スタイリッシュな「無印良品の家」モデルハウスが名古屋に登場! 「木の家」「窓の家」を体験しよう

無駄なくシンプルだけれど機能的な品質、スタイリッシュで長く使っても飽きないデザイン性で、根強いファンをもつ「無印良品」。食品や文房具といった小物から、家電に家具まで、私たちの生活のあらゆる場面におなじみの存在ですよね。そんな無印良品が、2004年から販売している「無印良品の家」シリーズ。この度名古屋に、「木の家」「窓の家」を実際に見て体験できるモデルハウスが3月15日にオープンしたそうです。
国内の「無印良品の家」モデルハウスのなかでも最大規模だというこの名古屋の施設の特徴を、運営会社の株式会社MUJI HOUSEにお答えいただきました。また、シリーズ全3タイプの魅力も、改めてご紹介します。画像提供/株式会社MUJI HOUSE

画像提供/株式会社MUJI HOUSE

こちらが、名古屋にオープンするモデルハウス。写真左が「木の家」、右が「窓の家」になります。

「『木の家』と『窓の家』を併設している拠点は複数ありますが、モデルハウスの一部を事務スペースとして使用しています。今回の名古屋店では、事務所棟を別に設けることにより、モデルハウスのすべてを見ていただくことができます」と、株式会社MUJI HOUSEのご担当者が教えてくれました。

つまり、実際に「木の家」・「窓の家」を建てて住むときの生活イメージを、全て体験できるということですね。また、「モデルハウスの敷地内に通路を設けており、道路と建設用地を再現しています」とのコメントも。家の中だけではなく、周辺環境もイメージしやすくするためだとか。

では改めて、「木の家」「窓の家」「縦の家」それぞれの特徴を見ていきましょう。

●木の家

画像提供/株式会社MUJI HOUSE

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木の家の魅力は、何といっても吹抜けがある開放的な一室空間。「住まい手が思うままに住まいを『編集』する」。そんな自由な発想を形にした木造住宅なのだとか。「無印良品の家」の第一弾としてデビューしたのがこの「木の家」でもあります。
大きな開口部と深い庇がある、箱のようなすっきりとした外観。太陽光と通風を最大限に活用する、環境負荷の少ない合理的な考えで設計されています。例えば南向きの庇は、季節によって異なる日射を調整し、夏は直射日光を遮り、冬は温かな陽光を室内の奥まで導きます。

実際に「木の家」を施工して既にお住まいの方が、「夏、室内が暑くならないことにびっくりしました」「冬は室内が暖かいので、うっかり半袖のまま外に出てしまうことがありました(笑)」と語っているそうです。
ぜひ名古屋店のモデルハウスでも、その空気感を体験したいですね。

●窓の家

画像提供/株式会社MUJI HOUSE

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通風や採光の機能だけでなく、風景を切り取るフレームとしての窓のあり方に着目したという「窓の家」。壁に頼らず、柱と梁で支えるSE構法でつくられているので、窓が欲しい場所に、壁を切り取るように窓を開けることが可能になったのだそう。つまり窓枠や桟に邪魔されることなく、窓から見える風景を一枚の絵画のように楽しむことができるのです。海の前に「窓の家」を建てた方は、「海を眺めるメインの窓には、カーテンを取り付けていません」と話しているそう。海の景色がインテリアになる家なんて素敵ですね。
「窓の家」の外観は、家の原形とも言える三角屋根と、軒が出ず、すっきりと洗練された白い壁。名古屋店ではこの家の全貌を見ることができます。

●縦の家(※名古屋店には設置なし)

画像提供/株式会社MUJI HOUSE

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今回オープンしたの名古屋店にモデルハウスの設置はありませんが、せっかくなので「縦の家」の魅力もご紹介いたします。
「縦の家」は、6つの部屋を組み合わせて、空間を縦に広げた家。スキップフロアによりスペースを縦・斜めに使い、3階建てという概念に縛られない、縦横無尽に広がる空間を造りだせる家なのだとか。
日射取得の厳しい都市部でも最低限のエアコン使用で快適に過ごせる性能をもっているそうなので、まさに都市の暮らしにうってつけ。そうかと思うと、外壁には天然杉板張りが採用されていて、都市型住宅の概念を一新する温かみも感じさせます。

株式会社MUJI HOUSEによると、今回の名古屋のモデルハウス以降も、新モデルハウスのオープン予定が複数あるそうです。2018年7月には「鹿児島店(木の家)」、「つくば店(窓の家)」。同10月には「湘南店(木の家)」「姫路店(木の家)」のオープンを予定しているそう。「無印良品の家」の購入を検討されている方は要注目です。

MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト 、仕掛け人に聞く”これからの住まい方”

UR賃貸住宅のなかでも人気の無印良品とのコラボ物件「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」。昨年12月から新プラン「ギャラリーとアトリエのある暮らし」を含む13プランの入居申込受付が始まりました。スタートから丸5年がたった今、改めて同プロジェクトについて、その仕掛け人であり設計担当者の豊田輝人(とよだ・てるひと)さんにお話を聞きました。
団地を”現代のライフスタイル”につくり変える

今回お話を聞いたのは、株式会社MUJI HOUSE所属の一級建築士・豊田さん。MUJI HOUSEでは無印良品の住宅商品「無印良品の家」として住居デザインやリノベーションプランニングを行っています。

「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」は、UR賃貸住宅が所有する団地物件を無印良品が現代のライフスタイルに合う住居へとつくり変えるコラボレーションプロジェクト。平成24年にスタートし、現在は41団地45プラン、全国の物件数は600戸以上を数えます。

写真左:Plan01「LDKをゆるやかに仕切って広々と使う。」は、自由度の高い空間設計。写真右:リノベーション前から残されている柱がアクセントに。「団地」のもつ味わいを残すのが、同プロジェクトの特徴だ(画像提供/MUJI HOUSE)※現在は募集終了

写真左:Plan01「LDKをゆるやかに仕切って広々と使う。」は、自由度の高い空間設計。写真右:リノベーション前から残されている柱がアクセントに。「団地」のもつ味わいを残すのが、同プロジェクトの特徴だ(画像提供/MUJI HOUSE)※現在は募集終了

団地のもつ素朴な魅力はそのままに、住む人が使い方を自由に考えられる空間づくりが人気を集めてきた同プロジェクト。スタートから5年という節目を迎えて、豊田さんは「私たちの考える暮らしの“核”になる部分はある程度支持いただけるようになってきた。そこからさらに、“暮らしを彩る”設計にもチャレンジしたい」といいます。

新たにめざす「暮らしを彩る」を体現するプランも登場

プロジェクトの始動から5年が経ち、団地リノベーションのノウハウはある程度確立できたと語る豊田さんに、2017年12月から全国9団地で募集が始まった新プランについてうかがいました。
※プランの募集状況については、取材時点と状況が変わっている場合があります

【ギャラリーとアトリエのある暮らし。(Plan40)】
こちらはPlan40「ギャラリーとアトリエのある暮らし。」。今回発表された新プランの1つです。

玄関が物件の中心、左右にそれぞれリビングと寝室がある横長の間取り(画像提供/MUJI HOUSE)

玄関が物件の中心、左右にそれぞれリビングと寝室がある横長の間取り(画像提供/MUJI HOUSE)

「廊下が長く、どうしても退屈になりがちな空間をギャラリースペースのように活用できるプラン。壁にくぼみをつくってお気に入りの本やポストカード、お子さんが描いた絵などを飾れるようにして、見た目にもにぎやかな空間になりました」(豊田さん、以下同)

写真左:殺風景な壁を彩ってくれるお気に入りのアート。「壁」というデメリットが物件の魅力に変わった。写真右:主寝室の奥にあるアトリエスペース。趣味や勉強など、一人で落ち着いて過ごせるスペースも確保できる(画像提供/MUJI HOUSE)

写真左:殺風景な壁を彩ってくれるお気に入りのアート。「壁」というデメリットが物件の魅力に変わった。写真右:主寝室の奥にあるアトリエスペース。趣味や勉強など、一人で落ち着いて過ごせるスペースも確保できる(画像提供/MUJI HOUSE)

【空間のつながりを感じるメゾネット。(Plan42)】

集合住宅でありながら「2階がある」という暮らしをかなえるのが「メゾネット」。実は団地にもこのメゾネットタイプの物件があるのだとか。

何でこうなった……? と思わせる、不思議なメゾネットの間取り(画像提供/MUJI HOUSE)※現在は募集終了

何でこうなった……? と思わせる、不思議なメゾネットの間取り(画像提供/MUJI HOUSE)※現在は募集終了

「南側からの光を取り込むために壁を減らしました。階段スペースも壁に囲まれていましたが、全て撤去。スケルトン階段にして、北側の玄関まで光が届くようになりました」

玄関側からの景色。おしゃれに生まれ変わった階段は、この家のシンボルになりそう!(画像提供/MUJI HOUSE)

玄関側からの景色。おしゃれに生まれ変わった階段は、この家のシンボルになりそう!(画像提供/MUJI HOUSE)

写真左:リビングから玄関方向へ。空間を柱や床材で緩やかに区切り、スペースを分けている。写真右:上階のワークスペース。半透明ふすまで豊かな光が差し込む(画像提供/MUJI HOUSE)

写真左:リビングから玄関方向へ。空間を柱や床材で緩やかに区切り、スペースを分けている。写真右:上階のワークスペース。半透明ふすまで豊かな光が差し込む(画像提供/MUJI HOUSE)

【内装の素材にもこだわりを】

壁の撤去などのリノベーションだけでなく、内装に使用する素材もよりよいものへと変更されています。

「例えば畳のスペース。畳はフローリングと比べて遮音性が高く、集合住宅にオススメなんです。ただ、普通の畳だと『和室』的な使い方しかできません。擦れや重さにも強い『麻畳』を独自に開発し、脚つきのソファやベッドなどフローリング向けの家具が置けるようにしました。
Plan40などで使用している半透明ふすま(和室とアトリエスペースの仕切りに使用)も、MUJI×URのプロジェクトで開発された商品です。私たちが大切にしたい『光』を遮ることなく、住む人のプライバシーを守ったり、空間を区切ったりという機能をもたせることができました」

こうしたリノベーションを施すことで、募集時の反応も格段にアップ。
「特にメゾネットタイプは専有面積が大きい分家賃が高めで、コスパ重視の団地検討者からは敬遠されることも多かったのですが、リノベーション後は入居希望者数も増えました。もちろん私たちも壁を取り払ったり、新しい商品を入れたりと『こうすれば絶対によくなる!』と確信をもって設計をしていますが、そうした反響があると改めて『よかった』と安心しますね(笑)」

写真左:3月に募集開始予定の「Re+026 明るいLDKの中心に対面キッチン。」。光をいっぱいにとり入れるLDKスペースが、生活の中心になりそう。写真右:同プランの間取り。仕切りをできるだけ取り払い、開放的な空間に(画像提供/MUJI HOUSE)

写真左:3月に募集開始予定の「Re+026 明るいLDKの中心に対面キッチン。」。光をいっぱいにとり入れるLDKスペースが、生活の中心になりそう。写真右:同プランの間取り。仕切りをできるだけ取り払い、開放的な空間に(画像提供/MUJI HOUSE)

既存のモノを生かし、住みついでいく 暮らしの本質を見つめ続けたい

階段がない、なんとなく古い感じがする、などのイメージから敬遠されることも多い団地を、どのようにリノベーションをされているのでしょうか。

「MUJI×URでは『古さを生かす』リノベーションを行っています。例えば団地の部屋によく見られるのが、空間の真ん中に鎮座する古い『柱』や『欄間(らんま)』。邪魔になるからと撤去してしまうプランニングも多く見られますが、今の20代や30代にとっては新鮮で、ヴィンテージ品のような味わいも魅力的なんですよ。現場でも、職人さんに『あまり新築みたいにしないでください』とよくお願いしているんです(笑)」

「そして、私たちが重視しているのは、常に商品の核=本質を見極めること。住まいの『本質』とは何か? 私たちは、それを『日当たりや風通し、緑や公園などの住環境のよさ』だと考えています。設備の新しさや素材の高級さは実は二次的な要素で、住む人が“心地よく暮らせる”ことが住まいの最も重要な部分。団地には、そうした豊かな住環境がそろっています。それを最大限に生かし、住む人が豊かな心で暮らせるような住宅にしていきたいですね」

プロジェクトとしての今後の目標や、住宅づくりの未来についても聞いてみました。

「新築物件には根強い人気がありますし、団地のリノベーションはまだまだ過渡期。一つひとつの物件に向き合って、MUJI×URの物件数をもっと増やし、住む人が家族の人数やライフスタイルに合わせて自由に選び、住み替えられるくらいのバリエーションを用意したい。あるものを大切につくりなおして、住みついでいく。これが、未来の住宅のスタンダードになると信じています」

団地がもっている魅力を残し、そして新たに引き出す、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト。単に新しくつくり変えてしまうのではなく、古さや味わいを生かし、「住みつぐ」という考えを大切にされていることが分かりました。

プロジェクトはこれからも継続され、新たな物件も募集が始まっています。住まい選びの選択肢に「団地」を加えてみてはいかがでしょうか。

●取材協力
・無印良品の家(株式会社MUJI HOUSE)

インスタ映えも最高! 世界中でブーム、「タイニーハウス」に宿泊できる高架下ホステルが登場

2008年ごろにアメリカから始まった「タイニーハウス」のブームをご存じですか? リーマンショックをきっかけとした経済危機から、住まい方や働き方を見直そうという動きが始まりました。

そしてシンプルに生きる手段の一つとして、「少ないモノだけを所有する」「住まいもコンパクト(タイニー)に」というライフスタイルがアメリカやヨーロッパで人気を呼んでいるのです。

そんな「タイニーハウス」滞在を体験できる宿泊施設が、日本でも2018年春にオープン予定です。しかも、なんとも意外な場所にできるのだそう。一体どこだと思いますか?

「タイニーハウス」ホステル、答えは横浜!

答えは神奈川県横浜市、桜の名所でもある大岡川に面した日ノ出町・黄金町エリア。桜の名所に建つ宿泊施設なんて素敵ですね。けれど、本当の驚きは桜ではないのです。実はその宿は、京急線の高架下に建つのだそう。

画像提供/YADOKARI株式会社

画像提供/YADOKARI株式会社

画像提供/YADOKARI株式会社

画像提供/YADOKARI株式会社

世界中のタイニーハウスやモバイルハウスに関するメディア運営や、地域活性化プロジェクトの企画開発を行うYADOKARI株式会社(東京都中央区、以下YADOKARI)が、鉄道などの交通事業等を展開する京浜急行電鉄株式会社(東京都港区)と共に「日ノ出町・黄金町エリアの沿線高架下の活性化」の一環としてこのホステルをプロデュースしたのだとか。 タイニーハウスも珍しいですが、場所も意外ですね。

「タイニーハウス」ホステルについて気になる点を質問!

今回は「高架下タイニーハウスホステル」をプロデュースした YADOKARIのスタッフに、ホステルの気になる点を質問してみました。

――タイニーハウスということですが、広さはどれくらいなのですか?
「客室の大きさは約15平米です。宿泊できるタイニーハウスひとつにつき4床あります。各客室にはシャワー、トイレ等の水まわりが設置されていて、タイニーハウスの暮らしを体験できる仕様となっています。1棟貸し切り、ドミトリーからお選びいただけます」(YADOKARI)

――全部で何棟建つのでしょう?
「ホステル3棟(4床×3棟の計12床)、カフェバー1棟、水上アクティビティステーション1棟になります。
イベントスペースは、住まいや働き方、食、地域などをテーマにしたさまざまなイベントを開催予定です。これまで未利用地だった高架下を街に開かれたパブリックなコミュニティスペースとして開放し、イベント、マルシェ、ワークショップなど、地元住民や自治体と連携しながら界隈性の生まれる場所を目指します」( YADOKARI)

――高架下ということですが、騒音は気になりませんか?
「正直に申し上げると、音に敏感な方の宿泊はおすすめしません(笑)。けれど日ノ出町の高架下の音は意外と、コトンコトンといった心地よいものです。寝台列車に乗っているような気持ちで、あえてそれを楽しんでご宿泊いただければと思います。また、夜は敷地内のリビングハブ(カフェバー&イベントスペース)でさまざまなイベントを行っております。そちらにご参加いただいたり、ホステルから徒歩5分の野毛まで飲みにいくなど、ホステルのみでなく周辺エリアも一緒に楽しんでいただければと思います」(YADOKARI)

この「高架下タイニーハウスホステル」は、日ノ出町・黄金町や周辺エリアを24時間楽しむことができる施設のようです。更にYADOKARIの担当者によると、今後は「住まい方や働き方、地域、食、水上アクティビティなどをテーマにしたイベントとセットにした宿泊プラン」も検討していくのだとか。

タイニーハウスの外観は、非常にフォトジェニック。外壁は全て木質なのに、外壁の貼り方やカラーリングがすべて異なるので単調にならず、建物にリズムが感じられます。最高にインスタ映えしそうです。

タイニーハウス・ファンのみならず、ミニマルライフや地域とのコミュニティ形成に興味のある方のアンテナにも響きそうなこの「高架下タイニーハウスホステル」は2018年春にオープン予定です!