【東横線】家賃相場が安い駅ランキング2023年。3位は東白楽、2位は妙蓮寺、1位は?

渋谷駅と横浜駅という、2つの巨大ターミナル駅を結ぶ全長約24.2kmの東急東横線。「SUUMO住みたい街ランキング2023 首都圏版」の「住みたい沿線ランキング」では、JR山手線に次いで2位に選ばれている。沿線には中目黒駅や武蔵小杉駅など住宅地として人気の街も多いが、家賃を抑えつつ住むならどこがいいのだろう? 東急東横線全21駅の家賃相場が安い駅ランキングをさっそくチェック!

東急東横線沿線の家賃相場が安い駅ランキング

順位/駅名/家賃相場/駅所在地
1位 白楽 6.00万円(神奈川県横浜市神奈川区)
2位 妙蓮寺 6.10万円(神奈川県横浜市港北区)
3位 東白楽 6.35万円(神奈川県横浜市神奈川区)
4位 日吉 6.90万円(神奈川県横浜市港北区)
5位 菊名 7.00万円(神奈川県横浜市港北区)
5位 大倉山 7.00万円(神奈川県横浜市港北区)
5位 綱島 7.00万円(神奈川県横浜市港北区)
8位 元住吉 7.50万円(神奈川県川崎市中原区)
9位 反町 7.70万円(神奈川県横浜市神奈川区)
10位 多摩川 8.20万円(東京都大田区)
11位 武蔵小杉 8.50万円(神奈川県川崎市中原区)
11位 新丸子 8.50万円(神奈川県川崎市中原区)
13位 横浜 8.55万円(神奈川県横浜市西区)
14位 田園調布 8.70万円(東京都大田区)
15位 自由が丘 9.00万円(東京都目黒区)
16位 祐天寺 9.10万円(東京都目黒区)
17位 都立大学 9.30万円(東京都目黒区)
17位 学芸大学 9.30万円(東京都目黒区)
19位 中目黒 11.00万円(東京都目黒区)
20位 代官山 12.80万円(東京都渋谷区)
21位 渋谷 13.20万円(東京都渋谷区)

■関連記事:
【東横線】中古マンション価格相場が安い駅ランキング2023年。相互直通運転スタートで注目の駅は?
賃貸住宅トレンド2024は個性強め! 注目4キーワードは趣味特化・店舗兼用・省エネ性能・デジタル化

トップ3には連続する東白楽駅、白楽駅、妙蓮寺駅がランクイン

東京都から神奈川県まで線路が続く東急東横線。一人暮らし向け賃貸物件(ワンルーム・1K・1DK、10平米以上~40平米未満)の家賃相場を調査したところ、同じ路線内でも最高値~最安値で7万2000円もの開きがあることが判明した。最も安かったのは白楽駅で、家賃相場は6万円だった。

白楽駅(写真/PIXTA)

白楽駅(写真/PIXTA)

1位・白楽駅は神奈川県横浜市神奈川区に位置し、横浜駅までは3駅・約5分で行くことができる。各駅停車のみの停車駅だが、2駅隣の菊名駅で急行や通勤特急に乗り換えると渋谷駅までは計約36分だ。駅から南西に15分ほど歩くと神奈川大学の横浜キャンパスがあるため、学生の姿も多く見かける。駅改札前の「タリーズコーヒー」が神奈川大学とのコラボ店舗だったり、駅周辺にはリーズナブルな飲食店が豊富な点も、大学の最寄駅らしいところだ。

六角橋商店街(写真/PIXTA)

六角橋商店街(写真/PIXTA)

白楽駅の西口を出て神奈川大学へと向かう旧綱島街道を中心に広がる「六角橋商店街」には、飲食店はもちろんスーパーをはじめとする生鮮食料品店や雑貨店、クリニックなど約170もの店舗がずらり。日常の用事はこのあたりで済ませられそう。駅の北側には、魚釣りができる池の周囲に遊歩道がめぐる「白幡池公園」と緑豊かな「篠原園地」があり、地元住民の憩いの場として親しまれている。学生向けのリーズナブルな賃貸物件も多く、活気ある商店街や自然を感じる公園もある白楽駅周辺は、都会過ぎずにのびのび暮らしやすそうな街だ。

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

2位は神奈川県横浜市港北区にある妙蓮寺駅で、家賃相場は6万1000円。1位・白楽駅から渋谷方面に1駅目で、横浜駅までは4駅・約7分だ。駅の東口前には駅名の由来となった妙蓮寺の敷地が広がり、商店街は駅の西口側にある。コンビニやドラッグストア、スーパーのほかに、ファストフード店やカフェなどの気軽に利用できる飲食店も。自家焙煎コーヒー豆専門店やチョコレート専門店、作家物の器の展示・販売店など個性的なショップもあるので、散歩がてらお店めぐりをしてはいかがだろう。

妙蓮寺駅の北西方面には、大きな池がシンボルの「菊名池公園」がある。緑豊かな園内の池端には桜が植栽されているので、春はここでお花見をするのも楽しそう。また、同じ港北区内にあるJR新横浜駅までは自転車で10分たらず。そこまで行くと大型ショッピングモールがあるので、休日に足を延ばすのもよさそうだ。

東白楽駅周辺の風景(写真/PIXTA)

東白楽駅周辺の風景(写真/PIXTA)

続いて、家賃相場6万3500円で3位にランクインした東白楽駅は、1位・白楽駅から横浜方面に1駅目。東白楽駅(3位)~白楽駅(1位)~妙蓮寺駅(2位)と連続する3駅が、トップ3に並んだわけだ。東白楽駅は神奈川県横浜市神奈川区に位置し、2駅・約3分で横浜駅に到着する。駅周辺は商店街というよりは住宅地で、コンビニや飲食店が点在する程度。しかし横浜上麻生道路を南東に10分ほど歩けば「イオンスタイル東神奈川」があるので、買い物には困らない。その少し先には、JR東神奈川駅と京急東神奈川駅も。両駅の周辺には多彩な店舗がそろい、京急本線に乗れば品川方面にも行くことができる。

さらに、東白楽駅からJR東神奈川駅とは逆方向へと横浜上麻生道路を進むと、徒歩10分ほどで1位・白楽駅周辺の「六角橋商店街」にたどり着く。落ち着いた住宅地が広がる東白楽駅の近くに住みつつ、にぎわいある東神奈川駅や白楽駅の周辺にある商業施設を活用する……。そんな暮らし方ができそうだ。

家賃を抑えつつ渋谷に近い住まいを探すなら、元住吉駅や多摩川駅へ

ランキングを見てみると上位9駅を神奈川県内の駅が占めており、安く住むなら東京都内よりも神奈川県内の駅のほうが狙い目だとわかる。しかし「安く住みたい、けれどなるべく渋谷に近いほうがいい」という人もいるだろう。そんな場合は、上位9駅のうちでは最も渋谷駅に近い8位・元住吉駅はいかがだろう?

元住吉駅(写真/PIXTA)

元住吉駅(写真/PIXTA)

神奈川県川崎市中原区に位置する8位・元住吉駅の家賃相場は7万5000円。東急東横線・目黒線が乗り入れており、どちらかの路線で1駅隣の武蔵小杉駅に行って東急東横線の急行に乗り換えると、渋谷駅までは計21分前後で到着できる。東急目黒線は目黒駅経由で東京メトロ南北線や都営三田線と相互直通運転が実施されているため、永田町駅や四ツ谷駅、大手町駅や神保町駅にも元住吉駅から1本で行ける点も魅力の一つだ。

元住吉駅の東口側には「モトスミ オズ通り商店街」が、線路を渡った西口側には「モトスミ・ブレーメン通り商店街」があり、駅前はにぎわいのある雰囲気。コンビニやドラッグストアなどのおなじみのチェーン店から個性的な個人商店までそろい、買い物環境が充実している。また近年、住宅地として人気が高まった武蔵小杉駅(11位・家賃相場8万5000円)は東急東横線で1駅、自転車でも10分ほどの近さ。そこまで行くと大型のショッピングモールも利用できる。横浜駅までも各駅停車なら20分ほど、1駅隣の日吉駅で急行に乗り換えれば計約15分。渋谷駅にも横浜駅にも20分前後でアクセスできる、便利なロケーションだ。

元住吉駅よりもさらに渋谷駅に近い立地で、東京都内の駅で最も家賃相場が安かったのは東京都大田区にある多摩川駅。家賃相場は神奈川県内にある武蔵小杉駅や新丸子駅(両駅同額で11位・8万5000円)よりも安い、8万2000円で10位にランクインしている。多摩川駅にも停車する急行に乗れば、渋谷駅まで5駅・約16分だ。駅の東側には湧水池や芝生広場、隈研吾氏設計の休憩施設を備えた「田園調布せせらぎ公園・せせらぎ館」が広がり、西側には見晴らしのよい丘陵地「多摩川台公園」がある、公園に挟まれた緑豊かな環境。「多摩川台公園」の脇を流れる多摩川を超えれば神奈川県に入る、都県境間際のロケーションでもある。

多摩川台公園(写真/PIXTA)

多摩川台公園(写真/PIXTA)

10位・多摩川駅周辺には1駅隣の田園調布駅から続く閑静な住宅地が広がり、駅構内のコンビニやベーカリー以外だと商店は飲食店が数軒あるのみ。日々の買い物をする際は歩いて15分ほどの田園調布駅前のスーパーや商店街を利用するか、多摩川駅からそれぞれ自転車で10分弱の場所にある11位・新丸子駅や、東急池上線・雪が谷大塚駅を訪れるといいだろう。両駅の周辺にはコンビニやスーパーのほかにファストフードやラーメンなどの飲食店もそろっているので、自炊をせずに食事を済ませたい時にも出かけたい。

さて、多摩川駅からさらに渋谷方面に進むにつれて家賃相場は8万円台後半、9万円台……とどんどん上昇していく。自由が丘や中目黒、代官山といった有名な街が居並ぶ沿線から最後にもう1駅、学芸大学駅をピックアップしよう。東京都目黒区に位置する学芸大学駅は、家賃相場9万3000円で17位にランクイン。駅名の由来になった「東京学芸大学」は東京都小金井市に移転しているが、同大学の付属高校は徒歩15分ほどの場所にいまもある。駅周辺は飲食店が豊富で、そこを目的に遠くから訪れる人もいるような人気店も。駅高架下のスーパーや100円ショップ、食料品店をはじめ、日常生活を支える商店も多数ある。

学芸大学駅前(写真/PIXTA)

学芸大学駅前(写真/PIXTA)

そして注目は現在、学芸大学駅の高架下を中心にした南北約1km区間でリニューアルが進行中なこと。2023年秋には飲食店街「学大横丁」の外部空間などがアップデートされ、2023年冬には駅北側の駐輪場にスモールオフィスエリアが、2024年春にはカルチャー&フードエリアが誕生予定だ。より魅力的な街へと生まれ変わる学芸大学駅は、今後ますます人気も家賃相場も高まるかもしれない。

東急東横線は東京メトロ副都心線、みなとみらい線との相互直通運転が行われているため、渋谷駅から先の新宿三丁目駅や池袋駅、横浜駅から先の元町・中華街駅にも1本で行くことができる便利な路線。さらに2023年3月には日吉駅経由で相鉄・東急新横浜線との相互直通運転もスタートし、東海道新幹線の新横浜駅にも渋谷駅から乗り換えずに最速25分で到着可能となった。今回の調査結果を見ると沿線の家賃相場は全体的に安いというわけではないものの、家賃に見合うだけの魅力を備えた路線と言えるようだ。

●駅順の家賃相場一覧

駅順の家賃相場一覧

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている東横線沿線の駅(掲載物件が20件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2023/4~2023/9
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンションのうち普通借家契約の物件のみ)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

【東横線】中古マンション価格相場が安い駅ランキング2023年。相互直通運転スタートで注目の駅は?

渋谷駅から横浜駅まで、東京と神奈川を代表する街を結んで全長約24.2kmを走る東急東横線。「SUUMO住みたい街ランキング2023 首都圏版」の「住みたい沿線ランキング」では、JR山手線に次いで2位に選ばれている。その人気の高さからすると、沿線の住宅は価格相場も高そうだけれど実際はどうなのか。東急東横線21駅の中古マンションの価格相場を調査し、安い順にランキングした結果を見ていこう。

東急東横線沿線の中古マンション価格相場が安い駅ランキング

1位 菊名 4090万円(神奈川県横浜市港北区)
2位 妙蓮寺 4280万円(神奈川県横浜市港北区)
3位 日吉 4839.5万円(神奈川県横浜市港北区)
4位 大倉山 4899万円(神奈川県横浜市港北区)
5位 反町 4980万円(神奈川県横浜市神奈川区)
6位 東白楽 5185万円(神奈川県横浜市神奈川区)
7位 綱島 5190万円(神奈川県横浜市港北区)
8位 新丸子 5380万円(神奈川県川崎市中原区)
9位 横浜 5490万円(神奈川県横浜市西区)
10位 元住吉 6480万円(神奈川県川崎市中原区)
11位 武蔵小杉 7380万円(神奈川県川崎市中原区)
12位 学芸大学 7980万円(東京都目黒区)
12位 自由が丘 7980万円(東京都目黒区)
14位 祐天寺 8185万円(東京都目黒区)
15位 都立大学 8910万円(東京都目黒区)
16位 渋谷 9280万円(東京都渋谷区)
17位 中目黒 9980万円(東京都目黒区)
18位 代官山 1億2795万円(東京都渋谷区)
※田園調布、多摩川、白楽の各駅は調査条件に満たないため除外

東急東横線で中古マンションを探すなら横浜市港北区の駅に注目!

東急東横線は東京メトロ副都心線、みなとみらい線との相互直通運転が行われ、さらに2023年3月には日吉駅経由で相鉄・東急新横浜線との相互直通運転もスタートしている。これにより渋谷駅から先の新宿三丁目駅や池袋駅、横浜駅から先の元町・中華街駅にも1本で行けるうえ、東海道新幹線の新横浜駅にも渋谷駅から乗り換えずに最速30分で到着可能に。そんな便利さを反映してか、沿線は住まいの価格相場がやはり高めな様子。そうしたなかでも最もカップル・ファミリー向けの中古マンション(専有面積50平米以上~80平米未満)の価格相場が安かったのは、神奈川県横浜市港北区にある菊名駅だ。

菊名駅の駅前の風景(写真/PIXTA)

菊名駅の駅前の風景(写真/PIXTA)

1位・菊名駅の価格相場は4090万円。最も安くて4000万円オーバーということからも、東急東横線の人気の高さがうかがえる。菊名駅は全21駅中で6駅だけの特急停車駅の一つで、菊名駅以外の5駅は価格相場が5000万円以上という点を考えるとお得感があるかもしれない。特急に乗れば横浜駅までは1駅・約6分、渋谷駅までは4駅・約30分。JR横浜線も乗り入れており、新幹線駅でもある新横浜駅まで1駅だ。菊名駅はスーパーに直結し、JRの駅舎にはミニスーパーとベーカリーも。駅の東口にも西口にも商店街が広がり、個人商店やスーパー、ドラッグストアがあるが大型の商業施設はないアットホームな住宅街。駅から北に延びる綱島街道を進むと、市立図書館や郵便局、港北区役所にも徒歩15分以内で行くことができる。

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

2位には価格相場4280万円で神奈川県横浜市港北区の妙蓮寺駅がランクイン。1位・菊名駅から横浜方面へ1駅目に位置しているが、停まるのは各駅停車の列車のみのため横浜駅までは4駅・約7分となり、菊名駅~横浜駅間よりも時間が必要だ。妙蓮寺駅の東口を出ると目の前には駅名の由来となった妙蓮寺があり、広大な境内には落差約4mの滝もある。妙蓮寺の北側には市立小学校、その周囲には住宅街が続き、商店街は主に駅の西側。大型商業施設はなくてもスーパー、ドラッグストア、精肉店や青果店から多彩な飲食店まで小さなお店が豊富に揃っている。商店街の先、駅の北西方面には大きな池や遊具、夏季営業のプールを備えた「菊名池公園」があるので、休日に家族で出かけるのもいいだろう。

日吉駅周辺の風景(写真/PIXTA)

日吉駅周辺の風景(写真/PIXTA)

3位も神奈川県横浜市港北区から、日吉駅が価格相場4839万5000円でランクインした。通勤特急と急行が停車する駅で、通勤特急に乗ると横浜駅まで2駅・約12分、渋谷駅までは4駅・約23分。東急目黒線と横浜市営地下鉄グリーンラインも乗り入れているほか、2023年3月開業の東急新横浜線の駅の一つでもある。そのため下り線のホームには横浜方面(東横線)ではなく、新横浜方面(東急新横浜線)の列車も入ってくるので乗り間違いには注意したい。

そんな日吉駅の東口駅前には慶應義塾大学の日吉キャンパスが広がり、通学にもよく利用されていることから1日平均乗降人員数は東急東横線内で5番目の多さ(2022年度)。駅には地下1階から地上3階までさまざまな店舗が並ぶ「日吉東急アベニュー」が併設され、西口駅前にも商店が豊富。学生の街だけあって、気軽に利用できる飲食店が充実している点も魅力だ。

ここまで見てきたトップ3、さらに4位の大倉山駅を含めていずれの駅も神奈川県横浜市港北区にある。横浜市の北東部に位置する港北区は、人口・世帯数ともに横浜市はもとより全国の政令指定都市の区の中で最多なんだそう。そして2020年度の区民意識調査では、「港北区に住み続ける+たぶん住み続ける」との回答が7割を超える結果に。理由としては「交通が便利」が約70%、「愛着を感じている」が約57%、「買い物に便利」が約46%、続いて「治安が良い」「緑や自然が多い」をそれぞれ3割超の人が選択。港北区は住み続けたくなる、便利に暮らせる街のようだ。

渋谷から遠いほど安いわけじゃない! 便利な割にリーズナブルな駅も

ランキングを見てみると、東急東横線沿線の価格相場は「都心の渋谷から遠いほど安い」という単純な結果にはなっていない。渋谷駅から最も離れている横浜駅も神奈川県内屈指の繁華街のため、価格相場は5490万円で安さランキングでは高からず低からずの9位だ。横浜駅を渋谷方面に向かって出ると市内の静かな住宅街を通りつつ、1位・菊名駅に向かって価格相場は多少上下しつつも減少傾向。その後は再び価格相場が上がっていき、神奈川県川崎市の人気住宅地である11位・武蔵小杉駅では7380万円に! ここから都内に向けて価格相場がさらに上昇していくかと思いきや、武蔵小杉駅の隣にある新丸子駅ではググっと減少に転じて5380万円。1駅違いで価格相場に2000万円もの差がつく、新丸子駅とはどんな駅だろうか?

新丸子駅(写真/PIXTA)

新丸子駅(写真/PIXTA)

8位・新丸子駅があるのは神奈川県川崎市のほぼ中央部、中原区。駅から15分ほど北に歩き、丸子橋を渡って多摩川を越えれば東京都大田区に入る。多摩川沿いには自転車・歩行者道「かわさき多摩川ふれあいロード」が整備され、気軽にサイクリングや散策が楽しめる環境だ。駅前は西口・東口ともに商店街が広がる、活気ある街並み。西口を出て5分ほど歩くと日本医科大学附属の病院もあり、もしもの時も心強い。この大学病院の敷地は近年再開発が行われ、現在の病棟は2021年に新築移転されたもので最新の医療機器を揃えている。病院の西側には2019年4月に川崎市立小学校が開校し、増加傾向にある近隣住民の子どもたちが通っている。さらに病院の南側では現在も再開発が進行中。2026年2月の竣工を目指してツインタワーが建築されており、住宅棟と商業施設、高齢者福祉施設や保育所が誕生予定だ。

かわさき多摩川ふれあいロード(写真/PIXTA)

かわさき多摩川ふれあいロード(写真/PIXTA)

また、新丸子駅から南に5~6分も歩くと、11位・武蔵小杉駅に到着する。両駅間は東急東横線内で最短、500mほどしか離れていないのだ。そのため新丸子駅周辺に住んでも、武蔵小杉駅周辺にある大型ショッピングモールに気軽に行くことが可能。武蔵小杉駅からなら、新丸子駅には停車しない東急東横線の特急や急行にも乗れるし、JRの南武線や横須賀線、新宿湘南ラインも利用できる。にもかかわらず価格相場は格段にリーズナブルなのだから、新丸子駅周辺で物件探しをするのもアリだろう。

●駅順の価格一覧

駅順の価格一覧

さて、新丸子駅から渋谷方面に進むとまたも価格相場は上昇していく。なかでも東京都目黒区の15位・都立大学駅は、価格相場が同額の7980万円で12位にランクインした自由が丘駅と学芸大学駅の間に位置しながら、8910万円という高さ。都立大学駅は各駅停車しか停まらないが、急行停車駅である両隣の駅よりも価格相場が930万円もアップするのだ。ただ、各駅停車でも渋谷駅までは5駅・約15分と近く、隣の学芸大学駅で急行に乗り換えると約12分で行くことができる。

そんな都立大学駅は現在リニューアル工事が行われている。すでに外壁など一部は改修済みで、2024年春に完了予定だという。駅の高架下には飲食店や精肉店があるほか、駅前の商店街もにぎわっている。しかし駅から少し離れると静かな住宅街が広がり、のんびり散策できる緑道も。1日平均乗降人員数は両隣の駅と比べて2万人以上も少ない都立大学駅。都会の便利さを享受しつつ静かに落ち着いて暮らせる点が、この街の魅力と言えるだろう。

都立大学駅(写真/PIXTA)

都立大学駅(写真/PIXTA)

今回調査した東急東横線は、2023年8月より有料座席指定サービス「Qシート」がスタートして話題を呼んだ。これは平日の夕方以降に渋谷駅を発車する一部の元町・中華街行き急行列車に導入され、既存車両よりも広い座席や無料Wi-Fiサービスが利用できるもの。クタクタの仕事終わりやたっぷり遊んだ帰り道、ゆったりと座って帰宅できるのだ。そんな新たな魅力を備えた東急東横線は、今後も「住みたい路線」としての人気がより高まっていきそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている東横線沿線の駅(掲載物件が20件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ
専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2023/4~2023/9
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

「東急東横線」沿線、家賃相場が安い駅ランキング 2023年版

渋谷や中目黒、武蔵小杉など多数の人気エリアが沿線にある東急東横線は、「SUUMO住みたい街ランキング2022 首都圏版」の「住みたい沿線ランキング」でも3位にランクインしている人気路線。東京都渋谷区から神奈川県横浜市まで21駅を結んでおり、駅ごとに特徴もさまざまだ。そんな東急東横線の沿線で、リーズナブルに賃貸物件に住むならどこがいいのか? 駅から徒歩15分圏内にある、シングル向け物件(専有面積10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DK)の家賃相場が安い駅を調査した。全21駅のランキングをご紹介しよう。

東急東横線の家賃相場が安い駅ランキング

順位/駅名/家賃相場/駅の所在地
1位 白楽 5.85万円 神奈川県横浜市神奈川区
2位 妙蓮寺 5.95万円 神奈川県横浜市港北区
3位 東白楽 6.00万円 神奈川県横浜市神奈川区
4位 日吉 6.60万円 神奈川県横浜市港北区
5位 大倉山 6.93万円 神奈川県横浜市港北区
6位 反町 7.00万円 神奈川県横浜市神奈川区
7位 菊名 7.10万円 神奈川県横浜市港北区
8位 元住吉 7.20万円 神奈川県川崎市中原区
9位 綱島 7.50万円 神奈川県横浜市港北区
10位 多摩川 7.90万円 東京都大田区
11位 新丸子 8.00万円 神奈川県川崎市中原区
12位 武蔵小杉 8.20万円 神奈川県川崎市中原区
13位 横浜 8.39万円 神奈川県横浜市西区
14位 田園調布 8.50万円 東京都大田区
15位 自由が丘 8.80万円 東京都目黒区
16位 祐天寺 9.00万円 東京都目黒区
17位 学芸大学 9.20万円 東京都目黒区
18位 都立大学 9.40万円 東京都目黒区
19位 中目黒 11.10万円 東京都目黒区
20位 渋谷 12.50万円 東京都渋谷区
21位 代官山 12.60万円 東京都渋谷区

TOP3は横浜駅まで電車で10分以内の近さで家賃相場6万円以下

全21駅ある東急東横線のうち最も家賃相場が安かった駅は、白楽駅で家賃相場5万8500円。2位は妙蓮寺駅で家賃相場5万9500円、3位は東白楽駅で家賃相場6万円という結果に。ちなみにこの3駅は横浜方面に向かって2位・妙蓮寺駅~1位・白楽駅~3位・東白楽駅と連続しており、東白楽駅から2駅先に横浜駅がある。

1位・白楽駅は2021年春に駅舎が増築され、24時間営業のフィットネスジムと「タリーズコーヒーKU白楽駅店」がオープンしている。このタリーズコーヒーは白楽駅から徒歩約15分の場所に横浜キャンパスがある神奈川大学とのコラボカフェで、大学や地域の情報発信基地としての役割も担っているんだとか。学生が多い街だけあって、駅周辺にはリーズナブルな飲食店も豊富。駅西口側の「六角橋商店街」にはスーパーやドラッグストアはもちろん、食料品や生活用品の個人商店も立ち並びにぎやかな雰囲気だ。

六角橋商店街(写真/PIXTA)

六角橋商店街(写真/PIXTA)

「六角橋商店街」を抜けると県道12号・横浜上麻生道路の六角橋交差点にぶつかる。交差点から神奈川大学の横浜キャンパス方面にかけては「六角橋協栄会」、交差点を左折した横浜上麻生道路沿いには「にしかな商店街」と商店街がさらに続く。そのまま横浜上麻生道路を7分ほど歩くと3位・東白楽駅にたどり着く。

3位・東白楽駅の駅前に商店街はなく、個人商店やコンビニ、ミニスーパーが点在する程度。白楽駅と比べると静かな雰囲気といえる。駅の東側は県立高校、西側は仏教寺院の敷地が広がり、それ以外は住宅地となっている。しかし買い物に不便な環境ということもなく、東白楽駅から南へ8分ほど歩くとショッピングモール「イオンスタイル東神奈川」へ。さらにそこから徒歩約3分でJR東神奈川駅の西口に到着。東神奈川駅は東口側にもショッピングモールがあるなど大いににぎわっており、駅前広場をはさんで京急本線の京急東神奈川駅も。東白楽駅周辺に住むと、東急東横線とJR、そして京急本線の3路線が利用できるというわけだ。

2位・妙蓮寺駅の様子も見てみよう。妙蓮寺駅は1位・白楽駅から北に歩いて15分ほど。駅東側には駅名の由来であるお寺「妙蓮寺」の境内が広がっている。駅西側にはスーパーやドラッグストアなどが立ち並ぶ商店街があり、その先には春のお花見名所としても愛される「菊名池公園」が広がる。商店街にはラーメン店やファストフード店、こぢんまりとしたカフェも。手軽に食事を済ませたい場合や息抜きしたいときにも商店街が役立ちそう。

菊名池公園(写真/PIXTA)

菊名池公園(写真/PIXTA)

トップ3の駅周辺にはいずれも大型の商業施設はないけれど、東急東横線に乗ると2位・妙蓮寺駅から1位・白楽駅と3位・東白楽駅を経由して一大繁華街の横浜駅まで約7分。みなとみらい線直通の東急東横線でそのまま横浜駅の先にある人気エリア、みなとみらい駅や元町・中華街駅に行くこともできる。ちなみに横浜駅は13位にランクインしており、家賃相場は8万3900円。トップ3との価格差が2万3000円以上あると考えると、家賃相場が低い白楽駅などに住んで、用事があるときはサクッと横浜駅に出る……という暮らし方もアリだろう。

都内の駅は軒並み家賃相場が高めだが、割安に思える駅も

トップ3のほかにも注目の駅をいくつかピックアップしたい。まずは家賃相場6万6000円で4位にランクインした日吉駅。通勤特急に乗れば、横浜駅まで2駅・約11分、横浜と反対方面の渋谷駅までは4駅・約20分で行ける。日吉駅には東急目黒線と横浜市営地下鉄グリーンラインも乗り入れているほか、2023年3月にはさらにアクセス性が向上。日吉駅と相鉄本線・西谷駅を結ぶ連絡線となる東急新横浜線が開業を迎えるのだ。日吉駅~西谷駅間には新横浜駅もあるため、同駅に停車する東海道新幹線への乗り換えもグッと楽になる。

日吉駅(写真/PIXTA)

日吉駅(写真/PIXTA)

そんな新線開業に沸く4位・日吉駅は慶應義塾大学のお膝元。東口駅前にイチョウ並木が印象的な日吉キャンパスが広がり、多くの学生に利用されている。駅には「日吉東急アベニュー」が併設され、地下1階から地上3階にかけて食料品やファッション・雑貨、家電まで多彩な店舗がそろっている。西口駅前には学生にも愛用されるリーズナブルな飲食店が多数あり、自炊をあまりしない人も飽きずに毎日いろんなものが味わえるだろう。

さて、東急東横線沿線にせっかく住むなら「交通面でも買い物面でも便利な横浜駅がいい」と考える人もいるかもしれない。しかし家賃相場は専有面積10平米以上~40平米未満で8万3900円と思うと悩ましい。そんなとき狙い目は、6位・反町(たんまち)駅。横浜駅の隣駅であり歩いても15分弱という立地ながら家賃相場は7万円で、横浜駅よりも1万3900円低いのだ。反町駅周辺は住宅街で、暮らす街としてはにぎやかな横浜駅よりもこちらが落ち着くと思う人もいるだろう。精肉店や青果店などの個人商店やドラッグストア、安さがウリのスーパー、ファストフードなどのリーズナブルな飲食店もあるため、日常生活に困らない。のんびり散歩できる「東横フラワー緑道」や「反町公園」といった憩いの場も駅近くにあり、落ち着いた暮らしと横浜駅の便利さをイイトコどりできる環境だ。

ここまで見てきた駅はいずれも神奈川県横浜市内なので、東京都内に位置する駅もチェックしよう。都内の駅は10位・多摩川駅をのぞいて家賃相場が8万5000円以上。渋谷駅に近づくとやはり家賃相場もはね上がるようだ。そうしたなかでも注目は16位・祐天寺駅。渋谷方面の隣駅である中目黒駅は家賃相場11万1000円(19位)、横浜方面の隣駅である学芸大学駅は家賃相場9万2000円(17位)なのに対し、両駅の間にある祐天寺駅は家賃相場が9万円にとどまっている。

祐天寺駅前(写真/PIXTA)

祐天寺駅前(写真/PIXTA)

16位・祐天寺駅は各駅停車しか停まらないためか知名度は低めかもしれないが、渋谷駅までは3駅・約7分の近さ。東急東横線の高架化にともなって2018年に誕生した駅ビル「エトモ祐天寺」が併設され、スーパーやドラッグストア、飲食店などが利用可能だ。駅周辺にはチェーン系から個性派までさまざまな飲食店や、人気の洋菓子店、しゃれた古着店など多彩な店舗が並んでいる。一方で活気あふれる通りを少し外れると静かな住宅地に。のんびりした暮らしと生活に便利な街並み、渋谷までの近さを兼ね備えつつ家賃相場9万円というのは、環境のよさの割には狙い目とも言えるかもしれない。2021年には駅周辺の整備計画が策定され、今後数年間をかけてより住みやすい街へと進化していく点も楽しみだ。

家賃相場ランキング

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている東横線沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2022/8~2022/10
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

「東急東横線」沿線、中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2023年版

東京都渋谷区~神奈川県横浜市の全長24.2km、全21駅を結ぶ東急東横線。沿線には田園調布駅や武蔵小杉駅などの閑静な住宅地や、渋谷駅や横浜駅といった人気繁華街、慶應義塾大学日吉キャンパスをはじめとする学校を多く抱え、通勤に通学にと愛用されている。今回はそんな東急東横線沿線にある、専有面積50平米以上~80平米未満のカップル・ファミリー向け物件の中古マンション価格相場が安い駅をランキング。リーズナブルに住むならどの駅がいいのか? さっそくチェック!

東急東横線の中古マンション価格相場が安い駅ランキング

順位/駅名/価格相場/駅の所在地
1位 大倉山 4000万円 神奈川県横浜市港北区
2位 妙蓮寺 4280万円 神奈川県横浜市港北区
3位 菊名 4490万円 神奈川県横浜市港北区
4位 日吉 4590万円 神奈川県横浜市港北区
5位 東白楽 4690万円 神奈川県横浜市神奈川区
6位 反町 4980万円 神奈川県横浜市神奈川区
7位 新丸子 5380万円 神奈川県川崎市中原区
8位 綱島 5480万円 神奈川県横浜市港北区
9位 横浜 5489.5万円 神奈川県横浜市西区
10位 元住吉 5690万円 神奈川県川崎市中原区
11位 多摩川 6280万円 東京都大田区
12位 武蔵小杉 6785万円 神奈川県川崎市中原区
13位 学芸大学 7380万円 東京都目黒区
14位 祐天寺 7800万円 東京都目黒区
15位 都立大学 7980万円 東京都目黒区
16位 自由が丘 8500万円 東京都目黒区
17位 中目黒 8980万円 東京都目黒区
18位 渋谷 1億890万円 東京都渋谷区
19位 代官山 1億1000万円 東京都渋谷区
※田園調布駅、白楽駅は調査対象物件数が10件以下のためランク外

横浜市港北区に位置する、静かな住宅地が広がる駅がTOP3を独占!

東急東横線の全21駅で最も中古マンションの価格相場が安かったのは、大倉山駅で、価格相場は4000万円。神奈川県横浜市の港北区に位置し、横浜駅までは6駅という立地だ。駅名や近隣の地名「大倉山」は、東洋大学学長も務めた実業家・大倉邦彦氏が駅近くの丘に研究所を構えていたことに由来する。かつて研究所があった一帯は美しい梅林で知られる「大倉山公園」として整備され、クラシカルな洋館である研究所本館は市の文化施設「横浜市大倉山記念館」として利用されている。

大倉山公園(写真/PIXTA)

大倉山公園(写真/PIXTA)

1位・大倉山駅の東側には「大倉山レモンロード商店街」、西側には「大倉山エルム通り商店街」が延びている。両商店街を合わせて店舗総数は約180店舗もあり、スーパーから日用品店、飲食店など多彩な店舗が軒を連ねている。商店街を外れると閑静な住宅地が広がり、駅から歩いて10分弱の場所に港北区役所があるのも何かと便利だろう。また、自転車で10分も走ると、大型商業施設でにぎわうJR新横浜駅前に行くこともできる。

大倉山エルム通り(写真/PIXTA)

大倉山エルム通り(写真/PIXTA)

2位と3位にも横浜市港北区の駅がランクイン。2位は妙蓮寺駅で価格相場4280万円、3位は2位・妙蓮寺駅と1位・大倉山駅の間に位置する菊名駅で価格相場は4490万円だった。まず2位・妙蓮寺駅の様子を見てみると、駅東側には駅名の由来であるお寺「妙蓮寺」の境内が広がっている。駅西側にはスーパーやドラッグストアなどが立ち並ぶ商店街があり、その先に進むと夏期営業のプールを抱える「菊名池公園」にたどり着く。園内の池の周囲にはソメイヨシノが咲き、春は地域住民のお花見スポットとしても愛されている。

菊名池公園(写真/PIXTA)

菊名池公園(写真/PIXTA)

3位・菊名駅は東急東横線の特急・通勤特急・急行の停車駅。通勤特急に乗れば横浜駅まで1駅・約6分、反対方面の渋谷駅までは5駅・約26分で行くことができる。菊名駅にはJR横浜線も乗り入れており、JRの駅舎にはミニスーパーとベーカリーを備えた「シァル菊名」が併設されている。東急東横線側にもスーパーが併設され、電車を降りてすぐに買い物ができる環境だ。駅前には飲食店が数多く、北に延びる綱島街道を進んだ先にもスーパーや市立図書館、郵便局にディスカウントストアといった暮らしを支える施設が立ち並ぶ。駅から東南方面へと住宅街を10分ほど歩くと「菊名桜山公園」へ。丘陵地にある公園は八重桜の名所として知られ、例年4月中旬~下旬に約150本の八重桜が濃いピンク色に花開く光景は圧巻だ。

人気の駅から1駅離れるだけで価格相場は1405万円も安くなる

東急東横線は東京都渋谷区から神奈川県横浜市にまたがっているが、ランキングを見ると上位には神奈川県内の駅が並ぶ結果に。神奈川県内で最も価格相場が高かったのは、知名度抜群の9位・横浜駅を抑えて12位となった武蔵小杉駅。価格相場は6785万円で、横浜駅よりも1200万円以上も高い。JR南武線も乗り入れているうえ、近年の再開発で高層マンションや大型商業施設が数々誕生している人気住宅地だけあり、納得の結果とも言える。

武蔵小杉駅(写真/PIXTA)

武蔵小杉駅(写真/PIXTA)

一方で、武蔵小杉駅の1駅隣に位置する7位・新丸子駅の価格相場は5380万円。直線距離だと450mほどしか離れていないのに、武蔵小杉駅より1405万円も価格相場が低いのだ。新丸子駅から10分も歩けば武蔵小杉駅周辺のショッピングモールに行けるうえ、新丸子駅周辺も商店街でにぎわっている。価格相場が低めな新丸子駅寄りに住みつつ、ときには武蔵小杉駅周辺の商業施設を利用するという暮らし方もアリだろう。

さて、都内に位置する駅で最も価格相場が安かったのは、6280万円で11位にランクインした東京都大田区の多摩川駅だ。2021年度乗降人員が東急東横線21駅中で最も少なかったのが多摩川駅なのだが、どんなところなのだろうか。

11位・多摩川駅には東急東横線のほかに東急目黒線と東急多摩川線も乗り入れ、JR線に接続する目黒駅や蒲田駅へも電車1本で行くことができる。東急東横線の急行停車駅でもあり、渋谷駅までは5駅・約15分だ。駅の東側には「田園調布せせらぎ公園」、西側には「多摩川台公園」という緑豊かな公園が広がり、西側の公園のすぐ先には多摩川が流れている。そして多摩川を超えると神奈川県、という都県境間近の立地だ。

多摩川台公園(写真/PIXTA)

多摩川台公園(写真/PIXTA)

多摩川駅の周辺一帯はお隣の田園調布駅から続く静かな住宅街で、集合住宅よりも一戸建てが多い印象。自然を身近に感じながらのびのび子育てするにはよい環境だが、商業施設が少ない点はネックだろう。徒歩10分圏内にミニスーパーが2件、駅から東へ15分ほど歩いた場所に品揃え豊富なスーパーが1軒。さらに東に進んで、多摩川駅から徒歩約20分の東急池上線・雪が谷大塚駅前の商店街や、多摩川駅から歩いても10分少々の田園調布駅にあるショッピングモールを利用するといいかもしれない。

さてこの11位・多摩川駅と7位・新丸子駅、実は多摩川をはさんで隣り合っており歩いて15分ほど。多摩川駅のほうが急行の停車駅で渋谷駅までアクセスしやすく、乗り入れ路線も多いうえに東京都内に位置するためか価格相場は新丸子駅よりも900万円高い。しかし日々の買い物面においては神奈川県に位置する新丸子駅のほうが便利だろう。自然が身近な多摩川駅と商店でにぎわう新丸子駅のように、1駅違うだけで住環境がガラリと変化することもある。なんとなく価格相場が高い街のほうが住宅地として優れているような気にもなるが、「自分にとって」暮らしやすいかどうかは人それぞれ。暮らす街に対して自分が重視するポイントを基準にして、住まい探しに臨みたいものだ。

※田園調布駅、白楽駅は調査対象物件数が10件以下のためランク外

※田園調布駅、白楽駅は調査対象物件数が10件以下のためランク外

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている東横線沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ、専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2022/8~2022/10
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

渋谷駅まで電車で30分以内、家賃相場が安い駅ランキング 2022年版

東京屈指の繁華街である、渋谷駅。大規模な再開発が進行中で、7月に東急百貨店本店跡地の複合ビルの計画概要が発表され「都心のオアシス構築」を目指すという。新しい顔を次々と見せてくれる渋谷までアクセスが良い場所に住むなら、どこがねらい目か。ワンルーム・1K・1DK(10平米以上~40平米未満)を対象にした、家賃相場が安い駅ランキングの最新版から考えてみた。

渋谷駅まで電車で30分以内、一人暮らし向け物件の家賃相場の安い駅TOP13

順位 駅名 家賃相場(主な路線/駅所在地/所要時間/乗り換え回数)
1位 生田 4.98万円(小田急線/神奈川県川崎市多摩区/27分/2回)
2位 読売ランド前 5.35万円(小田急線/神奈川県川崎市多摩区/30分/2回)
3位 妙蓮寺 5.90万円(東急東横線/神奈川県横浜市港北区/30分/1回)
4位 和泉多摩川 6.05万円(小田急線/東京都狛江市/25分/2回)
5位 和光市 6.10万円(東武東上線/埼玉県和光市/29分/1回)
5位 宿河原 6.10万円(JR南武線/神奈川県川崎市多摩区/28分/1回)
5位 青葉台 6.10万円(東急田園都市線/神奈川県横浜市青葉区/28分/0回)
8位 つつじヶ丘6.20万円(京王線/東京都調布市/27分/1回)
8位 向ヶ丘遊園6.20万円(小田急線/神奈川県川崎市多摩区/24分/1回)
8位 新百合ヶ丘6.20万円(小田急線・多摩線/神奈川県川崎市麻生区/30分/1回)
8位 狛江 6.20万円(小田急線/東京都狛江市/23分/2回)
8位 高田 6.20万円(横浜市営地下鉄グリーンライン/神奈川県横浜市港北区/30分/1回)
13位 久地 6.30万円(JR南武線/神奈川県川崎市高津区/26分/1回)
13位 喜多見 6.30万円(小田急線/東京都世田谷区/21分/2回)
13位 戸田公園6.30万円(JR埼京線/埼玉県戸田市/29分/0回)

1位と2位は川崎市多摩区のベッドタウン、生田駅と読売ランド前駅

1位と2位は、ともに川崎市多摩区に位置する駅がランクインした。多摩区は北に多摩川、南には多摩丘陵が広がる緑豊かなエリア。かつては多摩川梨の栽培で知られた農村地帯だったが、都心へのアクセスのよさから宅地開発が進んだベッドタウンだ。

川崎市多摩区(写真/PIXTA)

川崎市多摩区(写真/PIXTA)

1位の生田駅は小田急線の沿線駅で、準急や通勤準急の停車駅。新宿駅へも約20分で行くことができ、ランキング中で唯一、家賃が5万円を切っている。

生田駅は明治大学の生田キャンパスや聖マリアンナ医科大学の最寄駅で、専修大学生田キャンパスなども近い。そのため、学生を対象にした手ごろな家賃の単身者用物件が充実しているのもランキングに影響しているかもしれない。

駅周辺には大規模な商業施設があるというわけではないが、学生街らしく、手軽に行ける飲食店やドラッグストアなどは数多い。大学を中退した青年の引きこもりの葛藤を描いた滝本竜彦の人気小説やアニメ『NHKにようこそ!』の舞台になった街でもある。

少し行くと一戸建てが目立つ住宅街が広がっており、近年はファミリー層の住民も増えている。アットホームな雰囲気のこぢんまりした商店街があり、野菜の直売所を見かけることも。付近には遊歩道や、天候に恵まれた日には東京スカイツリーまで望める展望広場などもある。

3位の妙蓮寺駅は、人気の東急東横線の駅。各駅列車のみの停車駅だが、横浜駅へ約6分で行けるほか、特急停車駅の菊名駅は隣駅で、駅間距離は約1.5km。菊名駅は新幹線の新横浜駅へのアクセスも良く、物件の立地によっては手ごろな家賃と交通利便性の両方がねらえそうだ。

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

妙蓮寺駅(写真/PIXTA)

駅前には駅名の由来となった日蓮宗のお寺「妙蓮寺」がある。そのためか緑豊かで、街並みもどこか閑静な印象。昔ながらの個人商店が散在するノスタルジックな路地などは、街歩きも楽しそうだ。

駅の近くには、2万8000平米の敷地を持つ菊名池公園がある。桜並木や広場などのほか、夏に猛暑が続く昨今には嬉しい流水プールなどの施設も備えており、小さな子どもがいる家庭にとっても魅力的なエリアかもしれない。

渋谷まで直通の和光市駅、駅直結の施設開業でより便利に

5位の和光市駅は、ランキング中唯一、東武東上線・東京メトロ有楽町線・副都心線の沿線駅。副都心線は渋谷駅まで直通しているため、時間を気にしなければ座って乗り換えなしで行ける。東武東上線は池袋駅まで約13分、有楽町線は有楽町駅や銀座駅まで乗り換えなしで移動できるのもうれしいところだ。

和光市駅は所在地である埼玉県和光市の中心部にある、市の玄関口。駅南側を中心に大型スーパーやドラッグストア、飲食店は充実しているが、大きな繁華街へのアクセスがよいだけに、以前は足元の駅付近は日常以上の買い物施設も十分、とまでいえなかったかもしれない。しかし2020年に東武ホテルなどが入った駅直結の商業施設「エキアプルミレ和光」が開業したことで、仕事などの帰宅途中に家の近くで寄れる選択肢が増えた。

和光市駅(写真/PIXTA)

和光市駅(写真/PIXTA)

駅前広場では毎月2回、野菜の直売会も開催されている。和光市内は郊外を中心に農家も数多く、地元の農家の手による新鮮な農産品の直売所も市内各地にあり、店頭では目にしないような珍しい野菜や、地元特産のブランドいちごなども販売されている。駅近くにはそんないちご狩りができる農園があるほか、市が農地を貸し出して菜園体験ができる市民農園などもある。

整備された駅周辺の景色からベッドタウンとしてのイメージが強いが、和光市は江戸時代には川越街道の宿場の一つ、白子宿(しらこじゅく)としてにぎわった歴史を持つ。そのため古くから住んでいる住民も多く、地域のつながりが密接で、地域のお祭りやイベントの開催も盛ん。また市をあげて、日本中のご当地鍋の日本一を決めるコンテスト「ニッポン全国鍋グランプリ」を開催しており、観光客の殺到する名物イベントになっている。

駅北口は周辺道路が狭く住宅が密集しているが、新たな駅前広場や公園の整備、道路を拡充する再開発が推進中。安全で災害に強い街づくりが進められている。

同率5位の青葉台駅は、神奈川県横浜市青葉区に位置する。東急田園都市線の駅で、急行や準急が停車する。平日は渋谷駅からの深夜急行バスも運行しており、帰宅が遅くなりがちな多忙なビジネスパーソンから重宝されている。

青葉台駅(写真/PIXTA)

青葉台駅(写真/PIXTA)

駅から直結する商業施設「青葉台東急スクエア」はスーパーやドラッグストアのほか、書店やカルディコーヒーファーム、インテリアショップの「Francfranc」、生活雑貨の「ナチュラルキッチン」など、近場にあったら便利な店舗がひと通りそろっている。カルチャーセンターやコンサートホールも入っており、クラシックコンサート会場としての評価も高い。

駅周辺も「成城石井」や「明治屋」などの買い物施設や商店街、チェーン系からこだわりの飲食店まで充実しておりにぎやか。安売り店の「MEGAドン・キホーテ青葉台店」や業務スーパーもあり、買い物には不自由することはなさそうだ。

道路の幅も広く整備されており、住みやすさがうかがえる。駅から少し行くと、桜台公園がある。自然な環境が残された池や、森の中に散策路が設けてあり、都心の中とは思えない豊かな緑を満喫できるもの心地よい。ただ、住宅街は一戸建てが大半で、集合住宅も大規模建築が目立つ。子ども向けの教育施設も多く、どちらかというファミリー向けのエリアだが、ライフステージが変わっても満足して住み続けられる場所、ともいえるかもしれない。

8位の新百合ヶ丘駅は、小田急多摩線の始発駅。快速急行や急行、特急ロマンスカーも停車する。

駅には「小田急アコルデ新百合ヶ丘」「小田急マルシェ新百合ヶ丘」の2つの商業施設が直結。付近のスーパーなども大型の施設が多い。少し行くと飲食店が充実した商店街「マプレ専門店街」もある。

マプレ専門店街(写真/PIXTA)

マプレ専門店街(写真/PIXTA)

新百合ヶ丘は芸術啓発に力を入れている街であり、駅周辺には映画館やホールなどの文化施設が多い。南口の駅前には大作映画をチェックできるシネコン「イオンシネマ新百合ヶ丘」だけでなく、北口から徒歩3分の「川崎市アートセンター」には名画の上映が行われる「アルテリオ映像館」、演劇公演、イベントなども行われる「アルテリオ小劇場」などがある。また、日本で唯一の映画の単科大学である日本映画大学や昭和音楽大学も、新百合ヶ丘駅が最寄駅。昭和音楽大学では一般向けのコンサートも開催されている。そうしたホールなどが共催し、地域が主体となった芸術イベントや映画祭などの開催も数多い。

住宅街は閑静で、あちこちに中規模の公園や緑道を見かける。また所在地である麻生区は、区域の約4分の1が農地や山林だが、川崎市は緑地保全を推進しているため、穏やかな環境が急変することもなさそうだ。

巨大繁華街である渋谷駅へのアクセスの良さでピックアップしたランキングだが、自然豊かな街で閑静な街が多いため、部屋探しの際の選択肢の多彩さや奥深さが感じられる。ゆったりした生活と、繁華街での仕事や遊びのメリハリがつく、充実した日々の拠点になる部屋が、きっと見つかるはずだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている渋谷駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2022/4~2022/6
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、朝7時30分~9時の検索結果から算出(2022年6月27日時点)。所要時間は該当時間帯で一番早いものを表示(乗換時間を含む)
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある
※乗換回数が2回までの駅を掲載

東急東横線の家賃相場が安い駅ランキング 2021年版

SUUMO「関東 住みたい街ランキング」で、住みたい沿線ランキング上位の常連である東急東横線。渋谷駅から横浜駅までをつなぐ東急電鉄の基幹路線で、自由が丘駅や中目黒駅など魅力的な街が連なる。部屋探しの際には選択肢に入れる人も多い路線だが、なかでも穴場の駅を探すならどこがいいのだろうか。ワンルーム・1K・1DKの物件を対象にした東横線21駅の最新の家賃相場ランキングから考えてみよう。

東横線の家賃相場の安い駅ランキング

順位/駅名/家賃相場/駅の所在地
1位 白楽 5.70万円 神奈川県横浜市神奈川区
2位 妙蓮寺 5.95万円 神奈川県横浜市港北区
3位 東白楽 6.00万円 神奈川県横浜市神奈川区
4位 大倉山 6.50万円 神奈川県横浜市港北区
4位 菊名 6.50万円 神奈川県横浜市港北区
6位 日吉 6.60万円 神奈川県横浜市港北区
7位 綱島 6.75万円 神奈川県横浜市港北区
8位 元住吉 7.00万円 神奈川県 川崎市中原区
9位 反町 7.60万円 神奈川県横浜市神奈川区
10位 多摩川 7.80万円 東京都大田区
11位 武蔵小杉 8.10万円 神奈川県川崎市中原区
12位 新丸子 8.20万円 神奈川県川崎市中原区
13位 田園調布 8.30万円 東京都大田区
14位 横浜 8.50万円 神奈川県横浜市西区
15位 自由が丘 9.00万円 東京都目黒区
16位 祐天寺 9.20万円 東京都目黒区
17位 学芸大学 9.30万円 東京都目黒区
18位 都立大学 9.70万円 東京都目黒区
19位 中目黒 11.50万円 東京都目黒区
20位 渋谷 12.30万円 東京都渋谷区
21位 代官山 12.70万円 東京都渋谷区

上位の白楽駅と東白楽駅は横浜駅も生活圏

1位は白楽駅。所在地は横浜市神奈川区で、各駅停車のみの駅だ。
周辺はのんびりした住宅街だが、神奈川大学(横浜キャンパス)の最寄駅の一つであり、学生街としての顔ももつ。自炊がおっくうな単身者には心強いチェーン系の飲食店が充実している一方で、近くには昔ながらの個人商店や個性的な飲食店などが魅力的な六角橋商店街があり、散策するだけでも楽しそうだ。

白楽駅西口すぐにある六角橋商店街(写真/PIXTA)

白楽駅西口すぐにある六角橋商店街(写真/PIXTA)

横浜駅からは3駅で、所要時間は約5分。距離は約3kmなため、繁華街である横浜駅付近で夜遅くまで過ごしてしまってもタクシー代が安価で済んだり、健康目的で歩いて帰宅したりしても大きな負担ではない距離なのは魅力的だろう。地に足のついたゆったりした生活と、繁華街の生活圏という利便性の両立ができそうだ。

3位の東白楽駅は、白楽駅の横浜側方面の隣駅。横浜駅からの距離は約2kmで、前述の利点は東白楽駅も同様だ。さらに東白楽駅近辺は、徒歩圏内にJR東神奈川駅と京急本線の仲木戸駅がある。東神奈川駅からは新幹線の停車駅である新横浜駅までJR横浜線で直通、仲木戸駅も羽田空港への京急本線エアポート急行が運行しているので、各地への出張の多いビジネスパーソンにとっては狙い目だろう。

駅前はこぢんまりして見えるが、少し行くと、百円均一店や家電も扱う大規模スーパー「イオンスタイル東神奈川」店などがあり、大概の買い物は賄える。多忙な人もそれほどでもない人も、それぞれの目的をちゃんと満たしてくれる街かもしれない。

趣味を満喫できそうな大倉山駅、下町情緒が楽しい元住吉駅

4位の大倉山駅は横浜市港北区にある。各駅停車の駅だが、港北区役所の最寄駅だ。閑静な住宅街で、駅を中心に同様に落ち着いた雰囲気の複数の商店街がある。個人経営らしきカフェなどの飲食店も数多く、休日の地元散策が楽しそう。付近にはスーパーも充実している。

大倉山駅周辺(写真/PIXTA)

大倉山駅周辺(写真/PIXTA)

駅から少し行くと、梅の名所として知られる大倉山公園がある。毎年2月ごろには観梅会が催され、梅を観ながらお茶を楽しむ野点(のだて)なども行われている。公園内の大倉山記念館は、横浜市有形文化財に指定されており、地域密着のイベントも多数開催。映画などのロケ地としても人気だ。

また大倉山駅からは、新横浜駅までの距離が2.5kmほど。新幹線の利用はもちろんだが、スポーツイベントや大規模コンサートが開催される横浜アリーナや日産スタジアムは、新横浜駅が最寄り。部屋を選ぶエリアによっては、そうした会場も徒歩圏内になる。趣味を満喫させるにはもってこいかもしれない。

所在地が川崎市の駅で最上位は8位の元住吉駅。各停のみの停車駅だが、東京メトロ南北線や都営地下鉄三田線と直通している東急目黒線も乗り入れているため、日比谷や大手町など都内のビジネス街へのアクセスも良い。

元住吉駅周辺(写真/PIXTA)

元住吉駅周辺(写真/PIXTA)

大きな商業施設はないが、駅近くには深夜まで営業しているスーパーがある。また駅前のブレーメン通り商店街やモトスミ・オズ通り商店街は関東でもよく知られた商店街で、日々とてもにぎわっている。下町の雰囲気を残したリーズナブルな商店からスーパー、おしゃれな飲食店などが混在し、外食だけでなく、コロナ禍で需要が増えたテイクアウトでも、目移りしてしまいそうだ。

「東横線」という名称からイメージするのは主に、15位の自由が丘駅から19位の中目黒駅までの、目黒区に位置する駅だろう。いずれも有名な飲食店やおしゃれな衣服、雑貨店が集まる魅力的な街だが、この5駅の中では最上位の自由が丘駅は特急の停車駅。また、閑静な住宅環境であることも知られている。もちろん家賃は張るが東横線“らしさ”と家賃、交通の便のトータルバランスを取るなら、チェックを忘れずにしておきたい。

人気のある路線は駅もそれぞれの魅力が大きく、どこを選ぶか迷ってしまうものだ。部屋選びは自分が生活の中で何を重視するかが可視化されるものだが、東横線はそれがより明確になりそうだ。

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている東横線沿線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2021/7~2021/9
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

【ファミリー編】東急東横線で中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2019年版

「渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟)」が2019年11月1日開業、10月竣工の複合商業ビル「渋谷フクラス」内に「東急プラザ渋谷」が12月5日開業……と、「100年に一度の規模」と言われる再開発が進んで何かと話題の渋谷駅。そこから神奈川県の横浜駅までを一本で結ぶ東急東横線も、注目度が高まっている路線だろう。そんな東急東横線沿線の中古マンション価格相場を調査した。カップル向けを紹介した前回に続き、今回は専有面積70平米以上~100平米未満のファミリー向け物件のランキングをご紹介していく。●【ファミリー編】東急東横線で中古マンション価格相場が安い駅ランキング
順位/駅名/価格相場/駅の所在地
1位 菊名 4040万円 横浜市港北区
2位 妙蓮寺 4280万円 横浜市港北区
3位 日吉 4915万円 横浜市港北区
4位 綱島 4980万円 横浜市港北区
5位 大倉山 4985万円 横浜市港北区
6位 反町 5080万円 横浜市神奈川区
7位 横浜 5290万円 横浜市西区
8位 元住吉 5405万円 川崎市中原区
9位 多摩川 5880万円 東京都大田区
10位 新丸子 6080万円 川崎市中原区
11位 武蔵小杉 6480万円 川崎市中原区
12位 学芸大学 6980万円 東京都目黒区
13位 祐天寺 7180万円 東京都目黒区
14位 自由が丘 7480万円 東京都目黒区
14位 都立大学 7480万円 東京都目黒区
16位 渋谷 8815万円 東京都渋谷区
17位 中目黒 8980万円 東京都目黒区
18位 代官山 9835万円 東京都渋谷区
※田園調布駅、白楽駅、東白楽駅は、条件を満たすSUUMO掲載物件数が11件未満のため対象より除外

横浜駅に約6分、渋谷駅に約20分で行ける菊名駅の価格相場が最安

1位は横浜市港北区の菊名駅で、価格相場は4040万円。特急や急行も停車し、特急なら横浜駅まで約6分、渋谷駅までは約20分で到着する。さらに、JR横浜線も乗り入れている便利な駅だ。駅に直結してスーパー「東急ストア菊名店」があるほか、JR線側の駅ビル「シァル菊名」にもスーパーとベーカリーが入っている。商店が並ぶ駅前には塾も点在しているところは、子どもがいるファミリー層が多く住む地域性を物語るといえよう。

2位は菊名駅から横浜方面に1駅進んだ妙蓮寺(みょうれんじ)駅。東口すぐ目の前には駅名にある寺の敷地が広がり、そこから北に少し歩くと市立小学校がある。駅の西側にはスーパーや飲食店などの商店が建ち並び、駅から5分ほど歩いた先の「菊名池公園」は地元住民の憩いの場。桜の木に囲まれた池のほか、流れるプールや子ども用プールもあり、猛暑だった今年の夏も多くの子どもたちが遊びに訪れた。

菊名池公園(写真/PIXTA)

菊名池公園(写真/PIXTA)

3位は通勤特急や急行も停車する日吉(ひよし)駅。前回のカップル編ランキングの2位として取り上げた際にも紹介したが、2022年度には相鉄線との相互乗り入れ直通運転も予定されている注目の駅だ。ちなみにカップル向け物件(40平米以上~70平米未満)の価格相場は2990万円で、今回調査したファミリー向け物件(70平米以上~100平米未満)だと4915万円。広さによる価格相場の上昇率は駅によってばらつきがあり、日吉駅の場合はカップル向けからファミリー向けの広さになると価格相場がグッと高くなっている。

渋谷の再開発で東急東横線沿線の価格相場も変わっていきそう

ランキング上位には神奈川県の駅が並んでいるが、9位には東京都大田区の多摩川駅がランクイン。横浜駅から渋谷駅方面へ進んだとき、最初の東京都内の駅がここだ。目黒駅に向かう東急目黒線と、蒲田駅に向かう東急多摩川線も通っている。駅の東側に「田園調布せせらぎ公園」、西側の多摩川沿いには「多摩川台公園」が広がっていて緑豊か。駅周辺は建物の高さや土地の用途などが制限され、静かな住環境が守られている。スーパーなどの商業施設は駅から徒歩10分~15分ほどの中原街道沿いや環八沿いのほうが多くある。

田園調布せせらぎ公園(写真/PIXTA)

田園調布せせらぎ公園(写真/PIXTA)

今回のランキング全18駅のうち、最も価格相場が高かったのは東京都渋谷区の代官山駅で9835万円! さすが人気の街とはいえ、代官山駅の物件1軒分の予算で1位の菊名駅なら2軒買っても1700万円以上もお釣りがくると考えると驚くばかりだ。また、代官山の街の価値は今後もさらに高まるかもしれない。渋谷再開発の一環で渋谷駅と代官山駅をつなぐ一帯にも遊歩道や商業施設が誕生し、新たな人の流れが生まれているのだ。

11位の武蔵小杉駅が再開発により一気に人気の住宅地になったように、街の様子は時代によって変わっていく。いままさに進行中の渋谷駅周辺の再開発は2027年度まで続く予定。渋谷駅を抱える東急東横線沿線の価格相場も、そのころには今回の調査結果とはさま変わりしているだろう。

●調査概要
【調査対象駅】東急東横線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、築年数40年未満、物件価格相場 2500万~1億4000万円、専有面積70平米以上100平米未満、敷地権利は所有権のみ
【データ抽出期間】2019/1~2019/3
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

【カップル編】東急東横線沿線の中古マンション価格相場が安い駅ランキング

駅前の再開発が進行中で、今後さらに街の注目度アップが見込まれる渋谷駅。そんな渋谷駅から神奈川県屈指の繁華街である横浜駅まで全21駅を結んで走る東急東横線は、住みたい街として名前が挙がる駅を多く抱える人気路線だ。人気なだけに沿線にある物件の価格相場も高そうなイメージ……。 実際のところはどうなのか調査してみた。今回は専有面積40平米以上~70平米未満のカップル向け中古マンションの価格相場をご紹介しよう。●【カップル編】東急東横線沿線の中古マンション価格相場が安い駅TOP21
順位/駅名/価格相場/駅の所在地
1位 東白楽 2780万円 横浜市神奈川区
2位 日吉 2990万円 横浜市港北区
3位 白楽 3130万円 横浜市神奈川区
4位 大倉山 3280万円 横浜市港北区
5位 妙蓮寺 3285万円 横浜市港北区
6位 菊名 3315万円 横浜市港北区
7位 綱島 3499万円 横浜市港北区
8位 横浜 3694万円 横浜市西区
9位 新丸子 3890万円 川崎市中原区
10位 反町 3935万円 横浜市神奈川区
11位 元住吉 3980万円 神奈川県川崎市
12位 多摩川 4780万円 東京都大田区
12位 武蔵小杉 4780万円 神奈川県川崎市
14位 学芸大学 4980万円 東京都目黒区
15位 祐天寺 5480万円 東京都目黒区
15位 都立大学 5480万円 東京都目黒区
17位 自由が丘 5590万円 東京都目黒区
18位 田園調布 5690万円 東京都大田区
19位 中目黒 5815万円 東京都目黒区
20位 代官山 6780万円 東京都渋谷区
21位 渋谷 6790万円 東京都渋谷区

同じ路線でも全21駅で価格相場には4000万円以上の開きが!

東急東横線の全21駅のうち、カップル向け中古マンションの価格相場が最も安かったのは東白楽(ひがしはくらく)駅で2780万円。ちなみに21駅中で最も価格相場が高かったのは渋谷駅で6790万円。渋谷駅に比べると1位・東白楽駅は4010万円も安い結果となっている。

東白楽駅の周辺は静かな住宅地で、神奈川大学の横浜キャンパスをはじめ学校も多いので平日は学生の姿もよく見かける。東南方面へ10分も歩くとJR東神奈川駅があり、行き先に応じて2路線を使えるのが便利なところ。東白楽駅周辺にあるスーパーやコンビニのほか、東神奈川駅前の「イオンスタイル東神奈川」も日常の買い物の強い味方だ。

2位は価格相場が2990万円だった日吉(ひよし)駅。東急目黒線、横浜市営地下鉄グリーンラインも通っており、東急東横線は通勤特急・急行も停車する。また、2022年度には相鉄線との相互乗り入れ直通運転も予定されており、ますます便利に。同駅の中古マンションに対する注目度も今後は上昇するかもしれない。駅舎には食品や雑貨、家電のショップや飲食店が入った「日吉東急アベニュー」が併設され、駅西側にはにぎやかな商店街が広がる。駅東側に慶應義塾大学の日吉キャンパスがあり、学生向けの店も豊富だ。

3位は白楽駅で価格相場は3130万円。隣接する1位・東白楽駅と同様に神奈川大学横浜キャンパスの最寄駅でもあり、駅周辺には学生向けのリーズナブルな飲食店も充実している。白楽駅の西南方面には昔ながらのたたずまいを残した「六角橋商店街」が広がるほか、コンビニやスーパーも点在。休日は駅北側にある緑豊かな篠原園地と白幡池公園をのんびり散策し、リフレッシュするのもいいだろう。

慶應大学 日吉キャンパス(写真/PIXTA)

慶應義塾大学 日吉キャンパス(写真/PIXTA)

人気駅まで徒歩圏内の隣接駅は暮らしやすい穴場駅かも!?

東急東横線は東京都と神奈川県にまたがる路線だが、今回トップ10にランクインしたのはすべて神奈川県内の駅だった。そのうち最も東京都側に位置するのが神奈川県川崎市中区にある9位・新丸子駅で、駅北側を流れる多摩川を越えると東京都という立地だ。

新丸子駅の改札を出てすぐの場所には24時間営業の「東急ストア新丸子店」があり、駅の西側・東側共に商店街もあるので、日々の買い物には困らない。また、新丸子駅から東急東横線に1駅乗ると、再開発により人気が上昇した武蔵小杉駅へ。今回調査ではトップ10圏外だった武蔵小杉駅の価格相場は4780万円であり、新丸子駅より890万円高かった。両駅間は歩いても10分弱、距離にして500mほどしか離れていないので、価格相場がお得な新丸子駅周辺に住みつつ、武蔵小杉駅周辺の豊富な商業施設を利用するのもいいかもしれない。

武蔵小杉(写真/PIXTA)

武蔵小杉(写真/PIXTA)

少々意外な結果に思えたのは、JR各線に相鉄線、京急線、横浜市営地下鉄ブルーライン、みなとみらい線が乗り入れる一大ターミナルである8位・横浜駅よりも、10位・反町(たんまち)駅の価格相場のほうが高かったこと。駅周辺の発展具合で言えば横浜駅の圧勝で、横浜駅の隣りに位置する反町駅はどこか懐かしさが残る落ち着く雰囲気。とはいえ反町駅周辺もスーパーや飲食店はそろっている。日常生活は静かな反町駅で過ごし、休日は徒歩15分ほどの横浜駅周辺に遊びに出かける、というのもアリだろう。

さて、次回は専有面積70平米以上~100平米未満のファミリー向け物件の価格相場を取り上げたい。トップ10に都内の駅はランクインするのか……? どんな顔ぶれがランクインするのか、お楽しみに。

●調査概要
【調査対象駅】東急東横線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る。)
【調査対象物件】駅徒歩15分圏内、築年数40年未満、物件価格相場1200万~9000万円、専有面積40m2以上70m2未満、敷地権利は所有権のみ
【データ抽出期間】2019/1~2019/3
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

【カップル編】東急東横線沿線の中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2019年版

駅前の再開発が進行中で、今後さらに街の注目度アップが見込まれる渋谷駅。そんな渋谷駅から神奈川県屈指の繁華街である横浜駅まで全21駅を結んで走る東急東横線は、住みたい街として名前が挙がる駅を多く抱える人気路線だ。人気なだけに沿線にある物件の価格相場も高そうなイメージ……。 実際のところはどうなのか調査してみた。今回は専有面積40平米以上~70平米未満のカップル向け中古マンションの価格相場をご紹介しよう。●【カップル編】東急東横線沿線の中古マンション価格相場が安い駅TOP21
順位/駅名/価格相場/駅の所在地
1位 東白楽 2780万円 横浜市神奈川区
2位 日吉 2990万円 横浜市港北区
3位 白楽 3130万円 横浜市神奈川区
4位 大倉山 3280万円 横浜市港北区
5位 妙蓮寺 3285万円 横浜市港北区
6位 菊名 3315万円 横浜市港北区
7位 綱島 3499万円 横浜市港北区
8位 横浜 3694万円 横浜市西区
9位 新丸子 3890万円 川崎市中原区
10位 反町 3935万円 横浜市神奈川区
11位 元住吉 3980万円 神奈川県川崎市
12位 多摩川 4780万円 東京都大田区
12位 武蔵小杉 4780万円 神奈川県川崎市
14位 学芸大学 4980万円 東京都目黒区
15位 祐天寺 5480万円 東京都目黒区
15位 都立大学 5480万円 東京都目黒区
17位 自由が丘 5590万円 東京都目黒区
18位 田園調布 5690万円 東京都大田区
19位 中目黒 5815万円 東京都目黒区
20位 代官山 6780万円 東京都渋谷区
21位 渋谷 6790万円 東京都渋谷区

同じ路線でも全21駅で価格相場には4000万円以上の開きが!

東急東横線の全21駅のうち、カップル向け中古マンションの価格相場が最も安かったのは東白楽(ひがしはくらく)駅で2780万円。ちなみに21駅中で最も価格相場が高かったのは渋谷駅で6790万円。渋谷駅に比べると1位・東白楽駅は4010万円も安い結果となっている。

東白楽駅の周辺は静かな住宅地で、神奈川大学の横浜キャンパスをはじめ学校も多いので平日は学生の姿もよく見かける。東南方面へ10分も歩くとJR東神奈川駅があり、行き先に応じて2路線を使えるのが便利なところ。東白楽駅周辺にあるスーパーやコンビニのほか、東神奈川駅前の「イオンスタイル東神奈川」も日常の買い物の強い味方だ。

2位は価格相場が2990万円だった日吉(ひよし)駅。東急目黒線、横浜市営地下鉄グリーンラインも通っており、東急東横線は通勤特急・急行も停車する。また、2022年度には相鉄線との相互乗り入れ直通運転も予定されており、ますます便利に。同駅の中古マンションに対する注目度も今後は上昇するかもしれない。駅舎には食品や雑貨、家電のショップや飲食店が入った「日吉東急アベニュー」が併設され、駅西側にはにぎやかな商店街が広がる。駅東側に慶應義塾大学の日吉キャンパスがあり、学生向けの店も豊富だ。

3位は白楽駅で価格相場は3130万円。隣接する1位・東白楽駅と同様に神奈川大学横浜キャンパスの最寄駅でもあり、駅周辺には学生向けのリーズナブルな飲食店も充実している。白楽駅の西南方面には昔ながらのたたずまいを残した「六角橋商店街」が広がるほか、コンビニやスーパーも点在。休日は駅北側にある緑豊かな篠原園地と白幡池公園をのんびり散策し、リフレッシュするのもいいだろう。

慶應大学 日吉キャンパス(写真/PIXTA)

慶應義塾大学 日吉キャンパス(写真/PIXTA)

人気駅まで徒歩圏内の隣接駅は暮らしやすい穴場駅かも!?

東急東横線は東京都と神奈川県にまたがる路線だが、今回トップ10にランクインしたのはすべて神奈川県内の駅だった。そのうち最も東京都側に位置するのが神奈川県川崎市中区にある9位・新丸子駅で、駅北側を流れる多摩川を越えると東京都という立地だ。

新丸子駅の改札を出てすぐの場所には24時間営業の「東急ストア新丸子店」があり、駅の西側・東側共に商店街もあるので、日々の買い物には困らない。また、新丸子駅から東急東横線に1駅乗ると、再開発により人気が上昇した武蔵小杉駅へ。今回調査ではトップ10圏外だった武蔵小杉駅の価格相場は4780万円であり、新丸子駅より890万円高かった。両駅間は歩いても10分弱、距離にして500mほどしか離れていないので、価格相場がお得な新丸子駅周辺に住みつつ、武蔵小杉駅周辺の豊富な商業施設を利用するのもいいかもしれない。

武蔵小杉(写真/PIXTA)

武蔵小杉(写真/PIXTA)

少々意外な結果に思えたのは、JR各線に相鉄線、京急線、横浜市営地下鉄ブルーライン、みなとみらい線が乗り入れる一大ターミナルである8位・横浜駅よりも、10位・反町(たんまち)駅の価格相場のほうが高かったこと。駅周辺の発展具合で言えば横浜駅の圧勝で、横浜駅の隣りに位置する反町駅はどこか懐かしさが残る落ち着く雰囲気。とはいえ反町駅周辺もスーパーや飲食店はそろっている。日常生活は静かな反町駅で過ごし、休日は徒歩15分ほどの横浜駅周辺に遊びに出かける、というのもアリだろう。

さて、次回は専有面積70平米以上~100平米未満のファミリー向け物件の価格相場を取り上げたい。トップ10に都内の駅はランクインするのか……? どんな顔ぶれがランクインするのか、お楽しみに。

●調査概要
【調査対象駅】東急東横線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る。)
【調査対象物件】駅徒歩15分圏内、築年数40年未満、物件価格相場1200万~9000万円、専有面積40m2以上70m2未満、敷地権利は所有権のみ
【データ抽出期間】2019/1~2019/3
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

東急東横線の駅、家賃相場が安い駅ランキング! 2019年版

SUUMO「関東 住みたい街ランキング」において常連の街(駅)を数多く有する東急東横線。住む場所を決めるとき、一度は検討したくなる沿線だが、人気の駅がある沿線はお値段も気になるもの。そこで、ワンルーム・1K・1DKの物件を対象にした東横線の最新の家賃相場ランキングから、狙い目の場所を探ってみたい。東横線の家賃相場の安い駅ランキング
順位/駅名/家賃相場/駅の所在地
1位 白楽 5.85万円 横浜市神奈川区
2位 妙蓮寺 5.9万円 横浜市港北区
3位 東白楽 6.11万円 横浜市神奈川区
4位 綱島 6.5万円 横浜市港北区
5位 大倉山 6.7万円 横浜市港北区
5位 日吉 6.7万円 横浜市港北区
7位 菊名 6.8万円 横浜市港北区
8位 反町 7.1万円 横浜市神奈川区
9位 元住吉 7.2万円 川崎市中原区
10位 多摩川 7.75万円 東京都大田区
11位 新丸子7.8万円 川崎市中原区
11位 武蔵小杉7.8万円 川崎市中原区
13位 田園調布8万円 東京都大田区
14位 横浜 8.4万円 横浜市西区
15位 祐天寺 8.73万円 東京都目黒区
16位 自由が丘 8.8万円 東京都目黒区
17位 学芸大学 9万円 東京都目黒区
18位 都立大学 9.7万円 東京都目黒区
19位 中目黒 9.9万円 東京都目黒区
20位 渋谷 11.7万円 東京都渋谷区
21位 代官山 12.25万円 東京都渋谷区

交通アクセスを重視するなら、狙い目はココ!

東急東横線は、渋谷駅から横浜駅までを結ぶ東急の基幹路線で、駅数は21ある。ランキングで1位だったのは横浜市神奈川区に位置する白楽駅だった。

各駅停車のみの利用駅だが、横浜駅からは3駅目で所要時間は約5分。横浜方面への通勤する人にとっては絶好のアクセスの良さだろう。

神奈川大学(横浜キャンパス)の最寄駅の一つであるため、単身者向けの住まいが充実しており、対象物件数は2500件近くある。その神奈川大学方面へは、昭和のノルタルジックな雰囲気が残る六角橋商店街があり、なかには深夜の人気グルメ番組にも登場した飲食店など個性的な店舗もある。通勤や通学の利便性と、昔懐かしい人とのつながりが実感できる駅といえそうだ。

5位の日吉駅も、同じく大学の最寄駅だ。こちらは慶應義塾大学(日吉キャンパス)の最寄駅で、やはり単身者や学生向けの物件や、安価な飲食店が充実している。東横線の通勤特急が停まるほか、東京メトロ南北線・都営三田線と直通している東急目黒線の始発駅でもあるため、東京方面への交通アクセスがいいことも見過ごせない。

慶應義塾大学/日吉キャンパス(写真/PIXTA)

慶應義塾大学/日吉キャンパス(写真/PIXTA)

7位の菊名駅は特急の停車駅で、横浜駅まで1駅約5分で着くことができる。またJR横浜線も利用でき、新幹線の停車する新横浜の隣駅。出張などで新幹線の利用が多いビジネスパーソンにはうれしい立地だろう。

駅の近くはのんびりとした住宅街で、大型のショッピングモールのような目立った商業施設などは少ないが、駅直結のスーパーは深夜1時まで営業している。また、少し行けば安売りの量販店もあるので、出張が多く帰宅の遅いビジネスパーソンでも日常の買い物に困ることはなさそうだ。

ランキングからトータルで判断、人気エリアの狙い目の街はどこ?

2019年の住みたい街ランキングで、昨年の6位から惜しくも9位に落ちてしまった武蔵小杉は、東横線の家賃相場の安い駅ランキングでは、隣駅の新丸子と並ぶ11位。とはいえ対象物件は東横線内トップの3500件以上で、部屋の間取りや設備にこだわりたい層をはじめ多くのニーズに応えてくれそうだ。

武蔵小杉駅は、特急の停車駅であり、JR横須賀線、東急目黒線、JR南武線、JR湘南新宿ラインも利用できる。駅の所在地である川崎市中原区には、区役所など行政機関が近く、さらに駅直結の商業施設の存在が利便性や暮らしやすさにつながっているのは間違いない。

武蔵小杉駅(写真/PIXTA)

武蔵小杉駅(写真/PIXTA)

自由が丘から中目黒までの、都内の目黒区に位置する各駅はいずれ劣らぬ人気の街だが、狙い目なのはどこだろうか。トータルで考えてみると、東横線の家賃相場の安い駅ランキングで16位の自由が丘が気になるところだ。15位の祐天寺駅から19位の中目黒駅までの目黒区内にある5駅の中で、特急が停車するのは自由が丘と中目黒。自由が丘駅の周囲には飲食店をはじめ魅力的なお店が多く、それでいて駅から少し行けば閑静な住宅街の環境であるのはよく知られている。値段と交通アクセスのバランスを考えれば、ぜひ選択肢にいれたいところだ。

人気の路線は、街それぞれの魅力や個性も大きい。そしてもちろん、人気があることには理由がある。自分や家族のライフスタイルは、何をいちばん重視するのか。それをよく考えて部屋を探せば、沿線の魅力との相乗効果で、さらに充実した生活を送ることができるだろう。

●調査概要
【調査対象駅】東急東横線の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2018/12~2019/2
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)。
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、平日の日中時間帯の検索結果から算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある