認知症になっても住める街へ。街全体で見守る「ふくろうプロジェクト」始動 栃木県下野市

2021年、高齢者人口は3640万人(※1)と過去最多となりました。みなさんの身のまわりでも、年齢を重ねた父母や祖父母が高齢者だけ、または一人で暮らしているというご家庭は多いのではないでしょうか。高齢者、また認知症になった人を見守る、栃木県で地域ぐるみのユニークな「ふくろうプロジェクト」がはじまりました。その試みと街への影響をご紹介します。

ゴミ収集をしつつ、ひとり歩きの高齢者の足元を確認

今年11月、栃木県下野(しもつけ)市ではじまったのが、「ふくろうプロジェクト」です。この取り組みは、認知症になっても暮らしやすい街を目指すというもので、その内容はゴミ収集車とスタッフが通常のゴミ回収を行いつつ、歩いている高齢者の足元をさりげなく気にするというもの。認知症になると、街を徘徊してしまい、徘徊中に自宅に帰れなくなってしまったり、交通事故に巻き込まれてしまったりすることもあるといいます。

そこで大切になるのが、徘徊の早期発見です。このプロジェクトではまず街を縦横に走るゴミ収集車に着目し、清掃員がゴミを回収しながらまちゆく高齢者の足元を見て、気になる人がいれば警察や地域包括支援センターに連絡するという仕組みが考案されました。

では、なぜ高齢者の「足元」なのでしょうか。このプロジェクトの発案者である、横木淳平さんに聞いてみました。

「もともと、靴を見るのは私の職業病みたいなものなんです。街を歩いていても、ついつい高齢者の足元を見てしまう。それは、徘徊している人は、状況やサイズにあっていない履物を履いていることが多いことから。スリッパやサイズのあわない靴、子どもの靴など、明らかに違和感のある靴を履いていること多いんですね。高齢者も徘徊しようと思って徘徊しているのではなくて、ご自身は目的があって出かけたけれど、家がわからない、何が目的だったかわからないなどの理由で歩いてしまう。だから靴に違和感があるんです」

ゴミ収集車につけられた「ふくろうプロジェクト」のステッカー(写真提供/ふくろうプロジェクト)

ゴミ収集車につけられた「ふくろうプロジェクト」のステッカー(写真提供/ふくろうプロジェクト)

なるほど、確かにその違和感は人間の目だからこそ気付ける観点ですね。今回のプロジェクトは、ゴミの回収という通常業務にあたりつつ「さり気なく」気にするというのもポイントです。

「今、できることから、ちょっとだけ世の中を良くしようというのが今回のプロジェクトの趣旨です。だから、気になる人を見つけたら、警察や地域包括支援センターに引き継いで、その後は通常業務にあたってもらいます」と横木さん。大切なのは、できるだけ多くの人に、無理なく、継続的に協力してもらう仕組みだといいます。

高齢者を取り巻く環境は悪化する。だからこそ視線を増やすことが大切

「今回はゴミ収集車と清掃員に協力してもらいましたが、運送会社、新聞や郵便、飲料の配達など、街のなかに今にいる人達にちょっとだけ、視線という機能を貸してもらえるだけで、高齢者が街にずっと住み続けていくことができるようになります。今後も高齢者人口、認知症の人口は増え続けていきます。まちなかには空き家も増えますし、ゲリラ豪雨、熱中症の増加のように、命の危険を感じるような天候も増えています。超高齢化社会の到来を考えると、もともとある高齢者施設だけでは受け皿になりきれない。だからこそ、普段の生活のなかで、ちょっとだけ助けてもらう、そんな仕組みが大切なんです」と話します。

認知症は一度発症すると進行を遅くすることはできても、治すことはできないといわれています。また高齢者の数に対する施設の受け入れ数など、高齢者をとりまく環境は厳しくなる一方です。であれば、プロの介護事業者だけでなく、周囲の人のちょっとした「見守り」があることで、高齢者が安心して暮らせるようにというのは納得の発想です。

プロジェクト発案者である横木さん(右)と廃棄物収集運搬業を営み、今回プロジェクトをともに行うことになった有限会社国分寺産業の田村友輝さん(左)(写真提供/ふくろうプロジェクト)

プロジェクト発案者である横木さん(右)と廃棄物収集運搬業を営み、今回プロジェクトをともに行うことになった有限会社国分寺産業の田村友輝さん(左)(写真提供/ふくろうプロジェクト)

「やさしい視線が多い街って、やっぱり住みやすいと思うんですよ。認知症だから、高齢者だから、家や施設で寝ていてもらえばいい、そんなことは絶対にないはず。生きる希望に満ちた暮らしをかなえてあげたい。徘徊を問題行動だと考えるのではなく、地域に居場所がある、役割がある、そんな街が住みやすい街と言えるのではないでしょうか。こうした視線が行き届いた街は、地方創生・復活のコンテンツにもなり得ると思っています」(横木さん)

筆者自身、母親になってわかったことですが、親になると子どもや子ども連れの人に助けられたり、助けたりということが格段に増えます。そして多くの人は、「少しおせっかいかもしれないけれど、助けたい」と思っているのだとしみじみ思います。まだ介護は経験していませんが、多くの人は子育てと同様、どこかみんなで助けたい/助けられたいと思っているはず。今回は、そんな「相互の思い」をかたちにした事業といえるでしょう。

発見はゼロでいい。できることからはじめてみよう

今回は「仕組み」として整えることで「発見」や「おせっかい」がしやすくなるのもポイントです。
「運用にあたって、できる限り本業に支障をきたさない、気楽に参加しやすようにと、極限までハードルを下げ、誰でも参加できる仕組みを考えました。それは、街にヒーローをつくりたいから。介護やゴミ収集の仕事は、やはり敬遠されがち。特に、コロナ禍でその過酷さが注目されました。しかし今回のプロジェクトのように『人助けができる』『まちの目線になる』ということで、仕事の価値をさらに広げ、関心をもつ人を増やしていけたらいいですよね」と横木さん。

「街にヒーローをつくりたい」と話す横木さん。徘徊を見つけてもらえたら、それこそご家族にとってはヒーローですよね(写真提供/ふくろうプロジェクト)

「街にヒーローをつくりたい」と話す横木さん。徘徊を見つけてもらえたら、それこそご家族にとってはヒーローですよね(写真提供/ふくろうプロジェクト)

極限までハードルを下げたというだけあって、ゴミ収集のほかに新聞配達などの企業からも声がかかっているそう。確かに街を駆け巡っているという点は同じですから、親和性は高そうです。

「はじまってまだ半月なので、今のところ、徘徊に気がついたという報告はあがってきていません。でも、いいんです、結果ゼロ件でも想像以上に多かったでも。やってみないとわからない。できることからはじめて、ちょっとだけ社会を、地域を良くしたい、そういう思いを共有できる仲間が増えていくことが大事ですし、広がっていくことが大切だと思っています」(横木さん)

思いは通じているようで、今のところ、行政や地域の人からも好評で、「応援しているよ」と声をかけてもらえることが多いといいます。そもそも、「靴を見る」という今回のプロジェクトそのものが、じんわりと認知症への理解へとつながります。

またテレワークが普及した昨今では、住んでいる街で1日の多くの時間を過ごす人が増えたことになります。単に「いる」だけではなく、「関心」や「かかわり」「やさしい視線」が増えていけば、今住んでいる場所も、より住みやすい街となっていくことでしょう。

高齢者や認知症だけでなく、障がいがある人、子どもたち。社会で暮らしているのは、健康な成人だけではありません。誰しも居場所があって、役割がある。「理解する」「ちょっとだけ気にかけてみる」「行動をほんのりと見守る」というあたたかい視線こそが、2020年代の住みやすい街に必要なのかもしれません。

※1総務省統計局より

●取材協力
横木淳平さん 
介護3.0

永田町の顔になる!

所在地:千代田区平河町
119万7,570~288万6,290円(税込) / 189.44~456.19平米
有楽町線・南北線・半蔵門線「永田町」駅 徒歩2分

■賃料減額、フリーレント2ヶ月付き、定期借家契約4年、分割貸しが可能になりました!



永田町のアイコン的存在になりつつある、四角いレトロビル。グループ会社OpenAによる設計にて、一棟リノベーションされた建物です。



今回ご紹介するのは最上階の6階ワンフロア。一括で借りることもで ... 続き>>>.
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クリエイティブ香るオフィス

所在地:港区南麻布
32万8,000円(税込) / 74.61平米
南北線・都営三田線「白金高輪」駅 徒歩9分

★賃料が下がりました★



どかんとワイドなワンルームに散りばめられた、心をくすぐる仕掛けの数々。



ヘリンボーン張りのフローリングに、出入り口周辺の磁気質タイルのコントラスト。真っ白な塗装の壁面に、洋書や資料を雰囲気よくディスプレーできる棚。



天井は少し低めで、約2.2m。バル ... 続き>>>.
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フレキシブルに暮らす働く【駐車場付き】

所在地:世田谷区上馬
55万円 / 139平米
東急田園都市線「駒沢大学」駅 徒歩2分

駒沢大学駅からほど近くに、ガレージとルーフバルコニーが付いた一棟物件を見つけました。



ファミリーにちょうど良さそうなつくりですが、住居のほかに事務所やアトリエを兼ねた住居兼事務所としての利用や、全て事務所としての利用も可能なフレキシブルな物件。おまけにペットも飼えちゃいます。

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ジャンクに整える<803>

所在地:渋谷区恵比寿
14万9,600円(税込) / 26平米
山手線「恵比寿」駅 徒歩5分

恵比寿駅から程近い昭和48年築のマンション。空いたところからあえてジャンクに仕上げてます。



簡潔にこの物件のポイントを。まず事務所想定で改装しているので、マンションタイプの事務所にありがちな生活感がありません。キッチンは邪魔にならないステンレス製のもの、浴槽は取っ払って収納スペ ... 続き>>>.
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古ビルの可能性【店舗可】

所在地:渋谷区広尾
41万2,500円(税込) / 99.33平米
日比谷線「広尾」駅 徒歩7分

オフィスビルが立ち並ぶ「明治通り」から一本奥まった「渋谷川」沿いに立つ、雰囲気の良い古ビル。ゆったりとした共用部や室内には、経年の味わいを感じさせるベースが整っています。



天井・壁は白く塗装されていて、床面はタイルカーペットと、オーソドックスな内装ですが、タイルカーペットをめく ... 続き>>>.
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ワンでもニャンでも

所在地:世田谷区池尻
20万2,000円 / 52.07平米
東急田園都市線「池尻大橋」駅 徒歩4分

犬でも猫でも。この個性的な空間で、大切な家族と一緒に暮らすことができます。



よくペットが可能かお問い合わせをいただくのですが、不可の場合が多くて。特に猫に関しては、OKというところがほとんどないので、猫好きの僕としてはご紹介できることをうれしく思います。



部屋に入ると目に飛び ... 続き>>>.
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幸せな未来が今ここに

所在地:武蔵野市中町
5,990万円(税込) / 81.3平米
中央線「三鷹」駅 徒歩13分

実に現実的で、よく考えられた間取りだなと感心してしまいました。



結婚して子供を1人、2人と天から授かり、みんなで楽しく暮らせるには?と想像した時、笑顔で過ごせそうな姿がしっかりとイメージできるこの物件。



ゆったりくつろげる広めのリビングに、きっちりとプライベートを確保できる部 ... 続き>>>.
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少し離れてハッピーを

所在地:千葉県船橋市藤原
2,380万円 / 81.36平米
武蔵野線「船橋法典」駅 徒歩16分

窓から見える借景の緑と、青い空、そして3面のバルコニー。



強力な武器を兼ね揃えた改装素材に売主が惚れ込み、スケルトンからフルリノベーションされたのは2018年のこと。



家族や大切な相棒(猫)と、木々が揺れる音を聞きながら心地よくくつろいだり、友人を呼んでホームパーティーを開い ... 続き>>>.
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空へ突き抜ける!

所在地:目黒区柿の木坂
26万4,000円 / 64.67平米
東急東横線「学芸大学」駅 徒歩13分

部屋から空へ向かって突き抜けるような、ガラス張りの光の柱。そこが室内なのか外なのか、あいまいになるくらいに柱の先には空が見え、ワイドなバルコニーの先に広がる景色は、遮るものがないパノラマビュー。



そんな景色に加え、天井高は最大で約6mと開放的で、なかなか普通の住居では見られない ... 続き>>>.
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山と海に囲まれて、ゆったり南熱海ライフ

所在地:静岡県熱海市下多賀
2,780万円 / 144.08平米(建物) 256.45平米(敷地)
伊東線「伊豆多賀」駅 徒歩30分

海、山、温泉、畑に囲まれた立地にある庭付き一戸建て。

自然たっぷりの南熱海ライフを満喫できるファミリー向き物件です。



この家で私が特に好きな場所は、ウッドデッキのある28帖のリビングダイニングキッチン。柔らかな朝日が差し込む心地よさを感じられるようにリノベーションされた空間なの ... 続き>>>.
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レトロな拠点を赤坂に

所在地:港区赤坂
12万円 / 35.8平米
千代田線「乃木坂」駅 徒歩3分

赤い屋根がかわいらしいレトロマンションの一室。なんだか落ち着く室内は住居としても事務所としても、すんなりイメージが持てると思います。



立地は乃木坂、赤坂、六本木の3駅から徒歩10分圏内、まさに都会の真ん中ですが、不思議と静かで落ち着いたエリアです。



シンプルな室内は白の壁紙と ... 続き>>>.
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こだわりの一人暮らし

所在地:品川区小山
9万7,000円 / 30.94平米
東急目黒線「不動前」駅 徒歩5分

玄関を開けた瞬間、素直に気持ちいいと思える明るさと、抜けた眺望。



期待通り、一目で見渡せる空間が大きいので、開放感のある暮らしが楽しめそうです。



壁紙ではない塗装の壁に味わいを感じる室内。上げられた天井がラフな雰囲気ですが、白やグレーに塗り分けられた壁、床の無垢材など質感を楽 ... 続き>>>.
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良質なカオスの中で働く -大-

所在地:中央区日本橋横山町
50万円(税込) / 80.04平米
都営浅草線「東日本橋 」駅 徒歩2分

コロナ禍やら働き方改革やらで「働く」にまつわる意識やデバイスが目まぐるしく変わり、自宅でも仕事が完結できる時代に、オフィスという「場」が必要なのか?と言われれば、YESともNOとも言い切るのが難しいですよね。



そんな今の時代に働く僕たちには、働く「場所」が必要というよりも、集中 ... 続き>>>.
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良質なカオスの中で働く -小-

所在地:中央区日本橋横山町
12万円(税込) / 6.75平米
都営浅草線「東日本橋 」駅 徒歩2分

コロナ禍やら働き方改革やらで「働く」にまつわる意識やデバイスが目まぐるしく変わり、自宅でも仕事が完結できる時代に、オフィスという「場」が必要なのか?と言われれば、YESともNOとも言い切るのが難しいですよね。



そんな今の時代に働く僕たちには、働く「場所」が必要というよりも、集中 ... 続き>>>.
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シモキタ des ワクワク

所在地:世田谷区北沢
30万300円(税込) / 105.47平米
小田急線・井の頭線「下北沢」駅 徒歩5分

下北沢でひっそりとした店を始めたいと考えていた方へ、耳寄りな情報です。



下北沢駅から徒歩約5分の場所に立つビルの4階、5階部分。今年この街で産声をあげた「reload」のすぐそばと言えば、その立地の良さがよくお分かりいただけるかもしれません。



飲食業や美容室以外であれば、業種 ... 続き>>>.
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遊べるガレージ付き、改装戸建

所在地:江東区毛利
15万円 / 55.4平米
半蔵門線・総武線「錦糸町」駅 徒歩10分

アトリエ、小さな店舗、趣味の部屋など、使い方の妄想が楽しいガレージ付きのミニマルな戸建。



もとのつくりの木部を生かしながら、すっきりとプレーンな空間にリノベーションされています。タイルがあしらわれた造作のキッチンや、モルタルが塗られた壁など、素材の使い方が素敵です。



扉や壁を ... 続き>>>.
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小さな森と共生する集合住宅

所在地:練馬区向山
10万円 / 34.9平米
西武池袋線「豊島園」駅 徒歩4分

木々や野鳥が好きな大家さんが長年かけてつくった、小さな森のような広い庭。そこ庭に隣接する集合住宅の一室に空きが出ました。



庭には推定樹齢150年程の大きなケヤキをはじめとし、アカマツ、カエデ、モッコク、シキミ、モチノキ、カシなど、たくさんの種類の木が植えられています。



遊びに ... 続き>>>.
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アトリエ戸建てを引き継ごう!

所在地:武蔵野市中町
25万円 / 117.61平米
中央線・井の頭線「吉祥寺」駅 徒歩14分

ヘリンボーン張りの無垢フローリングや、古材を用いた床、表情ある漆喰塗装の壁面や天井と、こだわりがつめ込まれた戸建て。



貸主夫妻がセルフリノベーションで作り上げたこの空間は、本人たちが住みながら、アトリエとして利用したり、アットホームな民泊施設として利用したりと、楽しく暮らす場と ... 続き>>>.
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ドライエリアで独立感!

所在地:川崎市宮前区東有馬
8万2,000円 / 44.54平米
東急田園都市線「鷺沼」駅 バス7分 「寺台」バス停 徒歩3分

雨樋や換気口もデザインの一部になっている、四角いコンクリートの外観が印象的な物件。



室内はコンクリートと色合いの良いフローリングで、パキッとした空間になっています。



間取りはメゾネットタイプの1LDKで、1階に玄関とLDK・地下に居室と水まわりがあります。地下階にはドライエリ ... 続き>>>.
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団地×リノベ×高円寺

所在地:杉並区高円寺北
14万1,000円 / 52.04平米
中央線「高円寺」駅 徒歩7分

気になるキーワードが並ぶ住まいの紹介です。

場所といい、昔懐かしい建物といい、刷新された室内といい、絶妙なバランス感を気に入ってくださる方も多いのではないでしょうか。



舞台は高円寺、元社宅だった渋い団地をテーマに、設計を担当したのはR不動産の馬場正尊率いるOpenA。2棟ある建 ... 続き>>>.
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人口3200人の小さな町で惣菜店なぜ始めた? ”地域内循環”の挑戦から1年 北海道下川町

都会に暮らしていると想像しにくいけれど、地方では1軒の店の存在が大きい。人口減や高齢化によって個人商店が閉店したり、チェーン店も撤退したり……といった状況が起き始めている。1軒でも「近くの街で買い物する」選択肢を増やし、地域内でお金がまわることが人びとの暮らしを左右する。まさにそれを体現するような事例が、北海道下川町で矢内啓太さんが始めたお惣菜屋「ケータのケータリング」である。小さな町で新しい店をオープンしようと決めた経緯と、矢内さんの背中を押した「地域内循環」の考え方にもふれてみたい。

「ケータのケータリング」の販売風景(写真提供/矢内啓太さん)

「ケータのケータリング」の販売風景(写真提供/矢内啓太さん)

「地域資本のお店があった方がいいのかな」と

北海道下川町へは、札幌から車で約3時間、旭川からは2時間かかる。お世辞にも便利とはいい難い場所だがそんな町ならではの、暮らしを維持していこうとする人びとの強い意思や工夫がある。自治体の画期的な施策もあって、いま移住者に人気のある町でもある。

人口3200人のこの町に2020年6月にオープンしたのが「ケータのケータリング」。矢内啓太さんが始めた弁当・惣菜のお店だ。矢内さんはおじいさんが創業した菓子・パン屋「矢内菓子舗」で家族や親戚とともに働いていた。

ところが2年前、町が開催した勉強会に参加して「域内経済循環」の考え方を知る。

「正直に言えば、こんな田舎の町内でお金をまわすなんて無理だと思っていました。外資本で全然いいんじゃないかって。でも地域内経済やレジリエンスの話を聞いて、それじゃいけないかもしれないと思うようになったんです。100%は無理でも、地元資本のお店を少しでも使うことで、自分たちの暮らしが豊かになったり、維持できるとしたら。地域でお金をまわすって案外大事なんじゃないかなって」

矢内啓太さん(写真提供/矢内さん)

矢内啓太さん(写真提供/矢内さん)

「域内経済循環」とは、地域内でどれくらいお金がまわっているかを示す言葉だ。

たとえば観光や産業で町外からお金を稼いでも、コンビニなど外部資本の店や、ネットで買い物する割合が高ければ、せっかく稼いだお金が町内にまわらず外に出ていってしまう。ひいては、地元のお店が成り立たず、雇用も減り、ますます人口減や町の衰退につながり……といった悪循環に陥る。

さらにレジリエンスとは、災害など地域が困難な状況、危機的な課題に遭遇した際に、立ち直ることのできる力。とくに食やエネルギーの分野では自給率が高いほど地域のレジリエンスは高まる。

そんな考え方を知り、矢内さんは心を動かされた。

「ちょうどそのころ、町のスーパーが1店舗閉店することになって。みんなその店で買い物していたのに、お弁当や惣菜など買えなくなっちゃうねと話していて。コンビニはあるから弁当が買えなくなるわけじゃないけど、田舎なので会合とか総会とか、いろんなお弁当需要があって。全部その1店舗でまわっていたのが外部資本や町外に流れると。小さな町だけどそれって結構な額なんですよ。地域でお金をまわそうと考えると地域資本のお店があった方がいいのかなと」

これが矢内さんの背中を押した。

エネルギー自給率100%をめざす、下川町というユニークなまち

もともと下川町は、地域内循環の考え方をもとに経済施策を進めてきた自治体でもある。1960年代の最盛期には1万5000人いた人口が、主産業の鉱山が閉山になるなど、30年間で激減。町は経済を立て直すために、より効果的な施策を打とうと、地域から漏れ出ているお金の実態を知るための調査を行った。

冬の下川町(写真撮影/甲斐かおり)

冬の下川町(写真撮影/甲斐かおり)

一般的に企業では、何にお金を使って、何で売上を上げているかを把握するのは当たり前のことだろう。だが自治体単位になると、地域内に数多くの事業者や住民が存在するので、どの分野でお金が外に出て、何でお金をどれくらい稼いでいるか、実態が見えにくい。

そこで下川町では研究機関の協力を得ながら、町内の主要な事業者に調査をして町の収支表をつくった。結果わかったのは、町のGDP(域内生産額)は約215億円あること。黒字部門は製材・木製品(約23億円)と農業(約18億円)で、赤字部門はエネルギー(約13億円)。その内訳は石油・石炭製品(約7.5億円)、電力(約5.2億円)といったものだった。

下川町は森に囲まれ、森林率が9割と林業の盛んな地域である。そこで、漏れ出ているエネルギーコストを町内でふさごうとエネルギー自給率を高める施策「下川町バイオマス産業都市構想」(2013~2022年度)が始まった。

その結果、2020年3月時点で町内には11基のバイオマスボイラーができ、公共施設の熱自給率が64.1%を達成。約1億円以上の流出を止め(2020年時点)、加えてカフェ、木工事業、トドマツ精油、エゾシカ加工、ボイラー熱を利用した菌床しいたけの栽培など小規模の産業・起業が起こり、年7000万円のビジネス創出、移住者の増加につながっている。

つまり、やみくもに事業を起こすのではなく、何に住民がお金を使っているかを把握した上で、そこをふさぐ新事業を起こしたという順番がポイントだ。

循環型の林業を行っていた下川町では木材が豊富(写真撮影/甲斐かおり)

循環型の林業を行っていた下川町では木材が豊富(写真撮影/甲斐かおり)

バイオマス熱を活用した菌床しいたけの栽培も(写真撮影/甲斐かおり)

バイオマス熱を活用した菌床しいたけの栽培も(写真撮影/甲斐かおり)

家計調査の結果が、惣菜屋を始めるきっかけに

次に町によって行われたのが、一般家庭の家計調査だった。家庭内で、何をどこからどれくらい買っているか。それによって、町に残るお金、何の項目で外に漏れ出ているのかが大まかにわかる。漏れ出ている分野がわかれば、そこに新たな事業をあてがうことも考えられる。

2019年11~12月にかけて行われた下川町の「買い物調査」結果。回収調査票数308通(下川町役場提供)

2019年11~12月にかけて行われた下川町の「買い物調査」結果。回収調査票数308通(下川町役場提供)

結果を見ると、パンは比較的自給率が高い。町に人気のパン屋さんが3軒あるのが理由だ。ほか生鮮や弁当・惣菜類などの食品分野での漏れが大きい。
海のない下川町で「魚介類」が少ないのは仕方がないとしても「弁当・惣菜類」の分野で50%近くが町外のお店に漏れている。

この調査結果を知り、お惣菜屋を始めることを考えたのが、矢内啓太さんだった。

「数字だけではなくて、この時のアンケートで、惣菜屋がほしいといった声が少なくないと知りました。もちろんすべてを小さな地域内でまかなうのは無理。それを否定する気はないんです。

でもできることからやっていくのが重要かなと。僕がお惣菜だけでもチャレンジしてみるよって。そしたら、誰かが反応してほかの分野も立ち上がる可能性もある。全部じゃなくても、未来のためのお店が少しずつ増えていって、あれもこれも地域内でまわしてますって言えたら、下川の新しいインパクトになる可能性があると思ったんです」

「ケータのケータリング」のお弁当(写真提供/矢内さん)

「ケータのケータリング」のお弁当(写真提供/矢内さん)

「ケータのケータリング」はどんな店か?

矢内さんは、もともと下川町の生まれ育ち。子どものころから、父親や叔父が働いていたパン屋で一緒に働きたいと思ってきた。札幌での修行期間を終えて、子育てが始まるタイミングでUターン。願い通り、父や叔父と一緒に「矢内菓子舗」で9年間働いた。

その後の惣菜屋としての独立だった。独学でオペレーションをつくり、妻と2人で店を運営している。地元の野菜を多く使ったお弁当は人気で、お惣菜も買える。お客さんは8~9割が地元のリピーター。週3回来てくれる人もいて、年配者も多い。日に平均すると20~30人。周囲の人たちに支えられて何とかやっている、と矢内さんは話す。

「コンビニで弁当買うくらいならうちのをと思うので、できるだけ温かいものを出したいと思ってやっています」

夏は野菜を仕入れる必要がないほど、近所の人たちからのおすそわけがある。家庭菜園にしては広い畑をもつ人が多いため、おすそわけも量が多い。先日は春菊を買い物かごに5つ分もらったという。

「この野菜をいただいたから献立をこれにしようとか。その都度工夫したり、下ごしらえして保存したり。おすそわけが多い夏と少ない冬とでは仕入れ額が数万円も差があるほど助かっています」

町内の農家からもらった春菊を使ったレモンサラダ。下川産のミニトマトも(写真提供/矢内さん)

町内の農家からもらった春菊を使ったレモンサラダ。下川産のミニトマトも(写真提供/矢内さん)

タッパーを持参してもらうと50円引きになるサービスもある。お客さんの約1割はタッパー持参。よく知るお客さんだと、名前を書いてタッパーを貸したりもする。ご近所ならではの関係性だ。週の後半は、お母さんたちがお惣菜を買っていく頻度も高い。

「本来お弁当に求めるものって何より利便性だと思うんです。ぱっと買える手軽さとか。でも、うちがやっているのは真逆で。注文受けてつくるので待つ時間も少しかかるし、タッパーも洗う手間が発生する。不便を感じてる人もいると思うんだけど、あえてそうしているところもあって。でも小さな地域なので、弁当以外のニーズも多い。それにはできるだけ応えたいと思ってやっています」

地区の総会、ビールパーティーなど、まとまったオードブルの注文も入る。これからさらにテーブルスタイリングなども含めたサービス展開を考えている。

オードブルやお弁当の大量注文にも応じる(写真提供/しもかわ観光協会)

オードブルやお弁当の大量注文にも応じる(写真提供/しもかわ観光協会)

「森の寺子屋」が町内で新しいことを始めたい人を支援する場に

矢内さんがケータリングの店を始める直接的なきっかけになったのは、役場に勤める和田健太郎さんが始めた「森の寺子屋」という勉強会だった。

「和田はもともと幼馴染で、町でいろんな新しいことが始まっていることを時々教えてくれていたんです。下川には移住者も増えて面白い人たちが集まっていて、それぞれやりたいことをいろんな形で始めていて。地元出身者として刺激を受けたところがあります」

「森の寺子屋」の様子。下川町内で「何かしたい」「新しいチャレンジを始めたい」と思っている方が有志で集い、月に1回学び合う試み(写真提供/和田さん)

「森の寺子屋」の様子。下川町内で「何かしたい」「新しいチャレンジを始めたい」と思っている方が有志で集い、月に1回学び合う試み(写真提供/和田さん)

森の寺子屋は、新しいことを始めたい人たちを支援する有志による勉強会。「森のようちえん」や、バイオマスの灰・下川の植物を使用した染めもの事業など、新しいサービスが次々に生まれる起点にもなっている。

お店を始める1年前、矢内さんはこの会に参加したことでパン屋をやめて惣菜屋を始める気持が強くなったのだという。

「最初はパン屋で新規事業を始められたらな、くらいの気持ちで参加したんです。でも家計調査の結果を見たり、レジリエンスの考え方を知ったりするうちに、地元の店が閉店することになって。すぐに買い物の手段がなくなるわけではなかったけど、地元のなかでまわるほうがいいんだろうなって、ごく自然に自分ごとにできたというか」

和田さんの話によれば、矢内さんは周囲からの「巻き込まれ力」があるのだそう。パン屋のころからイベント出店の機会も多く、地元の他の店とコラボレーションしたり、同級生と一緒に地産の食材をつかったイベント活動も行ってきた。

同級生と町内の食材、ハルユタカ小麦とフルーツトマトを使ってオリジナル揚げパン「グラーボ」をイベントで販売。2日で1000個売り切ったことも(写真提供/矢内さん)

同級生と町内の食材、ハルユタカ小麦とフルーツトマトを使ってオリジナル揚げパン「グラーボ」をイベントで販売。2日で1000個売り切ったことも(写真提供/矢内さん)

「そういうことを地元の人たちに見てもらっていた上での惣菜屋なので、周りが応援してくれているんだと思います。地元だし、自分自身、下川が好きなので。家族で住み続けたいと思ったら、町が残り続けないといけない。できるだけ長く、子どもたちも、学校も残ってほしいし。できることはしたいなと思っています」

矢内さんが思っていた「小さな地域内で経済をまわすなんて無理だ」という考えは、ある意味で真実だろう。自分の生活をかえりみても、スマートフォンは手放せず、輸入された珈琲や大豆を日々消費して暮らしている。けれど地域内でお金がまわることは、同時にそこに仕事があり、多くの人の活躍の場があることを意味する。

ローカルで生き生きと暮らせる地域づくりをしていこうとする人が増えている今、欠かせない視点ではないかと思う。

●取材協力
ケータのケータリング

緑豊かな建築家自邸に住まう

所在地:世田谷区瀬田
22万5,000円 / 72.05平米
東急田園都市線「用賀」駅 徒歩10分

木漏れ日にやさしく包み込まれた緑豊な建築家自邸。今回ご紹介するのは、季節の移ろいを感じられる、ていねいに手入れされた庭に面した1階部分。



庭の先が公園のおかげで、1階でも空が広く日当たりが良いため、居心地を一層良くしている印象。長く居れば居るほど、あたたかで穏やかな暮らしのイメ ... 続き>>>.
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「自宅内出勤」が叶う暮らし

所在地:文京区本郷
4,080万円(税込) / 38.47平米
丸ノ内線・都営大江戸線「本郷三丁目」駅 徒歩6分

◆ 価格が下がりました! ◆



東京大学の赤門の向かいというロケーションを、空間コンセプトや内装デザインに落とし込む形でリノベーションされた、約38㎡の単身向けマンション。



コンパクトな面積ながら、コロナ後の時代において最も必要とされるようになった空間といっても過言ではない「書 ... 続き>>>.
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住宅ローン減税、2022年以降どうなる? これから家を買う人が知るべきポイント

与党の「税制改正大綱」が決定し、住宅ローン減税の控除率引き下げが確実となった。控除率の引き下げは、以前より会計検査院の指摘を受けていたことによるもの。控除率1%では、住宅ローンの金利で0.4%台のものもあるので、利息分より多く還付しているいわゆる「逆ザヤ」となっていたからだ。今後の住宅ローン減税について詳しく解説していこう。

【今週の住活トピック】
政府与党が「令和4年度税制改正大綱」を決定

現行の住宅ローン減税をおさらい

2022年度からどうなるかの前に、まずは今適用されている住宅ローン減税の概要を確認しておこう。

現行の住宅ローン減税の概要(筆者作成) ※控除額全額を所得税から引き切れなかった場合は、住民税からも一部控除される

現行の住宅ローン減税の概要(筆者作成)
※控除額全額を所得税から引き切れなかった場合は、住民税からも一部控除される

現行の住宅ローン減税は、控除期間が原則10年間だ。消費税増税による緩和策として、10年間+3年間の特例が適用されていた。

なお、ここでいう「中古住宅」は、売主が個人である場合だ。売主が個人の場合は消費税がかからないのだが、不動産会社などの法人が売主で中古住宅をリノベーションして販売している場合は、建物価格に消費税が課税されるので「消費税10%適用物件」に該当する。また、「認定住宅」の場合、上記の表のローン限度額に1000万円上乗せされることで、最大控除額が100万円多くなる。この「認定住宅」と認められるためには長期優良住宅や低炭素住宅など所定の条件をクリアする必要がある。

2022年からの住宅ローン減税はどう変わる?

では、与党の税制改正大綱では、住宅ローン減税はどう変わると言っているのだろうか?

令和4年度税制改正大綱の住宅ローン減税の概要※控除額全額を所得税から引き切れなかった場合は、住民税からも一部控除される(筆者作成)

令和4年度税制改正大綱の住宅ローン減税の概要(筆者作成)
※控除額全額を所得税から引き切れなかった場合は、住民税からも一部控除される

会計検査院から指摘されていた「控除率」は一律0.7%になった。新築住宅については、その分「控除期間」を原則13年間にしている。また、控除の対象となる「ローン限度額」が、居住年が2022・2023年の場合よりも2024・2025年のほうが段階的に縮小されるようになっている。

そして今回最も注目したいのは、住宅の省エネ性能によって、住宅ローン減税の恩恵が変わってくることだ。政府は「2050年カーボンニュートラル」を提唱し、脱炭素化に力を入れている。住宅ローン減税を活用して、住宅の省エネ性を引き上げようという考えだ。

カギになるのが「認定住宅等」の中身だ。具体的には、次のような区分けになっている。

令和4年度税制改正大綱の住宅ローン減税で認定住宅の場合(筆者作成)

令和4年度税制改正大綱の住宅ローン減税で認定住宅の場合(筆者作成)

最も優遇されるのが、「認定住宅」だ。これは現行の認定住宅と同様に、長期優良住宅や低炭素住宅に認定されたものになる。高い性能が求められるので、いずれもさまざまな減税等の優遇措置が受けられるものだ。

次に優遇される「ZEH水準省エネ住宅」とは、ZEH並みの省エネ性能等を有する住宅が該当する。「ZEH(ゼッチ)」とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」を略したもので、住宅の断熱性・省エネ性能を上げることに加え、太陽光発電などによってエネルギーを創り、年間の「一次エネルギー消費量の収支」がゼロ以下の住宅。ZEH水準省エネ住宅は、住宅の断熱性・省エネ性能がこのZEHの水準を満たすものを指し、太陽光発電設備の設置の有無は問われない。

最後の「省エネ基準適合住宅」は、現行の建築物省エネ法の平成28年(2016年)基準が該当する。近年では新築住宅全体の8割、なかでも新築一戸建ての9割がこの基準を満たしていると言われている。ただし現時点では、新築住宅に適合義務は課されていないので、新築住宅がすべて適合住宅に該当するわけではない。2025年度までに、すべての住宅で省エネ基準適合を義務化する見通しとなっている。

したがって、これらの省エネ性の条件を満たさない場合は、新築も中古も「それ以外」の控除額となる。加えて、税制改正大綱には、2024年以降に建築確認を受ける新築住宅などで、一定の省エネ基準を満たさない場合は、住宅ローン減税の適用対象外になるという記載がある。つまり、2024・2025年に居住開始する新築住宅でも、省エネ性によっては住宅ローン減税が受けられない可能性があるので、注意したい。

なお、不動産会社などが買い取った中古住宅をリフォームして、売主として販売する場合で、一定レベルのリフォームをしたものは、新築住宅と同額の控除額となる。

対象者の所得要件や中古住宅の築年数要件なども変わる

これまで大きな変更点を中心に紹介してきたが、このほかにもいくつか変更点がある。

(1)対象者の所得要件の引き下げ
これまでは、住宅ローン減税を受けるには、ローンを借りた人の合計所得が3000万円以下という要件があった。2022年1月1日以降に居住開始した場合は、これを2000万円に引き下げるとしている。

(2)中古住宅の築年数要件を撤廃
これまでは、中古住宅の場合に、「木造住宅は築20年以内、耐火構造(いわゆる鉄筋コンクリート造りのマンション)は築25年以内」といった要件があった。この築年数要件が撤廃される。代わりに「登記簿上の建築日付で昭和57年1月1日以降の住宅」(いわゆる新耐震基準)といった条件が加わることになる。

(3)住宅の床面積の一部緩和
住宅ローン減税が受けられる住宅には、「床面積が50平方メートル以上」という要件がある。が、現行の住宅ローン減税でも、13年間控除の対象の場合で合計所得が1000万円以下の年は、「床面積40平方メートル以上」でも適用されるようになっている。今回の税制改正大綱でも、2023年12月末までに建築確認を受けた新築住宅は、床面積40平方メートル以上で適用されることとしている。

税制改正大綱は、今後の国会で関連税制法案が成立することが前提となる。また、住宅ローン減税にはここに記載した以外のさまざまな要件があるうえ、関連税制法案で詳しい条件が追加されることもあるので、詳細が確定したら十分に確認をしてほしい。

これからは、省エネ性の低い住宅には減税などの恩恵を与えない、という政府の動きが見えるので、住宅を建てたり買ったりする際には、省エネ性能について関心を高めてほしい。

●関連サイト
政府与党の「令和4年度税制改正大綱」

山手の落ち着き

所在地:横浜市中区山手町
25万円 / 100.37平米
みなとみらい線「元町・中華街」駅 徒歩8分

山手の静かな住宅街に構えるレトロマンションのご紹介です。ホワイトの外壁にはアクセントにレンガタイルが使われ、エントランスの造りなどは存在感がありながらも山手の街並にもマッチしています。



室内は濃いめの色味の床や壁面が、落ち着きのある雰囲気です。各部屋すべてが間接照明になっていて ... 続き>>>.
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モノトーンコーデでいこう

所在地:川崎市中原区北谷町
11万7,000円 / 41.02平米
南武線「平間」駅 徒歩3分

平間駅は昔ながらの商店街がある、比較的のどかなところです。駅から歩くこと3分、住宅街の一角にスタイリッシュかつ重厚なコンクリートのマンションがあります。



オートロックを抜けると素敵な中庭が正面にあって、共用部はホワイトで整えられた、ゆとりのある設計になっています。



今回募集の ... 続き>>>.
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秘密の緑を一人占め!

所在地:目黒区下目黒
16万円 / 40平米
山手線・南北線・東急目黒線「目黒」駅 徒歩6分

目黒駅から結構な近さなのですが、窓の先には一面の緑。聞こえてくるのは鳥のさえずりと、本当に都会のど真ん中なのかと、にわかに信じがたい環境です。



窓際には、美しい木漏れ陽がつくりだす影がゆらゆら。



この豊かな緑の正体は、ホテル雅叙園とマンションの間に広がる敷地の木々。道路からは ... 続き>>>.
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築62年の松陰神社「共悦マーケット」が取り壊しに。街ぐるみで見送った昭和のアーケード

東京都世田谷区、松陰神社通り商店街。2021年10月末「共悦マーケット」は、62年の歴史の幕を閉じた。この昭和のマーケットが取り壊されることを知ったひとりの写真家が、1年前からこの場を劇場に見立ててゲリラ的にパフォーマンス上演を開催してきた。そして、10月には、子どもたちによる「共悦マーケットの人々」と題した演劇が上演され、まちぐるみでマーケットに別れを告げた。

老朽化と耐震性能の不足からマーケットの取り壊しが決まった

東急世田谷線の二両編成ののんびりとした電車に乗って三軒茶屋駅から5分あまり。松陰神社前駅の周辺は、昔ながらの八百屋や魚屋といったお店と、今どきのカフェやスイーツ店が混在する、暮らしてよし散歩してよしの楽しい商店街がある。クルマ通りもほとんどない、まちの人たちが安心して歩ける雰囲気も魅力だ。
その商店街に面して「共悦マーケット」はあった。1959年に建築された4軒の2階建て木造建物の間に通路が設けられ、小規模ながら屋根掛けされた私設アーケードが、この共悦マーケットだ。このマーケットには、居酒屋、定食屋、古本屋兼シェアオフィス、レコード屋、アパレルショップ、整体院、ハチミツ屋、フランス料理店……昔ながらのお店と新しいお店が混在して商店街の魅力の中核を担っていた。
ところが、築60年を過ぎて建物が老朽化し耐震性に劣ること、大家さんの高齢化などの理由から、建て替えられることになった。大家さんは2年ほど前に「取り壊し」を、賃借しているお店に伝えたのだという。

松陰神社通り商店街に面する共悦マーケット。右手前は古書店のnostos books、左端には居酒屋のマルショウアリクが見える。木造2階建ての建物とその間に屋根のかかったアーケードで共悦マーケットは構成されている(2021年3月頃撮影)(写真/村島正彦)

松陰神社通り商店街に面する共悦マーケット。右手前は古書店のnostos books、左端には居酒屋のマルショウアリクが見える。木造2階建ての建物とその間に屋根のかかったアーケードで共悦マーケットは構成されている(2021年3月頃撮影)(写真/村島正彦)

写真家がマーケットを劇場に見立てパフォーマンス公演を企画

「無くなるものを、何かかたちにして残したい」と、共悦マーケットの一角、牡蠣専門居酒屋「マルショウアリク」の常連、写真家・加藤孝さんは、取り壊しまで1年を控えて、そう考えた。加藤さんは、舞台の役者や演劇公演のポスターの写真撮影を得意とする写真家だ。「アリクの店主、廣岡好和さんと相談し、ボクにやれることはなんだろうと考えて、本業の写真、そして多くのパフォーマーに知り合いがいるので、想い出をつくるイベントの企画を考えました」と話す。
マーケットには屋根付きのアーケードが設えられており、60年にわたって道行く街の人やお客さんが雨に濡れないように守ってくれていた。わずか30m程のアーケードは短いがゆえに親密な空間をつくりだしていた。そこで、加藤さんは、友人・知人の様々なジャンルのパフォーマーに声をかけて、このアーケードを劇場に見立て、月に一回「共悦劇場」というゲリラ型の路上イベントを企画した。
2020年9月の第一回は講談、第二回は江戸大神楽、その後は、薩摩琵琶、パントマイム、紙芝居、タップダンス……と続いていく。加藤さんは、自ら撮影機材などを持ち出して撮影、YouTubeでライブ動画配信するとともに、それらパフォーマンス動画を「共悦劇場」と題してアーカイブ化していった。

写真家・加藤孝さんが企画・撮影・配信・アーカイブをつくったYouTubeチャンネル「共悦劇場」(画像/YouTube)

写真家・加藤孝さんが企画・撮影・配信・アーカイブをつくったYouTubeチャンネル「共悦劇場」(画像/YouTube)

地元の小学生がマーケットを題材にした演劇づくりの仲間集め

そんななか、「マルショウアリク」が定期的に行っている軒先マルシェで、店主の廣岡さんが2021年6月に「このマーケットは10月末でなくなるんだ」と「子どものお店」を出していた顔なじみの地元の小学生たちに話した。これを聞いて、「共悦マーケットの人たちの話を聞いて劇をつくりたい」と言った子どもがいた。
近くの小学校に通うわたくん(4年生)だ。わたくんは、2021年3月、世田谷区の世田谷パブリックシアターが行っていた「小学生のためのえんげきワークショップ+発表会「下馬のゆうじさんをめぐる冒険」に演劇ワークショップに参加した経験があり、人から話を聞いて演劇をつくる、というイメージを持っていた。同じく世田谷パブリックシアターのさまざまな演劇ワークショップに参加していたFUMIさん(3年生)など数名の仲間を集めて、「共悦マーケット子どもプロジェクト」のキックオフミーテングを行った。そこで、「演劇チーム」「新聞チーム」「紙芝居チーム」ができ、10月中旬の発表を目指すことになった。
まず共悦マーケットの人にインタビューをはじめた。
インタビューの中で、廣岡さんから「共悦マーケットのお店の人たちに『好きな言葉』『大切にしている言葉』を聞いてみるといいんじゃないかな」とヒントをもらった。廣岡さんは「子どもたちが、ここで商売をしている大人たちの思いや考えを知ってもらうのに良いアイディアだと思いました」と打ち明ける。
また、それと並行して、さらなる仲間集めをはじめた。役立ったのは学校の学習で使っているタブレットだ。さっそく、共悦マーケットについての演劇をつくりたいこと、一緒に演劇をつくる仲間を集めたいこと、その内容を盛り込んだチラシをつくった。そのチラシを見て5~6人の賛同者が集まった。

わたくん(左)、FUMIさん(右)は、共悦マーケットは遊び場としてなじみ深かった。マルショウアリクの廣岡さんのことは「ヨッシー」と愛称で呼んでいる(写真/村島正彦)

わたくん(左)、FUMIさん(右)は、共悦マーケットは遊び場としてなじみ深かった。マルショウアリクの廣岡さんのことは「ヨッシー」と愛称で呼んでいる(写真/村島正彦)

わたくんが見せてくれたタブレットでつくった演劇仲間を募集するチラシ(写真/村島正彦)

わたくんが見せてくれたタブレットでつくった演劇仲間を募集するチラシ(写真/村島正彦)

周りの大人たちもサポート。仲間はどんどん増えていった

「共悦マーケット子どもプロジェクト」と名付けられたこの取り組みは、子どもたちが主体であるものの、周りの大人たちのサポートもあった。二人の通う地元小学校のPTAサークル「IBASHO」は、子どもたちがすこやかに自立に向かっていける「放課後」の過ごし方について考え、実践しながら、その課題を地域と共有している。今回の子どもたちもIBASHOの活動に参加していたため、IBASHOメンバーたちは「劇をつくりたい」という声にすぐに反応し、多岐にわたるサポートを行った。

脚本づくりや稽古の場所は、共悦マーケットの店舗で一足先に空き家になっていた古書店「nostos books」(世田谷区砧に移転)の跡を大家さんにお願いして貸してもらった。大家さんも創立間もなかった地元小学校の卒業生だ。かわいい「後輩たち」の申し出に、喜んで貸し出してくれたという。
商店街に面するガラス張りのスペースだったことから、通りがかりにその作業風景を見かけた小学生の友達がどんどん参加してくれることになった。
学校でも校長先生が協力してくれて、校長室の前にポスターを貼らせてもらった。最終的に19~20人で演劇を行うことになった。学年も1年生から5年生まで幅広い年代の子どもたちが参加したという。「年は違うけど、みんなため口でしゃべりあう友達になりました」とわたくん。わたくんとFUMIさんは、劇のタイトルを「共悦マーケットの人々」と決めた。

共悦マーケットを愛する人たちの街角ギャラリー写真展

その一方、写真家の加藤さんは月1の「共悦劇場」に加えて、取り壊しが目前に迫った9月末から、共悦マーケット内のお店の人たち、利用する街の人たちのポートレートを撮り始めた。本業の写真家として、無くなりゆく共悦マーケットに対する思いを込めた。「KYO-ETSU MARKET April.1959~November.2021」と書き入れたポスターを自らデザインして、モノクロのポートレートを1点ずつあしらった。そして、これらポスターを「nostos books」跡のショーウィンドウにできた順に貼っていった。

「共悦劇場」の企画・動画配信、共悦マーケットの店主や街の人々のポートレート撮影、ポスター制作を行った写真家の加藤孝さん(写真/村島正彦)

「共悦劇場」の企画・動画配信、共悦マーケットの店主や街の人々のポートレート撮影、ポスター制作を行った写真家の加藤孝さん(写真/村島正彦)

このポスターを見た街の人たちが、次々と自分も撮って欲しいということになり、加藤さん撮影のポスターが増えていった。それとともに「nostos books」跡のショーウィンドーはどんどん隙間無く埋められていった。マーケットを愛する人たちの街角ギャラリー写真展の様相を帯びてきた。
「これは何?」とポスターに足を止めて興味深く眺め入る人も多くいた。加藤さんは「10月末に共悦マーケットが建物の役目を終えて、11月には取り壊されるんです。KYO-ETSU MARKETという字が下に行くほど薄くなっているのは、この建物が無くなることをあらわしています」と説明していた。

加藤さんはSNSで告知、道行く人に声掛けするなどして、共悦マーケットを愛する街の人々の姿を写真に収めた(写真/村島正彦)

加藤さんはSNSで告知、道行く人に声掛けするなどして、共悦マーケットを愛する街の人々の姿を写真に収めた(写真/村島正彦)

「共悦マーケットの人々」はみんなで一緒に踊って別れを告げた

10月16日(土)・17日(日)は、子ども劇「共悦マーケットの人々」発表の本番だ。

10月17日(日)の夕方、共悦マーケットを見送る子ども劇に多くの街の人々が足を止めた(写真/村島正彦)

10月17日(日)の夕方、共悦マーケットを見送る子ども劇に多くの街の人々が足を止めた(写真/村島正彦)

最初に、「紙芝居チーム」による「未来の商店街」の上演。
その後には、子どもたちによるギター、キーボード、ピアニカ、縦笛の演奏に併せて、観客も含めて「カントリー・ロード」の唄を。
いよいよ、共悦マーケットのお店の人たちに取材した劇「共悦マーケットの人々」の上演だ。
お店の人たちの大切にしている言葉「一期一会」「夢じゃなくて目的を大切にしている」「やればできる」「先義後利(道義を優先して利益を後回しにする)」「天は人の上に人をつくらず、天は人の下に人をつくらず」といった言葉が披露されていく。取材した食堂で、美味しいきんぴらゴボウと卵焼きを食べさせてもらったことまで劇中で紹介してくれた。
共悦マーケットの大家さんから聞いたたくさんのお話の中で、子どもたちは自分が伝えたいことを選んで朗読した。その内容は「12軒のお店があって、かつては店子さんと親子のような関係だったこと」「『共悦』は共に喜ぶという意味であること。ご近所同士が仲良くなれればという思いを込めたこと」「好きな言葉は”フィリア”、ギリシャ語で愛を表すこと」「安全のために建て替えること」「子どもたちが共悦マーケットをみんなで見送ってくれることに感謝していること」などだった。
そして劇の締めくくりには、観覧していた大人も招き入れてオリジナルの盆踊りを踊った。踊り終えた後には、みんなで共悦マーケット全体を仰ぎ見て「さようなら」と手を振り、アーケードを走り抜けた。アーケードの未来を予感させるこの演出は、子どもたちの演劇をカメラを通して見守っていた加藤さんによるものだ。

子ども劇『共悦マーケットの人々』は、マーケットの店主や大家さんの好きな言葉や思いを取材して、それを題材に子どもたち自身で演劇をつくった(写真/村島正彦)

子ども劇『共悦マーケットの人々』は、マーケットの店主や大家さんの好きな言葉や思いを取材して、それを題材に子どもたち自身で演劇をつくった(写真/村島正彦)

子ども劇の上演後には、加藤さん撮影のポスターの前に、多くの人たちが、共悦マーケットへの思いや演劇の感想を付箋に書いて貼っていった(写真/村島正彦)

子ども劇の上演後には、加藤さん撮影のポスターの前に、多くの人たちが、共悦マーケットへの思いや演劇の感想を付箋に書いて貼っていった(写真/村島正彦)

大人たちをまねて、居酒屋を貸し切って「打ち上げ」

共悦マーケットの狭い間口の入り口に、街の人たちが鈴なりに詰めかけて、子どもたちの演劇を見守った。子どもたちの「共悦マーケット」への思いに、胸を打たれた大人たちは多かったのではないだろうか。劇の終わりには、盛大な拍手が寄せられた。
上演を無事終えると、子どもたちは、演劇づくりのきっかけをつくってくれた居酒屋「マルショウアリク」の席を陣取った。みんなで、ジュースで乾杯だ。大人たちが大きな仕事が終わると「打ち上げ」と称して居酒屋で乾杯する姿を見ていたので、子どもたちも、ジュースで打ち上げの乾杯をしてお菓子を食べて、みんなで「共悦マーケット子どもプロジェクト」の成功をお祝いした。

子どもたちは、ジュースとお菓子で「打ち上げ」だ。共悦マーケットの一角、居酒屋「マルショウアリク」はこの日は子どもたちで埋め尽くされた。カウンターの中には、店主の廣岡さん、IBASHOの岡田さん(写真/村島正彦)

子どもたちは、ジュースとお菓子で「打ち上げ」だ。共悦マーケットの一角、居酒屋「マルショウアリク」はこの日は子どもたちで埋め尽くされた。カウンターの中には、店主の廣岡さん、IBASHOの岡田さん(写真/村島正彦)

大人たちもそれを取り囲んで、子どもたちと一緒に「共悦マーケット子どもプロジェクト」の成功を祝福して、街ぐるみで温かな空気をつくりだしていた。
後日、わたくんとFUMIさんに話を聞いた。演劇づくりは本番の3~4週間前からが佳境だったという。子どもによっては塾や習い事との兼ね合いもあり全員は揃わないので、放課後の演劇づくりはたいへんだった。土日には、演劇づくりに6時間も費やすこともあったという。
劇の仕上がり、満足度を聞いたところ、FUMIさんは「99点……98点かなぁ」、わたくんは「100点!」と満足いく出来だった。二人とも「また、演劇づくりをやりたい」と話してくれた。
上演当日のチラシ(協力:IBASHO)には「この共悦マーケットは、その名のとおり喜びを共にする小さなアーケードでした。ただの通路ではなく、抜け道であり、ときには傘になり、井戸端会議の場、遊び場で子どもたちにとっては異次元へのトンネル、まちの行燈でもありました。古きも新しきも、思い出を残す存在でした。子どもたちが『ここでやりたい』と発想したのも、ここから受けてきた有形無形の恵みを感じ取っていたからではないかと想像します」とある。
IBASHO代表の岡田陽子さんは「私たちは、街の力と、子どもたちの見えないものをつかみとる力と、まだ見ぬものを形にしていく演劇の力によって、たくさんの奇跡のかけらを見ました。それは、私たちの地域がすでに持っている力に気づく時間でもありました。日常の地続きにあるその力こそ未来の街をつくる原動力です。子どもたちの『放課後』はその可能性を秘めているという点でも大変貴重な時間です。子ども×街×PLAYは足し算ではなく掛け算ですね。閉幕のあとも、きらめくような記憶のかけらが街を彩っている気がしています」と、語ってくれた。
残念ながら11月になり共悦マーケットは取り壊しが進められ、そのかつての姿はもう見ることができない。
ただし、写真家の加藤さんが撮影・配信・アーカイブされた「共悦マーケットの人々」は、いまもYouTubeで見ることができる。そして、加藤さんによる、共悦マーケットを見送る街の人たちのポートレートは、1冊限りの写真集が作られた。松陰神社前駅のほど近く「100人の本屋さん」に納本・常備されているので、気になった方は見に訪れていただきたい。
これからも、松陰神社前駅の街の人々の心のなかに「共悦マーケット」は、生き続けていくのだろう。

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共悦マーケットが取り壊される際に入居していた店舗の図面。IBASHOメンバーで建築士の久米良寛さんが作成した(写真/吉澤卓)

●取材協力
・加藤孝・写真家
・YouTubeチャンネル「共悦劇場」
・マルショウアリク・廣岡好和
・IBASHO

築62年の松陰神社「共悦マーケット」が取り壊しに。街ぐるみで見送った昭和のアーケードの最期

東京都世田谷区、松陰神社通り商店街。2021年10月末「共悦マーケット」は、62年の歴史の幕を閉じた。この昭和のマーケットが取り壊されることを知ったひとりの写真家が、1年前からこの場を劇場に見立ててゲリラ的にパフォーマンス上演を開催してきた。そして、10月には、子どもたちによる「共悦マーケットの人々」と題した演劇が上演され、まちぐるみでマーケットに別れを告げた。

老朽化と耐震性能の不足からマーケットの取り壊しが決まった

東急世田谷線の二両編成ののんびりとした電車に乗って三軒茶屋駅から5分あまり。松陰神社前駅の周辺は、昔ながらの八百屋や魚屋といったお店と、今どきのカフェやスイーツ店が混在する、暮らしてよし散歩してよしの楽しい商店街がある。クルマ通りもほとんどない、まちの人たちが安心して歩ける雰囲気も魅力だ。
その商店街に面して「共悦マーケット」はあった。1959年に建築された4軒の2階建て木造建物の間に通路が設けられ、小規模ながら屋根掛けされた私設アーケードが、この共悦マーケットだ。このマーケットには、居酒屋、定食屋、古本屋兼シェアオフィス、レコード屋、アパレルショップ、整体院、ハチミツ屋、フランス料理店……昔ながらのお店と新しいお店が混在して商店街の魅力の中核を担っていた。
ところが、築60年を過ぎて建物が老朽化し耐震性に劣ること、大家さんの高齢化などの理由から、建て替えられることになった。大家さんは2年ほど前に「取り壊し」を、賃借しているお店に伝えたのだという。

松陰神社通り商店街に面する共悦マーケット。右手前は古書店のnostos books、左端には居酒屋のマルショウアリクが見える。木造2階建ての建物とその間に屋根のかかったアーケードで共悦マーケットは構成されている(2021年3月頃撮影)(写真/村島正彦)

松陰神社通り商店街に面する共悦マーケット。右手前は古書店のnostos books、左端には居酒屋のマルショウアリクが見える。木造2階建ての建物とその間に屋根のかかったアーケードで共悦マーケットは構成されている(2021年3月頃撮影)(写真/村島正彦)

写真家がマーケットを劇場に見立てパフォーマンス公演を企画

「無くなるものを、何かかたちにして残したい」と、共悦マーケットの一角、牡蠣専門居酒屋「マルショウアリク」の常連、写真家・加藤孝さんは、取り壊しまで1年を控えて、そう考えた。加藤さんは、舞台の役者や演劇公演のポスターの写真撮影を得意とする写真家だ。「アリクの店主、廣岡好和さんと相談し、ボクにやれることはなんだろうと考えて、本業の写真、そして多くのパフォーマーに知り合いがいるので、想い出をつくるイベントの企画を考えました」と話す。
マーケットには屋根付きのアーケードが設えられており、60年にわたって道行く街の人やお客さんが雨に濡れないように守ってくれていた。わずか30m程のアーケードは短いがゆえに親密な空間をつくりだしていた。そこで、加藤さんは、友人・知人の様々なジャンルのパフォーマーに声をかけて、このアーケードを劇場に見立て、月に一回「共悦劇場」というゲリラ型の路上イベントを企画した。
2020年9月の第一回は講談、第二回は江戸大神楽、その後は、薩摩琵琶、パントマイム、紙芝居、タップダンス……と続いていく。加藤さんは、自ら撮影機材などを持ち出して撮影、YouTubeでライブ動画配信するとともに、それらパフォーマンス動画を「共悦劇場」と題してアーカイブ化していった。

写真家・加藤孝さんが企画・撮影・配信・アーカイブをつくったYouTubeチャンネル「共悦劇場」(画像/YouTube)

写真家・加藤孝さんが企画・撮影・配信・アーカイブをつくったYouTubeチャンネル「共悦劇場」(画像/YouTube)

地元の小学生がマーケットを題材にした演劇づくりの仲間集め

そんななか、「マルショウアリク」が定期的に行っている軒先マルシェで、店主の廣岡さんが2021年6月に「このマーケットは10月末でなくなるんだ」と「子どものお店」を出していた顔なじみの地元の小学生たちに話した。これを聞いて、「共悦マーケットの人たちの話を聞いて劇をつくりたい」と言った子どもがいた。
近くの小学校に通うわたくん(4年生)だ。わたくんは、2021年3月、世田谷区の世田谷パブリックシアターが行っていた「小学生のためのえんげきワークショップ+発表会「下馬のゆうじさんをめぐる冒険」に演劇ワークショップに参加した経験があり、人から話を聞いて演劇をつくる、というイメージを持っていた。同じく世田谷パブリックシアターのさまざまな演劇ワークショップに参加していたFUMIさん(3年生)など数名の仲間を集めて、「共悦マーケット子どもプロジェクト」のキックオフミーテングを行った。そこで、「演劇チーム」「新聞チーム」「紙芝居チーム」ができ、10月中旬の発表を目指すことになった。
まず共悦マーケットの人にインタビューをはじめた。
インタビューの中で、廣岡さんから「共悦マーケットのお店の人たちに『好きな言葉』『大切にしている言葉』を聞いてみるといいんじゃないかな」とヒントをもらった。廣岡さんは「子どもたちが、ここで商売をしている大人たちの思いや考えを知ってもらうのに良いアイディアだと思いました」と打ち明ける。
また、それと並行して、さらなる仲間集めをはじめた。役立ったのは学校の学習で使っているタブレットだ。さっそく、共悦マーケットについての演劇をつくりたいこと、一緒に演劇をつくる仲間を集めたいこと、その内容を盛り込んだチラシをつくった。そのチラシを見て5~6人の賛同者が集まった。

わたくん(左)、FUMIさん(右)は、共悦マーケットは遊び場としてなじみ深かった。マルショウアリクの廣岡さんのことは「ヨッシー」と愛称で呼んでいる(写真/村島正彦)

わたくん(左)、FUMIさん(右)は、共悦マーケットは遊び場としてなじみ深かった。マルショウアリクの廣岡さんのことは「ヨッシー」と愛称で呼んでいる(写真/村島正彦)

わたくんが見せてくれたタブレットでつくった演劇仲間を募集するチラシ(写真/村島正彦)

わたくんが見せてくれたタブレットでつくった演劇仲間を募集するチラシ(写真/村島正彦)

周りの大人たちもサポート。仲間はどんどん増えていった

「共悦マーケット子どもプロジェクト」と名付けられたこの取り組みは、子どもたちが主体であるものの、周りの大人たちのサポートもあった。二人の通う地元小学校のPTAサークル「IBASHO」は、子どもたちがすこやかに自立に向かっていける「放課後」の過ごし方について考え、実践しながら、その課題を地域と共有している。今回の子どもたちもIBASHOの活動に参加していたため、IBASHOメンバーたちは「劇をつくりたい」という声にすぐに反応し、多岐にわたるサポートを行った。

脚本づくりや稽古の場所は、共悦マーケットの店舗で一足先に空き家になっていた古書店「nostos books」(世田谷区砧に移転)の跡を大家さんにお願いして貸してもらった。大家さんも創立間もなかった地元小学校の卒業生だ。かわいい「後輩たち」の申し出に、喜んで貸し出してくれたという。
商店街に面するガラス張りのスペースだったことから、通りがかりにその作業風景を見かけた小学生の友達がどんどん参加してくれることになった。
学校でも校長先生が協力してくれて、校長室の前にポスターを貼らせてもらった。最終的に19~20人で演劇を行うことになった。学年も1年生から5年生まで幅広い年代の子どもたちが参加したという。「年は違うけど、みんなため口でしゃべりあう友達になりました」とわたくん。わたくんとFUMIさんは、劇のタイトルを「共悦マーケットの人々」と決めた。

共悦マーケットを愛する人たちの街角ギャラリー写真展

その一方、写真家の加藤さんは月1の「共悦劇場」に加えて、取り壊しが目前に迫った9月末から、共悦マーケット内のお店の人たち、利用する街の人たちのポートレートを撮り始めた。本業の写真家として、無くなりゆく共悦マーケットに対する思いを込めた。「KYO-ETSU MARKET April.1959~November.2021」と書き入れたポスターを自らデザインして、モノクロのポートレートを1点ずつあしらった。そして、これらポスターを「nostos books」跡のショーウィンドウにできた順に貼っていった。

「共悦劇場」の企画・動画配信、共悦マーケットの店主や街の人々のポートレート撮影、ポスター制作を行った写真家の加藤孝さん(写真/村島正彦)

「共悦劇場」の企画・動画配信、共悦マーケットの店主や街の人々のポートレート撮影、ポスター制作を行った写真家の加藤孝さん(写真/村島正彦)

このポスターを見た街の人たちが、次々と自分も撮って欲しいということになり、加藤さん撮影のポスターが増えていった。それとともに「nostos books」跡のショーウィンドーはどんどん隙間無く埋められていった。マーケットを愛する人たちの街角ギャラリー写真展の様相を帯びてきた。
「これは何?」とポスターに足を止めて興味深く眺め入る人も多くいた。加藤さんは「10月末に共悦マーケットが建物の役目を終えて、11月には取り壊されるんです。KYO-ETSU MARKETという字が下に行くほど薄くなっているのは、この建物が無くなることをあらわしています」と説明していた。

加藤さんはSNSで告知、道行く人に声掛けするなどして、共悦マーケットを愛する街の人々の姿を写真に収めた(写真/村島正彦)

加藤さんはSNSで告知、道行く人に声掛けするなどして、共悦マーケットを愛する街の人々の姿を写真に収めた(写真/村島正彦)

「共悦マーケットの人々」はみんなで一緒に踊って別れを告げた

10月16日(土)・17日(日)は、子ども劇「共悦マーケットの人々」発表の本番だ。

10月17日(日)の夕方、共悦マーケットを見送る子ども劇に多くの街の人々が足を止めた(写真/村島正彦)

10月17日(日)の夕方、共悦マーケットを見送る子ども劇に多くの街の人々が足を止めた(写真/村島正彦)

最初に、「紙芝居チーム」による「未来の商店街」の上演。
その後には、子どもたちによるギター、キーボード、ピアニカ、縦笛の演奏に併せて、観客も含めて「カントリー・ロード」の唄を。
いよいよ、共悦マーケットのお店の人たちに取材した劇「共悦マーケットの人々」の上演だ。
お店の人たちの大切にしている言葉「一期一会」「夢じゃなくて目的を大切にしている」「やればできる」「先義後利(道義を優先して利益を後回しにする)」「天は人の上に人をつくらず、天は人の下に人をつくらず」といった言葉が披露されていく。取材した食堂で、美味しいきんぴらゴボウと卵焼きを食べさせてもらったことまで劇中で紹介してくれた。
共悦マーケットの大家さんから聞いたたくさんのお話の中で、子どもたちは自分が伝えたいことを選んで朗読した。その内容は「12軒のお店があって、かつては店子さんと親子のような関係だったこと」「『共悦』は共に喜ぶという意味であること。ご近所同士が仲良くなれればという思いを込めたこと」「好きな言葉は”フィリア”、ギリシャ語で愛を表すこと」「安全のために建て替えること」「子どもたちが共悦マーケットをみんなで見送ってくれることに感謝していること」などだった。
そして劇の締めくくりには、観覧していた大人も招き入れてオリジナルの盆踊りを踊った。踊り終えた後には、みんなで共悦マーケット全体を仰ぎ見て「さようなら」と手を振り、アーケードを走り抜けた。アーケードの未来を予感させるこの演出は、子どもたちの演劇をカメラを通して見守っていた加藤さんによるものだ。

子ども劇『共悦マーケットの人々』は、マーケットの店主や大家さんの好きな言葉や思いを取材して、それを題材に子どもたち自身で演劇をつくった(写真/村島正彦)

子ども劇『共悦マーケットの人々』は、マーケットの店主や大家さんの好きな言葉や思いを取材して、それを題材に子どもたち自身で演劇をつくった(写真/村島正彦)

子ども劇の上演後には、加藤さん撮影のポスターの前に、多くの人たちが、共悦マーケットへの思いや演劇の感想を付箋に書いて貼っていった(写真/村島正彦)

子ども劇の上演後には、加藤さん撮影のポスターの前に、多くの人たちが、共悦マーケットへの思いや演劇の感想を付箋に書いて貼っていった(写真/村島正彦)

大人たちをまねて、居酒屋を貸し切って「打ち上げ」

共悦マーケットの狭い間口の入り口に、街の人たちが鈴なりに詰めかけて、子どもたちの演劇を見守った。子どもたちの「共悦マーケット」への思いに、胸を打たれた大人たちは多かったのではないだろうか。劇の終わりには、盛大な拍手が寄せられた。
上演を無事終えると、子どもたちは、演劇づくりのきっかけをつくってくれた居酒屋「マルショウアリク」の席を陣取った。みんなで、ジュースで乾杯だ。大人たちが大きな仕事が終わると「打ち上げ」と称して居酒屋で乾杯する姿を見ていたので、子どもたちも、ジュースで打ち上げの乾杯をしてお菓子を食べて、みんなで「共悦マーケット子どもプロジェクト」の成功をお祝いした。

子どもたちは、ジュースとお菓子で「打ち上げ」だ。共悦マーケットの一角、居酒屋「マルショウアリク」はこの日は子どもたちで埋め尽くされた。カウンターの中には、店主の廣岡さん、IBASHOの岡田さん(写真/村島正彦)

子どもたちは、ジュースとお菓子で「打ち上げ」だ。共悦マーケットの一角、居酒屋「マルショウアリク」はこの日は子どもたちで埋め尽くされた。カウンターの中には、店主の廣岡さん、IBASHOの岡田さん(写真/村島正彦)

大人たちもそれを取り囲んで、子どもたちと一緒に「共悦マーケット子どもプロジェクト」の成功を祝福して、街ぐるみで温かな空気をつくりだしていた。
後日、わたくんとFUMIさんに話を聞いた。演劇づくりは本番の3~4週間前からが佳境だったという。子どもによっては塾や習い事との兼ね合いもあり全員は揃わないので、放課後の演劇づくりはたいへんだった。土日には、演劇づくりに6時間も費やすこともあったという。
劇の仕上がり、満足度を聞いたところ、FUMIさんは「99点……98点かなぁ」、わたくんは「100点!」と満足いく出来だった。二人とも「また、演劇づくりをやりたい」と話してくれた。
上演当日のチラシ(協力:IBASHO)には「この共悦マーケットは、その名のとおり喜びを共にする小さなアーケードでした。ただの通路ではなく、抜け道であり、ときには傘になり、井戸端会議の場、遊び場で子どもたちにとっては異次元へのトンネル、まちの行燈でもありました。古きも新しきも、思い出を残す存在でした。子どもたちが『ここでやりたい』と発想したのも、ここから受けてきた有形無形の恵みを感じ取っていたからではないかと想像します」とある。
IBASHO代表の岡田陽子さんは「私たちは、街の力と、子どもたちの見えないものをつかみとる力と、まだ見ぬものを形にしていく演劇の力によって、たくさんの奇跡のかけらを見ました。それは、私たちの地域がすでに持っている力に気づく時間でもありました。日常の地続きにあるその力こそ未来の街をつくる原動力です。子どもたちの『放課後』はその可能性を秘めているという点でも大変貴重な時間です。子ども×街×PLAYは足し算ではなく掛け算ですね。閉幕のあとも、きらめくような記憶のかけらが街を彩っている気がしています」と、語ってくれた。
残念ながら11月になり共悦マーケットは取り壊しが進められ、そのかつての姿はもう見ることができない。
ただし、写真家の加藤さんが撮影・配信・アーカイブされた「共悦マーケットの人々」は、いまもYouTubeで見ることができる。そして、加藤さんによる、共悦マーケットを見送る街の人たちのポートレートは、1冊限りの写真集が作られた。松陰神社前駅のほど近く「100人の本屋さん」に納本・常備されているので、気になった方は見に訪れていただきたい。
これからも、松陰神社前駅の街の人々の心のなかに「共悦マーケット」は、生き続けていくのだろう。

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●取材協力
・加藤孝・写真家
・YouTubeチャンネル「共悦劇場」
・マルショウアリク・廣岡好和
・IBASHO

自然とともに、ナチュラルに暮らす

所在地:多摩市馬引沢
2,990万円(税込) / 67.46平米
京王相模原線「京王永山」駅 徒歩11分

木の質感が気持ちいい、ナチュラルな空間にリノベーションされた一室。



床はオーク材のフローリング。キッチンのカウンターや、脇の収納にもアクセントで木が使われていて、心地よい空間。扉や壁などは白でシンプルにつくられているのもいい塩梅の内装です。



リビングを中心に2つの個室とサービ ... 続き>>>.
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外キリッと、内ほっこり

所在地:横浜市都筑区牛久保
17万円 / 76.32平米
横浜市営地下鉄ブルーライン「中川」駅 徒歩6分

港北ニュータウンの一角に立つ、メゾネット物件の紹介です。シルバーのガルバリウム鋼板がスタイリッシュな外観で、戸建てっぽいですが、2住戸の連棟式の建物です。



さて室内は、1階に二つの洋室と水まわり、2階は奥行きのある19畳のLD+Kの構成になっています。内装は外観と異なり、ほっこ ... 続き>>>.
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カスタマイズウォールを使い倒す

所在地:横浜市磯子区岡村
14万5,000円 / 65平米
横浜市営地下鉄ブルーライン・京急本線「上大岡」駅 徒歩18分

とても坂の多い町、磯子区岡村の物件をご紹介します。足腰に自信があり、歩くのが好きな方でないとオススメできないエリアです。



室内は数年前にリノベーションされ、大きな可動間仕切りで空間を区切れる1LDKで、眺望も抜けています。



床はいい表情の無垢フローリング、天井と壁、梁はモルタ ... 続き>>>.
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枯らした観葉植物の駆け込み寺!? 唯一無二の姿に再生&販売するリボーンプランツ店「REN」に行ってみた

コロナ禍で在宅時間が増え、自然の癒やしを求めてインテリアに観葉植物を取り入れた方も多かったのではないでしょうか。一方で、育て始めたけど枯らしてしまったという人も少なくないかもしれません。素人からみて、枯れていると思う植物でも、プロが見ると、一部再生できる場合があります。枯れてしまった観葉植物を捨てるよりケアして次の人の元へ。そんな素敵な取り組みを紹介します。

枯らした観葉植物に捨てる以外の選択肢。再生して再販するサービス

インテリアショップや雑貨店で気に入った観葉植物を育ててみたけれど、何だか元気がない、いつの間にか枯れてしまった……そんな経験はないでしょうか。罪悪感がありつつも、どうしたらよいかわからず捨ててしまうことも多いでしょう。

「枯れたので捨てる」という悲しい最後ではなく、プロによる正しいケアで再生を目指し、再販して新たに望んでいる人の元へ届けるサービスを展開しているのが、観葉植物専門店RENです。

地上4階建て築55年の東京生花本社ビルをフルリノベし、元々別の場所にあった観葉植物専門店RENの店舗として2021年8月にリニューアルオープンした(写真撮影/相馬ミナ)

地上4階建て築55年の東京生花本社ビルをフルリノベし、元々別の場所にあった観葉植物専門店RENの店舗として2021年8月にリニューアルオープンした(写真撮影/相馬ミナ)

1階には再生観葉植物「リボーンプランツ」、手間をかけて仕立てた一点ものの「スペシャリティプランツ」が販売されている(写真撮影/相馬ミナ)

1階には再生観葉植物「リボーンプランツ」、手間をかけて仕立てた一点ものの「スペシャリティプランツ」が販売されている(写真撮影/相馬ミナ)

観葉植物専門店として2005年に創業したRENでは、2020年8月より「観葉植物の下取りサービス」を開始。下取りから再生まで一貫して対応し、再生した植物を新たに再販する観葉植物の二次流通を実践するサービスは、業界初の試みです。

店舗は、白金高輪駅や三田駅などから徒歩10分、桜田通りから脇の道へ入ったところにあるレンガ造りの建物で、中に入ると、ほかでは見ないような独特な枝ぶりの個性的な観葉植物がいっぱい。育てられなかった人から下取りし、プロによる適切なケアで再生された「リボーンプランツ」です。流木のように立ち枯れた枝から芽吹いた葉が美しいシェフレラ、土を洗い、幹の途中から出る気根を活かしたガジュマル。吊り棚状のモジュールで浮遊して展示されている観葉植物はどれも生き生きとしています。

腐っていた樹皮をそぎ落とすことで、新しい枝や葉が芽吹いた (写真撮影/相馬ミナ)

腐っていた樹皮をそぎ落とすことで、新しい枝や葉が芽吹いた (写真撮影/相馬ミナ)

真ん中は、茂りすぎた葉を剪定して枝ぶりを活かしたフィカス・ベンガレンシス。両側は人気のガジュマル。土にうまっていた根を表出し、荒々しい自然の趣が出た(写真撮影/相馬ミナ)

真ん中は、茂りすぎた葉を剪定して枝ぶりを活かしたフィカス・ベンガレンシス。両側は人気のガジュマル。土にうまっていた根を表出し、荒々しい自然の趣が出た(写真撮影/相馬ミナ)

立ち枯れてしまったシェフレラの幹は、流木のような味わいがあるので活かし、生きている幹からは葉が新生した。生と死をイメージして仕立てたという(写真撮影/相馬ミナ)

立ち枯れてしまったシェフレラの幹は、流木のような味わいがあるので活かし、生きている幹からは葉が新生した。生と死をイメージして仕立てたという(写真撮影/相馬ミナ)

RENマネージャーの山田聖貴さんに企画の背景や反響を伺いました。

「人が理解できない生物を探求したい」という思いから植物業界に入った山田さん。「まだ答えは出ないけれど、植物のケアを通じて私の知見や気持ちを後の人に受け継いでもらえたらうれしいですね」(写真撮影/相馬ミナ)

「人が理解できない生物を探求したい」という思いから植物業界に入った山田さん。「まだ答えは出ないけれど、植物のケアを通じて私の知見や気持ちを後の人に受け継いでもらえたらうれしいですね」(写真撮影/相馬ミナ)

「いま、コロナ禍の『おうち時間の充実』として、観葉植物を取り入れたいという需要が増加傾向にあります。そのなかで、お客様より『弱ってしまったり、枯れてしまったりしたらどうしたらいいか?』という声が増えてきました。最近はフラワーロスなど花にまつわる課題にはスポットが当たっていますが、観葉植物についてはケアをするという概念がありませんでした。RENの母体は、創業1919年のいけばな花材専門店東京生花です。社是である『活ける』を花だけでなく、植物全体に広くとらえ直したときに、物として販売するだけでなく、生きている植物をケアすることは、SDGs観点からもこれから重要になると考えました。そこで、観葉植物についての相談や植え替え、下取り、再生まで行う『プランツケア』のサービスが生まれたのです」(山田さん)

サービスの利用は、電話やコミュニケーションアプリによるオンライン無料相談・診断の後、必要に応じて、「植え替えサービス」「出張プランツケア」「下取りサービス」が選べます。例えば、「植え替えサービス」は、植物3号1050円+植え替え料1300円で総額2350円(税別)。都内の一部エリアを対象にした「出張プランツケア」は、観葉植物の疑問や困りごとについて専門知識のあるプランツケアマイスターが自宅やオフィスに出張し解決するサービスです。剪定や病害虫駆除を行い、料金は15000円(税別)です。

観葉植物の二次流通となる「下取りサービス」は、うまく育てられなかったり、引っ越しなどの事情で手放されたりした観葉植物を再販可能な個体に仕立て直してから店舗で販売する仕組み。枯れてしまったと思っても、実はプロの目で見れば再生可能な場合があるのです。下取り額分は、新たな植物を買い替えるときに割引されます。すべてのサービスは、他社で購入した鉢植えにも対応しています。さらに、定額制で年間ケアが受けられる植物のサブスクリプションサービス「プランツケアクラブ」(年間定額4680円)も開始しました。

「プレスリリースした当初は、植物をケアして長く付き合っていくというコンセプトが伝わらず、ほとんどリアクションがありませんでした。今まで、植物をケアするという概念がなかったのだから、仕方がないのかもしれません。展示会などで『リボーンプランツ』を実際に見てもらい、アピールを続けた結果、少しずつ認知されてきたと感じています。今では、月に約300件の相談があり、実際注文があったうち、植え替えサービスは100件、出張プランツケアは30件、下取りサービスは20件の利用です。今年のゴールデンウイークには、お店に行列ができるほどの反響があり、モンステラの大鉢を抱えた方が並んでいるのを見て、とてもうれしかったです」(山田さん)

店舗デザインは、国内外で活躍するデザイナーの「NOSIGNER(ノザイナー)」が担当。天井から吊り下げたモジュール什器で360度植物の表情を見てお気に入りを探せる(写真撮影/相馬ミナ)

店舗デザインは、国内外で活躍するデザイナーの「NOSIGNER(ノザイナー)が担当。天井から吊り下げたモジュール什器で360度植物の表情を見てお気に入りを探せる(写真撮影/相馬ミナ)

世界にひとつのリボーンプランツは、ヴィンテージのような味わいが人気

REN店舗内で開催された「サードウェーブプランツ展」(2020年1月)や「リボーンプランツ展-植物の持続可能性」(2020年9月)で、コンセプトとしてきたのは、「インテリアでもファッションでもない家族としての植物」です。

「観葉植物には何度かブームがありました。第1の波は、観葉植物が日本に普及し始めたころ、画一的で育てやすい品種。インテリアとして広く受け入れられて家具店やインテリアショップで販売されるようになり、定着したんです。第2の波は、約10年前の多肉植物や塊根植物など個性的な品種のブームでした。アパレルショップでも植物が販売され、ファッション感覚で楽しむ人が増えましたが、管理の難しさ・育成環境に課題があったのです。RENが提案するのは、育てやすい品種でありながら個性豊かな一点物の植物。育てやすく個性的な植物を、長く付き合っていける家族やパートナーとして、おうちに迎えてもらいたいです」(山田さん)

実際にリボーンプランツを目にして驚いたのは、長い年月を経て風格を増した盆栽のような味わいがあること。観葉植物は、流通コストがかからないようにまっすぐで画一的な形をしているものが多いのですが、リボーンプランツは枝が曲がったり、ねじれたりと、植物本来のたくましさ・生命力を感じます。

立ち枯れてしまったシェフレラの幹。盆栽では、幹や枝が朽ち、白骨化した枝をジン、幹をシャリといい珍重する。RENの観葉植物には、生け花や盆栽のノウハウが活かされている(写真撮影/相馬ミナ)

立ち枯れてしまったシェフレラの幹。盆栽では、幹や枝が朽ち、白骨化した枝をジン、幹をシャリといい珍重する。RENの観葉植物には、生け花や盆栽のノウハウが活かされている(写真撮影/相馬ミナ)

プランツケア前のガジュマル。枝が伸び放題で、葉も密に茂っている(画像提供/REN)

プランツケア前のガジュマル。枝が伸び放題で、葉も密に茂っている(画像提供/REN)

プランツケア後のガジュマル。枝葉が剪定されてすっきり。葉が重なると病害虫になりやすい。適度に隙き、幹や枝を見せる。どの枝を残すかはプロの経験が生きる(画像提供/REN)

プランツケア後のガジュマル。枝葉が剪定されてすっきり。葉が重なると病害虫になりやすい。適度に隙き、幹や枝を見せる。どの枝を残すかはプロの経験が生きる(画像提供/REN)

「植物はしゃべらないけれど、形は言葉のようなもの。プランツケアで心がけているのは、植物本来の姿をよりよく導くこと。下取りした観葉植物が形になるまでは、1年かかるのは普通で、3年、5年かけて美しく再生していきます。曲がった枝や経年変化した幹を見て、植物が発する声を聞いていただけたら」(山田さん)

ショップには、「リボーンプランツ」として再生された観葉植物たちが、これから新たに育ててくれる人との出会いを待っています。

「プランツケアラボ」はまるで手術室。プロの技術で再生して植物の命をつなぐ

ショップの奥には、観葉植物の剪定や植え替えを行うプランツケアサービスの拠点「プランツケアラボ」があり、ちょうど、植え替え作業をしていました。鉢がパンパンになるほど伸びていた古い根を丁寧にほぐしながら崩し、大きい器に植え替えます。オンライン相談では、「ちょっと調子が悪いので見てほしい」という問い合せが多いそうです。画像診断をすると、水のやりすぎによる根腐れや育ちすぎの状態がほとんど。根腐れの場合は植え替えを行い、育ちすぎた場合は、剪定し、鉢を大きくします。

「植物の根は内臓。土は腸内環境に似ています。いい土には、微生物が食べる有機物が必要です」と山田さん。空気を含む天然の有機培養土、鉱物由来珪酸液などを使い、植物のメンテナンスを行っています。

「プランツケアラボ」には、専門の道具が並ぶ。盆栽の道具や幹を削ぐための彫刻刀など様々な工具を使い分ける(写真撮影/相馬ミナ)

「プランツケアラボ」には、専門の道具が並ぶ。盆栽の道具や幹を削ぐための彫刻刀など様々な工具を使い分ける(写真撮影/相馬ミナ)

植え替えを行う東京生花代表取締役社長の川原伸晃さん。2011年に、植物店として史上初めてのグッドデザイン賞の受賞に導いた(写真撮影/相馬ミナ)

植え替えを行う東京生花代表取締役社長の川原伸晃さん。2011年に、植物店として史上初めてのグッドデザイン賞の受賞に導いた(写真撮影/相馬ミナ)

一般的な観葉植物でも、個性を生かして仕立てているので、他にはないオリジナルな一鉢になる(写真撮影/相馬ミナ)

一般的な観葉植物でも、個性を生かして仕立てているので、他にはないオリジナルな一鉢になる(写真撮影/相馬ミナ)

2階の「アウトドアプランツ」コーナーには、オリーブの鉢が並ぶ。流通しているものの多くはスペイン産のオリーブは、意外にも東京の気候に合う植物だという(写真撮影/相馬ミナ)

2階の「アウトドアプランツ」コーナーには、オリーブの鉢が並ぶ。流通しているものの多くはスペイン産のオリーブは、意外にも東京の気候に合う植物だという(写真撮影/相馬ミナ)

ショップを訪れた人のなかには、年配のご夫婦が30年育てた観葉植物を「私が引き継ぎます」と言って買い取った人、引っ越しのため手放さざるを得なかった大鉢の観葉植物をトラックで搬入した人もいるそうです。

「観葉植物をインテリアの一部ではなく、命のある植物として、家族として、大切に思う人やその思いを受け継ぎたい人が少しずつ増えてきています」(山田さん)

観葉植物を手放すしかなくても、再生されて、新しく望む人の手に届けられるのなら、気持ちよく送り出せそうです。枯れてしまった植物の命が再生・循環する仕組みは、社会と植物の持続可能な新しい関係創出につながっています。

●取材協力
・観葉植物専門店REN

わんぱくハウス

所在地:北区上十条
11万9,000円 / 76.83平米
埼京線「十条」駅 徒歩11分

昭和レトロな雰囲気に、眺めのいいルーフバルコニー。ツギハギ感もある不器用な部分もありますが、愛嬌のある戸建てです。



谷状になった地形に立ち、家と家の間を抜ける、細い階段を下りた先に今回の戸建てが待っています。このロケーションから、なんだか不思議な魅力を感じます。



引き戸の玄関 ... 続き>>>.
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スッキリ暮らす浅草橋-小さめ-

所在地:台東区浅草橋
8万9,000~11万2,000円 / 18.53~23.16平米
都営浅草線・総武線「浅草橋」駅 徒歩3分

2021年11月に新築されたばかり、スッと細長いビルの3・4階の4部屋のご紹介。新築ならではのクリーンな環境で、スッキリと気持ちよく過ごせそうです。うれしいことに、1月末までに契約の場合フリーレントが1ヶ月つきます。



間取りは二つのパターンがあり、どちらもミニマムなワンルーム。 ... 続き>>>.
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スッキリ暮らす浅草橋-大きめ-

所在地:台東区浅草橋
20万7,000~21万3,000円 / 44.75平米
都営浅草線・総武線「浅草橋」駅 徒歩3分

◯賃料が下がりました◯



2021年11月に新築されたばかり、スッと細長いビルの5〜9階のご紹介。新築ならではのクリーンな環境で、スッキリと気持ちよく過ごせそうです。



間取りは1LDK。LDKはコンパクトなダイニングとソファであれば置けそうなサイズ感。洋室との間は引き戸になって ... 続き>>>.
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駅前に隠れた実力者

所在地:中野区中央
10万8,900円(税込) / 26平米
丸ノ内線「中野坂上」駅 徒歩1分

★賃料下がりました★



広めのルーフバルコニーの付いたリノベ済みのワンルーム。



床には荒々しくも表情豊かな足場板が敷かれています。無垢フローリングじゃ物足りないという方に、スパイスの効いた内装になっています。



設備は極力コンパクトに。キッチンはすっきりとしたステンレス天板のも ... 続き>>>.
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ほっこり内装のカフェ跡地

所在地:杉並区久我山
23万円(税込) / 69平米
井の頭線「富士見ヶ丘」駅 徒歩1分

ガラス窓と木でつくられたかわいいファサードに、足場板の敷かれた床。奥には大きな調理場。



カフェだった内装を一部活かし、現在は子供服メーカーさんがオフィス兼ショップとして使用中です。



調理場にシンクは残っていますが、ガス台などは撤去されているので、飲食店で使う場合には設備の追加 ... 続き>>>.
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木の質感と眺望と

所在地:渋谷区上原
15万4,000円(税込) / 41.6平米
小田急線・千代田線「代々木上原」駅 徒歩3分

代々木上原駅から歩いて2分、光がよく入るオフィス物件のご紹介。おしゃれな商店や美味しい店が多い大人の街で、眺めのいいこの部屋から上原ワーク始めてみませんか?



目玉は南西に抜けたこの眺望!すっきり晴れた日には富士山も見えちゃいます。日当たりを邪魔されない、ちょうどよい位置のため室 ... 続き>>>.
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ひっそりゆったり碑文谷暮らし

所在地:目黒区碑文谷
22万円 / 66.79平米
東急東横線「学芸大学」駅 徒歩12分

住まい手が心地よく住めますように。



そんなシンプルで真っ直ぐな思いのもとにリノベーションされた、築古の戸建て。



奇をてらわず、ていねいに仕立てられたすてきな空間からは、設計者の狙いが目から肌からひしひしと伝わってきて、思わず心の中で膝を打つ自身の姿がそこにはありました。



改 ... 続き>>>.
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三軒茶屋を味わいつくす

所在地:世田谷区三軒茶屋
4,180万円 / 40.96平米
東急田園都市線「三軒茶屋」駅 徒歩4分

剥き出しの躯体や、解体による廃材を再利用した洗面室ドアなど、建物が本来持っていた価値を再編集して新たな息吹を吹き込んだような形でリノベーションされた、この物件。



オーク材複合フローリングをワトコオイルで着色した床と、モルタル天板のオリジナルキッチン、そして剥き出しの壁天井からな ... 続き>>>.
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アトリエ暮らしを京島で

所在地:墨田区京島
7万円 / 42.96平米
京成押上線「京成曳舟」駅 徒歩10分

戦前からの長屋が多く残り、風情ある街並みの京島。カフェやギャラリー、アーティストのアトリエなどが生まれ、新しい風が吹く下町です。そんな京島にある長屋で、あたらしい生活を始めてみませんか?



今回ご紹介するのは、ホットなエリアの四軒長屋、一番端の区画です。



間取りは、1階に6畳の ... 続き>>>.
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秘密のテラスハウス

所在地:目黒区柿の木坂
21万8,000円 / 95.76平米
東急東横線「都立大学」駅 徒歩6分

あたたかな窓際に腰を下ろして、お気に入りの庭をぼーっと眺めましょう。賃貸アパートの奥に隠れている、秘密のテラスハウス区画のご紹介。



今までオーナー自らが住んでいたその区画は、広々とぜいたくな空間。玄関の前に立つと、スチールサッシに大きな窓面が姿を現します。



1階は重厚なコンク ... 続き>>>.
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カクカクレトロの明るい角部屋

所在地:目黒区祐天寺
8万5,000円 / 26.3平米
東急東横線「祐天寺」駅 徒歩3分

祐天寺駅徒歩3分のレトロマンション。ご紹介する部屋は、明るい気分になれる2階の角部屋です。



キッチン・トイレ・浴室が新調されフレッシュさも取り戻しつつ、レトロでのどかな雰囲気も持ち合わせている室内。



キッチン側がすごく好きなんです。居室と同じように窓があり、こちらも明るい。窓 ... 続き>>>.
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3.4mとイチョウと

所在地:新宿区山吹町
25万3,000円(税込) / 84.2平米
有楽町線「江戸川橋」駅 徒歩3分

場所は早大通り、江戸川橋通りがぶつかったところ。天高が約3.4mのゆったりとした空間のご紹介。



長方形に近いかたちで使いやすい間取り。白い壁紙に、床は落ち着いた茶色のフロアシート、天井はコンクリートに白塗装と、シンプルでクセのない内装です。



部屋の西側と東側とで、少し違う印象 ... 続き>>>.
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高齢の母が住む賃貸の1室がシェアスペースに? 住人の交流や見守りはじまる

賃貸マンションに入居していた住人の一人が、高齢のお母さんを同じマンションに呼び寄せたところ、自然とその部屋がシェアスペースに。住人同士の交流が深まった、という話を聞きました。「お母さんの部屋がシェアスペースに」とは一体どんな空間で、集まる人たちはどのように交流し、どう感じているのでしょうか。

東京都世田谷区内にある賃貸マンションの大家である安藤勝信さん、住人のKさん、Nさん(Kさんの母)、Eさんにお話を聞きました。

「どなたか、母と一緒に犬の散歩に行ってもらえる人を知りませんか?」

全10戸からなるこのマンションに住むKさんが、住人同士のグループLINEに投稿したのは、3月ごろのこと。神奈川県内で医師として働くKさん(40代)は、日中は仕事で不在にしています。Nさん(70代)は、一通りの日常生活は自分でできるものの、数年前からアルツハイマー病を患っており、慣れない環境に一人でいることは不安な状況でした。また、Nさんが飼うトイプードルのラッキーも、昼間に一度は散歩に連れ出す必要もありました。

マンションの3階で、共用テラスのチェアに座るNさんとラッキー(写真撮影/片山貴博)

マンションの3階で、共用テラスのチェアに座るNさんとラッキー(写真撮影/片山貴博)

Kさんは10年ほど前、この賃貸マンションができた当初からの住人です。長野県にある実家で暮らしていた両親のうち、父が入院することになり、母のNさんを同じマンションの別室に呼び寄せたのでした。

「2~3年前からできれば近くで住みたいと考えていたものの、高齢の両親が賃貸物件を借りることは、簡単なことではありませんでした。近年、高齢者や生活に一定の不安を抱えた人が本人にとって快適な賃貸物件を借りようとするときに、入居をみとめてもらいにくいなどの問題があります。大家の安藤さんに『なかなか物件探しが難しくて……』と話をしたところ、『このマンション内にお引っ越し予定の部屋があるよ』と教えてもらい、母の部屋としてもう1室借りることにしたのです」(Kさん)

この賃貸マンションができたときからの住人である娘のKさんと母Nさん(写真撮影/片山貴博)

この賃貸マンションができたときからの住人である娘のKさんと母Nさん(写真撮影/片山貴博)

お母さんの部屋が住人みんなのシェアスペースに!?

このマンションには、1階に大家の安藤さんファミリーも住んでいて、他にもう一つファミリー向けの住戸、加えて写真スタジオがあります。2階と3階は単身者向けの部屋がメインで、そのうちの2つにKさんとNさん母娘が住んでいます。

取材当日、母のNさんの部屋を訪れると、玄関ドアの外側には、日替わりのメニューが書かれたホワイトボード「ラッキー&NさんCafe」の看板がありました。この日のおすすめは、「ミニプッチンプリン」と「贅沢ルマンド宇治抹茶カカオ」だそう。最後には「本日、14時ごろまでお待ちしています」とメッセージが添えられています。

Nさんの玄関ドアにかけられたラッキーの写真と本日のおすすめメニュー。その日は取材直前の14時まで「ラッキー&NさんCafe」がオープンしていた模様(写真撮影/片山貴博)

Nさんの玄関ドアにかけられたラッキーの写真と本日のおすすめメニュー。その日は取材直前の14時まで「ラッキー&NさんCafe」がオープンしていた模様(写真撮影/片山貴博)

マンションができたときから、安藤さんは新しく入居する人がいれば歓迎会を開くなどして「住人同士の自然なコミュニケーションによる関係構築を大切にしてきた」そう。そのため、マンション退去後も近隣に引っ越した前住人が食事会に参加することも自然なことだと言います。さらに前述のグループLINEが交流をきっかけに自発的にできたことで、何かあったときのやり取りも気安く便利なものになりました。

Nさんとラッキーの散歩には、グループLINEでのKさんの呼びかけに応じる形で、同じマンション内で在宅ワークをしている住人と近隣に住む前住人の2人が交代で付き添うように。Nさんも「オートロックの開け方すらわからなくて困っていたときに、助けてもらったことも。そういう繋がりがありがたい」と喜んでいます。

さらにKさんが他の住人にも「お茶を飲みにだけでも寄ってください」「暇な時に来てくださったら嬉しいです」と声をかけるうちに、Nさんの部屋が、住人みんなが出入りするシェアスペースのようになっていったのだそうです。

ラッキーとNさんと仲良しになった、安藤さんの娘さんもちょくちょく遊びに来るそう(写真撮影/片山貴博)

ラッキーとNさんと仲良しになった、安藤さんの娘さんもちょくちょく遊びに来るそう(写真撮影/片山貴博)

住人同士で食事会を開催、住人発案のグループLINEも

私たち取材陣が訪れたその日も、夜はNさんの部屋で住民同士の食事会が開催されると言います。筆者が「今日はどなたが参加されるんですか?」と尋ねると、Kさんは指を折りながら「今日は私たちと◯◯さんと、◯◯さん、◯◯さん……。あれ? 2階以上に住んでいる単身者は全員ですね(笑)」と答えてくれました。

しかも、開かれる場所はNさんの部屋ですが、主催者は部屋の主人であるNさんでも、娘のKさんでも、大家の安藤さんでもないと言います。何でも、前回の食事会をしたときに、住人の一人が他の住人に誘われて料理教室に通い始めたため、習った料理をつくるよ!という話になったのだそう。先にフォカッチャをつくっておこうか、と盛り上がるKさんたちは、本当に楽しそう。食事会は特に定期的に開催しようとしているわけではなく「開催すると盛り上がってじゃあまた次はいつにしようか、となる」(Kさん)のだそうです。

屋上の共用テラスには大家の安藤さんや住人が手入れする小さなハーブガーデンがある。ここにあるレモングラスを切ってKさんが淹れてくれたハーブティー。住人はハーブを自由に取って料理などに使っているのだとか(写真撮影/片山貴博)

屋上の共用テラスには大家の安藤さんや住人が手入れする小さなハーブガーデンがある。ここにあるレモングラスを切ってKさんが淹れてくれたハーブティー。住人はハーブを自由に取って料理などに使っているのだとか(写真撮影/片山貴博)

食事会の詳細を住人同士でやり取りするときに活用されるのは、やはり、グループLINEです。これは大家の安藤さんが作成したものではなく、今回お話を聞かせてくれた一人、グラフィックデザイナーのEさん(30代)の歓迎会が2年前に開かれた時にできました。前に住んでいた人が「やり取りが面倒だから繋がっちゃおうよ」と声をかけてつくることになったものだと言います。

“対流”が先で構造は結果、住人同士の“信頼”で成り立つ緩やかなコミュニティ

筆者が「大家さんでなく、住人さん、しかも前に住んでいた人が退去後も食事会に参加し続けていて、住人同士のグループLINEを作るなんて初めて聞きました!」と、大家の安藤さんに声をかけると「コミュニティってつくるものではないと思うんですよね」という答えが返ってきました。

「熱量の中で自然とできていくものであって、つくろうとすると、むしろ指の間からすり抜けていくようなものだと思うんです。ましてや大家が押し付けるものではない、と私は考えています。例えば、私が先にグループLINEという構造をつくってしまうと、きっと裏アカ(裏アカウント、表のアカウントに対して秘密裏にやり取りされるアカウント)ができたりするものでしょう(笑)」(安藤さん)

このマンションのオーナー、安藤勝信さん。みんなでワイワイ話している間、BGMのように心地よいギターの音色を聞かせてくれた。ときどきNさんの部屋で演奏して練習しているそう(写真撮影/片山貴博)

このマンションのオーナー、安藤勝信さん。みんなでワイワイ話している間、BGMのように心地よいギターの音色を聞かせてくれた。ときどきNさんの部屋で演奏して練習しているそう(写真撮影/片山貴博)

現在のグループLINEも作成されたのはEさんの歓迎会が開かれた2年前。つまり、このマンションができてから8年間は住人プラス大家の安藤さんのグループLINEはない状態でやってきたということです。それまで何か連絡が必要なときにどうしていたのかを聞くと、安藤さんは一人ひとり個別に連絡をしていた、と言います。

「大家である私にとっては、当然グループLINEのような仕組みがあった方が連絡も1回で済むので楽なんです。ただ、なんとなく違和感があって私からはつくりませんでした。。仕掛けるという視点側にいるとそういった構造からつくりがちです。私にできることは住まい手にとっての良き環境になること、それをコントロールしようとすれば、相手の方は私に信頼されていないと感じてしまうでしょう。お互いの信頼をベースに、時間とともに住む人同士の関係が構築されていくことが、自然で居心地のいい関係に繋がるのではないでしょうか」(安藤さん)

マンションのエントランス脇の掲示板も、住人たちがおすすめのお店やメッセージを自由に貼り付け、コミュニケーションの場になっている(写真撮影/片山貴博)

マンションのエントランス脇の掲示板も、住人たちがおすすめのお店やメッセージを自由に貼り付け、コミュニケーションの場になっている(写真撮影/片山貴博)

同じくエントランス脇の素敵なライティングビューローには、住人たちがお土産をシェアしたり、おすすめの本を並べて、自由に貸し借りしている。自分の置いた本が棚に見当たらないときは「誰かが借りて読んでくれてる!と思って嬉しい」(Eさん)のだそう(写真撮影/唐松奈津子)

同じくエントランス脇の素敵なライティングビューローには、住人たちがお土産をシェアしたり、おすすめの本を並べて、自由に貸し借りしている。自分の置いた本が棚に見当たらないときは「誰かが借りて読んでくれてる!と思って嬉しい」(Eさん)のだそう(写真撮影/唐松奈津子)

「ヘルプを出してもらえることが嬉しい」お互いさまの関係

たしかに住人の一人であるEさんの話を聞いて印象的だったのが、「Kさんがお母さんのことでヘルプを出してくれたのが嬉しかった」という言葉でした。Eさんは在宅で仕事をしているので、Nさんの玄関に「お待ちしてます」の看板がかかっているときにはお茶を飲みに訪れ、時にはNさんと一緒に台所に立って簡単な夕食の準備をしながらKさんの帰りを待つこともあるそうです。

住人の一人、グラフィックデザイナーのE さん(写真右)。Nさんの部屋のキッチンとリビングを行き来しながら手慣れた様子でお茶を運んでくれた(写真撮影/片山貴博)

住人の一人、グラフィックデザイナーのE さん(写真右)。Nさんの部屋のキッチンとリビングを行き来しながら手慣れた様子でお茶を運んでくれた(写真撮影/片山貴博)

「結局、Nさんとラッキーのお散歩は他の方がお手伝いしてくださることになりましたが、Kさんに頼ってもらえたことがまず嬉しかったんです。私は仕事の合間にお邪魔してNさんと一緒にお茶を飲んでいるだけですが、こんなことで喜ばれるなら、私も嬉しい。そして、コロナ禍でなかなか外出しづらいなか、私自身にとっても、とてもいい過ごし方のひとつになっているんです」(Eさん)

住む「人」次第で、ルールも変える

Eさんは内見の時から住人とのコミュニケーションが始まっていたといいます。

「住み始める前、お部屋の内見に来たときにKさんなど住人の方が3階の共用テラスに座ってお茶を飲んでいて。よかったら座って一緒にいかがですか、と席を勧めてくださったのが嬉しかったことを覚えています」(Eさん)

Eさんが見学に来た時も住人たちがみんなでお茶を楽しんでいたそう(写真撮影/片山貴博)

Eさんが見学に来た時も住人たちがみんなでお茶を楽しんでいたそう(写真撮影/片山貴博)

実は、Eさんの見学が終わった後、安藤さんは他の住人たちに「今日見学に来た人で誰が入居するのがいいかな?」と聞いてEさんの入居が決まったのだそう。

「新しく入居される方も、既に住んでいる私たちも、お互い選び選ばれる関係だと思っています。この人に住んでもらいたい、と思ったら構造や秩序を形づくるルールも、人に合わせて変わっていいと思うんです。

例えば、もともとこのマンション内で飼育可能な動物は猫のみでした。でもEさんに住んでほしいと思ったら、Eさんはヨウムというインコを飼っていたので鳥がOKになりました。Nさんが入居するときにも、住人みんなにNさんの状況と愛犬がいることは大丈夫?と聞いたんですよ。それで全員賛成だったからいま、Nさんもラッキーもここに一緒に暮らしています」(安藤さん)

3階の共用テラスで記念撮影。写真右下に生えているのが、取材時に切ってハーブティーとしていただいたレモングラス(写真撮影/片山貴博)

3階の共用テラスで記念撮影。写真右下に生えているのが、取材時に切ってハーブティーとしていただいたレモングラス(写真撮影/片山貴博)

Kさんが、母Nさんの入居できる物件を探していたときに苦労した背景には、高齢者の孤独死や家賃滞納などの問題が増え、大家さんや不動産会社に負担のかかる場面が生じていることなどがあります。そのリスクを回避し、関係する人みんなが安心・安全に過ごすためにルールや体制などの“構造”が必要なこともあるでしょう。

一方で、安藤さんが「今は量より質で、人が主役でなければならない」と言うように、住まいにおいても住む人、一人ひとりにとって心地よく、ちょうど良い距離感での関係構築やサービス提供が求められているように感じます。そのバランスを考えるとき、この賃貸マンションで時間とコミュニケーションを重ねながらできてきた小さなコミュニティの在り方は、参考になるのではないでしょうか。

●取材協力
株式会社アンディート代表取締役安藤勝信さん(オーナー)とお住まいのKさん、Nさん、Eさん、ラッキー

オフィスにも遊びゴコロを

所在地:渋谷区代々木
24万2,000円(税込) / 46平米
山手線・都営大江戸線「代々木」駅 徒歩11分

【写真のオフィス家具をそのまま利用できる、居抜きオフィスとしての募集です】



トリッキーな建築でYouTubeでも紹介されることの多くなった、一級建築士事務所ビーフンデザインの設計による、立体的に構成されたこのオフィス。



玄関から数段床レベルを下げることによりできた、天高3.7 ... 続き>>>.
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ソリッドにいこう

所在地:渋谷区西原
19万8,000円 / 51.02平米
小田急線・千代田線「代々木上原」駅 徒歩5分

打ちっ放しコンクリートが印象的な外観と、シンプルで開放的な空間が魅力のメゾネットです。吹き抜け部分は5m近くあり、大きな窓からの自然光は開放感があります。



立地は「代々木上原」駅の北側、ちょっとした丘の上にあります。京王線の「幡ヶ谷」駅までも歩ける距離なので、諸々アクセスは良好 ... 続き>>>.
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眺めのコントラスト

所在地:杉並区天沼
18万円 / 41.15平米
中央線・丸ノ内線「荻窪」駅 徒歩1分

窓からの景色がバラエティに富むゆかいな物件。室内のリノベーション具合もほどよく、住居・事務所はもちろん、サロンなど店舗も入居可能です。



北側への窓から眺めは地平広く、新宿の高層ビル群まで。南側の窓からは荻窪駅前のロータリーやルミネが見えます。抜け感のある気持ちよさ+駅前わさわさ ... 続き>>>.
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自由が丘で季節とともに

所在地:目黒区自由が丘
28万5,000円 / 57.71平米
東急東横線・急大井町線「自由が丘」駅 徒歩4分

自由が丘の駅近くに、思いがけず季節を感じられる環境があります。

広い庭が魅力だった一軒家が建て替えられて、落ち着いた雰囲気の大人好みの集合住宅が誕生。以前より庭は小さくなったものの、時間をかけ成長してきた木々は生かされ、この場所の歴史を見守り続けます。



募集するのは、メゾネット ... 続き>>>.
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JR中央線(東京都内)32駅の家賃相場が安い駅ランキング 2021年版

東京駅から日本最大級の繁華街・新宿を経て、住みたい街人気の高い駅の数々を経由していくJR中央線。長野を経て愛知まで延びる沿線のうち、東京都内にある32駅の最新の家賃相場ランキングをリサーチ。ワンルーム・1K・1DKの物件を対象に、ねらい目の駅やエリア、その特徴を探ってみた。

JR中央線、都内32駅の家賃相場が安い駅ランキング

順位/駅名/駅の所在地/家賃相場
1位 高尾(八王子市) 4.30万円
2位 西八王子(八王子市) 4.50万円
3位 日野(日野市) 5.10万円
4位 豊田(日野市)5.20万円
5位 西国分寺(国分寺市)5.30万円
6位 八王子(八王子市)5.50万円
6位 国立(国立市)5.50万円
8位 国分寺(国分寺市)5.90万円
9位 東小金井(小金井市)6.20万円
9位 武蔵小金井(小金井市)6.20万円
11位 武蔵境(武蔵野市)6.90万円
12位 三鷹(三鷹市)7.20万円
12位 阿佐ヶ谷(杉並区)7.20万円
14位 西荻窪(杉並区)7.40万円
15位 吉祥寺(武蔵野市)7.50万円
16位立川(立川市)7.70万円
16位高円寺(杉並区)7.70万円
18位荻窪(杉並区)7.75万円
19位中野(中野区)8.00万円
20位東中野(中野区)8.30万円
21位大久保(新宿区)9.50万円
22位信濃町(新宿区)10.95万円
23位代々木(渋谷区)11.00万円
24位飯田橋(千代田区)11.30万円
25位御茶ノ水(千代田区)11.40万円
25位新宿(新宿区)11.40万円
25位東京(千代田区)11.40万円
25位水道橋(千代田区)11.40万円
29位神田(千代田区)11.52万円
30位市ヶ谷(千代田区)12.00万円
31位千駄ヶ谷(渋谷区)12.10万円
32位四ツ谷(新宿区)12.20万円

ランキング上位駅が多い八王子市は、国際都市への飛躍が期待

JR中央線は、「SUUMO住みたい街(駅)ランキング関東版」住みたい沿線ランキングに2019年、2020年に続いて4位に入る人気の路線。沿線の吉祥寺、立川、三鷹は、住みたい街ランキングのそれぞれ3位、25位、27位にも入っている。

高尾駅(写真/PIXTA)

高尾駅(写真/PIXTA)

上位19駅はすべて快速が停車するが(一部平日のみ)、1位の高尾駅は通勤特快や成田エクスプレス、2位の西八王子駅は中央特快も停車する。所在地は、東京都の市部では最大の八王子市。6位にも市のターミナル駅である八王子駅がランクインしている。

高尾駅は、同名の人気観光地、高尾山の印象が強い。八王子市はそんな高尾山のイメージ同様、自然が豊かな地域だが、同市を中心にした地域は実は製造業も盛んだ。中央大学多摩キャンパスや東京薬科大学、創価大学など大学や大手企業の研究機関も多く、八王子駅前には都の産業振興やインバウンド振興策の一環であるMICE(※)を目的とした東京都立多摩産業交流センターが2022年10月に開業予定。国際会議・学会など世界から人が集まる国際的な都市としての飛躍が期待されている。
※MICEとは、Meeting( 会議やセミナー )、Incentive travel( 研修・報奨・招待旅行 )、Convention( 国際会議・学会 )、Exhibition または Event( 展示会・イベント )の総称。国際的な会議やイベントを観光と絡めて招致し、周辺の産業を活性化していく取り組み

3位の日野駅、4位の豊田駅はともに中央特快の停車駅で、所在地は日野市。多摩川などの河川や湧水といった水辺や自然環境に恵まれた日野市は、「水都日野」を掲げ、それらを生かした街づくりを目指している。市から社名をとった日野自動車やGEヘルスケア・ジャパンなど、同市に本社を置く大手企業も多いが、のどかな雰囲気もただよう。

日野宿本陣(写真/PIXTA)

日野宿本陣(写真/PIXTA)

日野駅近くにある市の指定文化財、江戸時代の宿場「日野宿本陣」は、都内に現存する唯一の本陣で一般公開もされている。また日野市は、土方歳三や井上源三郎など著名な新選組隊士の出身地であり、彼らが剣術を学んだのも、日野駅のすぐ近く。その縁で、「新選組のふるさと」としても知られている。

豊田駅は、東京方面への始発になる列車も運行されており、通勤や通学時に座って利用できるのが利点。駅周辺は飲食店なども多く、大型の商業施設「イオンモール多摩平の森」があり、日常生活の味方として心強いだろう。

住み続けたい自治体トップ武蔵野市の駅は

2021年10月に発表された、実際に住んでいる人に聞いた「SUUMO 2021年住み続けたい街(自治体/駅)ランキング関東版」によると、住み続けたい自治体のトップは武蔵野市だった。その武蔵野市にある駅は、11位に武蔵境駅、15位に吉祥寺駅がランクインしている。ちなみに12位の三鷹駅は、駅の南口は所在地が三鷹市だが、北口は武蔵野市と、出口で自治体が異なっている。

武蔵野市は、全域が市街化区域に区分されている一方で、吉祥寺を中心に文化や商業が集積している。成蹊大学や武蔵野美術大学吉祥寺校など大学が多いほか、センスの良い作品ラインアップで人気の吉祥寺シアターなどの劇場もある。また、武蔵野八幡宮など由緒ある寺社や歴史的建造物も数多い。

武蔵境駅(写真/PIXTA)

武蔵境駅(写真/PIXTA)

武蔵境駅はJR青梅線に乗り入れしており、西武多摩川線も利用できる。沿線の大学に通う学生に向けた物件も多いため学生街の面も持つ。クイーンズ伊勢丹などが入った駅直結の商業施設「nonowa武蔵境店」や、駅前にはカルディコーヒーファームなども入った大型スーパー「イトーヨーカドー武蔵境店」がある。駅北口にはチェーン系飲食店も充実した商店街もあり、日常の買い物には非常に便利だ。

駅前にある図書館「武蔵野プレイス」は、ミニコンサートなどのイベントも数多く開催。生涯学習支援なども行っており、カフェも併設。市民の出会いの場も提供している。

三鷹駅南口周辺(写真/PIXTA)

三鷹駅南口周辺(写真/PIXTA)

駅の立地がユニークな三鷹駅は、JR総武線や東京メトロ東西線も始発として乗り入れている。スタジオジブリの「三鷹の森ジブリ美術館」があることで知られているが、街並みも閑静だ。

駅前の中央通りでは、歩行者天国や、手づくり品を売る「M-マルシェ」などのイベントが定期的に開かれている。周辺には農業を営む人も多いため、街中で野菜などの直売所を見かけることもあり、ジブリ作品から連想される豊かな自然や穏やかな生活の期待を裏切らない街といえるだろう。

JR中央線はビジネス街や繁華街、少し“尖った”住みたい街などを経由するため、個性的なイメージもある。しかし沿線は都内であっても、自然豊かでのんびりした街も数多い。刺激的な生活と穏やかな日常を両立できる、素敵な部屋がみつけられそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている中央線沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2021/7~2021/9
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

柔らかな空間

所在地:杉並区高井戸西
9万9,000円 / 30.13平米
井の頭線「富士見ヶ丘」駅 徒歩1分

足場板と高めの天井、居心地の良いカフェのような空間です。住居の他に店舗やサロン、事務所での利用も可能。



一棟丸ごとリノベーションされ、外観から生まれ変わったこちらの建物。1972年築ではあるのですが、古さを全く感じさせません。



白く塗られた天井と壁、そして足場板の床で素直に気 ... 続き>>>.
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アジトに潜む

所在地:荒川区東日暮里
9万4,000円 / 35.25平米
山手線「日暮里」駅 徒歩10分

天井の鉄骨がまる見え。空間が広いワンルームです。可動式の棚があり、部屋を好きな場所でゆるく仕切るいいアクセントになっています。



この物件にあるドアは玄関・トイレ・浴室の3つだけ。実際に使える面積が多く、自由な家具レイアウトが楽しめます。



注意点は明確にひとつ。自然光がほぼ入り ... 続き>>>.
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子育て世帯・若者夫婦の新築住宅に最大100万円補助!新設「こどもみらい住宅支援事業」を解説

令和3年度補正予算案が閣議決定した。その目玉政策として国土交通省が創設予定なのが、「こどもみらい住宅支援事業」だ。子育て世帯・若者夫婦世帯に対し、省エネ性能の高い新築住宅を取得したり住宅の省エネ改修をしたりする際に補助金を交付するという。今まさに住宅の取得やリフォームを検討している人には、見逃せない制度になるだろう。

【今週の住活トピック】
こどもみらい住宅支援事業を創設/国土交通省

新築住宅を取得する子育て世帯・若者夫婦世帯とリフォームする世帯が対象

こどもみらい住宅支援事業は、「子育て支援」と「2050年カーボンニュートラル」を目的としているので、対象者や対象住宅などに次のような条件がある。
(1)高い省エネ性能を有する注文住宅を新築する/子育て世帯または若者夫婦世帯
(2)高い省エネ性能を有する新築分譲住宅を購入する/子育て世帯または若者夫婦世帯
(3)一定のリフォームをする/住宅の所有者(法人を含む)※居住者または管理組合・管理組合法人

ここでいう「子育て世帯」とは、申請時点で18歳未満の子どもがいる世帯、「若者夫婦世帯」とは、申請時点でいずれかが39歳以下の夫婦世帯のことだ。居住するために新築したり購入したりする、いわゆるマイホームが対象。

注意点は、この補助金を申請するのが住宅を所有する世帯ではなく、住宅の施工や販売、リフォーム工事を行う事業者である点だ。定められた登録事業者と工事請負契約または売買契約を結ぶことが前提となっている。

次に対象となる期間だが、補正予算案の閣議決定日である2021年11月26日以降に契約(工事請負契約・売買契約)を締結し、建築事業者・販売事業者が事業者登録(2022年1月開始予定)後~2022年10月31日までに着工することが条件。ただし、リフォームについては、2022年10月31日までに工事が完成することが求められている。

最大で新築は100万円、リフォームは30万円の補助金

住宅に求められる性能については、新築住宅については高い省エネ性が条件となっていて、レベルによって補助金の額が変わる。

●マイホームの新築・購入の場合(1)(2)
A:補助額100万円/戸 性能/ZEH、Nearly ZEH、ZEH Ready、ZEH Oriented
B:補助額 80万円/戸 性能/認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計画認定住宅
C:補助額 60万円/戸 性能/最新の省エネ基準適合住宅(断熱等級4かつ一次エネ等級4以上を満たす住宅)

●住宅のリフォームの場合(3)
必須:住宅の省エネ改修
任意:住宅の子育て対応改修、耐震改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコン設置工事等
補助額:リフォーム工事内容に応じて定める額 上限30万円/戸※
※子育て世帯・若者夫婦世帯は、上限45万円/戸(既存住宅購入を伴う場合は60万円/戸)
※安心R住宅の購入を伴う場合は、上限45万円/戸

リフォームで必須となる省エネ改修とは、「窓まわりの断熱改修(窓ガラスを複層ガラスにする、内窓を付ける、窓自体を交換する等)」、「建物の外壁、屋根・天井、床の断熱改修」、「エコ住宅設備の設置(太陽熱利用システム、高効率給湯器等)」「子育て対応改修(家事負担の軽減につながる設備の設置)」のいずれかの工事を行うこととされている。

また、大きな窓のガラスの交換で1枚当たり8000円、高効率給湯器の設置で1戸当たり2万4000円、外壁の断熱改修で1戸当たり10万2000円など、それぞれに補助額が定められていて、実施した工事の補助額を合計した額の上限が30万円などとなっているので、必ず上限額までもらえるわけではない。

と、まとめると上記のようになるのだが、専門的な用語が多いので、これで分かったというユーザーが多くはないだろう。そこで、いくつか用語解説をしていこう。

補助額が変わる省エネ性能の違いとは

新築住宅のAで条件とされる「ZEH(ゼッチ)」とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」を略したもので、住宅の断熱性・省エネ性能を上げることに加え、太陽光発電などによってエネルギーを創り、年間の「一次エネルギー消費量の収支」がゼロ以下の住宅。エネルギーを創っていても、ゼロ以下には達しない場合に、そのレベルなどに応じてNearlyやReady、Orientedなどがつく。ZEHの普及は、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて政府も本腰を入れており、補助金を出すなどで支援もしている。

次にBの条件となる「長期優良住宅」とは、住宅の寿命を延ばす目的で創設されたもので、建物の耐久性に加え、リフォームのしやすさや維持管理計画などが条件となる。「低炭素建築物」は建物の省エネ性に加え、低炭素化に効果のある設備などを導入することが条件となる。いずれも高い性能が求められるので、全期間固定型ローンの金利優遇となる【フラット35】Sで、金利優遇期間が最長の10年となるAタイプの基準になっているほか、税制などの優遇措置も受けられる。

Cの条件となる「最新の省エネ基準」は、2025年までに新築住宅のすべてで適合させることが義務づけられる予定のものだ。詳しい説明をすると長くなるので、筆者の「脱炭素社会の実現に政府が本腰。2030年の住宅のあるべき姿とは。」の記事を参照してほしい。

いずれの場合も高い省エネ性能が求められるので、新築住宅を取得すれば補助金の対象になる、というわけではないことを理解しておこう。

また、リフォームの場合に上限が引き上がる「安心R住宅」は、耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅で、リフォームに関する情報提供があるなどの住宅のこと。ただし残念ながら、登録されている住宅はまだ少ない。

なお、「こどもみらい住宅支援事業」は、これからの国会で予算案が成立することが前提になる。また国会での審議に向けて詳しい条件を明記されたり、変更されたりする可能性もある。まだ正式に決定しているわけではないが、すでに対象となる契約期間になっているので、新築住宅を建てる・買う、あるいは自宅や購入する中古住宅をリフォームする予定のある人は、しっかり情報を入手して、今のうちから検討しておくとよいだろう。

●関連サイト
国土交通省「こどもみらい住宅支援事業を創設します!」
国土交通省「こどもみらい住宅支援事業について」

1階だって楽しめる!

所在地:世田谷区駒沢
15万3,000円 / 40.08平米
東急田園都市線「駒沢大学」駅 徒歩3分

天井高約3.8メートル。その高い天井いっぱいにはめ込まれた窓ガラス。そしてコンクリートの無機質な箱。部屋全体に、しんとした空気が流れています。



マンション自体は密集した住宅街に立っていて、窓の外もすぐお隣の塀なのですが、だからこそ実現したであろうこの解放感。



この塀と部屋の間 ... 続き>>>.
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さっぱりとミニマル

所在地:目黒区南
7万8,000円 / 20.35平米
東急東横線「都立大学」駅 徒歩12分

白塗りのコンクリートとヘリンボーンのフローリングの、さっぱりとスタイリッシュな部屋。



5.9畳(サイズ感は図面参照)とやや狭めということもあり、持ち物は少なく、厳選したアイテムをかっこよく配置していく部屋づくりがお好きな方にはマッチ度は高めかと思います。天井にはライティングレー ... 続き>>>.
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隈研吾ら東大と積水ハウスがタッグ! 研究施設T-Boxで目指すテクノロジー×建築の未来とは?

東京大学と積水ハウスは、東京大学工学部1号館に研究教育施設「T-BOX」を新設した。ここでデジタルテクノロジーと建築との関連性の研究や、次世代の建築人材の育成を目指すという。なぜこの施設が必要なのか? デジタルテクノロジーによって未来の住まいはどう変わるのか? 東京大学の平野利樹特任講師と、積水ハウスの古村嘉浩デザイン設計部長に伺った。

海外と比べると遅れている建築の教育現場

2021年10月に、東京大学と積水ハウスは「国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)」の研究施設として「T-BOX」を東京大学工学部1号館に新設した。国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)とは、「未来の住まいのあり方」をテーマに両者で設けた研究の場のこと。その名に「KUMA」とあるように、建築家であり東京大学特別教授でもある隈研吾氏がアドバイザーとして参加している。これまで東京大学で特別講座を開くなどしていたが、実際に体を使って学べる研究施設「T-BOX」も誕生したというわけだ。

「T-BOX」発表記者会見の様子。左から3人目が隈研吾氏。右から4人目が仲井嘉浩代表取締役社長。左から2人目に今回お話を伺った平野利樹東京大学特任講師(写真提供/SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)

「T-BOX」発表記者会見の様子。左から3人目が隈研吾氏。右から4人目が仲井嘉浩代表取締役社長。左から2人目に今回お話を伺った平野利樹東京大学特任講師(写真提供/SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)

東京大学の平野利樹特任講師は、「ここでは、デジタルテクノロジーと建築の関係性を探究するとともに、国際的な建築人材を育てるための教育のネットワークのハブとしての役割を果たすことを目指しています」という。

平野さん(写真提供/ SEKISUI HOUSE - KUMA LAB )

平野さん(写真提供/ SEKISUI HOUSE – KUMA LAB )

「SEKISUI HOUSE – KUMA LABは3つのテーマを掲げて活動しています。1つは国際デザインスタジオとして、世界的に活躍している海外の建築家や教育者、研究者などをお呼びし、学生を指導してもらうというものです。2つ目はデジタルファブリケーション(デジタルを活用したモノづくり)センターとしての役割です。3Dプリンターをはじめデジタルテクノロジーを使って実際にモノをつくることで、その技術をどう建築に活用できるのかを探究していきます。最後にデジタルアーカイブセンターとしての機能。これは有名な建築物の図面や模型といった歴史的に価値のある資料を、デジタルテクノロジーでアーカイブ化し、データベースとしてさまざまな研究に役立てるというものです」

東京大学の工学部1号館4階415号室を改修してT-BOXのスペースがつくられた(写真提供/SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)

東京大学の工学部1号館4階415号室を改修してT-BOXのスペースがつくられた(写真提供/SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)

この3つのテーマで活動することを通して、次世代の建築界で活躍する人材を育成していくという。日本ではおそらく初の試みだが、なぜこうした研究施設が必要なのか? そこには世界と比べて、日本の建築の教育現場が遅れているという背景があるようだ。

「デジタルファブリケーションの面では、アメリカの大学ではもう3Dプリンターや大型のCNC加工機(コンピュータ制御によってどんな複雑なカタチでも切ったり、彫ったりなどの加工ができる機械)、レーザーカッター等々を学生が使うのが当たり前になっています」。

(写真提供/SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)

(写真提供/SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)

当たり前、の一例を挙げると、建築の模型づくりがある。日本の学生たちは図面を描いた後に、それを元にカッターを使って自分で模型をつくるほかなかったが、アメリカの学生は図面をデータ化して、校舎の各フロアに何十台も並んでいる3Dプリンターを使い模型を作成する。模型提出日の前夜にデータを入力すれば、あとは寝ていても提出期限である次の日の朝には模型が出来上がっているというわけだ。

3Dプリンターで作られた建築模型の例(写真提供/SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)

3Dプリンターで作られた建築模型の例(写真提供/SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)

「東京大学でも研究室単位でデジタルファブリケーションの機械がいくつかありますが、誰もが自由に使えるわけではありませんでした」。こうした機械を東京大学の建築学科の学生はもちろん、建築学科以外の学生や教職員も広く自由に使えるようにすることを、T-BOXで目指しているのだという。

T-BOXには3Dプリンターをはじめ、さまざまなデジタルファブリケーションの機械が並ぶ(写真提供/SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)

T-BOXには3Dプリンターをはじめ、さまざまなデジタルファブリケーションの機械が並ぶ(写真提供/SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)

これまでの枠を突き破る発想が育まれる可能性は無限大

もちろん誰もがデジタルファブリケーションの機械を使える環境だけが、建築界の明るい未来像ではない。「こうした機械を当たり前のように使うことで、従来にはない発想が生まれることを期待しています」

確かに、生まれた頃からパソコンやスマートフォンがあったデジタルネイティブ世代は、現在IT業界で目覚ましい活躍をしている。20世紀には思いもよらなかったサービスや機械が生まれているのはそのためだ。

それと同じようなことが将来、建築界で起こりえるということ。例えば3Dスキャンのデータは、点群と呼ばれる点の塊で示される。2次元の紙の上に描かれる点と線と、モニターに表示される点群とでは比較にならないほどデータ量が違う。そのデータを眺めるのと、紙の上の図面を眺めるのとでは、おのずと発想が異なっても不思議ではない。

T-BOXにある大型のCNC加工機。コンピュータ制御によってさまざまな素材を複雑なカタチで切ったり、彫ったりといった加工ができる(写真提供/SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)

T-BOXにある大型のCNC加工機。コンピュータ制御によってさまざまな素材を複雑なカタチで切ったり、彫ったりといった加工ができる(写真提供/SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)

「自らの手でカッターを使って模型をつくっていることも、発想の制約になっていたかもしれません。3Dプリンターやレーザーカッターならもっと複雑な形状も可能ですから」。新しいデジタルテクノロジーを使えば、これまで考えもしなかった形状を発想することもできるということだ。

3DデータとCNC加工機を用いて、発泡スチロールから形状を削り出している様子(写真提供/平野利樹)

3DデータとCNC加工機を用いて、発泡スチロールから形状を削り出している様子(写真提供/平野利樹)

さらにSEKISUI HOUSE – KUMA LABの国際デザインスタジオとしての機能により海外の有名建築家等から大いに刺激や情報を得られる。あるいはデジタルアーカイブセンターとしての機能により、過去の名建築の再評価などからヒントも生まれる。T-BOXの環境から、これまでの枠を突き破る発想が育まれる可能性はこのように無限大のようだ。

「従来にはない自由な発想」が未来の住宅での暮らしを豊かにする

東京大学とT-BOXを設立した積水ハウスのデザイン設計部長・古村嘉浩さんも、こうした「従来にはない自由な発想」に期待をかける。「我々住宅メーカーは住宅づくりの工業化によって、耐震性・品質耐久性といった安心・安全、さらに省エネやユニバーサルデザインなどの快適性を高めてきました。その成果として“100年暮らせる”構造体としての住宅をつくることはできるようになっています。ではその先は?といえば、“人生100年時代”を迎える成熟社会では、感性価値が求められるようになると考えています」

古村さん(写真提供/積水ハウス)

古村さん(写真提供/積水ハウス)

住宅の感性価値といってもさまざまある。建築物としての色やカタチ、景観を取り込んだ間取り、素材の手ざわり……。しかし未来に求められる感性価値とは、そういった“従来”の要素だけではなく、“その先”の発想も必要になるらしい。

ロンドンデザインビエンナーレ2021に、平野さんが日本代表作家として出展したインスタレーション「Reinventing Texture」。東京とロンドンの都市空間に点在するさまざまなテクスチャを3Dスキャン技術で収集し、それらをデジタルモデリングで加工・組み合わせ、デジタルファブリケーションと和紙の張り子技法によって高さ約1.8m×幅約8mのレリーフとして制作した((c)Prudence Cuming)

ロンドンデザインビエンナーレ2021に、平野さんが日本代表作家として出展したインスタレーション「Reinventing Texture」。東京とロンドンの都市空間に点在するさまざまなテクスチャを3Dスキャン技術で収集し、それらをデジタルモデリングで加工・組み合わせ、デジタルファブリケーションと和紙の張り子技法によって高さ約1.8m×幅約8mのレリーフとして制作した((c)Prudence Cuming)

例えば100年保つ住宅といっても、その時間の流れの中で暮らす人のライフスタイルは絶えず変化し、それに伴って感性も変わってくる。今でもリフォームや模様替えである程度変えることはできるが、その時々の気持ち、感性に合わせてもっと手軽に、簡単に住宅のカタチや表情を変化させることができれば、暮らしている人の気分も弾む。

大がかりなリフォーム工事をしなくても、3Dプリンターでつくった小さなピースで壁をつくれるなら、ピースの組み替えだけで簡単に間取りを変えられるかもしれない。あるいは、かつての日本家屋は欄間をはじめさまざまな名工の手仕事による装飾が施されていたが、そうした職人技をデジタルテクノロジーで、時代に合ったカタチで再現できるのではないか、などなど。未来の住む人の感性を刺激できることは、たくさんありそうだ。

3Dスキャン技術によって再現されたデジタルモデリングの一部((c)Prudence Cuming)

3Dスキャン技術によって再現されたデジタルモデリングの一部((c)Prudence Cuming)

「名工の手仕事でいえば、昔の建築物には今の職人ではできない加工もあります。しかしデジタルスキャンやCNC加工機を使えば、それを再現できるかもしれません」と平野さん。今ではできない名工の手仕事を再現できる。これもまた、従来にはない自由な発想を生む源になる。「世界的に見て、T-BOXのように未来に向かって新しいモノを創造するデジタルファブリケーションセンターと過去を振り返ってこれまで作られてきたモノを研究するアーカイブセンターが併設されている研究施設は世界的にも稀」(平野さん)なのだから、最先端技術と歴史的価値による、思いもよらぬ化学変化も期待できる。

同様にSDGsな建材や、最近高まっている木材利用の方法も、自身がライターとして「例えば~」とここに書きたくても書けないのが悔しいくらい、想像を超えた発想で実現できる可能性がある。聞けば聞くほど、まるでT-BOXは誰も見たことのない花を生む土壌のようだ。その花が咲く時期はいつくるのか。期待しながらその春を待ちたい。

●取材協力
国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)

その名も、蔵前「ミスジ」

所在地:台東区三筋
13万~15万円(税込) / 27~45平米
都営浅草線「蔵前」駅 徒歩8分

蔵前の三筋に立つ、鉄骨造3階建の元倉庫を面白く使ってもらえる方を募集中!



今ではすっかり賑わいのある蔵前ですが、少し新御徒町側へ入ったあたりに位置するのが「三筋」というエリア。



三筋は、蔵前駅周辺の活発な雰囲気とは裏腹に、落ち着いた雰囲気が漂い、蔵前では未開拓の地のような印象 ... 続き>>>.
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建築家デザイナーズをシェア!

所在地:中野区中野
3万9,600円(税込) / 2.67~3.77平米
都営大江戸線・中央線「東中野」駅 徒歩6分

■賃料が下がりました!



建築家が立てたデザイナーズマンションの1階と地下部分がシェアオフィスとして募集中です。



1階部分はシェアラウンジ、実際に利用するオフィス部分は地下1階という構成。



募集対象の区画は、2人まで利用可能な鍵付きの個室となっており、備え付きの家具もついてい ... 続き>>>.
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ツートーンを楽しんで

所在地:荒川区西日暮里
10万円 / 37.5平米
山手線・常磐線「日暮里」駅 徒歩8分

レトロなマンションの4階に潜む一室をリノベーション!一部屋でふたつの表情が楽しめる、よくばりなワンルームに生まれ変わりました。リノベーションは、グループサイトの「toolbox」が担当。



間取りは、L字型のワンルーム。部屋の南側と北側で内装の表情が異なります。南側は、ゴムの木の ... 続き>>>.
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代官山でアングラに浸るなら

所在地:渋谷区代官山町
69万5,200円 / 104.46平米
東急東横線「代官山」駅 徒歩3分

ログロード代官山からすぐのビル。地下1階のご紹介です。



レンガの階段を下っていくと、地上の陽気さとは対照的なアンダーグラウンドな空間が広がります。



引き渡しはスケルトン。トイレだけは2か所残置されています。奥行のある約100㎡という間取りですが、50㎡前後での2分割も相談可能 ... 続き>>>.
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この青空を引き込んだかのような

所在地:世田谷区池尻
13万7,000円 / 45.23平米
東急田園都市線「池尻大橋」駅 徒歩8分

まるで、ここから見える青空と雲を引き込んだかのような、青のアクセントクロスとまろやかな白でまとめられた室内。



9階からの眺めはどこまで見えているか分からないほどで、日の光もたっぷりと差し込んできます。



バルコニーも少しゆとりのあるサイズ感。イスに座ってくつろぐことも。



ご承 ... 続き>>>.
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こだわりの住処、こだわりの街

所在地:武蔵野市中町
3,480万円 / 47.58平米
中央線「三鷹」駅 徒歩8分

風合いのある桜色に塗られた壁。ボルドーパインの無垢材の床はアンティークな味わいを感じる色合いに。



絶妙な質感に、造作でつくり込んだ細部など、こだわりが詰まった一室です。



キッチンはステンレスで軽やかにつくられ、バランスの良いデザインです。お気に入りの食器や、調理器具を飾るよう ... 続き>>>.
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東急東横線の家賃相場が安い駅ランキング 2021年版

SUUMO「関東 住みたい街ランキング」で、住みたい沿線ランキング上位の常連である東急東横線。渋谷駅から横浜駅までをつなぐ東急電鉄の基幹路線で、自由が丘駅や中目黒駅など魅力的な街が連なる。部屋探しの際には選択肢に入れる人も多い路線だが、なかでも穴場の駅を探すならどこがいいのだろうか。ワンルーム・1K・1DKの物件を対象にした東横線21駅の最新の家賃相場ランキングから考えてみよう。

東横線の家賃相場の安い駅ランキング

順位/駅名/家賃相場/駅の所在地
1位 白楽 5.70万円 神奈川県横浜市神奈川区
2位 妙蓮寺 5.95万円 神奈川県横浜市港北区
3位 東白楽 6.00万円 神奈川県横浜市神奈川区
4位 大倉山 6.50万円 神奈川県横浜市港北区
4位 菊名 6.50万円 神奈川県横浜市港北区
6位 日吉 6.60万円 神奈川県横浜市港北区
7位 綱島 6.75万円 神奈川県横浜市港北区
8位 元住吉 7.00万円 神奈川県 川崎市中原区
9位 反町 7.60万円 神奈川県横浜市神奈川区
10位 多摩川 7.80万円 東京都大田区
11位 武蔵小杉 8.10万円 神奈川県川崎市中原区
12位 新丸子 8.20万円 神奈川県川崎市中原区
13位 田園調布 8.30万円 東京都大田区
14位 横浜 8.50万円 神奈川県横浜市西区
15位 自由が丘 9.00万円 東京都目黒区
16位 祐天寺 9.20万円 東京都目黒区
17位 学芸大学 9.30万円 東京都目黒区
18位 都立大学 9.70万円 東京都目黒区
19位 中目黒 11.50万円 東京都目黒区
20位 渋谷 12.30万円 東京都渋谷区
21位 代官山 12.70万円 東京都渋谷区

上位の白楽駅と東白楽駅は横浜駅も生活圏

1位は白楽駅。所在地は横浜市神奈川区で、各駅停車のみの駅だ。
周辺はのんびりした住宅街だが、神奈川大学(横浜キャンパス)の最寄駅の一つであり、学生街としての顔ももつ。自炊がおっくうな単身者には心強いチェーン系の飲食店が充実している一方で、近くには昔ながらの個人商店や個性的な飲食店などが魅力的な六角橋商店街があり、散策するだけでも楽しそうだ。

白楽駅西口すぐにある六角橋商店街(写真/PIXTA)

白楽駅西口すぐにある六角橋商店街(写真/PIXTA)

横浜駅からは3駅で、所要時間は約5分。距離は約3kmなため、繁華街である横浜駅付近で夜遅くまで過ごしてしまってもタクシー代が安価で済んだり、健康目的で歩いて帰宅したりしても大きな負担ではない距離なのは魅力的だろう。地に足のついたゆったりした生活と、繁華街の生活圏という利便性の両立ができそうだ。

3位の東白楽駅は、白楽駅の横浜側方面の隣駅。横浜駅からの距離は約2kmで、前述の利点は東白楽駅も同様だ。さらに東白楽駅近辺は、徒歩圏内にJR東神奈川駅と京急本線の仲木戸駅がある。東神奈川駅からは新幹線の停車駅である新横浜駅までJR横浜線で直通、仲木戸駅も羽田空港への京急本線エアポート急行が運行しているので、各地への出張の多いビジネスパーソンにとっては狙い目だろう。

駅前はこぢんまりして見えるが、少し行くと、百円均一店や家電も扱う大規模スーパー「イオンスタイル東神奈川」店などがあり、大概の買い物は賄える。多忙な人もそれほどでもない人も、それぞれの目的をちゃんと満たしてくれる街かもしれない。

趣味を満喫できそうな大倉山駅、下町情緒が楽しい元住吉駅

4位の大倉山駅は横浜市港北区にある。各駅停車の駅だが、港北区役所の最寄駅だ。閑静な住宅街で、駅を中心に同様に落ち着いた雰囲気の複数の商店街がある。個人経営らしきカフェなどの飲食店も数多く、休日の地元散策が楽しそう。付近にはスーパーも充実している。

大倉山駅周辺(写真/PIXTA)

大倉山駅周辺(写真/PIXTA)

駅から少し行くと、梅の名所として知られる大倉山公園がある。毎年2月ごろには観梅会が催され、梅を観ながらお茶を楽しむ野点(のだて)なども行われている。公園内の大倉山記念館は、横浜市有形文化財に指定されており、地域密着のイベントも多数開催。映画などのロケ地としても人気だ。

また大倉山駅からは、新横浜駅までの距離が2.5kmほど。新幹線の利用はもちろんだが、スポーツイベントや大規模コンサートが開催される横浜アリーナや日産スタジアムは、新横浜駅が最寄り。部屋を選ぶエリアによっては、そうした会場も徒歩圏内になる。趣味を満喫させるにはもってこいかもしれない。

所在地が川崎市の駅で最上位は8位の元住吉駅。各停のみの停車駅だが、東京メトロ南北線や都営地下鉄三田線と直通している東急目黒線も乗り入れているため、日比谷や大手町など都内のビジネス街へのアクセスも良い。

元住吉駅周辺(写真/PIXTA)

元住吉駅周辺(写真/PIXTA)

大きな商業施設はないが、駅近くには深夜まで営業しているスーパーがある。また駅前のブレーメン通り商店街やモトスミ・オズ通り商店街は関東でもよく知られた商店街で、日々とてもにぎわっている。下町の雰囲気を残したリーズナブルな商店からスーパー、おしゃれな飲食店などが混在し、外食だけでなく、コロナ禍で需要が増えたテイクアウトでも、目移りしてしまいそうだ。

「東横線」という名称からイメージするのは主に、15位の自由が丘駅から19位の中目黒駅までの、目黒区に位置する駅だろう。いずれも有名な飲食店やおしゃれな衣服、雑貨店が集まる魅力的な街だが、この5駅の中では最上位の自由が丘駅は特急の停車駅。また、閑静な住宅環境であることも知られている。もちろん家賃は張るが東横線“らしさ”と家賃、交通の便のトータルバランスを取るなら、チェックを忘れずにしておきたい。

人気のある路線は駅もそれぞれの魅力が大きく、どこを選ぶか迷ってしまうものだ。部屋選びは自分が生活の中で何を重視するかが可視化されるものだが、東横線はそれがより明確になりそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている東横線沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2021/7~2021/9
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

渋谷ジャンク×リノベ

所在地:渋谷区桜丘町
15万円 / 34平米
山手線「渋谷」駅 徒歩6分

渋谷駅からほど近く、雑多な雰囲気漂うエリアのマンションの一室。少々ジャンクな外観からは想像しなかった、かっこいい空間が潜んでいました!



天井は抜かれて躯体現し、床は無垢でさらりと心地よく。白を基調とした室内は、インテリアによってがらりと印象が変わりそう。壁にはピクチャーレールが ... 続き>>>.
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由緒ある空気感

所在地:中野区中央
15万5,000円 / 59.85平米
丸ノ内線・都営大江戸線「中野坂上」駅 徒歩5分

東と南にすかっと抜けた眺望。空気感も、風の抜けも気持ち良い角部屋。この地の歴史もなかなかシビれる内容でして。



建物は、1973年築のレトロマンション。明治から昭和の初期にかけて、かつてあった日本の宮家の一つ「伏見宮(ふしみのみや)家」の別邸があった場所からほど近い閑静な住宅街。 ... 続き>>>.
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人・町・つながるタバタ拠点

所在地:北区田端
5万5,000~6万円 / 8.28~10.77平米
山手線・京浜東北線「田端」駅 徒歩9分

「つくる」ことを仕事や趣味とする人たちが集まって、共同生活を通じ出会いや、気付き、新しいプロジェクトが生まれたらという想いから、建築家の2人が企画・改修し、自ら運営しているシェアハウス。



田端と聞いてピンと来ない人もいそうですが、山手線を最寄駅とし、谷根千エリアもご近所さん。い ... 続き>>>.
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最優先は気持ち良さ!

所在地:世田谷区弦巻
9万8,000円 / 40平米
東急田園都市線「桜新町」駅 徒歩7分

住宅街にちょこんと立つ、小さなマンション。部屋が南を向いていて、目の前が畑で近くに建物がないため、日当たりがよく、風も通る。窓からはちょっと緑も見える。なんだか、気持ちいい~!となる部屋です。



間取りは2DK。特別感のある内装では決してないのですが、シンプルで清潔感があって、前 ... 続き>>>.
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JR中央線(東京都内)の中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2021年版

東京を代表する路線の一つがJR中央線。中央線自体は「中央本線」と呼称を変えながら東京駅を出てから神奈川県、山梨県、さらに長野県へとつながる長い路線だ。そのうち東京都内に位置する駅は東京駅から高尾駅の全32駅で、市ケ谷駅や新宿駅など主要駅を多数抱えている。リクルート住まいカンパニーが毎年調査する「SUUMO住みたい街ランキング」でも、2019年から3年連続で「住みたい沿線ランキング」の4位に輝く人気の路線でもある。そんなJR中央線・東京都内32駅の中古マンションの価格相場を調査してみた。専有面積20平米以上~50平米未満の「シングル向け」と、専有面積50平米以上~80平米未満の「カップル・ファミリー向け」、それぞれの価格相場が安い駅トップ10をご紹介しよう。

JR中央線・東京都内沿線の価格相場が安い駅ランキングTOP10

【シングル向け】
1位 八王子 2190万円(東京都八王子市)
2位 荻窪 2780万円(東京都杉並区)
3位 三鷹 2899万円(東京都三鷹市)
4位 西荻窪 2985万円(東京都杉並区)
5位 東中野 3190万円(東京都中野区)
6位 高円寺 3250万円(東京都杉並区)
7位 中野 3280万円(東京都中野区)
8位 吉祥寺 3575万円(東京都武蔵野市)
9位 新宿 3980万円(東京都新宿区)
10位 阿佐ヶ谷 4080万円(東京都杉並区)

【カップル・ファミリー向け】
1位 西八王子 1998万円(東京都八王子市)
2位 八王子 3780万円(東京都八王子市)
3位 豊田 4080万円(東京都日野市)
4位 国分寺 4280万円(東京都国分寺市)
5位 立川 4370万円(東京都立川市)
6位 西国分寺 4535万円(東京都国分寺市)
7位 国立 4539.5万円(東京都国立市)
8位 東小金井 4599万円(東京都小金井市)
9位 武蔵小金井 4930万円(東京都小金井市)
10位 三鷹 5699万円(東京都三鷹市)

「シングル向け」ランキングは再開発が進む八王子駅が1位に

「シングル向け」ランキングの1位は八王子市にある八王子駅で、価格相場は2190万円だった。八王子駅は人口56万人におよぶ八王子市における中心的な駅であり、JRの駅を出て5分ほど歩くと京王線の京王八王子駅もある。両駅がある一帯はさまざまな商業施設が林立する繁華街。駅ビル「セレオ八王子」をはじめとする複数のショッピングモールや家電量販店などが建ち並び、その一部はペデストリアンデッキで駅と結ばれている。日常生活を支えるスーパーやディスカウントストアもあるので、買い物は駅前でまとめてできそうだ。

八王子駅(写真/PIXTA)

八王子駅(写真/PIXTA)

また、JR八王子駅と京王八王子駅の間にあるエリアでは再開発が進行中。2022年10月に多摩地区最大級の産業拠点として「東京都立多摩産業交流センター」の開業が予定されているほか、道路などの街並みや商業ゾーンの整備も進められている。今後の発展も楽しみな八王子駅は、JR中央線の通勤特別快速を利用すると新宿駅まで約43分、東京駅までは約59分。都内ビジネス街に勤める人たちの通勤圏内と言える距離感にあり、お得な中古マンションが探せるなら住まいの候補地の一つに十分なり得るだろう。

荻窪駅前(写真/PIXTA)

荻窪駅前(写真/PIXTA)

2位は杉並区にある荻窪駅で、価格相場は2780万円。4位・西荻窪駅(価格相場2985万円)と10位・阿佐ヶ谷駅(価格相場4080万円)の間に位置し、この3駅では最も価格相場がリーズナブルという結果に。JR中央線快速に乗ると新宿駅まで約13分、東京駅までは約27分。東京メトロ丸ノ内線の終着駅でもあり、赤坂見附駅や霞ケ関駅まで1本で行くこともできる。駅に直結して「ルミネ荻窪」とスーパーや郵便局が入った「荻窪タウンセブン」があるほか、駅前には飲食店が多数。ラーメン激戦区でもあるので、仕事帰りにいろんな店を食べ比べるのも楽しそうだ。

三鷹駅南口(写真/PIXTA)

三鷹駅南口(写真/PIXTA)

3位は三鷹市にある三鷹駅。都心方面に1駅進んだ8位・吉祥寺駅と距離はさほど離れていないが、価格相場は三鷹駅が2899万円、吉祥寺駅はそれより676万円高い3575万円となっている。三鷹駅には駅ビル「アトレヴィ三鷹」があり、電車を降りてすぐにスーパーやドラッグストア、書店での買い物や、多彩な飲食店での食事が楽しめる便利な環境。駅周辺にもショッピングモールなどの商業施設が充実し、その先には住宅街が広がっている。隣駅の吉祥寺駅と共に「井の頭恩賜公園」の最寄駅でもあり、バスや徒歩で緑豊かな公園や、園内の一角にある「三鷹の森ジブリ美術館」へ行ける点も魅力の一つだろう。そんな三鷹駅からJR中央線快速に乗ると、新宿駅まで約21分、東京駅までは約35分で到着する。

さて「シングル向け」ランキングでトップ10入りした駅は、東京都内にあるJR中央線の駅でも西側に位置する駅が大半。都心部で働く人にとっては東京駅方面である、東側寄りにある駅のほうが便利には感じるだろう。とはいえトップ10中で最西部の駅でもある1位・八王子駅であっても、新宿駅や東京駅は1時間以内に行ける距離。乗り換え不要な点も魅力的であり、リーズナブルかつ便利な住まいを探す際に今回のランキングが参考になりそうだ。

「カップル・ファミリー向け」は連続する3駅がトップ3を独占

続いて「カップル・ファミリー向け」ランキングを見ていこう。

西八王子駅 南口の様子(写真/PIXTA)

西八王子駅 南口の様子(写真/PIXTA)

1位は八王子市にある西八王子駅で、価格相場は2位以下よりグッと安い1998万円だった。2位・八王子駅とは1駅しか離れていないのに、価格相場の差は1782万円もある。駅前の様子を見ると、確かに市の中心駅と言える八王子駅とは違って西八王子駅周辺に大型商業施設はない。しかし駅には生鮮食品店やドラッグストアを備えた「セレオ西八王子」が併設されているほか、駅前にもスーパーや飲食店が点在していて暮らしやすそうな街並みだ。八王子駅のように周辺地域からも多くの人が集まってくる駅ではないので、落ち着いた住環境を求めるならむしろ西八王子駅のほうがよさそうだ。

豊田駅北口の様子(写真/PIXTA)

豊田駅北口の様子(写真/PIXTA)

2位は「シングル向け」の1位として紹介した八王子駅、そして3位は日野市にある豊田駅がランクイン。1位・西八王子駅~2位・八王子駅~3位・豊田駅の順に連続して並ぶ3駅がトップ3を占めた。豊田駅の価格相場は4080万円で、2位・八王子駅よりも300万円高いが、駅の造りは八王子駅に比べると小ぢんまりとした風情。駅周辺にあるコニカミノルタや富士電機で働く人の通勤駅としても利用されているためか、1日の乗車人数は西八王子駅よりも多くなっている。

豊田駅から北に5分ほど歩くと、「イオンモール多摩平の森」へ。生鮮食品店から服飾品店、飲食店に学習塾、郵便局まで集まっており、一度にいろんな用事が済ませられそう。駅周辺には保育園や幼稚園も複数点在しているため、子育て世代も多く暮らしているのだろう。豊田駅からJR中央線の快速と通勤特別快速を乗り継ぐと、新宿駅まで約44分、東京駅まで約58分。JR中央線快速1本でも、東京駅まで1時間4分ほどで到着する。豊田駅を始発とする東京方面への列車も通勤時間帯を中心に運行されているため、座って通勤できる点も魅力だ。

さて「シングル向け」ランキングでトップ10の駅は東京都内でも西側の駅が多いと述べたが、「カップル・ファミリー向け」ランキングはその傾向がより顕著。「カップル・ファミリー向け」のトップ10で最も東側(東京駅方面)にある駅は10位・三鷹駅だが、「シングル向け」トップ10は三鷹駅よりもさらに東京駅寄りにある駅が大半を占めている。やはり「カップル・ファミリー向け」のようにある程度の広さを求めつつリーズナブルさも願うなら、東京駅から離れた西側エリアを重点的に探すとよいのだろう。

JR中央線は高尾駅以西にも続く長い路線だが、東京駅~高尾駅間だけでも路線距離は53.1kmにもおよぶ。都内でありながら豊かな緑にふれられる高尾駅、「SUUMO住みたい街ランキング」で上位の常連である吉祥寺駅、都内屈指の繁華街・新宿駅……と、同じ路線でも駅前の表情がさまざまに移り変わる点も人気路線に選ばれる理由の一つかもしれない。沿線に住まいを構え、休日ごとにいろんな駅に降り立って街めぐりをするのも楽しそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されているJR中央線(東京都内)沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ
シングル向け:専有面積20平米以上50平米未満
カップル・ファミリー向け:専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2021/7~2021/9
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

素敵な顔を生かして

所在地:渋谷区千駄ヶ谷
14万2,100円(税込) / 32.39平米
副都心線「北参道」駅 徒歩2分

北参道駅至近の住宅街にひっそり佇むレトロマンション。オーナーによりファサードの開口が木製サッシに変えられた、素敵な1階部分なんていかがでしょう。



まず最初に言わせていただくのですが、店舗利用は不可です。店舗っぽいご紹介の入りなのにすみません。



基本的に事務所での募集となり、そ ... 続き>>>.
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三茶、ほかほかレトロ

所在地:世田谷区太子堂
12万円 / 40平米
東急田園都市線「三軒茶屋」駅 徒歩8分

抜けた眺望にこの日当たりのよさ、ここはレトロなマンションの3階です。部屋の前が駐車場なのでこのロケーションというわけです。



しかも三軒茶屋駅まで徒歩8分という好立地。茶沢通りから300mほどのところにあります。



レトロ好きにはグッとくる内装。天井の違いや、玄関スペースの雰囲気 ... 続き>>>.
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むしろ豊かなシェアハウス

所在地:杉並区今川
5万7,000~7万5,000円 / 6.61~13.95平米
西武新宿線「井荻」駅 徒歩18分

シェアハウスが最初から選択肢にない人や、少し抵抗を感じてしまう大人でも、ここなら検討の余地があるかもしれません!



交流、身軽さ、費用面など、通常のシェアハウスのメリットに加え、ここならではの魅力は、1人では借りることができない建築作品にシェアすることで住めること。ワンルームのア ... 続き>>>.
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音楽で生きていくため10代で移住。国立音楽院で学び、宮城県加美町が支援

田んぼに囲まれた宮城県加美町の国立音楽院宮城キャンパスで、他地域から移住してきた若者たちが演奏技術、楽器の製作・リペアや音楽療法などを学んでいる。
「好きな音楽を一生の仕事に活かす」を謳う国立音楽院の本校があるのは、話題のカフェが集まる都会、東京都世田谷区三宿エリア。音楽による地方創生を目指す加美町からの提案が、宮城分校のきっかけだった。

音楽資源を見直した町の創生キャンパス周辺に広がる田畑。冬には雪が降り積もり真っ白な光景となる(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

キャンパス周辺に広がる田畑。冬には雪が降り積もり真っ白な光景となる(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

「この町には、もともと暮らしに音楽が馴染んでいました」と教えてくれたのは加美町ひと・しごと推進課 菅原敏之さん。
東北新幹線仙台駅の隣駅の古川駅から車で20分ほどの加美町中心部には、1981年に開設された中新田バッハホールがある。パイプオルガンを備え、国内外から音響の素晴らしさが評価されている本格的クラシック専用ホールだ。市町村合併などの事情で利用が低迷していた時期もあったが、2011年に猪股洋文加美町長が就任し、中新田バッハホールを核とした音楽によるまちづくりに注力。無料コンサートが毎月開催され、小中学校の音楽活動も支えてきた。中新田バッハホールを拠点とする市民オーケストラも創設されている。

「上多田川小学校の廃校決定と合わせて、地域の方に利用の方法を検討していただきました。その中で教育施設としての提案があり、音楽関連の人材育成ができる機関を誘致して再利用する、という計画が作成されたのも自然な流れでした」(菅原さん)

国立音楽院は学校法人ではなく、音楽に関連する技術や資格への学びを提供する、いわば音楽関連職育成スクール。東京にある本校は50年以上の歴史があり、2021年度は360人ほどが学んでいる。
「国立音楽院はミュージシャン向けのカリキュラムも充実していますが、それ以上に楽器製作者や修繕をするリペアラー、育児教育につながる幼児リトミック指導員、介護を担う音楽療法士を育成している点が魅力でした。移住促進策としても、楽器製作者にふさわしい場所提供など必要な支援をイメージしやすく、また、音楽を用いた育児と介護は、住民の住み心地に直結します」(菅原さん)

町の中心部にある中新田バッハホール。加美町の音楽でのまちづくりは、2017年に地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞している(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

町の中心部にある中新田バッハホール。加美町の音楽でのまちづくりは、2017年に地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞している(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

国立音楽院東京本校。高校生は通信高校と提携して卒業資格を得られる。音楽大学に通いながらのダブルスクール生、社会人学生も多い。宮城キャンパスのほか鳥取県にも分校がある(写真提供/国立音楽院)

国立音楽院東京本校。高校生は通信高校と提携して卒業資格を得られる。音楽大学に通いながらのダブルスクール生、社会人学生も多い。宮城キャンパスのほか鳥取県にも分校がある(写真提供/国立音楽院)

若い移住者を支援する町と学校のセッション

加美町では、地域再生戦略交付金などを活用して旧校舎のリフォームと机などを準備。国立音楽院は加美町に使用料を支払う形で、2017年4月に宮城キャンパスが開校した。

町外からの移住者に対して、加美町では年間6万円(最長5年、30歳未満)の家賃補助を行なっている。希望者にはアルバイト先を紹介していて、「未成年の学生の代わりに、応募電話をすることもあります」(菅原さん)と、加美町の移住支援は親戚同様の温かさ。
その支援を軸に、国立音楽院も東京校以外の選択肢として宮城キャンパスへの移住を提示している。「音楽を学ぶうえで、生活コストが安いのはいいことです。また、当校はもとより不登校の生徒も受け入れています。都会より自然の中での学びの方が合う子どももいますから」(国立音楽院代表 新納智保さん)

学生の住まいは、町中心部の民間アパートを国立音楽院が紹介しているが、2022年度は中古で購入した社員寮を新たに学生寮としてオープンする予定だ。町の中心部からキャンパスまではバスで20分程度。学生は通学バスに加えて上多田川地区と市街地を結ぶ地域バスも利用できるようになっており、地域が学生の受け入れと応援に力を入れていることがわかる。

2021年度の生徒は61名。新型コロナ感染拡大の影響を受けて前年の80名より減少したが、次年度は増加を見込んでいる。
「生徒のうち約半数、29名は全国各地からの移住者です。国立音楽院のスタッフも含めて、町全体では2015年~2020年累計で244人が移住してくれました。人口減少傾向がすぐに増加に転じるわけではありませんが、移住者に10代が多いのは特筆すべき結果です」(菅原さん)

国立音楽院宮城キャンパス。草刈りなどを地元が協力してくれ、敷地内は綺麗に整備されている。学舎としてだけではなく、地域のコミュニティの場でもある(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

国立音楽院宮城キャンパス。草刈りなどを地元が協力してくれ、敷地内は綺麗に整備されている。学舎としてだけではなく、地域のコミュニティの場でもある(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

旧校舎をそのまま活用したキャンパスで伸びやかに学ぶ

旧上多田川小学校の校舎は1998年に建て替えられた。もともと児童数が少なく、複式学級(児童数が少ない学校で取り入れる2つ以上の学年を一つにした学級)を前提にした校舎だったため教室は3つのみだった。「柱、床、壁の状態はよく、ほとんどそのまま利用できました。学年別授業のための間仕切りも有効活用しています」(菅原さん)

エントランスホール。薪ストーブを設置した以外、建具は元の小学校のまま。エントランスホールで開く「月イチライブ」には地元の聴衆が駆けつける(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

エントランスホール。薪ストーブを設置した以外、建具は元の小学校のまま。エントランスホールで開く「月イチライブ」には地元の聴衆が駆けつける(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

国家資格であるピアノ調律技能士育成のための教室。防音ブースを置いただけだそう。東京本校には防音ブースがないが、宮城キャンパスでは他からの音に干渉されず繊細な音に没頭できる(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

国家資格であるピアノ調律技能士育成のための教室。防音ブースを置いただけだそう。東京本校には防音ブースがないが、宮城キャンパスでは他からの音に干渉されず繊細な音に没頭できる(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

ヴァイオリン製作科ではヴァイオリン、ヴィオラなど擦弦楽器(さつげんがっき)の製作・修理・調整を生徒たちが学んでいる。ヴァイオリン製作を本格的に教える学校は、日本では2校のみとのこと(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

ヴァイオリン製作科ではヴァイオリン、ヴィオラなど擦弦楽器(さつげんがっき)の製作・修理・調整を生徒たちが学んでいる。ヴァイオリン製作を本格的に教える学校は、日本では2校のみとのこと(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

ギターの製作室。各教室の窓外には豊かな自然が広がっている(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

ギターの製作室。各教室の窓外には豊かな自然が広がっている(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

管楽器のリペア室では授業が行われていた。この日はティンパニーが題材。あらゆる楽器をリペアできる人材の育成を目指している(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

管楽器のリペア室では授業が行われていた。この日はティンパニーが題材。あらゆる楽器をリペアできる人材の育成を目指している(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

音楽を身体で表現し感性や表現力を養う「幼児リトミック」の実習は、宮城キャンパス内や町内外の幼稚園・保育所・カルチャーセンターなどで行われている。福祉関係として、高齢者施設での音楽療法士を育成するコースもある(写真提供/国立音楽院)

音楽を身体で表現し感性や表現力を養う「幼児リトミック」の実習は、宮城キャンパス内や町内外の幼稚園・保育所・カルチャーセンターなどで行われている。福祉関係として、高齢者施設での音楽療法士を育成するコースもある(写真提供/国立音楽院)

スタッフも生徒も音楽演奏が大好き。バンド練習室は元校長室だった(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

スタッフも生徒も音楽演奏が大好き。バンド練習室は元校長室だった(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

21歳移住者「学んだ音楽の力で地域への貢献が実感できます」

北川日香里さん(21歳)は高校卒業後、国立音楽院東京校で管楽器のリペアを2年間学んだのち、2020年に加美町へ移住してきた。
「リペアを学び続けながら働きたいと考えていました。東京校で知った加美町の移住セミナーに参加してみて、地域の人と交流できる環境に興味を持ちました」と北川さん。加美町の地域おこし協力隊隊員に採用され、音楽による地域振興活動と、その活動の一環として宮城キャンパスでのリペア作業に携わる日々を送っている。

「地域おこし協力隊」は、国からの地域振興予算をもとに地域振興を担う人材を3年間登用し、給与を支払う制度。楽器の修理事業を根付かせたいという町の期待に対し、リペアラー修業を続けながら地域貢献を目指す北川さんは打ってつけの人材だった。

コロナ禍で苦戦した場面はあったが、北川さんは全世帯に配布される町内広報誌の作成や、「真夏の畑でライブ」を主催。地元の人から声を掛けられることも多いそう。「親しみを込めて話しかけてくれるのが嬉しいです。ライブ演奏も楽しんでもらえたし、自分の活動で音楽でのまちづくりが広がる実感が持てるのも、加美町の規模だからかも」(北川さん)

北川日香里さんは長崎県五島列島出身。中学校・高校の吹奏楽部時代に楽器修理が島内でできず、輸送費と待ち時間に悩まされたのがリペアラーになったきっかけ。ゆくゆくは地元の長崎で開業するのが夢(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

北川日香里さんは長崎県五島列島出身。中学校・高校の吹奏楽部時代に楽器修理が島内でできず、輸送費と待ち時間に悩まされたのがリペアラーになったきっかけ。ゆくゆくは地元の長崎で開業するのが夢(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

「宮城キャンパスでも、東京校と同じレベルの授業を提供しています」と宮城キャンパス長の宮内佳樹さん。「各学科の講師は、専門分野のプロフェッショナルです。東京校講師による出張講義もあり、オンライン授業の仕組みもコロナ禍以前から整備しています。都会では勉強以外の誘惑も多いので、学びに向き合う環境としてはこちらの方がまさっていると思います」(宮内さん)

宮城キャンパス長の宮内さん。さまざまなバンドやライブに参加するギタリストでもある。東京だけが音楽の場ではないと気づき、家族とともに東京から加美町に移住してきた(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

宮城キャンパス長の宮内さん。さまざまなバンドやライブに参加するギタリストでもある。東京だけが音楽の場ではないと気づき、家族とともに東京から加美町に移住してきた(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

「住まいのある町の中心地はスーパーもコンビニもあって、生活にはまったく支障がない」と話すのは管楽器リペア科講師の土生啓由さん。土生さんも東京校からの転勤組だ。「楽器店が身近にないのは残念な点です。高級品も含め完全に整備された楽器に触れる機会が少ないですから。ですが、生徒の数が東京校より少ない分、身近に生徒の成長を感じられるのが嬉しいです」

講師の土生さん。仕事に没頭すると昼食を抜くことも多いそうだが、「月に1回程度、地元の方が主宰してくれる交流ランチ会を生徒もスタッフも楽しみにしています。給食室で調理してくれる地元産の野菜が美味しいです」(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

講師の土生さん。仕事に没頭すると昼食を抜くことも多いそうだが、「月に1回程度、地元の方が主宰してくれる交流ランチ会を生徒もスタッフも楽しみにしています。給食室で調理してくれる地元産の野菜が美味しいです」(写真撮影/フォトスタジオクマ 熊谷寛之)

国立音楽院宮城キャンパスで定期的に行われている幼児リトミック教室は、親同士が子育ての悩みを相談できる大事な場。中高年を対象とした「若返りリトミック®」は楽しみながら運動イベントとして好評で、そのほか「地元とのランチ会」「月イチライブ」「クリスマスコンサート」は地域コミュニケーションの活性に繋がっている。

集客が制限されるなどコロナ禍の打撃は大きかったが、国立音楽院宮城キャンパス開校は、音楽による生き生きとした暮らしを実現しつつある。

加美町の菅原さんは、「これからは、卒業後の就労先を増やして移住を定着させていくことを頑張らなければなりません。楽器のリペア事業者の支援や、介護の音楽療法士・幼児リトミック指導員の活躍の場を広げていきたいです」と語る。

国立音楽院宮城キャンパスは2021年度で5年目を迎え、2022年3月で卒業する生徒(3年コース生)は3期生となる。
おうち時間に楽しむ楽器への需要が増え、2021年はショパンコンクールでの日本人上位入賞が話題となった。音楽に関連する仕事への気運が高まるなか、音楽での地域創生もますます期待していきたい。

●取材協力
・加美町
・国立音楽院宮城キャンパス

天高重視のざっくり空間

所在地:台東区浅草橋
21万5,000円 / 64.5平米
総武線「浅草橋」駅 徒歩6分

街を歩くたびに新しい店が出来ていて、思わずわくわくする浅草橋と蔵前エリア。



そんな街のちょうど中間くらいに位置するマンションの一室が、いい塩梅にリノベーションされました。



天井は抜かれて、その高さ約2.9mとなかなか普通の住居では味わえない高さ。ゆったり料理を楽しめるカウンタ ... 続き>>>.
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天高重視のざっくり空間

所在地:台東区浅草橋
21万5,000円 / 64.5平米
総武線「浅草橋」駅 徒歩6分

街を歩くたびに新しい店が出来ていて、思わずわくわくする浅草橋と蔵前エリア。



そんな街のちょうど中間くらいに位置するマンションの一室が、いい塩梅にリノベーションされました。



天井は抜かれて、その高さ約2.9mとなかなか普通の住居では味わえない高さ。ゆったり料理を楽しめるカウンタ ... 続き>>>.
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自宅内の寒暖差、つらい人が9割。ヒートショックや体調不良の原因にも

季節は真冬へ向かっている。冷え性の筆者には、つらい季節の到来だ。そんななか、自宅内の寒暖差がつらいと感じる人が9割もいるという調査結果が発表された。自宅内の寒暖差は、暮らしにもいろいろ影響を与える。詳しく見ていこう。

【今週の住活トピック】
「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果を発表/一条工務店

冬の自宅内の寒暖差、93.5%がつらい、33.2%が体調不良を経験、77.2%がヒートショックを懸念

一条工務店が、「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」を実施した。「寒い時期に、自宅内で暖房のある場所とない場所の寒暖差がつらいと感じることがあるか」を聞いたところ、感じるという人が93.5%(「常に感じる」66.3%+「時々感じる」27.2%)もいることが分かった。

感じると回答した人に、「自宅内で寒暖差がつらい場所はどこか」を複数回答で聞くと、最も多いのは「脱衣所」の71.7%、次いで「トイレ」の61.0%など、水まわりといわれる場所で寒暖差を感じている。

自宅内で寒暖差がつらい場所 上位6項目(出典/一条工務店「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果より転載)

自宅内で寒暖差がつらい場所 上位6項目(出典/一条工務店「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果より転載)

また、「自宅内の寒暖差が原因で体調不良になったことがあるか」を聞いたところ、「ある」と回答した人が33.2%となり、3人に1人は寒暖差による体調不良を経験したというほどの深刻ぶりだ。
室温の高い部屋から低い部屋に移動するときの急激な温度差によって、血圧が大きく変化して引き起こされるのがヒートショックだ。
「自身または家族のヒートショックが心配か」と聞くと、心配と回答した人は77.2%(「とても心配」29.3%+「やや心配」47.9%)と、ヒートショックへのリスクを懸念していることも分かった。

冬の自宅内で寒い場所は、掃除も億劫だし時間もかけたくない!?

さて、自宅の水まわりの場所で寒暖差を感じることが多いという結果だったが、そうした場所では日常の掃除への影響も大きいようだ。

「自宅内の寒さが原因で億劫になる家事はあるか」を複数回答で聞いたところ、最も多いのは「浴室掃除」の48.5%で、「暖房を使用していない部屋の掃除」も41.7%となった。「寒い部屋で家事をするのは億劫」と感じる人が多いということだろう。

また、「自宅内の寒さが原因で掃除する頻度が減る、もしくは掃除する時間を短縮する場所はあるか」を複数回答で聞いたところ、北側に配置されることが多い「玄関」が36.9%と最多となり、次いで「浴室」「トイレ」洗面所」「脱衣所」といった水まわりが顔をそろえる結果となった。億劫でも掃除をするしかないけど、「回数を減らしたり、かける時間を減らしたりしちゃう」ということだ。

(出典/一条工務店「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果より転載)

(出典/一条工務店「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果より転載)

寒暖差をなくすには、住まいの断熱性がカギ

脱衣所や浴室、トイレなどは、暖房をしている部屋との温度差が生じやすい。間取りによっては玄関もそうだろう。急激な温度差は体調不良やヒートショックなどのリスクを生む。調査結果からもわかることは、寒暖差はそうした身体への影響も大きいだけでなく、家事が億劫になるなど、活動量を減らすという影響もあることだ。

寒暖差をなくすためには、衣類で調整する方法もあるが、浴室や脱衣所などはそれができない。また、脱衣所などに暖房器具を置いて暖めておくという方法もある。が、やはり解決策の王道は、自宅内の寒暖差が少ない「断熱性の高い家にする」ということになるだろう。

断熱性の高い家は、「ヒートショックを起こしにくい」「活動的になり、家事もしやすい」「光熱費が抑制できる」といったメリットがある。住宅を買う際に断熱性を意識する、住んでいる住宅の断熱改修をするなども考えるのがよいだろう。

調査で、「自宅内の寒暖差がなくなるなら、どのくらい費用をかけても良いと感じるか」と聞いたところ、寒暖差を「常に感じる」と回答した人ほど、かけてもよいと思う金額が多い傾向が見られた。51万円以上かけてもよい人は全体では37.6%だったが、寒暖差を感じる人は43.8%になった。

自宅内の寒暖差がなくなるならかけてよいと思う費用(出典/一条工務店「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果より転載)

自宅内の寒暖差がなくなるならかけてよいと思う費用(出典/一条工務店「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果より転載)

かけられる予算には制約があるだろうが、窓から出入りする熱は意外に多いので、まずは窓の断熱改修を優先するとよいだろう。窓ガラスを省エネガラスに交換したり、金属サッシを樹脂サッシに交換したりといったことで、暖房で暖めた熱が外に逃げにくくなる。

「寒いのは我慢する」という考え方はリスクがある。ぜひ、自宅内の寒暖差を見直して、リスクを減らす行動を起こしてほしい。

●関連サイト
「冬の自宅内の寒暖差に関する意識調査」結果を発表/一条工務店

レトロ商店街ではじめよう!

所在地:荒川区南千住
12万5,000円 / 49平米
都電荒川線「荒川一中前」駅 徒歩2分

昭和な雰囲気漂うまちで、地域の人の馴染みの場所となるような小さな店をはじめてみませんか?



都電荒川線沿いの商店街、「ジョイフル三ノ輪」から一本入ったところ。大正時代開業と歴史が古く、地元密着のアットホームな雰囲気の商店街です。まだまだ活気がありますし、物件の近隣にも人気の総菜屋 ... 続き>>>.
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シブヤ・スタートアップ!

所在地:渋谷区渋谷
13万2,000円(税込) / 28.8平米
山手線・銀座線・半蔵門線・副都心線「渋谷」駅 徒歩8分

さまざまな路線が使える渋谷駅や表参道駅まで徒歩圏内で、フットワーク軽く移動できる立地が魅力的。このまますぐ始められそうな、マンションの6階のスモールオフィスのご紹介。



潔くシンプルなワンルーム。内装は木目調のフロアシートに、一部グレーのアクセントクロス。ナチュラルに仕上げるもよ ... 続き>>>.
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築80年めざす「いなさん団地」。建て替え計画の頓挫から逆転、マンション長寿命化へ 千葉県千葉市

有名建築家が手掛けたり、DIYやリノベを取り入れたり、若い世代を呼び込んだり……この数年、さまざまな「団地」の取り組みが脚光を集めています。ただ、その多くは賃貸で企業や自治体、URなどが所有し、大家さんとして取り組んでいるものですが、区分所有者が多数いる分譲「団地」ではどのような取り組みがされているのでしょうか。千葉県千葉市の稲毛海岸三丁目団地・通称「いなさん団地」を取材しました。

外壁、玄関やサッシを一新し、空き家対策としてDIY賃貸も

広々とした空に美しい芝生、ツートンカラーの外壁、美しい植栽……。「稲毛海岸三丁目団地」、通称「いなさん団地」を見た人なら、「えっ!築50年以上なの!?」と驚くのではないでしょうか。エレベーターこそないものの古さを感じさせず、むしろ今の建物にない「余裕」や「ゆとり」を感じさせる建物が並んでいます。独特の味わいに惹かれて、若い人が転居してくるというのも納得です。

敷地には桜や松、藤など季節の木々が植えられている(写真撮影/土屋比呂夫)

敷地には桜や松、藤など季節の木々が植えられている(写真撮影/土屋比呂夫)

団地内の公園。遊具を塗り替える際、子どもたちがデザインした絵をもとにしたという(写真撮影/土屋比呂夫)

団地内の公園。遊具を塗り替える際、子どもたちがデザインした絵をもとにしたという(写真撮影/土屋比呂夫)

この「いなさん団地」は、1968(昭和43)年から分譲され、8万4000平米の広大な敷地に5階建て27棟が配置されています。京成線京成稲毛駅から徒歩12分、京葉線稲毛海岸駅から徒歩約14分でアクセスでき、周囲には近年でも新築マンションの分譲が続くなど、住宅街として根強い人気を感じさせるエリアです。

「2016年に大規模修繕工事を終え、外壁塗装やサッシ交換、玄関などの共用部の工事をしました。NPO法人と管理会社、団地で連携し、空き家対策としてDIY可能な賃貸住戸をつくり、若い世代に住んでもらう取り組みもはじめています」と話すのはこの団地で理事長を務める草刈徹さん。理事長になってからは、管理組合を法人化するなど、住民の住みやすさのために日夜奔走しています。

いなさん団地で理事長を務める草刈徹さん(写真撮影/土屋比呂夫)

いなさん団地で理事長を務める草刈徹さん(写真撮影/土屋比呂夫)

大規模改修工事で交換した玄関扉。耐震枠、ダブルディンプルキー、A4サイズが入る郵便受けなど、細かな点まで配慮されている(写真撮影/土屋比呂夫)

大規模改修工事で交換した玄関扉。耐震枠、ダブルディンプルキー、A4サイズが入る郵便受けなど、細かな点まで配慮されている(写真撮影/土屋比呂夫)

断熱性・防音性を考え、全戸二重サッシに交換し、「驚くほど静かで部屋も暖かくなりました」(左)。サッシ上部には、通風孔も設けてある(右)

断熱性・防音性を考え、全戸二重サッシに交換し、「驚くほど静かで部屋も暖かくなりました」(左)。サッシ上部には、通風孔も設けてある(右)

専有部の給排水管の交換工事は、床を剥がさずに新たに給排水管を敷設することでコストと住民の負担を削減(写真撮影/土屋比呂夫)

専有部の給排水管の交換工事は、床を剥がさずに新たに給排水管を敷設することでコストと住民の負担を削減(写真撮影/土屋比呂夫)

このように現在、共用部も専有部も美しく手入れされている団地ですが、誕生して半世紀、現在に至るまでは、さまざまなできごとがありました。

無償で1.5倍の広さの新築マンションに!? 団地を揺るがした建て替え計画

「築20年を超えたころでしょうか、ちょうどバブル期、自己負担ゼロで1.5倍の広さの新築マンションに建て替えるという話がありました。当然、多くの住民が賛成にまわりました。当時、私は会社員でしたが、賛成にまわりましたよ」と述懐します。

「いなさん団地」のように敷地にゆとりがあり、駅から平坦、子育て世代に人気のエリアであれば、こうした建て替え計画が浮上するのは不思議なことではありません。ただ、建て替えをするのであれば、それが確定するまでの間、外壁や給排水設備の交換などの大規模修繕工事はできませんし、何をするにも「宙ぶらりん状態」となります。当然、メンテナンスをしなければ、建物は傷んでいきます。住民のみなさんには「新しい建物にタダで住みたい」「住宅ローンの残債が残っている」「スラム化させたくない」と、さまざまな思いがあったことでしょう。

しかし、バブル経済崩壊とともにこの建て替え計画も二転三転。2005年、最終的なプランでは、各住戸で約200万円程度負担し、さらに各人で引越し費用や引っ越し先を確保する必要が出てきました。それでも、建て替え決議では82.3%の賛成が得られたのですが、棟別に見たときに賛成4/5に達しない棟が8棟あり、当時の区分所有法で必要だった、「全棟について同一の建て替え決議」をクリアできず、建て替え問題はここでいったん終了となりました。

団地の歴史をまとめた冊子。50年の歴史と人々の思い出がつまっています(写真撮影/土屋比呂夫)

団地の歴史をまとめた冊子。50年の歴史と人々の思い出がつまっています(写真撮影/土屋比呂夫)

「やっぱりみなさん、この団地に愛着があるし、より良いものにしたいんですよね。建て替えをするとなると工事期間中の仮住まいと戻るのとで2回の引っ越しが必要になるし、心身ともに大きな負担になるでしょう。だから、ひと言で賛成/反対とは言い切れないものがあるんですよね」と草刈さんは解説します。

管理会社まかせにしない。できることは自分たちで

その後、築40年の節目となる2009年、最終的に「いなさん団地は、修繕・改修でいく」ということが決まり、それからは住民が一丸となって、『長寿命化を目指そう』で意見がまとまったと言います。

「建築やコンクリートの専門家に話を聞きましたが、『コンクリートは100年持つ』というので、じゃあ『築80年をめざそう』『ビンテージマンションをめざそう』ということで住民の意向がかたまりました。建物のメンテナンスはもちろん、住民の住みやすさを考えて、この10年、さまざまな対策を講じているんです」といいます。

外壁工事の際に提示されたサンプル。見本とパースを頼りに、住民で色彩を最終決定したのだそう(写真撮影/土屋比呂夫)

外壁工事の際に提示されたサンプル。見本とパースを頼りに、住民で色彩を最終決定したのだそう(写真撮影/土屋比呂夫)

冒頭にあげた大規模修繕工事などのさまざまな試みは、この「長寿命化」の一つだったのです。また長寿命化のために資金面での裏付けとして、修繕費積立金は月額平均4000円を値上げし、現在に至っています。

「現在、清掃や管理業務は管理会社に委託していますが、管理会社まかせにせず、馴れ合うことのない、緊張感が必要だと思います。また、住民ができることは自分たちでやっていて、20カ所の花壇や芝生などは、団地の『植栽会』が担っています」(草刈さん)といい、その甲斐もあって、建物を囲む芝生は青々として美しい姿を保っています。また、住民同士で電球の交換や日頃の不便を解消しあったりと、コミュニティ活動も盛んなのだそう。

団地の花壇。少しずつ個性があるので見て歩くのも楽しい(写真撮影/土屋比呂夫)

団地の花壇。少しずつ個性があるので見て歩くのも楽しい(写真撮影/土屋比呂夫)

いなさん団地にお住まいの女性。分譲開始時に入居し、定年まで勤務したのち、現在は植栽会などに参加し、団地での人脈を広げて暮らしを楽しんでいるそう(写真撮影/土屋比呂夫)

いなさん団地にお住まいの女性。分譲開始時に入居し、定年まで勤務したのち、現在は植栽会などに参加し、団地での人脈を広げて暮らしを楽しんでいるそう(写真撮影/土屋比呂夫)

大規模修繕工事を終え、次は住民の利便性を高めようと、宅配ロッカーや自動販売機などを導入。さらに管理棟に太陽光発電パネル、AEDを設置するなど、できることは次々と取り入れています。

敷地内に新設された宅配ロッカー(左)とAED装置。着々と設備を新しくしています(写真撮影/土屋比呂夫)

敷地内に新設された宅配ロッカー(左)とAED装置。着々と設備を新しくしています(写真撮影/土屋比呂夫)

「受け取り用の宅配ロッカーは、各社比較検討して、団地の住民だけでなく、周囲の住民も利用できるようにしました」といいます。さらに住民では車を手放したり、免許返納している人が増えていることから、カーシェアやシェアサイクルサービスの導入も検討しているとか。敷地に余裕がある分、こうした設備面でのアップデートは容易なのかもしれません。

もちろん、課題がないわけではありません。団地内には数十戸の空き家がありますし、全戸数768戸に対してはごくわずかとはいえ、管理費や修繕積立金の滞納もあるといいます。

「住民の意識が高いからか、管理費や修繕積立金の滞納はほとんどないんです。ただ、数戸あって、そのうち数件は『相続絡み』ですね。こればかりは粛々と弁護士と対応していくしかないですね」といいます。また、現在、団地内の空き家は70弱。こちらも多くはありませんが、冒頭に紹介した通り、管理会社と元千葉大の教授が主宰するNPOと連携して、DIY可能な賃貸が4戸誕生し、いずれも4組の若いペアが住み始めているなど、新しい試みがうまくまわりはじめています。

「千葉市では新婚カップルを対象に、高経年化した団地に住むと30万円補助金が出るんですが、当団地もこの制度の対象になっています。NPOと連携したリノベーションプロジェクトをして、若い人に住んでもらえたらうれしいですね」と草刈さん。人生100年が言われるようになった最近では、うまくいけば団地も築100年も見えてくるかもしれません。

「それは私たちが決めることではないので、次の世代の住民におまかせすることになると思います。まずは築80年まで、決められた計画通りに、メンテナンスしていければ」と話します。スクラップからストックの時代へ。いなさん団地の取り組みは、マンション長寿命化の時代の道しるべとなることでしょう。

●取材協力
いなさん団地

広場を囲む集合住宅

所在地:新宿区四谷
10万円 / 26.51平米
丸ノ内線「四谷三丁目」駅 徒歩6分

細い路地と住宅が入り組む場所の一角でも、窓をあけたら気持ちいいほうがいい。そんなオーナーの想いから、住宅密集地でも光や風を取り入れられるよう工夫された集合住宅のご紹介です。



設計は「ウニコデザイン一級建築士事務所」。一番の特徴は、敷地中心に「ろじにわ」と呼ばれるスペースを備えて ... 続き>>>.
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シビれるほどにクラシカル

所在地:墨田区向島
26万円 / 84平米
銀座線・都営浅草線「浅草」駅 徒歩11分

浅草駅徒歩圏内の下町立地にあって、クラシカルな正統派日本家屋とくれば、「待ってました!」と言いたくなる魅惑のマッチング!

映画に出てきそうな雰囲気たっぷりの、シビれる和の空間です。



昭和30年代、大工だったお祖父様が建てられて、3世代に渡り60年以上の歴史を重ねてきた家。ご先祖 ... 続き>>>.
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千駄ヶ谷からのお便りです

所在地:渋谷区千駄ヶ谷
13万2,000円(税込) / 40平米
中央線「千駄ヶ谷」駅 徒歩5分

千駄ヶ谷駅から歩いて5分、しかも新宿御苑が目と鼻の先。かなりバランスのいい魅力的な立地で、スタートアップの事務所など、新たな拠点にいかがでしょうか。



もとは3部屋だった間取りを、扉などで区切らずに、構造を生かしたゆるい区切りで、ワンフロアへと改装済み。打ち合わせスペースにちょう ... 続き>>>.
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クリエイティブなスカイブルー

所在地:渋谷区神宮前
17万6,000円 / 40平米
副都心線・千代田線「明治神宮前<原宿>」駅 徒歩9分

四角い端正な顔立ちに、うすめのスカイブルー。いい感じの外観と立地もあって、アパレルやデザイン系など、クリエイティブな業種の事務所が多く入居している建物です。



室内はタイルカーペットに白の塗装と、シンプルなオフィス仕様。借主側での改装には寛容な建物で、他の部屋は天井が抜かれていた ... 続き>>>.
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自然体でいこう!

所在地:世田谷区駒沢
15万円 / 45.1平米
東急田園都市線「駒沢大学」駅 徒歩11分

ナチュラルな雰囲気の内装や二人暮らしでもゆとりを感じる無理のない間取り。なんだか、自然体でのんびりとした生活ができそう!



間取りは1LDK。洋室の他に、キッチンの裏にはパントリー兼デスクスペースがあります。在宅ワークでオンライン会議が多くなった方も多いと思いますが、ここは一役買 ... 続き>>>.
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ゆとり生まれるリノベ部屋

所在地:豊島区南大塚
10万4,000円 / 32.76平米
丸ノ内線「新大塚」駅 徒歩1分

つい素足で歩きたくなるような、足ざわりの良いオーク材が使われた無垢の床。躯体現しになった天井も、木の温かみのある床のおかげで武骨な印象になりすぎることなく、いい塩梅に仕上げられています。



シンプルで使いやすそうな、水回りが部屋の中心にまとまった1LDK。リビングは天井が抜かれて ... 続き>>>.
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生活を切り取る部屋

所在地:新宿区二十騎町
16万2,000円 / 42.12平米
都営大江戸線「牛込神楽坂」駅 徒歩6分

一日の生活にメリハリを持たせてくれる空間に住むのはいかがでしょうか?



大きなワンルームの外周に設備を配置した、すっきりとした間取り。



この部屋には「設備がここにあるから、ここにはこれを置く」のような制約が無く、可動式の収納や間仕切りを使えば、部屋の使い方は自由自在。空間の編集 ... 続き>>>.
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たゆたう運河のテラス席

所在地:港区芝浦
4,380万円 / 47.47平米
山手線・京浜東北線「田町」駅 徒歩10分

リビング正面に川幅50m近くもある運河を望み、室内はシャキッとシャープにリノベーションされたロフト付きワンルーム。



東南角部屋の2面採光につき日当たり風通しはかなり良好で気持ちがよく、バルコニーに椅子を出せば、たゆたう運河の流れを眺めながらオープンテラスのように使えます。



斜 ... 続き>>>.
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「東急東横線」沿線の中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2021年版

渋谷駅(東京都)と横浜駅(神奈川県)を結ぶ東急東横線は、通勤・通学にも休日のお出かけにも愛用される便利な路線。リクルート住まいカンパニーが調査した「SUUMO住みたい街ランキング2021 関東版」でもトップ20に沿線から5駅がランクインし、同調査「住みたい沿線ランキング」部門では3位に選ばれている。そんな人気の路線・東急東横線全21駅の価格相場を調査! 人気があるだけに価格相場も高そうに思えるが、実際はどうなのか? さっそく見ていこう。

東急東横線沿線の中古マンションの価格相場が安い駅ランキング

順位/駅名/価格相場(所在地)
1位 妙蓮寺 3580万円(神奈川県横浜市港北区)
2位 菊名 4350万円(神奈川県横浜市港北区)
3位 日吉 4485万円(神奈川県横浜市港北区)
4位 大倉山 4494万円(神奈川県横浜市港北区)
5位 綱島 4780万円(神奈川県横浜市港北区)
6位 反町 4980万円(神奈川県横浜市神奈川区)
6位 横浜 4980万円(神奈川県横浜市西区)
8位 新丸子 5140万円(神奈川県川崎市中原区)
9位 元住吉 5730万円(神奈川県川崎市中原区)
10位 武蔵小杉 6580万円(神奈川県川崎市中原区)
11位 自由が丘 7380万円(東京都目黒区)
12位 都立大学 7480万円(東京都目黒区)
13位 学芸大学 7750万円(東京都目黒区)
14位 祐天寺 7980万円(東京都目黒区)
15位 中目黒 8980万円(東京都目黒区)
16位 渋谷 1億515万円(東京都渋谷区)
17位 代官山 1億910万円(東京都渋谷区)
※田園調布駅・多摩川駅・白楽駅・東白楽駅は掲載物件数が調査条件に満たないためランク外

東急東横線沿線でリーズナブルな物件を探すなら横浜市港北区に注目

今回、価格相場を調査した物件はそれぞれの駅から徒歩15分圏内にある専有面積50平米以上~80平米未満の中古マンション。カップルやファミリー向けの広さがある物件と考えてもらうといいだろう。

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

最も価格相場が安かったのは、横浜市港北区にある妙蓮寺駅で価格相場は3580万円。駅のすぐ目の前には駅名の由来になった妙蓮寺の境内が広がっている。お寺がある駅東側はスーパーのほかに飲食店がぽつぽつとある程度で、静かな住宅街が大半を占めている。一方で駅の正面口がある西側は多彩な店舗が並ぶ商店街。昔ながらの個人商店やファストフードをはじめとする飲食店にスーパー、おしゃれなカフェなどが細い路地やアーケード商店街に軒を連ね、買い物がしやすい環境だ。駅から徒歩5分ほどの場所には「菊名池公園」があり、広々とした園内にはブランコなどの遊具に加えて春は桜に彩られる池や、夏季オープンのプールも。休日に家族で散歩に出かけてもよさそうだ。

菊名池公園(写真/PIXTA)

菊名池公園(写真/PIXTA)

2位は妙蓮寺駅から1駅横浜方面に位置する、横浜市港北区の菊名駅で価格相場は4350万円。JR横浜線も乗り入れており、こちらに乗ると1駅で新幹線駅でもある新横浜駅に到着する。東急東横線側の駅舎にはスーパーの「東急ストア 菊名店」が、JR側の駅舎にはミニスーパーとベーカリーを備えた「シァル菊名」がそれぞれ併設されている。さらに駅の東口側にも西口側にも商店街があり、買い物は駅周辺で済ませられる。地域の人に愛される食事処やベーカリーもあるので、住まいを構えた際はお気に入りの店を探して歩くのも楽しそうだ。そんな菊名駅は谷底のような低地に位置し、駅周辺には上り坂が多い地形。起伏があると駅の行き帰りが少々面倒ではあるが、高台の住宅地に狙いを定めて見晴らしのいい物件を探すのもアリだろう。

3位・日吉駅も1位、2位と同じ横浜市港北区からランクイン。駅の位置関係としては妙蓮寺駅(1位)~菊名駅(2位)~大倉山駅(4位)~綱島駅(5位)~日吉駅(3位)という並び順だ。ランキングを見てみると人気エリアの横浜駅とその隣の反町駅の価格相場が高く(6位)、そこから都内方面に進んだ横浜市内の駅は少し価格相場が下がり(1位~5位)、さらに都内に近づいて川崎市内に入ると少し上がり(8位~10位)、都内目黒区の駅(11位~15位)はより上昇、そして渋谷区の駅(16位・17位)が最も価格相場が高い、という結果になっている。駅の並び順とランキング順位とで多少の入れ替わりはあるが、おおむねイメージ通りの価格相場だろう。

日吉駅西口前の様子(写真/PIXTA)

日吉駅西口前の様子(写真/PIXTA)

さて3位・日吉駅に話を戻そう。価格相場は4485万円で、東急東横線のほかに東急目黒線と横浜市営地下鉄グリーンラインも利用できる。駅には「日吉東急アベニュー」が併設され、地下1階から地上3階の4フロアにまたがって食料品街やファッション・雑貨のフロア、家電量販店や書店、ドラッグストアなどが営業中。駅周辺のランドマークといえるのは慶應義塾大学の日吉キャンパスだろう。駅東側は大学のキャンパスや運動競技場が広大な面積を占めているので、住宅街や商店は主に駅西側に位置している。リーズナブルな飲食店がそろっている点も、学生街ならではの魅力である。

東京都内を走る区間にも、個性的で魅力ある駅がいっぱい

11位以下には東京都内の駅が並ぶ。そのうち最も価格相場が安かったのは目黒区にある自由が丘駅で、価格相場は7380万円。東急東横線とクロスするように線路が走る、東急大井町線も利用可能だ。駅には改札の内外に飲食店や自然食品の店、期間限定でさまざまなスイーツ店が入れ替わり出店する店舗などを展開するショッピングセンター「エトモ自由が丘」が併設されている。ショッピングエリアとしても知られた街だけあって、駅周辺にも多彩な商業施設がずらり。複数のショッピングモールや無印良品などの雑貨店、話題の和栗モンブラン専門店やパンケーキ店などの飲食店……と、日常使いできる店から休日に訪ねたいところまでさまざまにそろっている。

自由が丘駅 正面口周辺の様子(写真/PIXTA)

自由が丘駅 正面口周辺の様子(写真/PIXTA)

「SUUMO住みたい街ランキング2021 関東版」では自由が丘駅(今回調査の価格相場の安さランキング11位)が住みたい街17位にランクインしたほか、中目黒駅(同15位)が10位、渋谷駅(同16位)が11位、と都内の駅が数々上位に入っている。そうしたなかで住みたい街トップ100にも入らなかったのは、今回の価格相場ランキングで12位の都立大学駅と14位の祐天寺駅。知名度としては自由が丘や中目黒ほどではない分、「住みたい街」としては名前が挙がらなかったようだが、実際はどんな街なのだろう。

都立大学駅前の様子(写真/PIXTA)

都立大学駅前の様子(写真/PIXTA)

12位・都立大学駅は自由が丘駅から1駅目。かつては東京都立大学の最寄駅だったことが駅名の由来で、大学が移転した後も長年親しまれた駅名はそのまま残された。周辺には桜修館中等教育学校をはじめ、トキワ松学園、八雲学園などの学校が多く、学生が多い街という点も以前と変わりはない。駅の高架下には商業施設「ToritsuNade(トリツナード)」が2015年に整備され、カフェやバル、老舗精肉店などが軒を連ねる。スーパーも併設された駅を離れて少し歩くと緑道が延びており、近隣住民の憩いの場になっている。緑道の周辺にもおしゃれな飲食店やショップが点在し、7480万円という価格相場からしてもちょっと近づきがたい街というイメージを抱く人もいるだろう。しかし実際に街を歩くと古くからの商店や自然を感じられる場所もあり、都心に位置していながらも親しみやすさを感じる街並みだ。

祐天寺駅前の様子(写真/PIXTA)

祐天寺駅前の様子(写真/PIXTA)

14位・祐天寺駅が位置するのは学芸大学駅と中目黒駅の間。2018年にはスーパーやドラッグストア、カフェなどを備えた駅ビルが誕生した。ビル2階には保育園、3階~6階にはスモールオフィス20区画とワークラウンジがある。駅周辺に幼稚園や保育園、小中高校が多く点在し、子どもや学生の姿をよく見かける街だ。駅東側を中心に複数の商店街も広がっており、食料品関係のお店からドラッグストア、100円ショップなどさまざまな店舗が並んでいる。特に飲食店が豊富にそろい、人気のカレー店にフランス料理店、イタリアン、ペルー料理店にメキシコ料理店……とバラエティ豊か。外食好きな人でも、飽きずにいろんなお店との出合いが楽しめるだろう。

人気かつ知名度も高い渋谷駅と横浜駅、そして都内の駅の価格相場が高い傾向が見られた今回のランキング。しかし最も安かった妙蓮寺駅でも横浜駅まで4駅・約6分とアクセス良好で、住宅地として魅力的な環境が整っている。知名度だけにこだわらず、その他の駅にも視野を広げて探してみると自分に合った物件を見つけるチャンスが増えそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている東横線沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ
カップル・ファミリー向け:専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2021/7~2021/9
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

高台に佇む感性豊かな家

所在地:大田区鵜の木
30万円 / 162.6平米
東急多摩川線「鵜の木」駅 徒歩4分

高台に佇む白い外壁のモダンな戸建て。至る所から光が差し込み、どこにいても思わず深呼吸したくなるような気持ち良さ。こうゆう家に出会うと、ただただうれしくなってしまいます。



間取り図からだと若干わかりづらいので、室内のご説明を。内部の大きな特色は、五層のスキップフロアで構成されてい ... 続き>>>.
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レトロ戸建てで暮らす働く

所在地:渋谷区元代々木町
75万円 / 186.73平米
小田急線・千代田線「代々木上原」駅 徒歩11分

フラットルーフやボリュームのあるひさし、渋い色のタイル。レトロな外観がかっこよくて、グッとくる戸建てのご紹介。



さらには、ゆとりのある庭やルーバルがあり、家の中だけでも色々な景色を楽しむことができるのが、いいところ。ペット飼育も可能です。



間取りは、4LDK。大きく取られた庭 ... 続き>>>.
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家具に包まれる、心地よい住処

所在地:神奈川県川崎市宮前区土橋
3,880万円 / 78.6平米
東急田園都市線「鷺沼」駅 徒歩13分

小さな公園に隣接するレトロマンションの一室。素敵なオーダーメイドの家具屋を営むご夫婦が、自らリノベーションを手がけた空間。



内装に手を入れたのは2010年頃。驚いたことに、78.6㎡ある専有面積のほぼ全てが仕切りのないワンルームになっていて、他では見たことがないユニークな間取り ... 続き>>>.
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富ヶ谷のドン

所在地:渋谷区富ヶ谷
70万5,738円(税込) / 124.76平米
千代田線「代々木公園」駅 徒歩4分

代々木八幡から井の頭通りを越えて少し奥に入っていくと、ドンが現れます。どっしりと威厳がある風貌ながら、植栽やクリアなガラスによって何だか軽やかな一面も感じられるヴィンテージのオフィスビル。



実はこの建物、元外国人向けマンションをオフィス仕様にリニューアルしたそうで、ゆったりした ... 続き>>>.
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目黒川を望む

所在地:目黒区青葉台
82万5,000円(税込) / 99.97平米
東急東横線「中目黒」駅 徒歩6分

天井を走る鉄骨やライティングレール、白壁とアジの出た無垢素材の床はもうすでに完成されたギャラリーのよう。



南側に目黒川を望む、新規で内装工事をしなくても十分使用できる質のよい空間が募集中です。



前テナントはアパレルの店舗でした。個人的に買い物をしたこともあったのでちょっと感慨 ... 続き>>>.
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目黒川を望む

所在地:目黒区青葉台
82万5,000円(税込) / 99.97平米
東急東横線「中目黒」駅 徒歩6分

天井を走る鉄骨やライティングレール、白壁とアジの出た無垢素材の床はもうすでに完成されたギャラリーのよう。



南側に目黒川を望む、新規で内装工事をしなくても十分使用できる質のよい空間が募集中です。



前テナントはアパレルの店舗でした。個人的に買い物をしたこともあったのでちょっと感慨 ... 続き>>>.
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DIYと仲間たち

所在地:八王子市打越町
4万円 / 18.42平米
京王線「北野」駅 徒歩12分

八王子市の、のどかな環境にあるワンルームマンションで、なかなか面白い活動が行われています。



室内の床と玄関から続く壁1面にOSB合板が貼られていて、好みにDIY可能!



合板には塗装をしても、ネジを打ち込んでも、何か張り付けてもOK。大きな絵を描いた人もいます。好みの1枚になっ ... 続き>>>.
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DIYと仲間たち

所在地:八王子市打越町
4万円 / 18.42平米
京王線「北野」駅 徒歩12分

八王子市の、のどかな環境にあるワンルームマンションで、なかなか面白い活動が行われています。



室内の床と玄関から続く壁1面にOSB合板が貼られていて、好みにDIY可能!



合板には塗装をしても、ネジを打ち込んでも、何か張り付けてもOK。大きな絵を描いた人もいます。好みの1枚になっ ... 続き>>>.
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ほがらかな暮らし

所在地:世田谷区玉川
10万3,000円 / 30.24平米
東急田園都市線「二子玉川」駅 徒歩6分

二子玉川駅からほど近く。2016年にリノベーションされた、のんびりとひとり暮らしにちょうどいいサイズのワンルームのご紹介。



無垢のフローリングにざっくりと仕上がった天井、くすんだブラウンの塗装壁。質感のある内装に加えて、南向きの窓から入るぽかぽかの日差しが気持ち良くて、毎日朗ら ... 続き>>>.
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規格外の暮らしを楽しむ

所在地:川崎市高津区新作
23万円 / 106.94平米
東急田園都市線「梶が谷」駅 徒歩18分

グループ会社TOOLBOXで働くスタッフが自邸として、こだわり尽くしてリノベーションした、まるでアート作品のような一室。規格外の仕様が随所に見つけられ、ここにしかない空間を楽しむことができます。



まず玄関を入ると、ドンとオープンな浴室が。波型のガルバリウム鋼板の壁に囲まれたガレ ... 続き>>>.
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長屋シェア暮らし、はじめよう! – おとなり –

所在地:墨田区八広
4万円 / 4.4平米
京成押上線「京成曳舟」駅 徒歩9分

京島の長屋をリノベーションしたシェアハウスのご紹介。



「キラキラ橘商店街」をはじめ、顔の見える個人店がたくさんある京島。街の魅力については、東京R不動産でもコラムでご紹介してきました。



**LINK|/column.php?n=1185/|レトロな長屋に若者が集まるまち 京島 ... 続き>>>.
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