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    素材

  • 綿:100%

あなたがまだ知らない、日本のピースな美しさ『ピース・ニッポン』。[ピース・ニッポン]

OVERVIEW

真っ青な空に映える城と桜の花、森の緑と岩を割る清らかな水の流れ、山深くまで続く巡礼の道の石畳、人知れず星空を映す青い湖、霊峰に静かに降り積もる雪。そうした風景は、日本人ならば誰もが心に描き出すことができるものですが、それが日本のどこに存在するのか、明確に答えられる人はそう多くはないかもしれません。

7/14(土)より公開される映画『ピース・ニッポン』は、そうした日本の美しい風景を、文字どおり日本中から集めた作品です。監督は劇映画やミュージックビデオで知られる映像作家、中野裕之氏。撮影に8年もの歳月を費やした映像の数々は、私たちのイメージを超える美しさで迫り、日本にこんな場所があったのかと驚かされることの連続です。

でもこの作品は「ただ美しい風景をつないだだけ」のドキュメンタリーとは少し異なります。美しい風景を通じて浮き彫りになってゆくのは、日本という国の歴史そのもの。その風景はなぜ作られたのでしょうか。そしてなぜ現在まで残ってきたのでしょうか。そこには、日本の風土に根づいた精神性と美意識、そして文化と歴史があるのです。
東日本大震災によって失われた風景にかりたてられ、「日本の風景を保存しなければ」と、この作品を撮り始めたという中野氏。そんな思いのもと、小泉今日子氏、東出昌大氏(両者ともにナビゲーター)、海外でも高い評価を得るアンビエント・アーティスト、岡野弘幹氏(音楽)など、多くのアーティストが集まり、映画は完成しました。

あなたがまだ知らない日本のストーリーが、この映画の中にはきっとあるに違いありません。

2018年7月14日(土)公開 新宿バルト9 他全国にて
監督:中野裕之
脚本:柴崎明久・中野裕之
エグゼクティブプロデューサー:林 郁
プロデューサー:中野裕之
ナビゲーター:小泉今日子、東出昌大
出演:渡辺 大、及川さきの
タイトルディレクション:葛西 薫
配給:ファントム・フィルム
http://peacenippon.jp/
©2018 PEACE NIPPON PROJECT LLC

日本の自然の中に、時を越えて残るもの。[ピース・ニッポン]

「日本史好き」としても知られる東出氏。作品が切り取った城の姿にも惚れ惚れ。

東出昌大インタビュー日本史を愛する東出昌大氏が語る、『ピース・ニッポン』の「城攻め」。

日本の自然の美しさ、そしてそこから生まれた文化や歴史を紐解く映画『ピース・ニッポン』。中野裕之監督がそのナビゲーターを、俳優・東出昌大氏にオファーしたのは、彼が「歴史好き」だったからだといいます。その東出氏に「映画の中で行ったことがある場所は?」とたずねると、むべなるかなという答えが返ってきました。

「犬山城、高知城、姫路城、熊本城、彦根城。丸亀城、広島城……“城攻め”は結構やっていますね(笑)。撮影の合間にレンタカーを借りて、ひとりで見に行ったり。僕のお城の楽しみ方は、時代が時代であれば登ることなどできない天守閣に登り、その景色を見てること。“昔のお殿様はこんな気持ちだったんだ”と、身分を越えた感覚を味わうというか。人力で作っているはずなのに、こんなの絶対に攻め落とせない!と感じることも多く、すごいなと思います。ちょっと変態的なまでに歴史好きなので、みなさんとは違う着眼点かもしれません(笑)。

映画の中で印象に残ったお城は松本城(長野県松本市)ですね。“烏城”とも呼ばれているんですが、すごく威厳があってカッコよかった。あとは姫路城。数年前の修復を終えた後に行った時は、地元の人も言っていたように“白すぎるかな”と感じたんですが、ドローンで撮られた映像を見ると、瓦の質がいいために反射して白く見えてしまっていただけで、上から見るとちゃんと黒いんだなって……誰得な情報ですが(笑)。この映画の中のお城は、どれも撮り方がすごくカッコいいんですよ。監督も“城オタク”なのかなと思うくらい」と東出氏は語ります。

地元では「鳥城」と呼ばれる松本城。天守が国宝に指定された全国で5つの城のうちのひとつ。

東出昌大インタビュー大画面の迫力と臨場感、ドローンによる未体験のアングル。

映画は日本の自然の中に見る精神性や美意識について、様々な歴史上の人物や文化人の言葉を引用しながら、観客を導いてゆきます。でもそれはそれ。「ナレーションを担当しながらこう言うのもなんですが、単に美しい映像を楽しんでもらうだけで満足してもらえる作品」と東出氏。大画面だからこその迫力と臨場感、更にドローンで捉えた、これまで体験したことのないアングルで、この映画でしか見られない映像が満載です。

「ドローンを使って撮った花火はまるで火花の中にいるような、体験したことのないアングルで、すごい迫力でした。花火は通常は地上で、遠くから愛でるもので、ここまで肉薄した映像は初じゃないかと思います。撮影された当時とは法律が変わり、今後は撮ることができないらしいので、貴重な映像です。
阿波踊り(徳島県)の映像も他にはない臨場感がありましたね。これまではニュース映像などの1コマでしか見たことしかなかったのですが、踊る人たちがシュッと集まって隊列を作ったりする、それがカッコよくて。祭に参加する人々の息吹、生き生きとした熱気が映像からあふれ出ていて、すごく楽しそうだな、行きたいなと思いました。

様々な星空も素晴らしかったですね。特に小笠原諸島・父島の星空(東京都)は、天の川があまりにはっきりと見えることに驚きました。流れ星と人工衛星の違いも分かります。地球の周りには様々な方向に人工衛星が飛んでいることも初めて知りました。
どれも大画面ならではの映像だと思います」と東出氏は話します。

隅田川花火大会をはじめ、様々な花火の映像も。「長良川の花火大会にはいつか行ってみたいと思っています」と東出氏。

東出昌大インタビュー旅に出ると、普段とは見える世界が変わる。

「“旅”は自分にとっての一番のご褒美。それを目標に、日々仕事をしている」と語る東出氏。その遍歴は世界中、日本中に及びますが、最初に旅を好きになったきっかけは、18歳の時に訪れたパリだったそうです。

「仕事の関係で行って、ひとりで延泊したんです。僕はすごく小心者で、フランス語はおろか英語すらもおぼつかない。それこそ“カツアゲされたらどうしよう”なんてビクビクして、お金を細かいパケで何袋にも分けて、カバンの奥と、お財布と、ホテルの金庫に入れる、なんてことをやっていましたね(笑)。
国内旅行では年に一回、知人のいる沖縄を必ず訪ねているのですが、行けば行くほど面白い場所だなあと思います。足を運んで初めて理解できた歴史的な問題もありますし、同じ日本でありながら、お正月のお祝いが旧正月だったり、お餅を食べる習慣がなかったり、様々な文化の違いも感じます。台風が来ても“家で酒飲んでればいいさあ”という感じで、大らかさのようなものを教わりましたね」と東出氏は言います。

旅に出ることの効能は、異なる価値観を目にすることができること。自分の悩みのちっぽけさを実感できること。自由になれること。
「“かわいい子には旅をさせろ”と言うのは、旅先ではいつもは考えないことを考えるし、普段とは見える世界が変わるからなんでしょうね」と東出氏は続けます。

ちなみに、旅の必需品は「スキットル」と呼ばれるウイスキー用の携帯用ボトル。海外や地方ではお店が閉まる時間が早いので、夜、自分の気に入った景色の中で飲めるように、用意していくのだそうです。持って行くのはいつもの飲みなれたお酒なのですが、旅先ではなぜかそのお酒の味さえも違って感じられるのだとか。

「この映画を見て、初めて富士山の美しさを知りました」と東出氏。

東出昌大インタビュー諸行無常の中にあるからこそ、「一瞬の美」に心打たれる。

「非日常」を求めるがゆえでしょうか。旅に出る時に、海外を念頭に置く人は多いかもしれません。でもこの映画を見て、日本にもまだまだ知らない景色、見たこともないような景色があることを知ったと、東出氏はいいます。

「“本当に日本なのか?”と思うような場所も多かったですね。例えば慶良間(けらま)諸島(沖縄県)の海。ナレーションでも世界屈指の美しさと言っていますが、ケラマブルーといわれるその青さも驚きで。水中の映像も本当に楽園のようで、竜宮城ってこういう所なのかなと、目が覚める思いがしました。アフリカの大地としか思えないような場所もありましたし、“天空の城”と呼ばれる竹田城跡(兵庫県朝来市)も、ペルーの空中都市マチュ・ピチュを彷彿とさせますよね」と東出氏は話します。

そうした唯一無二の映像とともに東出氏の心に残ったのは、「日本には、世界の活火山の7%がある」という言葉です。ここ数年多発する大規模地震を始め自然災害の多い日本では、全てが「諸行無常」――つまりこの世のあらゆる存在や現象は移ろい変化し、常に同じものはあり得ないということです。全てがはかなく、だからこそ日本人は、「一瞬の美」に心を打たれるのかもしれません。

「“日本人の心”と言われることも多い富士山(山梨県・静岡県)ですが、僕自身としてはこれまで何の思い入れもなく、まあ決まり文句のようなものかなと思っていたんです。でもこの映画で見て、富士山ってこんなにも美しいのかと感じました。最初から最後までストーリーテラーのように、ことあるごとに登場するのですが、四季折々、角度により、時間帯により、その表情は常に少しずつ違う。中盤に出てきた夕景は特に印象的でした。夕日を浴びて、頂上に頂く白い雪も、空も雲も、真っ赤に染まって……ずっと見ていたいなという気持ちになりましたね」と東出氏は言います。

映画の中で様々に表情を変えて登場する富士山。写真は精進湖(しょうじこ)から眺めた星空。

東出昌大インタビューここに立った後世の人に、この景色を見せたい。

「熊野古道(三重県・奈良県・和歌山県・大阪府)は、和歌山出身の父からよく聞かされていて、以前から行ってみたいなと思っていた場所です。父はカタブツで宗教や信仰に関してほとんど思い入れのない人なのですが、それでも熊野古道の空気感には、何かしら神聖で荘厳なものを感じると。あの父が言うくらいなんだから、それはすごいことじゃないかなと思うんです。千何百年前の人が作った古く苔むした石畳や山道、その両脇にたたずむ樹齢何百年の大木――そこには、時を超えて存在する何かがあるのかもしれません。この映画だからこそ、紹介されているんだろうな、とも」と東出氏。

映画が捉えた日本の様々な絶景は、先人たちが「ここに立った後世の人に見せたい。見せるべきだ」という思いから創造され、守られてきたものなのではないか。それを受け継いだ自分たちもまた、次の時代に引き継いでいく気持ちで、日々を生きていくべきではないか。映画を見て、東出氏はそんな風にも感じたといいます。

「東日本大震災の時、駅の階段に座り込む人たちが真ん中を開けて両サイドに座っていた、それが海外で驚きを持って報道されたと聞きます。他者に配慮する日本人の在り方は、そうした景色の中にも生きているのかもしれません。“日本人の心”というとおこがましいけれど、そういう精神性は世界に通じる美徳だと思うし、今後もつないでゆきたい。僕自身が、作品からそんなメッセージを受け取った気がします」と東出氏は語ってくれました。

熊野三山に通じる参詣道・熊野古道。「日本書紀」にも登場する自然崇拝の地であり、江戸時代には伊勢参詣と並ぶ庶民の信仰の対象だった。ユネスコ世界遺産登録。

1988年埼玉県生まれ。モデルとして活躍の後、2012年に映画『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビュー。同作で日本アカデミー賞新人俳優賞他、数多くの映画賞を受賞。2013年のNHKの連続テレビ小説『ごちそうさん』で人気を獲得、以降、映画、テレビ、CMなど幅広く活躍。『クリーピー 偽りの隣人』『聖の青春』『関ケ原』『散歩する侵略者』など話題作に次々と出演。2018年は、カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作『寝ても覚めても』(9月公開)と本作を含め、出演作6本が公開される。本作でともにナビゲーターを務める小泉今日子氏とは、2017年『散歩する侵略者』以来の共演となる。

2018年7月14日(土)公開 新宿バルト9 他全国にて
監督:中野裕之
脚本:柴崎明久・中野裕之
エグゼクティブプロデューサー:林 郁
プロデューサー:中野裕之
ナビゲーター:小泉今日子、東出昌大
出演:渡辺 大、及川さきの
タイトルディレクション:葛西 薫
配給:ファントム・フィルム
http://peacenippon.jp/
©2018 PEACE NIPPON PROJECT LLC

残したかったのは、日本の一期一会の美しさ。[ピース・ニッポン]

「同じ場所に行っても、同じ風景があることは二度とない。一期一会なんです。」と中野氏。

中野裕之インタビュープロジェクト始動のきっかけは、あの東日本大震災。

日本全国にある様々な「美」を記録した『ピース・ニッポン』。この映画の監督で、劇映画やミュージックビデオなどで知られる映像作家、中野裕之氏がプロジェクトを始動したきっかけには、あの東日本大震災がありました。
「3.11が起き、“電気がなければただの人”という事実に1週間くらいパニクった後、仮に電気が復活したとして、自分に貢献できることはないかと考えたんです。ちょうどその時に、東北の町の写真館が、保存していた写真もろとも津波で流されたという報道を聞いて、“自治体が運営する映像施設はどうなったんだろう”と気になりました。そうした映像資料の作り手を個人的に知っていたので問い合わせたら、やはりマスターからコピーまで全部流されてしまったと。インターネットへのアップロードもなし。本当に全部なくなっちゃうんだなって」と中野氏は話します。

その前年から、京都の3D映像を作ろうと撮影を始めていた中野氏。震災以前には、東北にあまりロケーション撮影に行っていなかったことに気付き、京都に限らず、日本中を記録していこうと心に決めます。当初は3DとHDで撮影しており、2年後には3Dと4Kに切り替え、同じ景色を取り直そうと同じ場所を訪ねてゆくのですが――このことが図らずも中野氏に、ある事実を強く強く実感させることとなります。

「同じ場所に行っても、同じ風景があることは二度とない。一期一会なんです。だから行ってはがっかりする(笑)。城もたくさん撮りましたが、例えば鶴ヶ城(福島県会津若松)なんて、桜吹雪が撮りたくて6回くらいは足を運びました。そうすると、去年すごい綺麗な場所だったからと思って、今年行ってみると、全部裏切られるんです。
紅葉を撮る時も、同じ場所に3~4回は行きますね。これもこの8年の間に知ったことですが、紅葉って3年周期なんですよ。去年は“当たり年”で、どこにいっても真っ赤だし、葉っぱ1枚まで寄っても綺麗だった。そういう時は“すごいじゃん!すごいじゃん!”って大興奮なんですが、それに対して“なんで赤くならないの!?”っていう徒労の2年のなんと悲しいこと」と中野氏は言います。

全国的には会津若松城という名で知られる「鶴ヶ城」。周辺の鶴ヶ城公園は桜の名所100選にも選ばれている。

一期一会の象徴のような桜の花。「今年はすごく美しく咲いていた場所が、来年も美しいとは限らない」と中野氏。

中野裕之インタビュー古代から今も残る日本の森、その豊かさと美しさ。

この映画を撮る以前には、仕事の拠点を海外に置いたこともある中野氏。そこから日本に戻った理由のひとつには、海外の自然では感じられなかった、日本の森の豊かさへの思いがあります。「八百万(やおよろず)の神」「山岳信仰」「森林信仰」という概念は、古代から何千年も続く森が今も多く残るがゆえ。そうした思いとともに映画の中に映し出される森は、奇跡のような美しさを放ちます。

「僕が個人的に、日本一の紅葉の名所だと思うのは十和田湖(青森県十和田市・秋田県鹿角郡)。これはゆるぎないです。京都のお寺にある紅葉も素晴らしいけれど、あれは人が植えたもの。人間の作った庭としてフレーミングした美。十和田湖はそのフレームを取っ払って、手前に膨大な水を引き込んだもの、極端な話、嵐山が100個くらいあるようなものです。桜は全然なくて、紅葉もブナなのでわりと黄色っぽいオレンジ系なんですが、時々ナナカマドとかの赤いのがポンと入ってる。夕暮れになると、そのオレンジが夕焼けを反射して真っ赤になる。奥にある蔦沼なんか、真っ赤な映り込みの美しさにもうびっくりします。“リオ・ネグロ(黒い川)”といわれるアマゾンに似た、鏡みたいな水面、しかも黒締めで。あんなに大きい湖が全部湧き水で、今も滾々と湧き続けている。その水がすごく旨くて、僕なんかガブガブ飲むんですけど」と中野氏は語ります。

「日本一の紅葉」と中野氏が語る十和田湖。日本で3番目の深さを持つカルデラ湖は、火山活動によってもたらされた賜物でもある。

十和田湖から流れ出した奥入瀬(おいらせ)渓流が作る蔦沼、その湖面に燃える紅葉の美しさ。

中野裕之インタビュー小さきものの中に宇宙を見る。それが日本人の感性。

日本を代表する原初の森として、多くの人が思い描くのは屋久島(鹿児島県)かもしれません。もちろんこちらにも中野氏は足を運び、「ジブリ映画が描くような、とてつもない森」と絶賛しています。でも中野氏が屋久島で最もお勧めするのは、少し違う場所のようです。

「屋久島に行くとみんな縄文杉を目指しますよね。でも初めて行くなら、苦行のような山登りをして縄文杉を見に行くより、いなか浜に行ってほしい。屋久島で僕はあそこが一番好き。夏休みに3km続くビーチをひとり占めにできる、そんな場所は他にありません。そこでおじさんが売ってるグァバ氷を食べると、美味しくて泣きそうになりますよ」と中野氏。

それから――と、中野氏が語ったのは、ちょっと屋久島とは思えない楽しみ方。屋久杉の原生林の森、白谷雲水峡の駐車場にびっしりと密生する「スギゴケ」に心を奪われて、全てをファインダーに収めようと4日間も駐車場に通ったのだそうです。

「日本には、モンゴルとかロシアとか、アメリカのグランドキャニオンみたいな、広大な風景はないんです。でも例えば苔を見るにしても、顔を10cmくらいまで近づけてずーっと動かせば、それだけで空撮になるわけでしょう。そういう小さいものの中に宇宙を見ることができるのが日本人だし、日本人の感覚なんだと思う。ノルウェイのツンドラとか、ハワイのジャングルとか、すごいとは思うんですが、ワイルドなんですよね。荒々しくて荘厳で、近寄りがたい。反対に、日本は繊細で可憐で耽美で、風情がある。紅葉の名所として知られる瑠璃光院(京都府京都市)にしても、中からしか見られないし、ちんまりしているんです。日がまんべんなく当たらないから、絶対に一度には紅葉しない。僕が撮りに行っても、ベストな状況って一回もない。でもだから瑠璃光(様々な色を反射する瑠璃の光)っていうんだけど、そういうものに美を見るっていう感覚って育つ環境だと思うんですよね。日本にはそういうものを分かってた人がいっぱいて、それが日本の文化とか歴史を作っているんです」と中野氏は語ります。

樹齢数百年の屋久杉が根を張り、枝を広げる屋久島の森は、「まるでジブリ映画の世界」と中野氏。

様々な色で溢れる瑠璃光院の紅葉は、床への映り込みやフレーミングによって美しさが際立つ。

中野裕之インタビュー億万長者にも総理大臣にも区別なく、自然は美しく過酷。

もちろんこれだけの美しい風景を撮るのに、相当の苦労がないはずはありません。誰も見たことのない「その場所」を探し、たどり着く苦労。誰も見たことのない「その瞬間」を狙い、待つ苦労。その最たるものは、山奥でひっそりと流れ落ちる「滝」を巡るものかもしれません。

「滝を撮る時って、晴れていないことがほとんどだし、晴れていれば晴れていたで、写真に撮ると白く飛んでしまうんです。でもある時間帯だけ、滝全体に日が当たって虹が出る。太陽の角度と自分がいる場所から計算して予測して、“この時間帯でこのあたりに虹が出るんじゃないか”とずーっと待って――ひとつも出ない(笑)。でもドローンで上から撮ると出ていたりすることもある。何かで写真を見て、でも実際はこんなにいいわけじゃないんだろうな……と期待しないで行ったら大当たり!なのに、そういう時に限ってドローンを持ってきていないんです(笑)」と、中野氏はその時のことを振り返りながら話してくれました。

中でも中野氏が「あのキツさは一生忘れない」と語るのは西沢渓谷(山梨県)の七釜五段の滝。

「前に3D、後ろにHDのダブルリュックに、三脚を持って歩いていたんですが、道幅がしだいに1mから30cm、15cmと狭くなってきて。そのうち鉄鎖が設置された急斜面で、すれ違えない一方通行になってきて、すごくいい景色なのに写真を撮るどころじゃなく、ただ進むしかない。やっと撮れるかなっていう所に来ても、人が後ろから来るからどかなきゃならない。ようやく滝の所にたどり着いたんだけど、そこから上に上がるとなるとほとんど垂直の壁。鎖があっても壁に貼り付きながら上がるようなところで、そりゃないよって。若い人、アドベンチャー好きな人なら最高だと思います(笑)」と中野氏は話します。

日本人の、一番日本人らしい所はなんですか?とたずねると、中野氏は「“お互い様”と思えること」と答えます。

「最近は“お互い様”がわからない人が増えていますよね。でもたとえ億万長者でも総理大臣でも、西沢渓谷まで行こうと思ったら自力で山を登るしかない。区別なくしんどいんです。自然はそういう謙虚さを思い出させてくれるものなんですよ」と中野氏。
自然とともに暮らすこと。それが日本人本来の生き方なのかもしれません。四国の仁淀川(高知県・愛媛県)では、そうした営みを目の当たりにしたといいます。

「仁淀川は高知市内から1時間くらいで行けるのですが、透明度は四万十川よりも高いと言われています。晴れて日が差すと“仁淀ブルー”と呼ばれる水がとんでもなくきれいで、川が増水した時に沈むように作られた“沈下橋”という、欄干のない橋が幾つもあります。しぐれていれば雲がワーッと上がる山間、その山筋をずーっと上がっていくと果てしなく山しかないんだけれど、山頂の少し下あたりにポツンポツンと民家がある。源平の戦いの頃からある集落なんんですが、よくこんな山深いところにと、人の営みの生命力にド感動しました」と中野氏は語ります。

天候、天気、湿度に左右される夕景もまた一期一会。

5つの滝が集まる高知県の轟(とどろき)の滝。流れる水が滝を作るのは、そこが険しい場所だからこそ。

中野裕之インタビュー旅の目的は「土佐清水サバ」と「飛騨桃」。それでももちろん構わない。

ちなみに仁淀川を含め高知県に足を運んだ時、中野氏は必ず食べるものがあるそうです。それは「べらぼうに美味い“土佐清水サバ”」。佐賀で言うところの「関サバ」と同じものですが、土佐の漁師が獲って持ち帰ると「土佐清水サバ」という名前になり、ずっとお値ごろな値段で食べることができるのだとか。「辛い思いもいっぱいしているけれど、例えば“美味しい栗”が一個食べられれば、それで満足」という中野氏。誰もがそうであるように、食は旅の大きな楽しみだといいます。

「8月9日、厄落としの日に行われる飛騨高山(岐阜県)の手筒花火打ち上げには、毎年通っています。市内を流れる宮川にかかる橋と橋の間に仮設の舞台を作り、とび職の人が5人くらい立って、花火を手に持って打ち上げる。橋の上ではガタイのいい男の子たちが褌(ふんどし)姿で太鼓を打ち鳴らして。カッコよくてシビれますよ。この花火の奉納の本家は愛知県の豊橋なんですが、それでも僕が飛騨高山を推すのは、飛騨桃と高山ラーメンが好きだから(笑)。僕は桃フリークで、飛騨高山は暑いわ寒いわの土地なので本当に桃が美味いんだけど、手筒花火の頃は一番美味しい。宮川の近くにあるフルーツ屋さんで桃を箱買いして、川の水で冷やしてその場でしゃくしゃくしゃくって食べる。これが昼の部。夜は高山ラーメン、たまに飛騨牛。実は福井から鯖街道が伸びてるから、鮨もめちゃくちゃ美味い。何回も行くところは、そこに美味しい店があるからかもしれません」と中野氏は話します。

飛騨高山の手筒花火。その火柱は圧巻の迫力。火の粉を浴びることで厄落としになるという。

中野裕之インタビュー自然の「ありがたさ」を知ることで、心はPEACEを得る。

いわゆる観光名所や美味しい食べ物など、目的は何でも構いません。とにかくその場所に足を運ぶこと。そしてそこに自分が立ったリアリティを感じること。インスタグラムで写真を撮るのも確かに楽しいけれど、それだけで行った気になり、振り返りもせず立ち去ってしまうのは、「もったいなさすぎる」と中野氏は言います。その場所に立ち、右から左までゆっくりと見て、深呼吸を5回。それだけで見えてくるもの、感じるものはきっと変わってくるはずです。それこそが中野氏の言う「PEACE」のように思えます。

「木々の間を抜けていく風を愛おしく思うこと。満開の桜にぱーっと風が吹き、散る花びらと一緒に呼吸をする。花吹雪が静まり、また静けさが戻る。さてと、じゃあそろそろ次に行こうか、と思いますよね。その“さてと”という瞬間に、僕は一番のPEACEを感じるんです。
自然を愛でることができる時間、空間を、僕は“ありがたい”と思う。何に対してか分からないけれど、感謝するんです。きれいなものがたくさんある日本には、“ありがたい”と思えるチャンスが無数にある。太陽に、山に、空気に、花の美しさに、美味しい食べものに。実際の場所に行き、その場所の空気を体内に吸い込んで、そういう国に住んでいることを実感してほしい。
上手く言えないんだけど、好きな彼女を誘って滝に行き2時間ゆっくり過ごしたら、きっと二人は恋人になる。仲間で行けば、絆はめちゃくちゃ深くなる。その場所を好きになれば、そこが自分の居場所――自分がPEACEになれる場所が増えてゆく。そういう場所をたくさん持つことが、本当の心の豊かさにつながってゆくんじゃないかなと思います」と中野氏は語ってくれました。

「自分が“PEACE”になれる場所を多く持つことで、本当の心の豊かさを得られる」と語る中野氏。

1958年広島県生まれ。早稲田大学卒業後、読売テレビに入社。その後1998年に「ピースデリック」を立ち上げ、’98年に初の劇映画『SF サムライ・フィクション』を監督。富川国際ファンタスティック映画祭グランプリ、毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞他、数々の映画賞を受賞。『SF Stereo Future』『RED SHADOW 赤影』、2009年の『TAJOMARU』(09)に続き、2014年には青森大学男子新体操公演のドキュメンタリー『FLYING BODIES』、そして『FOOL COOL ROCK! ONE OK ROCK DOCUMENTARY FILM』などを監督。また、米MTVアワード6部門にノミネートされたDeee-liteの "Groove is in the heart"を始め、今井美樹氏、布袋寅泰氏、GLAYなどのミュージックビデオも多く手がける。その映像制作は、CM、映画、ドキュメンタリーなど、多岐にわたる。

2018年7月14日(土)公開 新宿バルト 9他全国にて
監督:中野裕之
脚本:柴崎明久・中野裕之
エグゼクティブプロデューサー:林郁
プロデューサー:中野裕之
ナビゲーター:小泉今日子、東出昌大
出演:渡辺 大、及川さきの
タイトルディレクション:葛西 薫
配給:ファントム・フィルム
http://peacenippon.jp/
©2018 PEACE NIPPON PROJECT LLC

【ギフトボックス入り】藍染め手ぬぐいギフト(1枚入り)藍染めプチ石けんセット

内祝用の藍染め手ぬぐいと藍染めプチ石けんのギフトボックス。優しい肌当たりと色合いで先様に長くお使いいただけます。珍しい藍の石けんとセットなら、きっと先様で話題になること間違いなし。

手ぬぐいギフトセット藍染め石けん入り商品画像

価格:4,322円(税込)

藍染め手ぬぐいギフトセット藍染め石けん付きトップ画像

◆ 藍染め石鹸とのセットで注目度アップのギフトセット

年々その便利さが再認識され続けている手ぬぐい。
天然の藍染めでモダンな柄行きの物を見つけるのが難しい、というご要望をいただいてラインナップをしている藍染め手ぬぐいを、専用のギフトボックスにお入れしてお届けいたします。
手ぬぐいコレクターの方へのプレゼントはもちろん、赤ちゃんご誕生の内祝いにも最適です。
赤ちゃんにも大変重宝する物となっています。

沐浴や汗取りなど、優しい風合いと色合いで赤ちゃんのお肌にもやさしくお使いいただけます。


藍染め石けんミニタイプ
セットしているプチサイズの藍染め石けんは、20gの手のひらサイズ。
一番人気の「グランブルー」を小さなハートの形にかたどった、携帯に便利なプチサイズです。


◆ 選べるモダンな4柄

以下の4柄より、お好みの物をお選び下さい。

藍染め手ぬぐいギフトセット藍染め石けん付き商品詳細帽子絞り

藍染め手ぬぐいギフトセット藍染め石けん付き商品詳細鎧段絞り

藍染め手ぬぐいギフトセット藍染め石けん付き雪花絞り1

藍染め手ぬぐいギフトセット雪花絞り2

いずれも、肌当たりの優しい「伊勢木綿」の手ぬぐいを採用しています。
使い込むほどにふんわりと柔らかい使用感になっていきますので、先様にもきっとお喜びいただけると思います。


藍染め手ぬぐいギフトパッケージ画像
※包装紙は「藍色」と「白色」の2種をご用意いたしております。
 ご希望のお色をお知らせください。


藍染め手ぬぐいギフト商品詳細藍染め説明

※この情報は実際のページと異なる場合がございますので、最新の情報は実際のページにてご確認ください。

プチプラお土産☆

きゃら工房より商品紹介ですニヤリ

今回紹介するのは…

ころんと可愛いミニポーチ

選べるデザイン!!デニム財布

ですウインクハート

*

ポーチキーホルダー 600円(税込)

驚きのお値段ですよね…ガーン雷

デザインも豊富で、

お値段もお手頃…ハート

お土産用、旅行の思い出…

たいへんオススメです!!

キーホルダーになっていて

カバンにつけることもできます!!

大きめのカニカンつきなので

ベルトループなんかにも付けれます!!チュー

*

こちらのポーチと合わせて紹介したいものが…ラブ

デニム財布 1,200円(税込)

選べるデザイン5種類たいよう

どのデザインもお洒落で

使いやすいですニヤリ

仕切りもしっかりあるので

中身が“整理しやすい”です!

以上、可愛いポーチとお財布の

紹介でした音譜

*

↓↓お問い合わせ↓↓

倉敷デニムストリート きゃら工房 ジーンズ くま

倉敷市本町5-3

TEL:086-430-3255

↑↑お問い合わせ↑↑

 

どこか懐かしいノスタルジックな気分になれる納涼花火大会。[安倍川花火大会/静岡県静岡市]

華やかなワイドスターマイン。

静岡県静岡市素敵なアナウンスも魅力のひとつ。

2018年で65回目を迎える『安倍川花火大会』は、戦没者の慰霊と鎮魂、復興を願って、1953年(昭和28年)に始まりました。安倍川河畔で開催され、地元に根付いたどこか懐かしい雰囲気を感じられる花火大会です。会場の入り口近くにかかる安倍川橋のたもとには、200年以上の歴史を誇る静岡県の定番土産である安倍川餅の老舗石部屋さんがあり、出来立ての安倍川餅を頂けます。花火大会の会場は整備が行き届いており、気持ち良くゆったりと観覧できます。中でもよりいっそう良い雰囲気を作り出しているのが会場アナウンスです。落ち着いた声と上品なアナウンスが会場を柔らかな空気で包み込みます。観覧客に対する気遣いも細やかで、皆が穏やかな気持ちになれる素敵なアナウンスです。一方、大スターマインを紹介する時の「だ~いスターマッイーーーン!」という特徴のあるアナウンスも観客を盛り上げます。

整備された会場でゆったりと観覧できます。

安倍川の河川敷が会場になっています。

静岡県静岡市花火には1発1発特徴を表す名前(玉名)がつけられています。

この花火大会を担当される煙火業者は地元静岡県の4社、イケブンさん、神戸煙火工場さん、静玉屋さん、光屋窪田煙火工場さんです。打ち上げプログラムには担当煙火業者や一つひとつの花火の名前(玉名)も丁寧に記載されていますので、それらを照らし合わせながら見るのも楽しいかもしれません。例えば「三重芯変化菊」「冠菊」「百花千輪咲」など様々な花火の名前(玉名)を知ることができます。「三重芯変化菊」とは、花火が開いた時に三重の芯が入り、その外側に本体が開く四重の花火。「冠菊」とは、花火が開いた後に火の粉がシャンデリアのように垂れ下がっていく花火。「百花千輪咲」とは、花火の玉の中に小さな花火玉が仕込まれていて、花火が開いた時に一瞬不発かな?と思わせるような間が空いた瞬間に、小さな花火がいくつも開く花火です。このように花火には開いた時の様子を表す名前がついています。近年は直接的な様子を表す物以外に、イメージを玉名にすることも多くなっています。プログラムを見ながらどんな花火が上がるのか想像すると楽しいですよ。

錦冠菊花火などを単発で一発ずつ丁寧に打ち上げていました。

静岡県静岡市尺玉の迫力、スターマインの華やかさ。

花火大会の全体的な構成としては、単発打ち上げあり、早打ちあり、スターマインありと、それらを組み合わせながら進んでいきます。迫力満点の大きな尺玉も上がります。仕掛け花火としては、櫓(やぐら)を組み、その櫓(やぐら)から花火を打ち出すタワー花火もあります。タワー花火は会場のどこからでもよく見えるというわけではありませんが、打ち上げ場所の正面中央あたりから見ると良いかもしれません。

枠仕掛け花火。

Data

安倍川花火大会

日時:2018年7月28日(土) 19:00〜21:00
場所:安倍川河川敷 MAP
安部川花火大会HP:http://www.city.shizuoka.jp/000_007547.html

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

1963年神奈川県横浜市生まれ。写真の技術を独学で学び30歳で写真家として独立。打ち上げ花火を独自の手法で撮り続けている。写真展、イベント、雑誌、メディアでの発表を続け、近年では花火の解説や講演会の依頼、写真教室での指導が増えている。
ムック本「超 花火撮影術」 電子書籍でも発売中。
http://www.astroarts.co.jp/kachoufugetsu-fun/products/hanabi/index-j.shtml
DVD「デジタルカメラ 花火撮影術」 Amazonにて発売中。
https://goo.gl/1rNY56
書籍「眺望絶佳の打ち上げ花火」発売中。
http://www.genkosha.co.jp/gmook/?p=13751

忘れ去られた建物に、アートが 「きざし」をもたらす。[BIWAKOビエンナーレ/滋賀県近江八幡市]

メーンビジュアル「淡い陽」(小曽川瑠那)。花をモチーフにしたガラス作品だ。

滋賀県近江八幡市何度も行きたくなる芸術祭。その理由とは?

『BIWAKOビエンナーレ』は9月15日から11月11日までの約2ヵ月間にわたって開催されます。少し期間が長めですが、この芸術祭の特徴は「一度見るだけではもったいない」こと――。日を変え、時間を変えて何度も見たくなる不思議な引力があるのです。それがなぜなのか、この記事で解き明かしていきましょう。

虫籠窓(むしこまど)や「うだつ」が見られる重厚な建物が立ち並ぶ。

滋賀県近江八幡市建築的にも注目を集める街、近江八幡。

まずは滋賀県近江八幡市という場所の説明から。1585年(天正13年)に豊臣秀次によって築かれた城下町で、近世には近江商人が経済を活性化させて発展しました。碁盤の目状に整備された街には八幡堀が巡らされ、水運に恵まれ商業都市として栄えた当時の風情がそのまま残されています。新町通り、永原町通り、八幡堀沿いには築150年を超える豪商の旧家や商家が今なお立ち並び、国の重要伝統的建造物保存地域にも指定されています。

八幡堀沿いの「旧市街」と呼ばれるエリアは駅から少し離れている。

滋賀県近江八幡市歴史的に貴重な建物が、どんどん失われていった。

近江八幡の建築物は全国的にも珍しい造りだといわれます。屋根に防火用の壁である「うだつ」を上げ、虫籠窓(むしこまど)からは涼やかな風が入る町家。建物の中は柱を表面に見せた真壁造りです。また酒蔵には酒造りに必要な室や蔵があり、迷路のような構造になっています。2階から荷物を下ろすため吹き抜けになった倉庫もあります。しかしそういった建物は、持ち主の高齢化などにより維持が難しく、壊されて近代建築や駐車場に変わったり、荒れ果てたまま放置されたりするように。そうして、かつての古い商家が立ち並ぶ景観が失われていきました。

2016年の作品「幻視」(池原悠太)。アクリルの透明シートで幻想的な世界を表現。

滋賀県近江八幡市古いもの――海外では守られ、日本では壊される。

そんな現状を打開しようと声を上げたのは大津市出身の中田洋子氏。大学卒業後、約20年間にわたって海外で芸術創作活動をしたのち、フランスに在住。展覧会のキュレーターなどとして、アートを通じた国際交流活動に取り組んでいます。中田氏は自分の住むパリを含め欧米では古い建物を残す運動が盛んなのに対し、日本では自分たちの手で古い建物を壊すことを悲しく思い、故郷である滋賀県の景観の劣化を食い止めようと決意。この近江八幡ならではの建築を生かしたアートの祭典を開き、美しい街並みを後世に残そうと計画しました。

6月に都内の【ここ滋賀】で行われたプレス発表会。右から3番目が中田氏。

滋賀県近江八幡市「あの人ら、ボロボロの家綺麗にしてくれはるらしいで」。

しかし古い建物を保存することには様々な壁があります。高齢化による維持不能や人が住まないことによる廃墟化など、クリアしなければならない問題が山積みです。そこで中田氏は「NPO法人エナジーフィールド」を立ち上げ、日本各地から有志を募って、まず建物を清掃するプロジェクトをスタート。もちろん最初は地元の人々に受け入れられず、「このお化け屋敷を使って何がしたいんや」と訝(いぶか)しがられたといいます。しかし中には「面白そう」と建物を使わせてくれる人もいて、そこを掃除してアーティストの手で見違えるような空間になるのを目の当たりにすると、住民の見方もしだいに変わってきました。2001年の大津での初開催を経て、2004年には近江八幡で古い町家を現代アートと融合させたビエンナーレを成功させました。回を重ねるうちに「うちも使って」と名乗りを上げてくれる人も現れ、アーティスト数も会場も来場者も増えていったといいます。

長谷川早由氏の水墨画は、山の中で墨を磨(す)るところから始まるという。

滋賀県近江八幡市「中田イズム」に賛同したアーティストが続々と。

そうして2018年の今回、アーティストは77組、うち20組がスウェーデン、フィリピン、ポーランドなど海外から参加。8月頃から街中に作家が滞在制作し、近江八幡がインターナショナルな空気とアートで彩られます。会場は元酒蔵や醤油のもろみ蔵など12ヵ所です。榎 忠氏が元酒工場の空間に約8tの薬莢(やっきょう)で作品を演出したり、江頭 誠氏が日本間に毛布だけのオブジェを作ったりと、著名アーティストから若手まで、多彩な作家による個性豊かな表現が繰り広げられます。『プレBIWAKOビエンナーレ』もマニラとパリで開かれるなど、日本を飛び出して展開されています。

花柄の毛布で日本間をシュールな空間に仕立てた「お花畑」(江頭 誠)。

滋賀県近江八幡市古い建物は、そこに入る光すら芸術になる。

何より見所は、この作品全てが「空間ありきの展示」だということです。蔵の壁の破れ目から差し込む朝の光、虫籠窓(むしこまど)から注ぐ木漏れ日、ヒグラシの声とともに下りる薄闇。「午後の光じゃないと見られない表情もある。晴れの日と曇りの日ではまた表情が違う。日を変え、時間を変えて見てほしい」と中田氏。自身も、「あの作品はこの時間が一番綺麗なんや!」と言って、会場を走り回って見に行くそうです。つまり、シチュエーションによって作品の美しさが変わるのです。冒頭で「何度も見たくなる芸術祭」と称したのは、そんな意味からです。
中田氏をはじめ、運営メンバーやアーティストは皆エネルギッシュで和気あいあいとした雰囲気。1日からでも参加できる「サポーター」も募集しています。町家や蔵、工場を清掃しながら、アートを通じて国際交流――。そんな形でこの芸術祭に関わるのも、少し面白そうですね。

「薬莢/Cartridge」(榎 忠)2012年 兵庫県立美術館。撮影:豊永政史(SANDWICH GRAPHIC) ©Chu Enoki。

時空間造形作家の田中真聡氏は、有機的に動くオブジェ作品について記者会で語った。

球体に入ると、自分の「動き」が可視化される作品について説明する田中誠人氏。

開催期間:2018年09月15日(土)~11月11日(日)
開場時間:10:00~17:00
休場日:火曜定休
開催場所:滋賀県近江八幡旧市街 MAP
料金:会場パスポート料金
一般2,200円【前売2,000円】、学生(大学生・専門学校生・高校生)1,500円【前売1,300円】、中学生以下無料
写真提供:NPO法人エナジーフィールド
https://energyfield.org/biwakobiennale/

「本当の沖縄」から生まれた「しまんちゅの良いもの」をお届け。[琉Q/沖縄県那覇市]

沖縄の「上等素材」から生まれた逸品たち。「普段の暮らしの中に“沖縄の良いもの”を自然に取り入れてもらう」ことを目指す。

沖縄県那覇市「本当の沖縄」の姿と、そこから生まれる恵みや知恵を届けたい。

抜けるように青い空。エメラルドグリーンにきらめく海。さんさんと降り注ぐ太陽の光を受けて真っ白に輝く砂浜――誰もが思い浮かべる沖縄のこんなイメージは、しかし、「本当の沖縄」の姿なのでしょうか?

「意外に思われるかもしれませんが、沖縄は曇りや雨の日が多くて日照時間が短いんです。台風も頻繁に来るので、観光パンフレットなどで強調されているこういった風景は、日常ではさほど見られません。でも、そんな曇りや雨の日々の中にも柔らかな光に包まれたなんとも言えない風情や、穏やかさなどがあります。そんな沖縄の“本当の日常”から生まれた“良いもの”を、ありきたりな『土産物』ではないハイセンスなアイテムにしてお届けする――それが『琉Q(ルキュー)』のコンセプトです」と語るのは、『GUILD OKINAWA』の地域プロデューサー兼クリエイティブディレクターの仲本博之氏です。つくられたイメージではないリアルな沖縄が育んだ恵みや、そこで地に足をつけて生きる人々の知恵を届けたい――この想いが、『琉Q(ルキュー)』のアイテムとして結実したのです。

イメージに反して曇りや雨の日が多い沖縄。しかし、雲間から降り注ぐ柔らかな光や、恵みをもたらす雨こそが、他にはない滋味や手仕事を生む。

どこにでも手に入るような「ありきたりな土産物」ではない、真のオリジナリティを実現。

沖縄県那覇市「ありふれた沖縄」のイメージを打ち破る逸品。

『琉Q(ルキュー)』がラインナップしているのは、沖縄にしかないストーリーや出会いを感じさせてくれる逸品たちです。形骸化した観光地としての「沖縄」や、そこかしこに溢れている「土産物」からは決して見つけられないハイセンスな「本物」。『東村の塩パインバター』『沖縄の島唐辛子のコーレーグース』などなど、いずれも著名なデザイナーズアイテムと並べても見劣りしない存在感があります。

『沖縄の島唐辛子のコーレーグース』180ml 1,058円(税込)。島唐辛子のピリッとした辛さと泡盛の風味が芳醇に香る。

『沖縄のパッションフルーツバター』40g 604円(税込)。イギリスで愛されているレモンカードを沖縄の果物で再現した。

『沖縄八重山の島胡椒ピィパーズ』11g 702円(税込)。ひと振りするだけであらゆる料理やお菓子、飲み物などに南国のエキゾチックな香りをプラス。

沖縄県那覇市「本当の沖縄」の姿を伝えるために1からブランディング。

仲本氏が『琉Q(ルキュー)』を立ち上げたのは、障がい者の就労支援を行っている『一般財団法人 沖縄県セルプセンター』から、「商品の販売促進をお願いしたい」と依頼されたことがきっかけでした。
「でも、実際にその時点であった商品を見せて頂いたところ、一般市場で競争するにはクオリティが足りないと思えたんです。障がい者の訓練の一環として作られていたため、簡素だったり、しっかりブランディングされていなかったり、といった課題を感じました。そこで全く別の提案として、『新たにハイクオリティなブランドを立ち上げてラベリングなどの作業を依頼できるようにしましょう』とお伝えしました」と仲本氏は話します。

そうなると、それなりの高額商品として1からブランディングしなくてはいけません。例えば瓶製品のシール貼りなどは、手作業で行うよりも機械化した方がコストは安くなります。手作業にしてその工賃を支払うためには、一般市場のデザイナーズブランドとも渡り合えるクオリティが絶対条件でした。

仲本氏。「本当の沖縄」の姿と沖縄の「本当の日常」から生まれた「良いもの」にこだわる。

就労支援事業所での作業風景。これも大切な「手仕事」。

沖縄県那覇市やはりこれは譲れない、「本当の沖縄」の商品を届けたい!

更に仲本氏には、広告代理店でブランディングや企画を手がけていた経験から、既存の沖縄の「土産物」に対する違和感がありました。黒糖入りのありふれたお菓子、ハイビスカスのエキスを入れた化粧品や香水、とかくギラギラと派手に目立つパッケージ、など――。

「果たしてそれらは、本当に“沖縄の商品”といえるのかどうか。そのような無理に作られた物ではなく、真の沖縄の風土に育まれた果物や野菜などを、誰もが手に取りやすい日用品にしていきたい――そう考えました。ですが、高価格帯のブランドにするためには、沖縄の住人ではなく都市圏の人々をターゲットにする必要があります。そこで、都市圏の視点を持つクリエイターに協力して頂きたい、と思い、かねてより注目していた『キギ:KIGI』の植原亮輔さんにメールを送りました」と仲本氏は話します。

デザインユニット『キギ:KIGI』を主催する植原氏(左)と渡邉良重氏(右)。企業やブランド、ショップなどのアートディレクションを幅広く手がける。

「農業生産法人アセローラフレッシュ」のアセローラ畑。生は収穫から数日しかもたないが、『琉Q(ルキュー)』の「沖縄本部のアセローラジャム」は長く味わえる。沖縄はアセローラ栽培の北限地で、国産アセローラの生産者は同法人を含めてわずか30軒ほど。

沖縄県那覇市2人のクリエイターの熱意が実を結んだ。

仲本氏は、溢れる熱意を2万字ものメールに込めました。
「植原さんとは知り合いでもなんでもありませんでしたが、メールを読んですぐに共感してくださって、次の週には沖縄に飛行機に乗って来てくださったんです。そのまま意気投合して『琉Q(ルキュー)』の生産者の現場を巡り、めでたくディレクションをお任せできることになりました」と仲本氏はその時のことを振り返ります。

植原氏は最先端のアートディレクターとして活躍しながらも、障がい者支援への理解も深い人物でした。その点も『琉Q(ルキュー)』のコンセプトとぴったりと一致。頼もしいパートナーになってくれたのです。

海水をかけて育てている「カナンスローファーム」の塩パイン。人気商品『塩パインバター』の原料。

ジャム・調味料・塩・砂糖など、誰もが手に取りやすい「日用品」として提案。

沖縄県那覇市志が高かったぶん、苦労もひとしおだった。

ところが、実際に『琉Q(ルキュー)』をブランド化するまでには並たいていではない苦労がありました。
「こだわればこだわるほど、ふさわしい原料を作っている生産者さんが見つからないこともあり、取引の交渉が難しかったんです。例えばパッションフルーツは無農薬で作っている農家さん自体が希少で、沖縄を北から南まで歩き回ってようやく見つけました。まるで探偵のように情報を集めては聞き込みをし、1軒1軒訪ねていったんです。そして原料をジャムやバターに加工してもらうパティシエさんも、無添加や手作りなどの方針を受け入れてくれる方がなかなか見つからなかった。『琉Q(ルキュー)』の商品は、どれもこのように一歩一歩積み重ねるように作り上げていったんです」と仲本氏は語ります。

『コーレーグースと琉Qの琉球ガラス瓶』4,760円(税込)にセットされている『琉球ガラス瓶』も、最初は職人かたぎなガラス工房の社長さんにロゴマークを刻印するのを拒まれてしまったそうです。それでも何度も訪ねては説明することで、仲本氏の想いを理解してもらいました。

BEAMSや無印良品ともコラボレーションしている「奥原硝子製造所」の『琉球ガラス瓶』。コーレーグースが更に美味しそうに見える。

1個でも数個でも、「本当の沖縄」を求める人々のもとに届けたい。

沖縄県那覇市「見たことのないお土産!」と大反響。

こうして完成した『琉Q(ルキュー)』のアイテムは、沖縄の空港やデパートで満を持してデビューしました。

その際に多く寄せられたのは、「お土産にあげたらとても喜ばれた!」という声でした。やはり仲本氏の想いは間違ってはいなかったのです。「当時は東日本大震災の影響で『食の安全』についての意識も高まっていたため、『沖縄独自の自然由来のもの』『素材や製法にこだわった良いもの』といった『琉Q(ルキュー)』の方針に多くの反響を頂きました。特にアセローラやパッションフルーツなどのジャムが好評でした」と仲本氏。

その後、植原氏の『キギ:KIGI』のルートで販売してもらい、東京にも販路を得るなどして、『琉Q(ルキュー)』の商品はますます評判になりました。「本当に魅力ある沖縄の品々を普段使いしてほしい」という仲本氏の想いは、少しずつ実現し始めています。
植原氏曰く、「現在は沖縄県内を主として、少しずつ全国にも販路を拡げています。様々な地域の方々にぜひ手に取って頂きたいですね。『取り扱ってみたい』と思われるお店があれば、少量でも大歓迎ですのでぜひお問い合わせください」とのこと。

紺碧の空でなくても真っ白な砂浜でなくても、沖縄はこんなにも美しい。

沖縄県那覇市「本当の沖縄」をもっと知ってもらうために。

「本当の沖縄」と人々を結びつけようという『琉Q(ルキュー)』の試み。それを更に前に進めるために、仲本氏は新たな計画も立てています。

まずは果物の木のオーナー制度。買って味わう立場だったお客さんに生産の現場にも関わってもらい、木から採れた実で作ったジャムなどをお届けして、畑や生産者に想いをはせて頂く、という試みです。
次に、『琉Q(ルキュー)』の世界観を体感できる『琉Q TRIP(ルキュートリップ)』。

『琉Q(ルキュー)』の商品に縁(ゆかり)のある土地や、『琉Q(ルキュー)』と同様の意識で良いものを作っている人々を訪ねて、見て・知って・体験してもらう旅。こちらは既にモニターツアーを数回実施しており、いずれは正式なツアー旅行として開催することを視野に入れているそうです。
「観光やマリンスポーツといった“非日常の沖縄”からは見えない“本当の沖縄”の姿。そこに息づく暮らしや文化も、ぜひ伝えていきたいんです」と仲本氏は語ります。沖縄を心から愛する地域プロデューサーが展開する『琉Q(ルキュー)』は、美味しさだけでなく、沖縄の人々の想いをも届けています。

人気商品『琉Q山猫のやちむん(焼き物)』を囲んで。愛らしい姿の焼き物には、上品な口当たりのきび砂糖を入れられる。

お問い合わせ先:一般財団法人 沖縄県セルプセンター
住所:沖縄県那覇市首里石嶺町4-373-1 MAP
電話:098-882-5663
営業時間:9:00~18:00
休日:土曜・日曜・祝祭日
HP:http://ruq.jp/
琉Qウェブショップ:http://shop.ruq.jp/
写真提供:琉Q

日々

雨降って、超ご不満(*_*)イライラが爆発してお家を破壊し始めています 一体どこからそんな力が、、 「そんな子に育てた覚えはありません!」 と、怒られる乙君。 雨が凄いですね。 避難勧告や警報が出ている地域にお住まいの皆様、心配しています。 大丈夫かなぁ。。

@adidasfun

米国内ではインドアサッカーがあまりに普及しているため、一部の盛んな地域を除き、フットサルの認知度は低い。フットサルのアメリカ代表は、このMISLの選手達で構成されている。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

日々

雨ふりの中、乙君のお散歩。台風が心配な夜になりそうですね

@adidasfun

ゴールクリアランス。ゴールラインを割ったときに最後に触れた選手が攻撃側だった場合、守備側のゴールキーパーがペナルティエリアの任意の地点からボールを投げる。直接ゴールに入れても得点とはならない。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

魅力はピースな一体感。どこにも似ていない夏フェス。[大宴会 in 南会津2018/福島県南会津郡]

今年で9年目を迎える「大宴会 in 南会津」。乾杯の音頭で、アーティスト、スタッフ、観客の境界線が消える。

福島県南会津郡

福島県の山間にある小さな町・南会津で、2010年に始まった『大宴会 in 南会津』。地元のボランティアが作り続けてきた手作りの夏フェスは、9年目を迎えた今年、チケットが前売りでソールドアウトするほどの人気となっています。

地元でカフェ「JI*MAMA」を営む発起人の五十嵐大輔氏が、時に「村祭り」と表現するそのスタイルは、他のどんなフェスにも似ていません。訪れる人たち、そしてフェスを作る人たちが、魅了されるのはなぜなのか。今年の大宴会を紐解けば、その物語が見えてくるかもしれません。

地元でカフェ「JI*MAMA」を営む発起人の五十嵐大輔氏のあいさつで始まった「大宴会 in 南会津2018」。

子供たちも一緒に楽しめる夏フェス、それが「大宴会 in 南会津」。

福島県南会津郡夏フェス『大宴会 in 南会津』。主役は音楽、そして地域愛。

緑深い「うさぎの森のキャンプ場」の一角に、響く「カンパーイ」の声。
ステージに立つのは「U-zhaan&環ROY&鎮座DOPENESS」のユニット。その音楽の合間の小休止に、フェス代表の五十嵐大輔氏がやにわに舞台に表れます。手にしているのは南会津伝統の手仕事「南郷刺し子」の半纏。おもむろに袖を通した鎮座氏、観客に「みんな、自分の飲み物、用意しました?」と声をかけ、冒頭の「カンパーイ」へつながります。小さなステージに集まる人たちと、文字通り手の届く距離にいるアーティスト、そしてスタッフたちの一体感――でもそれは「ギュッ」とした感じではなく、「ほんわか」とした、なんとも自由でピースな一体感です。

今年で9回目を迎えた、南会津の夏フェス『大宴会 in 南会津』。夏フェスですから主役はもちろん音楽なのですが、フェスの代表を務める五十嵐大輔氏は「普通の夏フェスと思ってきたら、ちょっと違うかもしれません」と言います。

チケットが完売御礼の今年ですが、このフェスに集まるお客さんたちはせいぜい1000人超えるくらい。ステージを取り巻く人たちの中には、小さなお子さんを抱っこしながら、一緒に身体を揺らすお父さんお母さんの姿もたくさんあります。その観客の外縁にはたくさんの色とりどりのテントが張られ、ゆったり寝転びながら音楽を聞く人もいれば、気持ちよくウトウトしている人も。そのさらに外縁には――なぜか鍛冶仕事に熱中する男の子と、独楽回しに苦戦する20代女子……?

ちょっと不思議な気もしますが、これこそ『大宴会 in 南会津』なんです。

乾杯に欠かせないのは、会津伝統の手仕事「南郷刺し子」の半纏。

「家族で楽しめる、のんびり感とユーモア」を意識してセレクトするアーティスト。そのものの存在である「ハンバートハンバート」は、2回目の出演。

今年のオープニングアクトを飾ったのは、地元の高校生シンガー、大竹涼華氏。

会津山村道場内には「ベビールーム」も用意。小さな子供連れにも好評。

音楽を遠くに聞きながら、ゆったりと寝転がって過ごせるのも、『大宴会 in 南会津』ならではの楽しさ。

「和釘づくり体験」のワークショップ。赤い鉄を叩くことで、形が作られていくことに
興味津々の子供たち。

福島県南会津郡それぞれのペースでのんびり楽しむ、居心地のいい夏フェス。

9年前に始まった『大宴会 in 南会津』。その始まりは、代表である五十嵐氏が自身の営むカフェ「JI*MAMA」で、ある音楽好きのお客さんと意気投合したこと。当然ながらフェスを企画するなんて初めてで、ノウハウも何もないまま初回は開催。予想外に好評だったのは、地元色の強い飲食やワークショップでした。そうしたスタートが、『大宴会』を、他のどんな夏フェスとも違う独自の路線へと進ませてゆきます。

例えば今回の『大宴会』でステージから一番離れた場所で展開していた、「森の幼稚園・こめらっこ」。猪苗代のお母さん仲間が運営する、子育てサークルによるワークショップです。小さなテントの中では南会津の木や草花、土を使った遊びが用意されていて、周辺ではたくさんの子供たちが裸足で走り回る賑わいです。

さらにそのすぐ横で行われているのは、地元のお爺ちゃんが教える「昔遊び」。木の枝や幹から作られた独楽回しを、「難しい!」と夢中になっているのは、むしろ大人たちのほうかもしれません。

スタッフの一人、今年で4回目の参加の加茂氏は言います。
「最初に聞いた時は“こんな山奥で、それも地元の人が手作りでやってるフェスなんて、面白いの?”と。でも“ちょっと覗いてすぐ帰る”くらいのつもりで遊びに行ったら、すごく楽しくて。結局最後まで残ってしまいました(笑)。それまでは、“音楽フェスって、ちょっと疲れる”と思っていたんですが、『大宴会』はみんながそれぞれのペースで、それぞれに楽しめる。それがすごく居心地がよかったんですよね」

毎年好評のワークショップ「森デコ体験」。草花を髪に飾る子供たちがかわいい。

南会津の木材の端材を積み木代わりに。自然の中には、工夫次第でたくさんの遊びを見つけることができる。

昔遊びを教えるおじいちゃん。独楽は、木の枝を短い円柱状にして、片方を尖らせただけの素朴なもので、ベーゴマ風にヒモを巻いて回す。

いわき出身で、大学時代は茨城で過ごしたという若手スタッフの加茂氏。南会津で就職したのをきっかけに、大宴会にかかわるように。

福島県南会津郡同じ思いを持つ人たちが、『大宴会』を通じてつながってゆく。

とはいうものの、そこには共通するテーマがあります。それこそ“南会津”。豊かな自然や歴史を持つこの地方で暮らす楽しさや価値を、様々な方法で掘り起こしてゆくことです。

もちろん、地元で評判になっているカフェや、名物料理を持つ店の出店も、そんな切り口のひとつ。その一方で、かつてコメの収穫時期に食べた郷土食“信五郎”(うるち米の団子に、特産の荏胡麻味噌を塗って焼いたもの)や、南会津の4つの酒蔵が出す地酒も忘れてはいけません。今年初登場の地ビールも飛ぶように売れています。

でもそうした出店者を南会津のみに限定しようとは、五十嵐氏は思っていません。
「この土地にある“自然に根差した暮らし”という部分に共鳴できるものがあれば、あとは人と人とのつながりの方が大切だなと。この9年間の間に、点として存在していた同じ思いを持つ人たちが、様々なところで繋がり、その友達がまた繋がって、最近では福島県内の範囲まで徐々に広がっています。そうやって繋がることこそが、これからの地方都市のいい在り方なんじゃないかなと」

うるち米の団子に、地元特産の”じゅうねん(えごま)”の味噌をつけて炭火で焼いた「信五郎」。農民が納めるべき新米を食べたいがため、米とバレないよう黒い味噌をつけた、という説も。

南会津にある4つの酒蔵の4種類の地酒を楽しめるブースも。

福島県内を中心に、飲食、物販、ワークショップなど、34の店舗が参加し、大宴会を盛り上げた。

福島県南会津郡頑張っているみんなが、世代を超えてひとつになれる場所。

初回の時に何の気なしに選んだ会場「会津山村農場」の存在も、そうしてみると、深い意味があるように思えてきます。五十嵐氏は続けます。
「ここは戦前から戦後にかけて、南会津の農業従事者を育てるための学校だったのですが、政策が農業から林業に転換してゆくにつれて使われなくなってしまったんです。それが再開発の話が持ち上がった時、地元の卒業生を中心に署名活動が起こり、補修して保存されることに。以前、90歳くらいのお婆ちゃんが見に来て、本当に当時のままだとおっしゃっていましたね」

そうして守られてきた歴史が、五十嵐氏たち30代半ばの世代に受け継がれていくように、『大宴会』の精神もまた、新たな歴史として若い世代に引き継がれてゆきます。初回に高校生ボランティアとして参加し、この数回の『大宴会』では若手の中心的役割を担う樋口聖也さんは言います。

「初回は高校生ボランティアとして参加したんですが、すごく刺激を受けました。小さな町でも、やろうと思えばこんなことができるんだな、って。自分が何かやろうと思った時には、大輔さんに相談に乗ってもらえる、そう思えるのも心強いです」

自分たちが住む町にある、歴史、魅力、刺激、信頼、自信。1年また1年と年を重ねることで、『大宴会』は南会津の人たちに様々なものを実感させているのかもしれません。前出の加茂氏は言います。
「正直準備している間はすごく大変で、直前まで胃がキリキリ痛むことも。でもこうしてたくさんの人たちが集まり喜んでくれること、1年に1度、同窓会みたいに仲間と集まれること、元気でやってた?と言いながら再会できることが、すごく嬉しい。『大宴会』は、地元でそれぞれ頑張っている人たちが、世代を超えてつながれる場所。フェスなんだけれど、“大宴会”っていう言葉がやっぱりふさわしいなって思います」


(supported by 東武鉄道

修復し次世代に引きつがれが「会津山村農場」は、この地に息づく「自然とともに生きる暮らし」のシンボルでもある。

若手スタッフの中心的役割を担う樋口聖也氏は、地元菓子店の跡継ぎ。東京で修業し、3年前に南会津に戻った。

大成功で幕を閉じた2018年の『大宴会 in 南会津』。終了後は、関係者の労をねぎらう大宴会が開かれた。

※2018年度のイベントは終了致しました。
住所:〒967-0014 福島県南会津郡南会津町糸沢字西沢山3692-20
会津山村道場うさぎの森オートキャンプ場 MAP
※最寄り駅:「会津山村道場駅」徒歩約10分
電話:0241-66-2108
http://daienkai.org/

日々

板締め絞りで染め分けた生地極がよーく見るとハッキリ染まらない独特のラインに染め上がります。 マニアックですが、この染まり方がなんとも心地よいんです♪ どこかで見た事あるなぁ 海と空の境界線 境界線に見えてるだけ ほんとは繋がってるんだけどな 繋がってるんだっけ、、 染め上がりをみて ぶつぶつ。。。

@adidasfun

「リーガ・ナシオナル」と呼ばれる全国リーグの他、各州でプロリーグが盛んに行われ、スペインやイタリアのフットサルチームに移籍する選手も多い。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

@adidasfun

「リーガ・ナシオナル」と呼ばれる全国リーグの他、各州でプロリーグが盛んに行われ、スペインやイタリアのフットサルチームに移籍する選手も多い。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

日々

サッカーワールドカップ終わってからの、乙の朝んぽ。 また、月が出ています。 今日は皆様眠たい一日かもしれませんね〜

日々

大学のお仕事。卒業制作の授業です♪ 真剣に作品に向かう姿に初心を思い出します みんな頑張って👍

海を地を越え、世界中にアートの架け橋を。[水と土の芸術祭/新潟県新潟市]

松井紫朗『君の天井は僕の床/ One Man's Ceiling is Another Man’s Floor』2011(photo : Shiro Matsui)

新潟県新潟市生命の源となる「水」「土」への敬意をこめて。

全国各地に数あるアートイベントの中でも、この芸術祭が珍しいのは、都市名ではなく「水」と「土」というエレメンツを表題に掲げていることではないでしょうか。舞台となるのは新潟。2009年に始まったこの「水と土の芸術祭」がどのようなメッセージを発信し、そして今年はどんな新たな挑戦を目論んでいるのか、開催を前に少しだけご紹介します。

福島潟(写真)、鳥屋野潟、佐潟など多くの潟が点在する。

新潟県新潟市“潟”に抱かれた自然豊かな大地。

「新潟」と聞いてどのようなイメージを抱きますか? 日本海に面した荒々しい風土、そこで生きる人々のたくましい暮らし、信濃川や阿賀野川の水流に恵まれた自然豊かな大地。まさにこの芸術祭は、そういった「水」と「土」によって形成された独自の文化や生活に光をあてることで、人間と自然との関わり方を見つめ直し、ひいては豊かな未来社会を展望していきたいという思いから生まれたものです。「私たちはどこから来て、どこへ行くのか~新潟の水と土から過去と現在(いま)を見つめ、未来を考える~」を基本理念に3年に1度開催され、今年で4回目を迎えます。

谷氏はヴェネチア・ビエンナーレなどでコミッショナーを務めた。(photo:Osamu Nakamura)

新潟県新潟市芸術祭の柱は5つのプロジェクト。

総合ディレクターを務めるのは美術評論家の谷新氏。今回のコンセプトを「メガ・ブリッジーつなぐ新潟、日本に世界にー」と掲げ、「この芸術祭は、新潟と日本各地、そして世界を結び、市民同士を結び、新しい感性、視点を育む壮大なアートの架け橋」と語ります。主なプロジェクトは「アートプロジェクト」「市民プロジェクト」「こどもプロジェクト」「シンポジウム」「にいがたJIMAN」の5つ。「多彩なアプローチでこれまでにない新潟市の魅力を発信していきたい」という谷氏の意気込み通り、世界で活躍する作家による作品展示から、市民自ら企画・運営するプロジェクト、ワークショップ、食や伝統芸能を楽しむイベントまでさまざまな催しが繰り広げられます。

塩田千春『Where are we going?』スタジオでの制作風景2016 Berlin (Photo : Sunhi Mang)

新潟県新潟市キーワードは「地、水、火、風とそれによって育まれる生命」、そして「環日本海」。

目玉となる「アートプロジェクト」には2つの柱があります。1つ目は、「世界を構成する四元素と考えられてきた『地(土)、水、火、風(大気)』に焦点を当てる」ということ。少し難しいですが、作家たちはこれら生命のもとになる自然的要素=素材と対話し、「命とは何か」「生きるとは何か」といった芸術の根源となるような命題に挑み、それらを自分なりの解釈に落としつつ人間と自然との関係を表現します。

セルゲイ・ヴァセンキン『I will become a captain』2016

新潟県新潟市アートは国籍を問わず人の心を揺さぶる。

もう1つは「日本海に面した新潟の過去と未来」に関わるもの。現在、日本海を挟んで向かい合う国とは極度の緊張関係にあります。そういった国際的障壁を取り払い、中国、韓国、ロシアの作家たちと交流し、日本海にアートによる橋を架ける。まさに谷氏の「メガ・ブリッジ」がその根底にあり、この芸術祭における大きな意義といえるかもしれません。

例えば、冬の日本海を思わせる曇天の海原を描く画家・ロシアのセルゲイ・ヴァセンキン氏や、日本画壇に旋風を巻き起こした韓国の異彩画家・柳根澤(ユ・グンテク)氏といった環日本海の国々の作家たち。こうした海外独自の伝統技法や感性がつくり出す芸術が新潟という地にもたらされることも、相互理解への第一歩と言えるでしょう。

星野曉『再生/コペルニカス以前の泥Ⅱ』1998 (photo:Nathalie Sabato)

新潟県新潟市ジャンルを問わない47作品。市内全体が展示会場に。

日本の作家では、黒陶による漆黒の色合いが特徴的な陶オブジェを作る星野曉氏や、素材の特性を活かした絵画と彫刻作品を絶妙なバランスで展示する森北伸氏など、絵画から彫刻、陶芸、インスタレーションまで、ジャンルを問わないアーティストが参加。万代島にある、かつて水産物の荷さばき施設だったかまぼこ型の建物(通称「大かま」)や新潟市芸術創造村・国際青少年センター、天寿園をはじめとした18会場に作品が展示されます。

森北伸『ライムライト(街の灯)』2016

新潟県新潟市市民が「自分ごと」として関われることが大事。

そしてこの芸術祭の最大の特徴が、市民自ら企画・運営を行う「市民プロジェクト」です。各地の芸術祭でこういった市民プロジェクトが行われますが、「水と土の芸術祭2018」では今年新たな可能性に踏み出します。それは空き家を地域の人達が集まる茶の間にリノベーションするなど、アートを活用して地域の課題に取り組む「地域拠点プロジェクト」の実施。例えば秋葉区で作家の深澤孝史氏を招へいし、区の特色である「石油」「花と緑」などの地域資源を活かして開かれる「水と油の芸術祭(仮)」や、南区臼井の狸伝説にちなんだ「狸の婿入り行列」を地域のシンボルとして盛り上げる「狸の婿入り行列プロデュース」など、このような地域拠点プロジェクトを含む84ものユニークな市民プロジェクトが催されます。

また「にいがたJIMAN」では伝統芸能や音楽などのほか、新潟の水と土がもたらした最大の宝物である「食」や「農」の魅力を紹介。料理人と生産者によるクッキングショーや、親子で新潟を巡る「収穫」&「ご飯ワークショップ」、マルシェなど美味しい催しも盛りだくさんです。

地球上の万物がその恩恵を受けてきた「水」と「土」。この芸術祭は、新潟という一地方にとどまらない世界的な視点で、人と自然との関係性について問いかけるグローバルなアートイベントだといえるでしょう。

「狸の婿入り行列プロデュース」では築100年の『たぬきの茶の間』も会場に。(photo:臼井アートプロジェクト2016)

2015年に行われた「小須戸ARTプロジェクト2015』(photo:Osamu Nakamura)。今年も多彩なプロジェクトに期待。

Data
水と土の芸術祭 2018

開催期間:2018年7月14日(土)〜10月8日(月・祝)
開催場所:新潟市内全域(メイン会場:万代島多目的広場) MAP
料金:大かま 万代島多目的広場(屋内)、NSG美術館、天寿園(屋内会場)は有料。有料3会場に入場できるお得なパスポート:一般1500円(前売1200円)、学生・65歳以上1000円(前売800円)。単館チケット(当日券のみ)もあり。
その他、無料会場多数。
http://2018.mizu-tsuchi.jp/
写真提供:水と土の芸術祭2018実行委員会・新潟市

日々

朝の月 本日も4時半から大騒ぎの乙君に起こされ朝んぽ。 お陰様で綺麗な月に出会えました

静謐で神秘的な地で開かれた幻の饗宴『DINING OUT KUNISAKI with LEXUS』 スペシャルムービー公開。[DINING OUT KUNISAKI with LEXUS/大分県国東市]

大分県国東市

DINING OUT KUNISAKI with LEXUS(2018年5月開催)の感動を、スペシャルムービーとフォトギャラリーでお届けします。

13回目となる今回の『DINING OUT』の舞台は、六郷満山文化随一の歴史を持つ古刹・文殊仙寺です。今回設定されたテーマは『ROCK SANCTUARY―異界との対話』。山岳信仰と神仏習合の地として知られる大分県国東半島。静謐で神秘的で、それでいてどこか懐かしい。そんな会場で開催されたプレミアムな饗宴。ぜひ体感してみてください。

作り手と食べ手を直につなぐ、新しい農業。[Farm Owner’s/ 山形県山形市]

オーガニックで味が濃い、『Farm Owner’s』の野菜。

山形県山形市農家が自分のために、野菜を育ててくれる。

カブ主になりませんか? ただし、配当は野菜です―。
こんな面白いキャッチフレーズのもと、2016年2月、山形県であるユニークな農業の形が誕生しました。その名も『Farm Owner's』です。

ウェブサイト上で「蕪(株)券」を買うと、農家のオーナー(蕪主)になり、自分の食べたい種類の野菜が届けられるというシステムです。立ち上げたのは、誰よりも伝統野菜を愛する農家の4代目・佐々木康裕氏です。

農薬や化学肥料は使わず、腐葉土など自然に近い環境で育てる。

山形県山形市味が美味しく安全でも、農家が作りたがらない。

「本来、ピーマンは苦いものなんです」と佐々木氏。昔ながらの固定種・在来種と呼ばれる野菜は、トマトはトマトらしい酸味がしっかりあり、ニンジンは土の香りがして、大地の味が感じられるもの。それが今は、トマトはトマトを超えた糖度を追求され、根菜や葉菜もえぐみが少なくなり、何よりも形が綺麗で均一です。それらが悪いわけではありませんが、農薬や化学肥料を使うことで大量生産を可能にしている場合も多いため、健康面への影響が懸念されています。

国の発表によると、現在有機野菜は市場の0.4%程度で、更にその中でも固定種や在来種は約0.01%しかないそうです。農家がこういった野菜を育てないのは、「特別な野菜を育ててもJAや市場には適正な値段で売れない」「ほとんどの農家の人が70歳近くで、自力で売り先を広げるのが難しい」「農薬や化学肥料を使わないことで野菜の成長が遅くなり、しばらく収入が減る」といった理由があると佐々木氏は話します。

生育状況はSNSやグループメールで通知される。

山形県山形市農家は安心して作れる。消費者は信頼して買える。

一方でそういった安全な昔ながらの野菜を求める消費者は増え、レストランでも在来種の無農薬野菜を使いたいというシェフも多くなっています。ですが、作る人が少ないため、これらはスーパーマーケットにもあまり並ばず、あっても種類が少なく、価格も高め。この流通のミスマッチをなんとかしようと考えた佐々木氏は、「作った野菜を買ってもらう」という従来の仕組みから、「食べたい野菜を農家に育ててもらう」という関係に変えることを考えつきました。それが、この『Farm Owner’s』という制度です。

農業は素人だったため一から勉強したという佐々木氏。

山形県山形市年収200万円程度という状態を、当たり前と思ってはいけない。

佐々木氏の家は4代続く農家でしたが、「農業は儲からないからやめなさい」と祖母に諭されていました。佐々木氏は一度全く違う仕事に就いていましたが、東日本大震災で食の安全や日本の農業の大切さを見直したことも、この新たな農業のシステムを始めようということのきっかけになりました。まずは自分が農家を継ぎ、自分の農園をこの事業の実験台に。クラウドファンディングで資金を集め、ウェブサイトで「蕪(株)券」を販売したところ、蕪主は予定数を達成することができました。

事前に連絡すれば畑に遊びに行くことも可能。

山形県山形市美味しい「蕪主総会」。農家とつながることが喜ばれる。

「蕪(株)券」の金額によって届く内容や回数が異なり、定額以上の蕪を買った人には定期的に野菜が届きます。山形赤根ほうれんそうや、甚五右ヱ門芋、肘折かぶなど、どれも都会では手に入らない在来種・無農薬野菜です。届いた人からは「こんな野菜見たことがない」「味が濃くて美味しい」「野菜ってこんな味がするんですね」といった喜びの声ばかり。野菜の定期便だけでなく、東京で「蕪主総会」と称してバーベキューや芋煮会を開くなど交流会も開催しています。

野菜を買うことで、会社も出身も関係ないオーナー同士のつながりも生まれます。蕪主からは、野菜そのものへの感想はもちろんですが、「生産者との関係づくりができることが楽しい」という声も多いそうです。都会の消費者は顔の見えない「食」よりも、作った人の体温が感じられる食べ物を求めているー。佐々木氏自身もそのことを強く認識したといいます。

届く野菜は3,000円で6〜12種が目安。年間30種ほどを生産する。

「種まきや収穫を体験して頂くこともできます」と佐々木氏。

山形県山形市まず自分で食べたかった、が原点。

今のところ『Farm Owner’s』の生産農家は佐々木氏だけで、今後他の農家と協働するなどの拡大予定はないそうです。その理由を聞くと「まず私が食べたかったんです、伝統野菜を」との答え。誰よりも地元に伝わる野菜を愛し、それを人に届けたいという純粋な想いが原点となっているのです。

「蕪(株)券」はあと数枠残っているそうなので、あなたもオーナーになってみては?

Data
Farm Owner’s

住所:山形県山形市肴町 MAP
電話:090-7333-4771
営業時間:13:00〜18:00
休日:不定休
料金:蕪主(小)12000円の例
あなたの野菜のお届け便(小)16L(80サイズ)×4回分(7・8・9・10月まで毎月1回お届け)
http://farmowners.thebase.in/
写真提供:Farm Owner’s

日々

染め待ちの布藍色に染まってしまった伸子針が刺さってます

日々

家族の食卓乙は家族が大好きです お姉ちゃんが作ったお箸置き 最近、陶器を狙うようになりました なんでかなぁ〜

日々

一日中糊置きをしていると時が止まってしまったように感じる つまり 果てしなく 長いのです 笑

日々

一日中糊置きをしていると時が止まってしまったように感じる つまり 果てしなく 長いのです 笑

「世界のベストレストラン50」13位。エンリケ・オルベラ氏のポップアップレストランへ。[マンダリン オリエンタル 東京/東京都中央区]

温かくやさしいまなざし、ゆったりと落ち着いた物腰が印象的なエンリケ・オルベラシェフ。

東京都中央区世界的メキシカンファインダイングが繰り広げた贅沢な4日間。

2018年6月、バスクにて発表されたばかりの「世界のベストレストラン50」。日本から17位『傳』、22位『NARISAWA』、41位『龍吟』の3店がラインクインしたことは記憶に新しいところでしょう。
今回、お届けする話題は、その「世界のベストレストラン50」において13位を獲得した『プジョル(Pujol)』のエンリケ・オルベラシェフによる日本初のイベントです。世界を代表するメキシカンファインダイニングの実力を堪能あれ!

伝統に培われた豊かな料理文化と、精緻な味わいの構成――メキシコの伝統料理は、ユネスコの「食の無形文化遺産」に、和食より3年早い2010年に登録されました。エンリケ・オルベラシェフは、そんなメキシコ料理の奥深さを世界中に知らしめたシェフの一人です。アメリカの有名な調理師科学校を卒業後、首都メキシコシティにファインダイニングレストラン『プジョル(Pujol)』を立ち上げたのは2000年のこと。以来、伝統をバージョンアップさせるその卓越したセンスに世界中のフーディー達が注目し、2011年以降は「世界のベストレストラン50」に毎年ランクイン。2018年6月には13位に選出されています(※)。現在はメキシコに多数(『Eno』など)、ニューヨークに2店(『Cosme』、『Atla』)のレストランを展開し、今年末から年始の予定でLAにも新店をオープンすることを発表。その人気はとどまることを知らないようです。

そのオルベラシェフを迎え、去る2018年5月15日(火)~18日(金)の4日間、『マンダリン オリエンタル 東京』において『プジョル』の期間限定ポップアップイベントが開催されました。大の日本好きで頻繁に来日するオルべラシェフですが、意外にもイベントは初体験。日本がはじめて体験した、メキシカンファインダイニングの世界をご紹介します。

※ラテンアメリカ版である「ラテンアメリカのベストレストラン50」のリストでは、2013年のスタート時からずっと一桁代の順位をキープ。

封蝉(シーリングワックス)の上に「Pujol」の頭文字Pをあしらったスタンプを。ミニマルながら印象深い演出のメニュー表。

メキシコ料理にとって大切な食材、コーンの外皮(ハスク)を乾燥させた「紙」で折った鶴をテーブルのセンターピースに。さりげなくメキシコ×日本を表現している。

東京都中央区伝統的なメキシコ料理をガストロノミーに昇華させる。

イタリアなどと同様に、メキシコは各州によって特徴的な食文化を持つことで知られます。なかでもオルべラシェフがもっとも影響を受けた地域のひとつは、南部・オアハカ州。豊かな海と変化に富む地形を持ち、先住民の伝統文化が色濃く残る、また美食の地としてもよく知られるこの地方の食文化、そして他の様々な文化に感化され、現代(いま)の食べ手に寄りそうテクニックと洗練されたプレゼンテーションを掛け合わせた数々の料理を発表してきました。

たとえばスペシャリテの「熟成させたモーレ・マドレとモーレ・ヌエボ」(写真参照)。ピューレ状のモーレ(ソース)はオアハカ州の名物のひとつですが、プジョルでは甘く香ばしいアンチョなどの乾燥唐辛子、玉ねぎやトマト、ニンニク、ナッツなど50種以上の食材をじっくり煮込んだオリジナルのモーレを二種類重ねて提供しています。色の深いモーレ・マドレは食材を足しながら毎日火を入れ、味の深みを重ねたもので、1500日以上熟成させています。中心には作りたてを流し、二種類の味の対比を楽しませる趣向です。伝統に倣い、毎日キッチンでトウモロコシを挽いて粉にし、都度焼き上げる香り高いトルティーヤもこの皿には欠かせません。

「既存の料理や味わいに新たな価値を与え続けること――それが私の料理哲学なんです」と、オルベラシェフは説明します。

まっすぐに相手の目を見てゆったりと話す。謙虚で穏やか、かつロジカルに言葉を操る様子に知性があふれる。

終始和やかな雰囲気で進んだインタビュー。シェフ二人のあいだの信頼関係が伝わる。

3品目の「帆立貝のトスターダ ハバネロと黒胡麻」。香ばしいコーン生地のトスターダに、やさしい甘みの帆立貝のマリネとサラダを重ねて。ハバネロオイルのスパイシーな刺激がアクセントだ。

メインディッシュの「熟成させたモーレ・マドレとモーレ・ヌエボ」。モーレ・マドレ(母なるモーレ)はコクとうま味たっぷり、複雑ながらバランスの取れた深い味わいで、今回はなんと1580日以上のもの! 会期中、毎日日付が更新されていった。モーレ・ヌエボ(新しいモーレ)のフレッシュな風味との対比が面白い。

6品目、メインの直前に提供された「茄子のタコ オハ・サンタ ひよこ豆とクレソン」。オハ・サンタとは大きな葉。コーン生地のタコと重ねて一緒に丸く抜き、ひよこ豆のピュレ、茄子のソテー、そしてクレソンを載せ、巻いて食べる。

東京都中央区『プジョル』の味と、メキシコ×日本の融合の皿。

オルべラシェフが、初めて日本を訪れたのは2010年。それ以来毎年1~2回はプライベートで来日し、各地の料理を食べ歩いています。
「新鮮な食材が何より大切なこと、魚が食文化のなかでとても重要な位置にあること、酸味の使いかた、軽やかな食後感、、、日本料理はメキシコ、特に太平洋に面した地方の料理と似た点が多いと感じています。だからこそ日本が好きなのかもしれませんね。今回はそんな僕の思いを表現するためにも、肉を使わず魚と野菜だけでコースを構成しました」

今回提供されたコースは、デザート2皿を合わせて全9皿。このうち数皿は、食材も含めプジョルの味そのままを伝える料理です。先に紹介したモーレの皿をはじめ、「茄子のタコ オハ・サンタ ひよこ豆とクレソン」などもそのひとつ。逆に、メキシコ×日本を意識して作った皿も目立ちました。たとえば一皿目の「蕪 デコポン ワームソルト ハーブのワカモレ」では、オリジナルの料理に使うヒカマ(葛芋)をカブに、オレンジをデコポンに置き換え、またデザートの「プルケ酒と酒粕のソルベ 宮崎とメキシコのマンゴー」では両国の食材を巧みに組み合わせるなど、意識的に二つの文化を融合させるチャレンジも。
「これまでの来日機会では料理をする機会がなかったので、今回は本当に楽しかったですね。市場を歩いていろんな食材を試しました」

『マンダリン オリエンタル 東京』の総料理長、ダニエレ カーソン氏のバックグラウンドはイタリア料理。フレンドリーなキャラクターでネットワークも広い。

東京都中央区

常に進化を重ねるために。

マンダリン オリエンタル 東京は、2015年の『ノーマ Noma』(デンマーク・コペンハーゲン)に続いて、昨年は『ガガン Gaggan』(タイ・バンコク)のポップアップイベントを開催。今回の『プジョル』招聘にあたっては、総料理長であるダニエレ・カーソン氏の力が大きかったといいます。
「昨年、オルべラシェフがプライベートで東京を訪れていた際に会い、すっかり意気投合したんです。日本に本当のメキシコ料理を知る人は少ない。ならばぜひうちのホテルでポップアップレストランを、と話をさせていただきました」

それから1年弱、トウモロコシをはじめメキシコ食材の調達は本当に大変だったものの、ホテル側の大きな情熱で困難を乗り越え、今回のイベント開催が実現したのです。
「ダイバーシティ(多様性)」をテーマに掲げ、キッチンを含め積極的に様々な国籍のスタッフを招いてきた同ホテルにとって、世界の最前線のレストランと通じることはごく自然な流れなのでしょう。なかでも一流シェフを招聘するポップアップレストランは、とても意義あるイベントだとカーソン氏は言います。
「日本の料理文化はとても洗練されていて、食べ手の経験値も高い。そんな中で常に進化を重ねるためには、このような機会はとても大切です。レストランのスタッフにとって、世界の一流と接し、ともに働くことは、今後に向けた大きな学びになったと思います」

「我々にとってもいろんな刺激と学びがある。ポップアップはとてもいい機会なんです」とカーソン総料理長。

東京都中央区未知の食文化に通じる窓として。新しい味覚への道しるべとして。

今回、日本に初めて紹介されたメキシカンファインダイニングの世界。今回を体験したゲストが、メキシコの『プジョル』を訪れる日も遠くないかもしれません。未知の食文化に通じる窓として、新しい味覚への道しるべとして、このようなポップアップやコラボレーションなどのイベントが、世界中で大きな役割を果たすようになっているのを感じます。

インタビューの最後に、日本の若い料理人にメッセージはありますか、と聞いてみました。
「ミシュランで三ツ星を取るために、フランス料理でなければいけないという時代は終わりました。日本料理はもちろんですが、どんな料理分野であれ可能性を秘めています。若い料理人の方々には自分のルーツをまず確立し、そして多様性を受け入れるフレキシビリティを持っていただきたいですね」

Data
マンダリン オリエンタル 東京

住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 MAP
電話:03-3270-8800
http://www.mandarinoriental.co.jp/tokyo/
Text:HIROKO SASAKI

日々

大きな生地を染めて仕事場に干していたら空気まで藍色になった気分になる 思いっきり 深呼吸

繰り返される小さなサプライズが、やがて大きな満足に繋がる。[阿讃琴南/香川県仲多度郡]

館内の各所にゆったりとくつろげるスペースが設けられている。

香川県仲多度郡「小さなお得や満足を、これでもかと積み重ねる」。それがこの宿のおもてなし。

最初にお会いした時、支配人の山口氏は「不便な場所にあることが魅力」と笑いました。それは人里を離れることで、身の回りの小さなことに改めて目を向けることができるから。そしてこうも言いました。「不便ではあっても、不満はあってはいけない」。その言葉通り、2日間滞在してみて、確かに心地よい満足感に包まれました。その理由を振り返ってみると、随所に小さな驚きが、無数に隠されていたことに気づきます。ジェットコースターのような、インパクトある驚きではありません。ひとつひとつは、ほんの些細なサプライズ。その積み重ねが、やがて大きな満足に繋がるのです。

たとえば温泉から上がってみると、置かれた冷蔵ケースの横に「18時までアイスキャンディー無料」の文字。冷たいアイスキャンディーが、風呂上がりの火照った体に気持ちよく染み込みます。

客室には、話題のカプセル式コーヒーマシンが備えられていました。無論、こちらも無料。ソファやデッキでくつろぎながら、好きなだけコーヒーが楽しめる。これもまた、小さいけれど確かな満足です。

山歩きに出かけたければ、フロント横で登山靴や雨合羽などのグッズを無料で貸し出ししてくれるサービスも実施。この日は生憎の雨でしたが、夕食前にファミリー揃って登山を楽しむゲストも多いといいます。

21時からは囲炉裏ラウンジで、焼きマシュマロが振る舞われます。これだって温泉宿に必須というサービスではありません。「あればうれしい」という程度の小さなサプライズ。しかしそれが積み重なることで、やがて心は「うれしい」の思いに満たされていくのです。
小さな満足はそればかりではありません。館内用の車椅子はゆったりとした木製。クッションの利いた座面は、長く座っても疲れません。スモーキングエリアは、庭を臨む気持ちの良いガラス張りの一室。「もちろん喫煙をされる方も大切なお客様。気持ちよく過ごして頂きたいですから」と、近年の事情から隠されるように隅に追いやられていることが多い喫煙所を、できるだけ気持ちの良い空間に設えました。

あるいは里山ヒュッテのゲストには「坂道をお歩き頂くことになりますので」と、毎朝の牛乳が届けられます。また、ヒュッテは部屋に露天風呂がない代わりに、60分の貸切露天風呂無料利用が可能。小さな不満を大きな満足に変える心配りです。

風呂上がりにうれしい気の利いたサービス。大人にも好評だとか。

コーヒーは好きなタイミングに、好きなだけ。部屋での時間に彩りを添える。

焼きマシュマロというニッチなサービスも、やがて大きな満足につながる。

香川県仲多度郡影でホテルを支える支配人は、生粋のホテルマンであり、“ホテルの便利屋さん”。

ゲストが積み重ねる小さな満足には、スタッフの存在も欠かせません。それを支える支配人の山口氏は、プロフェッショナルのホテルマン。新卒で『リーガロイヤルホテル』グループに入り、フランス料理部門のマネージャーも経験。その後は鉄道系ホテルブランドの開業にも携わり、ここ『阿讃琴南』の支配人に就任。ホテル一筋30年。黒子のようにゲストの影に控え、言葉にするより前にその要望を汲み取る、生粋のホテルマンです。

そのプロフェッショナルぶりは、日々の仕事を見ていると伝わります。たとえばある日の支配人はこんな感じ。
朝一番に出勤すると、まずは施設の点検も兼ねて館内すべてを歩いてまわります。次にレストランで朝食の手伝いをし、売店のチェックをし、それから書類仕事をした後、チェックアウトのお客様のお見送り。午後一番にミーティングで、その日のお客様の情報を共有し、続いて部屋のメンテナンスの対応。電球の交換程度なら、支配人自らがやってしまいます。そろそろお客様がやってくる頃。にこやかに出迎え、館内のを案内したら、お次は夕飯の準備。休む間もありません。

お客様からの質問や世間話によどみなく答えるのは「空き時間はすべて読書です」という実益を兼ねた趣味の賜物。フランス料理部門の経験を活かし、センス抜群のワインのラインナップも、すべて支配人のセレクトです。このホテルの申し子のような支配人の存在が、求心力となりスタッフ全員のモチベーションとなっているのです。そして満足感の高い滞在は、そんなスタッフのサービスにより支えられているのです。

気づいたことは何でもやる支配人。この姿勢がスタッフたちにも伝わっている。

支配人が自信を見せるワインセレクション。ツボを押さえたラインナップ。

ゲストの迎えと見送りの場面にも、必ず支配人の姿がある。

香川県仲多度郡スタッフの多くは業界未経験。だから教えるのはルールではなく、おもてなしの心。

支配人だけではなく、他のスタッフたちも皆、気持ち良い滞在に欠かせぬ存在。しかも形式的ではなく、どこか温かみのある心のこもったサービスが印象に残ります。そんな点を支配人に尋ねると、予想外の言葉が返ってきました。

「実は当館のスタッフでホテル業界経験者は、私とマネージャーだけなんです」
そう、宿を支えるスタッフの多くは、2017年の開業にあたり新たに募集した方々。異業種からの転職や新社会人、外国人留学生の姿もあります。その全員が、それぞれ自覚を持って、心尽くしのサービスでもてなすのです。

「たとえばコーヒーをお出しする順番や、テーブルでどなたの前に伝票を置けば良いのか。これはホテルマンの経験から自然とわかることです。レディファーストや年功序列だけではない、勘のようなものも必要。教えてわかるものではありません」
そう話す支配人。ホテルのゲストは10人居れば10通りの接客が必要。それを身につけるためには、長い業界経験を要するというわけです。しかし宿はオープンしています。お客様は待ってはくれません。

「ですからマニュアルを覚える、という接客ではなく、より根本的な“おもてなしの気持ち”を共有することにしたのです」
つまりパターン化して機械的に対応するのではなく、ただ相手のことを思い、気持ちよく過ごしてもらうことを願う。それを形にしたサービスを徹底したというわけです。

宿の外観を撮影している間、雨の中、傘を持って待っていてくれたスタッフがいました。方言の残る言葉で、地元の歴史を教えてくれたスタッフもいました。「こうしなさい」と言われたサービスではなく、「こうしたら喜ぶだろう」と思うサービス。それがこの宿の魅力を形作っていることは疑いようもありません。

洗練されずとも、心尽くしのサービス。それがゲストを和ませる。

それぞれが気づいたことを実践することで、宿の魅力が底上げされている。

心を満たす満足感から、帰り際に次回予約を入れるゲストも多い。

Data
阿讃琴南

住所: 〒766-0204 香川県仲多度郡まんのう町勝浦1 MAP
電話: 0877-84-2611
https://www.asankotonami.com/

その佇まいは絢爛ではなく、優雅。穏やかな木の香りに包まれる温泉宿。[阿讃琴南/香川県仲多度郡]

周囲にコンビニひとつない山間。この不便さに、宿の魅力がいっそう際立つ。

香川県仲多度郡激しい雨さえもプラスに変える、豊かな緑が茂る場所。

高松空港から車に乗って南へ。町並みはすぐに木々に取って代わり、まるで山の中に分け入って行く感覚になります。時間にすれば、わずか30分ばかり。それでも「遠くまで来た」という印象があるのは、この山景色の影響でしょうか。人の気配もまばらな山間。この辺鄙な場所に『阿讃琴南』はあります。

訪れたのは5月の初旬。天気は雨。それもしとしと煙るような雨ではなく、叩きつけるような激しい雨足です。天気は旅の印象を大きく左右するもの。この雨は宿にマイナスの印象を与えてしまうのか、それとも天気などものともしない魅力を、宿自体が備えているのか。やがて到着した『阿讃琴南』は、すぐさまその問いに答えてくれました。

「この季節の雨は、緑をいっそう輝かせます」
出迎えてくれた支配人の山口孝博氏は、そう言って笑いました。山懐に抱かれるように建つ宿。見れば周囲の緑は、雨に濡れて青々と輝いています。

「晴れには晴れの、雨には雨の良さがあります。そんな当たり前のことに気づけるのも、こんな山の中ならではでしょう」
この後、館内を歩くごとに雨景色の良さは何度も実感することになるのですが、第一印象で、雨の日ならではの瑞々しい緑が心に残ります。

水を得て輝きを増す5月の新緑。この景色も『阿讃琴南』の魅力。

夜半まで続いた雨は、神秘的な夜景をも生み出した。

香川県仲多度郡第一印象は「森」。穏やかな木の香りに包まれる空間。

「山道はたいへんだったでしょう? 不便な場所ですから」
支配人の山口氏は穏やかにそう尋ねます。聞けば近隣にはスーパーもコンビニもなく、病院が開くのも2日に一度。失礼ながら頷くと、山口氏は我が意を得たりとばかりに微笑みます。
「その不便さこそが、当館の魅力なんです」

技術が発展し、生活は便利になる一方の昨今。だからこそ少々の不便さが、身の回りのさまざまなことに改めて目を向けさせてくれる。やがて日常に戻ったとき、この場所の記憶がそれまでの意識に少しの変化を加えてくれる。だからこそ、辺鄙な場所にあることさえも、「この宿の魅力」と言い切れるのです。

もちろん、不便な場所であっても、不満はあってはいけません。この宿で過ごすごとに、その絶妙なさじ加減に唸らされます。まずは順を追ってみてみましょう。

自動ドアを抜けると、そこがロビー。正面には一年通して薪ストーブに火が入れられています。その温もりも含めて、最初の印象は「森」。木を多用したインテリア、大きな窓の外に見えるしっとり濡れた緑、そしてここに来るまでに抜けてきた山道の記憶。それらがすべて作用して、森のなかのロッジのような印象を抱かせるのでしょうか。森の空気さえ感じるような気持ち良い雰囲気にしばし浸ります。入り口右手にフロントがありますが、そこで記帳をする必要はありません。まずは左手のラウンジに腰を落ち着けて、お茶と甘味でひと息。部屋の説明や宿泊手続きも、ここで座ったまま済ませます。

案内を見ると館内には庭園、足湯、セレクトショップ、温泉、ビリヤードが置かれた娯楽室など、気になる場所がいろいろ。さっそく散策してみたいところですが、その前にまずは部屋に行って荷物をおろしましょう。部屋にもまた、多彩な魅力が詰まっています。

ロビーでは一年通して薪ストーブに火が灯る。来客を温かく迎え入れる心の表れだ。

木を多用したラウンジ。窓の外の庭園も、心地よい印象に拍車をかける。

本館前の東屋に設えられた足湯。露天風呂と同じ温泉が満ちている。

香川県仲多度郡ラグジュアリーな客室と、野趣あふれる露天風呂。

全28室の客室は、大別して本館内にある通常の客室と、独立型の里山ヒュッテの2タイプ。本館客室はゆったりと温泉を堪能できる専有露天風呂付きと、気軽に利用できるモデレート客室があります。設えは部屋により異なりますが、どの部屋も10畳以上の余裕があるスペースと、緑を臨む大きな窓は共通。さらにウッドテラスやモダンなソファなど、部屋ごとにくつろぎのスペースが設えられているのも特徴です。
「お部屋内にお気に入りの場所を作っていただきたい」
そんな思いの表れなのでしょう。

一方の里山ヒュッテは、本館横の坂道を辿った先、山の斜面に十分な間隔を取って点在するコテージ型の客室。2間続きの居室とウッドテラスで構成され、よりいっそう山に抱かれる気分が感じやすい場所です。ウッドテラスでくつろぎ、清流のせせらぎと鳥の声に耳を澄ます。宿泊者だけに許される、なんとも贅沢な時間の使い方です。

どの部屋もラグジュアリーで、いつまでもくつろいでいたくなりますが、ここは温泉宿。風呂も忘れてはなりません。河畔風呂「せせらぎ」に足を運んでみましょう。
まず印象的なのは、河畔風呂の名の通り、川沿いに作られた岩風呂。清流と滝を借景にした、野趣あふれる露天風呂です。隣にはタイル張りの露天風呂も。こちらには深さ100cmの深湯や寝湯などもあり、好みのスタイルで湯を満喫できます。湯船に満たされるのは無色無臭でありながらしっとりと肌に馴染むアルカリ泉。夏場で39度程度というぬるめの温度に保たれているのも、ゆったりくつろいでもらうための心配りです。

ダイジェストで見てきた館内。どこも正統派の温泉宿でありながら、どこかに人の“思いやり”が潜んでいます。できたばかりの近代的な施設でありながら、無機質にならず、ほっと安らげるのは、周囲を包む木々の息吹と、そんな心遣いの帰結なのでしょう。

里山ヒュッテの一例。どの部屋にも居心地の良い特等席が設えられている。

客室の一例。山との距離が近く、大自然を感じながらくつろげる

滝の音に包まれる岩風呂。時間帯により男女入れ替えはあるが、常時入浴可能。

Data
阿讃琴南

住所: 〒766-0204 香川県仲多度郡まんのう町勝浦1 MAP
電話: 0877-84-2611
https://www.asankotonami.com/

舞台は山間の正統派温泉宿。滞在するほどにその魅力にはまる、小さなサプライズの連続。[阿讃琴南/香川県仲多度郡]

香川県仲多度郡OVERVIEW

高松空港から車で30分ほど。山道を抜けた先の静かな山間に『阿讃琴南(あさんことなみ)』はあります。決して便利な場所ではありませんが、そこには温泉があり、ラグジュアリーな客室があり、レストランがあり、カラオケを備えた娯楽室があり、そして豊かな自然があります。誤解を恐れずに言うならば、ここはお手本のような温泉宿。誰しもが想像する、いわば“スタンダード”な施設です。

ならばその魅力も想像の範囲内かと思えば、そうではありません。一見、普通と思える施設。しかし、やがてゲストは気づくのです。客室の家具ひとつ、コーヒーメーカーひとつとっても見えてくる、細やかな心配りとこだわり。そして何度も繰り返される小さなサプライズ。だから滞在するほどに、誰もがこの宿の魅力に惹かれていくのです。そして、その施設にさらなる魅力を添える、スタッフひとりひとりにまで浸透したおもてなしの心。それらに触れるうち、ゲストは再訪の思いを強くします。

普通だなんてとんでもない。想像した施設をすべて備え、さらにそこに素晴らしいサービスが加わる。『阿讃琴南』こそは、日本人の誰しもが「戻ってきたい」と思うような温泉宿の完成形なのです。

Data
阿讃琴南

住所: 〒766-0204 香川県仲多度郡まんのう町勝浦1 MAP
電話: 0877-84-2611
https://www.asankotonami.com/

素朴であっても地味ではない。京料理をベースに温泉旅館の発想を加えた、独自の里山料理。[阿讃琴南/香川県仲多度郡]

里山料理の素朴さに、京料理の華やかさが加わるここだけのおもてなし。

香川県仲多度郡料亭からキャリアを開始した腕利きの料理長。

「ゆったり楽しんでくれたらいいですよ。懐石料理じゃないですから」
料理長・石田健二氏は一見、いかにも“頑固一徹な料理人”という顔つき。恐る恐る話を聞くと、先の言葉が返ってきました。自身の料理を「素朴な里山料理」という石田氏。山に囲まれた近隣の食材は、たしかに素朴な印象。しかし料理自体は、華やかささえ感じさせる豪勢な品々。つまり食材と料理との間、技術や発想の部分に華やかさがあるのでしょう。だから料理の詳細を聞く前に、まずは料理長について尋ねてみました。

石田氏は昭和37年、淡路島生まれ。高校を卒業するとすぐに料理の世界に飛び込み、まずは京都の名料亭『下鴨茶寮』で修業を開始しました。そこから関西の店をいくつか経て、次に入ったのは兵庫県の塩田温泉にある名門旅館『夢乃井』。ここで温泉宿の料理を学び、技術の幅を広げてきたといいます。その後、淡路で名の知れた国際ホテルを経て『ホテルニュー淡路』グループに入社、2017年『阿讃琴南』の開業と同時に料理長に就任します。

京料理からスタートし、旅館の懐石を学び、ホテルの厨房も経験。そんな道をたどってきたからこそ「今までやってきたことの応用であり、集大成」として、この里山料理が生みだされるのです。「魚は川魚。それに山菜や野菜。伊勢海老や雲丹を出すわけにいきませんからね。どうしても地味になってしまう。あとは工夫です」さらりと言ってのける石田氏ですが、その“工夫”の数々には、きっと誰もが驚かされることでしょう。

石田料理長。妥協を許さぬ職人気質だが、ユーモア溢れる一面もある。

食事は本館1階にあるダイニング『穀雨』にて。

香川県仲多度郡味の基本は香川の食材に共通する、透明感ある脂。

「香川はオリーブの産地ですから、油の質が高いんです」
それが石田氏の、地元食材への印象。オリーブオイルはもちろん、オリーブで育てる豚やコーチン、サーモンも、脂の質が良くなっているのだといいます。そしてその透明感あるおいしさが、里山料理に輝きを加えます。たとえば美しく盛られた前菜には、オリーブオイルで焼いた油揚げに鯛味噌をのせたカナッペ風の一品も見られます。あるいはスモークサーモンは、上質な燻香のなかから爽やかな旨みが立ち上がります。見た目の華やかさ以上に、複雑で重層的な味わいが広がります。

山から切り出してきた竹筒で焼き上げるオリーブ豚の竹筒焼きも印象的な一皿。ほのかに移る竹の香りが、オリーブ豚のピュアな脂をいっそう爽やかな味わいに仕上げます。一方、オリーブ牛は、石焼きに。遠赤効果でじっくりと火を通し内部の脂を溶かし出すことで、こちらは噛むごとに溢れる旨みの印象が先立ちます。素材を知り、それを活かす術を知る料理長ならではの技。これを「工夫」の一言で済ませてしまうあたりにも、料理人としての矜持が垣間見えます。

地場の食材の力強い味わいを活かしつつ、華やかな彩りで仕上げる前菜「里山旬菜盛り合わせ」。

「オリーブ豚竹筒焼」。山から切り出した竹筒で、白菜、玉ねぎ、オリーブ豚を焼き上げる。

「オリーブ牛の石焼 旬菜添え」。脂のふくよかな旨みを石焼きで引き出している。

香川県仲多度郡メイン料理は夏でも鍋。和食料理人の粋を集めた技アリのスープが光る。

メイン料理は一年通して鍋。これも「夕食のひとときを、賑やかで楽しい時間に」という心遣いです。取材時は、コラーゲン豆乳鍋。鶏白湯と豆乳を合わせ、香川の白味噌で味を調えたスープで、讃岐コーチンや地元の野菜を味わいます。

特筆すべきは、30リットルが半分になるまで炊くというこのスープ。口に含んだ瞬間に濃厚なパンチがあるわけではないのですが、そこからじわりと旨みが広がり、長い余韻を残す。出汁という和食の基本を知る料理長だからこそ、素材が鶏に変わってもその魅力を引き出す術を知るのでしょう。「塩分ではなく、旨みでインパクトを生む」という信念も、このスープに込められているようです。ちなみに他の季節には胡麻ポン酢鍋、すき焼き、酒粕鍋などが登場するとか。この料理長のことですから、きっとその名前以上のインパクトを持つ鍋となっていることでしょう。

コースの終盤、鍋と共に登場するご飯も印象深い一品。使用するのは地元で採れた琴南米。標高が高い場所で育てられるため虫がつきにくく、結果、低農薬で栽培できるという安心の米。これをゲストの食事のタイミングに合わせて釜で炊き上げます。その艷やかな見た目通り、ふっくらとした食感と上質な甘みがあるこのご飯、コースのなかの隠れた主役とさえいえそうです。
山里の幸をふんだんに使い、そこにひと手間、ひと工夫を加えることで華やかに仕立てた全10品の膳。随所に潜む心遣いに、最初に「ただ楽しめばいい」といった料理長の真意が改めて見えてくるようです。宿の食事は、団欒の時間でもある。そんな事実を再確認させてくれる心尽くしの品々でした。

若鮎の南蛮漬け。角のない酸味に仕上げた、肉料理の後の口直し的位置づけ。

「讃岐コーチン コラーゲン豆乳鍋」。豆乳と味噌のコクがスープに深みを加える。

釜焚きのご飯も名物のひとつ。朝食にも、炊きたてご飯が登場する。

Data
阿讃琴南

住所: 〒766-0204 香川県仲多度郡まんのう町勝浦1 MAP
電話: 0877-84-2611
https://www.asankotonami.com/

@adidasfun

選手が退場を命じられた(レッドカードを提示された)ことによりピッチ上の選手数が減ったチームは、その退場から2分経過後、あるいは相手チームよりも人数が少ない状態で失点した場合に選手を一人補充できる。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

日々

今朝は美しい朝日でした^ ^毎日5時の乙とのお散歩は新しい気づきが多くて楽しいなぁ

日々

ご注文頂いていたコースターやっと、やっと出来ました^ ^ とっても素敵な出会いから始まって、お店でコースターを使って頂いてます。 北鎌倉、円覚寺内にある如意庵茶寮 安寧さんです。 http://nyoiannei.jp/ とっても素敵なロケーションと、美しいオーナーさんが作られるランチやあんみつは絶品です ぜひ、癒されに、足を運んでください^ ^

和蔵

 

こんにちはクローバー

 

今日は和蔵の紹介をしていきますっ!!

 

和蔵は倉敷デニムストリートでしか買えない限定商品となっております!
倉敷と言えば美観地区!美観地区と言えば白壁!

なので和蔵は白壁をモチーフに作られているのでジーンズにはちょっと珍しい白色の糸で縫製されております。

内側にも白壁の柄もあるので思い出・記念にもなりますね!

 

シルエットはレギュラーストレート(細すぎず太すぎずなシルエット)とスリム(細身)の二種類ございます!

 

まずはレギュラーストレート

レギュラーは、昔ながらのスタンダード!
真っ直ぐなシルエットでどんなスタイルにも合わせやすいジーンズです!
オールマイティなのでカジュアルからオールディーズに何でもok!!

 

 

続いてはスリムストレート

スリムは裾に向かって細くなっているタイプで、バックポケットも細くなっており

表はシンプルに仕上げ内側にこだわりが詰まったジーンズ

細身のジーンズなのでジャケットなどタイトな着こなしに合わせやすいのが特徴です!

 

 

他にもデニムストリート限定の茶色の糸バージョンもございます!

 

こちら!

下矢印こちらは14ozのレギャラーとスリムタイプ下矢印

 

下矢印こちらは15ozのワイドなシルエットタイプ下矢印

だいぶワイドでゆったり楽に穿けて股上も深めなので穿きやすいシルエットです!

 

こちらは姉妹店の軽井沢デニムストリートでもございますが、

デニムストリート限定になりますので倉敷デニムストリートと軽井沢デニムストリートでしか買えないので

これまたレアな商品になります!!

※白色の糸タイプ・茶色の糸タイプ両方とも一回洗い済みのワンウォッシュとなります。

 

 

 

倉敷にお越しの際はぜひ穿いて試してみてくださいね安心音譜

 

 

1300年の時を経た神仏習合発祥の地を舞台にした幻の野外レストラン。ドキュメンタリー番組「奇跡の晩餐」6/30(土)ついに放送。[DINING OUT KUNISAKI with LEXUS/大分県国東市]

大分県国東市『LEXUS presents 奇跡の晩餐 ダイニングアウト物語 ~大分 国東篇~』6/30(土)放送。

大分県国東市で開催された『DINING OUT KUNISAKI with LEXUS』(2018年5月26-27開催)の準備段階から密着したドキュメンタリー番組『LEXUS presents 奇跡の晩餐 ダイニングアウト物語 ~大分 国東篇~』が6/30(土)21時からBS-JAPANで放送されます。

『DINING OUT KUNISAKI with LEXUS』の開催模様はこちらから

番組では『DINING OUT KUNISAKI with LEXUS』の準備段階から密着した至極のドキュメンタリーをお楽しみ頂けます。

今回の『DINING OUT』の舞台は山岳信仰と神仏習合の地として知られる大分県国東半島です。
両子山という岩山を中心に6つの山稜に分かれた国東半島には、総称して「六郷満山」と呼ばれる無数の寺院が点在。日本古来の宗教観である神仏習合もこの地で生まれたといわれ、土地に根付いた山岳信仰と混淆し、この地独自の六郷満山文化として発展しました。目を奪う奇岩が聳え、寺社の山門には苔むした石造仁王像が立つ。その静謐で神秘的な空気は、宗教という枠組みを抜きにしても、誰しもの心に響くことでしょう。

そんな印象的な空気感を伝えるべく、今回設定されたテーマは『ROCK SANCTUARY―異界との対話』。耳に沁みるような静寂の裏に、ふと感じられる人知を超えた何者かの存在。それは近現代の神仏のように、明確なイメージを伴うものではなく、より得体の知れない何か。その何者かに問いかけているのか、それとも自分自身に語りかけているのか。この半島に足を踏み入れた人は、きっとそんな思いにとらわれるに違いありません。そしてそんな独特な空気感を、『ROCK SANCTUARY(岩の聖地)』という言葉に込めたのです。

捉えどころのない、この難しいテーマに挑んだのは中華料理人の川田智也シェフ。「和魂漢才」をポリシーに掲げ、中華料理の大胆さに、日本料理の精緻さ、滋味深さを加え独自の料理を生み出す気鋭のシェフ。その実力は、2017年に開いた『茶禅華』が、オープンわずか9ヶ月でミシュラン2つ星を獲得したことからも明らかです。
そしてホスト役は、「世界のベストレストラン50」の日本評議委員長を務める中村孝則氏が務めました。今回で6度目となる『DINING OUT』に出演した経験と、多岐にわたる深い知識で、国東らしい不思議な体験へとゲストを誘ってくれました。

番組では、川田シェフが出会った個性豊かな地元の生産者や国東の食材に心動かされる様子や、1300年の歴史ある山岳宗教「六郷満山」の文化から大きなインスピレーションを受け誕生した今回の『DINING OUT』メニューが完成するまでのバックストーリーに迫ります。

突如出現した幻の野外レストランがオープンするまでに完全密着し、その模様を余すところなくお届けします。あの奇跡の晩餐がドキュメンタリー番組として蘇ります。

番組の詳細はこちらから

Data
BS-JAPAN『LEXUS presents 奇跡の晩餐 ダイニングアウト物語 ~大分 国東篇~』

放送日時:6月30日(土)21:00~
番組ホームページ:http://www.bs-j.co.jp/official/diningout11/

自由気ままに絶景ステイ。十勝の雄大な自然を満喫。[KOYA.lab/ 北海道中川郡]

タイニーハウスとは「小さな家」の意味。充実した設備で快適なアウトドア体験を実現。

北海道中川郡フリーな滞在スタイルと特別な体験を叶える。

「自然の中でアウトドアを存分に楽しみたい!」「でも、日ごろの疲れを癒してリフレッシュしたいから快適な設備が欲しいし、土地勘の無い場所でいきなりキャンプはしたくない…」。そんな現代人ならではの贅沢な悩みに、至れり尽くせりで応えてくれる滞在スタイルがあります。

北海道の本別町を拠点に展開するタイニーハウスレンタルの『KOYA.lab』。十勝平野の絶景の中に設置された「移動式の家」の中には、キッチン・シャワー・冷蔵庫・空気清浄器・ウォッシュレット付きトイレなどが完備。寝具や洗面用具などのアメニティも充実しており、最低限の荷物で思い立ったときにアウトドア体験ができます。

椅子やテーブルも設置された広々とした空間。断熱もバッチリで冬でも暖かく過ごせる。

設置場所は4ヶ所から選べる。眺望抜群のプライベートサイトが自慢の「本別町新明台」。

北海道中川郡バラエティ豊かな4ヶ所の絶景スポットで、個性豊かなアクティビティを満喫。

このタイニーハウスの魅力は、大掛かりなアウトドア用品を揃える必要もなく、苦労して持ち運ぶ必要もなく、気軽にアウトドアステイを楽しめることです。さらに、車で運べる“モバイルハウス”なので設置場所も自由自在です。

タイニーハウスをプロデュースする『KOYA.lab』がおすすめするのは、抜群の景観を誇る4つのビューポイント。まずは小高い山の上から足寄町市街と雌阿寒岳を一望できる『本別町新明台』。次に、管理の行き届いた芝生と森林に囲まれて、お子様用の遊具も充実している『本別公園』。そして、「日本一星が綺麗に見える」と名高い『陸別銀河の森』。最後に、広大な畑の中で“ばんえい競馬”の競走馬だった“ばん馬アズキ”と触れ合える『アズキとコムギ牧場』です。
いずれも個性豊かなアクティビティを兼ね備えた、厳選スポットです。

希望の場所にあらかじめ設置してくれる。動物好きにはたまらない「アズキとコムギ牧場」は、地平線が見えそうな広大な眺めも爽快。

ダッチオーブンや炭火を使う豪快なアウトドア料理も手ぶらで楽しめる。

北海道中川郡料理もアクティビティも手ぶらでOK!

さらに『KOYA.lab』では、料理やアクティビティも手ぶらで楽しめます。
北海道ならではの豊かな食材を味わえるバーベキューや、名物のスープカレーや、ジビエの鹿肉料理などなど。食材のデリバリーからテーブルや椅子のセッティングに至るまでスタッフが行なってくれます。「焼く」「味わう」といったアウトドア料理の醍醐味だけを楽しんだ後は、後片付けもスタッフにおまかせ。まさに楽々ステイのアウトドア体験です。
 
また、十勝の広大なロケーションを堪能できるツアーも2種類用意。マウンテンバイクのレンタル付きの“サイクルツーリング”と、滞在箇所の周辺を巡れる“ウォーキングツアー”は、ぜひオプションで楽しみたいものです。さらに、これらのオプションの移動先を次の滞在地として、そこにタイニーハウスを移動してもらえるプラン『ちほくモビリティー』もおすすめです(※『ちほく地方』とは本別町・足寄町・陸別町の3町の総称)。

北海道ならではの食材がゴロゴロ入ったスープカレー。セッティングと後片付け込みで3,500円。ほかにも多数のメニューがある。

ガイド付きのウォーキングツアーは1名4,000円/1時間。参加者の体力に合わせたコースと距離をコーディネートしてくれる。

北海道中川郡十勝を愛する地元の青年と、十勝に惚れ込んで移住してきた青年が考案。

この『タイニーハウス』でのプランを考案したのは、地元の建設会社の4代目である岡崎慶太(おかざき・けいた)氏でした。

「本業の建設業が公共事業の浮き沈みなどで安定しない中で、社員やトラックなどの経営資源を生かして新たな事業を始められないだろうか、と模索していたんです。さらに、『生まれ育った十勝の素晴らしい自然を、訪れる人々に満喫して頂きたい』という想いもありました。しかし本別町には、観光客の方々が滞在できるようなホテルがありませんでした。かと言って、資金面、環境面などから新たなホテルの建設も難しかったんです。これらの課題を解決するために、『移動できる快適なモバイルハウス』の運用を思いつきました」と岡崎氏は語ります。
 
帯広信用金庫が主催する創業支援プログラム『とかち・イノベーション・プログラム』に参加していた岡崎氏は、そこで十勝の自然に魅せられて移住してきた、一級建築士の山本晃弘氏と知り合いました。自らの理想と山本氏のアイデアをぶつけ合ううちに岡崎氏に返ってきたのは、「それなら設計してみましょう」という山本氏の快諾。「建築技術で地域に貢献したい」と考えていた山本氏が、岡崎氏のかけがえのないパートナーとなってくれたのです。

KOYA.labのタイニーハウスは、山本氏が独自に設計した。コンパクトなスペースの中に「家の機能」を凝縮する、という難しい課題を見事に実現させている。

タイニーハウスを多彩なアイデアで運用している岡崎慶太氏(左)。タイニーハウスを海外の類似の事例などを参考に1から設計した山本晃弘氏(右)。

北海道中川郡「滞在施設」は多くの仕事を生み出す。地域おこしも担う挑戦。

岡崎氏と山本氏が立ち上げた『KOYA.lab』は、タイニーハウスという斬新なアイデアを独占することなく、本別町全体の振興のために活用しています。

「もともと地域の商工会に所属していて、地域振興にまつわる課題に直面していたんです。青年部の若手達でイベント等を立ち上げても、そのほとんどが一過性で終わってしまって、継続性と集客力のあるプロジェクトになりきれていなかった。誰かが新たなアイデアを生み出して、皆のやる気を取り込めるプロジェクトを立ち上げないと――そう考えていたからこそ、このタイニーハウスを企画できたんです」と岡崎氏は語ります。
 
楽しく、珍しく、話題性も抜群のタイニーハウス。さらに、滞在にまつわる新たな仕事も生み出しつつあります。

「『滞在=人が暮らす』ためには、多くの人々の手を必要とします。まずは誰もが欠かせない食事をはじめとして、快適に過ごすためのライフラインや、クリーニングなどなど。多くの方面に仕事が生まれて、地元や周辺地域の業者にお金が落ちるようになります。タイニーハウス用のウッドデッキ製作も地元の工務店にお願いしたんですが、食材の用意やデリバリーは飲食店に、調理用のガスや衣服のクリーニングはそれぞれの業者に、といった風に連携の輪を広げています。一歩ずつの歩みではありますが、地域のお店の繁栄のための起爆剤になれれば。生まれ育った大好きな本別町に恩返しをして、訪れる人々にも本別町の良さを実感していただきたい。これが全ての動機です」と岡崎氏は熱く語ります。

タイニーハウス用ウッドデッキの製作の風景。新たな仕事を多方面に生み出している。

本別町には素晴らしい景色や資源が多く息づいている。「ぜひ訪れて良さを実感してください」と岡崎氏は語る。

北海道中川郡地域おこしのモデルプランとして、全国に広めていきたい。

現在は1台のみで運営している『タイニーハウス』ですが、将来的には台数を増やしていきたいそうです。

 
「本別町にゆっくり滞在していただくためにも、『ホテルが少ない十勝に滞在したい』というニーズにお応えするためにも、5台程度には増やしたいですね。さらに、私達の取り組みをモデルケースとして、全国にタイニーハウスでの地域振興を普及させていければ。『地元業者とコラボした真の地域振興』に魅力を感じてくださったなら、今進めている内容などを惜しみなくお話しさせて頂きます。 このタイニーハウスでの活動を何らかの利権にするつもりはなく、ただ地域振興のためのツールとして広めていき地域間で互いに繋がりたいんです。多くの地域資源がありながら、それを楽しむための滞在施設が無い・あるいは不足している、といった地域は多いはずです。タイニーハウスによる地域振興にチャレンジしてみたい方は、ぜひお声掛けください」とのこと。
 
斬新なアイデアとビジネスモデルを、愛する地域と全国のために広めていきたい――岡崎氏と山本氏の志あふれる取り組みは、今後も堅実に展開していきます。

屋根裏部屋のような2階の寝室からは、ガラス窓を透かして空を望める。誰もがワクワクするようなシチュエーション。

キャンプ感覚のアウトドアと快適な滞在を両立。

Data
KOYA.lab

住所:北海道中川郡本別町勇足71番地9 (事務所) MAP
電話:0156-30-4315
営業時間:9:00~18:00 (お問い合わせ時間帯)
休日:日曜
定員:4~5名(大人4名もしくは大人3名・子ども2名)
料金:
【早割22時間レンタル】プラン 40,000円
【道民割22時間レンタル】ベーシックプラン 40,000円
【22時間レンタル】ベーシックプラン 60,000円
https://www.koya-lab.com/

アートは、地域に「気付き」を与えてくれる。[BEPPU PROJECT/大分県別府市]

Anish Kapoor/「Sky Mirror」/2006/Photo:Seong Kwon Photography/(c) Anish Kapoor, 2018

大分県別府市湯けむりの街、アートの街、別府。

「別府がアートの街になっている」。メディアでそう耳にしたり、実際に行ったりして、街のあちこちにアートやデザインが溶け込んでいる様子に触れたことがある人も多いと思います。

「アートの力で地域活性」が決まり文句となるずっと前から、別府ではアートの力で街を変えようという運動が起こっていました。今回は、そんなアートプロジェクトが生まれた背景と、そのユニークで斬新な発想の根幹となるものについて探ってみました。

西野 達/「油屋ホテル」/2017/Photo:脇屋伸光/(c)混浴温泉世界実行委員会

大分県別府市年間を通して大小100ほどのプロジェクトを手がけるアートNPO。

2009年から2015年まで3回行われた別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」や、アーティストが暮らす「清島アパート」、古い建物のギャラリーやショップ、宿への利活用など、別府はここ10年ほどで「アートの息づく街」という印象が強まりました。

それらを手がけているのは、『BEPPU PROJECT』。2005年に発足し、アーティストでありアートプロデューサーの山出淳也氏が代表を務めるNPO法人です。

「別府のトキワ荘」的存在の清島アパート。

大分県別府市「その風景を見てみたい」という思いから始まった。

端的に言うとこのプロジェクトは「地域経済を活性化させよう!」という社会的意義よりも、「この作家が別府を舞台に作品を作ったらどうなるんだろう」という山出氏の個人的興味から生まれたものでした。しかし誤解してはいけないのは、山出氏はもともとキュレーター的な素質を持っており、日本人にはないグローバルな発想の持ち主だったということです。

1970年に大分で生まれ、「興味のあることはやってみなければ納得しない」という性格。高校時代からイベントを友人たちと開催し、横のつながりを広げていったといいます。そして美術の専門教育を受けたことがないのにもかかわらず、高校卒業後に自分で描いた絵の展覧会を開いたところ、20点ほどの作品が完売。それを元手にイギリスやイタリアに留学、その後は「台北ビエンナーレ」などの国際展に参加し、国から国へと飛び回って国際的なアートシーンの中で活躍していました。

山出氏(写真)が率いる「BEPPU PROJECT」の職員は15人ほど。

大分県別府市別府には果てしない「伸びしろ」がある。

しかし2003年頃、自分の仕事のあり方を見つめ直そうとした時、ちょうどインターネットで別府についての記事を目にしました。それは、「別府のホテル経営者が個人宿泊者対象の路地裏散策ツアーを始めた」というもの。山出氏が小さい頃に両親に連れられて行った別府といえば、旅館は団体客でいっぱいで、浴衣を着たお客たちが浴衣姿で笑い、時には大声で歌い、賑々しく夜の温泉街を闊歩するイメージがあったそうです。その団体で成り立っていた別府が個人向けに視点を切り替えた背景には何かがあるはずー。

別府は戦災を免れたため街には趣深い建物や商店が数多く残り、古い路地のあちこちに公共温泉があります。また移住者や旅行者を日常的に受け入れてきた背景から、地元の人もよその人を優しく受け入れてくれる土壌がある場所。山出氏は別府という街そのものに限りない魅力と可能性があることを確信し、帰国を決意。別府で芸術祭を開くという目的で『BEPPU PROJECT』を立ち上げ、「混浴温泉世界」の実現に向けて動き出しました。

「別府という街はどこかセンシュアス(官能的)でもある」と山出氏。

大分県別府市「芸術祭」とは街の課題を洗い出すためのもの。

1回目の「混浴温泉世界」はパスポートと地図を片手に温泉、港、商店街、神社などに点在するアート作品を巡る芸術祭でした。最初の計画では1回のみで終える予定でしたが、開催の準備過程で、街にある「課題」が次々に見えてきたと山出氏は話します。外国人対応や宿泊施設といった対観光客の問題から、人材育成、空き家、後継者不足といった暮らしにかかわる問題。

山出氏は芸術祭とは一度打ち上げて終わる花火ではなく、街の課題を解決しながら、インフラや暮らしをより良い方向へマネジメントしていく長期的なコンサル活動のようなものだと考えていました。

宮島達男/「Hundred Life Houses」/2014/Photo:久保貴史(C)国東半島芸術祭実行委員会

大分産の商品を紹介する「OitaMade」など地域産品プロジェクトも。

大分県別府市存続のために、終わりを決めていた。

「混浴温泉世界」は全国的に注目を浴びていたにも関わらず、3回目で終わることが決められていました。「大事なのは会期が終わった後なんです」と山出氏。『BEPPU PROJECT』が芸術祭と並行して手がけてきた事業は、空き家利活用やアーティストの活動支援、企業のブランディング、お土産商品の開発など多岐にわたります。別府では、芸術祭を通じて地域の課題を抽出し、会期終了後にその解決を図る事業を展開してきました。そして次の芸術祭でその成果を測るとともに、これまで行ってきた事業の発展や新たな課題の解決に向けてすべきことを見出すためのいわばマーケティングの場ととらえ、芸術祭を継続開催。芸術祭を継続することで、永続的な課題の解決を目指す。それが真の意味での「アートによる地域活性」といえるのかもしれません。またこの取り組みをモデルケースとして、別府以外の地域でも、「国東半島芸術祭」やトイレを舞台・テーマにした「おおいたトイレンナーレ2015」などアートイベントを展開してきました。

チームラボ/「花と人、コントロールできないけれども、共に生きる Kunisaki Peninsula」/2014
撮影:久保貴史(C)国東半島芸術祭 実行委員会

東野祥子ほか/「楠銀天街劇場」/2012/Photo:久保貴史/(C)混浴温泉世界実行委員会

大分県別府市大家の遺志を継いだアーティストレジデンス。

芸術祭のコンテンツの一つが「継続的な地域プロジェクト」へとシフトした例もあります。それが、「清島アパート」です。「混浴温泉世界」のプログラムの1つとして、戦後すぐに建てられた元下宿アパートが若手アーティストによる滞在制作・展示空間に変身。この時の参加クリエイターの中から清島アパートでの居住・制作を継続したいと希望する人々が現れ、芸術祭終了後も清島アパートは続くことになりました。現在は6期目を迎え、画家や服作家、現代美術作家など新進気鋭の9組が居住。一般の人も参加できる展示会や交流イベントも開かれ、地域からは「身近にアートに触れられる場所」として親しまれています。芸術祭を通じてアーティストとの親交が深まっていた大家さんは、「アーティストの活動の場として維持してほしい」と『BEPPU PROJECT』にアパートの運営を委ねました。数年前に大家さんは亡くなりましたが、その遺志は今も受け継がれています。

アパートの居住は公募によって決定する。毎年多くの応募があるという。

大分県別府市「前例がない」はやらない理由にはならない。

何かのムーブメントを起こす人に共通しているのは、「社会を変えよう」という正義感よりも「自分が好きだからやりたい」という純粋な夢が原動力になっていることではないでしょうか。加えて、人並み以上の行動力。普通の人が「できない」「無理」と考える前に、まずやってみるという人が多いような気がします 。

「やれるかやれないかじゃなく、やるかやらないかが大事」と山出氏。次は別府で何が始まるのかー? プロジェクトのたびに洗練されていく別府を見て、私たちは「アートの力」の大きさを実感することでしょう。

小沢剛/「バベルの塔イン別府 <別府タワーのネオン広告「アサヒビール」を使った作品>」/2012/Photo:草本利枝/(C)混浴温泉世界実行委員会

クリスチャン・マークレー/「火と水」/2012/Photo:久保貴史/(C)混浴温泉世界実行委員会

Data
BEPPU PROJECT

住所:大分県別府市野口元町2-35 菅建材ビル2階 MAP
電話:0977-22-3560
http://www.beppuproject.com/