「外国人の入居受け入れに壁を感じる」広島県ならではの賃貸事情。外国人専門店舗つくり不動産会社が奮闘 良和ハウス

2020年に外国人専門店舗を構え、広島県で居住支援を行っている良和ハウス。外国人専門店舗では、それまで複数の店舗に配属されていた外国人スタッフが集まり、母国語で外国人の住まい探しや入居のサポートをしています。専門店舗として新しい体制になったことで、外国人の住まい探しにどのような変化がもたらされたのか、また新たに見えてきた課題とは? 広島ならではの事情や、その中での奮闘について良和ハウス 広島賃貸営業部の熱田健輔さんに話を聞きました。

人口減が止まらない広島県、賃貸市場にも影響が

広島県は厳島神社、平和公園など海外からも人気の高い観光名所があり、2023年5月に開催された先進国首脳会議「G7広島サミット」でも注目された地です。外国人居住者の数もコロナ禍で一時は減ったものの、ここ最近は増えているそう。しかし、日本人も含めた広島県の人口は、ここ数年、転出者の数が転入者を上回る年が続き、このままではどんどん人口が減り続ける懸念があります。

広島県の総人口は、令和5年(2023年)5月現在、274万人。平成10年(1998年)以降減少を続けているが、外国人の数だけを見ると、令和2年(2020年)以降コロナの影響で一時減少したものの、再び増加している(出典/2023年広島県人口移動統計調査)

広島県の総人口は、令和5年(2023年)5月現在、274万人。平成10年(1998年)以降減少を続けているが、外国人の数だけを見ると、令和2年(2020年)以降コロナの影響で一時減少したものの、再び増加している(出典/2023年広島県人口移動統計調査)

熱田さんは「人口の減少は、賃貸市場にも少なからず影響を与えている」と言います。
人口減少にともない、バブルのころに建てられた築30年以上の物件、特に当時流行したワンルームにバス・トイレが一緒の3点ユニットバスの部屋などは、日本人の単身者にはあまり人気がなくなり、空室が増えているそうです。

1980年代に流行ったバス・トイレが一緒のワンルームは時代の流れと共に空室が目立つそう(画像提供/PIXTA)

1980年代に流行ったバス・トイレが一緒のワンルームは時代の流れと共に空室が目立つそう(画像/PIXTA)

一方、広島には介護・福祉関係の専門学校が複数存在し、外国人留学生が多い一面も。「外国人留学生を積極的に受け入れることは、広島の人口減少を食い止め、街に活性化をもたらすことにもなる」と、熱田さんは期待をしています。

「私たちだからこそできること。例えば、住まいをスムーズに確保する体制を整えたり、住まいを探す人たちが住みやすい環境をつくったりすることを、広島に本社を置く不動産会社の社会的使命として捉えています」(熱田さん、以下同)

外国人居住支援に立ちはだかる困難。広島ならではの事情も……

しかし、空室に悩まされる状況があるにもかかわらず、言葉や文化の違いからトラブルになることを懸念するオーナーや管理会社の意向で、外国人の入居を拒むケースが広島ではまだまだ多いそうです。このことは、外国人の住まい探しを難しくする要因の一つとなっています。

熱田さんによると、広島県民は他県の人から「よそ者に冷たいと言われてしまうことがある」のだとか。また、賃貸物件のオーナーも高齢の人が増えている中、今なお欧米人に対して抵抗のある人もいるそうです。そのような事情を十分理解したうえで、良和ハウスはそのような高齢者の気持ちにも寄り添いながら、外国人受け入れの必要性を根気強く伝え続けています。

「転出超過が続き、少子高齢化が進む中、このままでは経済が回らなくなり、生活基盤自体が危うくなるでしょう。生まれ育った街で過疎化が進むのは、やるせない気持ちになります。

広島を元気にするには、外国人の受け入れが一つのポイントになる、というのが私たちの考えです。人口減少に立ち向かうためにも、私たちは特に外国人の入居に特化していきたいと思います」

さらに、良和ハウスは、広島市や廿日市市などの行政とも協力して、オーナーさんや不動産会社向けにセミナーを開催して講演するなど、外国人を受け入れるための啓蒙活動を積極的に行っているそうです。

外国人入居者の受け入れを促進するため、セミナー講演などの活動にも力を注いている(画像提供/良和ハウス)

外国人入居者の受け入れを促進するため、セミナー講演などの活動にも力を注いている(画像提供/良和ハウス)

(画像/PIXTA)

(画像/PIXTA)

外国人専門の楠木店設立の背景は

現在、良和ハウスでは、楠木店を外国人専用店舗として、英語、中国語、ネパール語、ベトナム語、スペイン語、ヒンズー語のできる外国人スタッフ5名が住まい探しのサポートにあたっています。

きっかけは、2016年のこと。広島市内に中国からの留学生が増え、その問い合わせに対応するために中国人スタッフ1人を雇用したことが始まりでした。

「そもそも、私たちは、外国人だからといって特別扱いをするのではなく、どのお客さまにも同じように、ご希望の暮らしを叶えるために精いっぱいお手伝いをするのがモットーです。しかし、日本人スタッフだけの対応では、言葉や日本の習慣がうまく伝わらないことによるトラブルが起こりやすくなります。

そのために中国人スタッフが新たに加わったのですが、母国語でコニュニケーションを取れることや母国と日本の生活習慣の違いを理解したうえで説明できることで、トラブルが格段に減りました。結果、口コミで来店する中国人のお客さまの数が飛躍的に伸びたのです」

その後もベトナム人、ネパール人、アメリカ人と外国人スタッフを雇用するたび、同じ国の人からの相談が2倍以上に増えました。同郷の人同士のコミュニティやネットワークの力を実感した熱田さんたちは、外国人専門店を開店することになったというわけです。

外国人スタッフが働く楠木店では、7カ国語に対応している。日本語が流暢でない外国人にとっては頼もしい住まい探しのパートナーだ(画像提供/良和ハウス)

外国人スタッフが働く楠木店では、7カ国語に対応している。日本語が流暢でない外国人にとっては頼もしい住まい探しのパートナーだ(画像提供/良和ハウス)

外国人専門店だからできるようになったこと

熱田さんは「外国人専門店に外国人スタッフを集約したことで得られるメリットも大きかった」と言います。

「それまでは外国人スタッフは別々の支店に勤務していたのですが、日本人のお客さまが多かったため、外国人スタッフは日本人スタッフのサポートに回ることが多く、能力をフルに活かせていませんでした。外国人専門店をつくってそこに勤務してもらうようにしたことで、外国人のお客さまからの相談に集中して、効率よく業務に当たれるようになったのです。日本語がよくわからないお客さまも、安心してご相談いただける場所になったと思います」

さらに2021年には、外国人が入居できる日本の物件情報を検索できるサイトを立ち上げ、海外からでもアクセスしやすいよう、英語・中国語・ベトナム語で展開しています。このサイトを利用して来日前からメールやビデオチャットでコンタクトを取り、物件案内や電子契約の締結などを行えるようになりました。日本に来てすぐ、入居当日に全ての手続きを終えることも可能だそうです。

YouTube動画でも、ゴミ出しなどの日本のルールをわかりやすく説明している。契約時などには外国人スタッフが母国語で説明するが、言い忘れや、担当によって話す内容が異なるなどのミスを避けられる(画像提供/良和ハウス)

また、外国人からの問い合わせを受ける窓口を一つの店舗に集約したことで、新たなビジネスチャンスにつながったとか。

「専門学校や技能実習生を受け入れている会社などは、大勢の外国人留学生や外国籍の従業員を受け入れる前にあらかじめ住まいを確保しなければなりません。担当者が一つひとつ物件を見に行って探すのは大変です。良和ハウスがその業務を代行することによって、学校や企業の担当者が抱える業務の負担を大きく減らせます。

さらに、物件の紹介や入居手続きといった仲介会社としての業務だけではなく、入居後のトラブルまで対応できるのが弊社の強みです」

居住支援法人としてのあり方と今後の課題

外国人を含む住まいの確保に困難を感じている人たちの居住支援に、より注力していくために、良和ハウスは、現在、住まい探しに困っている人に賃貸住宅に関する情報の提供や相談を受ける団体として、都道府県が指定する居住支援法人に登録申請中です。

また、熱田さんは社内の組織体制について「物件を紹介して契約する仲介部門と、入居後の物件や入居者の管理を行う管理部門との連携は不可欠」だと言います。

「外国人入居者には、入居後も習慣の違いによる困りごとやトラブルに対応するため、外国語でのサポートが必要です。外国人入居者の数が増えれば、おのずと管理部門の負担も増えるわけですが、当社では外国人スタッフのいる仲介部門と管理部門が文書の作成や通訳などの業務を連携しています。そうすることで入居後のトラブルに対応する管理業務でも母国語で対応でき、オーナーさんを悩ます問題を減らせると考えています」

会社以外の組織との連携だけでなく、社内の横の連携も大事。各方面との理解と体制を整えていくことが重要ということですね。

行政や民間、また同じ企業内でも、組織を超えた理解と連携が必要(画像提供/良和ハウス)

行政や民間、また同じ企業内でも、組織を超えた理解と連携が必要(画像提供/良和ハウス)

さらに、熱田さんは「手厚いサポートを行うには、マンパワーの問題もある」とも指摘します。
日本で暮らしたことのない外国人にとって、家具の手配や電気・ガス・水道といったインフラ周りの手続きや銀行の振込などは、簡単なことではありません。良和ハウスの外国人スタッフは代わりに手続きをしたり、一緒にATMまでついて行ってサポートしたりもするそう。

楠木店で取り扱う物件紹介数は年間で400~500件ほど。それを5人の外国人スタッフで行い、さらにさまざまな相談や困りごとにも、頼まれれば支援の手を惜しみません。

「母国の事情がわかる外国人スタッフは、日本人スタッフよりは効率的に説明等行える一面はあるものの、相談や疑問に対応していると、スタッフ一人ひとりにかかる負担はどうしても多くなってしまいます。外国人スタッフの頑張りに頼るだけでなく、会社全体でうまく分担させながら改善していくことが今後の課題です」

母国語を話す外国人スタッフは、外国人利用者にとって頼れる存在であることは間違いない。日本の暮らしへの不安が理解できるので、業務以外でも頼まれると手を差し伸べるという(画像提供/良和ハウス)

母国語を話す外国人スタッフは、外国人利用者にとって頼れる存在であることは間違いない。日本の暮らしへの不安が理解できるので、業務以外でも頼まれると手を差し伸べるという(画像提供/良和ハウス)

外国人が日本で住まい探しをするときは、言葉や文化を理解する外国人スタッフがいることで、うまくコミュニケーションができ、トラブルを防げることが多くあります。

良和ハウスの外国人専門店や外国語サイトは、外国籍の入居検討者にとってわかりやすく、安心して住まい探しができる場所になっています。さらに、外国人スタッフにとっても効率的に仕事ができるようになり、外国人の居住支援策を考えるうえで、一つのモデルケースになるのではないでしょうか。

そして、居住支援を継続していくには、そこに携わる人たちへの負担をかけすぎない努力や仕組みも必要だと感じました。

●取材協力
良和ハウス
・English
・中文
・Tiếng Việt

広島県・広島市「住みたい街ランキング2023」駅1位は再開発進む広島駅! 尾道、天神川、五日市がランクアップの背景は?

「住みたい街ランキング」広島県版/広島市版が3年ぶりに発表された。広島駅周辺の再開発や広島市中区のサッカースタジアムの建設など、大きな開発案件が進行中の広島。ここ数年内の完成を控えた開発が多く、工事が着々と進むなか、住民の期待値も増している。そんな中での調査で、広島に暮らす人が「住みたい街」として挙げたのはどんな街なのか、調査の詳細をチェックしてみよう。

「住みたい街(駅)ランキング」、新駅ビルが2025年春に完成予定の広島駅が1位に! 

広島県 住みたい街(駅)ランキング

「住みたい街(駅)ランキング」で、2位以下に大差をつけて1位になったのは広島駅。現在、駅ビル及び駅前広場の工事が行われており、2025年には新駅ビルがお目見え予定だ。2階部分に広島電鉄の路面電車が高架で乗り入れる計画で、それに伴って駅前大橋を直進する新たな鉄道路線も整備中。完成後には駅前の風景は大きく様変わりしそうだ。

工事が進む広島駅南口の様子。奥がホテル棟で、手前の低い建屋の横に、路面電車が乗り入れる部分がつくられる。2023年3月撮影(画像/PIXTA)

工事が進む広島駅南口の様子。奥がホテル棟で、手前の低い建屋の横に、路面電車が乗り入れる部分がつくられる。2023年3月撮影(画像/PIXTA)

建て替え後の広島駅新駅ビルと南口広場、路面電車「駅前大橋線」のイメージ(画像/JR西日本) ※完成予想図(パース)は計画時・完成前イメージのため、実際とは異なる場合がある

建て替え後の広島駅新駅ビルと南口広場、路面電車「駅前大橋線」のイメージ(画像/JR西日本) ※完成予想図(パース)は計画時・完成前イメージのため、実際とは異なる場合がある

広島駅はJRの山陽新幹線と山陽本線、可部線、芸備線、さらには広島電鉄の各路線が乗り入れるターミナル。広島空港方面へのリムジンバスを始め、各方面への高速バスや路線バスの起点でもあり、駅の北側には、山陽自動車道に接続する広島高速5号線の整備も進む。まさに広島の陸の玄関口だ。

さらに、駅前の「エールエールA館」には中央図書館の移転計画があり、駅東側のフタバ図書跡地にはアパホテルによる高層ホテル、駅の北側では住友不動産ほかによるマンションや商業施設などの複合施設の計画も発表されている。新駅ビルにはホテルやシネコン、商業施設や駐車場なども予定されており、広島駅周辺の暮らしはますます充実したものになりそうだ。

広島駅は広島東洋カープの本拠地、Mazda Zoom-Zoomスタジアムの最寄駅でもある(画像/PIXTA)

広島駅は広島東洋カープの本拠地、Mazda Zoom-Zoomスタジアムの最寄り駅でもある(画像/PIXTA)

天神川や五日市など、商業施設が充実した街がランクアップ

2位は広島県第2の都市である福山の中心駅・福山駅、3位は複数の鉄道路線やバスターミナルを要する横川駅で、広島駅同様、前回ランキングからの変化はない。4位以下を見てみても、顔ぶれには大きな変化はないが、そんな中でも、「天神川」は5位から4位、「尾道」は7位から6位、「五日市」は10位から8位に順位を上げている。

4位の天神川駅は広島駅の隣駅で、自治体サービスや子育て施設の充実などでも注目度の高い、安芸郡府中町の入口となる駅。街の中心部には路面店の商業施設も多いほか、駅から歩いて行ける場所に、広島県内最大級の規模となるイオンモール広島府中があるのも人気の理由のひとつだろう。

6位の尾道は広島の人気観光地のひとつで、尾道水道を見下ろす傾斜地に広がる坂の街。移住者の受け入れにも力を入れており、県内外からの移住者が、古い建物をリノベーションして新たな店を開くケースも多い。近年はしまなみ海道を目指すサイクリストの拠点としても有名で、サイクリスト向けのホテルを備えた商業施設も人気を集めている。「住んでみたい」という気持ちを刺激する、個性のある街だ。

尾道水道に面した倉庫を改装してつくられた商業施設「ONOMICHI U2」(画像/PhotoAC)

尾道水道に面した倉庫を改装してつくられた商業施設「ONOMICHI U2」(画像/PhotoAC)

8位の五日市駅は広島市佐伯区の中心駅で、広島駅までは山陽本線で15分。広島造幣局前のコイン通りや国道2号線沿いなど、エリア内にはスーパーや飲食店など商業施設が充実し、石内地区のアウトレットモールや、西区のアルパーク、LECTといった大型ショッピングモールも利用圏。八幡川沿いの豊かな自然も身近にあり、利便性と環境のよさが共存する、暮らしやすい街だ。

広島造幣局では毎年「花のまわりみち」で、八重桜を中心とした敷地内の桜を公開している(画像/PIXTA)

広島造幣局では毎年「花のまわりみち」で、八重桜を中心とした敷地内の桜を公開している(画像/PIXTA)

このほか、20位までにランクインしている新井口や廿日市、下祗園、緑井なども、大規模な商業施設が存在するエリア。日々の買い物のしやすさがイメージできることが、住みたいと感じるベースのひとつになっているようだ。

「住みたい自治体ランキング」では、再開発が加速する「広島市中区」が1位に

広島県 住みたい自治体ランキング

「住みたい自治体」のランキングを見てみると、広島市中区がダントツの1位に。そのほか、ランキング上位の自治体の顔ぶれは、前回調査から大きな変化は見られない。

広島市中区は、行政機関や商業施設が集中する、広島の最中心部となるエリアだ。なかでも、紙屋町・八丁堀エリアは国が定める「都市再生緊急整備地域」に指定され、戦後以来の老朽化したビルの建て替えや、周辺の再開発が加速している。

基町の市営駐車場周辺では、広島商工会議所の移転に伴い、地上31階となる複合ビルが計画されている。広島YMCA周辺でもビル3棟の再開発、本通り商店街の入口付近でも、商店街を挟んで南北に2棟のビルを建てる計画が上がるなど、ビル開発の話題は尽きない。

広島サンモール周辺や、天満屋八丁堀ビルや広島三越を含むエリアの再開発、この夏に閉館するそごう広島店新館のその跡等、歴史ある商業施設にも再開発の動きがあり、市内中心部はこの後も大きく姿を変えていくことになりそうだ。

新サッカースタジアムが2024年開業! 街なかでの過ごし方に変化も

さらに、今広島の人の大きな関心の的となっているのは、中区基町エリアで工事が進む、新しいサッカースタジアムだろう。広島東洋カープが新スタジアムの建設後に大きく人気を伸ばした実績もあり、ワールドカップで熱を帯びたサッカー人気を加速し、サンフレッチェ広島の盛り上がりに期待する声は大きい。

スタジアムと併せて、隣接の広場エリアの整備や、旧太田川沿いの水辺活用なども計画されており、試合のある日だけでなく、普段から市民が気軽に利用できるスポットとして、注目が高まっている。

中央公園に計画されている新サッカースタジアムと広場エリア(画像/広島市)※完成予想図(パース)は計画時・完成前イメージのため、実際とは異なる場合がある

中央公園に計画されている新サッカースタジアムと広場エリア(画像/広島市)※完成予想図(パース)は計画時・完成前イメージのため、実際とは異なる場合がある

また、一足先に2023年3月には、旧広島市民球場跡地に、イベント広場を中心とする「ひろしまゲートパーク」がオープン。旧広島市民球場の記憶を継承しつつ、オープンエアでも楽しめるカフェや飲食店、ストリートスポーツを楽しめるエリアや、築山などで遊べるこどもひろば等も整備され、イベントのない日でも、気軽に出かけて気軽に遊ぶ、新しい外遊びのスタイルが定着しつつある。

さらに、広島城の三の丸エリアにも新たな商業施設の計画があり、これらの施設はペデストリアンデッキで繋がっていく。広島市中区に広がる、この中央公園周辺エリアが、広島の街なかの過ごし方に大きな影響を与えることは間違いなさそうだ。

変わりゆく街なかのの風景の中で、古い街並みの残るエリアに“穴場”イメージ

広島県 穴場だと思う街(駅)ランキング

ランキングでは、交通利便性や生活利便性が高いのに家賃や物件価格が割安なイメージがある駅についても調査している。結果、1位となったのは横川駅。総合順位でも3位にランクインしている、交通アクセスのよい街だ。

利便性の良さの一方で、横川駅周辺には歴史ある商店街が今も存在しており、人情味のあるコミュニティが息づく。ハロウィンに行われる「ゾンビナイト」や、梯子酒イベント、川沿いのマルシェのように、商店街などが中心となって行われるイベントもあり、独自の文化が根付く街でもある。

駅の北側や、広瀬北町、中広町といった周辺エリアには、中心部に近い割にまだまだ古い建物も多く残る。まとまった土地の少ない広島の中心部にあって、宅地やマンション化などに余力を残しているイメージがあることも、“穴場”と考えられるポイントかもしれない。

同様に5位の海田市も、山陽本線または呉線の2路線利用ができ、広島から約9分の交通アクセスのよい駅。瀬野川沿いの美しい自然や、「かいた七夕さん」など街独自のお祭りもあり、西国街道沿いの古い街並みも面影を残している。隣接する安芸郡府中町で宅地などの流通が少なくなっているなか、暮らしやすく、宅地・住宅開発にポテンシャルを感じる街として、認知されているようだ。

2024年以降、続々と大きな開発案件が完成を迎える広島。交通利便性の向上や、買い物する楽しさ、外遊びの新たな可能性など、広島の街暮らしはより一層充実したものになりそうだ。一方で、大型ショッピングモールのある街など、日々の買い物のしやすさも「住みたい街」のポイント。宅地やマンション、一戸建てなどを検討する際は、開発の中心地から少しだけ離れたエリアまで範囲を広げることで、買い物の利便性を確保し、開発の恩恵を受けられる選択肢を増やして、住まい探しができるかもしれない。

●関連ページ
SUUMO住みたい街ランキング2023 広島県版/広島市版

広島駅南口に地上20階のビル建設、日本郵便

日本郵便(株)は、同社所有の「広島東郵便局」敷地において、「広島駅南口計画(仮称)」としてビルを開発すると発表した。
計画地は広島市南区松原町2番62号、広島駅南口に立地。地上20階、延床面積約44,800m2、基準階面積約1,500m2(事務所専有部)のビルを建設する。用途は事務所、店舗、自走式駐車場で、開業時期は2022年秋ごろの予定。

近年、広島駅周辺は大きく発展し、今後とも更なる発展が期待されている。同ビルの建設で、周辺施設とともに街区の利便性とにぎわいを創出、まちづくりに貢献していく。

ニュース情報元:日本郵便(株)

「広島銀行新本店建替えプロジェクト」、国土交通省より認定

国土交通省はこのたび、都市再生特別措置法の規定に基づき、(株)広島銀行から申請のあった民間都市再生事業計画「広島銀行新本店建替えプロジェクト」を認定した。同事業では、広島銀行本店の建替えを行い、銀行機能とシナジー効果が高い証券会社をはじめとしたグループ会社機能を集約するなど、業務・商業を中心とした都市機能の更なる充実・強化を図る。

また、敷地内に緑地を設けるとともに、被爆者慰霊碑を配置するなど、国際平和文化都市にふさわしい賑わいと交流を生み出す。メインストリートである鯉城通り側の歩行者空間を拡張、回遊性の向上も図る。

事業区域は、広島市中区紙屋町一丁目3番1他。事業区域面積は6,094.04m2。地上19階・地下1階、地上5階の建物2棟を建設する。施行期間は2019年1月31日~2021年1月31日の予定。

なお、同事業は近接特例の活用により、比較的小規模であっても優良な民間都市開発事業を認定した全国初の案件となる。

ニュース情報元:国土交通省

広島駅ビル「ASSE」建替え、新駅ビルは2025年春開業

西日本旅客鉄道(株)は、JR西日本不動産開発(株)、中国SC開発(株)及び(株)ジェイアール西日本ホテル開発と共に、広島駅ビルの建替え計画を推進していくと発表した。同事業は、2014年9月に広島市が策定した「広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針」に基づいて検討してきたもの。新駅ビルは地上20階・地下1階とし、商業・ホテル・駐車場を導入。広島に新たな賑わいや交流を創出する施設を目指す。

商業として、店舗面積約25,000m2のショッピングセンターおよびシネマコンプレックスを計画。高層階には、JR西日本ホテルズの新規ブランド「ホテルヴィスキオ」(400室規模)を配置。駅北の「ホテルグランヴィア広島」とあわせ、国内外からの多様なニーズに対応していく。ホテルの事業主体は(株)ジェイアール西日本ホテル開発、運営は(株)ホテルグランヴィア広島を予定している。

なお、1965年の開業以来、50年以上にわたり運営してきた現駅ビル「ASSE(アッセ)」は、2020年3月末に閉館。2020年4月に建替え工事に着手し、2025年春に新駅ビルを開業予定。

ニュース情報元:西日本旅客鉄道(株)

JR「広島駅」北口の複合施設名称、「GRANODE 広島」に決定

大和ハウス工業(株)が広島市東区二葉の里地区で開発中の複合施設名称が「GRANODE(グラノード)広島」に決定した。開業は本年4月1日を予定している。

同施設は、JR「広島駅」北口の再開発街区「二葉の里5街区」で開発中。JR「広島駅」まで徒歩4分、広島空港リムジンバス乗り場まで徒歩3分という立地に誕生する地上20階・地下2階建て、延床面積約5万m2の複合施設。中国・四国地方最大級のオフィス(3~11階)ほか、商業施設(1・2階)、全197室のホテル(13~20階)が入居する。

また、関東方面や関西方面へ向かう中長距離バスの発着場やカーシェアの待機スペース、レンタカーの受付窓口等も設け、ビジネスユースだけでなく観光者も利用できる施設として開業する。

BCP対策として大地震や強風による揺れを想定。荷物や設備のダメージを最小限に抑え、建物の機能を維持できる制震構造を採用した。非常用発電機も用意し、停電時には72時間の防災用電力を供給する。

ニュース情報元:大和ハウス工業(株)

JR「広島駅」北口の複合施設名称、「GRANODE 広島」に決定

大和ハウス工業(株)が広島市東区二葉の里地区で開発中の複合施設名称が「GRANODE(グラノード)広島」に決定した。開業は本年4月1日を予定している。

同施設は、JR「広島駅」北口の再開発街区「二葉の里5街区」で開発中。JR「広島駅」まで徒歩4分、広島空港リムジンバス乗り場まで徒歩3分という立地に誕生する地上20階・地下2階建て、延床面積約5万m2の複合施設。中国・四国地方最大級のオフィス(3~11階)ほか、商業施設(1・2階)、全197室のホテル(13~20階)が入居する。

また、関東方面や関西方面へ向かう中長距離バスの発着場やカーシェアの待機スペース、レンタカーの受付窓口等も設け、ビジネスユースだけでなく観光者も利用できる施設として開業する。

BCP対策として大地震や強風による揺れを想定。荷物や設備のダメージを最小限に抑え、建物の機能を維持できる制震構造を採用した。非常用発電機も用意し、停電時には72時間の防災用電力を供給する。

ニュース情報元:大和ハウス工業(株)