
136万800円(税込) / 333.24平米
東急大井町線「九品仏」駅 徒歩3分
我々東京R不動産もしばしば直面するオフィス移転問題。
できればなんてことない一棟ビルを借り、自分たち好みに改装し、上から下まで誰に気兼ねすることなく使えて、てっぺんにはもちろん気持ちいい屋上が待っていて。と、いつも夢見て語らうストーリー。
しかし、そんな理想以前に、ほどよいサイ ... 続き>>>.
圧倒的に不動産情報が多いですが。。。。
リバ邸渋谷に住んでいる牛嶋です。僕はプログラミングスクールでメンターをしていて、初心者の方々にプログラミングを教える機会が多いです。その中でスクールのカリキュラム以外にも何か勉強がしたいので何かいいサイトを要望を聞くことがあります。確かに僕も最初は学習するサイトを見つけるのに苦労したような。思い返してみるとそのような思いもよぎったので、本記事では初心者におすすめのプログラミングサイトを紹介したいと思います。
言わずとしれて有名サイト、ドットインストール。このサイトの優れたところは、圧倒的レッスン数の多さです。2018年の1月の時点でのレッスン数はなんと336!みなさんが学びたい内容に合わせたプログラミング学習が可能になっています。
僕も一番最初にプログラミングを学習した時にはドットインストールのhtml/cssを視聴したことを覚えています。 動画で気軽に知識をインプットできるのでおすすめです。
僕が圧倒的におすすめをするのがProgateです。このサイトでは、非常にわかりやすいスライドで知識を吸収した後に、実際にオンライン上のエディタにコードを書いてアウトプットを出すことによって知識を定着させることができます。そしてなんとこのProgate、最近アプリ化しました。
こちら2018年1月現在ではhtml/cssコースしか公開されていませんが、おそらく今年度中に他のコースも順次公開していくと思います。
僕は以前インドにいた時に、友達のエンジニアからProgateを教えてもらって、その時からProgateを愛用しています。レベルも今や200以上になりましたが、やりこめばやり混むほど、自分の知識が増えていきます。プログラミング学習初心者には圧倒的におすすめです。
プログラミング学習をしている最中に何かわからないところ、人に聞きたいところというのは、絶対に出てきます。そのような時のために、質問専用のサイトが存在するのですが、その中で僕がおすすめするのはteratailです。主に好きな点として、質問への回答が早いこと・バッジの獲得などユーザーが楽しめる機能が多いこと等が挙げられます。何かわからないことがあったらteratail上で質問してみるといいと思います。
先ほど、質問用のサイトを紹介しましたが、わからないことがあったら最初はググるのが基本です。ひたすらググりましょう笑。これ冗談ではなく、ググり力が非常に重要になってきます。自分でバグを解決できるようになることは、最初は結構難しいものです。みなさんも自分で調べる癖をつけて、自分で問題を解決できるように努力してみましょう。
住まい探しに大事な要素のひとつとなる「駅から徒歩●分」の表記。ルートや歩く速度によって左右されますが、住みはじめてから実際の徒歩分数との違いに気づいてモヤモヤしたことはありませんか? そもそもどこからどこまでが計るポイントになるのか。モヤモヤの正体を突き止めるべく、実際に歩いてみました。
開始地点は建物の入口? 着点は駅のホーム!?
今回は、SUUMOジャーナル編集部メンバーのSさんの自宅マンションの入口をスタート地点にして、最寄駅まで歩きます。不動産チラシには「徒歩9分」と記載されていますが、Sさんは「乗りたい電車の出発時刻の15分ぐらい前に家をでますね」とのこと。失われた6分間を探しましょう。
なお、徒歩1分が80mであることは過去の検証で分かっているため(参考記事/徒歩1分=80mって本当?実際に試してみた)、今回は計測をはじめる「起点」と、終了場所となる「着点」に絞って考察します。筆者は少し歩くのが遅い自覚があるので、意識して少し早めに歩きます。
【画像1】観測スタート地となる自宅マンションに向かうSさんの背中。駅までの道のりをこのあと何往復かすると思うと不思議な気持ちになります(写真撮影/柏木ゆか)
「住んでいる階数や部屋の位置によって時間が異なるので、さすがに玄関ドアを開けたところが起点にはならないでしょう」とまず予想し、マンション1階の集合玄関からiPhoneのストップウォッチで計測を開始。検証時は平日の夕方だったため、どんどん日が暮れていきます。
いくつかの信号を渡り、ランニングをする運動部の学生群とすれ違い、「こんな時間に家の近くを歩いているなんて不思議ですね」とSさんと談笑していると、早くも駅前に到着。自分があまり知らない街で路面店などを観察していると、驚くほど時間がたつのが早い。そのまま駅に入り、改札を通ってホームに到着。ここまで「12:49」かかりました。
【画像2】着点がホームだとこれぐらい(写真撮影/柏木ゆか)
Sさんが家を出る時間が15分前なので「玄関からエレベーターを降りてマンションの入口に向かう時間が2分と考えると計15分でつじつまがあいますね」と確認。やはりスタート地点と終了地点が定まらないと正確な検証が難しい……。その後も別ルートで何度か試したのですが、12分台はなかなか切れませんでした。
起着点は物件のタイプや、駅の形状に左右される検証の結果、不動産広告と4分近くズレがあることが分かりました。私の足が遅いことを考慮しても、モヤモヤは埋められない時間差です。素人がいくら考えても憶測の域を出ないので、不動産に関して高度な知識をもつ不動産鑑定士の中村喜久夫さんにお話を伺いました。
【画像3】不動産鑑定士の中村喜久夫さん(写真撮影/柏木ゆか)
―― 不動産広告の「駅から●分」の起着点はいったいどこなのでしょうか。また、不動産会社がその表記を守る義務はあるのでしょうか?
まず駅から物件までの徒歩分数の計測箇所は改札ではなく、「駅舎の出入口」です。駅舎に複数出口がある場合は、自宅に一番近い出口から測ればいいんです。これは広告表示に関する業界ルールである「不動産の表示に関する公正競争規約」できちんと定められています。
【画像4】駅舎の入口が複数ある場合は一番近い出口が起点に(作成/SUUMOジャーナル編集部)
―― 駅のホームが起着点にならないのは正直ちょっと予想していましたが、改札でもなく、駅舎の最寄出口でいいんですね! 今回計ったのは地上駅だったので駅舎の入口はすぐに分かりましたが、地下鉄では明確な入口が判断しにくいこともありそうです。その場合はどうしたらいいのでしょうか?
地下鉄では「A1番出口」のような出入口を起点にすればいいことになっています。都心の大きい駅だと使用する出口によって徒歩分数が大きく変わることもありますね。
―― さきほど歩いてみた際、念のため途中の時間も計測していたのですが、マンションから最寄りの駅舎出口までの到着時間は「10:11」でした。何度か信号に引っかかったことを考慮すると、不動産チラシにあった「徒歩9分」にかなり近い結果になりそうです。
【画像5】マンション入口から駅舎の出入口までは「10:11」。改札の到着時間は「11:38」でした。
今回計測したのは1棟単体のマンションだったので起点は1階の集合玄関からで問題ないですが、実は分譲宅地や大きな団地などは、着点が敷地内の「駅から最も近い場所」になることがあります。棟数が多く、敷地出口から離れた棟に住んでいる場合は、不動産広告の表記から思ったより時間がかかることも少なくありません。それが記載時間より時間がかかるモヤモヤの原因のひとつかもしれないですね。
【画像6】分譲マンションなどの起着点の例(作成/SUUMOジャーナル編集部)
【画像7】分譲宅地(第2期販売対象の起着点)などでの起着点の例(作成/SUUMOジャーナル編集部)
―― 建物の利用方法ごとに異なる起着点の定義があるんですね。なお、地上駅の駅前広場と横断歩道として機能している「ペデストリアンデッキ」は、駅舎に含まれないため起着点にはならないそう。
【画像8】八王子駅のペデストリアンデッキ(写真/PIXTA)
引越しシーズンの到来 不動産広告を見るときに気をつけておくべきことは?―― これから新生活などに向けた引越しシーズンがやってきます。徒歩での時間以外で不動産広告を見る際に気をつけておきたいポイントなどはありますか?
新生活で一人暮らしをはじめる場合、ロフト付き物件を選ばれるかたも多いですよね。住宅を選ぶ際に床面積も選ぶ基準になると思いますが、床面積を表す平米数にロフトの面積は含めないのがルールになっています。
―― なるほど、ロフトの面積が床面積に含まれていると思っている人も多そうなので知っておきたいルールですね。
そのほか、「和室6畳」のように広さを畳数で表示している場合もありますが、畳にはいろいろなサイズがあります。広告表示では「1畳と表示する場合には、1.62m2以上の広さがなければならない」というのがルールですが、間違った表示がないとは言い切れません。ご自身で広さを測ってみるのもいいかと思います。
昨年から不動産公正取引協議会と不動産ポータルサイトが協力しておとり広告の排除に取り組んでいますが(参考記事/おとり広告は改善された? 違反の143社、抜き打ち調査の結果は)、相場よりも明らかに安すぎる家賃の物件は要注意ですね。
徒歩分数の計測起点は駅舎の出入り口で、地下鉄駅の場合は地上出口。着点は物件の出入り口か、駅から最も近い敷地の地点になります。物件を見に行く際にホームから駅出口までの時間を計っておくと、生活のイメージがつきやすいかもしれませんね。
ご近所に対する不満として登場することが多い「ごみ出しのマナー」。実は、ごみに関するクレームを言ってくる方のほとんどは匿名です。他人の捨てたごみに関して、誰が捨てたか監視したり、中身をチェックしたりすることに抵抗のある方が多い証拠だと思いますが、クレームを言う側の「口うるさい人だと思われたくない」という気持ちがこの問題を厄介にしています。
みんなが嫌な思いをしないためにも、どんなときにごみに関するクレームが発生するのかを学び、予防に努めるのが得策だと思います。それでは、実際に発生したごみクレームの事例を見ていきましょう。
これまで連載では、ご近所トラブルが発生しやすいのは「新しく引越してきたタイミング」であると書いてきましたが、「ごみ出し」に関するトラブルも同じです。
これは、ごみ出しのルールが自治体ごとに違うことが大きな原因となっていると思います。
まず多いのは、分別の間違いによるご近所トラブルです。ごみの分別に関しては、分別するごみの種類が多い地域と少ない地域との差がかなりあるため、きちんと分別しているつもりでも実は間違っていることが多々あります。
東京23区で見ても、例えば足立区は「燃やすごみ、燃やさないごみ、資源ごみ、粗大ごみ」の4種類の分別で、資源ごみは「古紙、びん、缶、ペットボトル」に分かれており、新しく引越してきた人にも比較的分かりやすくなっています。
一方で、リサイクルに力を入れている練馬区では、一般的な分類に加えて、古着・古布や使用済み食用油、なべやフライパンなどを区立施設で回収していたり、携帯電話などの有用金属をリサイクルしたり、家庭用のインクカートリッジをプリンターメーカーと協力してリサイクルするなどしています。なんと、在宅医療で出る注射針まで薬局で回収していると言うから、その意識の高さに驚きです。
例えば練馬区から足立区への引越しならば問題は起こりにくいのですが、逆のケースだった場合どうでしょうか。今までと同じように分別して出していたら当然目立ってしまいますし、回収されずに集積所に残されればクレームの原因になってしまいます。
「ごみ出しをする時間」にもルールが!完璧にごみを分別してもクレームになってしまうケースもあります。その原因は、ごみ出し時間のルール違反でした。
分別のルールだけでなく、ごみを出してよい時間帯も各自治体で異なります。ある方は「前日の夜に出してよい地域」から「当日の朝にしか出してはいけない地域」へと引越ししたため、夜にごみを出してご近所の方に見咎められてしまいました。
また、最近は24時間ごみ出し可能なマンションが人気ですが、比較的規模が大きく管理費も高めのマンションでないと導入は難しいものです。こういう便利なマンションに慣れていて、その感覚のまま地方転勤などで24時間ごみ出しができない賃貸に引越したケースなどは、ご本人も大変かもしれません。
なぜなら24時間ごみ出し可能な物件は、入居者さんがマンション専用のごみ庫に出したごみを、収集日に合わせて作業員の方が表に出してくれており、間違った分別をやり直してくれる場合もあるから。
そんな至れり尽くせりの暮らしに慣れてしまっているためか、ごみ出しに関してあまり知識が無い、といったケースもあるのです。するとごみ出しの時間に決まりがあることを知らなかったり、知っていても「ちょっとくらいいいか」と夜中に出してしまったりしてトラブルになることがあります。
夜にごみを出したらだめなのはなぜ?では、なぜごみを夜のうちに出してはいけない地域や物件があるのでしょうか。それにはいくつか理由があります。
生活スタイルが多様化して暮らしのサイクルが人によって異なるため、ごみを出したい時間も人それぞれ。ただでさえ一週間のうち半分以上が何らかのごみ収集の日に当たるのに、みんなが自由な時間にごみを出してしまうと、ごみ集積所はいつでもごみがあるような状況になってしまいます。
割れ窓理論(割れた窓をそのままにしていると、そこにはごみが捨てられ、環境が悪化し、犯罪が増える)をご存じの方も多いと思いますが、われわれ管理会社の経験から言っても「ごみがさらなるごみを呼ぶ」という法則が確かにあると感じています。ごみが常にある状態にしておくと、不法投棄が増え、周辺が汚れ、環境が悪化していくのです。
また、地域によっては長時間置いておくと猫やカラスに荒らされてしまうこともあります。もっと困ることには、長時間置かれているごみは放火の原因にもなるのです。周辺の住環境を保つためにも、ごみ集積所の近くに住んでいる人の安全のためにも、ごみ出しの時間帯はきちんと守りたいものです。
本当に迷惑なのは不法投棄!!これまで小さなルール違反の話をしてきましたが、私たち管理会社が一番困っているのは、「粗大ごみの不法投棄」です。
不法投棄されやすい賃貸住宅では防犯カメラを設置したり、ごみストッカーを設置したりして捨てられにくくするなどの対策を取っています。本来は賃貸住宅の住環境を安全に保つための防犯カメラが、入居者さんへの疑いの目として利用されることはとても残念ですが、物件によっては入居者さん自身による不法投棄が多いところがあることも事実なのです。
不法投棄が頻発するのは引越しで退去するタイミングが多いため、防犯カメラを見てみるとせっせと粗大ごみを運んでいる引越し予定の人が映っていることがあります。また、普段から不法投棄を苦々しく思っている入居者さんからの目撃証言で犯人が発覚したりもします。
犯人が発覚したらもちろん注意するわけですが、粗大ごみは事前申し込み制の自治体が多く、申し込んでから回収までに数週間掛かる場合もあり、「引越し日に間に合わなかったのでつい……」と言われることもしばしば。注意されて嫌な思いをしないためにもきちんと正規の捨て方で捨ててほしいものです。
また、引越し当日に粗大ごみ回収の業者さんを呼んで、「値段が高すぎる!」とトラブルになっている人を時折見かけます。急ぎで依頼したいときは、自治体の粗大ごみ受付センターに一度相談してみましょう。もしくは私たち管理会社に事前に連絡をいただければ、リフォーム業者さんに粗大ごみ回収を依頼できる場合もあります。しかし、いずれの場合も自治体の回収より高額になりますので、前もって計画を立てて粗大ごみを捨てるのが一番です。
【画像1】粗大ごみを運ぶ住人(イラスト/藤井昌子)
ごみをきちんと分別してルールを守っている人は、少しでも違反をしている人のことをとても厳しく見ているケースが多いように感じるかもしれません。しかし、ごみ出しのマナー違反は他の入居者さんやごみ集積所を共有している近隣の方に迷惑を掛ける行為なので、怒るのも無理はないと感じます。
なぜなら、ひどい状態が続けば、何らかの対策を取らざるを得なくなり、管理費が値上げになってしまう可能性もあるのです。また、ごみ集積所が回収されないごみでいっぱいの物件は、入居募集をしても決まりにくく、物件自体の価値も下がってしまうため、大家さんやわれわれ管理会社にとっても本当に困る行為です。
お互いに気持ちよく暮らすために、お住まいの地域や物件のルールをしっかり確認して、きちんとごみを出してくださいね。
不動産経済研究所が首都圏と近畿圏における2017年の新築マンション市場動向を、東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が2017年の「首都圏不動産流通市場の動向」を、それぞれ発表した。さて、2017年首都圏の新築と中古のマンション市場は、どんな市況だったのだろう?【今週の住活トピック】
「首都圏マンション市場動向(2017年まとめ)」を発表/不動産経済研究所
「首都圏不動産流通市場の動向(2017年)」を発表/(公財)東日本不動産流通機構(東日本レインズ)首都圏の新築マンションは4年ぶりの増加、中古マンションは3年連続の増加で過去最高に
まず、不動産経済研究所によると、新築マンションの2017年の新規供給戸数は3万5898戸で、前年比0.4%増だった。2013年から供給減が続いていたが、4年ぶりの増加となった。ただし地域別で違いがあり、東京都下と神奈川県、千葉県では減少、東京都区部と埼玉県で増加した。
これに対して、東日本レインズによると、中古マンションの2017年の成約件数は3万7329件で、前年比0.4%増と伸び率は新築マンションと同様。成約件数は3年連続で増加となり、過去最高を更新した。地域別では、埼玉県と神奈川県では減少、東京都と千葉県では増加した。
【画像1】新築マンションの新規供給戸数の推移(出典:不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向(2017年まとめ)」)と中古マンションの成約件数の推移(出典:東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向(2017年)」)
注意したいのは、不動産経済研究所の市場動向では、ファミリータイプの民間の新規分譲マンションだけが対象となっている点だ。加えて、数値は供給戸数、つまり新規に販売された戸数なので、すべてが契約に至ったわけではない。ちなみに、累積契約率は83.2%となっている。
一方、東日本レインズの市場動向では対象が幅広く、ワンルームやリゾートマンションなども含まれる。加えて、数値は成約件数、つまり契約に至ったと東日本レインズに報告があった件数(件数は戸数と同じ)となっている。
したがって、単純に数値だけで比較することはできないが、2017年の首都圏のマンション市場では新築と中古で同じくらいの成約があったと推測できる。
新築も中古も、首都圏のすべての地域で価格は上昇次に、マンションの価格について見ていこう。
新築マンションの1戸当たりの平均価格は5908万円で、前年より418万円・7.6%上昇した。地域別では、東京都区部7089万円(6.9%上昇)、東京都下5054万円(1.4%上昇)、神奈川県5524万円(9.6%上昇)、埼玉県4365万円(2.6%上昇)、千葉県4099万円(0.3%上昇)とすべてで上昇となった。
中古マンションの1戸当たりの平均成約価格は3195万円で、前年より56万円・4.8%上昇し、5年連続の上昇となった。地域別では、東京都区部4238万円(5.0%上昇)、東京都下2635万円(0.8%上昇)、神奈川県2805万円(5.1%上昇)、埼玉県2016万円(3.5%上昇)、千葉県1969万円(2.2%上昇)と、こちらもすべてで上昇した。
次に、各戸の面積の違いによる影響を排除するために、1m2当たりの平均単価を比べてみよう。
新築マンションの1m2当たりの平均単価は85.9万円で、前年より8.3%上昇した。地域別では、東京都区部108.3万円(7.8%上昇)、東京都下71.2万円(2.7%上昇)、神奈川県77.1万円(8.3%上昇)、埼玉県61.1万円(2.0%上昇)、千葉県57.0万円(1.8%上昇)と、やはりすべてで上昇となった。
【画像2】新築マンションの平均価格の推移(出典:不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向(2017年まとめ)」)と中古マンションの平均価格の推移(出典:東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向(2017年)」)
中古マンションの1m2当たりの平均単価は50.00万円で、前年より4.4%上昇し、5年連続で上昇し23年ぶりに50万円台に達した。地域別では、東京都区部73.78万円(4.1%上昇)、東京都下39.03万円(1.1%上昇)、神奈川県41.88万円(4.3%上昇)、埼玉県29.68万円(3.3%上昇)、千葉県26.90万円(2.1%上昇)とすべてで上昇した。ただし、平均築年数は20.70年となり、経年化が年々進んでいる。
【画像3】新築マンションのm2単価の推移(出典:不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向(2017年まとめ)」)と中古マンションのm2単価の推移(出典:東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向(2017年)」)
新築マンションの価格は2013年、2015年、2017年で高騰しているのに対して、中古マンションは2013年からじりじりと上昇している点が特徴だ。
新築マンションの価格はさまざまな要因で変動し、新築の動きにつれて中古も変動する新築マンションの市場動向は、経済情勢などの影響を強く受ける。例えば、リーマンショックや東日本大震災が起こったときには市場は縮小した。縮小期は確実に売れる人気エリアに新築マンションの供給が集中し、そのため価格が上昇する傾向が見られる。
また、東京オリンピックの開催が決まると、オリンピック需要でマンションの建築資材が高騰し、震災復興需要や地価が上昇に転じたことも加わって、マンションの原価といえる部分が値上がりした。こうしたことが、近年の新築マンションの価格上昇の理由となっている。
中古マンションは、新築マンション市場の影響を受ける。新築マンションの供給が少ないエリアでは、中古マンションに目が向けられるようになるし、新築の価格高騰、特に都心部などでは一般の人の手が届かない価格で販売されるようになると、中古マンションの需要が強くなる。その結果、成約件数が増えて、成約価格も新築ほど急激ではないがじりじりと上昇しているというのが、首都圏のマンション市場の実態だ。
これまで新築と中古を比較してマンション市場を見てきたが、マンション選びをする際に、当初から新築か中古かを決めてしまうのはどうかと思う。本来はどんな街に住みたいか、どんな暮らしがしたいかを考えて、それが実現するマンションを選ぶべきだろう。その結果として選んだマンションが、新築だったり中古だったりするという選び方が、スタンダードになることを期待している。
住宅ローンが低金利なので収入に対して多額の住宅ローンが組んでしまいがちな時代です。この際だからと、ワンランク上のエリアや物件などを選んでしまう人もいるかもしれませんね。しかし、返済のことをしっかりと考えた上で毎月の収入から無理なく返済できる金額を考えることが大切です。【連載】賢い住まいのマネー術
住まいに関する支出は、家庭の大きな割合を占めるもの。保活から住宅ローン控除まで、住まいに関する家計管理や節約術に定評のあるファイナンシャルプランナー(FP)の花輪陽子さんが解説します。「せっかくだから」とよいものを選ぶと、トータルですごい金額に
「せっかくだし、ウッドデッキを付けたい」「おうちを買うなら港区か渋谷区がよい」など、“一生に一度だから”とマイホームにこだわりを持ち過ぎる人は予算をオーバーしがちです。女性は特にご用心。「壁紙は変えたい」「カーテンとソファーカバーは統一したい」など「友達が来た時に自慢をしたい」という見栄っ張り支出は、一つ一つは何とかなる金額でも積み重なると総額で大きな金額になるからです。このオプションを付けるといくら追加支出がかかるのかをメモをして総額を計算するようにしましょう。
そもそもマイホーム探しの前に予算を決めるべきです。予算とは自己資金と無理なく返済できる住宅ローンの金額の合計額です。住宅ローンは毎月の収入のなかから無理なく返済でき、かつ定年退職までに返済できる金額に留めるようにしましょう。
借入額によって毎月返済額はこんなに変わる例えば、借入金額3000万円、金利1.5%、35年返済(元利均等返済)の場合、毎月の返済額は約9万2000円です。他の条件は同じで借入額を4000万円にした場合の毎月返済額は約12万2000円になります。毎月の返済額が3万円も変わるのでその差は大きいですね。
「ローン返済額は家賃相当額」とも言われますが、その他にもかかる固定資産税など維持費にも注目しましょう。また、マンションの場合、管理組合や、管理人常駐のための管理費、将来のメンテナンスのための修繕積立金が必要になります。どちらも5年毎に見直しがあるケースが多く、修繕積立金に関しては途中から上昇する場合も多いです。ローン返済額に維持費も加えて、以前に借りていた家賃と同等額であれば家計を無理なく回しやすいでしょう。
また、変動金利で借りる場合は毎月の返済額が途中で変わる可能性もあるので注意しましょう。変動金利で借りる場合、市場金利の変化によって住宅ローン金利も変動します。半年ごとに金利の見直しがあるのが一般的です。10年以上の固定金利を組むとその期間は返済額が一定のために将来の返済額を見通しやすくなります。
ローンを返済しながら老後資金を作れますか?住宅ローンを組めるだけ組んではいけないもう一つの理由にローンを返済しながら老後資金を貯めなければならないということが挙げられます。60歳以上の単身無職世帯の平均的な収入は約12万円ですが、支出は約15万6000と毎月約3万6000円の赤字になっています(総務省統計局「家計調査報告2016」より)。年間で約43万円の貯金を取り崩している計算になるのです。
例えば、65歳までは働くというA子さんの場合。65歳から90歳までの25年間は年金と貯金の取り崩しでの生活になります。平均的な支出と同じように年43万円取り崩すのであれば、生活費だけでも25年間で1075万円になります。介護などの予備費も加えると約1500万円の老後資金を作る必要があることが分かるでしょう。老後資金は退職金、確定拠出年金、積立型の生命保険などで準備をしてももちろん大丈夫です。
老後とのバランスも考えて、マイホームの予算を再度調整しましょう老後資金が恐ろしいと感じた人も多いかもしれません。ですが、ローンを完済済みのマイホームがあるということは一つの老後への備えになります。実は先ほどの家計調査の平均的な支出額のうち、住居費は月約1万3000円程度。ローン完済後の持ち家で維持費だけを支払っている金額を前提として計算されています。つまり一生賃貸の場合、あるいは退職後もローンを完済できていないという場合は更に多くの貯金を準備する必要があるのです。
無理のない範囲のローンに留め、退職までに完済をして、その住宅に住み続けるということが原則にはなりますが、老後を迎えるにあたって持ち家ということは一つの安心材料にはなりそうです。
住宅購入は一生で一番というくらい大きなライフプランになります。金融広報中央委員会の「知るぽると」というサイトでも資金プランシミュレーションができます。借入額の条件を入れて毎月の返済額を試算する「借入返済額シミュレーション」を事前にすることもおすすめです。借入額によって毎月の返済額が、さらには老後のゆとりが大きく変わるために、じっくり考えて決断をすることをおすすめします。
(株)東京カンテイは1月29日、2017年12月度「中古マンション価格天気図」を発表した。「中古マンション価格天気図」は全国47都道府県のファミリータイプ中古マンション流通事例価格を月ごとに集計し、価格変動を「天気マーク」で表示したもの(30m2未満の住戸、事務所・店舗は除外、リゾートマンションを除く)。
それによると12月は「晴」が13から14地域に増加、「雨」は10から12地域に増加。「曇」は7から6地域に減少。「小雨」は9から4地域に減少。「薄日」は8から11地域に増加。47都道府県のうち前月比価格が下落した地域数25から13地域に減少した。
【三大都市圏】
●首都圏
首都圏は、東京都が前月比0.2%上昇。神奈川県は0.1%上昇、千葉県は0.2%上昇、埼玉県は0.9%上昇。首都圏平均は0.2%下落した。
●近畿圏
近畿圏は、大阪府が1.8%上昇、兵庫県は0.4%上昇、京都府は3.3%上昇。中心府県は上昇傾向。郊外部は滋賀県が3.1%上昇、奈良県は1.2%上昇。近畿圏平均は1.7%上昇した。
●中部圏
中部圏は、愛知県が0.3%上昇、岐阜県は1.0%上昇、三重県は4.0%上昇、静岡県は1.3%上昇。中部圏平均は0.6%上昇した。
【地方圏】
●北海道
北海道は、前月比0.2%上昇し1,546万円、札幌市は0.1%上昇し1,605万円。事例が集中する中央区では0.4%、次いで事例の多い豊平区では2.7%、東区で1.7%、西区で0.5%それぞれ下落したものの、白石区で1.8%、南区で1.2%、北区で0.3%それぞれ上昇し、同市の価格下落にブレーキをかけた。
●宮城県
宮城県は、1.2%下落し1,994万円、仙台市は1.1%下落し2,034万円。事例数が市内で最も多い青葉区で0.8%下落、太白区で2.7%、若林区で1.3%、泉区で3.0%それぞれ下落したため同市の価格は下落した。
●福島県
福島県は、5.4%上昇し1,712万円。同県で最も事例が多い郡山市で5.6%、次いで事例の多い福島市で6.6%、会津若松市で3.1%それぞれ上昇し、同県の価格が上昇した。
●広島県
広島県は、1.4%上昇し1,978万円、広島市は1.4%上昇し2,082万円。広島市で最も事例の多い中区で3.2%上昇。次いで事例の多い西区では1.5%、南区では0.5%、佐伯区では3.0%それぞれ下落したものの、東区で3.7%、安佐南区で2.2%それぞれ上昇したため、同市の価格は上昇した。
●福岡県
福岡県は、1.7%上昇し1,868万円、福岡市も2.4%上昇して2,322万円。福岡市では事例が集中する中央区で1.9%上昇したほか、東区で3.8%、博多区で1.7%、南区で4.4%、西区で0.8%、城南区で1.4%、早良区で1.9%それぞれ上昇し、全ての行政区で価格が上昇した。
ニュース情報元:(株)東京カンテイ
(一社)女性のための快適住まいづくり研究会は、このたび、マンションを購入した女性(380人、うち未婚317人)を対象に、マンション購入にまつわる条件や自身のライフスタイルに関するアンケートを実施した。調査期間は2017年12月24日~2018年1月8日。調査方法はインターネット。それによると、初めてマンションを購入した年齢は、「40~44歳」が最も多く28.2%。次いで「35~39歳」が26.1%、「30~34歳」が16.8%。全体でみると約半数が39歳までにマンションを購入していることがわかった。
初めてマンションを購入したときの年収(税込)は、最も多いのが「500万円台」(22.9%)。「600万円台」(16.6%)、「400万円台」(16.1%)が続く。「300万円台」(12.4%)をこえた時に購入を考える女性が多くなることもわかった。
マンションを購入した理由(※複数回答)トップは、「家賃や更新料がもったいないと思った」(57.6%)。次いで「快適で安全に暮らせる家がほしかった」(44.2%)、「資産として残せるから」(37.1%)と続く。
また、初めて購入したマンションは2,500万円~3,999万円が約7数を占めた。間取りは1LDK、広さにして30~39m2のコンパクトマンション需要の高さがうかがえる。
ニュース情報元:(一社)女性のための快適住まいづくり研究会
かたくられんと申します。
ぼくは一昨年の暮れよりリバ邸のコンセプト「現代の駆け込み寺」に衝撃を受け、それ以来都内、都外に関わらずたくさんのリバ邸を立ち上げ運営をしてきました。
全国各地で15棟以上、いまではアメリカのビバリーヒルズにまで進出しているシェアハウスです。
リバ邸は、解放集団Livertyから生まれた、「現代の駆け込み寺」をコンセプトに掲げて各地に展開しているシェアハウスです。
【「現代の駆け込み寺」というコンセプトについて】
「世の中の枠組みや空気に苦しくなった人たちが集まる居場所であり、そこで各自が何かしら独自のアウトプットを追求する場所」という意味です。
アウトプットの内容は自由で、ジャンルも規模も収益の有無も問いません。本当に自分のやりたいことを見つけ、それをカタチにしていく場所です。
各地のリバ邸は「現代の駆け込み寺」というコンセプトは共通していますが、地域や住民の特色に沿って、リバ邸ごとに多様な雰囲気・環境・ルールを持っています。
1. 若者の入居者の家賃を下げてより挑戦しやすい環境にしたいと思ったから。
以前に家入一真さんが「都内で3万円で住める家をつくりたい」とおっしゃっていて、その発言に共感して東京に家賃3万円台で住める環境を実現したいと思いました!
都心で家を借りると物件家賃が高額なので、どうしても家賃が高くなってしまいがちです。
なので今回は、ファンクラブで準住人さんやサポーターさんを募ってその人たちからの支援金をつかって、住人さんの家賃を下げようと思っております。リバ邸DREAMの住人が8人になった時点で継続した運営が可能になるので、その時点で支援金額を8人の住人さんの家賃に振り分けたいと思っています!
2. リバ邸を様々な価値観をもった若者が行き交い学び合うシェアハウスとして開放するため。
「様々な価値観こそがlivertyの本当の意味」
ここでリバ邸のクローズドなイメージを払拭します!
本来は無料の「場」としてリバ邸を提供したいのですが、家賃や光熱費、安全性なども考慮してサポーターさん限定で開放しようと思っております(使用時間は定める予定です)
限定使用にすることでより快適な「場」として利用してもらいたいと思っています(コワーキングスペースや発信の場)
ぼく自身がもともと社会に馴染めず、転職を繰り返したり、起業して失敗していたときにリバ邸と出会いました。
もともとリバ邸を始めたキッカケは、自分の実家が半空き家状態になっていて、ここでリバ邸をはじめて自分と同じ価値観の人たちを集めてなにかしたいなと思ったからです。
場所が茨城だったので、なかなか人が集まらず苦戦していたのですが、昨年クラウドファンディングでシェアハウスと併設して居酒屋をつくったことにより一気に知名度も上がって住人も増えました。
下記が実際にクラウドファンディングに挑戦したときのリンクです。
居酒屋りばてぃ〜 クラウドファンディングページ
計119人もの方にご支援いただき達成できました!直接的な支援も含めると60万円以上の金額を集めることに成功しました。
お金もない、無名な若者の挑戦に、共感し支援をしてくれた人たちがいることに感動しました。あのとき支援してくれた方々のおかげでいまの僕があると断言できます。本当に感謝しています。
そのなかで、必ず実現して世の中に還元していきたいと本気で思いました。そして居酒屋を作ったことで住人に「食」と「住」を提供できるようになりました。
いまではシェアハウス住んでいる住人は毎月23000円で生きていけるようになりました。
これからも、関東を中心に複数のリバ邸やシェアハウスを展開して刺激的なコミュニティを拡大させて、自分やまわりの人たちがより生きやすい社会を目指して活動していきます!
住人さんの家賃の還元・運営経費として活用させていただきます。
そして浮いたお金はすべてリバ邸の設営費用や、リバ邸住民の可能性につなげるイベント開催の費用に使わせていただきます。
ぼくは、リバ邸のおかげでこれまで色々な活動ができ、たくさんの繋がりができました。
これからもドンドンリバ邸を拡大していきたいと思っています。
そんな自分の想いの為に、人を応援できるような仕組みを作っていきます!!
みなさんぜひ共犯者になってください!!!
https://camp-fire.jp/projects/view/60535
結婚や同棲を機に、パートナーとひとつ屋根の下で甘い生活を送る……はずが、ささいなことでイライラしっぱなし。「こんなはずじゃなかった!」と嘆く人も多いのではないだろうか。そんな悩みに「夫婦だからこそ、赤の他人以上に気遣いが必要」と話すのが、『妻は他人 だから夫婦は面白い』(KADOKAWA)の著者・さわぐちけいすけさん。Twitterでフォロワー10万人を突破する人気漫画家だ。
SNS経由で人生相談も受けるさわぐちさんに、心穏やかにパートナーと暮らしていくための心構えについて伺った。
──さわぐちさんのご家庭では夫婦喧嘩が全くないとお伺いしました。二人暮らしとのことですが、普段はどういう生活をされているのでしょうか?
さわぐちけいすけさん(以下、さわぐち):特別なにかしているわけではないですが…人に話すと驚かれるのは、「食事は夫婦別々」という生活スタイルですね。
食事は別ですが時間帯は一緒になることが多いので、一人がつくって食べて、もう一人に「キッチン空いたよ~」と声をかける、みたいな感じです。時々「蕎麦、いっぱい茹でたから食べる?」とシェアしたり、月に1・2度ほど外食したりすることもあるんですが、二人で食卓を囲むのは月に1回か、多くても2回くらいだと思います。
このスタイルは、妻と暮らし始めた当初から続いています。たぶん、同棲や夫婦の悩みの6割以上は「妻(女性)ってこうするもの」「夫(男性)ってこうするもの」と決め付けず、こんな風にお互いのペースを尊重することで解消できるんじゃないかな。
【画像1】イラスト/さわぐちけいすけさん
──というと?
さわぐち:同棲して、「自分のことを自分でできない」というのはひとつのネックだと思うんですよ。
「効率化のために役割分担をする」というなら全然問題ないんですけど、家事を自分でできない、相手に任せるような人と暮らしたら、それは疲れるはずです。多少好きでなくなったとしても、それぞれ自分のやるべきことを自分でできるなら、そんなに苛立ったりしません。
うーん、確かに相手が好きで好きでたまらないときなら尽くせても、恋の熱が冷めたころパートナーが一切家事をせずぐうたらしていたら、イラっとしてしまうかも。ただ、仮に夫(妻)が料理や洗濯をしようとすると、「ウチの実家の味はこんなんじゃない!」とか「空のペットボトルをシンクの上に置いとかないでよ!」とこれまた喧嘩になる場合もあるのでは? と心配になる。
さわぐち:「夫と妻で家事のやり方が違う」というのも、構わないと思います。相手が間違っているわけじゃありませんから。
たとえば、夫が洗濯した服をしっかり畳んで入れなかったとしても、皺にはなるけれど、それで問題ないといえば問題ないですよね? あくまで、こちらが「こうしてもらえると嬉しい」というだけの話。結局、そのことが相手には分からないから、イライラする前にお願いするんです。
夫婦だからといって、「相手を理解している」わけではない──ちなみにお二人は、これまでどんな部屋に住んでこられましたか?
さわぐち:二人とも部屋の広さにさほどこだわりがなかったので、妻が大学時代住んでいた月5万円のワンルームに、私も入った感じです。現在は月7万円、1DKの部屋を借りています。
【画像2】イラスト/さわぐちけいすけさん
──同棲を始めるとき、2人で「こういう風に暮らしていこう」と何か話し合ったりは?
さわぐち:住んでみないと分からないことのほうが多いと思うので、何か決めるなら実際に同棲してからにしようと考えていました。事実、一緒に住み始めてから気づいたことがいくつもあります。
たとえば、私は1日でも外出しないと具合が悪くなるほど出かけるのが好きなんですが、妻はずっと家にいたいタイプだと気づきました。ただ、妻からすると一日ずーっと一緒にいるのも疲れるらしく、むしろ「どんどん出かけて!」って言われますね(笑)。
ただ、そういう食い違いが出てきたとして、意見は伝えてもぶつかる必要はないと思っています。
──なるほど。ぶつからないために、お二人の間でルールを決めてらっしゃるんでしょうか?
さわぐち:ルールは一切ないですね。代わりに、気になったとき「ごめん、今まで気づいていなかったんだけど、こうされるのはあまり好きじゃないかもしれない」とこまめに伝えるようにしています。
強いて言うなら、お互いの機嫌がいいときを選んで言っているかな。二人ともそう決めたわけではないんですけど、機嫌の悪いときは何を言っても嫌だと思うので。
それは、互いに「相手を理解していない」と知っているからできることです。どんなに努力しても、妻(夫)がどういう状態かを完全には分かってあげられない。だからこそ気を遣える。油断すると、「夫婦だから」と相手のことを全部知っているような気持ちになるじゃないですか。だから、常におもんぱかるよう自分に言い聞かせています。
……確かに、夫婦やカップルだと「妻(夫)のことは自分が一番よく分かってる」と高をくくって、ないがしろにしがちな気がする。ついつい夫に対して「夫婦の会話の時間? そんなものより仕事したいんだけど。分かるでしょ」と言わんばかりの態度をとってしまう筆者も、さわぐちさんの言葉に思わずドキッとしてしまった。
夫婦でも「見知らぬ他人と同棲する」くらいの気配りをしてもいい──ズバリ、結婚生活や同棲中にイライラしないための最大の秘訣を一言でお願いします。
さわぐち:「相手に期待しないこと」です。
「期待しない」って「期待する」より難しくて、「自分が何に期待しているのか」を見つけないといけません。でも、帰宅したら家が荒れていない。それだけでもすごくないですか? 「期待しない」というのは、それくらいのレベルでもいいと思うんですよ。
また、たとえば、「パートナーが急にいなくなって、見知らぬ他人と今日から同棲しなきゃいけない」という状況を想像してみてください。そうしたら、初対面だし「あの人は明日何時に寝るんだろう?」とか考えますよね。パートナーに、それくらいの気の遣い方をしてもいいと思います。究極、シェアハウスのイメージに近いと言ってもいい。
──結婚や同棲となると、ついつい相手を特別視して期待しがちになりますが、その期待を手放すということでしょうか。
さわぐち:もし「夫婦の生活はこうあるべき!」という固定観念に苦しめられているのであれば、それくらい雑な考え方をしてみてもいいかもしれません。夫婦って、あくまで書面で契約しただけなので。
「私達のやり方はあくまで事例のひとつ。参考になる部分があればピックアップしてみてください」と語ったさわぐちさん。「一日三食作ってるんだから、一言くらい『おいしい』って言いなさいよ!」と般若のごとき形相で毎日夫に念を送っていた筆者にとって、目の覚めるような思いだった。
●取材協力2020年オリンピック開催に向けて、国際線の需要拡大のため羽田空港への着陸ルートが見直されようとしています。うちは空港近くじゃないから……と思っている人が多いかもしれませんが、実は新ルートでは、豊島区、練馬区、中野区、北区、板橋区……と都内の幅広い範囲の上空を飛行予定。そこで、飛行高度や騒音、落下物など気になる問題を探るべく、国土交通省が行っている「住民説明会」に潜入してみました。過去の経緯はこちら:都心上空を旅客機が飛ぶ!? 羽田空港の離着陸新ルート計画とは練馬区の住民説明会に潜入!どんな説明がされるの?
広大な敷地で開放的な練馬区光が丘公園。今回潜入したのは住民の憩いの場に隣接した「光が丘IMA光の広場」。商業施設内のオープンなホールです。休日とはいえ寒さが厳しいなか、説明会には多くの来場者が見受けられました。住民説明会は今回で第4回目(第4フェーズ)。これまで新飛行ルートが通る自治体で開催され、累計1万3000人超が参加している(国土交通省担当者)とのことです。
ちなみにこの羽田空港国際線の新ルートに関係するのは、埼玉県と東京都が中心です。埼⽟県内ではいずれも約1800mから900mと⽐較的⾼い⾼度を保つとのこと。ところが羽田空港に向かっていく東京都内に⼊ると、東側ルートでは、豊島区や練⾺区⽅⾯から新宿、表参道、⽩⾦⾼輪、品川と都⼼上空を南下し、それぞれの⾼度は、新宿駅が約915m、広尾駅が約600m、品川駅が約450mと空港に近づくほど低下します。
もう一つ設定される⻄側ルートは、練⾺区⽅⾯から中野、渋⾕、代官⼭、⽬⿊、五反⽥、⼤井町を南下。渋⾕、恵比寿駅近辺が約610m、五反田駅近辺が約455m、そして最も低くなるとされている⼤井町では約300mになります。これは東京タワーより低い⾼度です。
説明会は、こうした高度やそれに伴う騒音、飛行機の見え方、さらに落下物への対策など、関係する自治体の住民が気になる情報を中心にパネルが展示され、適時国土交通省の職員が参加者に対して説明を行ったり、質問に答えるという形式でした。また職員によると、説明会を開始した当初は自治体が所有する施設の会議室などで行っていたのですが、現在は、誰しもが参加して質問がしやすいよう、商業施設のホールや駅前広場などオープンな場所でも積極的に行うようにしているとのことです。
騒音がイメージできる体感ブースもあり、実際に体験してみましたが、個人的な感想としては、音に関しては最も音量が大きい場所でもそこまで気になる音量ではありませんでした。ただ、大井町周辺の高度約300mと同等の高度を飛行する映像は、かなりの圧迫感を感じました。
【画像1】会場には騒音を体感できるブースも。高度や騒音レベルなどを、今回のルートに近い大阪の環境を収録し、映像と音から体感できる。羽田空港内にも常設されているとのこと(写真撮影/山口俊介(BREEZE))
【画像2】飛行経路やよく寄せられる疑問への回答を、パネルで分かりやすく展示。国土交通省の職員が案内したり、デスクで質問に答えている。商業施設内で誰でも入れるため気軽に訪れやすい印象(写真撮影/山口俊介(BREEZE))
「騒音、事故…」説明会参加者の住民に、不安に思うことを聞いてみた実際に説明会に訪れていた参加者の何人かにお話を伺ってみました。最も不安に思うことはやはり「騒音」「事故、落下物への対策」でした。
「気になるのはやっぱり音。車輪を出したときと出さないときの騒音は違うと聞いたことがあり、住んでいる場所ではどういう状況で飛行するのかを聞きにきました」(60代 男性/練馬区在住)
「大阪の方で航空機からパネルが落下したニュースを見たのでちょっと心配で。落ちて来たら防ぎようがないのでやっぱり少し不安です。対策はしっかりすると言われてもいまいちピンと来なくて……」(50代 女性/練馬区在住女性)
こうした不安の声が多く聞かれました。
その一方で、
「国際線が増えて、訪日外国人が増えれば、インバウンドで経済が良くなるメリットがあるし、そうしたポジティブな説明も聞けました」(40代 男性/板橋区在住)
「成田空港より羽田空港の方が都心からのアクセスがいいので、旅行好きの人にはいいかもしれませんね」(40代 男性/豊島区在住)
という声も。
パネルや職員の説明では「ここ10年墜落事故は起きていない」、「落下物に関しても、羽田空港周辺はゼロです」と安全性の説明が多く聞かれました。
【画像3】商業施設内のオープンな説明会会場のため、多くの通行人が足を止めてパネル展示などを眺めていた(写真撮影/山口俊介(BREEZE))
危険度、騒音レベル、不動産価値etc. 住民説明会で直撃してみたとはいえ安全性、騒音問題、さらには不動産価値下落などの不安要素もあることから、会場で説明中の国土交通省の鈴木さんに直撃してみました。「参加者の皆さまの多くが関心をもっているのも、まさにご指摘の点についてですね。確かに落下物事故は過去10年間(平成19年度~平成28年度)の発生件数は、成田空港周辺で19(部品13件、氷塊6件)ありましたが、羽田空港周辺では0件となっています。ただ2017年9月に、成田空港に到着した航空機からパネル(重さ約3kg)が脱落した事案や、関西空港発の航空機から重さ約4.3kgの胴体のパネルが脱落し、大阪市内を走行中の車両に衝突した事案等が発生したこともあり、さらなる落下物対策に取り組んでいます。3月末をめどに世界でも類をみない落下物対策への新たな基準案を策定する予定です」
また騒音に関しては、「防音対策では現状で対象となる施設はない想定ですが、一定基準以上の騒音が発生する場所の施設、建物に対して防音工事の助成があります。また、空港の国際線着陸料について、航空機の重量と騒音の要素を組み合わせた料金体系に見直し、航空会社に対して低騒音機の使用を促進し、現行経路を含めた経路での全体の音の低減を図ります」といいます。
さらに都心の一部の住民から不安の声が上がっているのが「不動産価値」の下落。騒音や事故のリスクからマンションなど住宅の価値が下がるのではという懸念だ。実際に住宅専門家でも意見の分かれるところで、下がるという人もいれば、影響は飛んでみないと分からないという声も。国土交通省では「一般的な不動産の価値は騒音などの環境面、立地などによる地域要因に、人口の増減や需給バランス、音に関していえば個人差もあります。複合的な要因があるので、飛行経路と不動産価値の変動に直接的な因果関係を表すのは難しいと考えています」とのこと。
打開策のひとつとして、実際の運用前に試験飛行ができるかという質問をしたところ、「現在の羽田空港には着陸⽤の誘導装置がないことや、空港の運⽤を⼀時⽌めなければならないことなどから現状では対応は難しい」らしく、試験飛行の実現は望み薄だそう。
その上で鈴木さんは「私たちとしては、今後も住民の皆さまに説明会を含めて情報を積極的に発信し、ご不安やご懸念を解消していきたいと考えています」と話してくれました。
【画像4】お話を伺った国土交通省航空局航空ネットワーク部の鈴木さん(写真撮影/山口俊介(BREEZE))
【画像5】会場となった光が丘IMA周辺。この青空の下で安心して暮らしたい。そう思えるほど澄み切った青空だった(写真撮影/山口俊介(BREEZE))
羽田空港国際線の新飛行ルートについては、2020年までに運用を開始したいということです。ただ今回の光が丘周辺で、新ルートについて知っているか道行く家族連れや公園利用者に訪ねたところ、知らないと答える人のほうが多く、まだまだ認知度が低いのが現状のよう。国土交通省や関係自治体のホームページでは、住民説明会の今後の日程や開催場所などが分かるので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょう。
●取材協力心躍るリフォーム。その一方で昨今は、悪徳会社による「リフォーム詐欺」も世の中を騒がせています。 詐欺に巻き込まれないまでも、業者の見極め方やいざというときの解決策を知りたいところ。欠陥住宅問題やトラブル解決に取り組む「NPO法人 建築Gメンの会」理事長の大川さんにポイントを伺いました。
耐震、床下、屋根など次々と契約を迫る。こんな事例があるので注意!
詐欺事例のなかでは、「次々詐欺」といわれる手口が非常に多いという大川さん。いくつかの事例を紹介します。
<ケース1>点検しますという訪問で床下を見て「湿気がすごい」などと言って不安をあおり、本来ならば必要のない工事の契約を勧めてくる。その契約がとれると、次は屋根、外壁、小屋裏を見て、同じ手口で次々と工事の契約を勧めてくる。検査の結果、通常の2~3倍の工事費を支払ってしまった(建設業法による建設業登録不要な500万円未満の工事となるよう、複数回に分けて契約させる手口)
<ケース2>「近所を回っているのですが、床下のシロアリ検査を無料でしますよ」と訪問。「さらに屋根の瓦が傾いているのが気になります」などといって、このままだと雨漏りするので屋根全体を工事したほうがいいと言われ、つい流れで即日契約。
また、工事自体は行っているので一見正当性があるように見えるが、不合理な工事やずさんな工事をされてしまうこともあるという。なかには感情に訴えてくる手法もあるとのことです。
<ケース3>外壁の補修が必要という名目で訪問。塗装も行ったがその後の第三者検査の結果、塗装の質が悪かったり、養生の仕方が雑で、塗料があちこちに飛散。また鍵穴が塗料で埋まっていたり、ドアまで塗装されて開かなくなったり。加えて床下の換気効率を上げなくては腐るといわれたものの、調湿材を敷きこむ工事をされ、逆にその調湿材が湿気をため込んでしまい換気効率がダウン。結局別業者に依頼することに。
<ケース4>複数人で業者が訪問。屋根や外壁などのリフォームを提案し、その場で大まかな見積もりを提示。「高すぎる」と断ったところ、その場で一人が「上の者を説得します」と電話。その間、別の人間が家主に家の思い出などを聞き、いい人をアピール。その後電話をしていた業者が「金額をこれだけ抑えられました!説得できましたよ」と努力をアピール。まあそれならと契約書にサインしてしまい、必要のない工事や相場より高い工事を行う。
【画像1】ひび割れや塗装はげなど外から見て分かるような家は、悪徳業者に口実をつくられやすく狙われやすい(写真/PIXTA)
あやしい業者かどうかを見極めるにはもしも悪徳リフォーム業者が接触を図ってきたら……。どんな業者があやしいのか、見極めのポイントを教えてもらいました。
<1>いきなり訪問してくるリフォーム業者
突然訪問が多い。まったく心当たりのない業者の訪問には、話に乗らず、できるだけ家に入れないことが肝心。
<2>その日のうちに見積もり、契約を迫ってくる
悪徳業者は工事の既成事実をつくるために即日契約、次の日に工事開始と急いでくる。話を聞いて建物を見せてしまっても、契約までには検討期間を設けるのが防衛手段に。
<3>その場で「耐震診断を行う」「見積もりを出す」などと言い出したら疑うべし!
もちろんリフォーム業者によるが、本来はその場ですぐにできるものではないので、できる、出すと言ったら悪徳業者の確率が高い。
アポなし訪問の業者の全てが悪徳とは言い切れないが、やはり「いきなり訪問販売をしてくる業者」には注意をしたほうがよさそうです。
また悪徳リフォーム業者に引っかかりやすい人の特徴として大川さんは次のように話します。
「高齢者のみの世帯(特に独居高齢者)がターゲットになることが多いですね。こうした方々は築年数の古い家に住んでいて、自分で自由に使えるお金を持っていることが多い。オレオレ詐欺などもそうですが、やはり高齢者を狙ってくる率が高いです。また子ども世帯が遠方に住んでいて疎遠だと、相談もしにくく、子どもが訪れたところ、詐欺工事がすでに行われていたというケースも多いです。独居が長かったりすると人情にもほだされやすいですね。防衛するためには、家族はもちろん、普段から隣近所とコミュニケーションをとり、誰かに相談できる体制をつくっておくことが大切だと思います」
「公的な相談機関が第一歩だと思います。例えば公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター、消費生活センターですね。こうした機関は無料相談を受け付けていたり、検査を行える建築士や消費者被害に詳しい弁護士をあっせんしてくれるなどの対応をしてくれます」(大川さん)
またいざ訴訟となる場合、法的な観点から直接弁護士に相談するのも手。クーリングオフ制度も使えるので、適用される内容や期限なども聞いておきたいところです。さらに建築目線で工事が適当かどうかを素人が判断するのは難しいので、信頼できそうなリフォーム業者に相談するのもひとつの手段です。さらに建築Gメンの会のような、専門家の視点で検査や技術的な側面から工事を評価できる建築士も相談に乗ってくれます。
「とにかくあやしい、だまされたかも、と思ったらなるべく早く相談するのが大切です。前述したとおり、悪徳業者は契約から工事までが早いです。工事の既成事実をつくられたり、工事完了して逃げられたりしたら厄介になります」
【画像2】NPO法人建築Gメンの会理事長・棲建築事務所代表取締役 大川照夫さん(写真撮影/山口俊介(BREEZE))
誰しも思い入れのある住まい。長く快適に暮らすためのリフォームはとても大切。そこに付け込んでくるような悪徳な業者に引っかかって悲しい思いをしないためにも、ぜひ今回上げたポイントを参考に、被害にあわないよう心掛けたいところです。特に高齢者をターゲットにすることが多いということで、自分だけでなく親のことも考えて、注意しておくことが必要になるのではないでしょうか。
●取材協力育児中は体力も神経も使うもの。核家族化が進んだ現代、全てをお母さんが抱え込み、つらくなってしまうケースもあるようです。そこで最近注目されているのが、育児を支える仕組みを備えた住まい。今回は子育て世代の”つながり”をつくることをコンセプトにしたへーベルメゾン「母力」をご紹介します。育住近接
近年、保育園や学童保育施設などをマンションや団地内に設置する「育住近接」というトレンドが生まれています。「育住近接」を実現させた物件や団体の取り組み事例を紹介する企画です。お母さんが本当に求めているのは、ハートで育児ができる住まい
核家族化や共働き世代の増加を背景に、育児環境の孤立が問題になっています。両親が忙しく、子どもと過ごす時間が少ないうえに、祖父母が遠方に住んでいたり仕事をしていたりして、頼れない。そんな問題を解決する育児環境を備えたマンションが注目されているのです。
今回は子育て世代の”つながり”をつくることをコンセプトにし、2012年10月に1棟目が完成したへーベルメゾン「母力」。現在は各地に10棟の規模に拡大している同ブランドのマンションを、企画開発する旭化成ホームズの玉光祥子(たまみつ しょうこ)さんにお話を伺いました。
「ファミリー賃貸というコンセプトの住宅を企画する際に、私たちは子育て中のお母さんたちから、しっかりとヒアリングをしました。ハウスメーカー主導で企画すると、一般的には子育てに適した間取りや設備など、スペックを整えることを先に考えてしまいがちです。でも生の声に耳を傾けると、実は皆さんが一様に求めていらしたのはハートの部分、つまり人と人との関係性だということが分かったのです」(玉光さん)
例えば子どもの足音や夜泣きを気にしたり、また知っている人が誰もいない環境で子育てすることに不安を感じたり。そんなストレスや孤立感を解消するには、スペックを整えるだけでは不十分と考え、旭化成はお母さんが自ら発信し、学び合うコミュニティ「お母さん大学」とコラボレーションすることになりました。
「『お母さん大学』とのコラボレーションから生まれた企画として、母力には母力サポーターという気軽に相談できる先輩お母さん的な立ち位置のスタッフがいます。入居しているお母さん方のお話を伺ったりアドバイスを伝えたりして、不安を軽減してもらうサポートを行っています」(玉光さん)
その他にも、入居の際に近所付き合いがある前提を承諾してもらう、先に入居している住人への紹介を行うなどの、コミュニケーションのきっかけづくりをしているそう。
【画像1】お母さんたちとのディスカッション風景(写真提供/旭化成ホームズ)
始動から5年たち、入居者主導の暮らしづくりが進行中1棟目の物件である「母力むさしの」が完成してから5年、入居者同士のコミュニティはどのように育ってきているのでしょうか。
「思った以上に入居者さんが住まいの管理やコミュニティづくりに自主的にかかわってくれています。実は当初は私たち主導で年に何回かイベントを開催するなどの働きかけをすることを考えていたのですが、フタを開けてみると入居者のコミュニティは顔合わせのきっかけがあれば、自然にできあがってくることが分かりました。ですから私たちは入居者さん同士の自立したコミュニティを見守りサポートするスタンスに変わってきています」(玉光さん)
実際に入居者の方に話を聞いてみると、5歳と3歳のお子さんがいるKさんは「庭で子どもたちが遊んでいるときに『ちょっと夕食の準備をしたいので』といって、他のママに子どもたちを見てもらい、その間に夕食の準備をすることがあります」とのこと。
また、4歳と2歳のお子さんをもつHさんは、夫の転勤で大阪から東京に引越してきたそう。母力に入居する前は、知り合いがいなくて孤独を感じることがあり、仕事で疲れて帰ってきた夫に当たったり、話を聞いてほしくてしゃべり倒したりすることもあったそうです。「今は日中、いろんなママさんと話ができているので夫に当たることも、しゃべりかけ攻撃もしなくなりました」と話してくれました。
さらに、住宅内のイベントや、建物の管理なども入居者からの提案が増えてきたそうです。「母力」の場合、共有部分のちょっとした掃除をしたり、また近所づきあいをすることが前提であったりと、一般の賃貸住宅に比べて手間や気遣いが必要なシーンがあるといいます。それにもかかわらず入居希望者が引きも切らず、場所ではなく「母力」を指名で問い合わせをする人もいるそうです。
「入居者にはいろいろな方がいらっしゃいますが、共働きのご家庭や、転勤で遠方から転居されてきたご家庭などが典型的ですね。つながりをつくりやすいコミュニティが醸成されていることが評価されています。また『母力』という名前から、お母さん主体と思われがちですが、お父さん方も子育てへの意識が高いですよ」(玉光さん)
「母力」のような住宅を選ぶ家族は、父母ともにそのコンセプトに共感しているわけですから、お父さんも子育てに協力的な場合が多いのです。入居者が皆子育てに関心があるという点で、共感が得られやすく、協力して育児がしやすい環境をつくる自治が生まれるのかもしれません。
「『母力』ブランドは物件オーナーさんの満足度も高いのです。社会に貢献している実感があり、やりがいがもてるとの声をいただいております。私どものこれからの課題は、永続的なコミュニティづくり。賃貸は入居者が入れ替わるのが特徴なので、いまの『母力』コミュニティが時を経てトーンダウンすることがないように、サポートをしていきたいと思っています」(玉光さん)
【画像2】母力のイベント風景(写真提供/旭化成ホームズ)
現代は相手のプライバシーを尊重する気持ちが働き、なかなか人と人との距離を詰められないこともしばしば。その点、入居者が皆つながりをつくることに肯定的だとすれば、声がかけやすいメリットがありそうです。「子育ては孤独に行うよりも、助け合いながら行うほうが楽しい」。そう考える方には、子育てを通じてつながる「母力」のような住まいがフィットするかもしれません。
●取材協力住宅ローンが低金利なので収入に対して多額の住宅ローンが組んでしまいがちな時代です。この際だからと、ワンランク上のエリアや物件などを選んでしまう人もいるかもしれませんね。しかし、返済のことをしっかりと考えた上で毎月の収入から無理なく返済できる金額を考えることが大切です。【連載】賢い住まいのマネー術
住まいに関する支出は、家庭の大きな割合を占めるもの。保活から住宅ローン控除まで、住まいに関する家計管理や節約術に定評のあるファイナンシャルプランナー(FP)の花輪陽子さんが解説します。「せっかくだから」とよいものを選ぶと、トータルですごい金額に
「せっかくだし、ウッドデッキを付けたい」「おうちを買うなら港区か渋谷区がよい」など、“一生に一度だから”とマイホームにこだわりを持ち過ぎる人は予算をオーバーしがちです。女性は特にご用心。「壁紙は変えたい」「カーテンとソファーカバーは統一したい」など「友達が来た時に自慢をしたい」という見栄っ張り支出は、一つ一つは何とかなる金額でも積み重なると総額で大きな金額になるからです。このオプションを付けるといくら追加支出がかかるのかをメモをして総額を計算するようにしましょう。
そもそもマイホーム探しの前に予算を決めるべきです。予算とは自己資金と無理なく返済できる住宅ローンの金額の合計額です。住宅ローンは毎月の収入のなかから無理なく返済でき、かつ定年退職までに返済できる金額に留めるようにしましょう。
借入額によって毎月返済額はこんなに変わる例えば、借入金額3000万円、金利1.5%、35年返済(元利均等返済)の場合、毎月の返済額は約9万2000円です。他の条件は同じで借入額を4000万円にした場合の毎月返済額は約12万2000円になります。毎月の返済額が3万円も変わるのでその差は大きいですね。
「ローン返済額は家賃相当額」とも言われますが、その他にもかかる固定資産税など維持費にも注目しましょう。また、マンションの場合、管理組合や、管理人常駐のための管理費、将来のメンテナンスのための修繕積立金が必要になります。どちらも5年毎に見直しがあるケースが多く、修繕積立金に関しては途中から上昇する場合も多いです。ローン返済額に維持費も加えて、以前に借りていた家賃と同等額であれば家計を無理なく回しやすいでしょう。
また、変動金利で借りる場合は毎月の返済額が途中で変わる可能性もあるので注意しましょう。変動金利で借りる場合、市場金利の変化によって住宅ローン金利も変動します。半年ごとに金利の見直しがあるのが一般的です。10年以上の固定金利を組むとその期間は返済額が一定のために将来の返済額を見通しやすくなります。
ローンを返済しながら老後資金を作れますか?住宅ローンを組めるだけ組んではいけないもう一つの理由にローンを返済しながら老後資金を貯めなければならないということが挙げられます。60歳以上の単身無職世帯の平均的な収入は約12万円ですが、支出は約15万6000と毎月約3万6000円の赤字になっています(総務省統計局「家計調査報告2016」より)。年間で約43万円の貯金を取り崩している計算になるのです。
例えば、65歳までは働くというA子さんの場合。65歳から90歳までの25年間は年金と貯金の取り崩しでの生活になります。平均的な支出と同じように年43万円取り崩すのであれば、生活費だけでも25年間で1075万円になります。介護などの予備費も加えると約1500万円の老後資金を作る必要があることが分かるでしょう。老後資金は退職金、確定拠出年金、積立型の生命保険などで準備をしてももちろん大丈夫です。
老後とのバランスも考えて、マイホームの予算を再度調整しましょう老後資金が恐ろしいと感じた人も多いかもしれません。ですが、ローンを完済済みのマイホームがあるということは一つの老後への備えになります。実は先ほどの家計調査の平均的な支出額のうち、住居費は月約1万3000円程度。ローン完済後の持ち家で維持費だけを支払っている金額を前提として計算されています。つまり一生賃貸の場合、あるいは退職後もローンを完済できていないという場合は更に多くの貯金を準備する必要があるのです。
無理のない範囲のローンに留め、退職までに完済をして、その住宅に住み続けるということが原則にはなりますが、老後を迎えるにあたって持ち家ということは一つの安心材料にはなりそうです。
住宅購入は一生で一番というくらい大きなライフプランになります。金融広報中央委員会の「知るぽると」というサイトでも資金プランシミュレーションができます。借入額の条件を入れて毎月の返済額を試算する「借入返済額シミュレーション」を事前にすることもおすすめです。借入額によって毎月の返済額が、さらには老後のゆとりが大きく変わるために、じっくり考えて決断をすることをおすすめします。
賃貸を借りるときに、気になる人は気になってしまうのが「心霊現象」。内見をして気に入った部屋に引越した矢先、万が一心霊現象に遭遇してしまったら、どうしたらいいの? 賃貸物件を多数管理するハウスメイトパートナーズ東京営業部の谷 尚子さんと矢富 絵理さんに教えてもらいました。
ポイントは「心霊現象の“実態”」が証明できるかどうか
心霊現象とひとことで言っても、感じ方は人それぞれ。まずはその“実態”を明らかにすることが重要になるようです。
「お化けが出る・出ないは人によって見え方も感じ方も違いますし、そもそも本当に心霊現象なのかも分からないので対応が難しいですが、もしその部屋で過去に自殺や殺人、事故死や病死があれば話は別。お化けが出る、出ないにかかわらず、お部屋でそういうことがあったこと自体“気味が悪い”と感じる人も多いでしょうから、ある程度の期間は当然その旨告知しますし、賃貸料を減額してお貸出しすることもあります」(谷さん、以下同)
この告知は法律上の決まりではないそうですが、不動産業界ではそれらの“事故”が起こった後、どのくらいの期間告知すべきかについて各社で自主的なルールを設けているそう。“ある程度の期間”なので過去を遡って起きた事件・事故全てを告知するわけではないそうですが、ルールで決められた期間内であれば、必ず事前に「心理的瑕疵物件」などとして告知するといいます。
「きちんと告知を受けて入居された後に心霊現象に遭って退去したい、という場合だと、通常通りの手続きで解約していただくことになると思います」
ただし、なかには“例外”もあるといいます。
「最近は不動産売買も活発で、中古物件を買ったオーナーから依頼を受け、途中から私たちが管理することも少なくありません。その場合、『その物件で人が亡くなった』という話を、オーナーも私たちも後から知ることがあります。また、オーナー自身あまり気にしない人で、物件の管理を依頼するときに、そのことをお伝えしてくださらないということもありえます。
入居者様から心霊現象のご相談を受けて調べてみて、後からそのことが発覚し、それを告知しなかったことに相応の過失があるとなれば、それに伴うお引越しの際に引越し費用を負担したり、違約金の対象外になったりする可能性もあるでしょう」
対応はケースバイケース。まずは管理会社に相談をでは、事前に何の告知も受けていない物件で、心霊現象など”異変“を感じた場合はどうすればいいのでしょうか。
「もし、心霊現象などが気になるという人は、まずは管理会社に尋ねてみてはどうでしょうか? その物件で過去に何か原因となるようなことがあったのかどうか、オーナーさんなどに聞き込みするなど分かる範囲で調べて、お伝えすることはできます」
また、相談があった際は、原因を調べるために管理会社や仲介会社が現地調査をする場合もあるそう。
「たとえば心霊現象で音がするという場合、もしかしたら建て付けや土地の地盤など、ほかの原因も考えられますから、現地調査などをさせていただくことがあります。私も以前、『部屋の仏壇が夜になるとカタカタ揺れる』というご相談を受け、現地調査に伺ったことがあります」(矢富さん)
矢富さんいわく、「対応は案件によってもケースバイケース」だそうですが、何かしら借りた部屋に不安がある場合は、一度相談してみるといいかもしれませんね。
心霊物件を避けたければ「ワンオーナー」で「家賃が妙に安くない」物件に!そもそも、心霊物件に好んで入居する人はごくわずか。なかには、内見に “霊感の強い友人”を連れてくる人もいるそうですが、霊感がない人でも、心霊物件を避けるためにできることはあるそうです。
「お化けが出る・出ないは分かりかねますが、心霊現象が起こる“原因”が少ないお部屋を探すコツはあります。例えば、新築のころから同じオーナーさんや管理会社が管理している物件は、過去にそこで何が起こったのかを把握しやすいです。そこで『心霊現象が怖いんですけど、過去に何かありましたか?』と尋ねてもらえれば、知っていることはお伝えしますし、分かる範囲で調べてお伝えすることもできます。
まれに、新築からずっとそういった事故が無いにもかかわらず、お化けが出ると言ううわさがある物件も存在します。事故の事実が無いので告知はしませんが、もしお客様から聞かれてそういううわさを聞いたことがあれば、そのことはお伝えします」(谷さん)
また、“価格”にも注目すべきだと矢富さん。
「これは心霊現象にかぎったことではないですが、相場より明らかに安い物件には“何か”があると思ったほうが良いでしょう。基本、賃貸不動産に“目玉商品”はないので、周辺相場と比較して妙に安い物件には心霊現象に限らず何か事情があるということ。部屋で心霊現象に遭いたくない、という方は相場にあった賃料のお部屋を選んだほうが良いでしょう」(矢富さん)
“招かれざる客”の来訪で、新生活スタートの出鼻をくじかれるのは嫌なもの。お化けが怖いという方は、これらのポイントを参考にしつつ、お気に入りの物件を探してみてくださいね。
●取材協力
昨晩、クラウド君がコンコンと乾いた咳をしていました。平日は19時半から20時までに就寝していますが、昨晩はお父さんと遊ぶのが楽しすぎて、クラウド君はちょっと遅めの20時半まで起きていました。
今朝、起きたらクラウド君の顔が熱いような…でも、お父さんに検温してもらうと、左右の脇の下とも36.9度。
クラウド君は朝食をモリモリと平らげ、歌って踊っていつも通り。咳は無く、透明な鼻水が少しだけ出ていました。
朝食後、お父さんは歯医者に出かけて、私は別室で、東京ブロックの新年会に行く用意をしていました。
しばらくすると、リビングで遊んでいたクラウド君がトイレに駆け込み、
「オエ―ってしそう。」
と、咳き込んで、えずきました。吐かないけれどすごく具合が悪そうでした。下痢気味で、しばらくしてから、もう一度トイレに駆け込みました。
熱を測ると、左右、37.7度、37.4度。ーーーーーキャンセル決定。
幹事さんに欠席連絡のメールして、お父さんにline連絡し、東京ブロックのお友達にもline連絡。
ドタキャンにもかかわらず、会費のキャンセル料はありませんでした。実は、「お手伝いしまーす」と言ってお仕事を一つ引き受けていたので、それが出来ないのが申し訳なくてたまりませんでした…。
だけど、感染源になるわけには、いかない。苦渋の決断。
お昼ご飯は量を控えめにして様子見しました。午後は、電車のオモチャや絵本やテレビの力を借りて、部屋の中で過ごさせました。クラウド君の午後の体温は、最高で37.8度、最低で37.4度。
お腹の調子は回復して、咳も鼻水も止まって、絶好調!
お父さんは、「本当に熱があるの?」と首をかしげ、「これくらいなら、行けたんじゃないの?」
いや、ダメでしょ。ベビちゃん達も来るんだから。
元気に動き回るので、見た目に分かりづらい体調不良です。風邪かなぁ。病院はもっとひどい病気をもらいそうで、今の時期は怖い…微熱だけなので出来るだけ自宅療養で治したいです。
外に行けなくて元気が有り余ったクラウド君は“お母さんごっこ”をしました。
餌をたくさんもらえて、金魚は喜びました。
早く良くなってほしいです(´□`。)
いよいよ来年、2019年10月に消費税率が10%に引き上げられる予定です。多くの人にとって人生で最も大きな買い物になるマイホーム購入やリフォーム、いったいいつ行えばよいのでしょうか。駆け込み購入が得かと思いきや、10%になっても受けられる優遇措置もあります。比較検討してみましょう。【連載】賢い住まいのマネー術
住まいに関する支出は、家庭の大きな割合を占めるもの。保活から住宅ローン控除まで、住まいに関する家計管理や節約術に定評のあるファイナンシャルプランナー(FP)の花輪陽子さんが解説します。消費税8%と10%、マイホーム購入価格はどれくらい変わる?
消費税が2%変わるとマイホームなどの大きな買い物をするときに値段が大きく変わりそうですね。どんな場合に消費税がかかるのかみていきましょう。まず、住宅価格のうち土地代は非課税になります。課税されるのは新築マンションや一戸建ての「建物分の価格」です。土地に関しては「資本の移転」であるとされ、消費税はかかりません。
例えば、価格が4000万円の物件のうち、建物分の価格が2000万円なら消費税額は「2000万円×8%=160万円」、税込価格は4160万円となります。10%になると消費税額は200万円で税込み価格は4200万円になり、40万円負担が増えることになります。
個人が売主の中古住宅を購入する場合には消費税はかかりませんが、不動産会社がリフォームして販売する中古住宅などの場合には課税されます。リフォームの場合も同じように消費税が課税されます。
購入時にかかる諸費用で消費税がかかるのは、仲介手数料、住宅ローン事務手数料、登記費用のうち司法書士報酬など。各種保険料、マンションの管理費などは課税されません。消費税がかかる費用、かからない費用と整理をすることでおおよその負担増が見えてきます。
いつまで8%で買える? 経過措置とは?そもそも、消費税率はマイホーム購入のどの時点の税率が適用されるかご存じでしょうか。工事完了(引渡し)時点の税率となります。ただし、税率が引き上げられる半年前にあたる2019年3月31日までに契約したものには経過措置が適用され、引渡しが同年10月以降になっても「8%」で課税されます(新築の場合もリフォームの場合も同じ)。
基準日直前にリフォーム工事を実施する場合、工事の集中や天候等により工事が遅れ、工事完了(引渡し)時期が10月以降となり、「10%」が適用される可能性があります。そのため、増税前にリフォームを検討している人は早めに計画を立てておくとよいでしょう。もちろん新築の場合も余裕を持った計画を立てる必要があります。
10%になっても負担を軽減させる政策があるそれでは消費税が上がったら、増税分の負担がそのまま増えるのみなのでしょうか。2014年4月に消費税が8%へと引き上げられた際、その負担増を軽減するために「すまい給付金」制度が新設されました。これは、一定の収入以下(年収510万円以下が目安)の人が住宅ローンを借りて家を買う場合、収入に応じて最高30万円の給付が受けられる制度です(購入年齢が50歳以上の場合は、住宅ローンを借りない場合でも受けられる場合がある)。これが、消費税10%になると、給付額は最大50万円に引き上げられ、収入の上限(年収775万円以下が目安)も引き上げられます。
この他、家の購入や新築のために、親や祖父母から資金贈与を受ける場合の「贈与税の非課税枠」も変わります。消費税8%の現在は、「最大1200万円」ですが、消費税10%となると、「最大3000万円」まで贈与税がゼロになります(非課税となるためには、贈与の翌年の3月15日までに住宅の引き渡しを受け、遅滞なく居住しなくてはならないなど各種要件あり)。
結局いつ買えばよいの?いつ買うのがオトクなのかは、それぞれのケースで異なります。増税で増える負担と、負担を緩和する制度から受ける恩恵を天秤にかけ、8%で買うのか10%で買うのかどちらが自分にとって有利なのかを検討してみましょう。そのためには個々人でシミュレーションをしてみることが有効です。負担のほうが大きくなるようならば前倒しを検討するのも手かもしれません。マイホームは大きな買い物でその後のキャッシュフローも変わるので、場合によってはFPなどの専門家に相談をするのも手です。
増税で具体的にいくら負担額が増えるのか、シミュレーションをしてみると、思ったより少ない金額だった、という方もいるかもしれません。例えば、親や祖父母から援助をたくさん受ける人の場合、消費税が10%になってから拡大する「贈与税の非課税枠」を利用するのも一つです。「すまい給付金」の対象になりそうな方もウェブサイトでシミュレーションができるのでいくらもらえそうか確認をするとよいでしょう。
いかがでしょうか。人によっては必ずしも8%で駆け込んだほうがよいというわけでもないことが分かると思います。消費増税の負担と負担を軽減させる政策を理解し、自分はいつ買うのがよいのかを家族で話し合えるとよいでしょう。
2018年が始まり、もうすぐ1カ月が経とうとしています。寒さも厳しくなり、関東でも大雪が降るなど、家の中で過ごす時間が増えてきたという人も多いのではないでしょうか? さて、SUUMOジャーナルで昨年12月に公開した記事では、団地やマンションの“リノベーション”に関する記事に人気が集まりました。TOP10の記事を、詳しく紹介します。
12月の人気記事ランキングTOP10はこちら!
第1位:若者がセルフリノベ!過疎の団地が“海を臨む別宅”に
第2位:2018年度の税制改正、ポイントを解説 住宅購入に関わる減税措置や特例の延長など
第3位:あの人のお宅拝見[6]料理研究家・有元葉子邸、建築家の娘がリノベーションで実現したキッチン・オリエンテッドな住まい
第4位: 郊外団地の手狭な間取りが大変身!? 2つの住戸をつなげるリノベプラン「ニコイチ」とは
第5位: 一人住まいの引越し、近隣への挨拶は不要が7割超!なぜ?
第6位: 配偶者控除大改正、何が変わる? 賢い住まいのマネー術(2)
第7位: 働き方改革で増加するテレワーク。その実態は~自宅で働く【前編】
第8位: フローリングで布団生活! 上手な布団の選び方&収納方法
第9位: 「あれ? この土地安い?」と思ったときに、気を付けたいポイントとは
第10位:憧れのタワーマンション!購入検討者に聞いた「住みたい階」は意外な結果に!? タワマン調査[1]
※対象記事:2017年12月1日~2017年12月31日までに公開された記事
※集計期間:2017年12月1日~2017年12月31日のPV数の多い順
第1位:若者がセルフリノベ!過疎の団地が“海を臨む別宅”に
画像提供/神奈川県住宅供給公社
過疎化が進む、神奈川県中郡二宮町の「二宮団地」。団地再生の新たな取り組みとして、自らの手でリノベーションをして暮らしを楽しむ若者たちがいます。実際に団地に住みながら「体験ライター」として日々の暮らしを発信している彼らに、団地暮らしの楽しみ方を聞きました。
第2位:2018年度の税制改正、ポイントを解説 住宅購入に関わる減税措置や特例の延長など
写真/PIXTA
2018年度の税制改正大綱が決定し、そのなかには住宅購入に関わる減税措置なども含まれていました。
新築住宅の購入に関する内容としては、「固定資産税の減額措置の延長」などがあります。その他に、長期優良住宅、マイホームの買い替えに関する特例の延長も。いずれも3月末までに確定する見通しですが、住宅を購入する予定がある方は情報をチェックしてみてくださいね。
第3位:あの人のお宅拝見[6]料理研究家・有元葉子邸、建築家の娘がリノベーションで実現したキッチン・オリエンテッドな住まい
写真撮影/片山貴博
暮らしを楽しむ達人を訪問する連載【あの人のお宅拝見】 の第6弾。今回は、洗練されたライフスタイルが人気の料理研究家 有元葉子さんのお宅。建築家である娘さんが設計したという有元邸は、築30年のマンションをフルリノベーションした、まるでショールームのようなすてきな空間。キッチンが中心にある「キッチン・オリエンテッド」な住まいとは、どのようなものなのでしょう?
第4位:郊外団地の手狭な間取りが大変身!? 2つの住戸をつなげるリノベプラン「ニコイチ」とは
画像提供/大阪府住宅供給公社
昭和40年代に建てられた大阪の茶山台団地。空き家問題が深刻化しているというこの団地を、リノベーションで再生して若者を呼び込もうという新しい動きがあります。2戸をつなぎ合わせて1戸の住戸にするというユニークな取り組み。その斬新な間取りと、入居者の声を紹介します。
第5位:一人住まいの引越し、近隣への挨拶は不要が7割超!なぜ?
写真/PIXTA
一人暮らしで引越しをするとき、隣近所の人に挨拶をしますか?首都圏のワンルームに入居している20代・30代の社会人を対象にした調査では、「挨拶は不要」と考える人が7割を超えました。不要と考える女性からは、「トラブルを予防したい」という声も。防犯と近所付き合いの観点から解説します。
マネー術、土地購入ノウハウ、タワマン検討者調査など、「住宅購入」に関する記事がランクイン第6位:配偶者控除大改正、何が変わる? 賢い住まいのマネー術(2)
写真/PIXTA
働く女性の就労促進を促す効果を狙って、2018年1月から配偶者控除が大きく改正されます。この改正で何が変わるのでしょうか。「子育てが落ち着いて再就職をしたい」と考えている家庭の場合、また、共働き世帯でそれぞれ住宅ローンを組んでいた家庭の場合、それぞれのケーススタディで節税方法についても解説します。
第7位:働き方改革で増加するテレワーク。その実態は~自宅で働く【前編】
写真撮影/松村徹
通勤せずに自宅で働くことができる「テレワーク」を取り入れる企業が増えてきています。定年後、親と同居するために在宅ワーカーとなった筆者が、自らの経験を踏まえながら在宅ワークのメリットや悩みをまとめています。今後テレワークを実践したいと考える人には必見の内容です。
第8位:フローリングで布団生活! 上手な布団の選び方&収納方法
写真/PIXTA
和室のない家が増えていますが、寝室にはベッドではなく布団派という人もいるのでは?でも気になるのが、フローリングに布団を敷いたときの寝心地やカビ、収納方法。そこで、布団・寝具の老舗メーカーのスリープマスター 速水美智子さんに、フローリングでも快適に過ごせる布団の使い方を教えてもらいました。
第9位:「あれ? この土地安い?」と思ったときに、気を付けたいポイントとは
写真/PIXTA
「注文住宅でマイホームを建てたい」と思ったら、まずは土地を手に入れる必要があります。土地を検索しているときに、立地や広さも同じような条件のはずなのに、相場より安い土地があることも。そんなときに、なぜ価格が抑えられているのか、事前に自分でできるチェックポイントを一級建築士の佐川旭さんに取材しました。これから家を建てる計画のある人は、知っておきたい情報です。
第10位:憧れのタワーマンション!購入検討者に聞いた「住みたい階」は意外な結果に!? タワマン調査[1]
写真/PIXTA
都市部を中心に増えているタワーマンション。いつかは住みたい……と憧れをもっている人も多そうですが、具体的に購入を検討している人はどのように考えているのでしょうか。今回は、3年以内にタワーマンションを購入する予定のある人に、購入予定額や住みたい階、心配に思っていることについて調査してみました。住みたい階として人気なのは、何階なのでしょうか?
12月は、新年から改正される住宅購入にかかわる税制や配偶者控除、土地の購入に関する記事など、新たにマイホームを購入する際に読んでおきたい記事が多くランクインしました。一方で、リノベーション事例の記事も3本ランクインしており、「自分らしい住まいづくり」の参考になるポイントを知りたい読者も多いようです。マイホームの購入、中古住宅のリノベーションなど、実現したい憧れの新生活があるという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
今朝、東京では48年ぶりに氷点下4度を記録したそうです。
さて、先日の雪が降った翌朝は、雪遊びをしよう♪と二人で公園に行きました。
クラウド君は一面に広がる白い世界を見て、
「ばぁばんち(山形)みたいだね!」
と大喜びでした。
雪の上に咲く紅梅が綺麗でした。
公園では、雪玉を投げたり、
雪だるまを作ったりして、楽しく遊びました。
そして今日は、雪でおままごと。
「モコズキッチンだよ~、いらっしゃいませ~。」
と言いながら、クラウド君は、凍った雪の塊で、パン生地をこねる真似をしてました。
塩のふり方が豪快でした。なんだか、もこみちっぽい(笑)
できた料理はーーーーー「ガパオライス!」(タイ料理)
もこみちっぽい??? うーん、微妙。
(公社)全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)と(公社)全国宅地建物取引業保証協会(全宅保証)は、「不動産の日」(9月23日)に合わせて行った、『2017年「不動産の日」アンケート調査』の結果を公表した。
調査期間は2017年9月1日~10月31日。調査放送はインターネット。調査対象は日本国内全域の20歳以上の男女。有効回答数は14,331件。
それによると、不動産の買い時感については、「買い時だと思う」(19.9%)、「買い時だと思わない」(24.7%)、「分からない」(55.4%)と、「分からない」が最も高く、「買い時だと思う」は全体の約20%となっている。16年度と比較して17年度は、「買い時だと思う」が5.0ポイント下降し、「買い時だと思わない」が2.4ポイント上昇している。どの年代層も「買い時だと思う」が下降していることから、全体的に「買い時感」が減退しているようだ。
不動産が買い時だと思う理由では、「住宅ローン減税など税制優遇が実施されているから」が34.5%と最も多く挙げられ、「住宅ローンの金利が上昇しそうなので・今の金利が低いので」が23.2%と続く。不動産が買い時だと思わない理由では、「自分の収入が不安定または減少しているから」が38.6%と最も多い。
また、現在「持家」に住んでいる方の平均得点は73.0点、「賃貸」では65.2点となっており、「持家」に住んでいる方のほうが住まいに対しての満足度が高い。現在の居住形態に関わらず、持家派は84.9%と全体の8割以上。持家派の理由では、「家賃を支払い続けることが無駄に思えるから」が63.1%と最も多く挙げられた。賃貸派の理由としては、「住宅ローンに縛られたくないから」が59.0%と最も高く、次いで「仕事等の都合で引越しする可能性があるから」「家族構成の変化で引越しする可能性があるから」が30%台で続く。
住宅購入時に重視する点については、「周辺・生活環境が良い」「交通の利便性が良い」が55%以上、賃貸時に重視する点については、「賃料」が80.0%で最も多く挙げられた。「賃貸」の方が経済面をより重視している傾向。また、「購入」「賃貸」ともに、周辺の生活環境や交通の利便性が重視されている。
東日本大震災後の住まいに関する意識の変化については、「築年数や構造(免震・耐震)について考えるようになった」が62.9%と最も多く挙げられ、続いて「地盤等の状況を意識するようになった」が45.0%。昨年熊本地震が発生した「九州・沖縄」では他の地域と目立った差はみられず、意識の上では地震の影響が少なくなってきていることがうかがえる。
ニュース情報元:(公社)全国宅地建物取引業協会連合会
一戸建ての購入を検討するとき、予算や通勤の利便性は優先順位が高いという人が多いのではないでしょうか。そんなとき、「できるだけ安く家を購入×できるだけ快適な通勤を」と考えてみると、東京23区内で条件に見合う物件を探すのは至難の業。しかし最近は、新幹線で通勤できる郊外で住宅購入した人を対象に新幹線通勤補助を行う自治体が増え始め、にわかに注目を集めています。そこで今回は「郊外で家を買って新幹線通勤」は本当におトクなのか、検証してみました。
そもそも新幹線通勤補助って何?熊谷市役所へ突撃リポート
新幹線通勤補助とは、自治体が通勤に新幹線を利用している住民に補助金を支給する制度のこと。長野県の佐久市や新潟県の湯沢町など、近年、この制度を導入する自治体が増えているのです。埼玉県の熊谷市もそのひとつ。そこで今回は熊谷市役所を訪ね、企画課の松本さん、市原さんに新幹線通勤補助について聞いてきました。
【画像1】写真左:熊谷市役所。写真右:熊谷市総合政策部 企画課の松本里実さん(左)、市原倫子さん(右)(写真撮影/宮崎林太郎)
――熊谷市では新幹線通勤にどれくらいの補助が出るのでしょうか?
松本さん 当市では、移住促進の一環として住宅購入に対するさまざまな助成を行っています。新幹線通勤補助もそのひとつで、2016年4月1日から2019年3月31日までに、当市内に住宅を購入および転入し、新幹線を使って通勤する方を対象に、定期券の有効期間の初日から2年間、月額最大2万円までの補助金を支給しています。
市原さん 新幹線通勤補助を受ける条件に5年以上居住する意思があることと定めているので、2年間という期間は短いと思われるかもしれませんが、これは当市に移住された方が新しい生活に慣れるまでの期間と捉えています。新幹線通勤で長距離移動の負担を軽減することで、少しでも当市での暮らしになじんでいただく助けになるとうれしいですね。補助がある間は新幹線通勤をして、生活スタイルに応じて在来線に切り替えるという選択肢もアリですよ。
【画像2】熊谷市の新幹線通勤補助概要
――新幹線通勤補助制度への反響はどうですか?
松本さん イベントやホームページなどで制度を周知していますが、それに加えて、いろいろなメディアで取り上げていただく機会も増え、多くのお問い合わせをいただいています。残念ながら条件に合わないという方もいらっしゃいますが、たくさんの方に興味をもっていただけていると実感しています。現在、熊谷市内から東京に通勤されている方が7000人くらい(※1)いて、そのうち2000人ほど(※2)が新幹線を利用しているというデータもあります。交通費を余分に払っても、通勤時間をゆったり快適に過ごしたいという希望をもつ人は、意外と多いのかもしれませんね。
市原さん 熊谷市だけでなく、埼玉県北部全体で人口減少や少子高齢化が進んでいます。その対応として7市町(熊谷市・本庄市・深谷市・美里町・神川町・上里町・寄居町)共同で埼玉県北部地域地方創生推進協議会を立ち上げ、「埼北移住」という移住促進のプロモーションなどを行っています。埼玉県北部というのは東京からは遠くて不便という印象をお持ちの方も多いと思います。しかし熊谷から東京まで新幹線なら40分ほどですから、実際に通ってみると思ったよりラクだったという声もいただいています。興味をもたれた方はぜひ一度、熊谷まで足を運んでみてください。
※1.総務省「平成27年度国勢調査」より
※2.JR東日本「新幹線駅別乗車人員(2015年度)」より
【画像3】写真左:企画課では住民目線で熊谷の暮らしを紹介する情報誌「熊谷で暮らす」を発行するなど、積極的に情報発信を行っている。写真右:定住促進パンフレット「熊谷で暮らす」vol.1、vol.2 (写真撮影/宮崎林太郎)
通勤時間はフリータイム?実践者に聞く新幹線通勤のホンネ満員電車で延々揺られるより新幹線通勤が快適なのは何となく想像がつきますよね。でも自腹で毎月数万円と言われたら、ちょっと腰が引ける気もします。そこで熊谷で家を買って東京まで通勤しているSさんに、新幹線通勤のほんとのところを聞いてみました。
【画像4】熊谷市在住のSさん(37歳)。家族構成:夫婦+長男+次男、通勤区間:熊谷駅‐品川駅、住居形態:新築一戸建て(注文住宅)(写真撮影/宮崎林太郎)
――新幹線通勤ってそんなに快適なんですか?
快適ですね。自由席が少なくなる休日の出勤を除けば、これまで通勤で座れなかったことはないですし、シートがゆったりしているので全然疲れません。私は本を読むことが多いですが、パソコンで作業をしたり、食事をする人もいます。仕事が忙しくて疲れているときなどは寝て過ごすこともあります。行きは終点の東京までなので、寝過ごす心配もないですしね。新幹線に乗っている間はいわばフリータイムです。
それに天候が悪くてもほとんどダイヤが乱れないんです。雪の多い地域を通過する北陸新幹線を利用しているからかもしれませんが、とにかく悪天候に強い印象ですね。これを経験してしまうと、私はもう在来線通勤には戻れないです。
――とはいえ不満だってありますよね?
本音を言うと、一番はお金ですね。新幹線の定期代と、在来線の定期代の差額が4万円弱。私の場合は会社が差額の半分まで支給してくれるので、新幹線通勤補助を加えると自己負担額は毎月1万円程度で済んでいます。これがもし、市からの補助がなくなる3年目以降が2万円ではなく4万円の自己負担だったとしたら、おそらく妻を説得できなくて在来線通勤になっていたと思います。
実は勤務先が品川なので、東京駅から山手線に乗り換えなければなりません。5駅程度なので、乗ってしまえばそれほど苦痛ではありませんが、品川駅のホームの大混雑を抜けるのは苦手ですね。
それから仕事が終わってから飲みに行く機会も減りました。新幹線の最終は23時ですし、在来線もあるので熊谷までなら意外と遅くでも帰れますが、それでもうっかり終電を逃したら目も当てられませんから。楽しいとついつい長居してしまいがちなので、飲みに行くときは「明日も仕事だから早めに解散」という流れになりやすい、火曜や水曜を選んでいます。
あともうひとつ、帰りは終着駅じゃないので、うっかり寝過ごすと、折り返せたとしても乗車料金がかかりますし、終電だったりしたら始発を待たないと帰れなくなるので寝られません。だから眠いときには座席に座らず、デッキで過ごすようにしています。それでもいざというときにはドアの脇に格納されている補助いすに座れるので、満員電車に揺られるよりはマシだと思っています。
――熊谷で家を買うことに不安はなかったですか?
私は実家が熊谷なので、通勤の問題さえクリアできれば不安はなかったですね。実際に通勤時間はドアドアで1時間少々なので、以前住んでいた川崎と大差はないんです。むしろひどいときは足が浮くくらい超満員で、遅延も少なくない在来線通勤だったころに比べたら、格段に快適と言えますね。
それに妻の実家も川越なので、もともと埼玉県内で東京に通勤しやすいエリアに絞って家を探していたんです。実際に浦和や大宮などの家も検討したのですが、やっぱり高いんですよね。わが家は子どもが男の子ふたりということもあり、予算を考えるとどうしても手狭感が否めませんでした。それならいっそと熊谷で土地を買って家を建てることにしたんです。
熊谷はのびのび子育てしたい人には向いていると思いますよ。保育園も比較的多いので、特定の保育園にこだわったりしなければ入れないということはまずないと思います。ただ、子どもが小学校に上がったら働きに出たいママさんたちは注意が必要かもしれません。私の妻も仕事に復帰する際、学童保育に申し込んだのですが入れませんでした。幸い私の実家が近くなので、放課後は両親に預かってもらえますが、地縁のない人は困るかもしれませんね。
新幹線通勤を始めてから帰宅時間が早くなったこともあり、夜ランニングをするようになったんです。荒川の河川敷は対岸にゴルフ施設等の明かりなどが灯っていて、夜でも真っ暗にはなりませんし、散歩をしている人も多いんですよ。もともとジムに通ったりしていなかったのですが、心地よい自然環境が身近にあると、体を動かしたくなりますよね。
東京のほうが交通手段も、商業施設や娯楽施設も圧倒的に豊富で便利です。とはいえ何でも買える分、ついついお金を使ってしまう気もするので、浪費癖がある人なら新幹線代を払っても郊外に住むほうが、案外お財布には優しいかもしれませんね。
【画像5】新幹線で帰っていくSさん (写真撮影/宮崎林太郎)
仕事の後にもかかわらず、終始にこやかに質問に答えてくださったSさん。この日も新幹線で熊谷へと帰るべく、さっそうと改札をくぐっていきました。
東京と郊外エリア。家を買うならどっちがお得?【画像6】試算・監修/ファイナンシャル・プランナー(CFP) 菱田雅生氏
※1.新築分譲一戸建ての平均価格を基に算出。住宅ローン金利は1.36%(25年固定)、ボーナス払いなし、自己資金は物件価格の10%とする
※2熊谷市の通勤定期券の自己負担額は、1カ月の新幹線定期の額を69,960円(東京-熊谷間の新幹線定期券の額)、勤務先などから支給される通勤手当の額を30,610円(東京-熊谷間の在来線のみの定期券の額)として算出
新築分譲一戸建ての平均価格を比較すると、東京23区は熊谷市の2倍以上。これなら新幹線通勤費用を加えても東京23区で家を買うよりお得な気がします。しかし郊外で家を買い、東京に通勤する対価として、お金には表れないリスクも考えなければなりません。
「都心は移動や通勤が便利だけど、住宅も物価も高い。郊外は移動や通勤が大変だけど、住宅も物価も安い。仕事を重視すると都心で、子育てや休日を重視すると郊外、といった考え方もありますが、価値観は人それぞれ。老後の生活をどこでどのように送りたいかも考えて、住まいの地域を決めることも重要です。お金では計れない精神的な満足度の高さなども考慮しましょう」と、ファイナンシャル・プランナーの菱田氏も語るように、損得を考える前に、まずは自身のライフスタイルと向き合うことが大切ということですね。
家が安い、通勤が快適という価値の大きさは個々人の性格やライフスタイルによって変わるものですから、何に時間を使いたいのか、そのためにどれくらいの労力や費用負担なら許容できるのかということをしっかりと考える必要があります。その上で通勤電車が快適になるならリスクに目をつむってもOKという人であれば、新幹線通勤が可能な郊外で家を買うという選択にも検討の余地はあるでしょう。例えば気になるエリアでひと月部屋を借りて、新幹線通勤ライフを試してみるのもアリかもしれませんね。
●取材協力賃貸マンションを選ぶとき、あなたはその部屋を“管理”している人が誰か、意識していますか? 入居した後で水道の故障や騒音などのトラブルがあった場合、賃貸している人に代わって対応するのが、その部屋の管理担当者。では誰が管理を担当しているのかというと、さまざまなケースがあるようです。
仲介会社に入居後のトラブルを伝えても、対応できない!?
気に入ったお部屋を見つけて借りたけれど、水まわりの故障や住環境の悪化など、住んでから問題がでてきた……。こんな場合、あなたはどこに相談しますか? 仲介会社に連絡するという人も多いかもしれませんね。しかし実は、仲介会社には入居後のトラブルを解決する責任がない場合も多いのです。では誰に相談したらよいのでしょうか? プリンシプル住まい総研の所長でAll About「賃貸・部屋探し」ガイドの上野典行(うえの のりゆき)さんに伺いました。
「入居後のトラブル対応の責任は、その物件の管理をしている人がもっています。物件を紹介する“仲介”と入居後の“管理”は、必ずしも同じ会社が担当しているとは限りません。なかには仲介会社が管理も一括して行っている場合もあります。そういった物件を業界的には『管理物件』といいます。この場合は仲介業者に連絡すれば、同じ会社や系列会社の管理部門につないでくれるでしょう。
一方で、管理を仲介とは別の会社や個人が行っていることもあり、そういった物件を『一般物件』といいます。名称については業界内部のものなので、入居する方は端的に“管理の責任者は誰か”を確かめればよいでしょう」(上野さん)
もしも住んだ部屋にトラブルがあった場合、管理者に速やかに対処してほしいもの。しっかりと物件管理をしてくれるかどうか、事前に見分ける方法はあるのでしょうか。
大家さんが管理している場合と、企業が管理している場合がある上野さんによると、管理に関しては大別すると「仲介会社と同じ系列の管理会社が担当する場合」「仲介会社とは別の管理会社が担当する場合」「個人の大家さんが管理する場合」の3つがあるそう。
「それぞれにメリット、デメリットがあります。仲介と同系列の管理会社であれば仲介担当者との連携がスムーズな場合が多いですし、個人の大家さんが管理している場合は、もしかしたら漫画『めぞん一刻』のような、人情味あふれるやりとりが期待できるかもしれません。
とはいえ私は、特に今なら個人よりは企業の管理する物件をお勧めします。なぜなら住宅宿泊事業法(民泊新法)の改正があったり、民法の改正があったりと、直近で集合住宅にまつわる法改正が多いからです。個人の大家さんがそういった変化に追いつくのは、なかなか大変だと思います」(上野さん)
住宅宿泊事業法(民泊新法)の改正によって2018年6月から、マンションやアパートの管理規約で禁止されている場合を除いて、申請すればどこでも民泊が営業できるようになります。また、民法改正後には賃貸した部屋を元どおりにする「原状回復」に関して、経年劣化に関しては入居者が修復費用を負担する必要がないと明記されます(ただし、ハウスクリーニング代などがかかるといった特約がある場合は、特約が有効になります)。
例えばお部屋の隣が民泊で、毎晩パーティーが開かれていたら、夜間は静かにするように伝えてほしいですよね。そういったことに関して、もしも管理側に民泊についての知識や経験がなければ、上手に対応してもらえないかもしれません。そして住み替える際、管理側が民法の改正を知らなければ、経年劣化分の原状回復費用まで請求されてしまう可能性もあるでしょう。もちろん個人の大家さんでも法律に詳しく、管理会社よりも経験豊富な人もいますが、管理会社の場合は、人と人との相性を超えた交渉ができるメリットがありそうです。
部屋の快適さは間取りやインテリアだけでなく、管理の良さもポイント。いざというときにちゃんと対応してもらうためにも、賃貸でお部屋を決める際には、「管理トラブルの際は誰に連絡すればよいのか」を仲介業者に確かめておきましょう。個人の大家さんの場合は、すぐに連絡がつく人なのかどうかなど、その人となりを仲介担当者に聞いてみるのもよいでしょう。
●取材協力(株)不動産経済研究所はこのたび、2017年の首都圏マンション市場動向を発表した。
それによると、首都圏における2017年年間(1~12月)の新規供給戸数は対前年(3万5,772戸)比0.4%(126戸)増の3万5,898戸で、4年ぶりの増加となった。都県別供給戸数は東京都区部1万6,017戸(シェア44.6%)、東京都下4,016戸(11.2%)、神奈川県8,540戸(23.8%)、埼玉県3,956戸(11.0%)、千葉県3,369戸(9.4%)。
2017年の分譲価格は首都圏平均で5,908万円。2016年の平均価格5,490万円に比べて418万円・7.6%のアップとなった。東京都区部は7,089万円(2016年6,629万円)、都下5,054万円(同4,985万円)、神奈川県5,524万円(同5,039万円)、埼玉県4,365万円(同4,255万円)、千葉県4,099万円(同4,085万円)。全エリアが上昇しており、上昇幅が最も大きかったエリアは神奈川県だった。
m2単価は首都圏平均85.9万円で5年連続の上昇。都区部108.3万円、都下71.2万円、神奈川県77.1万円、埼玉県61.1万円、千葉県57.0万円。売れ行きは、2017年の初月契約率の平均が68.1%であり、2016年の68.8%を0.7ポイント下回っている。
2017年年間の即日完売戸数は2,079戸(全体の5.8%)、フラット35登録物件は3万3,550戸(同93.5%)だった。なお、2018年の供給見込みは3.8万戸。2017年に比べて5.9%の増加と、2年連続で増加する見込み。
ニュース情報元:(株)不動産経済研究所
(株)不動産経済研究所はこのたび、2017年の近畿圏マンション市場動向を発表した。それによると、2017年の新規発売戸数は1万9,560戸。対前年(1万8,676戸)比884戸、4.7%の増加となった。地域別発売戸数は大阪市部9,482戸(全体比48.5%)、大阪府下3,615戸(同18.5%)、神戸市部1,747戸(同8.9%)、兵庫県下1,917戸(同9.8%)、京都市部1,220戸(同6.2%)、京都府下249戸(同1.3%)、奈良県153戸(同0.8%)、滋賀県937戸(同4.8%)、和歌山県240戸(同1.2%)。月間契約率の平均は76.1%、前年の71.9%に比べて4.2ポイントのアップとなった。
2017年の1戸当たりの平均価格、m2単価は3,836万円、63.0万円。2016年は3,919万円、61.6万円だったので、前年比総額では83万円(2.1%)ダウン、m2単価では1.4万円(2.3%)アップした。
2017年の地域別平均価格、1m2当たりの単価は、大阪市部3,566万円、72.5万円。大阪府下3,935万円、53.2万円。神戸市部4,112万円、65.0万円。兵庫県下4,321万円、57.6万円。京都市部4,378万円、64.1万円。京都府下4,021万円、54.2万円。奈良県3,783万円、48.4万円。滋賀県4,005万円、53.0万円。和歌山県3,563万円、47.3万円。
12月末現在の継続販売戸数は2,539戸で、2016年末現在の2,782戸に比べ243戸減少した。
2018年の発売戸数は、8.0%減の1万8,000戸が見込まれる。
ニュース情報元:(株)不動産経済研究所
(株)矢野経済研究所はこのたび、国内のマンション管理市場の調査を行った。調査期間は2017年10月~12月。同調査におけるマンション管理市場とは、分譲マンションを対象とし、マンション管理費市場、および共用部修繕工事市場により構成される。それによると、2017年の国内マンション管理費市場規模(管理費ベース)は7,235億円(前年比2.7%増)の見込み。また同社は、2018年は7,447億円(同2.9%増)、2019年は7,656億円(同2.8%増)、2020年には7,825億円(同2.2%増)まで拡大すると予測した。
さらに、2025年までのマンション管理費市場をみると、マンション管理市場はストックビジネスであるため、新築分譲マンションが供給され続ける限り市場規模は伸び続け、2025年の同市場規模は8,655億円に拡大すると予測。一方で、人口・世帯数の減少に伴う新築ニーズの減少等を背景に伸び率は鈍化していくと考察した。
2017年の国内マンション共用部修繕工事市場規模(工事金額ベース)においては、前年比4.3%減の6,207億円を見込んだ。また、2018年は同7.8%増の6,693億円、2019年は同0.5%減の6,660億円、2020年には同2.0%増の6,793億円になると予測。さらに、2025年までの共用部修繕工事市場をみると、2021年以降はリーマンショックの影響によりマンション供給戸数が絞られた築年のマンションの1回目の大規模修繕工事の実施時期に当たることなどを背景に、2022~2023年頃まで低調に推移するものと予測している。
ニュース情報元:(株)矢野経済研究所
数年間空き家になっていた築31年の2階建て一軒家を借りて、家中の内装を自分好みに“プチリノベ”して暮らす女子がいる。足かけ4カ月、リノベ作業は今も進行中だ。持ち家ではなく賃貸で、プロの手を借りずにどうやって変身させるのか。DIYの工程をのぞかせてもらった。
“昭和感”ただようレトロな一軒家に住むことに
今回取材をしたのは、埼玉県郊外にある一軒家。築31年、3DKの2階建てだ。この家で4カ月前から賃貸暮らしをしているのは、カタオカマナミさん。数年前から仕事の一環として、この近くで地域に根差した農作業に携わっていたつながりで、3年間空き家になっていたこの物件を手ごろな価格で紹介してもらったのが始まりだという。
しかし、3年間人が住んでいなかった空き家は、お世辞にもキレイと言える状態ではなかったそうだ。
「最初に内見をしたときは、思っていた以上に年季が入っていて正直びっくりでしたね。キッチンやお風呂、トイレ、壁紙のクロスなどは、入居前に大家さんの好意でリフォームをしてくれて、住みやすくなりました。それでも築31年となると、家のあちらこちらに“昭和感”が残っていて……。そこで、大家さんには了解を得て、DIYで内装をプチリノベさせてもらうことになりました」(カタオカさん、以下同)
【画像1】賃貸物件のため大掛かりなDIYはNGなので、外観は今も入居時のまま(画像提供/カタオカマナミさん)
貼ってはがせる壁紙でイメージチェンジ!一戸建てということで部屋数も多く(1階はダイニングキッチンと和室1部屋、2階には洋室と和室が1部屋ずつ)、一見難易度が高そうにも思えるが、このレトロな雰囲気をどうやって自分好みに変身させようかと、入居時からワクワクしたそうだ。
これまでDIY経験はなかったというカタオカさん。どのように作業を始めていったのだろう?
「まずはダイニングキッチンの壁や天井の色を変える作業から始めました。市販の壁紙を貼り替えるだけで全然違う印象になるので、モチベーションも上がります。料理も好きなので、自分好みに変身したダイニングキッチンが今は家の中で一番居心地がいいんです」
【画像2】キッチンのコンロ奥には、ぴったりサイズの木製棚を製作。デッドスペースが調理器具置き場に(写真提供/カタオカマナミさん)
【画像3】ダイニングキッチンの一角。元からある木目調のレトロなドアに合わせて、壁紙はレンガ調と濃いブルーで配色。どちらも原状回復できるよう“貼ってはがせるシートタイプ”を使用している(画像提供/カタオカマナミさん)
【画像4】写真左:和室のふすまにはレンガ調のシートを貼っている。写真右:和室ならではの鴨井には、穴をあけずに使用できる100均の鴨井フックを活用(画像提供/カタオカマナミさん)
築古物件ならではのレトロな建具や和室の特徴を活用したDIYをすることで、新しい物件にはないオリジナリティのある内装に仕上がるのが魅力的だと話してくれた。
DIY作業に密着!押入れスペースがおしゃれなパレットベッドに!?まとまった休みが取れる冬休みに作業を進めるということで、筆者もDIY作業に参加させてもらった。
今回体験したのは、2階にある6畳の洋室のDIY作業。大きな窓があって明るい雰囲気なので、白を基調としたゲストルームにする計画だそう。手つかずの状態だった洋室がどう変身していくのか、レポートしていこう。
1.押入れの扉を外し、木枠を白いペンキで塗る
使用したのは、近所のホームセンターで購入したという艶消しマット仕上げの白いペンキ。水性なのでペンキ特有の「嫌なにおい」もほとんどしなかった。厚塗りにしたくない場合は、水で濃さを調整できるというのも手軽だ。
※賃貸物件に手を加える場合は、原則としてオーナーもしくは管理会社の許可が必要。今回のケースでは大家さんの許可があるので、ペンキを塗装した部分の原状回復をする必要はない
【画像5】写真左:扉を外した押入れの木枠をペンキで塗る作業。写真右:色ムラなく塗るには、刷毛よりも100円ショップで購入したペンキローラーが便利だった(写真撮影/カタオカマナミさん)
2.天井と壁を白いペンキで塗る
つづいて、天井と壁の全面を白いペンキで塗装していく。
【画像6】写真左:昭和感がただようレトロな天井の模様。写真右:天井が真っ白になるとクロスのクリーム色が際立ってしまったので、急きょ壁も同じペンキで塗装することに(写真撮影/カタオカマナミさん)
3.床材として白いクッションフロアを貼る
床材として使用したのは通販で仕入れた白いクッションフロア。部屋の大きさに応じてカッターで切り、専用の両面テープで簡単に貼ることができる。
4.木製パレットで「パレットベッド」を製作する
倉庫などで荷物を載せる際に使われる木製のパレット。DIY作業向けに1枚単位から購入できる通販サイトもあるそう。今回はこのパレットをベッドフレームに使用し、木製のパレットベッドを製作する。木の表面がささくれているとケガの原因にもなるので、表面を滑らかにするやすりがけ作業が必須だ。
【画像7】写真左:扉を外した押入れスペースを有効活用して、木製パレットを組み、ベッドを製作する。写真右:今回は木目を際立たせるために、表面にオイルステインを塗装する作業を行った(画像提供/カタオカマナミさん)
5.木材と塩ビパイプで机を製作する
本来は給排水用として使われる「塩ビ管」や「塩ビパイプ」と呼ばれる建築資材。今回はこれを机の「脚」に使い、木材を組み合わせて机を製作した。ホームセンターで誰でも購入することができる。
【画像8】写真左:塩ビパイプは、のこぎりでカットして、「継手」という材料でジョイントして使う。写真右:出来上がった机(写真提供/カタオカマナミさん)
完成したパレットベッドがこちら。
【画像9】完成したパレットベッド(画像提供/カタオカマナミさん)
筆者がこの日体験できたのは、上記の1と2の作業。時間にして2時間ほどだった。
天井などにペンキを塗るのは初めてだったので、塗り始めは「失敗しないだろうか……」と恐る恐るスタートをしたのだが、やってみると実に楽しい!思い切って大胆に塗るほうがムラにもなりにくく、またどこかでチャレンジしてみたいと思う。
最後に、DIYグッズの購入方法や、今後の計画について聞いてみた。
――そもそも、DIY可能な賃貸築古物件をどうやって見つけたのですか?
「週末にこのあたりの地域で“都会から通える田舎づくり”の活動をしているのですが、特に田植えや稲刈りの時期などは頻繁に通わなくてはいけないため、都内から通うのに限界を感じていたんです。そこで知り合いの農家さんに部屋探しの相談をしていたら、親戚が住んでいた部屋が空いているということで紹介してもらいました」
「話を聞いたときは、1DKぐらいのアパートの一室かなと思っていたんですが、まさかの一戸建てで(笑)。あまり便利な立地ではないので借り手がつかず、3年間空き家のままで大家さんも諦めていたところに、私が立候補しました。DIYをどこまでやっていいかなどは、契約時に『外観の塗装はダメだけど、内装はあまり変な色でなければ大丈夫』と許可をもらいました」
――DIYの参考にする情報は、どうやって見つけているんですか?
「部屋のイメージに悩んだときや、何か新しいものの製作に入るときに参考にするのは、DIYのポータルサイトです。気に入ったイメージ写真を見つけたらクリップしておいて、ゆっくり悩みながら進めています。今作業中の2階の和室も、壁や天井を赤×白の配色にするか、赤×黒の配色にするか構想を練っているところです」
【画像10】まだ作業途中の和室は、大胆な朱色の壁が印象的(画像提供/カタオカマナミさん)
――DIYに使う材料の入手は、どうしているんですか?
「近所にあるホームセンターや通販サイト、100円ショップで買うことが多いですね。木材や塗料などは、初心者のうちはホームセンターで店員さんに聞きながら購入するのがおすすめです。軽トラックの貸し出しサービスをしている店舗も多いので、※ツーバイフォー(2×4)材など大きいものを購入しても安心ですよ」
※ツーバイフォー(2×4)材…ツーバイフォー工法の住宅に使用される木材
「壁紙や床材などは、通販サイトで購入することがほとんどです。色や素材もかなり豊富で、賃貸でも使える “貼ってはがせる”商品のラインナップも多いんです。でも、届いてみたら『思っていた色と違った…!』なんていう失敗もたまにあるので、返品ができるかどうかは確認したほうがいいですね」
――築古物件DIYならではの、難しいポイントなどはありましたか?
「生活面でもDIYの面でも困ったのは、コンセントがちょうどよい場所になく、数も足りないということですね。現代の生活では、充電したいものもたくさんあるので、家中のあちこちにコードが露出してしまうんです。見栄えも悪くなるので、100円ショップで購入した木箱でコンセントカバーを自作しておしゃれに隠したり、コードが見えないような工夫をしたり気をつかっています」
――今後のプチリノベ計画は、どんなイメージで考えていますか?
「今後の計画としては、まずは作業中の和室を完成させること。あとはトイレですね。トイレはリフォームされていてキレイなのですが、ちょっと殺風景なのでおしゃれに変身させたいと思っています。手洗いタンクの部分を木材で隠して、“なんちゃってタンクレストイレ”にできたらよいなと妄想中です」
退去時には元に戻すことを考えると、あまり大金をかけずに始めたい賃貸暮らしのDIY。「できるだけ安く、手軽に」という制約があるからこそ、工夫の余地があって楽しさが増すのかもしれない。今回のケースでは、大家さんの了承があったためペンキ塗りなど大掛かりな作業もできた珍しい事例だったが、初心者でもチャレンジできそうな点もたくさん見られた。賃貸でも、原状回復できる範囲であればDIYは可能。また、大家さんと直接交渉ができる場合は、可能性もさらに広がるはず。賃貸だからと諦めずに、「DIYは未経験!」という人は、ぜひ参考にしてみてはいかがだろう。
●取材協力リクルート住まいカンパニーが「2017年大型リフォーム(リフォーム費用300万円以上)実施者調査」の結果を発表した。中古を買ってリフォームした人の場合、物件購入費用は平均3156万円、リフォーム費用は平均628万円だという。それぞれ費用はどうやって捻出するのだろうか?【今週の住活トピック】
「2017年大型リフォーム実施者調査」を発表/リクルート住まいカンパニー購入した中古住宅を入居前にリフォームした理由に、「自分好み」や「割安」も
この調査は、直近3年以内に、300万円以上のリフォームを実施した人が対象。300万円以上のリフォームということは、キッチンや浴室などの水まわりの交換や複数居室など広範囲なリフォームをしたということだろう。
この中でも、中古住宅を購入してリフォームした人に注目してみたい。
中古で購入した住宅をリフォームした人は、全体の20.2%。この中には、入居後ある程度住んだうえでリフォームした人も含まれるので、純粋に「中古で購入した住宅をリフォームしてから住み始めた」という人を見ると、このうちの55.1%だった。つまり、全体の1割強が中古を買ってリフォームして住んだと見られる。
入居前にリフォームした理由を複数回答で聞くと、「リフォームすることで、自分好みの家にしたかったから(デザイン)」が35.9%、「住みたい物件を見つけたがリフォームが必要だったから」が34.8%、「(新築と比べて)費用を抑えたいと思ったため」が27.2%、「リフォームすることで、自分好みの家にしたかったから(間取り)」が26.1%と上位に挙がった(画像1)。
老朽化などによる「必要性」もさることながら、「自分好み」や「割安」を求めたということが分かる。
【画像1】中古住宅を購入して、入居前にリフォームした理由(複数回答)(出典:リクルート住まいカンパニー「2017年大型リフォーム実施者調査」より一部抜粋して転載)
中古を買ってリフォームは、割安?新築を購入するより中古を購入してリフォームしたほうが、費用が抑えられるのだろうか?
新築の価格が高騰している都心部などでは、総額で抑えられる可能性も高いが、実際には希望する立地や物件によって異なるだろう。
調査結果ではどうなっているのだろう。
中古を購入してリフォームした人の全体の平均額は以下のとおりだ。( )内は首都圏と関西圏の平均額だ。
・物件購入費用 :3156.3万円(首都圏:4014.1万円、関西圏:2280.0万円)
・リフォーム費用:628.1万円(首都圏:513.9万円、関西圏:757.9万円)
もちろん、物件価格に重きを置いた人もいれば、安く買ってリフォームにお金をかけた人もいるだろう。
調査結果の特徴としては、広範囲に分散していることが挙げられる。画像2を見ると、物件購入費用は、「1000万円未満」~「5000万円以上」までそれぞれに分散しているし、リフォーム費用は、「300万~500万円未満」が半数近いものの「500万~700万円未満」~「1000万円以上」までそれぞれ分散している。
また、首都圏では物件購入価格が高くなる代わりにリフォーム費用を抑える傾向が見られ、関西圏ではその逆の傾向が見られるといった特徴もうかがえる。
【画像2】1)中古を買ってリフォームした人の物件購入費用 2)中古を買ってリフォームした人のリフォーム費用(数値自由回答)(出典:リクルート住まいカンパニー「2017年大型リフォーム実施者調査」より一部抜粋して転載)
中古+リフォームは、「築年数の古いものを安く買って、大がかりにリフォームをする」のか、「立地や広さなどにこだわる代わりに、リフォーム費用を抑えられる物件を選ぶ」のかなど、戦略的に選択できるという側面もあるわけだ。
購入+リフォーム、それぞれの費用はどうやって捻出する?調査結果(複数回答)を見ると、物件購入費用は「住宅ローン」が62.0%、「自己資金」が52.2%だが、リフォーム費用は「自己資金」が66.3%、「(物件と合わせて借りる)住宅ローン」が22.8%、「リフォームローン」が9.8%となっている。ほかには、親などからの贈与や融資などがある。
物件購入費用で住宅ローンを使っていない人が4割近くいるということは、物件購入の全額を自己資金や親からの贈与などでまかなったということだろう。物件価格が1000万円未満や1000万円台であれば、それも十分可能だ。
つまり、どのように費用を捻出するかは、「自己資金や贈与などでどれだけの額を充当できるか」でかなり変わってくる。
中古+リフォームの費用については、物件購入費用には主に「住宅ローン」を活用し、リフォーム費用には「自己資金」や「親からの贈与」を活用するのが一般的だ。リフォーム費用は、追加工事が発生するなど変動する可能性が大きいので、柔軟に対応できる自己資金などを利用するほうが使い勝手がよいからだ。調査結果を見ても、リフォーム費用では圧倒的に自己資金が多くなっている。
「住宅ローン」は、住宅購入だけでなく、一定のリフォームでも利用できる。購入した物件を担保にするので、35年などの長期間の返済で、低金利で借りることができる。その分、審査に時間がかかったり、抵当権設定などの諸費用がかかったりする。
最近では、「中古住宅+リフォーム一体型」の住宅ローンも登場し、物件購入にリフォーム費用をプラスした金額を借りることができる事例も増えている。ただし、中古住宅を購入する段階で、リフォーム費用が確定している必要があるなど、購入とリフォームの見積もりを並行して行っていないと利用できないということがある。
一般的に「リフォームローン」なら無担保なので審査期間も短く、購入後にリフォームの見積額が確定してから申し込んでも間に合うなど、柔軟な対応がしやすい。ただし、住宅ローンに比べると借りられる額が少ない、返済期間が短い、金利も高めに設定されているといった違いがある。
こうしたローンの違いを理解したうえで、自己資金や贈与などでいくらまで住宅取得に充てられるのか、その額をどこで使うかというように検討し、それぞれの費用の捻出方法を決めるのがよいだろう。
「中古住宅を購入」して、入居前に「リフォームする」のは、決して簡単なことではない。それぞれ難易度が高いうえ、時間的な制約もあって効率よく進める必要があるからだ。一方で、自分の予算をどう振り分けるかといった選択肢が豊富なので、安く買って思い切ったリフォームをしたり、立地にこだわって手が届くものを探したりといったことも考えられる。それが楽しめるか、難しいと思うかは、人それぞれだろう。
2月1日は「においの日」。いいにおい、嫌な臭い、家の中だけでもたくさんの気になる「におい」がある。(株)リクルート住まいカンパニーが運営する不動産・住宅サイト『SUUMO(スーモ)』は、「我慢できない臭い」に焦点をあててアンケートを行い、調査結果を「SUUMOなんでもランキング」としてまとめた。
【調査概要】
●調査実施時期:2017年10月4日~2017年10月5日
●調査対象者:全国の20~59歳までの男性208名・女性208名
●調査方法:インターネット
●有効回答数:416
【調査結果】
Q.家の中の臭い、我慢できないものは?(複数回答可)
1位:生ごみの臭い 23.8%
2位:生乾きの洗濯物の臭い 14.2%
2位:排水溝の臭い 14.2%
4位:タバコの臭い 12.3%
5位:トイレの臭い 8.7%
6位:ペットの排泄物の臭い 6.5%
6位:よその家から流れてくる臭い 6.5%
8位:汗臭い洗濯物の臭い 6.0%
8位:湿っぽい部屋の臭い 6.0%
10位:子どものおむつの臭い 5.8%
※上位10位まで表示
1位は「生ごみの臭い」(23.8%)。「生ごみを捨てる前の夜はつらい」「ゴミ箱を開けるのが嫌」など、耐えられない臭いのよう。「消臭スプレーをふきかけている」「我慢できないから。何枚か重ねた袋に入れる」など、いろいろと対策しているようだが、「夏場は虫も寄って来る」と、夏は特に我慢ができない様子。
2位は同率で「生乾きの洗濯物の臭い」と「排水溝の臭い」(14.2%)。生乾きの洗濯物については、「菌が繁殖していそう」「着ていて一日中不快な気分になる」「せっかく洗ったのに残念な気持ちになる」「身に着けていてもテンションが下がるので、結局二度洗いしてしまう」など、とにかく嫌な臭いのよう。
一方、「排水溝の臭い」も「2、3日に1度は掃除しないと臭いし、触りたくなくなる」「どろどろとした排水を想像できるから。鳥肌がたつ」など、「とにかく嫌」なコメントがズラリ。
4位は「タバコの臭い」(12.3%)。「喫煙する人がいないので、隣家からの臭いがイヤ」「何回もファブリーズする」「匂いがつく、タバコが好きではない」など、非喫煙者からのコメントが目立った。
5位は「トイレの臭い」(8.7%)。「夫が立ってトイレをするので、床や壁にニオイがしみつく」「子どもがおしっこをひっかけるので、何回洗っても臭くなる」など、家族のトイレのしかたに腹を立てている人が多かった。
目で見て分かる汚れもストレスだが、目に見えない「臭い」もストレスを感じるもの。臭いをなくすには、こまめに掃除をしたり、臭いの元を断つ対策グッズを使ったりすることが大事。すっきりさわやかな家でこの1年を過ごそう。
【主なコメント】
●生ごみの臭い:生ごみを出せる日が決まっていて、よく出しそびれて臭い。(33歳・女性)
●生ごみの臭い:夏場は虫も寄って来るから。(38歳・女性)
●生乾きの洗濯物の臭い:着ていて気持ち悪いから。(41歳・女性)
●排水溝の臭い:いつも除菌している。(38歳・女性)
●タバコの臭い:ヤニ臭は服にこびりつくし勘弁してほしい。(41歳・男性)
●トイレの臭い:換気扇がないのでこもる。(47歳・女性)
●ペットの排泄物の臭い:気づかないところにしているときがあるため。(44歳・女性)
●よその家から流れてくる臭い:おいしそうな食べももの臭いもちょっと迷惑です。(50歳・女性)
●汗臭い洗濯物の臭い:運動後のウェアの臭いがなかなかとれない。(27歳・女性)
●湿っぽい部屋の臭い:湿気が多く雨続きだとカビ臭い気がする。(59歳・女性)
●子どものおむつの臭い:ごみ箱をあけるとポワんと臭う。(35歳・女性)
「SUUMOなんでもランキング」コーナー:住まいに関する様々なテーマについてアンケートを実施し、結果をまとめた記事を隔週で発表。
(株)不動産経済研究所はこのほど、2017年12月度・首都圏「マンション市場動向」を発表した。それによると、12月の新規発売戸数は6,480戸。対前年同月(7,007戸)比7.5%減、対前月(3,366戸)比92.5%増。地域別発売戸数は東京都区部2,033戸(全体比31.4%)、都下379戸(同5.8%)、神奈川県2,344戸(同36.2%)、埼玉県752戸(同11.6%)、千葉県972戸(同15.0%)。東京都のシェアは37.2%。
新規発売戸数に対する契約戸数は4,698戸で、月間契約率は72.5%と7月以来の70%台。前月の67.9%に比べて4.6ポイントアップ、前年同月の76.6%に比べて4.1ポイントダウン。地域別契約率は都区部73.6%、都下71.5%、神奈川県82.0%、埼玉県58.6%、千葉県58.4%。
1戸当り平均価格、1m2当り単価は、6,019万円、86.4万円。2017年11月は5,551万円、83.5万円だったので、前月比総額では468万円(8.4%)のアップ、m2単価は2.9万円(3.5%)アップ。
地域別平均価格、1m2当り分譲単価は、東京都区部7,531万円、117.5万円。都下4,649万円、66.3万円。神奈川県6,274万円、86.7万円。埼玉県4,220万円、58.8万円。千葉県4,171万円、57.3万円。
即日完売は853戸(全体の13.2%)で、フラット35登録物件戸数は5,713戸(同88.2%)だった。
ニュース情報元:(株)不動産経済研究所
(株)東京カンテイは1月22日、2017年12月度「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70m2価格月別推移」を発表した。
これは、同社のデータベースに登録された中古マンションの“売り希望価格”を行政区単位に集計・算出し、70m2に換算したもの。対象はファミリータイプのみ(専有面積30m2未満の住戸、事務所・店舗用は集計から除外)。
それによると、2017年12月の首都圏中古マンション価格は、前月比-0.2%の3,615万円と3ヵ月ぶりに弱含んだ。都県別では、東京都で+0.2%の4,849万円、神奈川県+0.1%の2,863万円、千葉県+0.2%の1,999万円と僅かな強含み。埼玉県では+0.9%の2,213万円と引き続き上昇したことで、再び2,200万円台を回復した。
近畿圏平均は、大阪府での強含みや事例シェアの拡大が影響し、前月比+1.7%の2,143万円。大阪府では大阪市内からの流通事例が存在感を増し、府平均は+1.8%の2,348万円と上昇傾向。一方、前月に大きく下落していた兵庫県では+0.4%の1,851万円とやや持ち直した。
中部圏平均は、前月比+0.6%の1,732万円で3ヵ月ぶりのプラス。愛知県でも+0.3%の1,868万円と小幅ながら引き続き上昇。前年同月比は他の都市圏を上回る状況が続いている。
ニュース情報元:(株)東京カンテイ
(株)不動産経済研究所はこのほど、2017年12月度・近畿圏「マンション市場動向」を発表した。それによると、12月の新規発売戸数は2,259戸。対前年同月(1,975戸)比284戸、14.4%増、対前月(1,582戸)比677戸、42.8%増。地域別発売戸数は大阪市部1,150戸(全体比50.9%)、大阪府下471戸(同20.8%)、神戸市部261戸(同11.6%)、兵庫県下220戸(同9.7%)、京都市部75戸(同3.3%)、京都府下3戸(同0.1%)、奈良県2戸(同0.1%)、滋賀県77戸(同3.4%)、和歌山県での発売はなかった。
新規発売戸数に対する契約戸数は1,693戸で、月間契約率は74.9%で12カ月連続70%超。前月の77.7%に比べて2.8ポイントのダウン、前年同月の69.2%に比べて5.7ポイントアップ。地域別契約率は大阪市部80.6%、大阪府下69.2%、神戸市部73.6%、兵庫県下64.1%、京都市部72.0%、京都府下66.7%、奈良県50.0%、滋賀県64.9%。
1戸当り平均価格、1m2当り単価は、3,913万円、66.2万円。前年同月比は戸当り価格は3カ月連続のダウン。m2単価は2カ月ぶりのアップ。2017年11月は3,609万円、59.6万円だったので、前月比総額では304万円(8.4%)アップ、m2単価は6.6万円(11.1%)アップ。
地域別平均価格、1m2当りの分譲単価は、大阪市部3,611万円、71.0万円。大阪府下4,129万円、57.2万円。神戸市部4,546万円、86.2万円。兵庫県下4,178万円、53.7万円。京都市部3,735万円、64.1万円。京都府下3,787万円、50.0万円。奈良県3,975万円、50.0万円。滋賀県4,376万円、63.3万円。
即日完売物件は186戸(全体の8.2%)、フラット35登録物件戸数は1,410戸(同62.4%)だった。
ニュース情報元:(株)不動産経済研究所
(株)東京カンテイはこのたび、「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70m2価格年別推移(17年・年間版)」を発表した。
それによると、首都圏の2017年中古マンション平均価格は、前年比+2.9%の3,577万円と上昇傾向は維持したが、大幅に鈍化した。これまで牽引してきた東京都が調整局面入りし、限定的な価格上昇に留まったことが要因。
近畿圏は+4.0%の2,118万円、中部圏は+5.2%の1,711万円と上昇傾向を維持。近畿圏や中部圏でも都市中心部が圏域平均を押し上げている状況。近畿圏に関しては牽引役である大阪府で価格上昇にブレーキが掛かり、2,293万円(前年比+3.8%)となった。
ニュース情報元:(株)東京カンテイ
薪(まき)ストーブが“アツい”ようだ。書店をのぞくと入門書だけでなく、ストーブを使ったクッキングガイドや自分でつくるDIYマニュアルまでさまざまな書籍が並んでいる。そんな薪ストーブの魅力を体験してきた。
魅力その1「二次燃焼」と「輻射熱」&「対流」で高効率の暖房機能
薪ストーブの魅力を体験するために訪れたのは大阪府箕面市彩都にある「かぐら」。薪ストーブと関連アイテムのほか、木を素材とするさまざまな雑貨ショップを併設し、実際に薪ストーブ体験ができるお店だ。薪ストーブの炎を前にして代表の福井綱吉(ふくい・つなよし)氏にその魅力についてお聞きしてみた。
【画像1】「かぐら」(KJWORKS)代表の福井氏(写真撮影/井村幸治)
「かぐら」の店内にはたくさんの薪ストーブが展示されている。ヨーロッパ製ストーブはシンプルでモダンなデザインも多い。アメリカ製のストーブはガッチリとしてデコラティブ、調理も行えるスタイルが多い。
――お話を聞きながら炎のゆらめきを眺めているだけで、身も心も暖かくなってきますね。
福井さん:「薪ストーブは密閉された『火室(かしつ)』を持つことが特徴です。煙などの燃え残ったガスを火室の中で再燃焼させる二次燃焼システムによって効率よく熱を生みだすのです。この仕組みは排出する煙の量を少なくする効果もあり、排気煙量の少なさ・無煙化率を競う商品もたくさん登場しているんですよ」
【画像2】薪ストーブには豊富なバリエーションがある。左:いずれもアメリカ製の「ダッチウエスト」。中:白いカラーが特徴のアメリカ製「クワドラファイア」。右:左側の木製ラックの下はベルギー製の「ドブレ」。ブラウン管テレビのような形状が特徴(写真撮影/井村幸治)
―熱の伝わり方にも特徴があるそうですね。
福井さん:「燃焼で生じた熱はストーブ本体を暖め、輻射熱と対流によって部屋の空気を暖めていきます。鋳鉄製品の場合のように、その表面に凹凸をつくることで表面積を増やし、輻射熱を増しているストーブもあります。ストーブのデザインや使用している素材によって炎の強さや、薪の燃焼時間も違います」
「炎」の存在も大きいと感じる。ゆらめく光を見つめているとなぜだか癒やされる。ほっこりして、知らず知らずのうちに無心になってリラックスしている自分がいる。太古の昔、炎を手に入れたときからわれわれ人類のDNAに書き込まれた本能のようなものなのだろうか……。
【画像3】左:天板に置いたポットからの蒸気で室内を加湿。右:こちらは薪ストーブの熱を利用して発電し、モーターを回転させる「エコファン」(写真撮影/井村幸治)
魅力その2 薪ストーブで「クッキング」を楽しむ「かぐら」の店内を見回すと目に入ってくるのがたくさんのクッキングアイテム。火室の中で使用する「ダッチオーブン」や「五徳」、ストーブ天板の上で使用する「ケトル」や「南部鉄瓶」、「エスプレッソマシン」、「鉄鍋」、「たこ焼き鉄板」など多種多様。薪ストーブはその熱を使って煮込む、焼く、揚げる、ゆでる、炒めるなどさまざまな調理に利用できる。
「火室に入れた五徳を利用してピザを焼き、お客様にお出ししたことがあります。『絶品ですね!おいしい!』と喜んでいただけたのですが、『コンビニで買ったピザなんですよ』とお伝えするとみなさんビックリ。薪の炎を見ながら、遠赤外線で焼きあげることでおいしく感じるのでしょうね。
また、サツマイモをぬれ新聞とアルミホイルで二度包みして火室に置くと焼き芋が簡単にできますし、同じようにしてミカンを焼くとマーマレードのようなトロトロの焼きミカンが出来上がります。そのほかシチューやカレー、おでんなどの煮込み料理はもちろん、アイデアと工夫次第でレシピは無限にあると思います。おでんがあまりに美味しくできるので、9月からエアコンをつけながら薪ストーブを使用する方もいるほどです(笑)」
マーマレードのような「焼きミカン」の味! ぜひ、体験してみたいものだ。
【画像4】遊び心をくすぐる、カラフルで機能的なクッキングアイテム(写真撮影/井村幸治)
魅力その3 薪割りや交流会を通じて仲間ができる薪ストーブの燃料となる薪はしっかりと乾燥させた原木を適切な大きさに切りそろえておく必要がある。「かぐら」では一束500円程度で良質な薪の販売もしているそうだが、基本的には薪ストーブユーザー自身で薪を割り調達するライフワークを大切にしているそうだ。
「薪ストーブを設置されたご家族には『薪割り会員』となっていただき、ショップに併設した薪割り専用のスペースとツールをご提供しています。専用マシン「ティンバーウルフ」を使って薪割りを行っていただいています(MY斧は各自持参)。薪割りは斧を力任せに使うのではなく、斧自体の重量を活かして割るのがコツ。男性は力が入りすぎて要領の悪い人が多いのですが、女性のほうが反対に上手に使いこなしていますよ」
ショップにはたくさんの種類の斧や専用のグローブ、エプロンなども用意されている。こうしたグッズをそろえ、薪割りの腕を磨いていくことも楽しみのひとつになりそうだ。
「薪ストーブでつながった仲間ができることは大きな魅力のひとつです。購入前の体験会、設置後の薪割りやオーナー向けイベントを通じて親しくなるケースもたくさんあります。汗を流して薪割りをしていると、自然と仲間意識が芽生えますよね。お客様同士で集まって薪ストーブパーティーを開くことも多いようですよ」
同じ趣味を持つ仲間が増える、それも『薪ストーブのある暮らし』がもたらしてくれる魅力のひとつだろう。
【画像5】左:体験会も仲間ができるきっかけになりそう。右:店内には薪割り用の斧などのツールもたくさんそろっている(写真撮影/井村幸治)
【画像6】左:ストックしてある薪。右:薪割り専用機「ティンバーウルフ」を使用してスタッフの方が薪を割っていた。この機械もレンタル利用ができる(写真撮影/井村幸治)
薪ストーブを住宅に設置するには
「薪ストーブっていいなぁ」と思ったときに、気になるのは自宅に設置が可能なのかどうか。
薪ストーブのある暮らしを満喫するのなら、新築住宅の建築の際に設置するのがベストだろう。
「これから新築住宅を建てるお考えであれば、当初から薪ストーブを中心にすえたプランニングをお薦めします。気密・断熱性能を高め、太陽の光や自然の風などの自然エネルギーを利用するパッシブデザインを取り入れることで、エコで快適な暮らしを実現させることが可能です。「かぐら」の母体は木の家づくりの工務店『KJ WORKS』ですが、薪ストーブ専用住宅として『E-BOX』という提案型住宅もご提供しています」
では既存の建物には薪ストーブを設置できないのだろうか?
「煙突の設置と炉台や炉壁と呼ばれる本体まわりの工事が行える間取りや構造であれば、古民家や中古住宅にも技術的には設置することは可能です。ただ、気密&断熱性能が良くない建物では暖房効果は薄まります。また、煙が問題となり住宅密集地では設置が難しいケースもあります。実際に建物と周辺の確認を行ったうえでの判断となります。煙の問題をクリアする方法として、おがくずなどを圧縮熱成形した燃料を使用するペレットストーブもあります」と福井氏。
排出する煙を極力減らすための改良が進んでいるとしても、周辺への配慮も必要となるということだろう。
【画像7】「かぐら」には、木のぬくもりと薪ストーブを体験できる『KJ WORKS』のモデルハウスが併設されており、薪ストーブ専用住宅「E-BOX」では宿泊体験も可能(写真撮影/井村幸治)
【画像8】左:体験会では着火や薪補給を行いながら注意点を解説。右:「灰の掃除は?」「煙突の高さは?」「屋根の勾配は?」など熱心な質問が飛び交う(写真撮影/井村幸治)
最初の取材の後、1月14日に行われた「薪ストーブ体験会」にも参加させていただいた。当日は西宮市でログハウスにお住まいのご家族と、吹田市でこれから新築住宅を建てられるご夫婦の2組が参加され、薪ストーブを前にして熱心なやり取りが行われた。Webや雑誌を通じてかなり勉強をされていたようだが、実際にストーブや薪を前にしての質疑応答はとても参考になった様子。来シーズンはきっと2組とも「薪ストーブライフ」を楽しんでいることだろう!
みなさんも「薪ストーブライフ」に興味を抱かれたなら、まずは体験会などに参加してみることをお勧めする。
●取材協力