家を自分でデザイン&組み立てられる! テクノロジーのチカラで素人でも低コスト&自由度高い家づくりサービス「NESTING」がおもしろい VUILD

従来、家はハウスメーカーや工務店、建築士が設計し、施工事業者が建てるものだったのが、今はそこに住まう人自身が家をデザインし、施工まで手がけられる時代になりました。そんな、新しい住まいづくりの仕組みを世に打ち出したのは、テクノロジーの力で誰もが作り手になれる世界を実現する、を掲げた建築系スタートアップ「VUILD株式会社」。同社が手がけるデジタル家づくりサービス「NESTING」によって、建築デザインや施工など専門家の領域だったものが、そうでない人にも開放され、自ら住まいの作り手になることができます。今回は、その記念すべき「NESTING」の1棟目を建てたお施主さんと、「VUILD
株式会社」の代表・秋吉浩気さん、「NESTING」事業責任者の森勇貴さんに、サービスの背景や「NESTING」で建てる価値など、話をうかがいました。

「建築の民主化」をめざして。消費者を生産者に変えていく「NESTING」の家・外観(画像提供/VUILD株式会社)

「NESTING」の家・外観(画像提供/VUILD株式会社)

施主自らデザインできて、施工もできる。そう聞くと、「DIYでつくった家」といったイメージを抱く人もいるかもしれません。しかし、「NESTING」は「DIY」の要素を含んでいながらも、「DIY」のクオリティを大きく超えるデザインと性能が光る家。日本の風土に根差した自然に溶け合う佇まいで、「HEAT20 G2」(断熱等級6)という最高レベルの断熱性能を誇ります。

「NESTING」の家・内観(画像提供/VUILD株式会社)

「NESTING」の家・内観(画像提供/VUILD株式会社)

そんな、プロが手がけるような建築を、専門家でもない一般生活者がどうすれば建てられるようになるのでしょうか。そもそも、「NESTNG」のサービスを始めたきっかけは?まずは代表・秋吉浩気さんに事業の背景をうかがいました。

「VUILDでは、“「いきる」と「つくる」がめぐる社会へ”を、会社のビジョンとして掲げています。例えば、食べること。料理をつくり、それを食べることで、僕たちは生きているわけです。料理をつくる過程には、好きな食べものをつくる楽しさもあるだろうし、おいしく仕上げる工夫を凝らす楽しさもある。こんなふうに、生きるためにつくり、つくることで生きるという循環の先に、僕たちのいきいきとした暮らしがあるのではないかと感じて、「誰もが作り手になれる世界を実現する」をVUILDの活動モットーとしています。

そこで、VUILDが初めに取り組んだのが、3D木材加工機「ShopBot」の販売。誰もがものづくりの作り手になれるように、ものづくり技術の普及に取り組んできており、現在までに日本全国200箇所以上に導入してきました。ですが、デジタル機械を使いこなすまでには一定のハードルがあり、単に機械を販売するだけでは「誰もが作り手になれる世界を実現する」には至らないと感じました。

そこで、次にスタートしたのが、設計データさえあればそれを機械で加工可能なデータへと自動で変換してくれるツール「EMARF」です。これにより、ものづくりへの技術的なハードルがぐっと下がったものの、結局はものづくり経験のある人や、設計者でないと、このプラットフォームを活用できないという課題にぶつかりました。そこで思い浮かべたのが、Apple社のiPhone。技術の匂いをあまり感じさせないのに、高性能なテクノロジーが一つの端末に結集していて、誰もが直感的に操作できる。それでいて、デザインもかっこいい。それまでインターネットに興味を持っていなかった人も、iPhoneの普及によりインターネットに親しむようになったりして、僕はそれを「技術の民主化」だと捉えているんです。

ならば、僕たちがフィールドとしている「建築の民主化」を目指すためには、どうすればよいか。Apple社のiPhoneのように、技術を技術として販売するのではなく、テクノロジーをパッケージングしてブランドを築くことで、ものづくりや、建築の作り手としての入り口が開かれるのではないかと考えて、デジタル家づくりサービス「NESTING」の事業構想が浮かび上がりました」

「VUILD株式会社」の代表・秋吉浩気さん

「VUILD株式会社」の代表・秋吉浩気さん

「これまでは、つくることに興味のある人や、すでに作り手である人を相手にしたサービスを手がけてきました。でも世の中を見渡してみると、お金を出せばある程度のものが手に入る時代ですから、ほとんどの人が生産者というより消費者サイド。「いきる」と「つくる」がめぐる社会を築くには、社会の大多数を占める消費者にアプローチしないと、本当の意味で世の中を変えることはできない。「NESTING」が普及していくことで、これまで消費者だった人を生産者に変えることができるかもしれないと思いました」(秋吉さん)

誰でも直感的にデザインできる。基礎も、構造体も、自分でつくれる。だから、誰でも建てられる!

「NESTING」で建てる家と、従来の家づくりにどんな違いがあるのか。
第一に、「NESTING」は施主の主体・主導で家づくりが進行するというところに、大きな違いがあります。例えば、設計プロセス。一般的には、施主の要望を工務店や設計士が聞き取り、それに基づいた設計プランを「提案する」流れですが、「NESTING」では施主がデザインを手がけ、そのサポートをプロが行います。

専門家が行う建築設計を、どうやって初心者でも手がけられるようにしたのか。その背景には、デジタル技術の活用があり、施主は専用アプリを使ってパソコン上で操作しながら、間取りや空間のイメージを膨らませられます。(注:アプリは改修中のため、実際の仕様と記載が異なる場合があります)

「NESTING」専用アプリ。画面上で建物の大きさや間取りを直感的にデザインできる

「NESTING」専用アプリ。画面上で建物の大きさや間取りを直感的にデザインできる

第二に、「価格の透明性」。従来の家づくりは、工務店や設計士に設計の比重があるため「何に」「どれだけ」コストがかかっているのか、施主側からは見えづらいという側面があります。そのため「知らない間に、コストが膨れあがっていた」なんてことも。また、木材加工、基礎工事、建て方工事、屋根工事、断熱材の吹付け、塗装、床張りなど、工事の工程ごとに専門の事業者が入っているため、見積もりも煩雑で時間がかかってしまいます。

それに対し「NESTING」は、施主本人がデザインを手がけるスタイルであるため、「何に」「どれだけ」コストがかかるのか、「何を」「どうすれば」コストが増えるのか・減らせるのかが分かります。その上、電気工事や給排水設備工事など、資格が必要な工事以外は施主本人で建てられるつくりとしているため、複数の事業者が入ることもなく即座に精度の高い見積もりが可能。このようにして、価格の透明性が実現できているのです。

さらに、「NESTING」の建物に使う木材パーツの多くを前述した3D木材加工機「ShopBot」で加工しており、事業者に依頼せずとも自分たちで高精度な木材加工ができる。それも、価格の透明性を高めている特徴の一つです。

木材を加工する3次元木工用切削機「ShopBot」(画像提供/VUILD株式会社)

木材を加工する3D木材加工機「ShopBot」(画像提供/VUILD株式会社)

「ShopBot」で加工した「NESTING」の木材キット(画像提供/VUILD株式会社)

「ShopBot」で加工した「NESTING」の木材キット(画像提供/VUILD株式会社)

この部品は、女性や子どもでも運べるように全て10kg以下で制作されています。だから、体力に自信がない人でも安心。家族や友人と協力しながら、自分たちの手で家の構造を組み上げることができるのです。

家の基礎も自分たちでつくります。一般的にはコンクリートを打設しますが、「NESTNG」では杭工法を用いて、電動工具を使いながら自分たちで杭を打ち込んでいきます。

専用の金物に単管パイプを打ち込み、基礎が完成!施工方法さえ覚えれば、初心者でもできる(画像提供/VUILD株式会社)

専用の金物に単管パイプを打ち込み、基礎が完成!施工方法さえ覚えれば、初心者でもできる(画像提供/VUILD株式会社)

「NESTING」を横から見た図面(画像提供/VUILD株式会社)

「NESTING」を横から見た図面(画像提供/VUILD株式会社)

第三に、建物のデザインに心が行き届いているというところ。誰でもつくれる家と聞くと、デザイン性が置き去りにされそうな印象がありますが、「NESTING」の家は違います。

「NESTINGのデザインパッケージを考えていた当初、コストカットするために軒の出をなくす案もありました。安価で合理的な家を建てようとすると、屋根を削って真四角な家をつくるのが一番いいんです。でも、日本建築は「屋根の建築」とも言われるくらい、気候条件的にも重要な存在。「NESTING」のデザインで最も特徴的でありこだわったのは、屋根かもしれません」(秋吉さん)

「NESTING」は、日本の風土や自然に溶け合う家。自然を愛する人、古くからある日本らしい風景を好む人の心をつかむデザインです。

(画像提供/VUILD株式会社)

(画像提供/VUILD株式会社)

記念すべき「NESTING」の1棟目は、香川県・直島のお宿

こうして考えられた構想が、リアルに実現できるのか。その検証も兼ねて、「NESTING」は応募制というかたちで、2023年春にサービスが始動しました。そこで、記念すべき一人目の施主に選ばれたのは、東京都在住・清るみこさん。IT関係の企業に勤めながら、香川県にある直島が好きで、宿泊業を営まれています。今回は、新たにもう1棟、直島で宿の運営を始めようと、「NESTING」で建てることにしたそうです。

「NESTINGを選んだ理由は、早く建てたかったというのと、おもしろそうだったから。デザイン性と快適性にこだわってつくりたかったので、「NESTING」ならそれが叶いそうだと思いました。

よくある話だと思いますが、建物にこだわればこだわるほど、設計や施工費用がかさみ、後で減額調整をすることになりますよね。これまでは、工務店さんに丸投げしていたために、材料費以外にどんな費用がかかっているのか、減額の余地があるのかないのか、分からなかったんです。でも、「NESTING」はセルフビルドなので、工程も費用も自分でつくりながら理解することができる。VUILDさんとだからできる宿づくりでした」(清さん)

完成した宿の外観(画像提供/VUILD株式会社)

完成した宿の外観(画像提供/VUILD株式会社)

今回は、スピード感を重視していたために、清さんご自身が設計やデザインをすることはなく、「NESTING」のベースとなるデザインをもとに、設計者のスタッフと相談しながら間取りを決めていったそう。その後の、木材キットの加工などには清さんも積極的に参加されました。

「海老名に木材加工の工場があり、毎週末のように通いながら、部品が製造されていく様子を見学したり、部品の組み立てを体験させていただいたりしました。私自身、DIYで棚をつくったりしたことはありますが、こんな大掛かりな加工現場を見たことはなくて。とても勉強になったし、このキットで建物がつくれるんだ……!と、驚きもありました」(清さん)

部品づくりを体験された様子(画像提供/VUILD株式会社)

部品づくりを体験された様子(画像提供/VUILD株式会社)

今回、基礎工事は事業者が行い、部品の組み立ては清さんやお仲間の皆さんで手がけられました。

「土日の2日間、友人たちが直島に手伝いに来てくれて、「VUILD」のスタッフさんや地元の大工さんの手を借りながら、自分たちで部品を組み立てていきました。女性が多かったので、屋根など高所での作業や男手が必要な施工は、サポートに来てくれていたスタッフさんにお任せしたのですが、部品を運んだりネジ締めをしたりと、大工さんに相談したりしながら、それぞれが役割を見つけて動いていました」(清さん)

ご友人と一緒に、2日間の建て方ワークショップを開催!(画像提供/VUILD株式会社)

ご友人と一緒に、2日間の建て方ワークショップを開催!(画像提供/VUILD株式会社)

チームワークを発揮し、どんどん組み上げていきます(画像提供/VUILD株式会社)

チームワークを発揮し、どんどん組み上げていきます(画像提供/VUILD株式会社)

2日間で上棟!(画像提供/VUILD株式会社)

2日間で上棟!(画像提供/VUILD株式会社)

屋根の板金工事や、壁の取り付けは「VUILD」のスタッフさんや大工さんが行い、清さんは床のタイルシールの貼り付けを担当。

「仕事の合間をぬって、毎週のように直島に通いながら、タイルシートを貼っていました。一見、簡単そうに見える作業も、ズレなくピシッと貼るのが意外と難しくて。床に接着するボンドが固まってしまい、一部だけ床が盛り上がってしまったりと、苦労しました」(清さん)

その後、再度ご友人の皆さんに集まってもらい、2日間の塗装ワークショップを開催。素人でも壁や建具をムラなく塗れるように、「NESTING」のためにオリジナルで開発した塗料を使用されたそうです。

ご友人が集まり、塗装ワークショップを開催!(画像提供/VUILD株式会社)

ご友人が集まり、塗装ワークショップを開催!(画像提供/VUILD株式会社)

皆さん、塗るのに夢中になっています(画像提供/VUILD株式会社)

皆さん、塗るのに夢中になっています(画像提供/VUILD株式会社)

こうして完成した宿が、こちら。

庭からの外観。海に面している直島の気候風土に合わせ、潮風にも耐えられるよう外壁は焼杉を使用している(画像提供/VUILD株式会社)

庭からの外観。海に面している直島の気候風土に合わせ、潮風にも耐えられるよう外壁は焼杉を使用している(画像提供/VUILD株式会社)

ダイニングからリビングを見た様子(画像提供/VUILD株式会社)

ダイニングからリビングを見た様子(画像提供/VUILD株式会社)

リビングから縁側を見た様子(画像提供/VUILD株式会社)

リビングから縁側を見た様子(画像提供/VUILD株式会社)

写真で見ても、未経験者がセルフビルドで建てた宿だとは思えない、ハイクオリティな仕上がりであることが分かります。さらに、着工してから竣工するまで工期は、たったの2カ月。実際の稼働日に換算すると、43日。通常では考えられない、驚きのスピードです。「NESTING」で建ててみた感想や手応えを、清さんはこのようにお話しされました。

「昔の家づくりって、コミュニティを巻き込みながらつくり上げていく側面があったと思うんですけど、現代はそれが薄れてきてると思うんです。その点、「NESTING」を通じて自分たちの手で建てることで関わった人たちの愛着も湧くし、直島の近隣の方が工事の様子を見に来て、そこから会話が始まったりもして。この場を運営するのは私であっても、みんなで場を共有している感覚が、とてもユニークだなと感じました。

その一方で、スタッフさんや大工さんの手を借りながらも、ほぼ全てをセルフビルドでつくっているので、後からみると手直しをしたくなるようなところもあります(笑)。でも、それも含めていい思い出ですね」

どんな人に「NESTING」を勧めたいですかと尋ねると、「中小企業のチームビルディング研修にピッタリだと思います」と、清さん。

「実際に自分が建てるプロセスに参加してみて、組織のチームビルディングにすごくいいなと思ったんです。タイプの異なる人間が、同じゴールに向かって形にしていく過程の中で、学べるものがたくさんある。なので個人的には、店舗やレストラン、小規模の宿を運営されている中小企業の会社さんが、スタッフみんなで建てて、一緒にその場を築いていくみたいな「NESTING」の活用はとても魅力的だと思います」

ご友人と一緒に建てることで、さらに関係性が深まったと清さん。つくること、建てることは、単なる手段ではなく、その過程そのものが人と人とのつながりを育み、場が地域にひらいていくきっかけになりそうです(画像提供/VUILD株式会社)

ご友人と一緒に建てることで、さらに関係性が深まったと清さん。つくること、建てることは、単なる手段ではなく、その過程そのものが人と人とのつながりを育み、場が地域にひらいていくきっかけになりそうです(画像提供/VUILD株式会社)

「NESTING」で一番届けたいのは、つくる喜びや楽しさ

1棟目の「NESTING」建築を経て、「VUILD」代表の秋吉さんは、可能性を感じられたと話します。

「清さんとご一緒できたおかげで、改善の余地がどこにあるかを確かめることができました。建てるというプロセスにおいては、住宅を購入するのとは明らかに違う光景が現場に広がっていて、関わっている人全員が、すごく楽しそうに作業している姿が印象的でした。「NESTING」によって、家づくりのあり方が変わる。その確かな手応えをつかむことができました。

さらに言えば、自分たちで家をつくれたなら、地域づくりや街づくりも自分たちでできるかもと思えたりして、「NESTING」を入り口に、つくることや街づくりに対してどんどん主体的になっていく可能性があるなとも感じました。

今回の1棟目をふまえて、現在は2棟目の「NESTING」を建てているところ。その施主は、「NESTING」事業責任者の森さんです。総工費1000万円、工期1カ月を目標に進めているところです」

森さんは栃木県で暮らしており、移住を検討されている方を対象にした「お試し移住拠点」として建てられているそう。

「NESTING」事業責任者の森勇貴さん

「NESTING」事業責任者の森勇貴さん

「都市圏に住みながらも、自分らしい生き方や暮らし方に興味関心があるような人たちが増えてきていると思います。僕も、その一人。以前は東京に住んでいたのですが、今は那須に移住してリモートで仕事をしています。「NESTING」でお試し移住拠点をつくろうと思った理由は、自分たち家族が移住してみて、まちの魅力を存分に感じたため、移住仲間を増やしたかったから。今、建物の躯体が組み上がったところで、完成が楽しみです」(森さん)

安全管理を行った上で、息子さんと一緒に施工現場に入る森さん(画像提供/VUILD株式会社)

安全管理を行った上で、息子さんと一緒に施工現場に入る森さん(画像提供/VUILD株式会社)

この2棟目の実践を経て、本格的に「NESTING」のサービスがローンチできる目処がたってきましたと、秋吉さん。新たに10組の先行ユーザーを募集し、次々に「NESTING」を建てようと志す仲間が集まってきているそうです。

能登半島地震によって全壊してしまった家を、「NESTING」を使って自力で再建を目指す人。東京から地方に移住して、自然と共生するサステナブルな暮らしを実践しようとする夫婦。地域への移住促進に取り組む会社のオフィスとして…などなど。

その用途や目的はさまざまですが、共通しているのは、地域との関わりがあることや、建物を通して、周りとのコミュニティを開いていこうとしていること。森さんが話すように、自分らしい生き方や暮らし方に興味関心がある人、地域や自然とのつながりを求める人に、「NESTING」が選ばれている傾向があるようです。

「今後、さらに展開していくにあたって、その地域ごとに使う素材やデザインをアレンジできればと思っています。地域資源を活用したり、自然が循環するきっかけに「NESTING」がなれたらなと。さらには、大工や職人の高齢化・減少化が進んでいますから、家づくりのプロが減っても、家づくりを諦めなくていい環境を僕たちが整備していけたらいいなと考えています」(秋吉さん)

「VUILD株式会社」の代表・秋吉浩気さん

「NESTING」で家を建てることは、自分の「生きる」を「つくる」こと。そして「つくる」ことで、「生きる」ことの実感や手応えが、その人の人生に蓄積されていく。そのおもしろみや価値は、きっと頭で考えることではなく、自分の心と体で感じるもの。「NESTING」は、地に足をつけた生き方や暮らし方へと、現代に生きる人々のあり方を建てなおす起点となり、拠点となりそうです。

●取材協力
VUILD

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「シルバニアファミリー」35周年! 赤い屋根のお家の最新事情やSNS人気の秘密

赤い屋根のお家と、そこで暮らす動物の家族たち。小さいけど精巧で、愛らしくて、大人も夢中になって遊んでしまう。そんな魅力を持つのが、今年で発売から35周年を迎える「シルバニアファミリー」(エポック社)です。今回は、家で過ごす時間を豊かで楽しくしてくれる、動物たちの世界とその進化をご紹介します。
人形の累計出荷数は2億2000万体以上。世界で愛されるおもちゃ発売当初の「赤い屋根の大きなお家」。このログハウス風の住まい、味わいがあっていいですよねえ(写真提供:エポック社)

発売当初の「赤い屋根の大きなお家」。このログハウス風の住まい、味わいがあっていいですよねえ(写真提供:エポック社)

「シルバニアファミリー」と聞いてピンと来ない人でも、この家と人形の写真を見れば、「知ってる!」「友だちの家で遊んだ~」などと懐かしく思い出す人もいるのではないでしょうか。1985年、エポック社から発売された「シルバニアファミリー」は、現在60以上の国・地域で販売されていて、実に人形の累計出荷数は2億2000万体以上、ハウスほか大型商品累計出荷数は3000万棟・個以上にものぼるそう。ちょっと規模がすごすぎてピンときませんが、言われてみれば家とウサギやクマの動物のモチーフって、国境や言語に左右されず、世界共通ですものね。現在では日本のみならず、世界中で愛されているおもちゃなのです。

懐かしの初代の人形たち(写真提供:エポック社)

懐かしの初代の人形たち(写真提供:エポック社)

ちなみに、日本の次に歴史の長いイギリスでは認知度も高く、「英国の玩具」であると認識されているとか。では、あのシンボリックな「赤い家」はどこかモデルがあるのでしょうか。英国というより、どちらかというと米国のカントリー調のように見えますが……?

「赤い屋根の住まいは、1900年代初頭のアーリーアメリカンをイメージしてデザインされたものです。お家、家具、人形のサイズ感は発売当初から変わっていません。お母さんが子どものころに遊んでいたものとミックスして、親子2代で遊ばれる方も増えています」(エポック社)

時代に左右されず、ずっと愛さるのは本物のおもちゃの証ですよね。また、発売当時から現在までいちばん定番で人気なのがあの「赤い屋根の大きなお家」確かにシルバニアファミリーといえばあの赤い屋根のお家のイメージがあります。

カーテンや照明、壁紙もカスタマイズOK! 細部も緻密にできている

SUUMOジャーナル的には、やはり気になるのは家のこと。人形たちにオリジナルの洋服をつくっている人はいるようですが、もしかして、家もリフォームというか、リノベできたりするのでしょうか。

「カーテンや天井付の室内灯を取り付けてアレンジを楽しむことができます。また、シルバニアファミリーの専門店、『シルバニアファミリー森のお家』では、カスタマイズ用の壁紙の取り扱いがあります」(エポック社)

なんと、照明や家具だけでなく、壁紙を張り替えられるとは。やっぱり家ってリフォーム・カスタマイズするとそれだけ愛着がわきますよね。あと、シルバニアファミリーの家は腰壁(床から腰高程度に張る別仕上げの壁)がかわいいし、窓のデザインもドラマチックというかすごく素敵な印象です。

窓まわりや壁・床もリアルで見ていてあきません(写真提供:エポック社)

窓まわりや壁・床もリアルで見ていてあきません(写真提供:エポック社)

「シルバニアのお家は、美しい外観や間取りと、おもちゃとしての遊びやすさや安全性の両立を常に意識して開発に取り組んでいます。また、お子様はもちろん、大人が見ても納得するリアルさを追求しています。例えば、キッチンの流し台や洗面台の下の扉を開くと、本物と同じように配管があります。見えないところにもこだわるシルバニアファミリーの家具の象徴と言えるでしょう」(エポック社)

まさか配管があるとは……。今度、シルバニアのお住まいにお邪魔したら、ぜひ洗面台下をのぞいてみたいと思います。

写真左/製氷機付きから実際に氷が出てくる、切ることができるアップルパイなどもめちゃくちゃリアル(写真提供:エポック社)

写真左/製氷機付きから実際に氷が出てくる、切ることができるアップルパイなどもめちゃくちゃリアル(写真提供:エポック社)

トイレも蛇口も水が出てきたりと自然なリアル感があります(写真提供:エポック社)

トイレも蛇口も水が出てきたりと自然なリアル感があります(写真提供:エポック社)

また、子どもたちが遊んで違和感がないよう、家具や家電は現代風に進化しているそう。

「例えば洗濯機であれば昔は二層式洗濯機でしたが、現在販売されているのは、ドラム式洗濯機です。また、掃除機や冷蔵庫なども、現代の子どもたちが生活の中で触れている仕様に合わせた形になっています」(エポック社)

そりゃあ、今のお子さんたち、二槽式洗濯機なんて見てもなんだか分からないですよね……。小さくても説得力があるよう、たゆまぬ改良を重ねているのが分かります。

SNS人気を支えているのは大人のファン。大人が家遊びしても楽しい!

ちなみに、2020年には35周年を記念してシルバニアファミリー総選挙を実施しています。先日5月1日には中間発表がありましたが、TOP3には筆者の予想を裏切るキャラクターがランクインしていました。定番のショコラウサギファミリーやネコファミリー、カワウソファミリーが強いと思っていたのに……。もちろん最後まで結果は分かりませんが、これだけでもファン層の幅広さが伺えます。

「今回の総選挙はグローバルでの展開となり、各国のSNSアカウントでも告知をしていることもあり、想定以上の反響と投票数をいただいております」というので、エポック社さん自身も予想していなかったのかもしれません。

キャラクターが大集合したところ。パンダ、コアラ、ハリネズミ、リス……。どの家族もかわいい(写真提供:エポック社)

キャラクターが大集合したところ。パンダ、コアラ、ハリネズミ、リス……。どの家族もかわいい(写真提供:エポック社)

また、予想していなかったといえば、SNSでの活躍です。インスタグラムやTwitterでは、日常のあるあるを再現した(はかどらない大掃除とか、お酒を飲んでいるとか)シルバニアファミリーの人形たちの写真・動画がバズっていることもありますよね。エポック社さんはご存じなのでしょうか……?

「今は子どもや親子だけでなく、SNSでの人気を支えているのが特に大人のファン層です。シルバニアファミリーの世界観は、写真映えすることも功を奏し、日々の生活の中での、ちょっとした癒やし効果にもなっているのではないでしょうか」(エポック社坂井さん)

分かります、すごく……。特に連日の新型コロナ騒動で、気分が詰まるというか、情報で疲れていると、SNSに流れてくるシルバニアの人形たちの写真ってすごーく癒やされるというか、ピュア(死語)な気持ちになるのです。

本来、「家で遊ぶ」「家のことを考える」のは、とても豊かなこと。SNSで検索するのも楽しいですが、いろんな端末の電源・スイッチをオフにして、今度は本物のシルバニアのお家で人形たちと遊んできたいと思います。

●取材協力
エポック社

これがミニチュア!? Mozuがつくるコンセントの向こうの「小さな暮らし」

一見、なんの変哲もないコンセントが実は扉になっていて、開けるとそこには小さな部屋がある。そんな世界を描いた動画「こびとシリーズ」をご存じでしょうか。今回は若きミニチュアアニメクリエイター・Mozuさんに自分の部屋や友だちの部屋をつくった理由、将来の夢についてインタビューしました。
「自分が大好きな部屋」をミニチュア作品にしたら、バズった!

コンセントを開けると部屋?と言われても混乱してしまう人も多いでしょう。まずは手掛けた作品をご覧ください。

「こびとの秘密基地」

「こびとの階段」

制作したのは、MOZU STUDIOS代表取締役でもある水越清貴(Mozu)さん。21歳という若さながら、次々とミニチュア作品を世に出し、SNSのフォロワーはツイッター19万5000、インスタ17万という影響力を持ち、本を出版したり、個展を予定していたりと、すでにトップクリエイターといってもいい存在です。

水越清貴(Mozu)さん(写真提供/MOZU STUDIOS)

水越清貴(Mozu)さん(写真提供/MOZU STUDIOS)

冒頭の「こびとの秘密基地」はツイッターでもバズりにバズり、なんと68万いいね!超(2020年4月現在)。日本のみならず世界中から反響があったといいます。ミニチュアは1作品あたり製作期間が3~4カ月ほどかかり、身近なものを加工してすべて手作業……と、気の遠くなるような作業を重ねていることが分かります。では、なぜミニチュア作品をつくるようになったのでしょうか。

「はじまりは小学校5年生のとき。友だちに誘われてガンプラ(ガンダムのプラモデル)で遊ぼうという話になったのがきっかけです。初めてプラモデルを買った店の名前も機種も、今でもはっきりと覚えていますよ。その後、プラモデルではなく背景のジオラマづくりに興味を持つように。見よう見まねでつくったので、はじめは本物の土を使って部屋中を土で汚してしまいお母さんに怒られました(笑)」

と振り返ります。始めた当初はまったくうまくいかなかったものの、ジオラマ制作熱は冷めることなく、試行錯誤をしながらジオラマの風景の一部である、建物づくりへと没頭していきます。転機となったのは、高校生の時。趣味でつくっていた部屋を友人がSNSにアップしたところ、一夜にして大反響があり、一躍、ミニチュアクリエイターとして脚光を集めたのです。

巾木(はばき)を入れる瞬間が気持ちいい! ミニチュアの家をつくって気づいたこと

でも、どうして自分の部屋のミニチュアをつくろうと思ったのでしょうか。

「自分の部屋」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「自分の部屋」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「当時、芸術系の高校に進学したものの、僕が好きなのは、人に喜んでもらったり驚かせたりするカルチャー系。一方、同級生は現代アートなどに興味を持っている人が多くて、友人がまったくできず……。それで当時、いちばん好きだった『自分の部屋』をミニチュアでつくってみようと思って。それこそ、学校にいる以外の時間は全部費やしました」(水越さん)

ミニチュア作品では、「こんな家に住みたい」と理想のきれいな家がつくられることが多いなか、水越さんがつくったのは、生活感があって等身大の高校生の部屋。それこそ漫画が並んでいたり、ノートが床置きになっていたり。この「絶妙にリアルな感じ」が共感を呼んだといいます。

作業風景(写真提供/MOZU STUDIOS)

作業風景(写真提供/MOZU STUDIOS)

「“この部屋に住みたい“”あるよね~“など、いろんなコメントが寄せられました。自分が好きなこの部屋、好きなのは自分だけじゃなかったんだって、思えたんです」(水越さん)

ミニチュア作成では「実際の住まいを計測して1/6にするだけ」と言いますが、その1つひとつへのこだわり、ディテールが半端ではありません。また、家電量販店の袋や表彰状などパロディなども多く、思わずにやりとしてしまうしかけが満載です。ただ、すべて手づくりのため、1つのパーツに6時間かかることも珍しくありません。材料はすべて100均ショップなど、身近にあるものを加工していくのだといいます。

「日本の家と海外の家を比べて思うのは、壁紙が白色で落ち着いているところですね。『こびとの旅館』をつくった時には、日本人って狭い空間にギュッと生活必需品を詰めるのが好きなんだなと思いました。狭い中にものを詰め込むというか、空間が狭いゆえの工夫があるんだと思います」(水越さん)

「こびとの旅館」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「こびとの旅館」(写真提供/MOZU STUDIOS)

また、ミニチュア作品をつくっていてめちゃくちゃ気持ちいいのが、「巾木(はばき、床と壁の境目にとりつける部材)」を入れる瞬間だとか。

「作品づくりでもかなり仕上げに近い工程なんですが、壁と床の間に巾木を入れると、めちゃくちゃ空間がしまるんですよ。それまでただの“空間”だったのが一瞬にして“部屋”になる。本物の家をつくっている大工さんも、気持ちいいんじゃないかなって思っています(笑)」(水越さん)

巾木を入れると空間が“しまる”(写真提供/MOZU STUDIOS)

巾木を入れると空間が“しまる”(写真提供/MOZU STUDIOS)

(写真提供/MOZU STUDIOS)

(写真提供/MOZU STUDIOS)

ちなみに、もともとは巾木という名前も分からずに「壁 床 木材」などで検索してその名前を知ったそう。こうやってミニチュア作品をつくることで、「見ているけれど見えていない」ものがたくさんあるんだと気がついたといいます。また、こびとシリーズで使っているコンセントと壁紙はすべて本物の建材だそう。リアリティがあるのも納得です。

「こびとのトイレ」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「こびとのトイレ」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「こびとの押入れ」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「こびとの押入れ」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「こびとの階段」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「こびとの階段」(写真提供/MOZU STUDIOS)

夢はコマ撮りアニメーション制作会社をつくること。冒険はまだまだ続く

水越さんのミニチュア作品の特徴は、きれいすぎないこと。どこか「身近」で「ありそう」な感じが魅力のひとつです。

「以前、ジオラマで『ゴミ捨て場』をつくったんですが、たとえ捨てられたモノでも、使っていた人の思いや暮らしのニオイがするのが好きなんですね。家族がいるとこんなゴミが出るよね、粗大ごみを捨てる人がいるとか、妄想しながらつくる。また、僕が楽しそうにつくっているからこそ、見てくれる人が喜んでくれる、おもしろがってくれる。SNSで寄せられるコメントは全部見ています。これからも見てくれる人との距離が近くありたいと思っています」と話します。

「ゴミ捨て場」(写真提供/MOZU STUDIOS)

「ゴミ捨て場」(写真提供/MOZU STUDIOS)

水越さん自身は、高校卒業後、大学に進まず、アーティストとして活動することを決め、コマ撮りアニメーションのスタジオ「アードマン・アニメーションズ」(英国・ひつじのショーンなどの作品で有名)に見学にいったり、ミニチュア作家たちと対談したり、その後に自分の会社を設立したり……と数年間で着実に夢を叶えてきました。また、ミニチュア作品だけでなく、ミニチュアアニメが、アジア最大級の短編映画祭「Digicon6」で、JAPAN Youth部門の最優秀賞ゴールドを獲得したり、トリックアートを描いて出版したりと多彩に活躍しています。

現在は企業とのコラボもしていますが、将来は依頼されたミニチュア作品をつくる「職人」ではなく、「自分の好きな作品をつくって、喜んでもらうアーティスト」になりたいとのこと。また、元来の夢である「コマ撮りアニメーション」もつくりたいと計画しています。

「コマ撮りアニメーション」ってめちゃくちゃ手間ひまがかかり、お金がめっちゃかかる一大プロジェクトです!
それにしてもまだ20代なのにこの活躍ですが、ネット時代の新しい才能はこうやって開花していくのでしょうね。水越さんの小さい世界につまった、大きな夢。これからも応援したいと思います。

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注文住宅の予算、約3人に2人が「3,000万円未満」で検討

(株)MayLightはこのたび、注文住宅の検討理由や、不安に感じている点についてアンケート調査を行った。アンケートは、20代から60代の男女300名を対象に2019年6月に実施したもの。それによると、注文住宅を検討している理由は何ですか?では、「自分の家が欲しい」が最も多く34.7%。次いで「こだわりの家に住みたい」26.6%、「毎月の家賃がもったいない」21.6%と続いた。経済的な観点からも注文住宅が注目されているようだ。

家づくりにあたって重視しているものは、もっとも多かった回答が「予算」で35.7%と、約3人に1人が最重視している。次いで、「広さ・間取り」(20.1%)、「立地」(18.6%)、「周辺環境」(13.1%)、「住宅設備」(12.1%)の順。全体的に分散した回答となり、家づくりに関して重視する点は人それぞれ違うようだ。

家づくりで不安なことについては、もっとも多かったのが「資金計画」で38.7%。「住宅ローン審査」も6.5%あり、45.2%の人が金銭面の不安を感じている。また、「ハウスメーカー選び」も29.6%で、約3人に1人がハウスメーカー選びに不安を感じている。

予算はどれくらいで検討していますか?では、「2,000~3,000万円未満」が最も多く38.7%。次いで、「1,000~2,000万円未満」25.6%、「3,000~4,000万円未満」20.1%、「4,000~5,000万円未満」8.0%が続く。全体の約3人に2人(64.3%)は3,000万円未満で検討しているようだ。

ニュース情報元:(株)MayLight

家づくりで「パートナーにイライラしたことがある」63%

Houzz Japan(株)(東京都渋谷区)はこのたび、22日の「夫婦の日」を前に、「家づくりとパートナーとの関係性調査」を実施した。この調査は、住まいのコミュニティサイト「Houzz」に登録している国内のユーザーを対象に、2018年6月11日~2018年7月2日の期間に行ったもの。有効回答数は1,451名。

円満な関係に住まいの快適さは影響していると思いますか?では、96%もの回答者が円満な関係に「住まいの快適さが影響している」、76%の回答者が現在のパートナーとの関係を「円満」と答えている。また、円満な関係を構築するための秘訣トップは「コミュニケーション」(70%)、次いで「パーソナルスペース」(12%)、「スキンシップ」(9%)、「パートナーと家事の役割分担」(9%)と答えた。

72%の回答者が、パートナーとの家づくりを「楽しい」と答えた一方、「家づくりの過程で、パートナーにイライラしたことがある」と回答した人は63%いた。イライラの原因のうち、もっとも多かった回答は「パートナーとの趣味が違った」(23%)、次いで「パートナーに自分の理想を説明・理解してもらえなかった」(21%)だった。

さらに、9%の回答者が、「家づくりの過程で別れ・別居・離婚を考えた」と回答した。「考え方の違いや感覚の違いから意見がぶつかることが多く、『離婚』という言葉まででるほどの喧嘩をした」や、「家づくりの後、離婚前提で別居することになった」など、家づくりが原因で実際にパートナーとの絆が壊れてしまった回答者もいた。

家づくりを経験した回答者が、今後家づくりをする際に実施したいこととしては、「リサーチをしっかり行う」(51%)、「自分のアイデアをパートナーともっと共有する」(42%)、「もっと経験者にアドバイスをもらう」(30%)、「任せられることは専門家に頼む」(27%)、「予算変更を加味して計画を立てる」(22%)などだった。

ニュース情報元:Houzz Japan(株)