[クラブユース選手権U-18:GL第3節]長崎が大奮闘も…ドローに持ち込んだC大阪が決勝Tへ(16枚)

先制ゴールを決めたMF長尾泰成(3年)
 日本クラブユース選手権(U-18)大会は7月24日、グループリーグ第3節を行い、セレッソ大阪U-18V・ファーレン長崎U-18と1-1で引き分け、決勝トーナメント進出を決めた。

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

鳥栖U-18の注目GK板橋洋青、3失点V逸を未来の糧に「細かいところを突き詰めて」

サガン鳥栖U-18のGK板橋洋青(3年)
[7.31 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 鳥栖U-18 1-3 名古屋U-18 味フィ西]

 前半に喫した3失点が最後まで重くのしかかった。サガン鳥栖U-18の快進撃を導いたU-18日本代表GK板橋洋青(3年)は「自分がゼロで抑えておけば、チームはもっと楽にゲームを進められていた。そこで何ができるかというところで、いまの自分は力がなかったということ」と決勝戦を振り返った。

 近年急速に力をつけてきた鳥栖U-18にとって、全国ベスト8以上は未知の領域。今大会も準決勝進出を目標に挑んでいたが、過去最高のハードルを上回る決勝進出を成し遂げた。その偉業を最後尾で支えていたのが、大会中にU-18日本代表選出という吉報も受け取った板橋だった。

 準決勝の横浜FMユース戦では先制点こそ与えたものの、後半のピンチでことごとくビッグセーブを連発。相手が優位な体勢を作っていたとしても、焦らずに身体を大きく見せて対応する場面が目立った。またロングキックでも最前線のGK田中禅(2年)にピタリと通し、攻撃面でも非凡なスキルを見せた。

「身長だけでサガンに受かったので」。そう語る板橋は小学時代までフィールドプレーヤー。ゴールキーパーはサガン鳥栖U-15に入って始めたという。恩人はJリーグでも活躍した室拓哉GKコーチ。中学2年時の出会いをきっかけに「最初は下手だったけど自分にないものを細かく教えてくれて、そこから成長できた」と振り返る。

 もっとも、決勝戦は悔いが残る形で終わった。「ポジショニングにミスがあった」という前半2分の失点を皮切りに、前半の40分間だけで3ゴールを献上。後半は好セーブを何度も見せたが、「立て直したことは評価だと思うけど、前半からもっと入りが良ければもっと良いゲームになっていた」と満足はない。

 そうした姿勢は決して、敗れた試合後のことだけではない。準決勝の試合後に語っていたのは「良かったというだけで終わらず、もっと良い悪いを自分に求めたい」との言葉。「良い選手は満足しない。もっと細かいところを突き詰めて成長できるようにしたい」という心掛けはもはやルーティーンだ。

 だからこそ、準優勝という偉業も大会全体の結果で総括することなく、自らのパフォーマンスがどうだったかに焦点を当てている。

「また佐賀に戻って、自分に足りないところをもっと細かく見て練習に取り組まないと、Jリーグとか世界に通用しない。この試合を絶対に忘れず、この試合で学んだことを自分のプラスに変えられれば、またJユースカップ、プレミアリーグプレーオフで結果が出てくる」。

 8月にはSBSカップに参戦するU-18日本代表の活動にも加わる予定。鳥栖が生んだ注目の守護神はすでに2種登録されているトップチームで通用する選手になるため、さらには世界で活躍できる選手になるため、自身の成長と真摯に向き合い続ける構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

“代表GK”負傷の名古屋U-18、2年生GK東ジョンが初V牽引! 目指すのは「異次元のプレー」

サポーターの声援に応える名古屋U-18のGK東ジョン(2年)
[7.31 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 鳥栖U-18 1-3 名古屋U-18 味フィ西]

 世代別代表で日の丸を背負う絶対的守護神が負傷で長期離脱。普通のチームであれば危機的な状況だが、名古屋グランパスU-18にはGK東ジョン(2年)がいた。「自分しかいないので、先頭に立ってやっていかないといけない」。代役の『16』は先輩『1』の思いも背負い、過酷な11日間7試合を戦い抜いていた。

 今季の名古屋U-18で正ゴールキーパーを担っていたGK三井大輝(3年)は今年6月、U-18日本代表の活動中に負傷。いまもなお歩行にも支障をきたす状態が続いており、復帰まではしばらくかかりそうな見込みだ。

 そこでチームは夏の大舞台に向け、ニュージーランドと日本にルーツを持つ東に白羽の矢を立てた。185cm、79kgの体躯は迫力十分。その能力も折り紙付きで、先輩の三井も「日本人離れした反応と止める力、ボールを怖がらない姿勢がすごい。もちろん僕には彼にない強みがあるけど、彼にも僕にない強みがある」と太鼓判を押す。

 今大会ではそんな期待の17歳がブレイクの時を迎えた。グループリーグ開幕節の大宮U-18戦を被シュート10本で無失点に抑えると、その後も複数失点をせずに連戦を消化。サイドバックが攻撃的な名古屋U-18において、優勢でも致命的なシュートを喫する場面は少なくないが、そのたびにビッグセーブで救ってきた。

「グランパスは攻撃的なサッカーなので、カウンターを食らうことは多い。でも攻撃陣がしっかり点を取ってくれるので、こっちは相手の攻撃を遅らせて粘り強く対応することを意識していた。結構きわどいシュートも多いけど、そういうところを止めていかないと上には行けないと思っている」。

 決勝の鳥栖U-18戦でも相手の時間帯となった後半14分、FW兒玉澪王斗(2年)の決定的ヘッドを驚異的な反応速度で阻止。これで流れを完全に引き戻し、「相手のFWもうまくなってくる中で、自分も長所を相手に負けないものにしないといけない。そういう意味でビッグセーブを見せられて良かった」と笑顔を見せた。

 そのの背中を押していたのが三井の存在だ。「先輩が怪我をして自分しかいないという中で、自分がチームの先頭に立ってやっていかないといけない、長所を出してチームを引っ張っていかないといけないと思っていた」。試合前、試合後の記念撮影では『1』のユニフォームを持って微笑む姿があった。

 そんな光景を見た三井も「僕のためにも…という気持ちで臨んでくれて、力になると言ってくれた。良いライバルとしてやれているし、彼のおかげでここまで来れた」と感慨深げ。また「彼の様子を見て燃えてきたし、もっとやらないといけないという思いになった」と刺激を受けたようだ。

 そうした東が参考にしている選手はバイエルンのGKマヌエル・ノイアー。「他の人からは『異次元のプレー』って思われるような、普通は『入った!』って思うようなシュートをすごい反応で止めているのをみて、自分もこうなりたいと思うようになった。他のキーパーではなれないような選手になりたい」と憧れを語る。

 また、名古屋グランパスと言えば日本人GKの歴史で『異次元』というほかないGK楢崎正剛氏が長年所属したクラブ。現役を引退したいまはクラブスペシャルフェローとして在籍しているが、引退後はユースの指導などにも顔を出しているといい、準決勝と決勝が行われた味の素フィールド西が丘にも訪れていた。

「楢崎さんが練習に来てくれることが多くなって、とても刺激を受けている。日本を背負って立った楢崎さんがコーチとして来てくれて、細かいプレーまで教えてくれる。でもやっぱり気持ちの部分。僕が相手のシュートを顔面で受けた時、『そういうプレーが大事なんだ』って言われて、とても刺激を受けました」。

 そんな東の目標も日本代表。ならば、もし一つ上の先輩が復帰してきたとしてもポジションを譲るわけにはいかない。「高いレベルの先輩がいるのはチャンスだし、質の高いレギュラー争いをすれば自分のレベルも上がる。負けるつもりもないし、2人で日本一のレギュラー争いをしたい」。飛躍の大会を終えた17歳に新たな目標ができた。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

決勝に集結した『8+5』 名古屋U-18、3年生全員で迎えたクラセン初制覇

GK三井大輝(上列左)、DF武井隆之介(同中央)、MF松山竜也(同右)、MF村上千歩(下列左)、DF舌古圭佑(同右)
[7.31 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 鳥栖U-18 1-3 名古屋U-18 味フィ西]

 準決勝の京都U-18戦に勝利した後、名古屋グランパスU-18のDF牛澤健(3年)はチームの一体感を勝因に挙げた。「この大会に来られていない3年生が多いので、残っている人たちのぶんまで意識を高く持ってやってきた。思いが強いから勝てた」。そうして迎えた決勝戦では、3年生13人全員で歓喜の瞬間を迎えた。

 多くの名選手を輩出してきた名古屋U-18だが、日本クラブユース選手権での決勝進出は史上初の偉業。もっとも最高学年の選手たちにとっては、クラブの歴史と同等かそれ以上に重要な意味合いがあった。決勝ではこれまで苦楽を共にしてきた3年生全員がようやく会場に揃うことになっていたからだ。

 GK三井大輝、DF舌古圭佑、MF村上千歩、DF武井隆之介、MF松山竜也——。5人はいずれも3年生。それぞれ負傷によって今大会の登録メンバーに入ることができず、チームが夏の大舞台で快進撃を続ける最中、地元でリハビリやトレーニングを続けていた選手たちだ。

 U-18日本代表の三井を筆頭に、最上級生の離脱による戦力ダウンは計り知れない。一方、彼らは11日間7試合の過酷なカップ戦をくぐり抜ける結束の象徴となっていた。クラブが過去3度も屈していた準決勝、先発選手たちは集合写真で5人のユニフォームを着用。鬼門に向けて士気を高め、決勝進出の機運をたぐり寄せていた。

 そんな思いは5人にも届いていた。「名古屋にいるメンバーも速報で結果を気にしていて、みんなも『ここにいるメンバーだけじゃない』と思って戦ってくれていた」(武井)。「シンプルにうれしい。出ている選手がやってくれて、リハビリ頑張ろうと思えたし、ピッチに立ちたいとあらためて思えた」(松山)。

 また代役出場の選手たちがことごとく結果を出した。準決勝で得点王争いに食い込む大会4ゴール目を挙げたFW武内翠寿(2年)は村上とレギュラー争いを繰り広げていたストライカー。“先輩”は「この大会の前から活躍していて、実は開幕の時から危機感を感じていた。彼は僕にないものを持っている」と太鼓判を押す。

 さらに度重なるビッグセーブで躍進に貢献したGK東ジョン(2年)も三井の負傷により台頭してきた選手だった。「怪我の状況的にはすぐに復帰できそうにないけど、彼の様子を見て燃えてきているし、もっとやらないといけないという思い」と、こちらも“先輩”の刺激となっているようだ。

 そんな5人は決勝戦で初めてチームに合流。自身のユニフォームを着て西が丘のゴール裏で応援し、ピッチに立った8人と同じ空間で歓喜の瞬間を迎えた。また表彰式の後には主催者の厚意でフィールドにも降り立ち、全員で優勝カップを掲げて喜びを爆発させていた。

「こういう形でしか携われなかったけど、みんなに感謝したい。負ける気はしなかったし、勝ってくれると信じていた。このチームはみんな元気よくて、ハードワークができるチーム。やってくれると思っていた」(舌古)。ピッチで戦った8人と外から見守った5人、3年生全員でたどり着いたクラブユースの頂点だった。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

名古屋U-18が制したクラブユース選手権、MVPなど各賞も決定!! 接戦の得点ランキングは…

得点王のMF倍井謙、MVPのDF牛澤健、MIPのMF本田風智(写真左から)
 日本クラブユース選手権(U-18)大会は31日、全日程を終了し、名古屋グランパスU-18の初優勝で幕を閉じた。

 大会MVPは名古屋U-18のDF牛澤健(3年)、MIPはサガン鳥栖U-18のMF本田風智(3年)が受賞。フェアプレー賞には3位の京都サンガF.C.U-18が選ばれた。

 得点王は通算6ゴールを記録した名古屋U-18のMF倍井謙(3年)が単独受賞。決勝での2ゴールにより、5ゴールで2位のFW石井稜真(アビスパ福岡U-18)を逆転した。

【得点ランキング】
▼1位:6得点
倍井謙(名古屋U-18)
▼2位:5得点
石井稜真(福岡U-18)
▼3位:4得点
清水一雅(仙台ユース)
井出真太郎(横浜FMユース)
松橋優安(東京Vユース)
山内日向汰(川崎F U-18)
武内翠寿(名古屋U-18)
中野桂太(京都U-18)
兒玉澪王斗(鳥栖U-18)
小浜耀人(大分U-18)※
▼10位:3得点
田中嵐(山形ユース)
小林里駆(FC東京U-18)
宮城天(川崎F U-18)
三戸舜介(JFAアカデミー福島U-18)
大谷優斗(G大阪ユース)
中野瑠馬(京都U-18)
金田飛鳥(岡山U-18)
▼18位:2得点
ブラウンノア賢信(横浜FMユース)
栗原イブラヒムジュニア(三菱養和SCユース)
阿野真拓(東京Vユース)
中川敦瑛(横浜FCユース)
瀬良俊太(大宮U18)
藤井エリキ(鹿島ユース)
細谷真大(柏U-18)
千葉寛汰(清水ユース)
新玉瑛琉(名古屋U-18)
長尾優斗(G大阪ユース)
川崎颯太(京都U-18)
藤尾翔太(C大阪U-18)
細谷航平(広島ユース)
上岡陸(愛媛U-18)
本田風智(鳥栖U-18)
相良竜之介(鳥栖U-18)
田中禅(鳥栖U-18)
軸丸大翔(福岡U-18)
※公式記録確認中

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2945]名古屋U-18MF倍井謙(3年)_決勝でも2ゴール!「評価されていない」をバネに単独得点王

1点目を決め、古賀聡監督の元へ向かった名古屋グランパスU-18のMF倍井謙
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.31 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 鳥栖U-18 1-3 名古屋U-18 味フィ西]

 第43回目を数えた日本クラブユース選手権(U-18)大会、栄えある得点王に輝いたのは名古屋グランパスU-18のMF倍井謙(3年)だった。11日間7試合で積み重ねた6点のうち、5点は決勝トーナメントに入って記録したもの。頂点を争う強敵相手に次々とゴールを陥れ、まさに“夏の主役”にふさわしい活躍を見せた。

 29日に行われた準決勝・京都U-18戦の2ゴールにより、得点ランキング首位とわずか1点差で迎えた最終決戦。「昨日の夜から2点を取って単独得点王になろうとイメージしていたし、前半から仕掛けていこうと思っていた」という倍井がまたしても大きな輝きを放った。

 まずは前半2分、右サイドを攻め上がったMF石谷光基(2年)からパスを受け、準決勝でも猛威を振るったカットインから力強く沈めた。「ネイマール選手、{{アザール}|エデン・アザール}選手のプレーをよく見ている」。昨季までのボランチから転身するにあたり、理想としてきた選手を彷彿とさせる切れ味が勝負を分けた。

 さらにもう1点を加えて迎えた前半32分。今度は落ち着いたポジション取りでクロスを呼び込み、名手GK板橋洋青(3年)の逆を突いて流し込んだ。「僕の力だけで取れたわけじゃない。サイドバックの選手が出してくれて、決められたのが本当に良かった」。そう謙虚に喜んだが、相手を意気消沈させるには十分な価値を持った。

 前半に3点を奪った名古屋は後半に1点を与えたものの、最後まで攻撃姿勢を保ったままタイムアップの笛を迎えた。準々決勝で1点、準決勝で2点、決勝で2点を奪った倍井は大会の単独得点王を獲得。MVPこそチームキャプテンのDF牛澤健(3年)に譲ったが、史上初のクラブユース選手権制覇は背番号7の活躍なしに得られなかった。

 だが、そんな立役者の進路はいまだに決まっていない。

「トップはあまり今は考えていなかったですけど、声が掛かればうれしいなとは思います」。周囲から向けられる期待の声とは裏腹に、トップチーム昇格の望みを控えめに語った倍井。練習参加も数多くこなしてきた身、強烈な外国籍選手も擁するビッグクラブの攻撃陣を担うことの厳しさは痛いほど分かっている。

 そもそも、そうした環境を原動力に成長してきたのが倍井だ。昨季までの「パスの選択が多かった」というスタイルから「よりゴールに直結するプレーを」という変貌も、すべては「あまり評価されていない」という苦悩があったからこそ。その答えを模索していった結果が今大会の大活躍を導いたのだ。

 だからこそ、トップチームの高い壁を基準にしながらこれからも努力を重ねていくだけだ。「今後もこうやって得点を取ったりすることを続けていくしかないと思います。それをクラブの関係者などに見てもらって、認めてもらえれば」。この夏、覚醒の時を迎えた18歳だが、その進化を止めるつもりはない。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

「攻守一体」ここに結実。名古屋U-18、クラブユース選手権初制覇! 鳥栖準Vも史上初

名古屋グランパスU-18が日本クラブユース選手権初制覇
[7.31 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 鳥栖U-18 1-3 名古屋U-18 味フィ西]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は31日、味の素フィールド西が丘で決勝戦を行い、名古屋グランパスU-18(東海3)が悲願の初優勝を果たした。同じく初の決勝進出となったサガン鳥栖U-18(九州2)に3-1で勝利。2011年のJユースカップ制覇以来、8年ぶり2度目のビッグタイトルを手にした。

 名古屋U-18のチームコンセプトを問うと、監督と選手が口を揃えるのは「攻守一体のサッカー」。すなわち「90分間ずっと相手を押し込んで、もし失ってもボールをすぐに奪い返すために前からプレッシャーをかけ続ける」(古賀聡監督)というスタイルだ。

 グループリーグでは初戦、2戦目では1点しか奪えなかったが、それ以降は複数得点。大会が進むごとに「一試合一試合課題を克服して、修正して、成長してここまで来た」(古賀監督)という選手たちが、夏の集大成となる一戦でコンセプトどおりのパフォーマンスを見せた。

 前半2分、早速スコアを動かした。右サイドで前を向いたMF豊田晃大(1年)が縦にボールを送ると、ドリブルで切れ込んだMF石谷光基(2年)が相手と競り合いながら反対サイドに展開。これを受けたMF倍井謙(3年)がカットインからニアポスト際に叩き込んだ。

 対する鳥栖は前半9分、変化をつけたコーナーキックがDF大畑歩夢(3年)に通るも、フリーで放った左足シュートが不発。その後は名古屋のハイプレッシャーに圧倒されるばかりで、なかなか思うようにボールを前に進めることができない。すると14分、自陣でのミスから追加点を許してしまう。

 DF永田倖大(2年)からGK板橋洋青(3年)へのバックパスが短くなり、これを拾ったのは名古屋MF榊原杏太(3年)。飛び出した板橋の裏を突くループシュートがネットに吸い込まれ、名古屋が2点リードを奪った。さらに前半15分、名古屋は単独突破を見せたFW武内翠寿(3年)の惜しいシュートもあった。

 劣勢を打破できない鳥栖はここで交代の準備。ところが名古屋は前半32分、自陣で前を向いた榊原がドリブルで中央を駆け上がると、ボールは左サイドのDF新玉瑛琉(3年)に渡り、U-17日本代表DF中野伸哉(3年)との1対1を制して中央に優しいパス。フリーで待ち構えていた倍井が落ち着いて流し込んだ。

 準決勝の京都U-18戦でも2ゴールを決めていた倍井はこれで2試合連続の2得点。試合前の時点では、大会得点ランキングトップに立つ福岡U-18のFW石井稜真(2年)を1点差で追う形となっていたが、「得点王を狙って入った」という決勝の舞台で一気に単独トップに立った。

 鳥栖はここでようやく交代カードを切ることができ、MF西田結平(3年)に代わってMF西村洸大(2年)を投入。その後は185cmの長身FW田中禅(2年)にボールを集め、サイド攻撃からMF盧泰曄(3年)のボレー、永田のヘッドでゴールを襲ったが、GK東ジョン(2年)の好セーブに阻まれるなど無得点で前半を終えた。

 鳥栖にとっては失点を重ね、攻撃も繋がらない悪夢のような40分間。田中智宗監督は「何もできない前半」を受け、「ピッチの中でもっとやろうよ、自分たちの力を出し切ろうよ」と精神的な部分で鼓舞したという。さらにハーフタイム明け、相良を下げて準決勝で決勝弾を決めたFW秀島悠太(3年)を投入した。

 すると鳥栖は後半7分、DF松井直人(3年)の浮き球パスをMF本田風智(3年)が中盤で収めると、華麗なターンから右サイドのFW兒玉澪王斗(2年)に展開し、クロスに合わせたのは田中。これは枠を外れたものの、10分に秀島のクロスに対してニアに飛び込んだ田中が頭で合わせ、ようやく追撃の1点を奪った。

 その後は一方的に鳥栖ペースが続いた。後半13分、本田の右足シュートは右のゴールポストに当たったが、直後の14分にもセットプレーを起点に右サイドを攻め上がった盧のクロスに兒玉が頭で合わせる決定機。ところが、ここは東がビッグセーブを見せ、守護神に救われた名古屋が再び主導権を握っていった。

 名古屋は後半19分、カウンター気味に抜け出した倍井の右足シュートが板橋を強襲。25分にも武内の突破から決定機を迎えたが、永田がゴールライン上でスーパークリアを見せた。しかし、この時間帯は板橋が大活躍。28分、34分に武内が決定的なシュートを放ったが、神がかり的な反応で立ちはだかった。

 守護神の奮闘になんとか応えたい鳥栖だが、アグレッシブに対応するDF牛澤健(3年)、DF鷲見星河(2年)の両センターバックに攻撃を絡め取られ、なかなか攻めに出られない。対する名古屋は前に出る意識を失わず、DF石田凌太郎(3年)が何度も右サイドを駆け上がってさすがの迫力を披露した。

 名古屋は終了間際、DF岡崎流也(3年)とDF雨宮陸(3年)を立て続けに投入し、ベンチからチームを支えた最上級生がピッチへ。スタンドからは負傷離脱中のGK三井大輝(3年)、DF舌古圭佑(3年)、FW村上千歩(3年)、DF武井隆之介(3年)、MF松山竜也(3年)も見守る中、タイムアップの笛を迎えた。

 大会を通じてゲームキャプテンを担い、感極まった表情でガッツポーズを見せたMF田邉光平(3年)は「10年間グランパスにいて、一度も頂点を両親に捧げることができていなかった。今日ここで頂点を捧げることがうれしい」と喜びの表情。高い個人技術と献身性を併せ持つタレント集団が全国クラブユースの王座に辿り着いた。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

夏を制するのは鳥栖U-18か、名古屋U-18か。クラブユース選手権決勝のスタメン発表!

決勝で激突するサガン鳥栖U-18と名古屋グランパスU-18
 第43回日本クラブユース選手権(U-18)大会は31日、味の素フィールド西が丘で決勝戦を行い、サガン鳥栖U-18(九州2)と名古屋グランパスU-18(東海3)が対戦する。午後6時のキックオフに先立ってスターティングメンバーが発表され、ともに準決勝と同じ11人を起用した。

 鳥栖U-18は高校年代で初めての全国決勝。中心選手のMF松岡大起がトップチーム専従となっている中、MF本田風智(3年)主将ら最高学年の選手がチームをまとめ上げてきた。2年生は鳥栖U-15時代に中学2冠を果たした世代。当時と同じ田中智宗監督の下、冬の高円宮杯を制した思い出の地・西が丘で頂点を狙う。

 名古屋U-18は夏の決勝進出こそ初めてだが、2011年のJユースカップ以来8年ぶりのタイトルを狙う。攻守に個の力が高い選手が並ぶが、ここまで4ゴールで得点ランキング2位タイにつけているMF倍井謙(3年)とFW武内翠寿(2年)は得点後のゴールパフォーマンスにも注目だ。チームを率いるのは古賀聡監督。早稲田大監督時代にビッグタイトルを掴んだ聖地に乗り込む。

<出場メンバー>
[サガン鳥栖U-18]
先発
GK 1 板橋洋青
DF 3 大畑歩夢
DF 4 松井直人
DF 15 永田倖大
DF 19 中野伸哉
MF 6 盧泰曄
MF 7 西田結平
MF 10 本田風智(c)
FW 11 相良竜之介
FW 14 兒玉澪王斗
FW 17 田中禅
控え
GK 33 倉原将
DF 2 末次晃也
DF 18 橋本悠
MF 5 西村洸大
MF 20 中村尚輝
FW 9 秀島悠太
FW 13 竹内聖來
監督
田中智宗

[名古屋グランパスU-18]
先発
GK 16 東ジョン
DF 3 牛澤健
DF 6 新玉瑛琉
DF 9 石田凌太郎
DF 15 鷲見星河
MF 7 倍井謙
MF 10 田邉光平(c)
MF 14 石谷光基
MF 24 豊田晃大
FW 8 榊原杏太
FW 17 武内翠寿
控え
GK 21 川上翼
DF 2 岡崎流也
DF 5 雨宮陸
MF 25 斉藤洋大
MF 28 甲田英將
FW 27 松本皐誠
FW 36 真鍋隼虎
監督
古賀聡

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

鳥栖U-18vs名古屋U-18 スタメン発表

[7.31 日本クラブユース選手権(U-18)決勝](味フィ西)
※18:00開始
主審:花川雄一
副審:坂本晋悟、船橋昭次
<出場メンバー>
[サガン鳥栖U-18]
先発
GK 1 板橋洋青
DF 3 大畑歩夢
DF 4 松井直人
DF 15 永田倖大
DF 19 中野伸哉
MF 6 盧泰曄
MF 7 西田結平
MF 10 本田風智
FW 11 相良竜之介
FW 14 兒玉澪王斗
FW 17 田中禅
控え
GK 33 倉原将
DF 2 末次晃也
DF 18 橋本悠
MF 5 西村洸大
MF 20 中村尚輝
FW 9 秀島悠太
FW 13 竹内聖來
監督
田中智宗

[名古屋グランパスU-18]
先発
GK 16 東ジョン
DF 3 牛澤健
DF 6 新玉瑛琉
DF 9 石田凌太郎
DF 15 鷲見星河
MF 7 倍井謙
MF 10 田邉光平
MF 14 石谷光基
MF 24 豊田晃大
FW 8 榊原杏太
FW 17 武内翠寿
控え
GK 21 川上翼
DF 2 岡崎流也
DF 5 雨宮陸
MF 25 斉藤洋大
MF 28 甲田英將
FW 27 松本皐誠
FW 36 真鍋隼虎
監督
古賀聡

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

最後は力尽きた京都U-18…W杯へ成長誓うMF中野桂太「高い意識を持って、高い目標を持って」

同点弾を決めた京都U-18のMF中野桂太(2年)
[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 京都U-18 1-5 名古屋U-18 味フィ西]

 流れを引き戻すかに思われた同点ゴールは、大量失点により空砲に終わった。京都サンガF.C.U-18のU-17日本代表FW中野桂太(2年)は「前半からやられている感じはあって、連戦で疲労感も感じていた。後半に入っても自分たちの時間にならず、本当に圧倒されたという感じ」と悔しそうに振り返った。

 0-1で迎えた前半17分、持ち味のコンビネーションプレーからネットを揺らした。MF遠山悠希とのワンツーからゴール前に持ち込み、左足シュートをGK東ジョン(2年)の股下へ。「相手が食いついたのが分かったので冷静にいけた。このクラブユースでは点を取れていたので冷静だった」と手応えの残る一発だった。

 しかし、そこからは防戦一方だった。「守備の時にプレスを全員でかけるところなのか、引いてブロックを作ってスペースを消して行けるところなのかの判断」が機能せず、個人技を活かした相手の攻撃に晒され4失点。「もっと背後にボールを引き出せたらディフェンス陣も楽だったと思うし、攻撃に詰まった時にもっと前にアクションを起こせれば良かった」と自らの責任も語った。

 今大会の京都はFC東京U-18に開幕戦で敗れたものの、グループリーグ第3節では2点差以上の勝利が必要となった中、横浜FCに2-0で勝利して決勝トーナメントに進出。1回戦では3-1、準々決勝では4-1で勝ち上がり、徐々に調子を上げている最中だったが、最後は疲労もあって力尽きた。

「みんなで勝ち切ってチームが一つになりながら戦ってきた。だからこそもう一つ上の景色が見たかったし、優勝という景色が見たかった。そこはプレミアリーグ、Jユースカップで頑張りたいと思います」。その悔しさは現在首位に立っている高円宮杯プレミアリーグWEST、前々回大会を制したJユースカップで晴らしていく構えだ。

 また、中野自身は今秋に控えるU-17W杯に向け、さらなるレベルアップを誓う。「左足を切られた時に右に抜ける技術、右で振れるシュートも必要。また守備でもチームに助けられていたので、個人で奪える強さをつけること。もっと高い意識を持って、高い目標を持って練習から取り組みたい」。この夏で突きつけられた課題を胸に、成長した姿で世界へ挑む。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

2戦連発も4強敗退…横浜FMユースFWブラウンノア賢信「トップで通用する選手になる覚悟で」

横浜FMユースFWブラウンノア賢信(3年)
[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 鳥栖U-18 2-1 横浜FMユース 味フィ西]

 準々決勝、準決勝で2試合連発。ようやくゴールの感覚を取り戻しつつあった横浜F・マリノスユースFWブラウンノア賢信(3年)だが、夏の大舞台はベスト4で幕を閉じた。試合後にはあらためて「トップチームで通用する選手になる覚悟でやらないといけない」と決意を示した。

 前半35分、MF吉尾虹樹(3年)のスルーパスにプルアウェイの動きで抜け出し、先制ゴールを決めた。「パスがうまい中盤の選手がたくさんいるので、引いて受ける動きは練習からやっていた。練習どおりのボールが来た」。狙ったコースはGK板橋洋青(3年)の股下。「でかいGKはだいたい股下が空いている」という駆け引きが光った。

 ところが、チームは後半に2失点を喫して敗戦。ブラウンノアは後半6分にセットプレーを起点としたヘディングシュート、同28分に縦パスから右足シュートを放ったが、いずれも決め切れず。「もっと自分たちの流れに持って行けたゲームだったし、あそこで決め切れていれば勝てた。もっと突き詰めないといけない」と痛感した。

 すでに公式戦でのベンチ入りも経験したトップチームを意識するにあたり、足りないのは「連動性と守備」。高校生活は残すところ半年。プリンスリーグ関東、Jユースカップに向けて「点を取ることもそうだけど、守備やボールを収めるところもチームに貢献しないといけない。そういったところを突き詰めて、チームを勝たせるFWになりたい」とさらなる成長を誓う。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

思い出の地・西が丘に帰還、鳥栖U-18の長身FW田中禅「僕たちは優勝するチームの雰囲気を経験している」

サガン鳥栖U-18のFW田中禅(2年)
[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 鳥栖U-18 2-1 横浜FMユース 味フィ西]

 攻撃陣が代わる代わるに投入される中、サガン鳥栖U-18のFW田中禅(2年)は最後まで最前線の持ち場を任された。1年半前、中学2冠を果たした思い出の地・西が丘で掴んだファイナル進出の栄誉。31日の決勝戦では「サガン鳥栖らしく走って、自分がゴールを決めて勝ちたい」とあの日の再現を狙っていく。

 は2017年、日本クラブユース選手権(U-15)大会、高円宮杯(U-15)大会という夏冬の2大タイトルを制し、全年代を通じてクラブ史上初の全国優勝を果たした。当時の最高学年だったのが現在の高校2年生。田中はエースストライカーとして、長身を活かしたプレーで攻撃を牽引していた。

 中学生活の集大成となった12月の高円宮杯は準決勝、決勝が味の素フィールド西が丘での開催。田中は準決勝の清水エスパルスジュニアユース戦で決勝ヘッドをたたき込むと、決勝のFC東京U-15深川戦でも先制ゴールを決めており、「良いイメージ」は今も色あせない。

 そうして乗り込んだ1年半ぶりの西が丘セミファイナル、田中は4-2-3-1の1トップとして先発出場すると、ポストプレーや決定的なシュートで持ち味を見せた。ゴールこそ決められなかったものの、「最後まで守備で相手を追いかけて、クリアボールをマイボールにして時間を作る」という役割を完遂。タイムアップの笛をピッチの上で聞いた。

 いよいよ頂点まであと一つ。「僕たちは優勝するチームの雰囲気を経験しているので、チームの雰囲気が下がっていたら『あの時とは違う』と感じ取れる。それを3年生に伝えて、ミーティングなどで活かしてきた」。頂点の味を知る背番号17は「決勝はみんなの注目が集まり、人も集まってくると思うけど、決勝を戦うのではなく対戦相手と戦う気持ちでサガン鳥栖らしく走って、自分がゴールを決めた勝ちたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2941]名古屋U-18 MF倍井謙(3年)_覚醒続ける右足2発「“変わった”と言われるのが一番うれしい」

自身2点目を沈めた名古屋グランパスU-18のMF倍井謙(3年)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 京都U-18 1-5 名古屋U-18 味フィ西]

 過去3度にわたって4強の壁に阻まれてきた名古屋グランパスU-18を初めて夏の全国決勝に導いたのはMF倍井謙(3年)の右足だった。1-1で迎えた後半2分、敵陣左サイドからのフリーキックを直接沈めると、同21分には豪快なカットインシュートで2点目を記録。スコアラーに変貌を遂げつつあるテクニシャンが大会得点王も射程に入れてきた。

「僕は去年からプレーが変わったと言われるのが一番うれしい。今季はずっと攻撃的な選手になりたいと思ってやっているので」。

 昨季までの持ち場は守備的MF。持ち前の『止める・蹴る』の技術を活かしてトップチームに2種選手登録され、天皇杯ではベンチ入りも経験した。しかし、Jリーグの試合に出られるわけでなければ、U-18が参戦する高円宮杯プレミアリーグWESTでも控え選手という立場。「プレーに悩んでいることが多かった。パスの選択が多かったけど、あまり評価してもらえていなかった」と素直に明かす。

 ならば、プレースタイルを変えていくしかない。「中盤でさばいたり、前につけたりすることはできていたけど、よりゴールに直結するようなプレーを意識している」。今季は左サイドハーフを任されるようになったため、よりゴールに近いポジション。もともと持っていた技術を得点につなげるべく、意識改革を自らに課していった。

 そうした成果がようやくこの夏、「ようやく身になってきている」という。今年6月上旬、全国出場権を争う東海予選・磐田U-18戦で2得点を挙げて本戦出場に大きく貢献すると、高円宮杯プレミアリーグWESTの再開後は2試合連発。さらに全国本戦ではグループリーグ開幕節、準々決勝でともにチームを勝利に導くゴールを決めてきた。

 そして迎えた準決勝、まずは後半2分に直接FKから勝ち越しゴールを奪った。「速いボールを触っても触らなくても入るコース」に放たれたボールは、ゴール前の誰も触れられないままファーポスト脇へ。さらに同21分にはMF田邉光平(3年)の斜めのパスを受け、ミドルレンジから豪快な右足カットインシュートを突き刺した。

 これがまさに今季積み重ねてきた意識が結実した一発。この日の2点目を振り返った倍井は「僕が理想としている形というか、中盤のセンターラインからボールを受けて、個人からゴールにつなげられるというのが自分が目指していたプレー。今日はそれができたので、今までの中でも良いゴールだったと思う」と手応えを隠さなかった。

 だからこそ、この好感触を続けていくつもりだ。今大会では得点ランク首位の5得点まであと1点に迫っており、「決勝で狙える位置にきている」ともう一つのタイトルにも意欲。31日の鳥栖U-18戦に向けて「サッカーを始めてから決勝に行くのは初めてだし、優勝したことがないのでワクワクしている。思い切りチャレンジしていきたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

“鬼門”準決勝で大量5発!! 攻守にハイレベルな名古屋U-18、初の決勝進出「全員で優勝したい」

大きな3点目を決めた名古屋U-18のFW武内翠寿(2年)
[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 京都U-18 1-5 名古屋U-18 味フィ西]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は29日、東京都の味の素フィールド西が丘で準決勝を行い、名古屋グランパスU-18(東海3)が京都サンガF.C.U-18(関西2)を5-1で破った。2002年、10年、11年と過去3度にわたって阻まれてきたベスト4の壁をようやく破り、クラブ史上初の決勝進出。31日の決勝戦では同じく初優勝を狙うサガン鳥栖U-18(九州3)と激突する。

 怒涛のゴールラッシュの口火を切ったのはチームキャプテンの一発だった。前半14分、MF倍井謙(3年)の左コーナーキックがファーサイドに向かうと、屈強なフィジカルを持ち味とするDF石田凌太郎(3年)が頭で落とし、「折り返してくれることを信じていた」というDF牛澤健(3年)がプッシュ。これがネットを揺らし、背番号3の「公式戦での初ゴール」が全国準決勝の舞台で決まった。

 ところが、高円宮杯プレミアリーグWESTの前半戦で敗れていた京都も直後に意地を見せる。前半17分、まずはMF遠山悠希(1年)の左足シュートがクロスバーを叩くと、こぼれ球を拾って名古屋守備陣を押し込み、MF川崎颯太(3年)を起点に攻撃を展開。遠山とのワンツーで相手をかわしたMF中野桂太(2年)が落ち着いた左足シュートで同点ゴールを決めた。

 それでもこの日の名古屋は相手に主導権を譲らない。前半19分、FW榊原杏太(3年)のドリブル突破でファウルを誘ってチャンスを迎えると、そこからは一方的なハーフコートゲームがスタート。同26分にはMF豊田晃大(1年)、同30分には榊原、同36分と同38分には石田が決定的なシュートを放ち、押せ押せムードのままハーフタイムを迎えた。

 その後はさらに名古屋がギアを上げた。後半2分、敵陣左サイドでFKを獲得すると、「触っても触らなくても入るようなボール」を意識した倍井のキックがそのままゴールマウスに吸い込まれて同点。そして同3分、MF田邉光平(3年)のパスから倍井がスルーパスを送り、フリーで抜け出したFW武内翠寿(2年)が落ち着いて流し込み、瞬く間に2点リードとした。

 一方の京都は遠山、川崎のボランチコンビがなかなか連動性を発揮できず、早い時間帯でFW勝島新之助(1年)とDF川島功奨(2年)に交代。そのまま名古屋の時間帯が続き、後半19分にはFW光田脩人(2年)が投入されると、同21分に追加点が入る。田邉のパスを左サイドで受けた倍井がカットインから右足を力強く振り抜き、この試合2点目となる豪快なミドルシュートをネットに突き刺した。

 なんとか1点でも取り返したい京都は後半39分、GK北原一樹(3年)のロングキックに抜け出したMF中野瑠馬(2年)がGK東ジョン(2年)に倒されたがノーファウル。すると名古屋は同40分、倍井のパスに反応した途中出場MF斉藤洋大(1年)のシュートは枠を外れたが、同アディショナルタイム4分に石田のクロスがこぼれたところに詰めたFW松本皐誠(1年)が決め切り、ゴールショーを彩った。

 名古屋はGK三井大輝(3年)、MF村上千歩(3年)といった主軸を負傷で欠きながらの決勝進出。得点ランク2位タイの倍井と武内が牽引する計15得点の攻撃陣と、牛澤とDF鷲見星河(2年)の両センターバックを中心に計3失点の守備陣が攻守一体で噛み合っている。決勝には負傷中の3年生も観戦に訪れる予定。主将の牛澤は「同じように大量得点を取って、守備では守って、全員で優勝したい」と力強く意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2940]鳥栖U-18 FW秀島悠太(3年)_「守備に課題」でサブ降格。スタンドに捧げた決勝ミドル弾

サガン鳥栖U-18FW秀島悠太(3年、背番号9)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 鳥栖U-18 2-1 横浜FMユース 味フィ西]

 待望の今大会初ゴールはクラブ史上初の全国ファイナルを導く決勝弾だった。後半23分、ミドルレンジから豪快なカットインシュートを突き刺したサガン鳥栖U-18のFW秀島悠太(3年)は「ゴールを決める以外のところは何もできなかったけど、決めることが自分の仕事だと思っていた。ずっと狙っていました」と、はにかみながら話した。

「カットインからどんどんシュートを狙っていけ」——。田中智宗監督からのミッションを受け取り、ピッチに送り出されたのは後半15分。するとわずか8分後、まさに指示どおりの形でネットを射抜いた。「あそこをフリーにさせてもらったら振り抜くだけ。右足は自信があるので振り抜けて良かった」。持ち味のシュート力が全国の舞台で輝きを放った。

 昨季の高円宮杯プリンスリーグ九州で2年生ながら得点王に輝き、今季のリーグ戦でも9勝1分の好調を牽引してきた点取り屋。ところが、今大会では立場が変わっていた。ここまで6試合で先発したのはわずか2試合。GL第1節・水戸ユース戦でハーフタイムに交代させられたのを皮切りに、大幅にメンバーを入れ替えたGL第3節・横浜FMユース戦を除いては、後半途中からのジョーカー起用が続いていたのだ。

 秀島自身、その理由は分かっている。「自分は守備に課題がある。1試合目は先発したのに自分のところで守備でハメに行くことができなかったので、前半に交代することになった」。一方、代わりにピッチに立ったFW田中禅(2年)が前線からのプレッシャーをしっかりこなしていたため、序列はそのまま固定された。

 もっとも、サブ起用を受け入れた秀島は新たな持ち場も見出した。「途中から(の出場)が多かったけど、途中から流れを変えることは自分にできると思っていた。チームの中のキャラ的にも、自分はそんな感じでみんなを盛り上げるキャラ。この大会に限ってはチームを盛り上げて、勝利に貢献するというイメージを持ってきた」。そうして臨んだ準決勝、ようやく結果を残したことで自らの存在価値を示した。

 また、待望の初ゴールはピッチ外にも歓喜をもたらした。この日は自身の母親や、鳥栖U-18出身のMF森山真伍(法政大2年)、DF平瀬大(早稲田大1年)、MF兵働透生(東洋大1年)、DF林幸多郎(明治大1年)らがメインスタンドで観戦。ゴールを決めた直後には真っ先に向かい、「決めた時は行こうと思っていた。熊本からはるばる来てくれたお母さんにも喜びを伝えたいとずっと思っていた」と照れ笑いを見せた。

 そうした秀島の活躍には田中監督からも賞賛の言葉。「この大会は80分をトータルで考えてコーディネートしないといけないと思っていた。この暑さもあるし、サブとスタートではなく、出た選手がしっかりやろうと言っていた。そういう意味でよくやってくれた」。難しい役割を担ったスーパーサブが結果を出し、初めて辿り着いた全国初ファイナル。31日の決勝戦でも背番号9にかかる期待は大きい。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

33.8℃の熱戦制したのは鳥栖U-18!! “歓喜の地”西が丘で後半2発、初の全国ファイナルへ

サポーターの前で歓喜に沸くサガン鳥栖U-18の選手たち
[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 鳥栖U-18 2-1 横浜FMユース 味フィ西]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は29日、東京都の味の素フィールド西が丘で準決勝を行い、サガン鳥栖U-18(九州2)が横浜F・マリノスユース(関東1)を2-1で破った。前半に先制点を与えたが、後半に2得点を奪っての逆転勝利。クラブ史上初のベスト4入りを果たした勢いを持続させ、高校年代初の全国タイトルまであと1勝に迫った。

 午後4時のキックオフ時点の気温は33.8℃。日中の蒸し暑さが持続する中、序盤の主導権を握ったのは横浜FMだった。前半3分、カウンターからMF井出真太郎(3年)がサイドを駆け上がると、オーバーラップしてきたDF池田航(3年)が左足でクロスを供給。ファーでFW松田詠太郎(3年)が落とし、MF吉尾虹樹(3年)がダイレクトで狙ったが、惜しくも枠を外れた。

 さらに前半10分、横浜FMはMF石井宏育(3年)とのパス交換から右サイドをえぐった松田の折り返しに井出が反応したが、このシュートも枠外。すると徐々に鳥栖がペースを取り戻し、前半17分にはFW田中禅(2年)のポストプレーから横浜FMにミスが生まれ、FW相良竜之介(2年)がミドルレンジからのシュートを狙う。しかし、これはGK寺門陸(2年)のビッグセーブに阻まれた。

 飲水タイム明けの前半24分、横浜FMは松田がDF永田倖大(2年)を抜き去って右サイドを駆け上がり、マイナス方向へのクロスにFWブラウンノア賢信(3年)が反応。ところがMF西田結平(3年)がカバー。それでも同35分、MF植田啓太(2年)のパスから吉尾がスルーパスを送ると、これに反応したブラウンノアが左足でGK板橋洋青(3年)の股下を抜いて待望の先制ゴールを奪った。

 ビハインドを喫した鳥栖は前半36分、DF中野伸哉(1年)の突破からFW兒玉澪王斗(2年)にボールが渡り、中央に折り返したがMF本田風智(3年)には惜しくも合わず。同38分にはここまで大会通算4ゴールで得点王を狙える兒玉がカットインから強烈な左足シュートを放ったが、クロスバーに阻まれ、前半は無得点のまま終わった。

 鳥栖らしいダイナミックさが陰を潜め、ゴールも奪えなかった40分間。ハーフタイムには田中智宗監督から「『こんなサッカーをしていたら負けても何も得られない。自分たちの力を出せず、結果も出せない試合になる』と言われた」(田中)と叱咤が飛んだという。しかし、これで選手たちの士気も復活。「後半から全開で行こう。それがサガン鳥栖らしさ」と気持ちを共有し、後半のピッチに向かった。

 すると後半開始直後、鳥栖の改善の兆候はすぐに表れた。同1分、右サイド攻撃から本田がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。キッカーを任された本田の右足シュートは寺門の好セーブに阻まれ、千載一遇のチャンスを逃したが、同3分には直前のPK失敗で得たCKを西田が蹴りこむと、こぼれ球を中野、田中がつないで最後は相良が右足でネットに蹴り込んだ。

 横浜FMにとっては「フワッと入ってしまった」(ブラウンノア)ことによる痛い失点。後半6分にブラウンノアのヘッド、同9分には吉尾のスライディングシュートがいずれも決定的な形で放たれたが、いずれも枠を捉えられない。鳥栖は同11分、セットプレー以外ではなかなか長所を発揮し切れなかった西田に代わり、MF西村洸大(2年)をボランチの一角に投入した。

 さらに鳥栖は後半15分、相良に代わってスーパーサブのFW秀島悠太(3年)を起用。対する横浜FMが同20分、松田を下げてMF岩井龍翔司(3年)を右サイドハーフに入れると、飲水タイム明けの同24分にスコアが動いた。右サイドの低い位置でボールを持った兒玉が左サイドに大きく展開すると、フリーの秀島が岩井とDF日隈雄作(3年)を振り切ってカットイン。強烈な右足シュートをゴールに突き刺した。

 追いかける立場となった横浜FMは猛攻を開始。それでも後半28分、石井の縦パスに反応したブラウンノアが右足シュートを放つが、これは板橋がビッグセーブ。同32分にも石井のスルーパスから岩井が左足で狙うも、枠を捉えられない。同35分にも、途中出場FW星野創輝(2年)のポストプレーから石井がミドルで狙ったが、またも板橋が阻止。敵陣コーナーフラッグ近くで時間を使った鳥栖が1点リードを守り切った。

 史上初の全国4強への挑戦だった鳥栖はもちろん初の決勝進出。2017年冬、鳥栖U-15が高円宮杯を制した『西が丘』で再び歴史を作った。1〜2年生の相良、田中、中野は当時の主力で、チームを率いるのも同じ田中監督。再び全国の頂点を目指す指揮官は「あの時は寒かったけど、めちゃくちゃ暑いなと(笑)。そこは違うけど、いい雰囲気の中でやらせてもらえるのでありがたい」と感慨を語る。

 ただ、何より大事なのは次の一戦だ。「U-15の決勝でも言ったけど、決勝戦を戦おうとすると飲まれてしまうので、相手としっかり戦えと言っていた。今日しっかり勝ったことでまた1試合を戦えることがありがたいし、目の前の相手に勝つことを考えて戦いたい」(田中監督)。結果を残し続ける3年生、経験豊富な1〜2年生が絶妙に融合した鳥栖は高校年代初の全国ファイナルにも堂々と挑んでいく。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権U-18、V未経験の鳥栖&名古屋が決勝へ! 気になる得点王の行方は…?

決勝進出を果たしたサガン鳥栖U-18と名古屋グランパスU-18
 日本クラブユース選手権(U-18)大会は29日、準決勝を行い、サガン鳥栖U-18(九州2)と名古屋グランパスU-18(東海3)が決勝進出を決めた。31日の決勝は味の素フィールド西が丘で行われ、ともに初優勝をかけて対戦する。

 準決勝では、鳥栖U-18が関東王者の横浜F・マリノスユース(関東1)を相手に2-1で逆転勝利。名古屋U-18は高円宮杯プレミアリーグWESTで首位に立っている京都サンガF.C.U-18(東海3)に5-1で圧勝した。(※マッチレポートは追って詳報)

 得点ランキングは現在、アビスパ福岡U-18のFW石井稜真(2年)が5得点で単独トップ。勝ち残っている2チームでは鳥栖U-18のFW兒玉澪王斗(2年)、名古屋U-18のFW武内翠寿(2年)、MF倍井謙(3年)が4ゴールで追っており、得点王に輝く可能性を大きく残している。

準決勝以降の結果・日程は以下のとおり

【準決勝】
(7月29日)
[味フィ西]
鳥栖U-18 2-1 横浜FMユース
[鳥]相良竜之介(42分)、秀島悠太(63分)
[横]ブラウンノア賢信(35分)

京都U-18 1-5 名古屋U-18
[京]中野桂太(17分)
[名]牛澤健(14分)、倍井謙2(42、61分)、武内翠寿(43分)、松本皐誠(80+4分)

【決勝】(7月31日)
鳥栖U-18 18:00 名古屋U-18

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権は準決勝カード決定! 鳥栖U-18が初の4強、得点王の行方は…?

得点王を追う横浜F・マリノスユースのMF井出真太郎(3年)、サガン鳥栖U-18のFW兒玉澪王斗(2年)
 日本クラブユース選手権(U-18)大会は27日、群馬県内の4会場で準々決勝を行った。サガン鳥栖U-18横浜F・マリノスユース京都サンガF.C.U-18名古屋グランパスU-18がベスト4入り。準決勝は29日、舞台を東京都に移して味の素フィールド西が丘で開かれる。

 鳥栖U-18は前回王者の清水エスパルスユースを3-1で破り、初の全国4強入りを果たした。前半17分、DF橋本悠(2年)のクロスにFW相良竜之介(2年)が合わせて先制すると、同34分にはセットプレーからDF松井直人(3年)が決めて追加点。終了間際に1点を奪われたが、後半にもFW田中禅(2年)のゴールで突き放した。

 横浜FMユースは前回準優勝入りを果たした大宮アルディージャU18との死闘を制し、優勝した14年以来の4強入りを決めた。前半13分と同16分に2点を奪われたが、前半アディショナルタイムにFWブラウンノア賢信(3年)が決めて詰め寄ると、後半34分にMF井出真太郎(3年)のPKで同点。PK戦は互いに失敗が続いたものの、6人を終えて4-3で勝利した。

 京都U-18はU-17日本代表MF中野桂太(2年)の2得点などで、川崎フロンターレU-18を4-1で撃破し、2012年以来のベスト4。名古屋U-18はMF新玉瑛琉(3年)、MF倍井謙(3年)が決めて2-0で東京ヴェルディユースを破り、2011年以来の準決勝行きが決まった。

 得点ランキングでは現在、決勝トーナメント1回戦で敗退したアビスパ福岡U-18のFW石井稜真(2年)が5得点で首位。2位の4得点集団では勝ち残っている鳥栖U-18のFW兒玉澪王斗(2年)、横浜FMユースの井出が追っており、準決勝以降でトップに立てるかどうかに注目が集まる。

準々決勝の結果、準決勝以降の組み合わせは以下のとおり

【準々決勝】
(7月27日)
[宮城総合]
鳥栖U-18 3-1 清水ユース
[鳥]相良竜之介(17分)、松井直人(34分)、田中禅(66分)
[清]千葉寛汰(39分)

[NTT図南]
大宮U18 2-2(PK3-4) 横浜FMユース
[大]新井成志郎(13分)、福井啓太(16分)
[横]ブラウンノア賢信(40+1分)、井出真太郎(74分)

[敷島サ]
京都U-18 4-1 川崎F U-18
[京]中野桂太2(44、59分)、木村歩夢(47分)、川島功奨(72分)
[川]有田恵人(59分)

[前橋総合]
東京Vユース 0-2 名古屋U-18
[名]新玉瑛琉(55分)、倍井謙(69分)

【準決勝】
(7月29日)
[味フィ西]
鳥栖U-18 16:00 横浜FMユース
京都U-18 18:30 名古屋U-18

【決勝】
(7月31日)
[味フィ西]
(鳥栖vs横浜FMの勝者) 18:00 (京都vs名古屋の勝者)

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

清水ユースが札幌U-18を下し、準々決勝進出!(12枚)

清水ユースDFノリエガ・エリックは空中戦で強さを発揮。鈴木のクロスからヘディングで貴重な2点目を叩き出す
 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は25日、決勝トーナメント1回戦を行い、グループリーグF組1位の清水エスパルスユースと、G組2位の北海道コンサドーレ札幌U-18が対戦。清水が2-0で勝った。
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2923]清水ユースFW千葉寛汰(1年)_良き先輩かつライバルの3年生FWを尊敬し、切磋琢磨の日々

清水エスパルスユースの1年生FW千葉寛汰は先制ゴールを決めた
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.25 日本クラブユースサッカー選手権U-18大会決勝T1回戦 清水ユース 2-0 札幌U-18 前橋フA]

 6月仙台で行われたU-16インターナショナルドリームカップでは、2ゴールを挙げる活躍を見せ、U-16日本代表の優勝に貢献。清水エスパルスユースの1年生FW千葉寛汰は、既にプレミアリーグEAST出場も果たした。今大会は3年生FW山崎稜介と交互に先発出場しており、この札幌U-18戦では先発出場。ここまでゴールが無かったが、前半、見事にチームを勢いづけるゴールを放ち、試合の流れを大きく引き寄せた。

「プレミアリーグもチャンスがあった中で決めきれず、早く1点欲しい中、今日は絶対取ってやろうと思っていました。決まって良かったです」とゴールを喜んだが、「後半の決定機は絶対決めなければいけない場面。あそこで落ち着いて決め切れられればもっと怖い選手になる」と後半決定的な場面でゴールを決めきれなかったことを悔やんだ。それでも「前線でボールをおさめられる」と起用の意図を語った平岡宏章監督の期待に応え、「ポストプレーの部分はチームに貢献できました」と手応えを語る。

 山崎と千葉を競争させている平岡監督だが、「競争はさせていますが、千葉が入れた瞬間、一番喜んでいたのは山崎でした」と語る。千葉も「試合前、山崎さんから『絶対決めて来いよ』と言ってくれました。やっぱり上手い選手でゴールへの嗅覚は見習わないといけません。自分も負けないように切磋琢磨したいです。」と人一倍千葉のゴールを願い、喜んでくれた先輩FWへの感謝を忘れなかった。「お互いを尊重している良いストライカー同士だと思います」とリスペクトし合っている関係を平岡監督も讃えた。

「海外のチーム相手に得点を決められたのは自信になりましたし、あの経験が今に生きています」とU-16インターナショナルドリームカップを振り返る千葉。代表やプレミアリーグといった強度の高い環境で揉まれながら戦うストライカー。「チームを勝たせる存在になりたい」1年生ながら頼れるストライカーを目指し、先輩FWと切磋琢磨の日々は続く。
 
(取材・文 小林健志)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

U-16代表FW千葉寛汰とDFノリエガ・エリックのゴールで清水ユースが札幌U-18に快勝!

先制ゴールを決め、FW川本梨誉に抱きかかえられる清水エスパルスユースFW千葉寛汰
[7.25 日本クラブユースサッカー選手権U-18大会決勝T1回戦 清水ユース 2-0 札幌U-18 前橋フA]

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は、25日よりノックアウトステージに突入。ラウンド16が行われ、グループリーグF組1位の清水エスパルスユースと、G組2位の北海道コンサドーレ札幌U-18が対戦した。

 試合は「うちにとってはこの暑さがラッキーでした。私も札幌で選手をやっていた経験がありますが、この湿度と暑さは北海道では経験できません。昨日から暑くなってきた天候が味方してくれました」と平岡宏章監督が語る通り、ある程度暑さに慣れている清水は、北海道では体験できない暑さでの連戦で出足が遅れがちとなった札幌に対して立ち上がりから優勢に試合を進めた。

 試合が動いたのは前半12分。右サイドに抜け出したMF成岡輝瑠(2年)に対し、「DFが空振りしてボールが来ました。たまたまでしたが、クロスに対してあそこに入り込めたからのゴールです。綺麗な形ではないですが、ゴールという結果がついてきてホッとしました」と語るU-16日本代表FW千葉寛汰(1年)が札幌DFがクリアできなかったボールを押し込み、先制した。その後も、前半はほぼ一方的に清水ユースが押し込む展開となり、1-0で前半を終えた。

 後半、札幌は開始から投入された2選手、MF中村楓汰(2年)とMF大和蓮(2年)が積極的な仕掛けで何度か決定機をつくり出し反撃するが、清水はペルー国籍のDFノリエガ・エリック(3年)を中心に安定した守りを見せる。

 手堅い試合運びを見せた清水は後半19分、セットプレーの流れからDF鈴木瑞生(3年)が右サイドからクロスを入れる。そこに合わせたのが「良いボールが来たので決められました。スーパーゴールです!」と自画自賛したエリック。エリックだけでなく「あいつのヘディングは本当に凄い」と平岡監督も絶賛した打点の高いヘディングシュートが決まり、札幌を突き放した。清水はその後も危なげない試合運びで完勝した。

 清水は得点こそ2得点に終わったが、終始手堅い守備を見せ、攻撃ではプレミアリーグ勢らしいパワーとスピードを見せつけた。「グループステージで苦しんだこともあったが、少しずつ上がってきている」と平岡監督が語る通り、徐々にチーム状態が上がっている。ここまで複数得点が無かったが「2得点したことをポジティブに捉えてサガン鳥栖U-18戦に臨みたいです」と2年連続優勝に向けて、視界良好と言えるだろう。

 一方の札幌は後半いくつか決定機をつくったが、暑さの中の連戦ということもあって、終始苦しい戦いだった。「厳しいゲームの昨日の今日だったこともあって、体力的に厳しかったのですが、選手はよく頑張ってくれました」と財前恵一監督も暑さというハンデを踏まえた上で、選手たちのここまでの頑張りを称えた。

 現在はプリンスリーグ北海道で戦っていることもあり、「セレッソ大阪U-18戦、柏レイソルU-18戦はチームとして強い気持ちを持ってできました。北海道では体験できない相手ペースの中で粘り強く戦うことが大会通してできました。意識を高めて成長してくれることに期待したい」と今大会プレミアリーグ勢相手に健闘したことをプラスに捉え、今冬のプレミアリーグプレーオフ出場に向けて意欲を燃やしていた。

(取材・文 小林健志)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2922]京都U-18 MF中野瑠馬(2年)_左右2発で全国8強へ! それでも変わらぬ成長意欲「全然できていない」

豪快なガッツポーズを見せる京都サンガF.C.U-18のMF中野瑠馬(2年)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.25 日本クラブユース選手権U-18大会決勝T1回戦 大分U-18 2-3 京都U-18 前橋フD]

 わずか10分間足らずで勝ち越しの2ゴール。京都サンガF.C.U-18のMF中野瑠馬(2年)が全国ベスト8への扉を開いた。試合終盤、京都は追いすがる大分トリニータU-18の猛攻を受け止める立場となり、1点差に迫られる状況を迎えていただけに、いずれの得点も絶大な価値を持っていた。

「前半は相手が引いてきてうまくボールが回らなかったけど、後半は全員で裏を取ったり連動した動きで相手を押し込めた。そこで点が取れてよかった」(中野)。

 1-1で迎えた後半8分、まずは右サイドを上がったMF遠山悠希(1年)からのクロスに逆サイドで反応した。「普通のクロスでもファーに流れてくるボールを待っている。シュートが良いところに行って良かった」。落ち着いたタッチでボールを置き直すと、冷静な右足キックでネットを射抜き、喜色全開のガッツポーズを披露した。

 さらに後半15分、今度は左足での豪快なミドルシュートだった。「相手のミスからボールを奪って、パスをするか迷ったけど思い切って打った。相手ディフェンダーに当たってラッキーな形で入った」。そうは振り返ったものの、「練習している」という逆足の強烈なインパクトがあってこその一撃だった。

 守備では3-4-2-1で巧みに繋いでくる相手に対し、しっかりとプレッシングのスイッチを入れた。「グループリーグの1試合目、2試合目も相手が5バックだったので、その時から2人を見られるポジションを取ろうと思っていた。下がるとやられるので前から行こうと話していた」。果敢な姿勢で相手の攻撃を最小限に抑えた。

 とはいえ、現状のパフォーマンスにはまだ満足していない。「突破とかアシストとか全然できていない。試合でもっとドリブルできるようにやっていきたい」という中野が目指すのはFWエデン・アザール(レアル・マドリー)のような選手。「横も縦も行ける。監督からも縦を見せてからのほうが横に行きやすいと習っている」と語り、成長意欲を燃やしている。

 これでチームは8強入り。中野は2年生という立場だが、これからのステージを「だんだん疲れてくれば走れなくなるかもしれないけど、チームワークで優勝できたら」と冷静に見据える。「今日みたいに全員で走って、強い気持ちで戦えていれば負けない」。U-17世代注目のドリブラーは準々決勝以降も気持ちとプレーでチームを引っ張っていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

京都U-18、大分に逆転3発で8強入り! “機転”の同点弾MF川崎主将「裏に走ってみようと…」

同点ゴールを決めた京都サンガF.C.U-18のMF川崎颯太(3年)
[7.25 日本クラブユース選手権U-18大会決勝T1回戦 大分U-18 2-3 京都U-18 前橋フD]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は25日、決勝トーナメント1回戦を行い、前橋フットボールセンターDでは京都サンガF.C.(関西2)と大分トリニータU-18(九州4)が対戦した。前半にワンチャンスを生かした大分が先制するも、そこから京都が3点を奪って逆転。最後は大分が猛攻を仕掛けるも反撃は1点にとどまり、京都が2014年以来の8強入りを果たした。

「一昨年、昨年はグループリーグで敗退していて、昨年は“黄金世代”と言われていたのに届かなかった。だから僕たちは実力以上の力、プラスアルファを出さないといけない。まずはみんなで声を出したり、身体を張ったりすることを目指してやっている」(MF川崎颯太・3年)。

 そんな主将の言葉どおり、連戦の中でもハツラツと試合に入った京都は序盤から決定機を連発した。前半1分、まずはMF山田楓喜(3年)の左足シュートがわずかに枠を外れたが、同2分にはMF遠山悠希のミドルでGK木戸雄登(3年)を強襲。さらに同3分、左CKからDF前多駿佑(3年)のヘッドも枠内を突き、相手を一気に圧倒した。

 対する大分は自陣からゆっくりとボールをつなぎ、相手のプレッシングを誘い込みながら前進していくスタイル。前半6分、MF工藤大雅(3年)とMF上西峻平(2年)のワンツーから中央を攻め上がり、最前線のFW小浜耀人(3年)がチャンスを迎えた。しかし、主導権はやはり京都。虎視眈々と相手のビルドアップを狙うべく、高い位置で待ち構えていた。

 ところが、流れを変えたのは猛暑を受けて行われた飲水タイムだった。選手たちがピッチに戻ってきた直後の前半27分、大分は低い位置からMF平川絢大(2年)がボールを前に送ると、左サイドをMF西城響也(3年)が突破。クロスをエースの小浜がワンタッチの左足で流し込み、少ないチャンスを先制ゴールに結びつけた。

 さらに大分は前半29分、再び左サイドを西城が切り裂くも、シュートは惜しくも枠外。すると同35分過ぎ、京都の選手が負傷でいったんプレーが途切れ、またしても直後にスコアが動いた。京都はDF井上航希(3年)のロングフィードが右サイド奥に通ると、これに川崎が反応。背中で相手を制して、左足カットインシュートを突き刺した。

 京都にとっては大きい主将の同点弾。3列目からの裏抜けを成功させた川崎にとっても「相手がブロックを固めていたのに足元で受けようとしていて、自分が下がっていた時に出しどころがないと思っていた。だから裏に走ってみようと思ったら、良いボールが来た。みんなも引いていたので一人で行ったけど、利き足じゃないので思い切り打とうと思った」と手応えの一撃だった。

 前半は1-1で終了。形勢は京都が優位に思われたが、選手たちの印象は異なっていた。「昨日の横浜FC戦(○2-0)は2点差以上で勝たないといけない厳しい戦いだったので、思っていた以上に消耗していた。行こう行こうと思っていたのに行けていなかった」(川崎)。ならば後半はもっと走れるはず。そうした意思を共有し、残り40分間のピッチに向かった。

 京都はハーフタイム明け、山田に代えてFW勝島新之助(1年)を投入。さらに相手ビルドアップへのプレッシャーを強めると、セットプレーから勝ち越しに成功した。後半8分、MF中野桂太(2年)の右コーナーキックは相手に阻まれたが、セカンドボールを拾ったMF遠山悠希(1年)が左に展開。これを受けたMF中野瑠馬(2年)が正確にゴールネットを撃ち抜いた。

 さらに京都は右サイドの中野桂がますます存在感を増すようになり、そこからは一方的な展開。後半11分のチャンスは木戸が防いだが、同15分に大きな追加点が入った。ピッチ中央で連動したプレッシングから中野瑠がボールを奪うと、ミドルレンジから左足を一閃。相手ディフェンスに当たったボールが木戸の頭上を越え、そのままゴールマウスに吸い込まれた。

 一方の大分は「もったいない失点」(山崎哲也監督)による痛い2点ビハインド。失点直前には負傷明けのDF永森舜(3年)を投入していたが、さらにMF弓場将輝(3年)、FW工藤宗大(3年)を入れて前線に圧力を出そうと試みる。すると後半の飲水タイム後からは、疲れの見える京都を押し込む時間帯が増え、終盤の猛攻に期待をかけた。

 大分は後半23分、左サイドを突破した西城のクロスを小浜、弓場がつなぐも、無人のゴールに蹴り込んだ工藤のシュートはオフサイドで認められず。同33分には波状攻撃から西城が強烈な右足シュートを狙ったが、GK北原一樹(3年)が好セーブを見せた。そして同34分、最後の交代カードを使って2枚替えを敢行。さらに攻勢を強めた。

 すると後半35分、大分がようやくスコアを動かした。中央でタメを作った工藤のパスから途中出場DF溝口一陽(3年)が右サイドを駆け上がると、ペナルティエリア角から低いクロスを配給。これをニアの工藤がスルーし、相手DFに競り勝った小浜がダイレクトで押し込んだ。小浜は今大会4点目。しかし、反撃はここまで。最後は鬼気迫る守備を見せた京都に軍配が上がった。

 京都はこれでFW奥川雅也(ザルツブルク)、MF永島悠史(岐阜)を擁した2014年以来の8強入り。準々決勝の相手は川崎フロンターレU-18に決まった。甲府アカデミー出身の川崎にとって、川崎Fはジュニア時代から何度も対戦してきたライバル。MF宮城天、MF山内日向汰との再戦に向けて「個がうまいし、一人で打開できるので注意したい」と狙いを語る。

 また、その先に見据えるのは全国の頂点だ。「実は京都がこれまでどれくらいまで行ったのか分かっていないですけど……」と苦笑い気味に明かした川崎は「行けるところまで行きたいし、最高成績を作りたい」と決意を示す。ならば、2000年度に到達した準優勝を超えるのみ。「一戦一戦を大事に」(手島和希監督)する京都は現状の成績に満足せずに戦い続ける。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

猛暑のクラブユース選手権U-18、ベスト8が決定! 準々決勝の対戦カードは…?

京都サンガF.C.U-18も準々決勝に進出
 日本クラブユース選手権(U-18)大会は25日午前、決勝トーナメント1回戦を行った。午前9時30分のキックオフにもかかわらず、気温35度を超える会場も出る猛暑の中、全国から集まった強豪クラブがベスト8をかけて戦った。

 前回王者の清水エスパルスユース、前回準優勝の大宮アルディージャU18を始め、東京ヴェルディユース川崎フロンターレU-18横浜F・マリノスユースサガン鳥栖U-18京都サンガF.C.U-18名古屋グランパスU-18が8強入りを達成。準々決勝は27日、群馬県内各地で行われる。

【1回戦】
(7月25日)
[NTT図南]
アビスパ福岡U-18 1-2 東京ヴェルディユース
[ア]石井稜真(80分)
[東]馬場晴也(1分)、松橋優安(10分)

[伊勢崎]
JFAアカデミー福島U-18 0-2 大宮アルディージャU18
[大]瀬良俊太(9分)、中山昂大(40+5分)

[前橋フA]
清水エスパルスユース 2-0 北海道コンサドーレ札幌U-18
[清]千葉寛汰(12分)、ノリエガ・エリック(59分)

[前橋フB]
セレッソ大阪U-18 1-2 川崎フロンターレU-18
[セ]藤尾翔太(77分)
[川]山内日向汰(40+3分)、宮城天(53分)

[前橋フC]
横浜F・マリノスユース 2-1 ガンバ大阪ユース
[横]吉尾虹樹(15分)、井出真太郎(32分)
[ガ]唐山翔自(55分)

[前橋総合]
FC東京U-18 0-2 サガン鳥栖U-18
[サ]兒玉澪王斗2(36分、66分)

[前橋フD]
大分トリニータU-18 2-3 京都サンガF.C.U-18
[大]小浜耀人2(27、75分)
[京]川崎颯太(37分)、中野瑠馬2(48、55分)

[宮城総合]
名古屋グランパスU-18 2-0 浦和レッズユース
[名]新玉瑛琉(32分)、豊田晃大(80+1分)

【準々決勝】
(7月27日)
[宮城総合]
鳥栖U-18 9:30 清水ユース

[NTT図南]
大宮U18 9:30 横浜FMユース

[敷島サ]
京都U-18 9:30 川崎F U-18

[前橋総合]
東京Vユース 9:30 名古屋U-18

【準決勝】
(7月29日)
[味フィ西]
[1](鳥栖vs清水の勝者) 16:00 (大宮vs横浜FMの勝者)
[2](京都vs川崎Fの勝者) 18:30 (東京Vvs名古屋の勝者)

【決勝】
(7月31日)
[味フィ西]
[1]の勝者 18:00 [2]の勝者

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2920]G大阪ユースFW大谷優斗(3年)_「一応詰めてみたら…」の決勝弾、手繰り寄せた献身性

ガンバ大阪ユースFW大谷優斗(3年)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.24 日本クラブユース選手権U-18大会D組第3節 G大阪ユース 2-0 鹿島ユース 前橋フB]

 味方のパスワークを助けるハードワークが報われたか、ヒーローになるためのボールは目の前にこぼれてきた。

 ガンバ大阪ユースFW大谷優斗(3年)は0-0で迎えた後半16分、FW唐山翔自(2年)のシュートがポストに跳ね返ったのを見逃さず、先制ゴールを押し込んだ。「翔自が決めると思ったけど、一応詰めてみたらたまたま足元に来た」。そう照れ笑いを浮かべつつも、「FWなので『毎試合1点』と決めているので嬉しい」と振り返った。

 引き分け以下でグループリーグ敗退が決まるという状況で、相手は堅守の鹿島アントラーズユース。「去年からセットプレーが強く、声を出してくるチーム」(大谷)。そうしたリスペクトもあり、守りを固めてくる相手の戦い方も想定していたものの、だからこそチームは「勢いにのまれずにやろう」という前向きな姿勢で臨んでいた。

 試合は想定どおり、相手が守備を固めてくる展開。そうした戦況を助けたのが大谷の献身性だった。意識していたのは「相手を疲れさせるために裏に抜けること」。絶え間なくスプリントを繰り返したことで、リスクを避けたい鹿島守備陣は自陣に下がるしかない。その蓄積疲労が守備の乱れを誘発し、自身の先制ゴールにつながった。

「自分たちのパスサッカーで、後半は相手も声が出なくなって、チャンスがなくなっていったので良かった」(大谷)。そうした一戦を振り返って「狙いどおり」としてやったりの表情。2トップを組んだ唐山とのコンビネーションを「翔自が足元で受けて、自分がギャップで受けたりすれば相手は怖がる」と誇った。

 世間の注目はU-17日本代表のエース候補と目される唐山に集まるが「単純に悔しいけど、負けず嫌いなので負けていないと思っている」。またG大阪U-23の一員としてJ3リーグに2種登録されていないことも「悔しかったけど、J3組がいなかったら負けないように練習からモチベーションを上げて取り組んできた」と力に変えてきた。

 そんな大谷が憧れるのはトップチームから欧州移籍が決まったFWファン・ウィジョ。「スタジアムで見ていると、ボールが来なくても裏に抜けることを繰り返していてすごい。そしてボールが来たらしっかり決める」と自らのスタイルに照らし合わせて学ぼうとしている。そうした努力が実って奪ったこの日の決勝トーナメント進出弾。決勝トーナメントでも「1試合1点」の目標を胸に、ゴールを奪い続けるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2921]長崎U-18 FW浦道翔(3年)_プレス&カウンターの“牽引車”、無得点でも示した存在感

V・ファーレン長崎のFW浦道翔(3年)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.24 日本クラブユース選手権U-18大会G組第3節 長崎U-18 1-1 C大阪U-18 前橋フD]

 そのクロスが味方に通らなくとも、そのプレスが相手に届かなくとも、九州覇者V・ファーレン長崎の10番は最前線で走り続けた。「勝たないといけなかった。ここに出られない選手、支えてくれたスタッフのことを考えると悔しい」。試合後、連動した組織の“牽引車”として奮闘を見せたFW浦道翔(3年)に達成感はなかった。

 最前線が絶え間ないプレッシングを繰り出し、後方まで連動した押し上げでボールを奪う。気温35.5℃という猛暑をもたらした夏空の下、長崎が見せたアグレッシブなプレースタイルは全国屈指の強豪であるC大阪U-18を苦しめた。その陣頭指揮を担っていたのが、プリンスリーグ九州でチーム全体の半数を超える5得点を記録し、背番号10を任されている浦道だ。

「走力では負けてなかったと思うし、ショートカウンターは全国に来ても通用するような自分たちの強みだと思う」。この日、一時は決勝トーナメント進出に望みをつなぐ先制点を奪ったのも理想の形から。ボールを狩ったのはMF五月田星矢(2年)。決めたのはMF長尾泰成(3年)。浦道自身は流れには絡まなかったが、前傾姿勢のスイッチを入れる存在は大きい。

 格上相手にシュートチャンスは少なかったが、目立ったのは裏へのスプリントと味方を信じて繰り出す高速クロス。「ポイントポケットというペナ角とかを一回狙って、相手のセンターバックを外に出して、中を開けてからゴールを狙う」。そんな約束事を愚直にこなし、「ゴールは取りたいけどニアやファーで潰れることが大事」という黒子役も率先して担っていた。

 ただ、3点差での勝利で自力でグループリーグ突破という可能性が残されていた以上、決勝トーナメント進出という目標を達成できなかったことに悔いは残った。「決め切るということができなかった」。たとえば前半18分、GK朝長心優(3年)のフィードから始まった素晴らしい左サイド攻撃のフィニッシュを担ったが、得点に繋がらなかった。

 札幌U-18、柏U-18、C大阪U-18といった全国の強豪を相手と張り合うことはできた。しかし、2分1敗と結果で上回ることは一度もできなかった。「自分は身長も大きくないので、一瞬のスピードをもっともっと意識して、ドリブルで抜くだけじゃなく、そこからゴールを目指したい」。高校生としてのサッカー生活は残り半年、長崎の10番は無得点の悔しさを新たなスタート地点とする。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

長崎U-18、C大阪と激闘ドローもGL敗退…指揮官「本当に“夢がある”クラブ」

悔しい敗戦を喫したV・ファーレン長崎
[7.24 日本クラブユース選手権U-18大会G組第3節 長崎U-18 1-1 C大阪U-18 前橋フD]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は24日、グループリーグ第3節が行われ、セレッソ大阪U-18(関西3)とV・ファーレン長崎U-18(九州1)が対戦した。決勝トーナメント進出のためにはC大阪が引き分け以上、長崎が勝利を義務付けられる中、1-1のドローで終了。攻守に奮闘した長崎は先制したものの、主力陣を投入したC大阪の勢いに屈した。

 MF松本凪生(3年)、FW藤尾翔太(3年)、MF近藤蔵波(2年)ら世代別代表経験を持つ選手たちをベンチに残したC大阪に対し、主導権を握ったのは九州王者の長崎。GK朝長心優(3年)を有効に使ったビルドアップでボールを回すと、前半12分にはDF郡司島樹(3年)のドリブル突破、同13分にはFW浦道翔(3年)の高速クロスで立て続けにチャンスをつくった。

 長崎は前半18分、さらに圧巻の攻撃を披露した。相手のハイプレスに対して朝長が左サイドにピタリとフィードを通すと、C大阪U-15和歌山出身で古巣対戦となったDF西山太規(3年)が縦パスを送り、MF長尾泰成(3年)が敵陣へ突破。最後は浦道のキックがGK折口輝樹(3年)に阻まれたが、自陣からしっかり攻撃を組み立てる意識が結実した場面だった。

 もっとも、その後はC大阪も徐々に盛り返し、前半24分には左サイドを駆け上がったDF下川太陽(3年)のクロスにMF吉田有志(2年)が反応。こぼれ球に反応したMF奥村仁(3年)が狙い、長崎守備陣を強襲した。同27分には吉田のパスからMF桃李理永(3年)がシュートを放ったが枠を外れ、前半はスコアレスのまま終わった。

「それを外したら田舎のチームは戦えない」という北内耕成監督の言葉どおり、35.5℃の気温下でもハードワークをしっかり続けていた長崎。後半も何度も波状攻撃で相手ゴールに迫ると、12分に待望の初ゴールが生まれた。ハイプレスからMF五月田星矢(2年)がボールを奪うと、FW中山大輔(3年)が繋いで最後は長尾。落ち着いたシュートで先制点を奪った。

 このまま終われば長崎は勝ち点4。同時刻に行われている同組の札幌(勝ち点2)対柏(勝ち点3)はその時点で1-1という情報が入り、長崎は柏を得失点差で上回っているため、グループリーグ突破の望みが出てきた。一方、他会場の結果次第では敗退の可能性も出てきたC大阪は藤尾、松本、近藤の3人を立て続けに投入し、攻勢に打って出た。

 その後も他会場に関して「たびたび情報を入れていた」(北内監督)という長崎だが、後半24分に札幌がゴールを決めて勝ち越し。こうなると札幌の勝ち点が長崎を上回ってしまうため、長崎は3点差以上で勝利し、C大阪を得失点差で上回る必要が出てくる。そこで長崎は攻めに出た。選手交代も有効に使い、アグレッシブなサイド攻撃が効力を増していった。

 ところがフレッシュな有力選手が登場していたC大阪が一枚上手だった。後半33分、藤尾のポストプレーから長崎の布陣を大きく押し下げると、トランジションの連続から近藤が左サイドを切り裂き、最後は桃李が右足シュート。これがネットに吸い込まれ、土壇場で同点に追いついた。

 後がない長崎は後半アディショナルタイム、先制点を決めた長尾に代わって186cmのFW藤本翔(2年)を投入。パワープレーを試みると、同アディショナルタイム2分にはFW斎藤遼太(2年)とのワンツーから浦道が左サイドを駆け上がり、中央にクロスを送り込む。だが、藤本のヘッドは枠外。このまま試合は終わり、長崎のグループリーグ突破はならなかった。

「持っているもの、準備しているものは出たかなと思う」。試合後、そう口にした北内監督だが表情は悔しさにあふれていた。「勝たせてあげられなかったのは自分の力不足。彼らは力を出してくれた。勝ち切れない、持っていけないのは自分たちの弱さ。自分もそこは反省しないといけない」と唇を噛んだ。

 都会の強豪クラブに比べれば、大舞台の経験が足りないのは織り込み済み。それでも「何とか食らいついていきたい」と考えるのは、変革期を迎えているクラブの育成への熱意を肌で感じているからだ。指揮官は「チーム自体、会社自体もジャパネットが入ってきて変わってきている。すごくバックアップしてくれている」と感謝を口にする。

 今回の遠征には試合の登録メンバーを上回る25人が帯同。勝敗が決する前から延泊でのトレーニングマッチが企画され、それが終われば海外遠征も控えている。また、大会への出発前も「トップチームのバスで空港まで送ってくれて、トップの選手・スタッフが見送ってくれた」(朝長)と全国に挑む選手たちを感激させる粋な演出も行われていたという。

 そうした姿勢は会社のトップも同じ。「ジャパネットがすごいですよね。息子の旭人社長(ジャパネットたかたの高田旭人社長)は育成にすごく力を入れてくれる。また明社長(V・ファーレン長崎社長)も育成が大好きで、昨日は試合がないのに電話で『勝ったかー!!』って(笑)。『ないです、明日です』ってオチもあったんですけど(笑)」。そうした暖かい光景が目に浮かぶエピソードだが、現場はその期待に応えないわけにはいかない。

「これからグラウンドも4面作ってもらえて、トップチームはスタジアムを作ることが決まっていて、本当に『夢がある』クラブですよね。この日本の中でそんなことができるクラブがどこにあるんだという。彼らがそこにいられて、そこを目指すことができて、一歩一歩近づけていると思います」(北内監督)。名勝負を演じた長崎の挑戦はまだ始まったばかりだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

“勝てば突破”の一大決戦、G大阪ユースに軍配!! 守る鹿島をこじ開けた「ゴールを目指すプレー」

ガンバ大阪ユースFW大谷優斗(3年)が先制弾
[7.24 日本クラブユース選手権U-18大会D組第3節 G大阪ユース 2-0 鹿島ユース 前橋フB]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は24日、グループリーグ第3節が行われ、ガンバ大阪ユース(関西1)と鹿島アントラーズユース(関東7)が対戦した。互いに勝ち点3で並ぶ中、勝ったほうが突破を決められる直接対決。G大阪ユースが2-0で勝利し、決勝トーナメント進出を果たした。

 関西王者のG大阪にとって、この試合のミッションは勝利だけだった。鹿島とは第2節を終えた段階で、1勝1敗の勝ち点3で並んでいたものの、得失点差では鹿島が優位。つまり、引き分けに終わってしまえば、グループリーグ敗退が決まるという不利な状況だった。

 もっとも、星勘定をしながら戦うことには難しさもある。そこでG大阪は試合前、不利な状況を前向きに捉えて「引き分けでも…というよりは、すっきり勝とう」(島田貴裕監督)と意識を共有。35分ハーフで相手が守りを固めてくることも想定される中、シンプルな意気込みでもって勝負の一戦に臨んでいた。

 試合は想定どおり、守る鹿島に攻めるG大阪という構図で進んだ。G大阪は前半6分、右サイドを切り込んだMF福井和樹(3年)がカットインシュートを放ったのを皮切りにチャンスを連発。同18分、MF食野壮磨(3年)のパスからエースFW唐山翔自(2年)が右足で狙うと、同26分には右サイドをオーバーラップしたDF奥田勇斗(3年)の惜しいシュートもあった。

 ところが鹿島もセンターバックにDF小針宏太郎(3年)、DF国府田宗士(2年)といった集中力の高い選手が並び、背後にはU-17日本代表GK山田大樹(3年)も構える守備陣がなかなか崩れない。シュートこそ0本だったものの、MF竹間永和(2年)のロングスローで圧力もかける場面もあり、前半をスコアレスで終えた。

 それでもG大阪は焦らなかった。前半は2トップが積極的に裏に抜け出し、鹿島を自陣に深く足止めすることに成功。「ボールを握れていたし、35分ハーフといえども相手は走っていた。テンポよくボールを動かして、背後を考えながら攻めていく」(島田監督)。そうした狙いを残りの35分間でも続けるべく、選手たちを後半戦のピッチに送り出した。

 後半4分、最初のチャンスは鹿島だった。MF柳町魁耀(2年)のFKから小針が頭で狙うもボールは枠外。その後は一進一退の攻防が続いたが、G大阪は同16分、ようやく鹿島守備陣をこじ開けた。中央を切り裂いた食野のパスを受けた唐山の決定的シュートはポストに弾かれたが、跳ね返りに反応したFW大谷優斗(3年)がワンタッチで流し込んだ。

 立ち上がりから何度も裏抜けを試みていた背番号18は今大会3点目。指揮官の「寡黙なストライカー。スピードがあって、動き出しが良い」という期待にしっかり応えて見せた。これで試合は一転、G大阪が優位な状況に。鹿島はMF石津快(2年)、MF藤井エリキ(1年)を次々に投入し、なんとか同点に追いつこうと攻めに出た。

 しかし、次の得点もG大阪に入った。後半26分、カウンターから唐山が見事なポストプレーを見せると、途中出場のFW久保勇大(3年)と食野を使いながら敵陣に侵攻。最後は左サイドを攻め上がったMF長尾優斗(3年)が落ち着いて決め、リードを2点に広げた。鹿島は同28分、3枚替えの奇策に出るも反撃ならず。無念のグループリーグ敗退となった。

 G大阪は堅守を持ち味とする鹿島に対して見事な2得点。裏に抜けるプレーで相手を自陣に足止めし、そうして空いたスペースを中盤が使うことでブロックをこじ開ける攻撃が光った。「まずはゴールを目指すプレーが前提」と狙いを語った島田監督は「2トップが引っ張った後に中盤が入ってきたことで相手は守りづらかったかもしれない」と手応えを語った。

 これで決勝トーナメントに進出。連戦で行われる25日の1回戦では関東王者の横浜F・マリノスユースと対戦する。「グループリーグの1試合目は立ち上がりに1点を入れられて自分たちで苦しくしたけど、2戦目と3戦目はハードワークしてくれた。明日も続けてやりたい」(島田監督)と勢いを持続させ、頂点を目指していく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権U-18、決勝トーナメントの組合せが決定! 25日に1回戦開催

決勝トーナメントに進むセレッソ大阪U-18
 日本クラブユース選手権(U-18)大会は24日、決勝トーナメントの組み合わせ抽選会が行われた。1回戦では前回王者の清水エスパルスユース浦和レッズユースと激突。前回準優勝の大宮アルディージャU18JFAアカデミー福島U-18と対戦する。

 グループリーグで3戦全勝を果たした横浜F・マリノスユースは高円宮杯プレミアリーグWEST首位に立つガンバ大阪ユースとの好カードが実現。同じく3戦全勝のアビスパ福岡U-18はラストプレーの劇的な決勝ゴールで決勝トーナメント進出を果たした東京ヴェルディユースと戦う。

 決勝トーナメントの対戦カードは以下のとおり

【1回戦】
(7月25日)
[NTT図南]
アビスパ福岡U-18 9:30 東京ヴェルディユース

[伊勢崎]
JFAアカデミー福島U-18 9:30 大宮アルディージャU18

[前橋フA]
清水エスパルスユース 9:30 北海道コンサドーレ札幌U-18

[前橋フB]
セレッソ大阪U-18 9:30 川崎フロンターレU-18

[前橋フC]
横浜F・マリノスユース 9:30 ガンバ大阪ユース

[前橋総合]
FC東京U-18 9:30 サガン鳥栖U-18

[前橋フD]
大分トリニータU-18 9:30 京都サンガF.C.U-18

[宮城総合]
名古屋グランパスU-18 9:30 浦和レッズユース

【準々決勝】
(7月27日)
[宮城総合]
[1](FC東京vs鳥栖の勝者) 9:30 (清水vs札幌の勝者)

[NTT図南]
[2](JFAアカデミーvs大宮の勝者) 9:30 (横浜FMvsG大阪の勝者)

[富士見]
[4](大分vs京都の勝者) 9:30 (C大阪vs川崎Fの勝者)

[前橋総合]
[2](福岡vs東京Vの勝者) 9:30 (名古屋vs浦和の勝者)

【準決勝】
(7月29日)
[味フィ西]
[1]の勝者 16:00 [2]の勝者
[3]の勝者 18:30 [4]の勝者

【決勝】
(7月31日)
[味フィ西]
未定 18:00 未定

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権U-18はベスト16が決定!!前回王者・清水も首位通過:GL第3節全結果

決勝トーナメントに進んだガンバ大阪ユース
 日本クラブユース選手権(U-18)大会は24日、グループリーグ第3節を各地で行い、大会ベスト16が出揃った。決勝トーナメント1回戦は25日に行われる。

 グループ首位でのグループリーグ突破を果たしたのはJFAアカデミー福島U-18名古屋グランパスU-18大分トリニータU-18アビスパ福岡U-18FC東京U-18、前回王者の清水エスパルスユースセレッソ大阪U-18横浜F・マリノスユースの8チーム。

 川崎フロンターレU-18大宮アルディージャU18東京ヴェルディユースガンバ大阪ユース京都サンガF.C.U-18浦和レッズユース北海道コンサドーレ札幌U-18サガン鳥栖U-18は2位での通過が決まった。

 第3節の結果は以下のとおり

▼A組
[NTT図南]
川崎フロンターレU-18 2-0 ブラウブリッツ秋田U-18
[川]山内日向汰(5分)、宮城天(12分)

[伊勢崎]
三菱養和SCユース 1-0 JFAアカデミー福島U-18
[三]栗原イブラヒムジュニア(70分+2)

▼B組
[前橋フC]
サンフレッチェ広島ユース 0-1 大宮アルディージャU18
[大]瀬良俊太(43分)

[宮城総合]
名古屋グランパスU-18 4-1 ヴィッセル神戸U-18
[名]武内翠寿2(31分、47分)、田邉光平(39分)、斉藤洋大(66分)
[ヴ]山内翔(54分)

▼C組
[前橋総合]
ガイナーレ鳥取U-18 0-2 大分トリニータU-18
[大]神山寿苑(7分)、西城響也(35分+1)

[前橋フD]
東京ヴェルディユース 2-1 ベガルタ仙台ユース
[東]石川拓磨(66分)、松橋優安(70分+4)
[ベ]吉田騎(50分)

▼D組
[前橋フA]
ツエーゲン金沢U-18 1-2 アビスパ福岡U-18
[ツ]宮本貫太(70分)
[ア]軸丸大翔(16分)、藤原尚篤(54分)

[前橋フB]
ガンバ大阪ユース 2-0 鹿島アントラーズユース
[ガ]大谷優斗(51分)、長尾優斗(61分)

▼E組
[NTT図南]
FC東京U-18 2-2 ファジアーノ岡山U-18
[F]小林里駆(40分)、岡哲平(49分)
[フ]金田飛鳥2(43分、53分)

[伊勢崎]
横浜FCユース 0-2 京都サンガF.C.U-18
[京]川崎颯太(46分)、中野桂太(56分)

▼F組
[前橋フC]
清水エスパルスユース 0-0 浦和レッズユース

[宮城総合]
松本山雅FC U-18 0-4 モンテディオ山形ユース
[モ]狩野海晟(24分)、庄司夢ノ介(34分)、田中嵐(46分)、前田聡良(70分)

▼G組
[前橋総合]
柏レイソルU-18 1-2 北海道コンサドーレ札幌U-18
[柏]細谷真大(9分)
[北]鈴木雄万(5分)、木戸柊摩(59分)

[前橋フD]
V・ファーレン長崎U-18 1-1 セレッソ大阪U-18
[V]長尾泰成(47分)
[セ]桃李理永(68分)

▼H組
[前橋フA]
水戸ホーリーホックユース 1-3 愛媛FC U-18
[水]今市寛大(15分)
[愛]オウンゴール(35分+1)、上岡陸(48分)、阪井暖(54分)

[前橋フB]
横浜F・マリノスユース 2-1 サガン鳥栖U-18
[横]中村斗星(30分)、オウンゴール(63分)
[サ]中村尚輝(58分)

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

全国初出場の秋田U-18、熊林監督と進む道…DF高橋聖和「指導を受けられて幸せ」

ブラウブリッツ秋田U-18の熊林親吾監督
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会A組第2節 JFAアカデミー福島U-18 4-1 秋田U-18 前橋フA]

 初出場のブラウブリッツ秋田U-18はグループリーグ第2節、念願の全国大会初ゴールを記録したものの、JFAアカデミー福島U-18に4点を奪われ、大会2連敗となった。それでも生まれ故郷のクラブを率いる元Jリーガーの熊林親吾監督は「想像どおりに選手はやってくれた」と振り返り、現状の立ち位置を前向きに捉えていた。

「想像どおり。想像どおりに選手はやってくれた。相手の強さもうまさも知っているし、欲を出して変に勝とうというのも大事かもしれないけど、今の3年生は僕が就任して初めて1年生から見てきて『この2年半やってきたことだけやろう』と。それで変なことをやって勝てるならいいけど、もし負けた時は財産にならない。この2試合はやってきたことが出たと思う」。

 グループリーグでは三菱養和SCユース、JFAアカデミー福島U-18、川崎フロンターレU-18と同組。どこも全国に名の知られる強豪とあり、苦戦するのはは想定内だった。ならば、フォーカスすべきは自分たちのクオリティー。といっても、相手と向き合わずに戦おうとしているわけでは決してない。

 チームのコンセプトで大事にしていることを問うと、熊林監督からは次のような言葉が返ってきた。

「やっぱり『見る』ですね。そしてポジションを取る。形でやらないこと。たとえばアカデミーさんのようにポジションが決まっていて、“止める蹴る”技術がしっかりできればああいうサッカーでいい。ただ、うちの選手は止めて蹴る、運ぶ、外す技術がまだまだ足りていない。だったらまずは見て、相手よりも足を動かしてポジションを取ること」。

 まずは相手を見て、自分たちの判断をする——。意識付けだけなら容易いのかもしれないが、地方クラブでこれを徹底することは簡単ではない。

「もっと秋田の子は考えなきゃいけない。関東の子は相手が強いので嫌でも考える。ただ、この年代の秋田の子たちは力関係で勝てちゃう。止まってサッカーができちゃう。それじゃダメだよねって。ただ、環境のせいにしたくないので一生懸命伝えています」。

 だからこそ、トレーニングでは選手に細かい指示を与えるが、試合中は選手の動きを観察することに集中する。「ピッチ内で見える景色に対して(選手同士で)話すことがまず大事。プロに行ってからは戦術的に言われたとおりに動くことが絶対に大事だけど、周りを見ていないと、なぜ監督がそう言っているかわからない」という思いからだ。

 そうした日々の取り組みは思わぬ「良かった」も生んでいた。全国大会が行われる群馬は自身が現役時代に最も長い期間を過ごした場所。「選手時代も一番長かったので、正直この地に来れたことは嬉しいです。実際、ユースの監督になった時にも全国大会はここだったので」と特別な思いは隠さない。

 しかし「だからこそ、自分が目立たないようにしよう」という思いがあるという。「だから『選手が考えるサッカーをやってきて良かったな』と。思い入れのある地だからこそ、自分が目立たなくて良かった」。あくまでも選手目線。この短い言葉だけでも、熊林監督の選手との向き合い方が垣間見える。

 普段は県リーグで戦う秋田U-18にとって、全国大会は日頃の成果を発揮する場であると同時に、普段は経験できない相手と戦う貴重な場となる。副主将のDF高橋聖和(3年)は「東北とか秋田県内だとこのレベルはなかなかいない。こういう相手とできるクラブユースの全国大会は自分たちにとってとても貴重な経験」と目を輝かせていた。

 たとえばセンターバックを務める高橋にとって、初戦で対戦した三菱養和のFW栗原イブラヒムジュニア、第2節で対戦したJFAアカデミー福島のFW植中朝日のような世代別代表選手と対戦できる機会はなかなかない。失点シーンでは「やっぱりこれが代表か」という悔しさも経験しつつ、群馬の地で貴重な時間を過ごしているようだ。

 そんな高橋は熊林監督を「今まで指導を受けてきた指導者の中で、全然いなかったタイプ」と表現。「自分の気付かなかったことや、親吾さんの選手経験を自分たちに落とし込んでくれているというのが他の指導者とは大きな違い」。そうした対話を通じて築いた信頼は「あの人に指導を受けられて、自分たちは幸せだと思う」という言葉からも伝わってくる。

キャプテンマークを巻いてピッチに立ったDF高橋聖和副主将(3年)

 そんな熊林監督の就任から2年半、一学年2〜3人にとどまることも珍しくなかった秋田U-18にようやく安定的に選手が集まるようになり、「やっとゼロからイチ」(熊林監督)のフェーズに到達した。アピールポイントは「トップチーム」の存在。Jクラブとのトレーニングマッチ、Jクラブへの練習参加ができる機会は高体連の強豪でも得られないものだ。

 また何より大切なのは日々のトレーニングだろう。「チーム同士のトレーニングを、まずは東北で一番の厳しさ、激しさでやろうと。他から見てどうかはわからないけど、まずは『自分たちで東北で一番やっている』というところに自信、課題が出るので、選手でもチームでもそれが大事だと伝えています」。

 そうして徹底的に突き詰めているのは、サッカーの「基本」だ。

「すごい良いチームを作るには、徹底的な基本だと思うんですよ。基本に立ち返った時には、やっぱり1対1のスピード、強さ、ステップワークと身体の使い方。指導者だったら『そんなこと言ってもピッチでわかんねえじゃん』ってなるんですが、それくらい小さいことをやんないと絶対に変わらないし、追いつけないし、勝てないと思う。

 戦術とかはその後だと思う。それをもう一度コーチと話して、地に足をつけて、我慢強くやりたい。戦術的なサッカーをやれば『あいつすげえこと考えてるじゃん』って言われますが、それは監督が評価されたいだけなので。でも僕は全くそう思っていないし、選手の時に十分評価はしてもらった。選手たちが評価されるようになんとか頑張ります」。

 秋田U-18はここまで2連敗を喫したものの、首位のJFAアカデミー福島が勝ち点6で走り、川崎F U-18と三菱養和SCユースが勝ち点3で並ぶため、勝利すれば決勝トーナメント進出の可能性も残されている。そこで目指すは初勝利と「やってきたこと」の表現。「さすがに3連敗では帰れない」(高橋)という思いを24日の川崎F戦にぶつける構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

兄が1年間の離脱、そこで変わった弟…鳥取U-18を支える坂本ツインズ、意地の最終節へ

鳥取U-18のDF坂本玲(3年・左)、DF坂本敬(3年・右)
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会C組第2節 東京Vユース 7-0 鳥取U-18 前橋フC]

 ガイナーレ鳥取U-18にとっては2年ぶり6回目の全国大会。32歳の若き指揮官が好チームをまとめ上げている一方で、ピッチ内の土台を支えているのは一組の双子の存在だ。1年間にも及ぶ負傷を乗り越えてきた主将の兄、リーダー不在の間に成長を遂げてきた弟。そんな二人に話を聞いた。

 鳥取U-18のDF坂本敬、DF坂本玲はいずれも2001年7月5日生まれ。一卵性双生児ということで容姿は瓜二つだ。トップチームと同じ3-5-2システムを採用している中、ともに3バックの一角を任されていることも共通点。しかし、それぞれがチームで担っている役割は少しばかり異なる。

「僕は前で頑張るタイプで、玲はどちらかというと引くタイプ」(兄・敬)。左腕に巻かれたキャプテンマークにも象徴されるように、兄の敬は苦しい時間帯にチームを鼓舞するシーンが目立ち、プレーからもアグレッシブな姿勢があふれ出ている。「頑張る部分や球際の部分は自分のストロング」とアピールポイントは明白だ。

兄のDF坂本敬(3年)

 一方、弟の玲は「敬のほうがチームを盛り上げようという時に向いている。そのぶん、僕は指示とかそういった声をかけられたらと思っている」と自らを評価する。任されているポジションはリベロ。自陣から小気味よくボールをつなぐスタイルの中で、「頭を使って指示を出すことを意識している」という頭脳派だ。

弟のDF坂本玲(3年)

 しかし、そうした立ち位置の違いは近頃少しだけ変わってきているという。1986年生まれの32歳、今季からU-18年代を任されている小山優監督は「玲は静かやったらしいんです。ただ、敬のほうが1年くらい足を骨折したことでやれていなかった。そこで自分がやらなきゃいけないということになったみたいです」と明かす。

「(兄・敬の離脱によって)言う人がいなくなったので、『自分が言わなきゃな』って思いました。自分自身、きつく言ったりできない人だったので苦しかったけど、練習中は自分が嫌われ役になって、人に厳しく言ったりするところを意識した。それができていったから今があると思います」(弟・玲)。

 一方、兄の敬も「人に声かけたり全体に声をかけることは増えた」という弟の成長に目を見張る。また「外から見ていてサッカーしたいという気持ちはだんだん強くなったし、あとは自分が中に入った時にどこを変えられるのか、自分だったらどうできるかを考えていた」と影響される部分もあったという。

 2人は鳥取市の鳥取SCプエデ出身。幼少期にはガイナーレ鳥取の応援に熱心で「吉野さん(強化育成部長の吉野智行氏)とかを見ていた。JFL優勝の時とかめちゃめちゃうれしかった」(兄・敬)と思い出を振り返る。また実は7歳上の兄・創さんもU-18卒業生。2012年、初めて全国大会に出場した世代の主将であり、2人が「憧れていた」存在だ。

 だからこそ、今大会にかける思いは強い。ここまでの2試合は1得点10失点で2連敗中。しかし、自陣から粘り強くボールをつなぐ姿勢、相手の動きを見ながらパスの出口を探していく姿勢からはチームの日頃の鍛錬が垣間見える。

「キャプテンなので個人個人が思い切って前向きにプレーできるように声かけしていきたい。また自分の人生がかかっているので、自分の特長を出すことを意識している。攻撃では前にパワーを出せる選手になりたいし、守備ではもっと我慢してまとめられる選手になりたい」(兄・敬)。

「あと1試合、しっかり勝つことを目標にしてチーム一丸となって戦いたい。また自分のプレーがこの2試合あまり出せていないので、自分の特長、自分の良さを出していきたい。ここで経験したことは中国地方では経験できないので、どうトレーニングに落とし込んで、どうJユースに落とし込んでいくかが大事になる」(弟・玲)。

 24日に行われる最終節の相手は、ここまで鳥取U-18が敗れてきたチームに1勝1分という戦績を残し、引き分け以上でグループリーグ突破を決められる立場にある大分U-18。クラブの意地を見せるため、そして個人の成長を見せるため、最後まで諦めずに強豪に挑む。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権、連勝3チームの決勝T行きが決定!! 5チーム敗退も決まる:GL第2節全結果

ガイナーレ鳥取U-18は果敢に攻め込むも勝利が遠い
 日本クラブユース選手権(U-18)は22日、大会2日目のグループリーグ第2節を行った。開幕2連勝を果たしたアビスパ福岡U-18サガン鳥栖U-18横浜F・マリノスユースの決勝トーナメント進出が早くも決定。同じく2連勝のJFAアカデミー福島U-18は最終節で自力突破を目指す。

 開幕2連敗を喫したヴィッセル神戸U-18ガイナーレ鳥取U-18、ツエーゲン金沢U-18I、愛媛FC U-18水戸ホーリーホックユースは敗退が決定。最終節は24日に行われる。

 グループリーグ第2節の結果は以下のとおり

▼A組
[前橋フA]
三菱養和SCユース 0-2 川崎フロンターレU-18
[川]常安澪(39分)、山内日向汰(62分)

JFAアカデミー福島U-18 4-1 ブラウブリッツ秋田U-18
[J]加藤聖(17分)、三戸舜介2(18分、47分)、植中朝日(66分)
[ブ]鐙彗隼(11分)

▼B組
[伊勢崎]
サンフレッチェ広島ユース 1-1 名古屋グランパスU-18
[サ]鮎川峻(56分)
[名]武内翠寿(28分)

大宮アルディージャU18 1-0 ヴィッセル神戸U-18
[大]村上陽介(47分)

▼C組
[前橋フC]
東京ヴェルディユース 7-0 ガイナーレ鳥取U-18
[東]天満恭平(19分)、石浦大雅(24分)、松橋優安2(30分、57分)、阿野真拓(34分)、阿野真拓(63分)、松井陽斗(70分+2)

ベガルタ仙台ユース 2-2 大分トリニータU-18
[ベ]オウンゴール(46分)、清水一雅(60分)
[大]小浜耀人(10分)、工藤大雅(30分)

▼D組
[前橋フD]
ガンバ大阪ユース 4-1 ツエーゲン金沢U-18
[ガ]大谷優斗(12分)、長尾優斗(54分)、福井和樹(56分)、伊勢航(70分+4)
[ツ]小林大佑(51分)

鹿島アントラーズユース 2-3 アビスパ福岡U-18
[鹿]藤井エリキ(49分)、竹間永和(51分)
[ア]石井稜真(14分、41分)、田代紘希(59分)

▼E組
横浜FCユース 1-1 FC東京U-18
[横]中川敦瑛(31分)
[F]小林里駆(70分)

京都サンガF.C.U-18 1-1 {ファジアーノ岡山U-18
[京]山田楓喜(9分)
[フ]山田恭也(31分)

▼F組
[NTT図南]
清水エスパルスユース 1-0 松本山雅FC U-18
[清]川本梨誉(12分)

浦和レッズユース 2-1 モンテディオ山形ユース
[浦]山中惇希(10分)、堀井真海(53分)
[モ]田中嵐(5分)

▼G組
[宮城総合]
V・ファーレン長崎U-18 1-2 柏レイソルU-18
[V]中山大輔(5分)
[柏]清水祐輔(37分)、細谷真大(47分)

セレッソ大阪U-18 1-1 北海道コンサドーレ札幌U-18
[セ]藤尾翔太(63分)
[北]幸坂琉輝(31分)

▼H組
[前橋総合]
横浜FMユース 1-0 水戸ホーリーホックユース
[横]井出真太郎(40分)

サガン鳥栖U-18 2-1 愛媛FC U-18
[サ]兒玉澪王斗(8分)、本田風智(64分)
[愛]上岡陸(3分)

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2919]JFAアカデミー福島U-18DF加藤聖(3年)_理想はロベカル? いいえロバートソン。弾丸FKは「打った瞬間に入ったな」

JFAアカデミー福島U-18のDF加藤聖(3年)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会A組第2節 JFAアカデミー福島U-18 4-1 秋田U-18 前橋フA]

 弾丸フリーキックで同点弾を突き刺し、試合を通じては左サイドを上下に疾走。最後は右サイドハーフにポジションを移し、カットインからダメ押しゴールもアシストした。日本クラブユース選手権2日目、JFAアカデミー福島U-18のDF加藤聖(3年)が見せた存在感は絶大だった。

 前半11分、初出場の秋田U-18に先制点を献上し、ビハインドスタートとなったJFAアカデミー。試合を振り出しに戻したのは背番号6が持つ「一つの武器」(船越優蔵監督)だった。同17分、ゴールやや左斜め前でFKを獲得すると、キッカーの加藤は迷わず左足を一閃。相手の足に弾かれたボールは軌道が変わったが、勢いは変わることなくネットに突き刺さった。

「距離がカーブで蹴るには遠いなと思ったので、ストレートでファーに入れればこぼれ球もチャンスになると思ったので、ストレートで思い切り蹴りました」。“球種選択”をそう振り返った加藤にとって「打った瞬間に入ったな」という会心の一撃。練習後に個人で取り組んできたFK練習が活きた同点弾だった。

 試合後には「気合」の丸坊主も後押ししてか、報道陣からは元ブラジル代表DFロベルト・カルロスに喩える声も向けられたが、2001年生まれのSBは「リバプールのDFアンドリュー・ロバートソンのクロスとかプレーが好き」と照れ笑い。「守備でも献身的にプレーしているところがいいと思って、真似したいと思って見ている」と憧れを明かす。

 実際にセットプレー以外では、“本家”を彷彿とさせる攻撃参加が目を引いた。JFAアカデミーがノウハウとして共有しているというシステマチックなポジショニングの効果もあり、周囲との連係でノッキングする場面はほとんど見られず。「左足のクロスを出せるのでやっていて楽しい」という感想がプレー全体からも見て取れた。

 また、終盤には昨季までプレーしていたという右サイドハーフ起用も難なくこなした。「いろんなポジションをやります」と自信を示したとおり、システム変更直後に左足カットインから斜めのパスを通し、エースFW植中朝日(3年)のダメ押しゴールをアシスト。内容、結果の両面で開幕2連勝に大きく貢献した。

 出身は兵庫県神戸市。中学校入学とともに「寮があってサッカーできる環境が近くにあるのは中学校ではなかなかないし、全国から集まるのでレベルが高い」とJFAアカデミーの門を叩いた。今季で6年目、寝食を共にしてきた仲間とのプレーに「真ん中の崩しとか、サイドからのクロスとか、一つ一つの質が上がってきた」という手応えも感じつつ、個人の面でも存在感を放っている。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

加藤弾丸FK、三戸2発、エース植中待望1号!! JFAアカデミー福島、連日の逆転導いた『48%』説

祝福されるJFAアカデミー福島U-18のMF三戸舜介(2年)
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会A組第2節 JFAアカデミー福島U-18 4-1 秋田U-18 前橋フA]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は22日、第2節が行われ、JFAアカデミー福島U-18(東海2)がブラウブリッツ秋田U-18(東北3)を4-1で破った。初出場の秋田はFW鐙彗隼(1年)のゴールで先制したが、そこからJFAアカデミーが4点を奪って逆転。いずれも一度はリードされながらの開幕2連勝で決勝トーナメントに大きく前進した。

 試合は早々に動いた。大会初戦を0-2で落とした秋田は前半11分、右サイドを駆け上がったDF原田拓真(3年)が高軌道のクロスを送ると、JFAアカデミー守備陣はこれに対応できず、1年生ストライカーの鐙がワンタッチシュート。これがゴールマウスに吸い込まれ、初出場2試合目で待望の大会初ゴールが決まった。

 しかし、開幕節の川崎F戦(○3-2)で前半2分に先制しながらも一時逆転され、そこから再逆転を果たしていたJFAアカデミーは冷静だった。「1-0で勝っている場合、勝ち点3を取れる確率は52%。それが2-0になれば90%に上がるからそこを目指そうという話をしていた。また、もし0-1になっても48%は勝ち点を取れる。そこでいつもどおりやらないといけないという話もしていた」(船越優蔵監督)。

 前日とは異なる教訓が生きたが、この言葉どおりにすぐさま同点ゴールがもたらされた。前半16分、MF高木一史(3年)のクサビがFW植中朝日(3年)に入ると、相手のファウルを誘ってゴール前左の位置でFKを獲得。キッカーは左利きのDF加藤聖(3年)。強烈なストレートボールで相手のディフレクションを導き、ボールはゴールネットに突き刺さった。

 さらに前半18分、JFAアカデミーは右サイドを攻め上がったDF加々美蓮(3年)のクロスが中央に送られると、植中の落としからスペースに潜り込んだMF三戸舜介(2年)がワンタッチで決めて瞬く間に逆転。秋田は同28分、1年生2人を下げてFW鈴木渓斗(3年)とFW柴田倭(3年)を送り込んだが、同34分のDF高橋聖和(3年)のヘッドはミートしなかった。

 ハーフタイムが明けてもJFAアカデミーのペースは続く。後半3分、MF向井ひな太(3年)のクロスは惜しくも通らなかったが、そこで得た加藤のCKからエースの植中が惜しいヘディングシュート。すると同12分、ハイプレッシャーで奪ったボールをMF橋田尚希(3年)のパスから三戸が決め、目標としていた2点リードを達成した。

 積極的に交代策を使った秋田は後半21分、MF岡部祐仁(3年)のクロスに柴田が飛び込むも、わずかに合わず。すると同31分、JFAアカデミーは選手交代で右サイドハーフに回った加藤のカットインパスから植中が決めてダメ押し。「ストライカーにとって大事。どんなゴールでもいい」(船越監督)という大会初ゴールで開幕2連勝を彩った。

 今大会に向けては「真剣勝負を7試合できるように頑張ろう」という意気込みで取り組んでいるというJFAアカデミー。そのためには「全ての試合に勝つこと、必然的に優勝」を目指す形となるが、ここまではパターン化された攻撃が順調に成果を出しており、盤石の結果とも言える。

 しかし、順位表に目を向ければ川崎F U-18、三菱養和SCユースが勝ち点3で追ってきており、最終節の養和戦に敗れれば敗退もあり得る状況。船越監督は「まだ何もない。最終戦までグループリーグは突破していないし、そこで養和とできるということの方が彼らにとっては成長になる」と引き締め、2日後の決戦に気持ちを向けていた。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

「ゴールはあの舞台」“激震”乗り越えた東京Vユース、恩師に見せた7発圧勝劇

7得点の圧勝劇を見せた東京ヴェルディユース
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会C組第2節 東京Vユース 7-0 鳥取U-18 前橋フC]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は22日、第2節が行われ、東京ヴェルディユース(関東3)がガイナーレ鳥取U-18(中国3)に7-0で大勝した。トップチームの永井秀樹監督が見守る中、無得点だった開幕節の鬱憤を晴らすゴールラッシュを披露。24日の次節・仙台ユース戦に勝てば自力での決勝トーナメント進出が決まる。

 今大会の開幕からわずか4日前、東京Vユースには激震が走っていた。2017年から指揮を執っていた永井監督がトップチームに引き抜かれ、大舞台を目前に体制変更が行われたのだ。S級ライセンスの交付直後とあり、既定路線であったことも推測されるが、選手たちにとっては急転直下の出来事だった。

「ミーティングで涙ながらに……という選手もいて、それを目の当たりにすればするほど、なんとかこの子たちにいいサポートをしなきゃと思いました」。急遽、今大会で代役を務めることになった元日テレ・ベレーザ指揮官の寺谷真弓監督は選手たちの動揺を素直に認める。

 なにせ現在の3年生は、永井前監督が初めて3年間かけて指導してきた選手たち。「やることを変えずにやろうというのがテーマ。スタッフの配置も大きく変えずにやるという選択をした」(寺谷監督)ため、積み上げてきたポゼッションスタイルに変化はないが、ピッチ上への影響は避けられない。

 そうして迎えた初戦は大分U-18に0-1で敗れた。指揮官が「思うような形が出てこなかった中でもチャンスはいくつかあったけど、単純にシュート数が少なかった」と振り返ったように、公式記録上のシュート数はわずか5本。「全部が決定機だった」とはいえ、課題は明白だった。

 第2節でも敗れればグループリーグ敗退の可能性もある。そこでチームは一つのミッションを共有していた。「最低でも前半7本、後半7本はシュートを打とう」(寺谷監督)。グループリーグは前後半35分ハーフで行われているため、5分に1本はシュートを狙おうという計算だ。

 そうした意識付けは『7ゴール』という結果となって表れた。試合は5-3-1-1で構える鳥取に対し、6トップ気味に前線に張り出す東京Vが一方的に押し込む構図。東京Vは序盤こそバウンドが安定しないピッチに苦しむ場面もあったが、まずは左サイドバックDF遠藤海斗(3年)の個人技がこじ開けた。

 前半19分、FW松橋優安(3年)のパスから遠藤が左サイドを駆け上がると、折り返しにMF天満恭平(3年)がワンタッチで合わせて先制。さらに同24分、最終ラインのDF馬場 晴也(3年)を起点とした崩しで再び左サイドを遠藤が破り、クロスは鳥取GK内田大貴(3年)に阻まれたが、こぼれ球をMF石浦大雅(3年)が冷静に流し込んだ。

 なおも東京Vは止まらない。相手が左サイドを警戒してくると見るや、今度は中央のスペースを有効に支配。前半30分、右サイドでタメを作ったMF阿野真拓(1年)のクロスに松橋が左足で合わせて3点目。同34分にはDF藤田譲瑠チマ(3年)のボール奪取から中央を崩し、石浦のパスから阿野が決めて前半に4点のリードを奪った。

 前線4枚がそろい踏みをしての4得点。加えて前半シュート数8本もミッションクリアだ。しかし、選手たちは派手に喜ぶ様子を見せなかった。「昨日の仙台が3-1だったので、最低限それより多く取ろうと目指していた」(寺谷監督)。最終節、順位を争う仙台との直接対決を見越し、得失点差を意識していたようだ。

 そのため、ハーフタイムが明けても勢いを止めるつもりはなかった。積極的な選手交代の影響でカウンターを受ける回数は増えたが、その裏を突いた後半22分、阿野のパスから松橋が2点目を決めて5点差。同28分には阿野も2点目を決めると、アディショナルタイムには途中出場FW松井陽斗(3年)が華麗なワンツーから流し込み、攻め続けた試合を締めた。

 この日はトップチームの練習がオフだったため、Jリーグ初陣を劇的な逆転勝利で飾ったばかりの永井前監督も観戦に訪れていた。試合前には「全国の人たちに自分たちのサッカーを発表しよう」と普段どおりの発破をかけ、試合後には選手一人一人に細かい指導も行うなど、なおも続いている師弟関係をうかがわせた。

 これもトップチームとアカデミーが進めていくべき連携の一環。そうした繋がりは選手たちが目指す“ゴール”への意識にも大きな影響を及ぼしているようだ。

「大会に向けては勝つことが大事だし、目標は優勝だけど、ゴールはトップの試合で活躍すること。今回、永井さんが監督になって、それをより明確に描けるようになったと思う」と寺谷監督は語る。

 実際、永井監督のJリーグ初陣ではMF藤本寛也、MF森田晃樹、MF山本理仁といった教え子たちが存在感を発揮。この日は同じ高校3年生世代の山本も観戦していたが、ユースの選手たちも後に続こうという気概にあふれている。

「保坂さん(保坂信之コーチ)が『お前たちも来週はあそこに出ろと言われたら出られるチャンスがあるし、そうなった時に100%のプレーができる準備をしないといけない。ゴールはあの舞台だ』と話していた。大会ではチームとしてまとまって勝つ。ただ、ゴールはトップチームで勝つことです」(寺谷監督)。

 最終節は引き分け以下で敗退が決定。しかし、これまで永井監督が掲げてきた『圧倒して圧勝』というコンセプトを貫き、トップチームに必要とされる選手を目指している以上、その状況に不安はない。「とにかく守備に回るんじゃなく、攻撃的にどんどん行きたい」(松橋)。自信を取り戻す圧勝劇を引っさげ、東京Vユースは堂々と2日後の決戦に挑む。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

「ゴールはあの舞台」“激震”乗り越えた東京Vユース、恩師に見せた7発圧勝劇

7得点の圧勝劇を見せた東京ヴェルディユース
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会C組第2節 東京Vユース 7-0 鳥取U-18 前橋フC]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は22日、第2節が行われ、東京ヴェルディユース(関東3)がガイナーレ鳥取U-18(中国3)に7-0で大勝した。トップチームの永井秀樹監督が見守る中、無得点だった開幕節の鬱憤を晴らすゴールラッシュを披露。24日の次節・仙台ユース戦に勝てば自力での決勝トーナメント進出が決まる。

 今大会の開幕からわずか4日前、東京Vユースには激震が走っていた。2017年から指揮を執っていた永井監督がトップチームに引き抜かれ、大舞台を目前に体制変更が行われたのだ。S級ライセンスの交付直後とあり、既定路線であったことも推測されるが、選手たちにとっては急転直下の出来事だった。

「ミーティングで涙ながらに……という選手もいて、それを目の当たりにすればするほど、なんとかこの子たちにいいサポートをしなきゃと思いました」。急遽、今大会で代役を務めることになった元日テレ・ベレーザ指揮官の寺谷真弓監督は選手たちの動揺を素直に認める。

 なにせ現在の3年生は、永井前監督が初めて3年間かけて指導してきた選手たち。「やることを変えずにやろうというのがテーマ。スタッフの配置も大きく変えずにやるという選択をした」(寺谷監督)ため、積み上げてきたポゼッションスタイルに変化はないが、ピッチ上への影響は避けられない。

 そうして迎えた初戦は大分U-18に0-1で敗れた。指揮官が「思うような形が出てこなかった中でもチャンスはいくつかあったけど、単純にシュート数が少なかった」と振り返ったように、公式記録上のシュート数はわずか5本。「全部が決定機だった」とはいえ、課題は明白だった。

 第2節でも敗れればグループリーグ敗退の可能性もある。そこでチームは一つのミッションを共有していた。「最低でも前半7本、後半7本はシュートを打とう」(寺谷監督)。グループリーグは前後半35分ハーフで行われているため、5分に1本はシュートを狙おうという計算だ。

 そうした意識付けは『7ゴール』という結果となって表れた。試合は5-3-1-1で構える鳥取に対し、6トップ気味に前線に張り出す東京Vが一方的に押し込む構図。東京Vは序盤こそバウンドが安定しないピッチに苦しむ場面もあったが、まずは左サイドバックDF遠藤海斗(3年)の個人技がこじ開けた。

 前半19分、FW松橋優安(3年)のパスから遠藤が左サイドを駆け上がると、折り返しにMF天満恭平(3年)がワンタッチで合わせて先制。さらに同24分、最終ラインのDF馬場 晴也(3年)を起点とした崩しで再び左サイドを遠藤が破り、クロスは鳥取GK内田大貴(3年)に阻まれたが、こぼれ球をMF石浦大雅(3年)が冷静に流し込んだ。

 なおも東京Vは止まらない。相手が左サイドを警戒してくると見るや、今度は中央のスペースを有効に支配。前半30分、右サイドでタメを作ったMF阿野真拓(1年)のクロスに松橋が左足で合わせて3点目。同34分にはDF藤田譲瑠チマ(3年)のボール奪取から中央を崩し、石浦のパスから阿野が決めて前半に4点のリードを奪った。

 前線4枚がそろい踏みをしての4得点。加えて前半シュート数8本もミッションクリアだ。しかし、選手たちは派手に喜ぶ様子を見せなかった。「昨日の仙台が3-1だったので、最低限それより多く取ろうと目指していた」(寺谷監督)。最終節、順位を争う仙台との直接対決を見越し、得失点差を意識していたようだ。

 そのため、ハーフタイムが明けても勢いを止めるつもりはなかった。積極的な選手交代の影響でカウンターを受ける回数は増えたが、その裏を突いた後半22分、阿野のパスから松橋が2点目を決めて5点差。同28分には阿野も2点目を決めると、アディショナルタイムには途中出場FW松井陽斗(3年)が華麗なワンツーから流し込み、攻め続けた試合を締めた。

 この日はトップチームの練習がオフだったため、Jリーグ初陣を劇的な逆転勝利で飾ったばかりの永井前監督も観戦に訪れていた。試合前には「全国の人たちに自分たちのサッカーを発表しよう」と普段どおりの発破をかけ、試合後には選手一人一人に細かい指導も行うなど、なおも続いている師弟関係をうかがわせた。

 これもトップチームとアカデミーが進めていくべき連携の一環。そうした繋がりは選手たちが目指す“ゴール”への意識にも大きな影響を及ぼしているようだ。

「大会に向けては勝つことが大事だし、目標は優勝だけど、ゴールはトップの試合で活躍すること。今回、永井さんが監督になって、それをより明確に描けるようになったと思う」と寺谷監督は語る。

 実際、永井監督のJリーグ初陣ではMF藤本寛也、MF森田晃樹、MF山本理仁といった教え子たちが存在感を発揮。この日は同じ高校3年生世代の山本も観戦していたが、ユースの選手たちも後に続こうという気概にあふれている。

「保坂さん(保坂信之コーチ)が『お前たちも来週はあそこに出ろと言われたら出られるチャンスがあるし、そうなった時に100%のプレーができる準備をしないといけない。ゴールはあの舞台だ』と話していた。大会ではチームとしてまとまって勝つ。ただ、ゴールはトップチームで勝つことです」(寺谷監督)。

 最終節は引き分け以下で敗退が決定。しかし、これまで永井監督が掲げてきた『圧倒して圧勝』というコンセプトを貫き、トップチームに必要とされる選手を目指している以上、その状況に不安はない。「とにかく守備に回るんじゃなく、攻撃的にどんどん行きたい」(松橋)。自信を取り戻す圧勝劇を引っさげ、東京Vユースは堂々と2日後の決戦に挑む。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2917]仙台ユースDF佐々木勇輔(3年)_左サイドハーフ転向で武器のクロスが脅威に

ベガルタ仙台ユースの佐々木勇輔は左SHのポジションで躍動
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会C組第2節 仙台ユース 2-2 大分U-18 前橋フC]

 今シーズン開幕後、なかなかプリンスリーグ東北では先発出場できず苦しみ続けたベガルタ仙台ユースDF佐々木勇輔(3年)。そのような状況の中、壱岐友輔監督は「サイドバックもサイドハーフもできるとプレーの幅が広がる」と6月末のプリンスリーグ東北再開後から、佐々木を本職の左SBではなく、1列前の左SHで起用し始めた。

 すると、7月6日の学法石川高戦では左サイドからの精度の高いクロスボールを連発し、3得点全てをクロスでアシストする活躍を見せた。「サイドバックより高い位置で仕掛けられて、自分の特長であるクロスを生かせるのでやりやすい」と佐々木は確かな手応えを得ていた。

 今大会も左SHで出場し、初戦の鳥取U-18戦でも1アシスト。そして、この日の大分U-18戦も後半25分に「自分の特長はクロスなので、そのタイミングでカウンターになった時、自分が走って相手の背後を突きに行って、自分が何とかして追いつこうと思っていました。それがゴールにつながったのは良かったと思います」と放ったクロスがPA内での相手ハンドを誘発した。PKでの同点ゴールにつなげ、チームに大きく貢献。武器であるクロスは全国大会でも対戦相手の脅威となっている。

「次の相手は関東の強いチームですが、絶対勝ってノックアウトステージに行きたい」と意気込む。新たなポジションで輝きを放ち始めた佐々木は、今やチームのキーマンとなりつつある。
 
(取材・文 小林健志)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

「歴史を変えたい」4年前のベスト4越え狙う仙台ユースが2点差追いつき、大分U-18とドロー

後半25分、ベガルタ仙台ユースFW清水一雅が右足で同点PKを決める
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会C組第2節 仙台ユース 2-2 大分U-18 前橋フC]

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は22日、グループステージ第2節が行われ、第1節でガイナーレ鳥取U-18に3-1と快勝したベガルタ仙台ユースと、東京ヴェルディユースに1-0で勝利した大分トリニータU-18が対戦した。

 前半ペースを握ったのは大分。「選手がしっかりチャレンジできた」と山崎哲也監督が評価した通り、3-4-3のフォーメーションで両WBが高い位置を取り、ゴール前で分厚い攻めを見せた。

 前半10分、CKのチャンスを得ると、「今大会コーナーキックの調子が良かった」というMF工藤大雅(3年)のゴール正面へのキックに対し、「大雅から良いボールが上がってきたので合わせるだけ。良いコースに行って良かったです」と振り返ったFW小浜耀人(3年)が東京Vユース戦に続く、2試合連続のヘディングシュートを決めて先制。さらに30分、再三右サイドから良いクロスを上げていたMF西城響也(3年)のクロスに小浜が触れ、最後は「中で駆け引きして待っていたらクロスが来ました」という工藤がゴールに押し込み追加点。前半はほぼ一方的な展開で2点のリードを奪った。

 しかし、「2失点したからこそ、やるしかないだろう、とハーフタイムで全体の気持ちがまとまった」と壱岐友輔監督が語った通り、仙台の選手たちはこの状況で吹っ切れて、後半は積極的に前に出始めた。特にDF登録ながら7月のプリンスリーグ東北から左サイドハーフで起用されている佐々木勇輔(3年)が馬力のある縦突破からクロスボールを上げてチャンスをつくり出す。そうした中、後半11分大分U-18に思わぬミスが起きる。DF高崎弘輝(2年)がGK木戸雄登(3年)へとバックパスをするが、これがイレギュラーしてコースが変わり、自陣のゴールに入ってオウンゴールとなってしまう。

 これで勢いづいた仙台は一転して攻勢に転じる。大分陣内に入って決定機をつくり出す中、後半25分、佐々木のクロスがPA内で大分・工藤の手に当たってハンドの判定。PKを獲得した。「PKは決める自信があった」とPAにすぐにボールを持っていたFW清水一雅(3年)が落ち着いてPKをゴール左隅に決めて同点に追いついた。その後、大分も反撃に転じたが、仙台はU-18日本代表候補GK小畑裕馬(3年)を中心に最後まで集中して守り切り、2-2の引き分けに終わった。

 価値ある勝ち点1でC組首位を守った仙台の壱岐監督は「この戦いを前に勝ち点1以上は必ず取ろうと話し、全員が共有のイメージを持ってトライできた」と最低でも引き分けというゲームプラン達成を評価した。

 その上で「前半のセットプレーや1対1での軽い守備で2失点し、一瞬の隙を見せると失点してしまうということを体感したと思います」と前半の反省も忘れなかった。鳥取戦でハットトリックを達成し、この日も同点のPKを決めた清水は上州FC高崎出身。「(家族や知人など)みんな忙しい中、わざわざ見に来てくれて、感謝の気持ちを見せられたら、と思い、点を取れるように頑張りました」と地元で躍動する姿を見せる清水は「ここ3年、ノックアウトステージに進めていないので、自分たちが歴史を変えられたら」と、ベスト4となった2015年以来4年ぶりのグループステージ突破へ意欲を見せた。

 一方、勝ちきれなかった大分は「正直言えば勝ちたかった試合。点を取ったことで勢いを増した相手にビビって、前半できていたチャレンジができなくなったことがこういう結果につながりました」と山崎監督が悔やみ、「今日のゲームからしっかり学んで自分たちらしいサッカーができれば」と選手たちにこの日の悔しさを糧に第3節・鳥取戦へ向かわせようとしていた。工藤も「自分たちのサッカーができるように明後日に向けて練習していきたい」と幅と厚みのある攻撃を積極的に仕掛ける、自分たちのスタイルをもう一度取り戻そうと決意を新たにした。
   
(取材・文 小林健志)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2916]山形ユースMF田中嵐(3年)_チームで一番のテクニシャンが同点ゴール

モンテディオ山形ユースの10番、MF田中嵐が同点ゴールを決めた
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会F組第1節 清水ユース 1-1 山形ユース 前橋フB]

「ウチで一番のテクニシャンです」

 モンテディオ山形ユース・今井雅隆監督がそう紹介する自慢の10番、MF田中嵐(3年)が大事な初戦で結果を残した。

 実のところ「こっちに入ってから、ちょっと調子が良くなかった」(今井監督)という状態だったと言うが、ボールを持てば変化をつける確かな技巧を見せつつ、いきなり0-1のビハインドとなる展開の中で値千金の先制ゴールをも流し込んでみせた。

「ずっと守る時間が長かったけれど、みんなで守って、みんなで攻めるというところを出せた試合だったと思う」(田中)

 開始7分で失点する流れだったが、「早い時間帯だったので仕切り直してやればいいと思った」と変な焦りはなかった。そして、その10分後の17分、田中にビッグチャンスが訪れる。「流し込んだだけです」と謙虚に語ったが、そこに入っていたからこそ生まれたゴール。絶妙なアシストをしたFW庄司夢ノ介からのパスについては「いつもはあまり来ないんですが、今日は来ると思っていた」と笑って振り返った。ただ、満足感はないと言う。

「得点はすごくうれしかったですが、もう1点決めてやろうと思っていたので」(田中)

 涼しく語った山形の10番は「去年はケガでこの大会に来られなかったので、思いがある。(2年前に4強入りした)先輩たちを越したい」と意気込んだ。

(取材・文 川端暁彦)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

「あの時より上に行きたい」2年前の4強超え狙う山形ユースが前年王者・清水ユースとドロー

清水エスパルスユース対モンテディオ山形ユースは1-1で引き分けた
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会F組第1節 清水ユース 1-1 山形ユース 前橋フB]

 21日、第43回日本クラブユース選手権(U-18)大会が開幕し、前年度優勝の清水エスパルスユースモンテディオ山形ユースが初戦で激突した。「勝たなければいけないチームと、チャレンジしていく立場のチームの対戦」(山形・今井雅隆監督)は開始早々に清水が先制するも、すぐさま山形が追い付き、1-1のドロー決着となった。

「立ち上がり、3年生は大丈夫だったが、2年生が緊張してしまっていた」という山形の隙を清水は見逃さなかった。開始7分、ロングカウンターの流れで相手を崩すと、最後はFW山崎稜介(3年)のクロスからニアサイドでMF青島太一(3年)が合わせて先制点を奪い取った。ただ、このまま試合は終わらなかった。

「すごく良い形で点を取れたが、そこから攻め急いでしまったし、イージーなミスが出過ぎた」(清水・平岡宏章監督)

 一方、失点した山形サイドに気落ちするムードはなかった。DF半田陸(3年)は「時間帯が早かったし、清水が強いのは分かっていたので。誰一人として下を向かずに戦えた」と胸を張る。

 そして、すぐさま同点ゴールが生まれたのも大きかった。FW庄司夢ノ介(3年)がペナルティエリア内でキープして時間を作ると、最後は「来ると信じていた」とポジションを取っていたMF田中嵐(3年)のところへパスが通り、これを冷静にフィニッシュ。これが見事に決まって試合は振り出しに戻った。

 以降の時間帯は「プレミアのチームを絶対倒してやると思っていた」(田中)と士気高く戦う山形に対し、清水がなかなか攻め切れない構図で推移。後半に入ると、逆にカウンターから何度も決定機を作ったが、MF田中慶延(3年)の開始早々のビッグチャンスから、アディショナルタイムのショートCKまで4度の決定機がありながらゴールは奪えず、ドロー決着となった。

 前年度王者にドローという結果になったが、半田は「誰も満足した顔はしていなかった」と言う。それも当然、チームが目指すのは2年前の4強越えだから。当時を知る半田は「あの経験をこのメンバーでしたいし、あの時より上に行きたい」とあらためて意気込みを語った。

 一方、清水の平岡監督は「こういう試合になることは予想していた。向こうの気迫に負けていた部分がある」と分析。その上で「何より『量』が足りないので、そこを選手たちに要求していきたい」と次戦以降への巻き返しを誓った。

(取材・文 川端暁彦)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権U-18が開幕!! FC東京、広島、横浜FMなど白星スタート:GL第1節全結果

白星スタートの横浜F・マリノスユース
 第43回日本クラブユース選手権(U-18)大会は21日、群馬県内で開幕した。各地区予選を勝ち抜いたJユース、街クラブの32チームが激突。2年ぶりの優勝を狙うFC東京U-18、昨季高校王者のサンフレッチェ広島ユース、関東予選を制した横浜F・マリノスユースなどが開幕戦を白星で飾った。

 グループリーグ第1節の結果は以下のとおり

▼A組
[前橋総合]
三菱養和SCユース 2-0 ブラウブリッツ秋田U-18
[三]樋口陸(51分)、栗原イブラヒムジュニア(64分)

JFAアカデミー福島U-18 3-2 川崎フロンターレU-18
[J]橋田尚希(2分)、廣岡睦樹(59分)、三戸舜介(67分)
[川]山内日向汰(30分)、宮城天(33分)

▼B組
[前橋フA]
サンフレッチェ広島ユース 2-1 ヴィッセル神戸U-18
[サ]細谷航平2(20分、38分)
[ヴ]佐々木貴哉(61分)

大宮アルディージャU18 0-1 名古屋グランパスU-18
[名]倍井謙(62分)

▼C組
[伊勢崎]
東京ヴェルディユース 0-1 大分トリニータU-18
[大]小浜耀人(51分)

ベガルタ仙台ユース 3-1 ガイナーレ鳥取U-18
[ベ]清水一雅3(7分、19分、50分)
[ガ]オウンゴール(11分)

▼D組
ガンバ大阪ユース 2-4 アビスパ福岡U-18
[ガ]村上景司(41分)、大谷優斗(53分)
[ア]石井稜真2(2分、38分)、吉村銀河(24分)、軸丸大翔(65分)

鹿島アントラーズユース 3-0 ツエーゲン金沢U-18
[鹿]生井澤呼範(7分)、栗俣翔一(40分)、藤井エリキ(67分)

▼E組
[前橋フD]
横浜FCユース 3-2 ファジアーノ岡山U-18
[横]中川敦瑛(14分)、奥村周太(42分)
[フ]金田飛鳥(46分)、藤井大翔(52分)

京都サンガF.C.U-18 1-2 FC東京U-18
[京]中野瑠馬(59分)
[F]小林里駆(20分)、森田慎吾(62分)

▼F組
[前橋フB]
清水エスパルスユース 1-1 モンテディオ山形ユース
[清]青島太一(7分)
[モ]田中嵐(17分)

浦和レッズユース 0-0 松本山雅FC U-18

▼G組
[NTT図南]
V・ファーレン長崎U-18 0-0 北海道コンサドーレ札幌U-18

セレッソ大阪U-18 3-0 柏レイソルU-18
[セ]松本凪生(4分)、吉田有志(46分)、奥村仁(58分)

▼H組
[宮城総合]
横浜F・マリノスユース 3-1 愛媛FC U-18
[横]井出真太郎(15分)、松田詠太郎(38分)、植田啓太(54分)
[愛]柳下将野(70分+1)

サガン鳥栖U-18 2-0 水戸ホーリーホックユース
[サ]兒玉澪王斗(9分)、本田風智(32分)
(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

サポ大集合、負けても前向き…初出場の水戸ユース「全国にインパクトを」

敗れた水戸ホーリーホックユース
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会H組第1節 鳥栖U-18 2-0 水戸ユース 宮城総合]

 全国大会初陣に0-2で敗れた水戸ホーリーホックユースだが、選手たちの反応はおおむね前向きだった。地元で好プレーを見せたDF平田海斗(3年)は「ポジティブに捉えている。格上のチームとやったら成長に繋がるし、もし勝てれば全国にインパクトを与えられたと思う」と笑顔。果敢な心持ちで戦い続ける構えだ。

 クラブを取り巻くポジティブなムードは会場の雰囲気からもたしかに伝わってきた。初めて全国大会に臨むチームを応援しようと、夕方にはJ2リーグ戦が控えているにもかかわらず、同じ北関東の群馬に20人を超えるサポーターが来場。さらにジュニアユース全学年も訪れる気合の入りっぷりで、ピッチの選手たちをホーム並の声援で後押しした。

「サポーターも初めてということもあるし、日頃からもきてくれるので、初戦の意気込みは選手だけじゃなく、みんな同じ気持ちで戦ってくれたかなと思います」と感謝を語ったのは樹森大介監督。初出場とはいえど、激戦の関東予選を勝ち抜いてきた手応えを次のようにのぞかせた。

「初出場というと難しい環境、立場で臨むことが多いと思うけど、僕らは関東の強豪チームを相手にしてきた。なので臆することなく戦えるような準備は整っている。また会場も関東で茨城から近いので、そこまで異空間という環境でやっていたわけじゃないので、“初出場あるある”のようなことはそこまで感じずに選手たちがやってくれた」。

 そんな言葉どおり、選手たちもこれまで積み重ねてきたスタイルをピッチ上で表現した。「自分たちのプレースタイルはリスクを負っても全員でするサッカー」(平田)。そうしたこだわりは時にはミスも生むが、「ミスはしょうがない」と受け止め、「後の切り替えができていれば」と迷いはなさそうだ。

 また群馬県藤岡市出身の平田にとっては地元の雰囲気も助けとなった。小中学校時代の指導者と「『全国大会で群馬に帰ってこい』って約束していた」といい、「3年目で叶えられて良かった」と笑顔。見にきてくれたコーチの前で「勝てれば良かったけど、あと2試合で勝ちたい」と下を向くつもりはない。

 なにせ、まだ初陣が終わったばかり。グループリーグだけでもあと2試合を残しているのだ。次の相手は関東大会で敗れた横浜FMユース。「どこにいい選手がいて、どういう戦い方で、自分たちのどこが通用するというのは選手自身も理解している。鳥栖戦より思い切ってやれると思う」(樹森監督)。10番の言葉どおり、“全国にインパクトを与える”準備はできている。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

愛媛U-18から代表入り、DF三原秀真が目指すもの「見られる目も変わる」

愛媛FC U-18のDF三原秀真(3年)
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会H組第1節 横浜FMユース3-1愛媛U-18 宮城総合]

 愛媛FC U-18のDF三原秀真(3年)は今年6月、U-18日本代表に初招集された。「一回代表に入ったら少しは名が広がるし、見られる目も変わると思うので、それなりのプレーをしないといけない」。夏のクラブユース選手権では注目されることを承知で、全国から集まる強豪に立ち向かおうとしている。

 左ウイングバックでプレーした三原は開幕節のこの日、横浜FMユースの快速アタッカーFW松田詠太郎(3年)とマッチアップ。鋭い読みと粘り強い対応で単純なドリブル突破を許さず、攻撃に転じては果敢なインナーラップから1トップ2シャドーの決定機を演出するなど、さすが代表選手というプレーを披露した。

 しかし、チームは1-3で敗戦。「前半の途中から自分たちのサッカーが出来始めて、決定機も何回か作れたけど、そこで決めきれなかった。前半に追いついて逆転することが可能だったけど、できなかったのが負けた原因だし、後半も立ち上がりに失点してしまって、自分たちで崩れたのが敗因」と肩を落とした。

 7年ぶりに参戦中のプレミアリーグWESTでは第10節を終えて1勝9敗と苦戦中。「なかなか勝てなくて苦しい中、この大会を転機としていいゲームをすれば、プレミアでもいい結果が残せると思う。ここでどれだけいい試合をするかが、これからのリーグの戦いにも大きく影響する」と先を見据える。

 だからこそ、まずは勝利だけを求める。「どれだけ自分たちのサッカーが出来なくても、耐えて耐えてワンチャンスをものにして勝って進んでいくほうが、どれだけ自分たちのサッカーをして負けるよりも良い。まずはトーナメントに進むほうが大事」。そう語った背番号5は「内容よりも結果が欲しい」と言い切った。

 また、自らにも一段階上のハードルを課している。6月のU-18ポルトガル戦では「最初はあのレベルについていけず、失点は自分が剥がされたシーン」と振り返りつつ、「試合を通して慣れてきた部分もあった」と手応え。「日本とやるのとは違って、あのレベルでやれないといけない」という目標に向け、まずは夏の大舞台で結果にこだわる構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

プレミア1勝9敗の愛媛U-18、この夏を飛躍の契機に…DF谷岡主将「勝ちを掴みたい」

愛媛FC U-18のDF谷岡昌主将(3年)
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会H組第1節 横浜FMユース3-1愛媛U-18 宮城総合]

 2012年以来の高円宮杯プレミアリーグWEST復帰を果たした今季、愛媛FC U-18は第10節を終えて1分9敗と大きく苦しんでいる。しかし、クラブユース選手権ではリーグ戦の結果は関係ない。主将のDF谷岡昌(3年)は「クラブユースはクラブユースで切り替えて、勝ちというものを掴みたい」と意気込み、群馬の地にやってきた。

 リーグ戦10試合で重ねた勝ち点はわずか『3』。昨季のプレーオフを制し、悲願の最高峰リーグに返り咲いた愛媛だが、その道のりはなかなか平坦ではない。「勝ちが全然なく、引き分けもなく負けている」(谷岡)。そう振り返るしかないくらい、苦しい闘いぶりが続いているのが現状だ。

 しかし、クラブユース選手権開幕節の横浜F・マリノスユース戦を見る限り、実力が圧倒的に劣っている様子は感じられない。GKを巧みに使ったビルドアップは関東王者にも通用し、リズムを握れた時間帯には決定機を連発。谷岡は「関東1位のマリノスさんに通用した部分はあったので、多少は自信を持って良い」と前向きに語った。

 そうした戦術の熟成ぶりは、愛媛ユース出身でクラブOBの青野大介監督と、2年後輩にあたるトップチームの川井健太監督が協力し、一貫したプレーコンセプトを構築してきた成果だ。「個の能力差と言ってしまえば指導者の仕事はない」(青野監督)という心構えで、選手たちの成長を促しているという。

 だからこそ敗れても選手たちがやるべきことは明確。「まずは1対1とか、自分がどれだけできるかを試したい。逆にビルドアップはどことやってもできる自信がある。今日も長いボールを使って、ミスはあったけど自分の出せるものを出せたと思う」と語った主将は「崩れてしまう時間が長かった」と反省点を指摘し、この敗戦を次に活かしていく構えだ。

 また谷岡にとってこの夏は、プロ入りという夢を掴むための舞台でもある。同期のDF三原秀真(3年)がU-18日本代表に招集され、「負けていられないなという気持ちはある」。自身も持ち味のビルドアップと粘り強い空中戦を活かし、「代表にはなれなくても将来プロで生き残る選手になりたいので、そこを目指して頑張る」と意欲を燃やしている。

 グループリーグは残り2試合。得がたい経験をさらに重ねていくためには、次のステージに進む必要がある。「1年目だけどプレミアにいるというプライドを持ち、まずはグループリーグを突破してトーナメントに上がるという気持ちは全員が持っている」(谷岡)。愛媛の夏はまだ始まったばかりだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2915]鳥栖U-18 MF西田結平(3年)_“松岡不在”は問題なし「追いつけ追い越せの気持ちで」

最終ラインに顔を出すサガン鳥栖U-18MF西田結平(3年)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会H組第1節 鳥栖U-18 2-0 水戸ユース 宮城総合]

 サガン鳥栖U-18MF西田結平(3年)は昨季、チームが史上初の全国8強入りを達成する中、群馬の地を訪れることができなかった。しかし、最高学年となった今季はボランチの主力に君臨。開幕節ではセットプレーからMF本田風智(3年)の追加点をアシストしただけでなく、絶え間ない動き直しでボールを引き出し、初舞台に燃える相手をいなし続けた。

 鳥栖U-18は今季、2年次の昨季から主力を担ってきたMF松岡大起(3年)がトップチームのレギュラーに定着したため不在。主将を務める予定だった中盤の要を欠いたことで、大きな戦力低下が懸念されていた。それでも、現状はプリンスリーグ九州で9勝1分の独走状態を保っており、目立った問題は起きていない。

 穴を埋めるのが松岡の同級生にあたる西田だ。「自分は去年、全国大会のチームに入っていなかったけど、結果や動画を見て刺激を受けた。『絶対負けないぞ』という気持ちでやっていた。今季は彼がトップチームに上がってプロとして戦う姿をテレビで見ている。負けないように、追いつけ追い越せの気持ちでやっている」とライバル意識は隠さない。

 主な役割はアグレッシブなボールアプローチが光る最終ラインとフィジカルを持ち味とする選手たちが居並ぶ前線との橋渡し。「前は10番の本田選手たちに任せつつ、自分はそれまでの過程で、どれだけフリーの状態、前向きの状態でボールを当てられるかを考えている」と心持ちを明かす。

 プロの舞台でもまれている松岡に比べれば「彼のほうがフィジカルで長けているし、相手に勝つ部分は大きい」という。しかし、「自分は予測が長けているので、予測でフィジカルをカバーしたり、準備の段階で良いポジションを取れる」と自己分析。「逆をとったりするのが得意なので、そこから前にボールを当てる」とビジョンは明確だ。

 出身は大分県のブルーウィングFC。中学3年次に鳥栖U-18と練習試合をした際、現在トップチームを指揮する金明輝監督に誘われ、練習参加の機会を得た。「当時は左サイドハーフで、ユース相手でもドリブルで抜いたりするのが長所だった。攻撃面で取ってもらったと思っている」と振り返る。

 しかし、現在の目標は松岡もたびたび憧れを口にしてきたMFエンゴロ・カンテ(チェルシー)のような守れる選手。「走れて、潰せて、前にも推進力がある」というプレミア屈指のMFを「彼も小さくてフィジカルだけの選手じゃないので、予測や初速でやっている」と参考にしているようだ。

 主将を務める本田は「『誰かがいなくなったから弱くなったね』とか周りから思われたくない」と語っていたが、その思いは西田も同じ。昨季、松岡がクラブの歴史を切り開いたように「この大会でチームとして結果を残すこと。その上で自分がチームのためにどう貢献できるかを考えてプレーして、その結果がトップチームにつながれば」とチームを飛躍に導くプレーを目指す。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[MOM2914]横浜FMユースMF井出真太郎(3年)_椿に学び、遠藤に憧れる“左の7番”「自分もこの大会で活躍して…」

豪快なインパクトで先制点を奪った横浜F・マリノスユースMF井出真太郎(3年)
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会H組第1節 横浜FMユース3-1愛媛U-18 宮城総合]

 均衡を破ったのは左ウイングの“背番号7”だった。横浜F・マリノスユースは前半8分、ペナルティエリア右を切り裂いたMF吉尾虹樹(3年)が中央に折り返すと、相手のクリアボールを拾ったMF井出真太郎(3年)が落ち着いたトラップから右足一閃。筒井紀章監督の指示どおりの積極性で開幕白星を導いた。

 横浜FMは4年前、日本クラブユース選手権(U-18)大会で6回目の優勝を果たした。その年、大会MVPと得点王をダブル受賞したのは現在トップチームで活躍中のFW遠藤渓太。同じ左ウイングのポジションで、同じ7番を背負う井出は「自分も現地で見ていて、1点目のアシストが本当にすごいと思った」と憧れまじりで懐かしむ。

 当初、遠藤のトップチーム昇格は決まっていなかったが、大舞台での活躍が道を切り開いたのは有名な話。トップの練習参加を通じて「一緒に左サイドを組ませてもらって、左SBをやってくれたけど、仕掛ける意識がすごかったので真似したい」と顔をほころばせる後輩は「自分もこの大会で活躍して、トップチームに上がれれば」と未来を描いている。

 そうして迎えた開幕節の愛媛FC U-18戦、井出は一つめの結果を残した。「練習でも筒井監督に『シュートをもうちょっと打て』と言われていたので、シュートを打ってよかった」(井出)。勢いに乗ったチームは後半にも2点を追加し、井出自身もコーナーキックからMF植田啓太(2年)の豪快ヘッドをアシスト。1ゴール1アシストは立派な数字だ。

 またもう一人、井出の成長に寄与してきた先輩がいる。それは今季からトップチームに昇格したMF椿直起だ。奇しくも昨年この大会に出場していた椿も同じ“左の7番”。「直起くんには自分が2年生の時、よくドリブルの仕方とか間合いを教えてもらって、そういうのを教えてもらったからこそ今の自分がある」(井出)と感謝を語る。

 もっともそんな椿は昨季、随所で鋭いプレーを披露していたものの、厳しい相手が居並んだグループリーグを突破できず。先輩と同じく「サイドバックと1対1になった縦に仕掛けるのが自分の武器」と語る井出は「チームとしてはまず優勝を目指す。優勝の中に自分の活躍があれば一番いい」と昨季の雪辱を果たす構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

“負けられない理由”を胸に闘う鳥栖U-18、初出場水戸ユースに盤石の2発完封勝利

先制点が決まって喜ぶサガン鳥栖U-18の選手たち
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会H組第1節 鳥栖U-18 2-0 水戸ユース 宮城総合]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会が21日、群馬県内で開幕した。宮城総合運動場の第2試合では、前回ベスト8のサガン鳥栖U-18(九州2)が初出場の水戸ホーリーホックユース(関東11)に2-0で勝利。高円宮杯プリンスリーグ九州を9勝1分で独走している強さを全国の舞台でも見せつけた。

 試合はアンカーのMF藤枝伶央(3年)を中心にボールを回す水戸に対し、中盤で引き込む狙いを持つ鳥栖が待ち構えるという構図。前半6分、左サイドを深く攻め上がったFW相良竜之介(2年)のクロスに合わせたFW秀島悠太(3年)のヘッドはGK菊池柊太(3年)に阻まれたが、徐々に鳥栖が主導権を握っていく。

 すると前半10分、早々にスコアが動いた。水戸は右サイド裏に抜けた秀島をフリーにしてしまうと、マイナス方向への折り返しに対応できず。このパスを受けたFW兒玉澪王斗(2年)が落ち着いてネットに流し込んだ。主将のMF本田風智(3年)も「早めに点を取れたことがチームを楽にできた」と振り返る大きな先制点だった。

 対する水戸は「もっとガツガツくると思っていた」(樹森大介監督)と、出方を伺って攻めてくる鳥栖に苦しむ時間帯が続く。「プレッシャーに関しての剥がし方、回避の仕方というトレーニングは年間を通して、3年生は3年間やっているのでストレスはない」というパス回しはスムーズに進むも、危険なエリアに侵入できなかった。

 すなわち、ボール保持率とは無関係に鳥栖ペース。そうして迎えた前半31分、水戸は不用意な形から自陣右サイドの深い位置で鳥栖にFKを与えてしまう。鳥栖のキッカーはMF西田結平(3年)。ニアサイドにインスイングのボールを力強く蹴りこむと、これに本田がドンピシャのヘディングで合わせ、鳥栖の2点リードでハーフタイムを迎えた。

 水戸は前半終了後、選手たちからはポジティブな声かけが行われていたという。指揮官は「出足のところ、判断のところ、球際のところでちょっと一歩が遅かった部分も入りはあった。ただ、選手たちからは『全然やれるよ!いつも通りだよ!』と。僕も送り出しましたし、選手もそういう気持ちで挑んでくれたと思います」と振り返る。

 一方、鳥栖にとっても水戸の出方は想定の範囲内だった。「ビデオミーティングはしていたので、ああいう繋いでくるサッカーをしてくるのは知っていた」という本田主将は「相手が入りから繋いでくるチームだったので、受け身になったというよりは自分たちが回させていた。自分たちの考えでああいう形をとった」と明かした。

 そうして入った後半も戦況は変わらず。鳥栖は後半開始時、秀島に代わって185cmの上背を持つFW田中禅(2年)を投入することで、相手のプレスに対する逃げ場を用意。すると同3分には、最後は菊池のビッグセーブに阻まれたものの、相良とMF盧泰曄(3年)が立て続けに決定機を迎え、ダメ押しゴールへの脅威も見せた。

 水戸は後半9分、最初の交代カードでDF長谷川紫陽(1年)を入れると、同12分にはMF甲高柊汰(3年)が左足でゴールを狙うが、シュートは相手守備陣がブロック。その後はMF呼子隼人(2年)、FW吉信来(1年)らを投入するもゴールが遠く、初出場の開幕戦は黒星に終わった。

 試合前、鳥栖の田中智宗監督は選手たちに「九州勢が勝ち点をしっかりとっているから、自分たちも負けずにいつも通り戦って勝ち点を取ろう」と発破をかけていたという。今大会の九州代表枠は『4』。他の3チームは第1試合を戦い、福岡U-18と大分U-18がそれぞれ勝利。長崎U-18も引き分けており、刺激を受けていたようだ。

 また、鳥栖にとってはもう一つ負けられない理由があった。昨季途中まで指揮を執っていた金明輝監督がトップチームに移り、主将を務めるはずだった高校3年世代のMF松岡大起が一足早くJリーグで活躍中。またシーズンオフには家庭の事情により有望選手が高体連チームに移るなど、高校年代では珍しいほどの人材移動があったのだ。

「誰かがいなくなったから弱くなったねとか、周りから思われたくない。今いるメンバーで結果を残して、誰かがいなくなっても強いと思われたい。それはみんな常に思っている」(本田)。今大会、全員で決めたという目標は昨季の過去最高成績を上回るベスト4。九州のハードワーク集団は己と戦い、さらなる高みを目指す。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

“遠藤世代”以来の頂点へ…「優勝を目指す」横浜FMユース、愛媛U-18破って白星スタート

2点目を決めた横浜F・マリノスユースFW松田詠太郎(3年、背番号11)
[7.21 日本クラブユース選手権U-18大会H組第1節 横浜FMユース3-1愛媛U-18 宮城総合]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会が21日、群馬県内で開幕した。宮城総合運動場の第1試合では、関東王者の横浜F・マリノスユース(関東1)が愛媛FC U-18(四国)に3-1で勝利。自慢の両サイドアタッカーがそれぞれ得点を挙げる活躍を見せ、4年ぶりの全国制覇に向けて好スタートを切った。

 開催地・群馬は国内有数の酷暑地帯。キックオフは昨年より早い午前8時45分に設定され、グループリーグの試合時間も35分ハーフに短縮されたが、初日のコンディションは想定を裏切るものだった。降り続く小雨によって霧が発生し、反対サイドの視界は不十分。気温は25度にとどまったが、ピッチ状態も万全ではなかった。

 しかし、激戦の関東予選を制した横浜FMユースが盤石の強さを見せた。まずは前半8分、DF日隈雄作(3年)のクロスに反応したFWブラウンノア賢信(3年)のボレーは枠外。それでも同15分、PA右に走り込んだMF吉尾虹樹が中に折り返すと、相手クリアを拾ったMF井出真太郎(3年)がトラップから右足を振り抜き、先制ゴールを奪った。

「いきなり跳ね返ってきたので何をしようかと思ったけど、練習でも監督に『シュートをもうちょっと打て』と言われていたので、打って良かった」(井出)。そんな左ウインガーの一撃に感化されるように右サイドのFW松田詠太郎(3年)も活性化。マッチアップしたU-18日本代表DF三原秀真(3年)との対人戦は見所の連続だった。

 ところがその後は愛媛が主導権を握る時間帯も続いた。前半18分、MF奥田裕介(2年)が足を痛めてMF塩崎彰(3年)との交代を強いられたが、10番を背負う塩崎が中盤で存在感を発揮。同25分にはMF岡田蒼生(3年)のクロスにFW上岡陸(3年)が反応し、同28分にも上岡が華麗な裏抜けを見せ、決定機を立て続けに迎えた。

 それでもGK寺門陸(2年)のビッグセーブにも助けられた横浜FMは同点ゴールを奪わせず、前半を1点リードのまま終えた。筒井紀章監督は「自分たちの流れの時もあったが、クラブユースはレベルが高いし、必ずしもそのペースでは進まない。ああいう時間帯も守備から入ることでゼロで抑えられた」と述べ、選手たちの我慢を称えた。

 すると後半3分、大きな追加点が入った。中盤やや左寄りでボールを受けた吉尾が振り向きざまに縦パスを入れると、快足を飛ばした松田が反応。「得点に絡むことが一番大事」。そう意気込んでいた背番号11は再三ビッグセーブを見せていたGK草野真人(3年)との1対1を制し、落ち着いてゴールネットに流し込んだ。

 なおも勢いを増した横浜FMは後半7分、右サイドを切り裂いた松田の横パスにMF石井宏育(3年)が合わせたが、シュートは草野がビッグセーブ。その後もMF植田啓太(2年)、DF和田昂士(3年)の決定機が草野に阻まれる不運は続くも、同19分に井出のCKから植田がヘッドで叩き込み、試合を決定づける3点目が入った。

 対する愛媛は後半21分、相手のパスミスにつけ込んだFW柳下将野(3年)がPA右からシュートを狙ったが、ボールは惜しくも左外。同28分、上岡に代わってFW小嶋啓太(1年)を投入すると、同アディショナルタイムに小嶋のポストプレーから塩崎がつなぎ、柳下が一矢報いる追撃ゴールを記録したが、反撃はここまでとなった。

 試合後、筒井監督は「一番大事な試合だと思いますし、しっかり勝ちにつなげられたことが良かった」と述べ、「日頃は45分間でやっている中、35分ハーフの短時間で3点を取れた。前半は多少相手のペースもあったが、しっかりそういうところをしのいで、自分たちのペースで点を取れたのは評価できる」と前向きに振り返った。

 4年前にはトップチームで活躍中のFW遠藤渓太らを擁して全国制覇を果たした横浜FMだが、ここ3年間は17年度のベスト8が最高で、昨季はグループリーグ敗退。「一つの目標を可視化すると分かりやすいし、優勝を目指すというのは子供たちも意識している」(筒井監督)。昨季の悔しさを乗り越えた名門が7度目の頂点に向け、好発進を果たした。

(取材・文 竹内達也)
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権U-15の組合せ決定!! 前回ファイナリストがGLで同組に

 第34回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会は17日、グループリーグの組み合わせ抽選会を行った。前回王者のサンフレッチェ広島ジュニアユースは前回準優勝のセレッソ大阪U-15、刈谷ジュニアユース、ヴィットーリアスFCと同じ組になった。

 北海道で行われる本大会には48チームが参戦。グループリーグでは4チームずつ12組で総当たり戦を行い、各組2位以内と3位グループの上位8チームが決勝トーナメントに進出する。

組み合わせは以下のとおり

▼A組
サンフレッチェくにびきFC(中国1)
ジェフユナイテッド千葉U-15(関東13)
モンテディオ山形ジュニアユース庄内(東北2)
湘南ベルマーレU-15(関東8)

▼B組
セレッソ大阪西U-15(関西1)
東海スポーツ(東海6)
サガン鳥栖U-15唐津(九州6)
柏レイソルU-15(関東6)

▼C組
刈谷ジュニアユース(東海1)
サンフレッチェ広島ジュニアユース(中国3)
セレッソ大阪U-15(関西6)
ヴィットーリアスFC(関東9)

▼D組
三菱養和SC巣鴨ジュニアユース(関東4)
セレッソ大阪和歌山U-15(関西4)
ブレイズ熊本(九州2)
藤枝東FCジュニアユース(東海5)

▼E組
ヴィッセル神戸U-15(関西2)
清水エスパルスジュニアユース(東海3)
ソレッソ熊本(九州3)
東京武蔵野シティFC U-15(関東10)

▼F組
横浜F・マリノスジュニアユース(関東2)
グランセナ新潟FCジュニアユース(北信越3)
ディアブロッサ高田FC U-15(関西7)
ロアッソ熊本ジュニアユース(九州4)

▼G組
スプレッド・イーグルFC函館(北海道1)
ベガルタ仙台ジュニアユース(東北1)
FC多摩ジュニアユース(関東12)
愛媛FC U-15(四国1)

▼H組
アビスパ福岡U-15(九州1)
鹿島アントラーズつくばジュニアユース(関東7)
MIOびわこ滋賀U-15(関西8)
パテオFC金沢ジュニアユース(北信越4)

▼I組
前橋FC(関東5)
FCバイエルンツネイシU-15(中国2)
長岡ジュニアユースFC(北信越2)
サガン鳥栖U-15(九州5)

▼J組
横浜F・マリノスジュニアユース追浜(関東1)
北海道コンサドーレ札幌U-15(北海道2)
FC LAVIDA(関東14)
レノヴェンスオガサFC(東北3)

▼K組
名古屋グランパスU-15(東海2)
神戸FCジュニアユース(関西5)
Forza‘02(関東11)
アルビレックス新潟U-15(北信越1)

▼L組
FC東京U-15むさし(関東3)
柏田SC(関西3)
F.C.コーマラント(四国2)
豊田AFC(東海4)

ユース取材ライター陣が推薦する「クラセン注目の11傑」vol.2

土屋氏が注目するDFノリエガ・エリック(清水エスパルスユース、3年)
 ゲキサカでは7月21日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集! 「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第2回は(株)ジェイ・スポーツで『デイリーサッカーニュース Foot!』を担当する傍ら、東京都中心にユース年代のチーム、選手を取材、そしてゲキサカコラム『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』も連載中の土屋雅史氏による11名です。

土屋雅史氏:「今回はクラブユース選手権に臨む注目の11傑ということで、初めて書かせてもらうテーマなので、気合入ってます(笑)。選考基準は “1チーム1名”と“過去にご紹介したことのない選手”。各強豪クラブで主力を張っている選手たちだけに、ここでご紹介する11人はそのままトップチームに昇格する選手も、大学を経由する選手も含めて、将来のプロ候補であることは間違いのない所。そんな彼らが『夏の日本一』を目指してしのぎを削るこの“クラ選”は、シンプルにとにかく面白い大会です。グループステージから準々決勝までの群馬ラウンドも、準決勝と決勝が行われる味の素フィールド西が丘も、あらゆるゲームが熱戦必至!是非多くの方に会場へ足を運んでいただきたいと思います!

以下、土屋氏が注目する11名
GK山田大樹(鹿島アントラーズユース、3年)
「今シーズンはキャプテンを託されながら、リーグ開幕時から負傷離脱。プレミアEASTを制した昨年の強さを知るだけに、結果の出ない状況に焦りもあったが、『厳しいことをどんどん言っていかないとチームは良くならないと思うので、嫌われ役を自分がやらなきゃいけないなと』決意し、ピッチの外からチームメイトに厳しい要求を続けてきた。そして復帰後は少しずつパフォーマンスを取り戻し、クラ選前のリーグ戦ラストゲームでは完封勝利に貢献。『緊迫した試合の中で勝つというのが一番の喜びですし、プレーできなかった時期があったので、「サッカーって面白いな」って思う場面もありますね』と改めてサッカーの楽しさを実感している。プレーの特徴は是非試合を見ていただければ。凄いGKです。

DF望月ヘンリー海輝(三菱養和SCユース、3年)
「『2年生からプリンスに出られていなかったので、ずっとスタメンで使ってもらえるようにというのが自分の中での大きな目標です』と話していたのは少し前の話。強豪の三菱養和でレギュラーを掴むと、とうとうU-18日本代表にも選出。ここに来て持っているポテンシャルが開花しつつある。今シーズンは右サイドバック、ボランチ、フォワードと様々なポジションで起用されてきたが、『自分的には中1からずっとやっていたし、供給する方が僕は好きなので』右サイドバックへのこだわりが強い様子。190センチを超えるサイズはセットプレー時にも絶大な威力を発揮しており、国内きっての長身サイドバックとしてさらなる成長を期待したい所」

DFノリエガ・エリック(清水エスパルスユース、3年)
「もともとペルーでの小中学生時代はボランチやセンターバックを務めていた中で、昨年までは守備の細かいタスクをこなし切れずにフォワード起用が多かったが、今シーズンはその課題も解消され、最終ラインに堂々と聳え立つ存在感は絶大。トップの練習で『あの2人に競り勝つのは難しいですね』というドウグラスや鄭大世とマッチアップしながら、高いレベルを経験している空中戦では、プレミアEASTの並み居るフォワードたちを圧倒し、攻撃面でもここまで4ゴールをマークするなど、得点源としても期待に応えている。なお、今回のコパ・アメリカでは『最初から負けると思われていたけど、これがサッカーですよね』と準優勝したペルーの躍進に大喜び。特にストライカーのゲレーロと、自らの古巣に当たるアリアンサ・リマ所属のGKガジェセの活躍には大きな刺激を受けたようだ」

DF福島竜弥(浦和レッズユース、2年)
「印象深いのは今シーズンのプレミアEAST開幕戦。清水ユース相手に守備面で対人の強さを発揮しつつ、果敢なオーバーラップでチャンスを演出。当時の上野優作監督も『福島は良くやりましたよ。僕としては非常に嬉しい』と負けた試合後に称賛する好パフォーマンスを披露した。『あの埼スタの6万人の観衆の前で是非やりたいと思ったし、それには一番の近道かなと思って』生まれ育った宮崎を後にして、浦和ユースへの入団を決意。今シーズンは左サイドバックとセンターバックを兼任しつつ、チームを最後尾から支えている。憧れはトップに所属する同じレフティの荻原拓也。『寮も一緒で、お風呂でも喋ったりしています』と笑顔で教えてくれた。

MF田邉光平(名古屋グランパスU-18、3年)
「小柄な体から放たれるパスは、常に絶妙なコースとスペースを辿っていく。今年のグランパスの心臓部分を担うのが10番を背負う“グラウンドマネージャー”の田邉。『ゲームキャプテンとしても10番としても、もっと責任を持って戦っていきたいですし、もっと得点やアシストにもこだわってやっていきたいです』とプレミアWESTでの10ゴール10アシストを誓っている。加えて、コンビを組む1年生ボランチ豊田晃大の攻撃力を生かすべく、『最近は守備を意識している部分が多い』と攻守のバランスを最優先に考えている印象も。チームスタッフも『ピッチ内外でよく周りが見えているし、課題に取り組む姿勢は周囲にとても良い影響を与えていますよ』と、その存在の大きさを称賛している。

MF石浦大雅(東京ヴェルディユース、3年)
「とにかくボールを持ったら何かを起こしそうな空気が漂い始めるレフティ。自らの特徴を『仲間の動き出しを生かすパスと、発想性ですかね』と評するように、テクニシャンが揃うヴェルディの中でも、スペースを見抜く感覚の独創性は群を抜いている印象を受ける。永井秀樹前監督も『将来のヴェルディのことを考えても、彼がそこに加わってもらわないと困るし、期待はまだ遥か高い所にあるのでもっとやれるはず』とさらなるレベルアップに期待するコメントも。『自分は理仁を良い目標でライバルだと思っているので、そこを超えられるように結果も内容も残していきたいです』と同い年で同じレフティの“山本理仁超え”を自らに課している。ちょくちょく変わる高校生離れしたヘアスタイルにも注目したい所」

MF山田楓喜(京都サンガF.C.U-18、3年)
「2月のNEXT GENERATION MATCHでもJリーグ選抜のトップ下を任された古都の10番は、レフティ特有のボールの持ち方から繰り出すベルベットパスがスペシャルな武器。ここまでのプレミアWESTでは3ゴール8アシストと結果を積み上げている上に、直接FKでの得点も2本記録するなど、絶対的な自信を誇る左足が猛威を振るっている。とりわけ第9節の大津高戦でアシストになったスルーパスは、創造性とセンス溢れるスーパーな1本だった。目標にしている選手は『ボールを受ける前に、その次のプレーを予測したりするのが凄いし、浮かせて出すパスは真似して練習しています』というアーセナルのエジル。上半身を起こして視野を確保しながらスペースを探る姿勢は、確かに“エジル感”が漂う」

FW奥田陽琉(柏レイソルU-18、3年)
「『オレが背中で引っ張って、チームを勝たせるストライカーになりたいなって思います』と言い切る9番は、今シーズン一気にブレイク。自ら『今まではどっちかと言うと献身的にやって、他のヤツが点を獲って勝ってきた感じ』と語るが、ポストプレーや守備面での貢献度に加え、プレミアEASTでもここまで6ゴールを挙げて得点王争いに食い込むなど、ゴールを奪えるフォワードへと成長を遂げた。そんな彼の魅力の1つは明るいキャラクター。取材時のキャッチーな話術にも定評があり、先日は高校の同級生に当たる日体大柏高サッカー部が、全国出場を決めた試合について熱く語ってくれた。兄弟全員に付いている“自然にまつわる字”と、“琉球王国の明るい雰囲気”を併せ持つ『陽琉』という名前の通り、天真爛漫なストライカーが覚醒の時を迎えている」

FW山田恭也(ファジアーノ岡山U-18、3年)
「機能性の高いアタッキングサッカーをベースに、今大会のダークホースになり得る実力を有する岡山U-18。そのチームを束ねているのがキャプテンを務める山田だ。『みんな個性が凄く強いので大変ですけど、これをまとめたら凄く良い位置を狙えると思うので、やりがいはあります』と前向きな姿勢を口にするアタッカーの武器は、スピードに乗ったドリブル突破。『そんなに上手い選手ではないので、球際や切り替えとか、そういう地味な所を極めて、裏の抜け出しで勝負していきたいです』と謙虚な姿勢を崩さないが、右ウイングの山田を含めた強力3トップは全国の舞台でも十分通用する破壊力を秘めている。なお、イギョラ杯であるチームの選手を『アイツのレベルはマジでヤバいです。ウイイレじゃないかと思いました(笑)』と秀逸に表現してくれたのが面白かった」

FW高田颯也(大宮アルディージャU18、3年)
「今シーズンのプレミアEASTでもピカイチのドリブラー。一度加速し始めた高田を止めるのは、世代屈指のディフェンダーたちでも容易ではない。加えて、両足で蹴ることのできる高精度キックはシュートでもクロスでも威力を発揮。課題の守備面も『正直守備はあまり好きじゃないですけど(笑)、やらなきゃいけないなというのを改めて思っています』と意識の変化がプレーにも現れ始めた。高校進学時はさいたまにホームを置く2つのJクラブに練習参加した上で、『コーチや先輩たちが本当に優しく接してくださって、「良いチームだな」と思って決めました』と振り返るアルディージャへの思い入れも強く、決勝で敗れた昨年大会の悔しさを優勝で塗り替える覚悟も整っている」

FW小林里駆(FC東京U-18、3年)
「ここまでプリンス関東では6ゴールを挙げているが、その内の3ゴールは1-0という最少得点差で勝利した試合の決勝ゴール。シーズンが始まる前に『フォワードである以上は結果で示していきたいと思います』と口にした通り、大事な得点を奪えるフォワードとして1年でのプレミア復帰が至上命令のチームを文字通り牽引している。その研ぎ澄まされつつある得点感覚もさることながら、一番の特徴は狭いスペースでもドリブルで突っ込んで行ける、アグレッシブな推進力。既にスタメン出場を果たしているJ3では、3人を剥がしていくドリブルを披露したゲームもあり、プロでも十分通用することも証明済み。比較的控えめな感じで優しく喋る雰囲気と、プレースタイルのギャップも伝えておきたいポイントの1つ」

■執筆者紹介:
土屋雅史
「(株)ジェイ・スポーツに勤務。Jリーグ中継担当プロディーサーを経て、『デイリーサッカーニュース Foot!』を担当。群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。ゲキサカでコラム、『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』を連載中。著書に「メッシはマラドーナを超えられるか」(亘崇詞氏との共著・中公新書ラクレ)。」

▼関連リンク
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会


ユース取材ライター陣が推薦する「クラセン注目の11傑」vol.1

川端氏が注目するFW細谷真大(柏レイソルU-18)
 ゲキサカでは7月21日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集! 「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回はサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長で育成年代からJリーグまで幅広く取材し、各種媒体に寄稿している川端暁彦氏による11人です。

川端暁彦氏:「日本クラブユース選手権(U-18)はタレントの宝庫と言える大会で、どの会場へ行っても将来プロになるような選手が観られるでしょう……というようなことをよく書いてきたのですが、現在はJ3リーグのU-23チームなどもあって高校生でJのピッチに立っている選手が『普通』になってきました。いつもは割りと奇をてらう選考をするのですが、今回はそんな現状も踏まえつつ、『ベタ』に選考しています」

以下、川端氏が注目する11人
GK上田樹(ツエーゲン金沢U-18、3年)
「昨年からトップチームでトレーニングを重ね、年代別日本代表にも選ばれるようになった加賀百万石の守護神。長い手足を活かしたセービングが光る。金沢のアカデミーは昨年の高円宮杯U-15で準優勝を飾るなど躍進著しいだけに、今大会でも台風の目となることが期待される」

DF望月ヘンリー海輝(三菱養和SCユース、3年)
「群を抜くポテンシャルを誇る超大型プレーヤー。U-18日本代表候補合宿では『課題ばかり』と周囲との差を痛感していたが、影山雅永監督は『それでも怯まず前に出て行く姿勢を見せてくれた』と姿勢の部分を高評価。持ち帰った課題を全国舞台で成長という形で披露したい」

DFノリエガ・エリック(清水エスパルスユース、3年)
「ペルーからやって来た身体能力抜群のストライカーは昨年末からDFへ本格挑戦。元々は守備的MFが主なポジションだったというだけに、虎視眈々と狙いを定め、ボールを狩り獲る感覚も持ち合わせる。空中戦の強さも折り紙付きで、王国・清水の城塞となっている」

DF半田陸(モンテディオ山形ユース、3年)
「すでにトップチームデビューも果たしているU-17日本代表のキャプテン。今大会もトップチームからお呼びが掛かれば不在になる可能性もあるが、やはりこのフィジカルモンスターの名前は挙げておきたいところ。冷静沈着かつダイナミックなプレーで観衆を魅了する」

DF三原秀真(愛媛FC U-18、3年)
「熱く激しくガッツあふれるプレーを見せる愛媛のナイスガイ系DF。今季はU-18日本代表へ初招集を受けるなど飛躍のシーズンとなっている。海外旅行自体が初体験の状態で臨んだU-18ポルトガル代表戦では、強敵に食らい付いて『戦いながらレベルアップ』してみせた」

MF石浦大雅(東京ヴェルディユース、3年)
「名門・東京Vユースが新たに世へ送り出す技巧派MF。プレッシャーをモノともしない高い技術、高精度の左足キックを活かした巧みな展開で攻撃を彩る。理想のスタイルは『メッシみたいにボールを取られず、(中島)翔哉くんのように楽しむ』。一つの理想はモドリッチとのこと」

MF小田裕太郎(ヴィッセル神戸U-18、3年)
「『和製ムバッペ』や『和製クリスティアーノ・ロナウド』と評される抜群の身体能力を活かした豪快な突破を持ち味とするアタッカー。現在はシュート練習で決定力アップに取り組みつつ、『ずっと苦手だった』と言うクロスからのヘッドも習熟中。その成果を見せられるか」

MF高田颯也(大宮アルディージャU18、3年)
「緩急に加え、瞬間的な駆け引きの巧みさも光る魔法のようなドリブルで局面を打開し、単騎で試合を決められる力を持つスター候補生。昨季のクラブユース選手権でブレイクしただけに縁起のいい大会とも言えるかもしれない。準優勝に終わった借りを今年返すのみ」

MF工藤真人(ベガルタ仙台ユース、3年)
「青森県八戸市の出身で、高校入学と同時に親元を離れて仙台の門を叩き、技を磨いてきた。昨季のルヴァンカップでトップチームデビューも果たしている期待のレフティー。以降は『次にそこ(トップチーム)へ呼ばれたときに何ができるか』をテーマに取り組んできた」

FW細谷真大(柏レイソルU-18、3年)
「プレミアリーグで対戦した各チームのDFから自然と名前が挙がる強力ストライカー。普段はトップチームで練習しており、今大会もフル参戦できるかは何とも言えないのだが、出てくれば間違いない最注目選手の一人。巧みな動き出しと強烈なシュートでゴールへ迫る姿は一見の価値あり」

FW唐山翔自(ガンバ大阪ユース、2年)
「『点を取るために生まれてきた』と評価される日本では珍しい点取り屋らしい点取り屋。ゴールの匂いを感じ取れる巧みな位置取りで、スルーパスやクロスを呼び込んで次々に得点を奪い取る。10月のU-17W杯での大爆発も期待される逸材が、夏の群馬で一暴れを魅せる」

執筆者紹介:川端暁彦
 サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動し、各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。
▼関連リンク
●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラブユース選手権U-15の参加48チーム決定!! 4チームが初の全国へ

 日本クラブユースサッカー連盟(JCY)は16日、今年8月に北海道で行われる日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会の出場チームを発表した。組み合わせ抽選会は17日に行われる。

 最多出場は関東予選を2位で突破した28回目の横浜F・マリノスジュニアユース。前回王者のサンフレッチェ広島ジュニアユース、準優勝のセレッソ大阪U-15も出場権を獲得した。

 初出場は4チーム。山形県の日本海側から選手が集まるモンテディオ山形ジュニアユース庄内昌平高と協力関係にあるFC LAVIDA、激戦の東海予選を制した刈谷ジュニアユース、愛知県豊田市で着実に存在感を高める豊田AFCが初めて全国の舞台に挑む。

出場チームは以下のとおり

■北海道
スプレッド・イーグルFC函館(3)
北海道コンサドーレ札幌U-15(15)

■東北
ベガルタ仙台ジュニアユース(19)
モンテディオ山形ジュニアユース庄内(初)
レノヴェンスオガサFC(4)

■関東
横浜F・マリノスジュニアユース追浜(18)
横浜F・マリノスジュニアユース(28)
FC東京U-15むさし(6)
三菱養和SC巣鴨ジュニアユース(23)
前橋FC(6)
柏レイソルU-15(23)
鹿島アントラーズつくばジュニアユース(3)
湘南ベルマーレU-15(4)
ヴィットーリアスFC(2)
東京武蔵野シティFC U-15(3)
Forza‘02(8)
FC多摩ジュニアユース(4)
ジェフユナイテッド千葉U-15(17)
FC LAVIDA(初)

■北信越
アルビレックス新潟U-15(8)
長岡ジュニアユースFC(5)
グランセナ新潟FCジュニアユース(2)
パテオFC金沢ジュニアユース(2)

■東海
刈谷ジュニアユース(初)
名古屋グランパスU-15(18)
清水エスパルスジュニアユース(25)
豊田AFC(初)
藤枝東FCジュニアユース(2)
東海スポーツ(2)

■関西
セレッソ大阪西U-15(5)
ヴィッセル神戸U-15(22)
柏田SC(2)
セレッソ大阪和歌山U-15(2)
神戸FCジュニアユース(11)
セレッソ大阪U-15(19)
ディアブロッサ高田FC U-15(9)
MIOびわこ滋賀U-15(2)

■中国
サンフレッチェくにびきFC(2)
FCバイエルンツネイシU-15(9)
サンフレッチェ広島ジュニアユース(23)

■四国
愛媛FC U-15(13)
F.C.コーマラント(2)

■九州
アビスパ福岡U-15(17)
ブレイズ熊本(9)
ソレッソ熊本(4)
ロアッソ熊本ジュニアユース(5)
サガン鳥栖U-15(10)
サガン鳥栖U-15唐津(4)

クラブユース選手権U-18の組合せ決定!! 『死の組』に入ったのは…

前回王者の清水エスパルスユース
 日本クラブユースサッカー(U-18)選手権大会は24日、組み合わせ抽選会を行い、グループリーグの対戦カードが決まった。各地区予選を勝ち抜いた32チームが出場し、7月21日にグループリーグが開幕。同31日に味の素フィールド西が丘で行われる決勝戦まで、熱戦を繰り広げる。

 前回王者の清水エスパルスユースはF組に所属。浦和レッズユース松本山雅FC U-18モンテディオ山形ユースと対戦する。前回準優勝の大宮アルディージャU18サンフレッチェ広島ユース名古屋グランパスU-18ヴィッセル神戸U-18といった名門Jユースが同居する『死の組』に入った。

 クラブユース選手権は全国のクラブチームがしのぎを削る夏の祭典。プロ入りが予想されるJユース選手が数多く出場するため、国内最高峰の戦いが見られる。グループリーグから準々決勝までは群馬県各地、準決勝と決勝は東京都の味の素フィールド西が丘で開催される。

組み分けは以下のとおり

▼A組
三菱養和SCユース
JFAアカデミー福島U-18
川崎フロンターレU-18
ブラウブリッツ秋田U-18

▼B組
サンフレッチェ広島ユース
大宮アルディージャ
名古屋グランパスU-18
ヴィッセル神戸U-18

▼C組
東京ヴェルディユース
ベガルタ仙台ユース
ガイナーレ鳥取U-18
大分トリニータU-18

▼D組
ガンバ大阪ユース
鹿島アントラーズユース
ツエーゲン金沢U-18
アビスパ福岡U-18

▼E組
横浜FCユース
京都サンガF.C.U-18
FC東京U-18
ファジアーノ岡山U-18

▼F組
清水エスパルスユース
浦和レッズユース
松本山雅FC U-18
モンテディオ山形ユース

▼G組
V・ファーレン長崎U-18
セレッソ大阪U-18
柏レイソルU-18
北海道コンサドーレ札幌U-18

▼H組
横浜F・マリノスユース
サガン鳥栖U-18
水戸ホーリーホックユース
愛媛FC U-18

●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

クラセン出場の32チームが出揃う

 7月21日に開幕する第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会(群馬、東京)の出場32チームが出揃った。

 前回大会優勝の清水エスパルスユース(東海1)や同準優勝の大宮アルディージャU18(関東6)などが出場。ブラウブリッツ秋田U-18(東北3)と水戸ホーリーホックユース(関東11)が初出場となった。

 全国大会の決勝戦は7月31日に味の素フィールド西が丘で開催。グループステージ組み合わせは6月24日に決まる。

以下、出場チーム ※()内は出場回数

◆北海道地域代表(1チーム)
1.北海道コンサドーレ札幌U-18 (23)

◆東北地域代表(3チーム)
1.ベガルタ仙台ユース (22)
2.モンテディオ山形ユース (11)
3.ブラウブリッツ秋田U-18 (初)

◆関東地域代表(11チーム)
1.横浜F・マリノスユース (32)
2.三菱養和SCユース (33)
3.東京ヴェルディユース (40)
4.横浜FCユース (8)
5.浦和レッズユース (20)
6.大宮アルディージャU18 (14)
7.鹿島アントラーズユース (20)
8.柏レイソルU-18 (24)
9.FC東京U-18 (19)
10.川崎フロンターレU-18 (15)
11.水戸ホーリーホックユース (初)

◆北信越地域代表(2チーム)
1.松本山雅FC U-18 (4)
2.ツエーゲン金沢U-18 (2)

◆東海地域代表(3チーム) 
1.清水エスパルスユース (20)
2.JFAアカデミー福島U-18 (3)
3.名古屋グランパスU-18 (24)

◆関西地域代表(4チーム)
1.ガンバ大阪ユース (27)
2.京都サンガF.C.U-18 (22)
3.セレッソ大阪U-18 (24)
4.ヴィッセル神戸U-18 (22)

◆中国地域代表(3チーム) 
1.サンフレッチェ広島ユース (26)
2.ファジアーノ岡山U-18 (3)
3.ガイナーレ鳥取U-18 (6)

◆四国地域代表(1チーム)
1.愛媛FC U-18 (21)

◆九州地域代表(4チーム)
1.V・ファーレン長崎U-18 (2)
2.サガン鳥栖U-18 (9)
3.アビスパ福岡U-18 (20)
4.大分トリニータU-18 (15)
●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

広島ユース、岡山U-18、鳥取U-18が全国へ:中国

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会中国地区予選が17日まで行われ、決勝ラウンド1位のサンフレッチェ広島ユースと2位・ファジアーノ岡山U-18、3位・ガイナーレ鳥取U-18が全国大会出場を決めた。

 全国大会(群馬、東京)は7月21日に開幕する。
 
【中国】
[決勝ラウンド第1節]
サンフレッチェ広島ユース 3-1 ファジアーノ岡山U-18
レノファ山口U-18 0-2 ガイナーレ鳥取U-18

[決勝ラウンド第2節]
サンフレッチェ広島ユース 2-1 ガイナーレ鳥取U-18
レノファ山口U-18 2-3 ファジアーノ岡山U-18

[決勝ラウンド第3節]
サンフレッチェ広島ユース 2-1 レノファ山口U-18
ガイナーレ鳥取U-18 0-6 ファジアーノ岡山U-18

[2次ラウンド]
ファジアーノ岡山U-18 12-0 ブリロ東広島

●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

長崎U-18が九州予選制覇!鳥栖U-18、福岡U-18、大分U-18とともに全国へ

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会九州予選の決勝トーナメントが5月18日から6月9日まで行われ、優勝のV・ファーレン長崎U-18と2位・サガン鳥栖U-18、そしてアビスパ福岡U-18大分トリニータU-18が全国大会(7月21日開幕)への出場を決めた。

 長崎U-18は2回目、鳥栖U-18は9回目、福岡U-18は20回目、大分U-18は15回目の全国大会出場となる。

【九州】
[決勝]
V・ファーレン長崎U-18 2-1 サガン鳥栖U-18

[準決勝]
アビスパ福岡U-18 0-1 V・ファーレン長崎U-18
大分トリニータU-18 1-3 サガン鳥栖U-18

[準々決勝]
アビスパ福岡U-18 1-0 鹿児島ユナイテッドFC U-18
V・ファーレン長崎U-18 3-2 ロアッソ熊本U-18
大分トリニータU-18 2-1 FC琉球U-18
ギラヴァンツ北九州U-18 0-8 サガン鳥栖U-18

[プレーオフ1回戦]
鹿児島ユナイテッドFC U-18 0-4 ロアッソ熊本U-18
FC琉球U-18 3-4 ギラヴァンツ北九州U-18

[プレーオフ2回戦]
ロアッソ熊本U-18 5-0 西南FC U-18
ギラヴァンツ北九州U-18 1-0 ONESOUL.C福岡U-18

[第3代表決定戦]
ロアッソ熊本U-18 0-1 大分トリニータU-18
ギラヴァンツ北九州U-18 1-3 アビスパ福岡U-18
●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

G大阪ユース、京都U-18、C大阪U-18、神戸U-18が全国へ:関西

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会関西予選が4月から6月にかけて行われ、優勝のガンバ大阪ユースと2位・京都サンガF.C. U-18、3位・セレッソ大阪U-18、4位・ヴィッセル神戸U-18の全国大会出場が決まった。

【Jクラブ予選】
[第1節]
ヴィッセル神戸U-18 0-2 京都サンガF.C.U-18
ガンバ大阪ユース 3-0 セレッソ大阪U-18

[第2節]
京都サンガF.C.U-18 2-2 ガンバ大阪ユース
セレッソ大阪U-18 0-0 ヴィッセル神戸U-18

[第3節]
ヴィッセル神戸U-18 0-4 ガンバ大阪ユース
京都サンガF.C.U-18 1-1 セレッソ大阪U-18

[順位表]
1.ガンバ大阪ユース(7)+7
2.京都サンガF.C.U-18(5)+2
3.セレッソ大阪U-18(2)-3
4.ヴィッセル神戸U-18(1)-6

【第3・第4代表決定戦】
Wizards 0-9 ヴィッセル神戸U-18
枚方FCカンテラ 0-3 セレッソ大阪U-18

【地域クラブ予選】
[グループA]
1.Wizards(9)+10
2.枚方FCカンテラ(9)+7
3.センアーノ神戸ユース(7)+6
4.ディアブロッサ高田FC U-18(2)-2
5.神戸FCユース(1)-21

[グループB]
1.FC大阪U-18(12)+27
2.日本教育学院(9)+18
3.レボナ滋賀U-18(6)-1
4.AS.Laranja Kyoto U-18(1)-22
5.アウエル大阪U-18(1)-22

[第3・第4代表決定戦1回戦]
枚方FCカンテラ 3-2 日本教育学院
エストレラ姫路FC U-18 0-1 センアーノ神戸U-18

[第3・第4代表決定戦準決勝]
枚方FCカンテラ 3-3(PK5-4)センアーノ神戸U-18
Wizards 4-0 FC大阪U-18

[第3・第4代表決定戦 決勝]
Wizards 2-0 枚方FCカンテラ

●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会


関東からは優勝の横浜FMユース、準優勝・三菱養和SCユース、予選初突破となる水戸ユースなど11チームが全国へ

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会関東予選の決勝トーナメントと順位決定戦が5月18日から6月9日まで行われ、予選を制した横浜F・マリノスユースなど11チームが全国大会出場を決めた。

全国大会出場チームは以下のとおり。※()内は出場回数
1.横浜F・マリノスユース(32)
2.三菱養和SCユース(33)
3.東京ヴェルディユース(40)
4.横浜FCユース(8)
5.浦和レッズユース(20)
6.大宮アルディージャU18(14)
7.鹿島アントラーズユース(20)
8.柏レイソルU-18(24)
9.FC東京U-18(19)
10.川崎フロンターレU-18(15)
11.水戸ホーリーホックユース(初)

【関東】
[決勝]
三菱養和SCユース 0-2 横浜F・マリノスユース

[準決勝]
東京ヴェルディユース 0-2 横浜F・マリノスユース
三菱養和SCユース 3-0 横浜FCユース

[準々決勝]
横浜F・マリノスユース 2-0 浦和レッズユース
鹿島アントラーズユース 2-2(PK8-9)東京ヴェルディユース
大宮アルディージャU18 0-0(PK3-5)三菱養和SCユース
横浜FCユース 3-2 柏レイソルU-18

[2回戦]
大宮アルディージャU18 2-1 ヴァンフォーレ甲府U-18
東京ヴェルディユース 3-2 川崎フロンターレU-18
ジェフユナイテッド千葉U-18 1-2 柏レイソルU-18
東京武蔵野シティFC U-18 0-3 浦和レッズユース
鹿島アントラーズユース 6-1 SOLTILO FC U-18
横浜F・マリノスユース 3-0 水戸ホーリーホックユース
三菱養和SCユース 1-1(PK5-4)FC東京U-18
横浜FCユース 3-1 FCグラシア相模原U-18

[1回戦]
栃木SCユース 0-3 水戸ホーリーホックユース
ヴァンフォーレ甲府U-18 1-1(PK6-5)FC川崎栗の木
浦和レッズユース 10-0 エスペランサSC U-18
大宮アルティージャU18 4-0 東急SレイエスU-18
川崎フロンターレU-18 7-0 ブリオベッカ浦安U-18
ジェフユナイテッド千葉U-18 1-0 FC町田ゼルビアユース
柏レイソルU-18 10-0 GA FC U-18
FC東京U-18 4-0 FCトリプレッタユース
FCグラシア相模原U-18 1-0 FC GOIS U-18
東京ヴェルディユース 2-1 湘南ベルマーレU-18
鹿島アントラーズユース 7-0 フットワーククラブユース
三菱養和SCユース 9-1 Raiz Chofu FC U-18
SOLTILO FC U-18 5-0 Y.S.C.C.横浜U-18
横浜F・マリノスユース 8-0 大森FCユース
横浜FCユース 3-0 SC相模原U-18
東京武蔵野シティFC U-18 3-0 千葉SC U-18

[第9・10代表決定戦1回戦]
水戸ホーリーホックユース 2-1 東京武蔵野シティFC U-18
SOLTILO FC U-18 1-11 川崎フロンターレU-18
ヴァンフォーレ甲府ユース 0-3 FC東京U-18
FCグラシア相模原U-18 0-2 ジェフユナイテッド千葉U-18

[第9・10代表決定戦]
川崎フロンターレU-18 3-0 水戸ホーリーホックユース
FC東京U-18 6-0 ジェフユナイテッド千葉U-18

[第11代表決定戦]
ジェフユナイテッド千葉U-18 0-0(2PK4) 水戸ホーリーホックユース

東北は“常連”仙台ユースと山形ユースに加え、秋田U-18が全国大会初出場!

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会東北予選が行われ、優勝したベガルタ仙台ユースと2位のモンテディオ山形ユース、3位・ブラウブリッツ秋田U-18が全国大会出場を決めた。仙台ユースは22回目、山形ユースは11回目、そして秋田U-18は全国大会初出場となる。

 
【東北】
[決勝リーグ第1節]
ベガルタ仙台ユース 5-1 ヴァンラーレ八戸U-18
モンテディオ山形ユース 0-0 ブラウブリッツ秋田U-18
塩釜FCユース 0-1 いわきFC U-18

[決勝リーグ第2節]
モンテディオ山形ユース 7-0 ヴァンラーレ八戸U-18
ベガルタ仙台ユース 7-1 塩釜FCユース
ブラウブリッツ秋田U-18 0-0 いわきFC U-18

[決勝リーグ第3節]
ベガルタ仙台ユース 9-0 いわきFC U-18
モンテディオ山形ユース 3-0 塩釜FCユース
ブラウブリッツ秋田U-18 1-0 ヴァンラーレ八戸U-18

[決勝リーグ第4節]
ベガルタ仙台ユース 1-1 ブラウブリッツ秋田U-18
塩釜FCユース 2-0 ヴァンラーレ八戸U-18
モンテディオ山形ユース 8-0 いわきFC U-18

[決勝リーグ第5節]
ベガルタ仙台ユース 3-0 モンテディオ山形ユース
塩釜FCユース 0-4 ブラウブリッツ秋田U-18
ヴァンラーレ八戸U-18 3-1 いわきFC U-18

[決勝リーグ順位表]
1.ベガルタ仙台ユース(13)+22
2.モンテディオ山形ユース(10)+15
3.ブラウブリッツ秋田U-18(9)+5
4.いわきFC U-18(4)-18
5.ヴァンラーレ八戸U-18(3)-12
6.塩釜FCユース(3)-12

[決勝リーグ昇格決定戦]
ヴァンラーレ八戸U-18 1-0 グルージャ盛岡ユース
いわきFC U-18 8-1 仙台FCユース

[決勝リーグ昇格決定戦1回戦]
仙台FCユース 2-1 DUOPARK.FC ユース
ブランデュー弘前U-18 0-4 ヴァンラーレ八戸U-18

●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会


●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

旭実FCに連勝、札幌U-18が23回目の全国へ

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)北海道予選が5月25日と6月9日に行われ、旭実FCに2連勝した北海道コンサドーレ札幌U-18が23回目の全国大会出場を決めた。

 全国大会は7月21日に開幕する。

【北海道】
[第1戦]
旭実FC 0-7 北海道コンサドーレ札幌U-18

[第2戦]
北海道コンサドーレ札幌U-18 3-2 旭実FC
●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

東海は清水ユース、JFAアカデミー福島U-18、名古屋U-18が全国へ、プレミア勢の磐田U-18は予選敗退に

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会(7月21日開幕)東海予選が5月12日から6月2日まで行われ、優勝した清水エスパルスユースと準優勝のJFAアカデミー福島U-18、そして3位・名古屋グランパスU-18が全国大会への出場権を獲得した。清水ユースは20回目、JFAアカデミー福島U-18は3回目、名古屋U-18は24回目の全国大会出場となる。
 
【東海】
[決勝]
清水エスパルスユース 1-1(PK5-3)JFAアカデミー福島U-18

[3位決定戦]
ジュビロ磐田U-18 2-3 名古屋グランパスU-18

[準決勝]
ジュビロ磐田U-18 0-1 清水エスパルスユース
JFAアカデミー福島U-18 2-1 名古屋グランパスU-18

[2回戦]
ジュビロ磐田U-18 3-1 アスルクラロ沼津U-18
JFAアカデミー福島U-18 4-1 HONDA FC U-18
名古屋グランパスU-18 5-1 愛知FC U-18
清水エスパルスユース 6-0 FC岐阜U-18

[1回戦]
アスルクラロ沼津U-18 3-0 {{c
●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

新潟U-18敗退、北信越代表は松本U-18と金沢U-18に

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会北信越予選が5月26日から6月2日まで行われ、優勝した松本⼭雅FC U-18と準優勝のツエーゲン⾦沢U-18が全国大会出場を決めた。松本U-18は4回目、金沢U-18は2回目の全国大会出場となる。

 松本U-18は準決勝でアルビレックス新潟U-18と対戦し、MF樋口大輝の決勝点によって1-0で勝利。⾦沢U-18は後半終了間際にFW駒沢直哉が決勝点を決め、カターレ富⼭U-18を1-0で振り切った。決勝は松本U-18が交代出場FW佐藤伶の決勝点によって1-0で制している。

【北信越】
[決勝]
{{c|ツエーゲン⾦沢U-18 0-1 松本⼭雅FC U-18

[準決勝]
{{c|松本⼭雅FC U-18 1-0 アルビレックス新潟U-18
ツエーゲン⾦沢U-18 1-0 カターレ富⼭U-18

[1回戦]
FC. TONユース 0-14 アルビレックス新潟U-18
松本⼭雅FC U-18 17-0 FC SOUTHERN U-18
AC長野パルセイロ U-18 0-5 カターレ富⼭U-18
ツエーゲン⾦沢U-18 26-0 グランセナ新潟FCユース


●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

四国予選は愛媛U-18が延長V

 第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会四国予選が5月18日と25日に行われ、愛媛FC U-18が21回目の全国大会出場を決めた。愛媛は決勝で徳島ヴォルティスユースと対戦。延長後半の決勝点によって1-0で勝ち、全国大会出場を決めた。

 全国大会は7月21日に開幕する。

【四国】
[決勝]
徳島ヴォルティスユース 0-1 愛媛FC U-18

[準決勝]
徳島ヴォルティスユース 4-0 FC今治U-18
愛媛FC U-18 2-0 カマタマーレ讃岐U-18


●【特設】第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

[8月25日 今日のバースデー]

Japan
MF小川佳純(新潟、1984)*精度の高いキックや豊富なスタミナが持ち味のMF。
FW長沢駿(神戸、1988)*長身で足元の技術も高いストライカー。18年夏に神戸へ移籍した。
DF畠中槙之輔(横浜FM、1995)*年代別代表経験を持つ東京Vユース出身のCB。フィジカルが強く、ヘディングが武器。
MF荒木翔(甲府、1995)*国士舘大出身のMF。ラストパスのスキルが魅力。
MF上原力也(磐田、1996)*2015年に磐田U-18からトップチームに昇格。高い戦術眼を持ち、徐々に存在感を高めている。
DF町田浩樹(鹿島、1997)*鹿島ユース出身。各年代で代表経験があり、長身かつ左利きという有望CB。

World
DFリカルド・ロドリゲス(ミラン、1992、スイス)*粘り強い守備と高精度のクロスが持ち味。

Former
MFマリオ・コルソ(元インテルほか、1941、イタリア)*「枯葉落とし」といわれた左足からのFKが武器。
DF岡田武史(元古河電工、1956)*2度も日本代表を指揮し、2010年W杯ではベスト16に導いた。現在はFC今治のオーナー。
DF池内豊(元フジタ工業、1961)*元日本代表。2009年U-17W杯などで監督を務めた。
MFミヒャエル・ツォルク(元ドルトムントほか、1965、ドイツ)*元ドイツ代表の守備的MF。ドルトムントで欧州CLの優勝を経験。
DF路木龍次(元広島ほか、1973)*元日本代表DF。アトランタ五輪では「マイアミの奇跡」の立役者の一人となった。
GK吉田宗弘(元C大阪ほか、1974)*C大阪時代の2005年、Jリーグベストイレブンに輝いた。現在は京都のGKコーチ。

Others
ショーン・コネリー(俳優、1930)
コシノジュンコ(デザイナー、1939)
水野明人(ミズノ社長、1949)
ティム・バートン(映画監督、1958)
石井琢朗(野球、1970)
浅野真澄(声優、1977)
松原渓(タレント、1983)
夏焼雅(元Berryz工房:アイドル、1992)
渋谷凪咲(NMB48、AKB48:アイドル、1996)

[クラブユース選手権U-15]広島JYが初制覇!! 劇的AT弾で終了間際のドラマに終止符

 日本クラブユース選手権(U-15)大会は24日、帯広の森陸上競技場で決勝戦を行い、サンフレッチェ広島ジュニアユースセレッソ大阪U-15が対戦した。広島が2点を先行するも、C大阪が終盤に2点を奪い返すという劇的な展開。最後は終了間際に広島が突き放し、悲願の初優勝を飾った。

 前半32分、先手を取ったのは広島。中盤でパスカットを見せたMF藤野和樹(3年)がスルーパスを送り、PA内左に走り込んだFW棚田遼(3年)が左足でネットを揺らした。さらに後半14分、広島はPA内でボールを奪ったDF香取潤(3年)が棚田にパス。またしても背番号10が左足で叩き込み、リードを2点に広げた。

 広島が2-0でリードする中、時計は規定の80分を指し、優勝へのカウントダウンが開始。だが、ドラマはここから待っていた。C大阪は後半40分、PA内に持ち込んだFW下川陽輝(3年)が力強く右足で叩き込むと、同アディショナルタイム2分には中央での華麗な崩しからFW高橋春喜(3年)が同点弾。劇的な形で追い付いた。

 それでも延長戦に突入するかと思われた後半アディショナルタイム5分、DF桑原大翔(3年)の右CKがゴール前にこぼれると、DF寺岡潤一郎(3年)が落としてFW松浦隆介(3年)が反応。豪快なボレーシュートをゴール右上隅に叩き込み、土壇場で広島が勝ち越した。試合はこのまま終了。名門・広島ジュニアユースが初戴冠を果たした。

★日程や順位表をチェック!!第33回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会

[クラセンGL第3節]ターンオーバーのC大阪U-18、最終節で黒星もGL2位通過(20枚)

左サイドを何度も駆け上がったDF下川太陽(2年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は3日目の7月25日、グループリーグ第3節を各地で開催した。宮城総合陸上競技場の第2試合では三菱養和SCユースがすでに突破を決めているセレッソ大阪U-18と対戦。大きくメンバーを代えた相手に1-0で勝利し、グループリーグ首位通過を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第3節]主将のPKが決勝弾に!攻守で貢献した名古屋U-18DF萩野滉大(4枚)

セットプレーの競り合いでPKを獲得したDF萩野滉大(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は7月25日、グループリーグ第3節を各地で開催した。宮城総合陸上競技場の第1試合では名古屋グランパスU-18横浜F・マリノスユースが対戦。1-0で競り勝った名古屋がA組2位での決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第3節]プレミア昇格組・名古屋U-18、突破かかった一戦で見事に勝利(16枚)

先制ゴールを決めたDF萩野滉大(3年)を迎えたDF井上詩音(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は7月25日、グループリーグ第3節を各地で開催した。宮城総合陸上競技場の第1試合では名古屋グランパスU-18横浜F・マリノスユースが対戦。1-0で競り勝った名古屋がA組2位での決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第3節]「マークされても…」さらなる成長を誓った横浜FMユース椿直起(4枚)

悔しい敗戦となったMF椿直起(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は7月25日、グループリーグ第3節を各地で開催した。宮城総合陸上競技場の第1試合では名古屋グランパスU-18横浜F・マリノスユースが対戦。1-0で競り勝った名古屋がA組2位での決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第3節]プレミア再昇格目指す横浜FMユース、名古屋に敗れてGL突破ならず(16枚)

横浜F・マリノスユースの先発メンバー
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は7月25日、グループリーグ第3節を各地で開催した。宮城総合陸上競技場の第1試合では名古屋グランパスU-18横浜F・マリノスユースが対戦。1-0で競り勝った名古屋がA組2位での決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第3節]頼れるOB達も群馬で応援…三菱養和が決勝トーナメント進出(16枚)

三菱養和SCユースは昨季卒業組のOBが応援に
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は3日目の7月25日、グループリーグ第3節を各地で開催した。宮城総合陸上競技場の第2試合では三菱養和SCユースがすでに突破を決めているセレッソ大阪U-18と対戦。大きくメンバーを代えた相手に1-0で勝利し、グループリーグ首位通過を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]ボールに絡めば何かが起こる…熊本ユースのファンタジスタMF樋口叶(6枚)

相手のギャップでボールを受け続けたMF樋口叶(2年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第2試合ではジュビロ磐田U-18とロアッソ熊本ユースが対戦。PKで先制点を奪った磐田が1-0で逃げ切り、最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]猛スピードで相手を突き刺す…熊本ユースの“左の矢”MF上野正騎(6枚)

何度も左サイドを突破したMF上野正騎(2年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第2試合ではジュビロ磐田U-18とロアッソ熊本ユースが対戦。PKで先制点を奪った磐田が1-0で逃げ切り、最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]走って蹴って試合をつくる…獅子奮迅の働き見せた熊本ユースDF澤田航汰(4枚)

豊富な運動量で熊本ユースの猛攻を導いたDF澤田航汰(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第2試合ではジュビロ磐田U-18とロアッソ熊本ユースが対戦。PKで先制点を奪った磐田が1-0で逃げ切り、最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]終盤の猛攻は大きな脅威に…プレミア勢を追い詰めた熊本ユース(16枚)

終盤の猛攻実らず、0-1で敗れたロアッソ熊本ユース
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第2試合ではジュビロ磐田U-18とロアッソ熊本ユースが対戦。PKで先制点を奪った磐田が1-0で逃げ切り、最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]オフザボールでも魅せた…決勝PK弾の磐田U-18・FW三木直土(4枚)

PKでの得点が決勝点となったFW三木直土(2年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第2試合ではジュビロ磐田U-18とロアッソ熊本ユースが対戦。PKで先制点を奪った磐田が1-0で逃げ切り、最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]プレミア昇格組・磐田U-18、熊本の猛攻耐え抜き2連勝(16枚)

前線にフィードを送るDF平松航(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第2試合ではジュビロ磐田U-18ロアッソ熊本ユースが対戦。PKで先制点を奪った磐田が1-0で逃げ切り、最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]金沢の期待を背負い…U-17代表入りも果たした2年生GK上田樹(4枚)

クラブが期待を寄せる金沢U-18のGK上田樹(2年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第1試合では、大会2連覇中のFC東京U-18が初出場のツエーゲン金沢U-18に2-0で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]クラブ史に名を刻む大きな一歩…初出場を果たした金沢U-18(20枚)

初出場したツエーゲン金沢U-18は0-2で敗戦
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第1試合では、大会2連覇中のFC東京U-18が初出場のツエーゲン金沢U-18に2-0で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第2節]FC東京U-18はMF小林、MF芳賀のゴールで金沢U-18を下す(24枚)

先制ゴールを挙げたMF小林里駆(2年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会は2日目の7月23日、グループリーグ第2節を各地で開催した。前橋総合運動公園サッカー場の第1試合では、大会2連覇中のFC東京U-18が初出場のツエーゲン金沢U-18に2-0で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[SEVENDAYS FOOTBALLDAY]:敗れざる者たちの明日(山口U-18・中山元気監督、福岡U-18・藤崎義孝監督、大宮ユース・村田耀)

アビスパ福岡U-18の藤崎義孝監督
東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 勝者が勝者でいられるのは束の間であるように、敗者が敗者であるのもまた束の間のことだ。“束の間の敗者”は、次の“束の間の勝者”となるため、あるいは勝者以上に前を向き、力強い一歩を踏み出していく。

 7月23日。日本クラブユース選手権U-18大会グループステージ2日目。中国予選を勝ち抜き、初めて全国の舞台へ乗り込んできたレノファ山口U-18は大会2戦目に挑む。「1試合目はちょっと硬さがありましたけど、2試合目は硬さも取れて、最後まで判断して自分たちらしく攻められたのも良かったですね」と話したのは監督の中山元気。全国デビューとなったC大阪U-18戦の0-1という惜敗を経て、この三菱養和SCユース戦で選手たちは躍動する。

 後半9分に先制を許したものの、キャプテンの糸井岬を中心に時折カウンターから攻撃の芽を見せれば、ディフェンス陣もそれ以上の失点は許さない。ただ、1点のビハインドは重くのしかかり、終盤は追い付く気概を発しながら、そのまま0-1で試合終了のホイッスルを聞く。大会優勝経験を有する強豪に2試合続けて食い下がりながらも、共に最少得点差での敗戦。「やはりここで勝ち点を取る所の差があるとは思いますね。全体的にチャンスがない訳ではないけど、何かしらの違いがあるのかなと感じます」と中山。最終戦を待たずに、チームはグループステージでの敗退が決定した。

 試合後。グラウンド脇の駐車場に佇んでいた中山に声を掛けると、誠実な言葉でゲームを振り返っていく。「日頃できないような相手とシビアな真剣勝負の中で、自分たちの甘さや勝負の分かれ目を、選手たちには感じてもらえたかなと。最後の攻守の詰めの所。そこは勉強させてもらったかなと思います」。新たな手応えと新たな課題が交差する。

 もともと山口の出身。地元のチームを率いる意義は、間違いなく周囲も本人も感じている。「全国で戦う時に、やっぱり『関東や関西の強いヤツらと戦ってやる』という気持ちは自分が多々良(学園)にいた時もありましたし、そういう所でうまくクラブの良さと、自分が経験してきた高体連の良さも持ち合わせて、もっともっとやれたらいいですよね。僕はタレントっぽくなかったですけど(笑)、高松大樹のように根っからの点取り屋みたいなヤツもいるのでね。そういうヤツを生かすためにも、全体が守備とハードワークをするサッカーができたらなと思います」。自身より高校の同級生を立てるあたりに、中山の人柄が滲む。

 穏やかな口調が一気に熱を帯びたのは、高校年代を指導する意識を尋ねた時だった。「やっぱりもっと生徒たちを、メンタル的にも考え方的にも上に向かわせたいんです。トップチームが山口にできて、J2でああやって戦ってくれているだけに、『トップに入りたい』って思わせたいし、そこに入るためにはもっとこうならなきゃいけないということを、自分たちスタッフに言われるんじゃなくて、選手たちがもっと自分たちで思えるようにしていきたいなと思いますね」

 立ってみた晴れ舞台は、中山にとっても思う所が少なくなかったようだ。「やっぱりこういうのはいいです(笑) みんなで一生懸命準備してやってきているし、それは自分たちだけじゃなくて、相手チームも運営してくれる方もそうですし、ホテルの方もいろいろ協力してくださって、みんなで1つの大会に対して準備して戦うというのは重さが違いますよね。そこでやれるのは凄い経験だと思います」。そう話して笑ったかつてのJリーガーの精悍な顔は、明らかに指導者のそれであり、同時にサッカー少年のそれだった。

 2日後。グループステージ最終戦。山口U-18は徳島ユースに5失点を喫して敗れたものの、前半13分に下川哲矢がPKでゴールを記録した。全国大会の3試合で何とか手にした1つのゴール。この小さな一歩が、いつか振り返った時にどれだけ大きな一歩だったかを証明するため、中山と彼に率いられたチームは、維新の志士を数多く生み出した地で、既に新たなスタートを切っているはずだ。

 7月30日。日本クラブユース選手権U-18大会準決勝。クラブとしても、また九州勢としてもこの大会で初めてベスト4まで勝ち上がってきたアビスパ福岡U-18。監督の藤崎義孝も「当然目標は上位に置いていましたけど、ハッキリ言ってベスト4まで来るか、という感じでした」と表現したチームは、グループステージを堂々首位で通過すると、ラウンド16では大会2連覇中のFC東京U-18を、準々決勝では名古屋U-18をそれぞれ撃破し、西が丘の芝生を踏みしめる。

 ところが、その準決勝の前半は「まあ『ここまで硬くなるか』と。『ここまで受けに回っちゃうか』というぐらい」(藤崎)のパフォーマンスで清水ユースに押し込まれる。「ご想像通り“ゲキ”を飛ばしまして(笑)、『今までせっかくこうやって積み上げてきて、これだけみんなからも評価されているんだから、もう1回あのサッカーをやり切ろう』と話はした」指揮官の叱咤を受け、後半はペースを奪い返したものの、後半38分に背負った1点のビハインドを跳ね返せず、90分間に追加された4分も消える。未知の領域まで辿り着いた福岡U-18の冒険は、ファイナルを目前にして幕を下ろされる結果となった。

 悔しさと充実感の入り混じった表情で取材エリアに入ってきた藤崎は、「『非常にもったいなかったな』と思います」と口を開きつつ、「勝負所とかゲーム展開とかを読みながら、その時の状況に応じたプレーをちゃんとやればここまで来れることがわかったので、さらに決勝に行くとか、一番上に立つなら、もっと質を上げないといけないし、もっと武器になる要素を上げないと、とは感じました」とも続ける。この景色を体感したからこそ気付いた想いを、いつものように柔らかく、丁寧に話してくれた。

 大会序盤の話題をさらい、準々決勝まで進出した同じ九州勢の鳥栖U-18について問われても、やはり率直な表現が並ぶ。「鳥栖は個の力で一番でもおかしくないぐらいだったと思うんです。それはウチの選手自身が感じていたでしょうから、僕は必要以上にそこは煽っていないですけど、『やるなら一番上でやろうよ』『先に負けることだけはないよ』という話はしましたけどね」。

 近年における鳥栖のアカデミーの目覚ましい躍進は、福岡のアカデミーにも確実に好影響をもたらしている。「鳥栖がU-15で日本一に2回もなってくれて、僕らはどうしても“先に走っていた感”を選手たちもクラブも持っていたのが、『アレ?引っ繰り返っているぞ』と気付かされましたし、九州勢にとって経験を積みに行く場だった全国は、逆に『結果を出しに行く舞台なんだな』と僕らも選手たちも感じたので、凄く良いライバル関係になっているなとは感じますね」(藤崎)。それでも九州勢として、大会初のベスト4を福岡U-18が成し遂げたことは、『先に走っていた』彼らの意地を感じずにいられない。

「福岡に残っている他のカテゴリーのコーチたちが『U-15の選手たちが凄くこの結果に刺激を受けていますよ』と報告してくれていたので、『じゃあもっと上に行こうよ』という話にもなりましたし、実は今日社長も来ていて、『トップだけじゃなくて、アカデミーまで含めて全体で上に行くんだよ』という気概が今はクラブにあるので、それも感じてこういう結果に繋がったんじゃないかなと思いますけどね」と笑顔を見せた藤崎も、5シーズンに渡ってトップでプレーした経験を持ち、引退後もアカデミースタッフを務めてきただけに、このクラブを取り巻く環境に到来しつつある“流れ”を逃したくない雰囲気は、言葉の端々から窺えた。

 実は藤崎は鹿児島実高で名将・松澤隆司監督の薫陶を受けている。取材の終盤。そのことに水を向けられると、鍛え抜かれた薩摩隼人の顔が覗く。「その要素が僕に残っているんでしょうね。ゲームを見ていても、『もう一歩行けるだろ!』とか『最後の所は体張れるだろ!』というのはやっぱりあるので(笑) でも、本当にそういう部分じゃないかなと。1対1を剥がし切って、ちゃんと決め切った清水と、そこに付いていけなかったウチと、という所なので、そこは鍛えようと思っています」。記憶に残る“夏の始まり”を過ごした福岡U-18の選手たちが、藤崎にどこまで追い込まれて“夏の終わり”を迎えるのかは、きっと後半戦のプレミアのピッチへ如実に反映されていることだろう。

 8月1日。日本クラブユース選手権U-18大会決勝。準々決勝の鳥栖U-18戦では2点差を引っ繰り返して、準決勝の広島ユース戦でも後半アディショナルタイムに追い付き、延長後半アディショナルタイムに勝ち越して、ドラマチックにファイナルまで駆け上がってきた大宮ユース。しかし、初の日本一を目指すチームは決勝の前半、守護神の村田耀も「自分たちの入りが本当にひどかったです」と悔やんだようにギアが上がらず、12分で早くも清水ユースに先制されてしまう。

 さらに、前半終了間際にも2失点目。「ハーフタイムに自分たちで喝を入れたんですけど、その時では遅かったなと思います」とは村田。後半は惜しいシーンも創り出したものの、最後まで相手のゴールを陥れることはできず、0-2でタイムアップを迎える。準々決勝、準決勝に続く3度目の“奇跡”には手の届かなかったオレンジ軍団。ミックスゾーンに現れた村田も、「自分があのピンチを止めていれば、チームの流れは変わっていたんじゃないかなと思うし、このトーナメントは1回戦以外の試合で全部2失点して、結局フィールドのみんなに助けてもらっていたので、本当に悔しいです」と唇を噛んだ。

 その村田が大いに脚光を浴びたのは準決勝の広島ユース戦。前述した後半のアディショナルタイム。1点をリードされた状況でのラストプレー。その直前にもあったコーナーキックを「少しでも上がりたくて1回コーチに聞いたんですけど、ちょっと… 拒否られちゃって(笑)」と苦笑して明かしたゴールキーパーは、2度目のコーナーキックのチャンスで上がっていくことを許される。

 すると、高柳郁弥の蹴ったボールはバウンドして村田の足元へ。放ったシュートは相手のゴールキーパーに弾かれたものの、再び戻ってきたボールを夢中で蹴り込むと、目の前のゴールネットが揺れる。「1回シュートを放って、正面で弾かれた時に『持ってないな』と思ったんですけど、最終的に持ってましたね」と笑う村田の“左足”による劇的な同点弾。あまりのことに自らもゴール直後は「もう興奮しちゃって、『どこ回ってるんだろう?』って思っちゃって(笑)」と誰もいない方向をフラフラ彷徨ったのはご愛敬。歴史に残るゴールキーパーの“左足”による得点は、多くの人の記憶にも残るスーパーな一撃だった。

 それから2日後。改めてそのことを聞いてみると、「自分でも『本当に自分が決めたのか』という想いがありますし、『少しでもチームを救いたい』という気持ちが繋がったのかなと思っています。でも、やっぱり決められるとは思わなかったですね」。話していく内に少しずつであるが、表情に明るさが戻ってくる。

 今年の大宮ユースはキャプテンの吉永昇偉を中心に、特にチームの一体感を重視してきた。この大会は3人の3年生が負傷もあってメンバー外となったが、「その3人も含めてみんなが素晴らしい応援をしてくれたので、その人々の分まで頑張りたかったんです」と村田は話す。あの衝撃的な同点ゴールのシーン。彼が一番強く想っていたのは「3年生の最後の夏を終わらせたくない」ということだった。また、決勝進出を手繰り寄せる延長後半の勝ち越し弾をFKで叩き込んだ五百藏悠は、半年近い負傷離脱から戻ってきたばかりの3年生。タイトルには一歩及ばなかったものの、おそらくこの準優勝は彼らの一体感をより強固なものにしたはずだ。

 村田に聞いてみた。「この夏は良い思い出になるかな?」と。得点を決めたゴールキーパーとして大会の歴史にその名を刻んだ17歳は、胸を張って答えてくれた。「中学3年の時の全国大会は1回戦負けで終わってしまって、自分はピッチに立てなかったんです。だから、個人でもあのゴールがありましたし、それも含めてこの準優勝は、たぶん10年後でも、20年後でも思い出したくなるような、凄く良い思い出になったと思っています」。

 勝者が勝者でいられるのは束の間であるように、敗者が敗者であるのもまた束の間のことだ。“束の間の敗者”は、次の“束の間の勝者”となるため、あるいは勝者以上に前を向き、力強い一歩を踏み出していく。中山元気は、藤崎義孝は、村田耀は、そして彼らの選手たちや仲間たちは、明日の勝者となるために、きっと今日も夏空の下でサッカーボールと真摯に向き合っているに違いない。

■執筆者紹介:
土屋雅史
「(株)ジェイ・スポーツに勤務。群馬県立高崎高3年時にはインターハイで全国ベスト8に入り、大会優秀選手に選出。著書に「メッシはマラドーナを超えられるか」(亘崇詞氏との共著・中公新書ラクレ)。」

▼関連リンク
SEVENDAYS FOOTBALLDAY by 土屋雅史
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]さすがの存在感…鳥栖U-18は石井快征が攻撃を牽引(4枚)

トップ下の位置で存在感を見せたFW石井快征(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えたサガン鳥栖U-18ガンバ大阪ユースに2-1で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]さすがの存在感…鳥栖U-18は石井快征が攻撃を牽引(4枚)

トップ下の位置で存在感を見せたFW石井快征(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えたサガン鳥栖U-18ガンバ大阪ユースに2-1で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]華麗にキメたクリロナポーズ…先制ゴールの鳥栖U-18平瀬大(6枚)

勝利を喜ぶDF平瀬大(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えたサガン鳥栖U-18ガンバ大阪ユースに2-1で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]華麗にキメたクリロナポーズ…先制ゴールの鳥栖U-18平瀬大(6枚)

勝利を喜ぶDF平瀬大(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えたサガン鳥栖U-18ガンバ大阪ユースに2-1で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]快進撃はここから…鳥栖U-18、セットプレー2発でG大阪撃破(16枚)

サガン鳥栖U-18の先発メンバー
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えたサガン鳥栖U-18ガンバ大阪ユースに2-1で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]終盤2発!!エース決勝弾の柏U-18、開幕戦で白星発進(20枚)

柏レイソルU-18の先発メンバー
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えた柏レイソルU-18アルビレックス新潟U-18に2-0で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]来季はトップチームへ…違いを見せた新潟U-18岡本將成&本間至恩(8枚)

大会後にトップチーム昇格が発表されたDF岡本將成(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えた柏レイソルU-18アルビレックス新潟U-18に2-0で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]来季はトップチームへ…違いを見せた新潟U-18岡本將成&本間至恩(8枚)

大会後にトップチーム昇格が発表されたDF岡本將成(3年)
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えた柏レイソルU-18アルビレックス新潟U-18に2-0で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]2003年生まれのGK擁する新潟U-18、終盤2失点で敗戦(20枚)

アルビレックス新潟U-18の先発メンバー
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えた柏レイソルU-18アルビレックス新潟U-18に2-0で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

[クラセンGL第1節]気温40度の猛暑戦…アクシデント襲ったG大阪ユースは黒星スタート(20枚)

ガンバ大阪ユースの先発メンバー
 第42回日本クラブユース選手権サッカー選手権(U-18)大会が7月22日、群馬県内の各会場で開幕し、初戦を迎えたサガン鳥栖U-18ガンバ大阪ユースに2-1で勝利した。

●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

得点王は大宮ユース吉永昇偉、「みんなのおかげ」と仲間に感謝:クラブユース選手権得点ランキング

得点王に輝いた大宮アルディージャユースのFW吉永昇偉(3年)
[8.1 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 大宮ユース0-2清水ユース 味フィ西]

 第42回日本クラブユース選手権は1日、大会の全日程を終え、得点王とMIPには通算6ゴールを挙げた大宮アルディージャユースFW吉永昇偉(3年)が選ばれた。だが、決勝で悔しい敗戦を喫した後ということもあり、表彰式では笑顔はなかった。

「これまではずっと失点したあとの雰囲気に課題があったけど、今大会ではそこがうまくいっていた。ただ、決勝では同じような課題が出てしまった」。クラブ史上初タイトルを目指して臨んだ清水ユースとの決勝戦、大宮ユースは前半のうちに失点を重ね、0-2で敗れた。

 大宮ユースにとっては3年ぶりの決勝進出。自身は「中学でも(クラブユース選手権に)出られていないし、昨年も出られなかった。だから出場することが目標だった」と想定以上の結果を残したが、最後は「大宮ユースは『うまいけど勝てない』と言われ続けていたので勝ちたかった」と肩を落とした。

 自身の出来にも「今日の敗因は1点も取れなかった僕たち前の(ポジションの)選手だと思う」と満足はせず。だが、チームの躍進に話しが及ぶと「スタンドにケガで出られない3年生がいて、応援してくれたみんなのおかげ」と仲間に感謝。ツイッターでは同じ3年生のDF奥野新大、FW横江祐樹、FW柳智也、GK眞中二千都の名を挙げ、ピッチ外での貢献を称えた。

 すでに目線はシーズン後半戦へ。「プリンスリーグもJユースカップもまた頑張りたい。リーグ戦は後輩たちに置き土産を残さないといけない。あと、倒すべき相手ができたので、(Jユースカップで)清水ユースともう1回やりたいですね」と決勝戦で敗れたライバルへの“リベンジ”に燃えている。

今大会の得点ランキングは以下のとおり

▼1位(6得点)
吉永昇偉(大宮アルディージャユース)
▼2位(4得点)
池高暢希(浦和レッズユース)
原田烈志(ガンバ大阪ユース)
三好斗真(大分トリニータU-18)
▼5位
吉田騎(ベガルタ仙台ユース)
波田祥太(浦和レッズユース)
有馬幸太郎(鹿島アントラーズユース)
松橋優安(東京ヴェルディユース)
泉柊椰(ヴィッセル神戸U-18)
藤尾翔太(セレッソ大阪U-18)
桂陸人(サンフレッチェ広島ユース)
石井快征(サガン鳥栖U-18)
北島祐二(アビスパ福岡U-18)

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

準優勝導いた超速ドリブラー、大宮ユース高田颯也「代表に選ばれ続けるように…」

囲まれても前に出る大宮アルディージャユースのMF高田颯也(2年)
[8.1 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 大宮ユース0-2清水ユース 味フィ西]

 持ち味のドリブル突破で存在感を見せつけ、2年ぶりの準優勝に大きく貢献した。大宮アルディージャユースFW高田颯也(2年)は決勝戦の試合後、「初めてこのような舞台を経験することができて、ドリブルが通用する実感もあったので自信になった」と大会を通じての手応えを述べた。

 自身にとっての大会ハイライトは準決勝の広島ユース戦、前半5分の場面だった。中盤左サイドでボールを受けると、ゴール前にカットイン。約50mに及ぼうかというドリブルで相手を振り切り、そのまま右足シュートで叩き込んだ。「ここまで点が取れてなかったので、自分のゴールでチームを救いたいと思っていて、立ち上がりから行った結果がゴールにつながった」。

「このレベルだと通用しないかなと思っていたんですが、ドリブルに関しては通用したのは自信になりました」という2年生アタッカーは埼玉の名門・江南南サッカー少年団出身。「ドリブルは江南の監督に徹底的に教えてもらって身についたと思います」と感謝を口にし、そんな武器を中学年代の坂戸ディプロマッツFCでも高めてきたようだ。

 今大会の決勝戦では「相手が引いてきて、前みたいに食いついてこなかったこともあり、持ち味を出せなかった」と悔いを残し、「3年生が素晴らしい舞台を与えてくれたので、自分たちが助けになりたい」とさらなるレベルアップを誓う。また、個人としての目標は7月に負傷のため辞退したU-17日本代表への再選出。「選ばれ続けるようにがんばっていきたい」とこの活躍を続けていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

準優勝導いた超速ドリブラー、大宮ユース高田颯也「代表に選ばれ続けるように…」

囲まれても前に出る大宮アルディージャユースのMF高田颯也(2年)
[8.1 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 大宮ユース0-2清水ユース 味フィ西]

 持ち味のドリブル突破で存在感を見せつけ、3年ぶりの準優勝に大きく貢献した。大宮アルディージャユースFW高田颯也(2年)は決勝戦の試合後、「初めてこのような舞台を経験することができて、ドリブルが通用する実感もあったので自信になった」と大会を通じての手応えを述べた。

 自身にとっての大会ハイライトは準決勝の広島ユース戦、前半5分の場面だった。中盤左サイドでボールを受けると、ゴール前にカットイン。約50mに及ぼうかというドリブルで相手を振り切り、そのまま右足シュートで叩き込んだ。「ここまで点が取れてなかったので、自分のゴールでチームを救いたいと思っていて、立ち上がりから行った結果がゴールにつながった」。

「このレベルだと通用しないかなと思っていたんですが、ドリブルに関しては通用したのは自信になりました」という2年生アタッカーは埼玉の名門・江南南サッカー少年団出身。「ドリブルは江南の監督に徹底的に教えてもらって身についたと思います」と感謝を口にし、そんな武器を中学年代の坂戸ディプロマッツFCでも高めてきたようだ。

 今大会の決勝戦では「相手が引いてきて、前みたいに食いついてこなかったこともあり、持ち味を出せなかった」と悔いを残し、「3年生が素晴らしい舞台を与えてくれたので、自分たちが助けになりたい」とさらなるレベルアップを誓う。また、個人としての目標は7月に負傷のため辞退したU-17日本代表への再選出。「選ばれ続けるようにがんばっていきたい」とこの活躍を続けていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

「都会を満喫できました」クラセン制覇の清水ユース、決勝前日は自由行動でリフレッシュ

いったんリフレッシュして全国制覇を果たした清水エスパルスユース
[8.1 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 大宮ユース0-2清水ユース 味フィ西]

 決勝戦まで進めば11日間で7試合という過密日程となった第42回日本クラブユース選手権(U-18)大会。猛暑の中でのタイトルを獲得した清水エスパルスユースは試合前日のトレーニングを約30分間の軽いランニングにとどめ、選手たちを“自由行動”でリフレッシュさせていたようだ。

 平岡宏章監督は試合後会見で、準決勝から決勝への“中1日”の休息日をリフレッシュに充てたことを明かした。選手への指示は「ラーメンはやめろ」「2年前のように遊びすぎるな」のみ。「田舎者のヤツらが新宿とか行ったみたいです」とほおを緩めた指揮官に送り出された選手たちは、映画やボウリングなど思い思いの休日を送ったという。

 この決断の裏には指揮官の高校、大学時代の経験も生きていた。「国体で優勝した時とかに、練習してなんだというよりも、頭をリフレッシュをしたほうが疲れが一番取れるのかなと思って決めました」(平岡監督)。選手たちを信じ、あえて自由を与えた作戦が奏功し、清水ユースは連戦の疲れを見せず。見事に16年ぶり2度目の全国制覇を果たした。

 主将で10番を背負うFW齊藤聖七(3年)は試合後、「しっかり自分たちの身体のこと、頭のことをよく考えてくれて、本当にすごい監督だなと思います」と指揮官の決断を称えた。前日は「ボウリングしました」という齊藤。決勝戦の90分間をしっかり戦い抜き、「身体を休めて、頭を切り替えられた」と“中1日”の効用を振り返った。

 また、大会MVPを受賞したGK梅田透吾(3年)も「良いのか悪いのかは意見があると思うんですが、おのおのリラックスして、結果としては休めて良かったと思う。だいぶリフレッシュできました」と好感触。「自分はそんなに何もしてないですけど、静岡は田舎なので都会を満喫できました」と満面の笑みを見せていた。

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ