
19万8,000円(税込) / 75.78平米
半蔵門線・都営新宿線「住吉」駅 徒歩2分
シンプルな白いビルの1階。この物件、手前と奥で部屋が二つに分かれています。オフィスと店舗、アトリエとギャラリーなど、組み合わせて使うイメージがすぐにわきました。ただ残念ながら、飲食店は不可です。
手前の部屋は天高3.4m。床は打ち放しコンクリートに、壁は白いペンキ塗り。キリッと ... 続き>>>.
圧倒的に不動産情報が多いですが。。。。
仕事(work)と休暇(vacation)の「いいとこどり」、休暇に出かけた先でくつろぎながら仕事もできる「ワーケーション」という新たな働き方がある。一般社団法人日本テレワーク協会がテレワークの新たな形として推進し、今年(2019年)7月には「ワーケーション自治体協議会」が発足、さらに輪は広がり、11月には「ワーケーション自治体協議会(通称=ワーケーション・アライアンス・ジャパン=WAJ)」が全国40を超える自治体の参加で発足する予定だ。そこで、30年以上前からテレワークや企業誘致に取り組んできた長野県軽井沢町で、ワーケーションの現在について取材した。
「標高1000メートルのウェルネスリゾート」で働く
長野県軽井沢町は100年前から「ウェルネスリゾート」を名乗ってきた。「リフレッシュできるうえに、クリエイティブなことができる町なんです」と軽井沢観光協会・会長の土屋芳春氏は言う。たしかに、戦前に作家の室生犀星が夏に長逗留して創作を行っていたことなど、例には事欠かないし、インスピレーションを生みやすい場所だともいえる。また、軽井沢に「行ってくる」ではなく「帰ってくる」という感覚を持っている人が多いのも軽井沢の特徴。まるで自宅にいるときのようにストレスフリーになれる証左だ。だから「軽井沢はテレワークの場所として選ばれるし、プラス要素は今後も必然的に増加すると思います」と事務局長の工藤氏は話す。新しいものを取り入れようということで、ベンチャー企業による貸しオフィスの運営も始まった。
軽井沢の自然は豊かだ(写真撮影/片山貴博)
軽井沢という土地は言うまでもなく古くから人気の別荘地であり、ここに別荘を持つことにあこがれている人も多い。そうした別荘文化が背景にあることは、ワーケーションがしやすい場所という側面を持つ。推計で450人ほどが別荘を使ってワーケーションを行っているようだ。別荘コミュニティが軽井沢の魅力であるため、ここで新しい人脈が広がることも多い。東京だと5分のアポイントを取ることも難しいが、別荘であればゆったりと話をすることもできる。また、短時間から使えるミーティングスペースが多いのも魅力だ。個人のグループでのアクティビティや、チームビルディングをするための合宿にも使われている。都会的なコワーキングスペースも増えてきた。
以前から企業誘致に熱心だった軽井沢実は、軽井沢町では、実に33年前から会議都市としてビジネス客の誘致に動いてきていた。単なる観光地としてではなく、町としてビジネス客を取り込む戦略を打ち出したのである。こうして企業が町内の施設を使って会議を行うようになった。また、首都圏から近いこともあり、日々通勤する人も300人以上いるという。通勤できることが魅力だった軽井沢では、近年テレワークで仕事をする人も徐々に増え、働き方改革のなかで、その動きはさらに広がっている。
軽井沢には従来、企業の寮や保養所が多かった。90社、90寮、全盛期には300を超えたが、バブル経済の崩壊やリーマンショックで閉鎖するところが増えた。そうしたところをリノベーションして大手都市銀行などが利用している。こうした企業が成功事例をつくり、軽井沢が磁場になる。
また、テレワーク協会と観光協会は協働して、これまでに10回近く実証実験を行ってきた。1泊2日の体験をつくりこむことにより、ニーズを探ってきたのだ。こうして、軽井沢にあるワークスペースは使う人の意見を反映したものとなった。
ワーケーションの実施場所はテレワーク協会が一元管理して紹介しており、利用者を見極め軽井沢の価値を下げないよう、ハイクオリティな町づくりを行っている。軽井沢はもちろん東京に比べるとアクセス面などで不自由だが、その不自由さを逆手に取っていかに特別に大きな企画にしようかとがんばっている。そうして、観光客がワーカーでもあるような状況を強固なものにしていきたいと、観光協会のお二人は強く語ってくれた。
軽井沢の仕事スペース3選インタビュー後、土屋会長が軽井沢の代表的なコワーキングスペースを案内してくれた。いずれおとらぬセンスのよさで、実に仕事がはかどりそうな場所だった。
●軽井沢書店
軽井沢にあった書店の跡地に、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が2018年5月にオープンした書店。店内では軽井沢や自然に関する書籍や雑誌の販売に加え、DVDレンタルも行われている。店のスペースの半分ほどはBread & Coffee by MOTOTECAというカフェになっていて、ここでPCを使って仕事をすることができる。取材当日は雨のため人は少なめだったが、常にさまざまな人が訪れ、読書や仕事をして帰っていく場所である。
軽井沢書店のカフェスペース(写真撮影/片山貴博)
●Lulu GLASS(ルルグラス)
軽井沢のフローリストS.K.花企画の運営で、店内は花に囲まれている。中軽井沢エリアでのテレワーク、打ち合わせスペースとして重宝され、店内ではワークショップなどのイベントも行われることがある。経営者は軽井沢商工会会長の金澤明美氏。町のワーケーションの機運を高めようと今年オープンした。ドリンク1杯540円のみで1日利用可能なので、軽井沢近辺で仕事がしたい人にとっては、大変重宝する場所である。
大きなテーブルが印象的な、ルルグラスの店内(写真撮影/片山貴博)
●ハナレ軽井沢
ハナレは、軽井沢ではいちばん有名なネットワーキングスポットといえるだろう。管理人はテレワークの仕事を歴任し、現在は軽井沢リゾートテレワーク協会副会長の鈴木幹一氏。ここはそもそもNTTコミュニケーションズの所有であり、週2回ほど開発会議も行われているが、その他の人も利用できる。鈴木氏は「軽井沢のワクワクする環境を大切にし、テレワークの聖地にしたい」と語る。
瀟洒(しょうしゃ)な雰囲気のハナレ軽井沢(写真撮影/片山貴博)
「いま、莫大な費用が地方創生に使われていますが、そんなことをしなくてもワーケーションやテレワークで、都市として大きくなることはできると思っています。働き方も含め、さまざまなダイバーシティを取り込み、地元の人と移住された人のコミュニティを大きく育てていきたい」というのが観光協会のお二人の意見だ。
不景気の中にあっても、インバウンド需要などで軽井沢の勢いは止まらない。また、別荘地としてのブランドも下がらない。そんな軽井沢でのワーケーションは人々の「休暇を取りたい」「仕事もしたい」を満たしてくれるだろう。ただ、軽井沢町に住む人以外にとっては、まだまだ高級な避暑地としての認識のほうが強い。今後はいかに軽井沢という伝統のブランドを守りつつ、新たな働き方を模索する人たちを取り込むかが課題となるのではないだろうか。
軽井沢町は、ワーケーションの取り組みについてほかの自治体と積極的に意見交換などを行っている。横のつながりがどう活かされるのか、今後も軽井沢のワーケーションのあり方に注目してゆきたい。
●取材協力街を歩くと、コート姿の人を見かけることを多くなりました。SUUMOジャーナルで10月に公開した記事のなかでは、「大阪・新今宮は星野リゾート進出でどう変わる? 街の声は」「イマドキの引越し事情!節約の方法、近隣への挨拶、お祝いに贈るものなどご紹介」」などが人気でした。TOP10の記事を詳しくご紹介します。
10月の人気記事ランキングTOP10はこちら!
第1位:賛否両論! 大阪のディープゾーン「新今宮」は星野リゾート進出でどう変わる? 街の声は
第2位:80代女性「不動産屋6件に断られました」。高齢者の賃貸入居の今
第3位:人気ドラマ『まだ結婚できない男』、2019年の桑野(阿部寛)の住まいは進化した?
第4位:マンション売却は「3か月以内で」その理由とは?
第5位:【ファミリー編】東急東横線で中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2019年版
第6位:「住まいのリフォームコンクール(2019年度)」受賞作に見る最新リフォーム事情
第7位:デュアルライフ・二拠点生活[19]東京・佐賀、仕事バリバリ母の「いいとこ取り」な日々
第8位:イマドキの引越し事情!節約の方法、近隣への挨拶、お祝いに贈るものなどご紹介
第9位:盛岡を想うきっかけをつくりたい――「盛岡という星で」プロジェクトが目指す、街と人のつながり方
第10位:「花の定期便」で身近に楽しむ、花のある暮らし
※対象記事:2019年10月1日~2019年10月31日までに公開された記事
※集計期間:2019年10月1日~2019年10月31日のPV数の多い順
第1位:賛否両論! 大阪のディープゾーン「新今宮」は星野リゾート進出でどう変わる? 街の声は
写真撮影/吉村智樹
大阪屈指のディープゾーンである新今宮駅周辺の再開発の進捗について。高級ホテルで知られる星野リゾートの進出で、大胆なイメージチェンジが進んでいます。その現在は? 簡易宿泊街「あいりん地区」は消滅してしまう? 地元住民の本音も探りました。
第2位:80代女性「不動産屋6件に断られました」。高齢者の賃貸入居の今
画像/PIXTA
高齢化社会が進む現代日本。まだまだ元気であっても、高齢を理由に断られてしまう賃貸住宅への入居の現状と、元気な高齢者の一人暮らしを支える「高齢者サポートシステム」を取り入れている企業の取り組みから、今後を考えました。
第3位:人気ドラマ『まだ結婚できない男』、2019年の桑野(阿部寛)の住まいは進化した?
写真提供/カンテレ
13年ぶりの続編放送が話題のドラマ『まだ結婚できない男』で、阿部寛演じる偏屈な主人公・桑野信介は一流建築士の仲間入りを果たしましたが、自宅マンションは引越していない模様。しかしその内装には変化が。裏話を伺いました。
第4位:マンション売却は「3か月以内で」その理由とは?
画像/PIXTA
住み替えによるマンション売却経験のある人の約70%が、金額の低さに不満を覚えているという調査結果が判明。査定価格と売却価格に差が出るケースの分かれ目は「3カ月」になるのはなぜなのか、マンションを売るときのポイントについて考えました。
第5位:【ファミリー編】東急東横線で中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2019年版
画像/PIXTA
住みたい街として名前が挙がる駅を多く抱える東急東横線。70平米以上~100平米未満のファミリー向け中古マンションの価格相場を調査しました。最も安かったのは特急も停車する菊名駅で4040万円。ねらい目の駅はどこでしょうか。
第6位:「住まいのリフォームコンクール(2019年度)」受賞作に見る最新リフォーム事情
写真提供/株式会社マスタープラン一級建築士事務所
マンションの住戸をまるごと冷暖房することで、間取りの変更に従来ネックになっていた冷暖房機の移動が対応可能になった家や、高齢者夫婦をヒートショックなどの健康リスクから守るリフォーム、空き家のままになっていた築30年弱の工場を陶芸教室のためのアトリエを備えた住宅へと再生させた“コンバージョン”などの事例から、リフォームの最前線とこれからを探りました。
第7位:デュアルライフ・二拠点生活[19]東京・佐賀、仕事バリバリ母の「いいとこ取り」な日々
写真撮影/唐松奈津子
デュアルライフ(二拠点生活)をご紹介する連載の第19回。「仕事は思いっきり」「子どもはのびのび育てたい」、そして社会人大学院にも通う「欲張り」な女性が、大人になって気づいた故郷・佐賀の魅力。仕事で忙しいという人にもすすめたい暮らし方、と明かします。その理由とは?
第8位:イマドキの引越し事情!節約の方法、近隣への挨拶、お祝いに贈るものなどご紹介
画像/PIXTA
引越しの2大お悩みといえば、費用と、近隣への挨拶をどうするか。費用を抑えるための節約テクニックと、引越し先での挨拶時の手土産の予算など、気になるお金事情の調査結果を分析しました。
第9位:盛岡を想うきっかけをつくりたい――「盛岡という星で」プロジェクトが目指す、街と人のつながり方
画像/「盛岡という星で」インスタグラムより
宮沢賢治と石川啄木を生んだ文化の街・岩手県盛岡市。外から人を呼び込むのではなく、かつて住んでいた人や現住者などに日常を発信する理由とは。発信者が本当に盛岡が好きで自信があるからこそ押しつけない、心地よい距離感の源を伺いました。
第10位:「花の定期便」で身近に楽しむ、花のある暮らし
写真撮影/柳沢小実
花のある暮らしはあこがれるけれど、どんな花を選んでどうやって生けたらいいのか。そんな初心者でも手軽に花を楽しめる「花の定期便」を、東京・三鷹市で金土日だけ開店する、こだわりの花屋さんにうかがいました。
星野リゾート参入の発表時には大きな注目を集めた新今宮の再開発計画のその後や、高齢者の賃貸問題など、街や将来にかかわる社会的な話題を集めた10月。また、ドラマ『まだ結婚できない男』の裏話からは、約10年で生活に起きうる変化や、価値観の違いにも考えさせられました。時を経ることで変わっていく社会の動きが、身近な暮らしにも密接にかかわっていることを、改めて実感できたようにも思います。