
12万円 / 41平米
小田急線「千歳船橋」駅 徒歩10分
場所は世田谷区桜丘、閑静な住宅地にあるマンションのご紹介です。ファミリーが多く、居住者どうしの挨拶を目の当たりにして、マンション全体の雰囲気がとてもいいなと感じました。共用部も清掃が行き届いています。
東向き角部屋のリビングは窓が多く、優しい光がふわっと入ってきます。広さは15 ... 続き>>>.
圧倒的に不動産情報が多いですが。。。。
高齢化が急速に進む日本では、人の移動の変革が課題となっており、行政も力を入れている。そこで注目されているのが「MaaS」。東京都では2020年度の「MaaSの社会実装モデルとなる実証実験プロジェクト」を3件選定した。採択事例を見ながら、MaaSとはどういったものか見ていくことにしよう。【今週の住活トピック】
MaaSの社会実装モデルとなる実証実験プロジェクトを選定/東京都最近よく聞く「MaaS」とはなにか?
「MaaS」はMobility as a Serviceの略語で、「マース」と読む。直訳すると「サービスとしての移動」となる。東京都のサイトでは、MaaSを「一連の交通サービスとしてモビリティの最適化を図るため、複数の交通手段を組み合わせ、アプリ等により一括検索・予約・決済を可能とする取組などを指す」としている。うーん、分かりにくい。
平たく言うと、いま誰もが利用できる交通手段には、電車、バス、タクシー、飛行機、シェアサイクルなどがあるが、ITを活用することで、これらの移動手段をひとつにまとめて、効率よく便利に使えるようにするシステムのこと。といったことのようだ。
バリバリの文系人間である筆者には、テクノロジーのことは上手く説明できないので、私たちの生活がどうなるかを見ていこう。
例えばいま、私が移動をしようとするとき、交通機関検索サイトで移動ルートを調べ、例えばJR東日本のサイトで特急指定席と乗車券を予約してクレジットカードで精算し、到着駅では、バス会社のサイトでバスの時間を調べたり、シェアサイクルサイトでレンタサイクルを検索したりして、それに乗って目的地に着いたら精算。こうしてそれぞれを検索・手配や決済していたものを、スマートフォンのアプリを使って、まとめて移動手段の検索や手配から決済までができるようになる。そんな環境をつくろうというもの、らしい。
東京都の採択プロジェクトに見る、MaaSの実証実験事例東京都が採択したプロジェクトの中で、小田急電鉄とJR東日本の事例を見ていこう。
2020年度の実証実験は、町田市山崎団地周辺エリアで行われる。町田市山崎団地は、1968年~1969年に建設された、総戸数3920戸の大規模団地(賃貸の集合住宅)で、最寄りとなる山崎団地センターバス停までは、町田駅からバスで14分という場所にある。
ここでのMaaSの仕組みは、NTT ドコモの AI 運行バス®システムを用いた“乗合型オンデマンド公共交通サービス”を、小田急電鉄が開発したMaaSアプリ「EMot」から検索・手配できる形で提供するもの。JR東日本の首都圏のほぼ全線および首都圏以外の主要路線と、小田急線全線、神奈川中央交通の路線バスのリアルタイムデータを用いて、遅れを加味した経路案内サービスを「EMot」および「JR 東日本アプリ」で提供する。
小田急電鉄とJR東日本のMaaS実証実験イメージ(出典:小田急電鉄・JR東日本のプレスリリースより転載)実施予定時期は、2021年1月中旬~3月中旬
この山崎団地周辺エリアのMaaSの仕組みを使ってアプリ「EMot」でAI運行バスを検索・手配すれば、住まいを出て既存のバス停まで歩くことなく、指定された時間に乗り合い型のAI運行バスを利用して、より便利にJR東日本や小田急電鉄の駅まで行き、駅から電車に乗ったり、駅の商業施設を利用したりできるようになる。乗り合い型AI運行バスは支払いもすべてアプリで決済できる。路線検索にはリアルタイムデータを使うので、その日に限ってバスが遅れて乗りたい電車に乗れなかった、といったよくある事態も避けられるのだろう。
2020年度はほかに、京王電鉄のプロジェクトやナビタイムジャパンとKDDIのプロジェクトも選定された。京王電鉄は東京多摩エリアで、ナビタイムジャパン・KDDIはお台場などの東京臨海副都心エリアで、それぞれMaaSの実証実験を予定している。
MaaSが期待される理由は?日本ではまだ実証実験の段階だが、フィンランドなど海外では実用化されているという。MaaSが実用化されれば、高齢者や小さな子供のいる家族が最適なルートや時間で、乗り合いなどによって比較的安価な費用で、移動できるようになる。足回りが悪いという理由で外出をためらっていた人たちにとっては、外出の機会が増えるだろう。
外出する人が増えれば消費も拡大するし、高齢者の場合はさらに、健康増進にも役立つかもしれない。また、公共交通機関の利用が増え、各自が自家用車に乗ることで排出するCO2の減少など、環境問題にも効果を発揮する可能性もある。
一方、公共交通機関が発達している都市部と自家用車に依存する地方では、事情も異なるだろう。地域事情に合ったシステムを設計する必要があるし、モバイルアプリを使えない高齢者などにはサービスが行き届かない懸念もある。検討すべき課題が多いのも現実だろう。
東京都の採択を受けたプロジェクト以外にも、MaaSの研究を重ねている企業は多い。こうした研究成果が実って、移動が簡便にかつ効率的にできる社会の到来が待ち遠しいものだ。
○小田急電鉄と JR 東日本の2020年度東京都公募「MaaS の社会実装モデル構築に向けた実証実験」について
憧れるのは、シンプルですっきりとした空間でかなえる心地よさに満たされる暮らし。
そんな豊かな住まいを実現するヒントを建築家に聞いた。
「その空間で何がしたいか
好きを突き詰めることで生まれる
シンプルな豊かさがある」
―― 建築家・手塚貴晴さん・由比さん
――お二人が住宅設計の際に、まず行うことは何ですか?
由比 私たちが初めにお施主さんに聞くのは、「週末は何をしますか」とか、「普段どんな食事をしていますか」とか、「部活動は何をしていましたか」など、好きなことや暮らしについてですね。
貴晴 本が好きだから、壁中が本棚でいつでも手に取れる家とか、森に向き合っているデッキで寝転びたくなる家など、休みの日が楽しみになるようなワクワク感とかライフがデザインできているかどうかが、家づくりでは重要なことだと思っています。
――実際に、手掛ける住宅はそれぞれ全く違うデザインで、屋根にダイニングがある家など、個性的な家が多いです。
貴晴 僕は“Space for everyone is for no one.”ってよく言うのですが、みんなのための空間は誰のものでもない。みんなにいい、平均値の家は、結局、誰のお気に入りにもならないと思うんですよ。
由比 逆に、個別解を突き詰めてその人が本当に気持ちいいと感じる家は、多くの人が気持ちいいと共感できるものになるのだと思います。家って、家族が生活する箱でしかありません。でもその箱が少し変わるだけで、ワクワクしたり、生活が豊かになったりする。
貴晴 そこには工夫が必要です。例えば、「テントの家」はオーニングを張り出すことで窓外を印象深くしています。大きいだけの窓よりも、深い軒の先に見える緑の方が、より自然を感じられたりする。それが建築の役割。どうしたら好きなモノやコトを味わえるかを考え工夫を凝らします。単にモノを減らしてシンプルにしただけでは何の豊かさも生まれないし、逆にあれもこれもある箱だったら、ワクワクしない。
由比 デザインも機能も詰め込んだ、いろいろ載っているデコレーションケーキのような家ではなく、シンプルだけれどどこから切ってもおいしいようかん。そこで何をしたいのか、その人らしさに焦点を当てた、住む人にとってのようかんであればよいのではないかと思います。
――どうやって自分らしさを見つけたらいいのか、が難しいです。
貴晴 そうですね。その人らしさやその場所らしさを見つけ出すお手伝いをするのが建築家の役目だと思っています。
由比 例えば、「屋根の家」は、ごく普通の建売住宅に住んでいたお施主さんの、「うちの家族は屋根の上に出るのが好きなんです」という話から生まれました。
貴晴 29坪のシンプルな平屋に42坪の大屋根が載った家です。階下は合板の床に円座が置かれているだけ。建具を閉じればプライバシーが生まれますが、非常にシンプルなつくりです。一方、屋根は全面ウッドデッキを張っています。単なる屋上ではなく勾配があるから景色がよく見えて、寝転がりたくなる。屋根の上を楽しむというその人たちらしさに焦点を当てた結果、野原よりアウトドアな暮らしを楽しめる家になったとおっしゃっています。
――その人らしさのほかに、重視するのはどんなことですか。
由比 その場所らしさも重要です。土地のもつ力を活かすこと、住宅街なら目線が合わない窓の配置など、あるべき姿を踏まえていることが、負担なく暮らせる気持ち良さにつながります。
貴晴 「認定こども園 ミライズ そら」は、まさに土地の性格を活かした建築の一例です。兵庫県の農村地帯で、湿気の多い盆地ですが、建物全体を高床式にしたら、風が気持ち良くて空気が違う。子どもたちは縁の下や屋根の上をグルグル走り回っています。
由比 住宅は、風通しと断熱さえしっかりしていれば、内部は家族の歴史の中で変わっていける自由度が大切です。そこで暮らす人と土地にふさわしい建築は何かを突き詰めて、シンプルに掘り下げていくことで、楽しく過ごせる、豊かな空間になるのだと思います。
テントの家
立地の魅力と施主の好きな景色をより感じるためのデザイン。斜面に立つシンプルな箱型の住まいの軒から四方にオーニングを張り出した。光を通すオーニングが快適な窓ぎわをつくり、窓外の景色をいっそう印象づける(木田勝久/FOTOTECA)
屋根の家
施主の好きなことから生まれた屋根の家は、屋内はシンプルなワンフロアとし、屋根の上にテーブルや椅子、簡易キッチンやシャワーまである。家族はお気に入りの天窓から梯子で上がり大空を感じる暮らしを満喫している(木田勝久/FOTOTECA)
認定こども園 ミライズ そら
土地の魅力や地域への愛着を育むデザイン。原風景に溶け込むシンプルな木造平屋で湿気のある土地に対し、1.2m上げた高床式にして屋根の上をデッキにした。居場所によって景色の見え方が変わり、風の心地よさを感じる(木田勝久/FOTOTECA)
自分がどんな暮らしをしたいのか、そのための空間としての役割とは何か?というのをシンプルに突き詰めていく。そこにプロの建築家としての知見やアイデアを盛り込んでいくことで、手塚夫妻はオンリーワンのシンプルで豊かな家を数々手掛けてきたのだろう。
構成・文/中城邦子 撮影/藤本薫
建築家 手塚貴晴さん・由比さん憧れるのは、シンプルですっきりとした空間でかなえる心地よさに満たされる暮らし。
そんな豊かな住まいを実現するヒントを建築家に聞いた。
「その空間で何がしたいか
好きを突き詰めることで生まれる
シンプルな豊かさがある」
―― 建築家・手塚貴晴さん・由比さん
――お二人が住宅設計の際に、まず行うことは何ですか?
由比 私たちが初めにお施主さんに聞くのは、「週末は何をしますか」とか、「普段どんな食事をしていますか」とか、「部活動は何をしていましたか」など、好きなことや暮らしについてですね。
貴晴 本が好きだから、壁中が本棚でいつでも手に取れる家とか、森に向き合っているデッキで寝転びたくなる家など、休みの日が楽しみになるようなワクワク感とかライフがデザインできているかどうかが、家づくりでは重要なことだと思っています。
――実際に、手掛ける住宅はそれぞれ全く違うデザインで、屋根にダイニングがある家など、個性的な家が多いです。
貴晴 僕は“Space for everyone is for no one.”ってよく言うのですが、みんなのための空間は誰のものでもない。みんなにいい、平均値の家は、結局、誰のお気に入りにもならないと思うんですよ。
由比 逆に、個別解を突き詰めてその人が本当に気持ちいいと感じる家は、多くの人が気持ちいいと共感できるものになるのだと思います。家って、家族が生活する箱でしかありません。でもその箱が少し変わるだけで、ワクワクしたり、生活が豊かになったりする。
貴晴 そこには工夫が必要です。例えば、「テントの家」はオーニングを張り出すことで窓外を印象深くしています。大きいだけの窓よりも、深い軒の先に見える緑の方が、より自然を感じられたりする。それが建築の役割。どうしたら好きなモノやコトを味わえるかを考え工夫を凝らします。単にモノを減らしてシンプルにしただけでは何の豊かさも生まれないし、逆にあれもこれもある箱だったら、ワクワクしない。
由比 デザインも機能も詰め込んだ、いろいろ載っているデコレーションケーキのような家ではなく、シンプルだけれどどこから切ってもおいしいようかん。そこで何をしたいのか、その人らしさに焦点を当てた、住む人にとってのようかんであればよいのではないかと思います。
――どうやって自分らしさを見つけたらいいのか、が難しいです。
貴晴 そうですね。その人らしさやその場所らしさを見つけ出すお手伝いをするのが建築家の役目だと思っています。
由比 例えば、「屋根の家」は、ごく普通の建売住宅に住んでいたお施主さんの、「うちの家族は屋根の上に出るのが好きなんです」という話から生まれました。
貴晴 29坪のシンプルな平屋に42坪の大屋根が載った家です。階下は合板の床に円座が置かれているだけ。建具を閉じればプライバシーが生まれますが、非常にシンプルなつくりです。一方、屋根は全面ウッドデッキを張っています。単なる屋上ではなく勾配があるから景色がよく見えて、寝転がりたくなる。屋根の上を楽しむというその人たちらしさに焦点を当てた結果、野原よりアウトドアな暮らしを楽しめる家になったとおっしゃっています。
――その人らしさのほかに、重視するのはどんなことですか。
由比 その場所らしさも重要です。土地のもつ力を活かすこと、住宅街なら目線が合わない窓の配置など、あるべき姿を踏まえていることが、負担なく暮らせる気持ち良さにつながります。
貴晴 「認定こども園 ミライズ そら」は、まさに土地の性格を活かした建築の一例です。兵庫県の農村地帯で、湿気の多い盆地ですが、建物全体を高床式にしたら、風が気持ち良くて空気が違う。子どもたちは縁の下や屋根の上をグルグル走り回っています。
由比 住宅は、風通しと断熱さえしっかりしていれば、内部は家族の歴史の中で変わっていける自由度が大切です。そこで暮らす人と土地にふさわしい建築は何かを突き詰めて、シンプルに掘り下げていくことで、楽しく過ごせる、豊かな空間になるのだと思います。
テントの家
立地の魅力と施主の好きな景色をより感じるためのデザイン。斜面に立つシンプルな箱型の住まいの軒から四方にオーニングを張り出した。光を通すオーニングが快適な窓ぎわをつくり、窓外の景色をいっそう印象づける(木田勝久/FOTOTECA)
屋根の家
施主の好きなことから生まれた屋根の家は、屋内はシンプルなワンフロアとし、屋根の上にテーブルや椅子、簡易キッチンやシャワーまである。家族はお気に入りの天窓から梯子で上がり大空を感じる暮らしを満喫している(木田勝久/FOTOTECA)
認定こども園 ミライズ そら
土地の魅力や地域への愛着を育むデザイン。原風景に溶け込むシンプルな木造平屋で湿気のある土地に対し、1.2m上げた高床式にして屋根の上をデッキにした。居場所によって景色の見え方が変わり、風の心地よさを感じる(木田勝久/FOTOTECA)
自分がどんな暮らしをしたいのか、そのための空間としての役割とは何か?というのをシンプルに突き詰めていく。そこにプロの建築家としての知見やアイデアを盛り込んでいくことで、手塚夫妻はオンリーワンのシンプルで豊かな家を数々手掛けてきたのだろう。
構成・文/中城邦子 撮影/藤本薫
建築家 手塚貴晴さん・由比さん