールを立ち上げることになりました。まずはプレーで示せるので一番伝わりやすいかなと思って始め、現役中のプレーを多くの子供たちに伝えていきたいと思ったのがきっかけです。スピード感だったり、スキルの部分だったり、メンタルもそうです。ただそうして続けてきたんですが、僕たちはまだ大人に近い子供たちにアプローチできてないじゃんということで、今回は大学生を対象としたプロジェクトをすることに決めました」

―酒井選手は普段海外にお住まいですが、これまでの活動にはどういった形で関わってこられたのですか?
酒井「連絡は密に取っていますし、代表活動の際にも早めに帰ってこられた時は活動にしっかり参加して、なるべく意見をすり合わせるようにしています」

―海外でプレーしている選手にサッカーを教えてもらえる経験は、子供たちにとって非常に貴重な機会になりますね。
酒井「回数は非常に少ないので、それを少しでも多くすることが今はすごく大事なことだと思います。僕がいま経験していることはおそらく日本でやっている子供たちには触れられないものだと思うので、それを少しでも早い時期、早い年齢で伝えたいなと思っています」

―大学生をサポートする意味をもう少し詳しく教えてください。
大津「いまは大学生がよりプロに近くなっていて、選択肢を自分で決めないといけない環境になることが多くなっています。その選択肢を決める中で、僕たちの経験や、キャリアアドバイザーの話などで、仕事や就職も含めて前もって知識を入れておくことで、社会に出た後に大きな武器になると思っています。僕たちがプロに入った時、何も知らない状態でスタートした時、正直苦しかったし、何も分からなかったので、いろんな迷いもありました。そういったところを僕たちとしてはなくしてあげたい。社会に出た時から自分の武器を持って勝負できる環境を作ってあげたいなということで、より大人に近い大学生を対象に活動させてもらうことになりました」

―お二人は高卒でプロ入りしましたが、大学生はどのような存在だと思いますか?
酒井「大学卒というのは即戦力で、もう育成の枠ではありません。どれだけ武器を持って来れるか、チームに何を還元するかがチームからも求められると思います。なので僕たちもより責任感を持ってやろうと思っています」

―お二人はプロ入りした時、どのようなところに苦労がありましたか?
大津「プロはもう社会人なので、自分で選択しなきゃいけない機会が多いです。高校生は与えられたものを自分たちでこなす形ですけど、プロの世界ではより自分で向上心を持たないといけないと感じました」

酒井「プロはすべてのことを自立しないといけないし、自分のプレーにも自分の生活にも責任を持たないといけません。またチームの背景を背負って生活しないといけないのはプロとアマチュアの大きな違いだと思います」

―高卒選手と大卒選手にもギャップはあると思いますか?
大津「僕たちは高校からプロに入らせてもらったけど、その4年間は大きいものだったと思います。より若いうちからプロの環境を経験できるのはすごくプラスでした。ただ、その中で大学卒の選手が入ってきやすい環境も必要だと思いますし、いまでも大学卒の選手を見るとちょっと迷っているというか、やっぱり1〜2年目は『どうしたらいいの?』『プロってどうしたらいいですか?』となってしまいます。後輩を見ていても迷っている選手が多いなというのは感じているので、学生のうちに僕たちが直接アドバイスできる機会を設けることで、その迷いが少しでも消えたらいいかなと思っています」

―酒井選手も大津選手もプロ入り4年目の途中、すなわち大卒と同じくらいの年に海外へ行きましたが、大学サッカーのイメージはありますか?
酒井「高校サッカーはすごく注目されているけど、やっぱり大学サッカーを普通に盛り上げたいなという気持ちがあります」

大津「本当に高校サッカーってすごく注目されると感じています。僕自身も高校サッカーから出てきたんですが、大学サッカーはプロでも活躍している選手がすごく多い中、高校サッカーと比べると注目されていないなというのが僕としては一つの疑問です。大学サッカーからもすごく良い選手がいますし、その中でプロになれなかった選手も社会に出て活躍している機会がすごく多いです。そこの層はもっと評価されるべきだと思っていますし、僕の中ではそうした大学サッカーを盛り上げるのも僕らの仕事なのかなと思っています」

―そうした大学生をサポートする『Football Assist』の内容、対象などを教えてください。
大津「今回は公式のサッカー部限定にさせてもらったんですが、その中では男女問わずいろんな人を支援していきたいです。僕らとしては学生支援に関して3本の軸を取らせてもらっています。

 まず1つ目はトレーニング強化支援。トレーナーを雇って、週3日間トレーニングを受けられる環境を作ってあげます。トレーナーはJクラブの選手や、他競技のアスリートなども指導していて、いろいろな知識を持っている人です。僕自身も毎週トレーニングしているので、一緒に毎週受けられるような環境をつくっていきたいと思っています。

 そして2つ目が備品の支援です。フタバスポーツさん、明治さんと業務提携をさせていただいて、物品の支給であったり商品の割引サービス、プロテインやスパイクやウェアなどの割引サービスができる関係になっています。大学生はやっぱり資金面ですごく苦労するところがあるので、その苦労を少しでも楽にしてあげたいなというのが僕たちの思いです。

 3つ目はキャリア支援です。このプロジェクトを始める前に大学サッカー部の子にヒアリングした中、一番困っているのは就職でした。『どうしたらいいか分からない』という質問がすごく多かった。僕たちとしてはその悩みを解決してあげたいなと思い、キャリアアドバイザーを雇い、キャリアアドバイザーが就職の相談や企業に対する紹介、そのほかに企業に来ていただいてセミナーやイベントを定期的に行うことで、学生たちが視野を広げられるような、いろんな選択肢が増えるような環境を整えてあげたいと思っています」

―対象はトッププレーヤーですか?
大津「そういうわけでもないですね。Cチームでプレーしている子も、僕たちのトレーニングを受けてCチームからBチームへ、BチームからAチームへ、少しのレベルアップでもいいと思います。僕らにとって、必要だと思う技術を教えてあげたいですね。ただ自分たちが教えるトレーニングはあくまでも大学のサッカー部で輝けるように、使えるようにサポートするものです。僕たちのやり方がすべて正しいわけではないので、補助的な役割で大学サッカーの個々のスキルアップをサポートしていければと思っています」

―そういった支援があることで選手はサッカーに集中できますね。
酒井「集中できる環境を作ることによって、彼ら自身も言い訳ができない立場になりますし、より責任感を持ってくれると思います。その不安や苦労は少しでも解消できればいいと思いますし、全力でサポートしていきたいです」

―登録・利用する学生からは利用料を受け取らず、スポンサーの支援で運営すると聞きました。
大津「僕たちは学生により良くなってもらいたいし、学生が楽になる形を取りたいと思っています。学生からの登録はもちろん無償ですし、トレーニングも無償で行ってもらいます。備品支援の割引は多少お金を出すこともあるでしょうが、普通に売っている商品よりは確実に安く買えます。その資金でまたサッカーに対して何かに使ってもらえれば、僕たちがやっている意味はあるのかなと感じています」

酒井「僕も大津くんも大学サッカー卒ではないけど、金銭面ではより多くのものに散らして使いたい年齢だと思うので、そういう面で少しでも協力できればと思っています」

―どのような思い出活用してほしいというイメージはありますか?
大津「モチベーションはピンキリだと思いますが、フラっと来てくれることもすごく大切かなと感じています。その中でより向上心を持てるようにアシストしていこうと思っているので、気軽に来ていただいて、僕たちを経由して人間としていろんな面で成長してもらえればうれしいです」

酒井「帰国した際には多くの時間を費やして取り組みたいですし、そうやってコミュニケーションを取る機会は普段だとなかなかないので、密に話せたらいいなと思います」

―最後にお二人が学生と向き合う意気込みを教えてください!
大津「僕としてはサッカーに努力してきた人たちが報われる世界を作りたいというのが理念であって、若い世代がより良くなっていくために僕たちが全力でサポートしていきたいと思っています」

酒井「自分たちが学生に対して何ができるかというのを長い時間、綿密に打ち合わせをした中で、いろんなことができるというのが分かりました。最初から全部のことをできるかは分かリマせんが、少しずつ少しずつサポートしていきたいです」

(取材・文 竹内達也)

断ったトップ昇格から4年…神戸入団、筑波大DF山川「人の心を動かせる存在になりたい」

DF山川哲史
 筑波大のDF山川哲史(4年=神戸U-18)は、精神的な成長に手ごたえを武器に、ヴィッセル神戸でのプロ生活をスタートさせる。

 筑波大のチームメイトであるMF三笘薫(4年=川崎F U-18)同様に、山川もユースからトップへの昇格のオファーを貰いながら、大学進学を決断した。「レベルの高い関東の大学でやってみたい」「教員免許が取りたい」という思いがあったが、「能力に自信がなかった」ことも理由としてあったことを素直に明かす。

 大学進学後は切磋琢磨できる存在がいた。一学年上にDF鈴木大誠(徳島)とDF小笠原佳祐(熊本)が在学。いずれも下級生のころからのレギュラーCBで、出場するためには2人のどちらかをベンチに追いやらなければいけなかった。

「鈴木大誠さんはゴールを守るという面でも素晴らしいプレーが多かった。小笠原さんはピッチ内だけでなくピッチ外でどうまとめるかを常に考えていた。その2人の良い部分を3年間見ていたので、最後の年は参考にしてプレーしようと思っていました」

 特に鈴木大誠の意識の高さから学んだことも多かったという。「鈴木大誠さんは自分がプレーで楽しむよりも、周りの人が喜んでくれる方が嬉しいと言っていた。最初は理解できなかったけど、応援してくれる人に勇気や元気を与えたいと思うようになって分かるようになってきた。プロになっても人の心を動かせる存在になりたい。そうすれば、自ずと結果はついてくると思っています」。

 神戸は来年1月1日行われる天皇杯決勝でクラブ史上初のタイトルを狙うことになる。山川も「まだタイトルを取ったことのない神戸がここまで来たというのは、一ファンとしても嬉しいですし、本当に頑張ってほしい」とエールを送る。

 勝てばAFCチャンピオンズリーグ(ACL)への出場権を獲得することができる。山川は先日まで行われていたクラブワールドカップの3位決定戦を視聴。その試合を戦ったアルヒラル(サウジアラビア)に大きな衝撃を受けたという。「プレミアやリーガを観るときはレベルが高いということを頭に入れているが、プレミアやリーガじゃなくてもこれだけ強度が高くて、レベルの高い試合が出来るんだなと心を動かされました」。そのレベルを身を持って体感したいという目標があるからこそ、元日は心の底から声援を送るつもりだ。

 何よりそのピッチに立つためには厳しいポジション争いを勝ち抜かないといけない。ライバルとなるベルギー代表DFトーマス・フェルメーレンはもちろん、DFダンクレー、DF渡部博文、DF大崎玲央ら既存選手、新加入のDF菊池流帆らとの争いが待ち受ける。「色んなハイレベルな選手がいて、上手いなとか、凄いレベルが違うなと思う部分はあるけど、そういった選手と戦っていかないといけないのがプロ。選手のレベル関係なく勝って行かないと生き残れないので、フェルマーレン選手であってもライバル視していきたいと思います」。

(取材・文 児玉幸洋)
●2020年Jリーグ移籍情報
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

札幌入団MF高嶺朋樹は「試合中は性格が変わる」…強気の性格で1年目から勝負

札幌への帰還を果たすMF高嶺朋樹
 筑波大から今季は4選手がJリーガーとして巣立つ。その4選手の共通点は、高校時代までを過ごしたクラブに戻るということだ。

 クラブの下部組織から大学に進学した選手が、4年後の帰還を目標に挙げる。それはほぼ全員と言ってもいい。実際には厳しい道ではあるが、今回の4人も、「戻れたら最高だよね」「一緒に入団会見出来れば最高だね」という話をしていたのだという。

 ただMF高嶺朋樹(4年=札幌U-18/札幌内定)は、入学当初、ほかの3人から後れを取った。大学1年時にインカレ優勝を経験したが、高嶺のみスタンドからの応援を強いられていた。

「そういう刺激があって2年目から試合に出られるようになったと思っています。まだまだ同期に勝っているとは思っていないけど、プロになったら同じスタートラインなので、負けないように頑張っていきたいです」

 ニコッとする表情から心優しい青年であることが読み取れるが、ピッチに立つと強気の性格が顔を出す。小井土正亮監督も「ファウルが多くて悩まされた」と苦笑いを浮かべるほどだ。

「よく言われるけど、試合中は性格を変えないとやられちゃうので。やられる前にやってやろうと。私生活は静かにのんびりするのが好き。その反動もあるんじゃないでしょうか(笑)」

 目標はプロ1年目からピッチに立つこと。同期入団となるMF田中駿汰(大阪体育大)は先日のE-1選手権で日本代表デビュー、MF金子拓郎(日本大)は特別指定選手として結果を残している。
 
 ただ高嶺には、“遅れを取り戻した”という経験値がある。同期のライバルへの対抗心をむき出しに、1年目から全力で勝負を挑む。

(取材・文 児玉幸洋)
●2020年Jリーグ移籍情報
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

縁深い新潟へ“帰還”、筑波大GK阿部航斗「子供のころのヒーローのように」

新潟への帰還を果たすGK阿部航斗
 今夏世界一に輝いたユニバーシアード代表の守護神、筑波大のGK阿部航斗は高校時代までを過ごしたアルビレックス新潟への帰還を果たす。

 新潟生まれ新潟育ち。アルビレックス新潟は常に身近な存在だった。小学校時代から通ったビッグスワンスタジアム。当時、ゴールマウスを守っていたGK野澤洋輔(今季限りで現役引退)は、「子供のころのヒーローだった」。

「プレーもそうですけど、スター性、カリスマ性がありました。出来るなら一緒にやりたかったけど、野澤選手のように、クラブを象徴するようなゴールキーパーになりたいと思います」

 新潟U-18時代から世代別代表として活躍。トップチームの選手と練習する機会にも恵まれたが、そこにGK東口順昭(現G大阪)がいた。

「一番最初に練習をさせてもらったプロが東口選手だった。ちょっとレベルが高すぎて、希望が薄れたことを思い出します」

 東口は新潟経営大からプロ入り。ユニバーシアード大会を経験するなど、経歴も似ている。背中を追いたい存在だ。

「経歴もそうですし、身長も同じ。いいお手本なので、目指していきたいなと思います」

 筑波大から新潟へは2年前にMF戸嶋祥郎が入団。その前にはDF早川史哉が前例としてある。特に早川は大学では入れ替わりだったが、同じ出戻り選手という共通点がある。

 その早川はルーキーイヤーに発症した急性白血病を乗り越えて、今年、奇跡のカムバックを果たした。

「筑波に行くとなった時もお話をさせてもらったり、新潟に練習参加に行った時もお世話になった。復帰された時は自分も本当に嬉しかった。すごいの一言に尽きる。偉大な先輩と来年、一緒にやれることをすごく楽しみにしています」

 故郷・新潟への帰還。縁が阿部を新潟の地へと引き戻した。阿部自身は応援してくれる人たちへの恩返しになることが何よりうれしいと話す。「早くピッチに立って、活躍している姿をみせられればいいなと思います」。そして今度は自分が子供たちのヒーローに。「アルビレックスをJ1のビッグクラブにするのが目標。その象徴となれるようにが頑張りたいです」。

(取材・文 児玉幸洋)
●2020年Jリーグ移籍情報
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

期待値の高さを上回れ!大学No.1アタッカー三笘薫が4年前にトップ昇格を断った川崎Fでプロ生活をスタートへ

川崎フロンターレに入団する三笘薫
「もっとやってほしいなと思っている」。小井土正亮監督のMF三笘薫(4年=川崎F U-18)への評価だ。そして周囲の高い期待を感じるからこそ、「思い描いた4年間の成長曲線を描けていない」と三笘自身ももどかしさを感じている。

 筑波大に進学して技術面そして精神面で成長があったことを自負している。ただ大学1年生でインカレ優勝、2年生でリーグ戦優勝を経験したものの、3年生、4年生では無冠。“自分たちの代”ではタイトルを獲得することが出来なかった。

 小井土監督は今年のチームについて、よく「戦術・三笘」と冗談めかして例えることがあった。もっとも、そこには本音の部分も隠されており、「いい選手はチームを勝たせる選手だ」という持論を持つ指揮官の三笘への期待を表す言葉でもあった。

 来季からプロ生活を始めることになる川崎フロンターレは、大学進学前にトップ昇格を断った経緯を持つクラブでもある。「まだまだ自分が成長したいという思いがあった」と当時を振り返るが、来季からは大学4年間が回り道でなかったことを証明しないといけない。

「正直、始まるなという気持ちと、不安な気持ちがある。プロで1年目から活躍するイメージもあるが、しきれていない部分もあるので、そこは日々の継続で成長していかないと、いい結果は出せないと思っています」

 もうひとつ、来年は大きな目標として東京オリンピックへの出場がある。代表候補に挙げられる三笘は、今月28日にトランスコスモススタジアム長崎で行われるU-22ジャマイカ代表との親善試合を戦うU-22日本代表に選出されている。

「この試合にかける思いは強いです。この試合で活躍すればオリンピックメンバーに生き残れると思っています。森保さんは2つの代表をみているので、活躍すればA代表のチャンスも出てくる。(田中)駿汰が選ばれたことで、もっともっと上を目指さないといけないと思いました。(ユースの後輩の田中)碧の存在も刺激になりますし、彼らに負けられないなと思っています」

 大学生という肩書を外し、いよいよ本格的に結果を出してこそ評価される世界に飛び込むことになる。「将来は日本代表に選ばれて、海外で活躍できる選手になっていきたい」。プロ入り後は必ず、周囲の期待、そして自身の想像を上回る成長曲線を描いてみせる。

(取材・文 児玉幸洋)
●2020年Jリーグ移籍情報

駒澤大が全日本大学新人戦で初優勝! 仲田瑠2発を含む大量4得点で桐横大の3連覇阻む

駒澤大が初優勝
[12.22 全日本大学サッカー新人戦 駒澤大4-1桐蔭横浜大 浦和駒場]

 第3回全日本大学サッカー新人戦決勝が22日に行われた。駒澤大桐蔭横浜大が対戦し、駒大が4ー1で勝利。桐横大の連覇をストップさせ、初優勝を成し遂げた。

 今年度で第3回となる今大会は、大学1、2年生を対象とした5地域の選抜と大学7チームの計12チームが参加。3つのグループリーグから上位1チームと、各グループ2位の中で最も成績の良いチームの4チームが決勝トーナメントに進出し、桐横大と駒大が決勝まで勝ち進んだ。

 大会2連覇中の桐横大は、トップチームがインカレ決勝にも進出しており、W優勝を目指す。しかし序盤から攻勢に出たのは駒大。前半5分、相手GKの位置がずれていたため、FW土信田悠生(2年=高川学園高)がこぼれ球を拾ってシュートを放つ。しかしわずかにゴール左に逸れていった。

 駒大はその後も土信田が最前線で体を張り、MF島崎翔輝(2年=国際学院高)やMF荒木駿太(2年=長崎総科大附高)がサイドから攻撃を構築していく。すると前半40分に均衡を破る。

 荒木が中盤からロングシュートを放つと、桐横大GK北村海チディ(1年=関東一高)にかろうじて触れられ、ボールはクロスバーを叩く。しかしゴール前に落ちたところを土信田が押し込み、駒大が待望の先制点を決めた。

 前半を1-0で折り返した桐横大は後半4分にも追加点。GK北村のクリアボールを最前線の荒木が拾う。荒木は無人のゴールに焦ってシュートを打つことなく、冷静にPA手前にパス。受けたMF仲田瑠(1年=長崎総科大附高)がそのままドリブルでPA内に入り込みながら豪快にシュートを放ち、ゴールに2点目を突き刺した。

 桐横大は後半18分にMF楠大樹(1年=桐生一高)を投入。するとその楠が同34分に右サイドからロングループシュートを決め、1点を返す。しかしそこから再び駒大が反撃。36分に島崎が巧みなステップで守備陣をかわしながら右足シュートを沈めると、1分後にも追加点。途中出場FW宮崎鴻(1年=前橋育英高)が右サイドからのクロスを落とし、PA右の仲田が右足ボレーで自身2点目を決めた。

 駒大がそのまま点差を守り切り、4-1で試合終了。第1回、2回と続いていた桐横大の3連覇を阻み、初優勝に輝いた。

(取材・文 石川祐介)
●第68回全日本大学選手権(インカレ)特集

小野伸二らをお手本に…琉球入団の拓殖大MF池田廉「積極的に話しかけたい」

琉球のユニフォームに袖を通すMF池田廉(右)と握手する廣崎圭代表取締役副社長兼スポーツダイレクター
 川崎フロンターレのFW小林悠の母校である拓殖大が今季もJリーガーを輩出する。20日、都内にある同大文京キャンパスでMF池田廉(4年=習志野高)のFC琉球への加入内定会見が行われた。

 会見で池田は「小さい頃からの夢だったプロサッカー選手になれることを嬉しく思います」とあいさつ。同席した玉井朗監督も「(池田は)一般入試から入ってきた選手。生活態度も良く、自信を持って送り出せる」と活躍に太鼓判を押した。

 数字の裏付けもある。近年、多くのチームがGPSを付けて試合中の選手のデータを計測。そこで池田はJリーグでも一流の走行距離12km以上を毎試合記録。時速24km以上のスプリント回数は平均39回。スピードも時速34kmを計測するなど、いずれも一流選手とそん色ない数字を記録しているという。


 琉球の練習には今年11月に同期入団となる立正大のFW人見拓哉(4年=矢板中央高)とともに参加。印象については、「ボールを大事に繋ぎながらゴールに向かうという自分の好きなサッカー」と感じたという。練習参加後すぐにオファーも届いたことで、入団はすんなりと決まった。

「沖縄は1週間行って思ったのは気候が温かく、サッカーをやりやすいなと感じました。遠い知らない土地で不安もあるけど、プロとしてのキャリアをスタートでできるワクワク感の方が大きい。沖縄の印象は海がきれい。サーフィンなども機会があればやってみたいですね」

 特定の練習場もなく、毎日グラウンドを転々としている環境だが、廣崎圭代表取締役副社長兼スポーツダイレクターは「お手本になる選手が多い」と小野伸二ら経験豊富な選手が在籍する利点を強調。池田にも「ポジション争いは厳しいが、必ず勝ち取ってくれると思う」と期待を寄せる。

 池田も環境はほとんど気にしていない様子。それよりも「日本代表で活躍した小野さんと一緒に出来るのは楽しみ。積極的に話しかけていきたい」と胸を躍らせ、さらに習志野高時代の同級生である専修大のMF西村慧祐大宮アルディージャへの入団を決めていることから対戦を熱望。「もっと有名になって、FC琉球の勝利に貢献していきたい」と気合十分に話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●2020年Jリーグ移籍情報

A代表初選出の大体大MF田中駿汰…自身が語る関西大学MVP、日本代表への成長曲線

A代表まで登り詰めた大阪体育大MF田中駿汰(4年=履正社高/札幌内定)
 12月7日に行われた2019年度関西学生サッカーアウォーズで第97回関西学生サッカーリーグの各賞が発表となり、年間最優秀賞(関西サッカー協会会長杯)に大阪体育大MF田中駿汰(4年=履正社高/札幌内定)が選ばれた。

 田中は「この賞をもらえるようなことは何もしていない」と謙虚に語ったが、「数字で結果を残している選手もいる中、リーグでやってきたことを評価してもらえたのはうれしい」と喜びも口にする。

「自分の良さは波のなさ。練習で取り組んできた守備力とビルドアップの部分が評価されたと思う」とMVP受賞について分析する田中だが、高校時代は展開力こそ武器としていたが、守備の意識には乏しい選手だった。しかし、堅い守りをベースとする大阪体育大に進学すると、試合に出るためにはディフェンスが必須と考え、弱点に向き合った。全体練習後に菊池流帆(現・山口)と1対1の練習に励み、CBでも起用されたことで対人の強さを身につけ、試合でもその力を発揮。大学サッカーを代表する選手となった。

 着実に歩みを進めてきた田中を、大体大・松尾元太監督はU-22日本代表として招集された6月のトゥーロン国際大会を経て、さらに成長したと評する。大学生の中では感じられないプレッシャーを世界で味わい、コンマ何秒の予備動作や準備の部分という質に気付き、こだわりを持ってプレーできるようになった。また、U-22でともにプレーした選手たちからも多くの刺激を受けたと田中自身も話す。特に、田中碧(川崎F)については「碧は日本でトップクラスのボランチ。同じポジションでも碧のほうが上だし、いろんな面でうまさ、強さがある。そこから学びたい」と意欲を見せる。

 U-22で感じた「プロの選手は勝負どころの厳しさ、懸けている思いが違う。目の前のワンプレーへの思いを大学でも出せるように伝えたい」という決意を抱いて自らを高めつつ、積極的に周囲とコミュニケーションをとる姿勢は、大学のチームメイトにも響いている。「大体大では、プレー面で見本になる。代表で感じたことを、ここまでの練習の中で伝えてくることができた」と話す田中の姿勢は、後輩たちにとってかけがえのない手本となっており、DF林尚輝(3年=立正大淞南高)も「近くにいて、学べるのはあと少ししかない。少しでも吸収したい」とその姿を追う。

 唯一の大学生として日本代表にも選出され、EAFF E-1選手権2019に臨むが、「このタイミングというのには驚いたけど、やってきたことが評価されたという手ごたえがある」と浮ついた気持ちはない。松尾監督も「A代表でもスタメンで出場するべき素材。招集は驚かないし、胸をはって自分の力を発揮してほしい」と、自信をもって韓国へと送り出す。

 だが、「このタイミングだったので、大学で積み上げてきた集大成としてのインカレに出してやりたかったという気持ちはある」と松尾監督も漏らすように、大体大がインカレ準決勝まで勝ち進まなければ、田中の大学サッカーは終わりとなってしまう。それでも、「みんなを信じています」と力強く話す田中の言葉に迷いはない。それぞれの場所で戦い抜くことが、互いへのエールになると信じている。

(取材・文 蟹江恭代)

[関東]東洋大“奇跡の残留”ならず2部降格決定…中央大が7年ぶりインカレ出場権確保(16枚)

崖っぷちから3連勝を飾っていた東洋大
[11.24 関東大学L1部第22節 中央大2-1東洋大 中央大サッカー場]

 東洋大は最終節で中央大に1-2で敗れ、最下位に転落。2部リーグへの降格が決まった。一方の中央大は逆転でインカレ出場権を確保した。

●第93回関東大学L特集

スカウト絶賛の“ポテンシャルの塊”法大FW松澤彰は富山から更なる高みを目指す

左からMF末木裕也、黒部光昭強化部長、FW松澤彰
 法政大の189cm大型ストライカーであるFW松澤彰(4年=浦和ユース)は、MF末木裕也(4年=甲府U-18)とともにカターレ富山で来季よりプロ生活をスタートさせる。

 リーグの得点ランキングなど数字的な面では目立たたないが、現役時代、Jリーグ屈指のストライカーとして鳴らした富山の黒部光昭強化部長も「得点、アシストだけでなく、数字に残らないチャンスメイクも出来る。伸びしろがあるので、どこまでの選手になるのか。プロで体を鍛えていけば、間違いなくもっと上でやれる選手になる」と太鼓判を押す逸材だ。

 愛知県から上京してきたということもあり、アピールのために積極的に声を出していたという浦和ユース時代。当時、ユースを指導していた大槻毅監督の指名により、3年次は主将に就任。“闘将”と呼ばれるほどの厳しさでチームをけん引した。


 ただ法大進学後はキャラクターが一変。同学年に柏U-18で主将を務めたMF下澤悠太、広島ユースで主将だったDF加藤威吹樹ら、学年を引っ張る存在がいた。さらに後輩が先輩を呼び捨てにするほどの上下関係の軽薄さも心地よかった。「そっちの方が合っているのかな」。大学ではチームメイトも絶大な信頼を寄せるムードメーカーになった。

 “キャラ変”を成功させた法大への進学は、鶴の一声で決まっていた。松澤自身、最初は別の大学への進学を考えていたが、恩師である大槻監督が法大のセレクションを受けるように指示。大学事情に疎く、本人曰く法政大がどのレベルでどこに所在するかも知らなかったというが、名門校入学はあっさりと決まった。

 そこで運命の出会いを果たすことになる。2年生になった時、後輩にFW上田綺世(鹿島)が入ってきた。驚かされたのは上田の意識の高さ。プレーの一つひとつに理由づけがされていることにとにかく驚いた。そこから上田にはFWとしての体の動かし方を一から指南してもらったという。「高校のチームメートに『上手くなった、プレースタイルが良くなった』って言われる。綺世の存在が今の自分を作っていると言っても過言ではないですね」。

 プロ入りは高校時代からの夢が叶った瞬間でもある。浦和ユース時代は大宮武蔵野高に通学。同級生だったFW邦本宜裕(慶南FC)、DF中塩大貴(立正大→甲府)の3人は特に仲が良かった。「今度はプロの舞台で一緒のピッチに立つのが夢」。また、ユースで同期だったMF松尾佑介(仙台大→横浜FC)はすでに特別指定選手として大活躍。「単純に嬉しい。俺も頑張らないといけない」と大いに意識している。

 誰もが伸びしろに期待する“ポテンシャルの塊”。獲得した黒部スカウトもポテンシャルの高さを第一に評価しているという。何より松澤自身がまだまだ自身は発展途上だと信じて疑わない。「僕もまだまだ限界を感じていません。自分の改善点を克服していけば、もっと出来るという自信があります。まずはインカレ連覇に向けて頑張ります。冬に調子が上がる?“インカレ男”という自覚を持ちながら頑張りたいです」。

(取材・文 児玉幸洋)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!
●第93回関東大学L特集

[関東]最終節で単独に浮上!青山学院大2年生FW大竹将吾、2部残留争いの中で価値ある得点王受賞

2部得点王のFW大竹将吾(左)と1部得点王の人見拓哉
 関東大学リーグ2部の得点王には、青山学院大の2年生FW大竹将吾(富山一高)が輝いた。チームが残留争いを繰り広げた中で、価値のある個人タイトル受賞となった。

 残留を決めるゴールで得点王を確定させた。残留圏の9位で最終節を迎えた青学大だが、敗れれば他大の結果次第では降格圏に転落してしまうという状況。そんな試合で大竹将は後半43分、右足で残留を決定づける今季16点目を奪った。

 試合前の時点で日本体育大FW飛鷹啓介(3年=JFAアカデミー)と並んでいた得点ランキングを一歩抜け出し、単独トップに浮上。「下位を戦う苦しいシーズンでしたが、個人としては関東リーグという環境に慣れてきて、イメージ通りにゴールに結びつけることができた」。個人成績がチームの結果に繋がったことを素直に喜ぶ。

 富山一高時代はFW坪井清志郎(秋田)とともに攻撃をけん引。練習からお互いにライバル意識を持って成長してきた。「自分は大学という進学にはなったけど、(坪井の存在が)プロになりたいという気持ちをより一層強くさせています」。

 2部とはいえ、関東リーグでもまれることで、成長を自覚している。ゴールへの嗅覚の部分ではもともと自信があったが、より得点を重ねるために、まずはシュートを第一に考えるようになったという。「ゴール前の落ち着きは高校時代よりも出るようになった。DFの体勢だったりを冷静に観れるようになったと思います」。今季はこれまでにはなかったという遠目からのゴールが増えたと胸を張る。

「得点王で少しは自信を持てましたが、まだ2部リーグ。自分は1部の得点王を狙っています。将来のプロ入りを目指して貪欲にやっていきたい。来年はより一層ゴールを目指して、さらに勝利を取れるように、そしてチームが昇格できるように、4年生で関東1部のピッチ立てるように頑張っていきたいなと思います」

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

法大MF紺野和也の争奪戦を制したFC東京、元日本代表羽生スカウトが尽力「背の低い選手を応援したい」

ガッチリと握手を交わすMF紺野和也と羽生直剛スカウト
 法政大からFC東京に入団するMF紺野和也(4年=武南高)は、スカウト担当でもある元日本代表の羽生直剛氏の背中を追う。

 高校時代からドリブルが有名で、母校の名とともに“武南のメッシ”“法政のメッシ”と呼ばれてきた紺野には、FC東京の他にヴィッセル神戸や北海道コンサドーレ札幌といったJ1上位クラブが獲得に乗り出していた。

 中でも“バルサ化”を目指す神戸の熱は高く、今年1月に練習参加した際にはMFアンドレス・イニエスタと面談を行い、「すぐにでも来てほしい」と熱烈なラブコールを受けたという。そんな中で早々の翌2月に紺野はFC東京への入団を決断。その紺野の獲得に尽力したのが、羽生氏だった。

 羽生氏は現役時代、千葉やFC東京などで活躍。2006年には日本代表にも招集。J1通算344試合29得点、J2通算45試合5得点と華々しい経歴を残し、2017年限りで現役を引退した。引退後はFC東京の強化部スカウト担当を務めている。

 全国を精力的に飛び回る日々を送る中で、「いろんな見方が出来るようになった」という。一方で体のサイズの問題でプロになれない選手を才能を目にすることも多いと感じた。「僕は身長ってあまり気にしていないけど、例えば上に話を持っていくと、この身長で大丈夫なのか?となる」。

 ただ紺野を見たときに、「今の選手は止めて蹴るの部分で技術が上がってきている中で、一人ではがしにかかれる選手は貴重。サイズの問題を差し引いても勝ち点をもたらしてくれる」と才能に確信を持ったという羽生氏は、161cmと低身長MFの獲得をクラブに進言。「良さを評価してくれた」とクラブへの感謝を語った。

 紺野も期待を十分に受け止めている。「背の低い選手を応援したいと言ってくれていた。僕が活躍することで子供たちにも勇気を与えたい」と羽生スカウトの言葉を力に変えると、「(羽生スカウトは)ポジションは違うけど、背も大きくない中で、代表まで上り詰めている。自分でもできないことはないと思うので、自分の持っている力をすべて出すことで、その先の道を切り拓きたい」と力強く話した。

(取材・文 児玉幸洋)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!
●第93回関東大学L特集

天皇杯16強法政大から5選手がJリーグへ!それぞれ強化部長らが評価語る

法政大から5選手がJクラブへ進む
 法政大のJリーグクラブ内定選手記者会見が4日に同大市ヶ谷キャンパスで行われ、FC東京に入団するMF紺野和也(4年=武南高)、ブラウブリッツ秋田に入団するMF下澤悠太(4年=柏U-18)、カターレ富山に入団するMF末木裕也(4年=甲府U-18)、FW松澤彰(浦和ユース)、栃木SCに入団するMF森俊貴(4年=栃木ユース)の5名が出席した。

 会見ではまず長山一也監督が選手の特長を説明。4年間の成長とともに、プロの舞台での更なる飛躍を期待した。

紺野評
「ドリブルの得意な選手で、高校生の時から有名で“武南のメッシ”と呼ばれていた。紺野が入ってきたときにプロで活躍するために何が必要かを考えた。守備やハードワークといったドリブルの先のところで成長したと思っています。今もドリブル以外の部分で研鑽を積んでいる。物静かなタイプではあるが、後輩を引き連れてトレーニングをやっている姿を見れるようになって人間的な成長も感じています」

下澤評
「レイソルユース出身ということもあって技術の高い選手。1年生の時から試合に出ていた。ミドルシュートやFKが得意で、ビルドアップに長けている。彼は本当に練習します努力の天才。オフに頑張り過ぎて、始動日に怪我して戻ってきたくらい。そこのバランスを考えながらやらないといけないけど、すごくサッカーが好きで取り組むことが出来る選手。プロで色んな監督から学んで落とし込んで成長してくれると思います」

末木評
「ヴァンフォーレ甲府U-18出身。技術が凄く高くて、サッカーセンスの塊。彼もセットプレーが得意でアシストを量産してくれる。今年の天皇杯でもFKからアシストしたり、チームの核として活躍してもらったと思っています」

松澤評
「浦和ユース出身。恵まれた体格を持っている。発展途上で筋力がまだ足りないというか、体を動かしきれなかったが、最近は筋トレを頑張ってきて、体も動くようになってきている。セットプレー、ポストプレーでチームの柱として頑張ってもらった。すごく明るい性格で後輩の面倒見がよく、ピッチ外でも慕われる存在。伸びしろがあるので、プロで成長して力になってくれると思う」

森評
「栃木SCユース出身。法政のサッカーにとって大事な存在。攻守の核。天皇杯で点を取ったり、守備でもハードワークしてくれる。理系なのでキャンパスが遠く、練習を20分くらいして戻らないと間に合わないことが週に2、3回ある。なので先に出てトレーニングをしたり、夏休みにやったりと補ってくれた。その努力には敬意を表したいと思います」

 また内定先クラブの代表者も出席し、獲得する選手の印象や獲得に至った経緯などを説明した。

FC東京強化部 羽生直剛
「初めて見たときに相手にしたら鬱陶しい選手だろうなと感じました。今の選手は止めて蹴るの部分で技術が上がってきている中で、一人ではがしにかかれる選手は貴重だと思う。サイズの問題はあるがそれを差し引いても勝ち点をもたらしてくれると思ってオファーしました。いくつかのオファーがある中で選んでもらった。これからもネガティブな部分を指摘されることがあるかもしれないが、それを跳ね返して、味スタのピッチで歓喜の中心にいることをクラブとしては願っています」

ブラウブリッツ秋田代表取締役社長兼強化部長 岩瀬浩介氏
「今後の彼の人生のキャリアアップの面で大きな責任を感じております。下澤君は長らく見させてもらっていて、最終的には練習参加をしてもらって確信を持ちました。ゴールを常に意識したプレーが出来る技術の高い選手だなと認識している。ボランチとして一番大事な空間認知力がある。今のブラウブリッツ秋田にないものを持っている印象で、本人とも面談をして感じたのは、向上心や探求心を持っている。将来的には海外でやりたいと話していたので、まずはピッチに立ってもらって、貢献してもらってキャリアを伸ばしてもらえればと思います」

カターレ富山強化部長 黒部光昭
「末木選手、松澤選手の2人獲得することになりました。経緯としては8月に練習参加をしていただいて、僕は総理大臣杯をしっかりとチェックさせてもらった。練習参加のあとの監督やコーチの評価、そして僕が試合で見た評価は、絶対に2人ともいい選手だと思ったのでオファーさせてもらいました。ひょっとしてJ1やJ2で出来る可能性があった中で、10月中旬に富山というチームを選んでくれた。選んでくれたからこそ、富山を使って、チームとしてもまずはJ2に、そして個人としてももっと上を目指していってほしいと思います」

栃木SC強化部長 山口慶
「アカデミー育ちの森俊貴選手を迎え入れることが出来て嬉しく思います。選手としてもしっかりと成長して帰ってきてくれることを嬉しく思います。栃木はアカデミー育ちの選手で試合に出た選手がいません。もう一人、違う大学からアカデミー育ちの選手(国士舘大MF明本考浩)が帰ってきてくれる。本当に彼ら2人には期待している。法政大から昨年来てくれた黒崎を含めた3人には期待している。クラブ全体としてもサポートしていきたいと思っています」

 そして入団内定選手もそれぞれの言葉で意気込みを語った。

●紺野和也
「来季よりFC東京でプレーできることを今からとても楽しみにしています。一日でも早く青赤のユニフォームを着て活躍できるように日々努力していきたいと思います」

●下澤悠太
「ブラウブリッツ秋田というチームでプロというキャリアをスタートさせられることを嬉しく思います。感謝の気持ちを持ちながら一日でも早く秋田の力になれるように日々精進したいと思います」

●末木裕也
「小さい頃からの夢だったサッカー選手をカターレ富山さんで始められることを嬉しく思います。またこれからファンやサポーターに認めてもらえるように日々努力していきます」

●松澤彰
「富山のサポーターに早く認めてもらえるように日々精進します。よろしくお願いします」

●森俊貴
「10年以上お世話になったクラブに直接恩返し出来るチャンスを与えてくれたことに感謝しています。栃木の一員として早く活躍して、J2でしっかり上の順位に行けるように努力していきたいと思います」

★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

[関西]昨季降格の同志社大が1部返り咲き! 京産大は大教大との接戦制して残留成功:1部2部A入替戦

同志社大が再び1部へ
第97回関西学生サッカーリーグ1部


 第97回関西学生サッカーリーグの1部-2部Aの入れ替え戦が1日に行われた。2部Aで3位の同志社大が1部10位の大阪産業大に5-4で勝利。昨季の降格から1年での1部返り咲きを決めた。

 同志社大は前半12本のシュートを放ち、猛攻を仕掛ける。前半9分にFW中野優太(3年=清水ユース)が先制点を挙げると、同23分にはMF大雄一生(3年=東山高)が混戦から押し込んで追加点。さらに29分にFW長谷川雄大(3年=海星高)、42分には再び中野がゴールを決め、前半を4-0で折り返す。

 さらに同志社大は後半5分、MF池平直樹(2年=岡山学芸館高)がFW竹田そら(4年=岡山学芸館高)のアシストからダメ押しの5点目。5-0と大量リードとしたが、ここから大産大の猛反撃が始まる。

 大産大は後半13分、MF出津真哉(2年=鹿島ユース)がDF深澤卓真(3年=明誠学院高)のパスから1点を返すと、同32分にDF小池万次郎(4年=町田ユース)がチーム2点目を挙げる。2-5で迎えた42分にはDF戸田拓海(4年=鹿島ユース)がゴール。3-5と2点差まで縮めた。

 追い上げムードの大産大は後半アディショナルタイム5分過ぎ、FW中岡想羅(2年=筑陽学園高)のパスから再び出津がゴールを決め、いよいよ4-5と1点差に。しかしそこでタイムアップとなり、昨季1部昇格を果たした大産大は再び2部Aに、昨季降格の同志社大は再び1部昇格を決めた。

 1部9位の京都産業大は2部Aの大阪教育大と対戦。DF美馬和也(4年=神戸U-18)が開始10分で先制に成功すると、1-0で折り返した後半10分には大教大に同点に追いつかれてしまう。しかし京産大は同17分、MF杉田迅(1年=京都U-18)のお膳立てからDF石川貴登(2年=流通経済大柏高)が勝ち越し弾。そのままリードを守り切り、京産大が1部残留を決定させた。

 この結果により、来季の1部リーグは大阪体育大関西学院大びわこ成蹊スポーツ大桃山学院大立命館大関西大阪南大近畿大甲南大大阪学院大京都産業大同志社大となった。

●第97回関西学生リーグ特集

8人部屋、16人部屋寮生活で培われた明治大の強さ

明治大から今季は現時点で6名がJリーグに進む
 今年も明治大から現在、6名の選手がJリーグに進むことが決まっている。明治大OBのJリーガーはここ5年で30名を超えており、他大の追随を許さない圧倒的な数字となっている。

 その選手の多くは練習場である八幡山グラウンドに併設するサッカー部寮で4年間、寝食をともにする生活を送った選手たちだ。住所は東京都世田谷区。最寄り駅は京王線で新宿から7駅の八幡山で、大学生生活を送るには何不自由ない好立地と言える。サッカー部寮は2階建てで、1階部分には食堂や風呂などがあり、2階部分にベッドスペースになっている。

 ただそのベッドスペースは1部屋に二段ベッドが4つ、もしくは8つと設置されているもので、基本的に“個人スペース”はベッド内のみとなる。平日の門限は11時。それ以降は部屋の電気が消え、カーテンで仕切ったベッド内で過ごしている。

明治大学のサッカー部寮

 しかしこの寮生活が部員の“心”を強くしている。27日に行われたJリーグ内定選手の合同記者会見でMF瀬古樹(4年=三菱養和SCユース/横浜FC内定)が「8人部屋と16人部屋という素晴らしい環境の中で、サッカーでも私生活でもチームを作り上げてることが出来たことが強さの秘訣」と話せば、MF中村健人(4年=東福岡高/鹿児島内定)も「常に仲間が隣にいるという生活が、明治大学のチームワークを作っているんじゃないか」と同調する。

 さらに中村はこの環境が自分を成長させてくれたと自負しているという。「最初は戸惑いもあったけど、何だかんだみんなと距離感が近いのに、いざこざもない。多少のストレスはあるけど、今では過ごしやすささえ感じている。集中できる環境でよかった」と感謝を語る。

 だが美談だけで済ますことがなってきている現状もある。建物は平成5年に建て替えられたものだが、老朽化が進んでいる。また今年入学した身長2mのFW赤井裕貴(1年=帝京高)といったベッドに収まりきらない選手も出てきている。自身も寮生活経験者である栗田大輔監督は「住めば都で面白いんですけどね」とした上で、「本音を言えば選手たちにはいい環境を与えたい。だから早く建て替えてほしい」と話す。しかし学校の判断に任せるしかないということだ。

 ベッドスペースの柱には歴代OBの名前が書かれたままとなっている。感じさせる歴史と伝統。栗田監督が言う「結果論」なのかもしれないが、明治大の強さの一因、多くのJリーガーを輩出する実績が、より説得力を持たせている。

(取材・文 児玉幸洋)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!
●第93回関東大学L特集

同期松尾大活躍も「焦りは感じていない」…明治大から横浜FC入団MF瀬古、J1スタートを「クラブに感謝」

横浜FCに進むMF瀬古樹
「本当にクラブに感謝というか、それに尽きるなと思います」。明治大から横浜FCに入団するMF瀬古樹(4年=三菱養和SCユース)は、J1リーガーとしてプロ生活をスタートできることを素直に喜んだ。

 横浜FCと言えば、FW三浦知良、そして今夏からMF中村俊輔といった日本サッカー界レジェンドが在籍。瀬古の感じた印象も例に漏れない。27日に行われたJリーグ内定選手の記者会見の場でも、レジェンド選手の名前を挙げて、尊敬を語っていた。

「クラブを代表する、サッカー界を代表する選手がたくさんいるクラブなので、自分が吸収できることは凄く多い。もちろんライバルになるので争っていかないといけないところはあるけど、吸収できるところは吸収していきたいです」

 大学までバレーボールをしていた両親を持つが、兄もしていたことで幼稚園からサッカーを始めた。「身長は持っていかれちゃった」と180cmを超える身長の兄を羨むが(瀬古は175cm)、運動能力は兄を超越するものだった。高校でサッカーを辞めることになった兄とは対照的に、名門大を経て、プロ生活をスタートさせることになった。

 来季から入団する横浜FCでは今季、同期となる仙台大のMF松尾佑介が特別指定選手として大活躍。リーグ戦21試合6得点を記録し、J1昇格に大きく貢献した。各大学によって事情があることを理解しながらも「羨ましい」と感じたという。ただ「焦りは感じていない」とも話す。勝負は来年、同じピッチに立ってから。まずは3冠がかかるインカレだけに集中する。

(取材・文 児玉幸洋)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!
●第93回関東大学L特集

「サッカーは高校で辞めるつもりだった」…”無名の存在”明治大DF中村帆高がFC東京入団を勝ち取るまで

中村帆高(左)はMF安部柊斗とともにFC東京に進む
「ずっとサッカーは高校で辞めるつもりでした。正直、やりたくなかったというのが本音。明治大のセレクション参加も記念受験みたいな感じ。今だから言えますが、受かるとは思っていませんでしたから」

 プロ選手になれるとは夢にも思っていなかった。

 明治大からFC東京に入団するDF中村帆高(4年=日大藤沢高)は神奈川県横須賀市出身で、中学時代までを横浜FMの下部組織で過ごし、日大藤沢高に進学。2年時に日大藤沢高は全国選手権で4強を経験するが、メンバー外でスタンド応援だった。

 無名の存在。3年生になってレギュラーの座を掴みインターハイに出場したが、冬は県予選敗退。もちろん高校時代にJクラブから目をかけられることもなく、県レベルでは同学年にFW小川航基(桐光学園、現水戸)がいたが、一回も自身の口から「プロ」という言葉を発することはなかった。「もうサッカーはやりなくない」。大学選びはサッカーと関係ないところで決めようと考えていた。

 しかし周囲は才能を放っておくことをしなかった。日大藤沢高の佐藤輝勝監督は大学サッカー部のセレクションを受けるように何度も説得。中村帆は断り続けたが、DF小野寺健也(4年=日大藤沢高)の付き添いで、“仕方なく”明治大のセレクションに参加することになった。

 だが本人は「記念受験」と振り返るが、栗田大輔監督は一目見た瞬間に才能に惚れ込んだという。「体のバネやスピード。性格の中身までは分からなかったけど、単純に能力が凄いなと思いました」。セレクションでは歴代数々のJリーガーを育ててきた名将も唸るほどの才能を見せつけた。

 受かってしまった――。中村帆は「俺、本当に大学でサッカーやるのか」と数日間、悩む日々を過ごしたという。そして両親には「サッカーをやりたくない」と素直な気持ちを明かしていたというが、周囲の期待を裏切ることができず、明大への進学を決断。「やるからにはやろう」と決意を固め、名門サッカー部の門を叩いた。

 ただ入学当初はレベルの高さに戸惑った。先輩たちは将来、プロになる選手ばかり。同学年にも高校時代、プレミアリーグで得点王に輝いたFW佐藤亮(FC東京U-18)や、インターハイと全国選手権で2冠を飾った東福岡高の主将MF中村健人ら、そうそうたる選手がいた。「正直、入学するとき試合に出たいとは思っていたけど、親からも別に試合に出なくてもいいんだよと言われていた」。事実として2年生まではセカンドチームで過ごしている。

 そんな中でも栗田監督は、中村帆の才能を何とか開花させたいと考えていたという。重ね合わせたのは、OBで現在日本代表に選出されるDF室屋成(FC東京)。「今の場面、成だったらこうするよ」と毎日のように声をかけて、叱咤してきたという。そして中村帆の性格面を根本的に変えてやろうという思いで意図的に厳しく接してきたが、そのことがいい意味での反骨心を生むことになる。

「試合に出て栗田さんを見返してやろう」

 急成長を遂げた中村帆を栗田監督は3年時よりレギュラーとして起用。浦和レッズに進んだDF岩武克弥をCBに回してまで、中村帆を右SBで抜擢した。「スピードがホタは凄いので、どう開花させようか、どう自信をつけさせようかと考えた。起用することで“出来る強さ”を自信としてつけていけば、出来ない部分をごまかすというか、逆にそこも伸びてくることはあると思ったので積極的に起用しました」。

 中村帆自身も抜擢に感謝する。「プレーがいいからスタメンにしてもらったんじゃなくて、成長を見込んで使い続けてくれたと思っている。栗田さんには下級生のころからずっと怒られてきましたけど、自分にこれだけ本気で向き合ってくれた人は初めてだった。他の大学に行っていたらここまでになっていない。明治だったからというのは大きいと思っているので、本当に感謝しています」。

 そんな中村帆は明大のレギュラーとして総理大臣杯連覇を経験。4年時には全日本大学選抜の一員としてユニバーシアード大会で金メダルを獲得。リーグ戦では大会記録の勝ち点を更新した“史上最強の明治”の欠かせない戦力になった。そしてFC東京からオファーが届き、卒業後の入団が内定。大学に行ってまでサッカーを続けたくないと考えていた高校生は、いつの間にかサッカーを続ける大学生の憧れの的になっていた。

 これからの目標は恩返し。サッカーを続けさせてくれた、自分の才能を認めて応援し続けてくれた両親、恩師、すべての仲間のためにもプロでの更なる飛躍を誓う。

「自分は気づいたらユニバ代表に選ばれていたり、気づいたらFC東京からオファーを頂けたという選手なので、どんな選手になりたいという目標にする選手はいません。東京に行くと室屋成さんという大きな先輩がいるけど、一年目から東京の勝利に中心選手になって勝利に貢献したいなと思います」

「両親はいつでも自分の決断を尊重してくれる。やるからには全力でやりなさいと、どんな時も4年間応援してくれていた。呼べるような選手にならないといけないけど、味スタでプレーする姿をみせられたら、恩返しになるのかなと思います」

(取材・文 児玉幸洋)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!
●第93回関東大学L特集

[東海]延期分5試合開催で今季終了…インカレ出場3枠は東園大、常葉大、中京大に:第12節延期分

第58回東海学生サッカーリーグ1部


 第58回東海学生サッカーリーグ1部は第12節の延期分5試合を行った。9月11日の第12節では1試合が開催されていたが、残り5試合は猛暑で中止となっていた。

 常葉大名古屋経済大に3-0で勝利。前半25分にMF村山健(3年=神戸弘陵高)が先制点を決めると、後半7分にDF野田椋雅(3年=山梨学院高)が追加点を挙げる。後半アディショナルタイム3分過ぎにはFW土井智之(4年=神戸弘陵高)がダメ押しの3点目を決めた。

 2位の中京大(勝ち点50)はすでに全日程を終えているため、勝ち点3を積み上げた3位の常葉大(勝ち点51)が順位逆転に成功。順位を2位に浮上させた。

 全日本大学選手権(インカレ)に出場する東海3枠が決定。第1代表に東海学園大、第2代表に常葉大、第3代表に中京大となった。

 名古屋商科大静岡産業大と対戦した。すでに自動降格が決定している名商大は前半11分に先制に成功するも、同30分から3失点。1-3で試合終了となり、今季最後の試合を白星で飾れなかった。

 自動降格となる2チームは11位・名商大と最下位・愛知学泉大に。来季1部昇格を果たしたのは名古屋産業大と静岡大となった。

結果は以下のとおり
【第12節延期分】
(9月11日)
[中京大豊田キャンパスサッカー場]
中京大 5-0 愛知学泉大
[中]西口黎央(21分)、辻泰志2(37分、90分+2)、水口豪(58分)、加藤弘也(89分)

(11月23日)
[中京大豊田キャンパスサッカー場]
岐阜協立大 3-0 名古屋学院大
[岐]岡田孝樹(75分)、横山智也(85分)、重松寛太(90分+2)

[名古屋経済大犬山キャンパスサッカー場]
四日市大 5-0 中部大
[四]石崎柾2(22分、73分)、児玉響(47分)、河野魁斗(58分)、伊藤圭都(87分)

常葉大 3-0 名古屋経済大
[常]村山健(25分)、野田椋雅(52分)、土井智之(90分+3)

[愛知学院大日進キャンパスサッカー場]
東海学園大 4-2 愛知学院大
[東]白川大吾廊(2分)、オウンゴール(7分)、神谷椋士(34分)、岡本杏(44分)
[愛]谷口将真2(17分、41分)

静岡産業大 3-1 名古屋商科大
[静]山本榛真(30分)、川原由斗(42分)、伊藤晴紀(57分)
[名]久保建人(11分)

●第58回東海学生1部L特集

[関西]大接戦のインカレ関西4枠が決定! 大体大、関学大、びわこ大、桃山大に:後期第11節

優勝は大阪体育大に
第97回関西学生サッカーリーグ1部


 第97回関西学生サッカーリーグ1部の後期第11節が23日と24日に行われた。すでに優勝を決めている大阪体育大は3位のびわこ成蹊スポーツ大と対戦し、1-1のドローで最終節を終えた。

 連覇を決めている大体大はびわこ大との上位対決に挑むと前半からシュート11本の猛攻撃。さらにびわこ大の攻撃をシュート0本に抑えると、後半17分に均衡を崩す。FW林大地(4年=履正社高/鳥栖内定)がPA内のこぼれ球を押し込み、先制に成功した。

 しかし、びわこ大も少ないチャンスを決め切る。後半34分、FW青山景昌(4年=名古屋U18/福島内定)のパスをFW小畑翔太郎(4年=広島工大高)がPA左からゴール。大体大は合計23本、びわこ大は3本というシュート本数の差は生まれたものの、結果は1-1で痛み分けに終わった。

 4位の桃山学院大は11位の大阪経済大と対戦し、1-0で勝利。前半41分、FW山口海都(2年=立正大淞南高)のゴールが決勝点となった。桃山大は勝ち点3を積み上げ、全日本大学選手権(インカレ)出場を決定させた。一方、昨季昇格を果たした大経大は自動降格が決定した。

 この結果により、関西学生1部リーグのインカレ出場4枠は首位・大体大、2位・関西学院大、3位・びわこ大、4位・桃山大となった。

 8位の近畿大は最下位の関西福祉大と対戦し、1-0で勝利。前半43分、DF知念哲矢(4年=長崎総科大附高)が決勝点を挙げた。一方で、5位の立命館大は9位の京都産業大に2-0で勝利。この結果により京産大は入れ替え戦に臨むことになった。

 9位の京産大、10位の大阪産業大が12月1日の入れ替え戦へ。京産大は2部Aリーグ4位の大阪教育大と、大産大は3位の同志社大と対戦する。また11位の大経大、最下位の関福大は自動降格に。2部A首位の甲南大、2位の大阪学院大が自動昇格を決めている。

結果は以下のとおり

【後期第11節】
(11月23日)
[たけびしスタジアム京都]
関西大 6-0 大阪産業大
[関]高橋晃平2(27分、80分)、大久保優2(31分、51分)、沼田駿也2(83分、90分)

立命館大 2-0 京都産業大
[立]延祐太(48分)、二宮和輝(76分)

[ヤンマーフィールド長居]
近畿大 1-0 関西福祉大
[近]知念哲矢(43分)

桃山学院大 1-0 大阪経済大
[桃]山口海都(41分)

(11月24日)
[たけびしスタジアム京都]
関西学院大 3-3 阪南大
[関]中村匡克(47分)、オウンゴール(57分)、山見大登(88分)
[阪]長谷川隼(5分)、林雄飛(33分)、谷口憧斗(76分)

大阪体育大 1-1 びわこ成蹊スポーツ大
[大]林大地(62分)
[び]小畑翔太郎(79分)

●第97回関西学生リーグ特集

[関東]明大DF小野寺が“衝撃音ヘッド”で就活アピール「覚悟を持って勝負したい」

[関東]明大DF小野寺が“衝撃音ヘッド”で就活アピール「覚悟を持って勝負したい」
[11.24 関東大学L1部第22節 明治大2-2桐蔭横浜大 味フィ西]

 “ドスン”という衝突音のあとにゴールネットが揺れた。1点を先行されて迎えた後半7分、左サイドからMF中村健人(4年=東福岡高/鹿児島内定)が蹴ったFKをDF小野寺健也(4年=日大藤沢高)が合わせたヘディングシュートだ。

 総理大臣杯決勝で優勝を決める得点を決めた黄金ホットラインがこの日も開通。ペナルティースポット手前でやや距離はあったが、コースもしっかりと突いていたシュートがゴール左隅に吸い込まれていった。

「(ゴールまで距離はあったけど)助走の距離を上手く使えた。でも自分自身あまりどうだったかは覚えていなくて、いつも感覚でやっている。練習でもみんなから音がヤバい、威力がヤバいとか言われるけど、持っているものを最大限に生かした結果かなと思います」

 今季は史上最多となる勝ち点56をあげてフィニッシュした明大だが、優勝を決めて以降の3節は1勝1分1敗。優勝を決めたあとに未勝利でインカレを迎え、そのインカレでも準々決勝で敗れた3年前と同じ轍を踏まないことを目標としていたが、流れを作れないまま3冠がかかるタイトル戦に向かうことになった。

 小野寺自身も「今の代はそれを(1年生の時に)見て成長してきた」と強く意識していたと話す。それだけに「絶対に繰り返したくない」と強く誓う。卒業後の進路はまだ決まっておらず、インカレが“最終就職試験”となるだけに、「覚悟を持って勝負したい」と力強く話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

[関東]明大MF岡庭が大学リーグ初ゴール!スタンド応援J内定DF中村帆高の檄に応える

大学初ゴールを決めて喜ぶ岡庭愁人
[11.24 関東大学L1部第22節 明治大2-2桐蔭横浜大 味フィ西]

 後半15分過ぎ、ゴール裏に陣取った明治大の応援席から右MFの岡庭愁人(2年=FC東京U-18)に向けて檄が飛ぶ。「足もとじゃなくて背後を取れ!」。声の主は怪我のためにスタンド応援となっていたDF中村帆高(4年=日大藤沢高/FC東京内定)だった。

 するとアドバイスからわずか数分後に結果となって表れる。後半20分、MF森下龍矢(4年=磐田U-18)のパスで背後を取った岡庭がエリア内に侵入。折り返す選択肢もあったが、迷わず右足を振り抜くと、これがゴール右隅に決まり、勝ち点1をもたらす貴重な同点弾になった。

 もちろん、岡庭の耳にもアドバイスは届いていた。「足元で受けるだけで怖い選手じゃない」。黒星を喫した前節の反省を生かして背後を突く動きを心掛けていたが、自分自身でも動き出しの質で物足りなさを感じていたところだったという。

「自分も裏を意識していたが、前節から裏が全然取れなかった。この1年は負けないようにと意識してきた帆高選手から吸収できるものは吸収して、最後にはそれを自分の武器にできるようにしていきたいです」 

 ポジション争いをする中村帆はライバルであり、憧れの存在。卒業後に自身の“古巣”でもあるFC東京への入団を決めていることも思いを深めている。今季はその中村帆がユニバーシアード代表などでチームを離れたことで天皇杯川崎F戦のスタメンなど貴重な経験もした。それだけに今季リーグ最終戦でゴールという一つの結果を残せたことが何よりも嬉しい。

「大きい舞台に出させてもらって、やれるなという手ごたえもあった。ただそこで違いを見せるという時間が少なく、質が伴ってこなかった。今日もゴール以外は全然納得していない。でも結果として大学初ゴールを動員がかけられた試合で決められたのは自信になる。これを機に細部にこだわっていい選手になっていきたいです」

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

[MOM654]桐蔭横浜大MFイサカ・ゼイン(4年)_進化を示した1年、最終戦で逆転アシスト王獲得

川崎フロンターレ内定トリオ
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.24 関東大学L1部第22節 明治大2-2桐蔭横浜大 味フィ西]

 最後にしっかりと差し切った。最終戦を前にトップと1アシスト差としていた桐蔭横浜大のMFイサカ・ゼイン(4年=桐光学園高/川崎F内定)が3アシストを積み上げて通算9アシストとし、単独でアシスト王に輝いた。

 前半からエンジン全開。31分にFW松本幹太に合わせたクロスはわずかに枠を捉えることはなかったが、後半開始1分のMF鳥海芳樹(3年=桐光学園高)の得点で1アシストを記録。そして同13分にはFW下村司(4年=市立船橋高)のゴールをアシストし、“ノルマの2ゴール”をしっかりと積み上げた。

 今年4月に川崎フロンターレへの入団内定を発表。自覚が芽生えたのか、リーグ戦では圧倒的なパフォーマンスを見せるようになった。結果としても得点は2桁の10ゴール。アシストは9とチームの躍進に貢献したことは言うまでもない。

「アシスト王は最初から目標にしていました。でも川崎に内定したことで就職を目指したプレーじゃなくて、チームの結果に専念できるようになった。ここで数字のことは意識していましたし、ゴールもアシストも取ってチームを上位に上げたいという意識は川崎に決まってから高まったと思います」

 表彰式では来年チームメイトになる順大FW旗手怜央、筑波大MF三笘薫と大学最後となる3ショットを披露した。ただリーグの戦いは終えたが、プロ入りを前に大学で最後の大仕事、初のインカレ出場が待っている。「日本一を本気で目指しています」。まずは初戦と冷静さも忘れていないイサカ擁する桐蔭横浜大が、今年の冬に舞台を熱くする。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

[関東]“最強”明治大主将FW佐藤亮が「感謝」のMVP受賞!/受賞者一覧

MVPを受賞した佐藤亮
 JR東日本カップ第93回関東大学サッカーリーグが24日に最終日を迎え、表彰式が行われた。

 MVPには明治大の主将FW佐藤亮(4年=FC東京U-18)が輝いた。得点王こそ1点差で逃したが、リーグ最多勝ち点記録を更新した明大の主将としてチームをけん引したことが評価された。

 キャリア初だというMVP獲得について、「役職を貰って、真摯に向き合い続けた結果でもらえた賞だと思います。集大成でこうしてMVPが取れたことは今後の自信に繋がる。でも自分のだけの力で取ったMVPじゃないので、チームメイトとここまで起用してくれた監督に感謝したいです」と喜びを語った。

▽MVP
佐藤亮(明治大4年)

▽最多出場
村松航太(順天堂大4年/北九州内定)
眞鍋旭輝(桐蔭横浜大4年/山口内定)
色摩雄貴(東京学芸大4年)

▽特別賞
三笘薫(筑波大4年/川崎F内定)
岩本翔(筑波大1年)
旗手怜央(順天堂大4年/川崎F内定)
大森真吾(順天堂大1年)
山崎大地(順天堂大1年)
オビ・パウエル・オビンナ(流通経済大4年/横浜FM内定)

▽東京中日スポーツ賞
橘田健人(桐蔭横浜大3年)

▽ベストヒーロー賞
佐藤亮(明治大4年)

■1部リーグ
▽得点王
16得点
人見拓哉(立正大4年)

▽アシスト王
9アシスト
イサカ・ゼイン(桐蔭横浜大4年/川崎F内定)

▽新人賞
森海渡(筑波大1年)
大森真吾(順天堂大1年)

▽ベストイレブン
GK早川友基(明治大3年)
DF常本佳吾(明治大3年)
DF中村帆高(明治大4年/FC東京内定)
DF眞鍋旭輝(桐蔭横浜大4年/山口内定)
MF森下龍矢(明治大4年/鳥栖内定)
MF安部柊斗(明治大4年/FC東京内定)
MF瀬古樹(明治大4年/横浜FC内定)
MFイサカ・ゼイン(桐蔭横浜大4年/川崎F内定)
MF三笘薫(筑波大4年/川崎F内定)
FW佐藤亮(明治大4年)
FW旗手怜央(順天堂大4年/川崎F内定)

▽フェアプレー賞
立正大

■2部リーグ
▽得点王
16得点
大竹将吾(青山学院大2年)

▽アシスト王
13アシスト
橋本健人(慶應義塾大2年)

▽新人賞
綱島悠斗(国士舘大1年)
木下海斗(関東学院大1年)

▽ベストイレブン
GK田原智司(慶應義塾大3年)
DF沼崎和弥(慶應義塾大4年)
DF野村京平(慶應義塾大4年)
DF住吉ジェラニレショーン(国士舘大4年/水戸内定)
MF橋本健人(慶應義塾大2年)
MF八田和己(慶應義塾大4年)
MF明本考浩(国士舘大4年/栃木内定)
MF金子拓郎(日本大4年/札幌内定)
FW高橋利樹(国士舘大4年/熊本内定)
FW山下諒也(日本体育大4年)
FW見木友哉(関東学院大4年/千葉内定)

▽フェアプレー賞
慶應義塾大

●第93回関東大学L特集

[関東]直接対決でインカレ出場権獲得の筑波大MF三笘「怜央のためにも…」

筑波大がインカレ出場圏内を確保した
[11.23 関東大学L1部第22節 順天堂大0-0筑波大 柏の葉]

 筑波大が第6代表で大学選手権(インカレ)出場枠に滑り込んだ。5位で最終節を迎えた筑波大は、勝ち点で並ぶ6位の順天堂大と直接対決。得失点差で大きく上回ることで、引き分け以上で自力での出場圏内確保を決めることになっていた。

 結果はスコアレスドロー。後半19分のFW和田育(1年=阪南大学高)の強烈シュートがクロスバーを叩く場面はあったが、最後までゴールネットを揺らすことは出来なかった。

 ただ最低限のノルマ達成に小井土正亮監督は「本当はもっと自信を持ってリスクを負ってでもというサッカーをしたいが、僕はどちらかと言うとリアリスト」とまずはインカレ出場権獲得に安堵。ただ第6代表となったことで、関東第1代表の明治大と同じブロックを戦うことになり、勝ち上がれば準々決勝で対戦することになった。

 それでも「今年はもうやれないと思っていた西が丘で試合が出来る」と前向きに話した指揮官は、「しっかりと勝ちたい」と意識を十分にする。さらに和田やMF岩本翔(1年=G大阪ユース)といった1年生の台頭に目を細めると、「選手層を厚くしないと勝ち上がれないと思うので、総合力で勝ち切りたい」と意欲的に話した。

 MF三笘薫(4年=川崎F U-18/川崎F内定)は未来の僚友からのバトンをしっかりと受け取っていた。この日の順大には来季から川崎フロンターレで同僚となるFW旗手怜央が在籍。旗手がボランチで出場したこともあり、何度もマッチアップする場面があった。

 筑波大がインカレ出場権を確保した一方で、順大は出場圏外。旗手の大学サッカーはこの日で終戦した。試合後は川崎Fの向島建スカウトらを交えて、旗手と三笘が話し込む場面もみられた。「今日の試合でも怜央は違いを生み出していた」と改めて“ライバル”への尊敬の語った三笘は、「怜央のためにも自分たちは結果を出さないといけない」と力に変えていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

[関東]順天堂大が堀池監督就任後初めてインカレ出場権逃す…「自分の力のなさ痛感」旗手怜央は大学サッカー終戦に涙

旗手はうつむきながら控室に引き上げる
[11.23 関東大学L1部第22節 順天堂大0-0筑波大 柏の葉]

 順天堂大が元日本代表の堀池巧監督が就任した2015年以降では初となる大学選手権(インカレ)出場権を逃した。順大は最終節を前にインカレ出場圏内ギリギリの6位。しかし勝ち点で並ぶ5位の筑波大とスコアレスドローに終わったことで、筑波大を逆転できず。勝ち点1差だった中央大にかわされて、7位に後退した。

 試合前から降り続く冷たい雨。その雨でも紛らわすことが出来ないほど、ピッチに立った4年生は試合後、嗚咽を漏らしながら涙を流した。主将FW浮田健誠(4年=柏U-18/山口内定)は「今日の結果がすべてではなく、リーグ戦22試合の積み重ねの結果。この状況に追い込んでしまった4年生たちの力のなさを感じます」と言葉を絞り出した。

 前期を3位で折り返した今季。しかし後期初戦の桐蔭横浜大との上位対決を落とすと、初勝利まで7戦を要した。「まだ周りがインカレに出るチャンスをあげると言ってくれているようなもんじゃないか」。後期はわずか2勝も最終戦までインカレ出場権を争える位置にいるということをプラスに捉えるように、試合前に堀池監督はそう声をかけてイレブンの奮起を促していたという。

 それでも結果はスコアレスドロー。今季の課題に挙げる「得点力不足」を象徴する試合になってしまった。順大は後期に3年生が教育実習で抜けることが多く苦しい台所事情となるが、それも毎年ということを考えれば言い訳にはできないと皆が強調する。それだけに指揮官も「エース旗手がいるのに点が取れない。彼個人の問題ではないが、チーム全体で取れていないということに繋がっている。結果的に得失点差でインカレを逃しているのでね」と今季の敗因を分析し、唇を噛んだ。

 エース旗手。FW旗手怜央(4年=静岡学園高/川崎F内定)は今夏にはユニバーシアード代表の主将として金メダル獲得に貢献。東京オリンピック日本代表候補に挙げられる旗手だが、順大では4年間でタイトルを手にすることは出来なかった。今季はチーム事情からボランチでの出場が増えたことはあったが、得点数はわずかに5。1年生で9得点、2年生で14得点、3年生で12得点を決めていた大エースの得点数半減がチーム成績に大きく影響してしまった。

 大学サッカーはこの日で区切り。これからはプロサッカー選手旗手怜央としての生活が始まる。「堀池さんの指導で成長できた部分はある。それ以上に名古(新太郎/鹿島)さんだったり先輩の存在、同期の存在は大きかった」と4年間を振り返った旗手。「自分の力のなさを痛感した」と涙を流した試合直後とは打って変わり、すっきりとした表情で取材エリアに現れた旗手は「チームを勝たせられるような選手になりたい。強い、大きな選手になりたい」と更なる成長を誓っていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

[関東]順天堂大がインカレ出場権逃す…東洋大“奇跡の残留”はならず:第22節

[関東]順天堂大がインカレ出場権逃す…東洋大“奇跡の残留”はならず:第22節
 JR東日本カップ第93回関東大学サッカーリーグ1部の第22節が23日に行われた。

 前節で流通経済大の2部降格が決定したことで、残り1つの残留枠は勝ち点21の早稲田大と同18の東洋大の争いに。得失点差では東洋大が上回っているため、最終節で東洋大が勝利し、早稲田大が敗れれば順位が入れ替わることになっていた。

 同時キックオフとなった最終節だが、東洋大は中央大と対戦。勝つしかない東洋大は前半20分にMF松崎快が混戦を追い込んで先制。しかし同40分に同点弾を浴びると、後半43分に逆転弾を献上。崖っぷちからの3連勝と驚異的な粘りをみせていた東洋大だが、最後に力尽きた。

 引き分け以上で残留を決めることが出来た早大は、専修大に3-0で快勝。優勝後年に降格するという負のジンクスと戦ったシーズンでもあったが、最終的には連勝で締め、8位で戦いを終えた。

 6位までに与えられる大学選手権(インカレ)への出場権争いは、4位から7位までの4チームが勝ち点2差で最終節を迎えていた。

 4位の法政大は大量失点して負ける以外はインカレ圏内を確保することになっていたが、立正大に1-0で勝利。勝ち点を35に伸ばして、4位をキープした。

 残り3チームは勝ち点1差で迎えていたが、同勝ち点の5位筑波大と6位順天堂大が直接対決。両チームとも、勝ち点1差で追っている中大の結果を気にしながらの試合となったが、得失点差で上回る筑波大は引き分け以上でもインカレ出場圏内にとどまるため、比較的優位な立場で試合に臨んでいた。

 結果は互いに譲らずスコアレスドロー。中大が後半43分の劇的弾によって逆転勝ちを飾ったために、勝ち点は33。勝ち点1ずつを積み上げて同32ずつの両チームを上回り、5位でインカレ出場権を獲得した。そして6位の筑波大。順大が7位でインカレ出場権を逃すことになった。

 なお2部リーグでは慶應義塾大が11年ぶり7回目となるリーグ優勝を達成。国士舘大とともに来季は1部に昇格する。一方で都県リーグへの降格は神奈川大東京学芸大に決まっている。

 24日には今季リーグ最終戦の明治大桐蔭横浜大の試合が味の素フィールド西が丘で行われる。試合は12時キックオフ。得点ランキングトップの立正大FW人見拓哉に得点がなかったことで、1差で追う明大FW佐藤亮に得点が生まれるかに注目が集まる。同試合のあと、表彰式が実施される。

【第22節】
(11月23日)
[中央大多摩キャンパスサッカー場]
中央大 2-1 東洋大
[中]高窪健人(40分)、大久保智明(88分)
[東]松崎快(20分)

[味の素フィールド西が丘]
立正大 0-1 法政大
[法]大西遼太郎(73分)

[早稲田大東伏見サッカー場]
専修大 0-3 早稲田大
[早]加藤拓己(36分)、栗島健太(79分)、金田拓海(84分)

[柏の葉公園総合競技場]
順天堂大 0-0 筑波大

[龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド]
駒澤大 0-3 流通経済大
[流]厳晃誓(51分)、村越健太2(62分、86分)

(11月24日)
[味の素フィールド西が丘]
明治大 12:00 桐蔭横浜大


1 明治大 (55)+34
2 桐蔭横浜大 (41)+14
3 立正大 (36)+16
4 法政大 (35)+8
5 中央大 (33)-1
6 筑波大 (32)+6
7 順天堂大 (32)-3
8 早稲田大 (24)-10
9 駒澤大 (24)-21
10 専修大 (23)-18
▼11 流通経済大 (20)-12
▼12 東洋大 (18)-13
※明治大と桐蔭横浜大は1試合未消化

インカレ出場
関東第1代表 明治大(11年連続19回目)
関東第2代表 桐蔭横浜大(初出場)
関東第3代表 立正大(初出場)
関東第4代表 法政大(4年連続31回目)
関東第5代表 中央大(7年ぶり35回目)
関東第6代表 筑波大(4年連続38回目)

●第93回関東大学L特集

[関東]順天堂大がインカレ出場権逃す…早大が1部残留、東洋大“奇跡の残留”はならず:第22節

インカレ出場権を逃して泣き崩れる順天堂大イレブン
 JR東日本カップ第93回関東大学サッカーリーグ1部の第22節が23日に行われた。

 前節で流通経済大の2部降格が決定したことで、残り1つの残留枠は勝ち点21の早稲田大と同18の東洋大の争いに。得失点差では東洋大が上回っているため、最終節で東洋大が勝利し、早稲田大が敗れれば順位が入れ替わることになっていた。

 同時キックオフとなった最終節だが、東洋大は中央大と対戦。勝つしかない東洋大は前半20分にMF松崎快が混戦を追い込んで先制。しかし同40分に同点弾を浴びると、後半43分に逆転弾を献上。崖っぷちからの3連勝と驚異的な粘りをみせていた東洋大だが、最後に力尽きた。

 引き分け以上で残留を決めることが出来た早大は、専修大に3-0で快勝。優勝後年に降格するという負のジンクスと戦ったシーズンでもあったが、最終的には連勝で締め、8位で戦いを終えた。

 6位までに与えられる大学選手権(インカレ)への出場権争いは、4位から7位までの4チームが勝ち点2差で最終節を迎えていた。

 4位の法政大は大量失点して負ける以外はインカレ圏内を確保することになっていたが、立正大に1-0で勝利。勝ち点を35に伸ばして、4位をキープした。

 残り3チームは勝ち点1差で迎えていたが、同勝ち点の5位筑波大と6位順天堂大が直接対決。両チームとも、勝ち点1差で追っている中大の結果を気にしながらの試合となったが、得失点差で上回る筑波大は引き分け以上でもインカレ出場圏内にとどまるため、比較的優位な立場で試合に臨んでいた。

 結果は互いに譲らずスコアレスドロー。中大が後半43分の劇的弾によって逆転勝ちを飾ったために、勝ち点は33。勝ち点1ずつを積み上げて同32ずつの両チームを上回り、5位でインカレ出場権を獲得した。そして6位の筑波大。順大が7位でインカレ出場権を逃すことになった。

 なお2部リーグでは慶應義塾大が11年ぶり7回目となるリーグ優勝を達成。国士舘大とともに来季は1部に昇格する。一方で都県リーグへの降格は東海大東京学芸大に決まっている。

 24日には今季リーグ最終戦の明治大桐蔭横浜大の試合が味の素フィールド西が丘で行われる。試合は12時キックオフ。得点ランキングトップの立正大FW人見拓哉に得点がなかったことで、1差で追う明大FW佐藤亮に得点が生まれるかに注目が集まる。同試合のあと、表彰式が実施される。

【第22節】
(11月23日)
[中央大多摩キャンパスサッカー場]
中央大 2-1 東洋大
[中]高窪健人(40分)、大久保智明(88分)
[東]松崎快(20分)

[味の素フィールド西が丘]
立正大 0-1 法政大
[法]大西遼太郎(73分)

[早稲田大東伏見サッカー場]
専修大 0-3 早稲田大
[早]加藤拓己(36分)、栗島健太(79分)、金田拓海(84分)

[柏の葉公園総合競技場]
順天堂大 0-0 筑波大

[龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド]
駒澤大 0-3 流通経済大
[流]巖晃誓(51分)、村越健太2(62分、86分)

(11月24日)
[味の素フィールド西が丘]
明治大 12:00 桐蔭横浜大


1 明治大 (55)+34
2 桐蔭横浜大 (41)+14
3 立正大 (36)+16
4 法政大 (35)+8
5 中央大 (33)-1
6 筑波大 (32)+6
7 順天堂大 (32)-3
8 早稲田大 (24)-10
9 駒澤大 (24)-21
10 専修大 (23)-18
▼11 流通経済大 (20)-12
▼12 東洋大 (18)-13
※明治大と桐蔭横浜大は1試合未消化

インカレ出場
関東第1代表 明治大(11年連続19回目)
関東第2代表 桐蔭横浜大(初出場)
関東第3代表 立正大(初出場)
関東第4代表 法政大(4年連続31回目)
関東第5代表 中央大(7年ぶり35回目)
関東第6代表 筑波大(4年連続38回目)

●第93回関東大学L特集

[MOM653]立正大DF半田尚之(3年)_全国出場への完封勝利は“あのとき”のフクアリで

立正大MF半田尚之(3年)
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.17 関東大学サッカー1部第21節 立正大1-0中央大 フクアリ]

 1部初挑戦にして全日本大学選手権(インカレ)の初出場も掴んでみせた立正大。勢いに乗った攻撃力もさることながら、堅守が奏功して3試合連続の完封を達成した。MF半田尚之(3年=市立船橋高)は本職のボランチではなく、3バックのセンターとして躍動を見せている。

 立正大は前半10分、FW人見拓哉(4年=矢板中央高)の得点ランク単独トップとなる今季16点目で先制に成功。その後は反撃を狙いながら、中央大の攻撃に耐える時間が続いていく。細かいパスは通されるものの、半田を中心とした守備はほとんど崩されず。両サイドハーフも下がり、5バックとなった守備陣から中大も決定機をつくれないまま試合は終了。立正大が完封勝利を達成した。

 立正大はすでに前日の他会場の結果でインカレ出場圏内が確定しており、「モチベーション的には難しかった」(半田)。しかしインカレ出場を気持ちよく祝うため、そして全国でさらなる高みを目指すために「しっかり気持ちをつくって臨めたのでいつも通り立正大のサッカーができた」と1年で培った実力と自信を発揮した。

 10月の4試合は泥沼の4連敗。守備の要である主将・DF中塩大貴(4年=浦和ユース/甲府内定)が調子を落として出場機会を減らす中、半田がその位置に入ることになる。「いつチャンスが来てもいいように日々の練習はやっていた」(半田)と第19節・駒澤大戦(○5-0)で5試合ぶりの完封を達成。さらに第20節・流通経済大戦(○1-0)、そして今節も1-0と3試合連続で無失点を継続させた。

 杉田守監督も「日頃の練習からとにかくしっかり準備をしていて、スタメンで出ても途中から出ても安定したプレーをやってくれていた」と半田の努力を認識。「そういう意味ではキャプテンの代わりに(3バックの)真ん中をやれたのも、本人としてはしっかり準備ができていたのではないかな」と評価していた。

 出身高校は名門・市立船橋高。同期には杉岡大暉(湘南)、原輝綺(鳥栖)、高宇洋(山口)、金子大毅(湘南)と東京五輪世代としてJリーグで活躍する面々が揃う。「構想外も構想外でしたよ」と振り返るように、本職であるボランチのポジションは奪うことができなかった。

 半田の最終学年である2016年度の高校選手権で、市船は1回戦・京都橘戦(○1-0)、2回戦・前橋育英戦(●0-0/PK3-5)と名勝負を繰り広げた。2試合の会場は奇しくもこの日行われたフクダ電子アリーナ。当時は応援する立場だった半田は「感慨深いですよね」としみじみとスタンドを見返した。

 1部リーグに所属する大学に進学できなかった半田は、2部昇格を果たした立正大に進学する。チームの勢いは留まらずに半田の2年時に1部初昇格を達成。1部初挑戦の3年時では、アミノバイタル杯準優勝を果たし、総理大臣杯でも準々決勝まで進んだ。そして年間を通した戦いであるリーグ戦で3位まで到達し、シーズン最後の大舞台であるインカレへの挑戦権も掴んでみせた。

 大舞台への挑戦について「嬉しいですね。特別感があるし、楽しみです」とまだ実感なさげに語る。「チームとしては優勝を目指したい。でも個人としては今季明治大と3回やって全部負けているので、明治とやって勝つというのはひとつ目標ですね」。今度は主力として登り詰めた冬の全国大会で、着実に成長してきた証を見せていく。

(取材・文 石川祐介)
●第93回関東大学L特集

1部初昇格の立正大、インカレ初出場が決定! 3戦連続弾のFW人見は得点ランク単独首位に

FW人見拓哉(4年=矢板中央高)が3試合連続得点
[11.17 関東大学サッカー1部第21節 立正大1-0中央大 フクアリ]

 今季1部初挑戦となった立正大中央大に1-0で勝利。12月に行われる全日本大学選手権(インカレ)への挑戦権を初めて獲得した。

 前日にインカレ出場権争いをしていた筑波大がドローに終わり、法政大も敗戦。ほぼ全国行きが決定していたものの、自らの勝利で決定させるべく、昨季ともに1部に昇格した中大との一戦に臨んだ。

 立正大は3-4-2-1の布陣で、最前線に得点ランクトップタイのFW人見拓哉(4年=矢板中央高)を配置。2シャドーにMF平松昇(3年=清水ユース)とMF藤森亮志(4年=上田西高)を置き、3枚で攻撃を牽引していく。右サイドにMF鈴木康孝(3年=矢板中央高)、左サイドにアシストランク首位のMF武田夏輝(4年=清水ユース)を起用。ボランチはMF梅村豪(3年=清水ユース)、MF秦野寛悟(4年=市立船橋高)、3バックは右からDF丸修平(2年=浜名高)、DF半田尚之(3年=市立船橋高)、DF今村晃(4年=市立船橋高)。ゴールをGK渡辺聖也(4年=帝京高)が守る。

 中大は4-1-2-3の布陣。GK飯吉将通(3年=新潟西高)、右SB荒木遼太(1年=興國高)、CB松本大輔(3年=帝京三高)、CB深澤大輝(3年=東京Vユース/東京V内定)、左SB今掛航貴(3年=興國高)が守備に並ぶ。MF中村亮太朗(4年=新潟明訓高/甲府内定)がアンカーで配置され、インサイドハーフにはMF高岸憲伸(2年=星稜高)、MF曾根大和(2年=藤枝東高)。右FWに本間椋(3年=昌平高)、左FWに鈴木翔太(1年=静岡学園高)、そして中央にFW高窪健人(3年=浦和南高)を起用した。

 序盤から試合は動く。前半10分、立正大は人見がバイタルエリアまでボールを運ぶと、平松とのワンツーで相手守備陣の裏に潜り込み、そのまま相手GKとの1対1へ。完璧な崩しから冷静にゴール右隅に流し込んだ。

 立正大は得点後から試合を巧みにコントロール。前半24分、秦野が相手の縦パスをカットしてそのまま起点となりカウンターへ。人見からのパスを鈴木康が右サイドで受け、そのままクロスを上げるが、惜しくも相手GKにキャッチされた。一方、中大は35分、FKを高岸が蹴り上げ、松本が頭で合わせるが、相手GKにキャッチされる。3分後には中村が中盤からPA内への縦パスを狙うが、惜しくもカットされた。

 後半に入ると中大が少しずつペースを握る。前半16分には曾根に代えてFW加藤陸次樹(4年=広島ユース/金沢内定)を投入。22分には高岸がミドルを放つが、わずかにゴール左外に逸れていく。直後には本間が足を攣ってしまい、代わってFW竹村史明(2年=神戸弘陵高)が入った。

 立正大も後半28分に丸が足を攣ってDF吉野巧人(4年=帝京三高)を投入。さらに藤森に代えてFW見原慧(4年=新潟西高)も出場する。守備時には両サイドのMFが下がり、最終ラインを5枚にして守備を固めていった。

 終盤には中大がチャンスを量産。後半40分、加藤が中盤から右足ミドルを狙うが、ゴールの枠の外へ。高岸から竹村へのパスはオフサイドに。43分には荒木の右サイドからのクロスに、加藤がPA中央でボレーを放つもミートせず。猛攻撃も結実しないまま、試合はそのまま終了した。

 勝利でインカレ出場を決定づけた立正大。16年に都1部リーグ2位となり2部リーグ昇格を果たすと、17年には2部8位、そして18年に2部2位で昇格を果たした。初挑戦の1部でも勢いは留まらず、一時2位まで順位を伸ばすと、総理大臣杯予選も兼ねるアミノバイタルカップでは準優勝。初出場の総理大臣杯では準々決勝敗退となるも、着実に実力を伸ばしてきた。

 そして掴んだインカレ出場権。杉田守監督は「自分たちで勝って決められたっていうのは大きい」と自力出場に胸を張る。中大とは昨季までの2部リーグでも戦ってきたが、この3年間では一度も勝利なし。「相手にボールを握られる時間も多くなるかなというのはあったので、それを耐えてカウンター。我々の良いところが出たかなという部分はありますね。しっかり守備をする。奪った後は早く攻めるという部分ができたかな」と試合を振り返った。

 得点源となった人見について「彼が良い形で起点になれていたので、そこがキーだった」と称賛しつつも、「あれだけボールを動かされて足を攣る選手が出た中で、0に抑えられた。守備をしっかりやれていたから勝てた」と3試合連続で完封を達成した守備面の成長にも目を細めた。

 人見は今季16点目で得点ランク単独トップに。「集中して試合に入れていないと思っていたので、常に相手の隙をうかがっていた」とチャンスを狙い、早々の先制点につながった。今季3度目のハットトリックから続く3試合連続得点。しかしチームの点取り屋は「チームのみんなが自分を信じて最後にパスを出してくれる。個人としての点というよりは、チーム全員で取った点」と一人の得点ではないことを強調する。

「チームとして掲げた目標がインカレ出場だった」とインカレ出場には喜びを示し、「去年は外から見ているだけだったので、この舞台に立ちたいという思いもあった」とその強い思いを語る。初の全国となった夏の総理大臣杯は8強で敗退。「大臣杯でも悔しい思いをしていて、インカレ出場でたぶんみんな満足はしていない。チームで出ていない選手も含めて、応援している選手のためにも、出ている選手は責任を持ってプレーしなきゃいけないかなと思います」と意気込んだ。

(取材・文 石川祐介)
●第93回関東大学L特集

[東海]2位中京大が王者東園大を撃破! 常葉大と静産大はドロー…延期分5試合は来週実施:第22節

中京大が東海学園大を撃破
第58回東海学生サッカーリーグ1部


 第58回東海学生サッカーリーグ1部は16日に最終節となる第22節を行った。なお、第12節の5試合が延期となっており、23日に開催される。

 優勝を決めている東海学園大と2位の中京大の上位対決は中京大が勝利。前半を0-0で折り返すと、中京大が後半から攻撃を仕掛ける。後半12分にFW東家聡樹(4年=福岡U-18)が、同31分にはMF加田淳哉(3年=興國高)が得点を挙げ、2-0で快勝した。

 3位の常葉大と6位の静岡産業大の対戦は点の取り合いに。静産大は前半3分にDF境亘平(4年=東京実高)が先制点を奪うと、さらに2分後にはFW栗田マーク(4年=東京実高)が追加点。すると、常葉大も28分にDF速水修平(1年=磐田U-18)が1点を返す。

 静産大は2-1で前半を折り返すと、後半17分に栗田がこの試合2点目で3-1とリードを広げていく。しかし常葉大も同20分にMF加藤隼登(1年=磐田U-18)がゴールを決め、点差を縮める。常葉大はさらに26分にFW新里勇人(2年=磐田U-18)が得点を挙げ、3-3と試合を振り出しに戻した。激戦はそのまま終了し、両者痛み分けに終わっている。

 東海学生リーグは第12節の延期分5試合が残っているものの、優勝は東園大で決定済み。また全日本大学選手権(インカレ)出場も東園大、中京大、常葉大で決まっている。また、来季から2部に降格する2チームは名古屋商科大愛知学泉大となっている。

 なお、東海学生サッカー連盟は東海学生リーグのYouTubeアカウントを開設。ライブ配信やダイジェスト映像の公開、選手インタビューなどを今後配信していくという。

https://www.youtube.com/channel/UCWmjTQfgZUqa8vSrYoRAeAA?view_as=subscriber

結果は以下のとおり

【第22節】
(11月16日)
[岐阜県フットボールセンター]
岐阜協立大 2-0 四日市大
[岐]和田直樹(51分)、重松寛太(72分)

名古屋商科大 1-1 名古屋経済大
[商]久保健人(10分)
[経]船山陽平(17分)

[愛知学院大日進キャンパスサッカー場]
中部大 1-1 名古屋学院大
[中]中西智哉(14分)
[名]鈴木晴登(13分)

愛知学泉大 1-4 愛知学院大
[泉]本木利貢(69分)
[院]濱田竜輝2(15分、41分)、時久葵(77分)、安藤智哉(81分)

[竜洋スポーツ公園サッカー場]
常葉大 3-3 静岡産業大
[常]速水修平(28分)、加藤隼人(65分)、新里勇人(71分)
[静]境亘平(3分)、栗田マーク2(5分、62分)

東海学園大 0-2 中京大
[中]東家聡樹(57分)、加田淳哉(76分)

●第58回東海学生1部L特集

[関西]桃山大が4発快勝で4位浮上! インカレラスト1枠は4チームに可能性残る:後期第10節

桃山学院大がインカレ出場圏内の4位に浮上
第97回関西学生サッカーリーグ1部


 第97回関西学生サッカーリーグ1部の後期第10節が16日と17日に行われた。桃山学院大京都産業大と対戦し、4-0で勝利。順位を6位から4位に浮上させた。

 桃山大は開始5分、FW山口海都(2年=立正大淞南高)のFKをMF佐藤碧(4年=大分高)が頭で合わせ、先制点を得る。さらに同14分にはパスをつないでMF印藤虎太郎(3年=C大阪U-18)がフィニッシュ。前半終了間際にはFW毎熊晟矢(4年=東福岡高/長崎内定)が3点目を挙げ、前半を3-0で折り返す。

 桃山大は後半9分にも毎熊がダメ押しの4点目を決めて試合終了。4-0で勝ち点3を奪った。

 一方、全日本大学選手権(インカレ)の出場権ラスト1枠を狙う4位・立命館大と5位・阪南大はそれぞれ敗戦。立命大は3位のびわこ成蹊スポーツ大に0-2で、阪南大は7位の関西大に0-4で完敗を喫した。

 これにより順位は変動し、桃山大(勝ち点31/得失点差+3)が4位に浮上。5位には立命大(30/-5)、6位には関大(29/+3)、7位は阪南大(29/-5)となり、この4チームにインカレ出場権ラスト1枠の可能性が残されている。

 すでに優勝を決めている大阪体育大と2位の関西学院大の上位対決は、関学大に軍配が上がった。関学大は開始4分にオウンゴールで先制するも、大体大も同7分にMF西田恵(4年=関大北陽高/金沢内定)が同点ゴールを決める。しかし関学大は39分、FW中村匡克(3年=洛北高)のパスからMF山本悠樹(4年=草津東高/G大阪内定)が勝ち越し弾。関学大が2-1で勝利し、王者に今季2回目の黒星をつけた。

 9位の近畿大が10位の大阪産業大に2-1で勝利し、入れ替え戦圏内から脱出。11位の大阪経済大は最下位の関西福祉大に1-0で勝利した。

 9位10位は入れ替え戦に、11位最下位は自動降格になる残留争いも佳境に。最下位の関福大はすでに自動降格が決定。しかし11位の大経大(勝ち点19/得失点差-21)は最終節・桃山大戦で勝利し、大産大(21/-16)が関大に引き分け以下で終われば、まだ入れ替え戦圏内に上がる可能性が残されている。

 8位の近大(勝ち点26/得失点差-5)は最終節・関福大戦で勝利すれば自力での残留が決定。引き分け以下だと、9位・京産大(25/-6)の勝敗次第で順位が逆転する可能性が残されている。

 最終節は23日と24日に行われる。

結果は以下のとおり

【後期第10節】
(11月16日)
[ヤンマーフィールド長居]
びわこ成蹊スポーツ大 2-0 立命館大
[び]井上直輝(55分)、青山景昌(76分)

大阪体育大 1-2 関西学院大
[大]西田恵(7分)
[関]オウンゴール(4分)、山本悠樹(39分)

[金岡公園陸上競技場]
大阪経済大 1-0 関西福祉大
[大]西脇惇平(22分)

大阪産業大 1-2 近畿大
[大]杉田達哉(90分+3)
[近]川辺雄貴(59分)、田村和玖人(81分)

(11月17日)
[アクアパルコ洛西]
京都産業大 0-4 桃山学院大
[桃]佐藤碧(5分)、印藤虎太郎(14分)、毎熊晟矢2(45分、54分)

阪南大 0-4 関西大
[関]高橋晃平(70分)、大久保優2(88分、90分+4)、牧野寛太(89分)

●第97回関西学生リーグ特集

[九州]福岡大が鹿屋体育大との“優勝決定戦”制してリーグ3連覇!ラグビー日本代表の「Connect」を参考に

福岡大が鹿屋体育大との直接対決を制して3連覇を決めた
 九州大学サッカー1部は16日と17日に第21節を行い、福岡大の3年連続18回目となる優勝が決まった。

 前節で首位を逆転。九州大学サッカー界の雄が、今節の鹿屋体育大との直接対決で優勝を決めるという最高のシナリオを完結させた。

 前半をスコアレスで折り返した試合だったが、後半23分より途中投入されたスーパーサブのDF今田源紀(3年=九州国際大付高)が2ゴールの大活躍。守っても無失点で耐え抜き、“優勝決定戦”をしっかりと勝ち切った。

 福岡大の公式サイトによると、乾真寛監督は試合当日のミーティングでラグビー日本代表のスタンドオフ・田村優のドキュメンタリー映像を見せて、「Connect」、チームのつながりの重要性をイレブンに説いたという。

 試合でも選手たちの連動によって奪ったボールからゴールに繋がったとあって、「まるで欧州CLのリバプールの伝家の宝刀、『ゲーゲンプレスからの高速カウンター』を観ているような素晴らしいゴールだった」と満足げに振り返っている。

 なお、福岡大は九州第1代表としてインカレに出場する。インカレでは1回戦で北海道代表の北海道教育大岩見沢校と対戦。九州第2代表となった鹿屋体大は北信越第1代表の新潟医療福祉大と1回戦で対戦する。

 インカレ九州3枠目を争う戦いも直接対決となり、4位の日本文理大が3位の宮崎産業経営大に2-1で勝利。最終節を前に勝ち点45で両チームが並ぶことになった。

 同勝ち点の場合、九州大学リーグは当事者間の成績が優先されるため、今季2勝の日本文理大が上回る。最終節、日本文理大は宮崎産業経営大と同成績以上の成績を残せば、インカレ出場が決まる。ただし最終節は日本文理大は福岡大、宮崎産業経営大は鹿屋体育大との対戦になる。

プレミアEAST得点ランク2位FW奥田陽琉ら早稲田大合格

FW奥田陽琉は早稲田大に進学する
 早稲田大はこのほど、アスリート選抜入試の合格者を発表した。サッカー男子では高校年代最高峰のプレミアリーグEASTで現在得点ランキング2位の10得点を決めている柏レイソルU-18のFW奥田陽琉横浜FCユースのU-18日本代表MF小倉陽太日大藤沢高のMF植村洋斗の3選手が合格している。

 早大は昨年、3年ぶり27回目となる関東リーグ1部を優勝。今季は残留争いに巻き込まれているが、16日に明治大に1-0で勝利したことで降格圏との勝ち点差は3。23日の最終節(専修大戦)は引き分け以上で自力での残留を決めることになる。

 なお、サッカー女子では日テレ・メニーナに所属するDF後藤若菜が合格している。

●第93回関東大学L特集

[MOM652]順天堂大MF旗手怜央(4年)_圧巻決勝弾、そしてボランチ起用で見せた新たな可能性

順天堂大MF旗手怜央(4年)
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.17 関東大学サッカー1部第21節 順天堂大1-0流通経済大 フクアリ]

 東京五輪代表候補の順天堂大MF旗手怜央(4年=静岡学園高/川崎F内定)はこの日ボランチ起用で躍動。そして0-0で迎えた後半13分、自らの右足ミドルで勝利を手繰り寄せた。

 今節は対戦相手の流通経済大にとって敗れれば降格が決まってしまう大一番に。しかし旗手は「自分たちもインカレ(全日本大学選手権)が懸かっているし、そういった点でも自分たちのプレーをするっていうのが大事だったので。そこまで相手のプレッシャーがかかっている感じでもなかった」と平常心で試合に臨んだ。

 順位は低迷する流経大だが攻撃力は十分。順大は「失点しないことを大事に」したプレーを心掛け、試合に臨んでいく。旗手もボランチの位置でバランスを取りながら、攻守に動いていった。両者決定機を迎えることはなく、前半は0-0で折り返していく。

 すると後半13分、旗手が均衡を破る。DF栗田詩音(1年=清水ユース)のパスを受けた旗手は圧巻の冷静さ。PA手前で右足を一閃し、ゴールに突き刺した。この得点がそのまま決勝点となり、順大は連敗ストップとなる3試合ぶりの白星に。熾烈極まるインカレ出場権争いで、価値ある勝ち点3を積み上げた。

 旗手は得点シーンについて「選択肢がたくさんある中でミドルは自分が持っているもの。思い切って狙えたのが良かった」と振り返る。瞬時に自信のある右足シュートを選択し、それが今季5点目となるゴールとなった。

 ゴールで勝利に貢献した旗手だが、大学入学から得点ランク上位に名を連ねたストライカーとしての姿は今日はなく、中盤で躍動。攻守において常に首を振り続け、ピンチとチャンスを察知していく。味方がボールを奪われそうになるとリカバーの位置に素早く動き、逆に味方がボールを奪う瞬間にはパスを受けられる位置へと動いていた。

 その位置は中盤だけではなく、味方の配置を見ながら前線から最後方へとゆっくりと細かく移動。パスを受けたら瞬時に前線を見据え、ダイレクトパスでチャンスをつくる場面も何度も見られた。

 攻守の切り替えに大きく影響する中盤は位置取りも重要。「FWでもそうですけど、特にボランチは真ん中で失えば一気にカウンターを食らう。しっかりと状況を見て、相手も見つつスペースを見るのが大事だと思うので、それが自然とできていたので良かったんじゃないかなと思います」。この試合では、前線で疾走するストライカーではなく、ゲームメークに徹するボランチとしての姿があった。

 10月のU-22日本代表ブラジル遠征ではメンバーに選出されるも、出発直前の負傷が響いて悔しい思いも。「仕方ないっていうのもあるし、怪我しているのも自分の実力の無さ」と唇を噛んだ。この日にはU-22日本代表のキリンチャレンジ杯が行われており、そのメンバーからは外れることに。しかし、旗手は力強く東京五輪への思いを語る。

「現段階でベストメンバーって監督も言っていたと思うんですけど、今の段階なので。まだ(東京五輪まで)半年あるし、来年から川崎Fに入るのが決まっている中で自分自身すごくワクワクしているし、成長できるって感じている。そこの振れ幅に関してはどれくらい行くかわからないので、川崎Fに行ったときに最初からスタメンを狙えるようにしっかりやっていきたい。プロのスタートに立つのもあと1、2か月しかないので、その1、2か月でまだまだ成長できると思うので、もっともっと頑張りたいです」

 最終節では筑波大と対戦。ともに東京五輪代表を狙い、また来季からチームメートとなるMF三笘薫(4年=川崎F U-18/川崎F内定)と相まみえる。「まあそんなに気にせず」と口にしつつも「ただ、キーマンであることには間違いない」と語る。再びボランチ起用となった場合には、三笘とマッチアップすることに。「めちゃくちゃ楽しみですね。一番楽しみな試合じゃないですかね。自分の実力を試す場でもある」と眼を光らせていた。

(取材・文 石川祐介)
●第93回関東大学L特集

Jリーガー多数輩出の名門・流経大が2部降格…序盤8連敗から波に乗れず、中野監督「負の連鎖が長すぎた」

流通経済大は2部降格に
[11.17 関東大学サッカー1部第21節 順天堂大1-0流通経済大 フクアリ]

 流通経済大は2005年から始まった現行12チーム体制で同校初となる2部降格が決定した。

 今シーズンは第2節から泥沼の8連敗。崩れたバランスは長い期間をかけて修正されていき、第16節から4連勝と勢いに乗ったものの、第20節・立正大戦(●0-1)で痛恨の敗戦。そして16日に東洋大が勝利したことで暫定最下位となった流経大は、敗れたら自動降格決定という背水の陣で、今節の順天堂大戦に挑んだ。

 前半は拮抗状態が続くも、流経大は攻撃の形をつくって順大のゴールに迫る。前半27分、左サイドのFW満田誠(2年=広島ユース)がカットインから右足シュートを放つが、ボールはわずかに流れてゴール右外へと逸れていく。同39分には右CKのチャンスからMF佐々木旭(2年=埼玉平成高)、MF安居海渡(2年=浦和学院高)が波状攻撃を仕掛けるも、相手のブロックに阻まれた。

 前半を0-0で折り返すと、順大は後半開始からFW桂陸人(1年=広島ユース)に代えてMF鈴木啓太郎(4年=帝京高)を投入。ボランチ起用のFW旗手怜央(4年=静岡学園高/川崎F内定)を中心に少しずつペースを掴んでいくと、後半13分にはその旗手が鮮やかな右足ミドルをゴールに突き刺し、均衡を破ってみせた。

 追い込まれた流経大だが、シュートは打てどもGKに収まってしまう。にじり寄る“降格”の二文字を跳ね返すことができず、そのまま0-1で試合終了。流経大の選手たちはその場に崩れることもなく、しかし呆然とショックを受けながら整列に動いた。

 1部リーグでは3度の優勝に輝き、夏の総理大臣杯でも3度の頂点に。全日本大学選手権(インカレ)も2度制覇してきた強豪・流経大。卒業したJリーガーは数知れず、日本代表MF守田英正(川崎F/2017卒)やDF山村和也(川崎F/11卒)、FW船山貴之(千葉/09卒)、GK林彰洋(FC東京/09卒)、FW武藤雄樹(浦和/10卒)というように、さまざまなポジションで一線級に活躍する選手たちを輩出してきた。

 就任から22年目。数多の教え子を育て上げ、実績を積み上げてきた中野雄二監督は「しょうがないですね。そういうシーズンだったなと思うしかない」と語る。4連勝の後に迎えた前節の立正大戦での敗戦を挙げ、「今日の試合がどうこうというよりも立正大戦がすべてだったのかなと思います」と今シーズンを振り返った。

「Jリーグもそうなんでしょうけど、ちょっとした歯車が合わないので、負けだしたときに思った以上に負けが多くなったかなと。負の連鎖が長すぎた」

 少し緊張感から解放されたかのように見せる指揮官は「皆さんが思うほど深刻ではなくて。ちょっとほっとしています」と一息。「ずっと大学サッカーの中で新しい取り組みをして突っ走ってきたから、流経は勝たなければいけないんだとか、色んなことをリードしていかないといけないんだとか、そういう責務は感じているんですけど、そういう神経状態でこの先ずっと生きていくとしたらかなり大変かなって。なんかもうさっぱりしてよかったかなという気もしなくはないです」。

 今季の途中からテクニカルエリアには出てこず、今節も終始ベンチに座り続けていた。その理由を語りながら、指揮官の話は今後の去就についても及んでいった。

「もう中野としての監督の仕事は、自分で言うのも変ですけど結果も出してきたし、僕がテクニカルエリアに一度も出なかったのは、いつか現場を若手のコーチ陣に代えていかないと、と考えれば。サイクルとしては現場は入れ替えていくべきだと考えがあるので、ちょうどそういう気持ちで今シーズンは一歩引いたところで、黙って見ようという思いになった」

「5年先、10年先を見据えたら、いいタイミングだから。新しい流経のサッカー部をつくるきっかけだと思う。マネージメント全体はやりますけど、現場に関して言えば、若い人たちの発想でいいんじゃないかな」

 会場には母校を案じた船山や守田、山村の姿も。中野監督は「心配して来てくれた」と目を細めつつ、「流経のサッカー部も1000人以上のOBを出している。足を運んでくれたのも有難い」と感謝を述べた。

 退任の可能性についてはまだ正式発表ではないものの、「半年間指示しなかったからですから、そういう思いでずっと座っていたので」と意志は強い。「22シーズン目になるのかな。ちょうど過渡期っていうのもあったと思う。時代の流れとともにチームは変化していくべきで、その中心に僕がいなくてはいけない理由はない」。2部降格。それは大学サッカー界屈指の名門にとって、大きな転換点となりそうだ。

中野雄二監督(最奥)


(取材・文 石川祐介)
●第93回関東大学L特集

[関東]流経大が無念の2部降格決定…残る1枠は早大か東洋大に、インカレ出場権争いも最終節へ:第21節

流通経済大が2部降格決定
 第93回関東大学サッカーリーグ1部の第21節が16日と17日に行われた。流通経済大順天堂大に0-1で敗れ、2部への自動降格が決定した。

 16日に10位の早稲田大が首位の明治大に1-0で勝利したため勝ち点21に。また、最下位の東洋大専修大に2-1で勝利し、勝ち点18の11位に浮上する。勝ち点17の流経大は暫定で最下位に落ち、17日の順大戦で敗れれば自動降格が決定することになった。

 対する7位・順大も全日本大学選手権(インカレ)出場権を懸けて負けられない一戦。息も詰まる戦いは前半を0-0で折り返すと、後半13分に均衡が崩れる。順大はFW旗手怜央(4年=静岡学園高/川崎F内定)が右足ミドルを沈め、先制に成功した。

 追いかける流経大だが、スコアは動かないまま試合終了に。流経大は0-1で敗れて自動降格が決定となり、現12チーム体制となって以来初の降格を味わうことになった。

 流経大の敗戦により9位・専修大の残留が決定した。残る自動降格1枠は10位・早大(勝ち点21/得失点差-13)か11位・東洋大(勝ち点18/得失点差-12)のどちらかに。早大は最終節を引き分け以上で残留が決定。東洋大は勝利が絶対条件で、なおかつ早大が敗れた場合に同勝ち点21となり、得失点差で逆転して残留となる。23日の最終節では早大は専大と、東洋大は中央大と対戦する。

 一方で、インカレ出場権争いも佳境に。首位の明大が総理大臣杯優勝によりインカレ出場が決定しているため、残り5枠は2位から6位の大学となる。すでに2位の桐蔭横浜大、今節に3位決定となった立正大の出場が決定。4位の法政大(勝ち点32/得失点差+7)、5位の筑波大(勝ち点31/得失点差+6)、6位の順大(勝ち点31/得失点差-3)、7位の中大(勝ち点30/得失点差-2)に可能性が残されている。

 最終節は5試合が23日の14時同時キックオフ。明大と桐横大の対戦のみ、24日の12時開始となる。

結果は以下のとおり

【第21節】
(11月16日)
[味の素フィールド西が丘]
桐蔭横浜大 2-2 筑波大
[桐]鳥海芳樹(27分)、下村司(45分+1)
[筑]高嶺朋樹(15分)、知久航介(55分)

明治大 0-1 早稲田大
[早]加藤拓己(65分)

[相模原ギオンスタジアム]
法政大 0-2 駒澤大
[駒]米田泰盛(31分)、桧山悠也(45分+1)

[県立保土ヶ谷公園サッカー場]
専修大 1-2 東洋大
[専]氣田亮真(83分)
[東]前田泰良(15分)、松崎快(34分)

(11月17日)
[フクダ電子アリーナ]
立正大 1-0 中央大
[立]人見拓哉(10分)

順天堂大 1-0 流通経済大
[順]旗手怜央(58分)

●第93回関東大学L特集

[関東2部]慶應義塾大3年ぶり、国士舘大2年ぶり1部昇格が同日同所で決定!

1部復帰を決めた慶應義塾大と国士舘大
 関東大学サッカーリーグ2部は16日に第21節を行い、慶應義塾大国士舘大が1部復帰を確定させた。慶應は17年以来3年ぶり、国士舘は1年での復帰となった。

 今季の1部昇格チームは、同日、そして同会場で決まった。中台運動公園陸上競技場の第1試合で2位で勝ち点39だった国士舘大が、3位で勝ち点35の日本体育大に4-2で快勝。この時点で慶應と国士舘の1部復帰が決まった。

 第2試合では勝ち点41だった慶應も同33の4位・拓殖大に1-0で勝利。昇格決定に花を添えた。

●第93回関東大学L特集

[MOM651]立正大MF武田夏輝(4年)_「拓は得点王、僕はアシスト王」

MF武田夏輝(4年=清水ユース)
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.9 関東L1部第20節 立正大1-0流通経済大 たつのこ]

 今季より初の1部リーグを戦う立正大だが、現在3位と健闘。初のインカレ出場が現実的になっている。

 そんな中で“タイトルW獲り”を目指している。この日は前半27分、左サイドからMF武田夏輝(4年=清水ユース)が出した横パスをFW人見拓哉(4年=矢板中央高)がダイレクトで蹴り込み、決勝点が決まる。アシスト王を目指す武田のアシストから、得点王を争う人見の得点。理想的なゴールで立正大が勝ち点3を積み上げた。

 武田は「シュートを打とうと思えば打てた」と振り返る。ただ「お互いランキングを争っていることも意識した」とした上で、「パス出したほうが確率が高いかなと思ったので、パスを出しました」と冷静な判断に胸を張る。人見も「あそこでパスを選択してくれたことは有り難い」とホットラインに感謝した。武田はこれで8アシストでランキング単独トップ。人見も得点ランキングトップタイに浮上した。

「2人で獲れたら嬉しい。チームの順位的には明治の一強ですが、個人タイトルは僕も拓もチャンスがある。拓には得点王になって貰いたいし、僕も役に立てばいいなと思います。それに自分もタイトルを獲ったら自信がつきますし、他の選手の刺激にもなると思う。獲ることでチームに還元出来たらいいなと思っています」

 勝ちながら自信をつけてきた。大学史上初の1部リーグを戦う今季開幕前は、「正直、残留できたら、一部に定着できるチームの礎を作れれば」と思っていたという。それでも開幕戦で昨年覇者の早稲田大に逆転勝ち。勢いづいたチームはアミノバイタル杯準優勝で初の総理大臣杯出場も果たした。

 目標の上方修正はすでに行われており、初のインカレ出場はもちろん、総理大臣杯で悔しい敗戦を喫した大阪体育大へのリベンジを果たしたいと強い思いでいる。「相当悔しかったので、絶対にインカレに出て倒したい。勝てる自信もあるので、かなり気合が入っています。やれたらいいですね」。

 2部リーグを戦った昨季は怪我で思うような結果を残すことが出来なかったことから、一旦は卒業後の就職を決意。一般企業への就職を内定させた。しかし1部リーグで結果を残したことで、サッカーの楽しさを再確認。今はクラブチームでサッカーを続ける方向で話を進めているという。

「関東リーグで今までは勝てないなというチームに勝てたことが、自分でもやれるんだという自信になった。僕以外の人もサッカーへの欲は強くなったと思います。だから今、めちゃくちゃ楽しい。ずっとやっていたいので、インカレに出て勝ち上がれるようにいい準備をしていければなと思っています」

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

[MOM650]東洋大MF前田泰良(1年)_“奇跡の残留”に向かうチームを勢いづけるルーキー

MF前田泰良(1年=鹿島ユース)
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.9 関東L1部第20節 駒澤大0-2東洋大 たつのこ]

 第18節の桐蔭横浜大戦で逆転負けを喫したことで、常に降格決定と隣り合わせにいる東洋大だが、ここに来て今季初の連勝を飾るなど、“奇跡の残留”に向け勢いづいている。

 勝ち続けるしか望みはない。気持ちが吹っ切れていることも大きいが、18節よりスタメン出場を続けるルーキーMF前田泰良(1年=鹿島ユース)が、チームに活気を与えている。

 この日もサイドから果敢に仕掛けるプレーを続けると、前半22分には起点となるプレーで先制点を演出。フル出場を果たしたが、最後はチームメイトの補助なくして立てないほど、両足がつるまで走り抜いた。

「戦う部分は東洋大は他の大学に比べたら劣っていると感じる。自分が先頭を走って引っ張って行ければいい。ガンガン走って行くことがチームに勇気を与えることに繋がっていくのかなと思います」

 言葉からも読み取れる気持ちの強さが何よりの持ち味だ。4年生にも積極的に意見が言える選手だといい、主将MF坪川潤之(4年=矢板中央高)も「1年生ですけど、僕らと同じ熱量を持っている。だから対等に話せる」と関心する。

 “鹿島メンタリティ”なのかもしれない。前田は昨年の高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグEASTを制した鹿島アントラースユースの主将。そこで得た自信が、「1年生ということは関係なく、東洋を引っ張っていかないといけない」という気持ちを強くさせているという。

「(大学サッカーに)フィットしてきたというのもあるけど、やることはそんなに高校時代から変わっていないと思っています。トップ昇格した佐々木と有馬?すごい刺激になりますし、それで頑張れている自分もいる。まずはあの舞台に行かないといけない。行けるように大学リーグで努力して、一番は戻れれば最高かなと思います」

 残留争いの大事な状況でスタメンで使ってもらっていることも意気に感じている。今季は開幕戦でいきなり途中出場して大学リーグデビューを飾ったが、3節以降は怪我に苦しみ出場機会を失った。ただようやく怪我も完治し、状態も上向いてきたところで初スタメンのチャンスが与えられた。

「自分がスタメンで出てチームとしての結果を残せているのはプラスだと思います。だけど、そうなってくると個人の結果も意識しないといけないポジションなので、得点やアシストで貢献していければよりいいのかなと思います」 

 可能性を信じてギリギリまで待ったトップ昇格は見送り。他大からも誘いがあったというが、判断を遅らせたことが選択肢を狭めた。東洋大にはそれでも受け入れてくれたという恩義がある。「自分たちが勝たないといけない状況に変わりはないし、言ってしまえば“奇跡”と言われる状況なのかもしれないけど、何か起きると思っているので、続けてやっていくだけ。来年も1部でやりたいので」。泣いても笑っても運命は残り2節で決まる。

          第21節  第22節
8位:専大(23)-14   東洋大  早大
9位:駒大(21)-20   法大   流経大
10位:早大(18)-14  明大   専大
……………………(残留ライン)…………
11位:流経大(17)-14 順大   駒大
12位:東洋大(15)-13 専大   中大

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

[九州]福岡大首位返り咲き!次節優勝&インカレ争いともに直接対決が実現!:第20節

次節、優勝をかけて福岡大と鹿屋体育大が直接対決を行う
 九州大学サッカー1部は9日と10日に第20節を行った。首位の鹿屋体育大九州産業大と3-3でドロー。試合序盤から激しい点の奪い合いとなったが、勝ち点1を獲得するにとどまった。

 2位の福岡大宮崎産業経営大を相手に6-1で圧勝。3連勝で勝ち点を53に伸ばし、同52の鹿屋体育大を上回って首位に返り咲いた。

 16日の次節は、鹿屋体育大学グラウンドで福岡大と鹿屋体育大が直接対決を実施。福岡大が勝利すれば、リーグ3連覇が決まる。

 九州のインカレ出場は上位3校となっているが、福岡大と鹿屋体育大はすでに確定。残り1枠は勝ち点45の宮崎産業経営大と同42の日本文理大の争いになっている。両チームも17日の次節で直接対決を行う。

九州共立大 1-2 東海大学熊本
[九]上原成貴(52分)
[東]吉岡樹利也2(21分、39分)

熊本学園大 4-3 九州国際大
[熊]山口大成(28分)、小川大空(31分)、オウンゴール(48分)、有馬恋太郎(53分)
[九]東晃隆(17分)、白築健人(80分)、上江啓太(89分)

福岡教育大 1-3 日本経済大
[福]森田竜成(73分)
[日]松本卓真2(24分、77分)、長友駿(52分)

沖縄国際大 0-5 日本文理大
[日]高昇辰4(4分、52分、53分、60分)、立岩玄輝(69分)

九州産業大 3-3 鹿屋体育大
[九]斎藤諒(3分)、キム・サンジュン2(8分、51分)
[鹿]藤本一輝(3分)、根本凌(26分)、濱口功聖(76分)

福岡大 6-1 宮崎産業経営大
[福]梅木翼2(15分、70分)、オウンゴール(34分)、梅田魁人(36分)、大熊健太(78分)、今田源紀(83分)
[宮]甲斐史也(41分)

[関西]1部初挑戦・関福大は無念の自動降格決定…関学大&びわこ大はインカレ切符掴む:後期第9節

関西福祉大の自動降格が決まった
第97回関西学生サッカーリーグ1部


 第97回関西学生サッカーリーグ1部の後期第9節が9、10日に行われた。最下位の関西福祉大は8位の桃山学院大と対戦し、1-2で敗戦。2部への自動降格が決定した。

 関福大は前半40分、DF小菅雷樹(3年=新潟西高)のクロスにFW佐藤壮太(4年=金光大阪高)が合わせて先制に成功する。しかし後半からは桃山大の反撃を食らう。後半12分にMF佐藤碧(4年=大分高)に同点弾を決められると、同41分にはMF若山修平(3年=静岡学園高)の左CKからDF多賀稔人(1年=富山一高)にヘディングシュートを決められ、1-2で逆転された。

 2015年の創部から昨季2部Aリーグ3位で1部初昇格となった関福大。後期第9節終了時点で3勝2分15敗と負け越し、無念の自動降格となった。

 前節に優勝を決めた大阪体育大は4位・阪南大に3-2で勝利。開始早々に先制を許したものの、前半15分にMF野寄和哉(1年=東福岡高)が得点を挙げ、1-1と同点に。さらに同25分、30分とFW林大地(4年=履正社高/鳥栖内定)がPKを沈めてリードを広げる。後半35分に阪南大MF八田壮一郎(3年=作陽高)に1点を返されるが、そのまま3-2で逃げ切った。

 2位の関西学院大は5位の立命館大とスコアレスドローに。3位のびわこ成蹊スポーツ大は6位の京都産業大と対戦し、3-0で勝利。前半36分にDF堂鼻起暉(3年=神戸U-18)が左CKからヘディングシュートを決め、後半11分にはFW井上直輝(4年=立正大淞南高)もヘディングシュートで2-0と点差を広げる。さらに同14分にはMF佐藤諒(4年=藤枝明誠高)がダメを押した。

 この結果により、2位の関学大と3位のびわこ大の4位以上が確定。全日本大学選手権(インカレ)出場権を手にした。2試合を残してインカレ出場枠は残りひとつ。4位立命大(勝ち点30)、5位阪南大(勝ち点29)、6位桃山大(勝ち点28)、7位関西大(勝ち点26)、8位京産大(勝ち点25)までが出場の可能性を残している。

 一方で9位10位が入れ替え戦に、11位最下位が自動降格となる残留争いも熾烈を極めている。最下位・関福大は自動降格が決定しており、11位の大阪経済大も9位以下が確定。しかし、9位10位の入れ替え戦圏内に入る可能性は5位阪南大まで残されている。

結果は以下のとおり

【後期第9節】
(11月9日)
[たけびしスタジアム京都]
びわこ成蹊スポーツ大 3-0 京都産業大
[び]堂鼻起暉(36分)、井上直輝(56分)、佐藤諒(59分)

大阪体育大 3-2 阪南大
[大]野寄和哉(15分)、林大地2(25分、30分)
[阪]林雄飛(3分)、八田壮一郎(80分)

[桃源郷運動公園陸上競技場]
関西大 0-0 近畿大

関西学院大 0-0 立命館大

(11月10日)
[アクアパルコ洛西]
桃山学院大 2-1 関西福祉大
[桃]佐藤碧(57分)、多賀稔人(86分)
[関]佐藤壮太(40分)

大阪産業大 1-0 大阪経済大
[大]杉田達哉(16分)

●第97回関西学生リーグ特集

駒澤大、最下位に苦杯…「勝つのって難しい」後期未勝利で降格の可能性も

駒澤大の得点力不足が深刻だ
[11.9 関東L1部第20節 駒澤大0-2東洋大 たつのこ]

 駒澤大が最下位の東洋大に0-2で敗れた。4連敗を喫するなど、後期に入って未だ未勝利と大不振に陥っている。

 攻守の歯車が全くかみ合わない。後期に入ってなかなか得点できない試合が続いていたが、それでも守備陣が踏ん張って何とか引き分けに持ち込む試合を作ってきた。しかしここに来て得点力不足はさらに深刻化。5戦連続無得点に終わると、守備陣も前節の5失点に続く複数失点。昨年準優勝のリベンジに向け意気込んでいたインカレへの出場の可能性はなくなった。

 それどころか降格の可能性まで見えてきてしまっている。現在勝ち点は21の9位。降格となる11位の流通経済大との勝ち点差は5、12位の東洋大との勝ち点差は6と残り2節で逆転を許す可能性が出てきているのだ。

 攻撃の要である10番MF薬真寺孝弥(3年=長崎総科大附高)は「後期は1回も勝っていないので、みんなもうどうしたらいいか分からない状況。前の精度も低いし、失点もするし…。負けて当然、勝つのって改めて難しいなと感じています」と肩を落とす。それでも「来年2部でやるのは絶対に嫌」と強調すると、「気持ちの面で絶対に駒大は負けちゃいけない。最近は失点の場面も軽率なので、まず点を取られないこと意識したい」と早急なチームの立て直しを誓っていた。

          第21節  第22節
8位:専大(23)-14   東洋大  早大
9位:駒大(21)-20   法大   流経大
10位:早大(18)-14  明大   専大
……………………(残留ライン)…………
11位:流経大(17)-14 順大   駒大
12位:東洋大(15)-13 専大   中大

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

“凡事徹底”東洋大が今季初の連勝!「首の皮一枚」も奇跡の残留見えてきた!!

東洋大が今季初の連勝を飾った
[11.9 関東L1部第20節 駒澤大0-2東洋大 たつのこ]

 これが土俵際に立たされたチームの底力だ。最下位で“降格王手”がかかっていた東洋大が、駒澤大に2-0で快勝。前節に続く勝利で、連勝は今季初。勝ち点は15に伸び、残留圏の10位・早稲田大との勝ち点差は3に縮まった。

「首の皮一枚繋がりましたね」。そう話す主将MF坪川潤之(4年=矢板中央高/長野内定)の表情から悲壮感は全く感じない。「特に何かやるわけじゃなく、チーム内では“凡事徹底”という言葉を使っている。当たり前のことを徹底する。だから特別何かやるということはありません」。崖っぷちに立たされようとも、自分たちのサッカーをやり抜くことで希望を繋げている。

 前節同様、この日も前半の得点を守り抜く粘り強い戦いで勝利をもぎ取った。前半22分にMF前田泰良(1年=鹿島ユース)、MF山下勇希(2年=昌平高)と経由したパスからFW小林拓夢(4年=帝京長岡高)が決めて先制。同28分には相手DFのクリアをMF松崎快(4年=大宮ユース)が蹴り込み、余裕を持った展開に持ち込んだ。

 残留圏との勝ち点差は3と一気に詰まった。しかし“敗ければ終わり”という状況に変わりはない。それでも相手の背中が見えたことは何よりの自信になる。「最終節は残留争いの直接対決が多い。僕らはまだチャンスがある。何かあるんじゃないかと思っています」。今季初の連勝と調子が上向いてきたが、焦らず奢らず、可能性だけを信じて、東洋大は凡事徹底の精神で前に進み続ける。

          第21節  第22節
8位:専大(23)-14   東洋大  早大
9位:駒大(21)-20   法大   流経大
10位:早大(18)-14  明大   専大
……………………(残留ライン)…………
11位:流経大(17)-14 順大   駒大
12位:東洋大(15)-13 専大   中大

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

「重みのある1点」人見V弾で得点ランキングトップタイ!立正大がインカレ初出場へ大きな勝利!!

立正大がインカレ出場に前進
[11.9 関東L1部第20節 立正大1-0流通経済大 たつのこ]

 立正大のFW人見拓哉(4年=矢板中央高)が通算15点目を決めた。明治大のFW佐藤亮(4年=FC東京U-18)に得点がなかったことで、得点ランキングトップで2人が並ぶことになった。

 1部昇格初年度で初のインカレ出場を目指すチームに、貴重な勝ち点3を呼び込む得点になった。前半27分、左サイドでボールを奪ったMF武田夏輝(4年=清水ユース)の横パスを右足ダイレクトで合わせて流し込む。「チームとしても重みのある1点だったんじゃないかなと思います」。得点王、そしてアシスト王を争う2人によりもたらされた理想通りのゴールになった

 しかし前半44分にも絶好機があった。相手にミスからGKと1対1の状況を作るが、逆に余裕があり過ぎたのか、仕留めきれない。これについては「決めたかったです」と素直な感想も口にすると、「ここだけじゃなく、上に行ったとしてもあそこを決めきらないとダメ。そのチャンスを決めていれば、後半もっと余裕が出たと思うので、決めきるべきでした」と将来を見据えるからこその反省も語る。

 残り2節となったことで得点王への思いも強める。「チームのためにやっていれば個人タイトルの結果も、あとあとついてくる」ということをチームメイトと共有しているというが、「取れるものなら取りたい」と意識を十分にする。「もっとバチバチでやりたい」とハイレベルな得点王争いを歓迎した人見。あと2試合でより多くの得点を積み上げることだけ。得点王を獲得するために必要なことは明確だ。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集