(株)ホームステージング・ジャパンは、「安心R住宅に関する調査」を実施し、その結果を発表した。調査方法はインターネット。調査時期は2018年3月12日(月)から3月19日(月)。全国の20歳以上の男女で中古物件を購入したことがある561人を対象に行った。「安心R住宅」とは、国土交通省が4月1日より実施を予定している既存住宅の流通促進に向けた制度。「不安」「汚い」「わからない」といった従来の「中古住宅」のマイナスイメージを払拭し、「住みたい」「買いたい」既存住宅を選択できる環境整備を図るもの。
「安心R住宅」という制度を知っていますか?では、全体の18.9%が「知っている」と答えた。年代別に見ると、20代は31.3%、30代は24.1%が「知っている」と回答し、若い世代ほど認知度が高い結果となった。一方で、40代以上では、40代が11.6%、50代が12.7%、60代以上が14.3%という結果。
新築物件と中古物件の印象では、新築物件に対しては約7割(67.4%)が「不安・汚い・わからない」イメージはないと答えた。一方、中古物件に関しては「不安・汚い・わからない」イメージを持っていないと答えた割合は約2割(19.1%)となり、約8割がいずれかのイメージを持っていることがわかった。
「不安」とイメージを持っている主な理由に、「なんで売りに出されたのか、事故物件ではないか」「どんな人が住んでいたのか」「前に住んでいた人がどのような使い方をしていたのか」「見えない不具合があるのではないか」などがあり、「汚い」とイメージを持っている主な理由に、「知らない人が使っていた家だから」「水回りの清潔感が気になる」「経年劣化」などが挙げられた。
新築物件の購入を検討する時、同条件の中古物件がいくら安ければ中古物件を選ぶかを、築年数ごとに聞いたところ、マンションの場合は築5年で500万円、築10年・築20年で1,000万円、築30年で2,000万円。戸建ての場合では築5年・築10年・築20年で1,000万円、築30年で1,500万円という結果。この金額程度に安価な物件があれば、中古物件を選ぶ傾向のようだ。また、物件種別や築年数に関係なく、「中古物件は選ばない」と回答した割合は年齢があがるほど増える傾向にあった。
物件の購入を検討する際に気になるものを、「新築マンション」「新築戸建て」「中古マンション」「中古戸建て」それぞれで聞いたところ、どの種別でも最も多くの回答を集めたのは「耐震性」で約6割。新築では続いて「保障・アフターサービス(48.0%)」が続いた。中古では「内装の傷・汚れ(57.2%)」が耐震性とほぼ変わらないポイントで続き、「設備の状態(51.3%)」と続いた。中古物件に関して、「内装の傷・汚れ」「外装の傷・汚れ」を気にする人は5割を超えているのに対し、「内装のデザイン」「外装のデザイン」を気にする人は約3割にとどまる結果となった。
「新築マンション」「新築戸建て」「中古マンション」「中古戸建」の物件を購入する際に耐震に不安を感じるかを聞いたところ、「新築マンション(36.7%)」「新築戸建て(38.1%)」「中古マンション(71.5%)」「中古戸建(71.3%)」となり、新築物件では約4割、中古物件では約7割の人が耐震性に不安を感じていた。年齢別には、年齢が高まるに従って、不安に感じる割合が増える傾向にあった。特に50代以上では、中古戸建てと中古マンションへの耐震に対する不安が約8割だった。
ニュース情報元:(株)ホームステージング・ジャパン