明治通りのかわいいこ

所在地:渋谷区神宮前
27万円 / 70.45平米
副都心線「北参道」駅 徒歩7分

明治通り沿いに立つ、可愛らしさと美しさを兼ね揃えたマンション。一目で「いいな」と思ってしまう魅力ある外観です。



1970年築の建物ですが、共有部分のメンテナンスは目を見張る程しっかりしていて、清潔感があります。それでもって味わいも感じられる。



原状回復中のため、内装の写真は前 ... 続き>>>.
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どこか懐かしいシェアハウス

所在地:杉並区高円寺南
6万7,000円 / 8.6平米
中央線・東西線「中野」駅 徒歩11分

中野駅前の喧騒から少し離れた静かな住宅街。そこにこの建物はあります。昭和38年に建った、趣のある木造の家。昔は1階に家族が住み、2階部分を下宿として学生や就職して間もない社会人に貸していました。



その後長く空いていたこの家を、2015年の春にシェアハウスとして再生。



まるで時 ... 続き>>>.
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暮らし広がる通り庭

所在地:杉並区下高井戸
16万円 / 47.58平米
京王線「上北沢」駅 徒歩7分

玄関からバルコニーにつながる土間空間は、まるで京町家の「通り庭」。実用的な使い方だけでなく、椅子を置いてくつろいだり、小さなサンルームのようにして植物を育てたり。趣味のスペースとしても使えそうです。



使い方次第で暮らしがちょこっと楽しくなる、しつらえのある物件。



場所は、京王 ... 続き>>>.
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海を見渡す大きなハコ

所在地:静岡県伊東市川奈
5,980万円(税込) / 5,273.69平米(土地)
伊藤急鉄道 徒歩9分

広い海を見渡す高台にある、大きなハコと壮大な敷地。駅から歩いてすぐというところが魅力的です7。場所は静岡県伊東市の川奈。



澄んだ空気と、緑に囲まれた川奈の魅力に惚れ込んだオーナーが購入した、保養所の建物。築年数は古いですがそれなりに味のある建物で、手を入れれば、魅力的な場所に生 ... 続き>>>.
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ガチンコワンルーム

所在地:世田谷区北沢
14万円 / 35.24平米
小田急線・井の頭線「下北沢」駅 徒歩8分

居室を最大限に広く!を目指したワンルーム。こりゃ、ガチンコですよ。



約35㎡という面積から想像する以上に、開放感のある部屋。大きなベッドとソファを置いてもゆとりがあり、仕事ができるような大きなテーブルを置いてもよし。その分、収納がなく、水回りがコンパクト。



「部屋を分けたいの ... 続き>>>.
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続”サンタさんにお願い”

幼稚園の冬休みが始まります。

2学期は行事が盛り沢山で忙しかったけど、終わってしまえば、あっという間でした。

 

 

 

 

終業式までの1週間は、息子がいない間にやれることをやってしまおうと、大掃除、年賀状、年末旅行用品の買い出しなど諸々がんばりました。

 

 

 

クリスマス・プレゼントも準備完了!チョキ

 

 

 

 

そのプレゼントですが、息子は歯ブラシをご所望…という記事を書いた後、変化ありました。


 

 

 

息子はお友達と仮面ライダーごっこをするようになって、

 

 

 

「サンタさんから、仮面ライダージオウのベルトをもらう。爆  笑

 

 

 

歯ブラシはお母さんからのプレゼント、だそうです。

 

 

 

 

 

目Amazonで4500円?↑

トイザらスで買ったけど、もうちょい高かった…。

 

 

 

お店では購入者に仮面ライダーのシールをプレゼントするサービスをしていましたが、私は歴代の平成ライダーっていうの、あんまり詳しくなくて、

 

 

 

「えーと、えーとアセアセ

 

 

 

と迷っていたら、レジのお姉さんに、

 

 

 

「子どもがいないと、わかんないですよねー爆  笑

 

 

 

と明るくフォローされました。

 

 

 

いやいや、子どもがいてもわかんないですよー。てへぺろ(内心の声)

 

 

 

結局、息子の好きなジオウとゲイツが無かったので、シールは辞退しました。

 

 

 

 

 

あと、歯ブラシ3種類もちゃんと用意しましたよ。

 

 

 

私と息子の共プレで、お父さんへあげる品物も買いました。

 

 

 

さて、夫&息子から私へのプレゼントはあるかなー、ないかなー。ないだろーねーえー

 

 

 

私の自分自身へのプレゼントは、これ!

 

星野源『POP VIRUS』 初回特典版

 

 

傑作アルバム♪

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竹筒の真世界

所在地:豊島区巣鴨
9万円 / 28.63平米
山手線「巣鴨」駅 徒歩7分

精神が高ぶる幻想的な雰囲気の竹の林。外観からは想像できない世界が、エントランスから奥へ進むと広がっています。



コンクリートの箱の中央にすっぽりと丸く空間が切り取られ、中庭となっています。その丸く開いた空間に、上へ、上へと続く廊下が渦を巻き、まるで竹筒の中を回遊しているよう。



... 続き>>>.
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庭にも空にも

所在地:川崎市宮前区神木本町
14万7,000円 / 48.19平米
東急田園都市線「宮崎台」駅 徒歩18分

木製サッシを開け放つと、庭とリビングがフラットにつながり、風が通り抜ける。屋上のウッドデッキからは空が大きく見える。庭にも空にも、そして外へも境界なくつながる開け放たれた空間。



庭でガーデニングや家庭菜園を始めてもいいし、ガレージで友人を呼んでバーベキューを楽しむのもいい。ごて ... 続き>>>.
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縦に広がる開放感

所在地:世田谷区経堂
14万円 / 41.84平米
小田急線「経堂」駅 徒歩10分

経堂の静かな住宅街にあるマンション。2階が広めの玄関、そこから階段で3階へ上がると天高3.3mの開放的な空間があります。



ロフトとウォークインクローゼットがあるので、収納が充実しています。ゆったりとしたひとり暮らし、またはふたり暮らしも可能だと思います。



内装は、床が無垢のフ ... 続き>>>.
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平成最後のクリスマス、若者の過半数が「ひとりで過ごす予定」

(株)レオパレス21(東京都中野区)は、全国のひとり暮らしをしている18~29歳までの男女計600名(男女各300名)を対象に、「ひとり暮らしとクリスマスに関する意識・実態調査」を行った。調査時期は2018年12月7日(金)~12月11日(火)。調査方法はインターネット。それによると、平成最後のクリスマスをひとりで過ごす予定の人は56.2%と過半数を上回る結果となった。さらにそのうち、72.1%の方がクリスマスをひとりで過ごすことを「寂しいと思わない」と回答している。

ひとりで過ごすと回答した方の過ごし方は、「TV鑑賞」が26.4%、「ゲーム」が24.0%と、半数近くが自宅などでゆっくりとマイペースに過ごすようだ。また、「寂しいと思わない」理由については、「クリスマスだからといって普段と変わらないから」が64.6%で最多だった。

クリスマスにデートしていた相手に告白されたら受け入れますか?では、男性では63.3%の方が、女性では53.7%の方が受け入れると回答。クリスマスに告白される場合の理想のシチュエーションとしては、「レストラン」(25.5%)を抑えて、「自宅」(28.3%)が1位だった。告白される場所は特別なシチュエーションでなくとも良いと考える方が多いようだ。

平成最後のクリスマスを一緒に過ごしたい芸能人は誰ですか?では、男性芸能人は「田中圭さん」が1位を獲得。2位に「嵐」、同率3位で「みやぞんさん」「山崎賢人さん」「福山雅治さん」がランクインした。「田中圭さん」を挙げた理由には、「ドラマを見て面白かったので」「かっこよくて面白い」などがあり、かっこよさに加えて面白さが支持を集めているようだ。

女性芸能人では「新垣結衣さん」が今年も1位となり、安定の人気をうかがわせた。2位は「有村架純さん」、3位は「吉岡里帆さん」の順。「新垣結衣さん」を挙げた理由には、「一緒にいて明るくなれそうだから」や「一緒だと楽しめそうだから」といった回答があった。かわいさと同時に人柄や明るさが支持されているようだ。

ニュース情報元:(株)レオパレス21

賃貸検索サイトに求めること、「物件数」より「見やすさ」

日本情報クリエイト(株)は、全国20代~30代の男女を対象に「賃貸物件を選ぶ際の条件」に関する意識調査を行った。調査は2018年11月17日(土)から11月23日(金)にインターネットで実施。1,197人から回答を得た。賃貸物件を探す際、最も多く利用するのは何ですか?では、「インターネット」が最多で74.0%。「店舗」(18.9%)、「知人の紹介」(2.1%)、「フリーペーパー等の紙媒体(冊子)」(1.9%)などが続く。「インターネット」が最多の背景としては、とにかく自分に合った条件の物件を短時間でたくさん確認したいという合理性が求められるということがある。

賃貸検索サイトに求めることとしては、サイトの「見やすさ」が4割近く(39.6%)を占め、次いで「物件数」(28.8%)、「写真の多さ」(18.6%)、「条件一致の調べやすさ」(12.4%)が続いた。

また、ユーザーはインターネットを利用して効率よく情報収集をすることがほとんどなため、インターネットに対応していない不動産屋に対して「対応に時間がかかりそう」(31.6%)、「物件数が少なそう」(26.0%)、「紹介される物件が古そう」(24.2%)など、あまり良くないイメージを持っているようだ。

ニュース情報元:日本情報クリエイト(株)

民間住宅ローンの貸出動向、「変動金利型」が大幅に増加

(独)住宅金融支援機構はこのほど、「民間住宅ローンの貸出動向調査(2018年度)」の結果を公表した。民間住宅ローンを取り扱う金融機関(327機関)に対し、住宅ローンの貸出実績、取組姿勢、営業戦略、審査、リスク、証券化の動向などに関するアンケート調査を行い、その結果を取りまとめたもの。調査時期は2018年7月~9月。回答数は311件。同調査における住宅ローンには、同機構の【フラット35】は含まれない。

それによると、2017年度の金利タイプ別の新規貸出額では、「変動金利型」の割合が63.9%(前回調査49.9%)と大幅に増加し、「固定期間選択型(10年)」が19.7%(同28.8%)と大幅に減少した。貸出残高では大きな変動は見られなかった。

住宅ローンの貸出期間では、2017年度中の新規貸出における約定貸出期間は「35年以下」「30年以下」が2016年度より増加したこと等から、単純平均は26.4年となり2016年度より0.8年伸長した。また、2017年度中の完済債権における貸出後の経過期間は、「10年以下」が2016年度より減少したこと等から、単純平均で15.2年となり、2016年度より0.2年伸長した。

新規住宅ローンへの今後の取組姿勢は、「積極的」が最も多い(73.0%)が、前回調査(78.6%)から減少した一方、「自然体(現状維持)」が26.7%(前回調査20.1%)と増加している。

住宅ローンへの取組姿勢で「今後、積極的」を選択した回答機関の方策としては、「商品力強化」(59.4%)が最も多く、次いで「借換案件の増強」(46.1%)、「営業体制強化」(40.6%) となっている。

今後重視する商品としては、「中古・リフォーム一体型ローン」が51.6%(前回調査46.8%)、「リバースモーゲージ」が16.3%(同11.0%)と増加している。

ニュース情報元:(独)住宅金融支援機構

2019年の首都圏マンション供給、3.7万戸と予測

(株)不動産経済研究所は12月20日、2019年の首都圏・近畿圏マンション市場予測を発表した。それによると、2019年の首都圏マンション供給は前年比0.8%増の3.7万戸。都区部は横ばい、都下や神奈川県などが増加すると予測した。住宅ローン減税の3年延長などで増税後の落込みを回避し、大手中心に積極姿勢は変わらないと見ている。

都区部においては、五輪選手村物件など湾岸の大規模開発や、都下の駅近再開発が期待され、2018年比横ばいの1万6,000戸と見込む。その他では、神奈川県が9.0%増の8,500戸、埼玉県も4.7%増の4,500戸と回復へ向かうと予測した。

近畿圏においては、2019年は前年比0.5%増の2万戸。駆け込み需要次第では2万2,000戸の可能性もあると予測した。大阪市部は9,800戸、大阪府下4,000戸、神戸市部2,000戸、兵庫県下1,800戸、京都市部1,200戸を見込む。

また、大阪市部の超高層物件は、2018年からの発売後ろずれ物件がプラスされ、2019年は大量供給の見込み。近年増加傾向の1K等投資物件は、ホテル建設との競合により市内外周部へ広がり、さらなる供給増を見込む。

ニュース情報元:(株)不動産経済研究所

首都圏・近畿圏の中古マンション価格、年初来の最高値

(株)東京カンテイは12月20日、2018年11月度「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70m2価格月別推移」を発表した。それによると、11月の首都圏中古マンション価格は、前月比+2.3%の3,710万円と3ヵ月ぶりに上昇、年初来の最高値を更新した。都県別でみると、東京都は+1.4%の4,946万円、神奈川県は+1.7%の2,922万円、埼玉県は+1.4%の2,310万円。東京、神奈川、埼玉で1%以上のプラスを示した。一方、千葉県では-0.5%の2,005万円と価格を下げた。

近畿圏の平均は前月比+1.5%の2,253万円と再び上昇し、首都圏と同様に最高値を更新。大阪府では+0.6%の2,446万円と、7月以降は上昇傾向で推移している。兵庫県では神戸市の他にも芦屋市や西宮市などで価格水準が押し上がり、県平均は+2.1%の1,944万円と比較的大きく上昇した。

中部圏平均は前月比+1.6%の1,868万円と再び上昇。愛知県では+1.4%の2,026万円と2,000万円の大台を突破した。

ニュース情報元:(株)東京カンテイ

天高く3フロア

所在地:世田谷区上北沢
15万3,000円 / 56.97平米
京王線「桜上水」駅 徒歩6分

3m以上の天井高が気持ちいい物件です。居室空間が3層に分かれるスキップフロア構造で、リビングの窓も天井高と同じ高さ。かなり開放的な気持ちで暮らせそうです。



はじめに注意事項を。リビングの大きな窓の先は、京王線の線路です。やはり電車の音がわりとします。ただ車道と違って空気が汚くな ... 続き>>>.
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戸建で遊ぼう!

所在地:杉並区和田
8,500万円 / 154.03平米(建物) 136.95平米(敷地)
丸ノ内線「東高円寺」駅 徒歩9分

戸建ってやっぱり自由だ!



この遊びゴコロ溢れる空間を目にすれば、誰もがそう感じてくれるんじゃないかと思います。



元ネジ倉庫兼住宅だった建物を、オーナーさんが平成21年に改装したこの物件。植栽の緑を楽しみながら、階段を上った2階の玄関を開けると、約27.1帖の巨大なLDKがお出 ... 続き>>>.
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知られざる危険「ヒートショック」とは? 香川、兵庫、滋賀がワースト3

死者は年間1万9000人にものぼるというのに、アンケートをとると「よく知らない」と答える人が約半数――。身近なのにあまり知られていない危険が「ヒートショック」です。今回はそんな「ヒートショック」が起きる原因ともいえる「室内温度差」を体験できる施設を訪問。その対策を探ってきました。
冬は家でも寒いのが当たり前? それが命取りになるかも!

そもそも、「ヒートショック」という言葉そのものはニュースなどで耳にしたことがある人も多いことでしょう。お風呂やトイレなど、家の中の急激な温度差より、血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす現象をいいます。ただ、アンケート調査によるとこのヒートショックを「よく知らない」という人は約半数、危険だと思わない人は約8割にものぼります(※1)。つまり、なんとなく知っているけど、「ひとごと」だと思われているのです。

実はこのヒートショックによる浴室での死亡事故は年々増加傾向にあり、昨年は1万9000人もの方が亡くなっています。また、発生している県でいうと、香川、兵庫、滋賀がワースト3になり、ついで東京、和歌山という結果もあります(※2)。一方で、寒い北海道は沖縄についで死者数が少ないという結果に。

「地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター」報道発表資料より。高齢者1万人あたりCPA(入浴中心肺停止状態)の件数

「地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター」報道発表資料より。高齢者1万人あたりCPA(入浴中心肺停止状態)の件数

「北海道では、住まいの断熱性能が高く全館暖房が普及しており、バス・トイレも含めてどの部屋も均一にあたたまるようにしています。一方で、関東、近畿エリアでは、夏暑く、冬寒い。こうした過酷な気候条件のわりには住まいの断熱性能が高くないため、浴槽内でのヒートショック現象が比較的多く起きるのではないか、と考えられています」と話すのはLIXIL LHT営業本部 営業推進部の古溝洋明さん(以下同)。
 
「ただ単に、『ヒートショックが起きています』『断熱性や部屋間の温度差が大事なんです』と言葉で言っても、なかなか伝わらないんです。そこで、われわれは実際に『部屋の温度差』を体感していただける『住まいStudio』というショールームをつくり、多くの人に体験してもらっているのです」と言います。確かに論より証拠です、さっそく体験しに行ってみましょう。

エアコン設定温度、部屋の広さなどは同一条件なのに、室温には大きな差が

ショールームに設置されているのは、昔の家(昭和55年省エネ基準)と今の家(平成28年省エネ基準)、これからの家(HEAT20 G2グレード※)、の3タイプ。広さや間取り、エアコンの設定温度、外気温はすべて同じという条件で、室温がどう違うのかを体感します。
※HEAT20=「2020年を見据えた住宅の高断熱技術開発委員会」

3部屋のサーモカメラ映像を比較すると、暖かさの違いが一目りょう然。暖かい部屋だと心地よく、行動も活発になるそう(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋のサーモカメラ映像を比較すると、暖かさの違いが一目りょう然。暖かい部屋だと心地よく、行動も活発になるそう(写真撮影/嘉屋恭子)

「まず、体感してもらうのが、昔の家です。日本にある家のうち、約75%がこの基準以下だと言われています。エアコンの設定温度は20度で、部屋中心部は20度ですが、床の温度は16度です」。確かに寒く、足先が冷えるのがよく分かります。また、何より窓際がひんやり。寒いのが苦手な筆者は窓に近寄りたくありません。

さらに、扉で仕切られた隣の部屋(脱衣所とトイレの設定)はなおのこと冷えがきつく、「この寒さ、知っている。アレだ、実家だ……!」と思い出します。温度計は9度で、これだけで10度近い温度差に。そういえば、こうした寒さを活用し、「ビールを冷やす」「みかんやりんごを置いておく」「ケーキを置いておく」など天然の冷蔵庫としている家庭も多いことでしょう。

この寒さで、昔は「しもやけ」になっている子どももいましたよね(ご存じでしょうか……)。何より寒いので動くのがおっくうになりますし、エアコンの暖房で頭のまわりはむわむわしているのに、足元は冷え冷えとしているのも不快です。

昔の家。青い部分が多く、見るからに寒々しい。暖房がフル稼働していても、頭と足元で温度差がある(写真撮影/嘉屋恭子)

昔の家。青い部分が多く、見るからに寒々しい。暖房がフル稼働していても、頭と足元で温度差がある(写真撮影/嘉屋恭子)

「次に体感していただくのが、今の家です。床の温度は17.9度。だいぶ暖房が効いているのを実感できるのではないでしょうか。サーモカメラでも、だいぶ緑の部分が見えてきたと思います」。確かに、窓際も先ほどの部屋ほどは寒くは感じません。それでも、足先は冷えるので「満足か」と聞かれると「う~ん、でもちょっと寒いよね」というのが正直な感想です。ましてや隣室の脱衣所・トイレの寒さは、昔の家よりもちょいマシという程度で、「うーさぶい。トイレ行くの、めんどくさいな~」と生活している様子が目に浮かびます。

今の家。床温度は18度弱。まだまだ十分、暖かいとは言い難い(写真撮影/嘉屋恭子)

今の家。床温度は18度弱。まだまだ十分、暖かいとは言い難い(写真撮影/嘉屋恭子)

「最後がこれからの家です。これくらいの断熱性能を目指したいよね、という住まいです。ここでやっと床の温度が20度になり、冷えを感じにくくなるのではないでしょうか。また隣室の暖房をしていないトイレや脱衣場との温度差も5度以内におさまり、人が『不快』と感じにくくなくなります」

確かにスリッパなしでも歩けるようになるし、温かくて心地よくなります。また、試算(※3)では、昔の家では約2万8000円の光熱費がかかるのに対し、今の家では約1万3000円、これからの家では約7000円と約1/4になるのも驚きです。省エネになるので、地球環境にもやさしくなります。

これからの家。サーモカメラでも黄色が増えてきて、だいぶ過ごしやすく感じる。室内の頭部と床に温度ムラがないので心地よい(写真撮影/嘉屋恭子)

これからの家。サーモカメラでも黄色が増えてきて、だいぶ過ごしやすく感じる。室内の頭部と床に温度ムラがないので心地よい(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋の温度データを比較。人は部屋間の温度差が5度を超えると「不快」と感じるそう。これからの家には、熱交換換気システムを搭載し、しっかり換気しながら熱を逃さない工夫をしている(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋の温度データを比較。人は部屋間の温度差が5度を超えると「不快」と感じるそう。これからの家には、熱交換換気システムを搭載し、しっかり換気しながら熱を逃さない工夫をしている(写真撮影/嘉屋恭子)

冬の寒さだけでなく、夏の日差しを体験できる部屋もある。南向きの窓、西向きの窓から入る日差しの違い、遮り方の工夫を紹介してくれた(写真撮影/嘉屋恭子)

冬の寒さだけでなく、夏の日差しを体験できる部屋もある。南向きの窓、西向きの窓から入る日差しの違い、遮り方の工夫を紹介してくれた(写真撮影/嘉屋恭子)

自宅の温度を計ってもらおうと、LIXILのショールームでは、窓製品の見積もりをとった人に温度計を配布している(写真提供/LIXIL)

自宅の温度を計ってもらおうと、LIXILのショールームでは、窓製品の見積もりをとった人に温度計を配布している(写真提供/LIXIL)

室温が健康に与える影響は大きい。体験すると印象は大きく変わる

この「住まいStudio」は誕生してから約1年超が経過しますが、月間約1000人が訪れ、体感すると大きな変化があるといいます。

「正直なところ、はじめはみなさん、あまり期待されていらっしゃらないようなのですが、『体験するうちにこれが快適な温度なんだな』と納得されていますね。特に女性は、当初はキッチンや間取りに注目されているのですが、体感後は『家は断熱! 温度差はないほうがいい!』という方が多いですね」といいますが、まったく同感です。

実は筆者、40代に入り高血圧と診断され、寒いと血圧が上がるようになりました。いわばヒートショックになりやすい「予備軍」なので、ひとごとではありません。では、今からできる対策はどのようなものがあるのでしょうか。

昔の家、今の家、これからの家の断面模型。これからの家は断熱材がしっかりと入り、窓の断熱性・気密性が高く、熱が逃げにくくなっている(写真撮影/嘉屋恭子)

昔の家、今の家、これからの家の断面模型。これからの家は断熱材がしっかりと入り、窓の断熱性・気密性が高く、熱が逃げにくくなっている(写真撮影/嘉屋恭子)

「部屋間の温度差をなくすには、建物そのものの気密・断熱性を高める必要があります。ただ、こうした性能は、住んでから改修するのは難しいもの。これから住まいを建てる方に関しては、こうした気密・断熱性能に注目し、検討してほしいですね」

ただ、日本にある家の多くは「昔の家」と同じ水準かそれ以下の断熱性能になります。

「今ある住まいに関しては、開口部、つまり窓の断熱性能を高めるリフォームで対策できます。内窓を追加する、今ある窓をハイブリッド窓にするといったリフォームでも、断熱性は大きく向上します。また、脱衣所や浴室の断熱性を高めるリフォームも比較的かんたんな工事で行えます」

今回、部屋内の温度差を体験してみて、もしかしたら温度差は想像以上に私たちの健康を害しているのかもしれないな、と思いました。「冬は寒いのは当たり前」「がまんすれば大丈夫」と思い込む前に、今一度、住まいの温度についても考えてみてほしいと思います。

●取材協力
LIXIL 快適暮らし体験 住まいStudio
※1 STOP!ヒートショック 東京ガス都市生活研究所 
※2 東京都健康長寿医療センター研究所
※3 試算=studio各部屋を12/1~3/31の暖房期間にエアコン暖房した場合の電気代

知られざる危険「ヒートショック」とは? 香川、兵庫、滋賀がワースト3

死者は年間1万9000人にものぼるというのに、アンケートをとると「よく知らない」と答える人が約半数――。身近なのにあまり知られていない危険が「ヒートショック」です。今回はそんな「ヒートショック」が起きる原因ともいえる「室内温度差」を体験できる施設を訪問。その対策を探ってきました。
冬は家でも寒いのが当たり前? それが命取りになるかも!

そもそも、「ヒートショック」という言葉そのものはニュースなどで耳にしたことがある人も多いことでしょう。お風呂やトイレなど、家の中の急激な温度差より、血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす現象をいいます。ただ、アンケート調査によるとこのヒートショックを「よく知らない」という人は約半数、危険だと思わない人は約8割にものぼります(※1)。つまり、なんとなく知っているけど、「ひとごと」だと思われているのです。

実はこのヒートショックによる浴室での死亡事故は年々増加傾向にあり、昨年は1万9000人もの方が亡くなっています。また、発生している県でいうと、香川、兵庫、滋賀がワースト3になり、ついで東京、和歌山という結果もあります(※2)。一方で、寒い北海道は沖縄についで死者数が少ないという結果に。

「地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター」報道発表資料より。高齢者1万人あたりCPA(入浴中心肺停止状態)の件数

「地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター」報道発表資料より。高齢者1万人あたりCPA(入浴中心肺停止状態)の件数

「北海道では、住まいの断熱性能が高く全館暖房が普及しており、バス・トイレも含めてどの部屋も均一にあたたまるようにしています。一方で、関東、近畿エリアでは、夏暑く、冬寒い。こうした過酷な気候条件のわりには住まいの断熱性能が高くないため、浴槽内でのヒートショック現象が比較的多く起きるのではないか、と考えられています」と話すのはLIXIL LHT営業本部 営業推進部の古溝洋明さん(以下同)。
 
「ただ単に、『ヒートショックが起きています』『断熱性や部屋間の温度差が大事なんです』と言葉で言っても、なかなか伝わらないんです。そこで、われわれは実際に『部屋の温度差』を体感していただける『住まいStudio』というショールームをつくり、多くの人に体験してもらっているのです」と言います。確かに論より証拠です、さっそく体験しに行ってみましょう。

エアコン設定温度、部屋の広さなどは同一条件なのに、室温には大きな差が

ショールームに設置されているのは、昔の家(昭和55年省エネ基準)と今の家(平成28年省エネ基準)、これからの家(HEAT20 G2グレード※)、の3タイプ。広さや間取り、エアコンの設定温度、外気温はすべて同じという条件で、室温がどう違うのかを体感します。
※HEAT20=「2020年を見据えた住宅の高断熱技術開発委員会」

3部屋のサーモカメラ映像を比較すると、暖かさの違いが一目りょう然。暖かい部屋だと心地よく、行動も活発になるそう(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋のサーモカメラ映像を比較すると、暖かさの違いが一目りょう然。暖かい部屋だと心地よく、行動も活発になるそう(写真撮影/嘉屋恭子)

「まず、体感してもらうのが、昔の家です。日本にある家のうち、約75%がこの基準以下だと言われています。エアコンの設定温度は20度で、部屋中心部は20度ですが、床の温度は16度です」。確かに寒く、足先が冷えるのがよく分かります。また、何より窓際がひんやり。寒いのが苦手な筆者は窓に近寄りたくありません。

さらに、扉で仕切られた隣の部屋(脱衣所とトイレの設定)はなおのこと冷えがきつく、「この寒さ、知っている。アレだ、実家だ……!」と思い出します。温度計は9度で、これだけで10度近い温度差に。そういえば、こうした寒さを活用し、「ビールを冷やす」「みかんやりんごを置いておく」「ケーキを置いておく」など天然の冷蔵庫としている家庭も多いことでしょう。

この寒さで、昔は「しもやけ」になっている子どももいましたよね(ご存じでしょうか……)。何より寒いので動くのがおっくうになりますし、エアコンの暖房で頭のまわりはむわむわしているのに、足元は冷え冷えとしているのも不快です。

昔の家。青い部分が多く、見るからに寒々しい。暖房がフル稼働していても、頭と足元で温度差がある(写真撮影/嘉屋恭子)

昔の家。青い部分が多く、見るからに寒々しい。暖房がフル稼働していても、頭と足元で温度差がある(写真撮影/嘉屋恭子)

「次に体感していただくのが、今の家です。床の温度は17.9度。だいぶ暖房が効いているのを実感できるのではないでしょうか。サーモカメラでも、だいぶ緑の部分が見えてきたと思います」。確かに、窓際も先ほどの部屋ほどは寒くは感じません。それでも、足先は冷えるので「満足か」と聞かれると「う~ん、でもちょっと寒いよね」というのが正直な感想です。ましてや隣室の脱衣所・トイレの寒さは、昔の家よりもちょいマシという程度で、「うーさぶい。トイレ行くの、めんどくさいな~」と生活している様子が目に浮かびます。

今の家。床温度は18度弱。まだまだ十分、暖かいとは言い難い(写真撮影/嘉屋恭子)

今の家。床温度は18度弱。まだまだ十分、暖かいとは言い難い(写真撮影/嘉屋恭子)

「最後がこれからの家です。これくらいの断熱性能を目指したいよね、という住まいです。ここでやっと床の温度が20度になり、冷えを感じにくくなるのではないでしょうか。また隣室の暖房をしていないトイレや脱衣場との温度差も5度以内におさまり、人が『不快』と感じにくくなくなります」

確かにスリッパなしでも歩けるようになるし、温かくて心地よくなります。また、試算(※3)では、昔の家では約2万8000円の光熱費がかかるのに対し、今の家では約1万3000円、これからの家では約7000円と約1/4になるのも驚きです。省エネになるので、地球環境にもやさしくなります。

これからの家。サーモカメラでも黄色が増えてきて、だいぶ過ごしやすく感じる。室内の頭部と床に温度ムラがないので心地よい(写真撮影/嘉屋恭子)

これからの家。サーモカメラでも黄色が増えてきて、だいぶ過ごしやすく感じる。室内の頭部と床に温度ムラがないので心地よい(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋の温度データを比較。人は部屋間の温度差が5度を超えると「不快」と感じるそう。これからの家には、熱交換換気システムを搭載し、しっかり換気しながら熱を逃さない工夫をしている(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋の温度データを比較。人は部屋間の温度差が5度を超えると「不快」と感じるそう。これからの家には、熱交換換気システムを搭載し、しっかり換気しながら熱を逃さない工夫をしている(写真撮影/嘉屋恭子)

冬の寒さだけでなく、夏の日差しを体験できる部屋もある。南向きの窓、西向きの窓から入る日差しの違い、遮り方の工夫を紹介してくれた(写真撮影/嘉屋恭子)

冬の寒さだけでなく、夏の日差しを体験できる部屋もある。南向きの窓、西向きの窓から入る日差しの違い、遮り方の工夫を紹介してくれた(写真撮影/嘉屋恭子)

自宅の温度を計ってもらおうと、LIXILのショールームでは、窓製品の見積もりをとった人に温度計を配布している(写真提供/LIXIL)

自宅の温度を計ってもらおうと、LIXILのショールームでは、窓製品の見積もりをとった人に温度計を配布している(写真提供/LIXIL)

室温が健康に与える影響は大きい。体験すると印象は大きく変わる

この「住まいStudio」は誕生してから約1年超が経過しますが、月間約1000人が訪れ、体感すると大きな変化があるといいます。

「正直なところ、はじめはみなさん、あまり期待されていらっしゃらないようなのですが、『体験するうちにこれが快適な温度なんだな』と納得されていますね。特に女性は、当初はキッチンや間取りに注目されているのですが、体感後は『家は断熱! 温度差はないほうがいい!』という方が多いですね」といいますが、まったく同感です。

実は筆者、40代に入り高血圧と診断され、寒いと血圧が上がるようになりました。いわばヒートショックになりやすい「予備軍」なので、ひとごとではありません。では、今からできる対策はどのようなものがあるのでしょうか。

昔の家、今の家、これからの家の断面模型。これからの家は断熱材がしっかりと入り、窓の断熱性・気密性が高く、熱が逃げにくくなっている(写真撮影/嘉屋恭子)

昔の家、今の家、これからの家の断面模型。これからの家は断熱材がしっかりと入り、窓の断熱性・気密性が高く、熱が逃げにくくなっている(写真撮影/嘉屋恭子)

「部屋間の温度差をなくすには、建物そのものの気密・断熱性を高める必要があります。ただ、こうした性能は、住んでから改修するのは難しいもの。これから住まいを建てる方に関しては、こうした気密・断熱性能に注目し、検討してほしいですね」

ただ、日本にある家の多くは「昔の家」と同じ水準かそれ以下の断熱性能になります。

「今ある住まいに関しては、開口部、つまり窓の断熱性能を高めるリフォームで対策できます。内窓を追加する、今ある窓をハイブリッド窓にするといったリフォームでも、断熱性は大きく向上します。また、脱衣所や浴室の断熱性を高めるリフォームも比較的かんたんな工事で行えます」

今回、部屋内の温度差を体験してみて、もしかしたら温度差は想像以上に私たちの健康を害しているのかもしれないな、と思いました。「冬は寒いのは当たり前」「がまんすれば大丈夫」と思い込む前に、今一度、住まいの温度についても考えてみてほしいと思います。

●取材協力
LIXIL 快適暮らし体験 住まいStudio
※1 STOP!ヒートショック 東京ガス都市生活研究所 
※2 東京都健康長寿医療センター研究所
※3 試算=studio各部屋を12/1~3/31の暖房期間にエアコン暖房した場合の電気代

知られざる「危険ヒートショック」とは? 香川、兵庫、滋賀がワースト3

死者は年間1万9000人にものぼるというのに、アンケートをとると「よく知らない」と答える人が約半数――。身近なのにあまり知られていない危険が「ヒートショック」です。今回はそんな「ヒートショック」が起きる原因ともいえる「室内温度差」を体験できる施設を訪問。その対策を探ってきました。
冬は家でも寒いのが当たり前? それが命取りになるかも!

そもそも、「ヒートショック」という言葉そのものはニュースなどで耳にしたことがある人も多いことでしょう。お風呂やトイレなど、家の中の急激な温度差より、血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす現象をいいます。ただ、アンケート調査によるとこのヒートショックを「よく知らない」という人は約半数、危険だと思わない人は約8割にものぼります(※1)。つまり、なんとなく知っているけど、「ひとごと」だと思われているのです。

実はこのヒートショックによる浴室での死亡事故は年々増加傾向にあり、昨年は1万9000人もの方が亡くなっています。また、発生している県でいうと、香川、兵庫、滋賀がワースト3になり、ついで東京、和歌山という結果もあります(※2)。一方で、寒い北海道は沖縄についで死者数が少ないという結果に。

「地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター」報道発表資料より。高齢者1万人あたりCPA(入浴中心肺停止状態)の件数

「地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター」報道発表資料より。高齢者1万人あたりCPA(入浴中心肺停止状態)の件数

「北海道では、住まいの断熱性能が高く全館暖房が普及しており、バス・トイレも含めてどの部屋も均一にあたたまるようにしています。一方で、関東、近畿エリアでは、夏暑く、冬寒い。こうした過酷な気候条件のわりには住まいの断熱性能が高くないため、浴槽内でのヒートショック現象が比較的多く起きるのではないか、と考えられています」と話すのはLIXIL LHT営業本部 営業推進部の古溝洋明さん(以下同)。
 
「ただ単に、『ヒートショックが起きています』『断熱性や部屋間の温度差が大事なんです』と言葉で言っても、なかなか伝わらないんです。そこで、われわれは実際に『部屋の温度差』を体感していただける『住まいStudio』というショールームをつくり、多くの人に体験してもらっているのです」と言います。確かに論より証拠です、さっそく体験しに行ってみましょう。

エアコン設定温度、部屋の広さなどは同一条件なのに、室温には大きな差が

ショールームに設置されているのは、昔の家(昭和55年省エネ基準)と今の家(平成28年省エネ基準)、これからの家(HEAT20 G2グレード※)、の3タイプ。広さや間取り、エアコンの設定温度、外気温はすべて同じという条件で、室温がどう違うのかを体感します。
※HEAT20=「2020年を見据えた住宅の高断熱技術開発委員会」

3部屋のサーモカメラ映像を比較すると、暖かさの違いが一目りょう然。暖かい部屋だと心地よく、行動も活発になるそう(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋のサーモカメラ映像を比較すると、暖かさの違いが一目りょう然。暖かい部屋だと心地よく、行動も活発になるそう(写真撮影/嘉屋恭子)

「まず、体感してもらうのが、昔の家です。日本にある家のうち、約75%がこの基準以下だと言われています。エアコンの設定温度は20度で、部屋中心部は20度ですが、床の温度は16度です」。確かに寒く、足先が冷えるのがよく分かります。また、何より窓際がひんやり。寒いのが苦手な筆者は窓に近寄りたくありません。

さらに、扉で仕切られた隣の部屋(脱衣所とトイレの設定)はなおのこと冷えがきつく、「この寒さ、知っている。アレだ、実家だ……!」と思い出します。温度計は9度で、これだけで10度近い温度差に。そういえば、こうした寒さを活用し、「ビールを冷やす」「みかんやりんごを置いておく」「ケーキを置いておく」など天然の冷蔵庫としている家庭も多いことでしょう。

この寒さで、昔は「しもやけ」になっている子どももいましたよね(ご存じでしょうか……)。何より寒いので動くのがおっくうになりますし、エアコンの暖房で頭のまわりはむわむわしているのに、足元は冷え冷えとしているのも不快です。

昔の家。青い部分が多く、見るからに寒々しい。暖房がフル稼働していても、頭と足元で温度差がある(写真撮影/嘉屋恭子)

昔の家。青い部分が多く、見るからに寒々しい。暖房がフル稼働していても、頭と足元で温度差がある(写真撮影/嘉屋恭子)

「次に体感していただくのが、今の家です。床の温度は17.9度。だいぶ暖房が効いているのを実感できるのではないでしょうか。サーモカメラでも、だいぶ緑の部分が見えてきたと思います」。確かに、窓際も先ほどの部屋ほどは寒くは感じません。それでも、足先は冷えるので「満足か」と聞かれると「う~ん、でもちょっと寒いよね」というのが正直な感想です。ましてや隣室の脱衣所・トイレの寒さは、昔の家よりもちょいマシという程度で、「うーさぶい。トイレ行くの、めんどくさいな~」と生活している様子が目に浮かびます。

今の家。床温度は18度弱。まだまだ十分、暖かいとは言い難い(写真撮影/嘉屋恭子)

今の家。床温度は18度弱。まだまだ十分、暖かいとは言い難い(写真撮影/嘉屋恭子)

「最後がこれからの家です。これくらいの断熱性能を目指したいよね、という住まいです。ここでやっと床の温度が20度になり、冷えを感じにくくなるのではないでしょうか。また隣室の暖房をしていないトイレや脱衣場との温度差も5度以内におさまり、人が『不快』と感じにくくなくなります」

確かにスリッパなしでも歩けるようになるし、温かくて心地よくなります。また、試算(※3)では、昔の家では約2万8000円の光熱費がかかるのに対し、今の家では約1万3000円、これからの家では約7000円と約1/4になるのも驚きです。省エネになるので、地球環境にもやさしくなります。

これからの家。サーモカメラでも黄色が増えてきて、だいぶ過ごしやすく感じる。室内の頭部と床に温度ムラがないので心地よい(写真撮影/嘉屋恭子)

これからの家。サーモカメラでも黄色が増えてきて、だいぶ過ごしやすく感じる。室内の頭部と床に温度ムラがないので心地よい(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋の温度データを比較。人は部屋間の温度差が5度を超えると「不快」と感じるそう。これからの家には、熱交換換気システムを搭載し、しっかり換気しながら熱を逃さない工夫をしている(写真撮影/嘉屋恭子)

3部屋の温度データを比較。人は部屋間の温度差が5度を超えると「不快」と感じるそう。これからの家には、熱交換換気システムを搭載し、しっかり換気しながら熱を逃さない工夫をしている(写真撮影/嘉屋恭子)

冬の寒さだけでなく、夏の日差しを体験できる部屋もある。南向きの窓、西向きの窓から入る日差しの違い、遮り方の工夫を紹介してくれた(写真撮影/嘉屋恭子)

冬の寒さだけでなく、夏の日差しを体験できる部屋もある。南向きの窓、西向きの窓から入る日差しの違い、遮り方の工夫を紹介してくれた(写真撮影/嘉屋恭子)

自宅の温度を計ってもらおうと、LIXILのショールームでは、窓製品の見積もりをとった人に温度計を配布している(写真提供/LIXIL)

自宅の温度を計ってもらおうと、LIXILのショールームでは、窓製品の見積もりをとった人に温度計を配布している(写真提供/LIXIL)

室温が健康に与える影響は大きい。体験すると印象は大きく変わる

この「住まいStudio」は誕生してから約1年超が経過しますが、月間約1000人が訪れ、体感すると大きな変化があるといいます。

「正直なところ、はじめはみなさん、あまり期待されていらっしゃらないようなのですが、『体験するうちにこれが快適な温度なんだな』と納得されていますね。特に女性は、当初はキッチンや間取りに注目されているのですが、体感後は『家は断熱! 温度差はないほうがいい!』という方が多いですね」といいますが、まったく同感です。

実は筆者、40代に入り高血圧と診断され、寒いと血圧が上がるようになりました。いわばヒートショックになりやすい「予備軍」なので、ひとごとではありません。では、今からできる対策はどのようなものがあるのでしょうか。

昔の家、今の家、これからの家の断面模型。これからの家は断熱材がしっかりと入り、窓の断熱性・気密性が高く、熱が逃げにくくなっている(写真撮影/嘉屋恭子)

昔の家、今の家、これからの家の断面模型。これからの家は断熱材がしっかりと入り、窓の断熱性・気密性が高く、熱が逃げにくくなっている(写真撮影/嘉屋恭子)

「部屋間の温度差をなくすには、建物そのものの気密・断熱性を高める必要があります。ただ、こうした性能は、住んでから改修するのは難しいもの。これから住まいを建てる方に関しては、こうした気密・断熱性能に注目し、検討してほしいですね」

ただ、日本にある家の多くは「昔の家」と同じ水準かそれ以下の断熱性能になります。

「今ある住まいに関しては、開口部、つまり窓の断熱性能を高めるリフォームで対策できます。内窓を追加する、今ある窓をハイブリッド窓にするといったリフォームでも、断熱性は大きく向上します。また、脱衣所や浴室の断熱性を高めるリフォームも比較的かんたんな工事で行えます」

今回、部屋内の温度差を体験してみて、もしかしたら温度差は想像以上に私たちの健康を害しているのかもしれないな、と思いました。「冬は寒いのは当たり前」「がまんすれば大丈夫」と思い込む前に、今一度、住まいの温度についても考えてみてほしいと思います。

●取材協力
LIXIL 快適暮らし体験 住まいStudio
※1 STOP!ヒートショック 東京ガス都市生活研究所 
※2 東京都健康長寿医療センター研究所
※3 試算=studio各部屋を12/1~3/31の暖房期間にエアコン暖房した場合の電気代