【事例10選】ブログを活用し効率的に集客を行う中小製造業を紹介!

マーコム・サポーターの椎名です。中小企業や個人事業主のマーケティング活動をサポートする傍ら、ライティング活動も行っています。今回は中小製造業のブログ活用をテーマにお話しします。

中小製造業のWEBサイトにおけるブログ活用

企業の購買担当や技術者がネットで一次選定を行っていると言われるようになってから、既に10年近く経過しました。コロナ禍の後、その動きはさらに加速しています。

ブログやオウンドメディアによる情報発信は、そうしたオンライン施策強化のひとつです。

以前は大手企業が中心でしたが、最近では、中小についてもこの取り組みを検討する企業が一段と増えています。

WEBマーケティングのノウハウがなく、資金/人材不足に悩む中小企業にとって、ブログ活用はハードルが高いものです。ブログは、商品ページのように、自社製品の特長や強みを一方的に紹介してあるだけでは効果がありません。また、サイトにコンテンツを掲載したからといって、即商談につながるわけでもないのです。どうしたものかと悩んでいる方も少なくないでしょう。

そんなときに欲しくなるのが、他社の参考事例です。ただし、BtoCや大手の事例はよく見かけますが、ニッチ分野を手掛ける中小企業の例はなかなかとりあげられていないかもしれません。そこで、BtoB製造業の中小企業の事例をご紹介します。

中小製造業のブログ事例

今回は、工業系の受託製造などを手掛けるBtoB中小企業の事例をまとめて10例ピックアップしました。どのような製品サービスを手掛ける企業が、どのようなコンテンツを作られているのかをご紹介します。

株式会社メルテック

出典:株式会社メルテック

メルテックは、フォトエッチングなど高精度の加工を行う会社です。電鋳加工やプレス・溶接など様々な加工に対応でき、表面処理、成型までの工程を手掛けています。海外ネットワークを持ち、現地調達をサポートしています。

メルテックでは、自社のホームページに加工に関する技術コラムを掲載しています。

ブログは、加工のメリットや、役割、プロセス、事例を紹介しており、製品の特性や方法別の比較表などの技術情報も掲載しています。

加工に関するコラムから詳細製品情報や問い合わせに誘導する構成です。

株式会社杉山チエン製作所 HKK Chain事業部

出典:株式会社杉山チエン製作所 HKK Chain事業部

杉山チエン製作所 HKK Chain事業部は、工業用チェーンやスプロケットを製造する会社です。特殊品も対応可能で、図面がなくても相談できると謳っています。

同社は自社ホームページにて、チェーンやスプロケットに関する技術コラムを掲載しています。主に加工方法やチェーンの切り方、寿命に関する情報です。工具の使用方法や取り付け方を図解でわかりやすく説明されています。写真や図が多めに入っているのでイメージしやすい構成です。

同社のホームページでは、サイト共通で問い合わせ、資料請求に誘導する設計になっています。

荒川技研 株式会社

出典:荒川技研 株式会社

荒川技研は、プラスチック試作品の切削加工を行う会社です。リクエストをもとに材料や加工方法の提案を行います。真空注型、光造形、簡易型成形などの試作もサポートしています。同社は多品種少量生産に対応しており、1個からの試作もリクエストできるとのことです。

同社は、「プラスチックの知識」として樹脂製品に関するお役立ちコンテンツを提供しています。同社WEBサイトのトップページから閲覧が可能です。「プラスチックの知識」では、材料の種類や特徴、要求される性能や加工工程、不具合の原因と対策などを解説しています。

記事最後で問い合わせに促す誘導を行っています。問い合わせフォームは、すべて同じ共通フォームとなっていますが、誘導ボタンのコピー文は、各記事の内容にあわせて最適な文言をつけるなど工夫しています。

株式会社サンヒル

出典:株式会社サンヒル

サンヒルはベアリングの開発・製造会社です。自動車や産業機器、建築などの工業用キャスター/ローラーなどの用途があり、自社ブランド品のほか、カスタム品の設計製造も手掛けています。米国/アジアに拠点をもち、海外現地調達・生産にも対応しています。

同社のブログ(コラム)では、ベアリングの基礎知識について、役割・構造・用途・製造方法などを解説しています。専門知識が浅くても読みやすい平易な内容となっていますが、一方で故障に関しては原因/対策が詳細に書かれており、ユーザーが知りたい内容とレベルに合わせ最適化されています。

さらに深い情報が知りたいユーザーに対しては、詳細情報「ベアリング取り扱いの基礎」や問い合わせに促す導線を用意しています。

株式会社アドレック

出典:株式会社アドレック

アドレックは、トルクレンチの製品開発・製造会社です。デジタル式のトルクレンチを扱っており、製造支援ソフトも販売しています。主に製造現場のコスト削減や効率化、品質向上を目的とする製品/サービスを提供しており、PLC連携といったプログラミング支援など     のサポートも実施しています。

同社は、自社ホームページ上で「トルクレンチの豆知識」という、製品の選び方や測定方法などのお役立ち情報を提供しています。トルクレンチの「意外な使い方」など興味を引く内容を織り込んでおり、問い合わせに促す導線設計となっています。

有限会社 岸本工業

出典:有限会社 岸本工業

岸本工業は、プラスチックや非鉄金属、アクリルの加工を行う会社です。同社は樹脂を±0.1mm以下の高精度で加工できる技術を売りにしており、冶具設計や製作、試作・開発・部品調達の支援も行っています。

ブログでは、同社が得意とする高精度で透明性が必要な加工事例を紹介しています。加工する上でお客様のどのような悩み/課題に対応できるか、加工方法や対応用途/形状に関する情報をシンプルに伝えています。

問い合わせへの導線は、共通のフォームに促すものですが、FAXでの問い合わせもできるとし、お客様の選択肢を増やしています。

株式会社ASTINA

出典:株式会社ASTINA

ASTINAは、産業用IoT製品の開発製造会社です。機械/電気設計からアプリ開発・テスト、サーバー構築までサポートしています。主に、見守りや認証/監視用の製品を開発しており、システム運用やAI/ロボット装置開発、DX支援も手掛けています。

同社のコンテンツはIoT/ロボット/AI技術に関するお役立ち情報です。産業分野における各種センサーの役割・用途や活用事例を掲載しています。IoT活用システムの導入フローや構築時の注意点など、導入検討者の関心事に沿った内容となっており、問い合わせフォームに誘導する導線設計です。

株式会社ファブエース

出典:株式会社ファブエース

ファブエースは、板金加工機械を取り扱う専門商社です。機械/ソフトウエア、ネジといった部品など幅広い商材を扱っています。自社製品の設計製作と販売も手掛けており、数千個から数百万個単位までの豊富な製作実績があります。

同社はホームページ上で、「技術コラム」、「社員ブログ」、「お知らせ」の3種類のコンテンツを発信しています。技術コラムは測定工具などの機能や使い方などのお役立ち情報で、社員ブログは自社製品の紹介や導入事例を提供するといった使い分けをしています。

山陽株式会社

出典:山陽株式会社

山陽は金属部品加工や組み立てを行う会社です。自動車部品や産業機器・住宅など幅広い業界での機械部品を扱っています。自社で幅広い用途に対応した加工組み立ての生産設備を有しており、数千個から数百万個単位までの製作実績があります。

同社のコンテンツは、お客様の課題を解決する事例が中心です。どのような課題をどう解決したかと、自社の強みを記載しています。実現までのプロセスを図解するなどわかりやすいものになっています。

株式会社ユニフォームネット

出典:株式会社ユニフォームネット

ユニフォームネットは、企業用ユニフォームの企画・販売を行う会社です。製造/建築現場の作業服やホテル・病院・飲食店用の制服などを扱っています。販売は、ネットショップや、カタログ通信販売などで行い、レンタルにも対応しています。

同社のコンテンツは、ユニフォームの選び方のポイントやトレンド情報、注文時のポイントなどが中心です。また、同社が取り扱うユニフォームメーカーの製品も紹介しています。

ユニフォームということもあり、ビジュアルを多用しています。服の完成イメージだけでなく素材・途中工程の説明画像も入れており、問い合わせやWEBカタログに誘導しています。

まとめ

今回はBtoB製造を手掛ける中小企業のブログ活用事例をご紹介しました。いろいろな業態・業種がありますが、どの企業もお客様の関心に沿った、役立つ情報を提供しています。もちろん、企業ならではのユニークな視点で興味関心を引く情報もありますが、基本は「お客様に必要な情報をシンプルにわかりやすく伝える」という内容です。

作り手の目線にたつと、どうしても他社にない製品の強みや魅力をたっぷりと伝え、「いかに問合せや資料請求につなげるか」ばかりに目がいきがちになります。しかし重要なのは、そうではなく「お客様にとってどうか」です。お客様が今、何に関心をもっているのか、欲しい情報がすぐに手に入るようになっているか、そして手をかけず、気軽に相談できる設計になっているかを考えていくとよいでしょう。

テクノポートは製造業のWebマーケティングを支援する各種コンサルティングサービスをご用意しています。お困りの際は、ぜひご相談ください。

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投稿って何?ワードプレスにある投稿をうまく使う方法5選

こんにちは、テクノポートの渡部です。ワードプレスでホームページを制作することが多くなってきましたが、ワードプレスはもともと「ブログ」を構築するためのシステムです。このモノカクというサイトもワードプレスで制作されており、まさに今読んでいるこの記事はブログとなる「投稿」のシステムを利用して書かれています。

投稿と固定ページ

まず投稿とは一体何か?コーポレートサイトを作成する場合は、基本的に「固定ページ」からページを作成します。こちらで作成するほうが、メニューなどへの反映もしやすく、階層構造も構築しやすいからです。これらのページは頻繁には更新しないため、デザインして作成することが多く基本的には独立した会社概要やお問い合わせなどのページを作成するときに使います。

一方「投稿」はまさにブログのイメージで、テーマに沿って記事を作成し、それを「カテゴリ」や「タグ」、または時系列で整理して見るなど、自動で一覧ページが作成されることになります。カテゴリとは各記事を分類するもので多数のブログの記事からテーマに沿った記事を見つけやすくするための情報です。タグとは、各記事毎のキーワードとなるような情報のことで、カテゴリをまたがって同じ情報が付くこともあります。

ではブログとしてではなくコーポレートサイトをワードプレスで制作した場合、この投稿はどのように活用すればいいのか?ただ、ブログとして活用する方法もありますが、「ブログとして書くことなんてないよ」という方もいらっしゃると思いますので、本日は投稿を上手く活用する方法を5つ紹介したいと思います。

ブログ

いきなりですが、一番そのままの使い方で、社員、社長の日常ブログとして活用する方法。社長や社員の顔が見えるという意味では使わないよりは良いかと思いますが、ネタ切れになって最終更新が2年前、といったことも珍しくありません。そのまま使うよりは目的を持って活用したほうが効果も実感できますので、これから紹介する活用方法も検討してみてください。

活用例:第一フォーム株式会社

採用ブログ

通常のブログと似たような使い方ですが、昨今の採用難の状況の中で採用ブログとして活用する方法です。社内の雰囲気や社長の考えをダイレクトに伝えられる採用ブログは求職者が見てることも多く、対企業向けに制作をしたホームページでも、投稿を活用することで採用にも効果的なホームページを同居させることができます。

活用例:リングアンドリンク採用ブログ

お知らせ、イベント情報

会社からの活動報告、展示会に出展する場合の情報など、会社からちょっとしたお知らせとして活用する方法です。多方面に活動している会社ではセミナー公演情報や、イベントに参加する情報、メディアの掲載についてなど、会社から発信したいタイムリーな情報もたくさんあると思います。様々な情報がごった返すことになる投稿でも「カテゴリ」や「タグ」情報を付与できますので、情報を整理して発信することもできます。

活用例:デジタルファクトリー株式会社(中央右に新着情報があります)

製品事例、製作事例

固定ページとして作成することが多い製品事例ですが、日々の製作、製品事例を投稿していくという活用方法です。守秘義務の関係で製作したものをすぐにアップするというのは難しいかもしれませんが、固定ページを編集するよりも気軽に自分で更新がどんどんできるので、多数の事例を掲載することができます。

活用例:有限会社宮内製作所(オーダーメイド事例)

コンテンツマーケティング

最近弊社でも相談を受けることが多くなってきた活用方法です。コンテンツマーケティングの目的はいくつかありますが、主な目的の一つに潜在的なニーズを持っているユーザーからのアクセスを集める事があげられます。SEOの観点から言ってもワードプレスの投稿を活用してページを量産すればかなりの集客効果が見込めます。ただし、コンテンツの質についても一つ一つ吟味しなければいけません。どのようなターゲットにどのような情報を届けるのかという企画が重要になりますが、弊社でも企画からご提案させて頂いておりますので、悩んでいる方は御相談頂けたらと思います。

活用例:株式会社丸福繊維(お役立ち情報)

 

いかがだったでしょうか?ワードプレスのテーマの中には「カスタム投稿」といって、上記の様な投稿のシステムが専用で用意されているものもあります。例えば弊社開発をした「TP-BASIC」には「お知らせ」と「事例」を専用のカスタム投稿として用意しています。それぞれ、表示、非表示も設定できるようになっていますので、必要なカスタム投稿だけ使用することができます。

ブログなんて書くことがないと思うかもしれませんが、ブログとしてそのまま活用するのではなく、上記の様な活用の方法を考えてみてください。