都電を眺めるコロンと戸建て-2階-

所在地:荒川区西尾久
9万5,000円 / 43.17平米
都電荒川線「小台」駅 徒歩3分

◯賃料が下がりました◯



のんびり走る路面電車に向かって立つ戸建て。小商いやアトリエに使いたい、かわいらしい建物の雰囲気が魅力です。そんな戸建ての2階がリノベーションされました!



今回は1階と2階分けての募集ですが、セットで借りたい!という方も大歓迎。1階をまちに開いた使い方、 ... 続き>>>.
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国分寺崖線に陣取るコーポラティブハウス

所在地:世田谷区野毛
4,948万~7,998万円 / 64.4~81.3平米
東急大井町線「上野毛」駅 徒歩14分

国分寺崖線上に建築予定のコーポラティブハウス。崖線上ということもあり、上階からは多摩川を眺めることが可能です。もしかしたら、遠くに富士山、夏に花火も楽しむこともできるかもしれません。



特徴は、それだけではありません。敷地内の傾斜地には大きな木々が生い茂っており、計画ではそのスペ ... 続き>>>.
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バランス重視のひとり暮らし【DIY可】

所在地:世田谷区若林
11万円 / 32.5平米
世田谷線「若林」駅 徒歩8分

立地や間取り、内装などのさまざまな要素のバランスが、個人的に◎



しかも、今回の募集にあたり、一部の壁を合板仕上げにしました。この壁は、塗装は不可ですが、釘やビス打ちでしたら可能。棚をつけたり絵を飾ったり、ちょっとしたDIYが楽しめます。



もし僕がゆったりひとり暮らしのできる部 ... 続き>>>.
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ガラス作家・八木麻子さんの職住融合。家族3人が暮らすアトリエ付き賃貸一戸建てをエッセイスト柳沢小実が訪問

硬質でひんやりとしたイメージを覆す、やわらかであたたかみのあるガラス作品。八木麻子さんは、武蔵野美術大学出身のガラス作家です。そんな八木さんは、夫の諒さん、一人娘の夏実ちゃんと一緒に、東京都台東区にある2階建ての賃貸物件に3人で暮らしています。築70年を超えるレトロな物件の1階の土間にはアトリエが。住まいがアトリエでもある作家さんの暮らしを訪ねて、ご自宅に伺いました。

自宅に作品づくりのためのアトリエを持ちたい

八木さんの作品は、以前からInstagram等で目にしていました。あるとき、展示へ足を運んだ際にやっぱりいいなぁ、使ってみたい、と購入。それ以来、個展などもチェックしています。

八木さんのInstagramより @yagiasako

八木さんのInstagramより @yagiasako

もともとガラスという素材には強く惹かれるところがあって、オールドバカラのグラス類も収集していますが、ガラスは硬質なようで繊細さや女性らしさもある、不思議な素材です。八木さんの作品も、やわらかなテクスチャーとほのぼのやさしい質感がチャーミング。そして、ニュアンスのある色づかいも唯一無二です。

八木さんがガラス作品をはじめたきっかけは、美術大学だったといいます。父の仕事であるテレビ製作の影響で、ドラマの美術さんになるため大学で学ぶつもりでしたが、「大学では他のことも学ぶと良い」というアドバイスを予備校の講師からもらい、工芸工業デザイン学科へ進学してガラスと出合いました。

ガラス作家の八木麻子さん(写真撮影/相馬ミナ)

ガラス作家の八木麻子さん(写真撮影/相馬ミナ)

八木さんはガラス作家として活動をはじめて11年。八木さんのガラス作品は、ガラスを削ったパーツを組み合わせて窯で焼き上げて融合させるという手法で生み出されています。この窯で焼き上げる工程を、昼夜を問わず窯の調子を見られるのはメリットということもあり、家族と一緒に過ごしたい八木さんにとっては、自宅にアトリエをつくるということは自然な選択肢でした。

以前は郊外の住宅街で制作していましたが、作業時に出る音が近所の迷惑になるのではと、ずっと気にかかっていたといいます。

結婚を機に、八木さん夫妻は6年前に現在の東京都台東区にある二階建ての一戸建てに引っ越すことにしました。アトリエをつくるためには、土間付き、一戸建て、ものづくりに理解のある環境、などの細かい条件を満たしていてほしいと考えた八木さん。この、ちょっとニッチなニーズにぴったりと合った物件は、たまたま賃貸サイトで見つけたと言いますが、なんと偶然にも、建築家である夫の諒さんが独立前に努めていた設計事務所がリノベーションを手掛けた物件だったのだとか。運命めいたものを感じたこともあって、入居を決めました。

作品は、窯の中でガラスを溶着させた後に加工する「キルンワーク」の技法によるもの(写真撮影/相馬ミナ)

作品は、窯の中でガラスを溶着させた後に加工する「キルンワーク」の技法によるもの(写真撮影/相馬ミナ)

ヘアアクセサリーやうつわなど、暮らしに寄り添うものたち(写真撮影/相馬ミナ)

ヘアアクセサリーやうつわなど、暮らしに寄り添うものたち(写真撮影/相馬ミナ)

物件は築70年超の古い賃貸。ですが、古い梁などを残しながらモダンにリノベーションが施されていて、すっきりとシンプルで洗練された雰囲気の空間です。1階部分は八木さんのアトリエのほか、キッチン、お風呂、トイレがあります。そして、2階はダイニングと夫の仕事スペース、寝室になっています。天窓や北側の大きな窓からは自然光がたっぷり入り、階段は広さを感じさせるスケルトン(ストリップ)階段。リノベーションによって随所に抜けを感じる工夫がされています。それもあってか、1フロアあたりの広さは35平米、総床面積70平米ですが、実際の平米数よりもゆったりと感じられます。

(写真撮影/相馬ミナ)

(写真撮影/相馬ミナ)

開口部が大きく、やわらかい光が差し込む土間のアトリエ(写真撮影/相馬ミナ)

開口部が大きく、やわらかい光が差し込む土間のアトリエ(写真撮影/相馬ミナ)

二階のダイニングには天窓からの光も注ぎ、美しい陰影が(写真撮影/相馬ミナ)

二階のダイニングには天窓からの光も注ぎ、美しい陰影が(写真撮影/相馬ミナ)

植物もたっぷり光を浴びて、のびのび育っています(写真撮影/相馬ミナ)

植物もたっぷり光を浴びて、のびのび育っています(写真撮影/相馬ミナ)

大型の機械がずらりと並ぶアトリエ

1階の土間部分につくったアトリエには、電気窯をはじめとした大型の機械がいくつも並んでいます。

作業がしやすいように、ものの配置も細やかに考えられています(写真撮影/相馬ミナ)

作業がしやすいように、ものの配置も細やかに考えられています(写真撮影/相馬ミナ)

(写真撮影/相馬ミナ)

(写真撮影/相馬ミナ)

作業は、日々ラジオを聞きながら(写真撮影/相馬ミナ)

作業は、日々ラジオを聞きながら(写真撮影/相馬ミナ)

(写真撮影/相馬ミナ)

(写真撮影/相馬ミナ)

フロスト加工によるマットな質感と、ニュアンスのある色合い(写真撮影/相馬ミナ)

フロスト加工によるマットな質感と、ニュアンスのある色合い(写真撮影/相馬ミナ)

板ガラスを重ねて窯で溶着したあとに、削って形を整える(写真撮影/相馬ミナ)

板ガラスを重ねて窯で溶着したあとに、削って形を整える(写真撮影/相馬ミナ)

「郊外の住宅街に住んだりもしたけれど、音についてはものづくりの街である下町エリアのほうが理解があるかなと。あと、私はすぐ出かけられる環境が好きで、街の中に住みたいという希望もありました」

その点、現在住んでいる台東区は、行政が街をあげてものづくりを推進しているために周囲も理解があり、多くの才能のあるつくり手がアトリエを構えています。

入口には、台東区によるものづくりアトリエの看板が(写真撮影/相馬ミナ)

入口には、台東区によるものづくりアトリエの看板が(写真撮影/相馬ミナ)

取材中も近所の人が顔を出して、頼みごとをしたり、されたり。
例えば隣に住むおばあちゃまが夕飯のおかずを分けてくれたり、反対隣の家のおじいちゃまが毎年ひなまつりの日に娘さんへお餅を持ってきてくれたり。そして八木さん夫妻も、ブレーカーの調子が悪いと言われて見にいったり、小学生の男の子と遊んだり。「ここは近所の人との関係も良くて、住みやすいんですよ」。緩やかでやさしい交流があります。

合羽橋や浅草にほど近く、周辺には古い喫茶店や小さな専門店がたくさん。外出が好きな八木さん、自宅の周りをほんの少し歩くだけでいい気分転換になるようです。

コンパクトなキッチンは工夫がいっぱい

土間にあるアトリエを抜けて玄関で靴をぬぐと、キッチンへ。うつわをつくる作家さんは料理上手が多い印象ですが、八木さんもその一人。自身がつくったうつわを実際に日々使っている作家さんは、常に自身の商品の使用感をチェックしているようなものなので信頼できると、常々感じています。

調味料は、すぐ手に取れるコンロ横の棚に(写真撮影/相馬ミナ)

調味料は、すぐ手に取れるコンロ横の棚に(写真撮影/相馬ミナ)

八木さんは「料理が制作活動の気分転換になっている」と話します。そんな八木さん宅のキッチンは、比較的コンパクト。シンクと作業台、冷蔵庫の位置が近いため動きやすいその一方で、シンクとコンロの間の作業台が狭いのが、唯一惜しい点だとか。背の低い食器棚が、作業台とカウンターの役割を兼ねています。

コンロは二口、シンクも小さめ。小さい水切りかごを置いて作業スペースを確保(写真撮影/相馬ミナ)

コンロは二口、シンクも小さめ。小さい水切りかごを置いて作業スペースを確保(写真撮影/相馬ミナ)

食器棚には自身のガラス器をはじめ、作家もののうつわが並ぶ(写真撮影/相馬ミナ)

食器棚には自身のガラス器をはじめ、作家もののうつわが並ぶ(写真撮影/相馬ミナ)

ダイニングは2階にあるので、1階でつくって2階に運ぶという上下の移動がありますが、キッチンとダイニングが離れているために、かえって料理に集中できるという利点もあるそうです。

「すごく住みやすいわけではないけど、この家が好き。それは、今の生活の軸になっている制作活動を、自分のペースで出来る場所があるという安心感です。大切に引き継がれてきた家なので、その跡を感じつつ、明るい光が入る綺麗な空間になっていて、自分たちの選ぶ調度品やアートピースなどもしっくり調和するのが嬉しい。古くから住むご近所の皆さんとも、お互い気遣いながら程よい距離感で交流出来る、そのような環境を含めて心地よいなと感じます」

玄関のかごにマスク、キッチンの柱にはショルダーバッグ。出入りする動線上にさりげなく外出時の必需品が置かれているのも、住みながらの工夫なのでしょう。

二階に忘れ物を取りにいかずにすむよう、外出用のあれこれは玄関に(写真撮影/相馬ミナ)

二階に忘れ物を取りにいかずにすむよう、外出用のあれこれは玄関に(写真撮影/相馬ミナ)

ダイニングは緩やかに区切って

八木さん夫妻は二人ともフリーランスで、自宅が仕事場。家の中にオフィスが2つある状態です。

2階の奥まった一角が夫の諒さんの作業スペース(写真撮影/相馬ミナ)

2階の奥まった一角が夫の諒さんの作業スペース(写真撮影/相馬ミナ)

見せる収納と飾り方のバランスが絶妙です(写真撮影/相馬ミナ)

見せる収納と飾り方のバランスが絶妙です(写真撮影/相馬ミナ)

「仕事柄、物も多いから、職場に住んでいるよう。日中は1階で私、2階で夫、とそれぞれ家で仕事をしていますが、フロアが分かれているからか、互いのことはあまり気にならないです。
料理は主に私がしていて、昼は自分の区切りがいいところで手を止めて、ごはんをつくります。子どもの保育園などのスケジュールに合わせて1日の仕事時間を決めていて、夕方には大きな音が出る作業を終えて、週末もちゃんと休んでいますよ。夜、子どもが寝たあとに下へ行って窯をチェックできるのは、仕事場が家にあるメリットだと感じています」

家=仕事場、のリフレッシュ方法とは

そして、私が八木さんにいちばん聞きたかったこと。それは、やっぱり自宅での働き方についてです。

この数年間で、家で仕事をするようになった方も増えましたが、「職場=住まい」は通勤もなくて便利な代わりに、オンオフの切り替えがしにくい時もあるのでは。
どうしていますか?

「コロナ前は、旅行でリフレッシュしていました。おうち時間がたくさんあったここ数年は、漁協からお魚を買ったり、美味しいお菓子を取り寄せたり、そういうことで楽しんでいた気がします。
あと最近は、娘のお洋服などを外国から買ったり。サブスクで映画やドラマなども見ますが、やっぱりラジオが気分転換になりますね。あとは、近くの喫茶店に行ったり、かき氷を食べたりかな」

(写真撮影/相馬ミナ)

(写真撮影/相馬ミナ)

いくつかの条件を挙げて、気分良く過ごせそうという物件を見つけたら、住みながらそこでの暮らし方を柔軟に探していく。仕事上のものがたくさんあっても、「暮らしやすさ」や「心地よさ」は諦めずにいられます。壁などに飾られたオブジェも、クリエイティブなご家族らしくてとても素敵。また、在宅で仕事をする上での小さなストレスも、空間や時間をゆるやかに区切ることで、さらっと逃がしていて、それもぜひ真似したいなと思いました。

ものづくりをしながらの、家族三人の伸びやかな暮らし。お子さんの成長にともなう変化も、また見せていただきたいです。

●取材協力
八木麻子さん
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