品川駅まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング! 2022年版

東京を代表するビジネス街の一つである品川駅。羽田空港へのアクセス拠点で、2027年にはリニア中央新幹線の駅開業を控えているほか、最近は東京メトロ南北線の延伸計画の素案も発表された。品川エリアでは京急電鉄とトヨタ自動車による複合施設の建設が進められている。そんな品川駅へのアクセスが良い狙い目の駅はどこだろうか。シングル向け物件(10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DK)を対象にした、品川駅まで30分以内で行ける家賃相場が安い駅ランキングから考えてみたい。

品川駅まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅15駅

順位/駅名/家賃相場/(主な沿線名/駅の所在地/品川までの所要時間(乗り換え時間・駅から駅への徒歩移動時間を含む)/乗り換え回数)
1位 羽沢横浜国大 5.30万円(JR埼京線/横浜市神奈川区/30分/1回)
2位 星川 5.50万円(相鉄本線/横浜市保土ケ谷区/30分/1回)
2位 片倉町 5.50万円(横浜市営地下鉄ブルーライン/横浜市神奈川区/30分/1回)
4位 保土ケ谷 5.64万円(JR横須賀線/横浜市保土ケ谷区/24分/1回)
5位 山手 5.70万円(JR京浜東北・根岸線/横浜市中区/30分/1回)
6位 安善 5.90万円(JR鶴見線/横浜市鶴見区/27分/2回)
6位 白楽 5.90万円(東急東横線/横浜市神奈川区/29分/1回)
8位 武蔵白石 5.95万円(JR鶴見線/川崎市川崎区/29分/2回)
9位 三ツ沢下町 6.00万円(横浜市営地下鉄ブルーライン/横浜市神奈川区/26分/1回)
9位 小田栄 6.00万円(JR南武線/川崎市川崎区/25分/2回)
11位 大口 6.10万円(JR横浜線/横浜市神奈川区/29分/1回)
11位 天王町 6.10万円(相鉄本線/横浜市保土ケ谷区/28分/1回)
13位 三ツ沢上町6.15万円(横浜市営地下鉄ブルーライン/横浜市神奈川区/27分/1回)
14位 東白楽 6.20万円(東急東横線/横浜市神奈川区/28分/1回)
14位 浜川崎 6.20万円(JR南武線/川崎市川崎区/27分/2回)

1位の羽沢横浜国大駅は相鉄と東急の直通控え、再開発進む

ランキングはすべて神奈川県の駅が占め、所在地は横浜市神奈川区が目立つ。神奈川区は横浜市の北東に位置し、海と山に囲まれた自然豊かな地域で、横浜のイメージらしいおしゃれな繁華街のヨコハマポートサイド地区があるほか、横浜駅の北側に隣接している。

羽沢横浜国大駅(写真/PIXTA)

羽沢横浜国大駅(写真/PIXTA)

1位の羽沢横浜国大駅も、横浜市神奈川区に位置している。横浜国立大学の最寄駅で、2019年のJRと相鉄の直通に伴い開業した新しい駅だ。

駅開業までは鉄道の整備が不十分で、都心へのアクセスも良いとはいえないエリアだったが、相鉄は23年3月に、羽沢横浜国大駅から新横浜駅を経由して、東急東横線と目黒線の日吉駅まで直通する連絡線を開業予定。渋谷駅などへ乗り換えなしで行けるようになるほか、東急目黒線の相互乗り入れしている東京メトロ南北線や都営三田線も利用できるようになる。新幹線の停車する新横浜駅までのアクセスが抜群のため、遠方への出張が多いビジネスパーソンには心強いだろう。

東急との直通線の開業に合わせ、横国大の研究チームや提携企業などによる駅周辺の再開発が進められ、買い物施設なども増えてきている。駅前には商業店舗や医療施設、子育て支援施設や横国大の関係施設が入った高層マンションが建設中。今後も市街地整備などが進められる予定だという。

2位は、横浜市保土ケ谷区に位置する星川駅で、相鉄本線の快速が停車する。快速乗車時は横浜駅の次の停車駅で、両駅間の所要時間は約7分だ。

星川駅(写真/PIXTA)

星川駅(写真/PIXTA)

横浜市といえば坂の多さが知られているが、星川駅周辺は比較的、平坦な地形が広がっている。駅の近くには駐車場の完備された大規模なスーパーなどが充実しており、広いホームセンターもすぐそば。少し行くと、地元産の野菜や生鮮食品などの専門店が連なり「ハマのアメ横」の愛称で親しまれる人気スポットの「横浜洪福寺松原商店街」がある。総菜店も充実しており、日中は歩行者天国にもなっているため、食べ歩きも楽しそうだ。

所在地である保土ケ谷区役所の最寄駅でもあり、徒歩約2分の近さなのも便利。図書館や公会堂、警察署なども集まっている。星川駅周辺はかつて大規模な工場地帯だが、1980年代に移転。その跡地が官公庁用地となったため、現在は区の行政の中心地となっている。

ビジネス街でもあり、オフィスビル群にレストランや公園などが備わったビジネスセンター「横浜ビジネスパーク」にも近い。かつて存在したビールメーカー「東京麦酒」の工場跡地が再開発されたエリアで、中央の公園「ベリーニの丘」はイタリアの著名建築家マリオ・ベリーニの手によるもの。アート展示やイベントなども随時開催され、ビジネスパーソンだけでなく地元民の憩いの場になっている。

ベリーニの丘(写真/PIXTA)

ベリーニの丘(写真/PIXTA)

駅から少し行くと、広大な県立公園の「保土ケ谷公園」がある。野球場やサッカーやラグビーのグラウンド、テニスコートやプールが整備されており、2002年の日韓ワールドカップではサブグラウンドとして使用されたことでも知られる。現在も、女子サッカーリーグ「なでしこリーグ」の試合などが開催されることもある。また神奈川フィルハーモニー管弦楽団の練習拠点である文化施設「かながわアートホール」もあり、休日の趣味の満喫にも事欠かなさそうだ。

横浜駅へのアクセス抜群な駅も多数ランクイン

5位の山手駅は、ランキング中唯一の、JR京浜東北・根岸線の沿線駅。横浜駅までは約10分で行くことができる。

山手駅(写真/PIXTA)

山手駅(写真/PIXTA)

周辺は一戸建て住宅が目立ち、閑静な雰囲気の住宅街が広がる。付近には、横国大の教育学部附属横浜小学校や、中高一貫の男子校聖光学院中学校・高等学校などの教育機関も多い。

駅そばには深夜まで営業しているスーパーがあるが、買い物施設が充実しているとは言いがたいかもしれない。しかし、おしゃれなセレクトショップが立ち並ぶ横浜の人気観光地である「元町商店街」まで約2kmで、横浜中華街やみなとみらいなどの繁華街へも遠くはない。また、付近をめぐる市営バスの本数も充実している。交通利便性の高さと落ち着いた環境を優先するなら、選択肢に入れてもよさそうだ。

6位の白楽駅と14位の東白楽駅は、首都圏の「住みたい沿線ランキング」(リクルート)上位常連で、2022年では3位に入っている人気路線の東急東横線の隣駅同士。どちらも各駅列車しか停車しないが、白楽駅は横浜駅まで3駅で、所要時間は約5分。距離は約3kmのため、横浜駅で終電を逃しても帰宅に大きな負担にはならなさそうなのは魅力だ。

白楽駅は神奈川大学横浜キャンパスの最寄駅の一つであり、単身者向けの物件が充実。学生の心強い味方になりそうな定食店やチェーン系の飲食店も豊富で、深夜まで営業している店も多い。

学生街の顔を持つ一方で、駅から少し行くと、のんびりした住宅街が広がる。白楽駅近くの「六角橋商店街」は、生鮮食品や日用品だけでなく、個性的な雰囲気の飲食店も点在。独特のレトロな雰囲気は、昭和を舞台にした映画やドラマの撮影地にもなっている。

六角橋商店街(写真/PIXTA)

六角橋商店街(写真/PIXTA)

その白楽駅から約800mの距離にある東白楽駅は、横浜方面の隣駅。徒歩圏内にJR東神奈川駅と京急本線の京急東神奈川駅があり、交通利便性がより高いといえそうだ。東神奈川駅は新横浜駅まで直通しており、京急東神奈川駅は羽田空港への京急本線エアポート急行が運行している。ビジネスパーソンには白楽駅よりもより向いているかもしれない。東神奈川駅は、駅の所在地である神奈川区の区役所の最寄駅の一つでもある。

駅前は落ち着いた雰囲気だが、少し行くと、コメダ珈琲店やファミレス、ファストフードなども多数入っている大規模スーパーの「イオンスタイル東神奈川」がある。ほかにも、深夜まで営業しているスーパー、安売りスーパーなどが充実。日々の生活で不便することはなさそうだ、

また、横浜方面へ向かって、両脇に花壇が整えられた緑道が整備されている。休日のウオーキングや散歩が楽しみになるだけでなく、自然豊かな雰囲気も感じることができるのは、生活に潤いを与えてくれそうだ。

新しく生まれ変わりつつある品川駅のように、街や駅も、常に変化を続けている。住宅地も同様で、再開発で魅力を増す速度の著しい街もあれば、ゆったりとした変化が愛おしい街もある。自身の人生やライフステージの変化に合わせ、その時々の生活にフィットする街や部屋を探したいものだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている品川駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2022/4~2022/6
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、朝7時30分~9時の検索結果から算出(2022年7月25日時点)。所要時間は該当時間帯で一番早いものを表示(乗換時間を含む)
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある
※乗換回数が2回までの駅を掲載

品川駅まで電車で30分以内、中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2022年版

リニア中央新幹線の始発駅に決定している品川駅。周辺にはオフィスビルが林立し、商業施設も充実しており、東海道新幹線などJR各線、京浜急行本線が通るターミナル駅でもある。さらに先日、東京メトロ南北線を白金高輪台駅で分岐して品川駅まで延伸し、2030年代半ばの開業を目指すと発表されたことでも注目されている。そんな品川駅まで30分圏内にある、中古マンションの価格相場を調べてみた。専有面積20平米以上~50平米未満の「シングル向け」と、専有面積50平米以上~80平米未満の「カップル・ファミリー向け」、それぞれの価格相場が安い駅トップ10を見てみよう。

品川駅まで30分以内の価格相場が安い駅TOP10

【シングル向け】
順位/駅名/価格相場(路線/駅所在地/品川駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 石川町 1790万円(JR京浜東北・根岸線/神奈川県横浜市中区/28分/1回)
2位 生麦 2080万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/26分/2回)
3位 神奈川 2479.5万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市神奈川区/24分/1回)
4位 京急鶴見 2480万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/21分/1回)
5位 黄金町 2499万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市南区/29分/1回)
6位 鶴見 2530万円(JR京浜東北・根岸線/神奈川県横浜市鶴見区/16分/1回)
7位 西馬込 2580万円(都営浅草線/東京都大田区/19分/1回)
8位 関内 2599万円(JR京浜東北・根岸線/神奈川県横浜市中区/26分/1回)
9位 大森海岸 2655万円(京浜急行本線/東京都品川区/12分/0回)
10位 日ノ出町 2680万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市中区/27分/1回)

【カップル・ファミリー向け】
順位/駅名/価格相場(路線/駅所在地/品川駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 生麦 3185万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/26分/2回)
2位 保土ケ谷 3280万円(JR横須賀線/神奈川県横浜市保土ケ谷区/24分/1回)
3位 浜川崎 3380万円(JR南武線/神奈川県川崎市川崎区/27分/2回)
4位 津田山 3430万円(JR南武線/神奈川県川崎市高津区/29分/1回)
5位 花月総持寺 3480万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/25分/2回)
6位 小田栄 3580万円(JR南武線/神奈川県川崎市川崎区/25分/2回)
7位 子安 3630万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市神奈川区/28分/2回)
8位 神奈川新町 3639万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市神奈川区/22分/0回)
9位 天王町 3790万円(相鉄本線/神奈川県横浜市保土ケ谷区/28分/1回)
10位 西横浜 3900万円(相鉄本線/神奈川県横浜市西区/26分/1回)

「シングル向け」トップ10には京浜急行本線の駅が6駅もランクイン

「シングル向け(専有面積20平米以上~50平米未満)」ランキングの1位は、JR京浜東北・根岸線の石川町駅。価格相場はトップ10唯一の2000万円未満、1790万円だった。石川町駅から3駅目の横浜駅でJR東海道本線に乗り換えると、計約28分で品川駅に到着する。石川町駅は横浜市中区に位置し、歴史ある洋館が残る山手エリアや、人気のショップや飲食店が並ぶ商店街がある元町といった、横浜を代表する観光スポットの最寄り駅でもある。元町の商店街を通りつつ10分少々歩くと、みなとみらい線の元町・中華街駅も利用可能だ。また、駅周辺にはスーパーやコンビニ、総合病院など日々の暮らしを支える施設も充実。横浜中華街も駅から歩いて10分ほどなので、休日はぶらりと食べ歩きに出かけてもいいだろう。

石川町駅前商店街(写真/PIXTA)

石川町駅前商店街(写真/PIXTA)

2位は京浜急行本線・生麦駅で価格相場は2080万円だった。まず京急鶴見駅に行き、駅前広場をはさんで位置する鶴見駅からJR京浜東北・根岸線に乗って川崎駅へ、さらにJR東海道本線に乗り換えると品川駅まで乗り換え2回・計約26分。乗り換え回数を減らしたいなら、鶴見駅からJR京浜東北・根岸線に乗ったままでも品川駅まで30分弱で行くことができるし、時間はかかるが京浜急行本線の普通列車(各駅停車)1本でも品川駅にたどり着く。ちなみに経由駅の京急鶴見駅は4位に、鶴見駅は6位にランクインしている。

生麦駅の駅名はその地名に由来しており、江戸時代まで周辺一帯が麦畑だったためとの説もあるが、現在の駅周辺は田畑のない住宅地。駅前には飲食店やコンビニが多数点在するほか、スーパーやベーカリーなどの個人商店も。毎月第2・4日曜には、商店街でテイクアウト中心のフードフェア「生麦de日曜マルシェ」が開催されている。また、駅から歩いて15分ほどの鶴見川近くにある生麦魚河岸通りも注目。通り沿いに何軒もの鮮魚店が立ち並び、魚介類や名物・あなごの天ぷらなどが買えるのだ。午前中に店仕舞いする店舗がほとんどだが、近所に住んでいれば立ち寄りやすいだろう。毎年11月にこの通りで開催される「生麦 旧東海道まつり」も楽しみだ。

3位は京浜急行本線・神奈川駅で価格相場は2479万5000円。横浜駅まで1駅という便利な立地で、横浜駅からJR東海道本線に乗り換えると品川駅まで計約24分で行ける。神奈川駅前には目立った商業施設はなく、人通りも多くはない。しかし横浜駅まで歩いて10分もかからないので、横浜駅で降りて買い物をしてから歩いて帰宅してもいいくらいだろう。ちなみに横浜駅の価格相場は3365万円で、神奈川駅よりも885万5000円もアップする。よりリーズナブルな物件がある神奈川駅周辺に住み、横浜駅の便利さを享受するのが賢いかもしれない。

「シングル向け」のトップ10を見てみると、2位・3位をはじめ京浜急行本線の駅が6駅もランクインしている。さらに3駅はJR京浜東北・根岸線の駅。残る1駅は、都営浅草線・西馬込駅だ。

西馬込駅(写真/PIXTA)

西馬込駅(写真/PIXTA)

7位にランクインした西馬込駅は東京都大田区に位置し、価格相場は2580万円。五反田駅からJR山手線に乗り換えると、品川駅まで計約19分で到着する。また西馬込駅は、渋谷駅まで約23分、新宿駅まで約30分と、他の繁華街へもアクセスしやすい。都営浅草線の始発駅のため、混雑する通勤時間帯も座って乗車しやすい点も魅力だろう。地下鉄駅の地上出口がある国道1号・第二京浜沿いにはスーパーやドラッグストア、コンビニが点在。国道沿いは交通量が多いが、脇道に入ると静かな住宅街へ。駅から南に10分ほど歩けば、池上本門寺に隣接する緑豊かな本門寺公園や、池上梅園などの憩いの場もあり、息抜きに散歩するのも楽しい街並みだ。

「カップル・ファミリー向け」ランキングには街の再開発が進む駅も

「カップル・ファミリー向け(専有面積50平米以上~80平米未満)」ランキングの1位は京浜急行本線・生麦駅。「シングル向け」では2位にランクインしており、街の様子については前述の通り。中古マンションの広さにかかわらず価格相場は低いようなので、品川駅までアクセスがよくリーズナブルな物件を探す際は、生麦駅は要チェックだろう。

2位にはJR横須賀線・保土ケ谷駅がランクイン。JR横須賀線1本で品川駅まで5駅・約27分で行けるほか、1駅隣の横浜駅でJR東海道本線に乗り換えると品川駅まで計約24分だ。保土ケ谷駅にはJR湘南新宿ラインも停車するため、乗り換えせずに渋谷駅まで33分、新宿駅まで38分で行くこともできる。

保土ケ谷駅には駅ビルの「シァル保土ヶ谷」と「ビーンズ保土ヶ谷」が直結し、館内にあるスーパーやドラッグストア、飲食店から書店まで駅を出てすぐに利用できる便利な環境。かつて東海道の宿場町として栄えた駅周辺には史跡や歴史ある寺社も点在し、どこか落ち着いた雰囲気が漂っている。駅から車で10分弱進むと、「神奈川県立保土ケ谷公園」へ。広大な園内には梅や桜など季節の花が咲き、アスレチック広場や夏期オープンのプールもあるので子どもと一緒に出かけてもいいだろう。

保土ヶ谷公園のイチョウ並木(写真/PIXTA)

保土ヶ谷公園のイチョウ並木(写真/PIXTA)

3位はJR南武線・浜川崎駅で価格相場は3380万円。浜川崎駅はJR南武線のなかでも枝分かれした支線に位置するため、尻手駅で川崎方面行きのJR南武線に乗り換える。川崎駅から品川駅まではJR東海道本線で1駅、浜川崎駅から計約27分でたどり着く。浜川崎駅は貨物列車の駅でもあるため鉄道ファンには知られているが、一般的にはなじみが薄いかもしれない。駅の南側、運河沿いには工業地帯が広がり商業施設は見当たらない。住宅街は駅北側に広がっている。駅前は寂しい雰囲気だが、北に10分ほども歩くとショッピングモールやホームセンター、大型スポーツ用品店が集まる商業エリアへ。この一帯には小学校や児童公園、子育て支援センターも集まっている。

ショッピングセンターや小学校がある街の中心部は、どちらかというと浜川崎駅の1駅隣にある6位・小田栄駅のほうが近い。しかし小田栄駅の価格相場は浜川崎駅よりも200万円アップの3580万円。街の中心部から少し離れた、浜川崎駅寄りでお得な物件を探すのも一案だろう。

さてトップ10のうちもう1駅、9位の相鉄本線・天王町駅もチェックしておきたい。1駅隣は10位の西横浜駅で、3駅目に横浜駅がある。横浜駅でJR東海道本線に乗り換えると、品川駅までは計約28分だ。駅前には飲食店やドラッグストア、スーパーがあり、住宅の合間には遊具がある公園が点在する、暮らしやすそうな街並み。駅から北に10分ほど歩くと、「ハマのアメ横」と呼ばれる「洪福寺松原商店街」がある。生鮮食品のお店から総菜店、雑貨店に飲食店までがひしめく、活気ある商店街だ。

そして現在、天王町駅~隣接する星川駅間の全長約1.4kmにわたる高架下空間の開発が進められている。第I期開発区域は2022年冬に開業予定とのことなので、楽しみに待ちたい。さらに天王町駅から徒歩10分ほどの場所には、2022年秋に「イオン天王町ショッピングセンター」が開業予定。進化していく天王町駅は、これから注目度が高まりそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている品川駅まで電車で30分圏内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ
シングル向け:専有面積20平米以上50平米未満
カップル・ファミリー向け:専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2022/4~2022/6
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、朝7時30分~9時の検索結果から算出(2022年7月25日時点)。所要時間は該当時間帯で一番早いものを表示(乗換時間を含む)
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある
※乗換回数が2回までの駅を掲載

「品川駅」から電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング! 2020年版

2020年3月14日、山手線と京浜東北線に「高輪ゲートウェイ駅」が開業した。JR東日本が品川―田町間を一体開発する「品川開発プロジェクト」の一環で、山手線の駅としては1971年開業の西日暮里以来49年ぶりの新駅。駅名が適切か否かが議論になったことは記憶に新しいが、世界へ向けた国際拠点として再開発がすすむ品川エリアの象徴となる玄関口=ゲートウェイであることは間違いない。そんな、今最も注目が集まる地域である品川へアクセスが良い場所はどこだろうか。シングル向け物件(10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DK)を対象にした、最新の家賃相場ランキングを分析してみた。●品川駅まで電車で30分以内、家賃相場の安い駅TOP10駅

順位/駅名/家賃相場/(沿線名/駅の所在地/品川までの所要時間(乗り換え時間・駅から駅への徒歩移動時間を含む)/乗り換え回数)
1位 羽沢横浜国大 5.10万円(JR東海道線・相鉄新横浜線/横浜市神奈川区/30分/1回)
2位 三ツ沢上町 5.40万円(横浜市営地下鉄ブルーライン/横浜市神奈川区/28分/1回)
3位 保土ヶ谷5.60万円(JR横須賀線・湘南新宿ライン/横浜市保土ケ谷区/24分/1回)
4位 三ツ沢下町 6.00万円(横浜市営地下鉄ブルーライン/横浜市神奈川区/27分/1回)
5位 京急新子安 6.15万円(京急本線/横浜市神奈川区/25分/2回)
6位 東白楽 6.20万円(東急東横線/横浜市神奈川区/28分/1回)
7位 弁天橋 6.28万円(JR鶴見線/横浜市鶴見区/24分/2回)
8位 大口 6.30万円(JR横浜線/横浜市神奈川区/29分/1回)
8位 小田栄 6.30万円(JR南武線/川崎市川崎区/22分/2回)
10位 新子安 6.35万円(JR京浜東北線/横浜市神奈川区/21分/0回)

ランキング1位は昨年11月誕生の“新駅”

ランキングはすべて神奈川県で、過半数が横浜市神奈川区に位置する駅が占めた。1位の羽沢横浜国大駅も、同区が所在地だ。

羽沢横浜国大駅(写真/PIXTA)

羽沢横浜国大駅(写真/PIXTA)

JRと相鉄の直通に伴い、昨年11月30日にできたばかりの新しい駅。周辺はそれまで鉄道の整備が不十分な鉄道空白地帯で、都心へのアクセスが良いとは言えない地域だったが、同駅の開業により移動時間も交通費も大幅に短縮された。駅名のとおり横浜国立大学の最寄駅で、学生にとっては非常にうれしい変化だったことだろう。

駅ができたばかりのため周りは閑静な住宅街が広がるが、自治体や横国大の研究チーム、ゆかりのある企業などにより、2023年度を目標にした開発が進行中。商業施設の入ったタワーマンションや子育て支援施設などの建設も計画されている。近い将来の利便性の向上を見込めるため、今から目をつけておいても損はないだろう。

3位の保土ヶ谷駅は保土ケ谷区。品川まで直通でも30分以内だが、横浜駅で乗り換えれば25分以内で品川に着くことも可能だ。

駅直結のショッピングセンターなどはあるが、そこまで大きな商業施設などはなく、静かな住宅街という印象。江戸時代には宿場町であったことを示す史跡などを、街並みのあちこちで見かけることができる。

横浜駅とは隣駅で、駅間距離は約3km。横浜の中心地で遊んでもし終電を逃したとしても、いざとなったら徒歩でも帰宅が可能な距離だ。買い物や遊びの便利さと静かな日常生活が両立できるのは魅力的だろう。湘南新宿ラインを利用すれば、渋谷や新宿などの繁華街へも乗り換えなしで利用が可能だ。また、約1kmの場所に相鉄線の天王町駅があるため、鎌倉方面へのアクセスも良い。

横浜駅周辺(写真/PIXTA)

横浜駅周辺(写真/PIXTA)

新子安駅、京急新子安駅の2駅に注目

6位の東白楽駅は、人気路線、東急東横線の駅だ。各駅列車しか停車しないが、横浜駅との距離は約2km。保土ヶ谷駅同様、横浜駅へ頑張れば歩いていくことができる距離だ。

単身者向けの部屋は駅の近くに多く、少し駅から離れるとファミリー向け物件が目に付く印象だ。近くにはイオンスタイル東神奈川店など大きなスーパーもあるため、日常の手軽な買い物も便利だ。

ランキング内で品川までの所要時間が一番短いのは10位の新子安駅。京浜東北線の沿線のため乗換が不要なのも大きな利点だが、川崎駅で乗り換えれば約20分と、さらに所要時間を短縮させることも可能だ。

京浜工業地帯にあるため、駅南側は工場が広がっている。工業地帯とあまりに近い物件を選ぶと、少し騒音が気になるかもしれない。しかし駅の反対側は、閑静な住宅街。深夜1時半まで営業しているスーパーなどもあるため、帰宅が遅くなる職種の単身者にとっては、逆に狙い目と言ってもよいかも。

また新子安駅は、5位の京急新子安駅と隣接しており、京浜東北線と京急本線の2路線を使うことが可能な地域でもある。家賃がより安い京急新子安駅付近で物件を借り、アクセス至便な京浜東北線を使う、という活用の仕方もできるのだ。また、京急新子安駅の近くには、横浜市内でも屈指の規模の大口通商店街がある。下町風情があふれる専門店などもあり、日々の生活にうるおいを求める人にとっても満足できそうだ。

人々の営みには変化がつきもの。街も同様だ。変革期を迎えたエリアは、それだけで魅力的なものだが、普段の生活には、あまり刺激がありすぎるのも少し疲れることもある。最先端を行く品川へ向かうのに便利ながらも穏やかな住宅街、という“メリハリ”は、家探しの際に忘れず心に留めておきたいようにも思える。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている品川駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2019/12~2020/2
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、平日の日中時間帯の検索結果から算出(乗換時間を含む) ※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある
※乗換回数が2回までの駅を掲載
※所要時間には駅から駅への徒歩移動時間を含む。(例:大手町駅⇔東京駅間の移動距離など)

新駅「高輪ゲートウェイ」開業! 品川・田町エリアの10年を振り返る

2020年3月14日に開業した新駅「高輪ゲートウェイ」駅がある品川~田町周辺。もともと国家戦略特区として指定されているエリアですが、東京オリンピックの開催後、新駅の設立が決まってからはさらに目覚ましい発展を遂げています。そこで、品川近辺に住んでちょうど10年目を迎える筆者がこの10年を振り返ってみます。
そもそも「品川」ってどんな駅? どんな街?

そんなの知ってるよ! 何度も行ったことあるよ! とツッコミを入れたくなる人も多いのではないでしょうか。それくらいに電車・新幹線、車、飛行機の玄関口・中継地点として交通の要を担っているのが品川駅です。

実は日本一古い駅の1つであり、山手線の起点の駅、東海道新幹線の停車駅でもあります。山手線以外の在来線は東海道本線、京浜東北線、横須賀線、私鉄の京浜急行本線が乗り入れていて、1日の平均乗車人数はなんと38万人以上(JR東日本、2018年度)! しかも年々増え続けているのです。

これは鉄道マニアか、地元人でないと気づかないポイントかも(笑)と思うのは、品川駅にあるいくつかの隠れアイテムです。まず1つは山手線の1番ホームにあるゴジラ?恐竜?のプレート。「鉄道発祥の地」「山手線0(ゼロ)」「Since 1885」と書かれています。もう一つは中央改札内のコンコースにある東海道線の昔の車両をかたどった郵便ポスト。側には説明板があるのですが、何でも「郵便ポスト」と「0(ゼロ)キロポスト」をかけて2005年に設立されたものらしく、このダジャレ感のあるかわいいフォルムについ笑ってしまいます。

品川駅1番ホームの中ほどにある「鉄道発祥の地」ゴジラ?恐竜?のプレート(写真撮影/唐松奈津子)

品川駅1番ホームの中ほどにある「鉄道発祥の地」ゴジラ?恐竜?のプレート(写真撮影/唐松奈津子)

品川駅コンコース内にある「0(ゼロ)キロポスト」を示すかわいい郵便ポスト(写真撮影/唐松奈津子)

品川駅コンコース内にある「0(ゼロ)キロポスト」を示すかわいい郵便ポスト(写真撮影/唐松奈津子)

駅としての機能だけではなく、京浜急行本線は羽田空港に直結しており、空への玄関口として、また、高輪口目の前には国道・第一京浜が通っており、アクアラインへとつながる海への玄関口としての機能も果たしています。品川駅を出ると、西側の高輪口側にはウィング高輪などのショッピング施設や品川プリンスホテルをはじめとする高級ホテルが目の前にあり、第一京浜をたくさんのバスやタクシーが行き来しています。

高速バスや多数の車が行き交う高輪口の第一京浜(写真撮影/唐松奈津子)

高速バスや多数の車が行き交う高輪口の第一京浜(写真撮影/唐松奈津子)

一方、港南口を出ると高層ビルが立ち並ぶ様子に圧倒されます。高層ビルの奥には大きなタワーマンション群がそびえていることにも気がつくでしょう。多くの人はこの2つの出口の風景が「品川」という街の印象になっていると思われますが、筆者にとって身近なのは、品川駅から南に向かって伸びる旧東海道の商店街と品川神社をはじめとする寺社、閑静な住宅地が広がる御殿山・高輪の風景です。商店街には安くておいしい八百屋や魚屋、スーパーなどが並び、至るところにある多くの寺社の緑が目に優しく、実は暮らしやすいところも生活者として気に入っています。

南側の旧東海道には古くからの商店街(写真撮影/唐松奈津子)

南側の旧東海道には古くからの商店街(写真撮影/唐松奈津子)

品川周辺の約10年を振り返ってみた!

筆者が品川に住み始めたのは10年前からですが、調べてみると品川が大きく変わってきたのはここ20年くらいの話のようです。

まず、品川のオフィスエリアの顔としておなじみ、港南口を象徴する「品川インターシティ」が1998年に完成します。2003年には東海道新幹線の駅として開業し、2008年にはすべての東海道新幹線が停車するようになりました。それに合わせて2004年にタワーマンションの先駆け的存在である「品川Vタワー」を含む「品川グランドコモンズ」がオープン、港南エリアのランドマーク的存在の「ワールドシティタワーズ」をはじめとしてタワーマンションが次々と建てられました。住む人が増えたおかげで、以前は工業地帯で殺伐とした印象だった海側もヨットが停泊するような、おしゃれなベーカリーカフェなど店舗も増えました。今は港南口を出ると、インターシティの脇から奥にタワーマンションを望むことができます。

大規模なビルが立ち並ぶ港南口。奥には大規模タワーマンション群が見える(写真撮影/唐松奈津子)

大規模なビルが立ち並ぶ港南口。奥には大規模タワーマンション群が見える(写真撮影/唐松奈津子)

当時、SUUMOの前身である『住宅情報』の営業をしていた筆者は、顧客である大手不動産会社の人々が品川のマンションを買う話で持ちきりだったことを思い出します。何人かの知り合いが高倍率の抽選をくぐり抜けてマンションを購入しましたが、いずれも購入時よりも高い価格で売却できたようです(笑)。

さらに2004年に「アトレ品川」、2005年には高輪口に「エプソン 品川アクアスタジアム(現マクセル アクアパーク品川)」、2010年には駅構内に「エキュート品川サウス」、2011年には高輪口に「シナガワグース」が開業、2013年には「ウィング高輪WEST」、2015年には「ウィング高輪EAST」がリニューアルオープンするなど、周辺の商業施設の怒涛のオープンが続き、買い物やショッピングを楽しむ場所としても進化を遂げました。

2010年にオープンして以来、多数の人が行き交う品川駅構内の「エキュート品川サウス」前(写真撮影/唐松奈津子)

2010年にオープンして以来、多数の人が行き交う品川駅構内の「エキュート品川サウス」前(写真撮影/唐松奈津子)

新駅のお隣「田町」駅も振り返ってみた!

田町駅も筆者にとっては割となじみ深い場所です。2005年~2006年ごろに勤めていた編集プロダクションが田町駅にあり、毎日通勤していました。今は「msb Tamachi(ムスブ田町)」ができてきれいになった東口の駅前も、以前は焼き鳥を炭火で焼く匂いが漂う小さな飲み屋が軒を連ね、夕方その目の前を通るたびにお腹がすいたものです(笑)。2008年ころまで大手広告代理店の本社が「グランパークタワー」の中にあり、広告の仕事があるときにはよくその中の書店に広告関係の書籍が充実していたので情報収集をしていました。

田町の発展は東口側の「芝浦」エリアの大規模マンション開発にリードされたところが大きいでしょう。2008年には当時、賃貸マンションとしては最大級を誇る総戸数964戸の「芝浦アイランド ブルームタワー」が竣工、2016年には超高層ビル「グローバルフロントタワー」が竣工しました。さらに2018年には 三井不動産、三菱地所、東京ガスの共同プロジェクトのムスブ田町商業ゾーンがオープンし、駅からの風景も一変しました。

2017年ごろの田町駅東口を出たところ。左手にムスブ田町ステーションタワーSが建設中、奥に芝浦アイランドが見える(写真/PIXTA)

2017年ごろの田町駅東口を出たところ。左手にムスブ田町ステーションタワーSが建設中、奥に芝浦アイランドが見える(写真/PIXTA)

東口には工業系の学校も多く、2009年には芝浦工業大学が新しいキャンパスに建て替えています。田町駅のホームからも見える東京工業大学附属科学技術高校の歴史は古く、大正時代から田町に校舎があったようですが、これからまた大規模な開発が行われる予定です。

新駅開業でこれからどうなっていく?

それでは、今回の開業でこのエリアはこれからどうなって行くのでしょう?

そもそも品川駅・田町駅周辺の開発は、品川区が2013年に出した「品川駅南地域まちづくりビジョン」、東京都が2014年に公表した「品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014」に基づいて進められてきました。ここでは「これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点・品川」を目指して、行政と民間企業が連携してビジネス、文化交流、環境都市として発展させていくという将来像を描いています。

さらに2017年にはJR東日本が「品川駅北周辺地区まちづくりガイドライン」を発表し、「エキマチ一体のまちづくり」を掲げて開発を進めてきました。そこには駅と街をつなぐ広場の設置や歩いて楽しい歩行者ネットワークの構築、安全で環境に優しい道路ネットワークの構築などの計画も盛り込まれています。

JR東日本が描く「エキマチ一体のまちづくり」のイメージ

JR東日本が描く「エキマチ一体のまちづくり」のイメージ

一方、田町駅においては東口駅前にある東京工業大学・田町キャンパスの敷地に2029年ごろまでをめどに大型の複合施設が開発される予定です。地上32階、3棟で延べ床面積180,000平方メートルにもなる施設は、田町駅前のランドスケープをまた新たにしていくことでしょう。また道路を挟んだ北東側には、この春、ムスブ田町の最後の1棟が完成予定です。

品川・田町エリアの住宅相場は?

それではこのエリアの住宅相場を見てみましょう。
中古マンション価格の直近5年間の推移について、シングル向け(専有面積20平米以上50平米未満)とカップル・ファミリー向け(専有面積50平米以上80平米未満)に分けて、グラフ化しました。

171613_sub09

2016年~2020年の品川駅、田町駅の中古マンション価格推移(条件は記事末に記載・SUUMOジャーナル調べ)

2016年~2020年の品川駅、田町駅の中古マンション価格推移(条件は記事末に記載・SUUMOジャーナル調べ)

2004年~2008年ごろの大規模タワマン開発が概ね落ち着いてから10年以上が経ち、街が成熟化しつつある品川の中古マンション相場は安定化傾向にあるようです。

一方、これからも「ブランズタワー芝浦」や「ザ・パークハウス三田タワー」などの新たな大規模マンションの開発が予定されている田町の相場上昇との差を見ることができます。
この傾向について野村の仲介+(PLUS)三田センター長の大澤将広(おおさわ・まさひろ)さんは、次のように語ってくれました。

「田町の価格上昇は、近年の断続的な開発でムスブ田町をはじめとする大規模オフィスビルや新築マンションが増えたことにより、エリア全体の価値そのものが上がった結果と言って良いでしょう。エリア価値向上によって中古マンションにもその効果が波及し、価格が上昇し続けています」(大澤さん)

必見はカップル・ファミリー向け中古マンションの相場が2016年には品川と田町で逆転して田町の相場が上がっていることです。2016年は田町の「グローバルフロントタワー」が竣工した年。大澤さんのコメントのように、新築マンションの開発計画にともない、田町という街への注目度が上がったものと考えて良さそうです。

品川・田町エリアの現在、過去、そしてこれからの姿、いかがでしたか?
3月14日の新駅開業に向けて着々と準備が進みつつある高輪ゲートウェイ駅。実は今回は暫定開業という位置づけで、周辺の再開発などを行った後2024年に本格開業をする予定です。

田町駅前の再開発、そして品川駅も2027年にリニア中央新幹線の始発駅として開業予定で、これからもこのエリアから目が離せません!

ここ10年でかなりの変貌を遂げたエリアだけに、これからも進められていく予定のまちづくり計画による進化が楽しみです!

●取材協力
野村の仲介+(PLUS)三田センター●品川駅、田町駅の中古マンション価格推移 調査概要
【調査対象駅】品川駅、田町駅
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、築年数39年以内(新耐震基準建物に限定)
シングル:専有面積20平米以上50平米未満
カップル・ファミリー:専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2015年~2020年の各 1~3月
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出

高輪ゲートウェイ駅と周辺を数字で知る。品川からわずか0.9km、乗車数は1日2万人台?

2020年3月14日、コロナウイルスで大揺れの日本で船出を迎えた、高輪ゲートウェイ駅。

名前のことばかりがフォーカスされ、意外と知らないこの駅とその周辺。さまざまな「数字」で見てみると、そこから浮かぶ正体があった。

以前の最新駅は1971年にできた西日暮里駅

高輪ゲートウェイ駅の前に山手線で新しい駅はというと、1971年に新設された西日暮里駅だった。さらにその前の駅となると、1925年に生まれた御徒町駅までさかのぼる。

日本ではじめて誕生した駅は1872年に開設された品川駅なので、日本一古い駅と、日本一新しい駅が目と鼻の先に共存することとなった。

ちなみに京浜東北線の駅としては、さいたま新都心駅以来20年ぶりの新駅となる。

長らく山手線で一番新しい駅だった、西日暮里駅(写真撮影/辰井裕紀)

長らく山手線で一番新しい駅だった、西日暮里駅(写真撮影/辰井裕紀)

品川駅からの距離は、たったの0.9km

隣の品川駅からの距離は、たったの0.9kmほどしか離れておらず、高輪口から歩けば10分かからずに行けるぐらいだ。ちなみに田町駅とは約1.3kmの距離がある。

もともと品川駅~田町駅までは2.2km離れており、山手線では最長区間であった。ちなみに山手線の最短区間は西日暮里駅~日暮里駅間の0.5kmだ。

品川駅高輪口。高輪ゲートウェイ駅へは、ここから歩いてサクッと行ける近さ(写真撮影/辰井裕紀)

品川駅高輪口。高輪ゲートウェイ駅へは、ここから歩いてサクッと行ける近さ(写真撮影/辰井裕紀)

駅の西側は坂だらけ。22度の急坂も!

高輪ゲートウェイ駅の西側は、坂が続いている。思わず息が上がるほどの急坂で、お年寄りならくじけるレベルである。中には「22度」という急坂もあった。

歩を進める希望すら失う、泉岳寺裏の勾配22%の急坂(写真撮影/辰井裕紀)

歩を進める希望すら失う、泉岳寺裏の勾配22%の急坂(写真撮影/辰井裕紀)

高輪ゲートウェイ駅のすぐ近くは海抜3m程度しかないが、坂が急であるため、ほんの少し歩いただけで海抜25mほどの高台まで登ることとなる。自転車を買うのであれば、電動にしよう。

ちょっと歩けば、すぐ海抜3m→25m(写真撮影/辰井裕紀)

ちょっと歩けば、すぐ海抜3m→25m(写真撮影/辰井裕紀)

ちなみに東側に駅の出入口はない。ただし2024年度に新駅東側連絡通路が開通予定のため、その後は東側の利便性もアップしそうだ。

高輪ゲートウェイ駅徒歩圏内の、泉岳寺駅の家賃相場は、現時点で12万円

高輪ゲートウェイ駅周辺の家賃相場データはまだ出ていないが、その近くにある、都営地下鉄と京急が乗り入れる泉岳寺駅の家賃相場は12万円(※)と、なかなかの値段となっている。だがワンルームで築年数の経った物件なら月額賃料6~7万円で徒歩15分以内の所もあるようで、是が非でも駅近くで暮らしたい人は、狙う手もあるかもしれない。


【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2019/12~2020/2
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)

230m続く、高さ1.5m制限のトンネルがある

この地域は線路の東西に抜ける道が少ないので、「街が分断されている」と言われてきた。現状で東西を行き来する数少ない道が高輪橋架道橋だ。

タクシーの上につく表示灯を壊す恐れがあるため、タクシー業界では「ちょうちん殺し」と言われる(写真撮影/辰井裕紀)

タクシーの上につく表示灯を壊す恐れがあるため、タクシー業界では「ちょうちん殺し」と言われる(写真撮影/辰井裕紀)

1.5mの高さ制限がかかるほどの恐ろしい低さで、しかも中は暗くずっと続く。頭がぶつからないように、少し低い体勢を取りながら延々と歩いた。さらにトンネル部の長さは約230m。自動車が通ることができ、かつ長さ200mを超えるガード下道路は、日本でもここのみとされている。

ホントに頭をぶつける低さ(写真撮影/辰井裕紀)

ホントに頭をぶつける低さ(写真撮影/辰井裕紀)

なおこちらは2020年4月に自動車が通行止めとなるが、歩行と自転車の押し歩きは可能。別の歩道が2026年に完成し、2031年に自動車が通る道路が完成する。

「高輪ゲートウェイ」の名入り施設、1つしか見つからず

これほど騒がれると、さぞかし現地はフィーバーの最中に違いない……と思う所だが、そもそも商業施設が少ない周辺ではそこまで目立った動きは見られない。ましてや「高輪ゲートウェイ」の名前のついた施設が乱立する様子は見られない。
見つかったのは坂を登ったところにある、「コル 高輪ゲートウェイ ホステル, カフェ&バー」ぐらいだった。

「高輪ゲートウェイ」を付けた数少ない施設「コル 高輪ゲートウェイ ホステル, カフェ&バー」(写真撮影/辰井裕紀)

「高輪ゲートウェイ」を付けた数少ない施設「コル 高輪ゲートウェイ ホステル, カフェ&バー」(写真撮影/辰井裕紀)

ここではTakanawa Gyozaway(1人前5個500円・税抜、2人前から注文可能)なる、無理に語感を合わせた(?)開業記念の餃子を3月限定で出しており、店主の南祐貴氏によると「餃子のてっぺんのヒダの部分で隈研吾氏が折り紙をモチーフにつくった駅舎の屋根を見立てている」とのことで、開始3日間で60人前を売り上げたとか。

ご祝儀代わりに食べたい(画像提供/コル 高輪ゲートウェイ ホステル, カフェ&バー)

餃子のてっぺんが駅舎の屋根?(画像提供/コル 高輪ゲートウェイ ホステル, カフェ&バー)

駅前2つのコンビニがフル回転?

現状で駅前の商業施設はちょっと少ない。牛丼チェーンのなか卯、海鮮丼・寿司の持ち帰りの丼丸があり、立ち食いそば店など大衆的な個人商店、さらには年季の入った中華料理店や居酒屋が点在しているぐらいだ。駅前のローソンとデイリーヤマザキ、この2つのコンビニにかかる期待が否応なしに高まる。

なか卯とデイリーヤマザキ。普段づかいできる貴重な店舗たち(写真撮影/辰井裕紀)

なか卯とデイリーヤマザキ。普段づかいできる貴重な店舗たち(写真撮影/辰井裕紀)

開業しばらくは乗車数2万人台で閑散?

3月14日に鳴り物入りで暫定開業する高輪ゲートウェイ駅だが、当初の想定乗車人数は1日2万人台と、山手線で最小の鶯谷駅と同じくらいになると見られている。

なお現在は品川駅から田町駅までを一体開発する「品川開発プロジェクト」が進行中であり、そのまちびらきとなる2024年には13万人ほどとなり、五反田駅と同程度の乗車人数になるとしている。

グレイス高輪飲食店街も、いま飲食店は2軒のみ(写真撮影/辰井裕紀)

グレイス高輪飲食店街も、いま飲食店は2軒のみ(写真撮影/辰井裕紀)

タワーマンションが建設された場合に価値が上がると思う街、1位!

ちなみに高輪ゲートウェイ駅は、「今後タワーマンションが建設された場合にそのマンションの価値が上がると思う駅(SBIエステートファイナンス株式会社調べ)」で1位に選ばれた。その理由としては新駅で周辺の再開発が進み、飛行機、リニアモーターカーのアクセスが良いことが挙げられている。

ちなみにタワマンではないが、駅前に「高輪ゲートウェイ マンションギャラリー」があり、ここで紹介されている「ザ・パークハウス高輪フォート」(43戸)は、予定最多販売価格が1億8000万円台と高額だが、問い合わせは多く販売も好調だという。

近隣で1万人の帰宅困難者を収容可

前述の品川開発プロジェクトによってできる高輪ゲートウェイ駅前の都市には、災害が発生した際に、約1万人相当の帰宅困難者を収容できる、一時滞在施設がある。

さらに幅員30m以上の国道15号は「放射第19号線」として、特定緊急輸送道路/帰宅支援対象道路となる。

1万3228 種類中の130位(36票)だった

最後に、あの命名時の話に戻ろう。公募により、応募総数6万4052件から選ばれた高輪ゲートウェイ。1万3228種類もの駅名候補から選ばれ、130位(36票)ながらも「新しい駅が、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として」などという理由で大抜擢された。

なお地名由来のシンプルな漢字名の多い山手線に、得票数の少ない唐突なカタカナ名が選ばれたことなどにより賛否両論が噴出し、能町みね子氏が立ち上げた『「高輪ゲートウェイ」という駅名を撤回してください』との運動には、4万7930人の署名が集まった。

ちなみに36人の投票者がいたことに、一部では「ねつ造では」との声もあがっているが、Twitterをのぞいただけでも数人の投票者の報告があり、少なくともこれに投票した人自体は実際に存在する模様である。

昼間に高輪ゲートウェイ駅をのぞむ(写真撮影/辰井裕紀)

昼間に高輪ゲートウェイ駅を望む(写真撮影/辰井裕紀)

さまざまな「数字」で見えてきた、高輪ゲートウェイ駅と周辺。街が生まれ変わる姿を見守りながら暮らすのもまた一興であると、再開発まっただ中の渋谷の外れに住む筆者も、実感を込めて思うのである。

東京23区の家賃相場が安い駅ランキング! 一人暮らしの人必見

東京は家賃が高いといわれますが、場所や条件次第では、東京にも穴場の地域があります。今回は、23区のターミナル駅や神奈川、埼玉の近郊駅などから主に一人暮らしにぴったりなワンルーム・1K・1DKの物件を対象とした家賃相場が安い駅をピックアップ。それぞれの駅の家賃相場や特徴をご紹介します。
東京23区内&山手線の家賃相場が安い駅ランキング

ランキングの約半数を占めたのは足立区の駅

ランキングTOP10を占めたのは、板橋区や江戸川区、足立区、葛飾区といった、23区の北側・東側の区にある駅でした。これらの区は、都心からはやや距離があるため、比較的家賃相場がリーズナブルなイメージがありますが、実際にもそのとおりの結果となりました。

相場ランキング1位は、西高島平駅(板橋区)で5.55万円。西高島平駅からJR山手線巣鴨駅まで22分、都心の大手町駅までは35分と都心に出やすいうえ、三田線の始発駅のため、座って通学・通勤することができます。

3位の北綾瀬駅(足立区)も5.9万円と5万円台で住むことができ、日比谷や大手町などのビジネス街まで約30分、原宿や表参道など人気の地域にも乗り換えなしに行ける便利な駅です。千代田線の支線という扱いのため隣の綾瀬駅で乗り換えが必要というところがややネックでしたが、今年の3月16日から乗り換えなしの直通運転が始まることで、ますます便利に。割安な家賃で便利な場所に住みたいという人にとって、要チェックな駅になりそうです。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
【2018年】東京23区内の家賃相場が安い駅ランキング

繁華街に住みたいのであれば池袋駅が狙い目

(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

東京23区内ランキングでは、ひとつもランクインしていなかった山手線の駅。それもそのはず、山手線の駅は一番安い田端駅で8.10万円と、23区内の平均と比較すると約2.6万円高い結果となりました。とはいえ都心部をぐるりと回る山手線は本数も多く便利な路線。そう考えると10万円以下で住めるのは、考え方によっては安いといえるかもしれません。
利便性が高いターミナル駅では、唯一、池袋駅(同率7位)がランクイン。ほかのターミナル駅が11万円を超えるところ、池袋は8.60万円とお手ごろ。交通アクセスがよく、商業施設が充実している繁華街の近くで生活したい人は、検討すべきエリアといえそうです。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
山手線29駅の家賃相場が安い駅ランキング! 2018年版

利便性が大きいターミナル駅から30分以内の家賃相場ランキング(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

路線の選択肢が多いターミナル駅周辺は、住むと何かと便利です。電車だけでなく、高速バスや深夜バスなどのバスターミナルもあり、各地に行く選択肢が多いことも見逃せません。特に利用者数が多いのが、東京駅、渋谷駅、新宿駅、品川駅、池袋駅。なかでも19位まで5万円台が続く池袋駅に住むのが一番家賃を抑えられそうです。とはいえどのターミナル駅も、6万円台の物件がありますので、自分の通学・通勤場所に行くのに便利でかつ、暮らしに合う駅を見つけてくださいね。

日本を代表するターミナル駅、東京駅

東京駅まで30分以内の家賃相場が安い駅は、1位の南船橋駅(5.6万円)を筆頭に、千葉エリアが多くトップ10入りを果たしました。これは、JR総武線や京葉線の特急や快速があり東京駅までの所要時間が短いこと、乗り換えなし1本で通えることが影響しています。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「東京駅」まで30分以内・家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

流行最先端の街代表、渋谷駅

渋谷駅まで30分以内の家賃相場が安い駅のトップ3は、神奈川県川崎市の駅が占めました。1位は小田急線の急行や通勤急行も停まる向ヶ丘遊園駅(6万円)。新宿にも乗り換えなしで30分以内と、交通利便性が高い駅でもあります。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「渋谷駅」まで電車で30分以内・家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

日本屈指の繁華街、新宿駅

新宿駅まで30分以内の家賃相場が安い駅トップは、京王相模原線の稲城駅(4.8万円)です。稲城駅のある稲城市は、駅から少し歩けば畑なども目立つ緑豊かな街。駅前周辺にはマンションが多いので、単身者もファミリー層も暮らしやすい街といえそうです。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「新宿駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

新幹線が停まり空港へのアクセスもよい品川駅

品川駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングは、横浜市の駅が多くランクインしました。トップは保土ヶ谷駅の5.63万円。保土ヶ谷駅はJR横須賀線が通っており、乗り換えなしで品川駅まで行くことができます。逆方向の鎌倉駅へは乗り換えなしで約20分と便利な位置にあり、相鉄線の天王町駅までも約1km、2路線を使うことも可能です。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「品川駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

東京の三大繁華街のひとつにある池袋駅

池袋駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングのトップは東武東上線・上福岡駅で、家賃が4.4万円。5つのターミナル駅のなかでは最安値という結果となりました。その後も5万円(同・柳瀬川駅)、5.1万円(同・鶴瀬駅)と続きます。ランキング上位には東武東上線と西武池袋線が目立ちました。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「池袋駅」まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキング 2019年版

東京近郊の人気都市、横浜・大宮から30分以内の家賃相場ランキングまとめ(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

東京への便が良く、場所によってはベッドタウンとしての側面が強い神奈川県と埼玉県。今回ピックアップする「関東 SUUMO住みたい街ランキング2019」で1位の横浜、4位の大宮は、言わずと知れた、神奈川県と埼玉県を代表する都市です。どちらも東京に比べると家賃相場が安いので、家賃を抑えつつ便利な暮らしをしたい場合には、ぜひ検討してみましょう。

首都圏屈指の観光地、横浜

横浜駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングのトップは、京急本線の安針塚駅(4.65万円)でした。所在地は横須賀市なので横浜エリアとは少し言いづらいかもしれませんが、依然豊かでのどかな雰囲気の街です。横浜駅までの所要時間がわずか4分と最短なのが、ブルーライン・三ツ沢上町駅と、相鉄本線・星川駅(5.5万円)。三ツ沢上町駅は東京駅まで約30分と交通アクセスも便利です。星川駅は横浜駅まで4駅ありますが、快速を利用すれば1駅。現在再開発が進められ、すでに隣駅の天王町駅との間はすべて高架化されたため、街の安全性も向上しています。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「横浜駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2019年版

“埼玉ディス”で話題の埼玉

大宮駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングは、3.5万円~5.08万円とリーズナブルな結果に。1位の東武野田線の藤の牛島駅は、特急や急行列車が停まる春日部市の駅です。ほか、東武野田線からは八木崎駅(4万円)、岩槻駅(4.8万円)、南桜井駅(4.85万円)などがランクイン。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「大宮駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2019年版

【2019年】東京23区の家賃相場が安い駅ランキング! 一人暮らしの人必見

東京は家賃が高いといわれますが、場所や条件次第では、東京にも穴場の地域があります。今回は、23区のターミナル駅や神奈川、埼玉の近郊駅などから主に一人暮らしにぴったりなワンルーム・1K・1DKの物件を対象とした家賃相場が安い駅をピックアップ。それぞれの駅の家賃相場や特徴をご紹介します。
東京23区内&山手線の家賃相場が安い駅ランキング

ランキングの約半数を占めたのは足立区の駅

ランキングTOP10を占めたのは、板橋区や江戸川区、足立区、葛飾区といった、23区の北側・東側の区にある駅でした。これらの区は、都心からはやや距離があるため、比較的家賃相場がリーズナブルなイメージがありますが、実際にもそのとおりの結果となりました。

相場ランキング1位は、西高島平駅(板橋区)で5.55万円。西高島平駅からJR山手線巣鴨駅まで22分、都心の大手町駅までは35分と都心に出やすいうえ、三田線の始発駅のため、座って通学・通勤することができます。

3位の北綾瀬駅(足立区)も5.9万円と5万円台で住むことができ、日比谷や大手町などのビジネス街まで約30分、原宿や表参道など人気の地域にも乗り換えなしに行ける便利な駅です。千代田線の支線という扱いのため隣の綾瀬駅で乗り換えが必要というところがややネックでしたが、今年の3月16日から乗り換えなしの直通運転が始まることで、ますます便利に。割安な家賃で便利な場所に住みたいという人にとって、要チェックな駅になりそうです。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
【2018年】東京23区内の家賃相場が安い駅ランキング

繁華街に住みたいのであれば池袋駅が狙い目

(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

東京23区内ランキングでは、ひとつもランクインしていなかった山手線の駅。それもそのはず、山手線の駅は一番安い田端駅で8.10万円と、23区内の平均と比較すると約2.6万円高い結果となりました。とはいえ都心部をぐるりと回る山手線は本数も多く便利な路線。そう考えると10万円以下で住めるのは、考え方によっては安いといえるかもしれません。
利便性が高いターミナル駅では、唯一、池袋駅(同率7位)がランクイン。ほかのターミナル駅が11万円を超えるところ、池袋は8.60万円とお手ごろ。交通アクセスがよく、商業施設が充実している繁華街の近くで生活したい人は、検討すべきエリアといえそうです。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
山手線29駅の家賃相場が安い駅ランキング! 2018年版

利便性が大きいターミナル駅から30分以内の家賃相場ランキング(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

路線の選択肢が多いターミナル駅周辺は、住むと何かと便利です。電車だけでなく、高速バスや深夜バスなどのバスターミナルもあり、各地に行く選択肢が多いことも見逃せません。特に利用者数が多いのが、東京駅、渋谷駅、新宿駅、品川駅、池袋駅。なかでも19位まで5万円台が続く池袋駅に住むのが一番家賃を抑えられそうです。とはいえどのターミナル駅も、6万円台の物件がありますので、自分の通学・通勤場所に行くのに便利でかつ、暮らしに合う駅を見つけてくださいね。

日本を代表するターミナル駅、東京駅

東京駅まで30分以内の家賃相場が安い駅は、1位の南船橋駅(5.6万円)を筆頭に、千葉エリアが多くトップ10入りを果たしました。これは、JR総武線や京葉線の特急や快速があり東京駅までの所要時間が短いこと、乗り換えなし1本で通えることが影響しています。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「東京駅」まで30分以内・家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

流行最先端の街代表、渋谷駅

渋谷駅まで30分以内の家賃相場が安い駅のトップ3は、神奈川県川崎市の駅が占めました。1位は小田急線の急行や通勤急行も停まる向ヶ丘遊園駅(6万円)。新宿にも乗り換えなしで30分以内と、交通利便性が高い駅でもあります。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「渋谷駅」まで電車で30分以内・家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

日本屈指の繁華街、新宿駅

新宿駅まで30分以内の家賃相場が安い駅トップは、京王相模原線の稲城駅(4.8万円)です。稲城駅のある稲城市は、駅から少し歩けば畑なども目立つ緑豊かな街。駅前周辺にはマンションが多いので、単身者もファミリー層も暮らしやすい街といえそうです。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「新宿駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

新幹線が停まり空港へのアクセスもよい品川駅

品川駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングは、横浜市の駅が多くランクインしました。トップは保土ヶ谷駅の5.63万円。保土ヶ谷駅はJR横須賀線が通っており、乗り換えなしで品川駅まで行くことができます。逆方向の鎌倉駅へは乗り換えなしで約20分と便利な位置にあり、相鉄線の天王町駅までも約1km、2路線を使うことも可能です。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「品川駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

東京の三大繁華街のひとつにある池袋駅

池袋駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングのトップは東武東上線・上福岡駅で、家賃が4.4万円。5つのターミナル駅のなかでは最安値という結果となりました。その後も5万円(同・柳瀬川駅)、5.1万円(同・鶴瀬駅)と続きます。ランキング上位には東武東上線と西武池袋線が目立ちました。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「池袋駅」まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキング 2019年版

東京近郊の人気都市、横浜・大宮から30分以内の家賃相場ランキングまとめ(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

東京への便が良く、場所によってはベッドタウンとしての側面が強い神奈川県と埼玉県。今回ピックアップする「関東 SUUMO住みたい街ランキング2019」で1位の横浜、4位の大宮は、言わずと知れた、神奈川県と埼玉県を代表する都市です。どちらも東京に比べると家賃相場が安いので、家賃を抑えつつ便利な暮らしをしたい場合には、ぜひ検討してみましょう。

首都圏屈指の観光地、横浜

横浜駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングのトップは、京急本線の安針塚駅(4.65万円)でした。所在地は横須賀市なので横浜エリアとは少し言いづらいかもしれませんが、依然豊かでのどかな雰囲気の街です。横浜駅までの所要時間がわずか4分と最短なのが、ブルーライン・三ツ沢上町駅と、相鉄本線・星川駅(5.5万円)。三ツ沢上町駅は東京駅まで約30分と交通アクセスも便利です。星川駅は横浜駅まで4駅ありますが、快速を利用すれば1駅。現在再開発が進められ、すでに隣駅の天王町駅との間はすべて高架化されたため、街の安全性も向上しています。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「横浜駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2019年版

“埼玉ディス”で話題の埼玉

大宮駅まで30分以内の家賃相場が安い駅ランキングは、3.5万円~5.08万円とリーズナブルな結果に。1位の東武野田線の藤の牛島駅は、特急や急行列車が停まる春日部市の駅です。ほか、東武野田線からは八木崎駅(4万円)、岩槻駅(4.8万円)、南桜井駅(4.85万円)などがランクイン。

●ランキングをもっと見たい人はコチラ→
「大宮駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2019年版

「品川駅」まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2018年版

家の立地を選ぶときに重視するのは、毎日利用する通勤や通学の便の良さだろう。ビジネス街へのアクセスは、ぜひとも押さえておきたいポイントだ。都心の大動脈・山手線の新駅の建設が進む品川エリアは、2027年開業予定のリニア中央新幹線ターミナルが計画され、大規模な再開発が進行中の注目地域。そこで、品川駅へ30分以内で行ける、ワンルーム・1K・1DKの物件を対象にした、家賃相場の安い駅ランキングを分析。それぞれの特徴や、狙い目の場所を考えてみた。
品川駅まで電車で30分以内、家賃相場の安い駅TOP20

順位/駅名/家賃相場/(沿線名/駅の所在地/品川駅までの所要時間(乗り換え時間を含む)/乗り換え回数)
1位 保土ヶ谷 5.63万円(JR横須賀線、湘南新宿ライン/神奈川県横浜市保土ケ谷区/25分/0回)
2位 白楽 5.70万円(東急東横線/神奈川県横浜市神奈川区/30分/1回)
3位 京急新子安 5.80万円(京急本線/神奈川県横浜市神奈川区/23分/1回)
4位 東白楽 6.10万円(東急東横線/神奈川県横浜市神奈川区/28分/1回)
5位 三ツ沢下町 6.15万円(ブルーライン/神奈川県横浜市神奈川区/29分/1回)
6位 弁天橋 6.20万円(JR鶴見線/神奈川県横浜市鶴見区/23分/2回)
6位 神奈川新町 6.20万円(京急本線/神奈川県横浜市神奈川区/26分/1回)
8位 新子安 6.22万円(JR京浜東北線/神奈川県横浜市神奈川区/20分/1回)
9位 小島新田 6.30万円(京急大師線/神奈川県川崎市川崎区/29分/1回)
9位 戸塚 6.30万円(JR東海道線ほか、ブルーライン/神奈川県横浜市戸塚区/27分/0回)
9位 生麦 6.30万円(京急本線/神奈川県横浜市鶴見区/21分/1回)
12位 菊名 6.42万円(JR横浜線、東急東横線/神奈川県横浜市港北区/27分/1回)
13位 子安 6.50万円(京急本線/神奈川県横浜市神奈川区/25分/1回)
13位 小岩 6.50万円(JR総武線/東京都江戸川区/29分/1回)
15位 天王町 6.60万円(相鉄本線/神奈川県横浜市保土ケ谷区/30分/1回)
15位 市川 6.60万円(JR総武線/千葉県市川市/28分/0回)
15位 綱島 6.60万円(東急東横線/神奈川県横浜市港北区/24分/1回)
15位 鹿島田 6.60万円(JR南武線/神奈川県川崎市幸区/19分/1回)
19位 新川崎 6.65万円(JR横須賀線、湘南新宿ライン/神奈川県川崎市幸区/13分/0回)
20位 国道 6.70万円(JR鶴見線/神奈川県横浜市鶴見区/20分/2回)
20位 日吉 6.70万円(東急東横線・目黒線、グリーンライン/神奈川県横浜市港北区/21分/1回)
20位 東戸塚 6.70万円(JR横須賀線、湘南新宿ライン/神奈川県横浜市戸塚区/30分/0回)
20位 産業道路 6.70万円(京急大師線/神奈川県川崎市川崎区/28分/1回)
20位 矢向 6.70万円(JR南武線/神奈川県横浜市鶴見区/16分/1回)
20位 花月園前 6.70万円(京急本線/神奈川県横浜市鶴見区/20分/1回)
20位 鶴見小野 6.70万円(JR鶴見線/神奈川県横浜市鶴見区/21分/2回)

ランキングは大半が横浜市、1位は横浜駅徒歩圏内

ランキングの大半を占めたのは、神奈川県横浜市の駅だった。1位の保土ヶ谷駅はJR横須賀線の沿線のため、乗り換えなしで品川駅まで着くことができる。逆方向へ向かえば、鎌倉も乗り換えなしで約20分。また隣駅は横浜駅で、駅間距離は3kmほど。散歩がてら歩いて横浜駅を利用することも十分可能だ。また相鉄線の天王町駅までも約1kmで、2路線を使うこともできる。交通の便で判断するなら、穴場と言えるかもしれない。

元々が宿場町のため、街並みにはさりげなく、歴史を感じさせる碑なども。古くから住んでいる人も多く、下町人情を感じさせる商店街などもある。

商店街は駅の西口にもあるが、駅から少し距離はあるものの洪福寺松原商店街は「横浜のアメ横」とも称される品ぞろえと安さで人気のスポット。毎日正午から午後6時まで歩行者天国になるため、小さな子ども連れでもゆっくり買い物を楽しめるだろう。

2位の白楽駅は、SUUMO「関東 住みたい街ランキング2018」で調査した住みたい沿線ランキングの沿線として2位にランクインしている東急東横線の駅。4位に入った東白楽駅とは隣駅で、ともに各駅列車しか停車しないが、横浜駅までの所要時間は電車で約5分であり、十分便利な立地といえそうだ。

白楽駅は神奈川大学の最寄駅であるため、学生だけでなく単身者にとってうれしい安価な定食屋さんや、チェーンの飲食店が充実している。深夜まで営業している店もあるが、駅から少し離れると閑静な住宅街で、単身者向けの物件も数多い。

六角橋商店街(写真/PIXTA)

六角橋商店街(写真/PIXTA)

駅から旧綱島街道沿いにある六角橋商店街は、レトロな雰囲気が気になる商店街だ。メーン通りとアーケード街が並行して成り立っており、昭和を舞台にした映画やドラマの撮影地になることもあるとか。生鮮食品や日用品のほかに、お酒が飲める中古レコード店などユニークなお店があり、みんなでライブや野宿などを楽しむ「ドッキリヤミ市場 夜のフリーマーケット」などのイベントも開催されている。独り暮らしの気楽さと他者とのふれあいが両立できるのは、大きな魅力だ。

住みたい街ランキング上位の街のすぐそばに、穴場を発見

品川までの所要時間が一番短いのは、19位の新川崎駅。ランキング内で唯一、15分を切る。
1位の保土ケ谷駅と同じくJR横須賀線の沿線のため、乗り換えも必要ない。SUUMO「関東 住みたい街ランキング2018(総合)」6位の武蔵小杉駅とは湘南新宿ラインの隣駅で、距離は約3km。人気エリアに住みたいけれど予算が……という人におすすめだ。

武蔵小杉駅周辺の風景(写真/PIXTA)

武蔵小杉駅周辺の風景(写真/PIXTA)

武蔵小杉駅の再開発がひと段落したため、近年は新川崎駅周辺の再開発が注目されるように。2015年には駅に接続した大型商業施設「新川崎スクエア」が開業。大規模なマンションの建設も増えている。

駅周辺では、深夜1時まで営業しているスーパーもあり、多忙なビジネスパーソンや共働きのDINKSには心強い。また、15位の鹿島田駅までは600m超しか離れておらず、「新川崎スクエア」は鹿島田駅とも接続している。南武線は川崎まで乗り換えなしで利用できるため、小さな子どもを連れて川崎の商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」などへ遊びに行く際にも快適だろう。

神奈川県以外でランクインしている13位の小岩駅と15位の市川駅は、ともに千葉方面に延びる総武線の沿線。品川とは反対の東方向だが東京駅へも20分以内で出られ、利便性は文句なしだ。

小岩駅は、駅周辺は歓楽街が目立つものの、下町情緒があふれる純喫茶店や商店街などがあり、ディープな魅力にあふれる街。対して市川駅は、駅直結のショッピングセンターやスーパーなどが充実し、街中には公園も多く、ファミリーが住みやすい街だ。

人気のある駅や沿線は、当然家賃が高くなる。しかし、最寄駅の駅名がメジャーか否かだけにこだわらず、エリアとして見まわしてみれば、人気のある場所周辺にお手ごろ価格で住むことは十分に可能だ。「名より実をとる」のは、賢い生き方の選択のひとつ。お気に入りの家探しの秘訣も、同じといえるだろう。

●調査概要
【調査対象駅】品川駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2018/6~2018/8
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出

【ファミリー編】品川駅まで30分以内・中古マンション価格相場が安い駅ランキング

JRの新しい駅「品川新駅(仮)」の建設をはじめとする再開発が進められ、注目が集まる品川駅周辺。そんな品川駅まで30分圏内にある中古マンションの価格相場を、前回、前々回と2回にわたりお届けした。今回は品川駅編の最終回、専有面積70平米以上~100平米未満のファミリー向け中古マンションの価格相場を調査。これまで紹介したシングル向け、カップル向けとランクインした駅に違いはあるのか? さっそく調査結果を見てみよう。
●品川駅まで30分以内の物件相場が安い駅TOP12
順位/駅名/価格相場(沿線/所在地/品川駅までの所要時間)
1位 保土ヶ谷 2990万円(JR横須賀線ほか/神奈川県横浜市/25分)
2位 東戸塚 3780万円(JR横須賀線ほか/神奈川県横浜市/30分)
3位 新小岩 3980万円(JR総武線/東京都葛飾区/22分)
4位 新川崎 4350万円(JR横須賀線ほか/神奈川県川崎市/13分)
5位 川崎 4575万円(JR京浜東北線ほか/神奈川県川崎市/9分)
6位 平和島 4675万円(京急本線/東京都大田区/7分)
7位 鶯谷 4680万円(JR山手線ほか/東京都台東区/20分)
8位 京急川崎 4690万円(京急本線ほか/神奈川県川崎市/11分)
9位 市川 4980万円(JR総武線/千葉県市川市/28分)
9位 東神奈川 4980万円(JR京浜東北線ほか/神奈川県横浜市/24分)
9位 蒲田 4980万円(JR京浜東北線ほか/東京都大田区/10分)
12位 立会川 5055万円(京急本線/東京都品川区/5分)

JR横須賀線の隣り合う駅が1位と2位にランクイン

中古マンションの価格相場が最も安かったのは、JR横須賀線で横浜駅の次の保土ヶ谷(ほどがや)駅。専有面積40平米以上~70平米未満の物件を対象にした、前回調査のカップル編でも1位になった駅だ。品川駅に出やすいエリアで中古マンションを探す場合、まず保土ヶ谷駅は要チェックと言えそうだ。

2位は横浜駅から出て保土ヶ谷駅の次の駅となるJR横須賀線・東戸塚駅。駅周辺にはスーパーやショッピングモールなど大型の商業施設が立ち並び、中古マンションの物件数も今回ランクインしたトップ12の駅で最も充実している。

3位はJR総武線・新小岩駅。駅南口側には全長約420mにわたるアーケード商店街が広がり、約140店舗が元気に営業する一帯は東京の下町風情が漂っている。食料品店からドラッグストア、ファストフードなどの飲食店までそろうので、ここに来れば日々の買物をひと通り済ませられるだろう。

新小岩駅(写真/PIXTA)

新小岩駅(写真/PIXTA)

中古マンションの広さによって、狙い目の駅は変わってくる!?

さて、前回のカップル編と見比べると、1位だけではなくランキング上位陣の顔ぶれは似通った結果となっている。2位のJR横須賀線・東戸塚駅はカップル編で4位、3位のJR総武線・新小岩駅はカップル編でも3位にランクインしていた。

そんななか、4位のJR横須賀線・新川崎駅はカップル編、シングル編ともに上位にはランクインしていない。新川崎駅の東側には2015年~2016年に誕生した商業施設「新川崎スクエア」と47階建てタワーマンションがある。これらの建物を眺めつつ歩行者用通路を進むと、JR南武線・鹿島田駅にたどり着く。両駅間は6分ほどで行き来できるので、行先に応じて使い分けると便利だろう。

9位のJR京浜東北線・東神奈川駅もカップル編とシングル編にはランクインしなかった駅。駅の東口側には京急本線・仲木戸駅があり、両駅は歩行者用通路で結ばれている。両駅の間にはスーパーや惣菜店などをテナントに抱えた「シァルプラット東神奈川」があるほか、駅西口側にもスーパーやショッピングモールが点在。また、東神奈川駅からJR京浜東北線で1駅先は横浜駅なので、休日にふらりと家族で横浜に遊びに行きやすい環境だ。

東神奈川駅の中古マンション価格相場は4980万円、横浜駅は5950万円となっており、1駅違うだけで約1000万円も価格相場に開きがあった。

横浜みなとみらい(写真/PIXTA)

横浜みなとみらい(写真/PIXTA)

ちなみに今回調査の起点駅とした品川駅から徒歩15分以内にある、ファミリー向け中古マンションの価格相場は8280万円。それに比べると、1位・保土ヶ谷駅の相場は5290万円も安いという驚きの結果となった。12位の立会川駅でさえ、品川駅と比べると3000万円以上も相場が安い。「品川駅から電車で30分以内の場所」を近いと見るか遠いと見るかは人それぞれだが、30分の時間差で3000万円以上も価格が異なるならば、住まいの候補地として一考する余地はあるだろう。

また、3回にわけて広さ別に価格相場を見てきたが、カップル編とファミリー編のランキングが似通っていた一方で、シングル編とファミリー編ではランクインした顔ぶれはだいぶ異なっていた。シングル向けの物件が安いエリアだからといって、ファミリー向けの広さの物件も安いとは限らない点も頭に入れておくとよさそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている品川駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、築年数40年未満、物件価格3億円以下、専有面積70平米以上100平米未満の物件(敷地権利は所有権のみ)
【データ算出期間】2018年4⽉1⽇~2018年6⽉30⽇
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、平日の日中時間帯の検索結果から算出(乗換なし)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

【カップル編】品川駅まで30分以内・中古マンション価格相場が安い駅ランキング

JRの新しい駅「品川新駅(仮)」建設をはじめ、再開発が進められている品川駅周辺は、今後の発展が待ち遠しいエリア。前回は、そんな品川駅まで30分以内にある、シングル向け中古マンションの価格相場ランキングを紹介した。続いて今回は、同条件で専有面積40平米以上~70平米未満のカップル向け中古マンションの価格相場が安い駅のトップ10をピックアップ。注目が高まっている品川駅まで行きやすく、お手ごろに住める街はいったいどこ!?●品川駅まで30分以内の中古マンション価格相場が安い駅TOP10
順位/駅名/価格相場(沿線名/駅の所在地/品川駅までの所要時間)
1位 保土ヶ谷 2635万円(JR横須賀線ほか/神奈川県横浜市/25分)
2位 市川 2999万円(JR総武線ほか/千葉県市川市/28分)
3位 新小岩 3280万円(JR総武線ほか/東京都葛飾区/22分)
4位 東戸塚 3285万円(JR横須賀線ほか/神奈川県横浜市/30分)
5位 上中里 3489.5万円(JR京浜東北線/東京都北区/28分)
6位 川崎 3580万円(JR京浜東北線ほか/神奈川県川崎市/9分)
7位 蒲田 3585万円(J京浜東北線ほか/東京都大田区/10分)
8位 立会川 3594万円(京急本線/東京都品川区/5分)
9位 京急川崎 3605万円(京急本線ほか/神奈川県川崎市/11分)
10位 田端 3624万円(JR京浜東北線ほか/東京都北区/25分)

品川駅から約25分離れると価格相場が2900万円以上ダウン!

今回の調査の起点駅とした品川駅から徒歩15分以内にある、カップル向け中古マンションの価格相場は5625万円。そこから電車で30分以内まで調査範囲を広げると、価格相場はグッとリーズナブルになることがランキングから見て取れる。

ランキング1位は中古マンション価格相場が品川駅の半額以下である2635万円と判明した保土ヶ谷(ほどがや)駅。JR横須賀線で品川駅まで5駅・約25分という近さに加え、JR湘南新宿ラインに乗れば渋谷駅や新宿駅にも乗り換えなしで行くことができる。また、1駅お隣は横浜駅という点も魅力だろう。ちなみに今回調査での横浜駅の価格相場は3688万円で、1駅違うだけで1000万円以上も相場に開きがあることも驚きだ。

保土ヶ谷駅には「ビーンズ保土ヶ谷」と「シァル保土ヶ谷」が併設され、スーパーやドラッグストア、飲食店などが営業中。仕事帰りにサッと日用品の買い物や食事ができるので忙しい共働きカップルにもうれしい。

2位はトップ10で唯一、千葉県に位置するJR総武線・市川駅。価格相場はぎりぎり2000万円台に収まった。駅南側は再開発により10年ほど前に誕生した「I-linkタウンいちかわ」がある。商業施設や行政施設、分譲マンション、UR賃貸住宅などからなる2棟の高層ビルがそびえ、45階の展望スペースからは都心部まで一望! 駅に直結したショッピングセンターもあるほか、駅北側にはスーパーも。また、駅北口から500mほど北へ歩くと、京成本線・市川真間駅があるのも便利な点だ。

市川駅とI-linkタウンいちかわ(写真/PIXTA)

市川駅とI-linkタウンいちかわ(写真/PIXTA)

「穴場の街」として注目される、都内の駅もランクイン

品川駅までの所要時間が最短だったのは、品川駅から京急本線で5駅という8位・立会川駅。京急本線のエアポート急行なら品川駅から2駅・約5分という近さでありながら、価格相場は品川駅よりも約2000万円も安い。駅周辺にはかつて土佐藩・山内家の下屋敷があり、若いころの坂本龍馬の着任地であることが近年、判明した。そのため駅前には龍馬像があるほか、駅前商店街は龍馬ゆかりののぼり旗や商品を用意して街を盛り上げている。

10位にはトップ10で唯一、JR山手線が通る田端駅がランクイン。下町風情が残る街にはわざわざ遊びに来るような目立った繁華街はないが、駅前に商店街が延びているほか、駅ビル「アトレヴィ田端」があったり駅周辺にスーパーが点在していたりと日々の買い物には困らない。リクルート住まいカンパニーが調査した「住みたい街ランキング2018 関東版」の「穴場だと思う街ランキング」では9位に選ばれており、狙い目の街と言える。

田端駅(写真/PIXTA)

田端駅(写真/PIXTA)

さて、前回のシングル編ではランキング上位が都内の駅で埋め尽くされた一方、今回のカップル編では東京、千葉、神奈川の駅が多くランクイン。都内にこだわらなければ価格相場が品川駅の半額以下だったり、品川駅に近い都内であっても穴場の街があったりと、今回のランキングはなかなかに発見が多い結果となった。

次回は品川編の最終回、専有面積70平米以上・100平米未満のファミリー向け中古マンションの価格相場ランキングを紹介したい。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている品川駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、築年数40年未満、物件価格3億円以下、専有面積40平米以上70平米未満の物件(敷地権利は所有権のみ)
【データ算出期間】2018年4⽉1⽇~2018年6⽉30⽇
【価格相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、平日の日中時間帯の検索結果から算出(乗換なし)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

【シングル編】品川駅まで30分以内・中古マンション価格相場が安い駅ランキング

2020年の東京五輪開催に合わせて、JRの新しい駅「品川新駅(仮)」が開業予定だ。そこから1km弱という近場にある品川駅周辺も再開発が進められており、これから街の価値が高まることが予想される。そんな品川駅まで30分以内にある中古マンション相場を調査してみた。今回は専有面積20平米以上~40平米未満のシングル向け中古マンションの物件相場が安い駅をランキング。注目の駅に行きやすく、お得な物件があるエリアをチェックしていこう。●品川駅まで30分以内の物件相場が安い駅TOP12(13駅)
順位/駅名/価格相場(沿線/所在地/品川駅までの所要時間)
1位 錦糸町 1980万円(JR総武線ほか/東京都墨田区/17分)
2位 京急蒲田 1990万円(京急本線ほか/東京都大田区/7分)
3位 蒲田 1994.5万円(JR京浜東北線ほか/東京都大田区/10分)
4位 大森 2080万円(JR京浜東北線/東京都大田区/6分)
5位 鶯谷 2130万円(JR山手線ほか/東京都台東区/20分)
6位 日暮里 2180万円(JR山手線ほか/東京都荒川区/22分)
7位 駒込 2299万円(JR山手線/東京都豊島区/28分)
8位 田端 2349.5万円(JR山手線ほか/東京都北区/25分)
9位 大森海岸 2380万円(京急本線/東京都品川区/13分)
9位 平和島 2380万円(京急本線/東京都大田区/7分)
9位 高田馬場 2380万円(JR山手線ほか/東京都新宿区/24分)
12位 五反田 2390万円(JR山手線ほか/東京都品川区/5分)
12位 御徒町 2390万円(JR山手線ほか/東京都台東区/17分)

1位は商業施設が続々リニューアルを迎える錦糸町駅

品川駅から30分以内で最も中古マンションの物件相場が安かったのは、JR総武線錦糸町駅。2017年にリニューアルした駅ビル「テルミナ」をはじめ、駅周辺には大型商業施設が点在している。映画館やニトリも入った商業ビル「オリナス」は2018年9月にリニューアルが完了、そして「東京楽天地ビル」は1階~7階を占める主要テナントなどをパルコに変更して2019年春にリニューアルオープンの予定だ。

駅周辺が繁華街としてにぎわう一方、駅から少し離れると広々とした公園や静かな住宅街も。また、錦糸町駅はJR線に加え東京メトロ半蔵門線も通っており、便利な環境で暮らしたいシングル層にはぴったりと言えそうだ。

1位・錦糸町駅を含め、3位まではいずれも物件相場が2000万円を切った。2位の京浜急行線・京急蒲田駅と3位のJR京浜東北線・蒲田駅は、似た駅名だが駅舎は離れており、両駅間は歩いて12分ほど。ロケーションに大差はないものの、蒲田駅の物件相場のほうがわずかながらも高いのは、より便利なJR沿線であること、さらに東急電鉄の池上線と多摩川線も通っているためかもしれない。

2位・京急蒲田駅、3位・蒲田駅ともに駅ビルを備えているほか、蒲田駅西口には活気あるアーケード商店街も。駅周辺でひと通りの買い物が済むのは、暮らすうえではうれしいところ。また、京急蒲田駅は羽田空港に向かう京急空港線の駅でもあり、飛行機での出張が多い人にもおすすめだ。

羽田空港(写真/PIXTA)

羽田空港(写真/PIXTA)

都内屈指の便利な路線・JR山手線の駅が7駅もランクイン

今回ランクインした13駅の立地を見てみると、一見、無関係に散らばっているように見えるが、13駅中で7駅がJR山手線沿線という共通点がある。JR山手線は都内交通網の大動脈と言える主要路線。品川駅まで1本なのはもちろん、JR山手線沿線ならば都内の主な街に出かけやすい点が魅力だ。

そんなJR山手線沿線の駅のうち、最も物件相場が安かったのは5位・鶯谷駅。同駅はここ10年以上、JR山手線で最も乗車人員が少ない駅でもある。JRの線路の北東側には戦後から続く歓楽街が残る一方、線路の西南側にあるのは、美術館や動物園が点在する上野公園や、落ち着いた住宅街。1駅隣りはJR各線に加え東京メトロ銀座線・日比谷線も通る上野駅という便利な立地でもあり、JR山手線のなかでも穴場な駅と言える。

上野公園(写真/PIXTA)

上野公園(写真/PIXTA)

都内のさまざまなエリアの駅が顔を並べた今回のランキング。トップ13駅の物件相場の差が410万円と、あまり開きがなかった点も特徴的だ。マンションを次々と買って住み替える人は少数派で、たいていは長く住む想定で購入するだろう。そう考えると『あと少し購入資金をプラスしたら、もっといい条件の物件があったのに……』なんて後悔は避けたいところ。安さばかりに飛びつかずに、品川駅など自分が行動基点にしたい駅までの近さや周辺環境も考慮して、物件探しに励みたい。

さて次回は、今回同様に品川駅から30分以内に範囲を区切って、専有面積40平米以上・70平米未満のカップル向け中古マンションの物件相場ランキングを紹介。どんな結果になるか、お楽しみに。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている品川駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、築年数40年未満、物件価格5000万円以下、専有面積20平米以上40平米未満の物件(敷地権利は所有権のみ)
【データ算出期間】2018年4⽉1⽇~2018年6⽉30⽇
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、平日の日中時間帯の検索結果から算出(品川駅まで乗換なし)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している