住まいのトラブル調査【購入編】居住中に起こったトラブル、どこに相談した?

住まいのトラブル調査。購入編の第2弾は居住中や、リフォーム、リノベーションでの具体的なトラブル内容の紹介と、相談相手についてです。知っておけば、たとえトラブルに巻き込まれても落ち着いて対応できそうですね!
居住中のトラブルは、「雨漏り」や「騒音」 リフォームでは「高額請求」など

前回、物件探しや契約時、建設中、内覧の具体的なトラブルを取り上げましたが、今回は実際に住んでから、そして購入物件ならではのリフォーム、リノベーション時のトラブルについてご紹介します。

【居住中】
・外壁塗装が剥がれてきて困った(28歳・女性)
・隣に越してきた人が飼う意思もないのに野良猫に餌をやって居ついてしまい、飼い犬の餌の横取りをしたり、けがを負わさせられた(38歳・女性)
・隣に住む人からの嫌がらせ。子どもが夜中に泣いたりぐずったりしたときに、壁を叩いて威嚇されたり、ベランダ越しに暴言を言われた(47歳・男性)
・暴風雨のときに雨漏りするようになった。管理組合がきちんと対処せず、いつまでたっても修繕しない(47歳・男性)
・隣で炭を使ったバーベキューをしていて、洗濯物等に肉のにおいがついた(事前に断りなし)(57歳・男性)

【リフォーム・リノベーション時】
・入居前にフロアコーティングしたら、フローリングが傷ついた(37歳・女性)
・見積もりよりも高額な請求をされた(59歳・女性)
・塗装忘れや外壁の破損などが見つかった(50歳・女性)
・リフォームをするために家の中の壁をはがしたら、雨漏り箇所が見つかった。雨漏りの原因が最初に建てた時点でのやり忘れだったと思われるが、築年数がたっていたため、建設会社の免責となった(47歳・女性)
・管理組合への申請が遅れたため、入居までに間に合わず、土日も対応してもらった(52歳・男性)
・屋上工事の際に雨漏りがした(51歳・男性)

特に居住中のトラブルはコメントが多く、騒音や生活マナーなどのトラブルが挙げられました。リフォーム、リノベーションに関しては、見積もりと異なる請求や工事の遅れ、作業ミスなどのトラブルが多いようです。

トラブル時に相談するのは「家族、知人、友人」に次いで、「管理組合」「建設会社」

トラブルに巻き込まれたとき、みんなはどう行動しているのでしょうか。実際にトラブルにあった人に、トラブルや困ったことについてどこかに相談したか聞いたところ、「家族、知人、友人」に相談した人が34.7%、「管理組合、管理会社」が30.6%、「建築会社、施工会社」23.1%となりました。

トラブルの際には、まず家族や知人、友人など、気の許せる人に相談する人が多く、相談した結果、トラブルの内容によって管理組合や管理会社、建築会社、施工会社に相談しているのかもしれません。

トラブル内容により解決可能な相談相手が異なる。誰に相談するかを見極めるのも重要(出典/SUUMOジャーナル編集部)

トラブル内容により解決可能な相談相手が異なる。誰に相談するかを見極めるのも重要(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、そのトラブルが解決した人は6割を超えていました。トラブルにあっても、然るべき相手に相談をすれば、トラブルを最小限にできたり、解決できるため、一人で悩むのではなく誰かに相談することから始めてみることが重要なようです。

トラブルを経験した人の6割以上が解決したと回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

トラブルを経験した人の6割以上が解決したと回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

相談しなかった理由は「面倒だったから」「当事者だけで解決しようと思ったから」

一方、Q4で「どこにも相談しなかった」と回答した人は19.0%いました。トラブルに遭ったにもかかわらず、誰にも相談しなかったという人の理由で一番多かったのは「面倒だったから」(28.6%)、次いで「当事者だけで解決しようと思ったから」(25.0%)、「相談先が分からなかったから」(21.4%)でした。

誰にも相談をしなくても問題が解決することはあるかもしれませんが、誰かに相談すると、問題解決への近道を教えてもらえたり、実際に問題を解決してもらえたりと、プラスになることが多いはず。誰に相談していいか分からない場合には、まず家族、知人、友人に相談したり、インターネットで同じようなトラブルに遭った事例を探してみるといいでしょう。また、過去に住まいを購入している人にアドバイスをもらうのもよさそうですね。

トラブルに遭う前に、トラブル回避のためのアドバイスをもらうのも重要ですが、それでもトラブルに巻き込まれることはあり得ます。万が一トラブルにあってしまったら、誰かに相談することで解決する確率がぐっと上がるようなので、一人で抱え込んで悩むのではなく、まずトラブル内容を誰かに相談してみて。それが解決への第一歩となるはずです。

●調査概要
・[住まいのトラブル調査 購入編]より
・調査期間:2018年3月12日~13日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:全国の購入物件(一戸建てまたはマンション)にお住まいの20歳~59歳の方
・有効回答数:男女600名(新築一戸建て150名、中古一戸建て150名、新築マンション150名、中古マンション150名)

住まいのトラブル調査【購入編】購入物件で一番多いトラブルは「近隣トラブル」!

住まいのトラブル調査シリーズ。賃貸編に続き、購入編です。賃貸住宅とトラブル内容は異なるのか、トラブルにあったことのない人はどんな回避法を行ったのかなどを紹介します。また、物件探しや契約時、内覧までの期間に経験した具体的なトラブル内容を大公開。賃貸編との違いもチェックしてみてくださいね。
購入物件では「近隣トラブル」がトップ

前回の賃貸編では、「物件の欠陥や設備の故障などのトラブル」(67.7%)がトップ、次いで近隣トラブル(61.0%)が多い結果だったトラブル内容。購入物件の場合には、どのような結果となるのでしょうか。

結果は、「近隣トラブル」(14.8%)が1位、「物件の欠陥や設備の故障などのトラブル」(10.7%)が続きました。購入物件の場合、町内会への参加やゴミ出しなど、周囲のご近所さんと付き合いややりとりが多くなります。そのため、賃貸物件では2位だった近隣トラブルが購入物件ではトップなのかもしれません。また、物件の欠陥、設備の故障に関しては、購入物件は事前によく確認してから契約に至ることが多いので、賃貸物件よりも数が少ないのでしょう。
その他、購入物件ならではのリフォームやリノベーションでのトラブルも6.2%ありました。

トラブルのなかでは近隣トラブルが1位だが、各項目「経験したことがない」と回答した人が8割を超えた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

トラブルのなかでは近隣トラブルが1位だが、各項目「経験したことがない」と回答した人が8割を超えた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

一方、「トラブルを経験したことがない」と回答した人に、トラブル回避のために気を付けていたことを聞いてみると、以下のようなコメントが挙げられました。

【購入前に気を付けたこと】
・購入前に、マンションに住んでいる人がどのような人なのかなど情報収集を行った(55歳・男性)
・住宅関係の知人にいろいろアドバイスをもらった。防犯対策にも気をつけたい(49歳・男性)
・トラブルについて、ネットで調べた(45歳・男性)
・口頭でやり取りしない、必ず文書で残す(50歳・女性)
・信頼できる会社、信頼できる担当者と交渉した(47歳・女性)
・購入するときに、その土地柄、雰囲気などを不動産会社に聞き、理解した上で購入を決めた(44歳・女性)

【購入後に気を付けたこと】
・近所付き合いは、こまめにする(54歳・男性)
・日ごろから顔を合わせたら挨拶をしておく(46歳・男性)
・夜はテレビの音を小さめにしたり、子どもに騒がないように言い聞かせていた(37歳・男性)
・事前にご近所に挨拶回りをした(58歳・女性)
・多少のことは我慢する。生活音などに気を付ける(54歳・女性)
・近所の人に不快な思いをさせないように騒音やペットの臭いなど 気を付けている(47歳・女性)

物件探し、契約時、内覧でのトラブルは「納期遅れ」「施工ミス」など

どんなシチュエーションにおいてもトラブルは起こり得ますが、物件探しや契約時、建設中、内覧のトラブルは、事前に知っておけば防ぐこともできそう。具体的にどんなトラブルがあったのかチェックしてみましょう。

【物件探しのとき】
・近隣建物やその付近で、違法建築で建築中のものがあった(54歳・男性・新築マンション)
・希望の物件を紹介してくれなかった(49歳・男性・中古マンション)
・マンション購入を決めて、手続き中に売り切れたということが何度かあった(34歳・女性・中古マンション)

【ローン契約、物件契約時】
・ローン仮審査の時仲介業者が報告を怠ったため延期になった(40歳・男性・中古マンション)
・地下埋設物処理(57歳・男性・中古一戸建て)
・10年以上働いていると思っていたが、ローンを組む段階で実際は10年以内だったので、予定していたローンの審査が通らなかった(49歳・女性・新築マンション)

【建設中】
・隣地の所有者にある権利を主張された(49歳・男性・新築マンション)
・工程の遅れで、子どもの進学に影響があった(48歳・男性・中古一戸建て)
・境界の塀をつくるのに、合意が得られなかった(58歳・女性・中古一戸建て)

【内覧のとき】
・カウンターキッチンにひびが入っていた(58歳・男性・新築マンション)
・排水が漏れた(52歳・男性・新築一戸建て)
・造り付けの棚がゆがんでいた(37歳・女性・新築マンション)

購入物件では、物件探しから始まり、契約、建設、内覧まで、実際に住むまでにいくつもの工程があるため、トラブルが起こる確率も賃貸物件よりも高くなる可能性があります。しかし、実際に起こったトラブルを事前に知っておくことで避けられるトラブルも多いはず。これから物件購入を検討されている方は、今回のトラブル事例を参考にして、面倒なトラブルに巻き込まれることがないよう、快適な新生活のスタートに役立ててくださいね。

●調査概要
・[住まいのトラブル調査 購入編]より
・調査期間:2018年3月12日~13日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:全国の購入物件(一戸建てまたはマンション)にお住まいの20歳~59歳の方
・有効回答数:男女600名(新築一戸建て150名、中古一戸建て150名、新築マンション150名、中古マンション150名)

住まいのトラブル調査【賃貸編】 敷金が戻ってこない… 退去時に起こるトラブル事例を公開!

賃貸契約が終了して次の住まいへ引越しが済むまでは、何事もなく気持ちよく終わりたいものです。今回は、退去時の具体的なトラブル内容や、その回避法などを紹介します。現在賃貸住宅に住んでいる人にも必見の内容です。
退去時のトラブルは「敷金の返金について」が多い

前回の調査で、賃貸物件で居住中に次いで多いことが分かった退去時のトラブル。いったいどんなことでトラブルになっているのでしょうか。

結果は「敷金の返金について」(70.3%)と「原状回復について」(56.8%)が多いと分かりました。この2つに関して回答した人数はそれほど多くはありませんでしたが、その中で、「敷金よりオーバーしてしまい、経済的な負担があった」(47.1%)と回答した人が「敷金でカバーできる範囲内だった」(35.3%)を上回る結果となりました。

賃貸物件を借りる際には、敷金や礼金を支払うことがほとんど。しかし、借主がその物件を退去する際に、貸主が原状回復するためのクリーニングや壁紙の張り替えなどを行った結果、敷金が返金されないといったトラブルになるようです。そもそも、借主が普通に部屋を使用していた場合に生じる経年劣化や損耗は貸主負担。借主の故意や過失、通常の使用方法に反するなどで生じた傷や損耗は借主が負担することと決められています。この消耗と故意や過失の境界線が曖昧(あいまい)なのがトラブルの元なのかもしれません。

退去時の敷金問題は7割もの人が経験している(出典/SUUMOジャーナル編集部)

退去時の敷金問題は7割もの人が経験している(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「特に経済的な負担は生じなかった」のはわずか23.5%だった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「特に経済的な負担は生じなかった」のはわずか23.5%だった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、「敷金よりオーバーしてしまい、経済的な負担があった」人は、「5万円以上」の負担が43.8%でトップ、「3万円以上~5万円未満」が25.0%で続きました。通常の使用で起こる消耗は借主の費用負担にはならないことを考えれば、5万円以上の負担はかなり大きいと言えます。

3万円以上負担した人は全体の約7割という結果に(出典/SUUMOジャーナル編集部)

3万円以上負担した人は全体の約7割という結果に(出典/SUUMOジャーナル編集部)

退去時のトラブルの具体的な内容は、以下のようなものがありました。

・入居前からの汚れなども原状回復と言われ、料金を請求された(42歳・女性)
・10年暮らしていた。タバコ禁止と契約書には記載なかったが、ヤニは居住者の過失と言われ敷金以上の金銭を求められた(47歳・女性)
・必要以上のハウスクリーニング代金を請求されたが、簡易裁判を起こすと言ったらお金が逆に返ってきた(45歳・男性)
・入居時に鍵の交換代を支払っているにも関わらず、退去時にも鍵の交換代金を請求された(43歳・男性)
・入居時から汚れがあった畳の入れ替え料金を請求された(48歳・男性)
・取り壊しが決まっていた物件なのに、原状回復を言われた(42歳・男性)
・設備品の処分費を負担させられた(41歳・女性)

トラブルを回避するために……「入居時に部屋をチェック」「内見は必須」など

次に、日ごろトラブルに巻き込まれないように気を付けていることがあるか聞いたところ、「気をつけていることがある」と回答した人が6割を超え、トラブル回避のための注意を払っている人が多いことが分かります。

トラブル防止のために、日ごろから気を付けていることがある人は6割を超え、意識の高さがうかがえる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

トラブル防止のために、日ごろから気を付けていることがある人は6割を超え、意識の高さがうかがえる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

気を付けていることとしては、「入居時に室内の状態をよくチェックしておく」(54.4%)、「必ず内見をしてから契約をする」(44.6%)、「契約書の内容をよく読む」(37.8%)、「インターネットなどで、よくあるトラブル事例を調べておく」(32.1%)などが並びました。

入居前に、室内に既にある傷や消耗などは写真に撮る、契約書にある内容を読み込むなど、トラブルを避けるために事前に出来ることはたくさんあります。インターネットでトラブル事例を調べておくのも、トラブル回避には有効だと言えるでしょう。

退去時の敷金問題を考えると、入居前の内見や室内の状態チェックは必須と言える(出典/SUUMOジャーナル編集部)

退去時の敷金問題を考えると、入居前の内見や室内の状態チェックは必須と言える(出典/SUUMOジャーナル編集部)

今回の調査で、居住中だけでなく、退去時にもトラブルが発生していることが分かりました。そして、「敷金よりオーバーしてしまい、経済的な負担があった」人は約5割にのぼります。

戻ってくるはずの敷金が戻ってこないばかりか、経済的負担があるのは避けたいもの。そのためには、居住中に部屋をきれいに使用することはもちろんですが、入居前に既に室内にある傷や汚れをチェックしておいたり、過去のトラブル事例を調べて回避法を知っておくなど、事前に出来ることはしておいたほうがよさそう。不当に経済的な負担を負うことがないよう、必要な知識は身に付けておきたいものですね。

●調査概要
・[住まいのトラブル調査 賃貸編]より
・調査期間:2018年3月8日~9日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:全国の賃貸住宅にお住まいの18歳~49歳の方
・有効回答数:男女300名

住まいのトラブル調査【賃貸編】賃貸物件のトラブルで一番多いのは、物件の欠陥や設備の故障だった!

新しい住まいを探すとき、契約するとき、そして住んでからも、トラブルに巻き込まれてしまうことってありますよね。今回の調査では、賃貸住宅に住んでいる人に、どんなトラブルに遭遇したか、そしてトラブル解決のためにとった行動などを聞きました。事前に防げるもの、その場で対処するしかないものなど、これから引越しを考えている人は要チェックの内容です。
一番多いのは物件の欠陥や設備の故障 次いで近隣トラブル

実際どのようなトラブルにあっているのか聞いてみると、物件の欠陥や設備の故障などのトラブル(67.7%)がトップ、次いで近隣トラブル(61.0%)となりました。賃貸物件は、新築でない限り以前に誰かが部屋を使用しているため、物件の欠陥や設備故障などが見つかるケースが多いのかもしれません。近隣トラブルは賃貸物件に限ったことではありませんが、経験したことがある人が6割を超えました。
続いて3位に「敷金、原状回復のトラブル」(20.7%)、4位「物件探しでのトラブル」(18.0%)、5位「契約に関するトラブル」(16.7%)という結果に。

物件の欠陥や設備の故障、近隣トラブルは3人に2人が経験している(出典/SUUMOジャーナル編集部)

物件の欠陥や設備の故障、近隣トラブルは3人に2人が経験している(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、トラブル後、そのトラブルが解決したかどうかについては、約7割(70.7%)が解決したと回答しています。解決法は「管理会社に連絡をした」(56.6%)が圧倒的に多く、次いで「不動産会社に連絡をした」(32.5%)、「大家に連絡をした」(25.9%)と、関係する管理会社や不動産会社に相談している人が多いようです。

トラブルが起きたとき、特に近隣トラブルなどの場合は当事者同士で直接解決しようとすると、余計に溝が深まったり、さらに大きなトラブルになる可能性もあります。管理会社や不動産会社、大家など、部屋を管理する人に相談し、その人を介して話し合いをしたり、集合住宅であれば貼り紙をしてもらうなどでトラブルを他の住人に知らせてトラブル解決を図るのが賢明と言えそうです。

また、「家族、友人、知人に相談した」は2割程度。同じようなトラブルの経験がある人がいた場合、経験をもとにしたアドバイスはトラブル解決に役立ちそう。その結果、管理会社や不動産会社に連絡をしたり、専門家に相談したという人もいるようです。

「解決した」が7割いる一方で、「解決していない」が約3割(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「解決した」が7割いる一方で、「解決していない」が約3割(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「何もしなかった」人はわずか7.1%で、解決をした人は何らかの行動を起こしている(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「何もしなかった」人はわずか7.1%で、解決をした人は何らかの行動を起こしている(出典/SUUMOジャーナル編集部)

トラブルの相手は不動産会社、管理会社のほか、近隣住民も

トラブルがあった人に聞くと、その相手は「不動産会社、管理会社」(44.3%)と「同じ賃貸物件の居住者」(43.0%)が2トップでした。
トラブル内容で多いのは、「物件の欠陥や設備の故障などのトラブル」「近隣トラブル」でしたから、相手が「不動産会社、管理会社」「同じ賃貸物件の居住者」なのは納得がいく結果だといえます。

不動産会社、管理会社はトラブルを相談する相手だが、トラブルの相手にもなり得るようだ(出典/SUUMOジャーナル編集部)

不動産会社、管理会社はトラブルを相談する相手だが、トラブルの相手にもなり得るようだ(出典/SUUMOジャーナル編集部)

ちなみに、「不動産会社、管理会社」「物件の大家」がトラブル相手の場合、「居住中」にトラブルがあったという人が6割強。トラブル内容としては、「物件の欠陥や設備の故障などのトラブル」が多いようです。次いで多いのは「退去時」で、約2割の人が該当すると答えました。

居住中はもちろん、部屋探しのときや契約時にもトラブルが起こっている(出典/SUUMOジャーナル編集部)

居住中はもちろん、部屋探しのときや契約時にもトラブルが起こっている(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、トラブル相手が「同じ賃貸物件の居住者」「物件の近隣住民」と答えた人のなかで、「苦情を言った」人は56.0%、「苦情を言われた」人は25.3%でした。一方、「苦情は言っていないが、迷惑していることがある」人は36.7%で、必ずしも「迷惑であることを相手に伝える」行動に移しているわけではないと分かります。

トラブルの具体的な内容としては、「深夜なのに音楽がうるさい」「夜中、猫の鳴き声がうるさいと言われた」「上の階の子どもの足音や走り回る音が下まで聞こえ、夜遅くまで続く」などの騒音問題をはじめ、「廊下に生ごみなどを放置」「共用スペースに布団を干す」などの生活マナーの問題などが多く挙げられました。

近隣トラブルに関しては、約6割が「苦情を言った」と回答しているが、「苦情は言っていない」人も36.7%いることがわかる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

近隣トラブルに関しては、約6割が「苦情を言った」と回答しているが、「苦情は言っていない」人も36.7%いることがわかる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

トラブルの内容は、「敷金礼金」や「エアコンの故障」など

最後に、「部屋探しのとき(部屋の内見も含める)」「契約時」「居住中」「契約更新時」それぞれのトラブル内容をご紹介します。

【部屋探しのとき(部屋の内見も含める)】
・この部屋だと決めて引越しの用意もしたが、当日鍵をもらいに行くと 他の人に決まったと言われた(48歳・女性)
・不動産会社で紹介された内容と実物が全然違うし、家賃も契約時の書類内容と違っていた(49歳・男性)

【契約時】
・敷金礼金を多く取られそうになった(24歳・女性)
・家賃の金額が紹介してもらったときと違っていた(49歳・男性)

【居住中】
・クーラーが取り付けてあって、家賃に含まれているのに使用できなかった(38歳・女性)
・機器や備品の壊れがひどく、電話してもきちんと対応してくれなかった(31歳・女性)

【契約更新時】
・契約を更新して家賃の月額が2000円下がったにも関わらず、以前のままの金額が引き落とされていた(43歳・男性)
・一方的に契約変更があった(33歳・男性)

今回の調査で、賃貸物件に住んでいる人は、物件の欠陥や設備の故障、近隣トラブルを経験しているケースが多く、トラブル相手は「不動産会社、管理会社」「同じ賃貸物件の居住者」などであることが分かりました。

さまざまなトラブルがありますが、約7割は解決したと回答し、その方法としては「管理会社に連絡をした」「不動産会社に連絡をした」「大家に連絡をした」などがありました。トラブルがあっても、自分達だけで解決しようとせず、部屋を管理している会社や大家に相談するのがいち早く解決する方法だと言えそう。解決するための相談相手が分かっていれば、たとえトラブルにあったとしても慌てず対応できるはず。

また、物件の欠陥や設備の故障などのトラブルは、物件の内見の際にチェックすることで、ある程度防ぐことができるかもしれません。近隣トラブルなども、日々きちんと挨拶をかかさない、夜中の騒音には気を付けるなど、生活をする上で少し気を付けることで回避できることがありそうですね。

●調査概要
・[住まいのトラブル調査 賃貸編]より
・調査期間:2018年3月8日~9日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:全国の賃貸住宅にお住まいの18歳~49歳の方
・有効回答数:男女300名