スイッチオフできる部屋

所在地:横浜市青葉区青葉台
10万2,000円 / 57平米
東急田園都市線「青葉台」駅 徒歩10分

空と太陽からの恵みをまっすぐに受けるこの部屋にいたら、ちょっとくらい嫌なことがあっても、吹き飛ばしてくれそうです。



ぬくぬくの陽だまりと、南北を吹き抜ける風の清々しさ、窓を開けても閉めても変わらぬほど静かで、ストレスを忘れぽかーんと過ごせる健やかな環境!休日のスイッチオフは、ほ ... 続き>>>.
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ひそかな実力者

所在地:川崎市宮前区神木本町
8万8,000円 / 46.2平米
東急田園都市線「溝の口」駅 バス9分 「とのした橋」バス停 徒歩1分

もともとは2DKだったつくり。2棟ある建物の中で、唯一この部屋にだけリノベーションが施され、スタイリッシュですっきりとしたワンルームに生まれ変わりました。



15.6畳の大きな空間は、ほぼ正方形の素直なかたち。デッドスペースがほぼなく、自由度の高いつくりになっています。備え付けの ... 続き>>>.
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アトリエを持とう!

所在地:大田区北千束
1億2,000万円 / 148.39平米(建物) 165.28平米(敷地)
東急目黒線「洗足」駅 徒歩5分

1階の居住スペースと地下のアトリエ兼ギャラリーが外階段でつながり、それぞれ独立して使える空間として設計されています。居住スペースは天井が高く、仕切りのないオープンな空間。設計も用途もなかなか特徴的でして。



地下部分はRC造で1976年築、1階部分は木造で2011年築。なんでそん ... 続き>>>.
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2017年・分譲マンション平均賃料、首都圏は上昇鈍化が顕著、東京カンテイ

(株)東京カンテイはこのほど、「2017年 年間分譲マンション平均賃料」を発表した。それによると、首都圏の分譲マンション年間平均賃料は前年比+0.3%の2,654円/m2。首都圏では東京都が牽引して1%以上の上昇が続いてきたが、2017年は新築・築浅物件での賃料調整に加え、東京都の事例シェアが縮小傾向に転じ、上昇鈍化が鮮明となった。

近畿圏は1,788円/m2。2016年春頃を境に賃料水準が高い大阪府の事例シェアが縮小傾向となっており、近畿圏全体では弱含んだ。

中部圏は1,595円/m2と横ばいだった前年から対照的な動き。愛知県の堅調さを背景に上昇基調を維持している。

ニュース情報元:(株)東京カンテイ

リフォーム費用、首都圏平均は591.2万円、リクルート住まいカンパニー調べ

(株)リクルート住まいカンパニーはこのたび、「2017年 大型リフォーム実施者調査」を行い、その結果を発表した。対象は首都圏・東海圏・関西圏の20歳以上の男女で、300万円以上のリフォームを3年以内に実施した人。有効回答数は826。

それによると、リフォーム費用は全体で平均610.4万円となった。エリア別では、首都圏が591.2万円、東海圏674.7万円、関西圏607.4万円で、首都圏が最も安い。年代別では、20-40代は617.7万円、50代以上は608.3万円と、20-40代が9.4万円上回った。

リフォームのきっかけは、戸建リフォームでは「家が古くなった・老朽化した」(46.8%)、「住宅設備が古くなった・壊れた」(43.4%)、「外観の見栄えが悪くなった」(18.9%)など、家の老朽化への不安や外観の古さがきっかけとなる傾向が見られた。

マンションリフォームでは「住宅設備が古くなった・壊れた」(46.8%)、「設備の使い勝手に不満がある」(28.6%)、「間取りに不満がある」(20.8%)、「好みのインテリア・デザインに変えたい」(18.8%)、「収納スペースの確保」(18.2%)など、間取りの使い勝手改善や内装の刷新願望がきっかけとなる傾向が見られた。

リフォームにおける重視項目においては、戸建リフォームでは「最新機能のついた設備を設置したい」(18.6%)、「省エネルギー性の向上」(17.3%)、「断熱性の向上」(16.7%)、「耐震性の向上」(13.9%)など、機能性の向上や住宅性能の向上を重視する傾向。

マンションリフォームでは「家事がしやすい」(31.2%)が最も高く、「デザインや質感が気に入っている設備や素材を取り入れたい」(27.3%)、「収納スペースが充実している」(26.6%)、「最新機能のついた設備を設置したい」(26.0%)など、間取りの使い勝手やデザインを重視する傾向が見られた。

ニュース情報元:(株)リクルート住まいカンパニー

ねこのいえ【たてなが】

所在地:江戸川区平井
6万5,000円 / 25平米
総武線「平井」駅 徒歩7分

ニャニャニャーン!ねこを飼っている、またはこれからねこを飼う予定の方のみ、入居可能な物件です。しかも3匹まで飼うことができます。天井を上げて、縦方向にパワーアップしました。



ねこ好きの建築士がつくった、ねこと暮らすための部屋。



人間にとっては決して大きくはない部屋ですが、ねこ ... 続き>>>.
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いつ、何からやる!? 失敗しないリフォーム、基本の流れ15カ条

自宅をリフォームしたいけれど、いつ何をしたらよいのかわからないという人は多いはず。そこで、賢くスムーズに進めるための“キホンの知識”を、リフォームの流れに沿って解説しよう。
【1】要望をまとめるコツは「不満」と「要望」をくっきり分けること

水まわりを一新したい、リビングを広くしたいなどさまざまな要望があると思うが、ランダムに書き出していくと整理がつかなくなりがち。コツは「不満」と「要望」に分けること。ただ、リフォームは構造の都合でできないこともあるので、以下を参考に要望をまとめよう。

【画像1/一戸建て・マンションリフォームで、できること・できないこと】

【画像1/一戸建て・マンションリフォームで、できること・できないこと】

【2】先を見越して「リフォーム資金の計画」を立てよう

年齢を理由にローンを組むのは避けたいと考え、手持ちの現金内でリフォームしようとする人は多い。しかし、予算の都合でバリアフリー化を諦めたものの、数年後にやむなく実施するケースも。二度手間やダブルコストにならないよう、先を見越して計画を立てよう。

【3】リフォームで使えるローンは2種類。違いを知り賢く選ぼう

リフォームで使えるローンは、住宅ローンとリフォームローンの2種類。ローンは気持ち的に避けがちだが、リフォームローンは住宅ローンとの併用も可能。リフォームローンは無担保で借り入れができるなど、それぞれにメリットが(下記参照)。違いを知って賢く使いたい。

リフォームで使えるローンの種類

●住宅ローン
リフォームをする住宅を担保に借りるローン。一般的にリフォームローンより大きな金額を借りられる上、金利が低いケースが多い。
また、35年など返済期間を長期間にできる点もメリット
●リフォームローン
無担保で借りられるケースが多く、現在返済中の住宅ローンがあっても利用できるため、借入額が少ない場合には魅力。
手続きは簡単だが、住宅ローンより金利は高めで、返済期間は5~15年程度と短い【4】国と自治体にはおトクな制度がたくさんある!

リフォーム内容によっては、国や自治体から補助金が出る(下記参照)。また、リフォームローンによる減税や、親や祖父母からのリフォーム費用の贈与が非課税になる制度も。リフォーム内容が該当するかどうか、情報誌やネットで条件や申請時期をチェックしておこう。

リフォーム内容別・おトクな制度

●省エネ
自分が住む家の窓、床、壁、天井の断熱改修工事をすると対象となる
●バリアフリー
手すりの設置や床の段差解消で減税。介護保険による補助金制度もある
●耐震
一定の耐震補強工事で減税。耐震診断や補強工事費を一部補助する自治体も
●同居対応
キッチン、浴室、玄関などのいずれかを増設し、2室以上が複数になると減税
●耐久性向上
省エネ改修などと併せて耐久性向上改修を行い、長期優良住宅の認定で減税【5】予算を組むときは、1割ほど余裕をもたせておく

築年数が古い一戸建てはリフォームに着手しないと状態がわからないケースもあり、着手後に耐震補強や屋根・外壁の補修などの工事が必要になるなど、当初の予算を上回ることも。リフォーム会社に現場調査を入念に行ってもらい、予算は1割ほど余裕をもたせておくと安心。

【6】“自分に合うか”は会社の雰囲気や対応を体感して判断しよう

リフォームは既製品を買うのではなく、一緒につくりあげるもの。依頼先候補のショールームや見学会に行ったとき、設備や施工例だけでなく、会社の雰囲気や担当者の対応、現場監督や工事職人の人柄を肌で感じると、自分に合う会社かどうかを判断しやすい。

【7】相場を知るために、現場調査は2~3社に依頼したい

家によって状況は異なるので、正確な見積作成に「現場調査」は欠かせない。まずは現場調査に来てもらいたい日をピックアップして、気になる会社に調査を依頼しよう。調査自体は数時間程度。プランやコストは適切かを確認するために2~3社には依頼したい。

【8】予算を伝えるときには「金額」と「やりたい」ことに幅をもたせて

現場調査では「キッチンだけのリフォームなら300万円、間取りも変えるなら500万円程度」など、金額とやりたいことに幅をもたせて伝えると複数の提案を受けやすい。伝え忘れがないよう要望をまとめたメモを用意し、今の暮らしを見てもらうために片付け過ぎに注意を。

現場調査で伝えること

●間取りや設備の要望
イメージに近い写真を用意して渡そう
●今の暮らしや家の不満
暑い、寒い、暗いなど思いつくままでOK
●予算
300万円から500万円など幅を持たせて
●工事の希望時期
いつまでに工事を終えたいか具体的に【9】予算オーバーしたら、金額に応じた調整方法を考える

提出された見積もりが予算オーバーしている場合、数十万円程度なら機器のグレード変更やオプションの見直しで調整できる。大幅にオーバーしているなら、リフォームする範囲を狭くすることを検討しよう。または、ローンを借りて予算アップをするのも手。

【10】仮住まいするかどうかは生活の不便さや工事期間で決めよう

工事期間はリフォームの規模や内容で異なる(下記参照)。住みながらのリフォームは音やホコリが気になったり、水や電気が使用できなかったりすることも。仮住まいは費用がかかるが工事を気にせず生活できる。仮住まい先を紹介してくれる会社もあるので相談してみよう。

リフォーム工事期間の目安

・和室を洋室に、押入れをクロゼットに   約3日間
・和式トイレから洋式トイレに交換      約4日間
・システムバスと洗面化粧台を交換      約6日間
・キッチンを壁付けから対面式に       約7日間
・隣接する和室を取り込んで広いLDKに    約2週間
・耐震補強+二世帯住宅に          約3カ月間

(※上記は、商品を用意してからの工事期間)

【11】1社に決めるときは、担当者、技術力、アフターサービスも確認

依頼先を決めるときに、見積もりやプランの比較はとても大事。しかし、先輩たちはそれ以外のポイントも重視して決めている。担当者と会話を重ねる、アフターサービスの内容を聞いておく、施工例を見せてもらうなど、複数の視点で1社に決めたい。

【12】契約時には、後から変えると金額に影響するものを確認しよう

契約時には複数の書類が用意される(下記参照)。契約後、プランや設備・建材を大幅に変更すると工期が延びたり、費用がアップするので確認は念入りに。ただ、壁紙の種類や造作の色の変更は契約後でも影響がないケースも。気になる人は確認しておこう。

契約時の書類とチェックポイント

●契約書
工事内容、工事金額と支払時期、工事期間などが記載されている。打ち合わせ通りの内容かもれなく確認しよう
●設計図面
リフォーム内容により間取図(平面図)、造作棚のつくりがわかる展開図、設備の仕様がわかる設備図などが用意される
●仕上仕様書
内装・外装材など、仕上げに関する材料の名称や型番が書かれた書類。選んだ商品と間違いがないかチェックしよう
●工事日程表
解体工事、木工事、設備工事、内装工事など、工事項目ごとに日程が記載。契約書の工事期間と照合しておきたい
●契約約款
契約書内に記載がある場合も。特に、工事保証の内容、トラブル発生時の解決法は必ず目を通しておこう【13】支払いタイミングを事前に確認して、口座に用意しておこう

リフォーム代金の支払いタイミングは、リフォーム規模や会社によって異なる。数十万円程度の場合は工事完了後に一括で支払うケースが多いが、数百万円と大規模になる場合、複数回に分けて支払うことも。契約時に必ず確認して、銀行口座に用意しておこう。

【14】工事現場に行くのは、設備や棚の設置時と塗装開始時がオススメ

大規模リフォームの場合、設備機器や造作棚の設置時と、塗り壁の場合は塗装開始時に工事現場に足を運ぶのがオススメ。設備機器の品番や色の確認をし、塗り壁は塗装面積によって雰囲気が変わるためイメージと近いかをチェックしたい。

【15】完成検査は丁寧に隅々まで行いトラブルを回避しよう

工事終了後、契約内容通りの仕上がりになっているかをチェックする「完成検査」を行う。引き渡し後に傷や故障に気がついても補修が受けられない場合もあるため、特に住みながらリフォームした場合、慌てて荷物を動かしたりせず、点検してから使い始めよう。

【画像2/完成検査のチェックリスト】

【画像2/完成検査のチェックリスト】

リフォームの流れに沿って“すること”を具体的に把握していくと、バタバタと慌ててしまったり、うっかり忘れてしまったり…ということを防げる。紹介した15項目を参考にして、リフォームをスムーズに進めよう!

文/山南アオ

●取材協力
監修/佐川旭(佐川旭建築研究所)

どう探す? どう住む? ヴィンテージ・マンション徹底解剖(前編)

住宅雑誌で特集がされたり、ネットで専門サイトが立ち上げられたりと、なにかと目にするヴィンテージ・マンション。一般の中古マンションとはどこが違うのでしょうか。

前編では、住宅評論家の坂根康裕さんに、ヴィンテージ・マンションの魅力と基礎知識、買うときに気をつけたいことなどを伺いました。
ヴィンテージ・マンションには明確な定義がない!

ワインや車などによくあるヴィンテージ物。このヴィンテージは「歳月を経て、より価値が高められた物」という意味合いで使われています。マンションの場合、「アンティークでかっこいい高級マンション」のようなイメージをもちますが、本来はどのような物件を指すのでしょうか。

さっそく坂根さんに伺うと、「実は、ヴィンテージ・マンションには明確な定義はありません」との意外な答えが。

【画像1】ワイン(写真/PIXTA)

【画像1】ワイン(写真/PIXTA)

坂根さんによれば、そもそもマンションにヴィンテージという言葉が使われ始めたのは2000年代初頭。バブル崩壊後のデフレの影響で画一的なマンションが増えるなか、「過去にはこんな面白い物件があった」と目を向けられたのがきっかけだったそうです。

「実際、過去のマンションのなかには、建物デザインや住戸プランが非常に個性的で、新しいライフスタイルを提案しようとさまざまな工夫が盛り込まれているものもありました。そうした価値を多くの人たちが認め、ここに住みたいという人が絶えない物件がヴィンテージ・マンションと呼ばれている。その評価の高さは、当然、流通価格に結びつきます。エリアや駅からの距離など条件をそろえて比べたときに、他の物件よりも下落率が低かったり、逆に上がっていたりすることがあり、資産価値も高いといえるわけです」

南欧風の青い瓦屋根や屋上プールなど、物件ごとに個性あり

そんないわゆるヴィンテージ・マンションの魅力の一つは、先にも挙げたように、個性的な建物やデザイン。昨今の新築マンションとはどこが違うのでしょう。

「マンションの区分所有法が定められたのは1960年代の初めですが、建物のデザインで個性が際立つのは1964年東京オリンピックのころのマンションですね。例えば、そのころに初めて分譲された秀和レジデンスシリーズは、南欧風の青い瓦屋根と白い塗り壁、さらにバルコニーに配した黒の鉄柵が特徴です。こういうデザインは昨今のマンションにはなく、今でもファンがいるほどです。

東京オリンピック開催の翌年1965年に竣工した『コープオリンピア』は、欧米先進国に追いつけ追い越せという時代を反映して、屋上にはプールがあり、ロビーはまさにホテルライク。当時は集合住宅=団地というイメージが強く、それを払拭したいという気概もあったのでしょう。今見ても新しさを感じます」

ほかにも、アート作品のように大胆なフォルムを描いていたり、ホテルのような和風庭園があったり、エントランスが特大の絵画で彩られていたり。ヴィンテージ・マンションは、ドア、窓、把手のような細部にも個性が宿り、今見るとアンティーク感もあって心がくすぐられます。

【画像2】コープオリンピア(写真/PIXTA)

【画像2】コープオリンピア(写真/PIXTA)

ヴィンテージ・マンションは希少性のある都心エリアに集中

加えて、ヴィンテージ・マンションの魅力といえるのが立地です。千代田区、渋谷区、港区などの都心に集中し、その時代だからこそ得られた希少な立地に立つマンションも少なくありません。

都心タワーマンションの先駆けと言われる「三田綱町パークマンション」は、大正時代からの歴史がある「綱町三井倶楽部」に隣接し、その庭園を借景として楽しむことができます。また、1980年代のマンションを代表する「広尾ガーデンヒルズ」も立地の希少さで知られています。都心にあって約5万7000m2もの敷地面積を誇る大規模マンションは、今後、建てられないだろうとも言われています。

その「広尾ガーデンヒルズ」は豊かな緑がシンボルですが、これもまた、多くの人が認める価値につながると坂根さんは言います。

「時間とともに朽ちるのが建物なら、時間とともに成長するのが植物とコミュニティ。『広尾ガーデンヒルズ』は竣工から約30年たった現在、樹木が成長して森のような環境が生み出されています。これは新築マンションにはない魅力と言っていいでしょう」

樹木は放っておけば伸び放題で本当の森になってしまいますが、人が快適に暮らせるのはきちんと管理がされている証拠。つまり、植栽の美しさは「マンションをきれいに保ちたい」といった住人の意識の高さの表れであり、そこには成熟したコミュニティがあるとも考えられるわけです。

【画像3】三田綱町パークマンションの住戸から望む「綱町三井倶楽部」の庭園(写真撮影/浜田啓子)

【画像3】三田綱町パークマンションの住戸から望む「綱町三井倶楽部」の庭園(写真撮影/浜田啓子)

時を重ねた物件だからこそ、躯体や設備の状況は要チェック

もちろん、長い歳月を経てきたマンションだからこそ、購入にあたっては注意点もあります。その一つが躯体や設備などの老朽化です。

「どんなに素晴らしいマンションでも経年による劣化は免れません。特に、古いマンションの場合、給排水管のメンテナンスは欠かせません。取り替え工事が行われているかなど点検や工事の履歴は要チェックです。併せて大規模修繕が適切に行われているか、また今後、どのような修繕計画があるのかを確認しておくと安心です」

修繕履歴や長期修繕計画など管理状況に関することは、管理会社が作成する「重要事項に係る調査報告書」に記載されています。仲介会社に依頼すれば用意してくれるはずなので、購入を決める前にしっかり目を通しましょう。
さらに見ておきたいのは、断熱性や遮音性といった住宅の基本性能です。

「法的整備が進み、マンションの基本性能が高まったのはここ十数年の間。それ以前は、物件によって差があるということは頭に入れておきたいですね。古いマンションでは断熱性の低い資材が使われていたり、断熱材が入っていなかったりすることもあります。また、新耐震基準が採用された1981年以前のマンションであれば、耐震診断を実施し、必要に応じて耐震補強がされているかどうかの確認は必須です」

断熱性については、断熱材を入れるなどリフォームで補強することも、場合によっては可能です。窓ガラスも内窓を入れたり、物件によっては複層ガラスに変更できたりする場合もあるとのこと。変更の可否は管理規約で定められているので、事前に確認しておくといいでしょう。

【画像4】マンションの大規模修繕工事(写真/PIXTA)

【画像4】マンションの大規模修繕工事(写真/PIXTA)

住みたいと思ったら、仲介会社に連絡して気長に待つべし

では、ヴィンテージ・マンションに住んでみたいと思ったら、どのように探せばいいのでしょうか。

手がかりになるのは、やはりインターネットの物件検索サイト。どんなマンションがあるのかを見ていくことができます。ただし、人気の物件はなかなか売却住戸が出ず、売りに出てもすぐ成約済みなんてことに。

「住みたいマンションを見つけたら、仲介会社に連絡し売り物件が出たら教えてもらうのが確実でしょう。最近はリノベーション会社がリノベ済みの住戸を売りに出すケースも多いので、そこから探してみるのもいいかもしれませんね」

いずれにしろ、いつ売りにでるかは未知の部分。時を重ねてきたマンションのように、じっくり気長に待つ感覚が必要のようです。

ヴィンテージ・マンションと呼ばれる物件には億を超える高額物件が多くある一方、小さめながら3000万~4000万円台の住戸も。決して、高嶺の花ばかりではないようです。ただし、ワインや車などと同様に、嗜好性の強いもの。資産性といったこと以上に、そのマンションに対して愛着をもてるかどうかが大切なのかもしれません。後編では、まさに愛着をもって暮らす人たちが住むヴィンテージ・マンションを訪問。管理組合の活動や暮らしについてレポートします。

●監修
・坂根康裕さん
1987年株式会社リクルート入社。『都心に住む』『住宅情報スタイル 首都圏版』編集長を経て、2005年独立。
現在は高級マンションを中心に取材、執筆等活動中。住まいのWEBマガジン『家の時間』代表も務める。
日本不動産ジャーナリスト会議会員。著書に『理想のマンションを選べない本当の理由』 『住み替え、リフォームの参考にしたいマンションの間取り』

まだこんなにあったの!?違法貸しルームの危険性を再確認しよう

「まだこんなにあったのか」というのが、筆者の感想だ。社会問題化した「違法貸しルーム」の最新の調査で、建築基準法違反が判明した物件数が全国で1456物件あり、1年前の前回調査から35件増加しているというのだ。違法貸しルームとはどんなものか、再度確認してみよう。【今週の住活トピック】
「違法貸しルームの是正指導等の状況について(平成29年8月31日時点)」結果公表/国土交通省ところで「違法貸しルーム」ってなんだっけ?

4、5年前に社会問題化したのが、「脱法シェアハウス」や「違法貸しルーム」などと呼ばれる、防火上の安全基準を満たさない賃貸住宅だ。

この問題が知られるようになったきっかけは、インターネットカフェ業者が、実際には多人数に賃貸しているのに、レンタルオフィスとして届けを出し、住宅に必要な火災報知器などを設置していないことが判明したこと。

簡単に仕切った小さなスペースを居住用として貸し出すことで、1人当たりの賃料を低く抑える代わりに、数多く貸して大きな利益を上げる仕組みだ。景気が悪かった当時は、賃料の安さにひかれて借りる人も多くいたのだが、景気が回復基調にある今でも、この仕組みが成立するということなのだろう。

問題となるのは居住の安全性だ。人が生活する住宅とするなら、建物の耐震性はもちろんのこと、火災が起きた場合に避難路を確保したり、火が燃え広がりにくいような建材を使ったりする必要がある。居室に日差しを取り込んだり、空気を入れ替えたりできる窓を設置したり、遮音性に配慮したりといったことも必要だ。こうした規制を定めているのが「建築基準法」だ。
ほかに、地方公共団体でそれぞれ条例を定めて、建築基準法よりもさらに厳しい基準を設けている場合もある。

国土交通省では、こうした建築基準法や地方公共団体の条例に違反している疑いがある貸しルームの通報を呼びかけ、平成25年6月から継続して調査や是正指導を行っている。

【画像1】違法貸しルームの事例(出典/国土交通省の資料より転載)

【画像1】違法貸しルームの事例(出典/国土交通省の資料より転載)

被災リスクのある違法貸しルームは、東京都に多い

踏査結果を見ると、平成29年8月31日時点で、建築基準法違反が判明した物件数は1456物件で、前年より35件増えている。是正指導を行ったのは1449物件で、こちらも前年より38件増えている。一方、是正が済んだ物件数は249物件で、このうち166物件は閉鎖している。

また、都道府県別では、建築基準法違反が判明した1456物件のうち1156物件が東京都で占める。最も多いのは新宿区の132物件だ。

違反の内容としては、必要な非常用照明装置が設置されていないもの(1035件)、必要な広さの窓先空地がないもの(858件)、防火上主要な間仕切壁が十分でないもの(703件)がTOP3。ほかにも、居室に必要な面積がなかったり、居室の窓がなかったり小さかったり、といった違反も多く見られる。

さて、窓先空地とは、火災時などで避難経路となるように、共同住宅の1階居室の窓の外側の敷地に一定の余裕をもたせること。防火上主要な間仕切壁とは、居室と廊下の間や居室間などの壁を防火性能の高いものし、天井裏まで到達するように設置することなどを指す。TOP3はいずれも、火災時などで避難を困難にする要因となり、被災者が増える危険性が高くなるものばかりだ。

【画像2】調査結果の概要(出典/国土交通省の資料より転載)

【画像2】調査結果の概要(出典/国土交通省の資料より転載)

説明してきたように、違法貸しルームは賃料が安くても、居住環境が極めて悪く、火災時に逃げ遅れるリスクなどが高い。仕事が不安定などの理由で、賃料の安さにひかれる人もいるかもしれないが、命と引き換えという実態もある。地方公共団体に住まいについて相談して、安全な住宅を借りるようにしてほしい。

●参考サイト
・国土交通省の違法貸しルーム関連情報