20周年記念ミディアムトラッカーウォレット!
- 20周年を記念してウェッジレザーとディアブロッサムのコラボウォレット!
- 革は栃木レザーを使用
- 使い込むほどにアジがでてツヤを増していきます
- お札入れ/1 小銭入れ/1 とカードポケットのみの昔ながらなトラッカーウォレット
- 高さを気持ち細めにしているので【スリムストレート】などのバックポケットにもすんなり収まります
- コンチョはシルバー925を使用
- 無くなり次第終了
生産国
- 日本

永遠の藍染。
どこにもないフレッシュで上質なえごまの味を求めて。
『えこびと農園』が、ここ九州・佐賀の地でえごまの栽培を始めたきっかけは、そんな理由からでした。
「国産で安心して食してもらえるえごまを作りたい!」という想いが詰まった畑から生まれたえごまは、地元の意欲ある農家さんや福祉事業所と連携し、九州産のえごまを全国に発信。郷土の地域活性にも繋がっています。
そんな『えこびと農園』の人気商品が、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』。
品名にある聞きなれない「えごたまご」とは、『えこびと農園』のえごまの実の搾りかすと茎葉を食べて元気に育った鶏が産んだ新鮮たまごのこと。えごまの飼料を食べて育ったにわとりのたまごには、必須脂肪酸の「α-リノレン酸」が多く含まれています。ゆえに、血中中性脂肪を下げる作用、認知症や成人病に予防効果にも期待できます。
また、黄身を見栄え良くするための着色添加物や飼育環境によるストレスで病気になるのを防ぐための抗生物質等の薬剤は一切使用していないため、たまご本来の美味しさを堪能できます。つまり、健康にも配慮された新感覚のマヨネーズなのです。
たくさん食べるにはうしろめたさを感じていたマヨネーズですが、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』であれば、そんな心情からも解放されるかもしれません。
九州には美味しいものがたくさんありますが、美味しくヘルシーなものは、まだ少ない。九州発のナチュラルブランドをぜひお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
どこにもないフレッシュで上質なえごまの味を求めて。
『えこびと農園』が、ここ九州・佐賀の地でえごまの栽培を始めたきっかけは、そんな理由からでした。
「国産で安心して食してもらえるえごまを作りたい!」という想いが詰まった畑から生まれたえごまは、地元の意欲ある農家さんや福祉事業所と連携し、九州産のえごまを全国に発信。郷土の地域活性にも繋がっています。
そんな『えこびと農園』の人気商品が、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』。
品名にある聞きなれない「えごたまご」とは、『えこびと農園』のえごまの実の搾りかすと茎葉を食べて元気に育った鶏が産んだ新鮮たまごのこと。えごまの飼料を食べて育ったにわとりのたまごには、必須脂肪酸の「α-リノレン酸」が多く含まれています。ゆえに、血中中性脂肪を下げる作用、認知症や成人病に予防効果にも期待できます。
また、黄身を見栄え良くするための着色添加物や飼育環境によるストレスで病気になるのを防ぐための抗生物質等の薬剤は一切使用していないため、たまご本来の美味しさを堪能できます。つまり、健康にも配慮された新感覚のマヨネーズなのです。
たくさん食べるにはうしろめたさを感じていたマヨネーズですが、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』であれば、そんな心情からも解放されるかもしれません。
九州には美味しいものがたくさんありますが、美味しくヘルシーなものは、まだ少ない。九州発のナチュラルブランドをぜひお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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焼酎の名産地、鹿児島。現在、鹿児島県内では112の蔵元が焼酎造りをしています。「近年、鹿児島焼酎がますます洗練されてきて、フルーティーな香りで、きれいな味わいのものが増えています」と話すのは、実業家であり、食通としても知られる本田直之氏。日本全国、そして世界中を旅した経験を持ち、各地の食や酒にも精通している美食家です。そんな本田氏が「鹿児島焼酎の文化を変えたい」という強い想いから始めたのが、「蔵旅」でした。
「蔵旅」では、本田氏のアテンドのもと東京の料理シーンを牽引する料理人が鹿児島県内の蔵元を巡ります。その意図について本田氏は「造り手がどんなに思いを込めて素晴らしい鹿児島焼酎を生み出したとしても、売り手・注ぎ手が語れなければそのストーリーは広まらない。だからこそ、焼酎造りの現場に触れて体感することが重要なのです」と解説します。
今年、本田氏とともに「蔵旅」に参加したのは岡田右京氏、大橋直誉氏、松永大輝氏、末富信氏の4名。いずれも、東京で人気店を営むスペシャリストです。まずはこの5人で、鹿児島県酒造組合から東京に送られてきた約30本の本格焼酎のテイスティングを行い、「蔵旅」で蔵元を訪ねる5銘柄を選びました。「第一回目となる昨年は、若い造り手の活躍が目覚ましい5蔵を巡りました。今年は個性の強い5蔵というコンセプトでセレクトしました。」(本田氏)。造り方や貯蔵方法が個性的な蔵もあれば、個性的なフレーバーの焼酎を造る蔵など、個性の表し方はさまざま。私たちが何気なく飲んでいる鹿児島焼酎は、一体どのようにして造られているのでしょうか。造り手の熱量に触れる2日間が始まります。
Supported by 鹿児島県酒造組合
Produce by think garbage Inc.
Photograph:KAYOKO UEDA
Text:AYANO YOSHIDA
「全国に鹿児島焼酎の魅力を広め、文化を変えたい」。
実業家であり、食通として知られる本田直之氏の強い思いから始まった「蔵旅」。麻布十番『十番右京』オーナーの岡田右京氏、虎ノ門『つかんと』のオーナー兼ソムリエ・大橋直誉氏、渋谷『(惚)オ向イ上ル』オーナーの松永大輝氏、港区『膳処末富』オーナーの末富信氏の4名とともに、鹿児島県内の5軒の焼酎蔵を巡りました。
2日目に向かったのは、海沿いの街に拠点をもつ「大石酒造」です。「蔵旅」は、本田氏を含む参加者の5名が事前に約30本の鹿児島焼酎のテイスティングを行い、その中から最も興味を持った5銘柄の蔵元を巡ります。訪問先に「大石酒造」を選んだ理由について、ソムリエの大橋氏はこう語ります。「東京でテイスティングした『かぶと鶴見』のウッド系の香りが個性的で、何に由来してこうしたフレーバーが生まれているのかを知りたいなと思ったのです」。
大橋氏も興味を持っていた木の香りの秘密は、古式かぶと釜蒸留器を使った古典的な製法にありました。古式かぶと釜蒸留器とは、木樽と「かぶと」とよばれる冷却用水受け等で構成された蒸留器。周りから温めながらじっくりと時間をかけて少しずつ蒸留することにより、一気に加熱して蒸留した焼酎に比べて繊細で口当たりのいい味わいに仕上がるのが特徴です。しかし、手間と時間がかかるうえ、少量しか生産できないため、現代ではあまり使われなくなってしまった蒸留器でもあります。「『かぶと鶴見』を最初にリリースしたのは1996年。焦げ臭のすくない、やわらかな口当たりの焼酎を造りたいと思ったことが開発のきっかけでした」と、5代目の大石啓元さんはこだわりを見せます。
末富氏は「ヒノキの樽に由来する木の香りが心地いいので、肴がなくても焼酎だけで十分楽しめる。また、鹿児島焼酎のフレーバーが多様になっていることが自分にとっては大きな発見です。焼酎の味わいの幅が広がれば広がるほど、僕たち売り手もお客様に提供するのが楽しくなる」と、興味津々です。岡田氏も「トレンドを掴んだ焼酎を造っている割に、『大石酒造』は東京ではまだ知られていない印象。もっと広めたい」と、意欲を見せます。
鹿児島といえば芋焼酎のイメージが強いですが、麦焼酎に力を入れる蔵も少なくありません。そのひとつが、創業1890年の「田苑酒造」。ここでは、1982年に日本で初めて樽貯蔵の麦焼酎を開発しました。
貯蔵用の樽はウイスキーに使われるオーク材を中心に、桜材やシェリー酒に使った古樽も使うそう。これにより、焼酎にカラメルやバニラのような甘い香りや、まろやかな味わいに仕上がりになるのが特徴です。また、液体が美しい琥珀色になるのも樽ならでは。
一方で、樽ごとに個体差があり香りのつき方がかわるため、ステンレスタンクで貯蔵する場合に比べて焼酎の味わいにブレがでるのも事実。そこで、ブレンダーと呼ばれる人が、樽ごとに味わいをチェックし、ブレンドして味と色を調整しながら一定した「田苑酒造」のクオリティを保っています。
また、「田苑酒造」のもう一つの特徴が、1990年からはクラシック音楽で発酵や熟成を促す「音楽仕込み」を軸に焼酎造りをしていること。音楽を「トランスデューサ」という特殊なスピーカーによって振動に変換し、一次仕込みタンクや貯蔵タンクに直接響かせているのです。現在、「田苑酒造」ではトランスデューサ1,112個を稼働させ、もろみの一次仕込みで5〜6日、製品の瓶詰め前の貯蔵で2週間、音楽仕込みを行っているといいます。
「最初は工場見学に来た方に向けてBGMとしてクラシックを流していたのです。あるとき、蔵人が『スピーカーに近いタンクだけ発酵が早い』と言い出し、スピーカーの位置を変えるなど試行錯誤の末、音楽を聴かせることで酵母が活性化することがわかったのです」と、松下英俊杜氏。また、クラシック音楽のセレクトについては「モーツァルトの『ジュピター』をはじめ交響曲をメインに30曲以上流しています。さまざまな楽器が使われる交響曲は音域が広く、ゆるやかな振動で発酵を促す。これにより、我々が求めるやわらかな口当たりに近づく」と言います。
一行が最後に目指したのは、「濵田酒造 薩摩金山蔵」。ここは、かつての薩摩藩を支えた串木野金山です。350年以上にわたって掘り続けられた坑洞の総延長は120km。坑洞内は年間を通して気温が一定で焼酎の貯蔵・熟成に適していることから、「薩摩金山蔵」ではここに甕仕込みと甕貯蔵の蔵を構えたのです。鹿児島に112蔵あれども、坑洞内に蔵をもつのは「薩摩金山蔵」だけ。代表銘柄「薩摩焼酎 金山蔵」では、金山蔵にちなんで幻と呼ばれた「黄金麹(おうごんこうじ)」を使用しています。
「金山で長期貯蔵しようという発想がユニークですよね。トロッコで焼酎を運び出すのは大変なことなのに、その労力を惜しまない。焼酎作りに対するこだわりと情熱が伝わってきます」と、大橋氏。岡田氏も「実際に自分が足を踏み入れることで、ひんやりとした空気を感じたり、坑洞内特有のしんとした静かな雰囲気がわかったりする。自分のお店で焼酎を提供するときに『黄金麹(おうごんこうじ)で仕込み、金山坑洞内で貯蔵を行う』という言葉を添えるだけで、お客さまも楽しんでくれそう」と言います。
鹿児島県内の5蔵を巡った「蔵旅」。松永氏は、その感想をこう語りました。「代々受け継がれる代表銘柄を大切にしながらも、熟練の職人たちが今でも新しいことに挑戦し続けている。その情熱に感動しました。同時に、だからこそ、鹿児島焼酎のフレーバーや味わいの幅がどんどん広がっているのだなと納得。鹿児島焼酎の面白さや美味しさを自分の言葉で語りながら、全国に、そして世界へと広めていきたいです」。この言葉を受けて、本田氏はこう締めくくります。「シャンパーニュには、『シュヴァリエ』といってシャンパーニュの伝導、発展に寄与する人々に称号を与える伝統があります。今回の『蔵旅』に参加した東京の料理人・ソムリエが鹿児島焼酎のシュヴァリエ的存在になって、その魅力を全国に広めてくれることを期待しています」。
Photographs:KAYOKO UEDA
Text:AYANO YOSHIDA
「芋の香りがきつい」、「クセが強い」。鹿児島の芋焼酎に対するそんなイメージをアップデートすべく、2021年から始動したのが「蔵旅」です。発起人は、実業家であり食通でもある本田直之氏。「僕が一番強く思っているのは、鹿児島焼酎の文化を変えたいということ。フルーティーであったり、味わいがすっきりと洗練されていたり、とてもいい造りの本格焼酎が増えています。日本酒にブームが起きたように、焼酎も全国でもっとフィーチャーされるべき」と、鹿児島焼酎に対する思い入れを語ります。
「蔵旅」では、東京の料理シーンを代表するスペシャリストたちが鹿児島に足を運び、焼酎造りの現場を見て学び、そして造り手と言葉を交わしていきます。「東京でただテイスティングするだけではなく、造り手の思いに直に触れることで、より深く鹿児島焼酎に惚れ込むことができる。そして東京に戻ってから、自分で体感したストーリーをお客さまに熱く語りたくなる。そんなふうにパワフルに焼酎の魅力を広めていき、ムーブメントを起こしたい」と、本田氏は「蔵旅」のねらいを解説します。
参加したのは、麻布十番『十番右京』オーナーの岡田右京氏、虎ノ門『つかんと』オーナー兼ソムリエの大橋直誉氏、渋谷『(惚)オ向イ上ル』オーナーの松永大輝氏、港区『膳処末富』オーナーの末富信氏の4名。まずはメンバー全員で約30本の鹿児島焼酎のテイスティングを行い、「蔵旅」で巡る5蔵を選ぶところからこの旅はスタートしました。
一行がまず向かったのは、大隅半島の鹿屋市に拠点を持つ「大海酒造」。地域の9つの蔵が結集したこの蔵では、鹿児島焼酎の伝統的な造り方を受け継ぎつつ、地域の人との関わりを大切にしながら焼酎造りを続けています。「長年、地域の人に日常に呑んでもらう地元酒を造り続けてきました」と話すのは、代表取締役の河野直正氏。「世間的には物価高に伴う価格改定が進んでいますが、地元酒は100円値上げしただけでもお客さんが離れてしまう。地域限定販売の焼酎をラインナップの一つとして取り揃えることで、地域の人々の食卓に寄り添っています」。
その一方で、全国に流通させる焼酎を造る際には新しいことにも挑戦しています。たとえば、東京の飲食店でも見かけることの多い「海」は、仕込み水に垂水温泉水「寿鶴」を使った個性的な芋焼酎。温泉水を使うことによって、やわらかな口あたりに仕上げています。「開発当時、地元では『こんなの焼酎じゃない』と言われてしまいました。しかし、東京で売れるようになったら急に地元でも注目を集め始め、今では地域を代表する銘柄のひとつとなりました」と、河野氏はその歴史を語ります。
そして、「蔵旅」のメンバーを魅了したのは有機栽培の茶葉を使用した「茶房大海庵」でした。まろやかな飲み心地のなかにお茶の香りとほどよい渋味があり、岩のりや牡蠣といった和食にピッタリの焼酎です。
斬新な手法に挑戦しつつも、着実に飲み手の心を掴む新商品をリリースし続けている大海酒造。これを支えているのが、実力派の杜氏の技術力です。この蔵で1999年より杜氏を務めている大牟禮良行氏は、昨年、厚生労働省が卓越した技術を持つ職人を表彰する「現代の名工」を受賞した人物。焼酎の杜氏としては、これまでで大牟禮氏を含めて5人しか受賞していない名誉ある賞です。
ソムリエの大橋氏もまた、「地元の人のために伝統的な地元酒を作り続けるという強い信念と、新しいことに挑戦することの両輪をバランス良くまわしているのがこの蔵の魅力」と、語ります。
2軒目に訪れたのは、霧島市の国分酒造です。ここは、なんといっても鹿児島焼酎界レジェンドとも言われる安田宣久氏が杜氏を務める焼酎蔵。御年71歳の安田氏の功績は数知れず、たとえば業界で初めて、米麹を使わずに芋麹を使ったさつまいも100%の芋焼酎「いも麹芋」を開発したり、大正時代の芋「蔓無源氏」の復活に取り組み、当時の手法で仕込んだ「蔓無源氏(つるなしげんぢ)」を開発したりと、鹿児島焼酎の歴史に名を刻んできました。
近年のヒット作は、柑橘の香りが広がる「フラミンゴオレンジ」や、ミントのようなすーっとした風味が印象的な芋焼酎「クールミントグリーン」です。それにしてもなぜ、芋焼酎からオレンジやミントのような香りが? その秘密は、減圧蒸留という手法と香り酵母にあるそう。「一般的に芋焼酎は常圧蒸溜でどっしりとした味わいを出しますが、減圧蒸留にすると味わいがライトになり香りが立つのが特徴。この醸造法に合う麹を探すなど、試行錯誤の末にこの2銘柄が誕生しました」と、安田氏は振り返ります。
また、国分酒造の代表銘柄の一つであり、安田氏の名字を冠した芋焼酎「安田」はマスカットやライチなど果物系の風味があり、華やかな香りで人気を博した銘柄です。岡田氏も「『安田』は都内でも人気で、自分のお店でも大量に仕入れています。お客さまの評判も抜群にいいです」と、その魅力を語ります。
実はこの独特の味わいは、偶然の産物だそう。「2012年の仕込みの際、たまたま傷んだ芋が混じってしまっていたんです。はじめは焦げ臭が気になりましたが、半年ほど貯蔵するうちに果実香が強くなってきたので、出荷することにした。呑んだ人はどんな反応をするだろうと不安でしたが、予想に反して評判がよかったんです」と、安田氏。翌年は焦げ臭がでないように作ったところ、前年の味を知る人から「物足りない」と指摘されて、元の作り方に戻したというのです。
実際に蔵に足を運んでこそ聞ける裏話に、一同は興奮気味。大橋氏も「偶然の繰り返しが今の東京のトレンドを作った、っていうのが面白い」と、話します。残り3軒の蔵ではどんな発見があるのでしょうか。「蔵旅」は2日目へと続きます。
Photographs:KAYOKO UEDA
Text:AYANO YOSHIDA
鳥取県米子市、大山こむぎにこだわる地元の名店『麦ノ屋』は、ふるさと納税のパン部門1位にも輝いたことのある名店。その特徴は、県産の大山こむぎにあります。今回、ご紹介するパンは、全4種。どれも人気の品です。
まずは、『全粒粉ブロイツェン』。全粒粉と相性の良い黒蜜を配合したパンは、ほんのり香る胡麻の風味もお楽しみいただけます。テーブルロールパンとして食事を華やかに彩り、ドイツパン製法であるブロイツェン成形をしています。
『パン・オ・フリュイ ハーフ』は、パイン、イチジク、カレンズ、オレンジなどのドライフルーツとラム・さくらんぼのリキュールを利かせたパン。アニス、シナモンなどのスパイスに漬け込んだ素材も含み、サラミのように薄くスライスして食べるのがお勧めです。
そして、『六穀BREAD』は、少々のライ麦サワー種を取り入れたヘルシーさが特徴。食物繊維なども含まれた栄養価が高いパンです。焙煎した種子(シード)や穀物が香ばさも感じられます。
『ミルヒBREAD〜牛乳パン〜』は、ヨーグルトやバターなどのミルキーさと柔らかさが感じられるパン。卵サンドなどの惣菜パンとしてお召し上がりいただくことがお勧めです。
4種とも、大地の豊かさ、小麦の香りを存分に味わえるため、身も心も、もちろんお腹も満たしてくれることは間違いなし。原料や製法にもこだわっているため、体も喜ぶ美味しさです。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
世界の美食を極めた美食家・本田直之氏がプロデュースし、宿泊予約サービスのReluxで販売された「Inspire by Relux」。それは、日本各地の名宿に、名だたるシェフを招聘して繰り広げられる新たな旅の体験です。
今回の舞台は、谷川岳を望む『別邸 仙寿庵』。世界的な権威ある宿・レストランにのみ許された、ルレ・エ・シャトーに加盟するこの旅館に、パリで名を馳せる『Restaurant PAGES』の手島竜司シェフを迎えます。
「コンセプトは特別な宿泊体験。僕が世界中を旅してきた中で改めて感じた日本の旅館のおもてなしの素晴らしさに、少しの遊びを加えた特別な体験をお伝えしたい」
本田氏はそう語ります。
果たして名宿と名シェフのコラボレーションは、どのような化学反応を生むのでしょうか。ONESTORY編集部が体験したその詳細をお届けします。
2014年、ひとりの日本人シェフがパリに開いたレストランが、わずか1年半でフランス版ミシュランの一つ星を獲得。店の名は『Restaurant PAGES』。その快挙とともに、店を率いるシェフ・手島竜司の名は、瞬く間に世界に広がりました。
手島シェフの料理の根幹は「日本人としてのアイデンティティを、土地の食材で表現する」こと。その土地ならではの食材を見極め、それを高い技術とアイデアで上質な料理に昇華する。それこそが、世界が認めた“手島イズム”。つまり手島シェフの料理は、土地が変わり、舞台が変わるごとに、がらりとその姿を変えるのです。
この日のディナーも、そんな手島シェフらしさにあふれていました。
3種類のオイルを浮かべたしじみと鶏のスープにはじまり、発酵の力を借りて食材を引き立てるイカの前菜、ハタやウナギをフランス料理として再構築した料理。
さらに会場が盛り上がったのは、続く魚料理。「オマールエビのすべて 檜の香り」と題したその一皿は、木串に刺したオマールエビが豪快な姿で登場しました。パリのレストランでも「ギリギリまで茹でたてを出したい」とこだわるオマールエビ。この日はさらに檜の香りをまとわせることにより、素材そのものの味わいがいっそう引き立ちました。
続く「地元野菜サラダ」は、この土地らしさを如実に表した一品。主役は当日、シェフがこの地に到着してから走り回って集めてきたという新鮮な野菜たち。それをシェフがフランスから持参した塩とビネガーとオリーブオイルでシンプルに味付けることで野菜の持つ濃厚で力強いおいしさを表現しました。
メインは特別肥育の子豚を豪快に丸焼きにしたロティ、そして締めにはトリュフが香る卵かけご飯。デセールのソルベが爽やかな余韻を残しながら、コースは幕をおろしました。
どの料理も主役級の存在感を誇りながら、流れるように、緩急をつけて展開された9品のコース。その素晴らしい食後感に、改めてスターシェフの力量を感じます。
限定36組のプラチナチケットを手にしたこの日のゲストたちの顔には、一様に満足の顔が浮かんでいました。その満足の理由は、手島氏の素晴らしい料理だけではありません。
ひとつは、料理を引き立てたペアリングドリンクの存在。プロデューサー本田直之氏が自らセレクトしたドリンクは、名ドメーヌの希少なワインから貴醸酒、日本酒まで幅広い展開。もともと手島シェフと交流のあった本田氏だけに、シェフの料理の意向を踏まえ、その味をいっそう輝かせる見事なセレクトでした。
そしてもうひとつの満足の要素は、言うまでもなく『別邸 千寿庵』の環境。自然の中に違和感なく溶け込みながら、エレガントな存在感も持つこの宿。アペリティフ会場となった庭園も、自然を間近に感じながらゲストの感性を揺さぶり、食への探究心をいっそう高めてくれました。
「すべて出し切りました。いまは達成感でいっぱい」
この日の晩餐をそう振り返る手島シェフ。そして地元スタッフたちへの感謝を繰り返し口にしました。未知の食材、慣れない厨房、はじめての場所のなか、これほどのクオリティの料理に仕上げた手島シェフに、プロデューサーの本田氏も惜しみない賞賛を寄せました。
住所:群馬県利根郡みなかみ町谷川614 MAP
TEL:0278-20-4141
https://www.senjyuan.jp/
Text:TAKETOSHI ONISHI
青森県南津軽郡。その南端に位置する大鰐町は、800年の歴史を誇る温泉地。奥座敷とも呼ばれるこの町で、1900年より4世代にわたってリンゴの栽培し続けているのが『山田果樹園』です。
「リンゴ本来の美味しさを引き出すことが私たちの使命。養分を果実にたっぷりと取り込むために、木々の声に耳を澄ましながら、通常の倍ほどの枝葉を生かすように剪定しています。自然にも人間にもやさしい栽培を心がけています」とは、同園の言葉。
その特徴は、津軽の四季や土地の豊かさはもちろん、園の開業当時から100年以上もの間、リンゴを実らせている古木の存在です。古木は、枝葉と根からたくさんの養分が果実へと運び、華やかで奥深い味わいのりんごを生みます。
『百年林檎ジュース CENTURY』は、まさにその好例。コクがある特徴の「スタンダードふじ」のみを使用したリンゴジュースは、濃厚な蜜の旨みも感じる味わい。
飲み方においては、まずはそのまま。ストレートの味を堪能した後は、フレンチウォッカなどのリキュールを割る飲料として使用しても美味しくいただけます。
ぜひ、百年が生んだ味をお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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東京、麻布十番にて店を構える『ピッツァ・ストラーダ』。2022年「アジアのトップピザ50」7位を受賞したことは記憶に新しく、名実ともに世界が認めるピッツァであることは言うまでもありません。
美味しい理由は、さまざまあります。30時間かけて長時間発酵させた生地の旨み、高温で焼き上げ、焦げる寸前の香ばしさを生み出すクリスピーさ、生地と相性の良い食材選び……。これらはまだ一例に過ぎませんが、鍛え抜かれた職人技や日々の努力から生まれたピッツァこそ、『ピッツァ・ストラーダ』のピッツァ。
今回は、そんな名店のピッツァをオリジナルサイズにアレンジ。通常30cmのサイズを食べやすいように20cmにし、人気の『水牛モッツァレラのマルゲリータ』と『クアトロフォルマッジ』を冷凍商品化。
イタリア産の水牛モッツァレラを使用した『水牛モッツァレラのマルゲリータ』は、トロっとした口触りとまろやかさが特徴。トマトの味わいと酸味にも好相性です。
ゴルゴンゾーラ、タレッジオ、グラナパダーノ、スモークモッツァレラの4種のチーズを使用した『クアトロフォルマッジ』は、癖のあるゴルゴンゾーラやタレッジオをスモークモッツァレラやペコリーノが絶妙に包み、それぞれの深い味わいを楽しめます。付属の蜂蜜をかければ、また別の美味しさも堪能できるでしょう。
ピッツァは、一枚一枚手伸ばしし、成形。袋を開けた瞬間から生地の香りがふわっと広がります。
解凍後、フライパンで焼くことによって、より美味しくいただけるため、ぜひ、そのひと手間をお試しあれ。
ご自宅はもちろん、パーティーや手土産にも喜ばれる通な品です。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
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東京、麻布十番にて店を構える『ピッツァ・ストラーダ』。2022年「アジアのトップピザ50」7位を受賞したことは記憶に新しく、名実ともに世界が認めるピッツァであることは言うまでもありません。
美味しい理由は、さまざまあります。30時間かけて長時間発酵させた生地の旨み、高温で焼き上げ、焦げる寸前の香ばしさを生み出すクリスピーさ、生地と相性の良い食材選び……。これらはまだ一例に過ぎませんが、鍛え抜かれた職人技や日々の努力から生まれたピッツァこそ、『ピッツァ・ストラーダ』のピッツァ。
今回は、そんな名店のピッツァをオリジナルサイズにアレンジ。通常30cmのサイズを食べやすいように20cmにし、人気の『水牛モッツァレラのマルゲリータ』と『クアトロフォルマッジ』を冷凍商品化。
イタリア産の水牛モッツァレラを使用した『水牛モッツァレラのマルゲリータ』は、トロっとした口触りとまろやかさが特徴。トマトの味わいと酸味にも好相性です。
ゴルゴンゾーラ、タレッジオ、グラナパダーノ、スモークモッツァレラの4種のチーズを使用した『クアトロフォルマッジ』は、癖のあるゴルゴンゾーラやタレッジオをスモークモッツァレラやペコリーノが絶妙に包み、それぞれの深い味わいを楽しめます。付属の蜂蜜をかければ、また別の美味しさも堪能できるでしょう。
ピッツァは、一枚一枚手伸ばしし、成形。袋を開けた瞬間から生地の香りがふわっと広がります。
解凍後、フライパンで焼くことによって、より美味しくいただけるため、ぜひ、そのひと手間をお試しあれ。
ご自宅はもちろん、パーティーや手土産にも喜ばれる通な品です。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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周知の通り、『DINING OUT KISO-NARAI』は、コロナ禍に迎えました。それゆえ、各方面にご心配をおかけしたかもしれませんが、地元の方々の心強いご支援をいただきながら、無事に開催することができました。
同時に、『ONESTORY』一同、この町の素晴らしさ、受け継がれてきた文化、伝統工芸の匠、住民の想いなどを学ぶ機会にもなりました。そして、何より、人の暖かさに触れられたことが一番の喜びにつながりました。
キッチンで奮闘する地元シェフ、心を込めたサービス、木曽漆器を造る職人や組合、学校の指導に情熱を注ぐ先生やそこに学ぶ児童生徒、商工会や農家組合の皆様、その全ての姿が目に焼き付いています。長谷川在佑シェフやホストの中村孝則氏においても、新たな視点からこの町の魅力を表現していただきました。
語弊を恐れずに言えば、『DINING OUT KISO-NARAI』は、『DINING OUT』史上、最も素朴かつ小さな地域だったと思います。しかし、間違いなく最も大切な回になりました。
本当の価値とは何か、本当に大切なものは何か。今回は、その答えを導き出す場であり、伝える場でありたいと思い、実施に踏み切りました。
『DINING OUT KISO-NARAI』をきっかけに、何かが好転したと願いたい。誰かの背中を押すきっかけになったと願いたい。前を向くきっかけになったと願いたい。一歩を踏み出すきっかけになったと願いたい。今なお、そう思っています。
2020年2月、日本における新型コロナウイルス発覚から約2年半。世界中は難局に陥りました。
改めて問いたいと思います。我々は、何を失い、何を得たのか。
もしかしたら、失ったものは何もなく、不必要なものがそぎ落とされただけなのかもしれません。それによって大切なものは際立ち、残った欠片を人は豊かさと呼ぶのでしょうか……。
答えを言い当てるには、もう少しだけ時間がかかりそうです。
しかし、いつの日か、考え続けた先にあるその答え合わせをしたいと思っています。場所は、もちろん木曽平沢・奈良井宿で。変わらず美しい、あの景観を眺めながら。
最後に。『DINING OUT KISO-NARAI』に関わった全ての方々、ゲストの皆様に、深く御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
ぜひ、お写真とともに、振り返る時間をお楽しみください。
また、日本のどこかでお会いしましょう。
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Text:YUICHI KURAMOCHI
2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。地元の婦人会や小中学生の協力のもと、その後も続くような地域との繋がりを生むことが今回の『DINING OUT』の目的のひとつでもありました。
そんな会場には、洗練された立ち居振る舞いとマスク越しでもわかるにこやかな笑顔でゲストをもてなす3名の人物の姿がありました。
彼女たちは、日本航空の現役客室乗務員。全国各地の活性化を応援するために社内公募により選ばれた『JALふるさと応援隊』のメンバーたちです。
『JALふるさと応援隊』とは、客室乗務員の資質をさらに広い場で発揮すべく生まれたプログラム。地域の活性化をさまざまな活動を通して応援し、そして、そこでの学びを日頃の乗務にフィードバックする。そんな思いの元、各都道府県約20名、合計約1,000名のメンバーが日々活動をしています。
地域と交流を生み、地域に貢献することを目指した今回の『DINING OUT KISO-NARAI』。その現場に同じ志を持つ『JALふるさと応援隊』が応援に駆けつけてくれたのです。今回はそんな3名の現場で思いや、イベントを終えてみての感想を伺ってみます。
ゲストのお出迎えからレセプション、本番のドリンクやフードのサービスまで。さまざまな場面で、自然体のようで行き届いた目配りで活躍した横山侑己さん。今回の体験の中、「とりわけ漆器の魅力を強く感じました」と言います。
「漆器というと大切に箱にしまって特別な日に使う食器というイメージでした。しかし木曽の漆器は日常的に使い、使い込む事でさらに透明感が増していくもの。給食食器に使うことで子供の頃から本物に触れる教育も含め、漆器との関わり方も魅力的に映りました」と振り返る横山さん。
地元で愛され、親しまれているからこそ、外に向けてのPRにも力が入る木曽漆器を通し、これからの地場産業の在り方にも思いを寄せた様子でした。さらに、さまざまな立場の方と一緒に働くことで多くの気づきも得たといいます。
「サービスのプロフェッショナル、地域のお母さんたち、奈良井で宿やお店を経営されている方々。いろいろな方が一緒に働き、互いの良いところを吸収していく。それが地域活性化の原動力になると思います。今回のイベントで生まれた関係性を今後も続けながら魅力を発信していきたいです」。
そんな心強い言葉は、奈良井の未来のための大きな力になりそうです。
にこやかな笑顔が会場でも目を引いた伊藤昌代さん。準備の際には、さまざまな地元の方と積極的に話をする姿が印象的でした。
「いろいろな方と話をするのが大好きで、地元の方ともたくさんお話させて頂きました。そこで気づいたことは、皆さん本当に奈良井が大好きで、奈良井をもっと元気にしたいと思っていること」。
ある時、地元の方が「もっと奈良井を良くするにはどうしたらいい?」と伊藤さんに尋ねたといいます。
「この街のすべてが魅力です。この街を通るだけで、きっと皆さん感動しますって伝えました」と、伊藤さん自身も奈良井に惹かれた様子。100年続く街の中に実際に身を置いたことでその素晴らしさを体感し、そこに暮らすことの豊かさを改めて感じたのでしょう。
奈良井のために自分ができることとして、「これからJALの飛行機に乗ってくださった方々に、奈良井の魅力を伝えていきたい」とも語ってくれました。
冷静沈着な姿と広い視野で裏方のサービスを支えた鈴木麻里さん。しかし、イベントを終え、少しだけ上気した顔からは、やりきったという満足感が伝わってきました。
「日本航空にはJALフィロソフィという指針があり、そのひとつにスタッフの“ベクトルを合わせる”という項目がございます。今回、2日間の『DINING OUT』を終えて、それぞれ立場が異なる方がひとつの目標に向かったことは、まさにベクトルが合っていたと感じています。今回の経験を乗務に活かすのと同時に、この地域の良さを伝えていくことも応援隊の役目」と鈴木さん。
ベクトルを合わせるための対話の重要性、チームを率いた長谷川在佑氏のリーダーシップなど、今回学んだ多くのことが、今後に役立つといいます。
「今回の経験を乗務に活かすのと同時に、この地域の良さを伝えていくことも応援隊の役目」と、日本各地、そして世界の人々に向けて奈良井の魅力を発信することを約束してくれました。
現在、『日本航空』では様々な地域活性プロジェクトに取り組んでいます。今回の『DINING OUT』の様子は、JALの機内映像プログラムでも放映が予定されており、地域に暮らす人々とのおもてなしを経ての気づきや発見、『JALふるさと応援隊』の今後の展望について話を伺っています。
そして、彼女たちを機上で見かけた際には、是非、木曽・奈良井の町の魅力を直に聞いてみていただければと思います。
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
2022年7月末に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。
中山道の中間地点として古くから賑わう宿場町・奈良井宿を舞台に、約2年半の時を越えて、新たな一歩を踏み出した『DINING OUT』は、地元とのつながり、これからも続く関係の構築を目指し、これまでにない試みも数多く取り入れられました。
そんな『DINING OUT KISO-NARAI』の会場には、地域経済の新たな動向にフォーカスするプロジェクト『NewsPicks Re:gion』編集長・呉琢磨氏の姿もありました。
『NewsPicks Re:gion』は、日本の地域開拓の最前線にいるイノベーターたちに光を当て、大都市圏ビジネスパーソンとの交流を生み出すWEBメディア。そこで生まれた新たな繋がりが、次なる共創のきっかけとなることを目指しています。
取材を通しさまざまな地域の現状を見つめ続けている呉氏ははたして、今回の『DINING OUT』から何を感じ、これからの地方経済をどう読み解くのでしょうか?
「日本の地域にこそ、成長の余白がある」。
『NewsPicks Re:gion』が地域に注目する理由を、呉氏はそう話します。
「たとえば経済成長率を都道府県別に比較したデータでは、東京都の成長率は全国でも下位グループにあり、むしろ九州エリアや中部エリアの方が成長率が高くなっています。近年は感度の高い人たちが地域に関わりだす動きも目立ち、また行政サイドでも、民間と積極的に連携して自立的な動きを始めている自治体が増えています。大都市圏だけで働き・暮らす人には見えない地域の新しい動きのなかにこそ、新しい希望が見出せると思います」。
客観的なデータも含め、地域の活動は、今後日本の経済活動の大きな柱になっていくという分析です。そしてもちろんそれは、今回の舞台である奈良井宿にも当てはまります。
「まず単純に場所がすごい。奈良井に来たのははじめてでしたが、江戸時代から残る町並みの保存性には驚きました。この奈良井宿のように、日本各地には価値ある文化資産が無数に眠っており、事業化されないまま“保全”されています。それらを民間が中心となって開拓し、“稼げる形”に変えて新しいマーケットを掘り起こしていくことが、地域の将来性につながっていくと思います」。
町並みという地域の財産を、どう活かすのか。『DINING OUT』は、その開催を通して何を伝え、何を残せたのか。続いては呉氏の目に映った『DINING OUT』について伺ってみました。
「まずレセプション会場として、地域の義務教育学校に行けたことが面白かったです。一般的に商業的な部分ですと大人との接点しか持てませんが、子供との関わり方を通してみると、地域社会の課題感をリアルに垣間見ることができます」と呉氏は振り返ります。
そして、実際にゲストとして着席し、食事を楽しんでみて「演出、料理、若い現地スタッフたちのサービスなど、さまざまなことが印象に残っている」といいます。そんな『DINING OUT KISO-NARAI』の成果を、次のように分析します。
「『DINING OUT』は新たな視点で地域の価値を訴求するブランディング施策だと理解しています。直接的には関連コンテンツの波及による奈良井エリアの認知拡大が主な成果になっていくのでしょう。そしてもうひとつの大きな成果が、参加したスタッフたちの気持ち。これまで出会うことのなかった人と人とが出会い、チームを組んで“大きなプロジェクトをやりきった”という体験が地域に残ることが、一番大きな効果なのではないかと考えます」。
~地域を超えて人材が越境し、地域のなかに多様性を生み出す。それがやがて新しい価値を生み出していく~。
呉氏はこれからの地域における活動の要点は、そんな人材交流にあると見ます。その意味で、「今回の『DINING OUT』が奈良井宿に残したものは大きい」といいました。
「今回の『DINING OUT』による経験が地域の記憶に残り、次の挑戦につながっていくと期待します」。
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
浴衣姿で街を巡る。『みなとや商店』の拠点は、そんな風景が似合う地域です。
兵庫県北部、日本海に面した関西有数の温泉街のひとつ、「城崎温泉」は、開湯1300年以上の歴史があり、奈良時代から親しまれてきた街です。そこで多くのゲストを虜にしてきたのが、『みなとや商店』の「栗羊羹」です。
江戸時代に旅館業として創業し、明治時代以降は菓子製造販売並びに土産物販売店として営業。昭和天皇、上皇陛下を始め、城崎を巡った多くの人が訪れている。「良い品物をお客様に」をモットーに、こだわりの和菓子と麦わら細工を製造・販売している中でも「栗羊羹」においては別格。
上質な小豆を用いた羊羹に丹波地方で採れた栗をふんだんに入れた「栗羊羹」は、小豆と栗の調和が絶妙な風味を生みます。
「城崎温泉」は、七つの外湯を楽しむのが主流な温泉街であり、『みなとや商店』はそのうちのひとつ、「一の湯」の隣。
自宅で召し上がる際も、湯上りに一杯、もとい、湯上りに栗羊羹ということも、乙ないただき方かもしれません。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
ツナ缶発祥の地、静岡県焼津で作る至極の自家製「おつな」にこだわる『JIN』。柔らかい身から溢れる自然の旨味は、一度食べれば虜になり、リピーターが続出。多くのバリエーションを展開していることもまた魅力のひとつであり、食べ手を飽きさせません。
「おつな ポルチーニ」も「おつな」人気を支えるひとつです。
イタリア産のポルチーニをふんだんに使った豪華な「おつな」は、シンプルなツナに上品な深みとコクがプラス。ローストした松の実も加え、香りと食感にアクセントも生み、五感で楽しめるひと品です。
万能おつまみゆえ、食べ方は無限に広がります。そのままはもちろん、パンに乗せて食べるも良し。ワインのお供、ご飯のおかずなど、お好みに合わせてぜひ。上級者ともなれば、チーズと一緒にクロスティーニ風やスープストック(肉や野菜から取った出汁)にごはんと「おつな」を混ぜ、リゾットにしても美味。
あなただけの乙なツナ、乙なおつまみをお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
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去る2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。約2年半ぶりの開催となった『DINING OUT』は、地元の食材生産者や伝統工芸職人、郷土料理を知るお母さんたち、そして地元の小中学生までをも巻き込み、かつてない地元との繋がりを生みました。
それはコロナ禍を経て変わりゆく人々の価値観のなかで到達した、新たなステージの『DINING OUT』でした。
ホストを務めたコラムニスト・中村孝則氏も、今回の開催のために奔走し、そしてその成功を喜んだ人物のひとり。そこでそんな中村氏とともに、『DINING OUT KISO-NARAI』を振り返ってみましょう。
過去9回の『DINING OUT』でホストを務めた中村孝則氏。終演後その頭にまず浮かんだのは、久しぶりに開催できたことへの感慨でした。
「リモート会議やリモート飲み会は、いまや社会に不可欠なものになっています。しかし、やはり直接人と会って伝えられる熱量というものは、特別です。人と会って、一緒に何かを分かち合うことは、やはり人間の原点なのでしょう。そしてそれは同時に『DINING OUT』の原点でもあります。リアルに旅をして、その土地の人や文化に触れる。そういう体験の素晴らしさを、改めて思い出しました」。
そして、自身が感じた木曽・奈良井宿に思いを馳せます。中村氏の胸に響いたのは、奈良井の自然と人の豊かさでした。
「今回のテーマが“山中に学ぶ”ということで、自然の豊かさは想像していました。訪れてみてさらに感じたのは、地元の方々の豊かな生き方でした。ここは中山道のちょうど中間地点。いわば“江戸の粋”と“京の雅”が交錯する場所です。そういう場所で400年間も旅人をお迎えしてきた歴史からでしょうか。地元文化の豊かさ、地元の方々の豊かな生き方が、とくに印象的でした」。
もちろん、そんな豊かさを見事に表現した『傅』長谷川在佑氏による6品の料理も、中村氏の心に刻み込まれました。
「海のない地で、淡水魚を使ってこれほど豊穣な味の表現ができることに驚きました」と振り返る。その中でもとくに印象深かったのは、「鯉の羽淵キュウリあんかけ」と「シナノユキマスのおつくり」だといいます。
「鯉のあんかけは“小骨が多い”、“臭みがある”という鯉のネガティブなイメージを、丁寧な仕込みで払拭していました。創意工夫と緻密な計算、地元へのリスペクトがある料理で、常に食べ手のことを一番に思って料理をする長谷川さんらしさが強く表れていました。一方でシナノユキマスは、シンプルに“淡水魚がこれほどおいしくなるのか”という驚きがありました。地元の伝統食“すんき”を使って生み出す、エキゾチックな味わい。その表現力に脱帽です」。
中村氏が『DIINNG OUT KISO-NARAI』を振り返りながら、何度も口にした「豊かさ」という言葉。その前提には、中村氏が肌で感じる、近年の社会状況における価値観の変化がありました。
「今は、皆が豊かさに迷っている時代。そのヒントが、この奈良井宿にはあると思います。スーパーやコンビニなどの利便性はなくても、少し歩けば花がたくさん咲いていて、地元の伝統野菜もいろいろあり、あちこちから水が湧いている。そして、地元の方々がこの地を愛し、誇りを持ち、次世代に受け継ごうと努力をしている。ここにこそ、これからの豊かさのヒントが詰まっているような気がするんです。何もないけど、たくさんある。そんな豊かさです」。
今回の『DIINNG OUT KISO-NARAI』も、さまざまな世代の住民が参加し、世代を越えて地元を盛り上げようとする思いにこそ大きな意義があったといいます。
そして、最後に、地元の方々に向けて、こう付け加えました。
「内側にある豊かさを、これからはもっと外に伝えていくことが必要です。外に伝えて、より多くの人を巻き込んで、さらに地元を盛り上げていく。そういう外向きの動きもこれからは必要になると思います。僕も必ずまたここに戻ってくるので、一緒にこの地の魅力を伝えていきましょう」。
中村孝則氏が『DINING OUT』を務めたのは、今回でちょうど10回目。その節目が奇しくも、コロナ禍で人々の価値観が変わる時代、アフターコロナに向けて動き出す時代に重なりました。
中村氏はそんな今回の開催を経て、改めて『DINING OUT』の4つの意義が明確になったといいます。
「ひとつ目は、リベンジ・ガストロノミーとしての意義。これは私の造語ですが、つまりコロナ禍で不当に飲食の自由を奪われた経験から、今後より飲食、外食への欲望が強まることが予想されます。『DINING OUT』はガストロノミーの豊かさの象徴として、その受け皿としての役割を意識していく必要があります。
ふたつ目は、お祭りとしての意義。言ってみれば『DINING OUT』はお祭りです。お祭りは交流を生みます。人の交流、情報の交流、そしてジェネレーションの交流。今回も、子どもたちからお母さんたち、生産者や職人まで幅広い世代の交流が生まれました。こういう横軸、縦軸の交流を生む『DINING OUT』のお祭り的要素が、今後、次世代への伝達、引き継ぎ、そして地域活性化のために重要になってくると思います。
3つめの意義は、言うまでもなく地域表現としての『DINING OUT』です。今回は“山中に学ぶ”というテーマのもと、自然、文化、工芸、食というさまざまな要素を表現しました。多彩な要素を束ねて渾然一体で表現するというのは、『DINING OUT』にしかできないこと。これは揺るぐことのない『DINING OUT』の原点であり、意義だと思います。
そして、4つ目。今回とくに強く思ったのが“免疫力としての食”の重要性です。これほど未曾有の感染が広がるということは、やはり人の免疫力で乗り越えねばならないということでしょう。免疫力を上げるのは最終的には食だと信じています。発酵食に代表されるように日本の地域に眠る食材、食文化は免疫力を高めるものが多い。『DINING OUT』で食の大切さ、地域の食文化を紐解いていくことで、改めて食と健康について意識を向けてもらうことができれば良いですね」。
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
去る2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。約2年半ぶりの開催となった『DINING OUT』は、地元の食材生産者や伝統工芸職人、郷土料理を知るお母さんたち、そして地元の小中学生までをも巻き込み、かつてない地元との繋がりを生みました。
それはコロナ禍を経て変わりゆく人々の価値観のなかで到達した、新たなステージの『DINING OUT』でした。
ホストを務めたコラムニスト・中村孝則氏も、今回の開催のために奔走し、そしてその成功を喜んだ人物のひとり。そこでそんな中村氏とともに、『DINING OUT KISO-NARAI』を振り返ってみましょう。
過去9回の『DINING OUT』でホストを務めた中村孝則氏。終演後その頭にまず浮かんだのは、久しぶりに開催できたことへの感慨でした。
「リモート会議やリモート飲み会は、いまや社会に不可欠なものになっています。しかし、やはり直接人と会って伝えられる熱量というものは、特別です。人と会って、一緒に何かを分かち合うことは、やはり人間の原点なのでしょう。そしてそれは同時に『DINING OUT』の原点でもあります。リアルに旅をして、その土地の人や文化に触れる。そういう体験の素晴らしさを、改めて思い出しました」。
そして、自身が感じた木曽・奈良井宿に思いを馳せます。中村氏の胸に響いたのは、奈良井の自然と人の豊かさでした。
「今回のテーマが“山中に学ぶ”ということで、自然の豊かさは想像していました。訪れてみてさらに感じたのは、地元の方々の豊かな生き方でした。ここは中山道のちょうど中間地点。いわば“江戸の粋”と“京の雅”が交錯する場所です。そういう場所で400年間も旅人をお迎えしてきた歴史からでしょうか。地元文化の豊かさ、地元の方々の豊かな生き方が、とくに印象的でした」。
もちろん、そんな豊かさを見事に表現した『傅』長谷川在佑氏による6品の料理も、中村氏の心に刻み込まれました。
「海のない地で、淡水魚を使ってこれほど豊穣な味の表現ができることに驚きました」と振り返る。その中でもとくに印象深かったのは、「鯉の羽淵キュウリあんかけ」と「シナノユキマスのおつくり」だといいます。
「鯉のあんかけは“小骨が多い”、“臭みがある”という鯉のネガティブなイメージを、丁寧な仕込みで払拭していました。創意工夫と緻密な計算、地元へのリスペクトがある料理で、常に食べ手のことを一番に思って料理をする長谷川さんらしさが強く表れていました。一方でシナノユキマスは、シンプルに“淡水魚がこれほどおいしくなるのか”という驚きがありました。地元の伝統食“すんき”を使って生み出す、エキゾチックな味わい。その表現力に脱帽です」。
中村氏が『DIINNG OUT KISO-NARAI』を振り返りながら、何度も口にした「豊かさ」という言葉。その前提には、中村氏が肌で感じる、近年の社会状況における価値観の変化がありました。
「今は、皆が豊かさに迷っている時代。そのヒントが、この奈良井宿にはあると思います。スーパーやコンビニなどの利便性はなくても、少し歩けば花がたくさん咲いていて、地元の伝統野菜もいろいろあり、あちこちから水が湧いている。そして、地元の方々がこの地を愛し、誇りを持ち、次世代に受け継ごうと努力をしている。ここにこそ、これからの豊かさのヒントが詰まっているような気がするんです。何もないけど、たくさんある。そんな豊かさです」。
今回の『DIINNG OUT KISO-NARAI』も、さまざまな世代の住民が参加し、世代を越えて地元を盛り上げようとする思いにこそ大きな意義があったといいます。
そして、最後に、地元の方々に向けて、こう付け加えました。
「内側にある豊かさを、これからはもっと外に伝えていくことが必要です。外に伝えて、より多くの人を巻き込んで、さらに地元を盛り上げていく。そういう外向きの動きもこれからは必要になると思います。僕も必ずまたここに戻ってくるので、一緒にこの地の魅力を伝えていきましょう」。
中村孝則氏が『DINING OUT』を務めたのは、今回でちょうど10回目。その節目が奇しくも、コロナ禍で人々の価値観が変わる時代、アフターコロナに向けて動き出す時代に重なりました。
中村氏はそんな今回の開催を経て、改めて『DINING OUT』の4つの意義が明確になったといいます。
「ひとつ目は、リベンジ・ガストロノミーとしての意義。これは私の造語ですが、つまりコロナ禍で不当に飲食の自由を奪われた経験から、今後より飲食、外食への欲望が強まることが予想されます。『DINING OUT』はガストロノミーの豊かさの象徴として、その受け皿としての役割を意識していく必要があります。
ふたつ目は、お祭りとしての意義。言ってみれば『DINING OUT』はお祭りです。お祭りは交流を生みます。人の交流、情報の交流、そしてジェネレーションの交流。今回も、子どもたちからお母さんたち、生産者や職人まで幅広い世代の交流が生まれました。こういう横軸、縦軸の交流を生む『DINING OUT』のお祭り的要素が、今後、次世代への伝達、引き継ぎ、そして地域活性化のために重要になってくると思います。
3つめの意義は、言うまでもなく地域表現としての『DINING OUT』です。今回は“山中に学ぶ”というテーマのもと、自然、文化、工芸、食というさまざまな要素を表現しました。多彩な要素を束ねて渾然一体で表現するというのは、『DINING OUT』にしかできないこと。これは揺るぐことのない『DINING OUT』の原点であり、意義だと思います。
そして、4つ目。今回とくに強く思ったのが“免疫力としての食”の重要性です。これほど未曾有の感染が広がるということは、やはり人の免疫力で乗り越えねばならないということでしょう。免疫力を上げるのは最終的には食だと信じています。発酵食に代表されるように日本の地域に眠る食材、食文化は免疫力を高めるものが多い。『DINING OUT』で食の大切さ、地域の食文化を紐解いていくことで、改めて食と健康について意識を向けてもらうことができれば良いですね」。
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
『球磨川アーティザンズ』のふるさと、九州熊本県南部に位置する人吉球磨地方は、急流が静脈のように走る盆地にあります。作家・司馬遼太郎はこの地を「もっとも豊かな隠れ里」と呼びました。山と水とが育んだ肥沃な大地は、とてつもなく豊潤な農産資源を生みだしています。
そんな人吉球磨地方は、西日本有数の栗の産地。「Chestnut Butter with Honey<はちみつ入り栗バター>」の栗においてもそれを使用し、ひとつ一つ手作業で皮を剥き、丁寧に製造。雑味のない味わいを実現しました。
また、栗のほっこりした美味しさをより生かすため、人吉球磨産のレンゲはちみつと九州産生乳のみを原料にした高千穂バターをブレンドしていることがこの品が逸品たるゆえん。
バタ―の濃厚な味わいが栗ならではの香りと食感を包み込み、はちみつの優しい甘さが心地良い後味を残します。
トーストやクロワッサンに塗ると、より洗練された味わいに。また、あんことの相性も抜群のため、どら焼きや最中に添えて新たな美味しい発見もお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
去る2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。
舞台となった奈良井宿は、中山道34番目の宿場町として400年もの間、旅人たちを迎え続けるおもてなしの町でした。同時に山深い木曽路にある奈良井宿は、保存食をはじめとした独特の食文化が育まれた地でもあります。
そんな今回の『DINING OUT』で料理を担当したのは、『傳』の長谷川在佑氏。『ミシュランガイド東京』2つ星、『ゴ・エ・ミヨ東京』3トック、『アジアのベストレストラン50』1位、『世界のベストレストラン50』20位など、数々の賞に輝く長谷川氏は、この地の食材や食文化をどう紐解き、どんな思い出、どのような料理をつくり、そしてこの地に何を残し、伝えたかったのでしょうか。
長谷川氏の言葉とともに、『DIINNG OUT KISO-NARAI』を振り返り、長谷川氏の心の裡を探ってみましょう。
「今回の『DINING OUT』でもっとも大切にしたのは、地元の方々との絆。いかにこの地の方々と馴染み、いろいろなことを教えてもらうかということでした」。長谷川氏の振り返りは、こんな言葉から始まりました。
食材生産者、地元のお母さんたち、子どもたち。多くの地元の方々が参加した今回の『DINING OUT』。その大勢のスタッフたちを長谷川氏は「チーム」という言葉で表現します。
「地元でどんなものが食べられているか、大切にされているか。そういう思いは、やはり直接話さなくてはわかりません。そういう食文化に加え、この地の歴史や気候のこと、人のことなど、本当にたくさんのことを教わりました」。
そして、地元の方々との交流を通して知った知識は、『DINING OUT』の料理として形をなしました。『傅』の女将である長谷川えみさんを中心としたチームで考案されたペアリングドリンクとともに、供された料理は、計6品。
最初の一皿は、「地元で親しまれているものを、地元の人にとって新しい形で」という思いを、おなじみの信州名物「おやき」で表現しました。見た目こそスタンダードなおやきですが、中に潜む鰻の旨みが従来のイメージを覆します。
2品目の主食材は鯉。海のないこの地で古くから滋養強壮のためのご馳走として親しまれてきた鯉食文化も、近年はやや下火。「骨が多く食べにくい、淡白でおいしくない、という声も。だからこそ鯉のおいしさを改めて伝えたい」と鱧のように丁寧に骨切りしてから揚げ、夏野菜の餡をかけた一品に仕立てました。
続く3品目は、長野県特産のシナノユキマス。分水嶺で育てられる清涼な味わいの淡水魚に、塩を使わずに発行させる木曽地域の伝統的な漬物すんきを合わせました。シナノユキマスもすんきも、この地ではよく知られた食材。しかしそのふたつを組み合わせることで、知られざるおいしさを演出したのです。
4品目は木曽で米とともに重用されてきた雑穀を、信州牛とともに。「牛肉ではなく、雑穀が主役の料理です」という長谷川氏の言葉通り、7種ほどの雑穀の味わいと食感が、複雑で奥深いおいしさを生み出しました。
締めとなる5品目には、山中で採れたキノコや山菜を煮込んだ鍋で蕎麦を温めて味わう投汁蕎麦が登場。冷え込みがきついこの地で愛される伝統料理で、シンプルに素材の旨みを引き出しました。
デザートには信州特産のルバーブと旬のトウモロコシを使ったプリン。野菜を使ったデザートは、料理の余韻を包み込みながら、ゲストを終演へと誘います。
「目指したのは地元の人にとって新しい郷土料理。僕の料理を通して、この地の豊かさを改めて思い出してもらえたら」。
そんな長谷川氏の思いが凝縮されたコースでした。
いつもの『傅』の料理構成から離れ、この地、この時、このチームでしかできない料理を繰り広げた長谷川氏。「これこそが『DINING OUT』の意義であり、魅力」と振り返りました。そしてもう一度、大勢が力を合わせた“チーム”の力に言及しました。
「今回、改めて強く感じたのは、料理はひとりではできない、ということ。チームで力を合わせることでもっと大勢のお客様を喜ばせることも、感動させることもできるし、これからさらに繋がっていくこともできる。もちろん料理だけでなく、サービスや空間づくりも同様。そういう意味で、料理人として本当に大切なものを学ばせてもらった気がします」。
そう振り返る長谷川氏。そして改めて、この奈良井宿への思いを語ります。
「コロナを経て久しぶりの『DINING OUT』ということで、やはり今までとは違う気持ちでのぞみました。その気持ちをどのように表現しようか、とかなり長い時間悩んだ回でもあったのですが、奈良井という土地とこの地の人々に支えられて、無事に終えることができました。食材、食文化、土地、人、そういうものを含めて、これからも僕にとって奈良井は特別な場所になると思います」。
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
「山梨からピュアなフルーツで毎日を少しだけ華やかに」をコンセプトに生産を続けている山梨県笛吹市の『アミナチュール』。
栽培方法や製造など、様々にこだわりがありますが、中でも注目すべき品が「新月の黒ぶどうジュース」です。
使用する山梨産の黒ぶどうは、巨峰、ピオーネ、藤稔、マスカットベリーAの4種類。もちろん素材は一級品ですが、品名の通り、特筆すべきは「新月の」という言葉にあります。
新月とは、地球から見て月が見えていない状況を指します。月の姿が見えないということは、太陽の光の反射が見えないということであり、「浄化日」とも呼ばれています。
前述、原料となる4種のぶどうは新月の夜に収穫が行われ、えぐみを出さないよう圧力をかけ過ぎずに丁寧に贅沢に搾り上げます。
濃厚な味わいは、新月のごとく、まるで心身が浄化されるよう。製造年ごとに違う味わいが楽しめるため、飲み比べも通な味わい方。
アミとは友達、ナチュールとは自然を意味する。友達だからこそ共鳴する自然の味をお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
日本を巡るツーリングエッセイ『Grand Touring NIPPON』はこちらから
瀬戸内海に浮かぶ大三島は、愛媛県側の今治からしまなみ海道に入って3番目の島。日本総鎮守とされる大山祇神社があることから、神の島として大切にされてきました。聖地ゆえに周辺の魚も守られ、漁業よりも農業が盛ん。柑橘王国・愛媛にあって有数の柑橘の産地です。
そんな大三島に、廃校になった小学校の木造校舎をリノベーションした宿泊施設「大三島 憩の家」ができたのは2018年のこと。瀬戸内海の離島にある小学校に泊まる。そんな非日常を体験できる宿です。
大三島ICから20分ほど島景色のドライブを愉しむと、目的地に到着。案内看板には宿の名前もありますが、敷地内には「宗方小学校」の名もそのまま残されています。廊下は広い中庭に向けて開いていて、いかにも島の学校という開放感が感じられます。
きっと多くの人が、この建物を見て懐かしさを感じることでしょう。それは自身が通った学校に似ているからではなく、もっと根源的な“学校”の持つイメージに近いからかもしれません。
ほぼ小学校の頃のままの建物に入り、受付へ。客室名は「1の1」といったクラス名のまま。しかし引き戸を開くとそこには、想像と違う空間が広がります。
ゆったりしたソファと大きなベッドが置かれた室内を、間接照明が柔らかく照らす。洗面所やバス、トイレも清潔で広々。しかし窓枠や床やドアを見ると、明らかに小学校の面影が残っています。その不思議なギャップが、ほかにはない特別感を醸し出しているのです。
長い廊下の先には娯楽室がある。中には卓球台があり、壁の書架には小学校時代から残ったと思われる蔵書。食堂はシックですが、やはり往時の面影が残ります。中庭には朝礼台の跡。その向こうにある建物が、新たに作られた海を望む展望風呂です。
すべてが懐かしく、そして新鮮。この建物のリニューアルは、伊東豊雄氏が率いる伊東建築塾が監修したといいます。この島に縁の深い巨匠には、何を残し、何を変えるべきかが、はっきりと見えていたのでしょう。
夕食までに時間があれば、近くを散策してみるのも良いでしょう。砂浜までは校舎を出て1分とかからない距離。瀬戸内海の穏やかな海を見渡す、静かでのんびりした浜が広がります。砂浜の横にある堤防では、釣りを楽しむ人の姿も。すべてがのんびりとした島時間に彩られた光景です。
夕食も圧巻です。
ハモ、セトダイ、イサキ、サザエ、タイ、オコゼ。このコースのために一体何尾の魚を使っているのでしょう。どれも新鮮で脂が乗り、何より素材を活かす調理が見事です。
料理を担当するこの宿の主人は、大三島にある料理旅館に生まれた和食一筋の人物だそう。和食の粋を知り、この地の魚を知り尽くす。魚づくしでありながら、変化に富んだおいしさにも納得です。
食事を終えて部屋に戻り、満たされた気分のまま眠りに。学校で眠るという体験は、心が沸き立つような非日常のひとときを演出してくれることでしょう。
住所:愛媛県今治市大三島町宗方5208-1 MAP
TEL:0897-83-1111
https://www.ikoinoie.co.jp/
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2022年7月末に開催され、大盛況で幕を下ろした『DINING OUT KISO-NARAI』。約2年半の時を越えて開催された『DINING OUT』は、ただ地元を伝えるのではなく、地元の人や文化に触れ、深く地元と繋がることを目指しました。
興奮覚めやらぬその翌日。より深く地元文化を体験してもらうべく、木曽を代表するふたつの文化体験ツアーが企画されました。
ひとつは木曽の霊峰・御嶽を神聖視する御嶽信仰の修行である滝行の体験。そしてもうひとつは、木曽を代表する工芸品・木曽漆器を学ぶツアーです。
【関連記事】山に触れ、山を知り、山に学ぶ。中山道34番目の宿場・奈良井宿を舞台にした19回目の「DINING OUT」速報。
【関連記事】御嶽信仰の聖地で滝に打たれ、やがて心は自然と一体になる。
木曽は、良質な木材の産地。木曽漆器のルーツは、そんな木曽の木材を使って作る木製品をさらに丈夫にするために漆を塗ったことが起源です。木製品に漆を重ね塗りする漆器は、庶民の生活用品としても親しまれていました。
そこに変化が訪れたのは明治時代。奈良井の川で漆と混ざりやすい粘土質の良質な土が見つかり、より堅牢で美しい漆器が作れるようになったこと。そこから庶民の道具だけではなく、高級調度品も生産され、木曽は漆器の産地として発展していきます。
『DINING OUT KISO-NARAI』の舞台となった奈良井宿の隣町、木曽平沢。ここは木曽漆器の伝統を色濃く受け継ぐ、漆器の街です。街道が町中を貫く小さな集落に、漆器関連の事業所が100軒以上、漆器店だけでも50〜60軒。そう聞けば、この街と漆器の密接な関係がわかることでしょう。
そんな木曽平沢で行われた漆器体験ツアー。その最初の目的地は漆器ではなく、その元となる漆作りの現場です。
一行を出迎えてくれた竹内義浩氏は、長野県内で唯一、全国でも40〜50人しか居ないという漆掻き(うるしかき)。漆掻きとは、苗木から育てた漆の木に切れ目を入れて漆を採取する職人のことで、竹内氏はそこから精製、調合も手掛けます。その仕事は、漆器職人に渡る前の漆をゼロから生産する仕事。漆の全消費量の1割未満という国産漆を支える、大切な生産者なのです。
竹内氏の仕事場は、木の香りと見たこともない仕事道具の数々に囲まれる不思議な場所。しかし竹内氏の仕事と、漆に対する真摯な想いを伺うにつれ、木曽漆器がより深く、美しく見えてくるのです。
続いては木曽平沢にある、3軒の漆工房へ。
最初に訪れた『うるし工房 石本玉水』は、漆器職人・石本則男氏が奥様の愛子さんとともに営む工房。石本氏は木曽漆器工業協同組合の理事長を務める人物であり、今回の『DIINNG OUT KISO-NARAI』でゲストにプレゼントされた漆器制作においても中心的な役割を担った人物。
得意とするのは、蛋白を混ぜた漆で刷毛目を残して、やや艶を消す松明塗です。刀の鞘に塗られた技法が起源で「カジュアルに普段遣いしてもらいたい」と言います。一方で愛子さんの得意分野は、漆を接着剤として金やプラチナ、顔料などを沈め、そこからノミで削り出すことで図柄を浮かび上がらせる沈金という技法。こちらは絵画のような色彩で、芸術品としての美しさを秘めています。日用品と芸術品。漆の奥深さを改めて感じる工房です。
次に訪れたのは、漆器職人・巣山定一氏の工房『漆芸 巣山定一』。ここでは巣山氏の作品に加え、漆器作りの準備段階の話も聞かせてもらいました。
「漆は特殊な世界で、専用の道具がほぼありません。だから漆器作りのスタートは、まず道具を作るところから」。
そう言って鉋(かんな)を取り出す巣山氏。見事な手さばきで木を削り、作るのは漆に使うヘラや刷毛など。つまりスタート地点に向かうための作業です。しかしこれも、漆器職人の大切な仕事。そんな道具を使って仕上げる巣山氏の作品は繊細でいながら頑強で、末永く愛用できる品ばかりです。
最後の一軒は『伊藤寛司商店』。4代目店主・伊藤寛茂氏の案内で漆器を見学します。ここで目を引くのは、古代あかね塗というオリジナルの漆器。
「塗ったばかりの漆は暗い色。それが使い込むごとに、艶が出て明るくなります。この変化のために、7〜8回重ね塗りする最後の一回に、貴重な国産漆を使用しています」と伊藤氏。
展示されていた経年変化を経た古代あかね塗の器は、鮮やかな朱と見事な艶を放っていました。さらに伊藤氏は工房である築110年の土蔵も案内してくれました。荘厳ささえ感じるような静謐な蔵で繰り返される漆器づくり。改めて、この地の漆器に込められた思いの強さを感じる光景です。
ツアーで巡った漆器の街・木曽平沢には、いくつか特徴的な風習もあります。ひとつは、店にスタッフが居ないこと。
間口の広さで税率が決められていた木曽平沢の建物は、入り口が狭く、奥に細長いうなぎの寝床。通りに面した側に店舗やギャラリーがあり、中庭を挟んで奥に工房がある造りが一般的です。
そして、職人たちは基本的に工房で作業をしているため、店舗部分は無人なのです。客は街道からふらりと店に入り漆器を見学、用があれば呼び鈴を押して工房にいる人を呼び出すというスタイル。不用心なようにも思えますが、これが工房と店舗を併設する木曽平沢らしさなのです。
もうひとつの特徴は、どの工房にもおもてなしの心が溢れていること。職人の方々に漆について尋ねれば、丁寧に教えてくれるのはもちろん、お茶やお茶菓子を出して、座って話し込んでしまうこともしばしば。古くから旅人を迎えた街道の文化なのでしょうか。
「せっかく遠くから来ていらしたからね。ただ“来てくれてありがとう”という気持ちです」。『石本玉水』の石本愛子さんはそう笑いました。
ツアーの締めくくりは、昭和6年(1931年)築の『日々別荘』にてランチ。ここは地域おこし協力隊の近藤沙紀氏が家主を務める施設で、週末に近藤氏主催のカフェがオープンするなど、さまざまな企画で地域活性化の拠点となる場所。
そんな『日々別荘』でこの日は、地元の郷土料理である朴葉寿司と、手打ち蕎麦が供されました。もちろん、器や箸は木曽漆器。器と料理を担ってくれたのは、『漆工房 野口』の野口義明氏と野口早苗さん。さらにこの蕎麦を打ったのは、先にご紹介した漆器職人・巣山定一氏。最後までおもてなしの心にあふれていました。
漆工房で漆の成り立ちを知り、石本夫妻の工房でその奥深さを知り、巣山氏に道具としての漆器のこだわりを伺い、伊藤氏のもとで伝統的な作業を見学し、そして最後に実際に漆器で食事をする。わずか半日の間に、木曽漆器に親しみ、漆器を深く学ぶことができるツアーでした。
漆器は職人の手で塗り直され、丁寧に修復されながら、長く愛用するもの。木曽平沢では毎年、多くの人で賑わう漆器市も開催されますので、何度でもこの街を訪れ、愛用の漆器を塗り直しながら、このおもてなしの文化と、木曽漆器の伝統を体感してみてはいかがでしょうか。
『日々別荘』は、ゲストハウスとしても利用可能なため、1日を通して町を楽しむこともおすすめです。また、より木曽漆器の伝統に触れたければ、ぜひ『木曽くらしの工芸館』へ。奈良井、平沢の職人の作品にも出合うことができます。
人、もの、こと。さまざまな体験をすることによって、この町の魅力は初めて享受できるのです。ですが、一度では、まだ足りないかもしれません。なぜなら、その全てが深く、奥ゆかしいからです。だから、皆、再訪を誓うのかもしれません。
住所:長野県塩尻市木曽平沢1692 MAP
電話:0264-34-2106
住所:長野県塩尻市木曽平沢1634-35 MAP
電話:0264-34-2254
住所:長野県塩尻市木曽平沢1607 MAP
電話:0264-34-2034
住所:長野県塩尻市木曽平沢1587 MAP
電話:0263-88-8530
住所:長野県塩尻市木曽平沢2272-7(道の駅 木曽ならかわ内) MAP
電話:0264-34-3888
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
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北の瀬戸内海、南の太平洋、伊予灘、宇和海、豊後水道と豊富な漁場を抱える愛媛県。実際に訪れてみると、魚それぞれの鮮度や脂の乗りに加え、魚種の多彩さに驚かされます。街の食堂にも、魚屋にも、見たこともないようなさまざまな魚が並んでいます。
そんな愛媛県の宇和島に、少し変わった店があります。
店名は『河合太刀魚巻店』。その名の通り、太刀魚巻の店です。これほど魚種が豊富な愛媛で、太刀魚一本勝負。そこにはどんな物語が隠されているのでしょう。
「ごめん!今日は太刀魚ないんだよ」
それが取材班を出迎えた『河合太刀魚巻店』の看板娘・河合京子さんの第一声でした。相手は自然。無いものは、無い。
「あるときは週に4〜5日はあるんだけど、無いときはめっきり。5回来て外れて、6回目でようやく、って人もいたよ」
快活で聞くだけで元気がもらえるような京子さんの声に惹かれ、店先でもう少し話を伺ってみました。
聞けば名物・太刀魚巻を考案したのは、京子さんの祖父。まだ冷蔵庫も普及していない時代、大量に揚がる太刀魚を活かすために青竹に巻いてチクワの焼台で焼いたのが始まりでした。
「このあたりは魚棚という地名で、この通りはみんな魚屋だったんだよ」
というが、現在、この店のほかに開いている店はありません。時代の流れを感じると同時に、その次代を越えて愛される太刀魚巻にいっそう興味が湧きます。
「コロッケはあるよ。これもおいしいよ」
それはこの店のもうひとつの名物、アジのすり身のコロッケ。ぎっしりと凝縮されたアジの旨みと、弾力、ピリッと効いたスパイス。素材が良いからか、魚の臭みとは一切無縁。味わい深く、ジューシーで、後を引く絶品です。
さらに京子さんの話は続きます。祖父と父のこと、近年の太刀魚の水揚げのこと、宇和島のこと、テレビの取材で大好きな俳優と中継で話し夢が叶ったこと。まるで昔からの友達と話すような時間。さすがは看板娘。名物の太刀魚巻がなくとも、訪れる価値がある愉しい時間を過ごせるはずです。
翌日、取材班はもう一度店を訪れてみました。迎えてくれたのは昨日と同じ京子さんの笑顔。
「今日はあるよ!」
あたりに漂うタレが焦げる香ばしい匂い。焼台では見事な照りを放つ太刀魚巻が焼かれています。これが名物・太刀魚巻です。
淡白な太刀魚の身に絡む濃厚な甘辛のタレ。外側はパリッと香ばしく、中はふっくら柔らかで、ボリュームもたっぷりだ。一本あたり一尾半から二尾の太刀魚を使っているのだといいます。いまや高級魚となった太刀魚の、なんと贅沢な食べ方でしょう。
時代を越えて愛される名物・太刀魚巻。確かにこれはここにしかない、世界でひとつの味でしょう。
遠方から訪れる客も多いというこの店。それはもちろん太刀魚巻とアジのコロッケのおいしさのためでしょう。しかし話すだけで元気がもらえるような京子さんの存在もまた、『河合太刀魚巻店』の価値のひとつであることは間違いありません。
住所:愛媛県宇和島市吉田町魚棚28 MAP
TEL:0895-52-0122
http://www.tachiuomaki.com/
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コリアンダー、シナモン、カルダモン、クローブなど、10種のスパイスが織り成す芳醇な香り、ブドウ糖、果糖、黒糖の3種の糖類のキレの良い甘味、レモン、ライム果汁の2種の柑橘のスッキリ爽快感。
それぞれのバランスが絶妙に良い飲み口のクラフトコーラが『YATA COLA』の特徴。製造しているのは、山形県鶴岡市の『ティーズファクトリー』です。
「山形・庄内に住むわたしたちが作る山形を楽しみ味わう、山形発のクラフトコーラ」は、山形・庄内の一流フレンチシェフや農家が集まり、独自のレシピを開発。たっぷりのミネラルと豊富な栄養価も含み、健康にも配慮。老若男女問わず支持を得ています。
前述、スパイスをしっかりと感じることができる一方、クセもなくレシピ派生もしやすく、炭酸割りをはじめ、お湯割り、牛乳割り、いずれも1(『YATA COLA』):3がおすすめ。加えて、料理の調味料としても利用できるため、ぜひお試しを。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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| イベント名 | IRON HEART CAMP 7th |
|---|---|
| 場 所 | 〒369-1304 埼玉県秩父郡長瀞町大字本野上 363 フォレストサンズ長瀞 |
| 主催 | 株式会社アイアンハート |
| 日程 | 2022年11月12日(土)〜13日(日) 雨天決行 |
| 料金 | 大人 ¥15,000(税込¥16,500) ※宿泊・BBQ代込み |
| 小学生以下のお子様0円(税込0円) | |
| 備考 | 例年は、初日のBBQのみのご参加が可能でしたが、今回は不可となります。 2日目のみのご参加は、例年通り、無料開放となりますのでチケットのご購入は必要ありません。 |
東京都三鷹市の植木農家『天神山須藤園』は、戦国時代の城跡が残る天神山にて14代300年以上にわたり土を耕してきました。
そんな歴史ある農園が「植木をもっと身近に」と展開しているのが畑に実った果物を活かしたジャム類。中でも『夏みかんマーマレード』は、人気の品です。
皮をしっかり残し、甘さは控えめに。苦味と甘味のバランスが絶妙な食べ応えのあるマーマレードは、畑仕事同様、手間ひまをかけ、ひとつひとつ丁寧に作られています。
冬に採った夏みかんは、そのままでは酸味が強いため、収穫後に貯蔵。酸を抜き、春まで待って加工しています。もちろん、化学調味料や合成保存料は一切使用せず、無添加。素材の味を大事にしています。
おすすめは、やはりトーストとご一緒に。塗れば、たちまち夏みかんの香りが立ち、凝縮された味を楽しむことができます。また、ソーダや紅茶ともお試しあれ。上質さが増し、ワンランク上のひと時を満喫できるでしょう。
都市農家として、植木生産農家として、農地の魅力や役割を伝えながら、まちなかに根付き、生きている『天神山須藤園』の姿は、実に清々しく、『夏みかんマーマレード』にも似ます。
名は体を表すごとく、生き方は味を表すのかもしれません。
そんな想いを馳せながら『夏みかんマーマレード』とトーストの朝を迎えれば、爽快な一日が約束されるでしょう。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI
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2022年7月末に長野県奈良井宿で開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。
約2年半ぶりの開催となった19回目の『DINING OUT』は、地元婦人会や伝統工芸品組合、地元小中学校の生徒たちに支えられ、ゲストにただ地元の魅力を伝えるだけでなく、この先も長く地元との繋がりを生みました。
【関連記事】山に触れ、山を知り、山に学ぶ。中山道34番目の宿場・奈良井宿を舞台にした19回目の「DINING OUT」速報。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]
さらに地域と繋がり、理解を深めるために、晩餐の翌日には、地元文化に触れるふたつのツアーが組まれました。ひとつは、『御嶽山信仰』の一貫である滝行、もうひとつは、この地に伝わる木曽漆器の工房巡り。
この記事ではそんなツアーのひとつ、滝行の様子をお伝えします。
土地や歴史、伝統や由縁を知り、その上で見て、感じ、経験する。それが本当の意味の体験となって、心に刻まれるもの。今回のツアーではそんな知識を学びつつ、バスに乗って滝へと向かいます。
ガイドは、木曽の文化や歴史を紹介する輿幸信氏。バスの中では、この地に育ち、『御嶽信仰』を身近に感じてきた輿氏による解説が繰り広げられました。
『御嶽山』は標高3,067m。独立峰としては富士山に次いで日本で二番目の高さを誇り、その悠然とした姿から古くから山岳信仰の対象とされてきました。ただしその信仰は、厳しい修行により悟りを開こうとする修験道。一般の人には、遠い世界の話でした。
それが変わったのが江戸時代末期。「講」と呼ばれる、地域のコミュニティ単位で信仰するグループが誕生します。講の中で集めた資金で代表者が参拝するこの講で御嶽信仰は身近になり、一説によると、一時期にはその数60万人近くまで信者を増やしたと言われています。
滝行のスタイルも、そのときに変化。修験道では1日4回の滝行を100日間続けてようやく山に入ることができた、という滝行。それが徐々に緩和され現在では、日帰りなどもできる比較的体験しやすいものになっています。
しかし、先人たちが命を賭して挑んできた滝行と、その背景は同じ。山に触れ、自然と一体化し、雑念を払い、体に自然のエネルギーを取り込む。それがこの地の滝行の目的です。
窓の外の景色や自らの実体験を交えながら、おもしろく、わかりやすい解説を続ける輿氏。
「私も滝行は何度も経験しています。人生観が変わるような体験です」。
そんな言葉でツアー参加者たちの気持ちを盛り上げます。
まず『御嶽神社』で宮司による正式参拝を終えた一行が、いよいよ滝へと向かいます。
普通、一般向けの滝行では「清滝」という滝で行われるところを、今回のツアーでは修験道の修行の場であり、より荘厳な「新滝」へ。水量が多く、流れも強いこの神聖な場所で滝に打たれるのです。
白装束に着替え、次いで準備運動を兼ねた禊。舟を漕ぐような動作と独特の祈りの言葉で山の神を呼び込みます。
禊を終え、水の落ちる轟音に圧倒されつつ、滝の中へ。斜めから日が差し、水しぶきが虹を作る荘厳な風景です。
それぞれ滝に打たれたツアー参加者たち。その顔は一様に、体験前よりすっきりとしているように見えました。
「やる前は不安でしたが、いまは清々しい気持ち」。
「水は冷たかったけれど、だんだんそれを感じなくなり、自分が自然と一体化したような気分になりました」。
「大自然のなかで、自分が、人間が自然の一部なのだと感じられました」。
参加者たちからはそんな感想が飛び出し、輿氏はうれしそうにそれを聞いていました。
「自分が生まれ育った木曽の、他にはない部分を伝えることが私の役目。今日という日の体験で、そんな何かを感じ取ってもらえたら。峠の古道歩きのツアーもやっているので、ぜひまた木曽に来てください」。
輿氏はにこやかにそう話し、参加者たちを見送りました。
住所:長野県木曽郡王滝村3315 MAP
TEL:0264-48-2637
https://www.ontakejinja.jp/
住所:長野県木曽郡木曽町福島2012-5 MAP
TEL:0264-25-6000
営業:8:30~17:30(年末年始休業)
http://www.kankou-kiso.com/
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
北海道産トマトと人参の旨みをギュッと凝縮させたピリ辛クリーミーなマヨネーズタイプの『北海道野菜のディップ(トマトチリ)』は、北海道岩見沢市『白亜ダイシン』の大人気シリーズ、『NORTH FARM STOCK』の品。
どこにもない上質な味。そして、四季のはっきりした北海道ならではのピュアなおいしさを届けることにこだわり、北海道発のナチュラルブランドを誕生させました。
地元の意欲ある農家とも連携を計り、岩見沢の、北海道の、おいしいものを全国に発信。愛する北海道をますます元気にするため、商品を展開し続けています。その中でも人気を博しているのが、前述の『NORTH FARM STOCK』ディップシリーズなのです。
クラッカーやカリカリに焼いたトースト、スティック野菜、サンドイッチのベース、ソーセージ、フライドポテトなど、一緒に食べれば、たちまち上質な料理に!
美味しい理由は様々あれど、特筆すべきは、素材と環境、そして人。新鮮な空気、綺麗な水、太陽の恵みなど、日本屈指の良質な風土を持つ北海道からは、同じく良質な農産物が育ちます。それだけでなく、「北海道のおいしいものを蔵出しで」を大事に、自分たちの目の行き届く範囲で産地や生産者とも繋がり、レシピもできる限りオリジナルを追求。瓶詰めから出荷まで、全て手作業で行います。
そんな想いが詰まった逸品は、一度食べればリピートすること間違いなし! 自身の食卓はもちろん、ギフトにもおすすめです。
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住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
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豊かな里山里海に恵まれた能登半島、深い原生林が清冽な水を育む霊峰白山、肥沃な穀倉地帯を形成する手取川扇状地……。南北約200kmに細長く伸びる石川県は、実に多彩な表情を持っています。
その県土の各地で獲れる農作物、港に揚がる水産物は、量が多くはないために県外に流通する機会は少なく、全国的な知名度は決して高いとは言えません。しかし近年は、卓越した品質がゆえに一流の料理人たちがこぞって愛用し、一般人にもその名と唯一無二の美味しさが知られるようになった農林水産物も数多く存在します。
石川県は今年8月、県独自の優れた農林水産物を「百万石の極み」と認定し、統一ブランド化すると発表しました。ブランド化の専門家や生産流通関係者らでつくる有識者委員会により第一弾として選出されたのは、ルビーロマンや能登牛、加能ガニなど20品目です。
【認定基準】
これまでONESTORYでは、石川県のさまざまな食材に注目し、取材を重ねてきました。料理の世界の第一線で活躍するトップシェフ、パティシエ、ソムリエの方々と一緒に、時には生産者の元を共に訪ね、日々の生産における秘密や苦労についてうかがってきました。現地を直接肌で感じ、生産者の生の声を聞くことで、逸品食材が持つ魅力を理解したい。そして、そのポテンシャルをより良い使い方、調理の工夫やアイデアによってさらに高めたい。優れた食材に対する感謝と畏敬の念がそこにはありました。
今回、「百万石の極み」に認定されたいくつかの食材もONESTORYで取り上げ、大きな反響を呼びました。
ローカルガストロノミーの最前線に綺羅星の如く登場した金沢のスパニッシュレストラン『respiración(レスピラシオン)』。そのオーナーシェフのひとりである梅達郎氏と七尾湾に出て、海に浮かぶ養殖筏の現地取材を敢行したのは「能登とり貝」。一般的なものの2倍もある大きく肉厚なとり貝を育む里山里海の豊穣さ、手間を厭わず環境変化に弱いとり貝を大切に育てる漁師の方々に直接ふれることで、類まれな美味しさの背景を知ることができました。
能登町の高台に広がる「能登牧場」では、黒毛和牛である能登牛の飼養の様子をつぶさに見学しながら、能登牛の圧倒的な美味しさの秘密に迫りました。さらに、小松市のイノベーティブレストラン『SHÓKUDŌ YArn(ヤーン)』では、オーナーシェフ兼ソムリエの米田裕二氏に能登牛を使った料理を作っていただきました。「牛すじ煮込み」と「牛ヒレカツとじ」と銘打つ2皿でしたが、そんななじみ深い料理名からのイメージをいい意味で期待を完全に裏切る斬新なレシピと新感覚の美味しさに、取材班一同感服したことを思い出します。
能登のブランド原木椎茸「のと115」。そのプレミアム規格「のとてまり」の生産地を訪ねたのは片折卓矢氏。そう、今や日本を代表する和食の一店となった金沢の日本料理店『片折』の親方です。毎日最高の食材を求め、早朝からスタッフ総出で県内各地の漁港をまわり、天然水を汲み、山に分け入って山野草を摘んで……と東奔西走する同店。さすがの片折氏も極めて希少とされる、のとてまり級の巨大な椎茸が原木についているのを見るのは初めて。「鳥肌が立ってしまう」と、興奮しながら収穫を手伝う姿が印象的でした。
石川県七尾市出身の世界的なパティシエ・辻口博啓氏と訪ねたのは、県内のとあるブドウ畑。石川県が長年かけて開発した奇跡のブドウ「ルビーロマン」がちょうど収穫の時を迎えていました。2011年の初競りでは、辻口氏が一房50万円の当時最高値で落札し、東日本大震災で被災した中学生に振る舞ったという経緯もあり、同氏にとってひときわ思い入れの強いフルーツです。ブドウ棚からもいだばかりのルビーロマンを味わった辻口氏。この年、畑でのインスピレーションからルビーロマンを使った新作がお店で出されましたが、一体どのようなスイーツに仕上がったのでしょうか?
2020年から本格的に醸造に使われるようになった石川県生まれの新品種酒米「百万石乃白」。全国有数の酒どころとして知られる石川県で長年切望されてきた吟醸用の酒米です。当時百万石乃白で醸された全銘柄21種を取り寄せ、日本のトップソムリエのひとりである大越基裕氏が一挙に唎酒を実施。1本1本を緻密に分析していただきました。そこで特に気になった「手取川」にフォーカスし、造り手である白山市の酒蔵「吉田酒造店」を訪ねました。さらに、新品種の開発に取り組んだ研究所、未知の米作りにチャレンジした農家を訪ね、新しい日本酒が誕生するストーリーをたどりました。
どの取材でも現場でひしひしと感じられたのは、生産者の作物に対する大きな愛情と、最高のものを生み出そうという気概です。最高峰の食材たちを、やはり料理界最高峰のキーマンたちと共に取材できたことは、メディアとしてもこの上なく幸せなことでした。
「百万石の極み」のロゴマークは、枝にぶら下がる果実のようであり、漢字の「百」も思わせるデザイン。「鈴のようにたわわに実って継続的に未来へとつながってほしい」という願いが込められているといいます。
認定された20品目は販売促進が強化されていくとのことで、今後は県外でも目にする機会が増え、買い求めやすくなっていくかもしれません。なかには高価なものもありますが、少し背伸びすれば手が届くものがほとんど。身近に楽しめる最高峰級の食体験と言えます。
せっかくの一流の素材なら、プロの料理人に料理してもらったものを味わいたい。そう考える向きもあるでしょう。今後は石川県内の飲食店のみならず、県外にも「百万石の極み」素材を提供する店が増えていくはずですから、お目当ての食材をメニューに見つけたらぜひ味わってみましょう。
今後、「百万石の極み」のラインナップはさらに拡充されていく予定。石川の逸品食材はますます輝きを放っていきそうです。
Photographs:SHINJO ARAI, DAICHI MIYAZAKI
Text:KOH WATANABE
(supported by 石川県、公益財団法人いしかわ農業総合支援機構)
石川県食のポータルサイト
いしかわ百万石食鑑
https://ishikawafood.com/
2022年7月末に長野県奈良井宿で開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。そこで最初にゲストを迎えるレセプションの場に選ばれたのは、『塩尻市立楢川小中学校』(以下、楢川小中学校)でした。
『DINING OUT』のレセプションに学校施設が使われるのは異例のこと。それでもこの学校こそ木曽の文化や歴史をゲストに伝え、体験してもらうための最適な場所として選ばれたのです。では『楢川小中学校』とは、いったいどのような学校なのでしょうか?
『木曽楢川小学校』と『楢川中学校』が統合され、小、中一貫教育の義務教育学校『楢川小中学校』となったのは今年度から。現在は1年生から9年生まで、約100名の児童生徒がここで学んでいます。
校舎は旧『木曽楢川小学校』の建物を増改築。約30年前に建築された、木曽ヒノキをふんだんに使った木造校舎です。これが、この地を伝える最初のポイント。土壌が固く、地中に深く根を張ることができない木曽地方のヒノキは成長が遅く、それゆえに年輪が濃密になり非常に硬い木材。寺社仏閣の建立や文化財の補修に使われるという希少な木材でもあります。
そんな木曽ヒノキをふんだんに使っているという事実は、この地が山や森といかに密接につながっているかを伝えます。
校舎に入り、木の温かみがある廊下を歩くと、突き当りはランチルームと呼ぶ給食会場。児童生徒たちは全員揃ってこのランチルームで昼食をとり、学年の垣根を越えた交流を図ります。そんなランチルームの入り口上には、大きな書が飾られています。
「山中に学ぶ」。
これは、この地に縁の深い芸術家・池田満寿夫氏の揮毫。山に触れ、山の恵みに感謝し、山とともに生きる。そんなこの地らしい言葉とともに、児童生徒たちは毎日食事を食べているのです。この言葉はそのまま、『DINING OUT KISO-NARAI』のテーマともなりました。
昼食の時間。ランチルームに併設された厨房で作る給食が食器に盛られます。その食器は、なんと木曽漆器。
この地に伝わる美しい漆の器で、児童生徒たちは毎日の食事をいただいているのです。この素晴らしい取り組みは、伝統文化や食事を大切にするための食育の一貫。地元漆器生産者の協力のもとでこの食器が使われているのです。
漆器は大切に扱えば何百年も使用できますが、乱暴に扱えば傷がつくことも割れることもあります。漆器のこと、歴史のこと、地元文化への誇り、物を大切にする心。生徒たちは食事を通して、さまざまなことを学ぶことができるのです。
そして、この精神性もまた、この学校をレセプションの場とすることでゲストに伝えたいことのひとつでした。
「地域の方の想いが詰まった学校です。だから地域を大切にしながら、この地だからできる教育をしていきたい」。山本秀樹校長は、そう話します。
児童生徒たちは3年生から漆の技法を学び、6年生になるとその集大成として、作った漆器を地元の漆器まつりで販売。コロナ禍でまつりが中止になっていた時期には、「ならにこ」というこども会社を立ち上げました。
あのランチルームに掲げられた言葉「山中に学ぶ」は、コロナの逆境にあってもこうして力強く、ポジティブに貫かれているのです。
そんな楢川小中学校をレセプションの舞台にした『DIINNG OUT KISO-NARAI』。奈良井宿の文化や歴史、地域への思いは、この校舎を通して、ゲストたちへと伝えられました。
https://www.fureai-cloud.jp/narakawa-ej
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
「もし、自分が大好きなお店の料理をハシゴして食べられたら最高だな。実際には1日では絶対にありえない名店のハシゴ。東京だけだとしてもハシゴなんてできるはずもないのに、今回でいえば大阪や金沢のシェフもいればミラノのシェフもいる。そんな僕の夢を形にしたところからドリームダスクは始まった……」
イベントの総合プロデューサーを務めた本田直之氏は、そう話しながらイベントの成り立ちを思い出します。2016年の第一回を皮切りに、毎回、日本各地、時には世界に散らばる日本人シェフまで、予約困難店のシェフがその日限りのチームを組んでひとつの晩餐を作り上げる。和食・フレンチ・イタリアン・中華・鮨など、コースを彩るシェフの人選も功名で「この人が前菜担当? この人がデザートなの?」と驚きの連続。通常はイベントなどへの参加を拒んでいるシェフや海外からの参戦など、『ドリームダスク』でしかなし得ない、シェフの編成も多くの耳目を集めてきたのです。実は2020年の第5回をもってファイナルとすることを決断したときには、次なる開催を惜しむ声が鳴り止まず、いつしか、最後の『ドリームダスク』のチケットは、食のプラチナチケットと呼ばれるほどに。
それが、新型コロナの蔓延……
『ドリームダスク ファイナル』として大々的に告知された2020年の最終回は、2度の延期を余儀なくされてしまうのです。
「大勢のお客様を一度にもてなす食の祭典なので、苦渋の決断であってもストップするしかなかった。お客様は本当に長い期間お待たせしてしまったし、シェフやスタッフには何度も何度もスケジュールの都合をつけてもらい、本当に申し訳なかった。2年以上の時を経て、ようやくなんです」と本田氏。この“ようやく”という言葉がイベントをレポートする間、取材班の耳にはずっと印象的に残ったのです。
ようやくの乾杯
ようやくの集い
ようやくの共演
ようやくの再会
今回、ONESTORYでは、7月に行われた『ドリームダスク ファイナル』の伝説の1日をレポート。コロナの影響で2度の延期を経てようやく実現した、食イベントが残した軌跡と奇跡を伝えていきます。
5名の錚々たる顔ぶれのシェフがひとり2品ないしは3品を作り、ひとつのコース仕立てで楽しませてくれる『ドリームダスク』。これだけでもあり得ない夢のコースであることは重々理解できるのですが、このイベントの凄みは実は数にあるのです。今回、定員は150名。最終日には参加希望の声が殺到し、会場のキャパシティの許せる限り、なんと180名が一度に食事をともにしたというのです。
それが熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに。できたてが次々とサービスマンによりテーブルにサーヴされ、気がつけばペアリングのドリンクも寄り添うようにセット。この量を一度に手掛ける料理人の技術と熱意はもちろんのこと、会場となった『ザ・ルイガンズ.リゾート & スパ』を運営するプランドゥシーのサービスマンのスピードと手際の良さ、シェフをサポートするキッチンスタッフのチームワークが三位一体となり高次元のクオリティを実現。ゲストはストレスなく、料理と美酒に酔いしれ、至福のときを楽しめていたのです。
開始前「厨房はすごいことになっていますよ」とミラノから参戦の徳吉シェフが話していたのですが、“徳吉シェフはゲストをお出迎えするほどに、随分余裕があるのかな?”と思いきや、茹でたてのパスタを絶妙のタイミングで提供したいがために、あえてコースの途中まではぐっと耐えに耐え、ここぞのタイミングでパスタを茹で、茹で上がった180名分のパスタをフライパンで返し次々とソースを絡めていたのです。10人前のパスタでもベストなタイミングで出すのは至難。それを180人前、シェフがタイミングを図って動き出すと聞き、このイベントの凄まじさを実感。パスタが運ばれたと思いきや総合ディレクター本田氏を含めたスタッフ自らがひと皿ずつトリュフを削るパフォーマンスもゲストに待ち時間を感じさせない絶妙のパフォーマンスだったのかもしれません。
石川県野々市市に店を構える『すし処めくみ』の山口氏はコース中盤、ウニちらしを披露したのですが、なんと180人前の酢飯とウニを舞台上で混ぜ合わせてくれたのです。しかも驚くべきはウニの量と質。酢飯と同等ないしはそれ以上のウニが投入され、混ぜれば混ぜるほど、光り輝くオレンジ色のウニご飯になっていくのです。聞けば、ウニの形を崩したくないと山口氏は石川県から自ら車を11時間も走らせ福岡に会場入り。最高の状態でウニを提供したといいます。
さらに「皆さんに石川県のウニの美しさと質の高さを感じてもらいたくて、車で運びました。でも、結局は見せた後は混ぜちゃうんですけどね」と会場を驚きと笑顔に包みます。
『ShinoiS』篠原氏は前菜、スープ、ごはんまで、最多の皿数3品の広東料理を作り上げ、『宮坂』の宮坂氏は胡麻豆腐に椀物で日本の夏の粋を表現。『LaCime』高田氏はコースのトップバッターとして店の名物・ブータンドックと、魚のメイン・鯵のエスカペシュを提供しフランス料理ならではの深みある味わいを披露してくれました。
それぞれのシェフが思い思いの仕事で個性ある料理を披露していくのですが、個性ある点と点が、一本の線になっていくのも『ドリームダスク』。そこにはドリンクディレクター・大越氏のコースを通した、ペアリングのセレクトが脇を固めているのでしょう。
「まったく異なる料理が順々に提供されるので、コースを通じて気をつけたのは、個性あるベストなペアリングではなく、コース全体を壊さないセレクト。そうしないと、ひとつのコースとしての体裁が壊れてしまいますから」と大越氏。
ひと品ひと品の個性を大切にしながらも、コース全体を影でコントロールする。さらにお酒で物語を紡いでいく。そんなドリンクディレクターの存在もこの5つの個性をひとつのディナーに成立させる影の立役者だったのです。
それぞれがそれぞれの立場から、ベストの力を尽くしイベントを盛り上げる。そんな使い古された言葉を、すべてのスタッフが肝に銘じて動く。それがひとつの形となったとき、180名のゲストも含め、歓喜の輪は生み出されました。これは『ドリームダスク』を称賛したのではなく、体験談。コースを終了した後に、シェフたちは舞台に上がり感謝の言葉、喜び、難しさ、楽しさ、五人五色に色々と伝えてくれました。それらを楽しんだゲストより自然と心からの拍手が送られたのですが、鳴り止まない拍手は『ドリームダスク』が訪れたゲストの心に残したもの、そのものだったのではないでしょうか。
皆で分かち合った感動、会話とコミュニケーションで生まれる笑顔、同じ時間を共有する喜び、久しぶりの時間……
そのすべての想いが会場を包み込んでいたのです。
本田氏がこぼした“ようやく”。
それは大好きな仲間でこんな時間を共有したかったという、切なる願いそのものだったのかもしれません。
ディナーとディナーの間となる2日目ランチには、海を目前にした『ザ・ルイガンズ.』の屋外スペースを使ってのスペシャルランチが行われ、一般にも開放。地元福岡の人気店が屋台を出し、気軽に名店の味を食べ歩くこともできました。多くの来場者が通常ではありえない名店ハシゴを一般でも体験できたのです。
イベント開催の2日を通して感じたのは、食は楽しく、楽しい時間は幸せを生む。コロナによって難しくなったイベントのありかたとありがたさ。
とにかく、楽しい時間がなければ、人は弱ってしまう。食は人を楽しませ、強くする。そんな分かりきったはずの喜びでした。
「今回でドリームダスクは一区切りですが、たぶんまた何かやりたくなる。ようやく、こんなに楽しい時間が生み出せたんだから。期待してていいよ」
本田氏の最後の言葉は、次への期待と喜びに。『ドリームダスク』が心に残してくたものは、きっとこのドキドキなのでしょう。
『ドリームダスク』を経験した人はきっと、この響きを聞いたらならば、自然とドキドキせずにはいられません。次に『ドリームダスク』という言葉を再び聞ける日を、我々は楽しみに待つことでしょう。
Text:TAKETOSHI ONISHI
「種も皮も丸ごとは、『食べるぶどうジュース』だけ」。そう語るのは、製造元の山梨県南アルプス市の『ジット』です。
ジュースなのに、なぜ食べる? そう思う人もいるかもしれませんが、一度口にしたことがある人ならば、この表現に頷くはず。
原料は、シャインマスカット。採れたてのぶどうをすぐに自社加工し、実はもちろん、種も皮も丸ごと使用。それを可能にするのは、改良に改良を重ねた独自の破砕製法にあります。
丸ごと使用することによって、ぶどうそのものの味わいをダイレクトに満喫できることはもちろん、一般のぶどうジュースには入っていないビタミンEやオレイン酸、リノール酸が含まれているのが特徴。美肌やアンチエイジングにも効果が期待できます。
冷やして飲むだけでなく、凍らせてシャーベットにするも良し、ヨーグルトにかけたり、パンに塗るも良し。万能に美味しくいただけるため、様々なシーンにぜひ。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI
(Supported by WAKO)
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雄大な大地に、見渡す限り広がる麦畑。
北海道はシェア60%以上で独走する日本一の小麦の生産地にも関わらず、蕎麦やラーメンのイメージに押され、うどんの印象は強くないかもしれません。そんな北海道・羊蹄山の麓に知る人ぞ知る人気うどん店があることをご存知でしょうか。名は「名水うどん 野々傘」。周辺のシーズンオフである夏の間でも行列ができる人気店です。
店内でまず目を引くのは、そのメニュー。
「ぶっかけうどん」などの定番に加え、「グリルチキンうどん」や「山わさび香る肉ぶっかけ」といった個性派メニューも並んでいます。そしてどのメニューにも添えられている丁寧な説明。きっと店主が気配りの行き届いた人物なのでしょう。
さらに店内を見渡してみると、民芸調の店内に古道具が配置されているのに気づきます。格子窓の向こうには蝦夷富士・羊蹄山を一望。どれだけ待っても苦にならないような、ゆったりとした穏やかさに満ちた空間です。
うどんはやや細めですががモチモチとしたコシがあり、小麦の風味が豊か。出汁のほのかな甘み、手のこんだ具材のバランスも絶妙で、たっぷりのボリュームもうれしいところ。決して市街地からのアクセスが良好な場所ではないにも関わらず、連日の盛況ぶりも納得の味です。
おいしさの秘密を、店主の野々田耕一郎氏に伺ってみました。
穏やかな笑顔とやさしい語り口が印象的な人物です。
「お客さんを喜ばせることだけが、ここをやっている目的。だからお客さんの笑顔が一番うれしい」
それだけで人柄が伝わるような、素敵な言葉です。
聞けば野々田氏は、岐阜生まれの大阪育ち。北海道の大学で酪農を学んだ後、大学事務員として務めていた。そして30代の後半で脱サラを思い立ちました。
「脱サラのセオリーといえばラーメン屋ですが、研究のために食べ歩いている間に、うどんも良いなと思い始めたんです」
それから独学で製麺を学び、地方から来た学生に試食してもらっては感想を聞いて腕を磨く日々。そしてついに、学生から「まあまあおいしい」の声。
しかし野々田氏の修業は、まだ終わりではありません。
39歳で退職し、今度は大阪にあるうどんの名店で本格的なうどん作りと経営を学ぶ。そして2005年、満を持して羊蹄山の麓に、この店を開いたのです。
「僕は職人気質ではないので、自分が打ちたいうどんよりも、お客さんが喜ぶうどんを作っていきたい」
そう話す通り、野々田氏のうどんには、食べる側のことを考えた気遣いが満ちています。
たとえばうどんは圧力鍋で茹でることで、独特のもっちりした食感を出しつつ、提供時間を短縮。待たせすぎないようにとの配慮が、良い形で味にも作用しています。肉うどんの肉は、最後に炙って香ばしさをプラス。グリルチキンを乗せるのは、「少しでもヘルシーなものを」との想いから。
食べ終わった瞬間に、また来たくなるようなうどん。
それはおいしさだけでなく、店主の人を幸せな気分にさせる優しさがメニューに反映されているからでしょう。
まだ見ぬ誰かのことを想像し、その幸せを願えること。それはひとつの才能であり、そしてものづくりの原点でもあります。
ちなみに店名の「野々傘」は大学事務員時代に学生たちから「野々さん」と呼ばれていたことに由来するとか。その親しみを込めた呼び方からも、当時から変わらぬ野々田氏の人柄が垣間見えます。
住所:北海道虻田郡京極町更進466-5 MAP
電話:0136-42-2381
https://www.facebook.com/nonodasan/
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整備されたゲレンデ周辺に高級ホテルが並び、外国人観光客向けの英語の看板が連なる−−まるで外国の避暑地のような、おしゃれな町・北海道ニセコ。
そんなリゾートの印象が強いニセコですが、大半は大自然に囲まれる閑静な場所。
それはいわば “何もない方のニセコ”。そんなエリアの一角に、一棟貸しのコテージ『Tree Shell Niseko』はあります。壁に無数の丸太の断面が見える不思議な建物。“Tree Shell(カタツムリ)”の名の通り、曲線が描く渦巻きが不思議な穏やかさを醸し出します。
宿泊施設としてのオープンは昨年とのことですがが、建物はもっと古いもの。それは傷んでいるのではなく、大切に使いこまれてむしろ魅力を増している印象があります。この建物に潜む物語を、オーナーに伺ってみました。
「丸太をモルタルとともに積み上げるコードウッドメイソンリーという工法です。木はこの地に生えていたカラマツを使っているんですよ」
そう教えてくれたのはオーナー・工藤三智子氏。
夫婦二人のセルフビルドだといい「たいへんだったけど、愉しかったな」と明るく笑いました。
「開拓ごっこがしたい」そんな動機のもと、本州出身の工藤氏がご主人とともにこの地に移ってきたのは、20年ほど前。胸まで伸びた草と木々があるだけの1300坪の土地に、小さな小屋を建てたのが始まりです。
「冬には10m以上の雪が降る地。週末だけ来て作業するのでは、なかなか進みません。それで退路を断つ意味でアパートを引き払い、ここに建てた小屋に住み始めたのです」
ログハウスビルダーだったご主人はさらに電気工事を学び、工藤氏は職業訓練校で左官を身に着けた。さあいよいよ建物の着工、かと思うとそうではありません。
「セルフビルドの本を読んでいて、とあるヒーターが気になって。それでアメリカにそのヒーターの勉強をしに行きました」
そういって工藤氏が指差したのは、建物の中心にある重厚なレンガのストーブ。メイソンリーヒーターという蓄熱型のストーブで、重量は3tもあるといいます。
「戻ってきて、まずこのヒーターを作りました。だから建物よりも先に、ヒーターができていたんです」
一度火を入れると本体に熱を蓄え、薪が燃え尽きたあとも、じんわりと穏やかな暖かさが続く。この穏やかな空間を象徴するようなヒーターです。
そしてようやく建物の建築がスタート。デザインのイメージは、カタツムリ。
「幼稚園の頃かな。私が画用紙にカタツムリの絵を描いたら、母がそれをカバンにキレイに刺繍してくれたんです。きっとそれが心に残っていたんでしょうね」
5歳の頃に撒いた種が、20年の時を越えて実を結ぶ。若き夫婦は小さな小屋に住みながら、カタツムリの家を作りはじめました。モルタルとともに丸太を積む工法は二人がかりで一日作業をしても数十cmしか進まない、まるでカタツムリの歩み。草を払い、木を切り、家を建てる。それはまさに開拓と呼べるような日々だったのでしょう。
「本当に愉しかった」工藤氏は再びそう言いました。それは、毎日が風のように過ぎていく、夫婦ふたりの青春だったのかもしれません。
工藤氏の話の後で、改めて室内を見回してみます。
中心に堂々と佇むストーブ、その横には金属製のストーブがもうひとつ。上から見るとカタツムリの殻に見えるという建物は曲線が中心で、穏やかな開放感に満ちています。柱や梁やハンドメイドだという木製の家具は、丁寧に、大切に使いこまれて輝いています。
ふと窓の外をキタキツネが横切りました。それは特別なことではなく、このコテージの日常なのでしょう。
住所:北海道虻田郡ニセコ町ニセコ310-44 MAP
電話:090-9085-2766
https://treeshellniseko.com/
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(supported by SUBARU)
| ウエスト | 前ぐり | 後ぐり | ワタリ | ヒザ巾 | 裾巾 | 股下 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| W28 | 70.5 | 21.0 | 31.5 | 29.1 | 21.0 | 19.5 | 89.5 |
| W29 | 73.0 | 21.5 | 32.0 | 29.9 | 21.5 | 20.0 | 89.5 |
| W30 | 75.5 | 22.0 | 32.5 | 30.7 | 22.0 | 20.5 | 89.5 |
| W31 | 78.0 | 22.5 | 33.0 | 31.5 | 22.5 | 21.0 | 89.5 |
| W32 | 80.5 | 23.0 | 33.5 | 32.3 | 23.0 | 21.5 | 89.5 |
| W33 | 83.0 | 23.5 | 34.0 | 33.1 | 23.5 | 22.0 | 89.5 |
| W34 | 85.5 | 24.0 | 34.5 | 33.9 | 24.0 | 22.5 | 89.5 |
| W36 | 90.5 | 25.0 | 35.5 | 35.2 | 25.0 | 23.5 | 89.5 |
| W38 | 95.5 | 26.0 | 36.5 | 36.8 | 26.0 | 24.5 | 94.5 |
| W40 | 101.5 | 27.0 | 37.5 | 38.4 | 27.0 | 25.5 | 94.5 |
| ウエスト | 前ぐり | 後ぐり | ワタリ | ヒザ巾 | 裾巾 | 股下 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| W28 | 70.5 | 21.0 | 31.5 | 29.1 | 21.0 | 19.5 | 89.5 |
| W29 | 73.0 | 21.5 | 32.0 | 29.9 | 21.5 | 20.0 | 89.5 |
| W30 | 75.5 | 22.0 | 32.5 | 30.7 | 22.0 | 20.5 | 89.5 |
| W31 | 78.0 | 22.5 | 33.0 | 31.5 | 22.5 | 21.0 | 89.5 |
| W32 | 80.5 | 23.0 | 33.5 | 32.3 | 23.0 | 21.5 | 89.5 |
| W33 | 83.0 | 23.5 | 34.0 | 33.1 | 23.5 | 22.0 | 89.5 |
| W34 | 85.5 | 24.0 | 34.5 | 33.9 | 24.0 | 22.5 | 89.5 |
| W36 | 90.5 | 25.0 | 35.5 | 35.2 | 25.0 | 23.5 | 89.5 |
| W38 | 95.5 | 26.0 | 36.5 | 36.8 | 26.0 | 24.5 | 94.5 |
| W40 | 101.5 | 27.0 | 37.5 | 38.4 | 27.0 | 25.5 | 94.5 |
『ボキューズ・ドール』のフランス本選に出場するためには、各エリアの大会を勝ちぬかなければならないことは、前回も記した通りですが、今年のアジア・パシフィック大会は、異例での開催となりました。
4月の初旬までは、コロナ禍のためアジア大会は中止。直近の大会の順位を踏襲するというものでした。つまり、前々回一位だった日本は、自動的に世界大会の本選に進める予定だったのです。
それが突如、4月の半ばに、アジア大会が行われる通知がありました。しかも、これまでは、開催国へ出向き、世界大会と同じように実技が行われ、出場国の審査シェフが評価を決めるという、本選同様のスタイルをとっていたのですが、今回は、コロナ禍の影響も大きく、作品となる料理写真とレシピ、さらに2分間のイメージ動画(上記)をフランス本国に送り、ジェローム・ボキューズ氏、レジス・マルコン氏などの重鎮審査員が採点を行うという方式に決まったのです。
つまり、調理の様子や味の評価ができないのです。見た目の美しさや斬新さ、いかに細かに仕事をしているかの印象、そして説得力のあるレシピが必要となります。動画は、各国の伝統や独自性を加味しつつ、ボキューズ・ドールをいかに世界に普及させるかを見せるためのプロモーションだそうです。締め切りは6月15日。つまり2か月弱でそれらをクリアしなければいけないということになったのです。
テーマ素材は「豆腐」。
アジア大会ならではともいえる食材であると同時に、ビーガンやマクロビなどのニーズの高まり、環境問題への影響などが配慮されてのことでしょう。同時に、動物性の食品(乳製品は除く)の使用も不可というのがルールです。生まれたときから豆腐を口にしてきた日本人にとって、そうした素材を正面切ってフランス料理に仕立てるのはある意味、難題とも言えます。
無事、期日前に、すべての素材を提出し終えましたが、本部から連絡がきたのは、1か月をすぎた、7月21日の夜。結果は見事突破。順位は発表されていませんが、入賞国は日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの5か国。まずは、石井シェフに大きな拍手をおくりたいものです。
さて、どのようにして、厳しいアジア・パシフィック予選をくぐり抜けたのか、その様子を振り返りましょう。
お題が豆腐と決まった時点で、石井シェフは、まず、県のアンテナショップを巡り、各地の豆腐を購入し、キッチンにさまざまな野菜を並べ、スタッフ全員で豆腐との組み合わせを試し、どんな野菜に相方として適性があるかを試していきました。結果、選ばれたのは茸類でした。鍋の具材を考えれば、豆腐との相性の良さは、自明かもしれません。
しかし、そこには難題が。市販の豆腐では、どうしても茸の旨味に負けてしまうのだそうです。そこで、自家製の豆腐を作ることを考えたのですが、市販の豆乳では濃度が足りません。そこで、知人の紹介で、逗子で豆腐店を営んで90年の老舗「とちぎや」を訪れました。
「市販の豆乳は大豆の固形分が14%くらいまでしかないのですが、とちぎやさんのものは、20%以上。早速、その豆乳を送ってもらい、自家製の豆腐を作ることに決めました。豆腐の作り方に関しても改めて勉強させてもらいました」と石井シェフは言います。
実は、石井シェフの考えは、豆腐そのものに茸の香りをつけることが狙いだったのです。豆乳にセップ茸とにがりを加え、真空にして、40℃で20分間加熱。その後1~2時間おき、さらによく水気をきって、かための豆腐に仕上げます。これだと、加工がしやすいうえに、きのこの香りを重ねていくなどの、メインディッシュとしての完成度が高くなるというのが、その理由です。
食べられないからこそ、伝えるための戦略。
こうして土台となる豆腐ができたものの、完成までには、紆余曲折があったといいます。写真による審査だけに、見た目のインパクトや美しさ、いかに緻密に構成された一皿であるかが重要であるかということは、先述の通りです。真っ白な豆腐にスプーンを入れると中が複雑に構成されているというサプライズは写真では伝わらないのです。
実は、石井シェフが最初に仕上げた料理は、アジア大会に表現した料理とは別物でした。これには、メンターである浜田氏、長谷川氏から、「アジア予選を通らないぞ」という厳しい評価がくだったそうです。
試行錯誤の末に出来上がった一皿は、豆腐と茸の美しい層がアーチをなして重なり、4種のガルニチュール(付け合わせ)が華やかさを盛り上げています。
「実は、写真撮影(6月10日)の前日に、今のままではだめだと思い立ち、合羽橋へ行って樋型を買い、試してみて、ようやく納得のいくものができ上がったんです」という石井シェフ。最終形は、その樋型を使用してかためたものです。
「樋型の中に薄くスライスした自家製の豆腐を敷き、トリュフのシートをのせ、また豆腐を重ね、次にジロール茸のペーストを塗り、また豆腐をのせるというように、豆腐と茸を層にし、表面だけを凍らせてカットしたものが、メインとなるアーチ型の豆腐です。周囲には数種のガルニチュールを配しました。燻製をかけたサントモール(山羊のチーズ)の上に絹ごし豆腐のピューレを絞り、キヌアを散らしたものや、青りんごのジュースを流したタルトにパースニップのピューレを絞り、グリーンピースをあしらったもの、黒にんにくを詰めたモリーユ茸を煮詰めた酒でからめたものなどです」と料理の説明をしてくれました。ひとつ一つのガルニチュールにも、高度に緻密な考えがめぐらされ、心がこめられていることがよくわかります。
石井シェフは、「浜田さんのひと言があってよかった」と言います。実は、今回、常勝国である、タイ、シンガポールが落選しているのです。そして、インスタに上がった、タイの出品写真を見てみると、石井シェフの初期段階の作品のように、白いムース状なのです。やはり、料理の構想が伝わらなかったということなのでしょう。今の段階では、順位が出ていないのでわかりませんが、アジアパシフィック予選がいかに厳しい戦いであったかということは、想像に難くありません。
本選は、プレート料理(一皿料理)とプラッター(大皿盛り)の2種で競われます。
プレートのテーマが9月末、プラッターのテーマが11月末に決まるというのがおおまかな予定だそうです。ついこの間までは、本選まであと10か月という気持ちだったのが、あっという間に半年を切ってしまいました。心がはやります。テーマ食材が出るまでに、やるべきことは何なのでしょうか?
「アジア大会は見た目の勝負でしたが、逆に本選は、見た目の美しさや斬新さはもちろんですが、とにかく美味しくて、熱々でないとダメなのです。にんじん、じゃがいも、玉ねぎなど、必ず使う野菜を、ガルニチュールとして使う場合、またはある程度のメイン素材として使う場合などをシュミレーションして、加工方法、味の決め方、温度の調整などの実験を繰り返します。なにしろ、テーマ素材が決まったら、その一か月後にレシピを提出することになると思いますので、それからでは全く時間がなくなってしまいますから」と石井シェフ。
まだまだ課題は山積み。それらを乗り越え、本戦に備え、日本を勝利へ導く。
ボキューズ・ドール 2023
米田 肇、浜田統之、長谷川幸太郎。勝つために揃った最強の布陣、チーム日本。いよいよ日本チームの布陣が決まりました。
三ッ星レストラン「HAJIME」米田 肇氏が、試食審査シェフに選ばれました。そして浜田統之氏が日本チームのコーチに。コーチの役目は、日本チームをまとめ上げることはもちろんですが、『ボキューズ・ドール』内でいわゆる「顔がきく」といいうことが大切であり、その点、2013年の3位入賞以来、『ボキューズ・ドール』に関わり続けている浜田氏は最適です。そして、長谷川幸太郎氏は、キッチン審査シェフに任命されました。これは大会当日、舞台上の各キッチンを回り、キッチンを清潔に保っているか、素材の無駄を出していないか、などをチェックする役目です。同時に、出場選手そのものも、試食審査員に顔を知られたほうがいいとも言われています。
私情をはさむとまではいいませんが、人間ですから、やはり、顔を知っているかどうかに左右される部分がないとはいえないのだそうです。そのため、石井シェフは、ヨーロッパ大会に視察に行き、日本チームのTシャツを配るなど、ロビー活動に励みました。
こうして組まれた、最強の布陣、日本チーム。あとは、本番へ向けて努力を積み重ねるのみです。次号からは大会へ向けての進捗に加え、関係者と石井シェフの対談をお届けいたします。
Text:HIROKO KOMATSU
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北海道・ニセコにある、世界的な評価も高いチーズ工房の噂をご存知でしょうか。
場所はニセコ町の一角、羊蹄山のふもと。北海道らしい雄大な自然の中に佇む黒い建物が、その『ニセコチーズ工房』です。
工房とショップが併設された建物でショップ部分のガラスのショーケースの中には、チーズが20種ほど並ひ、奥にはイートイン用のカウンターも併設されています。
そんな店内をひとまわりしてみて、まず目を引くのは、店内のあちこちに置かれたメダルや賞状。手近なひとつを見てみると「WORLD CHEESE AWARDS」という世界最大級のチーズコンテストの名。その下には最高賞である「SUPER GOLD」。つまりそれは世界が認めたチーズを意味します。
賞状は他にも多数。額に入れずにそのままであったり、数枚が重なっていたり、いわば無造作とも思える様子で置かれています。きっとすべてを額装して飾るには、スペースが足りないのでしょう。それほど、ここのチーズは認められているのです。
工房のオーナーの近藤裕志氏に話を伺ってみましょう。
聞けばここは裕志氏の父である先代が脱サラしてはじめた工房。北見で酪農を営む家に生まれたが大企業に務めていた先代が、思い立ってチーズ作りに挑戦。倶知安とニセコの生乳を使い、この地ならではのチーズを作る工房を2005年に開いた。その5年ほど後に、やはり別企業で働いていた裕志氏もチーズの世界へ。レシピ開発で先代と衝突しながらも、少しずつ独自の味を築き上げてきた。そんなストーリーを聞かせてくれた裕志氏。そしてこんなことを言いました。
「最初は観光地のチーズをやっていたんです」
観光地のチーズとは、つまりニセコに観光に来た人が買って帰るチーズのこと。観光地でやっているのですから、それで良いような気もします。しかし裕志氏は続けます。
「私が作りたいのは来た人が買っていくチーズではなく、それを買うためにニセコに来るようなチーズなんです」
その言葉には、決意と自信が満ちていました。
仕事に戻る裕志氏を見送り、イートイン用のチーズプレートをオーダーしてみました。この日の内容は、ブルーチーズ、さけるチーズ、フルーツをあわせたクリームチーズ、12ヶ月熟成のミモレットチーズの4種。ブルーチーズは穏やかな風味でクセが強すぎず、食べやすいおいしさ。さけるチーズはフレッシュなミルクの味わい。クリームチーズは爽やかでコクがあり、それだけでスイーツとして味わえるほど。そしてミモレットは、濃厚で凝縮された旨味が圧巻だ。どれもチーズの個性が際立ちながら、主張が強すぎないやさしい味。穏やかでありながら記憶に残る、ここだけの味です。
次いで裕志氏が「自信作」と言っていたカマンベールチーズのソフトクリーム。これも驚きの完成度でした。しっかりと熟成をかけたカマンベールチーズをたっぷりと混ぜ込んだ濃厚な味わいで、チーズ屋の本気が垣間見える出来栄え。
「それを買うためにニセコに来るようなチーズ」
先程の裕志氏の言葉が思い出されます。
ニセコはチーズのために訪れるには、あまりに遠い場所です。しかし裕志氏の想いは、形になりつつありました。ニセコにしかない、ニセコらしいチーズ。ここは札幌から200kmの距離を越え、訪れる価値のある場所です。
住所:北海道虻田郡ニセコ町近藤425-6 MAP
電話:0136-44-2188
https://www.niseko-cheese.co.jp/
日本を巡るツーリングエッセイ『Grand Touring NIPPON』はこちらから
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東北・三陸産で獲れたあなご(イラコアナゴ)をじっくりと煮込んだ「木の屋石巻水産」の缶詰「三陸産あなご醤油煮」。
丁寧な仕込みのため、あなご特有の臭みはなく、小骨まで柔らか。少し甘めの上品な味が染みた醤油煮です。地元宮城県のメーカーの醤油や喜界島の粗糖、隠し味に国産山椒を使用しており、脂がのったあなごはふっくらでとろけるような食感が食欲をそそります。
「木の屋石巻水産」は、三陸沖の海の幸を原料に仕込む水産加工メーカーです。特筆すべきは、そのスピード感。朝に水揚げされた魚は、昼には缶詰になっていることも。創業から約60年、常に海と向き合い、魚と向き合い、「うまい魚を、うまいうちに」をずっと守り続けています。
しかし、2011年3月11日の東日本大震災によって、工場や倉庫を失う事態に。生産などはストップされてしまいましたが、2013年に再スタート。人気を博していた「沖穴子醤油味付」も名前を「三陸産あなご醤油煮」に改め、2020年に9年ぶりの復活を果たしました。
様々な想いが込められた缶詰は、ファン待望の逸品。ご飯のお供としてはもちろん、お寿司やたまご焼きなどにして美味しくお召し上がり頂けます。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:KOH AKAZAWA
Text:YUICHI KURAMOCHI
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去る2022年7月23日、24日。約2年半ぶりに『DINING OUT』が開催されました。
舞台となったのは、古の宿場町の面影が色濃く残る奈良井宿。中山道34番目の宿場であり、深い山々に囲まれる木曽路の街に、二晩限りのレストランが現れました。
料理を担当するのは、「ミシュランガイド東京」2つ星、「ゴ・エ・ミヨ東京」3トック、「アジアのベストレストラン50」1位、「世界のベストレストラン50」20位など、数々の賞に輝いた『傳』の長谷川在佑氏。常に産地や食材へ深い敬意を示す長谷川氏が、この地の食文化を紐解き、自身の感性に重ね合わせます。
新型コロナウイルス感染拡大によって世界中が翻弄され、繰り返された緊急事態宣言、自粛。飲食店においては、時短営業、酒類提供禁止……。コミュニケーションは遮断され、日常や当たり前は一変。様々な時代の節目を経て、人々の価値観が大きく変わる今、19回目となる『DINING OUT』もまた、新たなステージに進みます。それは、ただ土地の魅力を伝えるだけでなく、食を通してより深く地域に踏み込み、地元と深く繋がること。それではさっそく『DINING OUT KISO-NARAI』の様子をお届けします。
「木曽路はすべて山の中」。
島崎藤村の代表作『夜明け前』は、そんな言葉で始まります。木曽を訪れてみると、その言葉が腑に落ちることでしょう。山々に囲まれ、冬は雪に閉ざされるこの地。ここには、保存食を中心とした独特な食文化が育まれました。今回の『DINING OUT』では地域に触れ、人に触れながら、そんな食文化を体験します。
ゲストが乗り込んだバスがまず向かったのは、レセプション会場である『塩尻市立楢川小中学校』(以下、楢川小中学校)。「小中学校」とは、小中一貫で9年間学ぶ義務教育学校で、この重厚な木造校舎では約100名の児童生徒が学んでいます。
入り口でホストのコラムニスト・中村孝則氏と地元の「お母さん」たちが出迎えます。下駄箱を通り、廊下を歩いてまず向かったのは教室。ゲストが席に着くと、中村氏の挨拶と、『楢川小中学校』の山本秀樹校長による学校紹介がありました。山に学び、山とともに生きる暮らし。校長先生の興味深くウィットに富んだ話に、ゲストたちは笑いとともに聞き入っていました。
次いで中村氏にうながされ、向かった先はランチルーム。この学校には全生徒が一度に昼食をとるための食堂が完備されているのです。ランチルームの入り口頭上には大きな書が飾られていました。
「山中に学ぶ」。
芸術家・池田満寿夫氏によるこの言葉こそ、今回の『DINING OUT KISO-NARAI』のテーマ。山に囲まれ、山とともに生きるこの地の知恵を、食を通して学ぶこと。それはゲストにとっても開催地の人々にとっても、一夜限りの晩餐では終わらない総合的な体験となることでしょう。
このランチルームで生徒たちは、学年の垣根を越えて交流します。さらに毎日の食事に使用されるのは、地域の方々から提供された漆器の食器。
「地域の方がくださった大切な器で食事する。食の大切さを学ぶ教育です」。そんな校長先生の言葉が印象的でした。
いよいよレセプションの幕開けです。アペリティフには、信州の地酒『亀齢』と郷土料理。この料理を担うのが、前述の「お母さん」たち、「楢川地域おこし農家組合」です。
信州の伝統野菜・羽淵キウリの漬物、地元ではおやつの定番という餅菓子・お釈迦のおみみ、家庭ごとに味つけが違うという夕顔汁。この土地で古くから親しまれている味を入り口に、この地の食を巡る一夜の体験が始まりました。
『楢川小中学校』を後にし、いよいよ会場である奈良井宿へ。到着したゲストが目にしたのは、街道の上に並べられたテーブルでした。そう、今回の会場は、奈良井宿の街道上。中山道の路上で食事をとるという前代未聞の晩餐です。
中村氏と長谷川氏からの挨拶の後、いよいよディナーがスタート。
一品目は信州名物のおやき、二品目は海のないこの地でタンパク源として親しまれた鯉、三品目にはシナノユキマスを木曽地域独特の漬物すんきとともに。次いで木曽地域で食されてきた雑穀を柔らかく煮込んだ信州牛と合わせた一皿。どれもこの地に伝わる伝統を、長谷川氏流にアレンジした料理ばかりです。
その料理とともにゲストの目を捉えたのは器。艶のある木曽漆器の器は、実はレセプションで訪れた楢川小中学校の給食食器。生徒たちが毎日使用する器を通し、この地の食文化をさらに深く体験します。
三品目の料理サーブは、そんな『楢川小中学校』の生徒たちが担当しました。やや緊張の面持ちで慎重に料理を運ぶ生徒たち。
「どうぞごゆっくりお楽しみください」。
そう話す言葉には、宿場町に伝わるおもてなしの心がこもっていました。
料理は続きます。
きのこや山菜を煮込んだ鍋の中で蕎麦を温めて味わう投汁蕎麦は、厳しい寒さの中で体を温める知恵。素朴な郷土料理にこめられたアイデアと技術が、木曽の食文化を伝えながら、新鮮な驚きと感動も伝えます。
投汁蕎麦に使われていたのは、ほかの食器とは少し趣の違う木曽漆器でした。木曽漆器工業組合の石本理事長が登壇し、木曽漆器の伝統と魅力について語ります。
「漆は使うほどに透明度が上がり、艶が増していくもの。どうぞ末永くお使いいただき、そして使う度に、この地を思い出して頂けたら」と石本理事長。そう、この器は今日の思い出として、ゲストへのサプライズプレゼントだったのです。
テーブルには信州特産のルバーブととうもろこしのデザートが届きました。ディナーコースは、これにて終了。しかし木曽の食体験はまだ終わりではありませんでした。
登場した「地元婦人会・桜香会」の皆さんから手渡されたのは、わっぱの折り詰めに入ったおにぎりと漬物。ホテルに戻ってから小腹を満たすお夜食です。地元の方が心をこめて握ったおにぎりは、きっと旅の余韻とともに深くゲストの心に刻まれることでしょう。
長谷川在佑氏による地元の食文化への敬意に満ちたディナーコースは、心地良い余韻を残して幕を閉じました。
「待ちに待った『DINING OUT』。この日を迎えられたことが何よりもうれしい。この2年半の間にいろいろなことが変わりましたが、人との繋がりは変わることはありません。多くの人に支えられたこの『DNING OUT』を通して、人と繋がっていくこと、会うことの大切さを再認識できました」。
そんな挨拶で結んだ長谷川氏。
趣向を凝らした料理はもちろん、レセプションでの郷土料理、子どもたちによる配膳、木曽漆器のサプライズプレゼント、地元の方の心づくしのお夜食と、地元の方々の協力に支えられた今回の『DINING OUT』。それはこの2日の特別な夜だけではなく、今後も長く続くような深い繋がりを生みました。
日本のどこかにある日突然現れ、数日で消えてしまう幻のレストラン。しかし山中の豊かな食文化と地元の方々との繋がりを感じた一夜の晩餐は、生涯忘れない記憶となってゲストの心に刻まれたことでしょう。
開催日程:2022年7月23日(土)、24日(日)
開催地:長野県塩尻市
出演:シェフ 長谷川在佑『傳』
ホスト 中村孝則(コラムニスト)
協賛: 一般社団法人塩尻市観光協会、サントリー株式会社、日本航空株式会社
協力: 一般社団法人木曽おんたけ観光局、木曽漆器工業協同組合、塩尻市、塩尻市立楢川小中学校、奈良井区、奈良井宿観光協会
Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
昭和10年創業。フルーツ王国岡山の老舗加工メーカー「角南製造所」が作る「フルーツコンポート 清水白桃」は、手作業にこだわった逸品です。
人の感性とも言うべき目、鼻、手で完熟度合いを判断し、最も美味しく加工できるタイミングを見極めます。中でも、特にこだわっているのが、湯剥き。その理由は、桃の果肉と皮の間の一番美味しいところを残すことができるからです。これは機械ではできず、「角南製造所」では、約60年続けているのです。
そんな岡山産の清水白桃を丁寧にシロップ漬けにしたものが「フルーツコンポート 清水白桃」なのです。そのままいただけば、素材そのものの甘さや食感を楽しめますが、ヨーグルトやケーキのトッピングとしてもお勧め。ぜひ、シーンに応じて様々な清水白桃の味をお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:KOH AKAZAWA
Text:YUICHI KURAMOCHI
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2014年より始めました、アイアンハートキャンプ。ご参加いただいた皆様に大変ご好評をいただだいておりましたが、2019年10月に、西日本で開催された『アイアンハートキャンプウェスト1st』を最後に、2020年以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、開催を見合わせておりました。
その後、関係各所との打ち合わせを重ね、今年2022年11月、ようやく、再開できる運びとなりましたので、 アイアンハート好きの皆様で集まっていただき、BBQやゲームなどを楽しみながら、交流を深めて頂きたいと考えております。
ただ、新型コロナ感染症のリスクを考慮し、今回は例年より大幅に規模を縮小しての開催となってしまいます。受付人数は、ごく少人数となりますので、キャンプチケット販売の際には、多くの方のご希望に沿いかねる状況が予想されますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
| イベント名 | IRON HEART CAMP 7th |
|---|---|
| 場 所 | 〒369-1304 埼玉県秩父郡長瀞町大字本野上 363 フォレストサンズ長瀞 |
| 主催 | 株式会社アイアンハート |
| 日程 | 2022年11月12日(土)〜13日(日) 雨天決行 |
| 料金 | 大人 ¥15,000(税込¥16,500) |
| 小学生以下のお子様0円(税込0円) |
※複数名でご参加の場合は代表の1名様がまとめて人数分お申し込みいただきますようお願い致します。
「はだか麦茶」を製造する「福岡正信自然農園」では、他の作物同様、自然の循環を尊重しながら植物の力を最大限に引き出す手法で、はだか麦を栽培しています。
はだか麦とは、世界最古の栽培植物のひとつとして知られ、愛媛県では古くから栽培されている麦の一種。プチっとした食感が特徴的であり、脱穀すると簡単に殻が取れることからその名が付いたと言われています。
そんなはだか麦を、もっと身近に楽しんでいただきたいという想いから生まれたお茶が「はだか麦茶」なのです。麦ならではの香ばしさが口いっぱいに広がり、ノンカフェインのため、お子さまや妊婦の方にも安心して楽しむことができます。
また、常に自然に敬意を示す「福岡正信自然農園」の想いは、パッケージや仕様にも反映され、包装は再生可能なとうもろこし由来の不織布を使用し、使い切りのテトラ型のティーパックを採用。
はだか麦を焦がさないよう、最初は低温でゆっくりと焙煎し、その後一気に火力を上げ、しっかり焙煎。この火加減とタイミングが誰でも美味しく淹れられるティーパックたる所以であり、熟練された職人技と感覚が成すもの。
日々の生活にはだか麦を取り入れることによって、健康にも健やかな美味しい日々をぜひ。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
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ローカルガストロノミーのディスティネーションとして注目を集める石川県金沢市。全国的にも指折りの名店ひしめくこの美食の地で、近年一気に輝きを増したレストランがあります。
『respiración(レスピラシオン)』。
スペイン語で「呼吸」を意味する言葉を冠するこのレストランは、2017年に金沢市の中心部である近江町市場近くに開業したモダンスパニッシュの店です。
開業からわずか4年で、ミシュランガイド北陸2021特別版にて二ツ星を獲得。環境への配慮や生産者支援などサステナブルな取り組みを評価するミシュラングリーンスターもダブル受賞し、その名は全国に知られることになりました。
『レスピラシオン』は3人のシェフにより設立されました。
梅 達郎氏。
北川悠介氏。
八木恵介氏。
彼らは揃って金沢市の隣の内灘町出身。そして同い年。梅氏と八木氏は幼稚園から一緒。小学校からは北川氏も加わり3人共にミニバスケ、バスケットボールに打ち込みながら中学時代までを一緒に過ごしました。家は梅氏と北川氏が歩いて1分の距離。八木氏の家もそこからわずか5分です。高校は北川氏だけが離れたものの、引き続きそれぞれの高校でバスケに取り組みながら、親密な付き合いは続きました。洋服の趣味も、音楽の趣味も同じ。興味のあるもの、好きなことを共有し、いつしか3人は一緒にいることが当たり前になっていました。
そんな3人は、高校卒業後、それぞれの道に進みます。
けれど、時を経て3人ともが自分の愛すべき家庭を持った30代後半、再び結集し、つくり上げたのが『レスピラシオン』です。
鉄の結束で同じ夢に向かって歩く3人。そこには、一体どんな物語があるのでしょう?
『レスピラシオン』の軌跡、そして今を見つめます。
住所:石川県金沢市博労町67
電話:076-225-8681
営業時間
昼:12時一斉スタート
夜:18時一斉スタート
定休日:月曜日を中心に月6回
https://respiracion.jp/
世界27の国と地域の食の識者40人ずつの投票によって、文字通りベスト50位のレストランが決まる『The World’s 50 Best Restaurants awards 2022』(以下、ワールドベスト50)。このランキングシステムが創設されたのは2002年。栄えある1回目のベスト1に輝いたのは、かの伝説のレストラン『エルブリ』です。それから今年でちょうど20年、去る7月18日にロンドンで行われたアワードは、まさに20年の集大成となる、華やかなものとなりました。というのも、コロナ禍をはさんで、これだけ多くのシェフやメディアが集まれたのは3年ぶり(2020年中止、2021年小規模開催)だったからです。世界を代表するトップシェフたちが、また一同に顔を揃えられたということに、皆、喜びを爆発させていました。会場となった『オールドビリングスゲート』は、1980年代初頭まで魚市場だったビクトリア朝の歴史的建造物。ブラックタイにカクテルドレスの男女、赤いマフラーを巻いたノミネートシェフたちが、グラスを手に行きかい、あちらこちらでハグを交わす姿はなんとも艶やかでした。
今回のアワードの一番の注目は、1位の行方。2021年は、2位の『ノーマ』がスライドして1位になるだろうというのが大方の予想でしたが、今回に関しては2位のデンマーク『ゲラニウム』がくるのか、はたまたこの10年近く、5位前後を死守しているペルー『セントラル』(昨年は4位)が念願の1位に輝くか、予想が分かれるところだったからです。話が前後しますが、『ワールドベスト50』では2018年以降、一度1位にランクインしたら、ベスト オブ ザ ベストとして殿堂入りし、ランク外となるルールができたため、こうした予想が成り立つわけです。
果たして、1位の座を射止めたのは、ラスムス・コフォードシェフ率いるデンマーク『ゲラニウム』、2位にビルジリオ・マルチネスシェフ率いる『セントラル』がつけました。コフォード氏は、料理界のオリンピックとも言われる技能大会『ボキューズ・ドール』でも、金・銀・銅賞を受賞した実力者で、ミシュランの三ツ星も獲得しており、まさに、今回の1位で、料理界の真の帝王となったといっても過言ではありません。昨年からメニューのミートフリー宣言をするなど、時代に先駆けている点も注目です。また、ビルジリオ氏は、クスコの伝統文化を繋ぐ支店『ミル』の開店や、アマゾンの生態系の研究に力を入れるなどの社会貢献のほか、7月には日本に支店『マス』をオープンしたばかり。一層の高評価は、日本人である我々にとっても喜ばしい限りです。
日本勢も過去最高の4店舗のランクインと大健闘を見せました。その筆頭が20位の『傳』
で『The Best Restaurant in Asia』を獲得しました。昨年11位、悲願のベスト10入りはかないませんでしたが、コロナ禍でインバウンドが激減したなかではむしろ賞賛に値すると言えるでしょう。何より、これまで、タイ、シンガポール、香港に阻まれて、獲得できなかった、アジアNo1を手にしたわけですから、まさに傳の真価が発揮されたともいえます。長谷川在佑氏に喜びの声を聞くと、「順位はそれほど気にしていません。それより、何より嬉しかったのは、こうして世界のシェフたちとまた集まれたこと。久しぶりに彼らの顔を見て、おおいに刺激を受けましたし、また頑張ろうと思えました。僕にとっては、ワールドベスト50はカンフル剤みたいなものです」と話します。
次点が、39位から30位にジャンプアップした『フロリレージュ』。川手寛康氏は「インバウンドがほぼなかった中で、多くの評議員が訪れ、評価してくださったことは、本当に嬉しいです。けれど、コロナ渦中のこの結果は仮のものだと思い、これには甘えないようにします。本当の勝負は来年だなと。今年後半からは海外でのコラボレーションも増えていますし、自分らしく頑張りたいですね」と。そして、日本にとっての吉報は、大阪の『ラシーム』が41位にランクインしたことです。高田裕介氏の感想は「大阪というハンデがある中、正直、そんなに評議員がきてくださっていたのかと驚いていますが、こうして会場へ来て、海外のシェフたちに会うと、自分自身もっと変化を受け入れ、進化しなければいけないと、強く感じますね」と決意を新たにしていました。そして45位に『ナリサワ』がランクインしています。19位からランクを落としたのは残念ですが、もとより海外票の多い『ナリサワ』にとっては、この状況はいたしかたのないものでしょう。それより、2009年に、初めて『ワールドベスト50』にランクインして以来、一年も欠かさずランクインし続けている店は、2022年の50店舗のうちでもごく少数であり、その貢献には心から賞賛を送りたいものです。
最終的に日本は、最多入賞6店舗のスペインとイタリアに次ぐ、多勢入賞国となったわけで、真の美食大国であることを、世界に知らしめるにいたりました。
アワードの前日に「シェフズトーク」という、メディア向けのセッションがあり、その年のテーマとなることをシェフが語るのですが、そのひとつが「ホスピタリティ」でした。世界が政治的に厳しい局面を迎え、殺伐とした世の中だからこそ、一層、おもてなしの心が大切になるということを考えてのことでしょう。ホスピタリティに定評のある『傳』(かつて、アジア、ワールド共に、アート オブ ホスピタリティ賞を受賞)の女将のビデオインタビューが流れ、個々のゲストが求めているものを汲み取る力の重要性を語り、賞賛を得ていました。長谷川氏も、「じきに海外のお客様が戻ってきてくれると思いますが、いつでも迎えられるように、日々、自分やスタッフをブラッシュアップしています。もちろんうちだけでなく、成澤さんはじめ、『フロリレージュ』、また、ニューエントリーした『ラシーム』も含め、チームジャパンで一丸となって、海外のお客様を迎えていきたいですね」と心意気をのぞかせてくれました。そして、ロンドンの街の賑わいにふれ、日本も一日も早く経済活動が活発になるようにと、切実に思ったとも。
最終的に日本は、最多入賞6店舗のスペインとイタリアに次ぐ、多勢入賞国となったわけで、真の美食大国であることを、世界に知らしめるにいたりました。
アワードの前日に「シェフズトーク」という、メディア向けのセッションがあり、その年のテーマとなることをシェフが語るのですが、そのひとつが「ホスピタリティ」でした。世界が政治的に厳しい局面を迎え、殺伐とした世の中だからこそ、一層、おもてなしの心が大切になるということを考えてのことでしょう。ホスピタリティに定評のある『傳』(かつて、アジア、ワールド共に、アート オブ ホスピタリティ賞を受賞)の女将のビデオインタビューが流れ、個々のゲストが求めているものを汲み取る力の重要性を語り、賞賛を得ていました。長谷川氏も、「じきに海外のお客様が戻ってきてくれると思いますが、いつでも迎えられるように、日々、自分やスタッフをブラッシュアップしています。もちろんうちだけでなく、成澤さんはじめ、『フロリレージュ』、また、ニューエントリーした『ラシーム』も含め、チームジャパンで一丸となって、海外のお客様を迎えていきたいですね」と心意気をのぞかせてくれました。そして、ロンドンの街の賑わいにふれ、日本も一日も早く経済活動が活発になるようにと、切実に思ったとも。
もう1点、日本にとって喜ばしいニュースは、旭酒造『獺祭』が国際スポンサーに参入したことです。これまで、日本が参加し始めた2007年から一社もスポンサーに手を上げる企業がなかったのです。世界的なレストランの大会で、各国の飲料・食品メーカーが華やかにブースを出し、いたるところでロゴマークを目にし、パーティでは、皆それらの美味を飲み、食べ、集う中、美食大国を自負する日本から、スポンサーが出ていないことは、大変に寂しいことでした。それが今年は、『獺祭』の墨文字も眩しい、真っ白なブースが入口の至近に出され、世界中のシェフやメディアが「SAKE please!」と、『獺祭』の「ニ割三分」を楽しんでいる姿は、誇らしいものでした。これでようやく、日本が国際市場に参入できた、そんな気になったほどです。桜井社長も「日本のシェフが世界で勝負する姿は、日本人として心が震えました。獺祭がその力添えになれればこんなに嬉しいことはありません」と感激を言葉にしてくれました。
10年間日本のチェアマンを務める中村孝則氏に、今回のアワードで印象的な事象をあげてもらうと「新規のランクインが12軒、カムバックが2軒と、計14軒のリストが刷新されたことでしょう」と言います。「この入れ替わりの激しさは、例年にないもの。つまり、コロナ禍で海外へ出かけることができなかった地域(主にアジア、南米)の評議員には、通常は自国に6票、他国に4票投票するところ、全票を自国に投じてもよいという救済措置が施され、多くの人が、これまで入れなかった自国のレストランに投票したためだと思われます。これまで、自国では名店でも、世界的なリストには上がってこなかったような、ローカルガストロノミーが、土俵に上がってきた。こう考えるのが順当ではないかと思います」と話します。
実際、これまで美食の国ではありながら、それほど多くの票を獲得してこなかったイタリアが、6店舗のランクインと、スペインと並ぶ、トップの入店国になったことも、ひとつにはこの理由が上げられるでしょう。6店舗中の新店は2軒。中でも初ランクインの12位セニガリアの『ウリアッシ』は、アドリア海沿岸の伝統にインスピレーションを受けたモダンな料理で、ハイエストニューエントリー賞を受賞。もう1軒は29位のサンカッシアーノ『セント ヒューベルト』です。また、8店舗の入店と、今回強さが目立った南米も同じくで、32位のリマ『マイタ』、47位リオデジャネイロ『オテーク』2店舗の新店がランクインしています。
相対的にコロナ禍で海外旅行がままならないなか、地方のレストランを掘り起こすという作業が進んだということが言えますが、完全にコロナ前の世界に戻った時、この現象がもとへ戻るのかは定かではありません。しかし、一度動き始めた波は止まらないのではないだろうか、というのが私の考えです。ひと昔前の、地球の裏側から季節外の野菜を取り寄せることが最高の贅沢だった時代から、その地へ足を運ばなければ食べられないものを、体験しに訪れることこそ贅沢という考え方が進む限り、ローカルガストロノミーへの探求は止まらないはずです。世界一位のレストランを決める大会であるワールドベスト50のランキングを、デスティネーションレストランマップとおきかえて読み込めば、なんとも楽しい、世界の新しい地図が見えてくるはずです。
Text:HIROKO KOMATSU
新潟県新潟市で栽培された桃だけを搾った「エル・グリーンファーム」の「gohoubiまるごと桃ジュース」。
ジュースの原料となる桃は、新潟県産の日の出(白鳳系統)。芳醇な香りと適度な甘さはもちろん、特筆すべきはそのテクスチャー。とろりとした食感は、まるでペーストやピューレのよう。グラスに氷を入れて飲むも良しですが、デザートや前菜感覚でカップに注ぎ、スプーンでいただくのも乙。リッチな味わいを堪能できるでしょう。
そのとろみの理由は、桃のフレッシュ感を損なわないよう丁寧に加工技術にあります。極限まで濃厚に仕上げることで桃を食べているような食感を再現。また、ジュースの味は、桃の品質に由来するため、生産年の違いによって味や濃厚さの変化が楽しめます。
自身はもちろん、誰かのgohoubi=ご褒美に、ギフトとしても喜ばれる逸品です。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
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Photographs:KOH AKAZAWA
Text:YUICHI KURAMOCHI
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平素は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら下記期間を夏季休業とさせていただきます。
2022年8月13日(土) ~ 8月15日(月)まで
※ 2022年8月16日(火)より、通常業務を開始します。
※ 休暇中のお問合せにつきましては、2022年8月16日(火)以降に対応させていただきます。
大変ご迷惑をお掛けいたしますが、 何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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平素は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら下記期間を夏季休業とさせていただきます。
2022年8月13日(土) ~ 8月15日(月)まで
※ 2022年8月16日(火)より、通常業務を開始します。
※ 休暇中のお問合せにつきましては、2022年8月16日(火)以降に対応させていただきます。
大変ご迷惑をお掛けいたしますが、 何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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ほどよい酸味と甘み、そしてみずみずしいパイナップル果汁が口いっぱいに広がる「ケレス沖縄」の「石垣島産パインジュース100%」。沖縄県石垣島で育ったパイナップルのジュースは、皮ごと搾汁し、砂糖や添加物などは一切使用せず仕上げています。
飲み方においても色々あり、ストレートはもちろん、サングリアやゼリーにしていただくのもおすすめ。ピナコラーダのようにカクテルにするのも上級者の楽しみ方です。
また、パイナップルには糖質の分解を助け、代謝を促すビタミンB1をはじめ、ビタミンB2、ビタミンC、B-カロチン、クエン酸、食物繊維など、美容と健康にも良い栄養素が含まれています。
「石垣島産パインジュース100%」は、ただおいしいだけでなく、美容と健康にも嬉しいジュースなのです。質の高い味と素材は多方面からも注目され、ご当地ドリンクグランプリにおける最高金賞も受賞。
自然豊かな海とサンゴに囲まれた南国、石垣島を想像しながら、ぜひお楽しみいただきたい一品です。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
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住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:SHINJO ARAI
Text:YUICHI KURAMOCHI
(Supported by WAKO)
2022年6月末。東京・白金にて華やかなレセプションパーティが開催されていました。
壇上には富山『L’evo』の谷口英司氏や和歌山『villa aida』の小林寛司氏など、『ONESTORY』でもおなじみのシェフたちの姿。この日のレセプションは、ジャパンタイムズが主催するレストランセレクション『Destination Restaurants』発表の場でした。
『Destination Restaurants』は、「日本人が選ぶ、世界の人々のための、日本のレストランリスト」として2021年に発足。その最大の特徴は、選考対象が“東京23区と政令指定都市を除く”場所にあるあらゆるジャンルのレストランという点にあります。
日本のレストランセレクションにおいて、世界一ミシュランの星の数が多いといわれる東京、そして個性的な名店が点在する大都市を除外するのは、きっと難しい決断だったことでしょう。
しかし、既存のレストランセレクションとの差別化のみならず、訪日外国人の目を地方に向け、日本各地のまだ見ぬ魅力を伝えるという視点からも、唯一無二かつ有意義なセレクション。そして選ばれた店も、その土地の文化を紐解き、その魅力を伝えるような名店揃いです。
レセプションはコロナ禍の影響で開催が見送られた2021年の発表会も兼ね、2021年度受賞店10店、2022年度受賞店10点、そして各年のベストオブ・ザ・イヤーが発表されました。受賞盾の授与とともに壇上でコメントを求められた受賞店のシェフたち。その口から多く述べられていたのは「地方に光を当てるこのようなセレクションができてうれしい」という言葉でした。その言葉に、そして和やかに会話して互いに交流をはかるシェフたちの姿に、これからの地方創生の在り方が垣間見えるようでした。
『Destination Restaurants 2022』選定店
villa aida(和歌山)、余市 SAGRA(北海道)、山菜料理 出羽屋(山形)、里山十帖(新潟)、ドン ブラボー(東京)、鎌倉北じま(神奈川)、ラトリエ・ドゥ・ノト(石川)、茶懐石 温石(静岡)、AKAI(広島)、ヴィッラ デル ニード(⻑崎)
『Destination Restaurants 2021』選定店
L’evo(富山)、チミケップホテル(北海道)、日本料理 たかむら(秋田)、とおの屋 要(岩手)、Restaurant Uozen(新潟)、片折(石川)、すし処めくみ(石川)、日本料理 柚木元(長野)、Pesceco(長崎)、Restaurant État d'esprit(沖縄)
レセプションの翌日、『ジャパンタイムズ』の代表取締役会長兼社長である末松弥奈子さんはこう振り返ります。
「1897年に創刊されたジャパンタイムズは、日本でもっとも長い歴史を持つ英字新聞になります。その創刊の哲学は“外国人が外国人の目で見た日本を伝える英字新聞では日本が伝えたい情報が発信されていない”という点にありました。この『Destination Restaurants』も同様に、日本人が選び、伝えたい日本のオーセンティックな食文化の発信です。そこでしか味わえないもの、そのシェフにしか成し得ないこと。地域のショーケースとしての役割や、サイドストーリーにも思いを馳せながら選定しています」。
そしてもうひとつ末松さんが強調するのが、このセレクションが「ランク付け」ではない点です。
「ただ素晴らしいお店のリストを作っている、という感覚。10年かけて100軒のリストを作っていきたい」。末松さんは、にこやかにそう話しました。
選考にあたったのは、国内外のレストラン事情に精通する辻調理師専門学校校長の辻 芳樹氏、日本を代表する美食家である本田直之氏と浜田岳文氏の3名。
「浜田さんはグローバルな視点で日本の食を見極める方。本田さんは日本の地域へ本当に足繁く通いさまざまなお店を訪ね歩いています。そして辻先生はシェフのことから経営的なことまで多角的な視点をお持ちです。そして何よりお三方とも、レストラン文化を愛してやまない方々です」。
『ジャパンタイムズ』の理念とグローバルな視点、そして地域に思いを馳せる美食家たちの思い。それらが形となった『Destination Restaurants』。このセレクションが地方のシェフたちのモチベーションとなり、日本のレストラン文化そのものが底上げされていく原動力となりそうです。
住所:北海道札幌市中央区大通西1-12 MAP
電話:011-208-1555
Text:NATSUKI SHIGIHARA
瓶のまま凍らせていただく、食べる新感覚のシャーベット、「ガトー・スヴニール」の「ソルベ・トロピカルアソート」。3種ある品は、全て沖縄県産の素材。
1種目は、石垣島産のティダパインを使用したパイナップル果肉たっぷりのシャーベット。2種目は、宮古島産のハイビスカスを使用した南国の風のように爽やかな花のシャーベット。3種目は、沖縄県産のシークヮーサーを皮ごと搾り、酸味と苦味が凝縮されたシャーベット。
「ガトー・スヴニール」が展開する商品コンセプトは、「特別な贈りもの」。その想いはパッケージデザインに表れ、土産菓子の信頼の印としてリボンマークを採用しています。そして、そのデザインのファーストトライアルは、実は沖縄から始まりました。
そんな想いとともにいただけば、おいしいだけではない奥深さも感じられるはずです。
家族、友人、恋人、同僚……。大切な人への土産はもちろん、自分自身へのご褒美もぜひ。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
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住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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Photographs:SHINJO ARAI
Text:YUICHI KURAMOCHI
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夏も近づく八十八夜。
茶摘みの情景を歌った“八十八夜”とは、5月初旬のこと。その新茶の時期から夏頃まで、お茶の収穫は続きます。つまりお茶王国・静岡がもっとも忙しくなる季節です。
静岡を旅していると、あちこちでお茶を振舞われることがあります。レストランや宿ではもちろん、ちょっと立ち寄った雑貨屋などでも「ゆっくり見ていってね」とお茶を一杯。昔は身近だった“お茶を淹れる”という文化の豊かさが、静岡には今も息づいているのです。
そんな静岡県の島田市に、オーガニックの抹茶だけを手掛け、カフェもプロデュースする若手グループがいます。そのカフェの名は『MATCHA MORE』。山の隙間に茶畑が広がり、視界の大半が緑色になるような、お茶の産地を訪ねます。
『MATCHA MORE』は、ラボのような雰囲気のカフェ。倉庫や工場のような大きな建物を、スタイリッシュにリノベーションしています。メニューを眺めると、一番目立つのは「本気の抹茶ラテ」なる一品。まずはその一杯を頂いてみましょう。
ひと口、味わってみると、素晴らしい抹茶の香りが鼻に抜けていきます。通常ならこの香りの後に苦味が来るはず。しかし「さあ、苦味が来るぞ」という予想に反し、口の中の抹茶は、豊かな余韻を残して消えていきます。
このカフェを手掛ける『MATCHA ORGANIC JAPAN』の社長である田村善之氏に話を伺ってみましょう。
田村氏はもともと、隣町の川根で13代続く茶農家の生まれ。しかし若い頃は家業を継ぐ気はなく「12代で終わるのだろうな」と思っていたといいます。東京の大学を出て、そのままアパレルメーカーに就職。その後、サービス業に興味がわき、介護などの仕事に携わっていました。
「東京にいるとまわりの人から“茶畑ってきれいだよね”とか“静岡のお茶はおいしい”とかいわれる。それまで当たり前だと思っていたことが、徐々に違う見え方になってきました」
と田村氏。そしてお茶に興味が湧き、調べていくうちに、問題も見えてきます。とくに茶農家の高齢化と、煎茶の価格下落は大きな課題。そこで田村氏は、海外でも需要が高い抹茶、それも完全オーガニック栽培に挑みます。最初はひとりきりで、そこから仲間が集まり、いまでは同年代の茶農家の後継ぎ5人とともに。
さらに隣に建つ加工場を特別に見せてもらえることに。加工場では機械がフル稼働中で、時折、摘みたてのお茶を満載した軽トラがやってきて、どさりと葉を落としていきます。
「煎茶が揉んで水分を押し出してから熱風で乾燥させるのに対して、抹茶は炙るように熱だけで乾かします。こうすることで香りと旨みが出てくるんです」
加工場の中に満ちるのは、熱気とお茶の香り。機械の音のなか、工程のひとつひとつを丁寧に説明してくれる田村氏は、お茶に対する誇りで満ちているようにみえます。
茶畑を眺めながら、再びカフェに。茶畑や抹茶の加工工程を見ていたら、シンプルな抹茶が飲みたくなり、オーダーすると田村氏が丁寧に点ててくれました。
「跡継ぎのいない茶農家の耕作放棄地だった土地での栽培もはじめています。茶の木の植え替えもしているんですよ」
淹れたての抹茶を出しながら田村氏が話します。
「収穫は7年後ですが」
そう笑う田村氏。7年後のために、今日、苗を植えること。農業という、自然とともに歩む仕事のなかでも、それはとりわけ忍耐のいることでしょう。
「100年後も続く農業でありたい。お茶は静岡の誇りですから」
田村氏はそうも言いました。かつて「12代で終わる」と思っていたという茶農家の後継ぎは、誰よりも立派な13代目の顔でした。
住所:静岡県島田市身成1476-2 MAP
info@matchaorganicjapan.com
https://matchaorganicjapan.com/
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(supported by SUBARU)
去る2022年6月某日。北海道余市町の6ワイナリーが集う『Ru Vin CANVAS 余市右岸編』が開催されました。
場所は、北海道札幌市の『ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園』。2021年10月に開業したそこは、『さっぽろテレビ塔』を見上げる好立地。しかし、特筆すべきは、北海道産木材を多用している高層ハイブリット型の木造建築であるということと、その構造材に使用する木材は国内最大規模だということにあります。中心市街であるも、エシカル&サスティナブルを体感できる空間は、大地から生まれたワインを迎えるには相性も良い。
参加したワイナリーは、『ドメーヌ タカヒコ』、『ドメーヌモン』、『山田堂』、『モンガク谷ワイナリー』、『ドメーヌ・イチ』、『ドメーヌ アツシスズキ』。皆に共通していることは、自然派にこだわる造りだということです。ゆえに、少量生産。
今回のイベントは、ワイナリー以外にも様々なメンバーが集結。『上川大雪酒造』に身を置きながらお酒の生産地として北海道のレベルアップに努める吉島久晴氏や地酒を中心に厳選したワインも揃える『酒舗 七蔵』の丹羽規子さんの参画、『木村硝子店』や『ヴィッセル』といったグラスメーカーの協力などによって、『Ru Vin CANVAS 余市右岸編』は創造されました。
当日は、昨今の情勢を加味し、人数を制限した上で2部制にて実施。開始前から長蛇の列を作ったファンの目的は、ワインだけにあらず。造り手に出会えることこそ、『Ru Vin CANVAS 余市右岸編』が特別たるゆえんなのです。
「北海道ワインの素晴らしさを地元の方々に体験していただきたい。それが『Ru Vin CANVAS 余市右岸編』の目的です」。
そう話すのは、『上川大雪酒造』の吉島氏です。吉島氏は、札幌で30年、東京で10年、ワインバーに従事していた知る人ぞ知るワイン界の重鎮であり、今回の立役者。初代を務めた『ワインバー・ランス』(札幌)の時代は、今なお語り継がれています。イベントを企画する際、吉島氏がまず始めに相談したのは、『ドメーヌ タカヒコ』の曽我貴彦氏でした。
「まず、余市を盛り上げたいという想いが第一にありました。余市は、原料供給の町ですが、ワイン生産のイメージはまだ弱い。ですが、良質なぶどうが造れる貴重な町だと思っています」と曽我氏。
「以前、自分はフランスのワイナリーを巡っていましたが、余市のワインを飲んで感動したのを今でも覚えています。2019年以降、北海道の気候が変わって非常にワインを造る環境として良くなった印象があります。とはいえ、そこから高品質のワインになるのはもう少し時間がかかるかと思ったのですが、一気に来た。造り手の努力の賜物です。それに、自然派にこだわるワイナリーが一堂に会している地域も貴重」と吉島氏。
「世界に通用するぶどうを造れる。世界が唸るワインを造れる。余市ならできる」。そう信じ続けていた曽我氏の想いが結実したのは、2020年。世界一と謳うに値するデンマークのレストラン『ノーマ』が『ドメーヌ タカヒコ』のワインを採用したことにあります。
「余市の水は柔らかく、だからこそ“旨味”が表現できる。これは、日本特有の感性であり、出汁文化に近いのかもしれません。まだまだ余市のワインは伸びる。そう信じています。それは、僕だけじゃなくて、今回、参加したワイナリーもみんな思っている。規模の大きな一社が大量生産する地域もありますが、僕らみたいな個人が営むワイナリーの地域は、少量でも高品質のワインを造る町にしたいと考えています。みんなでクラフト化したい。ドメーヌ化を大事にしたい。そして、余市を価値化したい。もしかしたら、それは僕が生きている間にはできないかもしれないけど、何か余市の未来にとって残せたらなと思っています」と曽我氏。
有名になる近道はコンクールや品評会などで賞を獲ることかもしれませんが、『ドメーヌ タカヒコ』を始め、余市のワインはそうでないのかもしれません。遠回りかもしれませんが、市場主義こそ余市のワイン。
今回の舞台となった『ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園』も市場であり、『Ru Vin CANVAS 余市右岸編』も市場。レストラン、バー、そして、個人もまた市場。コツコツと市場に信頼されるよう努力する様は、まるでぶどうの木のよう。じっくりと時間をかけて根を張ることが、ゆるぎない幹となるのです。
なぜこのような味になっているのか。なぜこの造りにこだわるのか。そして、どんな想いを持ってワインに向き合っているのか。そんな言葉を造り手の口から聞けることは、希少な体験であり、貴重な価値。『Ru Vin CANVAS 余市右岸編』は、飲むイベントではない、出会うイベント。だから、舌の上では得ることのできない感動を呼ぶのです。
テクノロジーが進化すればするほど、体験に勝るものはない。
実は、今回の6ワイナリーがイベントに参加することは、ほぼありません。ゆえに、ゲストが造り手と会うことは極めて稀有な機会であり、逆に造り手が飲み手と会うことも稀有な機会。
「複雑な味わいなのに、とても綺麗にまとまっていますね!」とゲストが話せば、「ありがとうございます! 私たちは、フィールドブレンドにこだわっており、酸味、苦味、香味を大事にして造っています」と応えるのは、『モンガク谷ワイナリー』の木原茂明氏と奥様のゆうこさん。はずんだ会話は、エチケットのデザインにまで及び、それは、娘さんが描いたものだと言う。もちろん、そのような情報はボトルには明記されていないため、出会いから生まれた物語は、その人の記憶に深く刻まれるに違いないでしょう。
また、隣のブースでは、「“1”はどんな意味があるんですか?」というゲストの声が。「実は、『ベリーベリーファーム&ワイナリー』という名前だったのですが、長いなと思って(笑)」と『ドメーヌ・イチ』の上田一郎氏は、はにかみながら応えます。「“1”の理由は、僕の名前が一郎なのと、余市の“イチ”から取りました」と言葉を続けます。造り手にとっては当たり前のあれこれも、ゲストにとっては発見の連続なのです。
「イベントにはあまり参加しないのですが、お客様と話せる機会は楽しいですね! 様々な状況から、人と人との触れ合いが遮断され、造る、買う、飲むなどの行為が“点”になってしまいました。今回のような“面”はこれから大事にしたいと改めて思いました」と『ドメーヌモン』の山中敦生氏。「“師匠”同様、器用な人間ではないので(笑)」と話す自身の性格ゆえか、ぶどう造りにおいては、ピノ・グリ一本。その師匠とは、『ドメーヌ タカヒコ』の曽我氏を指しています。
「僕は新人なので緊張しましたが、お客様とこうして会話できる機会はとても良い経験をさせていただきました。言葉を交わすから伝えられることがありますし、逆に教えてもらうこともある。こういう風に感じるんだとか、味をこんな風に例えるんだとか。これからのワイン造りにおける励みにもなりました」とイベント初参加の『山田堂』の山田雄一郎氏は、おそらく余市で最も新しいワイナリー。そんな山田氏もまた、『ドメーヌ タカヒコ』の元で修業した造り手です。
唯一、ワインのみ提供だった『ドメーヌ アツシスズキ』には、前述『酒舗 七蔵』の丹羽さんがサービス。今回は、会場構成以前までのやり取りのほとんどを担いました。
「久々のイベントだったので、このようなコミュニケーションを待ちわびていました。お客様はもちろん、造り手の想いが伝わる場は、もっと増えていったら良いなと思います」。曽我氏からのご指名によって参画した丹羽さんは、札幌で開催されている食の大イベント『さっぽろオータムフェスト 7丁目会場』において、ワインコーディネート(2010年~2017年)にも携わったイベントのベテランであり、ソムリエ。6人の生産者との親交も深く、酒屋&ソムリエだから語れる視点は、造り手とはまた違った会話の楽しみもありました。
昨今、テクノロジーの技術向上やインターネットの普及によって、流通も多様化。道内、道外、国内、国外とつながることは難しくなく、その恩恵を受けていることは間違いありません。しかし、だからこそ、体験に勝ることはないとも言えます。
自然派のぶどう造りやワイン造り、生態系や環境の営みにテクノロジーやインターネットは通用しません。現場が全てです。『Ru Vin CANVAS 余市右岸編』は、それを再確認させてくれたのかもしれません。
「北海道は広い。まだまだ僕も知らない造り手がいると思っています。できる限り応援し、今回のように知ってもえらえるきっかけを作っていきたいです」と吉島氏。
「例えば、均一した形の野菜を漬け、綺麗に味を整えるお漬物もあれば、形は不揃いでちょっと虫食いがあるような野菜をそのまま漬けるお漬物もある。前者は人の力がなくては作れないですが、後者は自然に恵まれれば作れる。僕たちは、たまたま後者の人間で、余市の土壌に恵まれた造り手。ただそれだけなんです。造り手がすごいんじゃない。ぶどうがすごい、土地がすごい、余市がすごい。だから、全ては余市のために。これからも余市のためにワインを造り続けたい。余市に貢献できるように生きたい」と曽我氏。
ワインは、地域をつなぎ、国をつなぎ、人をつなぐ。次回は、ワイナリーを眺めながら杯を交わし、造り手と話の続きを楽しみたい。人生にとって大切な一本、一杯は、出会いから生まれるのです。
住所:北海道札幌市中央区大通西1-12 MAP
電話:011-208-1555
Photographs:ERIKA KUSUMI
Text:YUICHI KURAMOCHI
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日本最大のキウイ農園が静岡県にあることをご存知でしょうか。
その名は『キウイフルーツカントリーJapan』。キウイ収穫体験やBBQもできる体験型の農園です。キウイは収穫後に熟成が必要なため、もぎ取ったものが食べられるわけではありませんが、入園すれば園内で熟成されたキウイが食べ放題。さらに10ヘクタールに及ぶ園内は、ピクニック感覚で散策できます。
農園の二代目である平野耕志氏に案内を頼み、さっそく中を巡ってみましょう。
まずは受付やショップのある建物があり、続くのが巨大なハウス。そこは天井までぎっしりとキウイの枝が広がっていました。
「ここで全体の1割くらいです」
と平野氏。このハウスの一角にあるクーラーボックスにある熟成済みのキウイが食べ放題で楽しめます。
平野氏によればこの農園の起源は1976年。アメリカに農業研修に行った先代が友人からスプーン一杯のキウイの種をもらって帰ってきたことがはじまり。しかし当時はキウイ栽培のノウハウもない時代。きっとさまざまな苦労や試行錯誤があったことでしょう。そこから少しずつ木を増やし、現在ここにあるのは80種1000本以上のキウイの木。
「ここから生まれた新品種も10種類以上あるんですよ」
平野氏の言葉も誇りに満ちています。
「あれは花に花粉を付ける作業です」
農園で働くスタッフの姿を見て、平野氏が教えてくれました。
「ええ。形の良いキウイにするには、手作業でキレイに花粉を付ける必要があるんですよ」
受粉に適した時間は、朝露で雌しべが湿った朝方。しかし花は咲いたら3日で散ってしまう。毎朝スタッフ総出で、何十万とある花に花粉を付けるのです。
「種を植えてから実がなるまで最短でも7〜8年。根気のいる仕事だと思います」
平野氏はそう言います。
ハウスを出ると、さらに何倍も広いキウイ畑が広がります。平野氏に案内してもらった高台から、畑を見渡すと、まるで人が忘れかけていた豊かさが、この景色の中にあるような気がしてくることでしょう。
羊が草を喰んでいる。ニワトリやウサギも放し飼いされている。奥にある山からは、澄んだ湧水が流れ出ている。動物たちは雑草やキウイの皮を食べ、その糞尿は肥料になる。降った雨は湧水となり、地中のパイプを通って貯水池へ流れる。その貯水池では、魚が水を浄化する……。
先程のハウスでできるBBQ体験も実は意味があります。ハウスには害虫が出やすいため、そこでBBQや焚火をして煙を出すことで、燻煙処理の役割を果たすのです。BBQ用の薪は剪定して行き場のないキウイの枝。燃やした炭や灰は、今度は土をアルカリ性に保つための肥料になります。
この農園の中に組み込まれた、見事なサイクル。
きっとこの農園が美しく見えるのは、ただ整備が行き届いているからではなく、ここに命のサイクルが出来上がり、無駄なく、正しく循環しているから。きっと人間の本能として、そのあるべき姿を美しく感じるのでしょう。
平野氏はアフリカ・ザンビアに渡り、保健指導や農業指導に携わった後、日本に戻り大学院で農業経営を学んだ人物。そこで身を持って学んだこと。
「もしも世界全体で災害が起きたとしたら、生き延びるのは都市化された日本よりも、循環型のアフリカだと思いました」
そこで平野氏は考えました。子どもたちに楽しみながら生きる強さを伝えたい。キウイを通して、次世代にこれからの生き方を伝えたい、と。
「現在は太陽光でのエネルギー自給を考えています。世界中に100%エネルギーを自給している農園はひとつとしてありませんが、その最初の農園になることが今の目標です」
平野氏はキラキラとした目でそう話しました。
「年に一度実るキウイを、あと30何回か収穫したら引退の時期ですから、できることはどんどんやっていかないと」
そう言って平野氏は、爽やかな笑顔で笑いました。
住所:静岡県掛川市上内田2040 MAP
電話:0537-22-6543(9:00〜17:00)
https://kiwicountry.jp/
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愛媛県内子町を拠点に活動する「GOOD MORNING FARM」。ピクルス、ジャム、オイル漬け……。旬のおいしい野菜をたくさん食べてほしいという想いを込め、素材が持つ本来の味を生かしたひと瓶を作り続けています。
今回のひと瓶は、これからの季節にぴったりな「焼きもろこしピクルス」。夏祭りをイメージしたそれは、甘みのあるトウモロコシと焼き目の苦味がピクルスの酸味を交わり、絶妙な味わいに。液の中には刻んだ玉ねぎやにんにくも含まれているため、食べ応えのある一品となっています。保存料や着色料、香料などは一切使用していないため、自然が持つそのままの味を楽しめます。
メイン料理の付け合わせやおつまみ、 おやつなど、夏の食卓には万能選手として活躍してくれるに違いありません。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
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住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:SHINJO ARAI
Text:YUICHI KURAMOCHI
(Supported by WAKO)
愛媛県内子町を拠点に活動する「GOOD MORNING FARM」。ピクルス、ジャム、オイル漬け……。旬のおいしい野菜をたくさん食べてほしいという想いを込め、素材が持つ本来の味を生かしたひと瓶を作り続けています。
今回のひと瓶は、これからの季節にぴったりな「焼きもろこしピクルス」。夏祭りをイメージしたそれは、甘みのあるトウモロコシと焼き目の苦味がピクルスの酸味を交わり、絶妙な味わいに。液の中には刻んだ玉ねぎやにんにくも含まれているため、食べ応えのある一品となっています。保存料や着色料、香料などは一切使用していないため、自然が持つそのままの味を楽しめます。
メイン料理の付け合わせやおつまみ、 おやつなど、夏の食卓には万能選手として活躍してくれるに違いありません。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
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静岡県浜松市のブリューパブ「Octagon Brewing」の「ブレイクアウェイIPA」。
「IPA」は、ホップを大量に使用して作られているため、香りや味が一般的なビールより力強いことが特徴ですが、「ブレイクアウェイIPA」においては更に個性豊か。
華やかに香るシトラス、マンゴー、パインのホップアロマが心地良く口内を包み、 ライト~ミディアムボディの控えめな苦みに仕上げています。ホップのフレイバーをしっかり感じつつ、フィニッシュはすっきり。何杯でもゴクゴクいけます。
その高い品質は、多くの大会の受賞歴が物語っています。「ジャパングレートビアアワーズ2020」金賞受賞、「ジャパングレートビアアワーズ2021」銀賞受賞(2022年も受賞)、「インターナショナルビアカップ2020」銅賞受賞、「インターナショナルビアカップ2021」銀賞受賞、「OTOMONI BEST AWARD 2020」第1位など、その注目度が伺えます。
これからの季節は、太陽の下、アウトドアやテラスでの乾杯もおすすめ。ぜひ、ワンランク上のビールをお楽しみいただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
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これは、『DINING OUT KISO-NARAI』のシェフを務める『傳』の長谷川在佑氏の言葉です。
「料理はもちろん大事ですが、お客様には総合的な体験を堪能していただければと思っています。なぜなら、味の記憶は薄れていくからです。例えば、食べた料理の味よりも誰と行ったかやどんな環境で食べたかなどの方が記憶に残っていることが多いと思います。今回は、いかに街に触れ、土地に触れ、人に触れる体験をご提供できるかどうかが重要なポイントだと思っています。だから、地元の方々なくしては成立しない『DINING OUT』。僕も地元の人とつながりたい。人と人、ものともの、こととこと。様々を繋ぐ『DINING OUT』にしたいと思っています」。
今回、長谷川氏の考える『DINING OUT』は、あくまで通過点。終着点は、その後の「再訪」にあるのです。
味は一時、体験は一生。後者の感動を得るからこそ、長谷川氏は再訪のきっかけになると考えているのです。かくいう長谷川氏もまた、街に触れ、土地に触れ、人に触れている体験の最中。木曽・奈良井に幾度足を運んでいますが、その蓄積が町を特別な存在にしていることを肌で感じている当事者でもあります。
「『DINING OUT』は、2日間だけのイベントですが、お客様にはそれで終わってほしくありません。今回をきっかけに、その後も足を運んでもらえる体験をご提供できればと思っています。そのきっかけを作れるのは、やっぱり人と人との触れ合いだと思うんです」。そんな想いゆえの「味は二の次でいいんです」。
その背景には、「幸せのカタチ」の変化も手伝っているのかもしれません。
「様々な出来事を経て、身近な存在を大事にするようになったと思うんです。それは、環境、もの、自然、料理、そして人。日常やその延長にある幸せを再確認したんじゃないですかね。それは、僕も含め」。
「料理を考える上で僕が一番学びになったのは、お母さんたちの作るものでした。お漬物とか本当においしくて。一見、質素に思うかもしれませんが、お母さんたちが作るごはんは僕にとって最高のご馳走。もっと言えば、お母さんたちとの出会いや笑顔もご馳走。この体験こそ、旅の醍醐味であり、今回の『DINING OUT』が大事にすべきことなんじゃないかなと考えています。お母さんたちの料理は、ちゃんと文化を継ぎ、自然と寄り添い、素材を無駄にせず、食卓を彩り、家族を喜ばせています。僕の責務は、僕が体験したこの感動を伝えることだと思っています」。
「DINING OUT」というネーミングではあるものの、今回は、「DINING」ではなく「食卓」という表現のほうがしっくりくるかもしれません。ひとりで食べるごはんよりもみんなで食べるごはんの方がおいしい食卓。それを分かち合う食卓。ただいま、おかえり、いただきます、ごちそうさま、いってらっしゃい。そんな言葉が似合う食卓。
木曽・奈良井の環境は山の中。食卓に並ぶ山菜やきのこなどの食材は、長谷川氏の得意とする分野でもあります。加えて、『傳』よろしく、家庭料理は長谷川氏が最も大事にしている表現です。そして、家庭料理は、世界に通用することを2022年版「アジアのベストレストラン50」においてNo.1に輝いたことで証明しました。
『傳』のコンセプトでもある「お客さまにまた来てもらえるようなお店になること」同様、「お客さまにまた来てもらえるような地域になること」のきかっけこそ、長谷川氏が目指す『DINING OUT』なのです。
前回の開催から約2年半の空白には、様々な出来事がありました。世界中の難局によって、一時、人間はコミュニケーションを遮断されてしまいました。メールやSNSはコミュニケーションの主になってしまい、その習慣に歯止めは効かず、加速する一方です。
「おいしい料理や美しい風景を携帯のカメラで写真を撮ることはもちろん良いですが、肉眼に勝るものはないと思うんです。画面越しになった瞬間、仮想空間になってしまう。僕はやっぱりお客様とお話しすることが大好きだし、感じた想いは自分の言葉で伝えたい。良いことも悪いことも身体で感じたい。今までの『DINING OUT』は完璧を求められましたが、今回の『DINING OUT』は違う。完璧とはマニュアル通り。それでは誰がやっても同じになってしまう。突発的に起きる出来事も不完全な美しさも個性として受け入れたい。今回の『DINING OUT』では、そんな人間の根幹に訴えられるような時間にできたらなと思っています。僕自身、それをちゃんと再確認する意味も含め。そして、改めて、僕は人間に感動したい。だから、今回の『DINING OUT』は、その世界を皆で創造したいと思っています」。
昨今の事情や町の特性を踏まえ、どこまでできるかは明言できませんが、人に触れ、会話を楽しみ、土地を知る。食卓には笑い声が絶えず、みんなで喜びを分かち合い、感動をともにする。冒頭、それが今回作りたい「体験価値」なのです。
「もう一度、この町に旅したくなる『DINING OUT』にしたい」。
今までとは全く違った『DINING OUT』にぜひご期待ください。
開催日程:2022年7月23日(土)、24日(日)
開催地:長野県塩尻市
出演:シェフ 長谷川在佑『傳』
ホスト 中村孝則(コラムニスト)
協賛: 一般社団法人塩尻市観光協会
協力: 一般社団法人木曽おんたけ観光局、木曽漆器工業協同組合、塩尻市、塩尻市立楢川小中学校、奈良井区、奈良井宿観光協会(五十音順)
Text:YUICHI KURAMOCHI
「ボキューズ・ドール」とは、1987年に、現代フランス料理の父と称される、ポール・ボキューズが創設した、2年に一度行われる国際的な料理コンクールのこと。
世界67か国の代表シェフがアジア・パシフィック、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカの各大陸大会を経て、美食の都、リヨンで行われるフランス本選を目指します。日本では、その知名度は高くありませんが、世界的には3位以内に入賞すれば、一流料理人への扉が開かれる登竜門として、大変な重きがおかれています。ところが残念ながら、日本は初回から毎回参加しているにも関わらず、3位以内の入賞は、2013年の浜田統之氏(現『星のや東京』総料理長)のみ。あとは7位、9位、10数位などとふるわない。
日本人の舌と緻密なスキルをもってすれば、上位入賞の常連とも思えそうですが……。逆に近年の常勝国というと、デンマークなどの北欧勢とフランス。彼らにあって、日本にないものは何だろうか。その理由を明らかにしつつ、勝つための戦略を積み上げ、2023年1月の本戦で入賞を目指すという、ボキューズ・ドールチームに密着し、その逐一をレポートしていきたいと思います。
2023年1月の日本代表は、今年1月の国内大会で石井友之氏(株式会社ひらまつ『アルジェント』所属)に決定しました。果たして、日本において、どのようにして本線出場の資格を得られるのでしょうか。
まず書類審査があり、これを通ったものは、東日本、西日本地区に分かれ、準決勝となる実技審査。その後、国内大会決勝となる実技審査で、日本の代表が決まります。次にアジア大会が行われ(2022年はコロナ禍のため、前々回の順位を踏襲)、5位までが本線への権利を獲得すると、非常に狭き門です。もちろん世界それぞれの地域も同等の厳しい戦いを潜り抜けての参加となります。
石井シェフは「ボキューズ・ドール」に出場した経緯を、「先輩である株式会社ひらまつに在籍していた長谷川幸太郎シェフ(現『KOTARO Hasegawa DOWNTOWN CUISINE』オーナーシェフ)が出場したボキューズ・ドールを目の当たりにし、憧れたことが始まりです。どうしたらあの場所に立てるのか? 何すれば良いのか? 毎日の仕事を見直し、料理の引き出しを作る事に力を尽くしました。代表の座は、決しては自分一人の力では、到達できなかったと思います。関わっていただけた全ての方に感謝し、本戦を戦い抜きたいと思っています」と力強く宣言します。
浜田シェフも「石井シェフの代表が決定してすぐに、長谷川シェフを誘い、石井友之を中心にすえ、委員会を発足しました。これまでの敗戦を無駄にしないためにも今回はすっかり体制を変えて臨みます。前回までは、毎回がゼロイチで、そのイチがニやサンにつながってこなかったのです。その流れを断ち切り、これまでの経験を積み上げ、同時に新しい試みにもチャレンジしながら、なんとか入賞を勝ち取りたいですね。問題は山積ですが」と話します。
「ボキューズ・ドール」の理解を深め、直面した問題に向き合う。
今、どんなことが問題になっているのかを理解するためには、「ボキューズ・ドール」がどういった大会であるのか、概要を知る必要があります。
昨年2021年の様子を簡単に描写しよう。日本からは、軽井沢の『レストラントエダ』戸枝忠孝シェフが参戦。会場は世界一の食の見本市『シラ』の一部にあり、12のキッチンが設置されています。
24のシェフチーム(2021年は都合により21チームが参加)が2日にわかれて、審査員や観客の目の前で、5時間半の持ち時間で、芸術的なる料理を仕上げます。チームの編成は、代表、コミと言われるアシスタント、当日割り当てられる、地元の料理学校の学生の雑用係の3人。
テーマは常にふたつ用意され、世相を反映した新しい流れと、クラシックなもの。2021年は、コロナ禍をふまえ、トマトと海老がテーマのテイクアウェイボックス。もうひとつは、毎年定番のフランスの伝統的プラッター(大皿盛り)でした。また、キッチンまわりでは、常に、キッチン審査員シェフたちが、監視の目を光らせ、素材を無駄に捨てていないか、キッチンを清潔に保っているかなど、料理人や人間としての基本を採点。そんな緊張状態の中、出場シェフたちは、ひたすら集中して手を動かしていくのです。
その日の先頭のチームが残り1時間を切るころ、美しくセッティングされたロングテーブルに、試食審査員であるシェフたちが、列をなして入場し、席につく。彼らは、公平性を守るために、本線に出場する24か国から選出された24名で構成されています。プラッター審査12人、テイクアウェイ審査12名に分かれて試食審査。この中には、日本が2013年に3位入賞を果たした、浜田統之氏も参加しています。
持ち時間の数分前になると、スクリーンには仕上げの様子が大映しになり、会場には緊張感が走ります。ひとつずつボックスを男女のサービスマンに渡し、壇上を回って審査員の元へと届けられ、テイクアウェイボックスを開けたときの鮮やかな色や華やかな仕上がりがどの国も印象的。
採点は、見た目の美しさ、構成、味、食感、創意工夫など、細かく項目が分かれており、それぞれに、評価点を書きこんでいきます。途中、時間をずらして、プラッターの持ち時間が終了となりますが、今度はアシスタントシェフたちが、夢のように美しいプラッターをもって壇上を一周。主菜である牛肉のブレゼを彩るガルニの盛りつけは、各国の腕の見せどころです。切り分けられ、それぞれのプラッター審査員のもとに届けられ、同じく、細かな7~8項目に、点数を入れていきます。こちらは温かな料理のため、火入れや温度が重要なポイントです。
こうして、最終組までの審査が続き、3時間後にはお祭りのような表彰式が行われるのです。結果は1位フランス、2位デンマーク、3位ノルウェー。残念ながら、戸枝シェフは入賞とはいたらず、9位と善戦でした。
ボキューズ・ドール 2023
審査員を担った浜田シェフだからわかる、過酷な審査基準。プラッターの審査員だった浜田シェフは言います。「審査員はみな、一口ずつしか食べられないので、インパクトのあるおいしさが求められます。そして、やはり見た目。フランスのブレゼの温かさと美味しさには驚かされました。そしてガルニの繊細さにも。デンマークのテイクアウェイは見ただけですが、圧倒的な美しさでした。自分の審査得点も1~5位までは実際の順位と合致してました」。
それだけ審査員の評価は確かなのです。だからこそ、審査員にガツンと印象づける味と美しさがなければ勝てないのです。
審査員の多くはミシュランの星や、MOF(国家最優秀職人賞)を持った料理人で、過去に「ボキューズ・ドール」で優秀な成績を収めた人間が選ばれています。特に、3位以内に選出されたシェフはボキューズ・ドールウィナーズ アカデミーメンバーとも呼ばれ、こうしたイベントなどには、必ず立ち合い、トップシェフとしての扱いを受けるのです。もちろん、その後、星を獲得したり、MOFを取得する例は、枚挙にいとまがない。
つまり、一度入賞すれば料理界での活躍が保障されるという意味はまさにそういうことなのです。日本チームが悲願として入賞を願う理由もよくわかります。
では、現状、日本に何が不足しているのかを浜田シェフに聞いた。まず、第一に「資金」だという。
フランスなどでは国家の威信をかけてのイベントであるから、億単位のお金が投入されると言われています。それに比べ、日本は数百万単位。昨年の例でいえば、戸枝シェフは自己資金を持ち出さなければならなかったという。
では、どうやって資金を集めるのか。それはなんといっても、スポンサーだ。そのためにはスポンサーに出資させるメリットを感じさせなければいけないでしょう。例えばフランスが優勝すれば、使用した型が世界的に売れるといった具合でビジネスと直結しているように。
つまり、認知度も必要ということです。知名度を上げることに関しても、今回のボキューズ・ドール チームジャパンは、さまざまな秘策を考えています。
また、参加するシェフは半年なり、一年なり、休んでコンクールの準備に専念する必要があります。2021年に参加した『レストラントエダ』の戸枝シェフは個人店ながら、半年以上店を閉め、特訓を積んだと言います。また、前出のコミの仕事も実に重要で、あうんの呼吸で作業を進めていかなければいけません。ゆえに、やはり同じく半年近く仕事を休んで、専任とならなければならないのですが、日本ではなり手が見つかりにくい。どこの店も人手が足りず、若い人を供出したがらないのです。日本のレストラン業界の理解が求められるところでもあります。
料理に関する具体的なことでは、非常に重要視される温度帯。その際の保温のための道具や、またガルニをこれまでにない美しい形に仕上げるために型、これらも一から考えなければいけません。
こうした課題をひとつ一つ解決し次回、2023年の「ボキューズ・ドール」に勝つまでの道のりをぜひ見届けたい。
Text:HIROKO KOMATSU
Photographs:GL events/Bocuse d’Or 2021
全国果樹コンクールにおいて「農林水産大臣賞」を受賞。観光庁主催の世界にも通用する究極の手土産115商品にも選出された『大橋さくらんぼ園』のさくらんぼを100%使用した「さくらんぼ酢」。
日本一の大玉「サミット」、さくらんぼの王様「南陽」、さくらんぼの女王「月山錦」の3種セットは、味比べもでき、おすすめの逸品です。
『大橋さくらんぼ園』は、約40年前から有機肥料栽培を採用。ミネラル豊富な海洋深層水も利用し、幾千年も前から北海道芦別に住み着いている有用な土着菌を培養した土壌を作り上げています。
栽培法にもこだわって生まれた贅沢な3品種のお酢は、オリゴ糖入りの果実酢のため、そのままドレッシングや酢の物にお使いいただけるのはもちろん、冷水や炭酸水、牛乳、ヨーグルト、アルコールなどに割っても美味しくいただけるのが特徴です。
ぜひ、様々なシーンでお楽しみを。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI
(Supported by WAKO)
石川県・能登半島の東岸、七尾市と穴水町の沿岸には、能登島をすっぽりと包み込むように七尾湾が広がっています。その北湾に位置する新崎(にんざき)漁港は、地元の人でも訪れることは滅多にない人里離れたところ。そこへ、気鋭の料理人として注目される人物がやってきました。金沢市のモダンスパニッシュ・レストラン『respiración(レスピラシオン)』のシェフ・梅達郎氏です。
2017年に金沢の中心部である近江町市場の近くに開業した『レスピラシオン』は、わずか4年でミシュランガイド北陸2021年特別版にて二ツ星を獲得。同時に、環境への配慮や生産者支援など持続可能性への取り組みを評価するミシュラングリーンスターにも輝いた、今日本で最も勢いのあるスペイン料理店の1店です。
『レスピラシオン』は3人のオーナーシェフが同格で運営するユニークな体制をとっています。そのひとりが梅氏。石川県産の食材を使ったオリジナルレシピ作りに努める同氏は、時間をつくっては意欲的な生産者の元へと足を運び、食材への理解を深めるために生産現場をその目で確認しています。今回、彼が着目した食材は、とり貝。七尾湾は知る人ぞ知る良質なとり貝の知る人ぞ知る産地。七尾湾では4地区の生産者が合計で年間約6万個の「能登とり貝」を生産しています。その中でも主力産地のひとつが、ここ新崎。沖合に設置された養殖筏を見せてもらいました。
案内してくれたのは、能登とり貝生産組合長・小泉一明氏。筏へと向かう船上で梅氏と小泉氏は話します。
「僕は金沢市の隣り、内灘町の出身。それでも最近まで、能登半島の東岸に広がるこの内浦の海をちゃんと見たこともなかったんです。先日は、ここからさらに北の九十九湾で、海藻のことについて専門家に教えていただきましたが、本当に全国でもめずらしい、恵まれた里海の環境であることがわかりました。能登半島の広大な広葉樹林が土地を育み、植物プランクトンのエサとなる栄養素が雪解け水に溶け込んで、湾に流れ込む。そして、湾の中の穏やかな環境で、植物プランクトンを栄養にしていろんな魚介が育まれると。お気に入りの食材に内浦の岩牡蠣がありますが、その旨さもなるほどこの自然環境の賜物なんだ、と。現地を見て腑に落ちたんです」(梅氏)
「能登とり貝の養殖ではエサはやりません。この海に自然に存在する植物プランクトンを食べて育っているんですわ。とり貝は太平洋側を中心に全国に産地がありますが、一般的な他産地のとり貝と比べて、能登とり貝の大きさはだいたい2倍。身も驚くほど肉厚です。そこまで大きく育つのを見ても、やっぱりこの七尾湾は特別な海なんだなと思いますね」(小泉氏)
ブイと木材を組みあわせて作られた筏のひとつでは、出荷とメンテナンス作業が黙々と行われています。縦横に張り巡らされた幅40cmほどの通路の間からは、美しい藍色の海面がのぞいています。ここに能登とり貝が入った箱がロープで吊り下げされています。最も深いところで水深15mほどに吊り下げられた箱を、ロープを手繰り寄せて引き上げます。大変な体力を要し、危険が伴う作業です。ようやくザバッと水面から顔を出した箱には、細かな粒状の無煙炭・アンスラサイトがびっしり。この中で能登とり貝が育っています。
毎年、新崎の漁師たちは石川県水産総合センターで育てられた稚貝を購入し、7月からこの箱で育成しています。能登とり貝は天敵が非常に多い生き物。タコやヒトデ、クロダイ、イシダイなどの天敵から守るために、海底の砂と同様の環境を再現するアンスラサイトと共に箱に入れ、ネットをかけて大切に育てます。定期的に箱を引き上げ、箱とアンスラサイトを洗浄。成長に応じて1箱に貝が20個程度入るように調整していきます。箱やネットにはフジツボ等がたくさん付着しています。これらの付着生物がネットの網目を塞いで箱の中の能登とり貝を酸素や餌の不足状態に陥らせないように、付着生物をキレイに落とすのも重要な作業です。
夏場は昼に高温になった表層の海水に能登とり貝をさらさないように、日が昇る前から作業することもしばしば。凍てつく冬場もこの作業は連日行われます。出荷は例年4月の終わりから7月上旬頃まで。七尾湾で1年間大切に育てられ、基本的に“活き”で流通する能登とり貝は、鮨店や日本料理店など魚介にとりわけこだわる全国の名店から引く手あまた。しかし、世に出回るのは春から初夏のみで、生産量が限られていることから、とても希少なとり貝なのです。
とり貝の出荷量が多いのは、三重県、愛知県などで年間数百トンが出荷される年もあります。それに次いで多いのが年間数十トンを出荷する大阪府や兵庫県など瀬戸内海の産地。いずれも天然物です。それに対し、七尾湾産の天然とり貝は近年わずか数百キロ。養殖の能登とり貝も出荷量が過去最多となった2020年でも10トンには届きません。梅氏は、とり貝養殖のむずかしさについて疑問を投げかけます。
答えてくれたのは、新崎の能登とり貝漁師の若手として奮闘中の河端譲氏。
「とり貝は環境の変化にとても敏感な貝で、天然物は漁獲の豊凶の差が非常に激しいという特徴があります。獲れる時は大量に獲れるので、三重県や愛知県のように、数百トン程度の量になります。ところが、石川県では天然とり貝の漁獲量は1989年の約500トンをピークに急減し、1トンに満たないレベルにまで減少してしまいました。その原因は解明されていませんが、海水温や貧酸素などの環境変化によって、卵が産まれ親に育ちその親が卵を産むというサイクルが乱れたからと推測されています。そのため私たちは、能登とり貝を常に育成に最適な水深に吊るすことに細心の注意を払っています。2019年には石川県水産総合センターが七尾湾の2カ所に水温や酸素濃度と植物プランクトンの量をモニタリングする安定生産支援システムを設置し、海面から海底までの毎時のデータを可視化してくれています。我々は、そのデータを随時確認して、能登とり貝を適切な水深に移動させています」。
植物プランクトンは日光の届きやすい表層に多く発生する傾向があります。しかし、とり貝は高温に弱く、水温が28℃になると衰弱してしまいます。それでいて、深い海底近くは水温は低いものの、酸素が乏しいというジレンマがあります。
「殻が薄くて、とてもデリケートな貝です。いかにストレスなく、七尾湾の豊富な栄養分の恩恵を与えられるかが、出荷量を左右するんです」と小泉氏は話します。
牡蠣はかなりタフな環境でも力強く生き抜く一方、能登とり貝は繊細でか弱い存在。梅氏は、市場では得られなかった気づきに、感慨深げです。
1980年、石川県生まれ。和食店のホールでのアルバイトから料理の世界へ。東京・両国の『墨田』で本格的な修業を開始。27歳でスペイン・バルセロナへ渡り、ミシュラン一ツ星の『SAUC』で腕を磨く。都内のバルやレストランを経て、2017年に、幼なじみの盟友、八木恵介氏、北川悠介氏と共に、金沢市にモダンスパニッシュ・レストラン『rrespiración(レスピラシオン)』をオープンし、料理長に就任。ミシュランガイド北陸2021年特別版で二ツ星とミシュラングリーンスターを獲得。
Photographs:DAISHI MIYAZAKI
Text:KOH WATANABE
(supported by 石川県、公益財団法人いしかわ農業総合支援機構)
石川県食のポータルサイト
いしかわ百万石食鑑
https://ishikawafood.com/
新崎漁港をあとにした『レスピラシオン』のオーナーシェフ・梅 達郎氏が向かったのは、能登半島屈指の良港である宇出津港の近くにある石川県水産総合センター。同センターは、石川県の資源管理型漁業の推進等を目的にした研究施設です。卵から出荷まで人の手で育てられる完全養殖で生産される能登とり貝は、こちらでの採卵と種苗生産に端を発します。
同センターの企画普及部長・濵上欣也氏は、能登とり貝養殖の黎明期から携わるひとり。豊凶の差が激しい天然とり貝資源の維持・安定を図るため1988年から、とり貝の種苗生産の研究がスタートしたと振り返ります。
「とり貝の卵は65ミクロン(ミクロンはミリの1/1000)しかなく、まず採卵や人工受精に高い技術を要します。とり貝はとても弱く、受精できても、2週間ほどの浮遊幼生期になぜか死んでしまってうまくいきませんでした。飼育する水温を微調整したり、餌の種類を変えたり、とにかく手探りでなんとか生き延びてもらうために試行錯誤しました。2晩徹夜して見守ったこともあります。プロジェクトの初年度から2年間担当した私はまだ24歳でしたから、とにかくがむしゃらにやっていましたね。そうして、なんとか1cm以上にまで稚貝を育てるまでに至り、数年間生産が行われました。しかし、その後、技術的な困難性や事業の効果を踏まえ、あえなく中断となってしまいました」
とり貝の漁獲低迷がさらに深刻化した頃、今度は出荷まで人の手で育てる完全養殖を目指したプロジェクトがスタートしました。2009年の予備試験で一定の成果があったので2010年から本格的に種苗生産試験と養殖試験が開始されました。漁業者への養殖技術指導などを経て、2015年についに本格出荷に漕ぎ着けます。漁業者へ10万個の稚貝の配布及び、6万個の市場出荷を目指したものの、数年は3万個台程度の出荷に留まります。研究を進めていくうちに、海水温と貧酸素、餌の量といった環境の影響が大きいことが分かり、とりわけ夏場の高水温を避けることの重要性が明らかになってきました。そこで、2019年には前出の安定生産支援システムを設置し、漁業者がいつでもスマートフォンで海中の状況を確認できるようにソフトウェアを稼働させました。これにより、出荷量が飛躍的に伸びたのです。
能登とり貝は、重量サイズ別に5つの区分(プレミアム・特大・大・中・小)で出荷されています。最大のプレミアムは殻付き重量で200g以上。出荷量全体のわずか1%未満と言われる希少品です。石川県水産総合センターで獲れたての能登とり貝を試食させていただきました。
プレミアムサイズの殻を自ら剥く梅氏は、その大きさもさる事ながら、ずしりとした重量感に驚きます。
「牡蠣もそうなんですが、殻の大きさに関係なく、中にどれだけ厚い身が入っているかが重要なんです。これは、手にしただけで身がいっぱいに詰まっていることがわかりますね」
内臓を取り、身を開くと、鮨ネタとしてよく見かける他産地のとり貝の倍はゆうにあろうかという一枚となりました。厚みも見るからに段違いです。
まずは定番のボイルから。濃度1%塩水を沸騰させ、1分間茹でて熱々を食べてみます。大胆に頬張った梅氏の口元からは、「ギュッ、ギュッ、ギュッ」と心地よい歯応えを感じさせる音が聞こえてきます。じっくりと身質や風味を確認しながら味わっていた梅氏は、「旨いですね」と破顔します。
「大きいからといって大味ではまったくない。むしろ甘みが強い。天然物と同じように自然の植物プランクトンで育つからでしょうね。そして、身が厚いから、一般的なとり貝のグニュっとした食感と違って、どちらかというとサクサクするような小気味よい食感を楽しめます。噛み締める美味しさがあって、噛み締めるほど甘みが増幅する。これは、普通のとり貝とは完全に別物ですね」と評価します。
次に同様にボイルした一片を冷やして試食した梅氏は、なるほど、と何か思いついた様子。鍋のお湯の温度を下げ、能登とり貝をゆっくりとくぐらせる程度に火を入れると、すぐに冷凍室へ入れて冷やしました。待つこと数分。しっかり冷えた茹で能登とり貝を頬張る梅氏は、丹念に噛み締めながら、うん、うんと頷く。さらに、クセがあるとされる生の一片もペロリ。「僕は生も好きですね、海の風味がダイレクトに来る」と微笑みました。
後日、梅氏は能登とり貝を使った料理を用意してくれました。
「普段、僕は土地の風景を映し出すような料理はあまり作らないのですが、今回はあえてそうしてみました」と話す一皿は、いつもの『レスピラシオン』のミニマルでストイックな美しさが表現された料理とはうって変わって、能登とり貝が奔放に踊っているかのよう楽しげな印象。能登とり貝と共に皿を彩るのは、能登で旬の時期が重なる山菜であるワラビや山ウド。やはり能登の里山にも自生するセリのオイルも能登とり貝の出汁を合わせたソースに加え、新玉ねぎのソース、柑橘の泡が添えられています。
「クヌギやミズナラの林が広がる能登の里山。落ち葉やどんぐりが堆積する大地には、さまざまな動植物の命が育まれています。その土中の養分が溶け込んだ雪解け水が七尾湾に流れ込み、植物プランクトンに満ちた豊かな漁場ができる。七尾湾周辺で春から初夏にかけて旬となる山菜と合わせることで、大地から海へとつながる里山里海の風景を表現しました」と梅氏は話します。
能登とり貝を付け合わせのワラビと山ウド、ソースと共にいただきますーー。山菜特有の心地よい苦味と香り、新玉ねぎソースの自然な甘みと相まって、能登とり貝本来の旨味が単体で味わうよりも強く感じられます。海と山、それぞれに由来する個性的な味わいが調和し、響き合うような感覚。なるほど、能登とり貝の養殖筏から見た風景が、まるで味覚から再現されるかのようです。
そして、驚くのは、能登とり貝のみずみずしさ。プリンとしていて、歯応えもほどよく、上品な甘みと香りが華やかに広がります。
「70℃のお湯で10秒間の湯引きにしています。能登とり貝ならではの弾力と繊細な風味を引き出すためにたどり着いた火入れです。プレミアムサイズの場合ですから、もっと小さなものは数秒の投入でいいかもしれません。実際に調理してみて、他の貝にはない、能登とり貝の魅力を実感しました」。
今回、能登とり貝の生産地を訪ねた梅氏は、あらためて能登の里山里海が育む食材のポテンシャルの高さに驚いたと話します。
「石川の食材をもっと知りたいという思いが強くなりました。すぐれた食材の新たな魅力を発掘し、伝えるのは、料理人の大切な役割でもあります。自分の皿を通じて、発信していきたいです」。
1980年、石川県生まれ。和食店のホールでのアルバイトから料理の世界へ。東京・両国の『墨田』で本格的な修業を開始。27歳でスペイン・バルセロナへ渡り、ミシュラン一ツ星の『SAUC』で腕を磨く。都内のバルやレストランを経て、2017年に、幼なじみの盟友、八木恵介氏、北川悠介氏と共に、金沢市にモダンスパニッシュ・レストラン『respiración(レスピラシオン)』をオープンし、料理長に就任。ミシュランガイド北陸2021年特別版で二ツ星とミシュラングリーンスターを獲得。
住所:石川県金沢市博労町67 MAP
電話:076-225-8681
営業時間
昼:12時一斉スタート
夜:18時一斉スタート
定休日:月曜日を中心に月6回
https://respiracion.jp/
Photographs:SHINJO ARAI, DAICHI MIYAZAKI
Text:KOH WATANABE
(supported by 石川県、公益財団法人いしかわ農業総合支援機構)
石川県食のポータルサイト
いしかわ百万石食鑑
https://ishikawafood.com/
| A:甲幅 | B:全長 | |
|---|---|---|
| S | 9.5 | 19.0 |
| M | 10.0 | 19.5 |
| L | 10.5 | 20.0 |
| XL | 11.5 | 21.0 |
| A:甲幅 | B:全長 | |
|---|---|---|
| S | 9.5 | 19.0 |
| M | 10.0 | 19.5 |
| L | 10.5 | 20.0 |
| XL | 11.5 | 21.0 |
| A:甲幅 | B:全長 | |
|---|---|---|
| S | 9.5 | 19.0 |
| M | 10.0 | 19.5 |
| L | 10.5 | 20.0 |
| XL | 11.5 | 21.0 |
日本を巡るツーリングエッセイ『Grand Touring NIPPON』はこちらから
広島には、地元を拠点に活躍する、一風変わった出張料理人がいます。
その名は、カルロス。
店もホームページも名刺さえも持たず、ただ縁のあった人の元へ赴き、そして最高の料理を作り上げる料理人。その風貌から屋号としてカルロスと名乗っていますが、広島育ちの日本人。ファッションも、料理も、生き方も、すべてが自己流である、魅力的な人物です。
そんなカルロス氏の話でとくに興味深いのは「カルソッツ」なる言葉。これはスペイン・カタルーニャ州の名物で、長ネギのように細長いタマネギのこと。これを直火で真っ黒になるまで焼いて、皮を剥いてディップにつけて味わう料理がカタルーニャ名物としてあるのだそう。家庭料理ではなく、BBQや祭りで味わうのが本場流。カルロス氏は、このカルソッツを、日本に広めたいのだといいます。しかし日本にはカルソッツという品種はありません。だから広島の生産者に依頼し、日本流のカルソッツを生産してもらっているのだといいます。
とある春の一日、カルロス氏に出張料理を依頼してみました。
到着したカルロス氏が持っていたのは時期も終わりに近かったカルソッツと、いくつかの野菜、それに採れたての卵や米、地元の魚。
到着するやいなや、すぐに料理に取り掛かるカルロス氏。それは見惚れるような手際です。持参した器具と、現地の器具を無駄なく使い、初見の厨房でも、まるで戸惑う様子はありません。そして、目の前で調理をしているからこそ、話を聞く時間もいくらでもあります。
まず気になるのは、なぜ出張料理人なのか、ということ。その手際を見ていると、レストランを構えて人気を集めることだって簡単そうに思えます。
「自由な身でいることで、いろいろな人、いろいろな食材に出会いたいんです」。
カルロス氏の答えはシンプルでした。
「旬という時間軸が失われつつある現代で、その季節を楽しみに待つような料理をつくり続けたい。そのために何ができるか考えてみると、料理の過程やストーリーを伝え、体験として愉しんでもらうことが一番だと思いました」。
それは個性的なファッションに身を包み、フランクな物腰のカルロス氏の、揺るぎない哲学。
その後も調理は続き、やがて本日のディナーが完成しました。
ニンジンとミカンのマスタードソース和え、オリーブのソースを合わせた広島の鯛、蒸し鶏にはカルソッツの青い部分とジョニー農園の芽ニンニク。どれも直感的に「旨い!」と思える完成度。いわば子供が食べても、笑顔になって、おかわりを欲しがるような味です。もちろん大人が食べても、心から満足の吐息が漏れます。
肉料理は柑橘系のタレに漬け込んでからオーブンでじっくりと焼き上げた豚塊肉。里芋と牡蠣と芽キャベツとジャコのアヒージョは、汁まで飲み干したくなるようなおいしさ。炊きたての米は、新鮮な卵と塩で卵かけご飯に。
仕上げは、やはりカルソッツ。網の上で真っ黒になるまで焼いた国産カルソッツを新聞紙に包んでしばし蒸らす。それから黒い部分を手で掴んで引っ張ると、つるりと皮が剥けます。ロメスコソースやアリオリソースにつけたら顔の上まで持ち上げて、下からかぶりつくのが正しい食べ方。
かぶりつくと熱い汁が口を満たし、それから甘み、そしてネギの風味と柔らかい甘みがソースと見事に絡み合います。そして何より、このお祭りのような愉しさ。大きな口を開けてカルソッツにかぶりつく行為は、まさにカルロス氏がいう「体験としての食」に違いありません。
その他の料理も同様に、ただ料理を食べるだけの食事ではなく、食材や調理法の背後にある物語まで追うような体験。知らなかった広島の食材に出合い、知らなかった異国の文化を知り、そしてそんな素敵な時間を届ける出張料理人の存在を知る。そんな出合いと発見が、食の感動を倍増させてくれるのです。
そして出張料理人として、希望の場所にこんな感動を届けてくれることこそ、カルロス氏が出張料理人としてさすらいの存在で居続ける理由なのでしょう。
https://www.instagram.com/sundayscarlos/
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山形のさくらんぼを代表する「佐藤錦」を生んだ佐藤栄助翁を祖先に持つ『佐藤錦』。
さくらんぼの王様と形容される「佐藤錦」を100%使用した贅沢な「さくらんぼ佐藤錦100%ジュース」は、さくらんぼが持つすっきりとしたキレのある酸味とほのかな甘みが特徴です。
まるでルビーのような色合いは、自然が生んだ素材そのものの美しさ。栽培には非常に手間暇と時間がかかり、農家の高い技術も必要とされます。
丁寧に育てられたさくらんぼをふんだんに搾ったジュースは、体にも良く、ストレートはもちろん、氷を入れて冷やしたり、レモンスライスを入れて飲むのもおすすめ。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI
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広島で宿泊場所を探そうとすると、魅力的な施設が多いことに気付きます。
百万都市である広島市街には名だたる名門ホテルが並び、瀬戸内の島々にはオーベルジュからペンションまで、そして山間部には老舗の温泉宿も。選択肢が多すぎるのは、うれしい悩みでもあります。
絞り込みのために希望条件を追加してみましょう。瀬戸内の海を望むオーシャンビュー。波音が部屋まで届くような静かなロケーション。その雰囲気に浸れるような貸し切りの宿。条件を追加する度に候補は減り、最後に一軒のヴィラが残りました。それが『瀬戸内ヴィラ ダイアリー大芝島』です。
所在地は周囲7km、島民はわずか100名。みかん栽培が盛んで、島内にはレストランも商店もないという小さな島、大芝島。それはきっと瀬戸内の凪いだ海のように静かな島なのでしょう。朝日で目覚め、日没で仕事を終えるような、昔ながらの生活が残っているのでしょう。そしてきっと、心震えるような美しい景色と出合えるのでしょう。少ない情報をつなぎ合わせて想像しながら、大芝島への道をたどります。
予想に反し、本土と大芝島を結ぶ橋は立派な造り。橋上の道幅は狭いものの、島民100名ほどの小さな島の入口としては橋自体の構造は重厚で、そして美しい姿をしていました。大芝島に寄せる期待も高まります。橋は大芝島の西端にあり、ヴィラは島内の東端。島の外周を走る道路を進むと、想像していた通りの景色が広がります。犬の散歩をしている人、海に釣り糸を垂らす人、軒先の椅子にただ座っている人。小さな港沿いにはガードレールもない細道。山の斜面の段々畑はみかん畑でしょうか。波音が生活のリズムを刻むような、浮世離れした離島です。
浅瀬の先に見える岩山の案内には『大芝島のモンサンミッシェル』とあります。言われてみれば、あの修道院とよく似た姿です。小さな発見のひとつひとつが、心を日常から非日常へと誘うような体験になります。
小さな島を半周分、ゆっくり走って30分もかからぬ道中ですが、それは見どころが多く濃密なドライブとなりました。そしていよいよ目的地に到着です。
『戸内ヴィラ ダイアリー大芝島』は、海を望む道路に建っていました。地中海のような雰囲気の建築はこの長閑な島にあって異質ではありますが、不思議と景色と馴染んでいます。
海側は全面ガラス張り、館内全てがオーシャンビュー。寝室からも、バスルームからも、リビングからも、ダイニングからも、どこにいても海が見えます。白を基調にした室内に瀬戸内の光が差し込みます。それは眩しいほどの光量です。
その圧倒的な開放感は、一般的な宿泊施設とは一線を画します。すべての部屋が横一線に配置され、部屋を移動するためには別の部屋を通り抜ける必要があります。しかし、どこにいても海が見えるのです。つまり利便性や動線など商業施設ならば当然重視される部分よりも、瞬間的な景観を重視しているような施設なのです。便利であることよりも、楽しい場であること。それは言うなれば、振り切った遊び心のようなもの。
では果たしてどんな想いでこの宿をつくったのでしょうか。そこで出迎えてくれたオーナーの山田悟市氏に尋ねてみました。
聞けば山田氏はこの島でもう一軒同じようなヴィラを営んでいるといいます。しかし生まれはこの島ではありません。ただこの島、この海に惚れ込み、通い続けたのです。
「この大芝島に島外から移ってきた最初のひとりが私です」。そう山田氏は言いました。それはこのヴィラを開くためではなく、ただ「自分が遊ぶためですよ」と笑いました。
若き日の山田氏は、とにかく本気で遊び尽くしたといいます。冬は雪山、夏は海。大好きなハワイにも足繁く通いました。とくにウェイクボードはプロを目指すほど熱中。ただ好きなことに熱中する生き方に憧れていたのです。そうして自分でも「遊び尽くした」と思えたとか。やがて年齢を重ね、海遊びにはドクターストップがかかったとき、山田氏は考えました。
「自分が大好きなこの海を、もっと知ってほしい」。
自分の海遊びの拠点だった家を改築してヴィラにしました。そこだけでは足りなくなると、自分の理想を詰め込んだヴィラをもう一軒、ゼロから作り上げました。1日1組限定の、隠れ家のような貸し切りヴィラ。海を間近で見つめ、感じ、マリンスポーツをするにも、ただゆったりと過ごすにもぴったりの場所。それがこの『瀬戸内ヴィラ ダイアリー大芝島』なのです。
テラスのデッキチェアに座ると、静かで、規則正しい波音が聞こえます。太陽の角度により、海の色は刻々と変化します。ダイニングで食事をするときも、リビングのソファに腰を下ろしても、海は見え続けます。やがて完全に日が落ちて、窓の外の景色は真っ黒になっても、波音は変わらずに届きます。
それはきっと、海育ちではない人が、もっとも海に近づける時間。常に海が見え、聞こえる。だんだんと海の存在に慣れ、その存在が当たり前になる。時折、目の前の海をフェリーが横切り、ふと高い波音が聞こえると、再び海に意識が向く。そんなことの繰り返しが、海を身近に感じさせてくれるのです。
旅という短い時間の中で、土地の人の生活や想いの一端に触れること。それは狙ってできることではありませんが、こうして実現できたとき、その旅はきっと誰しもにとって忘れがたい記憶となることでしょう。
住所:広島県東広島市安芸津町風早2612-8 MAP
電話:0846-45-6251
http://y51.jp/
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京都丹後地方は日本の中心部に位置し、冬の松葉ガニ、春の定置網、夏の丹後とり貝、岩牡蠣、秋の底引網、のどくろなど、四季ごとに様々な海産物が水揚げされます。
そんな土地をお膝元に海の美味追求をしているのが『魚政』です。
「このような自然環境に恵まれた中から、旬を大切に、味を大切に、今までの豊富な経験と知識を活かし、皆様に喜んでいただける松葉ガニや海産物をお届けします。蟹や魚には“何故そのようになるのか、なったのか”“生態や姿”“季節”など、漁場や歴史など必ず必然性があります。そのことを理解し、魚や蟹の本質を大切にして取り扱います」とは、代表・谷次賢也氏の言葉。
「サザエの缶詰 京丹後産サザエの昆布オイル煮」においても同様。大粒のサザエは、独特な形状をし、歯ごたえ抜群で旨味が凝縮。一度に大量にボイルしてから、食べやすく剥き身にし、上質な昆布とオイルで煮込み、贅沢な缶詰に仕立てます。よく肥えた時期のサザエから滲み出てきた濃厚なエキスは、実に味わい深い逸品。
酒の肴や、おつまみに。そのほか、アヒージョなど アレンジして幅広く楽しめる万能選手な品です。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
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Text:YUICHI KURAMOCHI
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| 着丈 | 肩幅 | バスト | 裾回り | ウエスト | 袖丈 | 袖口幅 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S | 74.9 | 41.9 | 100 | 96.6 | 95 | 65.3 | 10.2 |
| M | 74.9 | 43.2 | 105 | 101 | 99.6 | 65.9 | 10.4 |
| L | 76.5 | 44.7 | 110 | 108 | 105 | 66.8 | 10.9 |
| XL | 77.2 | 46.7 | 115 | 115 | 110 | 67.3 | 11.2 |
| XXL | 77.2 | 47.8 | 120 | 116 | 115 | 67.6 | 11.7 |
| 着丈 | 肩巾 | バスト | 裾回り | 袖丈 | 袖口 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| XS | 67.0 | 40.0 | 107.0 | 104.0 | 67.5 | 13.0 |
| S | 67.0 | 42.0 | 111.0 | 108.0 | 67.5 | 13.0 |
| M | 69.0 | 44.0 | 115.0 | 112.0 | 69.0 | 13.5 |
| L | 71.0 | 46.0 | 119.0 | 116.0 | 70.5 | 14.0 |
| XL | 73.0 | 48.0 | 123.0 | 120.0 | 73.0 | 14.5 |
| XXL | 75.0 | 50.0 | 127.0 | 124.0 | 74.5 | 15.0 |
| XXXL | 75.0 | 52.0 | 131.0 | 128.0 | 76.0 | 15.0 |
2022年4月、ついに『日々醸造』の蔵が完成。松本日出彦氏にとって、第二の酒人生が始まりました。
新天地は、故郷・京都伏見。お世辞でも広いとは言えない酒蔵は、松本氏曰く、「数センチ単位で無駄をなくした」空間。平面図から酒造りの動線をイメージし、何度も脳内でシミレーションを行い、今の配置に。
建物は、ステップ式の2層構造。まず1層目には、発酵させるタンク、搾り機、蒸し場と洗い場を置きます。2層目には、酒母室と麹室を置き、1層目で蒸したお米は、2層目に開口された床からリフトカーで上げる仕組み。酒造りの知恵と工夫が凝縮された空間構成です。
ファーストリリースされるお酒の米は、松本氏が以前より愛する兵庫の山田錦に加え、栃木『仙禽』の「武者修業」にて仕込んだ亀の尾。
『仙禽』さんで仕込みをご一緒させていただいた時、亀の尾が持つお米の力強さに驚かされました。『仙禽オーガニックナチュール』は、90%精米の無酵母無添加。荒々しいはずなのに、お米のネガティブな部分はなく、むしろポジティブな部分が引き出されている印象を抱きました。もちろん、(薄井)真人さんの技術が素晴らしいのだとは思いますが、とにかくお米のポテンシャルの高さに驚きを隠せませんでした」。
もともと、「武者修業」を終えた後も「何か別のかたちで五蔵(新政、仙禽、冨田酒造、白糸酒造、花の香酒造)とつながりを持ちたかった」と話していた松本氏。その第一弾として結ばれたのが、『仙禽』で使用するお米・亀の尾でした。
『日々醸造』では、55%精米。同じく生酛造りではあるも、環境も水も造り手も違うため、当然味は異なります。加えて、松本氏はもちろん、「武者修業」の第二弾では、スタッフ全員も本家『仙禽』の酒造りにも参加しているため、どのような違いが現れるかは顕著に感じるでしょう。
「自分は、ずっと兵庫の山田錦に向き合ってきましたが、『武者修業』を通して、それぞれの蔵元の特性、造り手、農家さん、畑、環境などと出会い、学ぶことによって、別のお米に触ってみるのも良いと思う自己の変化がありました。そういう意味では、厳密に最初に触れたのは、『冨田酒造』の玉栄。ですが、今、玉栄を使って酒造りをしたら、 また違った味になると思います」。
それは、なぜか。答えは、経験の違いにあります。当時はお米のみを譲り受け、酒造りをしていたのに対し、今後であれば『冨田酒造』での酒造りを経ての酒造りになるためです。『仙禽』同様、本家の酒造りを共にした時間は、酒職人として生きる松本氏の人生を大きく変えたと言えるでしょう。
このような視点を持って見れば、『日々醸造』が仕込む玉栄のお酒が飲める日も近いかもしれません。
午前の仕込み後、松本氏とともに伏見を歩く。すると、蔵の近くに流れる川で立ち止まり、大きく深呼吸。
「濠川は、伏見城築城のために宇治川から引かれた水路なのですが、琵琶湖から流れてきてるんです。そう考えると、昔から冨田さんともつながっているんですよね」。
美味しいを超える先にあるものは何か。造り手の想い、地域への愛、素材の力。人それぞれ答えはあれど、それを探し当てるのは至難の業。なぜなら、目には見えないから。ラベルには書いていない物語は、飲み手が能動的に意識を働かせ、背景を得なければいけないのかもしれません。
何種類飲んだかは、重要ではありません。本当に価値あることは、人生における大切な一本や造り手と出会えるか否か。松本氏もまた、後者となれる一本に、酒職人になれるよう、日々、精進してます。
『日々醸造』は、『新政』、『仙禽』、『冨田酒造』、『白糸酒造』、『花の香酒造』の五蔵で得たものの集積でできています。
「『新政』で学んだ生酛の想い、『仙禽』で得た酒蔵と地域の在り方、限られた環境で仕込む『冨田酒造』の知恵と工夫、『白糸酒造』が徹底する麹との向き合い方、『花の香』が大事にする水の扱いや産土の精神。ただ影響を受けたのではなく、酒造りを共にさせていただくことによって、本当に人生にとって大事なものを得られた時間でした」。
そんな五蔵の魂も込められた蔵の建つ場所は、冒頭の通り、松本氏の故郷・伏見。「伏見にとっても良い酒蔵でなければいけない。そして、この街にとって、どんな貢献ができるかもじっくり考えていきたいと思っています」。
前蔵のように代々受け継がれる蔵もあれば、ゼロから始まる今の蔵もまた蔵。もともと酒蔵があった風景ではなく、酒蔵のある新たな風景として馴染めるか馴染めないかは、『日々醸造』次第。歴史や伝統を受け継ぐ苦労もありますが、新しく始める苦労もまた財産となるでしょう。そんな歴史や伝統を継ぐはずだった最中、前蔵を去ったのは、松本日出彦氏だけではありませんでした。
松本氏の父・保博氏です。
「もう一度、父に酒造りをさせてあげたかった。その約束をようやく果たせそうです」。
「よう頑張ったと思います。自分も何かやらにゃあかんなぁ!」と話す保博氏は、御年77歳。「あと10年はやりますよ!」と笑うも、眼光は鋭い。それを横目で苦笑いする松本氏は、息子の顔でした。
「さぁ、午後の仕込みを始めますか! 毎日エキサイティングです(笑)」。
5月に山田錦のお酒がリリースされ、6月には亀の尾のお酒と自社田の特別仕様もリリース。
「武者修業」は、きっと松本氏にとって掛け替えのない時間だったに違いありません。酒造りとしてだけでなく、人として生きる上で、きっと大事な何かを得たのではないでしょうか。しかし、その「何か」は、今すぐに分からないかもしれません。なぜなら、長い人生をかけて、ようやく見えてくるものだと思うからです。
初志貫徹。「原動力は心。酒造りは生きること」。
酒造りの「武者修業」、完結。
住所:京都府京都市伏見区城通町628 MAP
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1982年生まれ、京都市出身。高校時代はラグビー全国制覇を果たす。4年制大学卒業後、東京農業大学短期大学醸造学科へ進学。卒業後、名古屋市の『萬乗醸造』で修業。以降、家業に戻り、1791年(寛政3年)に創業した老舗酒造『松本酒造』で酒造りに携わる。2010年、28歳の若さで杜氏に抜擢される。以来、従来の酒造りを大きく変え、「澤屋まつもと守破離」などの日本酒を世に繰り出し、幅広い層から人気を集める。2020年12月31日、退任。2021年『日々醸造』を設立。2022年より本格的に酒造りを再開し、酒職人として第二の人生を歩む。
Photographs&Movie Direction:JIRO OHTANI
Text&Movie Produce:YUICHI KURAMOCHI
新型コロナウイルスによって、繰り返された緊急事態宣言、自粛要請、ロックダウン。日本だけでなく、世界中が難局を迎え、約2年半が経ちました。
家にこもる生活、会社に行かない生活、リモートワークの生活、オンラインの生活。全てにおいてコミュニケシーションは遮断され、旅はおろか、人と会うことすらできない日々が続きました。
きっと、働き方だけでなく、生き方について、深く考えた人も少なくないでしょう。それは、『ONESTORY』も同じです。空白の時代は、我々にも大きな変化をもたらしました。
そんな変化を経て迎える、第19回『DINING OUT』。再開の地は、長野県の木曽・奈良井です。
木曽・奈良井は、日本有数の漆器の産地として知られる「木曽平沢」や「木曽の大橋」のかかる「奈良井川」沿いを約1kmにわたって形成している日本最長の宿場「奈良井宿」など、歴史と伝統を大切に受け継いできた土地です。暮らしにおいては水に恵まれ、厳冬を乗り越えるための知恵と工夫によって発酵文化も息づいています。
この土地に派手さはありません。むしろ素朴な土地です。山に囲まれ、山と生きてきた木曽・奈良井は、全てにおいて「山中に学ぶ」土地なのです。
ゆえに、今回の『DINING OUT』には、過剰な演出はありません。起用するシェフは、『傳』の長谷川在佑氏です。
長谷川氏は、2022年「ASIA'S 50 BEST RESTAURANTS」にて見事No.1に輝いたのは記憶に新しく、『DINING OUT NIHONDAIRA』(2015年)や『JAPAN PRESENTATION in PARIS』(2016年)でも協業してきた人物です。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、レストラン業界においては苦渋の日々が続きました。時短営業を余儀なくされ、アルコールの提供も禁止。レストランとは何か、シェフとは何かを考え続けたひとりです。
本当の価値とは何か、本当に大切なものは何か。
第19回『DINING OUT KISO-NARAI』は、その「何か」の「答え」を導き出す場であり、伝える場。是非、『ONESTORY』が出した「答え」を体感していただければと思います。
ある意味、初心に還った『DINING OUT』であり、ある意味、これまでとは全く違った『DINING OUT』。それは、「進化」ではなく、「深化」した『DINING OUT』です。
2日目には、感染症対策を踏まえ、選択制・分散型のプログラムも実施。本当の『DINING OUT KISO-NARAI』の体験は、ここまでを享受するからこそ、初めて何かを得ることができると言っても過言ではありません。その理由は、前述、素朴な土地だからこそ色濃く学ぶ必要があり、素朴な土地だからこそ易々と理解できないためです。
「進化」ではなく、「深化」した『DINING OUT』。皆様と再会できることを心より楽しみにしています。
開催日程:2022年7月23日(土)、24日(日)
募集人数:各日程40名、計80名限定
開催地:長野県塩尻市
出演:シェフ 長谷川在佑『傳』
ホスト 中村孝則(コラムニスト)
協賛: 一般社団法人塩尻市観光協会
協力: 一般社団法人木曽おんたけ観光局、木曽漆器工業協同組合、塩尻市、塩尻市立楢川小中学校、奈良井区、奈良井宿観光協会(五十音順)
農薬や化学肥料を使用しない自然農法の提唱者であり、『わら一本の革命』の著者、故・福岡正信氏。世界に一石を投じた農の哲学は、多くの人の共感を呼び、ものではなく心を求めた若者が世界各地から訪れ、今もその足は途絶えません。
その思いを愚直に守り続けているのは、三代目の福岡太樹氏です。太樹氏は、愛媛県伊予市の広大な柑橘畑にある『福岡正信自然農園』で、日々自然と対峙しています。
そんな作物から生まれたのが「甘夏ジュース」なのです。
甘夏本来の爽やかな甘味が堪能できる、橙色が美しいストレートジュースは、農薬や化学肥料を使用せず、製造。丁寧に育てた木成り甘夏をまるごと使用し、ベルト式搾汁機で果実を丸ごと余すところなく搾りました。100%ストレートなジュースは、まるで果実そのもののような風味が味わえます。圧搾しただけの果汁ですが、皮のエグミがなく、瑞々しさが特徴です。
シンプルの先にあるシンプル。そのこだわりのごとく、飲み方においてもシンプルに、ストレートでぜひ。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
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Text:YUICHI KURAMOCHI
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農薬や化学肥料を使用しない自然農法の提唱者であり、『わら一本の革命』の著者、故・福岡正信氏。世界に一石を投じた農の哲学は、多くの人の共感を呼び、ものではなく心を求めた若者が世界各地から訪れ、今もその足は途絶えません。
その思いを愚直に守り続けているのは、三代目の福岡太樹氏です。太樹氏は、愛媛県伊予市の広大な柑橘畑にある『福岡正信自然農園』で、日々自然と対峙しています。
そんな作物から生まれたのが「甘夏ジュース」なのです。
甘夏本来の爽やかな甘味が堪能できる、橙色が美しいストレートジュースは、農薬や化学肥料を使用せず、製造。丁寧に育てた木成り甘夏をまるごと使用し、ベルト式搾汁機で果実を丸ごと余すところなく搾りました。100%ストレートなジュースは、まるで果実そのもののような風味が味わえます。圧搾しただけの果汁ですが、皮のエグミがなく、瑞々しさが特徴です。
シンプルの先にあるシンプル。そのこだわりのごとく、飲み方においてもシンプルに、ストレートでぜひ。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
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住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI
(Supprtted by WAKO)
創業100年以上の歴史を誇る老舗梅干し屋『紀州本舗』が作り出すプレミアムギフトシリーズ「食べるシャキシャキ梅 紀州うめノほし」。
商品名の「うめノほし」は、形を変えた細やかな梅の姿が、星のように見えたことから命名。「食べるシャキシャキ梅」の“シャキシャキ”は、フレッシュさとみずみずしさ、そして食べた時の表現によるものです。
見て納得、食べて納得。シャキシャキ食感は、お隣さまにも聞こえるほど。
味は、シソとカツオの2種をセットに用意しているため、食べ比べが楽しめるのも魅力。おにぎりの具材としてはもちろん、うどんに添えて味のアクセントにするのもまた美味。
和洋問わず様々な料理に新たな味わいを生み出す調味料にもなり、ワンランク上のひと皿へと昇華させます。
ちょっと贅沢な自宅ご飯だけでなく、ギフトや手土産にもおすすめの品です。
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創業100年以上の歴史を誇る老舗梅干し屋『紀州本舗』が作り出すプレミアムギフトシリーズ「食べるシャキシャキ梅 紀州うめノほし」。
商品名の「うめノほし」は、形を変えた細やかな梅の姿が、星のように見えたことから命名。「食べるシャキシャキ梅」の“シャキシャキ”は、フレッシュさとみずみずしさ、そして食べた時の表現によるものです。
見て納得、食べて納得。シャキシャキ食感は、お隣さまにも聞こえるほど。
味は、シソとカツオの2種をセットに用意しているため、食べ比べが楽しめるのも魅力。おにぎりの具材としてはもちろん、うどんに添えて味のアクセントにするのもまた美味。
和洋問わず様々な料理に新たな味わいを生み出す調味料にもなり、ワンランク上のひと皿へと昇華させます。
ちょっと贅沢な自宅ご飯だけでなく、ギフトや手土産にもおすすめの品です。
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北海道岩見沢市の『白亜ダイシン』は、1964年に創業。2003年より「NORTH FARM STOCK」を運営し、その名の通り、北の畑から採れた大地の恵みを素材にした食品を提供しています。
その代表ともいうべきひと品が「北海道野菜スープ」のシリーズ。中でも人気を博しているのは、北海道じゃがいもです。
まるで野菜を食べているかのようなスープは、濃厚な味わいを堪能できます。北海道じゃがいもがギュっと一袋に詰め込まれているような凝縮感は、高い満足度を得られるでしょう。飲んだ瞬間に広がる優しくも甘い素材の香りは、心地良い口福をもたらします。
そのまま飲んでも美味しいですが、小口切りのネギやフライドオニオンをトッピングし、アレンジを加えるのもおすすめ。自分だけのオリジナルのビシソワーズをお楽しみください。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
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住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI
(Supprtted by WAKO)
京都西山・乙訓の里に伝わる伝統の「筍」は、江戸時代より約三百年の歴史があります。創意工夫と農家の努力が全国に名の知れた「乙訓の筍」を育み、春の風物詩として食卓を彩ってきました。
悠久の時の流れの中、絶えることなくそれを受け継いできた『香月庵』では、自家竹林を所有。約200年もの長い年月に渡り、京都式軟化栽培法の筍を作り続けています。
「京都産・筍ご飯の素 二~三合炊き用」は、一番おいしい時期に収穫した筍が原材料。醤油、酢、味醂、山椒などを加え、味を整え、筍本来の風味を存分に活かしました。
炊飯器で炊いてももちろん美味しくいただけますが、お勧めは、ぜひ土鍋で炊いた筍ご飯を。風味や香り、味わいも深くなり、底にできたおこげもより美味しさを引き立てます。
高い製造技術と伝統の栽培が息づいた京風味を是非お楽しみください。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
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Text:YUICHI KURAMOCHI
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地域に根ざし、その地域でしか味わえない料理や時間を提供する、いわば今後の日本の未来を支えるシェフたちの活躍を追ってきたONESTORY。まだ地方ガストロノミーという言葉さえも曖昧だった時代から、各地で芽生えた若きシェフたちに光を当ててきたそのひとつの最適解とも言えるイベントが4月某日、宮古島で密かに行われました。
主催は『エタデスプリ』の渡真利泰洋シェフ。宮古島に生まれ育ち、その後フレンチの道を志すも、自身の店『Restaurant État d'esprit』では、宮古島でフランス料理を出す意味に自問自答を続け、いつしかそのスタイルは大きくフレンチの枠を外れ、ボーダレスになっていきました。
正統派フレンチ→琉球フレンチ→進化する沖縄料理→その先へ。会うたびに料理も考え方も、面白いほどアップデートを重ねる渡真利シェフから、「面白いイベントがあるので、遊びに来ませんか?」と連絡をもらったのが、今回の取材の発端。
彼から事前にもらった情報は『ペシコ』の井上稔浩シェフとのコラボレーション。さらに4月を持って、『エタデスプリ』は店を閉めるというものでした。
ここ数年で一躍人気店の仲間入りを果たし、『エタデスプリ』に行くために宮古島へ。そんなフーディーたちの動向も、辺境の地でレストランを開くという意思を、未来へ指し示したと思った矢先、それがなんと『エタデスプリ』の突然の閉店。それだけでも重大ニュースであり、渡真利シェフの真意が聞きたくなり、取材班は当然のこととして宮古島へ行くことを決意したのです。
「おはようございます。おひさしぶりです」
イベント前の殺気立った厨房をイメージしていたものの、宮古島の4月の陽射しのように柔和な笑顔で迎えてくれたのは『ペシコ』の井上シェフ。前々日にイベントのためにひとりで宮古島入りし、その後もほとんど寝ていないと言うものの、「次はチーズいこうかな。耕平くん、お願いできる?」と『エタデスプリ』のスタッフとも和気あいあい。渡真利シェフとは二人揃って仕込みの真っ最中でも、横並びで冗談交じりに会話を重ね、実に楽しげなのです。
「メニューは、数ヶ月前から意見をぶつけて、一緒に作りあげました。いろいろなシェフがコラボレーションでイベントをしてますが、今回、僕らはディスカッションがテーマ。お互いの良さと生まれた環境があると思うのでぶつかるというより、話を重ねて深く理解することから始まりました」と井上シェフが話すと、「エタデスプリがペシコに寄せたんです笑」と渡真利シェフ。そんなふたりのやりとり。イベント1時間前、さらに仕込みは押し気味だというのに、なんとも微笑ましく、イベントへのカウントダウンは進んでいったのです。
いざ、イベントが始まると客席には大阪のあのシェフに、某大手出版社の編集者、さらには宮古島の人気店のシェフまで、食の関係者も多く駆けつけ、その期待のほどが伺えます。渡真利シェフは沖縄の離島・宮古島のさらにお隣の伊良部島。井上シェフは長崎県の有明海に面する島原。目前に海を持つシェフであり、アクセスに時間を擁する辺境の地に店があり、さらに同世代。まったく異なる環境の海を持つふたりが、この日交わったのです。
ふたりからの挨拶代わりのひと皿目は「海辺の散歩」。手で持って頬張れる一口サイズのフィンガーフード4品の構成でした。このメニュー名でピンとくる方もいるかと思います。こちらは『ペシコ』で供されるひと皿目のアレンジ。店で井上シェフは郷土の伝統保存食、カタクチイワシを塩漬けにした“エタリ”をタルトレットで提供するのですが、今回はカツオの酒盗を代役に。これは伊良部島にある佐良浜漁港がカツオ漁で盛んなことに由来。
ウニのメレンゲにはあえて島原よりウニを運んだといいます。なぜならば、現在宮古島周辺では近年ウニがほとんど捕れなくなってしまったから。さらにはペシコではタイラガネと呼ばれるワタリガニを使うパイを宮古島のマングローブガニでアレンジ、刺し身はあえてネガティブな味わいとされる沖縄の深海魚アカマチ(ハマダイ)で構成。
お互いの料理のスタイルを理解しながら、土地への理解を重ね合わせた4品。そこに個性が光る調理が加わり、味わうと自然と笑みがこぼれ出してしまいます。
訪れたゲストは最初の4品で、心を射抜かれたように喜んでいるだけですが、実はこの4品には裏のテーマも隠されていました。それは「失いつつあるもの、失ってしまったもの」。
ウニを代表するかつて宮古島で捕れていた海産物、マングローブガニやアカマチのように今まさに数を減らす希少種、地元の伝統漁で捕れるカツオと、もしかしたら今後数年でこの食材は宮古島からすべてなくなってしまう可能性もあるのです。
ふたりの郷土への想いと警鐘。今、自分たちに何ができるのか。そんな投げかけまでを、見事に表現したひと皿目だったのです。
すべてのコースが終わった時。充足感とともに感じたのは、海の恵み。いや、宮古島と島原、ふたつの海の豊かさ。今回のコースには肉料理は一切使われず、それでもこの満足感と多幸感。お互いの表情を出すというよりは、そこにあたかもあった二人のシェフの料理が現出されていたのです。
「魚だけでやれると思ったのは、ヴィラ・アイーダの小林寛二シェフが野菜だけでやれることを示してくれたことも大きかった。だったら自分たちは魚でいきたいと自然と思えた。今後の自分も楽しみです」と井上シェフ。
「島にいると料理人同士の交流は本当に少ない。でもこうやって繋がれたことに感謝しかない。今まで多くの料理人が築いてくれた道があり、ようやくローカルの価値が評価され始めた気がする」と渡真利シェフ。
脈々と受け継がれた料理を次世代へ。自分たちが生まれ育った郷土の文化や食材を絶やすことなく紡いでいく。シェフたちが点と点で終わらず線へ。島原と宮古島。今回のイベントは、ふたつの辺境のシェフが、新たな扉を開いた瞬間だったのかもしれません。
「感謝しかない」と口を揃えていうふたり。深夜の打ち上げで宮古島伝統の泡盛の酒宴の飲み方・オトーリで盛り上がった夜。参加者全員に杯を手渡し、乾杯し続けるふたりの姿が実に印象的でした。翌日、井上シェフは朝一番の飛行機に乗り島原へ。渡真利シェフは、次のチャレンジに向けて、浜辺のBBQを企画。
そう、ふたりが再びこの場所で、同じ料理を出すことはないでしょう。
ただ、新たな扉を開いたふたりの料理は点ではなく線へ。いつかまた繋がる。そんな予感を期待せずにはいられない、幻のようなコースが4月の宮古島で繰り広げられたのです。
1984年、宮古島生まれ。20歳で上京、イタリア料理を学ぶ。その後、数店のフレンチで修業を重ね、渡仏。外国人として最年少でフランス・ミシュランの星を獲得した松嶋啓介氏と共に『L’Ecole de Nice』の立ち上げに参画。『Joël Robuchon』をはじめとしたパリの名店にて研鑽を積み、帰国後は31歳で『Restaurant État d'esprit』総料理長に就任。
1986年、長崎県島原市生まれ。大阪の調理師専門学校を卒業後、寿司店などを経て、2008年に父親とともに居酒屋をオープン。2014年にオーナーシェフとして島原市内に開いた『pesceco』は、2018年に移転後、『ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 特別版』で一つ星を獲得。
住所:沖縄県宮古島市伊良部字池間添1195-1 MAP
電話:0980-78-6000
営業時間:18:00~22:00
定休日:不定休
http://www.konpeki.okinawa/
住所:長崎県島原市新馬場町223-1 MAP
電話:0957-73-9014(完全予約制)
営業時間
昼:12時入店
夜:19時入店(土曜日のみ)
定休日:月曜日、日曜日
https://pesceco.com/
Photographs:SHINJO ARAI
Text:TAKETOSHI ONISHI
「小さな頃から、乗り物が大好きだった。建築家になってからも、いつか乗り物の設計をしたいと思っていました」。そう話すのは、『ガンツウ』の設計を担った建築家・堀部安嗣氏です。
通常、建築は大地に根を張ることがほとんどですが、船である『ガンツウ』は海上ゆえ、言わば動く建築。違いはあれど、「大事にしていることは、どちらも変わらない」と堀部氏は言います。
それは、風土を生かすこと。
「瀬戸内には、文化、歴史、自然、地域、食、人。様々な風土があります。デザインやクリエイションは、今までにないものを生み出すことを期待されますが、既に存在しているものが良質であれば、それを継ぐものを作りたい。自分は、リレー走者のごとく、幸運にも出合った瀬戸内の風土を次の世代に伝えるための一翼を担わせていただいただけなのです。過去からの時間の流れを分断することなく、現代に継ぎ、未来にバトンをつなげたいと思っています」。
風土のひとつ、多島美が広がる瀬戸内の風景は、穏やかで静か。窓を多く配した船内では、どこにいてもそれとつながることができます。また、最上階にあるダイニングや鮨カウンター、ラウンジにおいては、壁面や天井の材に椹(さわら)を使用。木材が持つ色味も手伝い、自然光が優しく包み込む日中には特に美しい空間を形成します。
「自然の風景は、自然の中で見ることが心地良いと思い、船内には木をふんだんに採用しています。コンクリートや鉄、アルミなどのフレームから望む風景では、内と外の世界が分断されてしまいます。そんな瀬戸内の風景には、人の営みがあるということが大きな特徴だと感じています。世界中の多くに絶景はあれど、そのほとんどは自然のみ。暮らしはありません。瀬戸内は、この美しい自然を維持しながら人が介在している。つまり、共存された風景なのです。いつの時代においても文化を築いてきたのは人です。だからこそ、瀬戸内には歴史があるのだと思います。そんな背景を知れば、ただ美しいだけではない感慨が芽生えてくる。島、山、海など、見えるものだけで分析するのではなく、見えない物語を探ることによって旅に深みが出る。そんな大事なことへの気づきを与えてくれるのも『ガンツウ』の旅なのだと思います」。
「『ガンツウ』の中で一番好きな場所は、縁側です。あそこに座ってのんびりと晩酌しながら瀬戸内を望み、ゆっくりと過ごす……。島々の風景が流れていく様は、まるで絵巻物のようです。永遠に眺めていたいと思わせる縁側の時間は、様々な発見をもたらしてくれます」。
その発見とは何か。実にシンプルなことだが、奥が深く、答えはない。
「自分ってなんだろう、自然ってなんだろう、時間ってなんだろう。『ガンツウ』は、そんな大事な何かを発見するところなんじゃないかなと思うんです。とてもシンプルなことなんですが、それがまた難しい。この答えは、インターネットでは検索できません。昨今のテクノロジーの進化から得る情報収集と、見る、食べるなどの体験から得る情報収集は全く違います。自然の中に身を置くことによって、自分は、この地球の一部であり、生かされているって感じるんです。実は、以前乗船した際、あるお客様とお話しする機会があって。その方は、“自分の精神を再発見する旅”だとおっしゃっていました」。
まだ見ぬ何かを追い求めていく旅もあれば、既に知る何かを探求し、極めることもまた旅。答えは出なくとも、考え続けることが何かを見出す光明なのかもしれません。
そんな想いに没頭できるのは、心地良い空間あってこそ。『ガンツウ』の発想は、前述の通り、風土を大事にした建築様式ですが、堀部氏はその哲学を「日本料理に似る」と話します。
「瀬戸内は、素材が素晴らしいので、手を加え過ぎる必要はありません。料理においても良い素材であれば、ちょっとしたひと手間やそのままいただくのが一番美味しい」。
確かに、『ガンツウ』の料理に過度な演出はありません。しかし、目には見えない丁寧な仕込みがあるからこそ、素材は活きます。それは建築も同様。だからこそ心地良い空間を創造しているのです。堀部氏の建築は、まるで「出汁」のような設計が生むものなのかもしれません。
「『ガンツウ』にいると、世界を見る前に日本を見たい。そう思わせてくれるんです。風景においても、文化においても、日本においても、奥の奥まで探って、また表が見えてくる。限られた世界を旅することによって、より深いところを知り得ることができる。世界中を旅しても、『ガンツウ』が一番良い。そう思っていただけるような船になれればと思っています。そして、自分に還る場所のような存在でありたい。ただいまと思っていただけるような包容力のある場所になりたい。我々だけでなく、島の方々、お客様とともに、この船を育てていければ幸せです。」
住所:広島県尾道市浦崎町1364-6(出港地・帰港地『ベラビスタマリーナ』) MAP
電話:0120-489-321(10:00〜18:00)
info@guntu.jp
https://guntu.jp
Text:YUICHI KURAMOCHI
そう話すのは、『ガンツウ』総支配人・小林 敦氏です。
「『ガンツウ』が就航したのは、2017年。開業に至る経緯は、オーナーの想いからでした。せとうちの文化、歴史、芸能、自然、食、人。この魅力に溢れた瀬戸内をどこから見るのが一番綺麗なのか? そう考えた時、海から見る景色が一番綺麗だったと言います。では、この景色をどうすれば世界の人々に伝えられるのか? それには客船が必要だった。そのために『ガンツウ』は誕生しました」。
オーナーとは、広島県福山市に本社を置く造船・海運を主に展開している企業です。ゆえに、日々、瀬戸内を航海し、その魅力を一番知る当事者でもあります。
「ですが、当時、我々には、全く客船に対する知見がありませんでした。それだけでなく、食材を仕入れるために必要な漁師さんや農家さん、料理をするシェフやサービスマン、設計をする建築家さんたちとの関係も一切ありません。ゆえに、2年かけてじっくりと各所へ回り、お願いを繰り返しながら準備をしてきました。もちろん、最初から全てがうまくいくわけもなく、受け入れていただけないこともありました。それでも通い続け、通い続け、ご理解をいただきながら今では良い関係を築かせていただいております」。
なぜ、そこまでして関係を築くことが必要だったのか。それは、『ガンツウ』で体験する全てが瀬戸内でなければ意味がなかったからです。
「本当の意味での瀬戸内のポテンシャルは、まだ世に伝えきれていないと思っています。『ガンツウ』はただの客船ではありません。(前述の)オーナーの言葉通り、船旅を通して、瀬戸内の文化、歴史、芸能、自然、食、人を表現するために我々は活動しています」。
瀬戸内のポテンシャルを世に伝えきれていないと思う理由のひとつに、小林氏の実体験も重なっています。小林氏は、瀬戸内生まれ、瀬戸内育ち。ですが、『ガンツウ』に携わるまでは、「地元の魅力に気づけていなかった」と話します。
「瀬戸内は、日本のエーゲ海だと例えられることがあるのですが、私はそう思いません。瀬戸内は、せとうち」。
それだけ主語をすり替えられない場所が瀬戸内であり、その体験を供しているのが『ガンツウ』なのです。そのために船外体験も実施しています。
ある日は大三島の『大山祇神社』に訪れて歴史に学び、またある日は竹原の街散策や酒蔵に訪れ、文化に触れます。訪れた酒蔵は、創業150余年の『藤井酒造』。『ガンツウ』の客室に用意するミニバーやダイニングでも供している「夜の帝王」や「龍勢」を醸す蔵元です。
造り手に会い、話を伺い、その想いに触れ、船に戻る。客室やダイニングから竹原方面を眺めながら杯を交わす酒は、前出の体験前と後では、その感慨は大きく変わるでしょう。口に含めば、蔵の風景や造り手の顔が脳内を駆け巡ります。
これは、小林氏が話す「お客様と瀬戸内のつなぎ手になりたい」という言葉に集約されているのかもしれません。
「『ガンツウ』が始まってから、まだ4年余り。今でも試行錯誤しています。ちゃんと瀬戸内を表現できているか。ほかにできることはないか。魅力を伝えきれているか。常に正解を探し続けています。お客様に愛されることはもちろん、瀬戸内からも愛されるような存在になりたいと思っています」。
その想いは、『ガンツウ』という名にも込められています。
「ガンツウ」とは、瀬戸内で獲れる小さなイシガニの備後地方の方言。昔から当たり前のように存在する小さなカニのごとく、永く愛される存在になれるよう命名されました。
「瀬戸内は、地球からのギフトだと思います。我々は、まだその宝箱を開けたばかり。更に、その価値を伝えるべく、研鑽していきたいと思います」。
『ガンツウ』は、高級・希少食材を提供することや豪華客船になることを目指してはいません。ただただ、瀬戸内の魅力を虚飾なしに伝え続ける船でありたいだけなのです。ゆえに、ライバルはいない。
「何かと比較することはありません。『ガンツウ』は、『ガンツウ』ですから。我々のやり方で、『ガンツウ』のやり方で、瀬戸内のやり方で、お客様にご満足ただけるよう、日々、努力を積み重ねていきます」。
住所:広島県尾道市浦崎町1364-6(出港地・帰港地『ベラビスタマリーナ』) MAP
電話:0120-489-321(10:00〜18:00)
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Text:YUICHI KURAMOCHI
『ガンツウ』の客室は、全19室、4タイプ。
その内訳は、1室のみの存在する「ザ ガンツウスイート」をはじめ、「グランドスイート」2室、「テラススイート 露天風呂付き」2室、「テラススイート」14室です。
まず、「ザ ガンツウスイート」。約90㎡という快適な広さはもちろん、この客室における特別は、その場所にあります。客船には珍しく、船首側に配置。船長と同じ目線で旅をすることができるのです。1室のみのため、当然、進行方向の景色は独占。ベッド、露天風呂、ソファなど、全てを前方に置くため、どの空間にいても高揚感を切らすことはありません。景色の向きによってこんなにも別世界になるのかと驚愕するほど、特別を超えた唯一無二の「見る」体験。室内外おいて、船が進むスピードや風が可視化されたかのような錯覚すら覚える臨場感もまた、「ザ ガンツウスイート」に宿泊したゲストのみの特権です。
「グランドスイート」の特徴は、4タイプの中で最も広いテラスを有していることです。変化に富んだ瀬戸内の景色を一番ダイレクトに感じられる空間かもしれません。また、より一層、テラスを堪能したければ、整体の施術をぜひ。身体を撫でる優しい潮風、耳元で奏でる心地良い波音は、全身をリラックスさせる最高の環境。更に、人の手による技術も加われば、より良い効果を生むことは言うまでもありません。その源は、海から得るチャージ、地球から得るチャージ。例えるならば、ワインのビオディナミのごとく、自然の摂理と重なり合う健康促進を得られるのかもしれません。
そして、「テラススイート 露天風呂付き」の客室。その名の通り、露天風呂を配し、その材には檜を採用。晴れた日や暖かい季節には、ゆっくりと浸かりながら、瀬戸内の絶景を眺める贅沢を味わえます。ベッドの足元には大きな窓を配しているため、あえて就寝時にはブライドを閉めず、自然の光とともに目覚めるのも良いでしょう。
「テラススイート」においては、広さ50㎡とコンパクトながら、十二分に快適を堪能できます。ほかと同様、テラス、ソファルームも完備しているため、じっくり寛ぎたい。
全てに共通していることは、景色とつながっていること。また、ミニバーには、瀬戸内を中心としたお酒やジュースなど、オールインクルーシブなメニューを豊富に用意。
アメニティは、『Aesop(イソップ)』。そのほか、細かい設備やサービスに至るまで、センスが光ります。
しかし、残念ながら『ガンツウ』の体験は、どんなに語っても、言葉や活字、写真、映像においても伝わらないでしょう。それほどまでに、100%体験型の旅なのです。
高級ではなく上質。価格ではなく価値。そんな言葉が似合う旅こそ『ガンツウ』なのです。
住所:広島県尾道市浦崎町1364-6(出港地・帰港地『ベラビスタマリーナ』) MAP
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Text:YUICHI KURAMOCHI
瀬戸内と生きる旅、瀬戸内だからこそできる旅。瀬戸内海に浮かぶ小さな宿、『ガンツウ』。
それは、広島県尾道市にある『ベラビスタマリーナ』より出港、帰港されます。
『ベラビスタマリーナ』へは、広島空港より車で約60分。電車であれば、JR福山駅から約40分、尾道駅から約50分。
いずれの場所からも、気配り、心配りが成されたお迎えが用意され、到着後の手続きにおいても、ピエール・ジャンヌレ、シャルロット・ペリアンなどのヴィンテージ家具を配した美的空間にて行われます。
プロローグとも形容できるこれらの体験は、旅の高揚感、期待感を向上させる時間となるでしょう。
航路は、季節や出航日に合わせて用意。春夏秋冬によって表情を変える瀬戸内の景色は、見ていて飽きることはありません。むしろ、永遠に眺めていたいと思うでしょう。
そんな気持ちにさせてくれる最大の要因は、瀬戸内の島々の存在です。
はるか向こうには水平線。広大な海を航海する旅の美しさもありますが、常に風景に変化をもたらす限られた海域の航海もまた美しい。
『ガンツウ』の場合は、後者になります。
船内の拠点となる客室はもちろん、ダイニングやバー、浴場、スパ、ラウンジなど、全てにおいて、そんな風景とつながる建築設計もまた、この船旅を特別にする役割を担います。
船上の時間は、すべてが愛おしい。昇る朝日も、沈む夕日も、闇を照らす月も、煌めく星も。
船上の時間は、地球の時間。『ガンツウ』は、瀬戸内を享受する喜びだけでなく、生きる喜びも与えてくれるのです。
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Text:YUICHI KURAMOCHI
創業300年。1200年余りにも及ぶ手延べの伝統技法。
そう聞くだけで、高い壁と威厳に満ちた印象を持ちますが、その惜しみない努力と歴史の味を『三輪山本』では幅広く提案しています。
その味とは、そうめん。
こだわりのそれは、皇室にも献上されるほど。小麦粉、塩、水、少量の綿実油を使用し、気温や湿度に合わせて配合。熟練のそうめん師の絶妙な加減で寒期に約36時間かけ、細いそうめんに仕上げていきます。
今回、お勧めしたい品は、数量限定の「雲丹・帆立 にゅうめん」と「牛肉にゅうめん」。両者とも味は本格的ながら、即席というのが特徴です。
「雲丹・帆立 にゅうめん」は、雲丹と帆立の身がごろっと入った豪華な海鮮スープがにゅうめんの美味しさを引き立てます。エキスたっぷりの海の旨味は、コシのある麺とも相性が良く、最後の一口まで美味しくいただけます。
「牛肉にゅうめん」の牛肉は、実は自社のお食事処で人気の国産牛肉を使用したもの。ほんのりと生姜が香るコクのあるスープでいただくにゅうめんは、旨味が凝縮され、高級感さえ漂う。
いずれにしても、一度体験すれば、これが即席ということに驚きを隠せないでしょう。
お湯を沸かして、麺とスープを注ぐだけ。最後に付属のネギと七味を添えればでき上がり。3分30秒の奇跡。
長い年月をかけたからこそ創造できた味を限られた人にではなく、より多くの人に、より簡単に届けるのは、老舗たるゆえんと懐の大きさ。
ぜひ、この感動を体験していただきたい。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
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(Supprtted by WAKO)
朝起きて食事をする前、コップ一杯の水を飲むと良いと言われています。
理由は、体内の余分なものを排出するデトックス効果と睡眠の間に失われた水分を補うという効果です。
1日の始まりに何を取り入れるか。それは体を目覚めさせる大事な行為なのかもしれません。
そう考えれば、水に限らず、朝食にも気を配りたいところ。そこでお勧めしたいのがジャム。忙しない時間にもちょっとひと塗りするだけで済むのはもちろん、それが国産の果物にこだわったものであれば、より体が喜ぶはず。
まず、貴重な国産ブラッドオレンジのスライスが入ったひと瓶、『GOOD MORNING FARM』の「ブラッドオレンジシロップ煮」。
素材のオレンジは、「タロッコ」という品種。中身は、真っ赤というより、赤とオレンジが、まだらに混ざり合っているのが特徴です。ひかえめな酸味と、コクのある甘みは、パンにひと塗りすれば、極上の朝食になるでしょう。
そのほか、お菓子の材料や紅茶、チーズと合わせても楽しめます。
ちょっと変わった合わせでは、ビールに入れるのも好相性。皮ごと漬けているため、果物の苦味とビールの苦味、そしてシロップの甘みが「別物」として杯が止まらない!?かもしれません。
『楽農研究所』の「SOIL TABLE レインボージャム3層」、「SOIL TABLE 神の島レモンシロップ漬け」もぜひ。
「SOIL TABLE レインボージャム3層」は、その名の通り、いちご、伊予柑、キウイフルーツそれぞれの果肉感をのこしたゴロゴロジャムを敷き詰め3層のジャムに仕上げられています。上から食べていくのも良し、全部をかき混ぜて食べるも良し、愛媛県の果実をギュッと詰めた一瓶になります。
「SOIL TABLE 神の島レモンシロップ漬け」のレモンの産地は、愛媛県今治市の大三島。「日本総鎮守」と称される『大山祇神社』があることから、古くから「御島」と呼ばれ、漁業を忌みし、農耕で生きてきた「神の島」です。聖なる島で大切に育てられた神の島レモンを使用し、『伊勢神宮』に奉納された蜂蜜に漬け込んだシロップ漬けになります。
朝の始まりは、ひと塗りから。ぜひ、3品とともに口福な目覚めを堪能していただければと思います。
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まるでワインを選ぶように、ジュースなどのノンアルコールも選びたい。いや、こだわりたい。
ひとつは、佐賀に根付いて創業100年の『川原食品』(MIFUKAN)。伝統を守るだけでなく、新たな食の楽しみを創造し、佐賀の美味しいもの作りに努めています。中でも名産の柚子こしょうは、半世紀以上に渡って生産しており、著名なシェフたちからの信頼も厚い。
今回、お勧めしたい「Yuzu Awa 10% ゆず果汁入り飲料(炭酸ガス入り)」においても、都内のラグジュアリーホテルやレストランにも採用され、人気を博している逸品。
ノンアルコールの柚子スパークリングの味わいは、スパークリングワイン風味に仕上げています。和のテイストである佐賀県産自社農園の「柚子」と天山の「天然水」を贅沢に使用。柚子の香りの癒しと白ワイン風の酸味が口の中に広がり、微炭酸の喉越しと上品な甘さがすっきりとした味わいを醸します。
もうひとつは、日本初国産ジンジャービア醸造所「HOKKAIDO GINGER Lab.」を設立した『デリシャスふろむ北海道』の「HAKKO GINGER STANDARD」。
場所は北海道虻田郡、ニセコにて醸造されるそれは、生姜、レモン、唐辛子など、国産原材料(栽培期間中農薬不使用)にこだわり、北海道に自生するエゾヤマザクラの酵母にて発酵。天然の華やかな香り、しっかりとした辛さ、やさしい甘みが特徴のヘルシードリンクです。
「HAKKO」とは「発酵」が由来ですが、実は、「発光」と「8個」の意味も持ちます。若々しく輝く「発光」、ジンジャー、レッドペッパー、レモン、レモンピール、水、野生酵母、糖蜜、そして作り手の情熱の「8個」から成るものこそ、「HAKKO GINGER STANDARD」。
「Yuzu Awa 10% ゆず果汁入り飲料(炭酸ガス入り)」や「HAKKO GINGER STANDARD」の味はもちろん美味しいですが、本当に大切なことはそれ以外に多く含まれているのかもしれません。食材へのこだわり、丁寧な製造、地域への貢献、作り手の哲学……。舌の上では感じることのできない深き背景が共感を呼ぶのかもしれません。
※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。
住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI
(Supprtted by WAKO)