住まいを高く売るには有利な時期?約6割がそう感じた、不動産売却市場。価格と売却時期はどちらを重視?

リクルートが『住まいの売却検討者&実施者』調査(2023年/首都圏)を実施した。過去1年以内に売却を検討した人に、その物件や売却理由、売る時期をどう見ているかなどを聞いている。今どきの売却実態を見ていくことにしよう。

【今週の住活トピック】
2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)公表/リクルート

売却を検討した物件の所在地、千葉県と埼玉県で前年より増加

リクルートの調査は、首都圏に住む20歳~69歳の男女に、2023年12月~2024年1月に実施したもの。まず、過去1年以内に土地や居住用不動産の売却を主体的に検討したかを聞き、該当した18%を売却検討者として、本調査を行っている。なお、そのうち38.5%が売却を完了している。

売却を検討したのは「買い替え」か「相続・贈与」か「不要な不動産を処分するため、その他」かを聞いたところ、「買い替え」が58.5%、「相続・贈与」が25.1%になった。ただし、50代・60代では「相続・贈与」の割合が3割前後と増える傾向が見られた。

では、「売却しようと思った理由」は何だろう?1位は「売れるときに売るため」(28.0%)、2位は「住む場所を変えるため」(26.9%)となったが、年々減少にある。3位は「高いうちに売るため」(26.0%)だった。近年の不動産の価格上昇を受けてのことだろう。

不動産を売却しようと思った理由(複数回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

不動産を売却しようと思った理由(複数回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

売却を検討した物件は、「土地」が25.4%、「一戸建て」が40.0%、「マンション・アパート」が34.6%だった。興味深いのは、売却検討物件の所在地だ。「東京都」が減少トレンドにある一方で、「千葉県」と「埼玉県」がこれまでより増加する形となった。早い時期から価格上昇が感じられた東京23区から遅れて、千葉県や埼玉県でも買い替えがしやすい市場になったということだろうか。

売却検討物件の属性(単一回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

売却検討物件の属性(単一回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

「高く売るのに有利な時期」か?有利57.5%、不利9.7%

さて、不動産の価格が上昇トレンドにあることで、売却に有利な時期と感じている人が多いのだろうか? 調査結果を見ると、「高く売るのに有利な時期だと感じていた」のは57.5%(とても19.8%+やや37.7%)となり、半数を超えた。一方、「不利な時期だと感じていた」のは9.7%(とても2.5%+やや7.2%)だった。過去の調査と比べると、有利という回答が増え、不利という回答が減る傾向が見られる。

売却検討物件の属性(単一回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

※有利・計(「とても有利な時期だと感じていた」+「やや有利な時期だと感じていた」)
※不利・計(「やや不利な時期だと感じていた」+「とても不利な時期だと感じていた」)
売却検討物件の属性(単一回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

注目したいのは、有利の割合が、売却タイプ別では「相続・贈与」が51.8%であるのに対し、「買い替え」が64.2%とかなり高くなっている。さらに、物件タイプ別では、「一戸建て」が51.0%で横ばいの傾向であるのに対し、「マンション・アパート」が62.0%、「土地」が61.6%と前年より増えている。高く売るのに有利と感じている人が多いものの、不動産によってその感じ方に微妙な差があるようだ。

売却で時期と価格のどちらを重視する?

さて、「売れるときに売る」「高く売れるときに売る」と思う人が多く、「売却に有利な時期と感じる」人が多いなか、重視するのは、「時期」と「価格」のどちらなのだろう?

「時期(いつ売れるか)を重視する(した)」か、「価格(いくらで売れるか)を重視する(した)」かを聞くと、「どちらかといえば」を含む「時期重視」派は47.2%、「価格重視」派は34.2%、「どちらともいえない」は18.6%という結果となった。

時期と価格のどちらを重視するか(単一回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

※時期 重視(「時期(いつ売れるか)を重視する(した)」+「どちらかといえば時期(いつ売れるか)を重視する(した)」)
※価格 重視(「どちらかといえば価格(いくらで売れるか)を重視する(した)」+「価格(いくらで売れるか)を重視する(した)」)
時期と価格のどちらを重視するか(単一回答)(出典:リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」)

ただし、年代別で見ると、「時期重視」派は、20代で67.4%、30代で55.0%と、全体平均の47.2%よりもかなり高くなっている。若い世代の方が、子どもの入学前になど、売るタイミングが決まっていて、早く売ることに重きがあるからなのだろうか?

高く売るには、不動産価格が上昇あるいは高止まりしている時期であること、一定規模の需要(不動産を買う人が多い)があること、などの条件が必要だ。後者は、売れるときに売るための条件でもある。住宅ローンの金利上昇がいよいよ現実的になっている今は、売るにはよいタイミングといえるだろう。とはいえ、売る物件と買う人がうまくマッチングするには、個別の事情もある。自分の物件が今の市場でどういったポジショニングにあるのか、見極める必要もあるだろう。

●関連サイト
リクルート「2023年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)」

定額の「ホテル住まい」コロナ禍でスタンダードに? 長期滞在プランが続々

2021年に入ってから、「ホテルに住む」というコンセプトのもと、長期滞在向けのプランが次々と登場しています。以前からホテルに住む人はいましたが、芸能人やインフルエンサーなど一部の人に限られていた印象。ところが背景を探ってみると、このコロナ禍で生まれた「ホテルに住みながら、やりたいことに集中する」新しい暮らしの価値観が見えてきました。
「ホテルに住む」という新しいライフスタイルの選択肢

コロナ禍でテレワークの推進やワーケーションに注目が集まるなどライフスタイルが大きく変化し、定住を基本とする今までの「住まい方」が変わろうとしています。ホテルの長期滞在プランは、短期の賃貸と捉えることもできます。今まで、主にリゾート目的で利用されていたホテルに「住む」という選択肢が増えたのです。ホテル住まいのメリットは、どこに住んでも、賃貸のような一連の契約や初期費用が一切不要であること。清掃付きで、洗濯はランドリーサービスが利用でき、おいしい料理をルームサービスで楽しむこともできます。

新しく登場しているホテル長期滞在プランは、一定期間を定額で利用できるサブスクリプションサービス(以下、サブスク)です。最近では、2021年2月に予約を開始した帝国ホテルの定額で1カ月間泊まれるプランが注目を集めました。観光や出張の需要が減る中、利用者を増やしたいホテルと新しいニーズが一致した形です。

三井不動産ホテルマネジメントでは、新しいライフスタイルに着目。2月にホテルを活用した、新しい住まいと暮らしの形を提案する2種類のサブスク「サブ住む」の提供を開始しました。

「サブ住む」(利用期間:2021年3月1日~6月30日)は、三井不動産ホテルマネジメントが展開する3ホテルブランド・全国12都道府県38施設を活用したプランで、ホテルでの新たな過ごし方を提案するサービスです。

全国にある35施設のうち好きなホテルを楽しめる「HOTELどこでもパス」と全国にある38施設のうち気に入ったホテルにゆっくりと滞在する「HOTELここだけパス」(画像提供/三井不動産ホテルマネジメント)

全国にある35施設のうち好きなホテルを楽しめる「HOTELどこでもパス」と全国にある38施設のうち気に入ったホテルにゆっくりと滞在する「HOTELここだけパス」(画像提供/三井不動産ホテルマネジメント)

全国さまざまな場所で多拠点生活を実現する「HOTELどこでもパス」と、契約や初期費用が不要でセカンドハウス等として活用できる「HOTELここだけパス」の2種類を定額料金で利用できます。「HOTELここだけパス」では、30泊の定額料金(都内15万円~)で、お気入りのホテルにじっくり住むことができます。

三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミアのデラックスツインは、30泊定額21万円で大浴場やフィットネスも無料で使える(画像提供/三井不動産ホテルマネジメント)

三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミアのデラックスツインは、30泊定額21万円で大浴場やフィットネスも無料で使える(画像提供/三井不動産ホテルマネジメント)

三井ガーデンホテル豊洲ベイサイドクロスの大浴場。仕事に集中したあとは、贅沢な施設でゆっくりくつろげるのがうれしい(画像提供/三井不動産ホテルマネジメント)

三井ガーデンホテル豊洲ベイサイドクロスの大浴場。仕事に集中したあとは、贅沢な施設でゆっくりくつろげるのがうれしい(画像提供/三井不動産ホテルマネジメント)

無料で安定したWi-Fiを利用でき、ホテルのサービスを割引や定額で受けられるところもある(写真/PIXTA)

無料で安定したWi-Fiを利用でき、ホテルのサービスを割引や定額で受けられるところもある(写真/PIXTA)

また東急は、旅するような暮らし方ができる定額制回遊型住み替えサービス「tsugi tsugi(ツギツギ)」をスタート。全国の東急ホテルズ35施設、東急バケーションズ4施設を対象に、「60泊体験プラン」「30泊体験プラン」を用意しています(「60泊体験プラン」4月16日(金)、「30泊体験プラン」5月9日(日)申込締切)。観光やローカルな生活体験を楽しみながら、全国に「ただいま」と帰れる場所をつくろうという試みです。

「30泊体験プラン」18万円、「60泊体験プラン」36万円(いずれも税・サービス料込)で、同伴者1名まで無料で利用できます(写真は下田東急ホテル)(写真提供/東急ホテルズ)

「30泊体験プラン」18万円、「60泊体験プラン」36万円(いずれも税・サービス料込)で、同伴者1名まで無料で利用できます(写真は下田東急ホテル)(写真提供/東急ホテルズ)

ホテルに定額で「住める」! 長期滞在向け定額プラン

このサブスクが話題になる前から、コロナ禍以降、苦境に立たされたホテル業界は、テレワーク需要に活路を見出し、デイユースプランの販売を開始していました。2021年に入り、続々と定額で長期滞在ができるサブスクプランが登場します。
前述の帝国ホテルのほかにも、たくさんあります。

疲れたらコーヒーや軽食、マッサージのルームサービスを受けてもいい(写真/PIXTA)

疲れたらコーヒーや軽食、マッサージのルームサービスを受けてもいい(写真/PIXTA)

例えば、ANAインターコンチネンタルホテル東京の「ホーム アウェイ フロム ホーム」(利用期間:2021年3月1日~7月15日、8月15日~11月15日/30泊35万円~)は、フィットネス利用無料やルームサービス、ランドリーサービスの特別割引など各種サポートが充実。赤坂・六本木・霞が関まで各徒歩圏内というロケーションで、ビジネスやワーケーションなどさまざまな利用ができそうです。

京王ホテルの「“暮らす”@theHOTEL」(利用期間:2021年2月22日~5月15日/30泊21万円~)
は、朝食の無料サービスが付くシンプルなプランが好評で既に完売しました。

充実のサービスが魅力の有名ホテル暮らしのプランにバリエーションが増えてきています。

都心で暮らすように泊まるリーガロイヤルホテルの「Home Hotel」ホテルに長期滞在している間は、家事から解放されて、仕事に集中したり、食事を楽しんだりできる(画像提供/リーガロイヤルホテル)

ホテルに長期滞在している間は、家事から解放されて、仕事に集中したり、食事を楽しんだりできる(画像提供/リーガロイヤルホテル)

ここで、定額で長期滞在できるプランのひとつをご紹介しましょう。
全国に11店舗のホテルを展開するリーガロイヤルホテルグループでは、4月より長期滞在プラン「Home Hotel」(利用期間:2021年4月1日~9月30日)を大阪、京都、広島、小倉、肥後橋、リーガグラン京都で販売しています。「Home Hotel」企画の背景をリーガロイヤルホテル総支配人室の竹村梓さんにたずねました。
「長期滞在型プランは、大阪・関西万博をむかえる2025年に向けてコロナ前から構想していました。コロナ禍でホテル業界が厳しい局面を迎えた2020年は、社会情勢の変化に伴い、テレワークの増加や長距離の移動後に家族との接触を避けたいなどお客さまのニーズの変化を感じた年でした。アフターコロナを見据えた長期的な観点から新しい試みを行っています」(竹村さん)
長期滞在の定額プランは、ビジネスなどの出張向けのシンプルプラン(30泊15万円~)とホテルで寛ぎの時間を堪能できるデラックスプラン(30泊30万円~)です。ビジネスや家のリフォーム、通院や看護など、一時的にホテル住まいが必要となった人を想定し、部屋タイプ、金額など幅広いラインナップをそろえました。

客室イメージ。デラックスフロアデラックスツイン30泊40万円は、贅沢な時間を堪能できる部屋に泊まれるプラン(画像提供/リーガロイヤルホテル)

客室イメージ。デラックスフロアデラックスツイン30泊40万円は、贅沢な時間を堪能できる部屋に泊まれるプラン(画像提供/リーガロイヤルホテル)

「デラックスプラン」は、ロイヤルスイミングクラブのプール、サウナ、大浴場が無料で利用可能。長期滞在中の健康づくりをサポートしてくれるサービスだ(画像提供/リーガロイヤルホテル)

「デラックスプラン」は、ロイヤルスイミングクラブのプール、サウナ、大浴場が無料で利用可能。長期滞在中の健康づくりをサポートしてくれるサービスだ(画像提供/リーガロイヤルホテル)

コロナ禍でテレワークなどのホテルの需要が増加した理由はどこにあるのでしょうか。
「ホテルが快適で自宅のように安心できる場所だと信頼していただいた結果だと考えています。プランの内容では、お客さまのセキュリティを守りつつ、『ホテルで暮らす』利便性や快適性を追求しました。専用フロアやエレベーターには、利用者様しか入れないセキュリティシステムを導入しています」(竹村さん)

リーガロイヤルホテル(大阪)では、長期滞在者専用フロアを用意し、入り口にセキュリティドアを設置しました。さらに、自動洗濯乾燥機、電子レンジ、トースターを無料で利用できるユーティリティールームを新設。館内は無料でWi-Fi接続でき、インターネットに接続されたパソコンが利用できるビジネスセンターにはパソコンを持参できるブースもあり、滞在中無料で利用可能です。館内直営レストラン&バーやルームサービス、ランドリーサービスを割引で受けられるので、面倒な家事から解放され、仕事や余暇に時間をたっぷりと使えます。

「大阪・関西万博やIR(カジノのほかホテルや劇場、国際会議場や展示会場、ショッピングモールなどが集まった統合型リゾート)誘致に関わる方など、国内外のお客様の長期需要を見込んでいます。今回の販売での利用状況やニーズを踏まえ、今後のプランに活かしていきたいと思っています」(竹村さん)

リーガロイヤルホテルが、2021年2月19日にホームページや雑誌などで「Home Hotel」の情報を公開したところ、販売開始前にもかかわらず、問い合わせが100件以上あったといいます。その他のホテルでも、予約開始後すぐに満室になったプランも。「ホテルに住む」ことへの関心は、着実に高まっています。コロナにより加速する暮らしの最適化。アフターコロナを見据え、ホテルの模索が続きます。

●取材協力
・三井不動産ホテルマネジメント
・リーガロイヤルホテル
・東急ホテルズ

マンション売却は「3か月以内で」その理由とは?

マンションの住み替えの実態について、すむたすが住み替えによるマンション売却経験がある30代以上の男女312名を対象とした調査を実施した。その結果、売却金額に不満を感じた人が多いことが分かった。詳しい結果とマンションを売るときのポイントについて、考えていこう。【今週の住活トピック】
「マンションの住み替えに関する実態調査」を発表/(株)すむたす

マンションの売却活動の不満は金額の低さ

「住み替えの売却活動で不満を感じた点」を聞いたところ、約70%が何かしら不満を持っており、最も多かったのは「最終的な成約金額が想定よりも低くなった」(26.0%)、次いで「見積もり時の査定金額が低かった」(19.9%)だった。

いずれも、「成約価格」や「査定価格」など、住まいの売却金額に関する不満で、「査定価格と最終的な成約金額が大きく乖離していた」も11.2%あった。

ご自身の住み替えにおける売却活動で、不満を感じた点を教えてください(出典:すむたす「マンションの住み替えに関する実態調査」より転載)

ご自身の住み替えにおける売却活動で、不満を感じた点を教えてください(出典:すむたす「マンションの住み替えに関する実態調査」より転載)

売却期間が長いほうが、成約価格が査定価格より下がる傾向に

売却活動において、売り出し価格を決めるときに参考にするのが、不動産会社が見積もる「査定価格」だ。査定価格は、周辺の類似物件の過去の成約価格やその時点の相場の動きなどを基にして、不動産会社がマニュアルに沿って算出する。査定価格を参考に、もっと高く売れるのではないかとか、早く売りたいので査定価格でよいなど、売主の意向を受けて「売り出し価格」を決める。

売り出し価格ですぐに売れる場合もあれば、なかなか売れずに売り出し価格を下げていく場合もある。最終的な「成約価格」は、買いたいという希望者と売主との間の条件交渉などを経て決まる。

では、成約価格は査定価格と比べてどうなったのだろう?
査定価格と成約価格の差分割合を聞いたところ、覚えていないという人も多いのだが、最も多かったのは「0%(ほぼ同じ)」の24.7%だった。査定価格が参考になることが分かる結果だ。

一方、査定価格と成約価格で差が出た人では、上がった人より下がった人の方が多く、10%程度下がった人が多いことを考えると、「査定価格と同程度~1割ダウンで売れた」事例が多かったということになる。

実は、査定価格との開きは、売却期間によっても変わる。詳しく見てみよう。

初期見積もりと成約価格の差分割合はいくらでしたか(売却期間別)(出典:すむたす「マンションの住み替えに関する実態調査」より転載)

初期見積もりと成約価格の差分割合はいくらでしたか(売却期間別)(出典:すむたす「マンションの住み替えに関する実態調査」より転載)

売却期間を3カ月未満と以上で分けたところ、3カ月未満で売却できた場合よりも、3カ月以上かかった場合のほうが成約価格の下落が大きいことが分かる。時間をかけたほうが高く売れるわけではなく、むしろ下がる可能性が高いということだ。

複数の不動産会社に査定を依頼し、信頼できる会社と相談しながら売却活動を

さて、「3カ月」が分かれ目になるのはなぜだろう?

前提として、不動産会社に売却を依頼する「媒介契約」の契約期間が一般的に「3カ月」になるという点が挙げられる。つまり、不動産会社が提示する査定価格も、3カ月以内に成約させるという想定で算出されている。

また、売り出し価格の設定の問題もある。高く売りたいと査定価格よりかなり高い価格を設定してしまうと、相場より高めに見えてなかなか買い手が見つからないということがある。その場合は、じりじりと価格を下げることになり、むしろ値下げを続ける物件と見えてしまうリスクが生じる。

やはり、査定価格を参考にあまり相場からはずれない価格で売り出し、3カ月以内の成約を目指す、のがよいということになる。
しかし、あくまで査定価格が信頼できるという前提だ。まれに、売却を依頼してほしいからと相場より高い価格で査定価格を提示する不動産会社もある。

そこで筆者は「必ず複数の不動産会社に査定を依頼し、査定価格の根拠を説明してもらい、その説明を聞いて信頼のおけると思える不動産会社を選んで、よく相談しながら売却活動を進める」ということをオススメしている。

今は簡単にインターネットで査定価格を出してもらうことができるが、提示された価格だけではなく、説明を聞いた上で「納得のいく説明をしてくれるか」「地元の相場に詳しいか」を決め手に、不動産会社を選ぶのがよいだろう。

さて、売却活動の不満を聞いた調査結果では、金額にかかわること以外にも、売却活動の期間が長期化すること、最終的にいくらで売れるかなかなか確定しないことなどの不満も多くあった。

売却した額を次の住み替え先の資金に充てたり、次の住み替え先の売買契約の時期が迫っていたりと、それぞれに事情があるので、売却時期や金額が確定しない不満や不安を感じる人も多いのだろう。そうした事情をきちんと理解した上で、適切なアドバイスができる不動産会社を選びたいものだ。

マンション選択理由、「立地環境が良かったから」は4年連続増加

国土交通省はこのたび、「平成30年度住宅市場動向調査」の結果を公表した。平成29年度中に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯を対象に、住み替え・建て替え前後や、住宅取得に係る資金調達の状況等を調査したもの。住宅取得にあたっては、同じ住宅の種類同士で比較検討した世帯が最も多かった。同じ住宅の種類との比較検討を除くと、注文住宅取得世帯は「分譲戸建住宅」と、分譲戸建住宅取得世帯は「注文住宅」と、中古戸建住宅取得世帯は「分譲戸建住宅」と比較検討している世帯が多い。

住宅の選択理由をみると、注文住宅取得世帯では「信頼できる住宅メーカーだったから」が50.7%で最も多い。分譲戸建住宅取得世帯では、「一戸建てだから/マンションだったから」が54.1%で最多。分譲マンション、中古マンション取得世帯では、「住宅の立地環境が良かったから」が最も多く、それぞれ72.3%、60.5%。「住宅の立地環境が良かったから」は、過去4年間継続的に増加している。

購入資金をみると、土地を購入した注文住宅新築世帯で平均3,971万円。建て替え世帯で平均3,491万円。分譲戸建住宅と分譲マンションの取得世帯でそれぞれ平均3,933万円、4,577万円。中古戸建住宅と中古マンションの取得世帯でそれぞれ平均2,814万円、2,819万円だった。

住宅ローンを有する世帯の割合では、注文住宅(新築)取得世帯が79.9%、注文住宅(建て替え)取得世帯が43.6%、分譲戸建住宅と分譲マンション取得世帯がそれぞれ72.6%と68.1%。中古戸建住宅と中古マンション取得世帯でそれぞれ54.1%と55.2%となっている。

ニュース情報元:国土交通省

注文住宅取得世帯、選択理由は「信頼できる住宅メーカーだったから」がトップ

国土交通省は5月30日、平成29年度住宅市場動向調査の結果を公表した。住み替え・建て替え前後の住宅や、その住居に居住する世帯の状況及び住宅取得に係る資金調達の状況等について調査したもの。それによると、住宅取得にあたっては、同じ住宅の種類(注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンション、中古戸建住宅等)同士で比較検討した世帯が最も多かった。同じ住宅の種類との比較検討を除くと、注文住宅取得世帯は「分譲戸建住宅」(24.5%)と、分譲戸建住宅取得世帯は「注文住宅」(46.8%)と、中古戸建住宅取得世帯は「分譲戸建住宅」(38.8%)と比較検討している世帯が多い。また、分譲マンション取得世帯は「中古マンション」(32.1%)と、中古マンション取得世帯は「分譲マンション」(27.6%)と比較検討している世帯が多い。

住宅の選択理由をみると、注文住宅取得世帯では、「信頼できる住宅メーカーだったから」が46.2%でトップ。分譲戸建住宅取得世帯では、「一戸建てだから/マンションだったから」が59.5%で最も多く、分譲マンション取得世帯では、「住宅の立地環境が良かったから」が70.8%で最も多かった。中古戸建住宅、中古マンション取得世帯、民間賃貸住宅入居世帯では、「価格/家賃が適切だったから」が最も多く、それぞれ65.5%、69.2%、52.3%だった。

新築か中古かにおいて、注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンション取得世帯が既存(中古)住宅を選ばなかった理由は、「新築の方が気持ち良いから」が最も多い。一方、中古戸建住宅、中古マンション取得世帯が既存(中古)住宅を選んだ理由は、「予算的にみて既存(中古)住宅が手頃だったから」が最も多く、次いで、「新築住宅にこだわらなかった」が続く。

ニュース情報元:国土交通省

注文住宅取得世帯、選択理由は「信頼できる住宅メーカーだったから」がトップ

国土交通省は5月30日、平成29年度住宅市場動向調査の結果を公表した。住み替え・建て替え前後の住宅や、その住居に居住する世帯の状況及び住宅取得に係る資金調達の状況等について調査したもの。それによると、住宅取得にあたっては、同じ住宅の種類(注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンション、中古戸建住宅等)同士で比較検討した世帯が最も多かった。同じ住宅の種類との比較検討を除くと、注文住宅取得世帯は「分譲戸建住宅」(24.5%)と、分譲戸建住宅取得世帯は「注文住宅」(46.8%)と、中古戸建住宅取得世帯は「分譲戸建住宅」(38.8%)と比較検討している世帯が多い。また、分譲マンション取得世帯は「中古マンション」(32.1%)と、中古マンション取得世帯は「分譲マンション」(27.6%)と比較検討している世帯が多い。

住宅の選択理由をみると、注文住宅取得世帯では、「信頼できる住宅メーカーだったから」が46.2%でトップ。分譲戸建住宅取得世帯では、「一戸建てだから/マンションだったから」が59.5%で最も多く、分譲マンション取得世帯では、「住宅の立地環境が良かったから」が70.8%で最も多かった。中古戸建住宅、中古マンション取得世帯、民間賃貸住宅入居世帯では、「価格/家賃が適切だったから」が最も多く、それぞれ65.5%、69.2%、52.3%だった。

新築か中古かにおいて、注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンション取得世帯が既存(中古)住宅を選ばなかった理由は、「新築の方が気持ち良いから」が最も多い。一方、中古戸建住宅、中古マンション取得世帯が既存(中古)住宅を選んだ理由は、「予算的にみて既存(中古)住宅が手頃だったから」が最も多く、次いで、「新築住宅にこだわらなかった」が続く。

ニュース情報元:国土交通省

住み替え検討者の買いどき感、減少し38.0%に

(株)リクルート住まいカンパニーは、このたび「住まいの買いどき感」調査(2017年12月度)の結果を発表した。この調査は、住宅購入や住み替えを検討している人を対象に、今が「買いどき(住宅の購入、建築・リフォームのタイミング)」だと感じているかどうか、実態を把握することを目的に、7大都市圏を対象に3カ月に1度定期的に行っているもの。今回のサンプル数は57,039。

それによると、住み替え検討者のうち、今が「住まいの買いどき」と感じている人は、前回より1.9ポイント、前年の同じ時期より0.6ポイント減少して38.0%となった。

首都圏は同じ12月でみると、2015年から2016年で買いどき感が2.1ポイント上昇したが、2016年から2017年は2.0ポイント減少し、2年前とほぼ同じ水準となった。関西・東海・仙台市・広島市は、2015年から2016年で買いどき感が上昇しており、さらに2016年から2017年も上昇を続けている。

検討住宅タイプ別にみた買いどき感は、傾向に大きな差はなく、全体値同様すべて前回および前年同時期の買いどき感を下回った。買いどきと感じる理由は、「消費税率の引き上げが予定されているから」が26.0%と続伸して1位。2位は「お金が借りやすいから」で21.0%、3位は「景況感が上昇しているから」で20.6%だった。

ニュース情報元:(株)リクルート住まいカンパニー