憧れの、白ビル

所在地:東京都港区南麻布
31万9,000円(税込) / 66.62平米
南北線・都営大江戸線「麻布十番」駅 徒歩9分

現地をはじめて訪れたとき、この世界観に引き込まれていました。



閑静な住宅街にポツンとたたずむその姿。とてもシンプルなのに、どこか日本離れした空気を感じさせるその出で立ち。1階の素敵なショップの雰囲気も相まって、今までに無いほど胸が高鳴ります。



建物の名前は「白ビル」。R不動産 ... 続き>>>.
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音出し可!地下室の利用法

所在地:豊島区南長崎
28万6,000円(税込) / 144.9平米
西武池袋線「東長崎」駅 徒歩6分

□賃料下がりました!



音出しも可能な、地下付き物件のご紹介。



南長崎の閑静な住宅街にある建物の、1階の一部と地下をセットで募集します。用途は基本的に事務所やアトリエなど。現況室内はスケルトンの状態です。



1階は、基本的には図面のようにエアコンや蛍光灯を設置し、いわゆる普通の ... 続き>>>.
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陽だまりのワンルーム

所在地:目黒区碑文谷
13万3,000円 / 33平米
東急東横線「都立大学」駅 徒歩10分

目黒区でゆったりワンルームを探してます、なんて方におすすめしたい物件です。1階ですが気持ちのいい光が入り、植栽のおかげで、外からの視線は全く気になりません。



ワンルームで仕切りが少ない分、面積よりも広い印象。L字型の間取りは、リビング、ダイニング、ベッドスペースが確保できてレイ ... 続き>>>.
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「アフターコロナの住宅市場」「家庭での子どもの学習スペース」【8月人気記事まとめ】

長引くコロナ禍で身も心も疲れる日々ですが、うまく付き合っていかないといけない状況にあります。「アフターコロナ」や「ウィズコロナ」をどうやって迎えるかが気になるところです。SUUMOジャーナルで8月に公開した記事でも「アフターコロナの住宅市場は買い時?売り時?」「コロナ禍で変わる賃貸物件のニーズ。多拠点、コミュニティ、ストーリーがキーワード」などが人気TOP10入りしました。詳しく紹介します。
2020年8月の人気記事ランキングTOP10はこちら!

1位 アフターコロナの住宅市場は買い時?売り時?
2位 コロナ禍で変わる賃貸物件のニーズ。多拠点、コミュニティ、ストーリーがキーワード
3位 「日本の省エネ基準では健康的に過ごせない」!? 山形と鳥取が断熱性能に力を入れる理由
4位 パリの暮らしとインテリア[5] 郊外の元農家を“週末の家”に。ヘアアーティストとアクセサリーデザイナー夫妻の休日
5位 台湾の家と暮らし[7]台北郊外の一軒家へ移住! 自転車クリエイターの自宅兼アトリエ
6位 遊休地に屋台などでにぎわいを。3密を避けたウィズコロナ時代のまちづくり
7位 SF映画みたいな「未来のまち」が現実に! テクノロジーを駆使したまちづくり
8位 ウィズコロナ、家庭での「子どもの学習スペース」のあり方を考える
9位 コロナ禍で申請数が減るも金利は上昇。長期固定ローン【フラット35】の利用者実態とは?
10位 新しい生活様式は睡眠不足を招く!?眠りのプロに聞く快眠スペースのつくり方
※対象記事:2020年8月1日~2020年8月31日までに公開された記事
※集計期間:2020年8月1日~2020年8月31日のPV数の多い順

1位 アフターコロナの住宅市場は買い時?売り時?

アフターコロナの住宅市場は買い時?売り時?

(画像/PIXTA)

新型コロナウイルスの感染拡大で、経済状況の悪化が危惧されていますが、住宅市場はたまっていた需要が噴き出し、活況を呈しています。取引数は減っているものの、価格は下落せず。むしろ「資産バブル」が再来してもおかしくない状況にあります。

2位 コロナ禍で変わる賃貸物件のニーズ。多拠点、コミュニティ、ストーリーがキーワード

コロナ禍で変わる賃貸物件のニーズ。多拠点、コミュニティ、ストーリーがキーワード

(写真提供/アパートキタノ)

全国賃貸住宅新聞の編集長が、注目を集めている賃貸物件やこれからの部屋探しを解説します。多拠点居住をする人たちは増加し、シェアハウスのようなコミュニティ型賃貸の支持が考えられる一方で、大家さんのコロナ禍への対応はまだ課題も多く存在します。

3位 「日本の省エネ基準では健康的に過ごせない」!? 山形と鳥取が断熱性能に力を入れる理由

「日本の省エネ基準では健康的に過ごせない」!? 山形と鳥取が断熱性能に力を入れる理由

(写真提供/山形県)

国の定める倍の断熱基準の省エネ住宅を推進している山形県と鳥取県。地形などの影響でヒートショックの危険が高く、コストのかかりすぎない全館空調システムなどを備えた健康省エネ住宅の普及を目指す「地方発の断熱性能向上革命」に取り組んでいます。

4位 パリの暮らしとインテリア[5] 郊外の元農家を“週末の家”に。ヘアアーティストとアクセサリーデザイナー夫妻の休日

パリの暮らしとインテリア[5]郊外の元農家を“週末の家”に。ヘアアーティストとアクセサリーデザイナー夫妻の休日

(写真撮影/Manabu Matsunaga)

パリ在住の写真家がこだわりの生活を紹介する連載。今回はパリ在住歴45年の夫婦が週末を過ごす、元農家を改装したセカンドハウスです。インテリアのヒントは、夫婦共通の趣味である旅先で見た著名人の家から得ているそうです。

5位 台湾の家と暮らし[7]台北郊外の一軒家へ移住! 自転車クリエイターの自宅兼アトリエ

台湾の家と暮らし[7]台北郊外の一軒家へ移住!自転車クリエイターの自宅兼アトリエ

(写真撮影/KRIS KANG)

台湾をこよなく愛するエッセイスト・柳沢小実さんが台湾の家を訪れる連載の今回の舞台は、台北郊外北投区の山の上にある古い一軒家。台北中心部の住まいを離れ、自宅兼アトリエとして自身で修繕した住まいは、人が少ないエリアにあるため新型コロナウイルスの影響も少なく、リスクに強い働き方にもつながったそうです。

6位 遊休地に屋台などでにぎわいを。3密を避けたウィズコロナ時代のまちづくり

(写真提供/Replace)

(写真提供/Replace)

高架下など都市部の遊休地を活用し、コロナ禍でも街のにぎわいを生み出すために選んだ方法は「屋台」。飲食店だけでなく、小型の移動型住まいやスポーツ体験提供などの取り組みも紹介します。

7位 SF映画みたいな「未来のまち」が現実に! テクノロジーを駆使したまちづくり

SF映画みたいな「未来のまち」が現実に! テクノロジーを駆使したまちづくり

(写真/PIXTA)

5月に可決された「スーパーシティ法案」により、AIやスマート技術を実装した街が実現の可能性を帯びてきました。パナソニックとトヨタのタッグにより目指す先端テクノロジーを活用した街では、地震の際にも外出先から被害状況が分かったり、停電時には自立型の防災都市にもなったりできるようになります。

8位 ウィズコロナ、家庭での「子どもの学習スペース」のあり方を考える

ウィズコロナ、家庭での「子どもの学習スペース」のあり方を考える

(写真提供/三菱地所)

子どもの学校や塾のオンライン授業は、どんな環境であれば集中できるのかは、子どもそれぞれ。子どものペースを見守る心構えとともに、限りある空間をうまく活用できる商品「箱の間」を紹介します。

9位 コロナ禍で申請数が減るも金利は上昇。長期固定ローン【フラット35】の利用者実態とは?

コロナ禍で申請数が減るも金利は上昇。長期固定ローン【フラット35】の利用者実態とは?

(写真:PIXTA)

【フラット35】利用者調査結果に、変化が起きています。住宅事業者の営業自粛により、2020年4月~6月の利用申請戸数は対前年期比89%減。所要資金や年収倍率の増加傾向が続く一方、住宅面積は減少しています。

10位 新しい生活様式は睡眠不足を招く!?眠りのプロに聞く快眠スペースのつくり方

ベッドに横たわる人の写真

(写真/PEXELS)

快眠セラピストの三橋美穂さんによる、快眠スペースのつくり方や睡眠の質を上げる方法の指南。大切なのは「明るさ」「温度」「湿度」「音」「寝具」の5つの要素です。また子ども部屋や一人暮らしなど、生活スタイル別の快眠のコツも解説します。

いまだ予断を許さないものの、さまざまな工夫をこらしてコロナ禍を乗り切るための前向きさや勇気をもらえるような今回のランキング。とはいえ、未曽有の流行り病であることは間違いなく、病気による直接的な体の不調以外にも、メンタルに支障をきたしてくる時期でもあります。無理をせず、「ウィズコロナ」を乗り切りましょう。

立川駅前の進化がすごい! 「GREEN SPRINGS」で街がどう変わる?

かつて広大な飛行場が広がっていた立川。再開発が進められるなか、駅近くに残されていた巨大な空地が気になっていた方も多いのでは? 2020年4月、ついにそのエリアに大型複合施設「GREEN SPRINGS」がオープン。従来の立川のイメージを覆す洗練された空間に、子どもから大人まで多くの人が日々訪れている。歴史とともに変わり続けてきた立川のまちは、どこに向かっていくのだろうか?
米軍基地跡だった空き地に、緑豊かな「街」が誕生

新宿から中央線で約26分。都心からのアクセスに恵まれ、駅近くには緑豊かな国営昭和記念公園が広がるこの街は、かつて「基地のまち」だった。

国営昭和記念公園(写真/PIXTA)

国営昭和記念公園(写真/PIXTA)

大正時代に整備され、立川駅周辺に広がっていた「立川飛行場」は、1970年代まで米軍基地として使用されていた。立川は長い間、戦争のイメージと切っても切り離せない街だったのだ。

ところが平成に入ると、街は徐々にその姿を変える。土地区画整理事業や駅前の再開発により、大型商業施設やデパートなどが次々とオープン。上空を多摩都市モノレールが走る光景は、街の発展を印象づけた。

開発前の様子(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

開発前の様子(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

2015年から2018年まで、このエリアでヤギたちが除草をする姿は名物となっていた(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

2015年から2018年まで、このエリアでヤギたちが除草をする姿は名物となっていた(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

そして来たる2020年4月、残されていた駅北側の約3.9haの広大な空き地に、大型複合施設「GREEN SPRINGS」がオープンした。

「GREEN SPRINGS」屋外の休憩スペース(写真/片山貴博)

「GREEN SPRINGS」屋外の休憩スペース(写真/片山貴博)

「ウェルビーイングタウン」をコンセプトとする同施設には、店舗や飲食店のほかに、2500席規模のホール「TACHIKAWA STAGE GARDEN」や、日常遣いできる都市型リゾートの「SORANO HOTEL」、保育園、オフィスなどが配置されている。単なる商業施設ではない、人が暮らす「街」を意識したテナント構成が特徴だ。

(画像/「GREEN SPRINGS」HPより引用)

(画像/「GREEN SPRINGS」HPより引用)

地産地消が意識されており、建物やベンチには、多摩産の木材が多く使用されている。広大な敷地を活かした贅沢な空間構成だ。(写真/片山貴博)

地産地消が意識されており、建物やベンチには、多摩産の木材が多く使用されている。広大な敷地を活かした贅沢な空間構成だ(写真/片山貴博)

ビオトープには、4種類の生き物(メダカ、ドジョウ、フナ、エビ)を放った。自然界からカモなどが訪れ、生態系が構築されつつあるという。自然に癒やされながら落ち着いた時間を過ごせる。(写真/片山貴博)

ビオトープには、4種類の生き物(メダカ、ドジョウ、フナ、エビ)を放った。自然界からカモなどが訪れ、生態系が構築されつつあるという。自然に癒やされながら落ち着いた時間を過ごせる(写真/片山貴博)

SORANO HOTEL最上階に位置するインフィニティプール。立川の空、広大な国営昭和記念公園の豊かな緑、快晴の日には富士山も望める(写真提供/SORANO HOTEL)

SORANO HOTEL最上階に位置するインフィニティプール。立川の空、広大な国営昭和記念公園の豊かな緑、快晴の日には富士山も望める(写真提供/SORANO HOTEL)

歩いていると、点在するアート作品や遊び心のある演出が目を楽しませてくれた。よくある郊外の大規模商業施設のような既視感がないのは、こうした細部へのこだわりに、施設の個性が表れているからかもしれない。

招待作家と公募作家による作品が配置されている。写真は『上昇輝竜』(中村 哲也)(写真/片山貴博)

招待作家と公募作家による作品が配置されている。写真は『上昇輝竜』(中村 哲也)(写真/片山貴博)

冒険地図風の施設MAP(写真/片山貴博)

冒険地図風の施設MAP(写真/片山貴博)

かつてこの地区で除草作業に励んでいたヤギたちのイラストがポールに描かれている(写真/片山貴博)

かつてこの地区で除草作業に励んでいたヤギたちのイラストがポールに描かれている(写真/片山貴博)

新型コロナの影響で、4月のオープニングイベントは全て中止に 。しかし平日の夕方に高校生が訪れておしゃべりを楽しんだり、カスケードで水遊びをしたりするようになり、彼らの口コミから、 徐々に評判が広がった。 以前は立川駅からIKEAに向かう人々が通り過ぎるだけだったエリアが、現在では多くの人でにぎわっている。取材日は平日の昼間だったが、子ども連れのファミリーや若い女性が多く訪れていた印象だ。

この「GREEN SPRINGS」の開発を先導したのが、立川市のほぼ中央に約98万平方メートルもの土地を所有する、株式会社立飛ホールディングスだ。

1924年設立の立川飛行機を前身とし、戦後は不動産賃貸業を中心に事業を展開してきた同社が、地域社会に対する貢献へと舵を切ったのは2012年。グループ再編を経て、村山正道さんが代表取締役社長就任したことがそのきっかけとなった。

村山社長は、昭和48年(1973年)に立飛ホールディングスに入社。代表取締役社長に就任するまでの33年間、一貫して経理を務めてきた村山社長は、地域貢献に対する思いを次のように語った。

立飛ホールディングス村山社長(写真/片山貴博)

立飛ホールディングス村山社長(写真/片山貴博)

「かつての当社は、敷地を万年塀で囲うような閉鎖的な会社、地域に開かれているとは言えませんでした。でも私は、土地とは単なる資産ではなく社会資本なのだから、それを所有している以上、地域に対する責任を果たさなくてはならないとずっと考えていました」

村山社長の率いる立飛ホールディングスは、意思決定の速さを強みに、この8年で数々のプロジェクトを展開してきた。2015年12月の「ららぽーと立川立飛」を皮切りに、日本最大のフェイクビーチ「タチヒビーチ」、スポーツ大会やイベントで利用できる「アリーナ立川立飛」「ドーム立川立飛」などがオープン。街づくりを通じた社会貢献を意識しているからこそ、商業施設一辺倒ではない、多様な事業を誘致してきた。特に、街の文化振興への思いは強い。

「世界的に見ても、歴史上長く栄えてきたのは芸術・文化の街です。立川を、買い物ができるだけではなく、音楽などの芸術やスポーツを楽しめる街にしたいんです。今はなんでもオンラインでできると言われていますが、やはり生で見たときの刺激や学びは大きい。特にこの街で育つ子どもたちには、そうした環境を提供したいですね」

いま郊外の街の多くは、商業施設を中心とした再開発により、どこも同じような 印象だ。そんななか、立川はオリジナルな発展を遂げているように見える。参考にしている街はあるかと村山社長に問うと、「どこかの真似をしている感覚はない」と即答だった。

「立川には立川の街の歴史があり、独自の文化があります。それはほかのどの街とも、似て非なるものです。地域独自の文化を前面に押し出したまちづくりをすれば、街の魅力が上がり、結果的に住みたい人や働きたい人が増えると考えています」

「GREEN SPRINGS」には、ところどころ飛行場のモチーフが散りばめられている。街の歴史を大切にする立飛ホールディングスのこだわりが垣間見えた。

敷地の道がクロスするようにデザインされているのは、過去と未来、地域が交わる、等の意味が込められている(写真/片山貴博)

敷地の道がクロスするようにデザインされているのは、過去と未来、地域が交わる、等の意味が込められている(写真/片山貴博)

通路からカスケード(水が流れている階段)につながる一本道は、滑走路をイメージ(カスケードの角度は実際のテイクオフの角度)(写真/片山貴博)

通路からカスケード(水が流れている階段)につながる一本道は、滑走路をイメージ(カスケードの角度は実際のテイクオフの角度)(写真/片山貴博)

子ども時代のイメージが一変。立川は「変化を受け入れるまち」

変わっていく立川を、住民はどんな気持ちで見つめているのか。立川エリアで生まれ育った、あけぼの商店街振興組合理事長の岩崎太郎さんにお話を聞いた。

岩崎さんは1995年に同組合の理事会に参加。2011年から代表理事として地域のさまざまな活動に携わっている。岩崎さんは活動を通じて、街の歴史の深さを知るとともに、立川ならではの良さに気づいたという。

あけぼの商店街振興組合理事長の岩崎太郎さん(写真/片山貴博)

あけぼの商店街振興組合理事長の岩崎太郎さん(写真/片山貴博)

「立川には特別有名な観光名所があるわけではありませんが、面白い施設が駅前の狭いエリアにぎゅっと詰まっています。専門店や百貨店、家電量販店、映画館、劇場、スポーツ施設、サブカルチャーや芸術関係の施設など。自然と触れ合える国営昭和記念公園もあります。新型コロナの影響で遠くに行きづらい時期だからこそ、徒歩圏内にこれだけの楽しみがあるのは一層魅力的に感じますね」

笑顔で語る岩崎さん。しかし意外なことに、子ども時代にはあまり立川にいいイメージを抱いていなかったという。
 
「親には、駅の北側(現在GREEN SPRINGSがあるエリア)には行くなと言われていました。昔その辺りは米軍基地でしたから、基地の方を相手にしていた大人なお店も多かったんです」

それが平成に入り、立川はみるみるうちに変貌を遂げる。再開発が進むにつれ、昔ながらの街並みが失われたことを嘆く住民もいた。しかし岩崎さんは、「今の立川の方が断然いい」とすっきりした表情だ。

「ずいぶんにぎやかになりましたよ。街が大きくなったと感じます。人口は昔からほとんど変わっていませんが、立川には昼間働きにきたり、遊びにきたりする『昼間人口』が多いんですね。居住人口が今後増えることは考えにくいので、関わってくれる人を増やすのは、街が存続していくために大切なことです」

昼間人口の増加とともに、人が訪れるエリアも広がっている。かつては「良くなったのは駅前だけ」と卑下する人もいたそうだが、GREEN SPRINGSは立川駅から徒歩8分。駅からは少し離れた場所にある。岩崎さんの言うように、街の大きさは確実に広がっており、それとともに、街全体に活気がもたらされているのだ。

多摩都市モノレールの走る街並み(写真/片山貴博)

多摩都市モノレールの走る街並み(写真/片山貴博)

道幅が広く開放的な、緑あふれるサンサンロード(写真/片山貴博)

道幅が広く開放的な、緑あふれるサンサンロード(写真/片山貴博)

「若い人が関わりたいと思ってくれる、魅力ある街であってほしいですね。立派な施設ができても、建物自体はいずれ古くなります。街が発展し続けるためには、やる気のある人がチャレンジしやすい環境が必要です。幸い立川には、よそ者を拒むような地域性がありません。昔から何でも受け入れる街なんです。懐を広く保っておくことが、立川の未来のためには大事なことだと思いますね」

変化を拒まず、受け入れる。日本の人口減少が止まらない中、立川の歴史は、郊外の街が発展し続けるための一つの方向性を示しているように見えた。

●取材協力
GREEN SPRINGS
立飛ホールディングス
立川市の歴史

立川駅前の進化がすごい! 「GREEN SPRINGS」で街がどう変わる?

かつて広大な飛行場が広がっていた立川。再開発が進められるなか、駅近くに残されていた巨大な空地が気になっていた方も多いのでは? 2020年4月、ついにそのエリアに大型複合施設「GREEN SPRINGS」がオープン。従来の立川のイメージを覆す洗練された空間に、子どもから大人まで多くの人が日々訪れている。歴史とともに変わり続けてきた立川のまちは、どこに向かっていくのだろうか?
米軍基地跡だった空き地に、緑豊かな「街」が誕生

新宿から中央線で約26分。都心からのアクセスに恵まれ、駅近くには緑豊かな国営昭和記念公園が広がるこの街は、かつて「基地のまち」だった。

国営昭和記念公園(写真/PIXTA)

国営昭和記念公園(写真/PIXTA)

大正時代に整備され、立川駅周辺に広がっていた「立川飛行場」は、1970年代まで米軍基地として使用されていた。立川は長い間、戦争のイメージと切っても切り離せない街だったのだ。

ところが平成に入ると、街は徐々にその姿を変える。土地区画整理事業や駅前の再開発により、大型商業施設やデパートなどが次々とオープン。上空を多摩都市モノレールが走る光景は、街の発展を印象づけた。

開発前の様子(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

開発前の様子(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

2015年から2018年まで、このエリアでヤギたちが除草をする姿は名物となっていた(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

2015年から2018年まで、このエリアでヤギたちが除草をする姿は名物となっていた(写真提供/株式会社立飛ホールディングス)

そして来たる2020年4月、残されていた駅北側の約3.9haの広大な空き地に、大型複合施設「GREEN SPRINGS」がオープンした。

「GREEN SPRINGS」屋外の休憩スペース(写真/片山貴博)

「GREEN SPRINGS」屋外の休憩スペース(写真/片山貴博)

「ウェルビーイングタウン」をコンセプトとする同施設には、店舗や飲食店のほかに、2500席規模のホール「TACHIKAWA STAGE GARDEN」や、日常遣いできる都市型リゾートの「SORANO HOTEL」、保育園、オフィスなどが配置されている。単なる商業施設ではない、人が暮らす「街」を意識したテナント構成が特徴だ。

(画像/「GREEN SPRINGS」HPより引用)

(画像/「GREEN SPRINGS」HPより引用)

地産地消が意識されており、建物やベンチには、多摩産の木材が多く使用されている。広大な敷地を活かした贅沢な空間構成だ。(写真/片山貴博)

地産地消が意識されており、建物やベンチには、多摩産の木材が多く使用されている。広大な敷地を活かした贅沢な空間構成だ(写真/片山貴博)

ビオトープには、4種類の生き物(メダカ、ドジョウ、フナ、エビ)を放った。自然界からカモなどが訪れ、生態系が構築されつつあるという。自然に癒やされながら落ち着いた時間を過ごせる。(写真/片山貴博)

ビオトープには、4種類の生き物(メダカ、ドジョウ、フナ、エビ)を放った。自然界からカモなどが訪れ、生態系が構築されつつあるという。自然に癒やされながら落ち着いた時間を過ごせる(写真/片山貴博)

SORANO HOTEL最上階に位置するインフィニティプール。立川の空、広大な国営昭和記念公園の豊かな緑、快晴の日には富士山も望める(写真提供/SORANO HOTEL)

SORANO HOTEL最上階に位置するインフィニティプール。立川の空、広大な国営昭和記念公園の豊かな緑、快晴の日には富士山も望める(写真提供/SORANO HOTEL)

歩いていると、点在するアート作品や遊び心のある演出が目を楽しませてくれた。よくある郊外の大規模商業施設のような既視感がないのは、こうした細部へのこだわりに、施設の個性が表れているからかもしれない。

招待作家と公募作家による作品が配置されている。写真は『上昇輝竜』(中村 哲也)(写真/片山貴博)

招待作家と公募作家による作品が配置されている。写真は『上昇輝竜』(中村 哲也)(写真/片山貴博)

冒険地図風の施設MAP(写真/片山貴博)

冒険地図風の施設MAP(写真/片山貴博)

かつてこの地区で除草作業に励んでいたヤギたちのイラストがポールに描かれている(写真/片山貴博)

かつてこの地区で除草作業に励んでいたヤギたちのイラストがポールに描かれている(写真/片山貴博)

新型コロナの影響で、4月のオープニングイベントは全て中止に 。しかし平日の夕方に高校生が訪れておしゃべりを楽しんだり、カスケードで水遊びをしたりするようになり、彼らの口コミから、 徐々に評判が広がった。 以前は立川駅からIKEAに向かう人々が通り過ぎるだけだったエリアが、現在では多くの人でにぎわっている。取材日は平日の昼間だったが、子ども連れのファミリーや若い女性が多く訪れていた印象だ。

この「GREEN SPRINGS」の開発を先導したのが、立川市のほぼ中央に約98万平方メートルもの土地を所有する、株式会社立飛ホールディングスだ。

1924年設立の立川飛行機を前身とし、戦後は不動産賃貸業を中心に事業を展開してきた同社が、地域社会に対する貢献へと舵を切ったのは2012年。グループ再編を経て、村山正道さんが代表取締役社長就任したことがそのきっかけとなった。

村山社長は、昭和48年(1973年)に立飛ホールディングスに入社。代表取締役社長に就任するまでの33年間、一貫して経理を務めてきた村山社長は、地域貢献に対する思いを次のように語った。

立飛ホールディングス村山社長(写真/片山貴博)

立飛ホールディングス村山社長(写真/片山貴博)

「かつての当社は、敷地を万年塀で囲うような閉鎖的な会社、地域に開かれているとは言えませんでした。でも私は、土地とは単なる資産ではなく社会資本なのだから、それを所有している以上、地域に対する責任を果たさなくてはならないとずっと考えていました」

村山社長の率いる立飛ホールディングスは、意思決定の速さを強みに、この8年で数々のプロジェクトを展開してきた。2015年12月の「ららぽーと立川立飛」を皮切りに、日本最大のフェイクビーチ「タチヒビーチ」、スポーツ大会やイベントで利用できる「アリーナ立川立飛」「ドーム立川立飛」などがオープン。街づくりを通じた社会貢献を意識しているからこそ、商業施設一辺倒ではない、多様な事業を誘致してきた。特に、街の文化振興への思いは強い。

「世界的に見ても、歴史上長く栄えてきたのは芸術・文化の街です。立川を、買い物ができるだけではなく、音楽などの芸術やスポーツを楽しめる街にしたいんです。今はなんでもオンラインでできると言われていますが、やはり生で見たときの刺激や学びは大きい。特にこの街で育つ子どもたちには、そうした環境を提供したいですね」

いま郊外の街の多くは、商業施設を中心とした再開発により、どこも同じような 印象だ。そんななか、立川はオリジナルな発展を遂げているように見える。参考にしている街はあるかと村山社長に問うと、「どこかの真似をしている感覚はない」と即答だった。

「立川には立川の街の歴史があり、独自の文化があります。それはほかのどの街とも、似て非なるものです。地域独自の文化を前面に押し出したまちづくりをすれば、街の魅力が上がり、結果的に住みたい人や働きたい人が増えると考えています」

「GREEN SPRINGS」には、ところどころ飛行場のモチーフが散りばめられている。街の歴史を大切にする立飛ホールディングスのこだわりが垣間見えた。

敷地の道がクロスするようにデザインされているのは、過去と未来、地域が交わる、等の意味が込められている(写真/片山貴博)

敷地の道がクロスするようにデザインされているのは、過去と未来、地域が交わる、等の意味が込められている(写真/片山貴博)

通路からカスケード(水が流れている階段)につながる一本道は、滑走路をイメージ(カスケードの角度は実際のテイクオフの角度)(写真/片山貴博)

通路からカスケード(水が流れている階段)につながる一本道は、滑走路をイメージ(カスケードの角度は実際のテイクオフの角度)(写真/片山貴博)

子ども時代のイメージが一変。立川は「変化を受け入れるまち」

変わっていく立川を、住民はどんな気持ちで見つめているのか。立川エリアで生まれ育った、あけぼの商店街振興組合理事長の岩崎太郎さんにお話を聞いた。

岩崎さんは1995年に同組合の理事会に参加。2011年から代表理事として地域のさまざまな活動に携わっている。岩崎さんは活動を通じて、街の歴史の深さを知るとともに、立川ならではの良さに気づいたという。

あけぼの商店街振興組合理事長の岩崎太郎さん(写真/片山貴博)

あけぼの商店街振興組合理事長の岩崎太郎さん(写真/片山貴博)

「立川には特別有名な観光名所があるわけではありませんが、面白い施設が駅前の狭いエリアにぎゅっと詰まっています。専門店や百貨店、家電量販店、映画館、劇場、スポーツ施設、サブカルチャーや芸術関係の施設など。自然と触れ合える国営昭和記念公園もあります。新型コロナの影響で遠くに行きづらい時期だからこそ、徒歩圏内にこれだけの楽しみがあるのは一層魅力的に感じますね」

笑顔で語る岩崎さん。しかし意外なことに、子ども時代にはあまり立川にいいイメージを抱いていなかったという。
 
「親には、駅の北側(現在GREEN SPRINGSがあるエリア)には行くなと言われていました。昔その辺りは米軍基地でしたから、基地の方を相手にしていた大人なお店も多かったんです」

それが平成に入り、立川はみるみるうちに変貌を遂げる。再開発が進むにつれ、昔ながらの街並みが失われたことを嘆く住民もいた。しかし岩崎さんは、「今の立川の方が断然いい」とすっきりした表情だ。

「ずいぶんにぎやかになりましたよ。街が大きくなったと感じます。人口は昔からほとんど変わっていませんが、立川には昼間働きにきたり、遊びにきたりする『昼間人口』が多いんですね。居住人口が今後増えることは考えにくいので、関わってくれる人を増やすのは、街が存続していくために大切なことです」

昼間人口の増加とともに、人が訪れるエリアも広がっている。かつては「良くなったのは駅前だけ」と卑下する人もいたそうだが、GREEN SPRINGSは立川駅から徒歩8分。駅からは少し離れた場所にある。岩崎さんの言うように、街の大きさは確実に広がっており、それとともに、街全体に活気がもたらされているのだ。

多摩都市モノレールの走る街並み(写真/片山貴博)

多摩都市モノレールの走る街並み(写真/片山貴博)

道幅が広く開放的な、緑あふれるサンサンロード(写真/片山貴博)

道幅が広く開放的な、緑あふれるサンサンロード(写真/片山貴博)

「若い人が関わりたいと思ってくれる、魅力ある街であってほしいですね。立派な施設ができても、建物自体はいずれ古くなります。街が発展し続けるためには、やる気のある人がチャレンジしやすい環境が必要です。幸い立川には、よそ者を拒むような地域性がありません。昔から何でも受け入れる街なんです。懐を広く保っておくことが、立川の未来のためには大事なことだと思いますね」

変化を拒まず、受け入れる。日本の人口減少が止まらない中、立川の歴史は、郊外の街が発展し続けるための一つの方向性を示しているように見えた。

●取材協力
GREEN SPRINGS
立飛ホールディングス
立川市の歴史