国土交通省は、平成12年から全国の屋上・壁面緑化の施工実績調査を行っており、このほど平成29年の施工実績調査結果を発表した。それによると、平成29年は東京ドーム約5個分にあたる約23.1haの屋上緑化と、約5.5haの壁面緑化が新たに創出された。また、平成12~29年の18年間では、屋上緑化は約498ha、壁面緑化は約90haが新たに創出されたこととなる。
屋上緑化の施工面積割合を用途別で見ると、平成12年~29年の合計では「住宅/共同住宅」が全体の2割を占め、これに次いで「教育文化施設」「医療福祉施設」「商業施設」が全体の4割弱を占めている。
壁面緑化の施工面積割合では、複数年の傾向を見ると「商業施設」の割合が全体の約3割を占めている。平成29年は前年に比べて「工場・倉庫・車庫」「住宅/共同住宅」が増加した一方で、「教育文化施設」「事務所」等が減少した。
屋上緑化や壁面緑化は、都市におけるヒートアイランド現象の緩和、美しく潤いのある都市空間の形成、都市の低炭素化等の観点から、全国的に取り組みが進められている。屋上緑化・壁面緑化ともに、施工実績の内訳としては新設物件が多くを占めているが、全体の約1割は既設の建物に作られている。
ニュース情報元:国土交通省