不動産会社が便利屋さん「ベンリー」を始めた理由。街の高齢化にも対応

少子高齢化をはじめとする社会の変化は、不動産業界に変化をもたらし、新たなサービスを打ち出す企業も出てきました。
不動産の分譲・賃貸・仲介を手がける小田急不動産株式会社は、生活支援サービス(いわゆる便利屋さん業)をチェーン展開するベンリーコーポレーションとフランチャイズ契約を交わし、2017年に、ベンリー小田急鶴川店(東京都町田市)を設立、生活支援サービスに乗り出しました。開業から4年が経った今、まちの変化や課題などを振り返ります。

住宅購入者との継続的な接点として機能する

小田急不動産が生活支援サービス(以下ベンリー事業)に乗り出したのは、仲介やリフォームの商機を増やすフックにすることと、住宅を販売し、アフターサービスを終了した後も顧客との接点を得られるというメリットを考えてのことでしたが、当初想定していなかった、地域の高齢化によって生じた新たな課題も見つかりました。

60年近くにわたり、小田急沿線を中心に26,000戸以上の住宅を供給するなかで、沿線の65歳以上の世帯は全体の10%以上(男性10.9%、女性13.0%)と、少子高齢化、共働き世帯の増加が進んでいることが課題になっていました。

(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

住宅営業に25年以上携わった後、小田急沿線ベンリー事業を運営管理する生活サポートグループのグループリーダーになった望月直美さんは、ベンリー事業を通して気付いた街の変化をこう話します。
「一つは家族形態、家族観の変化です。例えば30年前、お子さまも含めた4、5人家族のお客さまが住宅購入をするとき、将来、お子さまの誰かがこの家に戻って同居し、老後の自分たちの面倒をみるだろうと想定していました。ところが今見ると、誰も戻っていません。そうなると、家の手入れや庭仕事などでもご夫婦だけではできないことが増えてきます」
30年ほど前の家族観は今とかなり違います。これは団塊の世代を見るとよくわかります。この世代は兄弟姉妹が多く、地方出身者の比率も高いのが特徴で、いわゆる跡取り(ほとんどは長男)が親と同居し、面倒をみるのは普通のことでした。大都市圏に出て家庭をつくり、住宅を持ったのは二男以降の子供たちでしたが、彼らもこの文化の中で育ちましたから、将来、自分の子供の誰かが同居して老後の面倒をみるだろう、少なくとも近居して助けてくれるだろう、と漠然と考えていました。こうした家族観は薄まりながらも今の60代くらいまで引き継がれています。

前提条件も違いました。「当時のお客様の妻はほとんどが専業主婦。また充実した介護施設のある今と違い、『老人ホーム』と言えば、身寄りのない人の行く場所、というイメージがあった時代です」(望月さん)。もちろん介護保険もありません。

そのすべてがこの30年で変わった結果、当時、住宅を購入した人々は今、“子供の助けなしに長い老後生活を過ごす”という想定外の状況にいるわけです。

もう一つは、同じ住宅でも、高齢化によって、若い時には気にもかけなかった点が課題になることです。「階段の昇降が大変、小さな段差が危険、といったことが起きてきます。長く住宅を販売してきた私にとっても、老いと住宅の関係はかなりの衝撃でした」

生活支援サービスを提供する企業は数多くありますが、サービスメニューが特定分野に偏らず、豊富であること、従業員教育が充実しているベンリーコーポレーション(以下ベンリー)との提携を決めたといいます(写真提供/小田急不動産)

生活支援サービスを提供する企業は数多くありますが、サービスメニューが特定分野に偏らず、豊富であること、従業員教育が充実しているベンリーコーポレーション(以下ベンリー)との提携を決めたといいます(写真提供/小田急不動産)

現在、ベンリー小田急鶴川店(以下小田急鶴川店)では、小田急不動産の分譲住宅に限らず、地元のニーズに応えています。小田急不動産によると、おおまかに言えば約8割は小田急不動産の分譲住宅エリア以外からの依頼とのことです。

お知らせも手描きで温かみがある(写真提供/小田急不動産)

お知らせも手描きで温かみがある(写真提供/小田急不動産)

(写真提供/小田急不動産)

(写真提供/小田急不動産)

1カ月あたり180件ほどの依頼があり、計10名のスタッフで対応しています。(※要チェック2)

店長を務める松浦一彦さんは、もともとリフォーム営業をしていましたが、ベンリー事業をはじめるにあたって、2カ月合田にわたるベンリーの宿泊研修を受け、技術面や、サービスにおける心得や接遇マナーといった面を学んだといいます。「その先は場数を踏むことでスキルを上げていきました。この4年間で修繕や故障対応など多くの仕事を単独でできるようになりました。プロの職人さんの協力、知識も得て、根本原因を突き止められるようになったことが大きいと思います」(松浦さん)
松浦さんは第二種電気工事士と福祉住環境コーディネーター2級の資格を持ち、また他のスタッフは造園業、自動車整備、家具職人、栄養士、SEなどさまざまな資格や経歴を持ち多士済々。しかも社員全員が認知症サポーター養成講座を受講済です。これは高齢者への対応力を高めようという配慮でしょう。

店長の松浦一彦さん(写真提供/小田急不動産)

店長の松浦一彦さん(写真提供/小田急不動産)

(写真提供/小田急不動産)

(写真提供/小田急不動産)

提供しているサービスは、ハウスクリーニング、庭の手入れ(草刈り、害虫退治など)、引越し手伝い、エアコン関連、不用品処理の手伝い、修繕、防災・防犯などと多種多様ですが、年間を通じて安定的に需要があるのは、ドアの建て付けの調整などの小修繕や草刈りなどの植栽関連です。「高齢化でお客さまには手が回らなくなった作業が多いですね。ベンリーの本部の統計でも、サービスを利用されるお客さまの平均年齢は60代から80代です」(松浦さん)

壁紙貼り(写真提供/小田急不動産)

壁紙貼り(写真提供/小田急不動産)

庭の手入れ(写真提供/小田急不動産)

庭の手入れ(写真提供/小田急不動産)

顧客の視点、価値観を大切にしてサービス提供

なかには、日常生活のお手伝いにとどまらないものもあったといいます。
例えば、夫を亡くされた女性から、遺骨の粉骨を頼まれたこと。「樹木葬を希望されていたため、粉骨が必要だったからです。しかし調べてみると粉骨は条件が難しく、最終的には専門業者の方にお願いすることになりましたが」(松浦さん)
高齢の女性から墓を探してほしいという依頼もありました。既に家としての墓はお持ちでしたが、かなり遠い地域にあって墓参が大変なため、住宅の近くに良い墓(墓地)はないかというご依頼でした。地域密着サービスという強みを発揮して、松浦さんは地縁のあるスタッフのツテなども利用しながら、墓地探しに奔走、この要望に応えたそうです。
若い層の事例では、夫婦ゲンカをして結婚指輪を妻が川に投げ捨ててしまい、探してほしいと言われたことも。「川に膝まで入って、『えーと、どのあたりに投げましたか』と確認しながら川底をさらい、なんとか見つけることができました(笑)」(松浦さん)

指輪を探すのに3時間ほどかかったとか(写真/PIXTA)

指輪を探すのに3時間ほどかかったとか(写真/PIXTA)

いずれも、通常の不動産会社には依頼されないような内容です。ときには家族の死や大切な思い出の品を探すという人生の一大事に寄り添うこともあって、松浦さんは「単なる作業やお手伝いではなく、相談されたり、客観的な視点での判断を期待されたりするなど、人間的な意味でも地域とつながる仕事だと感じています」と話します。

今では地域からも頼りにされる松浦さんですが、サービスを始めて1年ほどたったころに大きな失敗をし、気付かされたことがあるといいます。
「サービスが始まり、数年経って慣れてくると業者(サービス提供者)だけの視点になりやすいものです。あるとき、いわゆるゴミ屋敷化したお宅に片付けを頼まれてうかがったら、高く積み上がった品々を前に、お客さまは『このどれ一つとしてゴミじゃないんだ』と言われ、お客様の視点に立つことの大切さにあらためて気付かされました。松浦さんにとっては、空間を占領し、整理・処分しなければならないモノとして見えても、お客様にとっては思い出や大切な記憶の証となる品々でした。それからは仕事をする前のヒアリングに時間をかけ、お客さまのご希望を正確に把握するように努めています」(松浦さん)

(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

高齢化社会と地域を守る役割にも期待

小田急鶴川店は、地域の福祉作業所、ケアセンター、商店会などと連携した地域貢献も行っています。

「小田急鶴川店は、地域の行事に参加したり、福祉作業所のつくった製品をノベルティにすることもしています。こうした姿勢は予想以上に地域に受け入れられ、小田急不動産への信頼にもつながっていると思います」(望月さん)

例えば、ケアセンターにとっては、ベンリーの仕事は個人宅に訪問するため、ベンリーを通じて高齢者の情報が分かることが助けになります。もちろんプライバシーや個人情報保護の面を厳守してのことですが、結果的に地域の目としての役割を果たしています。
「想像以上に一人暮らしの方、引きこもる方は多いですね。高齢の方にとって、小田急鶴川店のメンバーは子どものような存在なのかもしれません。その意味ではこの店は地域の見守り役も期待されていると思います」(望月さん)

地域の方々と一緒に花壇の花の植え替えを行った時の写真(写真提供/小田急不動産)

地域の方々と一緒に花壇の花の植え替えを行った時の写真(写真提供/小田急不動産)

その一つの証として松浦さんは、従業員が住民から、「小田急さん」や「ベンリーさん」でなく、個人名で呼ばれることをあげます。「作業の合間に、家族、住まい、テレビ番組などの話に花が咲くこともあって、それが親近感につながっている気もします」(松浦さん)

社会と社内に貢献できる事業に育てたい

小田急鶴川店では、不動産事業の顧客数の拡大には限界がある中で、地域密着を高め、リピート率を高めることをめざしています。そのために、今後はより収益性を高めるため、この事業に携わる人員の増員や店舗数の拡大を模索しています。加えて小田急グループの他部署の仕事への波及効果にも期待しています。「ベンリー事業を通してわかってきた高齢化の実情を、これからの住宅の設計やサービスに反映させ、本当に長く住み続けられる住宅ができればうれしいですね」(望月さん)
 
小田急鶴川店のサービスが、地域から歓迎されている背景には、少子高齢化があることは明らかです。しかしそれは出生率や寿命の延びという数の問題以上に、家族に対する考え方や価値観の変容という文化の問題であることがわかります。伝統的な家族観や三世代同居という住み方は、ごく一部を除いて復活することはないでしょう。とすれば、人間的温もりを含めて提供される生活支援サービスは今後、ますます求められるのではないでしょうか。

●取材協力
小田急不動産株式会社 生活サポートグループ
ベンリー小田急鶴川店
ベンリー小田急鶴川店 店舗日記

「住宅にお金をかけたい」都道府県、1位は「秋田県」と「沖縄県」

ソニー生命保険(株)は、全国の20歳~59歳の男女を対象に、4回目となる「47都道府県別 生活意識調査」を行った。調査は2018年11月10日~11月21日、インターネットで実施。4,700名(各都道府県100名)より回答を得た。それによると、“自分は倹約家だと思う”方が多い都道府県は、1位が「佐賀県」で62.0%。2位「新潟県」「愛知県」「大阪府」(同率60.0%)となった。一方、“自分は浪費家だと思う”方が多い都道府県は、1位が「島根県」で44.0%。2位「秋田県」(42.0%)、3位「奈良」(40.0%)と続く。

1ヶ月のおこづかい平均額が最も高いのは「神奈川県」で44,050円。2位は「三重県」の36,900円、3位「東京都」32,700円。「神奈川県」が唯一4万円を超えた。貯蓄の平均額トップは「東京都」で639.1万円。2位「三重県」533.4万円、3位「大阪府」532.7万円となり、主に大都市圏やその周辺の県で平均額が高い。

また、消費傾向として『食事』にお金をかけたいと思う人が最も多いのは「島根県」で41.0%。『健康』にお金をかけたいと思う人が最も多いのは「石川県」で32.0%。2位にはかつて長寿県として知られていた「沖縄県」(31.0%)がランクインした。『住宅』にお金をかけたいと思う人が最も多いのは、「秋田県」と「沖縄県」(同率18.0%)。3位に「栃木県」「滋賀県」「徳島県」(同率17.0%)が並んだ。

ニュース情報元:ソニー生命保険(株)

暮らしやすい都道府県、トップは「静岡」

ソニー生命保険(株)は、全国の20歳~59歳の男女を対象に、4回目となる「47都道府県別 生活意識調査」を実施した。調査は2018年11月10日~11月21日にインターネットで実施。4,700名(各都道府県100名)の有効サンプルを集計した。それによると、現在住んでいる都道府県の暮らしやすさランキングでは、1位「静岡県」(52.0%)、2位「宮城県」(51.0%)、3位「愛媛県」(49.0%)となり、「静岡県」が2015年の調査開始以来初の1位となった。また、2位の「宮城県」は前回(2018年)調査の11位、3位の「愛媛県」は33位から大幅にランクアップしている。

食べ物の美味しさ自慢は、1位「鹿児島県」(60.0%)、2位「新潟県」(58.0%)、3位「高知県」(57.0%)の順。「鹿児島県」は前回調査の10位から大きく順位を上げた。治安の良さ自慢では、1位「福井県」(51.0%)、2位「宮崎県」(45.0%)、3位「秋田県」(44.0%)。遊ぶところの多さ自慢では、1位「東京都」(25.0%)、2位「大阪府」(24.0%)、3位「福岡県」(17.0%)となり、人口が密集している都府県が上位となっている。

家事や育児への夫の参加状況をみると、夫もよく家事に参加している都道府県は、1位「岩手県」「福井県」(同率45.0%)、3位「福島県」「宮崎県」(同率43.0%)。夫もよく子育てに参加している(いた)では、1位「岩手県」「福井県」(同率43.0%)、3位「福島県」(42.0%)と、「岩手県」「福井県」がどちらも1位にランクイン。「岩手県」と「福井県」には家庭的な“家事メン”“イクメン”夫が多いようだ。

また、夫婦ゲンカについてみると、妻が勝つことが多い都道府県1位は「群馬県」(37.0%)だった。2位には「岡山県」「佐賀県」(同率36.0%)が続く。

ニュース情報元:ソニー生命保険(株)

シニアの約8割、「ハッピーライフ」を実感

(株)大和ネクスト銀行(東京都千代田区)は、今年で5回目となる「シニアライフに関する調査」をインターネットで行った。調査は2018年11月23日~11月27日の5日間、全国のシニア予備軍(50~59歳)とシニア(60~79歳)の男女を対象に実施。1,000名の有効サンプルを集計した。
シニア予備軍(336名)を対象に、シニアライフ(60歳以降の生活)はどのような生活になると思うか聞いたアンケートでは、「ハッピーライフ」は53.9%。「ミゼラブルライフ」は46.1%。幸せなシニアライフを予想しているシニア予備軍が多数派のようだ。男女別にみると、「ハッピーライフ」になると予想しているのは男性より女性に多く、男性では48.8%と半数を下回ったが、女性では58.9%と約6割だった。

一方、シニア(664名)を対象に、シニアライフはどのような生活か実感を聞くと、約8割となる78.9%が「ハッピーライフ」を実感。「ミゼラブルライフ」は21.1%で、多くのシニアが幸せなシニアライフを送っていることがわかった。

資産形成の取り組み状況別にシニアライフの予想・実感をみると、資産形成に取り組んでいる(または取り組んでいた)シニア予備軍では「ハッピーライフ」を予想する人は62.9%と、取り組んでいないシニア予備軍(36.5%)より26.4ポイント高かった。また、資産形成に取り組んでいる(または取り組んでいた)シニアでは「ハッピーライフ」を実感している人は82.9%で、取り組んでいないシニア(66.9%)より16.0ポイント高かった。

シニアライフに向けた資産形成では、「円預金」が最も多く87.5%。次いで「株式投資(国内・海外)」が38.5%、「貯蓄性のある保険(年金保険、養老保険・一時払終身保険など)」が26.0%、「投資信託(J-REIT含む)」が24.2%、「外貨預金」が14.0%。「不動産投資」は4.6%だった。

全回答者(1,000名)に、今年(2018年)楽しんだことを聞いたところ、1位「旅行」(59.0%)、2位「嗜好品」(40.8%)、3位「読書」(30.4%)、4位「映画鑑賞」(29.0%)、5位「ドラマ鑑賞」(28.3%)の順。「旅行」は4年連続で1位となった。

今年1年で費やした金額は、平均金額は「旅行」で25.6万円、「趣味」は12.8万円、「アンチエイジング」は5.6万円、「デート」は11.0万円、「ネット通販」は11.1万円。昨年の調査結果と平均金額を比較すると、「旅行」では昨年21.1万円→今年25.6万円と4.5万円増加しており、「デート」では昨年7.1万円→今年11.0万円と3.9万円増加している。今年は昨年より旅行やデートに多くのお金を費やしたようだ。

また、お手本にしたいシニア有名人(60代・70代)は、1位「吉永小百合さん」(15.8%)、2位「タモリさん」(8.2%)、3位「宮崎美子さん」(5.8%)、4位「西田敏行さん」(5.0%)、5位「役所広司さん」(4.9%)の順。「吉永小百合さん」の1位は5年連続で、シニアやシニア予備軍からの人気は衰えることがないようだ。

ニュース情報元:(株)大和ネクスト銀行

シニアの約8割、「ハッピーライフ」を実感

(株)大和ネクスト銀行(東京都千代田区)は、今年で5回目となる「シニアライフに関する調査」をインターネットで行った。調査は2018年11月23日~11月27日の5日間、全国のシニア予備軍(50~59歳)とシニア(60~79歳)の男女を対象に実施。1,000名の有効サンプルを集計した。
シニア予備軍(336名)を対象に、シニアライフ(60歳以降の生活)はどのような生活になると思うか聞いたアンケートでは、「ハッピーライフ」は53.9%。「ミゼラブルライフ」は46.1%。幸せなシニアライフを予想しているシニア予備軍が多数派のようだ。男女別にみると、「ハッピーライフ」になると予想しているのは男性より女性に多く、男性では48.8%と半数を下回ったが、女性では58.9%と約6割だった。

一方、シニア(664名)を対象に、シニアライフはどのような生活か実感を聞くと、約8割となる78.9%が「ハッピーライフ」を実感。「ミゼラブルライフ」は21.1%で、多くのシニアが幸せなシニアライフを送っていることがわかった。

資産形成の取り組み状況別にシニアライフの予想・実感をみると、資産形成に取り組んでいる(または取り組んでいた)シニア予備軍では「ハッピーライフ」を予想する人は62.9%と、取り組んでいないシニア予備軍(36.5%)より26.4ポイント高かった。また、資産形成に取り組んでいる(または取り組んでいた)シニアでは「ハッピーライフ」を実感している人は82.9%で、取り組んでいないシニア(66.9%)より16.0ポイント高かった。

シニアライフに向けた資産形成では、「円預金」が最も多く87.5%。次いで「株式投資(国内・海外)」が38.5%、「貯蓄性のある保険(年金保険、養老保険・一時払終身保険など)」が26.0%、「投資信託(J-REIT含む)」が24.2%、「外貨預金」が14.0%。「不動産投資」は4.6%だった。

全回答者(1,000名)に、今年(2018年)楽しんだことを聞いたところ、1位「旅行」(59.0%)、2位「嗜好品」(40.8%)、3位「読書」(30.4%)、4位「映画鑑賞」(29.0%)、5位「ドラマ鑑賞」(28.3%)の順。「旅行」は4年連続で1位となった。

今年1年で費やした金額は、平均金額は「旅行」で25.6万円、「趣味」は12.8万円、「アンチエイジング」は5.6万円、「デート」は11.0万円、「ネット通販」は11.1万円。昨年の調査結果と平均金額を比較すると、「旅行」では昨年21.1万円→今年25.6万円と4.5万円増加しており、「デート」では昨年7.1万円→今年11.0万円と3.9万円増加している。今年は昨年より旅行やデートに多くのお金を費やしたようだ。

また、お手本にしたいシニア有名人(60代・70代)は、1位「吉永小百合さん」(15.8%)、2位「タモリさん」(8.2%)、3位「宮崎美子さん」(5.8%)、4位「西田敏行さん」(5.0%)、5位「役所広司さん」(4.9%)の順。「吉永小百合さん」の1位は5年連続で、シニアやシニア予備軍からの人気は衰えることがないようだ。

ニュース情報元:(株)大和ネクスト銀行

都民生活に関する世論調査、「東京に今後もずっと住みたい」は78%

東京都はこのたび、「都民生活に関する世論調査」(平成30年7月実施)の結果を公表した。この調査は、都民の日常生活に関わる意識や、都政に何を望んでいるかなどを把握するために毎年行っているもの。調査期間は平成30年7月6日~7月22日、8月21日~8月31日。回収率は61.9%(有効回収標本数1,856標本/標本数3,000標本)。

暮らしは、昨年の今ごろと比べて楽になりましたか?では、「楽になった」は3%、「苦しくなった」は24%、「変わらない」は71%だった。「苦しくなった」と答えた人の理由は、「税金や保険料の支払いが増えた」が38%と最も多く、次いで「営業不振などで給料や収益が増えない、又は減った」35%、「家族の増加や物価の上昇などで毎日の生活費が増えた」27%、「教育費が増えた」と「失業、退職、病気などで働き手が減った」がそれぞれ19%となっている。

これから1年間の暮らしむきはどうなると思いますか?では、「楽になる」は4%、「苦しくなる」は34%、「変わらない」が56%。「苦しくなる」と答えた人が、今後切りつめていこうと思うものは「外食費」が44%で最も多く、次いで「食費」42%、「被服費(身の回り品を含む)」37%、「旅行」30%、「住居費(光熱水費を含む)」29%などの順。

現在の生活に満足していますか?では、「満足」は54%、「不満」は41%。住居形態別にみると、「満足」は持家で6割を超え、持家以外よりも18ポイント高い。一方、「不満」は持家以外で5割を超え、持家よりも17ポイント高くなっている。

今住んでいるところが住みよいところだと思いますか?では、「住みよいところだと思う」は84%、「住みよいところだとは思わない」は10%、「わからない」は7%。エリア別にみると、すべてのエリアで「住みよいところだと思う」は多摩東部で9割近くと多い。性・年齢別にみると、特に大きな差はみられなかった。

今住んでいる地域に今後も住みたいですか?では、「住みたい」は77%、「住みたくない」は11%。「住みたい」と答えた人の理由は、「買物など日常の生活環境が整っているから」が51%で最も多く、次いで「自分の土地や家があるから」42%。「住みたくない」と答えた人の理由は、「地域に愛着を感じないから」が32%で最も多く、「通勤・通学に不便なところだから」24%が続く。

東京に今後もずっと住みたいと思いますか?では、「住みたい」は78%、「住みたくない」は10%。「住みたい」と答えた人の理由は、「交通網が発達していて便利だから」が76%で最も多く、次いで「東京に長く暮らしているから」47%、「医療や福祉などの質が高いから」32%、「文化的な施設やコンサート・スポーツなどの催しが多いから」20%などの順。「住みたくない」と答えた人の理由は、「生活費が高いから」が55%で最も多く、次いで「人や車が多過ぎるから」53%、「住宅が狭い・密集しているなど住宅事情が悪いから」35%、「通勤・通学ラッシュがひどいから」27%などが続いた。

ニュース情報元:東京都

パートナーとの生活でイヤなこと、2人でいるのにアレがない、SUUMO調べ

夫婦やパートナーと一緒に生活をするなか、相手についイラッとしてしまうこと、誰にでもあるのでは?一緒に生活をするとなると、それまで気付かなかった相手の癖や生活習慣を目の当たりにして、「こんな人だったなんて……」とがっかりしてしまうことも…。(株)リクルート住まいカンパニーが運営する不動産・住宅サイト『SUUMO(スーモ)』は、住まいや暮らしに関する様々なテーマについてアンケート調査を実施し、調査結果を「SUUMOなんでもランキング」として紹介している。今回は、パートナーとの生活で「これは絶対イヤと思うこと」のランキング。

【調査概要】
●調査実施時期:2017年10月4日~2017年10月5日
●調査対象者:全国の20~59歳までの男性139名・女性160名
●調査方法:インターネット
●有効回答数:299

【調査結果】
Q.パートナーと生活していて「これは絶対イヤ」と思うことは?(複数回答可)
1位:会話がない 15.1%
2位:家事の仕方が雑 12.0%
3位:一緒にいるのにスマホばかり見る 11.7%
4位:洋服を脱ぎっぱなしにする 10.0%
5位:自分がいる場所でオナラ・ゲップをする 9.7%
5位:生活時間がバラバラ 9.7%
5位:食べ物の好みが合わない 9.7%
8位:家事を分担してくれない 9.4%
9位:歯磨きや入浴の頻度が少ない 9.0%
10位:服装や髪形がだらしない 6.7%
※上位10位まで表示

1位は「会話がない」(15.1%)。これは前回のランキング でもトップだった項目。今回も、「一緒にいる意味がない」「寂しすぎる」「それなら一人でいい」などのコメントが挙がった。ほか、「ただの家政婦かと思ってしまう」など、会話がないことは2人の関係に亀裂をもたらしそうなコメントも。

2位の「家事の仕方が雑」(12.0%)は、前回のランキングにはなかった項目。家事をしてくれるのはうれしいけれど、「中途半端でイラッとする」「自分のやり方と合わない」などでイライラする様子。

3位は「一緒にいるのにスマホばかり見る(11.7%)で、1位の「会話がない」と同様「一緒にいる意味がない」と思う人が多数。また、「自分を無視しているように見える」「会話がなくなる原因ですごく嫌」「スマホと結婚しろ!」という意見も。

以下、「洋服を脱ぎっぱなしにする」「自分がいる場所でオナラ・ゲップをする」が続く。

【調査結果(男女別)】
<男性>
1位:会話がない 13.7%
2位:家事の仕方が雑 12.9%
3位:一緒にいるのにスマホばかり見る 10.8%
4位:自分がいる場所でオナラ・ゲップをする 7.2%
4位:生活時間がバラバラ 7.2%

<女性>
1位:会話がない 16.3%
2位:洋服を脱ぎっぱなしにする 15.0%
3位:家事を分担してくれない 13.8%
4位:歯磨きや入浴の頻度が少ない 12.5%
4位:一緒にいるのにスマホばかり見る 12.5%
4位:食べ物の好みが合わない 12.5%
※上位4位まで表示

男女別の結果は、ともに1位は「会話がない」だった。「一緒にいる意味がない」というコメントにあるように、日々のコミュニケーションを大切にしている人が男女ともに多いようだ。

2位は男性が「家事の仕方が雑」、女性は「洋服を脱ぎっぱなしにする」。「家事の仕方が雑」については、「自分は潔癖症ではないが、妻は片付け、掃除両方中途半端に終わる」など厳しい意見も。「洋服を脱ぎっぱなしにする」は、「靴下」を挙げる人が多く、床に散らばった靴下を見て、毎日イライラしている様子がうかがえる。

男性3位の「一緒にいるのにスマホばかり見る」は、女性の4位にもランクイン。「一緒にいる意味がない」(男性)、「スマホを見ながら返事されると腹がたつ」(女性)などの意見が目立った。

男性4位は「自分がいる場所でオナラ・ゲップをする」。気を許していても、女性には最低限の恥じらいを持っていてほしいようだ。一方、女性の4位には「歯磨きや入浴の頻度が少ない」がランクイン。女性も不潔なことや臭いことがイヤなようだ。

どの項目もちょっとしたことかもしれないが、やられると嫌なもの。生活習慣や癖を改めるのは難しいが、会話を心がけたり、2人のときはスマホを見ないなどはすぐに実践できそう。せっかく一緒に住むことになったパートナーなわけだから、お互い毎日気持ちよく生活をしたい。

【主なコメント】
●会話がない:よくしゃべるうるさいのも困るけど、会話がないと怒っている感じがして嫌。(50歳・女性)
●家事の仕方が雑:食後にすぐ洗い物をしない。(50歳・男性)
●一緒にいるのにスマホばかり見る:目の前にいる人に関心がないという意思表示のように見える。(45歳・女性)
●洋服を脱ぎっぱなしにする:脱いだらその場所に脱いだまま、靴下は片方だけなくなる。(35歳・女性)
●自分がいる場所でオナラ・ゲップをする:いくら夫婦でもある程度マナーは守ってほしい。(27歳・女性)
●生活時間がバラバラ:すれ違いが多いと悩みとか気付きにくいし、相談しづらい。(52歳・女性)
●食べ物の好みが合わない:何をつくっても、ソースをかける。(50歳・女性)

「SUUMOなんでもランキング」コーナー:住まいに関する様々なテーマについてアンケートを実施し、結果をまとめた記事を隔週で発表。

「2017年の生活に満足できた」54.3%、マイボイスコム調べ

マイボイスコム(株)(東京都千代田区)は、11回目となる「くらしと節約」に関するインターネット調査を実施し、その結果を発表した。調査時期は2018年1月1日~5日。調査方法はインターネット。10,865件の回答を得た。それによると、2017年の生活に満足できた人は54.3%、女性20・30代や女性50代以上では6割強。男性30・40代では、満足できた人は40%台、満足できなかった人は5割強~6割弱と他の層より満足度が低い傾向だった。

また、昨年1年間で経費を節約した人は50.9%、2012年調査以降減少傾向。男性20・30代では、「まったく節約しなかった」の比率が他の層よりやや高い。経費を節約した理由の上位2位は、「将来の生活に備えて」「収入が少ない」で節約をした人の3~4割。30・40代では、「子供の教育費の確保」の比率が他の年代より高くなっている。

昨年経費を節約した項目は、「食料品」「外食」「衣料品」「公共料金」が節約をした人の2割~3割強で上位にあがっている。「衣料品」「食料品」は女性で比率が高く、「公共料金」は20・30代でやや低い傾向。

今年節約を心がけようと思っている項目は、「食料品」「外食」「公共料金」「菓子・デザート類」が各20%台で上位。「公共料金」は2012年調査をピークに減少、「外食」も2010年調査と比べて減少傾向がみられる。「特にない」は2割。今年は昨年よりできればお金をかけたいものは、「旅行」「趣味・娯楽・教養」が1~2割で上位2位。「特にない」が5割弱。

また、自分が幸せだと思う人は55.3%、男性5割、女性6割強。男性30代では4割弱と他の層より低い。世帯年収が高い層では比率が高い傾向。

ニュース情報元:マイボイスコム(株)

日本人の不安、トップは「老後の生活や年金」、セコム調べ

セコム(株)は、11月17日~19日、20代以上の男女(20-29歳、30-39歳、40-49歳、50-59歳、60歳以上/各50名の計500名)を対象に、「日本人の不安に関する意識調査」を実施した。
この調査は、高齢化や核家族化などの社会構造の変化、凶悪犯罪の増加や多様化といった世相、ゲリラ豪雨や地震など災害多発化を背景に、日本人がどのようなことに不安を抱き、対策を行っているのか調査すべく、2012年より経年で実施しているもの。今回6回目。

それによると、最近、何かに不安を感じていますか?では、「感じている(27.6%)」、「どちらかといえば感じている(45.4%)」と、73.0%が不安を感じていることがわかった。2012年の調査以来、6年連続で7割以上が最近不安を感じていると回答している。性年代別でみてみると、男性20代(86.0%)と女性30代(86.0%)が、より不安を感じている傾向。

不安を感じていることは何ですか?では、1位「老後の生活や年金(69.6%)」、2位「健康(66.3%)」、3位「地震(39.5%)」だった。また、今後、治安悪化や犯罪増加の可能性があると思いますか?という問いに、「そのように思う(17.6%)」、「どちらかといえばそのように思う(62.2%)」と、全体で79.8%が、治安悪化や犯罪増加を懸念していることがわかった。

防犯対策の有無では、72.2%が「防犯対策をしていない」と回答。性年代別にみると、男性40代74.0%(昨年62.0%)、男性60代以上76.0%(昨年66.0%)、女性30代68.0%(昨年58.0%)、女性60代以上74.0%(昨年62.0%)が、昨年と比べ防災対策をしていない割合が10ポイント以上増加している。

ニュース情報元:セコム(株)

「いい生活」に欠かせない要素、「持ち家」は42%(日本)、GfK調べ

マーケティングリサーチを行うGfKは、このたび、世界17カ国、23,000名のインターネットユーザーに対し、「いい生活(理想的な生活)」に欠かせない要素について調査し、その結果を発表した。調査対象国は、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、メキシコ、オランダ、ロシア、韓国、スペイン、イギリス、アメリカ合衆国。調査時期は2017年夏。

世界17カ国・23,000名にあなたにとっての「いい生活」(理想的な生活)に欠かせない要素は何かを尋ねたところ、グローバル(17カ国計)の結果をみると、最も必要と考えられているのは「健康」で78%、次いで「経済的な安定」70%、「自由な時間・余暇の時間」64%だった。

日本の状況をみると、最も割合が高かったのは「健康」と「経済的な安定」で共に71%、次いで「自由な時間・余暇の時間」63%。日本では半数以上が欠かせないと考えているのはこの3要素で、それ以外は、いい生活(理想的な生活)に絶対に必要というわけではないと考える人が多いようだ。一部の要素を取り上げると「幸せな結婚生活」が欠かせないと考える人は43%、「子供」は31%にとどまり、未婚化や少子化の進行を裏付けるような結果がみられた。

住宅関連の回答としては、「持ち家」が「いい生活」(理想的な生活)に欠かせない要素と考える人は42%(日本)、グローバル(17か国計)では54%だった。

ニュース情報元:GfK

都民の生活実態、「持家」は61.3%・「借家・賃貸住宅等」は37.0%、東京都

東京都はこのほど、平成28年度東京都福祉保健基礎調査「都民の生活実態と意識」における調査結果を発表した。この調査は都内における各世帯及び世帯員の生活実態と意識を把握することにより、都における福祉・保健施策充実のための基礎資料を得ることが目的。昭和56年度から5年毎に行っており、今回で8回目。調査期間は平成28年10月12日~同年11月11日。調査対象者は都内に居住する6,000世帯及び調査基準日現在満20歳以上の世帯員。

世帯構成を世代別にみると、「二世代」の割合が最も高く40.5%、次いで「単身者」が30.7%、「夫婦のみ」が24.7%。「単身者」(単独世帯)のうち、60歳以上の割合は52.5%だった。また、18歳未満の子供がいる世帯は18.7%で、調査を開始した昭和56年度(42.7%)と比べて、2分の1以下となっている。一方、65歳以上の高齢者がいる世帯は46.0%で、昭和56年度(19.9%)と比べて2倍以上。

住宅の種類を所有関係別にみると、「持家」の割合は61.3%、「借家・賃貸住宅等」は37.0%。住宅の種類は、「持家(一戸建て)」が46.3%で最も高く、次いで「民間賃貸住宅(共同住宅)」が25.2%。

また、一戸建てでバリアを感じるところが「ある」と答えた人(899人)に、バリアを感じる箇所を聞いたところ、「住宅の玄関」の割合が54.4%で最も高く、次いで「道路から住宅の玄関に至るまでの通路」の割合が52.4%で続く。

共同住宅でバリアを感じるところが「ある」人(680人)に、バリアを感じる箇所を聞いたところ、「道路からマンション、アパートなどの共同住宅の共用出入口に至るまでの通路」と「お風呂、洗面所」の割合がともに44.0%で最も高い。

子育て支援としてどのような施策やサービスが有効だと思うか?では、「保育所の数や定員の増、保育サービスの質の充実」の割合が40.9%で最も高く、次いで「妊娠・出産、乳幼児健診などを支える保健医療体制の整備」が35.5%、「男性も女性も仕事と子育てが両立しやすい環境の整備」が34.7%となっている。

現在の東京のまちにおける建物、道路、駅、電車などの施設や設備のバリアフリー化の状況について、「進んでいる」と「やや進んでいる」を合わせた割合は48.4%、「進んでいない」と「あまり進んでいない」を合わせた割合は47.7%で、ほぼ同じ割合だった。

ニュース情報元:東京都